(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記照明制御装置による前記照明指令信号の送信が所定の毎に繰り返しランダムな時間遅延後に行われ、その際にランダムに生成された送信用IDを伴うことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
列車編成を判別する識別符号が蓄積された識別符号蓄積部及び無線の通信手段が備えられ、給電が行われた後に、前記識別符号蓄積部から識別符号が読み込まれ、所定の時間間隔にランダムな時間遅延を加えた時期に、照明装置の点灯状態を指示する照明指令情報に前記識別符号を付加した照明指令信号を識別符号により暗号化して指令送信することを特徴とする照明制御装置。
列車編成を判別する識別符号が蓄積された識別符号蓄積部及び無線の通信手段が備えられ、給電が行われた後に、点灯状態を初期状態に設定し、受信した照明指令信号の中の照明指令情報を含む暗号化情報を前記識別符号で解読し、前記識別符号と自らに予め与えられた識別符号との判別を行い、それぞれの符号が一致した場合に、前記照明指令情報の指示する内容に基づいて自らの点灯状態を設定し、受信した前記照明指令信号をランダムな時間遅延後に中継送信することを特徴とする照明装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、鉄道車両にLED照明を導入することは利点が多い半面、新たにLED照明を導入するため必要な制御線の敷設の問題の検討が必要になる。そこで、発明者らはLED照明の制御の構成について研究開発を行った。その結果、制御線の敷設が省略できる無線によるLED照明制御システムの発明の完成に至ったものである。
【0006】
本発明は鉄道車両用の簡便な無線による照明制御システム、照明制御装置及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載された発明は、列車に備えられる照明制御システムであって、列車編成を判別する識別符号が蓄積された識別符号蓄積部及び無線の通信手段を有する、少なくとも1つの照明制御装置及び該照明制御装置により制御される複数の照明装置が備えられ、
前記照明制御装置及び前記複数の照明装置が動作開始後に以下の動作をすることを特徴とする照明制御システム。
ア)前記照明制御装置及び前記複数の照明装置において前記識別符号蓄積部から識別符号が読み込まれると共に前記照明制御装置において指令情報が予め定められた初期状態に設定され、前記複数の照明装置において点灯状態が予め定められた初期状態に設定される。
イ)前記照明制御装置が、前記照明装置の点灯状態を指示する照明指令情報に識別符号を付加した照明指令信号を所定の時間毎に指令送信する。
ウ)前記照明指令信号を受信した各前記照明装置が、前記識別符号と自らに予め与えられた識別符号との判別を行い、それぞれの符号が一致した場合に、前記照明指令情報の内容に基づいて自らの点灯状態を設定し、受信した前記照明指令信号を中継送信する。
【0008】
本発明の照明制御システムは、給電開始後に照明制御装置及び複数の照明装置に予め付与された同じ識別符号が読み込まれるので、照明制御装置及び複数の照明装置が識別符号を共有する。前記照明制御装置が、前記照明装置の点灯状態を指示する照明指令情報に識別符号を付加した照明指令信号を無線で指令送信し、前記照明指令信号を受信した各前記照明装置が、前記識別符号と自らに予め与えられた識別符号との判別を行うので、誤動作が防止される。そして、それぞれの符号が一致した場合に、前記照明指令情報の内容に基づいて自らの点灯状態を設定し、前記照明指令信号を無線で中継送信する。
【0009】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の照明制御システムにおいて、前記照明制御装置による前記照明指令信号の指令送信が所定の時間毎に繰り返しランダムな時間遅延後に行われ、その際にランダムに生成された送信用IDを伴うことを特徴とする。
【0010】
照明制御装置による前記照明指令信号の送信が所定の時間毎に行われる。送信が所定の時間毎に行われることで照明制御装置が正常に稼働していることを照明装置が知ることになる。また、照明指令信号の送信がランダムに生成された送信用IDを伴うので、照明装置は中継送信の重複を避けることができる。
【0011】
請求項3に記載された発明は、
請求項2に記載の照明装置において、前記中継送信が前記送信用IDが異なる場合に行われることを特徴とする。
【0012】
照明装置での中継送信は各照明装置で行われるので、中継のループを起こさないように
、過去に受信した送信用IDで無いものについて中継送信を行うことで中継動作の制御を
行う。
【0013】
請求項4に記載された発明は、求項1乃至3の何れかに記載の照明制御システムにおい
て、
前記中継送信がランダムな時間遅延を待って行われることを特徴とする。
【0014】
複数の照明装置がランダムな時間経過後に中継送信をするので、互いの信号の送信が異
なる時刻に行われる。
【0015】
請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の照明制御システムにお
いて、
前記照明制御装置からの前記照明指令信号の送信が所定の時間毎に繰り返し行われなくなった場合に、点灯状態を前記初期状態に設定することを特徴とする。
【0016】
正常時には、照明制御装置から照明装置への指令信号の発信は所定の時間毎に繰り返し
行われる。この繰り返し性が失われたときは照明制御システムに故障が起きたと判断され
、各照明装置はデフォルトで初期状態へ移行する。初期状態では必要な照度が得られるよ
うに設定されるので、列車内の安全が保たれる。
【0017】
請求項6に記載された発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の照明制御システムにおいて、前記識別符号に基づいて暗号化されて行われることを特徴とする。
【0018】
識別符号は列車の編成により一意的に決められるので、他の列車の信号と明確に判別することができる。
【0019】
請求項7に記載された発明は、列車編成を判別する識別符号が蓄積された識別符号蓄積部及び無線の通信手段が備えられ、給電が行われた後に、前記識別符号蓄積部から識別符号が読み込まれ、所定の時間間隔にランダムな時間遅延を加えた時期に、照明装置の点灯状態を指示する照明指令情報に前記識別符号を付加したものを識別符号により暗号化して照明指令信号として指令送信することを特徴とする照明制御装置である。
【0020】
電源投入後に、列車編成を判別する識別符号が読み込まれて照明装置の点灯状態を指示する照明指令情報に前記識別符号を付加したものを識別符号により暗号化して照明指令信号として指令送信する。この送信は所定の時間間隔にランダムな時間遅延を加えた時期に行われる。
【0021】
請求項8に記載された発明は、列車編成を判別する識別符号が蓄積された識別符号蓄積部及び無線の通信手段が備えられ、給電が行われた後に、点灯状態を初期状態に設定し、受信した照明指令情報を含む暗号化情報を前記識別符号で解読し、前記識別符号と自らに予め与えられた識別符号との判別を行い、それぞれの符号が一致した場合に、前記照明指令情報の指示に基づいて自らの点灯状態を設定し、受信した前記照明指令信号をランダムな時間遅延後に中継送信することを特徴とする照明装置である。
【0022】
照明装置は、電源投入後に暗号解読に必要な識別符号を読み込む。信号を受信して識別符号が一致すれば、信号に含まれる照明指令に基づいて自分の点灯状態を設定し、受信した照明指令信号をランダムな時間遅延後に中継送信する。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に記載された発明によれば、給電開始後に照明制御装置及び複数の照明装置に予め付与された同じ識別符号が読み込まれて、照明制御装置及び複数の照明装置が識別符号を共有し、各照明装置が、受信した識別符号と自らに予め与えられた識別符号との判別を行うので、誤動作が防止される。そして、それぞれの符号が一致した場合に、前記照明指令情報の内容に基づいて自らの点灯状態を設定し、前記照明指令信号を無線で中継送信するので、照明制御装置からの無線が届かない場所に置かれた照明装置へも情報が伝達される。上記の構成によりLED照明の制御が無線で安定して行えるようになり照明のLED化が容易になる。
【0024】
請求項2に記載された発明によれば、照明制御装置による前記照明指令信号の指令送信が所定の時間毎に行われる。送信が所定の時間毎に繰り返し行われることで照明制御装置が正常に稼働していることを照明装置が知ることになる。また、送信がランダムに生成された送信用IDを伴いランダムな遅延時間後に行われるので照明装置間のループ中継が防止され互いの中継送信信号による妨害を防止することができる。
【0025】
請求項3に記載された発明によれば、
前記中継送信が送信用IDの変わる度に行われる
ので、中継のループが防止され、照明制御システムの動作が安定化する。
【0026】
請求項4に記載された発明によれば、
中継送信がランダムな時間遅延後に行われるので
互いの信号による妨害を防止することができる。
【0027】
請求項5に記載された発明によれば、
前記照明制御装置からの前記照明指令信号の送信
が所定の時間毎に行われなくなった場合に、点灯状態を前記初期状態に設定するので異常
時にも照度が確保されて乗客の安全が担保される。
【0028】
請求項6に記載された発明によれば、前記指令送信及び前記中継送信が、識別符号により暗号化されて行われるので、他編成の列車が並んだ状態でも照明指令信号が混信することなく照明制御システムが安定に動作することができる。また意図的なシステムへの妨害を防ぐことができる。
【0029】
請求項7に記載された発明によれば、照明制御装置が識別符号を設定され、その識別符号で暗号化された照明指令信号を所定の時間内な時間間隔に送信するので、照明制御装置の動作の確認が容易に行える。またランダムな遅延を加えた時期に暗号化して送信するので他の装置からの信号に妨害されることが少ない。
【0030】
請求項8に記載された発明によれば、照明装置が識別符号を設定され、受信した暗号化された信号を識別符号で解読して、照明指令情報の指示する内容に基づいて自分の点灯状態を設定するので確実に照明装置の点灯状態の制御が行われる。また、受信した照明指令情報をランダムな時間遅延後に中継送信するので、他の照明装置との混信を起こし難く、照明制御装置から離れた場所に置かれた照明装置にも中継動作によって情報の伝達が行われる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図を用いて発明の詳細を説明する。
図1乃至
図6を参照して説明する。
図1は、本発明の照明制御システムの構成図である。
図2は照明制御装置の構成図である。
図3は、
図1に示された照明制御システムで用いられる伝送フレームフォーマットの説明図である。
図4は
図1に示された照明装置の構成図である。
図5は、
図2に示されたと照明制御装置の動作を示すフローチャートである。
図6は、
図4に示された照明装置の動作を示すフローチャートである。
【0033】
図1は本発明の照明制御システム1で用いられる無線の照明制御装置2と照明装置である室内灯3の関係を示している。通常、照明制御装置2は鉄道車両の端部の乗務員室に置かれる。また、照明装置(室内灯)3は、車両の主に客室内に置かれる。列車には運行計画に従って編成符号が付与されており編成符号により列車間の識別が行われる。識別符号を編成符号に基づいて決めることで、識別符号が一意に定まる。照明制御装置及び照明装置には予めスイッチなどで車両編成毎に一意に決まる識別符号が与えられる。このスイッチが識別符号蓄積部に相当する。
図1に示すように照明制御装置及び照明装置間で無線による情報のやり取りをおこなうために、それぞれに無線の通信手段が備えられている。
【0034】
図2は照明制御装置の構成図である。車両情報設定部29では照明情報のデータの入力と照明指令の内容の表示などが行われる。照明装置へ送られる照明指令情報は、
図2の最下部にある調光/調色制御データ生成部によって入力された照明情報のデータに基づいて生成される。ここで調光とは照明の輝度を制御して環境の照度を変えることを言い、調色とは、3原色の割合を変えて色度を変えることを言う。環境に合わせて車両内の明るさと色具合を調整して快適な環境を提供するためである。
【0035】
識別符号設定部としての識別ID・暗号化情報設定部27には、列車編成を判別する識別符号としての識別IDが設定されている。識別IDは、編成番号等に基づいて予めディップスイッチなどで列車編成毎に一意に決まるIDが与えられる。また、識別ID・暗号化情報設定部27は、調光/調色に関する照明指令情報や後述する送信用IDを暗号化するための情報が設定されている。
【0036】
調光/調色制御データ生成部26では外部からの設定情報に基づいて調光/調色制御データを生成する。生成された調光/調色制御情報は、識別ID(識別符号)暗号化情報設定部27で暗号化され、さらに多重化・パケット化回路25で送信に適したパケットにされる。
【0037】
暗号化されたパケットはメモリ回路24へ送られ蓄積される。メモリは別に用意しても良いが、CPUに内蔵されるものを用いても良い。メモリに蓄えられてパケットは変調回路23で適宜な搬送波を変調して送信回路22から外部へアンテナ21を介して送信される。搬送波は、電波でも光でも良い。搬送波が光の場合はレンズなどの光学系がアンテナ21となる。
【0038】
メモリ回路24は、多重化・パケット化部25が生成した各種送信情報を蓄積する。変調回路23は、メモリ回路24に蓄積された各種送信情報を読み出して、変調回路23で適宜な搬送波を変調した信号をアンテナ21に出力して、照明指令信号として照明装置3に指令送信する。
【0039】
タイミング生成部28は、メモリ回路24の読み出しタイミングや、変調回路25の変調タイミング等を制御する。これらのタイミングは、予め定めた一定周期(一定時間間隔)やランダムな周期で行われる。なお、ランダムな周期とは上限と下限が設定された範囲内におけるランダムな値に基づく周期である。
【0040】
上記に説明した、多重化・パケット化部25と、メモリ回路24と、変調回路23と、アンテナ21と、タイミング生成部28と、が制御装置の無線通信手段を構成する。
【0041】
照明制御装置1から送信する各種情報は、暗号化されて送信に適した形式のパケットにされる。暗号化のキーは任意であるが、一意に決まる識別符号を暗号化のキーとして用いることで、暗号解読を行う照明装置へ暗号キーを送付する手間が省ける。以上の処理はデジタル的に行うので、CPUを用いたり専用の処理用のLSIを使うことが好ましい。
【0042】
図3に調光照明指令情報や識別符号設定情報を構成するパケットの伝送フレームフォーマットの例を示す。
図3に示した伝送フレームフォーマットは、先頭からSTX、Text、ETX、SUMの順に並んでいる。STXは、フレームの先頭を示し、8ビットで構成されていてTextの属性を表示することもできる。Textは、送信データを示し、128ビットで構成されている。ETXは、Textの終端を示し、8ビットで構成されている。SUMは、チェックサムを示し、16ビットで構成されている。Textの中に暗号化された情報が設定される。
【0043】
上述した構成の照明制御装置2は、電源が給電開始された後、識別ID・暗号化情報設定部27に設定されている識別符号を用いて暗号化を行い、パケットを多重化・パケット化部25で生成し、メモリ回路24に蓄積する。その後、タイミング生成部28が生成したタイミングにしたがって、当該パケットがメモリ回路24から読み出されて、変調回路23で変調され送信される。
【0044】
次に、照明装置について
図4の構成図を用いて説明する。(A)は調光のみの場合、(B)は色の異なる発光部を制御して色度を調節する調色の場合である。照明装置は常時は送信/受信切替回路42により受信モードになっていて外部からの信号を待っている。受信された信号は復調回路でデジタル信号として個の復調には暗号解読のためのキーは暗号化情報設定部から得られる。パケットデータが再生される。(A)では、色度を保持した状態で全色のLEDの輝度が同時に制御される。(B)では、色の異なるLEDがそれぞれ目的の色度を実現するように制御される。
【0045】
まず
図4(A)の構成を説明する。
図4(A)は調光のみが行える照明装置3の構成である。照明装置3は、各種情報設定部46と、アンテナ41と、送信/受信切替回路42と、復調回路43と、調光回路44と、発光部45と、遅延回路48と、変調回路47と、を備えている。
【0046】
識別符号格納部としての各種情報設定部46は、照明制御装置2から設定される識別IDが格納されるメモリ等の識別符号格納部を有している。各種情報設定部46は、識別ID・暗号化情報設定部46と同様に暗号キー等も設定される。
【0047】
送信/受信切替回路42は、アンテナ41からの送信または受信を切り替える。送信の場合は、変調回路47で変調された信号をアンテナ41に出力して、照明制御装置2や他の照明装置3に送信する。受信の場合は、アンテナ41が受信した信号を復調回路43に出力する。
【0048】
復調回路43は、アンテナ41が受信した信号を復調するとともに暗号化されていた場合は暗号を復号化する。調光回路44は、復調回路で復調された調光に係る照明指令情報から取得した調光/調色制御データに基づいて調光を行う。発光部45は、例えばLEDで構成され、調光回路44の制御により輝度が調節(調光)される。
【0049】
遅延回路48は、復調回路43が復調し、復号化した調光に係る照明指令情報や識別符号中継送信するための送信タイミングを調整するために遅延回路48で変調するタイミングを遅延させる。つまり、遅延回路48は、タイミング生成部28と同様に、変調回路47の変調タイミングを制御する。このタイミングは、タイミング生成部28と同様に、予め定めた一定周期(一定時間間隔)やランダムな周期で行われる。変調回路47は、遅延回路48で遅延された情報を暗号化及び再変調してアンテナ41から送信する。
【0050】
次に
図4(B)の構成を説明する。
図4(B)は調光と調色が行える照明装置3の構成である。
図4(A)とは、調光回路(A)、(B)と、発光部(A)、(B)がそれぞれ設けられている点が異なる。
【0051】
図4(B)に示した構成は、調色、即ち色度を変えることができるため、複数色(図では2色)それぞれに対応して調光回路(A)、(B)と、発光部(A)、(B)が設けられている。そして、調光照明指令情報から取得した調光/調色制御データに基づいて色度をそれぞれ変更する。
【0052】
以上の説明から明らかなように、アンテナ41と、送信/受信切替回路42と、復調回路43と、遅延回路48と、変調回路47と、が照明装置の無線通信手段を構成する。
【0053】
上述した構成の照明装置3は、電源が給電されてから所定時間内にアンテナ41で受信した信号から復調回路で識別符号設定情報を復調し、識別IDを各種情報設定部46に格納して設定するとともに、照明指令情報を再度変調してアンテナ41から送信する(照明指令情報を中継送信する)。各種情報設定部46に識別IDが設定された後は、アンテナ41で受信した信号から調光に係る照明指令情報を復調し、設定された識別IDと一致する調光に係る照明指令情報の調光/調色制御データに基づいて調光回路44等で発光部の輝度や色度を調節して調光や調色を行うとともに、調光に係る照明指令情報を再度変調してアンテナ41から送信する(調光照明指令情報を中継送信する)。
【0054】
(照明制御装置の動作フロー)
図5は照明制御装置2の動作を示すフローチャートである。SC10〜SC30は初期設定である。電源が投入されると初期設定の後は点灯情報の送信を繰り返す。最初のステップSC00で電源投入が行われる。鉄道車両の場合全車両に同時に給電が開始される。電源が入ると識別符号を予め設定された識別符号蓄積部から識別符号(識別ID)の読み込みを行う(SC10)。符号蓄積部は、スイッチでも良いが、ROMのようなソフト的な情報でも良い。ソフト的な書き込みの場合は、識別符号の書き込みモードを指定して、点灯制御装置の外部から有線或いは無線で情報を送ることで実現できる。この場合は識別ID設定用のパケットを用いる。次に、送信回数を制御するための送信用IDを初期化する(SC20)。また、照明指令情報を初期状態に設定する(SC30)。初期状態では、例えば、照明色を電球色として調光率を100%に設定する。これがデフォルトの点灯状態である。ここまでが、初期設定動作である。
【0055】
次に、点灯情報の繰り返し送信について説明する。送信を所定の時間内に行う場合は初期値で送信用タイマをセットする(SC40)。カウントアップタイマの場合、オーバーフローするまでのクロック数を引いた値をセットすることになる。また、ランダムな間隔で送信する場合はカウントアップタイマにセットする値をランダムに変えることになる。カウントアップタイマをセットした後は、制御装置が外部から操作されたか否かを判断する(SC50)。外部から操作された場合(Yes)の場合は照明指令情報を操作で指定された内容に設定する(SC60)。また、制御装置が操作されていない場合は、SC60をスキップする。
【0056】
次に、送信用タイマtsがオーバーフローしているか否かを判別する(SC70)。送信用タイマがオーバーフローすることで、送信準備に入る(Yes)。オーバーフローしていないときは、まだ、送信の時期では無いので、照明制御装置への入力を監視する(SCV50)。
【0057】
送信準備に入ると、送信用IDをランダムに生成する。この送信用IDで後述する照明装置で照明指令情報が中継送信される際に複数の送信元でループを作らないように制御するために使われる。
【0058】
次に、識別IDを基に指令情報、識別ID,送信用IDの暗号化処理を行い、暗号化情報を生成する(SC90)。暗号化のキ―は編成符号を識別符号に用いて他の列車の照明制御システムと重ならないものを選ぶ。
【0059】
他装置との衝突を回避するためにランダムな待ち時間で待機する(SC100)。所定の時間経過後に、パケット化されたデータを送信する。パケットの形式は例えば
図3に示すようなものを用いる。
図3のTxtの部分に128ビットビットの情報を載せる。情報の内容は、暗号化された照明指令情報、識別符号、送信用IDである。送信後は送信用タイマの設定(SC40)へ戻り、送信動作を繰り返す。送信用タイマtsを初期値からのカウントアップでオーバーフローさせることで所定の時間内での繰り返し動作を確保する。
【0060】
(照明装置の動作フロー)
図6に示すフローチャートを用いて照明装置の動作の詳細を説明する。SR00からSR50までは初期設定である。動作は電源投入から始まる(SR00)。鉄道車両の場合、全車両が同時に電源投入されるので、車両に設置された全ての照明装置が初期設定の動作を同時に行う。電源が投入さると予め設定された識別符号(ID)の読み込みを行い(SR10)、受信済IDを初期化する(SR20)。また、点灯状態を初期状態に設定する(SR30)。照明指令の情報が来るまでは、照明装置は初期状態で点灯することになる。次に、指令情報受信フラグをFALSEに設定する(SR40)。そして、受信タイマt
Rを初期値にセットしてスタートさせる(SR50)。
【0061】
次に、暗号化情報の受信をしているか否かを判別する(SR60)。暗号化情報を受信していれば暗号化情報を複合して、照明に係る指令情報、識別ID,送信用IDを取り出す(SR70)。また、暗号化情報を受信していなければSR70〜SR110の受信処理をスキップしてSR120へ移行する。
【0062】
取り出した識別IDと自装置へ設定されている識別IDとが同じか否かを判別する(SR80)。
【0063】
次に、重複送信を避ける判断のために今回受信した送信用IDと過去5回分の受信済みの送信用IDとの一致を調べる(SR90)。この5回という数字は、全車両に同じ送信用IDの情報が滞留する最大時間を超えるように選ばれる。今回受信した送信用IDと過去5回分の受信済みの送信用IDとが一致しない場合は新しい暗号化情報と判断して受信済みIDを今回受信した送信用IDで設定する(SR100)。5回分のメモリーの中で古いものが削除されて書き換えられていくことになる。
【0064】
受信の処理が終わるので指令情報受信フラグをTRUEに設定する(SR110)。
【0065】
SR60、SR80,SR90で、Noの場合はは全てSR120以降の送信動作へ移行する。
【0066】
受信用タイマは暗号化情報が所定の時間内に繰り返し送信されていることを確認するために設けられている。初期設定でスタートした受信用タイマt
Rがオーバーフローしたか否かを判別する(SR120)。オーバーフローしている場合は、送信処理へ移行する。オーバーフローしていない場合は、受信処理へ戻る。
【0067】
送信を繰り返し行うために初期値にて受信用タイマt
Rをスタートさせる。次に指令情報受信フラグを調べ、TRUEであれば照明指令情報を正常に受信する受信処理が行われたと判断して点灯状態を指令情報に設定する(SR150)。TRUEでなければ受信処理が行われなかったと判断して点灯状態を初期情報に設定する(SR190)。
【0068】
次に受信した暗号化情報を中継送信する。複数の照明装置が同時に発信することを避けるためにランダムな時間遅延を実施する(SR160)。
【0069】
遅延時間の経過後に暗号化情報を送信する(SR170)。これで、暗号化情報を受信して、中継送信するという一連の動作が終了するので指令情報受信フラグをFALSEに設定する(SR180)。上記の処理が全て終わると信号受信を待つSR60へ戻る。
【0070】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更は追加があっても本発明の範囲に含まれる。