【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の態様によれば、貨幣カセットの蓋を取外すことなく、貨幣カセット内に少なくとも1枚の紙幣を装填する貨幣カセット補充装置であって、貨幣カセットを装填位置に配置し、貨幣カセットの取り出し口を開ける貨幣カセット支持体と、少なくとも1枚の紙幣に係合し、該係合された紙幣を取り出し口を通して貨幣カセット内に挿入するように動作可能な貨幣挿入装置と、を備え
、前記貨幣カセット支持体は、貨幣カセットの対向する両側に係合するガイドレールを有し、貨幣カセットを傾斜させて保持することを特徴とする貨幣カセット補充装置が提供される。
【0013】
任意選択として、貨幣挿入装置はプランジャを備える。プランジャは、貨幣カセットの完全に外側の第1の位置から、取り出し口を通って、少なくとも部分的に貨幣カセット内にある第2の位置へ延在できる。
【0014】
任意選択として、貨幣カセット支持体は、貨幣カセットの対向する両側に係合するガイドレールを備える。あるいは、貨幣カセット支持体は、貨幣カセットが設置されるベース面を画定する。
【0015】
任意選択として、貨幣カセット支持体は、カセットの取り出し口端部が取り出し口端部の反対側のカセットのハンドル端部よりも低くなるように、例えば、貨幣カセットを傾斜させて保持するように構成できる。
【0016】
任意選択として、貨幣カセット補充装置は、個別の紙幣又は紙幣の束を装置内に挿入するための紙幣挿入アパーチャをさらに備える。
【0017】
任意選択として、貨幣カセット補充装置は、受領した紙幣の束を、紙幣挿入アパーチャから取り出し口に隣接する、受領した束を貨幣カセット内の任意の紙幣の向きに合った向きに維持するプレステージホルダへ搬送する搬送装置をさらに備える。
【0018】
任意選択として、プレステージホルダは、取り出し口に整列した1対のドライブスルーアパーチャを画定する。ドライブスルーアパーチャ(又は少なくともプランジャ側のドライブスルーアパーチャ)は、取り出し口よりも寸法が小さくてもよい。
【0019】
本発明の第2の態様によれば、少なくとも1枚の紙幣を貨幣カセット内に装填する方法であって、
貨幣カセットを装填位置に配置し、貨幣カセットの取り出し口を開ける貨幣カセット支持体を有し、この貨幣カセット支持体は、貨幣カセットの対向する両側に係合するガイドレールを有して、貨幣カセットを傾斜させて保持するステップと、少なくとも1枚の紙幣を貨幣カセットの取り出し口に隣接する位置にあるプレステージホルダで支持するステップと、プレステージホルダと取り出し口とを通して、プランジャを少なくとも部分的に貨幣カセット内へ延在させて、プレステージホルダで支持された少なくとも1枚の紙幣を貨幣カセット内のスタックされた構成に付勢するステップと、の各ステップを含む方法が提供される。
【0020】
好適には、上記方法は、
プランジャを後退位置へ後退させるステップと、
紙幣又は紙幣の束をプレステージホルダへ搬送するステップと、
搬送された紙幣又は紙幣の束を貨幣カセット内のスタックされた構成に付勢する延在ステップを繰り返すステップと、
の各ステップをさらに含む。
【0021】
好適には、上記方法は、紙幣をセキュアな制御ゾーンから提供し、自動的に紙幣をプレステージホルダに配置して、続いてカセット内に配置するステップをさらに含む。
【0022】
任意選択として、上記方法は、紙幣インターフェイスから紙幣を受領するステップと、受領した紙幣の妥当性検査を行うステップと、受領した紙幣をプレステージホルダへ搬送するステップとをさらに含む。
【0023】
任意選択として、プレステージホルダは、装填口を画定してもよい。
【0024】
好適には、上記方法は、1枚又は複数枚の紙幣がカセット内にある状態で、カセットの付勢された付勢板部材によって投入紙幣又は紙幣の束を支持するステップをさらに含む。
【0025】
本発明の第3の態様によれば、貨幣カセット内に少なくとも1枚の紙幣を装填する貨幣カセット補充装置(CCRT)であって、
貨幣カセットを装填位置に配置する貨幣カセット支持体と、
上記装填位置に配置された貨幣カセットの取り出し口に対応する位置に配置された少なくとも1つの装填口を備える紙幣支持体と、
装填口の第1の側に配置され、装填口を通して、後退位置から貨幣カセット内の延在位置へ移動可能なプランジャと、
を備える貨幣カセット補充装置(CCRT)が提供される。
【0026】
好適には、取り出し口及び装填口は、サイズと形状が実質的に同様で、カセットが装填位置にあるときに対向した並列関係に配置される。
【0027】
好適には、紙幣支持体は、一方の側壁が装填口を画定し、残りの側壁がドライブスルーアパーチャを画定する離間した1対の側壁と、側壁間に1枚又は複数枚の紙幣を支持する支持面を有するベースとを備える。
【0028】
好適には、紙幣支持体は、1枚又は複数枚の紙幣を搬送路から受領する、離間した側壁間の開口区域を画定する。
【0029】
好適には、CCRTは、搬送路と紙幣のスタックを紙幣支持体内に配置される上記紙幣支持体との間にバリスティックスタッカをさらに備える。
【0030】
好適には、プランジャは、ドライブスルーアパーチャ又は装填口のいずれかよりも小さい表面積を有する当接面を画定し、装填口から離間してプランジャが後退位置にあるときに紙幣又は紙幣の束を装填口に配置できるプランジャ本体を備える。
【0031】
好適には、CCRTは、プランジャを後退位置と延在位置との間で選択的に移動させてプランジャを貨幣カセット内の内部空間に関してそれぞれの外部又は内部位置に配置する駆動モジュールをさらに備える。
【0032】
好適には、駆動モジュールは、モータ又はソレノイドなどを備える。
【0033】
好適には、プランジャが延在位置へ移動しているときに、プランジャは、紙幣又は紙幣の束を紙幣支持体の装填口位置からカセットのプッシャープレート又はプッシャープレートによってカセット内で支持されている少なくとも1枚の紙幣に対してカセット内に付勢する。
【0034】
好適には、貨幣カセット支持体は、カセット支持面と、装填位置に配置された貨幣カセットのそれぞれのチャネルに位置して、それによりカセットの取り出し口を開ける複数の細長いタインとを有する。
【0035】
好適には、細長いタインは、上記チャネル内にあるときに貨幣カセット内の摺動シャッタを開けるように配置される。
【0036】
好適には、貨幣カセット支持体は、貨幣カセットを水平面に対してある角度に配置する傾斜支持面を含む。傾斜支持面は、カセットを10°〜70°の範囲内の角度に支持できる。プッシャープレートは水平面に対して大きすぎる角度では動作できないばねによって付勢されるため、傾斜支持面の角度は10°〜40°、又は15°〜30°の範囲内であってもよい。
【0037】
本発明の第4の態様によれば、貨幣カセット内に紙幣を確実に配置する方法であって、
貨幣カセットの取り出し口を通して紙幣を自動的に配置して、続いて投入するステップを含む方法が提供される。
【0038】
本発明の第5の態様によれば、媒体アイテムを媒体カセット内に安全に配置する方法であって、
媒体カセットの取り出し口を通して媒体アイテムを自動的に配置して、続いて投入するステップを含む方法が提供される。
【0039】
本発明の第6の態様によれば、少なくとも1つの媒体アイテムを媒体カセット内に装填する媒体カセット補充装置であって、
媒体カセットを装填位置に配置する媒体カセット支持体と、
上記装填位置に配置された媒体カセットの取り出し口に対応する位置に配置された少なくとも1つの装填口を備える媒体アイテム支持体と、
装填口の第1の側に配置され、装填口を通して、後退位置から媒体カセット内の延在位置へ移動可能なプランジャと、
を備える媒体カセット補充装置が提供される。
【0040】
本発明は、貨幣カセットのばね荷重の性質を利用して、カセット自体に実質的な設計変更を加えることなく従来のカセット設計を搭載することを可能にする。
【0041】
また本発明は、貨幣カセットに媒体アイテムを自動的に装填/補充できるという利点を提供する。
【0042】
本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら以下に説明するが、これは単なる例示としてのものにすぎない。