(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.複合粒子
本発明の複合粒子は、電気抵抗率が1×10
3Ω・cm以下である導電性芯粒子と、この導電性芯粒子の表面を被覆する平均厚さ5nm以上の樹脂層と、前記樹脂層内、又は、樹脂層表面に存在し、この樹脂層によって固定化された微粒子とから構成される。そのため、本発明の複合粒子では、微粒子の脱離が抑制されたものとなる。本発明の複合粒子は、樹脂層により微粒子が固定化されたものであり、化学結合を利用しなくとも、微粒子の脱離を高度に抑制できる。
【0013】
本発明の複合粒子は、樹脂層よりも外側に微粒子が露出して存在していることが好ましい。より確実に絶縁性をもたせることができる。
例えば、
図1(a)に示すように、微粒子3が樹脂層2に被覆された導電性芯粒子1の表面の全部を被覆したものであってもよく、
図1(b)に示すように、本発明の複合粒子4は、微粒子3が樹脂層2に被覆された導電性芯粒子1の表面の一部を被覆したものであってもよく、さらに、
図1(c)に示すように、微粒子3同士が厚さ方向に重なり合いながら、樹脂層2に被覆された導電性芯粒子1を覆っていてもよい。このような微粒子の存在形態は、例えば、複合粒子の断面を走査透過電子顕微鏡(STEM)により観察することで確認できる。
【0014】
なお、本発明において固定化とは、微粒子の脱離が抑制された状態を意味する。また、微粒子の脱離の抑制は、例えば、遊星型ボールミル(フリッチュジャパン社製、「遊星型ボールミルP−4」)を用いて回転数800rpmで攪拌した場合でも微粒子の脱離に由来する電気抵抗率の低下が観察されないことにより確認することができる。
【0015】
本発明の複合粒子は、電気抵抗率が1×10
9Ω・cm以上であることが好ましい。より好ましくは1×10
10Ω・cm以上、さらに好ましくは1×10
11Ω・cm以上である。また、上限は特に限定されないが、通常1×10
16Ω・cmである。
【0016】
また、本発明の複合粒子は、真密度が2.5g/cm
3以上であることが好ましく、より好ましくは3g/cm
3以上、さらに好ましくは5g/cm
3以上、特に好ましくは6g/cm
3以上である。本発明の複合粒子では、微粒子の脱離が抑制されているため、複合粒子の密度が高い場合には、固定化された微粒子による流動性向上効果、分散性向上効果がより顕著に発揮される。複合粒子の真密度の上限は特に限定されないが、一般に25g/cm
3程度である。
【0017】
本発明の複合粒子は、平均粒子径が85nm以上であることが好ましく、より好ましくは110nm、さらに好ましくは170nm以上である。また、複合粒子の平均粒子径は、150μm以下であり、より好ましくは105μm以下、さらに好ましくは68μm以下である。複合粒子の粒子径は、導電性芯粒子の平均粒子径と、樹脂層の平均厚さと、微粒子の平均粒子径の2倍の和から、微粒子の平均粒子径と侵入度の積の2倍を差し引いた値として算出することができる。これらの数値は、実施例で後述するノギス法、或いは、コールターカウンダー法で測定することができる。
【0018】
1−1.導電性芯粒子
本発明の複合粒子は、電気抵抗率が1×10
3Ω・cm以下の導電性芯粒子を芯粒子とする。これにより、得られる複合粒子の電磁変換特性が良好なものとなる。導電性芯粒子の電気抵抗率は、より好ましくは1×10
2Ω・cm以下、さらに好ましくは1×10Ω・cm以下である。導電性芯粒子の電気抵抗率がこの範囲にあると、好適な電磁変換効率等が得られる。導電性芯粒子の電気抵抗率の下限は、例えば1×10
-3Ω・cmであることが好ましい。
【0019】
導電性芯粒子は、金属、及び/又は、金属酸化物で構成されているものであることが好ましい。前記金属は、単体金属、合金のいずれであってもよく、具体的には、白金、金、パラジウム、銀、銅、ニッケル、クロム、スズ、亜鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、ロジウム、ルテニウム、鉛、ビスマス、タングステン、チタン、ニッケル、アンチモン、オスミウム、カドミウム、カリウム、カルシウム、トリウム、ナトリウム、ストロンチウム、ジルコニウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、リチウム、ルビジウム、インジウム等の単体の金属;前記金属から選ばれる2種以上の金属を含む合金;が挙げられる。前記合金としては、具体的には、黄銅、青銅、アルメル、インバー、コンスタンタン等が挙げられる。
【0020】
前記金属酸化物としては、具体的には、酸化インジウム(In
2O
3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)が好ましく用いられる。これらの金属酸化物は、他の元素がドープされたものであることが好ましい。他の元素のドープ量は、例えば、0.1質量%以上、10質量%以下であることが好ましい。前記他の元素としては、スカンジウム、イットリウム等の第3族元素;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の第4族元素;バナジウム、ニオブ、タンタル等の第5族元素;モリブデン、タングステン等の第6族元素;亜鉛等の第12族元素;ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム等の第13族元素;ケイ素、ゲルマニウム、スズ等の第14族元素;アンチモン等の第15族元素;テルル等の第16族元素;フッ素等の第17族元素;等が挙げられる。
【0021】
中でも、酸化インジウム(In
2O
3)は、フッ素等の第17族元素;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の第4族元素;ニオブ等、タンタルの第5族元素;モリブデン、タングステン等の第6族元素;亜鉛等の第12族元素;スズ、ゲルマニウム等の第14族元素;テルル等の第16族元素;がドープされたものであることが好ましい。
酸化亜鉛(ZnO)は、イットリウム、スカンジウム等の第3族元素;チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の第4族元素;バナジウム等の第5族元素;ホウ素、インジウム、アルミニウム、ガリウム等の第13族元素;ケイ素、ゲルマニウム等の第14族元素;フッ素等の第17族元素;等がドープされたものであることが好ましい。
酸化スズ(SnO)は、亜鉛等の第12族元素;アルミニウム、インジウム等の第13族元素;アンチモン等の第15族元素;等がドープされたものであることが好ましい。
【0022】
また、本発明の複合粒子に用いられる導電性芯粒子は、真密度が2.5g/cm
3以上であることが好ましく、より好ましくは3g/cm
3以上、さらに好ましくは5g/cm
3以上、特に好ましくは6g/cm
3以上である。本発明の複合粒子では、微粒子の脱離が顕著に抑制されているため、導電性芯粒子の密度が高い場合には、固定化された微粒子による流動性向上効果、分散性向上効果がより効果的に発揮される。導電性芯粒子の真密度の上限は特に限定されないが、一般に25g/cm
3程度である。
【0023】
本発明の複合粒子に用いられる導電性芯粒子は、平均粒子径が80nm以上であることが好ましく、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは150nm以上である。また、導電性芯粒子の平均粒子径は、100μm以下が好ましく、より好ましくは80μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下、特に好ましくは20μm以下である。複合粒子の平均粒子径は、実施例で後述するノギス法、或いはコールターカウンダー法で測定することができる。なお、粒子が球形でない場合、上記平均粒子径は導電性粒子の微粒子の投影面積と等しい投影面積を有する円の直径(2×(投影面積/π)
0.5)を用いるものとする。
【0024】
1−2.樹脂層
本発明の複合粒子は、平均厚さ5nm以上の樹脂層が導電性芯粒子の表面を被覆し、この樹脂層によって微粒子が固定化されたものである。この樹脂層により、本発明の複合粒子は、微粒子の脱離が顕著に抑制されたものとなる。
【0025】
前記樹脂層の平均厚さは、より好ましくは8nm以上、さらに好ましくは17nm以上である。樹脂層の厚がこの範囲にあると、微粒子をより強固に固定化することができる。また、樹脂層の平均厚さは、10μm以下であることが好ましく、より好ましくは8μm以下、さらに好ましくは5μm以下、特に好ましくは1μm以下である。樹脂層の平均厚さが適度に薄いと、複合粒子同士の凝集や、塊状物の生成を抑制でき、分散性に優れた複合粒子を得ることができる。樹脂層の厚さは、例えば、複合粒子断面の走査型電子顕微鏡像において、樹脂層のうち、微粒子が侵入乃至接触していない箇所を選択し、その厚さを測定することによって求めることができる。また、樹脂層の平均厚さは、例えば、前記の方法で樹脂層の厚さを10点以上測定し、その平均をとることによって求めることができる。
【0026】
また、前記樹脂層の平均厚さt
rと、後述する微粒子の平均粒子径d
fの比(t
r/d
f)は、0.5以下であることが好ましい。前記比(t
r/d
f)が0.5以下であると、複合粒子同士の凝集や、塊状物の生成を抑制でき、分散性に優れた複合粒子を得ることができる。そのため、前記比(t
r/d
f)は、より好ましくは0.4以下である。また、前記比(t
r/d
f)は、0.1以上であることが好ましく、より好ましくは0.2以上、さらに好ましくは0.3以上である。前記比がこの範囲にあると、微粒子の脱離がより一層抑制される。
【0027】
前記樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、硬化性樹脂、可塑性樹脂等が挙げられる。前記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂;ポリウレタン等のウレタン系樹脂;等が挙げられる。また、可塑性樹脂(好ましくは熱可塑性樹脂)としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂等のスチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリエステル等のエステル系樹脂;等が挙げられる。本発明で用いられる樹脂は、複合粒子の製造時、導電性芯粒子の表面被覆性を向上する観点から、低沸点溶剤(例えば、沸点100℃以下)に溶解性(例えば、室温で溶解度1質量%以上)を有していることが好ましい。
中でも、前記樹脂層は、硬化性樹脂で構成されているものであることが好ましい。硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、又は、光硬化性樹脂が好ましい。
【0028】
前記熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアン酸エステル樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、ビニルエステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等を使用することができ、エポキシ樹脂が好ましい。
【0029】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェニルエポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;グリシジルアミン型エポキシ樹脂;グリシジルエステル型エポキシ樹脂;脂環式エポキシ樹脂等のオレフィン酸化型エポキシ樹脂;ヒンダード型エポキシ樹脂;等が挙げられ、これらのエポキシ樹脂は、ハロゲン化されていてもよい。また、前記グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール類のヒドロキシ基にグリシジルエーテルが置換した化合物(以下、「低分子エポキシ化合物」と称する場合がある。)で形成されるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂も好ましく用いることができる。また、エポキシ樹脂としては、低分子エポキシ化合物で希釈でき、希釈した混合物が比較的低粘度(例えば、50Pa・s以下)となるエポキシ樹脂が好ましい。
【0030】
光硬化性樹脂としては、特に制限されず、従来公知の光硬化性樹脂を使用でき、例えば、不飽和ポリエステル樹脂;ウレタン(メタ)アクリル樹脂、エポキシ(メタ)アクリル樹脂等の(メタ)アクリル樹脂;ポリビニルアセテート樹脂等のポリビニルカーボネート樹脂;等を用いることができる。中でも、ウレタン(メタ)アクリル樹脂、エポキシ(メタ)アクリル樹脂等のアクリル樹脂が好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル、及び/又は、メタクリル」を意味するものとする。
【0031】
これらの樹脂を形成する光重合性のモノマーとしては、ジカルボン酸類、ジオール類、(メタ)アクリル系単量体、カルボン酸ビニル等を用いることができる。
【0032】
前記ジカルボン酸類としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、 コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸;等が挙げられる。また、前記ジオール類としては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族ジオール;等が挙げられる。
【0033】
(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリル系モノマー;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリル系モノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレングリコール付加物トリアクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリル系モノマー;テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリル系モノマー;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能(メタ)アクリル系モノマージペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能(メタ)アクリル系モノマー;カルバモイルオキシ(メタ)アクリレート、カルバモイルオキシエチル(メタ)アクリレート等のカルバモイル基を有する(メタ)アクリル系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマー;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマー;等を用いることができる。なお、ウレタン結合は、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル系モノマーとブチルイソシアネート等のイソシアネート化合物とを反応させることにより形成することができる。
【0034】
また、前記カルボン酸ビニルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等が挙げられる。
【0035】
本発明の複合粒子において、樹脂層の付着量は、導電性芯粒子100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上である。また、樹脂層の付着量は、導電性芯粒子100質量部に対して、90質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは50質量部以下である。樹脂層の付着量により樹脂層の厚さを調整できる。
【0036】
1−3.微粒子
本発明の複合粒子は、導電性芯粒子の表面を被覆する樹脂層によって、微粒子が固定化されている。微粒子を固定化することにより、複合粒子表面に微粒子の特性(電気特性、磁気特性、電磁気特性、熱特性、機械的特性等)を付与することができる。
【0037】
本発明の複合粒子に用いられる微粒子の電気抵抗率は、1×10
9Ω・cm以上であることが好ましく、より好ましくは1×10
10Ω・cm以上、さらに好ましくは1×10
11Ω・cm以上である。微粒子の電気抵抗率が高いほど、複合粒子の電気絶縁性を高めることができる。微粒子の電気抵抗率の上限は、特に限定されないが、例えば1×10
16Ω・cmである。
【0038】
また、本発明の複合粒子に用いられる微粒子は、平均粒子径が5nm以上であることが好ましく、より好ましくは10nm以上、さらに好ましくは20nm以上である。平均粒子径が大きいほど、微粒子の特性(例えば電気絶縁性等)をより効果的に複合粒子表面に付与することができる。また、微粒子の平均粒子径は、20μm以下であることが好ましく、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。微粒子の平均粒子径がこの範囲にあれば、微粒子の脱離をより一層顕著に抑制でき、複合粒子の電気絶縁性を安定に維持することができる。また、微粒子の平均粒子径は、前記樹脂層の平均厚さの2倍以上(より好ましくは2.2倍以上)であることが好ましい。なお、微粒子の平均粒子径としては、微粒子の投影面積と等しい投影面積を有する円の直径(2×(投影面積/π)
0.5)を用いるものとする。
【0039】
本発明の複合粒子に用いられる微粒子は、微粒子の平均粒子径d
fと前記芯粒子の平均粒子径d
cの比(d
f/d
c)が0.2以下となるものであることが好ましい。本発明の複合粒子は、微粒子が樹脂層により固定化されているため、前記比(d
f/d
c)が0.2となる場合であっても、微粒子の脱離を顕著に抑制できる。前記比(d
f/d
c)は、より好ましくは0.15以下、さらに好ましくは0.13以下である。また、前記比(d
f/d
c)は、0.01以上であることが好ましく、より好ましくは0.02以上、さらに好ましくは0.03以上である。前記比(d
f/d
c)がこの範囲にあると、微粒子の脱離を抑制しつつ、微粒子による電気絶縁性を複合粒子表面に効果的に付与できる。
【0040】
本発明の複合粒子において、微粒子を構成する材料としては、特に限定なく、従来公知の材料(有機材料、無機材料)を用いることができ、電気抵抗率が1×10
9Ω・cm以上である材料が好ましい。
【0041】
前記有機材料としては、天然高分子、合成高分子等が好ましい。
前記天然高分子としては、例えば、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等のタンパク質類;アラビアゴム、トラガントゴム等の天然ゴム類;サポニン等のグルコシド類;アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体;等を挙げることができる。
また、前記合成高分子としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ケトン・ホルムアルデヒド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アニリン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素系プラスチック、ポリアクリロニトリル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエーテル、ポリカーボネート、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、ジエン系プラスチック、ポリウレタン系プラスチック、芳香族ポリアミド、ポリフェニレン、ポリキシリレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、シリコン樹脂等の熱可塑性樹脂;等が挙げられる。
【0042】
また、前記無機材料としては、例えば、金属酸化物、金属水酸化物、金属窒化物、金属硫酸塩、金属炭酸塩、金属ケイ酸塩、金属硫化物等の金属化合物が挙げられ、これら金属化合物の水和物や、混合物、また、鉱物、ガラス等も用いることができる。これらの化合物に含まれる金属としては、例えば、マンガン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケイ素、アンチモン、チタン等を挙げることができる。
【0043】
前記無機材料としては、具体的には、二酸化ケイ素、三酸化二アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ニッケル、酸化錫、酸化鉛、四酸化三鉛、三酸化二鉛、二酸化鉛、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化チタン等の金属酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;亜窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化タンタル、窒化ニオブ等の金属窒化物;硫酸アルミニウム等の硫酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;ケイ酸ジルコニウム、ケイ酸アルミニウム等のケイ酸塩;二硫化モリブデン等の硫化物;珪藻土、タルク、マイカ、ゼオライト、クレー、ワラスナイト、軽石粉、ドロマイト等の鉱物; ホワイトカーボン等の水和物;リトポン等の混合物;ホウケイ酸ガラス、シリカガラス等のガラス;等が挙げられる。なお、ガラスは、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ等の形態で使用することができる。
【0044】
本発明の複合粒子に含まれる微粒子の付着量は、導電性芯粒子100質量部に対して、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上である。複合粒子に含まれる微粒子の付着量が多いほど、複合粒子の分散性、流動性が向上する。また、微粒子の電気絶縁性を複合粒子表面に効果的に付与できる。また、微粒子の付着量は、導電性芯粒子100質量部に対して、150質量部以下であることが好ましく、より好ましくは50質量部以下であり、さらに好ましくは40質量部以下、特に好ましくは30質量部以下である。微粒子の含有量がこの範囲にあると、微粒子を樹脂層により強固に固定化できるため、微粒子の脱離がより一層顕著に抑制された複合粒子を得ることができる。なお、微粒子の含有量が導電性芯粒子100質量部に対して50質量部より多くなると、却って分散性、流動性が低下する場合がある。
【0045】
本発明の複合粒子は、微粒子の脱離が顕著に抑制されたものであり、電子部品関連材料、フィルム関連材料、樹脂成型関連材料、塗料関連材料、光学関連材料、印刷関連材料、情報記録関連材料、センサー関連材料、情報通信関連材料、建築関連材料等の用途に有用に使用できる。具体的には、アンテナ部材、インダクタ部材、ワイヤレス給電部材、金属トナー、放熱材料等に好適である。
【0046】
2.製造方法
本発明の複合粒子は、例えば、導電性芯粒子と樹脂溶液とを混合する工程(1);導電性芯粒子と樹脂溶液の混合物から溶剤を除去する工程(2);工程(2)で得られた混合物に微粒子を添加し、混合する工程(3);を含む製造方法により好ましく製造することができる。これにより、導電性芯粒子の表面を被覆する平均厚さ5nm以上の樹脂層を形成でき、また、微粒子を樹脂層により固定化できる。
【0047】
前記工程(1)では、導電性芯粒子と樹脂溶液とを混合する。
前記樹脂溶液は、少なくとも、樹脂と、有機溶剤とを含むことが好ましい。樹脂としては、樹脂層を構成する樹脂として例示した樹脂を適宜使用することができ、樹脂層を硬化性樹脂で形成する場合には、前記樹脂溶液にはプレポリマー(硬化性基が存在した重合体又は単量体)を使用することが好ましい。
【0048】
樹脂溶液中、樹脂の使用量は、樹脂溶液100質量%中、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上である。樹脂の濃度が高いほど、後述する工程(2)において、溶剤を除去することが容易となる。また、樹脂の使用量は、樹脂溶液100質量%中、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。樹脂の濃度がこの範囲にあると、導電性芯粒子と樹脂粒子を均一に混合することが容易となる。
【0049】
また、前記有機溶剤としては、従来公知の有機溶剤を使用できるが、工程(2)において、溶剤除去が容易となる観点からは、沸点が100℃以下であることが好ましい。有機溶剤の沸点は、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは80℃以下である。また、有機溶剤の沸点は、40℃以上であることが好ましく、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上である。有機溶剤の沸点がこの範囲にあると、工程(1)において、導電性芯粒子と樹脂溶液をより均一に混合できる。
【0050】
樹脂溶液に用いられる有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶剤;1,2−ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、エチルアセテート、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化アルキル系溶剤;ベンゼン等の芳香族系溶剤、シクロヘキサン、ヘキサン、ヘプタン等のアルカン系溶剤;アセトニトリル等のニトリル系溶剤;トリエチルアミン等のアミン系溶剤;等が挙げられる。中でも、ケトン系溶剤、ハロゲン化アルキル系溶剤が好ましい。
【0051】
また、樹脂層を硬化性樹脂で形成する場合、前記樹脂溶液は、さらに硬化剤を含むことが好ましい。硬化剤を含むことにより、硬化性樹脂(或いはそのプレポリマー)を硬化することができる。このような硬化剤としては、熱により硬化性樹脂の硬化性基との反応が促進される熱硬化剤;光を吸収して活性化する光硬化剤;を好ましく使用することができる。導電性芯粒子表面への樹脂層の被覆性を向上する観点から、これらの硬化剤としては、有機溶剤に対して溶解性(例えば、室温で溶解度1%以上)を有する硬化剤が好ましい。
【0052】
前記熱硬化剤としては、従来公知の熱硬化剤を使用でき、例えば、アミン化合物、有機
酸ジヒドラジン、りん系化合物、フェノール樹脂、酸無水物、イミダゾール系硬化剤等を使用できる。硬化温度、硬化速度、接着力の観点から、イミダゾール系硬化剤またはアミン化合物が好ましい。
【0053】
また、前記光硬化剤としては、より詳しくは、活性エネルギー線の波長に吸収帯を有し、硬化(重合)反応の開始種を生成する化合物であればよい。前記活性エネルギー線としてはランニングコストの面から紫外線(波長300〜450nm)を好ましく使用できる。光硬化剤としては、種類が豊富であり、かつモノマーに対する反応性が高いことから、ラジカル反応開始剤、カチオン重合開始剤を好ましく用いることができる。
【0054】
前記ラジカル反応開始剤としては、例えば、ベンゾイン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンゾインエーテル系開始剤;アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−[4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン等のヒドロキシアルキルフェノン系開始剤、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアルキルフェノン系開始剤等のアルキルフェノン系開始剤;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン等のベンゾフェノン系開始剤;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系開始剤;1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル系開始剤;2−メチルアントラキノン等のキノン系開始剤;2,4−ジイソプロピルキサントン等のキサントン系開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド系開始剤;等を例示することができる。中でも、アルキルフェノン系開始剤が好ましく、ヒドロキシアルキルフェノン系開始剤がより好ましい。
カチオン重合開始剤としては、芳香族スルホニウム塩系開始剤が好ましい。
【0055】
前記樹脂溶液粘度は、100Pa・s以下であることが好ましく、より好ましくは80Pa・s以下であり、さらに好ましくは70Pa・s以下である。また、樹脂溶液の粘度は、0.1Pa・s以上であることが好ましく、より好ましくは1Pa・s以上であり、さらに好ましくは5Pa・s以上である。樹脂溶液の粘度がこの範囲にあると、樹脂層の被覆性を制御することが容易となる。
【0056】
樹脂溶液が硬化剤を含む場合、硬化剤の使用量は、樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上である。また、硬化剤の使用量は、樹脂100質量部に対して、7質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは4質量部以下である。
【0057】
樹脂溶液の固形分含量は、樹脂溶液100質量%中、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上である。また、固形分含量は、樹脂溶液100質量%中、85質量%以下であることが好ましく、より好ましくは75質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下である。樹脂溶液の固形分含量がこの範囲にあると、導電性芯粒子と樹脂溶液を均一に混合しやすくなるとともに、工程(2)において、溶剤の除去が容易となる。
さらに、固形分中、樹脂と硬化剤の合計の使用量は、90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上であり、特に好ましくは100質量%以上であってもよい。なお、本明細書において、固形分とは、樹脂、硬化剤、その他の成分等の室温25℃で固体として存在する成分を意味するものとする。
【0058】
工程(1)において、樹脂溶液の使用量は、導電性芯粒子100質量部に対して、3質量部以上であることが好ましく、より好ましくは4質量部以上である。また、樹脂溶液の使用量は、導電性芯粒子100質量部に対して、80質量部以下であることが好ましく、より好ましくは70質量部以下、さらに好ましくは65質量部以下である。さらに、樹脂の使用量は、導電性芯粒子100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上である。また、樹脂の使用量は、導電性粒子100質量部に対して、45質量部以下であることが好ましく、より好ましくは40質量部以下、さらに好ましくは35質量部以下である。樹脂溶液、樹脂の使用量を前記範囲とすることで、樹脂層の厚さを制御することができる。
樹脂溶液は、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、沈降防止剤、防カビ剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤等のその他の成分を含有していてもよい。
【0059】
工程(2)では、導電性芯粒子と樹脂溶液の混合物から溶剤を除去する。工程(2)において、導電性芯粒子と樹脂溶液の混合物から溶剤を除去する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。例えば、室温、大気圧下で攪拌する方法等を好ましく用いることができる。この際、導電性芯粒子と樹脂溶液の混合物100質量%中、固形分(導電性芯粒子、樹脂等)含量が好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上となるまで溶剤を除去することが好ましい。溶剤を除去した後の固形分含量の上限は、混合物100質量%中、例えば99.9質量%であることが好ましい。これにより、得られる微粒子の固定化の度合いを制御できると考えられる。固形分含量は、導電性芯粒子と樹脂溶液の組成や仕込み量と、混合物の質量とから求めることができる。
【0060】
また、工程(3)では、工程(2)で得られた混合物に微粒子を添加し、混合する。工程(3)において、溶剤を除去した混合物に微粒子を添加する方法としては、特に限定されず、連続的に添加してもよく、逐次的に添加してもよい。
微粒子の添加量は、導電性芯粒子100質量部に対して、0.5質量部以上であることが好ましく、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上である。微粒子の添加量が多いほど、複合粒子の分散性、流動性が向上する。また、微粒子の添加量は、導電性芯粒子100質量部に対して150質量部以下であることが好ましく、より好ましくは50質量部以下であり、さらに好ましくは40質量部以下、特に好ましくは30質量部以下である。微粒子の添加量がこの範囲にあると、微粒子を樹脂層により強固に固定化できるため、微粒子の脱離がより一層顕著に抑制された複合粒子を得ることができる。なお、微粒子の添加量が導電性芯粒子100質量部に対して50質量部より多くなると、却って分散性、流動性が低下する場合がある。
【0061】
微粒子を添加した混合物を混合する方法としては特に限定されず、従来公知の混合方法を使用できる。
【0062】
また、前記樹脂溶液の樹脂として硬化性樹脂を使用する場合、複合粒子の製造方法は、さらに硬化性樹脂を硬化する工程(4)を含むことが好ましい。硬化性樹脂は、熱硬化、或いは光硬化により硬化することができる。
熱硬化により硬化する場合は、工程(3)で微粒子を添加して得られた混合物を加熱すればよい。加熱温度は80℃以上が好ましく、より好ましくは90℃以上、さらに好ましくは95℃以上である。加熱温度が高いほど、より強固に微粒子を固定化できる。また、加熱温度は、180℃以下が好ましく、より好ましくは150℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。加熱温度がこの範囲であると、樹脂層が劣化することなく、微粒子を固定化できる。加熱時間は、通常1〜200分であることが好ましく、より好ましくは5〜60分、さらに好ましくは10〜30分である。
また、光硬化により硬化する場合は、活性エネルギー線を照射すればよい。活性エネルギー線としては、例えば波長300〜450nmの紫外線を好ましく使用できる。活性エネルギー線の照射時間は、通常1〜120分であることが好ましく、より好ましくは5〜60分、さらに好ましくは10〜30分である。
【0063】
3.塗料組成物
本発明には、本発明の複合粒子と硬化性樹脂と、硬化剤とを含む塗料組成物も包含する。本発明の複合粒子は、塗料組成物に使用した場合でも、微粒子の脱離を抑制できる。
【0064】
複合粒子の含有量は、前記塗料組成物100質量%中、60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上である。複合粒子の含有量が多いほど、特に導電性芯粒子の電気性性質、磁気的性質が反映された塗料組成物を得ることができる。また、複合粒子の含有量は、塗料組成物100質量%中、95質量%以下であることが好ましく、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは85質量%以下である。複合粒子の含有量がこの範囲にあると、塗料組成物が取り扱い性、塗布性に優れたものとなる。
【0065】
塗料組成物に用いられる硬化性樹脂としては、上記樹脂層を構成する硬化性樹脂として例示したものと同様のものを好ましく用いることができる。塗料組成物中、硬化性樹脂の含有量は、複合粒子100質量部に対して、0.1質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.2質量部以上である。また硬化性樹脂の含有量は、複合粒子100質量部に対して、0.4質量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.3質量部以下である。硬化性樹脂の含有量がこの範囲にあると、塗料組成物の塗布性が良好である。
【0066】
また、塗料組成物中100質量%中、複合粒子と硬化性樹脂の合計の含有量は、90質量%以上であることが好ましく、より好ましくは95質量%以上であり、さらに好ましくは98質量%以上である。また、塗料組成物100質量%中、複合粒子と硬化性樹脂の合計の含有量は、例えば99.9質量%以下であることが好ましい。
【0067】
塗料組成物に用いられる硬化剤としては、樹脂溶液に含まれていてもよい硬化剤として例示したものと同様のものを好ましく用いることができる。塗料組成物中、硬化剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上である。また、硬化剤の使用量は、硬化性樹脂100質量部に対して、7質量部以下であることが好ましく、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは4質量部以下である。
【0068】
塗料組成物は、必要に応じて、溶剤、界面活性剤、消泡剤、沈降防止剤、防カビ剤、防腐剤、紫外線吸収剤、光安定剤等のその他の成分を含有していてもよい。
【0069】
塗料組成物は、複合粒子、硬化性樹脂、硬化剤等を混合することによって得られる。混合には、例えば、遊星型ボールミルを使用することが好ましい。本発明の複合粒子は、混合対象物に強い剪断応力が作用する遊星型ボールミルを使用して強混合した場合でも、微粒子の脱離を抑制できる。
【0070】
さらに、前記塗料組成物を塗布し、硬化させて得られた膜も本発明の技術的範囲に包含される。硬化は、熱硬化、光硬化のいずれも好ましく使用でき、熱硬化する場合、加熱温度は80〜180℃が好ましく、より好ましくは90〜160℃である。また、加熱時間は、60〜300分が好ましく、より好ましくは90〜180分である。また、光硬化する場合、活性エネルギー線を照射することが好ましく、より好ましくは300〜450nmの紫外線を照射すればよい。活性エネルギー線の照射時間は、60〜300分が好ましく、より好ましくは90〜180分である。
【0071】
膜の厚みは、例えば1〜1,000μmであることが好ましく、より好ましくは10〜700μmである。また、膜100質量%中、複合粒子の含有量は60質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上である。複合粒子の含有量が多いほど、特に導電性芯粒子の電気性性質、磁気的性質が反映された膜を得ることができる。また、複合粒子の含有量は、膜100質量%中、95質量%以下であることが好ましく、より好ましくは90質量%以下であり、さらに好ましくは85質量%以下である。複合粒子の含有量がこの範囲にあると、良好な製膜状態の膜を得ることができる。
【0072】
また、前記膜の表面抵抗率は、1×10
6Ω/□以上であることが好ましく、より好ましくは1×10
9Ω/□以上であり、さらに好ましくは1×10
10Ω/□以上である。微粒子の脱離が顕著に抑制された複合粒子を使用することで、表面抵抗率の高い膜を得ることができる。膜の表面抵抗率の上限は、特に限定されないが、例えば1×10
16Ω/□である。
【実施例】
【0073】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
まず、本発明の実施例で用いた測定法について説明する。
【0074】
<平均粒子径の測定>
〔ノギス法〕
各粒子(導電性芯粒子、微粒子)について、粒子が1μm以下の粒子径を測定する場合はノギス法により測定した。
粒子総個数が200個前後になるようにSEM写真を撮影し、その写真より無作為に選んだ100個の粒子の直径(撮影された粒子(断面)の最大長)をノギスにて計測し、その算術平均径を平均粒子径として算出した。
【0075】
〔コールターカウンター法〕
各粒子(導電性芯粒子、微粒子)について、粒子が1μm以上の粒子径を測定する場合は、コールターカウンター粒度分布測定装置〔(株)ベックマンコールター製、品番:MultiSizer4〕を用いて測定した体積平均粒子径を平均粒子径とした。
【0076】
〔電子顕微鏡観察〕
測定装置として、走査型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製「FE−SEM S−4800」(冷陰極型の電界放出型電子銃を装備))を使用し、加速電圧20kV、エミッション電流10μA、W.D.=8mm、コンデンサレンズ5の条件で、複合粒子の観察を行った。
なお、走査透過電子顕微鏡(日立ハイテクノロジー社製「HD−2700」)観察の際には、複合粒子をエポキシ樹脂に包埋し、ミクロトームで100nm厚の切片を作製した。樹脂粒子と微粒子に含まれる元素の原子量にあまり差がない場合には、四酸化オスミウム(OsO
4)で染色を行った。撮影した走査透過電子顕微鏡像に基づいて樹脂層の平均厚さを測定した。
【0077】
〔粉体の抵抗率の測定〕
粒子粉体の抵抗率は、三菱化学アナテック社製「粉体抵抗測定システムMCP−PD51型」を用い、荷重20kNで測定した体積抵抗率を用いた。
【0078】
〔塗膜の抵抗率の測定〕
塗膜の抵抗率は、ダイアインスツルメンツ社製「ハイレスタUP」、電極:UR−100プローブを用い表面抵抗率を測定した。
【0079】
(合成例1)
(樹脂微粒子の作製)
攪拌機、温度計、および冷却機を備えたステンレス製の反応釜に、脱イオン水820部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部を加え、内温を75℃まで昇温し、同温度に保った。
他方、上記反応釜とは異なる容器に、メタクリル酸メチル(以下「MMA」と称する。)140部とジビニルベンゼン(有効成分81%;以下「DVB」と称する。)60部とを混合して、単量体組成物200部を調製した。
上記反応釜内を窒素ガスで置換した後、上記単量体組成物20部(単量体組成物全量の10%)、0.4%過酸化水素水50部、および0.4%L−アスコルビン酸水溶液50部を上記反応釜内に添加して、初期重合反応を行った。
次いで、上記単量体組成物の残部(単量体組成物全量の90%)180部、0.4%過酸化水素水450部、および0.4%L−アスコルビン酸水溶液450部を、各々異なる投入口より反応釜へ6時間かけて均一に滴下した。その後、内温を90℃まで昇温し、同温度で6時間保持して熟成を行い、樹脂微粒子分散液を得た。
これらの樹脂微粒子分散液をスプレードライヤ(ヤマト科学社製、製品名:パルビスGB22)を用いて乾燥を行ない、樹脂微粒子1を得た。
樹脂微粒子1の粒子径(ノギス径)及び電気抵抗率を上記の方法で測定した結果、平均粒子径は100nmであった。
【0080】
(実施例1)
芯粒子に3μmの鉄粒子(エプソンアトミックス社製「MIM粉末PF−3F」)20部を乳鉢に量り取り、これに50%エポキシ樹脂メチルエチルケトン溶液(液状エポキシ化合物(ダイセル社製「セロキサイド(登録商標)2021P」)10部、硬化剤(三新化学社製「サンエイド(登録商標)SI−80L」)0.03部、メチルエチルケトン90.27部)を8.4部添加し、乳棒で撹拌し均一に混合した。
その後撹拌しながらメチルエチルケトンを蒸発させた、液状エポキシ樹脂で被覆された鉄粒子粉体を作製した、この時点での鉄粒子は流動性の悪い状態であった。
この鉄粒子に、平均粒子径0.2μmのメラミン樹脂粒子(日本触媒社製「エポスター(登録商標)S」、電気抵抗率2.4×10
13Ω・cm)0.5部を投入し均一に混合しながらメラミン粒子を鉄粒子表面に付着させる操作を行った。流動性の良い粉体となった時点で混合を終了し、100℃の乾燥機で20分間加熱処理を行い、エポキシ樹脂を硬化させ、複合粒子No.1を得た。このようにして得られた複合粒子No.1の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この複合粒子No.1を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、鉄粒子表面に0.2μmのメラミン粒子がほぼ一層付着している事が確認できた、また複合粒子同士の凝集は認められなかった。
【0081】
(実施例2)
芯粒子に5.5μmの銅粒子(三井金属鉱業社製「湿式銅粉Cu1400Y」)30部を乳鉢に量り取り、実施例1で使用した50%エポキシ樹脂メチルエチルケトン溶液18.6部を添加し均一混合した後メチルエチルケトンを撹拌しながら蒸発させ、液状エポキシ樹脂で被覆された鉄粒子粉体を作製した、この時点での銅粒子は流動性の悪い状態であった。
この銅粒子に、平均粒子径1μmの窒化アルミニウム粒子(東洋アルミ社製「窒化アルミニウム JC」、電気抵抗率1.6×10
13Ω・cm)37.1部を投入し均一に混合しながら窒化アルミニウム粒子を銅粒子表面に付着させる操作を行った。流動性の良い粉体となった時点で混合を終了し、100℃の乾燥機で20分間加熱処理を行い、エポキシ樹脂を硬化させ、複合粒子No.2を得た。
得られた複合粒子No.2の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この複合粒子No.2を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、銅粒子表面に1μmの窒化アルミニウム粒子がまばらに付着している事が確認できた、また複合粒子同士の凝集は認められなかった。
【0082】
(実施例3)
芯粒子に平均粒子径が200nmの導電性酸化チタン粒子(石原産業社製「白色導電性酸化チタンET−500W」)を30部、乳鉢に量り取り、これに30%の光硬化性樹脂組成物溶液(ウレタンアクリレート(新中村化学社製「UA−53H」)10部、ブチルアクリレート(東京化成工業製)90部、及び重合開始剤(Ciba社製「DAROCUR1173」)3部、クロロホルム230部)を4部、乳鉢に移し均一混合撹拌しながらクロロホルムを蒸発させた。
液状光硬化樹脂で被覆された導電性酸化チタン粒子粉体を作製した、この時点での導電性酸化チタン粒子は流動性が悪い状態であった。この導電性酸化チタン粒子にヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製「アエロジル(登録商標)200」(粒子径25nm))を7.2部添加し、均一に混合しながらヒュームドシリカ粒子を導電性酸化チタン粒子表面に付着させる操作を行なった。流動性の良い粉体となった時点で混合を終了し、薄く均一に広げ0.2J/cm
2の高圧水銀灯を用いて紫外線(365nm)を照射し光硬化性樹脂を充分に硬化させ、複合粒子No.3を得た。
得られた複合粒子No.3の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この複合粒子No.3を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、導電性酸化チタン粒子表面全体をアエロジル微粒子が被覆し一部アエロジル微粒子が積層して付着している事が確認できた、また複合粒子同士の凝集は認められなかった。
【0083】
(実施例4)
芯粒子に3μmの鉄粒子(エプソンアトミックス社製、製品名:MIM粉末PF−3F)20部を乳鉢に量り取り、これに30%の光硬化性樹脂組成物溶液(ウレタンアクリレート(新中村化学社製「UA−53H」10部、ブチルアクリレート(東京化成工業製)90部、及び重合開始剤(Ciba社製「DAROCUR1173」)3部、クロロホルム230部)を0.9部、乳鉢に移し均一混合撹拌しながらクロロホルムを蒸発させ、液状光硬化樹脂で被覆された鉄粒子粉体を作製した、この時点での鉄粒子は流動性が少し悪い状態であった。この鉄粒子に合成例1の樹脂微粒子1を0.1部添加し均一に混合しながら樹脂微粒子粒子を鉄粒子表面に付着させる操作を行なった。
流動性の良い粉体となった時点で混合を終了し、薄く均一に広げ0.2J/cm
2の高圧水銀灯を用いて紫外線(365nm)を照射し光硬化性樹脂を充分に硬化させ、複合粒子No.4を得た。
得られた複合粒子No.4の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この複合粒子No.4を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、鉄粒子表面に100nmの樹脂微粒子がまばらに一層付着している事が確認できた、また複合粒子同士の凝集は認められなかった。
【0084】
(実施例5)
実施例4の30%の光硬化性樹脂組成物溶液3部の替わりに、20%のアクリル系樹脂溶液(メチルメタクリレート樹脂、Mw350,000、20部、クロロホルム80部)を1.3部使用した以外は実施例4と同様にして、各成分を乳鉢に移し均一混合攪拌しながらクロロホルムを蒸発させた。
少しクロロホルムが残る状態(鉄粒子の流動性の悪い状態)で、合成例1の樹脂微粒子1を0.1部添加し均一に混合しながら樹脂微粒子粒子を鉄粒子表面に付着させる操作を行なった。流動性の良い粉体となった時点で混合を終了し、100℃の乾燥機で60分間乾燥を行ない、残留していたクロロホルムを蒸発させ複合粒子No.5を得た。
得られた複合粒子No.5の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この複合粒子No.5を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、鉄粒子表面に100nmの樹脂微粒子が部分的に欠落している部分があるが、一層付着している事が確認できた、複合粒子同士の凝集が少し認められた。
【0085】
(比較例1)
実施例2で使用した芯粒子(5.5μmの銅粒子)100部と、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン0.27部、メタノール20部を混合し、撹拌しながら65℃で30分間加熱し反応を行なった。これを冷却した後、メタノールで洗浄し未反応の2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジンを除去し、さらにテトラヒドロフランで洗浄した。エポキシ樹脂(YDCN−703、東都化成株式会社製)5部をテトラヒドロフラン25部に溶解した溶液にこの銅粒子を添加し、混合撹拌しながら65℃で30分間加熱し反応を行なった。次いで冷却した後、未反応のエポキシ樹脂をテトラヒドロフランで洗浄除去し、50℃の熱風乾燥機で24時間乾燥した。
この銅粒子100部、メタノール25部、固形分18.4%の粒子表面にカルボキシル基を有する粒子径200nmのアクリル系エマルション液を27部混合し、撹拌しながら65℃で3時間加熱反応処理をした。冷却後、自然沈降させ沈降粒子を取り出し、メタノール洗浄後、50℃の熱風乾燥機で乾燥して比較用複合粒子No.1を得た。
得られた比較用複合粒子No.1の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この比較用複合粒子No.1を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、銅粒子表面に200nmの樹脂微粒子が一層に付着している事が確認できたが、走査透過電子顕微鏡(STEM)では樹脂層の存在は確認できなかった。
【0086】
(比較例2)
芯粒子に1.18μmの銅粒子(三井金属社製「1100Y」50部、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン(TMT)0.2部をメタノール20部に溶解させた溶液を仕込み、50℃の超音波浴槽(ヤマト科学(株)製「BRANSONIC5510」)で90分間攪拌しながら超音波分散処理を行った。その後、グリシジルメタクリレート(GMA)6部を加え、さらに90分超音波処理を行った。次いでやし脂肪酸メチル(花王社製「エキセパール(登録商標)MC」)0.25部をメタノール2部に溶解させ、重合開始剤(和光純薬製「V65」)0.12部を添加し、68℃の温水槽に移し重合を5時間行った。冷却後、静置沈降させ、沈降物をメタノールで洗浄し、24時間減圧乾燥して塊状の樹脂被覆銅粉の乾燥物を得た。塊状物を乳鉢で粉砕し比較用複合粒子No.2を得た。
得られた比較用複合粒子No.2の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
【0087】
(比較例3)
実施例1の50%エポキシ樹脂メチルエチルケトン溶液8.4部の替わりに30%の光硬化性樹脂組成物溶液(ウレタンアクリレート(新中村化学社製「UA−53H」10部、ブチルアクリレート(東京化成工業製)90部、及び重合開始剤(Ciba社製「DAROCUR1173」)3部、クロロホルム230部)を0.2部使用し、平均粒子径0.2μmのメラミン樹脂粒子0.5部の替わりに合成例1の樹脂微粒子1を0.4部使用した以外は実施例1と同様の操作を行ない、比較用金属複合粒子No.3を得た。
得られた比較用複合粒子No.3の電気抵抗率、粒子径、樹脂層の厚さを上記の方法で測定した結果を表1に示した。
この比較用複合粒子No.3を走査型電子顕微鏡(SEM)で確認した結果、鉄粒子表面に不均一に樹脂微粒子が付着しており、樹脂微粒子が欠落した部分が多い事が確認できた、複合粒子同士の凝集は認められなかった。
【0088】
(塗料化)
複合粒子No.1〜No.5及び比較用複合粒子No.1、No.2、No.3、それぞれ80部にエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製「エピコート(登録商標)YX−8000」を50部、ジャパンエポキシレジン社製「エピコート(登録商標) YL−7410」を50部、硬化剤として三新化学社製「サンエイド(登録商標)SI−80L」を5部)を20部添加し、予め乳鉢で均一混合し流動性あるペースト状とした後、250ml磁性ボールミル(フリッチュジャパン社製「遊星型ボールミルP−4」)に移し、回転数800rpmで10分間、強混合を行い塗料化した。
【0089】
(塗布)
得られた塗料をガラス基板上にアプリケーターで塗布し、150℃で3時間熱熱硬化処理を行ない、塗膜厚さ約200μmの塗布膜を得た。
比較用複合粒子No.3は塊状である為塗料は出来なかった。また、比較用複合粒子No.3の塗膜表面抵抗率は測定限界以下であった、他の塗膜の表面抵抗率は問題なく測定できた。結果は表1に示す通りであった。
【0090】
【表1】