特許第6246773号(P6246773)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6246773マルチバンドのための高直線性を有する低雑音増幅器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6246773
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】マルチバンドのための高直線性を有する低雑音増幅器
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/32 20060101AFI20171204BHJP
   H03F 1/26 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   H03F1/32
   H03F1/26
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-209508(P2015-209508)
(22)【出願日】2015年10月26日
(65)【公開番号】特開2017-11669(P2017-11669A)
(43)【公開日】2017年1月12日
【審査請求日】2015年10月26日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0087787
(32)【優先日】2015年6月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513303968
【氏名又は名称】エフシーアイ インク
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100200528
【弁理士】
【氏名又は名称】水村 香穂里
(72)【発明者】
【氏名】ゴ ドンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ファン ミョンウン
【審査官】 ▲高▼橋 義昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−204860(JP,A)
【文献】 特開昭62−216507(JP,A)
【文献】 特開平10−107552(JP,A)
【文献】 米国特許第05945878(US,A)
【文献】 特表2008−512058(JP,A)
【文献】 特開2004−022737(JP,A)
【文献】 YANDURU N K,A WCDMA,GSM/GPRS/EDGE Receiver Front End without Interstage SAW Filter,RADIO FREQUENCY INTEGRATED CIRCUITS,米国,IEEE,2006年 6月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F 1/32
H03F 1/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
低雑音増幅器であって、
第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)を含み、前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)が直列に接続する第1増幅回路と、
第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)を含み、前記第3増幅器(MN3)と前記第4増幅器(MN4)が直列に接続する第2増幅回路と、
直列に接続する第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)を含み、一端が入力端(RF_IN)に接続し、他端が前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)の接点に接続するRCフィードバック回路と、及び
一端が前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)の接点に接続し、他端が前記第3増幅器(MN3)に接続する第2キャパシター(C2)と、
一端が前記第2増幅器(MN2)に接続し、他端が前記第3増幅器(MN3)と前記第4増幅器(MN4)の接点に接続する第3キャパシター(C3)と、を含み、
前記第3キャパシター(C3)により前記第2増幅回路の出力信号が第2増幅器(MN2)の入力端にフィードバックされ、
前記第1増幅回路はマルチバンド(Multi-Band)で特定領域の駆動信号を印加されて、増幅した増幅信号を出力し、前記第2増幅回路は前記増幅信号を印加されて、増幅した出力信号を出力する、ことを特徴とする低雑音増幅器。
【請求項2】
前記第1増幅器(MN1)は第1入力端、第1電流引込部、第1電流引出部を含み、前記第1入力端は前記第1抵抗(R1)に接続し、前記第1電流引込部は前記第1キャパシター(C1)に接続し、前記第1電流引出部は接地に接続し、
前記第2増幅器(MN2)は第2入力端、第2電流引込部、第2電流引出部を含み、前記第2入力端は前記第3キャパシター(C3)の一端に接続し、前記第2電流引込部は出力端に接続し、前記第2電流引出部は前記第2キャパシター(C2)の一端に接続する、ことを特徴とする請求項1に記載の低雑音増幅器。
【請求項3】
前記第3増幅器(MN3)は第3入力端、第3電流引込部、第3電流引出部を含み、前記第3入力端は前記第2キャパシター(C2)の他端に接続し、前記第3電流引込部は前記第3キャパシター(C3)の他端に接続し、前記第3電流引出部は接地に接続し、
前記第4増幅器(MN4)は第4入力端、第4電流引込部、第4電流引出部を含み、前記第4入力端は接地に接続し、前記第4電流引込部は出力端に接続し、前記第4電流引出部は前記第3キャパシター(C3)の他端に接続する、ことを特徴とする請求項2に記載の低雑音増幅器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例はマルチバンドのためにバラン形態として設計された高直線性を有する低雑音増幅器(LNA)に関する。
【背景技術】
【0002】
以下に記述される内容は単純に本発明の実施例と関連する背景技術の情報のみを提供するものであり、従来技術を構成するものではない。
【0003】
ISDB-T(極超短波(UHF(Ultra High Frequency) Band):470 MHz〜770 MHz)/ISDB-Tmm (超短波(VHF(Very high frequency) Band):170 MHz〜280 MHz)/ISDB-Tsb (Low VHF:90 MHz〜110 MHz)/CATV(Wide Band:90 MHz〜810 MHz)を使用するモバイルTVチューナー(Mobile TV Tuner)環境での低雑音増幅器(LNA)は3Gまたは4Gで使用される700 MHz〜2.4 GHzの周波数と局部発振器(LO: Local Oscillator)によるハーモニックミキシング(Harmonic Mixing)による性能の低下を最小化にさせるために高直線性(High Linearity)が求められている。
【0004】
従来の低雑音増幅器(LNA)はRF−フィルター(Filter)を利用してジャマー(Jammer)周波数を減衰させる技術を利用してきた。まず、低雑音増幅器(LNA)の入力(Input)でフィルターを利用する技術はジャマーの電力(Power)を入力段階で減少させる効果を有するため最も効果的だが、低雑音増幅器(LNA)の雑音指数(NF: Noise Figure)が悪くなっている。雑音指数(NF)が悪くなることを回避するために低雑音増幅器(LNA)の出力とミキサーの入力の間にフィルターを増設する技術も存在するが、外部LC(External LC)を多く必要とし、モジュール(Module)からチップ(Chip)を集積(Integration)することが難しくなっている。フィルターを利用する方法は700 MHz〜800 MHzに位置するLTE電力の除去が非常に難しくなっている。最も難しい例として、707 MHzのチャンネルの場合、725 MHzのLTEジャマー電力をフィルターにより除去することは、その周波数が近接しているため、非常に難しくなっていることが挙げられる。例えば、TVチャンネルの間の干渉も問題になっており、干渉が発生する部分は低雑音増幅器(LNA)の直線性(Linearity)が良くなればその性能が向上する。更に、ISDB-T/ISDB-Tmm/ISDB-Tsb/CATV用低雑音増幅器(LNA)はそれぞれミキサーを必要とし、ミキサーの構造が複雑になってが増加する問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は低雑音増幅器(LNA)にバラン機能とミキサーの前置増幅器の機能を具現させて、低雑音増幅器(LNA)とミキサーの間の直線性を低下させる要素を最小化する低雑音増幅器(LNA)を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の1つ面によれば、第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)を含み、かつ前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)が直列に連結される第1増幅回路と、第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)を含み、かつ前記第3増幅器(MN3)と前記第4増幅器(MN4)が直列に連結される第2増幅回路と、直列に連結される第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)を含み、かつ一端が入力端(RF_IN)に連結し、他端が前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)の接点に接続するRCフィードバック回路と、及び一端が前記第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)の接点に連結し、他端が前記第3増幅器(MN3)に接続する第2キャパシター(C2)と、を含み、第1増幅回路は駆動信号を印加されて増幅した増幅信号を出力し、前記第2増幅回路は増幅信号を印加されて増幅した出力信号を出力することを特徴とする低雑音増幅器を提供する。
【発明の効果】
【0007】
以上説明した通り、実施例によれば、低雑音増幅器(LNA)にバラン機能とミキサーの前置増幅器の機能を具現させることで、低雑音増幅器(LNA)とミキサーの間の直線性を低下する要素を最小化させる効果を有する。
【0008】
本発明の実施例によれば、直線性(Linearity)を向上させるため、低雑音増幅器(LNA)とミキサー(Mixer)の間において、従来使用されてきた非線形(Non-Linear)成分を生成する能動回路(Active Circuit)を全て除去し、低雑音増幅器(LNA)から非線形成分を生成するブロックを全てなくすことにより、低雑音増幅器(LNA)は従来の雑音指数(NF)と利得(Gain)によりシステム全体の雑音指数(NF)を低下させない効果を有する。バラン(Balun)に機能を追加して、ミキサーに差動(Differential)構造も持たせることで、ミキサーの前置増幅器(Pre-Amplifier)の役割まで低雑音増幅器(LNA)が同時に果たすことができる効果を有する。また、マルチバンド(Multi-Band)を支援する低雑音増幅器(LNA)の出力を共有して、一つのミキサーで簡単なシステムを具現できる効果を有する。本発明の実施例によれば、低雑音増幅器(LNA)にIM3(Third Inter Modulation)を除去(Cancelation)する方式(Scheme)を用いて、高線形性能を発揮させる効果がある。
【0009】
本発明の実施例によれば、直線性を低下させる部分を改善して、周辺のジャマー電力(LTE/CDMA/Jammer Channel)に対する性能低下を最小化する効果を有する。直線性を低下させる部分について、外部でフィルターとして使用する素子を除去し、マルチバンド支援のために低雑音増幅器(LNA)の出力を共に共有して、ミキサーの個数を減らす効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)を概略的に示すブロック構成図である。
図2図2は、本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)のチャンネル環境(Channel Environment)を示す図である。
図3a図3aは、通常のLNAコアの回路を示す図である。
図3b図3b は、通常のLNAコアの回路を示す図である。
図3c図3cは、本発明の実施例に係るLNAコアの回路を示す図である。
図3d図3dは、本発明の実施例に係るLNAコアの回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例に関して、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)(100)は、単一入力(Single Input)により、差動出力(Differential Output)を発生する'バラン'形態の低雑音増幅器(LNA)である。ここで、'バラン'とは、バランス信号(Balanced Signal)をアンバランス信号(Unbalanced Signal)に変換し、またはアンバランス信号をバランス信号に変換する回路/構造物の総称である。換言すれば、'バラン'とは、特定素子を指称するのではなく、バランス−アンバランス(Balanced-Unbalanced)信号を変換しようとする全てのものを指称する。
図1は本発明に係る低雑音増幅器(LNA)を概略的に示す図である。
【0012】
本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)(100)は入力ポート(Input Port)(108)、信号入力部(110)、LNAコア(120)、及びミキサー(130)を含む。低雑音増幅器(LNA)に含まれる構成要素は必ずこれに限定されるものではない。
【0013】
入力ポート(108)は複数の周波数帯域に対する信号を入力するポートを備える。例えば、入力ポート(108)は極超短波(UHF Band)ポート、CATV(Wide Band)ポート、超短波(VHF Band)のような複数のポートを備える。入力ポート(108)は各ISDB-T/ISDB-Tmm/CATV用入力を有する。
【0014】
信号入力部(110)は入力ポート(108)に係るそれぞれのマッチングフィルター(Matching & Filter)を含む。信号入力部(110)内のマッチングフィルターの一端はそれぞれ入力ポート(108)に接続し、信号入力部(110)内のマッチングフィルターの他端はLNAコア(120)に接続される。
【0015】
LNAコア(120)は入力端(RF_IN)から入力されるそれぞれのマルチバンド(Multi-Band)の駆動信号に対応する複数の増幅段を含む増幅部を備える。複数の増幅段は各駆動信号を印加されて増幅した増幅信号を出力し、増幅信号を印加されて増幅した出力信号を出力する差動(Differential)出力で出力する。LNAコア(120)は複数の各増幅段の出力に並列に連結して、差動出力を互いに共有してLC負荷(Load)で使用する差動LC回路を含む。LC回路の出力端にはミキサー(130)が接続して、直線性を高めることができる。
【0016】
LNAコア(120)は可変抵抗、増幅部(122)、可変インダクター及び可変キャパシターを含む。増幅部(122)と関連する具体的な内容は図3c、3dを用いて説明する。LNAコア(120)は入力ポート(108)から入力されたマルチバンド(Multi-Band)である'UHF_LNA'、'VHF_LNA'、'CATV_LNA'の出力が互いに共有してLC負荷(Load)を使用することができる。LNAコア(120)は差動出力で共有され、ミキサー(130)が低雑音増幅器(LNA)の出力に連結し、低雑音増幅器(LNA)が前置増幅器(Pre-Amplifier)の役割を果たす構造を有する。低雑音増幅器(LNA)(100)の構造は非線形要素(Non-Linear Factor)を発生させる能動回路(Active Circuit)がLNAコア(120)ブロック(Block)の一つのみであるため、直線性(Linearity)性能を最大にすることができる。LNAコア(120)は複数の回路を使用して出力ノードを共有する。共有される出力ノードにLC負荷を使用し、LNAコア(120)はLC負荷を変化させて利用することができる。
【0017】
ミキサー(130)はLNAコア(120)の出力に接続してLNAコア(120)の出力を受信してミキサーする。図1では低雑音増幅器(LNA)(100)のLNA後段をミキサー(130)で示しているが、低雑音増幅器(LNA)(100)は必ずしもこれに制限されるものではない。
【0018】
本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)は、単一入力(Single Input)を受けて、差動出力(Differential Output)を作成するバラン形態のマルチバンドをサポートする高直線性の性能を有する低雑音増幅器(LNA)である。最近、モバイル環境でのTV−チューナーチップの場合、LTE/CDMA/隣接チャンネルなどのジャマー周波数の影響を最小化するために高直線性の性能を有する低雑音増幅器(LNA)が求められてきた。IIP2(Second-order Input Intercept Point)の性能を改善するために入力の際にバランを用いると雑音指数(NF)維持の役に立つことが難しくなり、マルチバンド(Multi-Band)も必要になるとすると追加費用が発生する場合がある。従って、単一入力を受けて、単一出力を生じる低雑音増幅器(LNA)を用いて単一出力を差動(Differential)にするための他の回路を増設する必要がある。単一出力で差動にする回路は通常、ミキサーを駆動するための前置増幅器を共有して使用し、前置増幅器を共有する部分でIIP3(Third-order Input Intercept Point)の低下が発生する。従って、本発明の実施例は低雑音増幅器(LNA)をバランの機能とミキサーを駆動するための前置増幅器として同時に使用して、直線性を低下させる要素を最大限に減少し、高直線性を発揮することができる構造を有する。更に、UHF(470 MHz〜810 MHz)またはVHF(170 MHz〜280 MHz)のバンド、若しくは、CATV(90 MHz〜810 MHz)のようなワイドバンド周波数等のマルチバンドをサポートする低雑音増幅器(LNA)が必要な場合、一つの出力にまとめ、一つのみのミキサーを使用して、アプリケーション(Application)をサポートする構造を有する。
【0019】
図2は、本発明の実施例に係る低雑音増幅器(LNA)のチャンネル環境(Channel Environment)を示す図である。
【0020】
図2はモバイルTV −チューナーのチャンネル環境の実施例で希望チャンネル(Desire-Channel)の電力(Power)が小さく、周辺チャンネルの電力が大きいため、電力問題を改善するために周辺チャンネルの倍音(Harmonic Tone)が希望チャンネルに影響を与えないように低雑音増幅器(LNA)の直線性の性能が向上されることが望ましい。
【0021】
図3a図3bは通常のLNAコアの回路を示す図である。
図3aは通常のCS(Common Source)低雑音増幅器(LNA)構造を示す図である。図3aに示される低雑音増幅器(LNA)は通常の低雑音増幅器(LNA)としてRCフィードバック(Feed-Back)を有するCS(Common Source)増幅器である。通常の低雑音増幅器(LNA)は非常に多く使用される構造として雑音指数(NF)の性能が良い。
【0022】
図3aに示されるCS低雑音増幅器(LNA)は第1増幅回路、第2増幅回路、RCフィードバック回路を含む。
第1増幅回路は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)を含む。第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)は直列に接続する。第1増幅器(MN1)は第1入力端、第1電流引込部、第1電流引出部を含む。第1入力端は入力端(RF_IN)に接続する。第1電流引込部は第2増幅器(MN2)に接続する。第1電流引出部は接地に接続する。
【0023】
第2増幅器(MN2)は第2入力端、第2電流引込部、第2電流引出部を含む。第2入力端は接地に接続する。第2電流引込部は出力端(RF_OUT)に接続する。第2電流引出部は第1キャパシター(C1)に接続する。
【0024】
RCフィードバック回路は第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)を含む。第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)は直列して接続する。RCフィードバック回路の一端は入力端(RF_IN)に接続し、RCフィードバック回路の他端は出力端(RF_OUT)に接続する。第1抵抗(R1)の一端は入力端(RF_IN)と第1入力端の接点に接続する。第1抵抗(R1)の他端は第1キャパシター(C1)の一端に接続する。第1キャパシター(C1)の一端は第1抵抗(R1)の他端に接続する。第1キャパシター(C1)の他端は第2電流引込部と出力端(RF_OUT)の接点に接続する。
【0025】
図3bは通常のCSCG(Common Source Common Gate)低雑音増幅器(LNA)構造を示す。差動出力を生じるために図3bに示されるように、CSCG(Common Source Common Gate)形態の差動増幅器を増設する必要がある。図3bに示される回路は通常の低雑音増幅器(LNA)の次のステージ(Stage)に差動出力を生じるための用途とミキサーの前置増幅器(Pre-Amplifier)の機能を利用して、ミキサーの雑音指数(NF)を改善させる役割を果たしている。図3bの構造を低雑音増幅器(LNA)として使用する場合、パルス信号(S11)を−10 dB以下にマッチングするためにCG(Common Gate)増幅器が1/gm = 50Ωになるように設計する必要があり、雑音指数(NF) > 2.8 dBで雑音指数(NF)の性能が低下する。
【0026】
図3bに示されるCSCG低雑音増幅器(LNA)は第1増幅回路、第2増幅回路、RCフィードバック回路を含む。
第1増幅回路は第2増幅器(MN2)を含む。第2増幅器(MN2)は第2入力端、第2電流引込部、第2電流引出部を含む。第2入力端は接地に接続する。第2電流引込部は出力端(RF_OUTM)に接続する。第2電流引出部は第2キャパシター(C2)の一端、入力端(RF_IN)、インダクターの一端に接続する。インダクターの他端は接地に接続する。
【0027】
第2増幅回路は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)を含む。第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)は直列に接続する。第3増幅器(MN3)は第3入力端、第3電流引込部、第3電流引出部を含む。第3入力端は第2キャパシター(C2)の他端に接続する。第3電流引込部は第4電流引出部と接続する。第3電流引出部は接地に接続する。第4増幅器(MN4)は第4入力端、第4電流引込部、第4電流引出部を含む。第4入力端は接地に接続する。第4電流引込部は出力端(RF_OUTP)に接続する。第4電流引出部は第3電流引込部に接続する。
【0028】
第2キャパシター(C2)の一端は第1増幅回路に接続し、第2キャパシター(C2)の他端は第2増幅回路に接続する。第2キャパシター(C2)の一端は第2増幅器(MN2)の第2電流引出部に接続し、第2キャパシター(C2)の他端は第3増幅器(MN3)の第3入力端に接続する。
【0029】
図3c図3dは本発明の実施例に係るLNAコアの回路を示す図である。
図3cは本発明の実施例に係るバラン低雑音増幅器(LNA)構造を示す。図3cに示されるようにCS増幅器で'1−ステージ'低雑音増幅器(LNA)として使用し、第1 N型増幅器(MN1)の電流(Current)出力をRCフィードバック(Feed-Back)してIM3(Third Inter-Modulation)高調波(Harmonic)成分を除去(Cancelation)して、直線性を向上させて、雑音指数(NF) = 1.4 dBレベルの低雑音増幅器(LNA)構造を有する。'1−ステージ'CS低雑音増幅器(LNA)の出力にCSCG増幅器を'2−ステージ'で使用して、バラン形態の低雑音増幅器(LNA)を作成することができる。バラン形態の低雑音増幅器(LNA)でCG部分(MN2)の1/gmは図3bに示される回路のように'50Ω'に制限されないため、低いインピーダンス(Impedance)を有するように設計されてMN1の出力ノード(Node)での電流スイング(Current Swing)を小さく必要として、直線性を改善することができる。
【0030】
図3cに示される低雑音増幅器(LNA)は第1増幅回路(310)、第2増幅回路(320)、RCフィードバック回路(330)、及び第2キャパシター(C2)を含む。
【0031】
第1増幅回路(310)は駆動信号を印加して増幅した増幅信号を出力する。第1増幅回路(310)は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)を含む。第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)は直列に接続する。第1増幅器(MN1)は第1入力端、第1電流引込部、第1電流引出部を含む。第1入力端は第1抵抗(R1)と接続し、第1電流引込部は第1キャパシター(C1)と接続し、第1電流引出部は接地に接続する。第2増幅器(MN2)は第2入力端、第2電流引込部、第2電流引出部を含む。第2入力端は接地に接続し、第2電流引込部は出力端に接続し、第2電流引出部は第2キャパシター(C2)の一端に接続する。
【0032】
第2増幅回路(320)は増幅信号を印加して増幅された出力信号を出力する。第2増幅回路(320)は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)を含む。第2増幅回路(320)は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)が直列に接続する。第3増幅器(MN3)は第3入力端、第3電流引込部、第3電流引出部を含む。第3入力端は第2キャパシター(C2)の他端に接続し、第3電流引込部は第3キャパシター(C3)の他端に接続し、第3電流引出部は接地に接続する。第4増幅器(MN4)は第4入力端、第4電流引込部、第4電流引出部を含む。第4入力端は接地に接続し、第4電流引込部は出力端に接続し、第4電流引出部は第3キャパシター(C3)の他端に接続する。
【0033】
RCフィードバック回路(330)は第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)を含む。第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)は直列に接続する。RCフィードバック回路(330)の一端は入力端(RF_IN)及び第1増幅器(MN1)の入力端に接続する。RCフィードバック回路(330)の他端は第1増幅器(MN1)と前記第2増幅器(MN2)の接点に接続する。
【0034】
第2キャパシター(C2)の一端は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)の接点に接続し、他端は第3増幅器(MN3)の入力端に接続する。
図3d図3cに示される構造で直線性を向上させるための手段(Scheme)を適用したバラン形態の低雑音増幅器(LNA)構造を示す。
【0035】
図3d図3cの低雑音増幅器(LNA)構造から第3 N型増幅器(MN3)の出力ノードを第2 N型増幅器(MN2)のゲートでフィードバックすることによりCSCGでもIM3(Third Inter-Modulation)を除去することができる。図3dに示される回路は図1に図示される回路の各バンドの低雑音増幅器(LNA)構造を使用し、'RF_OUTM'と'RF_OUTP'はLNAコア(120)で共有される。各低雑音増幅器(LNA)のバンドは入力マッチング(Input Matching)と低雑音増幅器(LNA)の出力で共有するLC値(Value)に従って使用されるバンドを設定することができる。CATVの場合、ワイドバンドをサポートする必要があるため、第1抵抗(R1)の値を他の低雑音増幅器(LNA)より小さく設定して、ワイド マッチング(Wide-Matching)する。
【0036】
図3dに示される低雑音増幅器(LNA)は第1増幅回路(310)、第2増幅回路(320)、RCフィードバック回路(330)、第2キャパシター(C2)及び第3キャパシター(C3)を含む。
【0037】
第1増幅回路は駆動信号を印加して増幅された増幅信号を出力する。第1増幅回路(310)は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)を含む。第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)は直列に接続する。第1増幅器(MN1)は第1入力端、第1電流引込部、第1電流引出部を含む。第1入力端は第1抵抗(R1)に接続し、第1電流引込部は第1キャパシター(C1)に接続し、第1電流引出部は接地に接続する。第2増幅器(MN2)は第2入力端、第2電流引込部、第2電流引出部を含む。第2入力端は接地に接続し、第2電流引込部は出力端に接続し、第2電流引出部は前記第2キャパシター(C2)の一端に接続する。
【0038】
第2増幅回路(320)は増幅信号を印加して増幅された出力信号を出力する。第2増幅回路(320)は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)を含む。第2増幅回路(320)は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)が直列して接続する。第3増幅器(MN3)は第3入力端、第3電流引込部、第3電流引出部を含む。第3入力端は第2キャパシター(C2)の他端に接続し、第3電流引込部は第3キャパシター(C3)の他端に接続し、第3電流引出部は接地に接続する。第4増幅器(MN4)は第4入力端、第4電流引込部、第4電流引出部を含む。第4入力端は接地に接続し、第4電流引込部は出力端に接続し、第4電流引出部は第3キャパシター(C3)の他端に接続する。
【0039】
RCフィードバック回路(330)は第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)を含む。第1抵抗(R1)と第1キャパシター(C1)は直列に接続する。RCフィードバック回路(330)の一端は入力端(RF_IN)及び第1増幅器(MN1)の入力端に接続する。RCフィードバック回路(330)の他端は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)の接点に接続する。
【0040】
第2キャパシター(C2)の一端は第1増幅器(MN1)と第2増幅器(MN2)の接点に接続し、他端は第3増幅器(MN3)の入力端に接続する。第3キャパシター(C3)の一端は第2増幅器(MN2)の入力端に接続し、他端は第3増幅器(MN3)と第4増幅器(MN4)の接点に接続する。第3キャパシター(C3)により第2増幅回路(320)の出力信号が第2増幅器(MN2)の入力端にフィードバックされる。
【0041】
以上の説明は本発明の実施例の技術思想を例示するための説明に過ぎず、本発明の実施例で当業者は、本発明の実施例の本質的な特徴から離れない範囲で様々な修正及び変形を行うことができる。従って、本発明の実施例は本発明の実施例の技術思想を限定するものではなく、説明するためであり、このような実施例により、本発明の実施例の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の実施例の保護範囲は特許請求の範囲によって、解釈されるべきであり、それと同等な範囲内の全ての技術思想は本発明の実施例の権利範囲に含まれると解釈するべきである。
【符号の説明】
【0042】
108 入力ポート
110 信号入力部
120 LNAコア
122 増幅部
130 ミキサー
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d