(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6246827
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】マルチキャストレート制御
(51)【国際特許分類】
H04W 28/22 20090101AFI20171204BHJP
H04W 28/18 20090101ALI20171204BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20171204BHJP
H04W 28/04 20090101ALI20171204BHJP
【FI】
H04W28/22
H04W28/18 110
H04W4/06 150
H04W28/04 110
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-541787(P2015-541787)
(86)(22)【出願日】2013年10月21日
(65)【公表番号】特表2016-500232(P2016-500232A)
(43)【公表日】2016年1月7日
(86)【国際出願番号】US2013065992
(87)【国際公開番号】WO2014078017
(87)【国際公開日】20140522
【審査請求日】2016年9月26日
(31)【優先権主張番号】13/677,251
(32)【優先日】2012年11月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ジア、ジャンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ、シュ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ニン
【審査官】
羽岡 さやか
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−70113(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0110905(US,A1)
【文献】
特表2010−502108(JP,A)
【文献】
特表2007−508749(JP,A)
【文献】
特表2006−505974(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0213099(US,A1)
【文献】
国際公開第2010/103353(WO,A2)
【文献】
特表2008−509582(JP,A)
【文献】
特開2008−278339(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う方法であって、前記方法が、
第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局のうちから前記複数の局の第1のサブセットを選択することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットに肯定応答(ACK)を要求することと、
前記ACKを使用して前記複数の局の前記第1のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
前記第2のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することとを備え、
前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することは、
前記複数の局のランダムサブセットを選択することと、
過去の低い信号強度(RSSI)をもつ局を選択することと、
過去のサウンディングフィードバックに基づいて局を選択することと、
のうちの1つを備える、方法。
【請求項2】
前記第2のデータレートを判断することが、前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の局の前記第2のサブセットからの前記ACKを使用して、前記複数の局の前記第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整することと、前記調整することが、調整されたデータレートを生成する、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記調整することが、前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局に前記データフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記時間期間が満了したとき、前記第1のデータレートで前記マルチキャストグループ中の前記複数の局にデータフレームを送信することに戻ることと、
前記時間期間が満了しなかったとき、前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することに戻ることとをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のデータレートが最低データレートである、または
前記第1のデータレートが低いが、最低データレートでない、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失を判断することが、パケットエラーレート(PER)を判断することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含む、または
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含む、または
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ前記複数の局の所定の割合を選択することを含む、または
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うためのコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、請求項1−9のうちのいずれか一項の方法を実行させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
プロセッサブロックと、
前記プロセッサブロックに動作可能に関係する通信ブロックとを備える電子デバイスであって、前記通信ブロックが、前記電子デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うように構成され、前記通信ブロックが、
第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することと、
前記マルチキャストグループ中の前記複数の局の第1のサブセットを選択することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットに肯定応答(ACK)を要求することと、
前記ACKを使用して前記複数の局の前記第1のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
前記第2のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することとを備えるプロセスを実行するように構成され、
前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することは、
前記複数の局のランダムサブセットを選択することと、
過去の低い信号強度(RSSI)をもつ局を選択することと、
過去のサウンディングフィードバックに基づいて局を選択することと、
のうちの1つを備える、電子デバイス。
【請求項12】
前記複数の局の前記第2のサブセットからの前記ACKを使用して、前記複数の局の前記第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整することと、前記調整することが、調整されたデータレートを生成する、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含み、任意で
前記調整することが、前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することを含む、または、
前記電子デバイスは、前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局に前記データフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含む、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記時間期間が満了したとき、前記第1のデータレートで前記マルチキャストグループ中の前記複数の局にデータフレームを送信するステップに戻ることと、
前記時間期間が満了しなかったとき、前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求するステップに戻ることとをさらに含み、および/または
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失を判断することが、パケットエラーレート(PER)を判断することを含む、請求項12に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含む、または
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含む、または
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ前記複数の局の所定の割合を選択することを含む、請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項15】
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含む、請求項11に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示は、ワイヤレス通信ネットワークにおけるマルチキャスト送信に関し、詳細には、これらの送信のためのレート制御に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]従来、ワイヤレス通信ネットワークにおけるデータパケットは単一の宛先に送られていた。単一の宛先へのデータのこの送信は「ユニキャスト」と呼ばれる。ユニキャストネットワークでは、複数の宛先に同じデータを与えることは、データをコピーし、次いで指定された宛先に各コピーを送ることを伴うことになる。帯域幅およびネットワーク制約により、複数の宛先にデータを送信するためにユニキャストを使用することは、宛先の数が増加するにつれて急速に支持できなくなる。
【0003】
[0003]この問題に対処するために、「マルチキャスト」データ送信が開発された。マルチキャスト送信は、単一の送信を介した、複数の指定された宛先へのデータの同時配信である。対照的に、「ブロードキャスト」は、(たとえば、所与のサービスプロバイダなどによってサービスされる、所与の基本サービスセット(BSS:basic service set)内の)すべての宛先へのデータパケットの送信を指すことに留意されたい。マルチキャスト送信は、多くの宛先にデータの単一のストリームを同時に配信することによって、トラフィックおよびサーバ負荷を低減することができる。したがって、そのすべてが多くのユーザに情報を配信することを伴う、遠隔会議、音楽共有、およびゲームなどのアプリケーションの場合、ユニキャスト送信よりもマルチキャスト送信が選好される。
【発明の概要】
【0004】
[0004]ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う方法について説明する。本方法は、第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することを含むことができる。一実施形態では、第1のデータレートは最低データレートである。別の実施形態では、第1のデータレートは低いが、最低データレートでない。
【0005】
[0005]データフレームを送信した後に、複数の局の第1のサブセットに肯定応答(ACK:acknowledgement)が要求され得る。一実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のすべてを含むことができる。別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のランダムサブセットを含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去の低い受信信号強度インジケータ(RSSI:receive signal strength indicator)をもつ局を含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去のサウンディングフィードバック(sounding feedback)に基づいて選択され得る。
【0006】
[0006]ACKを使用して、複数の局の第1のサブセットについてのフレーム損失(たとえば、パケットエラーレート(PER:packet error rate))が判断され得る。複数の局の第1のサブセットについてのフレーム損失に基づいて、第2のデータレートが判断され得る。複数の局の第1のサブセットについてのフレーム損失に基づいて、複数の局の第2のサブセットが選択され得る。一実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含むことができる。一実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、最高フレーム損失をもつ複数の局の所定の割合を選択することを含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、複数の局の第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含むことができる。
【0007】
[0007]複数の局の第1のサブセットの場合のフレーム損失に基づいて、第2のデータレートが判断され得る。一実施形態では、第2のデータレートを判断することは、複数の局の第1のサブセットについてのフレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することをさらに含むことができる。第2のデータレートで複数の局にデータフレームが送信され得る。特に、本方法は、複数の局の第2のサブセットにのみACKを要求する。
【0008】
[0008]本方法は、複数の局の第2のサブセットからのACKを使用して、複数の局の第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することをさらに含むことができる。複数の局の第2のサブセットについてのフレーム損失に基づいて、現在のデータレートが調整され得る。一実施形態では、現在のデータレートを調整することは、複数の局の第2のサブセットについてのフレーム損失の少なくとも1つのフレーム損失を、少なくとも1つの所定のしきい値と比較すること(たとえば、第1のしきい値よりも高く、および/または第2のしきい値よりも低いフレーム損失)を含むことができる。調整されたデータレートを使用して、複数の局にデータフレームが送信され得る。
【0009】
[0009]本方法は、調整されたデータレートを使用して複数の局にデータフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含むことができる。時間期間が満了したとき、本方法は、第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信するステップに戻ることができる。時間期間が満了しなかったとき、本方法は、複数の局の第2のサブセットのみにACKを要求するステップに戻ることができる。
【0010】
[0010]また、ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う別の方法について説明する。本方法は、マルチキャストグループ中の複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行することを含むことができる。一実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のすべてを含む。別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のランダムサブセットを含む。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去の低い受信信号強度インジケータ(RSSI)をもつ局を含む。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去のサウンディングフィードバックに基づいて選択される。
【0011】
[0011]サウンディングに基づいて複数の局の第1のサブセットからフィードバックが受信され得る。このフィードバックはチャネル状態情報(channel state information)を含むことができる。フィードバックに基づいて複数の局の第2のサブセットが選択され得る。一実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、複数の局の第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含むことができる。データフレームが第1のデータレートで複数の局に送信され得る。この第1のデータレートは、複数の局の第1のサブセットのフィードバックに基づいて判断され得る。
【0012】
[0012]特に、複数の局の第2のサブセットのみに肯定応答(ACK)が要求される。複数の局の第2のサブセットを用いて、フレーム損失(たとえば、パケットエラーレート(PER))が判断され得る。複数の局の第2のサブセットの場合のフレーム損失に基づいて、調整されたデータレートが判断され得る。次いで、調整されたデータレートを用いて、複数の局にデータフレームが送信され得る。
【0013】
[0013]第2のサブセットのみにACKを要求することと、第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、それらのフレーム損失に基づいて、調整されたデータレートを判断することと、調整されたデータレートを使用して複数の局にデータを送信することとは、トリガが検出されるまで繰り返され得る。一実施形態では、トリガを検出することは、時間期間が満了したことを検出することを含むことができる。別の実施形態では、トリガを検出することは、1つまたは複数の局のフレーム損失が増加していることを検出することを含む。トリガが検出されたとき、本方法は、サウンディングを実行することに戻ることができる。
【0014】
[0014]また、ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うためのコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。これらのコンピュータ実行可能命令は、プロセッサによって実行されたとき、プロセッサに、本明細書で説明する改善された方法のうちの1つを含むプロセスを実行させる。
【0015】
[0015]また、プロセッサブロックと通信ブロックとを含む電子デバイスについて説明する。プロセッサブロックに動作可能に関係する通信ブロックは、電子デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うように構成される。通信ブロックは、本明細書で説明する改善された方法のうちの1つを含むプロセスを実行するように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】[0016]例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【
図2】[0017]アクセスポイントがマルチキャストグループ中の3つの局の各々に同じデータフレームを送信する1つの方法を示す図。
【
図3】[0018]ブロック肯定応答(block acknowledgement)のための例示的なポーリングを示す図。
【
図4】[0019]ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う例示的な方法を示す図。
【
図5】[0020]ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う別の例示的な方法を示す図。
【
図6】[0021]レート制御ブロックを含む簡略化された電子デバイスを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0022]
図1に、マルチキャスト送信が実行され得る例示的なワイヤレス通信システム100を示す。この実施形態では、ワイヤレス通信システム100は、複数の局STA1 101、STA2 102、およびSTA3 103とワイヤレス通信することができるアクセスポイント(AP:access point)110を含む。他のAPおよび/または他のシステムとの通信機能を提供するために、システムコントローラ111がAP110に結合され得る。局101〜103は、セルフォン、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、および/またはタブレットコンピュータなど、ワイヤレスデバイスであり得る。
【0018】
[0023]ユニキャストまたはマルチキャスト送信を含む、ワイヤレス送信を使用するすべてのアプリケーションは、2つの目的、すなわち、信頼性を与えることと、レート制御を最適化することとを達成することを試みる。信頼性のために、データフレームが宛先に正常に配信されたかどうかを判断するために、データフレームは監視される。通常、信頼性はパケットエラーレート(PER)によって測定され、パケットエラーレートは、送信機によって宛先に送信されたデータパケットの総数で除算される、宛先において間違って受信されたデータパケットの数である。
【0019】
[0024]概して、最大データレートが望まれるが、送信のための可能なデータレートは、送信において使用される空間ストリームの数と、変調タイプと、コーディングレートとによって制限される。空間ストリームの数と、変調タイプと、コーディングレートと、得られた最大データレートとは、変調およびコード方式(MCS:modulation and code scheme)の一部を形成する。IEEE802.11規格ファミリーは、様々な変調およびコーディング方式を定義し、インデックス値によってそれらを表す。(IEEE802.11nから取られた)以下の表1に、例示的なMCSインデックス値と、それらのそれぞれの空間ストリーム、変調タイプ、コーディングレート、および得られた最大データレートとを示す。
【表1】
【0020】
[0025]送信機は、データフレームを送るために最良のMCSを判断することを試みる。より高いMCSを使用することにより、いくつかの受信機はデータフレームを復号することに失敗し、それによりPERが増加し得る。しかしながら、より低いMCSを使用することは、媒体使用およびネットワーク輻輳の非効率性を生じ得る。したがって、データフレーム送信のための適切なMCSを選定することは、信頼性と効率性との間のトレードオフである。
【0021】
[0026]ユニキャストの場合では、信頼性およびレート制御は、肯定応答フレーム(ACK)を通して判断される。特に、送信機が、データフレームを送信した後にACKフレームを受信することに失敗した場合、送信機は、データフレームが失われたかまたは間違えられたと仮定し、データフレームを再送信する。ACKと再送信とを用いて、送信機は、信頼できるデータ配信を保証することができる。同時に、送信機は、MCSを適応的に変更するためにフレーム損失レート統計値を使用し、それによって、レート制御を達成することができる。
【0022】
[0027]上記で説明したACK方法をマルチキャスト送信に拡張する1つの方法は、複数のユニキャスト送信を繰り返し使用することであり、各ユニキャスト送信は、マルチキャストグループの1つの受信機をターゲットにする。
図2に、AP201が、マルチキャストグループ中の3つの局、すなわちSTA1、STA2、およびSTA3の各々に同じデータフレームDATA202を送信するこの方法を示す。データフレームDATA202の受信の後に、各局はAP201にACKを送る。本方法を使用すると、AP201が特定の局への送信のための最良なMCSを選定することができるので、マルチキャストデータフレームは、局STA1、STA2、およびSTA3に確実に届くことができる。
【0023】
[0028]しかしながら、本方法は、それのオーバーヘッドのためにめったに採用されない。その上、本方法は、マルチキャストグループ中のすべての受信機をサポートしながら、1回だけデータフレームを送信することである、マルチキャスト送信を使用する利点を取り消す。
【0024】
[0029]したがって、マルチキャスト送信において信頼性を与えるために、通常、3つの方法が使用される。第1の方法は、送信のための可能な最も低いMCS(たとえば、表1中のインデックス番号0)を選択することであり、それによって、最悪の受信をもつ受信機(たとえば、APから最も遠く離れている受信機)においても受信を可能にする。残念ながら、すべての受信機がすぐ近くにある場合、最低MCSを不必要に使用することは効率を低減する。
【0025】
[0030]第2の方法は、中域MCS(たとえば、インデックス番号8など)を選択し、データフレームを数回(各回、マルチキャストグループ中のすべての受信機に同時に)再送信することである。これらの再送信はPERを低減し、それによって、所望の信頼性を達成することができるが、またしても効率低減の不利益を伴う。
【0026】
[0031]第3の方法はACKポーリングである。たとえば、802.11n規格は、複数のフレームについてのACKを要求するための方式を提供する。詳細には、各フレームについて局にACKを要求する代わりに、局にブロック肯定応答(BA:block acknowledgement)を送らせることによって、複数のフレームは互いに肯定応答され得る。各BAはビットマップを含んでおり、ここにおいて、各ビットは特定のフレームの成功または失敗を表す。
【0027】
[0032]
図3に、BAのための例示的なACKポーリングを示す。この場合、AP301がマルチキャスト送信において局STA1、STA2、およびSTA3にデータフレームDATA302を送信するとき、AP301は、そのSTAにBAフレームを要求するBA要求(BAR:BA request)フレームをも各局に送る。しかしながら、マルチキャストグループ中の局の数が著しく増加したとき、局からの一様なBA応答は、帯域幅およびシステムリソースの望ましくない消耗になる。また、マルチキャストグループ中の局の数が増加したとき、局は、APノードがそれに対するBARをポーリングするために、より長い時間の間BA情報を記憶しなければならない。
【0028】
[0033]特に、マルチキャストアプリケーションの場合、信頼性要件は、概して、ユニキャストアプリケーションの場合とは異なる。たとえば、オーディオストリーミングなどのマルチキャストアプリケーションは、通常、ウェブブラウジングなどのユニキャストアプリケーションよりも高いPERを持続させることができる。実際、たいていのマルチキャストアプリケーションは、データレートが適切に設定された場合、再送信なしにそれらのPER要件を達成することができる。したがって、マルチキャストレート制御のための1つの改善された方法によれば、データレートは、マルチキャストグループ中の局のうちのいくつかのみからのフィードバックに基づいて調整される。
【0029】
[0034]
図4に、ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う例示的な方法400を示す。ステップ401において、第1のデータレートを使用してマルチキャストグループの複数の局にデータフレームを送信する。一実施形態では、第1のデータレートは最低データレートであり得る。別の好ましい実施形態では、第1のデータレートは、低いデータレートであるが、最低データレート以外であり、それによって、マルチキャストアプリケーションが通常、比較的高いPERを持続させることができるという観察を活用する。たとえば、1つの例示的な第1のデータレート範囲は、MCSインデックス番号2〜4であり得る。ステップ402は、マルチキャストグループの複数の局の第1のサブセットにACKフレームを要求する。一実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のすべてを含むことができる。別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のランダムサブセットを含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去の低い受信信号強度インジケータ(RSSI)をもつ局を含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去のサウンディングフィードバックからのフィードバックに基づいて選択された局を含むことができる。ステップ403は、受信されたACKフレームを使用して複数の局の第1のサブセットについてのフレーム損失、たとえば、PERを判断する。
【0030】
[0035]ステップ404は、複数の局の第1のサブセットの場合のフレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断する。一実施形態では、第2のデータレートを判断することはまた、所定のしきい値に基づくことができる。たとえば、フレーム損失が所定のしきい値よりも大きい場合、第2のデータレートは、第1のデータレートよりも小さい1つのMCSインデックス値に設定され得る。一方、フレーム損失が所定のしきい値よりも小さいである、第2のデータレートは、第1のデータレートよりも大きい1つのMCSインデックス値に設定され得る。一実施形態では、第2のデータレートを判断するために、フレーム損失の平均値が所定のしきい値と比較され得る。
【0031】
[0036]ステップ405は、複数の局の第1のサブセットの場合のフレーム損失に基づいて複数の局の第2のサブセットを選択する。複数の局の第2のサブセットは、複数の局の第1のサブセットが受ける最高フレーム損失に基づいて選択され得る。一実施形態では、第2のサブセットは少なくとも2つの局であり、それによって、1つの局だけがレート選択を制御しないことを保証する。別の実施形態では、複数の局のせいぜい所定の割合が選択される。また、局の第2のサブセットは、明確に選定される(たとえば、複数の局の第1のサブセットの最高フレーム損失を有するN個の局が選定され、ここにおいて、Nは、2よりも大きい整数である)か、あるいは任意に選定され得る(たとえば、上位25%のフレーム損失を有する局の中で、第2のサブセットとして、任意に、N個を選択するか、またはそれらの局の別の所定の割合を選択する)。
【0032】
[0037]ステップ406は、第2のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信する。特に、ステップ407において、複数の局の第2のサブセットのみにACKフレームを要求する。ステップ408において、これらのACKフレームを使用して、複数の局の第2のサブセットについてのフレーム損失を判断する。ステップ409は、複数の局の第2のサブセットからのフレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整する。一実施形態では、現在のデータレートを調整することは、少なくとも1つのしきい値を使用することを含むことができる。たとえば、一実施形態では、フレーム損失が第1のしきい値を上回るとき、現在のデータレートは(たとえば、1つのMCSインデックス値だけ)低減され得る。対照的に、フレーム損失が第2のしきい値を下回るとき、現在のデータレートは(たとえば、1つのMCSインデックス値だけ)増加させられ得る。また別の実施形態では、現在のデータレートは、第1のしきい値と第2のしきい値の両方を使用して調整され得る。一実施形態では、フレーム損失の平均値は、第1のしきい値および/または第2のしきい値と比較され得る。ステップ410は、調整されたデータレートを使用して複数の局にデータフレームを送信する。ステップ411は、所定の時間期間が満了したかどうかを判断する。そうでない場合、本方法はステップ407に戻る。時間期間が満了した場合、本方法は、ステップ401において第1のデータレートを使用してマルチキャストグループの複数の局にデータフレームを送信することに戻る。方法400によれば、マルチキャストグループの局のうちのいくつかがACKフレームを返送することに失敗した場合でも、再送信は実行される必要はない。
【0033】
[0038]
図5に、ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う別の例示的な方法500を示す。ステップ501において、本方法は、マルチキャストグループ中の複数の局の第1のサブセットを選択することを含む。一実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のすべてを含むことができる。別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは複数の局のランダムサブセットを含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去の低い受信信号強度インジケータ(RSSI)をもつ局を含むことができる。また別の実施形態では、複数の局の第1のサブセットは、過去のサウンディングフィードバックからのフィードバックに基づいて選択された局を含むことができる。
【0034】
[0039]ステップ502は、複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行する。802.11nによれば、サウンディング要求フレームはビームフォーマ(送信機)によって送られ、ビームフォーミー(受信機)はサウンディング応答フレーム中でビームフォーマにチャネル状態情報を返すことになる。サウンディングフレームを使用して、ビームフォーマおよびビームフォーミーは、チャネルの特性に関して互いを教育する。このプロセスはサウンディングと呼ばれる。
【0035】
[0040]ステップ503は、サウンディングに基づいて複数の局の第1のサブセットからチャネル状態情報(CSI:channel state information)フィードバック(FB:feedback)を受信する。チャネル状態情報は、散乱、フェージング、および電力減衰など、通信リンクのチャネルプロパティを記述する。一実施形態では、チャネル状態情報は、瞬時および/または統計的チャネル状態情報を含むことができる。瞬時チャネル状態情報は現在チャネル状態を指すが、統計的チャネル状態情報はチャネルの統計的特徴づけを指す。一実施形態では、チャネル状態情報は、いくつかのエラー認定をもつ瞬時チャネル状態情報、ならびに統計的チャネル状態情報を含むことができる。
【0036】
[0041]ステップ504は、局の第1のサブセットからのチャネル状態情報フィードバックに基づいて複数の局の第2のサブセットを選択する。一実施形態では、複数の局の第2のサブセットを選択することは、複数の局の第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含むことができる。
【0037】
[0042]ステップ505は、第1のデータレートを使用して複数の局にデータを送信する。一実施形態では、第1のデータレートは、複数の局の第1のサブセットからのチャネル状態情報フィードバックに基づくことができる。
【0038】
[0043]特に、ステップ506は、複数の局の第2のサブセットのみにACKを要求する。ステップ507は、複数の局の第2のサブセットの場合のフレーム損失(たとえば、PER)を判断する。ステップ508は、複数の局の第2のサブセットの場合のフレーム損失に基づいて、調整されたデータレートを判断する。ステップ509は、調整されたデータレートで複数の局にデータフレームを送信する。一実施形態では、ステップ510においてトリガが検出されるまで、ステップ506〜509は繰り返され得る。
【0039】
[0044]一実施形態では、トリガを検出することは、時間期間が満了したことを検出することを含むことができる。別の実施形態では、トリガを検出することは、1つまたは複数の局のフレーム損失が増加していることを検出することを含むことができる。トリガが検出されたとき、方法500は、複数の局の第1のサブセットを選択するためにステップ501に戻り、次いで、複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行する(ステップ502)。その後、ステップ503〜510は、上記で説明したように実行され得る。
【0040】
[0045]一実施形態では、
図4および
図5に関して図示および説明したレート制御方法400および500のうちの1つまたは複数は、それぞれ、AP(たとえば、
図1のAPを参照)中で実装され得る。
図4および
図5で説明したレート制御方法400および500のいくつかの態様は、それぞれ、完全に(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)ソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態をとり得、本明細書では、それらすべてを全般的に「回路」、「モジュール」または「システム」と呼ぶことがある。さらに、本開示の実施形態は、任意の有形の表現媒体で実施されるコンピュータプログラム製品の形態をとり得、その媒体は、媒体で実施されるコンピュータ使用可能プログラムコードを有する。説明した実施形態は、現在記載されているか否かにかかわらず、実施形態に従ってプロセスを実行するようにコンピュータシステム(または(1つまたは複数の)他の電子デバイス)をプログラムするために使用され得る命令を記憶した機械可読媒体を含み得る、コンピュータプログラム製品またはソフトウェアとして与えられ得る。機械可読媒体は、機械(たとえば、コンピュータ)によって読取り可能な形態(たとえば、ソフトウェア、処理アプリケーション)で情報を記憶(「機械可読記憶媒体」)または送信(「機械可読信号媒体」)するための任意の機構を含む。機械可読記憶媒体は、限定はしないが、磁気記憶媒体(たとえば、フロッピー(登録商標)ディスケット)、光記憶媒体(たとえば、CD−ROM)、光磁気記憶媒体、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、消去可能プログラマブルメモリ(たとえば、EPROMおよびEEPROM(登録商標))、フラッシュメモリ、または(たとえば、1つまたは複数の処理ユニットによって実行可能な)電子命令を記憶するのに好適な他のタイプの媒体を含み得る。加えて、機械可読信号媒体の実施形態は、電気、光、音響もしくは他の形態の伝搬信号(たとえば、搬送波、赤外線信号、デジタル信号など)、またはワイヤライン、ワイヤレスもしくは他の通信媒体で実施され得る。
【0041】
[0046]本実施形態の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ得る。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で実行するか、部分的にユーザのコンピュータ上で実行するか、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行するか、部分的にユーザのコンピュータ上と部分的にリモートコンピュータ上とで実行するか、あるいは完全にリモートコンピュータまたはサーバ上で実行し得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通してユーザのコンピュータに接続され得、あるいは接続は、(たとえば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通して)外部コンピュータに対して行われ得る。
【0042】
[0047]レート制御方法はAPによって実行され得るが、ワイヤレス能力を有する電子デバイスは、一般に、APの一部として特徴づけられることも特徴づけられないこともあるいくつかの構成要素を含む。実際、いくつかの実施形態では、電子デバイスのいくつかの構成要素は、APの外側として特徴づけられるが、依然として、データスケジューリング技法の1つまたは複数のステップを支援し得る。
【0043】
[0048]
図6に、マルチキャストレート制御技法400および500のうちの少なくとも1つを実質的に実行することができるレート制御ブロック605Aを含む簡略化された電子デバイス600を示す。電子デバイス600は、ノートブックコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットブック、モバイルフォン、ゲーミングコンソール、携帯情報端末(PDA)、またはワイヤレス(および、場合によってはワイヤード)通信機能を有する他の電子システムであり得る。
【0044】
[0049]電子デバイス600は(場合によっては、複数のプロセッサと、複数のコアと、複数のノードとを含み、および/またはマルチスレッドなどを実施する)プロセッサブロック602を含むことができる。電子デバイス600はまた、メモリブロック603を含むことができ、メモリブロック603は、キャッシュ、SRAM、DRAM、0キャパシタRAM、ツイントランジスタRAM、eDRAM、EDORAM、DDRRAM(登録商標)、EEPROM、NRAM、RRAM(登録商標)、SONOS、PRAM、および/または別のタイプのメモリセルアレイを含み得る。電子デバイス600はまた、WLAN802.11インターフェースを少なくとも含み得るネットワークインターフェースブロック604を含む。他のネットワークインターフェースは、Bluetooth(登録商標)インターフェース、WiMAX(登録商標)インターフェース、ZigBee(登録商標)インターフェース、Wireless USBインターフェース、および/または(イーサネット(登録商標)インターフェース、または電力線通信インターフェースなどの)ワイヤードネットワークインターフェースを含み得る。プロセッサブロック602、メモリブロック603、およびネットワークインターフェースブロック604は、バス601に結合され、バス601は、PCI、ISA、PCI−Express、HyperTransport(登録商標)、InfiniBand(登録商標)、NuBus、AHB、AXI、または別のバス規格に従って実装され得る。
【0045】
[0050]電子デバイス600はまた、レート制御ブロック605Aと別の処理ブロック605Bとを含むことができる通信ブロック605を含む。他の処理ブロック605Bは、限定はしないが、受信された信号を処理するためのトランシーバの部分、送信信号であるべき処理のためのトランシーバの部分、および受信機部のアクションと送信機部のアクションとを協調させるためのトランシーバの部分を含み得る。他の実施形態は、より少数の構成要素、あるいは、ビデオカード、オーディオカード、追加のネットワークインターフェース、および/または周辺デバイスなど、
図6に示さない追加の構成要素を含み得る。一実施形態では、メモリブロック603は、システム処理を高めるために、プロセッサブロック602に直接接続され得る。
【0046】
[0051]開示した実施形態の上記の説明は、当業者が本発明を製作または使用できるように提供したものである。これらの実施形態に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用され得る。たとえば、データレートを選択することについて上記で詳細に説明したが、この選択は、MCS(変調およびコーディング方式)(表Iを参照)を選択することとしても特徴づけられ得る。したがって、本発明は、本明細書に示す実施形態に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきある。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う方法であって、前記方法が、
第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の第1のサブセットに肯定応答(ACK)を要求することと、
前記ACKを使用して前記複数の局の前記第1のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
前記第2のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することとを備える、方法。
[C2]
前記複数の局のすべてを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C1に記載の方法。
[C3]
前記複数の局のランダムサブセットを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C1に記載の方法。
[C4]
過去の低い信号強度(RSSI)をもつ局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C1に記載の方法。
[C5]
過去のサウンディングフィードバックに基づいて局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C1に記載の方法。
[C6]
前記第2のデータレートを判断することが、前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することをさらに含む、C1に記載の方法。
[C7]
前記複数の局の前記第2のサブセットからの前記ACKを使用して、前記複数の局の前記第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整することと、前記調整することが、調整されたデータレートを生成する、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、C1に記載の方法。
[C8]
前記調整することが、前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することを含む、C7に記載の方法。
[C9]
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局に前記データフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含む、C7に記載の方法。
[C10]
前記時間期間が満了したとき、前記第1のデータレートで前記マルチキャストグループ中の前記複数の局にデータフレームを送信することに戻ることと、
前記時間期間が満了しなかったとき、前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することに戻ることとをさらに含む、C9に記載の方法。
[C11]
前記第1のデータレートが最低データレートである、C1に記載の方法。
[C12]
前記第1のデータレートが低いが、最低データレートでない、C1に記載の方法。
[C13]
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失を判断することが、パケットエラーレート(PER)を判断することを含む、C1に記載の方法。
[C14]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含む、C1に記載の方法。
[C15]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含む、C1に記載の方法。
[C16]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ前記複数の局の所定の割合を選択することを含む、C1に記載の方法。
[C17]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含む、C1に記載の方法。
[C18]
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行う方法であって、
マルチキャストグループ中の複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行することと、
前記サウンディングに基づいて前記複数の局の前記第1のサブセットからフィードバックを受信することと、
前記フィードバックに基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
第1のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみに肯定応答(ACK)を要求することとを備える、方法。
[C19]
前記第1のデータレートが、前記複数の局の前記第1のサブセットの前記フィードバックに基づいて判断される、C18に記載の方法。
[C20]
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、C18に記載の方法。
[C21]
前記複数の局の前記第1のサブセットが前記複数の局のすべてを含む、C18に記載の方法。
[C22]
前記複数の局の前記第1のサブセットが前記複数の局のランダムサブセットを含む、C18に記載の方法。
[C23]
前記複数の局の前記第1のサブセットが、過去に低い信号強度(RSSI)をもつ局を含む、C18に記載の方法。
[C24]
前記複数の局の前記第1のサブセットが、過去のサウンドフィードバックに基づいて選択される、C18に記載の方法。
[C25]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに属さない少なくとも1つの局をランダムに追加することをさらに含む、C18に記載の方法。
[C26]
トリガが検出されるまで、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、前記調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータを送信することとを繰り返すことをさらに含む、C18に記載の方法。
[C27]
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うためのコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、
第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の第1のサブセットに肯定応答(ACK)を要求することと、
前記ACKを使用して前記複数の局の前記第1のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
前記第2のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することとを備えるプロセスを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C28]
前記複数の局のすべてを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C29]
前記複数の局のランダムサブセットを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C30]
過去の低い信号強度(RSSI)をもつ局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C31]
過去のサウンディングフィードバックに基づいて局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C32]
前記第2のデータレートを判断することが、前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C33]
前記複数の局の前記第2のサブセットからの前記ACKを使用して、前記複数の局の前記第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整することと、前記調整することが、調整されたデータレートを生成する、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C34]
前記調整することが、前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することを含む、C33に記載のコンピュータ可読媒体。
[C35]
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局に前記データフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含む、C33に記載のコンピュータ可読媒体。
[C36]
前記時間期間が満了したとき、前記第1のデータレートで前記マルチキャストグループ中の前記複数の局にデータフレームを送信するステップに戻ることと、
前記時間期間が満了しなかったとき、前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求するステップに戻ることとをさらに含む、C35に記載のコンピュータ可読媒体。
[C37]
前記第1のデータレートが最低データレートである、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C38]
前記第1のデータレートが低いが、最低データレートでない、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C39]
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失を判断することが、パケットエラーレート(PER)を判断することを含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C40]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C41]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C42]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ前記複数の局の所定の割合を選択することを含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C43]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含む、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C44]
ワイヤレス通信デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うためのコンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、プロセッサによって実行されたとき、前記プロセッサに、
マルチキャストグループ中の複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行することと、
前記サウンディングに基づいて前記複数の局の前記第1のサブセットからフィードバックを受信することと、
前記フィードバックに基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
第1のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみに肯定応答(ACK)を要求することとを備えるプロセスを実行させる、非一時的コンピュータ可読媒体。
[C45]
前記第1のデータレートが、前記複数の局の前記第1のサブセットの前記フィードバックに基づいて判断される、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C46]
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C47]
前記複数の局の前記第1のサブセットが前記複数の局のすべてを含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C48]
前記複数の局の前記第1のサブセットが前記複数の局のランダムサブセットを含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C49]
前記複数の局の前記第1のサブセットが、過去に低い信号強度(RSSI)をもつ局を含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C50]
前記複数の局の前記第1のサブセットが、過去のサウンドフィードバックに基づいて選択される、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C51]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに属さない少なくとも1つの局をランダムに追加することをさらに含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C52]
トリガが検出されるまで、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、前記調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータを送信することとを繰り返すことをさらに含む、C44に記載のコンピュータ可読媒体。
[C53]
プロセッサブロックと、
前記プロセッサブロックに動作可能に関係する通信ブロックとを備える電子デバイスであって、前記通信ブロックが、前記電子デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うように構成され、前記通信ブロックが、
第1のデータレートでマルチキャストグループ中の複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の第1のサブセットに肯定応答(ACK)を要求することと、
前記ACKを使用して前記複数の局の前記第1のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて第2のデータレートを判断することと、
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
前記第2のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することとを備えるプロセスを実行するように構成された、電子デバイス。
[C54]
前記複数の局のすべてを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C55]
前記複数の局のランダムサブセットを選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C56]
過去の低い信号強度(RSSI)をもつ局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C57]
過去のサウンディングフィードバックに基づいて局を選択することによって前記複数の局の前記第1のサブセットを選択することをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C58]
前記第2のデータレートを判断することが、前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C59]
前記複数の局の前記第2のサブセットからの前記ACKを使用して、前記複数の局の前記第2のサブセットについてのフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失に基づいて現在のデータレートを調整することと、前記調整することが、調整されたデータレートを生成する、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータフレームを送信することとをさらに含む、C53に記載の電子デバイス。
[C60]
前記調整することが、前記複数の局の前記第2のサブセットについての前記フレーム損失のうちの少なくとも1つを所定のしきい値と比較することを含む、C59に記載の電子デバイス。
[C61]
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局に前記データフレームを送信した後に、時間期間が満了したかどうかを判断することをさらに含む、C59に記載の電子デバイス。
[C62]
前記時間期間が満了したとき、前記第1のデータレートで前記マルチキャストグループ中の前記複数の局にデータフレームを送信するステップに戻ることと、
前記時間期間が満了しなかったとき、前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求するステップに戻ることとをさらに含む、C61に記載の電子デバイス。
[C63]
前記第1のデータレートが最低データレートである、C53に記載の電子デバイス。
[C64]
前記第1のデータレートが低いが、最低データレートでない、C53に記載の電子デバイス。
[C65]
前記複数の局の前記第1のサブセットについての前記フレーム損失を判断することが、パケットエラーレート(PER)を判断することを含む、C53に記載の電子デバイス。
[C66]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ局を識別することを含む、C53に記載の電子デバイス。
[C67]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ少なくとも2つの局を選択することを含む、C53に記載の電子デバイス。
[C68]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、最高フレーム損失をもつ前記複数の局の所定の割合を選択することを含む、C53に記載の電子デバイス。
[C69]
前記複数の局の前記第2のサブセットを選択することが、前記複数の局の前記第1のサブセットに少なくとも1つの局をランダムに追加することを含む、C53に記載の電子デバイス。
[C70]
プロセッサブロックと、
前記プロセッサブロックに動作可能に関係する通信ブロックとを備える電子デバイスであって、前記通信ブロックが、前記電子デバイスにおいてマルチキャストレート制御を行うように構成され、前記通信ブロックが、
マルチキャストグループ中の複数の局の第1のサブセットを用いてサウンディングを実行することと、
前記サウンディングに基づいて前記複数の局の前記第1のサブセットからフィードバックを受信することと、
前記フィードバックに基づいて前記複数の局の第2のサブセットを選択することと、
第1のデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみに肯定応答(ACK)を要求することとを備えるステップを実行するように構成された、電子デバイス。
[C71]
前記通信ブロックが、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートで前記複数の局にデータフレームを送信することとを含むステップを実行するようにさらに構成された、C70に記載の電子デバイス。
[C72]
前記通信ブロックは、
トリガが検出されるまで、
前記複数の局の前記第2のサブセットのみにACKを要求することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合のフレーム損失を判断することと、
前記複数の局の前記第2のサブセットの場合の前記フレーム損失に基づいて、前記調整されたデータレートを判断することと、
前記調整されたデータレートを使用して前記複数の局にデータを送信することとを繰り返すことを含むステップを実行するようにさらに構成された、C71に記載の電子デバイス。
[C73]
前記電子デバイスが、ノートブックコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ネットブック、モバイルフォン、ゲーミングコンソール、または携帯情報端末(PDA)である、C70に記載の電子デバイス。