(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プログラミングオーバーレイの配置を、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートが眼上に配置されるときに行うことが可能である、請求項1に記載の眼用レンズ。
前記位置合わせによって、前記プログラミングオーバーレイを、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートの一方又は両方に固定することができる、請求項15に記載の眼用レンズ。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、プログラム可能なメディアインサートを備えた通電可能眼用レンズデバイスについて記載する。概して、本発明のいくつかの実施形態によれば、プログラム可能なメディアインサートは通電可能眼用レンズと一体化されてもよく、メディアインサートは無線でプログラムされてもよい。
【0017】
以下の節では、本発明の実施形態の詳細な説明を記載する。好ましい実施形態及び代替の実施形態の説明はいずれも、あくまで例示的な実施形態に過ぎないものであって、当業者にとって、変形、改変、及び変更が明らかとなり得ることが理解される。したがって、前記例示的な実施形態は、基礎をなす発明の範囲を限定しないことを理解されたい。
【0018】
用語解説
本発明に関する本説明及び特許請求の範囲において、以下の定義が適用される様々な用語が使用され得る。
接着促進剤:本明細書で使用するとき、封入剤に対する剛性インサートの接着性を向上する材料又はプロセスを指す。
【0019】
バックカーブ部品又はバックインサート部品:本明細書で使用するとき、前記インサートに組み入れられたときに、眼用レンズの後方になる側の位置を占有するマルチピース型インサートの固体要素を指す。眼用デバイスでは、かかる部品は、装着者の眼の表面に近い側になるインサートの面上に配置されるであろう。いくつかの実施形態では、バックカーブ部品は、光がそこを通って装着者の眼の中に入る、眼用デバイスの中心の領域を包含し、かつこれを含んでもよい。この領域は光学ゾーンと呼ばれることがある。他の実施形態では、この部品は、光学ゾーンの一部若しくは全ての領域を包含しない、又は含まない環状形状をとることがある。眼用インサートのいくつかの実施形態では、複数のバックカーブ部品が存在してもよく、それらのうち1つは光学ゾーンを含んでもよく、他のものは環状であるか又は環形の部分であってもよい。
【0020】
構成要素:本明細書で使用するとき、論理的状態、又は物理的状態の1つ又2つ以上の変化を生じるためにエネルギー源から電流を引くことができる装置を指す。
【0021】
堆積物:本明細書で使用するとき、例えばコーティング又はフィルムを含む、任意の材料塗布物を指す。
【0022】
消毒放射線:本明細書で使用するとき、消毒放射線量を受け取ることによって望ましくない生物を死滅させるのに十分な放射線の周波数及び強度を指す。
【0023】
消毒放射線量:本明細書で使用するとき、細菌、ウイルス、カビ、及び菌類を少なくとも含む生物の量を、対数スケールで少なくとも2Log、好ましくは3Log以上低減させる放射線の量を指す。
【0024】
電気的連通:本明細書で使用するとき、電界によって影響を受けていることを指す。導電材料の場合、影響は電流の流れによってもたらされることもあり、又はその影響によって電流の流れが生じることもある。他の材料では、例えば、永久双極子及び誘導された分子双極子を磁力線に沿って配向する傾向などの影響をもたらす、電位場であってもよい。
【0025】
封入する:本明細書で使用するとき、例えばメディアインサートなどの実体を、この実体に隣接する環境から分離する障壁を形成することを指す。
【0026】
封入剤:本明細書で使用するとき、例えばメディアインサートなどの実体に隣接する環境から実体を分離する障壁を生成する、実体を取り囲んで形成される層を指す。例えば、封入剤は、エタフィルコン、ガリフィルコン、ナラフィルコン、及びセノフィルコン、又は他のヒドロゲルコンタクトレンズ材料など、シリコーンヒドロゲルから構成されることがある。いくつかの実施形態では、封入剤は、実体内に特定の物質を収容し、例えば水などの指定物質が実体に入り込むのを防ぐように、半透性であってもよい。
【0027】
通電された:本明細書で使用するとき、電流を供給することができるか、又は内部に蓄積された電気的エネルギーを有することができる状態を指す。
【0028】
エネルギー:本明細書で使用するとき、物理的システムが仕事をする能力を指す。本発明における多くの用途は、仕事をする際に電気的作用を行うことができる前記能力に関連し得る。
【0029】
エネルギーハーベスタ:本明細書で使用するとき、環境からエネルギーを抽出し、それを電気的エネルギーに変換することができるデバイスを指す。
【0030】
エネルギー源:本明細書で使用するとき、エネルギーを供給することができるか、又は論理デバイス若しくは電気デバイスを通電状態にすることができる、任意のデバイス又は層を指す。
【0031】
イベント:本明細書で使用とするとき、例えば、特定の対象のバイオマーカーレベル、通電レベル、pHレベル、又は視覚認識などの、定義済みの一連のパラメータを指す。イベントは、投薬レベルなどのように装着者に特異的であってもよく、又は例えば温度などのように全ての装着者に一般に適用可能であってもよい。
【0032】
フロントカーブ部品又はフロントインサート部品:本明細書で使用するとき、インサートに組み入れられたときに、眼用レンズの前方になる側の位置を占有する、マルチピース型剛性インサート又はメディアインサートの固体要素を指す。眼用デバイスでは、かかる部品は、装着者の眼の表面から遠い方のインサートの面上に配置されるであろう。いくつかの実施形態では、部品は、そこを通して光が装着者の眼に入る、眼用デバイスの中心部の領域を収容し、かつこれを含んでもよい。この領域は光学ゾーンと呼ばれることがある。他の実施形態では、この部品は、光学ゾーンの一部若しくは全ての領域を包含しない、又は含まない環状形状をとることがある。眼用インサートのいくつかの実施形態では、複数のフロントカーブ部品が存在してもよく、それらのうち1つは光学ゾーンを含んでもよく、他のものは環状又は環形の部分であってもよい。
【0033】
機能化:本明細書で使用するとき、例えば、励起、作動、又は制御を含む機能を、層又はデバイスが実行できるようにすることを指す。
【0034】
インサート部品:本明細書で使用するとき、剛性インサート又はメディアインサートに組み入れられてもよい、マルチピース型剛性インサート又はメディアインサートの固体要素を指す。眼用デバイスでは、インサート部品は、そこを通して光がユーザの眼に入る、眼用デバイスの中心部の領域を収容し、かつこれを含んでもよい。この領域は光学ゾーンと呼ばれることがある。他の実施形態では、この部品は、光学ゾーンの一部若しくは全ての領域を包含しない、又は含まない環状形状をとることがある。いくつかの実施形態では、剛性インサート又はメディアインサートは複数のインサート部品を備えてもよく、一部のインサート部品は光学ゾーンを含んでもよく、他のインサート部品は環状又は環形の部分であってもよい。
【0035】
眼用レンズ又は眼用デバイス又はレンズ:本明細書で使用するとき、眼鏡とは対照的に、眼内又は眼上に存在する任意のデバイスを指す。デバイスは、光学補正を提供してもよく、美容的なものであってもよく、又は光学的性質とは無関係な何らかの機能を提供してもよい。例えば、レンズという用語は、コンタクトレンズ、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼用インサート、光学インサート、又は視力が矯正若しくは修正されるか、又は視力を妨げることなく眼の生理機能が美容的に拡張される(例えば、虹彩色)、他の同様のデバイスを指してもよい。あるいは、レンズは、眼上に配置されてもよい、例えば、涙液の構成成分の監視又は活性剤の投与手段など、視力矯正以外の機能を有するデバイスを指してもよい。いくつかの実施形態では、本発明の好ましいレンズは、シリコーンエラストマーから、又は例えばシリコーンヒドロゲル及びフロオロヒドロゲルを含んでもよい、ヒドロゲルから作られる、ソフトコンタクトレンズであってもよい。
【0036】
レンズ形成混合物又は反応性混合物又はRMM:本明細書で使用するとき、硬化及び架橋によって、又は架橋によって眼用レンズを形成してもよい、モノマー組成物及び/又はプレポリマー材料を指す。様々な実施形態は、UV遮断剤、染料、希釈剤、光開始剤、又は触媒、及びコンタクトレンズ若しくは眼内レンズなどの眼用レンズにおいて有益であり得る他の添加剤など、1つ又は2つ以上の添加剤を有するレンズ形成混合物を含んでもよい。
【0037】
レンズ形成表面:本明細書で使用するとき、レンズの成形に使用することができる表面を指す。いくつかの実施形態では、任意のかかる表面は光学品質表面仕上げを有することができ、光学品質表面仕上げとは、表面が十分に滑らかで、成形表面と接触しているレンズ形成材料の重合によって仕上げられるレンズ表面が光学的に許容可能であるように形成されていることを示す。更に、いくつかの実施形態では、レンズ形成表面は、例えば、球面、非球面、及び円柱屈折力、波面収差補正、並びに角膜トポグラフィ補正を含む所望の光学特性をレンズ表面に付与するのに必要なことがある、幾何学的形状を有してもよい。
【0038】
液晶:本明細書で使用するとき、従来の液体と固体結晶との間の性質を有する物質の状態を指す。液晶は、固体として特徴付けることはできないが、その分子はある程度の整列を呈する。本明細書で使用するとき、液晶は特定の相又は構造には限定されないが、液晶は特定の静止配向を有してもよい。液晶の配向及び相は、液晶の部類に応じて、例えば、温度、磁気、又は電気などの外力によって操作されてもよい。
【0039】
メディアインサート:本明細書で使用するとき、通電可能眼用デバイス内に含まれることになる封入インサートを指す。通電要素及び回路機構がメディアインサートに埋め込まれてもよい。メディアインサートは通電された眼用デバイスの主要な目的を規定する。例えば、通電された眼用デバイスによって、ユーザが屈折力を調節することが可能になる実施形態では、メディアインサートは、光学ゾーン内の液体メニスカス部分を制御する通電要素を含んでもよい。あるいは、メディアインサートは、光学ゾーンが材料を含まないように環状であってもよい。かかる実施形態では、レンズの通電された機能は、光学的性質のものでなくてもよく、むしろ例えば、グルコースの監視又は医薬品の投与であってもよい。
【0040】
成形型:本明細書で使用するとき、硬化されていない配合物からレンズを形成するのに使用されてもよい、剛性又は半剛性の物体を指す。一部の好ましい成形型は、フロントカーブ成形型部分及びバックカーブ成形型部分を形成する2つの成形型部分を含んでもよく、各成形型部分は少なくとも1つの許容可能なレンズ形成表面を有する。
【0041】
光学ゾーン:本明細書で使用するとき、眼用レンズのユーザがそこを通して見る眼用レンズの領域を指す。
【0042】
予備硬化:本明細書で使用するとき、混合物を部分的に硬化させるプロセスを指す。いくつかの実施形態では、予備硬化プロセスは、期間を短縮した完全硬化プロセスを含んでもよい。あるいは、予備硬化プロセスは、例えば、材料の完全硬化に使用されてもよいものとは異なる温度及び光の波長に混合物を暴露することによる、独自のプロセスを含んでもよい。
【0043】
前投入:本明細書で使用するとき、プロセスの完了に必要になり得る全量よりも少ない量での材料の初期堆積を指す。例えば、前投入は必要な物質の4分の1を含んでよい。
【0044】
後投入:本明細書で使用するとき、プロセスの完了に必要であり得る、前投入後の残りの量の材料の堆積を指す。例えば、前投入が必要な物質の4分の1を含む場合には、後続の後投入は物質の残りの4分の3を提供してよい。
【0045】
仕事率:本明細書で使用するとき、単位時間当たりに行われる仕事又は移送されるエネルギーを指す。
【0046】
再充電可能又は再通電可能:本明細書で使用するとき、仕事を行うためのより高い能力を有する状態へと回復させる能力を指す。本発明の範囲内における多くの用途は、特定の速度で、特定の再設定された期間の間、電流を流す能力により復元できることに関して言うことが多い。
【0047】
再通電又は再充電:本明細書で使用するとき、仕事を行うためのより高い能力を有する状態まで回復することを指す。本発明の範囲内で用いられる場合、特定の速度で、特定の再設定された期間の間、電流を流すことが可能になるまで、デバイスを回復させることに関連し得る。
【0048】
剥離又は成形型からの剥離:本明細書で使用するとき、成形型から完全に分離されているか、又は軽く揺らして取り外せるか若しくは綿棒で押し出せるように、ごく緩く付着しているレンズを指す。
【0049】
ストレージモード:本明細書で使用するとき、電力源が最小設計負荷電流を供給しているか又は供給することが求められる、電子構成要素を含むシステムの状態を指す。この用語はスタンバイモードと互換可能ではない。
【0050】
三次元表面又は三次元基材:本明細書で使用するとき、平面表面とは対照的に、トポグラフィが特定の目的向けに設計された、三次元的に形成されている任意の表面又は基材を指す。
【0051】
トレース:本明細書で使用するとき、回路構成要素を電気的に接続することができる電池構成要素を指す。例えば、回路トレースは、基材がプリント回路基板であるときは銅又は金を含んでもよく、フレックス回路の場合は銅、金、又は印刷堆積物であってもよい。トレースはまた、非金属材料、化学物質、又はそれらの混合物で構成されてもよい。
【0052】
可変光学部品:本明細書で使用するとき、例えば、レンズの屈折力又は偏光角などの光学品質を変更する能力を指す。
【0053】
眼用レンズ
図1に進むと、通電された眼用デバイス用のメディアインサート100及びそれに対応する通電された眼用デバイス150の例示的な一実施形態が示されている。メディアインサート100は、視力矯正を提供する機能性があってもなくてもよい、光学ゾーン120を備えてもよい。眼用デバイスの通電による機能が視力に関連したものでない場合、メディアインサート100の光学ゾーン120には材料が存在しなくてもよい。いくつかの実施形態では、メディアインサート100は、通電可能要素110及び電子構成要素105が組み込まれた基材115を備える、光学ゾーン120内にはない部分を含んでもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、例えば電池であってもよい電力源110と、例えば半導体ダイであってもよい負荷105とが、基材115に取り付けられてもよい。導電性トレース125及び130が、電子構成要素105及び通電要素110を電気的に相互接続してもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、電子構成要素105はプロセッサを含んでもよく、それがプログラムされて、眼用レンズの機能性のパラメータが確立されてもよい。例えば、眼用レンズが光学ゾーン120に可変の光学部分を備える場合、プロセッサは、通電された屈折力を設定するようにプログラムされてもよい。かかる実施形態により、同じ構成を有するが独自にプログラムされたプロセッサを含む、メディアインサートの大量生産を可能にしてもよい。
【0056】
プロセッサは、電気的構成要素105、130、110、125をメディアインサートに封入する前にプログラムされてもよい。あるいは、プロセッサは封入後に無線でプログラムされてもよい。無線プログラミングにより、例えば、可搬型であってもよいプログラミング装置を通して、製造プロセス後のカスタマイズを可能にしてもよい。例証のため、メディアインサート100は光学ゾーン120の一部分を含めて示されている。しかしながら、メディアインサートの機能性が視力に関連しなくてもよい場合、メディアインサートは、メディアインサートの構成要素が光学ゾーンの外側にある、環状のものであってもよい。
【0057】
メディアインサート100は、通電要素110、トレース125及び130、並びに電子構成要素105を保護し収容するため、完全に封入されてもよい。いくつかの実施形態では、封入材料は、例えば、水などの特定の物質がメディアインサート100に入るのを防ぎ、周囲の気体若しくは通電要素内部の反応の副生成物など、特定の物質がメディアインサート100に浸透するか又はメディアインサート100から逃げることが可能になるように、半透性のものであってもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、メディアインサート100は、ポリマー生体適合性材料を含んでもよい眼用デバイス150に含まれてもよい。眼科デバイス150は、剛性の中心と軟質のスカートの設計を含んでもよく、中心の剛性光学素子はメディアインサート100を備える。いくつかの具体的な実施形態では、メディアインサート100は、大気及び角膜表面とそれぞれ前面及び後面において直接接触してもよく、あるいは、メディアインサート100は眼用デバイス150に封入されてもよい。眼用デバイス150の周辺部155は、軟質のスカート材料であってもよく、この材料としては、例えば、ヒドロゲル材料などの重合反応性モノマー混合物が挙げられる。
【0059】
図2Aに進むと、例示的なプログラムされていない通電可能眼用レンズベース200及びプログラミングオーバーレイ210が上面図で示されている。いくつかの実施形態では、プログラムされていない通電可能眼用レンズベース200は、ソフトレンズ部分201と、例えば
図1に記載したような、メディアインサート202とを含んでもよい。メディアインサート202は、規定の機能性のための材料を含んでもよい。例えば、メディアインサート202が可変の光学機能性を提供する場合、メディアインサート202は、眼用レンズベース200の光学ゾーンに液体レンズ又は液晶部分205を含んでもよい。あるいは、メディアインサート202は、涙液の特定の構成成分を監視してもよく、メディアインサート202は、それら構成成分の濃度を定量化するため、特定の反応物又は結合化学物質を含んでもよい。
【0060】
プログラミングに先立って、メディアインサート202のプロセッサ203は、機能的制御を可能にしてもよいが、特定のユーザに対する指定のパラメータに合わせてプログラムされなくてもよい、実行可能なソフトウェアを含んでもよい。例えば、メディアインサート202が可変の光学機能性を提供する場合、プロセッサ203は、液体レンズ部分205の通電を操作するのに必要な実行可能なソフトウェアを含んでもよいが、プロセッサは様々な屈折力に合わせてプログラムされなくてもよい。
【0061】
眼用レンズベース200は、そのプログラムされていない状態では、例えば静止視力矯正力など、無通電の機能性を提供してもよい。かかる実施形態はまた、例えばプログラミング又は通電に失敗した場合に、安全で機能的なデフォルトモードを可能にしてもよい。二次的機能性が不要であり得る場合、機能不良のメディアインサート202は光学的に透明な状態へと戻ることがあり、その場合はユーザの視力が損なわれないことがある。
【0062】
プログラミングオーバーレイ210は、眼用レンズベース200の軟質部分201と形状、サイズ、及び構成が類似している、薄い生体適合性部分211を備えてもよい。プログラミングオーバーレイ210は、眼用レンズベース200に近接して配置されると、メディアインサート202をプログラムすることが可能であってもよい。例えば、眼用レンズベース200は眼の上に配置されてもよく、ユーザは、プログラミングオーバーレイ210を眼用レンズベース200の上に配置してもよい。一旦メディアインサート202に近接させると、プログラミングオーバーレイ210は、プログラミングデータをメディアインサート202内のプロセッサ203に送信してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、メディアインサート202は完全に封入されてもよく、その場合、封入によってメディアインサート202の構成要素が眼環境から保護されると共に隔離されて、眼環境と、例えば電気的構成要素を含む構成要素との間の直接接触が限定される。したがって、プログラミングオーバーレイ210は、メディアインサート202と無線で通信することが可能であってもよい。いくつかの実施形態では、メディアインサート202は、プログラミングオーバーレイ210の近接性を感知し、プログラミングデータを受信することができる、センサ204を更に備えてもよい。同様に、プログラミングオーバーレイ210は、メディアインサート202の近接性を感知し、プログラミングデータを送信することができる、送信センサ214を更に備えてもよい。
【0064】
メディアインサート202のセンサ204は、プロセッサ203と論理的に連通していてもよく、プログラミングオーバーレイ210のセンサ214は、オーバーレイプロセッサ213と論理的に連通していてもよい。プログラミングオーバーレイ210が眼用レンズベース200の上に配置されると、プログラムされた眼用レンズ220が形成されてもよい。
【0065】
図示されるものなどのいくつかの実施形態では、センサ204、214は直接位置合わせされてもよい。センサ204、214は小型なので、位置合わせするのが困難なことがある。したがって、位置合わせ機構によって、プログラミングオーバーレイ210とメディアインサート202のセンサ204との間の配向を容易にしてもよい。いくつかの実施形態では、位置合わせ機構は磁性であってもよく、プログラミングオーバーレイ210は、眼用レンズベース200又はプログラム可能なメディアインサート202の一方若しくは両方にある補完的な位置合わせ機構と近接して配置されたとき、自己整列性であってもよい。
【0066】
他の実施形態では、センサはより低感度であってもよく、直接の位置合わせは不要であってもよい。かかる実施形態では、位置合わせが依然として重要なことがある。例えば、位置合わせ機構212は、プログラミングオーバーレイ210と眼用レンズベース200又はプログラム可能なメディアインサート202の一方若しくは両方との間の適合を固定してもよい。固定された位置決めによって、一貫して快適な適合が可能になってもよく、固定によって、プログラミングオーバーレイ210、眼用レンズベース200、及びプログラム可能なメディアインサート202の間の移動を限定してもよい。
【0067】
プログラミングオーバーレイ210はまた、プログラムされたパラメータを格納することが可能であってもよい、プロセッサ213を含んでもよい。プロセッサ213はまた、例えばプログラミングパラメータを含む、データの受信及び転送を制御することができる、実行可能なソフトウェアを含んでもよい。いくつかの実施形態では、プログラミングオーバーレイ210内の実行可能なソフトウェアは、入力されたプログラミングパラメータをオペレーショナルコードに翻訳してもよい。他の実施形態では、プログラミングオーバーレイ210は単にプログラミングパラメータを送信するのみであってもよく、メディアインサート202のプロセッサ203内の実行可能なソフトウェアがプログラミングパラメータを翻訳してもよい。
【0068】
図2Bに進むと、例示的なプログラムされていない通電可能眼用レンズベース250及びプログラミングオーバーレイ260が断面図で示されている。いくつかの実施形態では、メディアインサート252は、ソフトレンズ部分251に完全に封入されていなくてもよく、それによってメディアインサート252とプログラミングオーバーレイ260との間をより近接にすることを可能にしてもよい。かかる実施形態では、プログラミングオーバーレイ260は、ソフトレンズ部分251に封入されないメディアインサート252の部分に対するポケット266を含むように形成されてもよい。
【0069】
いくつかのかかる実施形態では、眼用レンズベース250は、非通電可能眼用レンズに含まれるようなベース処方を含んでもよく、プログラムされたオーバーレイ260は汎用であってもよい。汎用オーバーレイ260は、例えば眼科医などのプログラマーが、需要が予測しにくいことがある特定の眼用レンズベース250に拘束されることなく、オーバーレイの在庫を保持することを可能にしてもよい。
【0070】
例えば、プログラムされた眼用レンズ250が老眼の患者に対して可変の屈折力を提供する場合、老眼患者の数は特定の処方の需給よりも予測しやすいことがある。眼用レンズベース250は、一般的な需要又は個々の患者の特定の需要に基づいて注文されてもよいが、眼科医は、患者が診察室を出る前にオーバーレイをプログラムすることが可能であってもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、二次的な位置合わせ機構が必要なことがあり、それによって、しっかりした完全なアセンブリ270が可能になってもよい。例えば、センサ254、264は磁性であってもよい。あるいは、プログラムされたオーバーレイ260は、舌部及び溝を通して、又はスナップ嵌めなど、眼用レンズベース250と機械的に適合してもよい。いくつかのかかる実施形態では、適合メカニズムはセンサの近くでなくてもよく、それによってより広範囲の位置合わせメカニズムが可能になってもよい。
【0072】
更に他の実施形態では、センサ254、264は特定の円状の位置合わせを要しないことがある。例えば、センサ254、264は、プログラムされたオーバーレイ260が眼用レンズベース250上に配置されてもよいとき、組み立てられた際270の近接性を認識するのに十分に高感度であってもよい。
【0073】
図3に進むと、通電可能眼用レンズ342の処理及び事前プログラミングのプロセスフローチャートの例示的な一実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、プログラミングは、340でメディアインサート321を眼用レンズ331に含めるのに先立って、320で行われてもよい。いくつかのかかる実施形態では、製造者はプログラマーでもあってもよい。あるいは、プロセッサは事前プログラムされてもよく、その場合、320におけるプログラミングは、330、340の組立てステップ、及び350、360の包装ステップとは別個に行われてもよい。
【0074】
例示的な一例として、眼科医又は内科医などの医師は、患者を評価して、通電可能眼用レンズ332に必要なパラメータを決定してもよい。例えば視力矯正、又は術後の眼に対する鎮痛軟膏の投与を含めて、眼用レンズ332の機能性が眼に直接関係する場合、パラメータを定義するのに眼科医が最適なことがある。
【0075】
眼用レンズ342が特定の健康状態を監視又は治療することが可能であってもよい場合など、他の事例では、眼科医以外の医師が眼用レンズ342のパラメータを定義してもよい。例えば、メディアインサート331は、涙液などの眼環境と相互作用又は整合してもよい。眼用レンズが主に美容的機能を提供する場合など、他の実施形態では、ユーザがパラメータを定義してもよい。
【0076】
300で、定義済みパラメータが入力されてもよく、310で、それらパラメータに対して一意の最小在庫管理単位(SKU)が生成されてもよい。定義済みパラメータは、310で、例えば医師の診察室又はユーザの家庭のコンピュータなど、製造現場から離れて入力されてもよい。あるいは、メーカーが、ユーザ又はユーザを代理する誰かの指示に基づいて、300で定義済みパラメータを入力してもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、300及び310でのステップは、同じデバイスによって又はインターネットの使用を通して、ほぼ同時に行われてもよく、300で定義済みパラメータが入力されると、SKUが310で直ちに生成される。その他、320〜360でプログラミング及び製造プロセスが行われると、SKUが310で生成されてもよい。320で、プロセッサ321は、SKUに割り当てられた定義済みパラメータにしたがってプログラムされてもよい。いくつかの実施形態では、320のプログラミングは、330でメディアインサート331を組み立てるのに先立って行われてもよい。他の実施形態では、320のプログラミングは、330の組立てプロセスの一部として行われてもよい。
【0078】
340で、メディアインサート331は、例えば、軟質のスカート部分341を付加し、メディアインサート331を軟質の生体適合性材料341に封入することによって、又はメディアインサート331をソフトレンズ部分341のポケットに収めることなどによって、眼用レンズ342に含まれてもよい。包含の方法に応じて様々な技術が実用的であってもよい。例えば、メディアインサート332は、340で、射出成形プロセスによって封入されてもよい。あるいは、ソフトレンズ部分341は、化学線への暴露によるものなど、ぴったり合うポケットの形成が可能になってもよい、遊離型技術によって独立して形成されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、350で、プログラムされた眼用レンズ342は配送のために更に包装されてもよい。包装材料351は、バーコードによるものなど、SKU 311の数を含んでもよく、また、例えばサイズ、静止時の屈折力、及び通電時の屈折力を含む、プログラムされた眼用レンズ342の性質を記載してもよいラベル352を含んでもよい。例示目的のため、包装材料351はブリスタの実施形態として示されている。他の実施形態が実用的であってもよく、本明細書に含まれる進歩性のある技術の一部として見なすべきである。いくつかのかかる実施形態では、360で、眼用レンズ342のパッケージ351は、従来の非通電可能眼用レンズと共通であってもよい、箱361に更に含まれてもよい。箱361は、ラベル352及びSKU 311など、パッケージ351と同様の印を含んでもよい。
【0080】
メディアインサート331の封入に先立ってプログラミングが行われるプログラミング方法は、眼用レンズ342又はメディアインサート331の他の構成要素のカスタマイズが必要なことがある場合に、特に好ましいことがある。いくつかの実施形態では、眼用レンズ342は色付きの虹彩パターンを更に含んでもよく、それが電子構成要素を覆い隠してもよく、静止美容的特性を付加してもよい。特定のSKUの仕様に合わせてカスタマイズした色が製造されてもよい。
【0081】
一部の通電機能性は特定の物質に応じて決まることがある。例えば、涙液中のグルコースの監視は、グルコースとグルコースオキシダーゼなどの反応物との測定可能な反応に依存することがある。監視された条件がカスタマイズ可能であり得る場合、反応物を適宜カスタマイズする必要があり得る。いくつかのかかる実施形態では、製造プロセスの完了に先立って入力パラメータを獲得するのが実用的なことがある。
【0082】
この実施形態はまた、プログラミングオーバーレイの必要性を限定することがあり、それによってユーザにとってプロセスが単純化されることがある。眼用レンズ342は、ステップ350で包装されたとき、完全にプログラムされ完全に組み立てられていてもよい。したがって、プログラミングの目的で、オーバーレイを眼用レンズ上に配置する更なるステップは不要なことがある。
【0083】
プログラミング装置
図4に進むと、プログラミング装置450及びプログラム可能な眼用レンズ403の例示的な一実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、眼用レンズ403は、使用前は、例えばブリスタなどの容器400に格納されていてもよい。容器400は、眼用レンズ403を格納するための水性溶液でポケットが充填された、密封されたプラスチック405を備えてもよい。容器400がプログラミング装置450と相互作用してもよい場合、位置合わせ機構402は、プログラミング装置450の補完的な位置合わせ機構452を介してなど、プログラミング装置450内で容器400を固定し配向することが可能であってもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、プログラミング装置450は二枚貝と同じように開かれてもよく、容器400は位置合わせ用陥凹部455に配置されてもよい。あるいは、容器400はプログラミング装置450のスロットを通して挿入されてもよく、容器400は位置合わせ機構452、455に「カチッ」と収められてもよい。
【0085】
容器400のシールは、眼用レンズ403を周囲光の暴露から保護する材料を含んでもよい。いくつかの実施形態では、シールはプログラミングに先立って除去されてもよい。除去によって、密封されていない容器が現れてもよく、又はより透明な二次シールが現れてもよい。その他、装置450内のプログラミングデバイス454がシールに浸透する場合、除去は不要なことがある。滅菌された食塩水に密封されたままの状態で眼用レンズ403をプログラムすることによって、眼用レンズ403の滅菌性を保存するのが好ましいことがある。あるいは、プログラミング装置450が滅菌機能を含んでもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、容器405は、例えば図示される上面などのスキャン可能な部分に、SKUバーコード401を含んでもよい。装置450は、容器405上のSKUバーコード401をスキャンすることが可能であってもよい。認識すると、装置450は、最小在庫管理単位と関連付けられたプログラミングパラメータに基づいて、眼用レンズ403をプログラムしてもよい。したがって、SKUバーコード401は、スキャンに先立って除去されてもよい、シールの下に位置してもよい。あるいは、SKUバーコード401は、ソフトレンズ部分406若しくはメディアインサート404の上など、眼用レンズ403に埋め込まれるか又はその上に印刷されてもよい。
【0087】
プログラム可能な眼用レンズ403は、メディアインサート403及びソフトレンズ部分406を備えてもよい。メディアインサート403は、装置450が完全に封入されたメディアインサート403内でプロセッサ403をプログラムすることを可能にしてもよい、受信器又はアンテナ部分407を更に備えてもよい。いくつかの実施形態では、ソフトレンズ部分406はメディアインサート403を更に封入してもよい。あるいは、ソフトレンズ406の一部分がメディアインサート403を眼用レンズ403内で固定してもよい。プログラミング装置450は、スキャニングデバイス451及びプログラミングデバイス454を備えてもよい。
【0088】
スキャニングデバイス451は、眼用レンズ403又はその容器405の上のSKUバーコード401をスキャンし認識してもよい。スキャニングデバイス451は、プログラミングデバイス454と電気的及び論理的に通信してもよく、スキャニングデバイス451は、SKUデータをプログラミングデバイス454に送信してもよい。いくつかの実施形態では、スキャニングデバイス451は、光をSKUバーコード401に方向付けることができる、レーザーなどの光源と、SKUバーコード401の表面からの反射光の強度を測定することができる、フォトダイオードとを備えてもよい。
【0089】
いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス454は、SKUの数及びそれらに対応するプログラミングパラメータのデータベースを含んでもよい。他のいくつかの実施形態では、プログラミングデバイス454は、インターネット接続又はコンピュータへのUSB接続など、外部データベースに接続されてもよい。更に他の実施形態では、プログラミング装置450は直接プログラムされてもよく、SKUバーコード401のスキャンは、プログラムされていない眼用レンズ403がパラメータに割り当てられたSKUと一致するかの確認として役立ってもよい。
【0090】
プログラミング装置450は、容器405上の位置合わせ機構402を補完してもよい、位置合わせ機構452を更に備えてもよい。同様に、容器405は陥凹部又はポケット455に収まってもよく、そのことが、スキャニングデバイス451及びプログラミングデバイス454がSKUバーコード401及び眼用レンズ403とそれぞれ位置合わせされていることを確保する助けとなってもよい。容器405がポケットを備える場合、ポケットはプログラミング装置450の陥凹部にカチッと収まってもよい。位置合わせによって容器400がプログラミング装置450内で配向されてもよく、センサ407はプログラミングデバイス454と位置合わせされてもよく、SKUバーコード401はスキャニングデバイス451と位置合わせされてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、プログラミング装置450は携帯用デバイスを含んでもよい。携帯用のサイズによって、室内に恒久的なプログラミングステーションのための空間を確保する必要なしに、医師がデバイスを検査室に持ち込むことが可能になってもよい。あるいは、携帯用のサイズによって、ユーザが、家庭内など、医師の診察室外でプログラミング装置450を操作してもよい、個人用プログラミング装置450が可能になってもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、図示されないが、プログラミング装置は手持ち式デバイスを含んでもよい。手持ち式デバイスは、特別な配置又は位置合わせを要することなく、眼用レンズ403をスキャンしプログラムしてもよい。例えば、プログラマーは、眼用レンズ403に近接させて、プログラミング装置を手で保持してもよい。
【0093】
いくつかの実施形態では、眼科医又は他の医師は、別個のSKUバーコード401に基づいて左右の眼用レンズ403を認識するように、プログラミング装置450をプログラムしてもよく、ユーザが装置450を操作することができてもよい。例えば、ユーザは、プログラムされていない眼用レンズ403を注文してもよく、必要に応じてプログラミング装置450を利用して眼用レンズ403をプログラムしてもよい。例えば、一日用の眼用レンズ403を用いて、ユーザは左右の眼用レンズ403を毎日プログラムしてもよい。
【0094】
いくつかの実施形態では、眼用レンズ403は、例えば周囲光、涙液中のセロトニン、又は眼環境の温度など、規定の属性を監視してもよい。患者を有効に治療するため、医師は、眼用レンズ403によって蓄積したデータを利用してもよい。いくつかのかかる実施形態では、プログラミング装置450はまた、特定のSKUと関連付けられた眼用レンズ403から格納データをアップロードすることが可能であってもよい。
【0095】
使用後、ユーザは、眼用レンズ403をプログラミング装置450に戻すことが可能であってもよい。かかる実施形態では、SKUバーコード401は、例えばメディアインサート404若しくはソフトレンズ部分406の表面上など、眼用レンズ403に埋め込まれるか、又はその上に印刷されてもよい。SKUバーコード401を容器400上に含める代わりに、又はそれに加えて、SKUバーコード401を眼用レンズ403に含めることで、監視されたデータが誤ったSKUと関連付けられるリスクが限定されてもよい。
【0096】
眼用レンズ403の機能性が美容的側面を含む場合、ユーザがプログラミングパラメータを入力してもよい。例えば、ユーザは、プログラムされていない美容用の眼用レンズ403のセットを注文してもよく、プログラミングによって美容的側面の色及び設計を決定してもよい。いくつかの実施形態では、プログラミングパラメータは静止設計及び呈色を設定してもよい。他の実施形態では、プログラミングパラメータは、限定された数のセッティングを設定してもよく、それによってユーザは、例えば瞬き検出メカニズムを通して、眼用レンズ403が眼の上にある間サイクル動作させてもよい。
【0097】
眼用レンズ403は、単一のプログラミングに限定されてもよく、又は一連の推奨される使用を通じて再プログラムされてもよい。例えば、眼用レンズ403がプログラム可能な美容的属性を含む場合、ユーザは、各使用に先立って呈色及び設計を再プログラムしてもよい。いくつかの実施形態では、SKUは、眼用レンズ403をプログラムすることができる回数を制限してもよい。眼用レンズ403の推奨される使用が30日間である場合、眼用レンズは毎日再プログラムすることが必要なことがあり、30回のみ再プログラムされてもよい。
【0098】
いくつかの実施形態では、動作時間又は通知はプログラムされたパラメータによって制御されてもよく、それによってユーザが特定の動作を行うように促してもよい。例えば、監視されたデータを一日を通じて周期的にアップロードする必要がある場合、眼用レンズ403は、眼用レンズ403をアップロードのためにプログラミング装置450に入れるような通知をトリガするようにプログラムされてもよい。いくつかの実施形態では、プログラミングデバイス454は、眼用レンズ403からアップロードされたデータに基づいてプログラミングを調節してもよい、実行可能なソフトウェアを更に備えてもよい。
【0099】
図示される一例として、眼用レンズ403は、プログラムされたスケジュールに基づいて光治療を管理するメカニズムを備えてもよい。医師は、患者の症状の深刻度に基づいて、一般的なプログラミングパラメータを最初に設定してもよい。医師はまた、光のスケジュールにおける調節を保証してもよい、一連のスケジュール因子を含めてもよい。かかる因子は、例えば、周囲光への暴露、活性レベル、睡眠サイクル、及びセロトニン量を含んでもよい。一週間などの指定した時間量の後、ユーザは、使用済みの眼用レンズ403をプログラミング装置450に戻してもよく、そこで次に、一週間を通して集めた因子データをアップロードしてもよい。新しくアップロードされたデータに基づいて、プログラミングデバイス454は光治療のスケジュールを調節してもよい。かかる実施形態は、定期的に医師の診察を受ける必要なしに、連続した最適化を可能にしてもよい。
【0100】
プログラミング装置450は、電池などの独立した電力源を含んでもよく、又はプログラミング装置450を壁コンセント又はコンピュータに接続することなどによる、外部電源を要してもよい。例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)コネクタにより、コンピュータがプログラミング装置450を充電し、データをプログラミング装置450からアップロードし、プログラミングパラメータをプログラミングデバイス454にダウンロードすることが可能になってもよい。いくつかのかかる実施形態は、プログラミングの目的でオーバーレイを要しないことがある。
【0101】
図5に進むと、プログラム可能な眼用レンズベース531、プログラミングオーバーレイ501、及びプログラミング装置520の一実施形態が示されている。いくつかの実施形態では、プログラミングオーバーレイ501はプログラミング装置520を使用することによってプログラムされてもよく、またプログラミングオーバーレイ501は、プログラムされていないメディアインサート534を備えた眼用レンズ531と組み合わされてもよい。
【0102】
プログラミングオーバーレイ501は、
図3及び
図4を用いて記載したのと同様に、容器500内に密封された状態で格納され処理されてもよい。容器500は、プログラミング装置520内の位置合わせ機構522を補完してもよい、位置合わせ機構502を含んでもよい。いくつかの実施形態では、容器500は、例えば、プラスチック部分503上に印刷することによって、図示されないSKUバーコードを含んでもよい。
【0103】
いくつかの実施形態では、眼用レンズベース531及びプログラム可能なメディアインサート534を含んでもよい容器は、SKUバーコード532をプラスチック部分533上に含んでもよい。プログラミング装置524のスキャニング部分524は、容器500、530のどちらか又は両方をスキャンしてもよい。容器500、530の一方又は両方のSKUバーコード532をスキャンすることによって、適切なオーバーレイ501がプログラムされていることが確認されてもよい。SKUバーコード532はまた、プログラミング装置520にプログラミングパラメータをデータベースから引き出すように命令してもよい。
【0104】
図4を用いて記載してように、容器503は、プログラミング装置520内に挿入又は配置されてもよい。プログラミング部分521は、例えば、プロセッサ又は受信部分との論理的連通を通して、プログラミングパラメータをプログラミングオーバーレイ501に送信してもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、プログラミングオーバーレイ501を備えた容器500は、プログラミング装置520内に挿入又は配置されてもよい。プログラミング装置520は、プログラミングパラメータをプログラミングオーバーレイ501に無線で送信してもよい、プログラミング部分521を含んでもよい。プログラムされたプログラミングオーバーレイ540は、眼用レンズベースとプログラム可能なメディアインサートのアセンブリ560の上に配置されてもよい。
【0106】
その配置によって、プログラムされた眼用レンズ570の形成を完了させてもよい。いくつかの実施形態では、配置は、眼用レンズベースとプログラム可能なメディアインサートのアセンブリ560を眼の上に配置するのに先立って行われてもよい。その他、プログラミングオーバーレイ530は、アセンブリ560が眼の上に配置されているとき、アセンブリ560の上に配置されてもよい。
【0107】
いくつかの実施形態では、眼用レンズベース531及びプログラム可能なメディアインサート534は、プログラミングパラメータに基づいて製造されてもよい。例えば、プログラム可能な眼用レンズのラインは、広範囲の涙液構成成分を監視することが可能であってもよいが、単一の眼用レンズ570は3つの構成成分に限定されることがある。いくつかのかかる実施形態では、プログラミングパラメータは3つの構成成分を選択することを含んでもよい。したがって、メディアインサート534は、それら3つの構成成分に対する反応物を具体的に含むように組み立てられてもよい。
【0108】
あるいは、プログラミングパラメータの選択肢は、眼用レンズベース531及びプログラム可能なメディアインサート534の一方又は両方の中核的性質に基づいてもよい。例えば、眼用レンズのラインが可変の光部分を含む場合、メディアインサートは汎用であってもよく、眼用レンズベースは静止屈折力の限定された範囲内で提示されてもよい。かかる実施形態では、カスタマイズされた製造は実用的でないか、又は提示されないことがある。
【0109】
図6に進むと、SKUを割り当て、眼用レンズをプログラムするためのプロセスフローの代替例が示されている。いくつかの実施形態では、600のプログラミングパラメータ入力に基づいて、プログラムされていないメディアインサート621が620で製造されてもよい。610で、プログラミングパラメータに基づいて、SKU及びSKUバーコード611が生成されてもよい。620で、プログラムされていないメディアインサート621が組み立てられてもよい。プログラムされていないメディアインサート621を備えた眼用レンズ631は、630で組み立てられ、640で容器641内に含まれてもよい。容器641は、位置合わせ機構642と、プログラミングパラメータと関連付けられたSKUバーコード611とを含んでもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、SKU 611は、例えば、メディアインサート621が容器641に密封されたままの状態でプログラムされるなど、容器641上に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、SKU 611は、眼用レンズ630及びメディアインサート621の一方又は両方に含まれてもよく、それにより、眼用レンズ630を密封された容器641から除去される後でプログラムすることが可能であってもよい。
【0111】
いくつかの実施形態では、650で、眼用レンズ630は、例えば容器641内に密閉されたままの状態で、プログラミング装置655に配置されてもよい。かかる態様では、容器641上の位置合わせ機構642は、プログラミング装置655内のぴったり合うキャビティ654の補完的な位置合わせ機構652と整合してもよく、それによってプログラミング部分653に対する眼用レンズ630の位置を配向し固定してもよい。スキャニング部分651は、関連するSKU 611に関して容器641又は眼用レンズ630をスキャンしてもよい。プログラミング部分653は、SKU 611に基づいて、メディアインサート621を無線でプログラムしてもよい。
【0112】
かかる実施形態は、カスタマイズにより、メディアインサート621が特定の構成要素を備えることを要する場合、及びプログラミングが製造プロセスとは別個に行われる場合に重要なことがある。メディアインサート621を備えた眼用レンズ631のプログラミングを製造プロセスと分離することにより、広範囲のプログラミングの選択肢が可能になってもよい。
図3を用いて記載したように、医師、ユーザ、又はプログラミング装置若しくはSKUのセッティングに対するアクセスを有する者が、プログラミングパラメータを設定してもよい。
【0113】
いくつかの実施形態では、プログラミングパラメータは製造プロセス後に調節されてもよい。かかる実施形態により、ユーザが、プログラミングパラメータの単一のセットに拘束されることなく、プログラムされていないメディアインサートを備えた複数の眼用レンズを注文することが可能になってもよい。このことは、プログラミングパラメータが頻繁に変更されるか、又は頻繁に変更する必要がある場合に、特に好ましいことがある。
【0114】
例えば、特有の化合物が涙液中の構成成分と反応する場合、反応物が製造プロセス中に含まれてもよいが、プログラミング装置を使用することによって、通知をトリガし得る特定のレベルが調整されてもよい。同様に、メディアインサートによって収集されたデータに基づいて、プログラミングパラメータが変更されることがある場合、その後にプログラムされるメディアインサートは調節済みのプログラミングパラメータを要することがある。
【0115】
別の例は、ユーザが埋め込まれた静止設計及び限定された数の色を選択してもよい、美容的機能性を含んでもよい。いくつかのかかる実施形態では、同じ基本設計及び色によって、ユーザが、異なる外観をそれぞれ提供することができる、様々な置換を選ぶことができてもよい。
【0116】
プロセス
図7に進むと、プログラム可能なメディアインサートを備えた通電可能眼用レンズを製造する方法ステップの例示的なフローチャートが示されている。705で、プログラミングパラメータが製造システムにアップロードされてもよく、710で、プログラミングパラメータ及びそれに対応する通電された眼用レンズを一意に識別する、最小在庫管理単位が生成されてもよい。
【0117】
いくつかの実施形態では、製造は別個のプロセスで、又は更には別個の設備で行われてもよく、705でのステップが各プロセス部分に対して繰り返されてもよい。いくつかのかかる実施形態では、710で生成された最小在庫管理単位は、別個の製造プロセスそれぞれに対して汎用であってもよい。汎用SKUは、別個に製造された構成要素が適切に組み立てられることを担保する有効な方法を提供してもよい。例えば、各構成要素は、何らかのスキャン可能な表面上にSKUを含んでもよい。
【0118】
いくつかの実施形態では、715で、プログラミングパラメータにしたがってプロセッサがプログラムされてもよく、プロセッサはメディアインサートに含まれてもよい。電気的構成要素をメディアインサート内に封入する前のプロセッサのプログラミングは、プログラミングをプロセッサとの無線通信に制限しなくてもよい。かかる実施形態は、個々の患者に対してプログラミングパラメータが変わる傾向がある場合、又は眼用レンズの再プログラミングが必要であり得る場合には、好ましくないことがある。
【0119】
720で、メディアインサートが組み立てられてもよい。いくつかの実施形態では、メディアインサートは、導電性トレースによって、通電要素に電力を供給することができる電力源に電気的に接続されたプロセッサを備えてもよく、通電要素は、通電された眼用レンズに機能性を提供してもよい。無線通信が重要である実施形態では、メディアインサートは、無線送信器、無線受信器、又は無線センサのうち1つ又は2つ以上を更に備えてもよい。
【0120】
いくつかの実施形態では、メディアインサート内の構成要素は、例えば、メディアインサートが限定された数の涙液構成成分を監視してもよい場合など、カスタマイズ可能であってもよい。同じメディアインサートが、眼環境内の温度及びpHを監視することが可能であってもよい。かかる実施形態では、720での組立てステップは、プログラミングパラメータに基づいてカスタマイズ可能な構成要素を選択することを含んでもよい。例えば、特定の反応物又は結合剤は、監視された構成成分の濃度を示してもよい。
【0121】
725で、メディアインサートは眼用レンズに組み入れられてもよい。いくつかの実施形態では、眼用レンズは、重合反応性モノマー混合物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、特にメディアインサートが無線でプログラムされてもよい場合、眼用レンズとの組立ては無線通信を妨害又は阻止しないことがある。したがって、重合したRMMが無線通信を阻害することがある場合、メディアインサートは眼用レンズ内に完全に封入されなくてもよい。720又は725での組立てステップは、SKUバーコードをソフトレンズ部分のメディアインサートの表面上に印刷するか又は埋め込むことを含んでもよく、このことは、眼用レンズが無線でプログラムされてもよい場合に好ましいことがある。
【0122】
眼用レンズは、例えば射出成形又は遊離型技術を含む、様々な方法を通して形成されてもよい。射出成形技術は、フロントカーブ成形型部品及びバックカーブ成形型部品を利用してもよく、メディアインサート及び反応性モノマー混合物は2つの成形型部品の間に配置されてもよい。RMMは、成形型部品の間で重合されて、メディアインサートを眼用レンズに封入するか、又は少なくとも固定してもよい。
【0123】
あるいは、遊離型技術は、形成表面全体のボクセル毎に重合を制御する化学線を利用してもよく、化学線は、光吸収性構成要素に少なくとも部分的に吸収される波長を含んでもよい。かかる実施形態では、RMMは光吸収性材料を含んでもよい。いくつかの態様では、メディアインサートは、重合に先立ってRMM中に、又はそれと接触して配置されてもよく、化学線に暴露することによって、眼内レンズ内におけるメディアインサートの位置を固定する。あるいは、メディアインサートは重合されたRMMと接触して配置されてもよく、位置は、例えば位置合わせ機構又は接着剤を含む、追加の構成要素によって固定されてもよい。
【0124】
いくつかの実施携帯では、730で、通電可能眼用レンズが包装されてもよい。包装は、通電可能眼用レンズが密封容器を通してプログラムされてもよい場合に、特に重要である。眼用レンズの一般的な包装は、ブリスタがプラスチックベース及び密封層を備える、ブリスタの実施形態を含んでもよい。プラスチックベースは、眼内レンズを水性溶液中に収容することができる、リザーバ部分を含んでもよい。割り当てられたSKUバーコードは、密封容器の眼に見える部分若しくはスキャン可能な部分に印刷されるか、又は埋め込まれてもよい。730の包装は、プログラミングパラメータの一部又は全てが、例えば密封容器上に記載される、ラベル付けプロセスを含んでもよい。
【0125】
図8に進むと、プログラム可能なメディアインサートを備えた通電可能眼用レンズをプログラムする方法ステップの例示的なフローチャートが示されている。かかる実施形態では、プログラミングプロセスは、メディアインサートが眼用レンズに含まれた後に行われてもよい。プログラミングは、メディアインサートに直接、又はメディアインサートをプログラムすることができるオーバーレイを使用することによって間接的に送信されてもよい。いくつかの実施形態では、例示のために図示されるステップはプログラミング装置によって行われてもよい。ステップの少なくとも一部を手動で行うことを含んでもよい他の実施形態も、進歩性のある技術の範囲内である。
【0126】
805で、プログラミングパラメータが受信されてもよい。いくつかの実施形態では、プログラミングパラメータは、プログラミング装置に直接入力されてもよく、又はインターネット接続を通して若しくはユニバーサルシリアルバスを使用することによってなど、外部デバイスから受信されてもよい。いくつかのかかる実施形態では、プログラミング装置は、例えば最小在庫管理単位によって組織化された、プログラミングパラメータのデータベースを含んでもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、プログラミング装置は、プログラムされていない眼用レンズ又はオーバ例にアクセスし、分配することが可能であってもよい。かかる実施形態では、810で、プログラミング装置は、指定のプログラムされていない眼用レンズ又はオーバーレイを選択してもよく、815で、プログラミング装置は、レンズ又はオーバーレイをプログラミング装置のプログラミング部分に近接させて配置してもよい。他の実施形態では、815で、例えば、ユーザ又は外部メカニズムがレンズ又はオーバーレイを配置してもよい場合など、プログラミング装置は、プログラムされていない眼用レンズ又はオーバーレイを受け入れてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、プログラミングパラメータの各セットに対して、最小在庫管理単位(SKU)が生成されてもよい。いくつかのかかる実施形態では、820で、SKUバーコードがスキャンされてもよい。SKUバーコードは、オーバーレイ、眼用レンズベース、メディアインサート、又は容器のうち1つ又は2つ以上に含まれてもよい。SKUバーコードのスキャンは、適切なプログラムされていない眼用レンズ又はオーバーレイがプログラミング装置に配置されていることを確認する方法を提供してもよい。あるいは、プログラミング装置は、プログラミングパラメータのデータベースにアクセスしてもよく、SKUに基づいてパラメータを引き出してもよい。かかる実施形態では、820でのステップは、805でのステップを促してもよく、又は805及び820でのステップは同時に行われてもよい。
【0129】
825で、プログラミング装置は、プログラミングパラメータをオーバーレイ又はメディアインサートに無線で送信してもよい。いくつかの態様では、プログラミング装置は送信を手動で促されてもよい。他の態様では、プログラミング装置は、オーバーレイ又は眼用レンズがプログラミング装置内の、又はそれに対する所定位置に配置されると、自動で送信を行ってもよい。
【0130】
いくつかの実施形態では、830で、プログラミング装置はプログラムされたオーバーレイ又は眼用レンズを剥離してもよい。あるいは、眼用レンズ又はオーバーレイがプログラミング装置内で固定されなくてもよい場合、830の剥離ステップは不要なことがある。オーバーレイを用いた実施形態では、835で、プログラミング装置は、眼用レンズを任意に組み立て、プログラムされたオーバーレイを、メディアインサートを備えた眼用レンズベースに近接させて配置してもよい。他の実施形態では、オーバーレイは、ユーザ又は眼科医によってなど、眼用レンズベースと手作業で組み合わされてもよい。
【0131】
プログラミングのいくつかの態様により、眼用レンズが眼の上に配置されている間、プログラムされたメディアインサートによって収集されたデータに基づいて、プログラミングパラメータの調節が可能になってもよい。かかる実施形態では、840で、プログラミング装置は使用後の眼用レンズを受け入れてもよく、845で、プログラミング装置は、メディアインサートによって収集されたデータを無線で受信又はアップロードしてもよい。815でのステップと同様に、眼用レンズはプログラミング装置内に配置されなくてもよい。いくつかのかかる実施形態では、845で、プログラミング装置は眼用レンズに近接させて配置してもよく、又は眼用レンズがプログラミング装置に近接させて配置してもよい。
【0132】
850で、データは、コンピュータなどの外部デバイスに送信されてもよく、データは眼科医などによって検査されてもよい。いくつかの実施形態では、855で、ステップ805で受信した元のプログラミングパラメータが、受信データに基づいて調節されてもよい。例えば、プログラミングパラメータは、プログラミングパラメータに関連する受信データを処理することができる、実行可能なソフトウェアを含んでもよい。かかる実施形態では、プログラミングプロセスは、調節されたプログラミングパラメータに基づいて、同じ又は第2の眼用レンズで繰り返されてもよい。
【0133】
インサートベースの眼用レンズの材料
いくつかの実施形態では、レンズの種類は、シリコーン含有成分を含むレンズであり得る。「シリコーン含有成分」は、モノマー、マクロマー、又はプレポリマー中に少なくとも1個の[−Si−O−]単位を含有する成分である。好ましくは、総Si及び結合Oは、シリコーン含有成分中に、そのシリコーン含有成分の総分子量の約20重量%よりも多い、より好ましくは30重量%よりも多い量で存在する。有用なシリコーン含有成分は、好ましくは、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニル、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、及びスチリル官能基などの重合性官能基を含む。
【0134】
いくつかの実施形態では、インサートを取り囲むインサート封入層と呼ばれることがある、眼用レンズのスカートは、標準的なヒドロゲルレンズ配合物で構成されてもよい。多くのインサート材料との許容可能な調和をもたらすことができる特性を備えた例示的な材料は、ナラフィルコンA及びナラフィルコンBなどのナラフィルコン系を含んでもよい。あるいは、エタフィルコンAなどのエタフィルコン系は、良好で例示的な材料の選択肢であってもよい。本明細書の技術と合致する材料の性質に関してのより技術的に包括的な説明が続くが、密封され封入されたインサートの許容可能なエンクロージャ又は部分的エンクロージャを形成してもよい任意の材料が合致し、かつ含まれることが明らかであろう。
【0135】
好適なシリコーン含有成分は、式Iの化合物を含む。
【0136】
【化1】
式中、
R
1は、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基を更に含んでもよい、一価の反応性基、一価のアルキル基、又は一価のアリール基、並びに、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン、又はそれらの組み合わせから選択された官能基を更に含んでもよい、1〜100のSi−O繰り返し単位を含む一価のシロキサン鎖から独立して選択され、
式中、b=0〜500であり、bが0以外のとき、bは、表示値と同等のモードを有する分布であると理解され、
式中、少なくとも1個のR
1が一価の反応性基を含み、いくつかの実施形態では、1〜3個のR
1が一価の反応性基を含む。
【0137】
本明細書で使用するとき、「一価の反応性基」は、フリーラジカル及び/又はカチオン重合を受けることができる基である。フリーラジカル反応性基の非限定的な例には、(メタ)アクリレート、スチリル、ビニル、ビニルエーテル、C
1〜6アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、C
1〜6アルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、C
2〜12アルケニル、C
2〜12アルケニルフェニルC
2〜12アルケニルナフチル、C
2〜6アルケニルフェニルC
1〜6アルキル、O−ビニルカルバメート及びO−ビニルカルボナートが挙げられる。カチオン反応性基の非限定例としては、ビニルエーテル又はエポキシド基、及びそれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、フリーラジカル反応性基は、(メタ)アクリレート、アクリルオキシ、(メタ)アクリルアミド、及びそれらの混合物を含む。
【0138】
好適な一価のアルキル及びアリール基としては、置換及び未置換のメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、プロポキシプロピル、ポリエチレンオキシプロピル、それらの組み合わせなど、未置換の一価のC
1〜C
16アルキル基、C
6〜C
14アリール基が挙げられる。
【0139】
一実施形態では、bはゼロであり、1個のR
1は一価の反応性基であり、少なくとも3個のR
1は、1〜16個の炭素原子を有する一価のアルキル基から、また別の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択される。この実施形態のシリコーン成分の非限定例としては、2−メチル−、2−ヒドロキシ−3−[3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキザニル]プロポキシ]プロピルエステル(「SiGMA」)、
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリ(トリメチルシロキシ)シラン、
3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(「TRIS」)、
3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び
3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンが挙げられる。
【0140】
別の実施形態では、bは、2〜20、3〜15であり、又はいくつかの実施形態では、3〜10であり、少なくとも1個の末端R
1が一価の反応性基を含み、残りのR
1は、1〜16個の炭素原子を有する一価のアルキル基から、また別の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択される。更に別の実施形態では、bは3〜15であり、一方の末端R
1が反応性基を含み、他方の末端R
1は1〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含み、残りのR
1は1〜3個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含む。この実施形態のシリコーン成分の非限定例としては、(モノ−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)−プロピルエーテル末端のポリジメチルシロキサン(400〜1000MW))(「OH−mPDMS」)、モノメタクリルオキシプロピル末端のモノ−n−ブチル末端のポリジメチルシロキサン(800〜1000MW)、(「mPDMS」)が挙げられる。
【0141】
別の実施形態では、bは5〜400又は10〜300であり、両方の末端R
1が一価の反応性基を含み、残りのR
1は、炭素原子間のエーテル結合を有してもよく、またハロゲンを更に含んでもよい、1〜18個の炭素原子を有する一価のアルキル基から独立して選択される。
【0142】
一実施形態では、シリコーンヒドロゲルレンズが望ましい場合、本発明のレンズは、ポリマーが作られる反応性モノマー成分の総重量に基づいて、少なくとも約20重量%、好ましくは約20〜70重量%のシリコーン含有成分を含む、反応性混合物から作られる。
【0143】
別の実施形態では、1〜4個のR
1はビニルカーボネート又は次式のカルバメートを含む。
【0144】
【化2】
式中、Yは、O−、S−、又はNH−を示し、
Rは水素又はメチルを示し、dは1、2、3、又は4であり、qは0又は1である。
【0145】
シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーは、具体的には、1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチル−ジシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネート、及び以下を含む。
【化3】
【0146】
約200未満の弾性率を有する生医学的デバイスが望ましい場合、1個のR
1のみが反応性基を含むべきであり、残りのR
1基のうちの2つ以下が一価のシロキサン基を含む。
【0147】
別の部類のシリコーン含有成分としては、次式のポリウレタンマクロマーが挙げられる。
式IV〜VI
(
*D
*A
*D
*G)
a *D
*D
*E
1、
E(
*D
*G
*D
*A)
a *D
*G
*D
*E
1、又は、
E(
*D
*A
*D
*G)
a *D
*A
*D
*E
1
式中、
Dは6〜30個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル、又はアルキルアリールジラジカルを示し、
Gは、1〜40個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカル又はアルキルアリールジラジカルを示し、これは、主鎖中にエーテル、チオ又はアミン結合を含有する場合があり、
*はウレタン又はウレイド結合を示し、
aは少なくとも1であり、
Aは次式の二価重合ラジカルを示す。
【0148】
【化4】
R
11は、炭素原子間にエーテル結合を含んでもよい、1〜10個の炭素原子を有するアルキル又はフルオロ置換アルキル基を独立して示し、yは少なくとも1であり、pは400〜10,000の部分重量を提供し、E及びE
1はそれぞれ次式に表される重合性不飽和有機ラジカルを独立して示す。
【0149】
【化5】
式中、R
12は水素又はメチルであり、R
13は水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキルラジカル、又はa−CO−Y−R
15ラジカルであり、Yは−O−、Y−S−又は−NH−であり、R
14は1〜12個の炭素原子を有する二価のラジカルであり、Xは、−CO−又は−OCO−を示し、Zは、−O−又は−NH−を示し、Arは6〜30個の炭素原子を有する芳香族ラジカルを示し、wは0〜6であり、xは0又は1であり、yは0又は1であり、zは0又は1である。
【0150】
1つの好ましいシリコーン含有成分は、次式で表されるポリウレタンマクロマーである。
【0151】
【化6】
式中、R
16は、イソホロンジイソシアネートのジラジカルなどイソシアネート基の除去後のジイソシアネートのジラジカルである。別の好適なシリコーン含有マクロマーは、フルオロエーテル、ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン、イソホロンジイソシアネート、及びイソシアネートエチルメタクリレートの反応によって形成される、式X(式中、x+yは10〜30の範囲の数である)の化合物である。
【0153】
本発明で使用するのに好適な他のシリコーン含有成分としては、ポリシロキサン、ポリアルキレンエーテル、ジイソシアネート、ポリフッ素化炭化水素、ポリフッ素化エーテル、及び多糖類基を含有するマクロマー;末端ジフルオロ置換炭素原子に結合された水素原子を有する、極性のフッ素化グラフト又は側基を有するポリシロキサン;エーテルを含有する親水性シロキサニルメタクリレート、並びにポリエーテル及びポリシロキサニル基を含有するシロキサニル結合及び架橋性モノマーが挙げられる。前述のポリシロキサンのいずれも、シリコーン含有成分として本発明で使用することができる。
【0154】
結論
本発明は、上述したように、また以下の特許請求の範囲によって更に定義するように、プログラム可能なメディアインサートを備えた眼用レンズデバイスを提供する。いくつかの実施形態では、メディアインサートは、通電された眼用レンズの更なるカスタマイズを可能にするようにプログラム可能であってもよい。プログラミングは、電気的構成要素がプログラム可能なメディアインサートに封入された後で行われてもよい。
【0155】
いくつかの実施形態では、メディアインサートは、製造プロセスに先立って、又は製造プロセス中にプログラムされてもよい。あるいは、メディアインサートは、例えば無線プログラミング装置又はデバイスの使用によるなど、製造プロセス後にプログラム可能であってもよい。いくつかのかかる実施形態では、プログラミングデバイスはオーバーレイを備えてもよく、オーバーレイは、メディアインサートに近接して配置されるとき、メディアインサートをプログラムしてもよい。
【0156】
〔実施の態様〕
(1) 眼用レンズであって、
第1の機能性を前記眼用レンズに提供することができるプログラム可能なメディアインサートであって、プログラミングパラメータのセットが前記第1の機能性をカスタマイズすることができる、プログラム可能なメディアインサートと、
前記プログラム可能なメディアインサートの少なくとも一部分と接触しているソフトレンズベースと、を備える、眼用レンズ。
(2) 前記プログラム可能なメディアインサートが、
電力源と、
前記電力源と電気的に連通している第1のプロセッサであって、前記プログラミングパラメータのセットに基づいて通電可能要素を制御することができる第1の実行可能なソフトウェアを備える、第1のプロセッサと、
前記プロセッサと前記電力源との間の電気的連通を可能にすることができる導電性トレースと、
前記第1のプロセッサ及び前記電力源と電気的に連通している通電可能要素であって、前記第1の機能性を前記眼用レンズに提供することができる、通電可能要素と、を備える、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(3) 前記ソフトレンズベースが第2の機能性を提供することができる、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(4) 最小在庫管理単位コードが、前記プログラミングパラメータのセットを前記眼用レンズと関連付けることができる、実施態様1に記載の眼用レンズ。
(5) 前記メディアインサートが、
前記プログラミングパラメータのセットを無線で受信することができ、前記第1のプロセッサと電気的に連通している第1の受信器を更に備える、実施態様2に記載の眼用レンズ。
【0157】
(6) 前記第2の機能性が静止視力矯正を含む、実施態様3に記載の眼用レンズ。
(7) 前記最小在庫管理単位コードが前記プログラム可能なメディアインサートの表面上に組み込まれる、実施態様4に記載の眼用レンズ。
(8) 前記最小在庫管理単位コードが前記ソフトレンズベースの表面上に組み込まれる、実施態様4に記載の眼用レンズ。
(9) 前記プログラム可能なメディアインサートをプログラムすることができ、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートの一方又は両方の上にしっかりと適合することができる、プログラミングオーバーレイを更に備える、実施態様4に記載の眼用レンズ。
(10) 前記プログラム可能なメディアインサートが、
前記第1のプロセッサと電気的に連通しているモニタリング部分であって、前記眼用レンズが眼上に配置されている間に所定のデータを収集することができ、前記第1のプロセッサが前記所定のデータを格納することができる、モニタリング部分と、
前記所定のデータを前記眼用レンズの外部のデバイスに無線で送信することができる、第2の送信器と、を更に備える、実施態様5に記載の眼用レンズ。
【0158】
(11) 前記最小在庫管理単位コードが、前記プログラミングパラメータのセットを前記眼用レンズと関連付けることができ、前記最小在庫管理単位コードが前記プログラミングオーバーレイの表面上に組み込まれる、実施態様9に記載の眼用レンズ。
(12) 前記プログラミングオーバーレイの配置を、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートが眼上に配置されるときに行うことが可能である、実施態様9に記載の眼用レンズ。
(13) 前記プログラミングオーバーレイの配置を、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートが眼上に配置される前に行うことが可能である、実施態様9に記載の眼用レンズ。
(14) 前記プログラミングオーバーレイが、
プログラミングパラメータデータを無線で受信することができる第2の受信器と、
第1の送信器であって、前記第1の送信器が前記プログラム可能なメディアインサートに近接しているとき、前記プログラミングパラメータのセットを前記プログラム可能なメディアインサートに無線で送信することができる、第1の送信器と、
前記受信器及び前記送信器と論理的に連通している第2のプロセッサであって、前記プログラミングパラメータのセットを格納することができる、第2のプロセッサと、を備える、実施態様9に記載の眼用レンズ。
(15) 前記プログラム可能なメディアインサートが、
前記第1のプロセッサと電気的に連通しているモニタリング部分であって、前記眼用レンズが眼上に配置されている間に所定のデータを収集することができ、前記第1のプロセッサが前記所定のデータを格納することができる、モニタリング部分と、
前記所定のデータを第3の受信器に無線で送信することができる、第2の送信器と、を更に備える、実施態様14に記載の眼用レンズ。
【0159】
(16) 前記プログラミングオーバーレイが第1の位置合わせ機構を更に備え、
前記プログラム可能なメディアインサートが第2の位置合わせ機構を備え、かつ
前記第1の位置合わせ機構が前記第2の位置合わせ機構と位置合わせすることができる、実施態様14に記載の眼用レンズ。
(17) 前記プログラミングオーバーレイが前記第3の受信器を更に備え、
前記第3の受信器が前記第2のプロセッサと論理的に連通しており、
前記第2のプロセッサが第2の実行可能なソフトウェアを備え、
前記第2の実行可能なソフトウェアが、前記所定のデータに基づいて前記プログラミングパラメータのセットを調節することができ、かつ
前記第1の送信器が、前記調節されたプログラミングパラメータのセットを前記プログラム可能なメディアインサートに無線で送信することができる、実施態様15に記載の眼用レンズ。
(18) 前記位置合わせが、前記第1の位置合わせ機構と前記第2の位置合わせ機構との間の磁気吸引を含む、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(19) 前記位置合わせによって、前記第1の送信器を前記第1の受信器に近接して配向することができる、実施態様16に記載の眼用レンズ。
(20) 前記位置合わせによって、前記プログラミングオーバーレイを、前記ソフトレンズベース及び前記プログラム可能なメディアインサートの一方又は両方に固定することができる、実施態様16に記載の眼用レンズ。