(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6246924
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】多重電圧搭載電源用過電圧保護
(51)【国際特許分類】
H02H 7/20 20060101AFI20171204BHJP
H02H 7/00 20060101ALI20171204BHJP
H02H 3/00 20060101ALI20171204BHJP
H02H 3/20 20060101ALI20171204BHJP
B60R 16/03 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
H02H7/20 A
H02H7/00 K
H02H3/00 L
H02H3/20 A
B60R16/03 S
B60R16/03 A
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-530396(P2016-530396)
(86)(22)【出願日】2014年6月27日
(65)【公表番号】特表2016-525869(P2016-525869A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】EP2014063656
(87)【国際公開番号】WO2015014551
(87)【国際公開日】20150205
【審査請求日】2016年1月29日
(31)【優先権主張番号】102013214835.6
(32)【優先日】2013年7月30日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 始
(72)【発明者】
【氏名】ヴァルター ゲアハルト
【審査官】
宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−220955(JP,A)
【文献】
特表2007−511408(JP,A)
【文献】
特開2002−369590(JP,A)
【文献】
特開平03−239129(JP,A)
【文献】
特開2004−203091(JP,A)
【文献】
特開2007−195007(JP,A)
【文献】
特開2002−010694(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R16/00−17/02
G05F1/00−1/10
H02G3/22−3/40
H02H1/00−3/253、
5/00−7/00、
7/06−7/20、
9/00−9/08、
99/00
H02J7/14−7/32
H02P9/00−9/48、
21/00−25/03、
25/04、
25/10−27/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多重電圧搭載電源(100)の第1の部分電源(T1)のための過電圧保護回路(1)であって、前記多重電圧搭載電源が、第1の搭載電圧を備えた前記第1の部分電源(T1)と、第2の搭載電圧を備えた第2の部分電源(T2)と、該第2の部分電源に給電するための電気機械(EM)とを有し、前記第1の搭載電圧が前記第2の搭載電圧よりも小さい、前記過電圧保護回路において、
前記第1の部分電源(T1)と前記第2の部分電源(T2)と前記電気機械(EM)とエンジンブロックとに共通のアースポテンシャルを接続するための第1のアース接続部(KL1)と、参照アースポテンシャルを接続させるための付加的な第2のアース接続部(KL2)と、前記エンジンブロックと前記参照アースポテンシャルを接続させるためのアースストラップ(MB)と、前記電気機械を制御するための制御接続部とを備え、
前記過電圧保護回路(1)は、前記アースストラップ(MB)の切断の際に発生する前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)との間のアース差電圧が閾値に達しているかどうかをチェックするために設置されていて、且つ前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)との間のアース差電圧が前記閾値に達している場合に前記第2の搭載電圧を低減させるために設置されている過電圧保護回路(1)。
【請求項2】
前記過電圧保護回路(1)が、前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)との間に接続されているパッシブな過電圧保護要素(10)を有している、請求項1に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項3】
前記過電圧保護回路(1)が、入力側を前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)とに結合されている比較器(OP)を有している、請求項1または2に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項4】
前記過電圧保護回路(1)は、前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)との間の前記アース差電圧が前記閾値に達している場合に、前記電気機械(EM)によって発生する電圧を低減させるために設置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項5】
前記過電圧保護回路(1)は、前記第1のアース接続部(KL1)と前記第2のアース接続部(KL2)との間の前記アース差電圧が前記閾値に達している場合に、前記第2の部分電源(T2)内のエネルギーアキュムレータ(B2)と前記電気機械(EM)との間の結合を切断する(303)ために設置されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項6】
前記第1の部分電源および前記第2の部分電源のうちの一方または両方のための1つまたは複数の構成要素(S2,V21,V22)に制御命令を出力するために通信線(CL)と結合可能な通信接続部を備えている、請求項1から5のいずれか1項に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項7】
前記第2のアース接続部(KL2)が前記通信接続部の構成要素である、請求項6に記載の過電圧保護回路(1)。
【請求項8】
第1の搭載電圧を備えた第1の部分電源(T1)と、第2の搭載電圧を備えた第2の部分電源(T2)と、該第2の部分電源(T2)に給電するための電気機械(EM)とを備え、前記第1の搭載電圧が前記第2の搭載電圧よりも小さく、請求項1から7のいずれか1項に記載の過電圧保護回路(1)が設けられ、該過電圧保護回路(1)の第1のアース接続部(KL1)が、前記第1の部分電源(T1)と前記第2の部分電源(T2)と前記電気機械(EM)とに共通のアースポテンシャルに接続されていて、且つ前記第2のアース接続部(KL2)が参照アースポテンシャルに接続されている多重電圧搭載電源(100)。
【請求項9】
多重電圧搭載電源(100)の第1の部分電源(T1)を過電圧から保護するための方法であって、前記多重電圧搭載電源(100)が、第1の搭載電圧を備えた前記第1の部分電源(T1)と、第2の搭載電圧を備えた第2の部分電源(T2)と、該第2の部分電源に給電するための電気機械(EM)とを有し、前記第1の搭載電圧が前記第2の搭載電圧よりも小さい前記方法において、前記第1の部分電源(T1)と前記第2の部分電源(T2)と前記電気機械(EM)とエンジンブロックとに共通のアースポテンシャルと、参照アースポテンシャルとの間において、前記エンジンブロックと前記参照アースポテンシャルを接続させるためのアースストラップ(MB)が切断したときに発生するアース差電圧が閾値に達している場合に前記第2の搭載電圧を低減させる方法。
【請求項10】
前記アース差電圧が閾値に達している場合に、前記電気機械(EM)によって発生する電圧を低減させる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記アース差電圧が閾値に達している場合に、前記電気機械(EM)のモータ作動と発電機作動との間で交代させ、および/または、前記電気機械の交互相短絡を実施する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記アース差電圧が閾値に達している場合に、前記第2の部分電源(T2)内のエネルギーアキュムレータ(B2)と前記電気機械(EM)との間の結合を切る(303)、請求項9、10または11に記載の方法。
【請求項13】
電気消費装置(V21,V22)を前記第2の部分電源(T2)内で電圧減衰のために使用する(302c)、請求項9から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
請求項9から13までのいずれか1項に記載の方法を演算ユニットで実施する場合、前記演算ユニットに該方法を実施させるコンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のコンピュータプログラムを記憶させた、機械で読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多重電圧搭載電源の部分電源用過電圧保護回路、このような過電圧保護回路を備えた多重電圧搭載電源、並びに、過電圧保護方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車においては、多重電圧搭載電源の形態の搭載電源は重要性を増している。この場合、搭載電源は発電機(「ダイナモ」;通常は交流発電機が知られているが、直流発電機を使用することも知られている)を有することができ、発電機は機械的運動エネルギーを電気エネルギーに変換することによって搭載電源に対し搭載電圧を提供する。
【0003】
電気エネルギー需要量がますます高くなるために(従来機械的にまたは液圧で作動されていた不規則な消費装置が需要に即して電気化されたことによる)、並びに、自動車の減速中に運動エネルギーを電気エネルギーに可能な限り多く変換する目的により、高い搭載電圧(特に48V)の確立が始まっている。この種の搭載電圧は従来のより小さな搭載電圧(12V)に比べてほぼ4倍のより高い電圧を有しているが、従来の搭載電圧に比べて一方では電流は4倍より少なく、もしくは、他方では4倍より高い出力を得ることができる。搭載電圧の上限は、搭載電源内での最大許容電圧60Vによって与えられており、この最大許容電圧は(人間に対して)危険な接触電圧に対する限界値であり、これ以上では(上回った場合には)面倒で高価な付加処置を必要とする(例えば警告、オレンジケーブル、二重絶縁、絶縁監視など)。
【0004】
自動車内には多数の消費装置(例えばラジオ、ダッシュボード、パワーウィンドウなど)があり、これらの消費装置は、一方では簡単に且つコスト上好ましくより高い搭載電圧に切換え可能でなく、他方ではより高い搭載電圧から技術的/経済的利点を引き出すことができないので、搭載電源は、より低い第1の搭載電圧(特に12Vもしくは24V)を備えた低電圧搭載電源と、より高い第2の搭載電圧(48V)を備えた高電圧搭載電源とを有する多重電圧搭載電源として、特に2電圧搭載電源として構成することができる。
【0005】
この種の多重電圧搭載電源の場合、高電圧搭載電源から低電圧搭載電源への望ましくないクロストークの危険があり、クロストークはすべての低電圧構成要素(通常は最大で34V/500msの最大絶縁耐力を有する)の破壊を引き起こすことがある。
【0006】
クロストークを阻止する可能性は、48V搭載電源のアース線(KL.41)と12V搭載電源のアース線(KL.31)とを電気的に切り離して、起こりうる連鎖もしくは二次的な障害を確実に阻止することである。電気的な切り離しは容量的方式(例えば特殊なISO素子)、光学的方式(例えばオプトカプラー)、または誘導的方式(例えばHFトランスフォーマー)で行うことができる。自動車の分野でこれらの方式すべてに共通なことは、(特に寿命および温度範囲並びに少数部品に対する高度な要求のために)煩雑で高価なことである。
【0007】
需要スペース並びに複雑性の増大も少なからずある。他方、上記の電気的断路器は、今日では主に230VAC(電源)もしくは400Vもしくは600VAC(ハイブリッド)のために使用されるので、通常、要求される60V以上(通常は1000Vまたは1200V以下)の絶縁耐力を提供する。従って電気断路器は著しくオーバーサイズであり、対応的に高価である。
【0008】
発電機を使用する場合(高電圧発電機、例えば、ブースト レキュペレーション マシーンBRM)、アース線の切り離しに対する要求を変えると(電気的切り離しのコストによる欠点に加えて)、エンジンアースを(固定ねじを介して)アースとしてもはや使用してはならず、または使用できず(これは自動車発電機における技術水準に反する)、その代わり適当なコストをかけてエンジンブロックに対し絶縁しなければならない。このことは特にコストおよび頑強性に関して格別な欠点である。さらに、固有のアース接続ボルトを発電機に設けねばならないが、これは付加的なコストおよび構成空間の問題以外に、原理上、逆極性の危険をもたらす。また、この固有のアース接続ボルトは別個に車体アースと結合させねばならず、このためには対応的に電流容量を持つ(それ故肉厚で、高価な)アースストラップが必要である。アースストラップの予想される長さは同様にEMV処置(例えばコモンモードフィルタ)を必要とする。48V搭載電源の提供をまず必要とし、もしくは、有意義にさせる(BRM、例えば250A−300A)高出力(高電流)の場合には、コモンモードフィルタに深刻な電圧降下(出力損失)が生じ、電圧降下(出力損失)は作用効率利得を減少させる(パフォーマンスロス)。
【0009】
それ故、エンジンブロックを共通のアース接続部として得ることができるようにするのが望ましく、この場合高電圧搭載電源に給電するための電気機械はアースによってエンジンブロックに固定され、エンジンブロックは同様に低電圧搭載電源のためのアースポテンシャルを定義する。しかしながら、いわゆるアース切断(エンジンブロックと参照アースポテンシャルを定義している車体との間のアース結合の遮断)の場合は、更なる処置を施さなければ低電圧搭載電源内に過電圧が発生する。
【0010】
それ故、多重電圧搭載電源の高電圧搭載電源から低電圧搭載電源への望ましくないクロストークを阻止する可能性を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0011】
本発明によれば、独立請求項の構成を備えた過電圧保護回路、このような過電圧保護回路を備えた多重電圧搭載電源、並びに、過電圧保護方法が提案される。有利な構成は従属請求項並びに以下の説明の対象である。
【0012】
多重電圧搭載電源は、第1の搭載電圧を備えた第1の部分電源と、第2の搭載電圧を備えた第2の部分電源と、第2の部分電源に給電するための電気機械とを有し、第1の搭載電圧は第2の搭載電圧よりも小さい。
【0013】
第1の部分電源と第2の部分電源と電気機械とは、1つの共通のアースポテンシャルにある1つの共通の第1のアース接続部に接続されている。その際この第1のアース接続部は特にエンジンブロックもしくはエンジンアースとして実現されている。その際電気機械は、特に機械的な螺合点を介してエンジンブロックと電気結合されている。これによって非常に低インピーダンスの、信頼性のある、コスト上好ましいアース接続が実現される。本発明による過電圧保護回路は、参照アースポテンシャルを接続するための、特に車体アースを接続するための第2のアース接続部を有している。本発明によれば、過電圧保護回路は、第1のアース接続部と第2のアース接続部との間のアース差電圧が閾値に達しているかどうかをチェックする。共通のアースポテンシャルと参照アースポテンシャルとの間でアース切断(例えばアースストライプの破損)が生じた場合には、アース差電圧が上昇する。それ故、閾値は特にアース差電圧に対する最大許容上限値として選定される。アース差電圧が閾値に達すると、該アース差電圧を制限するため、よって第1の搭載電圧を制限するため、過電圧保護処置が実施される。
【0014】
本発明による過電圧保護回路により、特に基準アースポテンシャルと参照アースポテンシャルとの間の導線切断の結果生じる過大なアース差電圧が早期に認識される。従って、第1の部分電源の構成要素は適当な過電圧保護処置によって過電圧から保護される。第2の部分電源(高電圧搭載電源)から第1の部分電源(低電圧搭載電源)へのクロストーク、および、これに関連する部分電源の構成要素の破損は、阻止される。これは、高電圧電源および低電圧電源のアース線がエンジンブロックで電気的に切り離されていない場合に対しても特に有利な簡単な態様で達成され、その結果さらにエンジンブロックと車体との間に1本のアースストライプのみがあれば十分である。上述した、アースの電気的切り離しおよび2本のアースストライプと関連する欠点は、回避される。
【0015】
本発明により、基準アースポテンシャルの連続的な監視が実施される。エラーの場合(過電圧が発生した場合)には、一方では電気機械自身が破壊的な過電圧から(または不足電圧からも)保護され、他方では共通の第1のアース接続部にダイレクトに接続されている電気消費装置(例えばグロープラグ並びにその制御器)並びに該ダイレクトに接続されている電気消費装置を介して間接的に接続されている第1の部分電源が損傷されないよう保証される。
【0016】
過電圧保護処置は、アクティブな処置および/またはパッシブな処置を含んでいてよい。その際パッシブな処置は特に過電圧保護回路の特別な構成要素によって実現され得る。アクティブな処置は例えば制御処置であってよい。特に、過電圧保護処置は、(以下でさらに説明するように)本発明による過電圧保護回路の有利な構成によって実現される3つの異なる段階で実現される。
【0017】
付加的な第2のアース接続部を用いて、特に自動車の1つの車体点に対するアース線が実現される。第2のアース接続部は好ましくは信号プラグ内にあり、該信号プラグ内には特にCAN−BUSシステムの形態の通信線も差し込まれる。それ故、本発明は特別なケーブル敷設コストなしに既存の多重電圧搭載電源でも実現できる。というのは、通信線はほとんどの場合いずれにしても例えばシールドのためにアース線を使用するからである。
【0018】
有利には、過電圧保護回路は、第1のアース接続部と第2のアース接続部との間に接続されているパッシブな保護要素を有している。このパッシブな保護要素は特にツェナーダイオード、特にバイポーラツェナー構造の2つのツェナーダイオードを含んでいてよく、および/または、MOSFET(酸化金属半導体電界効果トランジスタ)、特に直列に接続される2つのMOSFETを含んでいてよい。パッシブな保護要素は、特に過電圧保護処置のパッシブな処置の一部であり、過電圧保護処置の第1段を形成している。パッシブな保護要素により、アクティブな処置が介入できる以前にすでに過度な電圧上昇が阻止される。その際2つのツェナーダイオードのバイポーラ配置は、対応する電圧の制限を特に簡単に可能にする。
【0019】
パッシブな保護要素は、過電圧の発生後すぐに、特にアクティブな処置が導入できるまでの間、過電圧保護もしくは過電圧保護処置の用を成す。これは、特に、アース切断後もしくは過電圧発生後、10μsと100μsとの間でのタイムラグを含んでいる。このタイムラグの後にアース切断が検知され、アクティブな処置、特に制御処置が導入される。これは特に過電圧保護処置の第2段で行われる。
【0020】
MOSFETの制御は、合目的には、温度から切り離されていて温度に対し安定なツェナーダイオードとダイオードストリングとから成る配線を用いて行われる。従って、ツェナーダイオードおよびMOSFETの閾値電圧の小さな公差と、安定化した温度依存性とが保証される。これとは択一的に、または、これに加えて、ハードウェアコストが少ない別個の電圧制御から成る配線を実現してよい。
【0021】
これによって、MOSFETの初期公差と温度依存性とが前記別個の電圧制御を介して補償される。
【0022】
パッシブな保護要素は、TVSダイオード(過渡電圧抑制)、ツェナーダイオードを用いて制御される少なくとも1つのFET(電界効果トランジスタ)または少なくとも1つのバリスタによって、例えば少なくとも1つの半導体ダイオードを備えた少なくとも1つのツェナーダイオードの直列接続として構成されていてもよい。
【0023】
好ましくは、過電圧保護回路は、入力側を第1のアース接続部と第2のアース接続部とに結合されている比較器を有している。その際比較器は、第1のアース接続部と第2のアース接続部との間のアース差電圧を特定し、該アース差電圧を閾値と比較させる。その際比較器は、両アース接続部の間で高速な(高エネルギーの)電圧飛躍を検知する。アース差電圧が閾値を超えると、比較器は特にマイクロコントローラもしくは制御器に警告を発する。その際比較器は特にデジタル信号を送出する。その際比較器はマイクロコントローラもしくは制御器においてデジタルインターラプトをトリガーする。その結果マイクロコントローラもしくは制御器は、アース切断を確認するためにいくつかの合目的な測定を実施する。このようにしてマイクロコントローラもしくは制御器はアース切断を検知し、過電圧保護処置のアクティブな処置を導入させる。アース切断のこの検知とアクティブな処置の導入とは、特に過電圧保護処置の第2段を表している。
【0024】
過電圧保護回路が比較器を有していなければ、マイクロコントローラもしくは制御器はアナログ信号を用いて警告もしくはトリガーを行うこともできる。この場合、マイクロコントローラもしくは制御器のアナログ入力部を介して規則的な間隔(例えば1ms)で過電圧保護回路はアース差電圧に関する問い合わせを行う。ここで個別パルスに反応しないようにするには、少なくとも3つまたはそれ以上のアース差電圧値に関して問い合わせを行う必要がある。従って、マイクロコントローラもしくは制御器が過電圧保護処置を導入できるまで、もしくは、過電圧が検出されるまでは非常に緩速な反応時間が伴う。その間パッシブな保護要素が過電圧保護処置を成し、その際に一定の温度だけ温まる。この原理は特に共通のアース接続部の緩慢で「潜行性の」切断の場合に適している。
【0025】
第1のアース接続部と第2のアース接続部との間で電圧が緩速にドリフトすると、第1のアース接続部の「ハードな」切断は存在せず、第1のアース接続部の摩耗による「潜行性の」切断が存在する。これは例えばねじもしくはエンジンアースの腐食によって起こりうるケースである。このケースは例えば周期的な緩速なAD測定(例えばプレドライブ内での)を介して検知することができる。このケースでも過電圧保護処置を実施する。特に腐食による第1のアース接続部のこの種の摩耗による切断を示唆する特徴的な電圧ずれが検知されると、ドリフトの適当な大きさの時に作動をシステムのシーケンシャルスタート前に中断させることができる。
【0026】
有利には、過電圧保護処置として、もしくは、アクティブな処置として、電気消費装置を第2の部分電源内に電圧を減衰させるために接続する。これとは択一的に、または、これに加えて、有利には過電圧保護処置として、合目的には電気機械のモータ作動と発電機作動とを交互に行う。これとは択一的に、または、これに加えて、有利には電気機械の相接続部の(交互)相短絡を実施する。交互とは、短絡すべき相を交代させることを意味している。このようにして、残っているエネルギーがシステムから取り出されてシステムが無電流でパッシブな状態になるまで、一定の(小さな)アースドリフトに対する制御が可能になる。
【0027】
電気機械のモータ作動と発電機作動との間の交代は、特に位相角シフトによって実施される。これによって電気エネルギーをモータ作動で消費して搭載電源から引き出すことができる。この場合、位相角は電気機械の相電圧と同期内部電圧との間の位相ずれに対応している。この場合、相電圧とは、電気機械のステータのステータ巻線部に印加される電圧である。同期内部電圧は、励磁電流からロータのロータ巻線部によってステータ巻線部内に誘導される電圧に相当している。電気機械の発電機作動では、位相角は正の値をとり、電気機械のモータ作動では負の値をとる。位相角は相電圧を予め設定することにより(ステータと搭載電源との間の整流器により)調整される。
【0028】
(構成に依存する)特定の位相角では、電気機械を発電機作動でもモータ作動でも作動させない。電気機械によって消費される電力は、損失電力として電気機械内で、または、付加的に出力最終段で消費される。従って、過電圧によって搭載電源内へもたらされる電気エネルギーを消費して第1の搭載電圧を低下させるために、比較的長い時間の間、電気機械を電気消費装置として利用することもできる。
【0029】
他方、位相角を連続的に調整することができ、この場合には電気機械を連続的に発電機作動からモータ作動へ(およびその逆へ)移行させる。その際に連続的な電流出力もしくは電流入力を行う。従って、発電機電流を第1の搭載電源の最大許容電圧値に調整することができる。この設定は制御または調整して(例えばアースシフト電圧で)行うこともできる。その際電気機械は、トルクを発生させることにより搭載電源内の過度な電気エネルギーを消費することができる。
【0030】
本発明の有利な構成では、過電圧保護処置として、もしくは、アクティブな処置として、第2の部分電源と電気機械との間の結合を切断する。これは過電圧保護処置の第3段を表している。従って第2の部分電源は遮断され、出力無効に切換えられる。第1および第2の部分電源の構成要素の過電圧によって起こりうる危険はもはや与えられていない。第2の部分電源からの(例えば第2の部分電源の高電圧バッテリーおよび/またはDCDC変換器のエネルギー伝送からの)エネルギー補充を、特にゼロに減少させる。
【0031】
電気機械から第2の部分電源へのエネルギー流を、例えば第2の部分電源のエネルギーアキュムレータの主保護部を開くことにより、および/または、第1の部分電源からDCDC変換器へのエネルギー伝送を調整して制限することにより、中断させる。付加的に、もし可能なら、電気消費装置を通電させて第1の部分電源内のエネルギーを減衰させる(時間はほぼ20msないし50ms)。
【0032】
この過電圧保護処置の第3段も同様にマイクロコントローラもしくは制御器によって導入し、特に通信網もしくはCAN−BUSシステムを介して導入する。この過電圧保護処置の第3段は、より長い期間に設定されている。というのは、CAN−BUSシステムは通常10ms前後の反応時間を有し、バッテリー内には機械的なリレー(10msと100msの間の解除時間を持つ)が固定されていることが多いからである。このようにして過電圧に対する疲労強度が保証される(なぜなら、パッシブな保護要素はこのように長い期間にわたって場合によっては過負荷を受けているからである)。
【0033】
付加的に、第2の部分電源のエネルギーアキュムレータもしくは高電圧バッテリーまたは第2の部分電源の他の構成要素(例えばDC/DC変換器、電気線)の制御器内にエラーの登録を行うことができる。これは診断機能を可能にする。
【0034】
有利には、過電圧保護処置を実施する前に、警告もしくは警告信号を第2の部分電源の構成要素へ出力し、特にCAN−BUSシステムを介して出力させる。この場合警告を、特に第2の部分電源内にあるエネルギー源(例えばエネルギーアキュムレータ、DC/DC変換器、電気線)用制御器のすべてに出力する。この場合、警告として、特に、(例えばエネルギーアキュムレータの主保護部を開くことにより、または、DC/DC変換器のエネルギー伝送を調整して制限することにより)第2の部分電源へのエネルギー流が中断されること、および/または、第2の部分電源の電気消費装置を通電して電圧を減衰させることが出力される。
【0035】
本発明による演算ユニットは、例えば自動車の制御器は、特にプログラム技術的に、本発明による方法を実施するために設置されている。
【0036】
ソフトウェアの形態での方法の実施も有利である。というのは、特に実行する制御器が他の課題に対しても利用され、それ故いずれにしても制御器が既存のものであるならば、これは特に低コストを生じさせるからである。コンピュータプログラムを提供するために適したデータ担持体は、特にフラッシュメモリ、EEPROM等である。コンピュータネット(インターネット、イントラネット等)を介してのプログラムのダウンロードも可能である。
【0037】
本発明の更なる利点および構成は、以下の説明および添付の図面から明らかである。
【0038】
上述して以下でさらに説明する構成は、その都度記載する組み合わせで使用可能なばかりでなく、本発明の範囲を逸脱しなければ、他の組み合わせでも、また単独でも使用可能である。
【0039】
本発明はいくつかの実施形態に関して図面に図示されており、以下に図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明の有利な実施形態による本発明による過電圧保護回路を備えた2電圧搭載電源を示す図である。
【
図2】本発明による過電圧保護回路の有利な実施形態を示す図である。
【
図3】本発明による方法の有利な実施形態をブロック図として示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、複数の図を少なくとも部分的に互いに関連しあうように説明する。異なる図において同じ参照符号は同じ構成部材に関わる。
【0042】
図1には、本発明の有利な1実施形態による2電圧搭載電源の形態の多重電圧搭載電源が図示されており、全体を100で示している。2電圧搭載電源100は、第1の部分電源T1と第2の部分電源T2とを有している。この場合、第1の部分電源T1は特に12Vまたは24Vのより低い第1の搭載電圧を有し、第2の部分電源T2は特に48Vのより高い第2の搭載電圧を有している。
【0043】
第1の部分電源T1は第1のエネルギーアキュムレータB1、例えばリチウム・イオンアキュムレータ、容量性メモリ、または従来の車両バッテリーを有している。第1のエネルギーアキュムレータB1は例えば+12Vの第1の搭載電圧を提供する。第1の部分電源T1内には、簡潔化した等価回路によって象徴的に示したように、第1の電気消費装置V11と第2の電気消費装置V12とが配置されている。
【0044】
第1の部分電源T1は、さらに、エンジン制御器MTの形態の制御器を有している。エンジン制御器MTは例えば内燃機関MのグロープラグGKを制御する。
【0045】
内燃機関Mには、第2の部分電源T2に給電するための電気機械EMが結合されており、該電気機械は例えばクローポール型発電機として構成されていて、発電機作動もモータ作動もさせることができる。電気機械EMは、
図1でKL1で示したように、そのハウジングを介して、内燃機関Mのエンジンブロックと導電結合されている。内燃機関Mのエンジンブロックは電気機械EMのためのアースとして用いられ、従って同時に第2の部分電源T2のためのアースとしても用いられる。通常のように、グロープラグとエンジンブロックとの螺合部も同時にアース接続部を形成しており、その結果これによって1つの共通のアース接続部が形成される。
【0046】
電気機械EMは第2の部分電源T2と結合されている。直流電圧変換器DC/DCを介して第1の部分電源T1は第2の部分電源T2と連結されている。
【0047】
電気消費装置V11とV12並びにエンジン制御器MTおよびグロープラグGKは、第1の部分電源T1の構成要素(低電圧構成要素)であり、例えば最大34V/500msの絶縁耐力を有している。
【0048】
第2の部分電源T2も同様に、スイッチSW1を介して当該第2の部分電源T2と結合されているエネルギーアキュムレータB2と、当該第2の部分電源T2の構成要素(高電圧構成要素)である電気消費装置V21とV22とを有している。エネルギーアキュムレータB2は上述のエネルギーアキュムレータB1と同様に構成されていてよく、+48Vの第2の搭載電圧を提供する。
【0049】
第1の部分電源T1のエネルギーアキュムレータB1はアース接続部G1に接続されている。第2の部分電源T2のエネルギーアキュムレータB2はアース接続部G2に接続されている。アース接続部G1とG2は参照ポテンシャル、ここでは例えば車体ポテンシャルにあるアース接続部である。
【0050】
2電圧搭載電源のための他の搭載アースとして、内燃機関Mのエンジンブロックが用いられる。エンジンブロックは、第1の部分電源T1、電気機械EM、および第2の部分電源T2のための1つの共通のアース接続部である。エンジンブロックはアースストラップMBを介して参照アースと結合されている。
【0051】
アースストラップMBが切れると、2つのアースポテンシャルは発散し、よって第1の部分電源T1での過電圧になる。この種のアース切断が行われると、障害電流が流れ、この障害電流のために、第1の部分電源T1内に配置されているグロープラグGKとエンジン制御器MTとが転極して、対応する転極電圧もしくは過電圧の作用を受ける。その際ほとんどの場合、過電圧は、通常エンジン制御器MTの最大絶縁耐力を越えてこれを破損させるような電圧値を有する。これによって過電圧は第2の部分電源T2内へ突き抜け、低電圧構成要素V11とV12を破損させる。
【0052】
第1の部分電源T1の構成要素MT,V11,V12を過電圧から保護し、第1の部分電源T1のこれら構成要素MT,V11,V12の破損を阻止するため、2電圧搭載電源100は、さらに、本発明による過電圧保護回路1の有利な実施形態を有している。
【0053】
過電圧保護回路1は、入力側で電気機械EMと結合されており、もしくは、電気機械EMのアース接続部KL1と結合されている。過電圧保護回路1は、付加的な第2のアース接続部KL2(例えば信号接地線)を有している。この第2のアース接続部KL2は参照アースポテンシャルと結合されている。過電圧保護回路1の比較回路OPは、第1のアース接続部KL1と第2のアース接続部KL2との間のアース差電圧が閾値に達しているかどうかをチェックする。
【0054】
比較回路OPは第1のマイクロコントローラμ1と結合されている。マイクロコントローラμ1は、プログラム技術で本発明による方法を実施するために設置されており、このために特に電気機械EMを制御することができ、および/または、制御命令を、通信線CLもしくはCAN−BUSと結合されている第1のCAN送受信器C1を介して出力することができる。
【0055】
CAN−BUS CLを介して過電圧保護回路1は第2の部分電源T2内の制御器S2と通信することができる。異なる消費装置V21,V22も通信線CLに接続されている。
【0056】
制御器S2も同様に、CAN送受信器C2とマイクロコントローラμ2とを有している。第2の制御器S2は、例えば第2のエネルギーアキュムレータB2(バッテリーマネージメントシステムBMS)の制御器であり、または、第2の部分電源T2の制御器である。
【0057】
CAN送受信器C1とC2は必ずしも別個の部品である必要はなく、特にそれぞれのマイクロコントローラμ1もしくはμ2の一部として構成されていてよい。
【0058】
過電圧保護回路1は、出力側で最終的に第2の部分電源T2と結合されており、従ってマイクロコントローラμ2と作用結合している。
【0059】
本発明による過電圧保護回路1の有利な1実施形態が
図2に図示されている。2電圧搭載電源100は、さらに、過電圧保護のための本発明による方法の有利な1実施形態を実施するために設置されている。同じものが
図3にブロック図として図示されている。
【0060】
次に、本発明による過電圧保護回路1の構成、作用と、本発明による方法の工程とを
図2および
図3を用いて互いに関連するように説明する。
【0061】
アース差電圧が閾値に達しているかどうかをチェックするため、過電圧保護回路1は、比較素子(例えば演算増幅器)20を備えた比較回路OPを有している。比較素子は入力側でKL1を介してエンジンブロックの基準アースポテンシャルと結合されていて、且つKL2を介して車体の参照アースポテンシャルと結合されており、アース差電圧を閾値と比較する。アースストラップMBがエンジンブロックMと車体との間の電気結合を形成している限りは、両アースポテンシャルは実質的に等しく、よってアース差電圧は実質的にゼロである。しかしながら電気結合が阻害または破壊されていれば、アース差電圧は増大する。
【0062】
アース差電圧が所定の閾値に達すると、これはマイクロコントローラμ1によって検出されることができ、このとき該マイクロコントローラはエラーケースであると認識して、過電圧保護処置を導入する。しかしながら、この(アクティブな)検出は、過電圧の発生後に100μs以下のタイムラグを要求することがあるので、過電圧保護回路1は付加的にパッシブな保護要素10を有し、該保護要素は、前記タイムラグの範囲内で、過電圧保護処置の第1段として、2電圧搭載電源100の過電圧保護の用を成す。
【0063】
図3では、ステップ300で、前記エラーケースがアースストラップMBの遮断(アース切断)の形態で発生する。ステップ301では、過電圧保護処置の前記第1段が過電圧保護回路1のパッシブな保護要素10によって実現される。この場合、パッシブな保護要素10は2つのツェナーダイオード11と12を有し、これらツェナーダイオードはバイポーラツェナー構造で配置されており、第1のアース接続部KL1と第2のアース接続部KL2との間に接続されている。パッシブな保護要素10は、アクティブな過電圧保護処置が導入されるまで、パッシブな過電圧保護処置の用を成す。パッシブな保護要素10は、アース差電圧を制限する。
【0064】
ステップ302aでは、比較素子20が、上述のように、アース差電圧が閾値に達していることを決定する。これはマイクロコントローラμ1によって検出され、該マイクロコントローラは、次に、合目的には、アース切断を確認するために複数回の測定を実施する。同様に、過電圧があるとの測定結果が得られれば、エラーケースが検出される。このとき過電圧保護回路1もしくはマイクロコントローラμ1は、アクティブな過電圧保護処置を導入する。
【0065】
第1のアクティブな過電圧保護処置は、ステップ302bにおいて、電気機械EMによって発生する電圧を低減させることを含んでいる。このため、電気機械EMは過電圧保護回路1によって次のように制御され、すなわち第2の部分電源T2内での搭載電圧と、これによる第2の部分電源T2から第1の部分電源T1へのクロストークとが低減されるように、制御される。その際過電圧保護回路1は、特に電気機械EMの位相角シフトを実施し、これによって電気機械によって発生する電力(発電機作動)が連続的に低減されて、所要電力(モータ作動)までシフトさせることができる。これとは択一的に、または、これに加えて、特に高速消勢の途中で励起場を低減させることで、電気機械EMによって発生する電圧を低減させてよい。両処置により、アース差電圧を閾値以下に保持すること、例えば特定の値またはゼロに保持することが試みられる。
【0066】
好ましくは、過電圧保護回路1は、ステップ302cで、CAN送受信器C1と通信線CLとを介してもデジタル信号を出力し、該デジタル信号は、通信線CLを介して到達可能な第2の部分電源T2内のすべての消費装置V21,V22に、可能な限りエネルギーを第2の搭載電源に出力しないように、および/または、可能な限り多量のエネルギーを第2の搭載電源T2から取り出すように指示する。この第2の観点は、特に消費装置を通電することをも含んでいる。
【0067】
アクティブな処置(ステップ302bおよび302c)の導入および実施により、過電圧保護処置の第2段(302)を形成している。
【0068】
過電圧保護処置の第3段として、ステップ303で、第2の部分電源T2を機能させず、もしくは遮断し、出力無効に切換える。このため、制御器S2は対応する命令を過電圧保護回路1から受け取り、その結果スイッチSW1を制御してこれを開く。
【符号の説明】
【0069】
1 過電圧保護回路
10 過電圧保護要素
100 多重電圧搭載電源
CL 通信線
EM 電気機械
KL1 第1のアース接続部
KL2 第2のアース接続部
OP 比較器
T1 第1の部分電源
T2 第2の部分電源
S2 制御器
V21,V22 電気消費装置