特許第6247004号(P6247004)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6247004帯状疱疹関連通の急性期疼痛の予防又は治療剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247004
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】帯状疱疹関連通の急性期疼痛の予防又は治療剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/135 20060101AFI20171204BHJP
   A61K 31/138 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/15 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/335 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/343 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/451 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/495 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/498 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/55 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 31/5513 20060101ALI20171204BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20171204BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   A61K31/135
   A61K31/138
   A61K31/15
   A61K31/335
   A61K31/343
   A61K31/451
   A61K31/495
   A61K31/498
   A61K31/517
   A61K31/55
   A61K31/551
   A61K31/5513
   A61P29/00
   A61P43/00 111
   A61P43/00 114
【請求項の数】24
【全頁数】91
(21)【出願番号】特願2012-541889(P2012-541889)
(86)(22)【出願日】2011年11月2日
(86)【国際出願番号】JP2011075244
(87)【国際公開番号】WO2012060397
(87)【国際公開日】20120510
【審査請求日】2014年10月27日
【審判番号】不服2016-10870(P2016-10870/J1)
【審判請求日】2016年7月19日
(31)【優先権主張番号】特願2010-248173(P2010-248173)
(32)【優先日】2010年11月5日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
(73)【特許権者】
【識別番号】000228590
【氏名又は名称】日本ケミファ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074675
【弁理士】
【氏名又は名称】柳川 泰男
(72)【発明者】
【氏名】井上 和秀
(72)【発明者】
【氏名】津田 誠
(72)【発明者】
【氏名】松村 裕太
【合議体】
【審判長】 關 政立
【審判官】 田村 聖子
【審判官】 渡邉 潤也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/074940号
【文献】 国際公開第2007/072974号
【文献】 特表2006−521308号公報
【文献】 国際公開第2009/022730号
【文献】 国際公開第2008/020651号
【文献】 国際公開第2007/049825号
【文献】 特開2001−37372号公報
【文献】 国際公開第2008/023847号
【文献】 特開2002−155062号公報
【文献】 Molecular Pain,2009年,Vol.5,No.20,p.1−12
【文献】 医学のあゆみ,2004年,Vol.211,No.5,p.477−480
【文献】 KURASHI,Y,Mechanisms of herpetic pain and postherpetic neuralgia,神経化学,2010年 8月,Vol.49,No.2/3,p.457
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K31/00
REGISTRY(STN),CAPLUS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(V)、一般式(VIII)、一般式(IX)、一般式(X)又は一般式(XI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。

【化1】



(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
Yは、N又はNR6を表し、ここで、R6は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキルを表し、
1は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換されたアルキル基を表し、
2は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、又はシアノ基を表し、
3は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基又はシアノ基を表し、
4及びR5は、同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
mは、1又は2を表し、
そしてYがNの時、実線と破線からなる二重線は、二重結合を表し、YがNR6の時、単結合を表す。);

【化2】
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
2は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
3は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3の
ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、又はアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)を表し、
そしてR4及びR5は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表す。);

【化3】
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
2及びR3は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
4及びR5は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
そして、Wは置換基を有していても良い環構成元素として窒素原子を1〜4個含む5又は6員環の複素環を表す。);

【化4】
(式中、R1及びR2は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
3は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
4及びR5は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【化5】
は、N、S、Oから選択される1〜2個のヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良く、ベンゼン環の1と2の位置で縮合している5〜8員の非芳香族環を表し、

【化6】
は、ベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、インダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイソキサゾール環、ベンズイミダゾール環及びキノリン環から選択される芳香族環を表し、
ZはO又はSを表し、
Xは、N又はCを表し、
Yは、C=O,C=S又はNを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。);

【化7】
(式中、R1は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
2は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
3及びR4は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
5は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、XはCまたは
Nを表し

【化8】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。
ZはO又はSを表し、
Xは、N又はCを表し、
Yは、C=O,C=S又はNを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。)
【請求項2】
有効成分が、一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩である請求項1記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項3】
1が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項4】
1が水素原子である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項5】
4が水素原子で、R5が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項6】
4及びR5が共に水素原子である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項7】
2が炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。) である請求項2記載の帯状疱疹関
連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項8】
2が炭素数1〜8のアルコキシ基又はヒドロキシル基である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項9】
3が水素原子である請求項2記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項10】
有効成分が、一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩である
請求項1記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項11】
Wが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、オキソ基、チオキソ基から選ばれるものを有していても良いテトラゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、ピラゾール又はイミダゾールである請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項12】
Wが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基から選ばれるものを有していても良いテトラゾール、1,2,4−トリアゾール又は1,2,3−トリアゾールである請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項13】
Wが5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール又は5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾールである請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項14】
Wがテトラゾールである請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項15】
1が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項16】
1が水素原子である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項17】
4が水素原子で、R5が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項18】
4及びR5が共に水素原子である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項19】
2が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項20】
2が水素原子である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項21】
3が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項22】
3が水素原子である請求項10記載の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治
療剤。
【請求項23】
5−[3−(5−チオキソ−4H―[1,2,4]オキサジアゾ−ル−3−イル)フェニル]−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【請求項24】
次の一般式(Va)、一般式(Xb)又は一般式(XIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤。
【化9】
(式中、R11は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
21は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は水酸基を表し、
そしてR31は、水素原子又はハロゲン原子を表す。);


【化10】
(式中、R21及びR22は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
23は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
24及びR25は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
26は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置
換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、pは0又は1を表す。);

【化11】
(式中、R11は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のア
ルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲ
ン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13及びR14は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒ
ドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
15は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボ
キシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、

【化12】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防または治療剤に関する。
【背景技術】
【0002】
帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella Zoster Virus: VZV)を原因ウイルスとするウイルス性疾患である。VZVは通常、小児期に初感染し水痘として発病する。感染した宿主はVZVに対する液性および細胞性免疫を獲得し、ウイルスの増殖が停止し、その際に一部のウイルスは皮膚に分布する感覚神経線維の末梢終末内に取り込まれ、逆行性軸索流に乗って感覚神経線維の中を上行し、神経節のなかに潜伏感染する。そして宿主のVZVに対する特異的細胞性免疫が低下した時に、ウイルスが再活性化すると帯状疱疹を発症する。再活性化したウイルスは、順方向性軸索流に乗って感覚神経線維の中を下行し、ウイルスが皮膚に到達すると帯状の皮疹と帯状疱疹関連痛が出現する。皮疹は3週間前後で一般的に自然治癒する。
ところで帯状疱疹関連痛は主に急性期痛と慢性期痛に区分され、そして一般的に問題となる慢性期痛は、皮疹が治癒した後にも遷延する痛みであり長期にわたり持続し、帯状疱疹後神経痛と呼ばれている。帯状疱疹後神経痛は中枢および末梢神経系の神経変性に起因する神経因性疼痛であると考えられている(非特許文献1,2,3)。現在、帯状疱疹後神経痛の治療には三環系抗うつ薬やオピオイド、抗てんかん薬などが用いられ、治療効果を有することが報告されている。
一方、急性期痛は、皮疹が出る数日前から神経痛様の痛みが出現する前駆症状あるいは急性期の疼痛であり、増殖したウイルスが引き起こした神経炎による痛みと皮疹部の炎症による痛みとがあり、そして皮疹部分を中心に痛覚過敏を引き起こし、神経の走行に沿って痛みが生じ、痛みの強さは軽い刺激症状から夜も眠れないほどの強い痛みまで様々である。帯状疱疹モデルとして用いられているHSV−1感染ラットでは、脊髄後根神経節における炎症がなくても自発的に興奮することが確認されており、急性期痛は1次ニューロン細胞体の自発性異常興奮により発現していることが示唆されている(非特許文献4)。
帯状疱疹の急性期の現状における治療法としては、バラシクロビル、アシクロビル、ファムシクロビルなどの抗ウイルス薬とNSAIDsなどの鎮痛剤との併用が挙げられる。ここでNSAIDsは炎症性の痛みに対しては効果があるものの、神経炎様の痛みに対しては全く無効である。又、オピオイドの全身投与も場合により用いられている。これらの薬物療法は皮疹の治癒に促進効果を示すことで、急性期痛に一部効果があるものの、完全に痛みを抑制することができないことも知られている。その結果、皮疹および疼痛が重症症例の場合では硬膜外ブロック、星状神経節ブロック、末梢神経ブロックといった神経ブロック療法が用いられている(非特許文献5)。以上のことより、帯状疱疹患者のQOLの観点から帯状疱疹急性期痛の治療法の開発が望まれている。

ところで本発明者らは、パロキセチンやジアゼピンジオン誘導体等が、P2X受容体拮抗剤作用を有し、神経因性疼痛の予防及び治療剤として有用であることを見出し、特許出願している。(特許文献1,2)
しかしながら、前記特許文献には、明確にこれらの化合物が帯状疱疹関連痛の急性期疼痛の予防又は治療剤として有用である旨の記載はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO 2008/020651
【特許文献2】WO 2010/093061
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Oaklander AL.Pain 2001;92:139−145
【非特許文献2】Watson CP,et al.Pain 1991;44:105−117
【非特許文献3】Rowbotham MC,et al.Neurobiol Dis 1996;3:205−214
【非特許文献4】Fleetwood−Walker SM,et al.J Gen Virol. 1999;80:2433−2436
【非特許文献5】川村和重ほか;医学の歩み2007; Vol.223,No 9:40−42
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は帯状疱疹関連痛の急性期疼痛の予防又は治療剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らはパロキセチンやジアゼピンジオン誘導体等のP2X受容体拮抗剤が、帯状疱疹関連痛の急性期疼痛の予防又は治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明はP2X受容体拮抗作用を有する薬物を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、次の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0007】
【化1】
【0008】
(式中、Rは、ハロゲンを表し、
そして、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR、−C(O)−NR、−SO−OR若しくは−SO−NR(式中、R、R及びRは、水素又は炭素数1〜6のアルキル基である)を表すか、
又はRは水素を表し、
そして、Rは、ハロゲン、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR、−C(O)−NR、−SO−OR若しくは−SO−NR(式中、R、R及びRは水素又は炭素数1〜6のアルキル基である)を表す。)

また、本発明は、次の一般式(Ia)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0009】
【化2】
【0010】
(式中、Rは、塩素又は臭素であり、
そして、Rは、水素、塩素、臭素、ニトロ又はシアノであるか、
又は、Rは水素であり、
そして、Rは、塩素、臭素、ニトロ又はシアノである。)

また、本発明は、次の一般式(II)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0011】
【化3】
【0012】
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルキニル基、フェニル基(これは場合により低級アルキル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、アシルアミノ基、メチルスルホニル基又はメチレンジオキシ基によって置換されていても良い)又はテトラヒドロナフチル基を表し、Rは水素原子を表し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロアルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、メチルチオ基、又はアリールアルコキシ基を表す。)

また、本発明は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。

また、本発明は、イミプラミン、ノルトルプチリン、アミトリプチリン、デシプラミン、ドキセピン、フルオキセチン、フルボキサミン及びシタロプラム又はその薬理学的に許容される塩から選択される薬物を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。

また、本発明は、次の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0013】
【化4】
【0014】
(式中、XはS又はCHを表し、
YはO、S又はNHを表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、アラルキル基(アルキル部分の炭素数が1〜6で、アリ−ル部分の炭素数が6〜10)、炭素数2〜8のアルケニル基、カルボキシメチル基又はアルコキシカルボニルメチル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8)を表し、
及びRは同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、炭素数2〜8のアシル基、炭素数6〜10のアリール基又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
及びRは同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、破線と実線からなる二重線は単結合又は二重結合を表す。)

また、本発明は、次の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0015】
【化5】
【0016】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1aは、水酸基、テトラゾリル基、N(R5a)(R6a)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5aは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6aは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2a及びR3aは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、R4aは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0017】
【化6】
【0018】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1bは、ハロゲン原子、水酸基、テトラゾリル基、N(R5b)(R6b)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5bは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6bは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2b及びR3bは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
4bは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
そして、R7bは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0019】
【化7】
【0020】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、水酸基、テトラゾリル基、N(R5c)(R6c)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5cは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6cは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2c及びR3cは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
4cは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
7cは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、R8cは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0021】
【化8】
【0022】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
Yは、N又はNRを表し、ここで、Rは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキルを表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換されたアルキル基を表し、
は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、又はシアノ基を表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基又はシアノ基を表し、
及びRは、同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
mは、1又は2を表し、
そしてYがNの時、実線と破線からなる二重線は、二重結合を表し、YがNRの時、単結合を表す。)


また、本発明は、次の一般式(Va)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0023】
【化9】
【0024】
(式中、R11は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
21は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は水酸基を表し、
そしてR31は、水素原子又はハロゲン原子を表す。)

また、本発明は、次の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0025】
【化10】
【0026】
(式中、Aは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Bは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Xは炭素数1〜5のアルキレン又は結合手を表し、
Yは二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレンを表し、
ZはO、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、3〜7員環のシクロアルキル基、又は3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そしてn及びmは、同一又は異なっていても良く1又は2を表す。
但し、Xが結合手のとき、Aのアリール基が有していても良い置換基には、アルキル基は含まれない。)

また、本発明は、次の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0027】
【化11】
【0028】
(式中、Aは、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基又は複素環基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基又はチエニル基を表し、
は、置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
は、二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレン鎖を表し、
は、O、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そしてRは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は3〜7員環のシクロアルキル基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0029】
【化12】
【0030】
(式中、Aは、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、アセチルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基又は複素環基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基又はチエニル基を表し、
は、置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基、1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基、キノリル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、チエニル基又はピリジル基を表し、
は、O、S又はNHを表し、
そしてRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0031】
【化13】
【0032】
(式中、Bは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Yは二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレンを表し、
ZはO、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、3〜7員環のシクロアルキル基、又は3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
P及びQは同一又は異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は複素環基を表し、
Wは炭素数1〜8のアルキル基又は3〜7員環のシクロアルキル基を表すか、又はPとWがフェニル基の2、3位又は3、4位にあるとき、PとWが一緒になってプロピレン又はテトラメチレンを表し、
そしてn及びmは、同一又は異なっていても良く1又は2を表す。)

また、本発明は、次の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0033】
【化14】
【0034】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、又はアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)を表し、
そしてR及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表す。)

また、本発明は、次の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0035】
【化15】
【0036】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
そして、Wは置換基を有していても良い環構成元素として窒素原子を1〜4個含む5又は6員環の複素環を表す。)
また、本発明は、5−[3−(5−チオキソ−4H―[1,2,4]オキサジアゾ−ル−3−イル)フェニル]−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
また、本発明は、パロキセチン又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。

また、本発明は、次の一般式(X)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0037】
【化16】
【0038】
(式中、R及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0039】
【化17】
【0040】
は、N、S、Oから選択される1〜2個のヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良く、ベンゼン環の1と2の位置で縮合している5〜8員の非芳香族環を表し、
【0041】
【化18】
【0042】
は、ベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、インダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイソキサゾール環、ベンズイミダゾール環及びキノリン環から選択される芳香族環を表し、
ZはO又はSを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。)


また、本発明は、次の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0043】
【化19】
【0044】
(式中、R11及びR12は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
14及びR15は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
16は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0045】
【化20】
【0046】
はN,S,Oから選択される1〜2個のヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良く、ベンゼン環の1と2の位置で縮合している5〜8員の非芳香族環を表し、
【0047】
【化21】
【0048】
はベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、インダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイソキサゾール環、ベンズイミダゾール環及びキノリン環から選択される芳香族環を表し、
そして、Z及びZは同一又は異なっていてもよくO又はSを表す。)
また、本発明は、次の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0049】
【化22】
【0050】
(式中、R21及びR22は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
23は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
24及びR25は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
26は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、pは0又は1を表す。)
また、本発明は、次の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0051】
【化23】
【0052】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、XはCまたはNを表し
【0053】
【化24】
【0054】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。
ZはO又はSを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。)
また、本発明は、次の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤に関する。
【0055】
【化25】
【0056】
(式中、R11は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13及びR14は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
15は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、
【0057】
【化26】
【0058】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。)
また、本発明は、次の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0059】
【化27】
【0060】
(式中、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0061】
【化28】
【0062】
はベンゼン環の1と2の位置で縮環し、N,S,Oから選択されるヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良い5〜8員環を表し、そして
【0063】
【化29】
【0064】
はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される芳香環を表す。)
また、本発明は、次の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0065】
【化30】
【0066】
(式中、R11及びR12は同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
14は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、そして
【0067】
【化31】
【0068】
はナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環を表す。)

また、本発明は、次の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0069】
【化32】
【0070】
(式中、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0071】
【化33】
【0072】
はベンゼン環の1と2の位置で縮環し、1又は2個の窒素原子を環構成元素として含んでいても良い5〜8員環を表し、そして
【0073】
【化34】
【0074】

はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、ピラゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される芳香環を表す。
但し、
【0075】
【化35】
【0076】

が、ベンゼン環の場合は、Rは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基及びハロゲン原子ではない。)

また、本発明は、次の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩に関する。
【0077】
【化36】
【0078】

(式中、R11及びR12は同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
14は炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、そして
【0079】
【化37】
【0080】
はナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環を表す。)
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1図1は実施例2におけるHSV−1ウイルス感染後の脊髄L5後角領域の蛍光二重免疫組織染色画像である。ミクログリア特異的に発現するOX42抗体およびP2X受容体抗体の両抗体に陽性な細胞を明るく示す(矢印部分および点線部分)。右図はHSV−1ウイルス接種側、左図は非ウイルス接種側を示す。上段は脊髄後角全体図、下段は拡大画像を示す。
図2図2は実施例2における帯状疱疹発症によるIba1タンパクmRNA発現変化をRT−リアルタイムPCR を用いて解析した結果を示すグラフである。
図3図3は実施例2における帯状疱疹発症によるP2X受容体タンパクmRNA発現変化をRT−リアルタイムPCRを用いて解析した結果を示すグラフである。
図4図4は実施例3におけるパロキセチンの経口投与による帯状疱疹の急性期痛に対する影響を示すグラフである。右図はウイルス接種7日後におけるパロキセチンの影響を、また左図はウイルス接種30日後におけるパロキセチンの影響を示すグラフである。
図5図5は実施例4における帯状疱疹関連痛の急性期痛における化合物Aの作用を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明を更に詳細に説明する。
本発明の帯状疱疹関連痛の急性期痛に対する予防又は治療剤の有効成分としては、以下の化合物が挙げられる。
(1)
P2X受容体拮抗作用を有する薬物。
(2)
次の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0083】
【化38】
【0084】
(式中、Rは、ハロゲンを表し、
そして、Rは、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR、−C(O)−NR、−SO−OR若しくは−SO−NR(式中、R、R及びRは、水素又は炭素数1〜6のアルキル基である)を表すか、
又はRは水素を表し、
そして、Rは、ハロゲン、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR、−C(O)−NR、−SO−OR若しくは−SO−NR(式中、R、R及びRは水素又は炭素数1〜6のアルキル基である)を表す。)
(3)
が塩素又は臭素であり、
そして、Rが水素、塩素、臭素、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR又は−C(O)−NR(式中、R、R及びRは水素又は炭素数1〜4のアルキル基である)であるか、
又は、Rが水素であり、
そして、Rが、塩素、臭素、ニトロ、シアノ又は−C(O)−OR又は−C(O)−NR(式中、R、R及びRは、水素又は炭素数1〜4のアルキル基である。)である(2)記載の一般式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(4)
次の一般式(Ia)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0085】
【化39】
【0086】
(式中、Rは、塩素又は臭素であり、
そして、Rは、水素、塩素、臭素、ニトロ又はシアノであるか、
又は、Rは水素であり、
そして、Rは、塩素、臭素、ニトロ又はシアノである。)
(5)
次の一般式(II)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0087】
【化40】
【0088】
(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルキニル基、フェニル基(これは場合により低級アルキル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、ハロゲン、ニトロ、アシルアミノ基、メチルスルホニル基又はメチレンジオキシ基によって置換されていても良い)又はテトラヒドロナフチル基を表し、Rは水素原子を表し、Xは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、トリフルオロアルキル基、ヒドロキシ基、ハロゲン、メチルチオ基、又はアリールアルコキシ基を表す。)
(6)
選択的セロトニン再取り込み阻害作用を有する薬物。
(7)
イミプラミン、ノルトルプチリン、アミトリプチリン、デシプラミン、ドキセピン、フルオキセチン、フルボキサミン及びシタロプラム又はその薬理学的に許容される塩。
(8)
次の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0089】
【化41】
【0090】
(式中、XはS又はCHを表し、
YはO、S又はNHを表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、アラルキル基(アルキル部分の炭素数が1〜6で、アリ−ル部分の炭素数が6〜10)、炭素数2〜8のアルケニル基、カルボキシメチル基又はアルコキシカルボニルメチル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8)を表し、
及びRは同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基、シアノ基、炭素数2〜8のアシル基、炭素数6〜10のアリール基又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
及びRは同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、破線と実線からなる二重線は単結合又は二重結合を表す。)
(9)
XがSである(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(10)
YがOである(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(11)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(12)
及びRが同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、ニトロ基又はシアノ基である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(13)
が水素原子で、Rがハロゲン原子又は水酸基である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(14)
の置換位置がメタ位である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(15)
及びRが水素原子である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(16)
破線と実線からなる二重線が二重結合である(8)記載の一般式(III)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(17)
次の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0091】
【化42】
【0092】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1aは、水酸基、テトラゾリル基、N(R5a)(R6a)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5aは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6aは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2a及びR3aは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、R4aは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表す。)
(18)
がOである(17)記載の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(19)
1aが水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜12のジアルキルアミノ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基である(17)記載の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(20)
1aの置換位置がメタ位である(17)記載の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(21)
2a及びR3aが水素原子である(17)記載の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(22)
4aが水素原子である(17)記載の一般式(IV)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(23)
次の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0093】
【化43】
【0094】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1bは、ハロゲン原子、水酸基、テトラゾリル基、N(R5b)(R6b)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5bは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6bは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2b及びR3bは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
4bは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
そして、R7bは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
(24)
がOである(23)記載の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(25)
1bがハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基である(23)記載の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(26)
1bの置換位置がメタ位である(23)記載の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(27)
2b及びR3bが水素原子である(23)記載の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(28)
4bが水素原子である(23)記載の一般式(IVa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(29)
次の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0095】
【化44】
【0096】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
1cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、水酸基、テトラゾリル基、N(R5c)(R6c)、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数2〜8のアルキニル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数6〜10個のアリール基を表し、
ここで、R5cは、水素原子又は炭素1〜8のアルキル基を表し、R6cは、水素原子、炭素1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表し、
2c及びR3cは、同一又は異なっていても良く水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又はハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
4cは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、シアノ基、炭素数6〜10のアリール基、又は5若しくは6員環の複素環基を表し、
7cは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そして、R8cは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数2〜8のアシル基を表す。)
(30)
がOである(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(31)
1cが水素原子、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(32)
1cの置換位置がメタ位である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(33)
2c及びR3cが水素原子である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(34)
4cが水素原子又はハロゲン原子である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(35)
7cが水素原子である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(36)
8cが水素原子である(29)記載の一般式(IVb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(37)
次の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0097】
【化45】
【0098】
(式中、Xは、O、S又はNHを表し、
Yは、N又はNRを表し、ここで、Rは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキルを表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換されたアルキル基を表し、
は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基、又はシアノ基を表し、
は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、テトラゾリル基又はシアノ基を表し、
及びRは、同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
mは、1又は2を表し、
そしてYがNの時、実線と破線からなる二重線は、二重結合を表し、YがNRの時、単結合を表す。)
(38)
mが1である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(39)
XがOである(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(40)
YがNである(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(41)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(42)
が水素原子である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(43)
及びRが共に水素原子である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(44)
が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は水酸基である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(45)
が炭素数1〜8のアルコキシ基又は水酸基である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(46)
が水素原子又はハロゲン原子である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(47)
が水素原子である(37)記載の一般式(V)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(48)
次の一般式(Va)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0099】
【化46】
【0100】
(式中、R11は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
21は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は水酸基を表し、
そしてR31は、水素原子又はハロゲン原子を表す。)
(49)
11が水素原子である(48)記載の一般式(Va)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(50)
21が炭素数1〜8のアルコキシ基又は水酸基である(48)記載の一般式(Va)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(51)
31が水素原子である(48)記載の一般式(Va)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(52)
5−(3−メトキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(3−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(4−メチルフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(2−メトキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン、
5−(3,4−ジメトキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン及び
5−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ナフト[1,2−e]−1,4−ジアゼピン−2−オン又はその薬理学的に許容される塩。
(53)
次の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0101】
【化47】
【0102】
(式中、Aは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Bは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Xは炭素数1〜5のアルキレン又は結合手を表し、
Yは二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレンを表し、
ZはO、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、3〜7員環のシクロアルキル基、又は3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そしてn及びmは、同一又は異なっていても良く1又は2を表す。
但し、Xが結合手のとき、Aのアリール基が有していても良い置換基には、アルキル基は含まれない。)
(54)
Aが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基(Xが結合手である場合を除く)、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基又は複素環基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基又はチエニル基である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(55)
Aが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基(Xが結合手である場合を除く)、炭素数1〜8のアルコキシ基又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(56)
Bが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基、1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基、キノリル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、チエニル基又はピリジル基である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(57)
Bが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基又は1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(58)
Xが結合手である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(59)
Yがメチレンである(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(60)
ZがO又はSである(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(61)
、R及びRが水素原子である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(62)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(63)
が水素原子である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(64)
n及びmが1である(53)記載の一般式(VI)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(65)
次の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0103】
【化48】
【0104】
(式中、Aは、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基又は複素環基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基又はチエニル基を表し、
は、置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
は、二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレン鎖を表し、
は、O、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
そしてRは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は3〜7員環のシクロアルキル基を表す。)
(66)
が置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜8のアルコキシ基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基である(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(67)
が置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基、1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基、キノリル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、チエニル基又はピリジル基である(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(68)
が置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基又は1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基である(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(69)
がメチレンである(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(70)
がO又はSである(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(71)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(72)
が水素原子である(65)記載の一般式(VIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(73)
次の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0105】
【化49】
【0106】
(式中、Aは、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、アセチルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基又は複素環基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基又はチエニル基を表し、
は、置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基、1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基、キノリル基、インドリル基、ベンゾチエニル基、チエニル基又はピリジル基を表し、
は、O、S又はNHを表し、
そしてRは、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
(74)
が、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又はアセチルアミノ基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基である(73)記載の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(75)
が、置換基としてハロゲン原子、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシ基から選択されるものを1〜3個有しても良いフェニル基である(73)記載の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(76)
が、置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、アリールオキシ基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、又は炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基又は1,3−ベンゾ[d]ジオキソール基である(73)記載の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(77)
が、O又はSである(73)記載の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(78)
が、水素原子である(73)記載の一般式(VIb)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(79)
1−(4−フルオロフェニル)−2−(4−フェノキシフェノキシメチル)ピペラジン、1−(4−フルオロフェニル)−2−(4−フェノキフェニルスルファニルメチル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(4−イソプロポキシフェニル)ピペラジン、2−(2,4−ジクロロフェノキシメチル)−1−(4−イソプロポキシフェニル)ピペラジン、2−(4−tert−ブトキシフェノキシメチル)−1−(4−イソプロポキシフェニル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(3−メトキシフェニル)ピペラジン及び2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン又はその薬理学的に許容される塩。
(80)
次の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0107】
【化50】
【0108】
(式中、Bは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表し、
Yは二重結合を有していても良い炭素数1〜5のアルキレンを表し、
ZはO、S、N(R)又は結合手を表し、ここでRは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表し、
、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、3〜7員環のシクロアルキル基、又は3〜7員環のシクロアルキル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表し、
P及びQは同一又は異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又は複素環基を表し、
Wは炭素数1〜8のアルキル基又は3〜7員環のシクロアルキル基を表すか、又はPとWがフェニル基の2、3位又は3、4位にあるとき、PとWが一緒になってプロピレン又はテトラメチレンを表し、
そしてn及びmは、同一又は異なっていても良く1又は2を表す。)
(81)
Bが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基(アルキル部分の炭素数は1〜8)、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基及び炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基、ナフチル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、ベンゾチエニル基又はチエニル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(82)
Bが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜16のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基(アルキル部分の炭素数は1〜8)、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基及び炭素数2〜16のジアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(83)
P及びQが同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のアルコキシ基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(84)
P及びQが共に水素原子である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(85)
Wが炭素数3〜6のアルキル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(86)
Wがn−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、又はイソブチル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(87)
n及びmが1である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(88)
Yがメチレンである(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(89)
ZがO又はSである(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(90)
、R及びRが水素原子である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(91)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(92)
が水素原子である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(93)
が水素原子で、Yがメチレンで、ZがO又はSで、Bが置換基としてハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、シアノ基、水酸基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ベンジルオキシ基、スルファモイル基及び炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基から選択されるものを1〜3個有していても良いフェニル基である(80)記載の一般式(VII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(94)
2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(4−イソプロピルフェニル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(4−プロピルフェニル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(3−イソプロピルフェニル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−(2,4,6−トリメチルフェニル)ピペラジン、2−(4−クロロフェノキシメチル)−1−インダン−5−イル−ピペラジン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−[4−(イソプロピルスルファモイル)フェノキシメチル]ピペラジン、
2−(4−クロロフェニルスルファニルメチル)−1−(4−イソプロピルフェニル)ピペラジン、1−(3−イソプロピルフェニル)−2−[4−(イソプロピルスルファモイル)フェノキシメチル]ピペラジン及び1−(4−イソプロピルフェニル)−2−(4−フェノキシフェノキシメチル)ピペラジン又はその薬理学的に許容される塩。
(95)
次の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0109】
【化51】
【0110】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、又はアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)を表し、
そしてR及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
(96)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(97)
が水素原子である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(98)
が水素原子で、Rが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(99)
及びRが共に水素原子である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(100)
が炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(101)
が炭素数1〜8のアルコキシ基又はヒドロキシル基である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(102)
が水素原子である(95)記載の一般式(VIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(103)
次の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0111】
【化52】
【0112】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
そして、Wは置換基を有していても良い環構成元素として窒素原子を1〜4個含む5又は6員環の複素環を表す。)
(104)
Wが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、オキソ基、チオキソ基から選ばれるものを有していても良いテトラゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、ピラゾール又はイミダゾールである(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(105)
Wが置換基として炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基から選ばれるものを有していても良いテトラゾール、1,2,4−トリアゾール又は1,2,3−トリアゾールである(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(106)
Wが5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾール又は5−チオキソ−1,2,4−オキサジアゾールである(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(107)
Wがテトラゾールである(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(108)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(109)
が水素原子である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(110)
が水素原子で、Rが水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(111)
及びRが共に水素原子である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(112)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(113)
が水素原子である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(114)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(115)
が水素原子である(103)記載の一般式(IX)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(116)
5−[3−(5−チオキソ−4H―[1,2,4]オキサジアゾ−ル−3−イル)フェニル]−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩。
(117)
パロキセチン又はその薬理学的に許容される塩。
(118)
次の一般式(X)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【0113】
【化53】
【0114】
(式中、R及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0115】
【化54】
【0116】
は、N、S、Oから選択される1〜2個のヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良く、ベンゼン環の1と2の位置で縮合している5〜8員の非芳香族環を表し、
【0117】
【化55】
【0118】
は、ベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、インダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイソキサゾール環、ベンズイミダゾール環及びキノリン環から選択される芳香族環を表し、
ZはO又はSを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。)
で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(119)
次の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【0119】
【化56】
【0120】
(式中、R11及びR12は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
14及びR15は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
16は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0121】
【化17】
【0122】
はN,S,Oから選択される1〜2個のヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良く、ベンゼン環の1と2の位置で縮合している5〜8員の非芳香族環を表し、
【0123】
【化58】
【0124】
はベンゼン環、ナフタレン環、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、インドール環、インダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンズイソキサゾール環、ベンズイミダゾール環及びキノリン環から選択される芳香族環を表し、
そして、Z及びZは同一又は異なっていてもよくO又はSを表す。)
(120)
11が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は炭素数2〜8のアシルアミノ基である(119)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(121)
12が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基である(119)又は(120)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(122)
13が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(119)〜(121)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(123)
14及びR15が同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である請求項(119)〜(122)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(124)
16が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良い複素環基である請求項(119)〜(123)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(125)
16が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である請求項(119)〜(123)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(126)
16が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基及びアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である請求項(119)〜(123)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(127)
【0125】
【化59】
【0126】
がテトラヒドロナフタレン、インダン、インドリン、テトラヒドロキノリン又はテトラヒドロイソキノリンである請求項(119)〜(126)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(128)
【0127】
【化60】
【0128】
がベンゼン環である請求項(119)〜(127)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(129)
及びZが共にOである請求項(119)〜(128)記載の一般式(Xa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(130)
次の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【0129】
【化61】
【0130】
(式中、R21及びR22は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
23は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
24及びR25は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
26は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、pは0又は1を表す。)
(131)
21が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は炭素数2〜8のアシルアミノ基である(130)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(132)
22が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基である(130)又は(131)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(133)
23が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(130)〜(133)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(134)
24及びR25が同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(130)〜(133)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(135)
26が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良い複素環基である(130)〜(134)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(136)
26が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、イソキサゾリル基、ピロリル基、ピロリジニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(130)〜(134)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(137)
26が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基及びアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(130)〜(133)記載の一般式(Xb)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(138)
次の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【0131】
【化62】
【0132】
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
及びRは同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、XはCまたはNを表し
【0133】
【化63】
【0134】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。
ZはO又はSを表し、
そして、XがNの時、YはC=O又はC=Sで、かつ実線と波線からなる二重線は単結合を表し
XがCの時、YはNで、かつ実線と波線からなる二重線は二重結合を表す。)
(139)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基又は 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基である(138)記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(140)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又は 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(138)又は(139)の何れかの項に記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(141)
及びRが同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(138)〜(140)の何れかの項に記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(142)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良い複素環基である(138)〜(141)の何れかの項に記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(143)
が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(138)〜(141)の何れかの項に記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(144)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又はヒドロキシル基である(138)〜(141)の何れかの項に記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(145)
ZがOである(138)〜(144)記載の一般式(XI)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(146)
次の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
【0135】
【化64】
【0136】
(式中、R11は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13及びR14は同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、又はフェニル基で置換された炭素数1〜3のアルキル基を表し、
15は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
そして、
【0137】
【化65】
【0138】
は、チオフェン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される複素環を表し、そして、複素環の環を構成する炭素原子を介してXと結合している。)
(147)
11が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基又は 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基である(146)記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(148)
11が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又はハロゲン原子である(146)記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(149)
13及びR14が同一又は異なっていてもよく水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基である(146)〜(148)の何れかの項に記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(150)
15が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基を有していても良い複素環基である(146)〜(149)の何れかの項に記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(151)
15が炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択される置換基を有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(146)〜(149)の何れかの項に記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(152)
15が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基又はヒドロキシル基である(146)〜(149)の何れかの項に記載の一般式(XIa)で表されるジアゼピン誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
(153)
次の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0139】
【化66】
【0140】
(式中、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0141】
【化67】
【0142】
はベンゼン環の1と2の位置で縮環し、N,S,Oから選択されるヘテロ原子を環構成元素として含んでいても良い5〜8員環を表し、そして
【0143】
【化68】
【0144】
はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される芳香環を表す。)
(154)
及びRが同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基又はアミノ基である(153)記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(155)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(153)又は(154)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(156)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基である(153)〜(155)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(157)
が置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択されるものを有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(153)〜(155)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(158)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子及びニトロ基から選択されるものを有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基である(153)〜(155)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(159)
【0145】
【化69】
【0146】
が、ナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環である(153)〜(158)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(160)
【0147】
【化70】
【0148】
がベンゼン環又はインドール環である(153)〜(159)の何れかの項に記載の一般式(XII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(161)
次の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0149】
【化71】
【0150】
(式中、R11及びR12は同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
14は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、そして
【0151】
【化72】
【0152】
はナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環を表す。)
(162)
11及びR12が同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基又はアミノ基である(161)記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(163)
13が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(161)又は(162)の何れかの項に記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(164)
14が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基である(161)〜(163)の何れかの項に記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(165)
14が置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択されるものを有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(161)〜(163)の何れかの項に記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(166)
14が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子及びニトロ基から選択されるものを有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基である(161)〜(163)の何れかの項に記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(167)
【0153】
【化73】
【0154】
が、ナフタレン環である(161)〜(166)の何れかの項に記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(168)
11、R12、R13及び
【0155】
【化74】
【0156】
が(161)のものと同じものであり、そしてR14がNHSO
(ここで、Rは置換基を有していても良いアリール基又は複素環基を表す。)
である(161)記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(169)
Rが炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、ニトロ又はハロゲンから選択される置換基を有していても良いフェニル、ナフチル、キノリル、ピリジル又はチエニルである(168)記載の一般式(XIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(170)
次の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0157】
【化75】
【0158】
(式中、R及びRは同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、
【0159】
【化76】
【0160】
はベンゼン環の1と2の位置で縮環し、1又は2個の窒素原子を環構成元素として含んでいても良い5〜8員環を表し、そして
【0161】
【化77】
【0162】

はベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、インドール環、インドリン環、ベンズイミダゾール環、ピラゾール環、インダゾール環、ベンズイソキサゾール環及びベンズトリアゾール環から選択される芳香環を表す。
但し、
【0163】
【化78】
【0164】

が、ベンゼン環の場合は、Rは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基及びハロゲン原子ではない。)
(171)
及びRが同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基又はアミノ基である(170)記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(172)
が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基である(170)又は(171)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(173)
が水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基である(170)〜(172)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(174)
が置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択されるものを有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(170)〜(172)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(175)
が炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子及びニトロ基から選択されるものを有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基である(170)〜(172)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(176)
【0165】
【化79】
【0166】

が、ナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環である(170)〜(175)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(177)
【0167】
【化80】
【0168】
がベンゼン環又はインドール環である(170)〜(176)の何れかの項に記載の一般式(XIII)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(178)
次の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
【0169】
【化81】
【0170】

(式中、R11及びR12は同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、又はスルファモイル基を表し、
13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基又はアラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)を表し、
14は炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、アラルキル基(アリール部分の炭素数が6〜10で、アルキレン部分の炭素数が1〜3)、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、1〜5個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜5のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数2〜8のアシルアミノ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数2〜8のアシルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、カルボキシル基、炭素数2〜8のアシル基、アルコキシカルボニル基(アルコキシ部分の炭素数は1〜8。)、カルバモイル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数1〜8のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基を表し、そして
【0171】
【化82】
【0172】
はナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環又はインダン環を表す。)
(179)
11及びR12が同一又は異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基又はアミノ基である(178)記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(180)
13が水素原子である(178)又は(179)の何れかの項に記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(181)
14が炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基で置換された炭素数1〜8のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基、置換基を有していても良いフェニル基、又は置換基を有していても良い複素環基である(178)〜(180)の何れかの項に記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(182)
14が置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、 1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基及び炭素数2〜8のジアルキルアミノ基から選択されるものを有していても良いテトラゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基又はチアゾリル基である(178)〜(180)の何れかの項に記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(183)
14が炭素数1〜8のアルコキシ基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルキル基、1〜3個のハロゲン原子で置換された炭素数1〜8のアルコキシ基、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数2〜8のジアルキルアミノ基、又は置換基として炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子及びニトロ基から選択されるものを有していても良いベンゼンスルホニルアミノ基である(178)〜(180)の何れかの項に記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(184)
【0173】
【化83】
【0174】
が、ナフタレン環である(178)〜(183)の何れかの項に記載の一般式(XIIIa)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩。
(185)
5−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−8,9,10,11−テトラヒドロナフト[2,1−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩、5−(1H−インドール−6−イル)−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン、4−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1,4−ジヒドロベンゾ[f]キノキサリン−2,3−ジオン ナトリウム塩、又は4−[3−(1H−テトラゾール−5−イル)フェニル]−1H−ベンゾ[h]キナゾリン−2−オン ナトリウム塩。

上記化合物は、例えば
上記(2)〜(4)記載の化合物は、WO2004/085440号公報記載の方法で、
上記(5)及び(117)記載の化合物は、特公昭59−48826号公報記載の方法で、
上記(8)〜(16)記載の化合物は、WO2007/072974号公報記載の方法で、
上記(17)〜(36)記載の化合物は、WO2007/074970号公報記載の方法で、
上記(37)〜(52)記載の化合物は、WO2008/023847号公報記載の方法で、
上記(53)〜(79)記載の化合物は、WO2009/022730号公報記載の方法で
上記(80)〜(94)記載の化合物は、WO2009/022731号公報記載の方法で、
上記(95)〜(102)記載の化合物は、WO2010/090300号公報記載の方法で、そして
上記(103)〜(116)記載の化合物は、WO2010/093061号公報記載の方法でそれぞれ製造できる。
また、上記(7)及び(117)記載のパロキセチン、イミプラミン等は、公知化合物であり、The MERCK INDEX FOURTEENTH RDITION(2006年)等にその構造式、合成文献等が記載されており、また市販品を購入することもできる。
(6)の選択的セロトニン再取り込み阻害剤としては、パロキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン及びシタロプラム等が挙げられる。

また、上記WO2004/085440号公報、WO2007/072974号公報、WO2007/074970号公報、WO2008/023847号公報、WO2009/022730号公報、WO2009/022731号公報、WO2010/090300号公報、WO2010/093061号公報、並びにWO 2007/049825号公報、WO 2008/020651号公報には、上記(2)〜(117)記載の化合物がP2X受容体拮抗作用を有する旨の記載がある。
さらにまた、上記(118)〜(185)記載の化合物もP2X4受容体拮抗作用を有し、上記(2)〜(5)、(8)〜(116)記載の化合物の合成方法で引用した文献を参考にして、合成することができる。
【0175】
本発明の有効成分における薬理学的に許容される塩としては、塩酸、酢酸、安息香酸、フマル酸、ベシル酸等の酸との塩や、ナトリム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、アミン塩等が挙げられる。
また本発明の有効成分には、シス・トランス異性体や光学活性体、ラセミ体等の光学異性体が存在する場合もあるが、何れも本発明に含まれる。
また、水和物が存在する場合は、これも本発明の有効成分として用いることができる。

次に薬理実験結果について述べる。
帯状疱疹モデルマウスを用いた帯状疱疹関連痛の急性期痛におけるP2X受容体拮抗薬の作用を試験した。(実施例3及び4)
実施例3及び4並びに図4及び5の結果から、P2X受容体拮抗作用を有するパロキセチン及び化合物A(5−[3−(5−チオキソ−4H―[1,2,4]オキサジアゾ−ル−3−イル)フェニル]−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩)が帯状疱疹の急性期痛に対して鎮痛作用を示したことから、帯状疱疹の急性期痛にはP2X受容体が大きく関与していることが示唆される。
さらに帯状疱疹モデルマウスを用い、帯状疱疹急性期において脊髄ミクログリア細胞が増殖し、活性化したミクログリアにP2X受容体の発現が増加していることを免疫組織学的解析およびRT−リアルタイムPCRを用いて解析した結果から、帯状疱疹を発症すると急性期の脊髄においてミクログリアが増殖・活性化し、この活性化したミクログリア細胞にP2X受容体の発現が増加することが示唆されている(実施例2、図1〜3)。 よって、帯状疱疹発症の急性期におけるミクログリアおよびP2X受容体の増加・活性化が、帯状疱疹の急性期痛の発現において大きな役割を担っており、P2X受容体拮抗薬は帯状疱疹の急性期痛に対して有効な治療薬となり得ることが示唆された。
急性期における帯状疱疹の治療に用いられている既存抗ヘルペス薬であるアシクロビル、バラシクロビル、及びファムシクロビルは皮疹の治癒促進に効果を示すとともに、帯状疱疹関連痛の持続期間を短縮させる場合があることが報告されている (Wood MJ, et al. Clin Infect Dis 1996;22:341−347、Beutner KR, et al. Antimicrob Agents Chemother 1995;39:1546−1553、Tyring SK. Semin Dermatol 1996;15:27−31、Wood MJ, et al. N Engl J Med 1994;330:896−900、Rowbotham MC. Semin Nuerol 1994;14:247−254、Wood MJ, et al. Am J Med 1988;85:79−83、Huff JC, et al. Am J Med 1988;85:84−89、McKendrick MW, et al. BMJ 1989;298:431)。また、帯状疱疹の急性期痛から帯状疱疹後神経痛への移行を防止するためには、持続的な除痛が必要であることも示唆されている(Manabe et al. Clin J Pain 1995;11:220−228)。これらのことから、これらの薬剤とP2X受容体拮抗薬の併用により、急性期の痛みの除去によりより強い鎮痛作用を発揮することと、帯状疱疹後神経痛への移行を予防または治療できる可能性が示唆される。
【0176】
本発明の予防剤及び治療剤は、ヒトに対して経口投与又は非経口投与のような適当な投与方法により投与することができる。
製剤化するためには、製剤の技術分野における通常の方法で錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、懸濁剤、注射剤、坐薬等の剤型に製造することができる。
これらの調製には、例えば錠剤の場合、通常の賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、色素などが用いられる。ここで、賦形剤としては、乳糖、D−マンニトール、結晶セルロース、ブドウ糖などが、崩壊剤としては、デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC−Ca)などが、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、タルクなどが、結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)などが挙げられる。注射剤の調整には溶剤、安定化剤、溶解補助剤、懸濁剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤などが用いられる。

投与量は通常成人においては、注射剤の場合、本発明の有効成分を1日約0.01mg〜100mg,経口投与では1日1mg〜2000mgであるが、年齢、症状等により増減することができる。
【実施例1】
【0177】
(試験方法)
化合物A(5−[3−(5−チオキソ−4H―[1,2,4]オキサジアゾ−ル−3−イル)フェニル]−1H−ナフト[1,2−b][1,4]ジアゼピン−2,4(3H,5H)−ジオン ナトリウム塩;WO201009306の実施例14に記載)およびパロキセチンのP2X受容体拮抗作用を以下に従いに測定した。ATP受容体(ヒトP2X)を1321N1細胞に導入し、安定ATP受容体発現系として使用した。P2X 発現1321N1細胞を96ウェルプレートに播種し、37℃,5%CO条件下で24時間培養してカルシウム測定に使用した。カルシウム蛍光指示薬であるFura−2AMをカルシウムイメージング用細胞外液に溶解させ、播種した細胞に処置し、室温で45分間静置することで細胞内にfura−2AMを取り込ませた。測定にはマイクロプレートリーダーであるFluostar optima(BMG Labtech)を使用した。キセノンランプから照射される光を340nmおよび380nmのフィルターにそれぞれ透過させ、細胞に照射した際に発する510nmの蛍光F340およびF380を観測し、レシオ値F340/F380の変化を細胞内カルシウム変化の指標とした。測定は、ATP最終濃度1μMになるように各ウェルに添加し、ATP誘発Ca2+応答を経時的に観察することで行った。被験物質の阻害活性は被験物質をATP添加15分間前処置することにより測定し、被験物質非存在下の場合との比較により算出した。
(試験結果)
【0178】
【表1】
【実施例2】
【0179】
帯状疱疹モデルマウスを用いた研究によって、帯状疱疹急性期において脊髄ミクログリア細胞が増殖し、活性化したミクログリアにP2X受容体の発現が増加していることを免疫組織学的解析およびRT−リアルタイムPCRを用いた解析により検討を行った。
(試験方法)
除毛した雌性C57BL/6Jの右後肢(膝関節下部)の表皮を10本に束ねた26G注射針で乱切り後,水痘・帯状疱疹ウイルスと同じヘルペス科に属する単純ヘルペスウイルスI型(HSV−1)溶液(1×10pfu/site)を塗布することで作製した(Takasaki I,et al.Anesthesiology.2002;96:1168−1174.)。感染7日後に脊髄を4%中性緩衝パラホルムアルデヒドを用いた灌流固定法にて採取し、30%スクロース液で置換しOCT compoundで包埋し凍結切片を作製した。脊髄は第五腰髄(L5)の水準で横断面に標本を作製し、ミクログリアマーカーとして広く用いられているOX42抗体およびP2X受容体抗体を用いてAlexa Fluor 488,546による蛍光二重免疫組織染色を行った。
(試験結果)
蛍光免疫染色像を図1に示した。感染7日後の脊髄L5 領域において、HSV−1塗布側(右図)ではミクログリアの特異的抗原であるOX42陽性細胞シグナルおよび、P2X受容体陽性シグナルが非HSV−1塗布側(左図)と比較して増加し、さらに二つのシグナルが共染色され、明るいシグナルを発していることを観察した。(右上図矢印部分および右下図点線枠内)。

帯状疱疹発症によるRT−リアルタイムPCRを用いた解析結果を図2に示した。マウスにHSV−1を感染させ帯状疱疹を発症した、3日目から20日目の急性期の脊髄L5領域において、total RNAを抽出、逆転写反応を行いcDNAとした後、Taq ManリアルタイムPCR法を用いてミクログリア特異的に発現しているカルシウム結合タンパク質であるIba1およびP2X受容体遺伝子の発現変化を検討した。Iba1 mRNAの発現は感染7日後をピークとして感染5日後から20日後まで有意に増加した(図2)。P2X受容体においても感染7日後をピークとして感染5日後から15日後まで有意に増加した(図3)。ミクログリアのマーカーであるIba1のmRNA発現とP2X受容体mRNAの発現はほぼ同時期に同じような時間経過をたどって増加していることが明らかとなった。また、免疫染色画像による解析と合わせて、帯状疱疹の急性期では脊髄においてミクログリアが増殖し、増殖したミクログリアにP2X受容体の発現が増加することが明らかとなった。
【実施例3】
【0180】
(試験方法)
実施例2記載の帯状疱疹モデルマウスを用い帯状疱疹関連痛の急性期痛におけるP2X受容体拮抗薬の作用を検討した。帯状疱疹関連痛の急性期痛を反映する感染7日後および帯状疱疹後神経痛を反映する30日後にP2X受容体に対して抑制的に働くことが報告されている(Nagata K,Imai T et al. Molecular Pain 2009;5:20)、パロキセチン(30 mg/kg,50mg/kg)または溶媒(水道水)を経口投与した。HSV−1感染側後肢の疼痛関連反応の測定はペイントブラシを用いた触刺激に対する応答を指標に評価した。マウスを測定ケージに入れ、1時間以上環境に慣らした後、右側後肢足蹠に垂直にペイントブラシをつま先からかかと方向に撫でるようにあて、これを数秒置きに6回繰り返した。この時の疼痛反応を以下のように評価した。

スコア0:反応なし
スコア1:後肢のlifting
スコア2:後肢の鋭い逃避反応およびflinching
各個体の疼痛スコアは6回のスコアを平均し算出した。
(試験結果)
パロキセチンの経口投与による帯状疱疹の急性期痛に対する影響を図4に示す。マウスにHSV−1を接種し感染7日後には疼痛スコアがほぼ最大に達した。感染7日後のマウスにおいてパロキセチン30mg/kg投与1時間後から4時間後にかけて疼痛閾値が有意に改善した。パロキセチン50mg/kg投与群においては投与30分から8時間後に及ぶ持続的な疼痛閾値の改善が観察された(図4の右図)。感染30日後のマウスにおいては30mg/kgの投与においては有意な疼痛閾値の改善作用を示さず、50mg/kg投与群において投与30分、1時間、4時間後において有意な疼痛閾値の改善が観察されたのみであった。(図4の左図)
【実施例4】
【0181】
(試験方法)
実施例2記載の帯状疱疹モデルマウスを用いた研究によって、帯状疱疹関連痛の急性期痛におけるP2X受容体拮抗薬の作用を検討した。帯状疱疹関連痛の急性期痛を反映する感染後5日目から7日目まで1日2回、AM10:00〜11:00とPM6:00〜7:00にP2X受容体選択的な拮抗薬である化合物A(10pmol/マウス, 30pmol/マウス)またはPBSを脊髄腔内投与し、疼痛閾値を薬物投与前(AM9:30〜10:00とPM5:30〜6:00)に測定した。HSV−1感染側後肢の疼痛関連反応の測定はvon Frey Filament(0.16g)用いた。マウスを測定ケージに入れ、1時間以上環境に慣らした後、右側後肢足蹠に垂直にvon Frey Filamentを軽く曲がる程度に3〜5秒間適用し、これを数秒置きに6回繰り返した。この時の疼痛反応を以下のように評価した。
スコア0:反応なし
スコア1:後肢のlifting
スコア2:後肢の鋭い逃避反応およびflinching
各個体の疼痛スコアは6回のスコアを平均し算出し、最大反応であるスコア2を100%とした時の各群の平均スコアをallodynia score(%)として算出した。
(試験結果)
化合物Aの脊髄腔内投与による帯状疱疹の急性期痛に対する影響を図5に示す。
グラフの矢印は感染後5日目から7日目まで1日2回、AM10:00〜11:00とPM6:00〜7:00に化合物A(10pmol/マウス, 30pmol/マウス)またはPBSを脊髄腔内投与したタイミングを示す。疼痛閾値は薬物投与前(AM9:30〜10:00とPM5:30〜6:00)に測定した。
マウスにHSV−1を接種しPBS投与群では感染7日後には疼痛スコアがほぼ最大に達した。化合物A10pmol/マウスおよび30pmol/マウス投与群において、初回投与後の疼痛閾値測定から有意に疼痛閾値スコアの抑制作用が観察された。
図1
図2
図3
図4
図5