【実施例1】
【0023】
まず、実施例1に係るメダル管理の概念について説明する。
図1は、実施例1に係る台間メダル貸機10におけるメダルの管理の概念を説明するための説明図である。
図1に示すように、メダルを遊技媒体として使用する遊技機20には、台間メダル貸機10が併設される。台間メダル貸機10はメダルの管理に係る複数の処理設定(以降モードと呼ぶ。)を有している。このモードは、営業中モード、閉店中モード、従業員モード及びテストモードであり、いずれかのモードが選択される。モードは上位装置からの指示や台間メダル貸機10の操作によって変更することができる。
【0024】
営業中モードは、営業時間中に遊技客に遊技させる時のモードである。閉店中モードは、営業時間終了後の遊技店員による閉店作業中に用いるモードである。従業員モードは、営業時間中にワゴンセール等で遊技客から受け取ったメダルを遊技店員が台間メダル貸機10に入れる時に用いるモードである。テストモードは、営業時間外に新しい遊技機20を導入した時等に、遊技システムの動作確認テストを実施する時のモードである。
【0025】
メダル管理に係るモードに関連付けて、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの計数の有無と、非正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの搬送先とが設定されている。計数の有無とは、メダルの計数を行うか否かを示す。出玉カウントの有無とは、計数したメダルを遊技客の持メダルとするか否かを示す。リジェクト先とは、遊技媒体を非正規メダルと判定した場合に、該遊技媒体の搬送先を指定するものであり、台間メダル貸機10の内部の排除を目的とした貯留部(以降リジェクトボックス19cと呼ぶ。)か、台間メダル貸機10の筐体前面の返却口19bの指定が可能である。なお、正規メダルについては、台間メダル貸機10の背面(遊技客の操作を受け付ける前面の反対側)に設けた投出口から回収路に投出される。回収路に投出された正規メダルは、自動的に搬送されて島端などに集められる。
【0026】
営業中モードでは、正規メダルを計数し、計数結果を遊技客の持メダルに加算して、回収路に投出する。また、非正規メダルを計数し、計数結果を遊技客の持メダルに加算して、リジェクトボックス19cに貯留する。非正規メダルについても計数し、計数結果を持メダルに加算するのは、非正規メダルであったとしても該非正規メダルが不正に使用されたとは限らないためである。これは、非正規メダルが一旦混入すると、混入した非正規メダルが遊技店内で循環して台間メダル貸機10や遊技機20から払い出される場合があり、計数時に非正規メダルであると判別したとしても、計数時の遊技客が不正に持ち込んだものであるか、遊技店内で循環して払い出されたものであるかが判別できないことによる。
【0027】
また、営業中モードでは、非正規メダルをリジェクトボックス19cに貯留する。これは、非正規メダルを正規メダルと同様に回収路に投出すると、非正規メダルを排除することができず、非正規メダルを遊技客が回収できる形で返却口19bに投出すると、投出した非正規メダルを再度使用されてしまうためである。
【0028】
閉店中モードでは、正規メダルは計数を行なわず、回収路に投出する。計数を行なわないため、持メダルへの加算も行なわれない。非正規メダルは計数を行なわず、返却口19bに排出する。このため、遊技店員が、閉店後の遊技店で落ちているメダルを拾い、台間メダル貸機10に投入すると、該メダルが正規メダルであれば回収路に投出され、非正規メダルであれば返却口19bに返却される。この閉店中モードでは、リジェクトボックス19cへの貯留が行われないので、閉店中モードで投入したメダルを回収するのに台間メダル貸機10の筐体を開く必要が無い。また、返却口19bから非正規メダルのみを選択的に回収可能である。
【0029】
従業員モードでは、正規メダルを計数するが、計数結果の持メダルへの加算は行わず、回収路に投出する。また、非正規メダルを計数するが、計数結果の持メダルへの加算は行わず、返却口19bに排出する。従業員モードにおいて、計数結果を持メダルに加算しないのは、遊技店員が携行する景品(飲料やタバコ等)との引き換えに対価として受け取ったメダルを投入するためである。また、従業員モードでは、遊技店員がメダルの投入を行なうため、返却口19bに非正規メダルを返却すれば遊技店員による回収が可能であり、遊技客によって返却口19bから非正規メダルが回収され、再度使用されてしまうこともない。
【0030】
テストモードでは、正規メダルを計数し、計数結果を持メダルに加算して、回収路に投出する。一方、非正規メダルは計数を行なわず、返却口19bに排出する。このため、テストモードでは、正規のメダルのみを対象に、動作テストを行なうことができる。また、非正規メダルについては、返却口19bに排出されるので、遊技店内で循環するメダルから非正規メダルを除去することができる。
【0031】
このように、台間メダル貸機10は、メダルの計数を行なうか否か、計数結果を持メダルに加算するか否か、並びにメダルをどこに排出するかを規定するモードを複数の中から選択することができる。このため、状況に応じて正規メダル及び非正規メダルに対する処理を切り替えることが出来、もって非正規のメダルの取り扱いを効率化することができる。
【0032】
図1の営業中モードでは、非正規メダルであっても無条件に計数及び出玉カウントを行うとしているが、予めカード管理装置40等の上位管理装置から配信される非正規メダルの出玉カウントを行う上限値に従って、該上限値に至るまでは出玉カウントに反映し、該上限値を超えた分については出玉カウントに反映しないとしてもよい。
【0033】
次に、遊技店のシステム構成について説明する。
図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。
図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間メダル貸機10とが設置される。台間メダル貸機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、景品管理装置60と、精算機80とが接続される。
【0034】
遊技機20は、遊技媒体であるメダルをメダル投入口23に投入して、3個のドラムを回転させるとともに、ストップボタンを順次押して絵柄をそろえることにより遊技を行うスロットマシンである。3つのドラムの有効ラインに一定の絵柄が揃うと、遊技機20は、絵柄の種類に応じた枚数のメダルを獲得メダルとして払い出す。
【0035】
台間メダル貸機10は、入金の受付、メダルの貸し出し並びにカード管理装置40との通信を行う。台間メダル貸機10は、遊技客が投入した紙幣を受け付けたならば、入金額を含む入金通知をカード管理装置40に送信することで、プリペイド価値をカード管理装置40が管理するプリペイド価値に加算させる。そして、所定のメダル貸操作がなされたならば、メダル貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算したプリペイド価値分に対応する数のメダルを払い出す。
【0036】
また、台間メダル貸機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知を送信する。また、台間メダル貸機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持メダル口座又は貯メダル口座の残高を受信した場合には、該残高を記憶する。そして、持メダル口座の残高を受信し、記憶した場合には、カード管理装置40に対して持メダル減算要求を送信することで、カード管理装置40が管理する持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
【0037】
また、台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けると、自装置が管理する持メダル口座の残高を所定数減算し、減算した数に対応する数のメダルを払い出す。また、台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯メダル再プレイ要求を送信することで、会員管理装置50が管理する貯メダル口座の残高を所定数減算させ、減算した数に対応する数のメダルを払い出す。
【0038】
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持メダル口座の残高を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持メダルを加算させた後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
【0039】
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間メダル貸機10を束ねる中継装置である。カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持メダル数等をカードデータとして管理する管理装置である。
【0040】
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信したならば、挿入されたカードのIDと台間メダル貸機10とを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に送信する。また、カード挿入通知に示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、該カードIDに関連づけられた貯メダル口座の残高を会員管理装置50から取得し、プリペイド価値及び持メダル口座の残高とともに台間メダル貸機10に送信する。
【0041】
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10から持メダル減算要求を受信した場合には、持メダル口座の残高をゼロにクリアし、台間メダル貸機10から持メダル加算要求を受信した場合には、持メダル加算要求に示された持メダル数を持メダル口座に加算する。
【0042】
また、カード管理装置40は、台間メダル貸機10からメダル貸要求を受信した場合には、対応するプリペイド価値を所定値減算し、メダル貸許可を台間メダル貸機10に送信する。そして、貯メダル再プレイ要求を受信した場合には、該貯メダル再プレイ要求を会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯メダル再プレイ許可を出力した場合には、貯メダル再プレイ許可を台間メダル貸機10に送信する。
【0043】
また、カード管理装置40は、景品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持メダル口座の残高を景品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
【0044】
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連づけて、貯メダル数、ポイント、暗証番号及び氏名等を管理する。
【0045】
会員管理装置50は、カード管理装置40から貯メダル口座残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高をカード管理装置40に通知する。また、会員管理装置50は、カード管理装置40を介して貯メダル再プレイ要求を受信したならば、貯メダル再プレイ要求に示されたカードIDに関連づけられた貯メダル口座の残高を所定数減算し、貯メダル再プレイ許可を出力する。
【0046】
また、会員管理装置50は、景品管理装置60から貯メダル口座残高の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯メダル口座の残高を景品管理装置60に通知する。
【0047】
景品管理装置60は、遊技店内の景品交換カウンタに併設された景品交換用の端末装置であり、獲得玉、貯メダル及び持メダルの景品交換処理を行う。この景品管理装置60には、カードのカードIDを読み取るリーダライタ並びに景品を払い出す景品払出装置が接続されている。景品管理装置60は、リーダライタがカードを受け付けた場合には、リーダライタで読み出したカードのカードIDをカード管理装置40に送信して、該カードの持メダル口座残高を要求する。また、貯メダルを景品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯メダル口座残高を要求する。
【0048】
精算機80は、プリペイド価値が対応付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、該カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に相当する現金の払出を行う。
【0049】
図2に示したシステムでメダル貸しを行う場合のメダル貸処理について説明する。遊技客が台間メダル貸機10に対してメダル貸操作を行うと、台間メダル貸機10は、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、メダル貸要求とを含む。
【0050】
カード管理装置40は、メダル貸要求を含む電文を受信すると、該電文内のカードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値(例えば、100円=1度数の場合に5度数)減算してカード管理データを更新し、メダル貸許可を送信元の台間メダル貸機10に送信する。メダル貸許可を受信した台間メダル貸機10は、減算したプリペイド価値に対応する数(例えば25枚)のメダルを払い出す。
【0051】
次に、
図2に示したシステムで持メダルの再プレイを行う場合の持メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けた場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0052】
カード管理装置40は、台間メダル貸機10からカード挿入通知を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの持メダル口座の残高を台間メダル貸機10に通知する。
【0053】
台間メダル貸機10は、カード管理装置40から受信した持メダルの残高を記憶する。そして、カードID及びレートを特定する情報と、持メダル減算要求とを含む電文をカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持メダル減算要求を受信した場合には、カードID及びレートにより特定される持メダル口座の残高をゼロにクリアする。台間メダル貸機10は、持メダル再プレイ操作を受け付けた場合には、記憶した持メダルの残高を所定数減算し、対応する数のメダルを払い出す。
【0054】
台間メダル貸機10は、カード返却操作を受け付けた場合には、カード管理装置40に対して持メダル加算要求を含む電文を送信する。この電文は、排出するカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、持メダルの残高と、持メダル加算要求とを含む。
【0055】
カード管理装置40は、持メダル加算要求を受け付けた場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた持メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの持メダル口座の残高を受信した残高の値に更新する。
【0056】
その後、台間メダル貸機10は、カード管理装置40にカード排出通知を送信し、カードを排出制御する。
【0057】
次に、
図2に示したシステムで貯メダルの再プレイを行う場合の貯メダル再プレイ処理について説明する。台間メダル貸機10は、会員カードを挿入された場合、若しくは会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDに対応する識別情報を読み取った場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードID(若しくは携帯端末から読み取ったカードIDに対応する識別情報。以降、カードIDという)と、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、カード挿入通知とを含む。
【0058】
カード管理装置40は、カード挿入通知の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高と、を含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
【0059】
台間メダル貸機10は、受信した貯メダル再プレイデータを記憶し、貯メダル再プレイデータに示された貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイにおけるメダルの払出単位数(貯メダル再プレイ単位数。例えば25枚)以上である場合には貯メダル再プレイ操作を受け付け可能とする。
【0060】
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータの記憶後、最初に貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯メダル再プレイデータに示された暗証番号と一致するかを確認する。
【0061】
台間メダル貸機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40のローカルアドレスを宛先として指定した電文を送信する。この電文は、台間メダル貸機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間メダル貸機10を特定するアドレス若しくは任意の識別情報と、台間メダル貸機10のレートを特定するための情報と、貯メダル再プレイ要求とを含む。
【0062】
カード管理装置40は、貯メダル再プレイ要求の電文を会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯メダル再プレイ要求の電文を受信した場合には、該電文内のカードIDに関連付けられた貯メダル口座のうち、該電文により特定されたレートの貯メダル口座の残高を所定値減算し、減算後の残高を含む貯メダル再プレイデータを台間メダル貸機10に送信する。
【0063】
台間メダル貸機10は、貯メダル再プレイデータを受信して貯メダル口座の残高を更新し、メダルを貯メダル再プレイ単位数だけ払い出す。また、更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数未満となったかを判定し、貯メダル再プレイ単位数未満となったならば、貯メダル再プレイ操作を受け付け不能とする。更新後の貯メダル口座の残高が貯メダル再プレイ単位数以上であれば、再度貯メダル再プレイ操作を受け付け可能であり、貯メダル再プレイ操作を受け付けた場合には貯メダル再プレイ要求を送信する。2回目以降の貯メダル再プレイ操作では、暗証番号の確認は不要とする状態が継続され、この状態はカードが排出されるまで維持される。この暗証番号の確認は、設定を変更することによって、再プレイ操作ごとに毎回確認する設定も可能である。
【0064】
次に、閉店処理における持メダルからの貯メダルへの移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持メダル口座の残高を確認し、持メダルの残高が「0」より大きい持メダル口座が存在する場合には、該持メダル口座の残高をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯メダル口座の残高に通知された持メダル口座残高を加算して更新する。その後、カード管理装置40は、該持メダル口座の残高をゼロにクリアする。
【0065】
次に、
図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成について説明する。
図3は、
図2に示した遊技機20及び台間メダル貸機10の外観構成を示す図である。なお、紙幣のみを受け付ける台間メダル貸機10を図示したが、硬貨及び電子マネー受付用のユニットを設けることもできる。
【0066】
図3に示すように、遊技機20は、3つのドラムを有するドラム部21と、各種表示を行なう表示部22と、メダル投入口23と、ドラムの回転開始操作を受け付けるスタートレバーやドラムに対応して設けられた3つのストップボタン等を有する操作部24と、遊技機20から払い出されたメダルを受け入れる受け皿25とを有する。
【0067】
また、台間メダル貸機10は、台間メダル貸機10の装置状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する状態表示部11と、メダルを貸し出す際の各種紙幣を受け付ける紙幣挿入口12aと、タッチパネルディスプレイ等の表示操作部13と、カードを受け付けるカード挿入口14aと、携帯端末等をかざすためのかざし部14bと、メダルを遊技機に投出するノズル18aと、計数対象のメダルの投入を受け付けるメダル投入部19aと、計数時に非正規コインである等の理由で該非正規コインが返却される返却口19b
を有する。
【0068】
次に、
図2に示した台間メダル貸機10の内部構成について説明する。
図4は、
図2に示した台間メダル貸機10の内部構成を示すブロック図である。
図4に示すように、台間メダル貸機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18と、計数ユニット19と、返却口19bと、リジェクトボックス19cとを有する。
【0069】
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る読取部である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。通信部15は、通信回線との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。
【0070】
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、カードID16a、計数データ16b、有価価値データ16c、モードデータ16d及びモード定義データ16eを記憶する。
【0071】
カードID16aは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードID16aが更新される。
【0072】
計数データ16bは、メダル投入部19aから投入されたメダルを計数ユニット19で計数した結果を記憶している。この計数データ16bには、正規メダル数と非正規メダル数を含む。
【0073】
有価価値データ16cは、遊技媒体の払い出しを受けるために使用可能な有価価値を示すデータである。この有価価値には、メダル貸しに使用可能なプリペイド価値の残高、持メダル口座の残高並びに貯メダル口座の残高を含む。
【0074】
モードデータ16dは、この台間メダル貸機10において設定されているモードを記憶しており、営業中モード、閉店中モード、従業員モード及びテストモードのいずれかのモードを記憶している。
【0075】
モード定義データ16eは、営業中モード、閉店中モード、従業員モード及びテストモード時のメダル管理方法を規定したものである。それぞれのモードごとに、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの計数の有無と、非正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの搬送先とが設定されている。
【0076】
なお、モード定義データ16eの設定は、カード管理装置40で全ての台間メダル貸機10に共通の設定値を作成して配信する等の方式で実現することも可能である。また、カード管理装置40における設定値の作成は、予め決められた取扱いパターンを選択する方式と、自由に動作のパラメータを組み合わせて設定する方式の選択を可能としても良い。
【0077】
制御部17は、台間メダル貸機10を全体制御する制御部であり、データ管理部17a、判別処理部17b、計数処理部17c、有価価値管理部17d、リジェクトメダル処理部17e及びモード管理部17fを有する。
【0078】
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、カードID16a及び装置IDを含むカード挿入通知をカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から有価価値(プリペイド価値、持メダル及び貯メダルの少なくともいずれか)を受信した場合に、受信した有価価値により有価価値データ16cを更新する。データ管理部17aは、有価価値データ16cに示されたプリペイド価値、持メダル及び貯メダルの値を適宜表示操作部13に表示制御する。
【0079】
また、データ管理部17aは、遊技客によりメダル貸操作が行なわれた場合に、カードID16a及び装置IDを含むメダル貸要求をカード管理装置40に送信する。このメダル貸要求への応答としてメダル貸許可を受信したならば、データ管理部17aは、所定数のメダルを払い出す。
【0080】
また、データ管理部17aは、遊技客により持メダル再プレイ操作が行なわれた場合に、有価価値データ16cに示された持メダル口座の残高を所定数減算し、対応する数のメダルを払い出す。
【0081】
また、データ管理部17aは、遊技客により貯メダル再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID16a及び装置IDを含む貯メダル再プレイ要求をカード管理装置40に送信する。この貯メダル再プレイ要求への応答として貯メダル再プレイ許可を受信したならば、データ管理部17aは、所定数のメダルを払い出す。
【0082】
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID16a、装置ID並びに持メダル数を含む持メダル加算要求をカード管理装置40に送信して、自装置持メダル口座の残高を0にクリアした後、カード排出通知をカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
【0083】
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID16a及び装置IDを含む入金通知をカード管理装置40に送信する。
【0084】
判別処理部17bは、計数ユニット19にメダルが投入された場合に、投入されたメダルが正規のメダルであるか非正規のメダルであるかを判別する処理部である。判別は、投入されたメダルを撮像し、撮像データを正規メダルの画像データと比較することにより行なう。判別の結果は、計数処理部17c、有価価値管理部17d及びリジェクトメダル処理部17eに出力することで、計数データ16b、有価価値データ16c部の更新やリジェクトメダルの処理の分岐条件に使用される。
【0085】
判別処理部17bによる判別処理に係る計数ユニット19の動作を説明する。遊技客により、台間メダル貸機10の前面にあるメダル投入部19aにメダルを投入すると、投入されたメダルは、搬送ベルトで1枚ずつ整列搬送されて計数ユニット内にあるカメラによりメダルの画像が撮像される。判別処理部17bは真贋判定の為に正規メダルの特徴情報を保有しており、カメラで撮像されたメダルの画像から算出した特徴情報と正規メダルの特徴情報を比較することによって個々のメダルの真贋判定を行う。
【0086】
計数処理部17cは、判別処理部17bによる判別の結果と、モードデータ16dに設定されている現在のモードと、当該モードのモード定義データ16eの設定内容に従って、計数データ16bの更新処理を行う。具体的には、メダルが正規だった場合には、現在のモードで正規メダルの計数が「する」となっていた場合には、計数データ16bの正規メダルの計数値を加算し、現在のモードで正規メダルの計数が「しない」となっていた場合には、計数データ16bの正規メダルの計数値を更新しない。また、メダルが非正規だった場合には、現在のモードで非正規メダルの計数が「する」となっていた場合には、計数データ16bの非正規メダルの計数値を加算し、現在のモードで非正規メダルの計数が「しない」となっていた場合には、計数データ16bの非正規メダルの計数値を更新しない。
【0087】
計数処理部17cの処理内容に関して、モードデータ16dに計数しない設定となっていた場合には、計数データ16bの更新は行わないとしているが、計数データ16bをモード別に計数結果の情報を有するデータ形式とした場合には、モード別の計数結果を記録するとしても良い。
【0088】
有価価値管理部17dは、判別処理部17bによる判別の結果と、モードデータ16dに設定されている現在のモードと、当該モードのモード定義データ16eの設定内容に従って、有価価値データ16cの更新処理を行う。具体的には、メダルが正規だった場合には、現在のモードで正規メダルの出玉カウントが「する」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算し、現在のモードで正規メダルの出玉カウントが「しない」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高を更新しない。また、メダルが非正規だった場合には、現在のモードで非正規メダルの出玉カウントが「する」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算し、現在のモードで非正規メダルの出玉カウントが「しない」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高を更新しない。
【0089】
リジェクトメダル処理部17eは、判別処理部17bでメダルが非正規メダルであると判定された場合に、非正規と判定されたメダルを返却口19b又はリジェクトボックス19cに搬送する処理である。返却口19bに搬送するか、リジェクトボックス19cに搬送するかは、モードデータ16dに記憶されているモードと、モード定義データ16eで決定される。当該モードにおけるリジェクト先の設定値が「返却口」となっている場合には非正規メダルは返却口19bに搬送され、当該モードにおけるリジェクト先の設定値が「リジェクトボックス」となっている場合には非正規メダルはリジェクトボックス19cに搬送される。なお、正規メダルであると判定されたメダルは、台間メダル貸機10の背面に設けた投出口から回収路に投出される。
【0090】
モード管理部17fは、モードデータ16dの値の更新処理を行う。モード管理部17fは、通信部15を通してカード管理装置40からの通信でモード変更の指示を受けると、指定されたモードに変更する。また、モード管理部17fは、表示操作部等の操作によってモードの変更を実施することも可能である。
【0091】
次に、台間メダル貸機10の本実施例1に係るデータ構造について説明する。
図5は、
図2に示した台間メダル貸機10の実施例1に係るデータ構造について説明するための説明図である。
【0092】
モード定義データ16eは、モードデータ16dに設定可能なすべてのモードに対して、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの計数の有無と、非正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの搬送先とが設定されている。計数の有無とは、計数結果を計数データ16bに反映するか否かを示す。出玉カウントの有無とは、計数結果を有価価値データ16cに反映するか否かを示す。リジェクト先とは、計数したメダルを非正規メダルと判定した場合に、該メダルの搬送先を指定するものであり、台間メダル貸機10の内部のリジェクトボックス19cか、台間メダル貸機10の筐体前面の返却口19bの設定が可能である。
【0093】
図5に示すモード定義データ16eは、営業中モードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、非正規メダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、非正規メダルのリジェクト先は「リジェクトボックス」が設定されている。
【0094】
閉店中モードは、正規メダルの場合には計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、非正規メダルの場合にも計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、非正規メダルのリジェクト先は「返却口」が設定されている。
【0095】
従業員モードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントは「しない」が設定され、非正規メダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントは「しない」が設定され、非正規メダルのリジェクト先は「返却口」が設定されている。
【0096】
テストモードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、非正規メダルの場合には計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、非正規メダルのリジェクト先は「返却口」が設定されている。
【0097】
次に、台間メダル貸機10のメダル計数時の処理手順について説明する。
図6は、実施例1に係る台間メダル貸機10におけるメダルの計数時の処理手順について説明するためのフローチャートである。
【0098】
まず、モード管理部17fはモードデータ16d及びモード定義データ16eを読み込んで、現在のモードにおける、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルの計数の有無と、非正規メダルの出玉カウントの有無と、非正規メダルのリジェクト先とを決定する(ステップS101)。
【0099】
ステップS101の後、判別処理部17bは、計数ユニット19に投入されたメダルのうちの1枚について、該メダルが正規メダルか非正規メダルかの判別を行う(ステップS102)。メダル判別の結果、正規メダルであった場合には(ステップS103;Yes)、モード情報読取処理(ステップS101)で決定した内容にあわせて、正規メダルの計数の有無が「しない」の場合には(ステップS104;No)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)に移行する。正規メダルの計数の有無が「する」の場合には(ステップS104;Yes)、計数処理部17cは計数データ16bの正規メダル数に1を加算する(ステップS105)。
【0100】
ステップS105の後、正規メダルの出玉カウントの有無が「しない」の場合には(ステップS106;No)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)に移行する。一方、正規メダルの出玉カウントの有無が「する」の場合には(ステップS106;Yes)、有価価値管理部17dは有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算して(ステップS107)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)に移行する。
【0101】
ステップS102におけるメダル判別の結果、非正規メダルであった場合には(ステップS103;No)、モード情報読取処理(ステップS101)で決定した内容にあわせて、非正規メダルの計数の有無が「しない」の場合には(ステップS108;No)、非正規メダルのリジェクト先の判定処理(ステップS112)に移行する。非正規メダルの計数の有無が「する」の場合には(ステップS108;Yes)、計数処理部17cは計数データ16bの非正規メダル数に1を加算する(ステップS109)。
【0102】
ステップS109の後、非正規メダルの出玉カウントの有無が「しない」の場合には(ステップS110;No)、非正規メダルのリジェクト先の判定処理(ステップS112)に移行する。非正規メダルの出玉カウントの有無が「する」の場合には(ステップS110;Yes)、有価価値管理部17dは有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算して(ステップS111)、非正規メダルのリジェクト先の判定処理(ステップS112)に移行する。
【0103】
非正規メダルの計数により持メダル口座の残高を加算した(ステップS111)後、非正規メダルを出玉カウントしない場合(ステップS110;No)、若しくは非正規メダルの計数を行なわない場合(ステップS108;No)、リジェクトメダル処理部17eは、モード情報読取処理(ステップS101)で決定した非正規メダルのリジェクト先を判定する(ステップS112)。
【0104】
判定の結果、リジェクト先が「リジェクトボックス」となっていた場合には(ステップS112;Yes)、リジェクトメダル処理部17eは、非正規メダルをリジェクトボックス19cへ搬送し(ステップS113)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)に移行する。また、リジェクト先が「返却口」となっていた場合には(ステップS112;No)、リジェクトメダル処理部17eは、非正規メダルを返却口19bへ搬送し(ステップS114)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)に移行する。
【0105】
未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS115)では、判別処理部17bは、計数ユニット19にメダル判別処理がまだ実施されていない未処理のメダルが存在するか否かを判定する。未処理のメダルが存在する場合には(ステップS115;Yes)、未処理のメダルを1枚選択し、メダル判別(ステップS102)に移行する。未処理のメダルが存在しない場合には(ステップS115;No)、処理を終了する。
【0106】
上述してきたように、本実施例1では、台間メダル貸機10は、メダルの計数を行なうか否か、計数結果を持メダルに加算するか否か、並びにメダルをどこに排出するかを規定するモードを複数の中から選択することができる。このため、状況に応じて正規メダル及び非正規メダルに対する処理を切り替えることが出来、もって非正規のメダルの取り扱いを効率化することができる。
【実施例2】
【0107】
上述してきた実施例1では、正規のメダルと非正規のメダルとを判別する場合について説明したが、非正規のメダルには、他店から持ち込まれた他店メダルと、自店舗内の他の区画から持ち込まれたメダルとが含まれる。例えば、自店舗内において、複数の貸出レートで遊技を提供する場合には、メダルの貸出レート毎に区画をわけて、他レートのメダルが使用されないようにしている。このとき、区画毎又はレート毎に異なる図案のメダルを用いれば、別区画からのメダルの持ち込みを検知できる。
【0108】
他店メダルについては、自店舗で使用できないため廃棄するのであるが、自店舗内の他区画から持ち込まれたメダル(他レートメダル)については、本来の区画に戻す必要がある。そこで、本実施例2では、非正規のメダルについて、他店メダルと他レートメダルとをさらに区別して判別し、その取り扱いを異ならせる場合について説明する。
【0109】
また、計数対象のメダルに対する非正規メダルの混入率が大きければ、遊技店内で循環した非正規メダルが混ざったのではなく、不正に非正規メダルを混入した可能性が高い。そこで、本実施例2では、非正規メダルの混入状況に応じて警報を発する構成についても説明する。
【0110】
図7は、実施例2に係る台間メダル貸機110の内部構成を示すブロック図である。台間メダル貸機110は、記憶部16がアラート閾値データ116fをさらに記憶し、計数データ116b及びモード定義データ116eの内容が実施例1に示した計数データ16b及びモード定義データ16eと異なる。また、制御部17がアラート報知部117gをさらに備え、判別処理部117b、計数処理部117c、有価価値管理部117d及びリジェクトメダル処理部117eの動作が、実施例1に示した判別処理部17b、計数処理部17c、有価価値管理部17d及びリジェクトメダル処理部17eと異なる。その他の構成及び動作については、実施例1に示した台間メダル貸機10と同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0111】
計数データ116bは、メダル投入部19aから投入されたメダルを計数ユニット19で計数した結果を記憶している。この計数データ116bには、正規メダル数と他レートメダル数とその他の非正規メダル数(他店メダル数)とを含む。
【0112】
モード定義データ116eは、営業中モード、閉店中モード、従業員モード及びテストモード時のメダル管理方法を規定したものである。それぞれのモードごとに、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、他レートメダルの計数の有無と、他レートメダルの出玉カウントの有無と、他レートメダルの搬送先と、他店計数の有無と、他店メダルの出玉カウントの有無と、他店メダルの搬送先とが設定されている。
【0113】
アラート閾値データ116fは、アラート報知部117gにおいて非正規メダルの割合が高いか否かを判定する基準となる閾値を規定するデータである。
【0114】
判別処理部117bは、計数ユニット19にメダルが投入された場合に、投入されたメダルが正規のメダルであるか非正規のメダルであるか、さらに非正規のメダルである場合には当該店舗の他レートのメダルであるのか他店メダルであるかを判別する処理部である。判別は、投入されたメダルを撮像し、撮像データを正規メダルの画像データと比較することにより行なう。判別の結果は、計数処理部117c、有価価値管理部117d及びリジェクトメダル処理部117eに出力することで、計数データ116b、有価価値データ16c部の更新やリジェクトメダルの処理の分岐条件に使用される。
【0115】
計数処理部117cは、判別処理部117bによる判別の結果と、モードデータ16dに設定されている現在のモードと、当該モードのモード定義データ116eの設定内容に従って、計数データ116bの更新処理を行う。具体的には、メダルが正規だった場合には、現在のモードで正規メダルの計数が「する」となっていた場合には、計数データ116bの正規メダルの計数値に1を加算し、現在のモードで正規メダルの計数が「しない」となっていた場合には、計数データ116bの正規メダルの計数値を更新しない。また、メダルが他レートメダルだった場合には、現在のモードで他レートメダルの計数が「する」となっていた場合には、計数データ116bの他レートの計数値に1を加算し、現在のモードで他レートメダルの計数が「しない」となっていた場合には、計数データ116bの他レートの計数値を更新しない。また、メダルが他店メダルだった場合には、現在のモードで他レートメダル以外の非正規メダルの計数が「する」となっていた場合には、計数データ116bの他店メダルの計数値に1を加算し、現在のモードで他店メダルの計数が「しない」となっていた場合には、計数データ116bの他店メダルの計数値を更新しない。
【0116】
有価価値管理部117dは、判別処理部117bによる判別の結果と、モードデータ16dに設定されている現在のモードと、当該モードのモード定義データ116eの設定内容に従って、有価価値データ16cの更新処理を行う。具体的には、メダルが正規だった場合には、現在のモードで正規メダルの出玉カウントが「する」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算し、現在のモードで正規メダルの出玉カウントが「しない」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高を更新しない。また、メダルが他レートメダルだった場合には、現在のモードで他レートメダルの出玉カウントが「する」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算し、現在のモードで他レートメダルの出玉カウントが「しない」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高を更新しない。また、メダルが他店メダルだった場合には、現在のモードで他店の出玉カウントが「する」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算し、現在のモードで他店メダルの出玉カウントが「しない」となっていた場合には、有価価値データ16cの持メダル口座の残高を更新しない。
【0117】
リジェクトメダル処理部117eは、判別処理部117bでメダルが他レートメダル又は他店メダルであると判定された場合に、メダルを返却口19b又はリジェクトボックス19cに搬送する処理である。本実施例2では、返却口19bに搬送するか、リジェクトボックス19cに搬送するかは、モードデータ16dに記憶されているモードと、モード定義データ116eの設定で決定され、他レートメダルと他店メダルのそれぞれについて、「返却口」もしくは「リジェクトボックス」の設定が可能である。「返却口」となっている場合には返却口19bに搬送され、当該モードにおけるリジェクト先の設定値が「リジェクトボックス」となっている場合にはリジェクトボックス19cに搬送される。なお、正規メダルであると判定されたメダルは、台間メダル貸機110の背面に設けた投出口から回収路に投出される。
【0118】
アラート報知部117gは、不正に非正規メダルを持ち込んだ可能性があることを店員に報知する機能である。アラート報知部117gは、1回の計数操作時の計数メダル数とその計数時に含まれていた非正規メダルの比率をアラート閾値データ116fと比較して、その閾値を超えていた場合には、通信部15を介してカード管理装置40に遊技機20を識別する情報等を添付してアラートを通知する。カード管理装置40はアラートの通知を受けると遊技店員端末に、アラートが発生している台間メダル貸機110の識別情報を通知する。
【0119】
上述の通り、実施例2では、アラート報知の要否はアラート閾値データ116fを判定基準として使用しており具体的な設定方式は明示していないが、カード管理装置40から配信されることによって設定されるとしても良い。また、カード管理装置40におけるアラート閾値データ116fの作成方法に関しても、計数時に台間メダル貸機10から計数枚数と非正規メダル混入率をカード管理装置40に常時送付させ、店舗内のすべて台間メダル貸機10から送付されてくる計数枚数と非正規メダル混入率を集計して得られる店舗全体の計数時の非正規メダルの混入率から、所定のルールに従って自動的にアラート閾値データ116fを作成させることも可能である。
【0120】
次に、台間メダル貸機110の本実施例2に係るデータ構造について説明する。
図8は、台間メダル貸機110の実施例2に係るデータ構造について説明するための説明図である。
【0121】
モード定義データ116eは、モードデータ116dに設定可能なすべてのモードに対して、正規メダルの計数の有無と、正規メダルの出玉カウントの有無と、他レートメダルの計数の有無と、他レートメダルの出玉カウントの有無と、他レートメダルの搬送先と、他店メダルの計数の有無と、他店メダルの出玉カウントの有無と、他店メダルの搬送先とが設定されている。計数の有無とは、計数結果を計数データ16bに反映するか否かを示す。出玉カウントの有無とは、計数結果を有価価値データ16cに反映するか否かを示す。リジェクト先とは、計数したメダルを他レートメダルや他店メダル等の非正規メダルと判定した場合に、該メダルの搬送先を指定するものであり、台間メダル貸機110の内部のリジェクトボックス19cか、台間メダル貸機110の筐体前面の返却口19bの設定が可能である。
【0122】
図8に示すモード定義データ116eでは、営業中モードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、他レートメダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、他店メダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、他レートメダルのリジェクト先に「リジェクトボックス」、他店メダルのリジェクト先に「リジェクトボックス」が設定されている。
【0123】
また、モード定義データ116eでは、閉店中モードは、正規メダルの場合には計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、他レートメダルの場合にも計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、他店メダルの場合にも計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、他レートメダルのリジェクト先に「返却口」、他店メダルのリジェクト先に「リジェクトボックス」が設定されている。
【0124】
また、モード定義データ116eでは、従業員モードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントは「しない」が設定され、他レートメダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントは「しない」が設定され、他店メダルの場合にも計数は「する」で出玉カウントは「しない」が設定され、他レートメダルのリジェクト先に「返却口」、他店メダルのリジェクト先に「リジェクトボックス」が設定されている。
【0125】
また、モード定義データ116eでは、テストモードは、正規メダルの場合には計数は「する」で出玉カウントも「する」が設定され、他レートメダルの場合には計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、他店メダルの場合にも計数は「しない」で出玉カウントも「しない」が設定され、他レートメダルのリジェクト先に「返却口」、他店メダルのリジェクト先に「リジェクトボックス」が設定されている。
【0126】
アラート閾値データ116fは、非正規メダル(他レートメダルと他店メダルの合計)の割合が高いか否かを判定する基準となる閾値を設定したものである。計数した枚数が少ない場合には混入率にばらつきが大きくなり、計数した枚数が多い場合には混入率のばらつきが小さくなることを考慮して、計数枚数が小さい時のアラートとする混入率の閾値は高めに、計数枚数が大きい時のアラートとする混入率の閾値は低めに設定することを可能としている。
【0127】
図8に示すアラート閾値データ116fは、計数枚数が1枚から50枚の時のアラート閾値に30%、計数枚数が51枚から100枚の時のアラート閾値に25%、計数枚数が101枚から200枚の時のアラート閾値に20%、計数枚数が201枚から300枚の時のアラート閾値に15%、計数枚数が301枚から500枚の時のアラート閾値に10%、計数枚数が501枚から1000枚の時のアラート閾値に5%、計数枚数が1001枚から2500枚の時のアラート閾値に3%、計数枚数が2501枚以上の時のアラート閾値に2%が設定されている。
【0128】
次に、台間メダル貸機110のメダル計数時の処理手順について説明する。
図9は、実施例2に係る台間メダル貸機110におけるメダルの計数時の処理手順について説明するためのフローチャートである。
【0129】
まず、モード管理部17fはモードデータ16d及びモード定義データ116eを読み込んで、現在のモードにおける、正規メダルの計数の有無と正規メダルの出玉カウントの有無と、他レートメダルの計数の有無と他レートメダルの出玉カウントの有無と他レートメダルのリジェクト先と、他店メダルの計数の有無と他店メダルの出玉カウントの有無と他店メダルのリジェクト先とを決定する(ステップS201)。
【0130】
ステップS201の後、判別処理部117bは、計数ユニット19に投入されたメダルのうちの1枚について、該メダルが正規メダルか他レートメダルか他店メダルかの判別を行う(ステップS202)。メダル判別の結果、正規メダルであった場合には(ステップS203;Yes)、モード情報読取処理(ステップS201)で決定した内容にあわせて、正規メダルの計数の有無が「しない」の場合には(ステップS204;No)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。正規メダルの計数の有無が「する」の場合には(ステップS204;Yes)、計数処理部117cは計数データ116bの正規メダル数に1を加算する(ステップS205)。
【0131】
ステップS205の後、正規メダルの出玉カウントの有無が「しない」の場合には(ステップS206;No)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。一方、正規メダルの出玉カウントの有無が「する」の場合には(ステップS206;Yes)、有価価値管理部117dは有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算して(ステップS207)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。
【0132】
ステップS202におけるメダル判別の結果、非正規メダルであった場合には(ステップS203;No)、さらに他レートメダルなのか他店メダルなのかの判定を行う(ステップS208)。他レートメダルであった場合には(ステップS208;Yes)、モード情報読取処理(ステップS201)で決定した内容にあわせて、他レートメダルの計数の有無が「しない」の場合には(ステップS209;No)、他レートメダルのリジェクト先の判定処理(ステップS213)に移行する。他レートメダルの計数の有無が「する」の場合には(ステップS209;Yes)、計数処理部117cは計数データ116bの他レートメダル数に1を加算する(ステップS210)。
【0133】
ステップS210の後、他レートメダルの出玉カウントの有無が「しない」の場合には(ステップS211;No)、他レートメダルのリジェクト先の判定処理(ステップS213)に移行する。他レートメダルの出玉カウントの有無が「する」の場合には(ステップS211;Yes)、有価価値管理部117dは有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算して(ステップS212)、他レートメダルのリジェクト先の判定処理(ステップS213)に移行する。
【0134】
他レートメダルの計数により持メダル口座の残高を加算した(ステップS212)後、他レートメダルを出玉カウントしない場合(ステップS211;No)、若しくは他レートメダルの計数を行なわない場合(ステップS209;No)、リジェクトメダル処理部117eは、モード情報読取処理(ステップS201)で決定した他レートメダルのリジェクト先を判定する(ステップS213)。
【0135】
判定の結果、リジェクト先が「リジェクトボックス」となっていた場合には(ステップS213;Yes)、リジェクトメダル処理部117eは、他レートメダルをリジェクトボックス19cへ搬送する(ステップS214)。また、リジェクト先が「返却口」となっていた場合には(ステップS213;No)、リジェクトメダル処理部117eは他レートメダルを返却口19bへ搬送し(ステップS215)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。
【0136】
ステップS202におけるメダル判別の結果、他店メダルであった場合には(ステップS208;No)、モード情報読取処理(ステップS201)で決定した内容にあわせて、他店メダルの計数の有無が「しない」の場合には(ステップS216;No)、他店メダルのリジェクト先の判定処理(ステップS220)に移行する。他店メダルの計数の有無が「する」の場合には(ステップS216;Yes)、計数処理部117cは計数データ116bの他店メダル数に1を加算する(ステップS217)。
【0137】
ステップS217の後、他店メダルの出玉カウントの有無が「しない」の場合には(ステップS218;No)、他店メダルのリジェクト先の判定処理(ステップS220)に移行する。他店メダルの出玉カウントの有無が「する」の場合には(ステップS218;Yes)、有価価値管理部117dは有価価値データ16cの持メダル口座の残高に1を加算して(ステップS219)、他店メダル等リジェクト先の判定処理(ステップS220)に移行する。
【0138】
他店メダルの計数により持メダル口座の残高を加算した(ステップS219)後、他店メダルを出玉カウントしない場合(ステップS218;No)、若しくは他店メダルの計数を行なわない場合(ステップS216;No)、リジェクトメダル処理部117eは、モード情報読取処理(ステップS201)で決定した他店メダルのリジェクト先を判定する(ステップS220)。
【0139】
判定の結果、リジェクト先が「リジェクトボックス」となっていた場合には(ステップS220;Yes)、リジェクトメダル処理部117eは、他店をリジェクトボックス19cへ搬送し(ステップS214)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。また、リジェクト先が「返却口」となっていた場合には(ステップS220;No)、リジェクトメダル処理部117eは、他店メダルを返却口19bへ搬送し(ステップS215)、未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)に移行する。
【0140】
未処理のメダルの有無の判定処理(ステップS221)では、判別処理部117bは、計数ユニット19にメダル判別処理がまだ実施されていない未処理のメダルが存在するか否かを判定する。未処理のメダルが存在する場合には(ステップS221;Yes)、未処理のメダルを1枚選択し、メダル判別(ステップS202)に移行する。
【0141】
未処理のメダルが存在しない場合には(ステップS221;No)、今回の計数処理で計数したメダル枚数と非正規メダルの混入率と、アラート閾値データ116fを比較して、アラート発報の対象か否かの判定処理(ステップS222)を実施する。アラート判定の結果でアラートが不要と判定した場合には(ステップS223;No)、処理終了する。アラート判定の結果でアラート発報の対象と判定した場合には(ステップS223;Yes)、不正に非正規メダルを持ち込んだ可能性があることを遊技店員端末に報知して(ステップS224)、処理を終了する。
【0142】
上述してきたように、本実施例2では、台間メダル貸機110は、メダルが正規メダルであるのか、非正規メダルであるのか、非正規メダルの場合には自店の他レートのメダルであるのか、他店メダル等の他レートメダル以外の非正規メダルであるのかの判別を行い、判別結果ごとに、メダルの計数を行なうか否か、計数結果を持メダルに加算するか否か、並びにメダルをどこに排出するかを規定するモードを複数の中から選択することができる。また、メダル計数時の非正規メダルの混入比率によって、メダル計数時に不正な非正規メダルの混入が行われた可能性のある遊技機20を特定し遊技店店員に報知することができる。このことにより、状況に応じて正規メダル、他レートメダル及び他店メダル等の非正規メダルに対する処理を切り替えることができ、非正規メダルの不正持ち込みをタイムリーに特定することができ、もって非正規のメダルの取り扱いを効率化することができる。
【0143】
なお、上述してきたように、本実施例2では、アラート閾値データ116fの閾値を超えた場合のみ、閾値を超えた数の非正規メダルが計数されたこと及びその計数された台間メダル貸機110の識別番号を通知しているが、カード管理装置40への通知内容はこれに限定されるものではなく、台間メダル貸機10からモード別に計数された正規メダル枚数及び非正規メダル枚数を送信させて、カード管理装置40で集計した結果をアラート閾値データ116fの自動作成や非正規メダルの混入率の現状把握などに活用することも可能である。また、台間メダル貸機10からのカード管理装置40への通知条件に関しても、非正規メダルの混入率ではなく非正規メダルが混入されている場合にはすべてアラートの通知を行うとしても良い。
【0144】
また、上述の実施例1及び2では、メダルの画像(凹凸パターンなど)を判別する例を示しているが、メダルの判別方法はこれに限定されず、反射率データあるいは反射波長データなど色あるいは光沢などを判別する方法、内蔵したタグを判別する方法などを用いてもよく、運用対象と運用対象外のメダルを判別可能であれば特に限定されない。
【0145】
また、上述の実施例1及び2では、他店メダルについて詳細な判別を行なっていなかったが、他店メダルをさらに判別するよう構成してもよい。具体的には、自店舗で使用されていない他店メダルの計数時には該他店メダルの画像を記憶し、同一の他店メダルの計数に対してはより厳しい判定閾値を用いることで、他店メダルの持ち込みをさらに精度良く検知することができる。
【0146】
また、上述の実施例1及び2では、遊技媒体としてメダルを使用する場合を例に説明を行なったが、遊技媒体として遊技玉を使用する場合であっても本発明を適用可能である。
【0147】
また、上述の実施例1及び2では、カードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティックであってもよい。特に、ICチップ付携帯端末を媒体として用いる場合は、当該携帯端末のICチップから非接触にて取得可能な識別情報を用いて携帯端末を一意に識別できるため、当該識別情報に関連付けて遊技媒体数を管理することができる。
【0148】
また、上述の実施例1及び2では、モード定義データ16eやモード定義データ116eの通り、モードとして「営業中モード」、「閉店中モード」、「従業員モード」及び「テストモード」、モード別の動作パラメータとして「正規メダル時の計数する・しない」、「正規メダル時の出玉カウントする・しない」、「他レートメダル時の計数する・しない」、「他店メダル時の計数する・しない」、「他レートメダル時の出玉カウントする・しない」、「他店メダル時の出玉カウントする・しない」、「他レートメダル時のリジェクト先」、「他店メダル時のリジェクト先」の設定を行えるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。モードとしては不正操作による「エラーモード」やカード管理装置40との接続ができていない「オフラインモード」など、動作パラメータとしては「計数動作する・しない」などを追加することも可能である。
【0149】
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。