(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記要素(220、320、720、840、920、930、1020、1030、1120、1130、1220、1320、1322、1324、1326、1340)が、前記ミッドソール(210、310、410、510、610、710、810、900、1000、1100、1210)の前記材料の内側へ延びる、請求項1に記載のソール(200、1200、1300)。
前記要素(220、320、920、930、1020、1030、1120、1130)が、電子構成要素を受け取るための凹部を備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のソール(200)。
前記ソールが、前記ミッドソール(210、410、510)の前記材料に配置されたかかと取巻体(230、530)をさらに備え、前記かかと取巻体(230、530)が、それぞれかかとの内側および外側を独立して囲むように設計された内側指状部(238、438、538)および外側指状部(235、435、535)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載のソール(200)。
前記要素(920、930、1020、1030、1120、1130)が、互いに対して摺動できる少なくとも第1の板状要素(920、1020、1120)および第2の板状要素(930、1030、1130)を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のソール。
前記ミッドソール(1100)の前記材料(1140、1145)が、前記第2の板状要素(1130)に対する前記第1の板状要素(1120)の摺動運動に反対に作用する復元力を提供し、当該復元力は、前記第1の板状要素(1120)および前記第2の板状要素(1130)を取り囲む前記ミッドソール(1100)の材料の圧縮に基づいて提供される、請求項9または10に記載のソール。
前記要素が、前記ミッドソールの前記材料(1210)を通る通路(1230、1330)を画定する少なくとも1つの環状体(1220、1320、1322、1324、1326)を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載のソール(1200、1300)。
前記要素が、ハニカムパターンで配置された複数の環状体(1322、1324、1326)を備える領域ユニット(1340)を備える、請求項12に記載のソール(1300)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、従来技術に基づいて、本発明の目的は、靴、特に運動靴にとってより良好なソールを提供することである。本発明のさらなる目的は、追加の要素を用いて靴のソールの特性に影響を与える改善された可能性を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、これらの問題は、ランダムに配置された発泡材料の粒子を含むミッドソールを備え、少なくとも1方向に発泡材料より高い変形硬度を有する要素をさらに備え、ミッドソールの材料がその要素を少なくとも部分的に取り囲む、靴、特に運動靴用のソールによって解決される。
【0011】
好ましい実施形態では、この要素は、ミッドソールの材料の内側へ少なくとも部分的に延びる。
【0012】
さらに好ましい実施形態では、この要素は、ミッドソールの発泡材料に接合されない。
【0013】
発泡材料の粒子と、少なくとも1方向に発泡材料より高い変形硬度を有する追加の要素とを同時に使用することで、ミッドソールに対する設計の自由が大きくなる。したがって、この要素は、たとえば、足が運ばれる運動とともに動く好ましい方向を有し、それと同時に、可撓性がほとんどまたはまったくない阻止方向を有する。さらに、1つの部分領域、たとえば前足区域内、特に親指の下、および/またはかかと区域内の領域だけが、たとえば、発泡材料、たとえば発泡TPUの粒子を含むことができる。これにより、発泡TPUの良好な弾性およびクッション特性のため、足が地面に当たって押し戻されるときに特に良好なクッションが得られ、また一歩踏み込む間のエネルギーの損失が少なくなる。同時に、追加の要素は、ミッドソール内、たとえば中足領域内に完全もしくは部分的に埋め込むことができ、またはミッドソールの他の領域内でミッドソールの材料の内側へ少なくとも部分的に延びることができる。要素がミッドソール内に完全またはほぼ完全に埋め込まれた場合、要素はソールの踏面に接触しないため、足が地面に当たるときの障害がなくなる。さらに、ソールの異なる領域の特性は、互いに実質上独立して影響を受けることができる。しかし、要素が一部しかミッドソール内に埋め込まれていない場合、またはミッドソールによって囲まれていない場合、要素はそれぞれソールの表面の特性にさらなる影響を与えることができる。
【0014】
さらに、一実施形態では、要素が発泡材料との接合を含む必要がないため、ミッドソールの材料、特にミッドソールの発泡材料と接着できない材料を、追加の要素の製造に使用することもできる。そのような材料は、接着可能な材料より安価であることが多い。要素に対する材料を選択するための他の基準は、たとえば、重量を低減させる働きをする材料、または耐摩耗性はないがソールの安定性を増大させる材料である。例として、ポリプロピレンおよびポリエチレンを可能な材料としてここに挙げる。
【0015】
しかし、さらなる実施形態では、要素は、ミッドソールの材料、特にミッドソールの発泡材料との接合を含むこともできる。これにより、ソールの安定性をさらに増大させることができる。そのような接合は、たとえば、要素の材料とミッドソールの材料を溶解させて溶け込ませることによって実現することができる。好ましい実施形態では、粉末状の追加の熱可塑性ウレタンが添加され、それによって、要素とミッドソールの材料、特に発泡材料との間でよりよい接合を得ることができる。
【0016】
さらなる利点は、ランダムに配置された発泡材料の粒子を使用することによって提供される。粒子は特に容易に取り扱うことができ、ランダムな配置によって製造中の位置合わせが一切必要ではなくなるため、そのようなソールの製造が著しく容易になる。
【0017】
前述のように、要素は、ソールおよび靴の要件プロファイルに従って、1つまたは複数の異なる材料、たとえばプラスチック、ソールの他の発泡材料以外の特性を有する発泡材料、箔、2次元および3次元の布、木材、金属などから製造することができる。原則的に、要素は、たとえば様々な隅および角度、異なる幅、長さ、および高さなどのような複数の形状をさらに備えることができる。さらに、要素は、ミッドソール内、たとえばミッドソールの上部領域、中心領域、または下部領域内などで、異なる位置および異なる向きに少なくとも部分的に埋め込むことができ、前足領域もしくはかかと区域まで、または両方の領域まで延びることができ、あるいはミッドソール内に斜めに位置することなどができる。要素の好ましい実施形態について、以下でより詳細に説明する。
【0018】
好ましい実施形態では、ミッドソールが少なくとも部分的に構成される発泡材料の粒子は、発泡エチレン酢酸ビニル(eEVA)、発泡熱可塑性ウレタン(eTPU)、発泡ポリプロピレン(ePP)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、発泡ポリオキシメチレン(ePOM)、発泡ポリスチレン(PS)、発泡ポリエチレン(ePE)、発泡ポリオキシエチレン(ePOE)、発泡エチレンプロピレンジエンモノマー(eEPDM)という材料の1つまたは複数を含む。ソールの要件プロファイルに従って、物質特有の特性のため、これらの材料の1つまたは複数を製造に有利に使用することができる。
【0019】
さらに好ましい実施形態では、ミッドソールは、発泡材料が要素を少なくとも部分的に取り囲むように設計される。好ましくは、要素は、ミッドソールの発泡材料を通って少なくとも部分的に延びる。それによって、接合を必要とすることなく、要素と発泡材料との間の少なくとも部分的な接続を実現することができる。これにより、構築上の自由が増大し、したがってソール、特に発泡材料を有する領域の特性に精密に調整された影響を与える可能性が増大する。特に、上記で論じたように、接着可能でない材料を使用することもできる。
【0020】
さらなる任意選択の実施形態では、前述のように、ミッドソール、特にミッドソールの発泡材料と要素との間に、追加の接合、たとえば接着接合、融着、または粉末状の熱可塑性ウレタンを添加することによって実現される接合を与えることができる。
【0021】
さらに好ましい実施形態では、ソールは、第1に要素を金型内へ挿入し、次にミッドソールの発泡材料の粒子でこの金型を充填することによって製造することができる。それによって、たとえば、発泡材料を切り開き、要素の挿入後に再び閉じる必要なく、要素を発泡材料内に配置することが可能である。そのような場合、所望される場合は、要素と発泡材料との間に接合を生じさせるために、上記のように、粉末状の熱可塑性ウレタンを任意選択で添加することができる。適した寸法の粒子およびそれらの粒子を金型内へ挿入する適当な方法を使用することによって、粒子はさらに確実に、所期の位置にある要素の周りを流れ、かつ/またはその要素を取り囲むことができ、その結果、発泡材料内、たとえば要素の下および/または後ろの孔および/または傷がより少なくなる。これにより、そのようなソールの製造処理が著しく簡略化される。
【0022】
さらに好ましい実施形態では、ミッドソールの発泡材料の粒子は、金型内へ充填された後、加熱および/または加圧および/または蒸気処理にかけられる。それによって、粒子の表面を少なくとも部分的に溶解させることができ、その結果、粒子表面は冷却後にともに接合される。さらに、加熱および/または加圧および/または蒸気処理によって、粒子はまた、化学反応による接合を形成することもできる。そのような接合は非常に頑丈であり、耐久性があり、さらなる接合物質、たとえば接着剤の使用を必要としない。これにより、ソールの製造をとりわけより容易に、安全に、高い費用効果で、かつ環境にやさしく行うことができる。
【0023】
一実施形態では、要素は、ミッドソールの材料全体にわたって、好ましくはミッドソールの発泡材料全体にわたって、骨格(スケルトン、骨組)状に少なくとも部分的に延びる。骨組状の構造により、重量の低減とともに、ソールの特性に選択的な影響を与えることが可能になる。
【0024】
さらなる実施形態では、要素は、複数の棒状の区間を備える。またこれにより、重量の低減とともに、ソールの特性に選択的な影響を与えることが可能となり、直線的な棒状の要素またはそのような部分要素を備える要素を特に容易に製造できるという追加の利点が得られる。
【0025】
さらなる実施形態では、要素はまた、非対称とすることができ、螺旋状とすることができ、モジュラ要素として設計することができ、かつ/または異なる材料からなることができる。要素は、たとえば、1つの材料の中核または基本要素と、1つまたはさらに異なる材料の隣接部分とを備えることができ、射出成型を介して一体部分として製造される。さらなる実施形態では、要素の部分的なモジュールを基本要素に固定し、または基本要素内へ挿入することができる。要素は、最適の固着のために、異なる厚さもしくは曲率、または十字形もしくは星形の直径を有することができ、ミッドソールの材料内、特に発泡材料内に最大表面を有する。さらに、要素の異なる領域またはアームまたは部分は、異なる可撓性を有することができ、したがって、靴の要件に従って調整することができる。
【0026】
さらなる実施形態では、要素は、少なくとも複数の区間内に中空区間を含む。これにより、重量のさらなる低減を可能にし、要素の安定性、特に骨組状および/もしくは棒状の要素、またはその一部分の安定性をさらに増大させる。
【0027】
一実施形態では、要素は、少なくとも部分的に格子状である。格子状要素は、格子の寸法に従って、比較的大きい平坦な領域内でソールの特性に影響を与えることを可能にし、それと同時に、たとえば平坦区域状の要素に比較して軽量化される。これは特に、要素が上記のように、少なくとも部分的に中空区間を含む場合に当てはまる。さらに、格子状要素を用いると、上記のように、発泡材料の粒子がより容易に要素の周りを流れ、または要素を取り囲むことができるため、製造処理が簡略化される。これにより、発泡材料内の傷の形成が低減される。同じことが、骨格および棒状の要素にも当てはまる。
【0028】
格子状要素は、1つまたは複数の他の領域より格子構造が細かい網状または広い網状である1つまたは複数の領域を含むことができる。
【0029】
さらなる実施形態では、格子状要素はまた、かかと区域内(または他の区域内)で、ソール内の開いた領域に橋をかける働きをし、それによってソールにトランポリン構造を与えることができる。この目的で使用される格子要素、および本明細書に記載する本発明の態様と有利に組み合わせることができる靴のソールに対するさらなる格子状要素の実施形態の例は、たとえば、US 2005/0108898 A1およびEP 0 873 061 B1に記載されている。
【0030】
本発明の別の態様によれば、要素は、電子構成要素を受け取るための凹部を備える。そのような構成要素は、たとえば、GPS送信器/受信器とすることができ、位置、現在のランニング速度、移動した距離、目的地までの距離、または位置もしくは速度に関係する任意の種類の情報を判定する働きをすることができる。さらに、要素は、たとえば、無線受信器および記憶要素を備えることができ、その結果、たとえば、心拍数モニタによって送信される現在の心臓周波数を記憶することができる。構成要素はまた、複数の機能性、たとえばGPS送信器/受信器、無線受信器、およびメモリを提供することができ、その結果、特有の経路に沿った位置データに応じて心拍数を記憶することができる。
【0031】
さらに、電子構成要素を他の要素内に一体化することができ、または電子構成要素自体が1つの構造として要素を形成することができる。例として、本発明の態様と有利に組み合わせることができる電子構成要素の構造の実施形態は、たとえばUS 2010/0063778 A1に記載されている。電子構成要素のさらなる例には、光センサ、電極(導電材料)を有するセンサ、近距離通信タグまたはチップ、圧力センサ、周辺区間に位置するフレキシブルディスプレイ、制御パネル、LEDユニット、外部から誘導的に充電できる電池などがある。
【0032】
好ましい実施形態では、構成要素を受け取るための凹部は、要素のうち、すべての側面がミッドソールによって取り囲まれているわけではない領域内に配置される。これにより、電子構成要素を受け取るための凹部にアクセスすることを可能にする。したがって、構成要素は、たとえば、さらなる機能性を提供する別の構成要素に置き換えるために、または構成要素の電源を変更するために、交換することができる。
【0033】
本発明のさらなる態様によれば、ソールは、ミッドソールの材料に配置されたかかと取巻体(ヒールクリップ、かかと留め具)を含む。好ましくは、かかと取巻体は、ミッドソールの発泡材料に固定される。かかと取巻体は、それぞれソール上または靴の中で足をより良好に固定する働きをする。たとえば、それぞれ歩行またはランニング中の水疱の形成を防止するには、良好な固定が必要である。
【0034】
さらに好ましい実施形態では、かかと取巻体は、アキレス腱の領域内に凹部を有する。この凹部は、足が運ばれて地面から離れるときにかかと取巻体、特にかかと取巻体の上縁部がアキレス腱を圧迫するのを防止し、またはアキレス腱にこすれるのを防止する。そのような圧迫またはこすれは、アキレス腱の痛みを伴う刺激および負傷を招きうる。したがって、凹部は靴の履き心地よさを増大させ、負傷を回避するのに役立つ。
【0035】
さらに好ましい実施形態では、かかと取巻体は、それぞれかかとの内側および外側を独立して囲むように設計された内側指状部および外側指状部を備える。これにより、靴の履き心地よさおよび動く余地をさらに増大させながら、それと同時に、靴の中で足の十分な固定を確実にする。これは、負傷のさらなる防止につながる。
【0036】
さらなる実施形態では、かかと取巻体は、1つの指状部のみ、たとえば外側もしくは内側または中心に配置された指状部のみを備える。
【0037】
さらなる実施形態では、かかと取巻体と要素は、一体部分として提供される。これにより、靴構造の安定性が増大し、製造が簡略化される。特に、たとえば接着剤などの材料および追加の作業ステップが必要ではなくなる。
【0038】
本発明のさらなる態様では、ソールは、ミッドソール、好ましくはミッドソールの発泡材料に配置されたケージ要素をさらに備え、ケージ要素は、外側および/または内側で上部を3次元に囲むように設計される。ケージ要素は、それ自体、靴の中で足を固定する働きをする。
【0039】
好ましい実施形態では、ケージ要素、要素、および/またはかかと取巻体は、一体部分として提供される。これにより、靴構造の安定性が増大し、製造が簡略化される。特に、たとえば接着剤または縫い糸などの材料および追加の作業ステップが必要ではなくなる。
【0040】
さらなる実施形態では、要素は、発泡材料の変形を選択的に制限するように、側面で発泡材料の一部を少なくとも部分的に囲む。これにより、発泡材料のクッション特性およびソールの安定性にも同様に影響を与えることができる。
【0041】
本発明のさらなる態様によれば、要素の少なくとも1つの部分領域内に、アウトソール層が配置される。そのようなアウトソールは、摩耗からソールを保護する働きをし、地面に対するグリップ力およびソールの滑り抵抗をさらに増大させることができる。
【0042】
一実施形態では、それによって要素をアウトソールに接続することができ、その結果、要素を器具内へ容易に挿入することができ、それによって製造処理がかなり簡略化される。
【0043】
本発明のさらなる態様によれば、要素は、互いに対して摺動できる少なくとも第1の板状要素および第2の板状要素を備える。
【0044】
好ましい実施形態では、第1の板状要素は、第2の板状要素に対して様々な方向に摺動することができる。
【0045】
さらに好ましい実施形態では、第1の板状要素と第2の板状要素はそれぞれ、湾曲した摺動面を有する。
【0046】
さらに、ミッドソールの材料が第2の板状要素に対する第1の板状要素の摺動運動に反対に作用する復元力を提供する一実施形態が、特に好ましい。
【0047】
特に、本発明の一態様によれば、ミッドソールのかかと区域内で実質上水平方向に取り付けられた2つの板状要素を有利に使用することができ、2つの板状要素は、互いに対して様々な方向に動くことができ、ミッドソール材料によって提供される復元力は、その相対的な運動に反対に作用して、ランニング時に着用者の運動器官に影響を与える水平方向の剪断力を受け取る。これにより、そのようなソールを有する靴の着用者の関節の摩耗および負傷のリスクが低減される。互いに対して動くことができ、本明細書に記載する本発明の態様によって有利に組み合わせることができるそのような板状要素の実施形態の例は、たとえばDE 102 44 433 B4およびDE 102 44 435 B4に見られる。
【0048】
好ましくは、要素は、ミッドソールの材料を通る通路を画定する少なくとも1つの環状体を備える。
【0049】
特に、環状体は、ミッドソールの底面からミッドソールの厚さを通ってミッドソールの頂面まで延びる通路を画定することができる。この通路は、空の空間として残すことができる。この通路はまた、通気性のある材料、好ましくは湿気が通路を通ってミッドソールの頂面の方へ進まないようにする通気性のある材料を含むこともできる。このようにして、ミッドソール内に通気開口を作ることができる。これにより、着用者の足を冷やしてたとえば過度の発汗を防止するのに役立つことができる。環状体はまた、特に空の空間として残した場合、通路内でミッドソール材料を節約することによって、ソールの重量を低減させるのに役立つことができる。
【0050】
少なくとも1つの環状体は、六角形のフランジをさらに備える」ことができる。好ましくは、要素は、ハニカムパターンで配置された複数の環状体を含む領域(クリマ(clima))ユニットを含む。
【0051】
環状体に六角形のフランジを提供することによって、環状体に安定性が提供され、それと同時に、環状体によって占有されるミッドソール空間が大きくなりすぎないようにする。特にミッドソール内に複数の環状体が配置され、たとえばかかと領域または前足領域内に領域ユニットを形成する場合、環状体の六角形のフランジによって、これらの環状体をハニカムパターンで配置することが可能になる。これにより、領域ユニットに良好な安定性を提供することができ、それと同時に、環状体の「パッキング速度」を速くすることが可能になり、その結果、小型の領域ユニットを得ることができる。
【0052】
本発明のさらなる態様は、前述の実施形態のいずれか1つによるソールを有する靴、特に運動靴に関する。ここで、ソールおよび靴の要件プロファイルに従って、上記の実施形態の単一の態様および本発明の態様を有利に組み合わせることができる。さらに、これらの態様がそれぞれの目的にとって重要でない場合、個々の態様を考慮しないことも可能である。
【0053】
以下の詳細な説明では、本発明によるソールの現在好ましい例および実施形態について、以下の図を参照しながら説明する。
【発明を実施するための形態】
【0055】
以下の詳細な説明では、本発明の現在好ましい実施形態について、運動靴を参照して説明する。しかし、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではないことを強調する。たとえば、本発明は、安全靴、カジュアルシューズ、トレッキングシューズ、ゴルフシューズ、冬用シューズ、または他の靴に使用することもできる。
【0056】
図1は、従来技術の一実施形態を示す。
図1は特に、ソール100を示し、ソールの材料110上に平坦な補強要素120が接着されている。そのような一実施形態には、すでに上記したように、いくつかの欠点がある。一方で、ともに接合でき、特にともに接着できる材料しか使用することができない。また、接合の必要性により、製造の労力、必要な接合剤の量、したがって製造の労力が増大し、ソール100の特性に影響を与える可能性がさらに制限される。さらに、ソールの底面に固定、たとえば接着された補強要素120には、地面に当たったときに補強要素120がソール100の挙動に悪影響を与え得るという欠点がある。したがって、たとえば、補強要素120は、でこぼこした地面上(たとえば、石または根の上)を踏んだときに足を滑らせることにつながり、したがって着用者の転倒を引き起こすことがある。
【0057】
図2は、本発明の一実施形態によるソール200を示す。ソール200は、ミッドソール210、変形/補強要素220、かかと取巻体230、およびアウトソール250を備える。
【0058】
ミッドソール210は、ランダムに配置された発泡材料の粒子を含む。一実施形態では、ミッドソール210全体は、発泡材料からなる。しかし、ここでは、ミッドソール210の異なる部分領域で、異なる発泡材料または様々な発泡材料の混合物を使用することができる。さらなる実施形態では、ミッドソール210の1つまたはいくつかの部分領域のみが発泡材料からなり、ミッドソール210の残りは非発泡材料からなる。異なる発泡および/または非発泡材料の適した組合せによって、所望のクッションおよび安定性特性を有するミッドソール210を製造することができる。発泡材料の粒子は特に、発泡エチレン酢酸ビニル(eEVA)、発泡熱可塑性ウレタン(eTPU)、発泡ポリプロピレン(ePP)、発泡ポリアミド(ePA)、発泡ポリエーテルブロックアミド(ePEBA)、発泡ポリオキシメチレン(ePOM)、発泡ポリスチレン(PS)、発泡ポリエチレン(ePE)、発泡ポリオキシエチレン(ePOE)、発泡エチレンプロピレンジエンモノマー(eEPDM)という材料の1つまたは複数を含むことができる。これらの材料はそれぞれ、特有の特徴的な特性を有し、ソールに対する要件のプロファイルに従って、靴のソールの製造に有利に使用することができる。したがって、特にeTPUは、より低いまたはより高い温度でも変化しない優れたクッション特性を有する。さらに、eTPUは非常に弾性が高く、圧縮の場合、たとえば足が地面に当たったときは、蓄積されたエネルギーが後の膨張中にほぼ完全に足へ戻る。これにより、運動の効率が増大する。対照的に、ePPを用いると、重量が非常に小さくなるとともに、安定性が増大する。好ましい実施形態では、ミッドソール210は、たとえば前足領域内、特につま先の下、ならびにかかと区域内に、eTPUの部分領域を含み、ミッドソールの残りは、ePPもしくはeEVAまたは別の発泡もしくは非発泡材料からなる。前足およびかかと区域内のeTPUおよび残りの区間内のePPのミッドソール210は、eTPUの良好なクッション特性によって着用者の足および関節を負傷から保護しながら、ePPを使用することでソールの重量を低く維持する。そのような組合せは、たとえばランニングシューズのソールにとって有利である。
【0059】
ミッドソール210は、少なくとも部分的に要素220をさらに取り囲む。
図2に示す実施形態では、要素220は変形または補強要素である。好ましい実施形態では、要素220は、少なくとも1方向にミッドソール220の発泡材料より高い変形硬度を有する。さらなる実施形態では、要素220はまた、たとえばアウトソール、ならびに/または装飾的要素、ならびに/または電子構成要素および/もしくは電子構成要素を受け取るための要素、あるいは任意の他の機能要素とすることができる。
【0060】
図2に示す実施形態では、要素220は、ミッドソール210によってほぼ完全に取り囲まれる。好ましくは、要素220は、ミッドソール210の材料の内側全体にわたって少なくとも部分的に延びる。2つの線形領域225、ならびにミッドソール210の反対側の対応する部分のみを、外側から部分的に見ることができる。好ましい実施形態では、要素220は、たとえば接着接合によって、ミッドソール210と接合されていない。特に、好ましい実施形態では、要素は、ミッドソール210の発泡材料との接着接合をもたない。特に好ましい実施形態では、要素220は、ミッドソール210の発泡材料によって少なくとも部分的にさらに取り囲まれ、特に好ましくは、要素220は、発泡材料の内側全体にわたって少なくとも部分的に延びる。ミッドソール210が要素を部分的に取り囲むため、要素220を固定するための接合が必要ではなくなる。したがって、接着可能でない材料を、ソールの製造に使用することもできる。代替実施形態では、要素220はまた、接合によってミッドソール210にさらに接続することもできる。所望する場合、この接合を使用して、要素220とミッドソール210との間の接合の安定性を増大させることができる。さらなる実施形態では、要素220は、わずかな部分、たとえば約2分の1もしくは約4分の1または任意の他の部分のみが、ミッドソール210によって取り囲まれる。
【0061】
図2に示す実施形態では、要素は、ミッドソール210の材料を通って、好ましくは発泡材料を通って、骨組状に延びる。ミッドソール210が、上記のように、発泡および/もしくは非発泡材料または材料の混合物の異なる領域を有する場合、さらなる実施形態では、要素220は、これらの領域のすべてもしくは一部、またはさらには1つのみを通って延びることができる。この場合、実施形態の例に基づいて上述したように、原則的に、要素220の多数の2次元および/または3次元の実施形態ならびに配向が可能である。好ましい実施形態では、要素220は、
図2に示すように骨組状に設計される。これにより、たとえば平坦な要素と比較すると、かなりの材料の節約および軽量化を可能にしながら、それでもなお、より大きい区域内でたとえばソールの硬度または安定性などの特性を制御することが可能である。
図2に示す変形/補強要素220を用いると、たとえば中足領域全体の安定性および変形硬度の増大が可能になり、材料の使用量が低減し、したがって要素220の重量が小さくなる。これにより最終的に、非常に軽量のソール、たとえば200g未満、好ましくは150g未満、特に好ましくは100g未満の重量を有するソールの構築が可能になり、それでもなお十分な安定性が得られる。また、そのような軽量の要素220を使用することで、たとえばeEVAおよび/またはePPなどの非常に軽量な材料を、ミッドソール210の構築に使用することが可能になる。eEVAおよび/またはePPは、靴のソールに必要な安定性をもたないため、要素220がなければ使用することができないはずである。
【0062】
さらなる実施形態では、要素220はいくつかの部分要素を含み、これらの部分要素は、ミッドソール210から少なくとも部分的に突出し、かつ/またはミッドソール210内に配置される。たとえば、これらの部分要素を組み合わせて、構造を形成することができる。
【0063】
本発明の一態様によれば、要素220はさらに、周辺区間内で中心に配置することができ、ならびに、対応する領域内で要素220がソールの変形に影響を与える程度がより大きいか、それともより小さいかに応じて、それぞれの領域内で対称または非対称に配置することができる。
【0064】
一実施形態によって、要素220がミッドソール210の材料、特に発泡材料、たとえばミッドソール210内の変形棒に接合されない場合、この要素220は、ランニング運動とともに動くことができる。それによって、ランニング運動はあまり妨害されず、要素220の運動は、ソールの変形から少なくとも部分的に切り離される。
【0065】
さらに好ましい実施形態では、要素220は、
図2に示すように、複数の棒状の区間を含む。これにより、たとえば複数の異なる形で湾曲する区間の要素と比較すると、要素220の製造が簡略化される。さらなる実施形態では、要素220は、少なくとも部分的に格子状に設計される。
【0066】
骨組状および/または棒状および/または格子状要素220を使用することで、ソール200の製造処理がさらに簡略化される。したがって、第1に要素200を金型内へ挿入することができ、次に金型が発泡材料の粒子で充填される。要素220の骨組状および/または棒状および/または格子状の設計により、十分な量の発泡材料の粒子が確実に、所期の位置、たとえば要素220の下もしくは後ろにある要素220の周りを流れ、または要素220を取り囲み、その結果、ミッドソールの製造中の障害が回避される。発泡材料の粒子で金型を充填した後、これらの粒子は、たとえば、加熱および/または加圧および/または蒸気処理にかけることができ、その結果、粒子は結合し、要素220をその位置に固定する。それによって、例示的な実施形態では、発泡材料の粒子は、要素220と接着接合で結合しない。さらなる実施形態では、発泡材料の粒子は、たとえば粉末状のTPUを添加することによって、要素220との接合を形成する。
【0067】
さらに好ましい実施形態では、要素220は中空区間を含む。これにより、一方では、要素220の安定性または変形硬度がさらに増大し、たとえば要素が複数の棒状の中空区間を含む場合、重量のさらなる低減につながる。
【0068】
さらに、要素220の中空区間は、たとえば、電子構成要素または他の構成要素を受け取る働きをすることができる。そのような電子構成要素は、たとえば、GPS送信器/受信器とすることができ、位置、現在のランニング速度、移動した距離、目的地までの距離を判定し、または位置および速度に関係する任意の種類の情報を判定する働きをすることができる。さらに、要素は、たとえば、無線受信器および記憶要素を含むことができ、その結果、たとえば、心拍数モニタによって伝送される、たとえば、現在の心拍数を連続して記憶することができる。構成要素はまた、複数の機能性、たとえばGPS送信器/受信器、無線受信器、およびメモリを提供することができ、その結果、指定の経路に沿った位置データに応じて、たとえば心拍数を記憶することができる。好ましい実施形態では、電子構成要素を受け取るための要素220のそのような中空区間は、ミッドソールによって完全には取り囲まれていない領域、たとえば領域225内に位置する。これにより、たとえば、ある構成要素を、修正された機能性を有する別の構成要素に交換するために、または電源を交換するために、外部から電子構成要素へアクセスすることが可能になる。
【0069】
図2に示す実施形態では、ソール200は、かかと取巻体230をさらに備える。かかと取巻体230は、ミッドソール210に配置され、かつ/またはミッドソール210によって少なくとも部分的に取り囲まれる。好ましい実施形態では、かかと取巻体は、ミッドソール210の材料、好ましくは発泡材料と間接的に接触しており、その位置に配置され、さらに好ましい実施形態では、かかと取巻体は、ミッドソール210の材料によって少なくとも部分的に取り囲まれる。ミッドソール210およびかかと取巻体230のそれぞれの設計に従って、かかと取巻体は、かかと取巻体を取り囲むミッドソール210の材料によってその位置に固定されるだけであり、ミッドソール210との接合は生じない。所望する場合、靴の安定性を増大させるために、かかと取巻体230をさらに接着剤、縫合、リベットなどで、ミッドソール210に取り付けることができる。
図2に示す実施形態では、要素220およびかかと取巻体230は、2つの別個の部分である。さらに好ましい実施形態では、要素220とかかと取巻体230は、一体部分として提供される。したがって、前述の機能に加えて、要素220は、ミッドソール230との接着接合を必要とすることなく、かかと取巻体230を固定する働きをすることができる。これにより、たとえば、製造で接着剤を用いないことが可能になり、接着可能でない材料を使用することが可能になる。さらなる実施形態では、かかと取巻体230は、追加として、または排他的に、上述のように、たとえば接着接合など、ミッドソールの領域に接合することができる。
【0070】
図2のかかと取巻体230は、それぞれ互いから独立してかかとの外側および内側を囲む外側指状部235および内側指状部238を備える。これにより、ソール200上で足を良好に固定することが可能になり、それと同時に、足の運動の自由を制限しない。これは、運動の自由が大きいこととともに足の良好な固定が重要な、たとえばランニングシューズまたはフットボールシューズにとって、重要になることがある。さらに好ましい実施形態では、かかと取巻体230は、アキレス腱の領域内に凹部230をさらに含む。これにより、特に着用者が地面から足を離すとき、これに続いて通常は足が伸びるため、特にかかと取巻体230の上縁部がかかとの上の領域内でアキレス腱をこすったり擦りむいたりすることが防止される。アキレス腱のそのような刺激は、何としても回避すべき痛みを伴う負傷および炎症をもたらす可能性がある。
【0071】
図2に示す靴のソール200の実施形態は、アウトソール250をさらに備える。そのようなアウトソール250は、足をさらに保護し、同じくミッドソールもさらに保護し、さらに、地面に対する靴のグリップ力を改善する働きをする。アウトソール250は、この目的で、様々な材料、たとえばゴムから製造することができ、多くの異なるプロファイルとすることができる。したがって、アウトソールはたとえば、地面上で靴の滑りを防止するために、複数の孔および/またはリブを含むことができる。
【0072】
図3aおよび
図3bは、本発明のさらに好ましい実施形態によるソールの一部300を示し、この場合、ソールの一部300は、ミッドソール310によって少なくとも部分的に取り囲まれた変形要素を含む。好ましい実施形態では、
図3aおよび
図3bに示す領域は、ソールの中足領域内に位置する。
【0073】
本発明によれば、ミッドソール310の材料は、発泡材料、たとえば上記の1つまたは複数の発泡材料の粒子を含む。
【0074】
図3aおよび
図3bから、特にミッドソール310の横断面340から分かるように、変形要素320は、1つの領域内ですべての面からミッドソール310によって取り囲まれているが、変形要素320は、他の領域内、特に凹部330の領域内で外部からアクセス可能である。好ましい実施形態では、変形要素320は、上記のように、ミッドソール310の凹部330の領域内で中空であり、電子構成要素を受け取る働きをする。したがって、凹部330により、外部から電子構成要素にアクセスすることが可能になる。さらに好ましい実施形態では、凹部330は、靴の内側または側面から電子構成要素へのアクセスが可能になるように配置される。
【0075】
さらに、凹部330はまた、ソールの特性、特にミッドソール310の安定性および変形硬度に影響を与える(
図3b参照)。
図3aおよび
図3bに示すように、好ましい実施形態では、変形要素320は、好ましくは中足領域内に位置する凹部330の領域内で棒状であるが、変形要素は、前足領域またはかかと区域の方向に著しく広い横断面を有する(横断面区域340参照)。これにより、一方では、かかとからつま先の方向に、すなわち靴の長手方向軸の方向にソールの硬度の増大が可能になり、これは、靴の着用特性に有利な効果を与えることができる。たとえば、これにより、でこぼこした地面上での負傷のリスクを最小にすることができる。他方では、中足領域内の凹部330の領域内の変形要素320の棒状の設計により、靴の長手方向軸の周りで前足領域およびかかと区域の独立したねじり運動(
図3a参照)、または変形要素によるこのねじり運動の制御が可能になる。これにより、たとえば、でこぼこした地面に足が当たる面積を増大させることができ、したがって、履き心地よさを増大させ、着用者に対する負傷のリスクを低減させることができる。
【0076】
図4は、発泡材料の粒子を含むミッドソール410を有する本発明のさらなる実施形態による靴400を示す。この靴は、外側指状部345および内側指状部438を有するかかと取巻体をさらに備え、外側指状部345および内側指状部438は、互いから独立してかかとを3次元に囲み、したがって靴の中で足を固定する働きをする。
【0077】
好ましい実施形態では、かかと取巻体は、ミッドソール410の発泡材料によって少なくとも部分的に取り囲まれ、それによってミッドソール410に固定される。さらなる実施形態では、かかと取巻体は、追加として、または排他的に、接着接合によってミッドソール410に固定される。さらなる実施形態では、かかと取巻体は、たとえば接着および/または縫合および/または別の接合によって、ミッドソール410に固定される。好ましい実施形態では、かかと取巻体はまた、ミッドソール410の発泡材料と接合することなく、ミッドソール410によって少なくとも部分的に取り囲まれた要素との一体部分として設計することができる。それによって、かかと取巻体はまた、ミッドソール410の発泡材料との接合を必要とすることなく、ミッドソールに固定することができる。
【0078】
かかと取巻体は、アキレス腱の領域内に凹部440をさらに備える。凹部440は、上記のように、特にランニングシューズの場合、アキレス腱の負傷および/または刺激を防止する働きをする。
【0079】
図4に示す実施形態では、凹部440は、ミッドソール410まで到達する。これにより、外側指状部435および内側指状部438の可撓性がより高くなり、したがって足に対する運動の自由を増大させる。
【0080】
靴400は、上部460をさらに含む。上部は、1つの部分からなることができ、または
図4に示すように、様々な異なる部分および材料を含むことができる。一実施形態では、上部460は、かかと取巻体の外側指状部435および内側指状部438に接着される。さらなる実施形態では、上部460とかかと取巻体の指状部435および438との間に接合は存在しないが、両方の指状部は、上部460のかかと区域に外部から軽い圧力をかけることによって配置される。
【0081】
図5は、ミッドソール510およびかかと取巻体530を有する靴500のさらなる実施形態を示し、かかと取巻体530は、外側指状部535と、内側指状部538と、アキレス腱の領域内の凹部540とを有する。靴500は、靴上部560をさらに含む。原則的に、
図5に示す靴500の実施形態に対しても、
図4に示す実施形態400の場合と同じ考察および設計の可能性が存在する。しかし、
図4に示す実施形態400とは対照的に、
図5に示す実施形態の凹部540は、ミッドソール510まで完全には到達していない。これにより、外側指状部535および内側指状部538の安定性が増大し、したがって靴500の中での足の固定が改善される。
【0082】
図6は、本発明のさらなる態様による靴を示す。靴600はミッドソール610を備え、ミッドソール610は、好ましい実施形態では、発泡材料、たとえば前述の材料の1つまたは複数の粒子を含む。靴600はアウトソール620をさらに備え、アウトソール620は、上述のように、地面に対する靴のグリップ力を改善することができる。
【0083】
さらに、靴600は靴上部640を含み、靴上部640は、前述のように、単一の部分からなることができ、または様々な異なる部分からなることができる。後者の場合、いくつかまたはすべての部分は、接合および/もしくは縫合および/もしくはリベットでともに取り付けることができ、または何らかの他の方法で接合することができる。
図6に示す実施形態では、上部640は、ミッドソール610に配置された内側および外側のケージ要素630によって3次元にさらに囲まれる。かかと取巻体の場合も、ケージ要素をミッドソール610に固定するための異なる可能性がある。本明細書に記載する本発明の態様と組み合わせることができるソールに固定された上部の特有の実施形態は、たとえば、US 2007/0266594 A1に記載されている。好ましい実施形態では、ケージ要素630は、要素および/またはかかと取巻体との一体部分として提供され、要素は、ミッドソール610によって少なくとも部分的に取り囲まれる。これにより、ケージ要素630をミッドソール610に固定することが可能になる。さらなる実施形態では、ケージ要素630は、たとえば接合、たとえば接着によって、ミッドソール610に固定される。ケージ要素630は、靴の中およびソール上に足を固定する働きをし、特に、靴ひもを受け取る可能性を提供することができ、靴ひもを用いることによって、足の甲を覆うようにケージ要素630を収縮させて固定することができる。上部640は、一方では、足と、たとえばかかと取巻体および/またはケージ要素630との間の詰め物として働くことができ、好ましい実施形態では、ケージ要素630自体がかかと取巻体を備えることができ、他方では、使用中に足を汚れ、寒さ、または負傷から保護する。
【0084】
図7は、本発明のさらなる態様による靴700の横断面を示す。靴は、発泡材料の粒子を含むミッドソール710を備える。たとえば、1つまたは複数の前述の材料の粒子が問題になる。
【0085】
靴は、ミッドソール710によって少なくとも部分的に取り囲まれた要素720をさらに含む。好ましい実施形態では、要素は、ケージ要素725とともに一体部分として提供され、ミッドソール710の発泡材料との接合をもたない。靴700は、上述のように、地面に対する靴700のグリップ力を改善するために、アウトソール要素730に固定された1つまたは複数のアウトソール層735をさらに含む。アウトソール要素730は、要素720に接合され、または一体部分として要素720とともに製造される。好ましい実施形態では、要素720は、アウトソール要素730間に配置された複数の開口760をさらに有する。開口760は、特にミッドソール710の通気性のある材料、特にランダムに配置された発泡材料の粒子材料と連通して、靴の使用中、特にランニングなどのスポーツ活動中に足にとってより良好な通気を提供する。さらなる実施形態では、靴はまた、靴700の中で足を保護および固定する働きをする舌状部770または何らかの他の追加の要素を備える。
【0086】
図8は、本発明のさらなる態様による靴800の横断面を示す。靴は、発泡材料の粒子を含むミッドソール810を含む。たとえば、1つまたは複数の前述の材料の粒子が問題になる。
【0087】
靴は要素をさらに備え、この要素は、ケージ要素820と、ミッドソール810の発泡材料の一部を側面上で少なくとも部分的に囲む部分840とからなる。ミッドソール810の発泡材料が要素の部分840によって側面上で部分的に囲まれており、好ましくは要素がミッドソール810の発泡材料より高い変形硬度を有するため、要素の部分840はミッドソール810の発泡材料が側面へ逃げるのを防止するので、ミッドソール810の垂直方向(すなわち、足から地面の方向)の圧縮率は、部分840近傍で低減させることができる。たとえば、これを使用して、たとえば足の過回内に反対に作用するように、中足の内側領域内でミッドソールを補強することができる。
【0088】
好ましい実施形態では、要素は、一体部分として提供され、ミッドソール810の発泡材料との接着接合をもたない。しかし好ましくは、要素は、ミッドソール810によって部分的に取り囲まれ、それによってミッドソール810に固定される。靴800は、たとえば地面に対する靴800のグリップ力を改善するために、発泡材料を外側から取り囲む要素の部分840に固定されたアウトソール層830をさらに含む。さらなる実施形態では、靴は、上述のように、上部850、または靴800の中で足を保護および固定する働きをする何らかの他の追加の要素をさらに備える。
【0089】
図9は、ランダムに配置された発泡材料の粒子910を含むミッドソール900の一実施形態を示す。
図9に示す実施形態では、ミッドソール全体が発泡材料からなる。しかし、これは単に本発明によるミッドソール900の特有の例を表し、他の実施形態では、すでに数回述べたように、ミッドソールの1つまたは複数の部分領域のみが発泡材料の粒子910を含むことができることが、当業者には明らかである。ミッドソールは、互いに対して摺動できる第1の板状要素920および第2の板状要素930を備える要素をさらに含む。板状要素920および930がいくつかの方向に摺動運動を実行できる一実施形態が、特に好ましい。好ましい実施形態では、2つの板状要素920および930は、ミッドソール900の材料によって、特に好ましくはミッドソール900の発泡材料によって、完全に取り囲まれる。しかし、さらなる実施形態では、板状要素920および930は、ミッドソール900の材料よって一部のみが取り囲まれる。
【0090】
好ましくは、
図9に示す2つの板状要素920および930は、互いに直接対向するように、ミッドソール900のかかと区域内に配置される。さらなる実施形態では、2つの板状要素920および930間には潤滑剤またはゲルが位置し、摺動運動によって引き起こされる板状要素920、930の摩耗に反対に作用し、摺動を容易にする。たとえばそのような配置を用いることで、2つの板状要素920および930の摺動運動によって、足が地面を踏んだときに着用者の運動器官に影響する水平方向の剪断力を吸収し、または低減させることができる。これにより、特に速いランニング/歩行中に関節の摩耗および着用者の負傷を防止する。さらなる実施形態では、本明細書および以下に記載の板状要素はまた、たとえばランニング中に足が運ばれる運動をさらに支持するために、ソールの他の領域内に配置することもできる。
【0091】
図10は、ランダムに配置された発泡材料の粒子1010を含むミッドソール1000のさらに好ましい実施形態を示す。ミッドソール1000は、上述のように要素をさらに備え、この要素は、互いに対して好ましくはいくつかの方向に摺動できる第1の板状要素1020および第2の板状要素1030を備える。2つの板状要素1020、1030はそれぞれ、湾曲した摺動面をさらに有する。好ましい実施形態では、2つの摺動面の曲率は、2つの摺動面が互いにしっかりと整合するように選択される。さらに、曲率の程度および向きの適当な選択によって、たとえば地面を踏んだときに第2の板状要素1030に対する第1の板状要素1020の摺動運動が生じることが好ましい方向に影響を与えることができる。これは、着用者に吸収または伝達される剪断力に影響を与える。
【0092】
互いに対して摺動でき、ここで記載する実施形態と有利に組み合わせることができる、2つの板状要素を備える要素のさらに好ましい実施形態は、DE 102 44 433 B4およびDE 102 44 435 B4に見ることができる。
【0093】
ここで記載する機能性は、
図11の実施形態に示すミッドソールの材料1140、1145が、2つの板状要素1120および1130の摺動運動に反対に作用する復元力を提供する場合、さらに有利である。好ましくは、この復元力は、2つの板状要素1120および1130がミッドソール1100の材料によって、特にミッドソール1100の発泡材料によって取り囲まれており、ミッドソール1100の材料が、それぞれ第1の板状要素1120または第2の板状要素1130の運動によって、摺動運動の方向で2つの板状要素1120、1130に隣接している領域1140、1145内で圧縮されることによって可能になる。ミッドソール1100の材料、特に発泡材料の弾性のため、この目的のために複雑な機構を必要とすることなく、それぞれ第1の板状要素1120または第2の板状要素1130の摺動運動に反対に作用する復元力が得られる。
【0094】
図12は、本発明によるソール1200の一実施形態を示し、ソール1200は、ランダムに配置された発泡材料の粒子1215を含むミッドソール1210を備える。ソール1200は要素1220をさらに備え、ミッドソール1210の材料は、要素1220を少なくとも部分的に取り囲む。特に、ミッドソール1210の発泡材料は、要素1220を少なくとも部分的に取り囲む。
【0095】
図12に示す要素1220は、底部フランジ1222および頂部フランジ1224を有する環状体として提供される。底部フランジ1222および/または頂部フランジ1224は、六角形とすることができる。すなわち、フランジ1222、1224の縁は、通路1230の方向に環状体1220の頂面または底面から見ると、六角形の形状を有することができる。
【0096】
しかし、フランジ1222、1224はまた、異なる形状を含むことができ、たとえば、円形、楕円形、方形などにすることができる。六角形のフランジ1222、1224は、領域ユニットを形成するように複数の環状体1220をハニカムパターンで配置できるという利点を有することができる。
図13を参照されたい。
【0097】
フランジ1222、1224により、接着剤のような接合剤を添加することなく、ミッドソール1210の材料、特にランダムに配置された粒子1215を含むミッドソール1210の発泡材料で環状体1220を簡単に取り囲むことによって、環状体1220をミッドソール1210内に固定することが可能になる。たとえば、環状体1220は、第1に金型内へ挿入することができ、次に粒子1215が金型に装填され、金型の閉鎖および蒸気/圧力/加熱処理のようなさらなる処理ステップ後、定位置で固定された環状体1220を含むミッドソール1210を得ることができる。
【0098】
別法または追加として、環状体1220はまた、接着剤のような接合剤によって、ミッドソール1210の材料に接続することができる。
【0099】
フランジ1222、1224の寸法もまた、
図12に示す寸法とは異なることができる。フランジ1222、1224は、特に、環状体の径方向に(たとえば、通路1230から放射状に外側へ)より大きい範囲を有することができ、またはより小さい範囲を有することができる。原則的に、フランジはまったくなくてもよい。
【0100】
環状体は、ミッドソール1210の材料を通る通路1230を画定する。ここに示す例では、通路1230は、ミッドソール1210の厚さ全体にわたって、場合によってはソール1200全体にわたって、その底面から頂面まで垂直方向に延びる。したがって、環状体1220は、領域(クリマ)要素として作用することができ、空気の流入および/または流出を可能にする。環状体1220は、着用者の足の通気を可能にし、過度の発汗を回避するのに役立つことができる。さらに、通路1230は、ここに示すように、空の空間として単に残すことができ、または材料、たとえばソール1200を有する靴の中への湿気もしくは汚れの侵入を防止する通気性のある材料で充填することができる。
【0101】
環状体1220は、少なくとも1方向でミッドソール1210の発泡材料の変形硬度より高い変形硬度を有することができる。この方向は、たとえば垂直方向、すなわち
図12の頂部から底部の方向とすることができ、もしくは水平方向、たとえば
図12の左側から右側の方向とすることができ、またはこれらの任意の組合せとすることができる。
【0102】
好ましくは、環状体1220の変形硬度は、ミッドソール1210の発泡材料の変形硬度より少しだけ高い。たとえば、垂直方向の環状体1220の変形硬度とミッドソール1210の発泡材料の変形硬度との比は1.05:1とすることができ、1.1:1とすることができ、または1.5:1とすることができる。他の場合、水平方向の環状体1220の変形硬度とミッドソール1210の発泡材料の変形硬度との比は1.05:1、1.1:1、または1.5:1などとすることができる。
【0103】
環状体1220の変形硬度が少しだけ高いことで、特に、
図13に示すように、複数の環状体1220が領域ユニット、たとえばハニカムパターンで配置される場合、ソール1200に良好な安定性が提供されるが、それと同時に、ミッドソール1210の材料の運動、たとえば延長、圧縮、および伸長をやはり可能にし、それによって足の自然な運びなどを妨げない。
【0104】
しかし、環状体1220は、1方向で、ミッドソール1210の発泡材料の変形硬度より著しく高い変形硬度、たとえば2倍、3倍、5倍、10倍高い変形硬度などを有することも可能である。
【0105】
さらに、本明細書に論じたように、ソール1200が1方向でミッドソール1210の発泡材料より高い変形硬度を有するさらなる要素を備える場合、原則的に、環状体1220は、ミッドソール1210の発泡材料の変形硬度以下の変形硬度を有することも可能である。
【0106】
環状体1220は、たとえば、高分子材料、TPU、PA、PU、ゴム、または他の材料という材料の1つまたは複数を含むことができる。
【0107】
最後に、
図13は、本発明によるソール1300の別の実施形態を示す。ソール1300は、ランダムに配置された発泡材料の粒子を有するミッドソールを備える。ソール1300は、複数の環状体1320、1322、1324、1326をさらに備える。これらの環状体1320、1322、1324、1326のいくつかまたはすべては、
図12に関連して上記で論じた環状体1220とすることができる。その限りにおいて、環状体1220に関して上述した説明および考察は、
図13に示すこれらの環状体、たとえば環状体1320、1322、1324、1326にも当てはまる。
【0108】
環状体1320、1322、1324、1326は、ソール1300、特にソール1300のミッドソールを通る通路1330を画定する。好ましくは、ここに示すように、環状体1320、1322、1324、1326は六角形のフランジを備える。これにより、
図13に二重線1340で示すように、複数の環状体1322、1324、1326を領域ユニット内へ配置することが可能になる。そのような領域ユニット1340は、たとえば、ソール1300のかかと領域または前足領域内に配置することができ、着用者の足の過度の発汗または加熱を防止するのに役立つことができ、それによって快適さおよび性能を改善することができる。
【0109】
しかし、環状体はまた、異なる形状を含んで、領域ユニット内へ配置することもできる。これらの環状体は、たとえば、格子状の構造によって領域ユニットに接続することができる。そのような領域ユニットまたは格子状の構造はまた、上記の環状体に適した材料、すなわち高分子材料、TPU、PA、PU、ゴム、または他の材料の1つまたは複数を含むことができる。
【0110】
領域ユニット1340はまた、ミッドソールを通る開放通路を画定しない要素1370のような他の要素を備えることもできる。要素1370は、たとえば、ソール1300を有する靴の内側から空気を逃がすが、靴の中へ空気が流れないようにするバルブを構成する環状体とすることができる。
【0111】
ソール1300は、領域ユニットの一部ではない単独の環状体1320をさらに含む。
【0112】
さらに、ソール1300は複数のくぼみ1360を含み、くぼみ1360はまた、環状体(グロメット)1320、1322、1324、1326の六角形の形状に嵌合する六角形の形状を構成する。これらのくぼみ1360は、たとえば、ソール1300の弾性に影響を与えること、電子構成要素を受け取るための凹部を構成すること、軽量化するのに役立つことなどができる。
【0113】
最後に、ソール1300は、アウトソール1350を備える。アウトソール1350は、ミッドソール、特に環状体1320、1322、1324、1326を汚れ、水、摩耗などから保護するのに役立つことができる。アウトソール1350はまた、改善されたグリップ力をソール1300に提供することができる。アウトソール1350はまた、ソール1300を安定させることができ、特に、環状体1320、1322、1324、1326をソール1300内で定位置に固定するのに役立つことができる。
【0114】
以下、本発明の理解を容易にするために、さらなる例について説明する。
1.靴、特に運動靴用のソールであって、
a.ランダムに配置された発泡材料の粒子を含むミッドソールと、
b.少なくとも1方向に発泡材料より高い変形硬度を有する要素とを含み、
c.ミッドソールの材料が要素を少なくとも部分的に取り囲む、ソール。
2.要素が、ミッドソールの材料の内側へ少なくとも部分的に延びる、例1に記載のソール。
3.要素が、ミッドソールの発泡材料に接合されない、例1または2に記載のソール。
4.発泡材料の粒子が、発泡エチレン酢酸ビニル、発泡熱可塑性ウレタン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリアミド、発泡ポリエーテルブロックアミド、発泡ポリオキシメチレン、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリオキシエチレン、発泡エチレンプロピレンジエンモノマーという材料の1つまたは複数を含む、例1〜3のいずれか1つに記載のソール。
5.発泡材料が要素を少なくとも部分的に取り囲む、例1〜4のいずれか1つに記載のソール。
6.ソールが、要素を金型内へ挿入し、次にミッドソールの発泡材料の粒子でこの金型を充填することによって製造される、例1〜5のいずれか1つに記載のソール。
7.金型に充填された後、ミッドソールの発泡材料の粒子が、加熱および/または加圧および/または蒸気処理にかけられる、例6に記載のソール。
8.要素が、ミッドソールの材料全体にわたって骨組状に少なくとも部分的に延びる、例1〜7のいずれか1つに記載のソール。
9.要素が複数の棒状の区間を含む、例1〜8のいずれか1つに記載のソール。
10.要素が中空区間を含む、例1〜9のいずれか1つに記載のソール。
11.要素が少なくとも部分的に格子状である、例1〜10のいずれか1つに記載のソール。
12.要素が、電子構成要素を受け取るための凹部を含む、例1〜11のいずれか1つに記載のソール。
13.凹部が、要素のうち、すべての側面がミッドソールによって取り囲まれているわけではない領域内に配置される、例12に記載のソール。
14.ソールが、ミッドソールの材料に配置されたかかと取巻体をさらに備える、例1〜13のいずれか1つに記載のソール。
15.かかと取巻体が、アキレス腱の領域内に凹部を備える、例14に記載のソール。
16.かかと取巻体が、それぞれかかとの内側および外側を独立して囲むように設計された内側指状部および外側指状部を備える、例14または15に記載のソール。
17.かかと取巻体と要素が、一体部分として提供される、例14〜16のいずれか1つに記載のソール。
18.ソールが、ミッドソールに配置されたケージ要素をさらに備え、ケージ要素は、外側および/または内側で上部を3次元に囲むように設計される、例1〜17のいずれか1つに記載のソール。
19.ケージ要素、要素、および/またはかかと取巻体が、一体部分として提供される、例18に記載のソール。
20.要素が、発泡材料の変形を選択的に制限するように、側面で発泡材料の一部を少なくとも部分的に囲む、例1〜19のいずれか1つに記載のソール。
21.要素の少なくとも1つの部分領域内に、アウトソール層が配置される、例1〜20のいずれか1つに記載のソール。
22.要素が、互いに対して摺動できる少なくとも第1の板状要素および第2の板状要素を備える、例1〜21のいずれか1つに記載のソール。
23.第1の板状要素が、第2の板状要素に対して様々な方向に摺動することができる、例22に記載のソール。
24.第1の板状要素と第2の板状要素がそれぞれ、湾曲した摺動面を有する、例22または23に記載のソール。
25.ミッドソールの材料が、第2の板状要素に対する第1の板状要素の摺動運動に反対に作用する復元力を提供する、例22〜24のいずれか1つに記載のソール。
26.要素が、ミッドソールの材料を通る通路を画定する少なくとも1つの環状体を備える、例1〜25のいずれか1つに記載のソール。
27.少なくとも1つの環状体が六角形のフランジを備える、例26に記載のソール。
28.要素が、ハニカムパターンで配置された複数の環状体を備える領域ユニットを備える、例26および27のいずれか1つに記載のソール。
29.例1〜28のいずれか1つに記載のソールを備える靴、特に運動靴。