特許第6247111号(P6247111)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247111
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】カラーコードの真贋判定装置、カラーコードの真贋判定システム、カラーコードの真贋判定プログラムおよびカラーコードの真贋判定方法
(51)【国際特許分類】
   G06K 7/10 20060101AFI20171204BHJP
   G06K 7/12 20060101ALI20171204BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20171204BHJP
   G06K 19/06 20060101ALI20171204BHJP
   G07D 7/004 20160101ALI20171204BHJP
   G07D 7/12 20160101ALI20171204BHJP
   G07D 7/20 20160101ALI20171204BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20171204BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20171204BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20171204BHJP
【FI】
   G06K7/10 300
   G06K7/12
   G06K17/00 022
   G06K19/06 140
   G07D7/004
   G07D7/12
   G07D7/20
   G06F21/31
   G06F21/32
   G06F21/64
【請求項の数】12
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-27526(P2014-27526)
(22)【出願日】2014年2月17日
(65)【公開番号】特開2015-153228(P2015-153228A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2017年1月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】特許業務法人湘洋内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】勝又 大介
(72)【発明者】
【氏名】杉本 亨
(72)【発明者】
【氏名】村山 直人
【審査官】 月野 洋一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−237265(JP,A)
【文献】 再公表特許第2013/039002(JP,A1)
【文献】 特開2012−173336(JP,A)
【文献】 特開2006−018525(JP,A)
【文献】 特表2010−518474(JP,A)
【文献】 特開2007−052611(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 7/10
G06K 7/12
G06K 17/00
G06K 19/06
G07D 7/004
G07D 7/12
G07D 7/20
G06F 21/31
G06F 21/32
G06F 21/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一意のカラーコードと、前記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、
一つ以上の前記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付部と、
前記映像情報に含まれる前記カラーコードを特定するカラーコード特定部と、
前記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得部と、
前記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた前記関連情報を特定し、前記付帯情報に対応するものであれば、前記カラーコードを真正であると判定する真贋判定部と、
を備え
前記関連情報には、前記映像を取得する外部の機器の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、
前記真贋判定部は、前記カラーコードに複数の前記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの前記関連情報について、前記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて前記誘導を制御する情報を用いて誘導する、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記付帯情報は、前記カラーコードが設けられた物の形状を示す情報である、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項3】
請求項1に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記付帯情報は、前記映像情報上の所定の複数の画素に写り込んだ被写体までの距離を特定する情報である、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項4】
請求項1に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記付帯情報は、前記映像情報上に写り込んだ人物を特定する情報である、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記付帯情報は、前記映像情報上に写り込んだ人物の顔の形状の特徴点を特定する情報である、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項6】
請求項1に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記付帯情報は、前記映像情報上に写り込んだ一つ又は複数の他のコード情報を特定する情報である、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項7】
請求項1〜のいずれか一項に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記関連情報には、前記カラーコードのうちダミー情報として扱う桁の情報を特定する読取規則情報が対応付けられており、
前記真贋判定部により真正であると判定された前記カラーコードについては、前記読取規則情報を用いて前記ダミーとして扱う桁を除外して出力する真贋出力部、
を備えることを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項8】
請求項1に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記記憶部には、一意のカラーコードに対して色情報を変換する復号キーと、前記復号キーにより変換された結果である所定のアクセス制限付サーバーへの暗示アクセス情報と、対応付けて記憶され
前記カラーコードと、前記アクセス制限付サーバーとは異なる他のサーバーへアクセスする情報である明示アクセス情報と、を映像の一部に含む被写体を撮像して映像情報を作成する撮像部と、
前記撮像部により撮像された映像情報を読み出して、前記カラーコードと前記明示アクセス情報とを特定し、特定した前記カラーコードに対して前記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、前記記憶部において対応付けられた前記暗示アクセス情報に一致する場合には、前記暗示アクセス情報を、読み取った情報として出力するコード読取部と、
を備えることを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項9】
請求項に記載のカラーコードの真贋判定装置であって、
前記コード読取部は、特定した前記カラーコードに対して前記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、前記記憶部において対応付けられた前記暗示アクセス情報のいずれにも一致しない場合には、前記カラーコードに対して前記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、前記明示アクセス情報に一致する場合には、前記明示アクセス情報を、読み取った情報として出力する、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定装置。
【請求項10】
一意のカラーコードの真贋の判定を要求する端末と、前記端末からの要求に応じて前記カラーコードの真贋を判定する真贋判定装置と、を備え、
前記端末は、
一つ以上の前記カラーコードを含んで構成される映像情報を取得する撮像部と、
前記真贋判定装置に対して前記映像情報を送信する送信部と、を備え、
前記真贋判定装置は、
前記カラーコードと、前記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、
前記映像情報を受け付ける映像受付部と、
前記映像情報に含まれる前記カラーコードを特定するカラーコード特定部と、
前記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得部と、
前記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた前記関連情報を特定し、前記付帯情報に対応するものであれば、前記カラーコードを真正であると判定する真贋判定部と、
前記端末に前記カラーコードが真正であることを示す情報を送信する真贋出力部と、
を備え
前記関連情報には、前記映像を取得する前記端末の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、
前記真贋判定部は、前記カラーコードに複数の前記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの前記関連情報について、前記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて前記誘導を制御する情報を用いて誘導する、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定システム。
【請求項11】
コンピューターに、一意のカラーコードの真贋を判定する手順を実行させるプログラムであって、
前記コンピューターを、一意のカラーコードと、前記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶手段と、制御手段として機能させ、
前記制御手段に対して、
一つ以上の前記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付ステップと、
前記映像情報に含まれる前記カラーコードを特定するカラーコード特定ステップと、
前記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得ステップと、
前記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた前記関連情報を特定し、前記付帯情報に対応するものであれば、前記カラーコードを真正であると判定する真贋判定ステップと、
を実行させ
前記関連情報には、前記映像を取得する外部の機器の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、
前記真贋判定ステップでは、前記カラーコードに複数の前記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの前記関連情報について、前記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて前記誘導を制御する情報を用いて誘導する、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定プログラム。
【請求項12】
コンピューターを用いて、一意のカラーコードの真贋を判定する真贋判定方法であって、
前記コンピューターは、
前記カラーコードと、前記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、制御部と、を備え、
前記制御部は、
一つ以上の前記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付ステップと、
前記映像情報に含まれる前記カラーコードを特定するカラーコード特定ステップと、
前記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得ステップと、
前記カラーコード特定ステップにより特定されたカラーコードに対応付けられた前記関連情報を特定し、前記付帯情報に対応するものであれば、前記カラーコードを真正であると判定する真贋判定ステップと、
を実施し
前記関連情報には、前記映像を取得する前記コンピューターの用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、
前記真贋判定ステップでは、前記カラーコードに複数の前記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの前記関連情報について、前記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて前記誘導を制御する情報を用いて誘導する、
ことを特徴とするカラーコードの真贋判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真贋判定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の情報がコード化された識別コードであって、印刷媒体に条件等色を用いてカラー印刷されるべき識別コードの真贋を画像読取部により読み取って判定する技術がある。具体的には、撮像素子で撮像してマルチバンド画像を取得し、エリア画素値特定部が、マルチバンド画像のそれぞれから、条件等色の関係にある2色がそれぞれ印刷されるべき第1エリアと第2エリアの画素値をバンドごとに特定する。分光スペクトル推定部が、第1エリアの色の学習データと第1エリアのバンドごとの画素値を用いて第1エリアの分光反射スペクトルを、第2エリアの色の学習データと第2エリアのバンドごとの画素値を用いて第2エリアの分光反射スペクトルを推定する。真贋判定部は、第1エリアの分光反射スペクトルと第2エリアの分光反射スペクトルを用いて、識別コードの真贋を判定する。特許文献1は、このような技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−141729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術では、条件等色を用いてカラー印刷された識別コードを読み取り、真贋判定を行うことが可能となる。しかし、条件等色を用いた技術を適用していないカラー印刷された識別コードについて真贋を判定することは難しい。
【0005】
本発明の目的は、カラーコードの真贋を簡易に確認する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。上記課題を解決すべく、本発明に係るカラーコードの真贋判定装置は、一意のカラーコードと、上記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、一つ以上の前記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付部と、上記映像情報に含まれる上記カラーコードを特定するカラーコード特定部と、上記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得部と、上記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた上記関連情報を特定し、上記付帯情報に対応するものであれば、上記カラーコードを真正であると判定する真贋判定部と、を備え、上記関連情報には、上記映像を取得する外部の機器の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、上記真贋判定部は、上記カラーコードに複数の上記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの上記関連情報について、上記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて上記誘導を制御する情報を用いて誘導する、ことを特徴とする。
【0007】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記付帯情報は、上記カラーコードが設けられた物の形状を示す情報である、ことを特徴とするものであってもよい。
【0008】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記付帯情報は、上記映像情報上の所定の複数の画素に写り込んだ被写体までの距離を特定する情報である、ことを特徴とするものであってもよい。
【0009】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記付帯情報は、上記映像情報上に写り込んだ人物を特定する情報である、ことを特徴とするものであってもよい。
【0010】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記付帯情報は、上記映像情報上に写り込んだ人物の顔の形状の特徴点を特定する情報である、ことを特徴とするものであってもよい。
【0011】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記付帯情報は、上記映像情報上に写り込んだ一つ又は複数の他のコード情報を特定する情報である、ことを特徴とするものであってもよい。
【0013】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記関連情報には、上記カラーコードのうちダミー情報として扱う桁の情報を特定する読取規則情報が対応付けられており、上記真贋判定部により真正であると判定された上記カラーコードについては、上記読取規則情報を用いて上記ダミーとして扱う桁を除外して出力する真贋出力部、を備えることを特徴とするものであってもよい。
【0014】
また、上記の真贋判定装置においては、上記記憶部には、一意のカラーコードに対して色情報を変換する復号キーと、上記復号キーにより変換された結果である所定のアクセス制限付サーバーへの暗示アクセス情報と、対応付けて記憶され、上記カラーコードと、上記アクセス制限付サーバーとは異なる他のサーバーへアクセスする情報である明示アクセス情報と、を映像の一部に含む被写体を撮像して映像情報を作成する撮像部と、上記撮像部により撮像された映像情報を読み出して、上記カラーコードと上記明示アクセス情報とを特定し、特定した上記カラーコードに対して上記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、上記記憶部において対応付けられた上記暗示アクセス情報に一致する場合には、上記暗示アクセス情報を、読み取った情報として出力するコード読取部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
また、上記のカラーコードの真贋判定装置においては、上記コード読取部は、特定した上記カラーコードに対して上記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、上記記憶部において対応付けられた上記暗示アクセス情報のいずれにも一致しない場合には、上記カラーコードに対して上記復号キーのいずれかを用いた変換を行って得られる結果が、上記明示アクセス情報に一致する場合には、上記明示アクセス情報を、読み取った情報として出力する、ことを特徴とするものであってもよい。
【0016】
また、本願に係るカラーコードの真贋判定システムは、一意のカラーコードの真贋の判定を要求する端末と、上記端末からの要求に応じて上記カラーコードの真贋を判定する真贋判定装置と、を備え、上記端末は、一つ以上の上記カラーコードを含んで構成される映像情報を取得する撮像部と、上記真贋判定装置に対して上記映像情報を送信する送信部と、を備え、上記真贋判定装置は、上記カラーコードと、上記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、上記映像情報を受け付ける映像受付部と、上記映像情報に含まれる上記カラーコードを特定するカラーコード特定部と、上記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得部と、上記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた上記関連情報を特定し、上記付帯情報に対応するものであれば、上記カラーコードを真正であると判定する真贋判定部と、上記端末に上記カラーコードが真正であることを示す情報を送信する真贋出力部と、を備え、上記関連情報には、上記映像を取得する上記端末の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、上記真贋判定部は、上記カラーコードに複数の上記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの上記関連情報について、上記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて上記誘導を制御する情報を用いて誘導する、ことを特徴とするものであってもよい。
【0017】
また、本願に係るカラーコードの真贋判定プログラムは、コンピューターに、一意のカラーコードの真贋を判定する手順を実行させるプログラムであって、上記コンピューターを、一意のカラーコードと、上記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶手段と、制御手段として機能させ、上記制御手段に対して、一つ以上の上記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付ステップと、上記映像情報に含まれる上記カラーコードを特定するカラーコード特定ステップと、上記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得ステップと、上記カラーコード特定部により特定されたカラーコードに対応付けられた上記関連情報を特定し、上記付帯情報に対応するものであれば、上記カラーコードを真正であると判定する真贋判定ステップと、を実行させ、上記関連情報には、上記映像を取得する外部の機器の用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、上記真贋判定ステップでは、上記カラーコードに複数の上記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの上記関連情報について、上記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて上記誘導を制御する情報を用いて誘導する、ことを特徴とする。
【0018】
また、本願に係るカラーコードの真贋判定方法は、コンピューターを用いて、一意のカラーコードの真贋を判定する真贋判定方法であって、上記コンピューターは、上記カラーコードと、上記カラーコードに予め対応付けられた関連情報と、を記憶した記憶部と、制御部と、を備え、上記制御部は、一つ以上の上記カラーコードを含んで構成される映像情報を受け付ける映像受付ステップと、上記映像情報に含まれる上記カラーコードを特定するカラーコード特定ステップと、上記映像情報に含まれる所定の付帯情報を取得する付帯情報取得ステップと、上記カラーコード特定ステップにより特定されたカラーコードに対応付けられた上記関連情報を特定し、上記付帯情報に対応するものであれば、上記カラーコードを真正であると判定する真贋判定ステップと、を実施し、上記関連情報には、上記映像を取得する上記コンピューターの用い方について、誘導を制御する情報が含まれており、上記真贋判定ステップでは、上記カラーコードに複数の前記関連情報が対応付けられている場合であって、いずれかの上記関連情報について、上記付帯情報のいずれかが対応するものである場合に、他の関連情報のいずれかについて上記誘導を制御する情報を用いて誘導する、ことを特徴とする。
【0019】
また、本願に係る資産管理支援方法は、コンピューターを用いた、資産管理を支援する方法であって、上記コンピューターは、管理対象物に貼付された一意のカラーコードと、上記管理対象物の一部または全部と、上記一意のカラーコードを基準とする上記管理対象物の配置位置周辺の近景と、が被写体に含まれる映像情報を記憶した記憶部と、制御部と、を備え、上記制御部は、他の装置から映像情報を着信すると、着信した上記映像情報の被写体に、上記管理対象物に貼付された一意のカラーコードと一致するカラーコードが含まれるか否かを検出するステップと、一致するカラーコードが含まれる場合には、上記着信した映像情報のうち検出したカラーコードを基準とする所定の範囲の映像について、上記一意のカラーコードに係る映像情報と類似するか否かを特定するステップと、類似する場合には、上記一意のカラーコードが貼付された管理対象物について、資産として確認済みである旨を登録する資産存在確認ステップと、を実施することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によると、カラーコードの真贋を簡易に確認する技術を提供することができる。ただし、上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係るカラーコード利用システムの構成例を示す図である。
図2】実施形態に係るカラーコード利用システムの構成例を示す図である。
図3】コード情報記憶部に格納されるデータ構造を示す図である。
図4】関連情報記憶部に格納されるデータ構造を示す図である。
図5】真贋判定装置のハードウェア構成を示す図である。
図6】読取端末のハードウェア構成を示す図である。
図7】コード真贋判定処理のフローを示す図である。
図8】実施形態に係るコード真贋判定処理の出力画面の例を示す図である。
図9】第二の実施形態に係る関連情報記憶部の構成例を示す図である。
図10】第二の実施形態に係るコード真贋判定処理のフローを示す図である。
図11】第三の実施形態に係る関連情報記憶部の構成例を示す図である。
図12】第三の実施形態に係るコード真贋判定処理のフローを示す図である。
図13】第四の実施形態に係るカラーコード利用システムの構成例を示す図である。
図14】第四の実施形態に係る復号キー記憶部の構成例を示す図である。
図15】第四の実施形態に係るコード読取処理のフローを示す図である
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明に係る第一の実施形態を適用したカラーコード利用システム1を用いた実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
図1および図2は、本発明の第一の実施形態におけるカラーコード利用システム1の概要を示す図である。本実施形態において想定するカラーコード利用システム1においては、真贋判定装置100と、読取端末200と、業務処理サーバー500と、が含まれる。また、読取端末200は、読取を行う対象である読取対象300と、読取対象300に貼付されたカラーコード350と、読取対象300が配置された配置近景400を含む被写体を、撮像部220により撮像する。真贋判定装置100は、例えば、いわゆるパソコンやサーバー装置である。読取端末200は、例えば、いわゆるパソコンや、情報処理機能を有する携帯機器(例えば、スマートフォン)である。読取対象300は、カラーコード利用システム1においてカラーコードで管理する対象の設備、機器等である。例えば、読取対象300は、プリンタや現金自動預払機、複写機、発券機、POS(Point of Sales)端末、アンテナ等の建造物や設備、デジタルサイネージ端末等である。
【0024】
真贋判定装置100と、読取端末200と、業務処理サーバー500とは、ネットワーク10を介して互いに通信可能に接続される。ただし、読取対象300については、必ずしも真贋判定装置100と読取端末200と、業務処理サーバー500と、が接続されるネットワーク10に接続される必要はない。例えば、読取対象300はネットワーク10への接続の有無に関係なく動作するプリンタやコピー機、机や椅子等でも良い。
【0025】
カラーコード利用システム1においては、読取端末200を用いて読取対象300を撮像し、撮像した映像データに含まれるカラーコード350をデコードした情報を用いて、業務処理サーバー500へアクセスするパス情報、例えばURL(Uniformed Resource Locator)文字列を取得し、例えばカラーコードが貼り付けられた資産の登録および資産の棚卸等を行うこと等、業務への適応が容易に可能である。また、読取端末200は、撮像した読取対象300に貼付されているカラーコード350を読み取って、業務処理サーバー500へアクセスする際に用いるが、カラーコード350の真正性を確認するために、真贋判定装置100へ問い合わせ、結果が真性であれば業務処理サーバー500へのアクセスに当該カラーコード350から読み取った情報を用いる。読取端末200が備える撮像部220によって撮影される対象は、読取対象300の外観と、読取対象300に貼付されたカラーコード350と、読取対象300が配置された位置におけるカラーコード350の画面上の見かけの大きさを基準とする所定の範囲と、が含まれる配置近景400である。
【0026】
読取端末200により撮像されて得られた映像情報は、真贋判定装置100へ送信され、真贋判定装置100にて真贋が判定される。真贋判定装置100から読取端末200へは、カラーコード350が真正性あるものでれば、その旨が送信され、そうでない場合には、読取再度の読取を指示する情報が送信される。
【0027】
真贋判定装置100は、読取端末200から読取対象300に貼付されているカラーコード350を含む映像情報を受信すると、含まれるカラーコード350を復号化したコードを要求元の読取端末200に返す。なお、真贋判定装置100は、直接真贋判定の要求を読取端末200から直接受け付けるのではなく、読取端末200から映像情報を受け付けた業務処理サーバー500からカラーコードの真贋判定の依頼を受け付けて判定するものであってもよい。
【0028】
ネットワーク10は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信網である。なお、携帯電話通信網等の無線通信網上のVPN(Virtual Private Network)等であってもよい。
【0029】
カラーコード350は、複数の所定の色のうちいずれか一色を付された閉じられた図形を複数含み、上記図形ごとに付された色の組み合わせに応じて、一意の情報を示すものである。より具体的には、カラーコードには、黒を背景色として、複数の所定の色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等)のうちいずれか一色を付された閉じられた図形(例えば、四角、丸、星等多角形を含む)が等間隔に縦横に整列するように複数含まれ、図形のうち最左列を構成する図形は、カラーコードの位置を特定するための特定セルとして割り当てられ、最上列を構成する図形は、他の図形で付される色を示したリファレンス領域が構成されるものである。カラーコード350には、例えば、カメレオンコード(登録商標)などを用いることができる。
【0030】
真贋判定装置100には、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、が含まれる。制御部110には、映像受付部111と、コード読取部112と、付帯情報取得部113と、真贋判定部114と、真贋出力部115と、が含まれる。記憶部120には、コード情報記憶部121と、関連情報記憶部122と、が含まれる。
【0031】
図3は、コード情報記憶部121の構成例を示す図である。コード情報記憶部121には、管理コード121Aと、貼付対象情報121Bと、有効期限121Cと、無効情報121Dと、が対応付けられている。管理コード121Aは、カラーコード350が表すコードを復号させることで得られる一意のコードである。すなわち、管理コード121Aは、カラーコード350に対応づけられ、カラーコード350により特定されるコードである。
【0032】
貼付対象情報121Bは、カラーコード350が貼り付けられる対象である読取対象300を特定する情報である。例えば、貼付対象情報121Bには、カラーコード350が貼付される機器のシリアル番号や型番、その他の情報が含まれる。有効期限121Cは、カラーコード350の有効期限である。当該有効期限121Cは、物理的な耐久力がなくなる期限ではなく、管理上の有効性を失うとされるまでの期限であってよい。無効情報121Dは、盗難等により機器が失われた場合等、有効期限到達前においてカラーコード350の管理上の有効性が失われているか否かを特定する情報である。
【0033】
図4は、関連情報記憶部122の構成例を示す図である。関連情報記憶部122には、管理コード122Aと、関連情報種類122Bと、関連情報122Cと、が対応付けられている。管理コード122Aは、カラーコード350が表すコードを復号させることで得られる一意のコードである。関連情報種類122Bは、カラーコード350の真正性を証明するために用いる情報の種類を特定する情報である。例えば、関連情報種類122Bは、位置情報を示す座標、被写体までの距離情報、あるいは撮像の日時である、予め定められた情報である。関連情報122Cは、カラーコード350の真正性を証明するために用いる情報である。例えば、関連情報122Cは、位置を示す座標、被写体までの距離、あるいは撮像の日時等、関連情報種類122Bに予め定められた情報である。
【0034】
図1の説明に戻る。映像受付部111は、カラーコード350と、カラーコードが貼り付けられた読取対象300と、配置近景400と、が含まれる映像情報をネットワーク10を介して他の装置から受け付ける。
【0035】
コード読取部112は、映像受付部111が受け付けた映像情報に含まれる映像の一部を構成するカラーコード350を発見し、コードとして読み出す。なお、映像情報に複数のカラーコードが含まれる場合には、コード読取部112は、映像情報に含まれる複数のコードを読み出す。
【0036】
付帯情報取得部113は、映像受付部111が受け付けた映像情報に含まれる付帯情報を取得する。取得される付帯情報は、例えば、映像情報の撮影情報(例えば、exif情報)に含まれる撮影位置を特定する座標の情報、撮影時刻情報、撮影距離、あるいは映像情報に含まれる画素ごとの距離情報等である。
【0037】
真贋判定部114は、コード読取部112にて読み取ったカラーコードのそれぞれについて、真贋を判定する。具体的には、真贋判定部114は、カラーコードごとに管理コードを特定し、有効期限121Cの期限内であることと、無効情報121Dにより無効とされていないこと、また貼付対象情報121Bにより特定される貼付対象が読取対象300と対応するものである場合(例えば、同一の機器の形状である等)に、関連情報種類122Bを読み出して、関連情報種類122Bにて特定される関連情報の種類の情報が、関連情報122Cと対応するか否かを判定することで、真贋を判定する。なお、関連情報122Cとの対応とは、所定の誤差を含む範囲での一致が見られるか否かにより判定される。例えば、座標であれば、数メートル程度の所定の誤差を許容して一致を判定し、撮影距離の情報であれば、数十センチの誤差を許容して一致を判定する等、関連情報の種類に応じて誤差を許容するようにしてもよい。
【0038】
通信部130は、ネットワーク10を介して他の装置、例えば読取端末200等との通信を行う。
【0039】
図2に示すように、読取端末200には、制御部210と、撮像部220と、通信部230と、が含まれる。制御部210には、撮像制御部211と、ブラウザ部212と、衛星波制御部213と、が含まれる。
【0040】
撮像制御部211は、撮像部220に対して、プレビュー情報の取得開始指示、撮影開始指示、フォーカス/露光量変更指示、撮影終了指示、取得映像情報の取り出し、等の撮像に関する指示を与える。
【0041】
ブラウザ部212は、ネットワーク10を介して、真贋判定装置100、あるいは業務処理サーバー500等の別の装置に対して所定のプロトコルによる通信を行い、所定の画面情報の要求、要求結果の受信、要求結果の表示等を実行する。なお、ブラウザ部212は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で作成されたWebページ等をHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等の通信プロトコルにより取得し表示することができるものであるのが望ましい。
【0042】
衛星波制御部213は、衛星波を受信し、受信した情報を用いることが可能なように成形する。なお、衛星波には、GPS(GLOBAL POSITIONING SYSTEM)、GLONASS(Global Navigation Satellite System)等の衛星波が含まれるが、これに限定されるものではない。
【0043】
撮像部220は、読取対象300と、読取対象300に貼付されたカラーコード350と、読取対象300が配置されている位置周辺の所定の範囲の配置近景400と、を撮像できる画角を有すると共に、適切な位置に移動可能な撮像装置を含む。撮像部220は、撮像して得た映像情報を、撮像制御部211に受け渡す。なお、撮像部220が得る映像情報は、動画情報であるが、これに限られず、静止画情報であってもよい。
【0044】
通信部230は、ネットワーク10を介して他の装置、例えば真贋判定装置100、業務処理サーバー500等との通信を行う。
【0045】
業務処理サーバー500は、所定の業務に関する演算処理を行うサーバー装置であって、HTTP等の通信プロトコルによりクライアントと通信を行い、HTML等にて構成されるWebページ等の情報を送受信することで、業務処理を実現するサーバーである。なお、当該業務処理サーバー500については、これに限られず、カラーコードを管理業務に利用する処理を実行する装置であれば、他の装置でも構わないし、複数のグリッドやクラウドサービスにより業務処理を実現させているものであってもよい。望ましくは、該業務処理サーバー500へのアクセスは、HTTPプロトコルによるURLあるいはURI(Uniformed Resource Identifier)を用いて実現されることが望ましい。
【0046】
図5は、真贋判定装置100のハードウェア構成例を示す図である。真贋判定装置100は、演算装置102と、外部記憶装置103と、主記憶装置104と、出力装置105と、通信装置106と、各装置をつなぐバス107と、を少なくとも備える。また、他に、真贋判定装置100は、入力装置101を備えるものであってもよい。
【0047】
演算装置102は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
【0048】
外部記憶装置103は、デジタル情報を記憶可能な、いわゆるハードディスク(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)あるいはフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0049】
主記憶装置104は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
【0050】
出力装置105は、例えば液晶ディスプレイや、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置である。
【0051】
通信装置106は、ネットワーク10等を介して読取端末200、業務処理サーバー500等の他の装置と通信経路を確立し、情報を送受信するネットワークカード等の装置である。
【0052】
入力装置101は、キーボードやマウス、タッチパネル等の各種入力装置である。
【0053】
上記した真贋判定装置100の映像受付部111、コード読取部112、付帯情報取得部113、真贋判定部114、真贋出力部115は、演算装置102に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、主記憶装置104、外部記憶装置103または図示しないROM装置内に記憶され、実行にあたって主記憶装置104上にロードされ、演算装置102により実行される。
【0054】
また、真贋判定装置100の記憶部120は、主記憶装置104及び外部記憶装置103により実現される。また、真贋判定装置100の通信部130は、通信装置106により実現される。以上が、真贋判定装置100のハードウェア構成例である。なお、業務処理サーバー500についても、同様のハードウェア構成を備えるものであるため、説明は省略する。
【0055】
図6は、読取端末200のハードウェア構成例を示す図である。読取端末200は、入力装置201と、演算装置202と、外部記憶装置203と、主記憶装置204と、出力装置205と、撮像装置206と、衛星波受信装置207と、通信装置208と、各装置をつなぐバス209と、を少なくとも備える。
【0056】
入力装置201は、キーボードやマウス、タッチパネル等の各種入力装置である。
【0057】
演算装置202は、例えばCPUなどの演算装置である。
【0058】
外部記憶装置203は、デジタル情報を記憶可能な、いわゆるハードディスクやSSDあるいはフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
【0059】
主記憶装置204は、例えばRAMなどのメモリ装置である。
【0060】
出力装置205は、例えば液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等の表示装置である。
【0061】
撮像装置206は、所定の波長に一定以上の感度を有する素子を用いて、画像情報を出力する撮像装置である。
【0062】
衛星波受信装置207は、3つ以上の人工衛星から送信された衛星波をアンテナを用いて受信し、受信した情報に基づき現在地の座標を割り出す装置である。
【0063】
通信装置208は、ネットワーク10等を介して真贋判定装置100等の他の装置と通信経路を確立し、情報を送受信するネットワークカード等の装置である。
【0064】
入力装置201と、演算装置202と、外部記憶装置203と、主記憶装置204と、出力装置205と、撮像装置206と、衛星波受信装置207と、通信装置208とは、バス209等の接続導線により互いに接続される。
【0065】
上記した読取端末200の撮像制御部211、ブラウザ部212、衛星波制御部213は、演算装置202に処理を行わせるプログラムによって実現される。このプログラムは、主記憶装置204、外部記憶装置203または図示しないROM装置内に記憶され、実行にあたって主記憶装置204上にロードされ、演算装置202により実行される。
【0066】
また、読取端末200の撮像部220は、撮像装置206により実現される。また、読取端末200の通信部230は、通信装置208により実現される。以上が、読取端末200のハードウェア構成例である。
【0067】
真贋判定装置100、読取端末200、業務処理サーバー500のそれぞれの構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【0068】
また、各制御部は、ハードウェア(ASIC、GPUなど)により構築されてもよい。また、各制御部の処理が一つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。
【0069】
[動作の説明]次に、本実施形態におけるカラーコード利用システム1の動作を説明する。図7は、本実施形態におけるコード真贋判定処理のフロー図である。
【0070】
コード真贋判定処理は、真贋判定装置100が、一つ以上のカラーコードを含んで構成される映像情報を受け付けると開始される。
【0071】
コード真贋判定処理においては、真贋判定装置100は、映像情報に含まれるカラーコードと付帯情報とを特定し、カラーコードにあらかじめ対応付けられた関連情報が、付帯情報に対応するものであれば、カラーコードを真正であると判定する。
【0072】
まず、映像受付部111は、カラーコードが映しこまれた映像を受信する(ステップS001)。そして、コード読取部112は、カラーコードを特定する(ステップS002)。具体的には、コード読取部112は、受信した映像情報の中から、カラーコードに特徴的な図形の形状、配置等をパターンマッチングさせることで、カラーコードの存在の検出と映像内の位置の特定と、読取方向の特定等を行って、コードを一つまたは複数読み出す。なお、図示しないが、コード読取部112は、特定したカラーコードが、有効期限121Cの期限内であることと、無効情報121Dにより無効とされていないこと、また貼付対象情報121Bにより特定される貼付対象が読取対象300と対応するものであるか否かについても判定し、いずれかが否定的であれば、コード真贋判定処理を終了させる。
【0073】
そして、真贋判定部114は、関連情報の種類を読み出す(ステップS003)。具体的には、真贋判定部114は、ステップS002にて特定したカラーコードに係る管理コード122Aに対応付けられた関連情報種類122Bを関連情報記憶部122Bから読み出す。
【0074】
そして、真贋判定部114は、関連情報を要するか否かを判定する(ステップS004)。具体的には、真贋判定部114は、関連情報種類122Bに何らかの関連情報の種類が格納されていた場合には、関連情報を要すると判定し、格納されていなかった場合には、関連情報を要しないと判定する。関連情報を要しないと判定した場合には、真贋判定部114は、制御をステップS006へ進める。
【0075】
関連情報を要する場合(ステップS004にて「Yes」の場合)には、真贋判定部114は、受信した映像には関連情報と一致する情報が関連づけられているか否かを判定する(ステップS005)。なお、ここで「関連情報と一致する」とは、付帯情報取得部113が関連情報の種類が一致する付帯情報を映像情報から取得し、付帯情報と関連情報122Cとが一致するか、または所定の範囲内に収まることをいう。付帯情報には、カラーコード350が設けられた物である読取対象300の形状を示す情報(例えば、大きさ、高さ、奥行き、幅、凹凸形状等)が含まれるものであってもよい。また例えば、付帯情報は、映像情報上の所定の複数の画素に写り込んだ被写体までの距離を特定する情報を含むものであってもよいし、映像情報上に写り込んだ人物を特定する情報であってもよいし、映像情報上に写り込んだ人物の顔の形状の特徴点を特定する情報であってもよい。あるいはまた、付帯情報は、映像情報上に写り込んだ一つ又は複数の他のコード情報を特定する情報であってもよい。
【0076】
受信した映像に関連情報と一致する情報が関連づけられている場合(ステップS005にて「Yes」の場合)には、真贋判定部114は、コードとともに判定結果「真」を示す表示情報を返す(ステップS006)。表示情報を受けとったブラウザ部212は、表示情報を表示する。そして、真贋判定部114は、コード真贋判定処理を終了させる。
【0077】
受信した映像に関連情報と一致する情報が関連づけられていない場合(ステップS005にて「No」の場合)には、真贋判定部114は、コードとともに判定結果「贋」を示す表示情報を返す(ステップS007)。表示情報を受けとったブラウザ部212は、表示情報を表示する。そして、真贋判定部114は、コード真贋判定処理を終了させる。
【0078】
以上が、第一の実施形態に係るコード真贋判定処理の処理フローである。真贋判定処理によれば、カラーコードと付帯情報とが含まれる映像情報について、カラーコードに予め対応付けられた関連情報が、付帯情報に対応するものであれば、カラーコードを真正であるとして真贋を判定することができる。
【0079】
図8は、コード真贋判定処理において、読取端末200上に表示される結果表示画面600の出力例を示す図である。結果表示画面600には、管理コード611と、読取位置612と、読取日時613と、読取作業者614と、メッセージ610と、読み取った映像の表示領域620と、再読取指示受付ボタン630と、読取中止指示受付ボタン640と、が含まれる。結果表示画面600のメッセージ610には、例えば、映像の付帯情報が、予め対応付けられた関連情報と異なる場合には、「コード読取が正当ではありません。正しい読取を行ってください。」等のメッセージが表示され、コードが真正でない可能性を示唆し、再読取を促すことができる。
【0080】
管理コード611は、撮像により得た映像情報に含まれるカラーコード350のデコードを行った結果得られるコードを表示する領域である。なお、カラーコードが真正でない場合には、当該デコードの結果得られるコードは採用すべきでないため、「表示不可」等の別の文字列を管理コード611として表示させる。
【0081】
読取位置612は、撮像時に読取端末200が存在した位置を特定する情報を表示する領域である。例えば、GPSから取得した座標位置、あるいは最寄りの無線LANのアクセスポイントのSSIDの表示等による所定の空間的広がりを有する範囲を特定する情報であってもよい。
【0082】
読取日時613は、撮像時を特定する情報を表示する領域である。例えば、映像情報に付帯する撮像した時刻の情報である。
【0083】
読取作業者614は、撮像者を特定する情報を表示する領域である。例えば、映像情報に付帯するexifの著作権情報である。
【0084】
読み取った映像の表示領域620には、読取端末200の撮像制御部211が撮像した映像情報が表示される。当該映像には、読取対象620Bと、カラーコード620Aと、配置近景620Cと、が含まれる。
【0085】
再読取指示受付ボタン630は、入力を受け付けると、映像を再取得してコード真贋判定処理を再度開始する。
【0086】
読取中止指示受付ボタン640は、入力を受け付けると、コード真贋判定処理の処理を終了させ、コード真贋判定処理を実行できないように画面を終了させる。
【0087】
以上が、第一の実施形態に係る結果表示画面600の出力例である。
【0088】
以上が、第一の実施形態に係るカラーコード利用システム1である。第一の実施形態によれば、読取対象300に貼り付けられたカラーコード350と、付帯情報と、を用いてカラーコードの真贋判定を容易に行うことができる。
【0089】
本発明は、上記の第一の実施形態に制限されない。上記の第一の実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で様々な変形が可能である。例えば、上記の第一の実施形態においては、管理コードに対応付けられる関連情報は一つであるが、これに限られない。例えば、関連情報を複数とすることで、より高い真正性の判定を行えるようにしてもよい。このような第二の実施形態について、以下に説明する。なお、第二の実施形態においては、基本的に第一の実施形態に記載した構成と同じ構成を備えるものであるが、一部相違があるため、当該相違点を中心に説明する。
【0090】
第二の実施形態について、図9図10を用いて説明する。図9は、第二の実施形態に係る関連情報記憶部122´の構成例を示す図である。関連情報記憶部122´には、管理コード122Aと、関連情報種類122Bと、関連情報122Cと、が対応付けられている点では、第一の実施形態と同様である。しかし、第二の実施形態においては、管理コード122Aに対応付けられる関連情報には、さらに、副関連情報が対応付け可能となっており、具体的には、管理コード122Aに対して、副関連情報種類122Eと、副関連情報122Fと、誘導制御122Gと、が一つ以上、複数対応付けられる。
【0091】
副関連情報種類122Eは、カラーコード350の真正性を証明するために用いる情報の種類を特定する情報である。例えば、副関連情報種類122Eは、位置情報を示す座標、被写体までの距離情報、あるいは撮像の日時のうち、関連情報種類122Bとされた種類を除外するものの中から選択された一つの関連を有する情報の種類を示すものである。
【0092】
副関連情報122Fは、カラーコード350の真正性を証明するために用いる情報である。例えば、副関連情報122Fは、位置を示す座標、被写体までの距離、あるいは撮像の日時等、副関連情報種類122Eに予め定められた情報である。
【0093】
誘導制御122Gは、関連情報は一致している場合であっても、副関連情報が一致しているとは言えない場合に、例えば撮像位置、撮像範囲等の撮像方法を誘導するプログラムである。なお、このような誘導制御122Gの誘導例として、例えば読取端末200の撮像制御部211に対して、ピント距離を所定の距離に固定させ、ピントがあう位置が正しい撮影位置となるよう誘導することを含む。また例えば、被写体までの距離を主関連情報として、GPSの位置情報を副関連情報とする場合に、被写体までの距離は正しいが微妙にGPSの位置が異なる場合、正しいGPSの位置となるよう案内することを含む。つまり、誘導制御122Gを用いれば、映像を取得する外部の機器の用い方について制御を行い、誘導を行うことができる。
【0094】
図10は、第二の実施形態に係るコード真贋判定処理のフローチャートを示す図である。第二の実施形態に係るコード真贋判定処理は、基本的に図7と同じ符号を付した処理は第一の実施形態に係るコード真贋判定処理と同様であるが、差異について以下説明する。
【0095】
第二の実施形態に係るコード真贋判定処理においては、ステップS004において関連情報を要する際には、真贋判定部114は、受信した映像には関連情報全てと一致する情報が関連づけられているか否かを判定する(ステップS105)。
【0096】
また、受信した映像には関連情報全てと一致する情報が関連づけられていない場合には、真贋判定部114は、副関連情報のみ一致が不足するか否かを判定し(ステップS107)、副関連情報のみ一致が不足するものではない場合(ステップS107において「No」の場合)には、ステップS007へ制御を進める。
【0097】
副関連情報のみ不足する場合(ステップS107において「Yes」の場合)には、不足する副関連情報に関して対応付けられた誘導制御122Gを用いて誘導する(ステップS108)。そして、コード真贋判定処理の先頭へ制御を戻す。
【0098】
以上が、第二の実施形態に係るカラーコード利用システム1である。第二の実施形態によれば、副となる付帯情報を用いて一致をみることで、カラーコードの真贋判定を容易に精度高く行うことができる。
【0099】
本発明は、上記の第一、第二の実施形態に制限されない。例えば、上記の第一の実施形態は、カラーコードは付帯情報が予め定めた関連情報と一致すると所定のデコードがなされてカラーコードに一対一で対応する管理コードとして扱われ、付帯情報が関連情報と一致しない場合には管理コードとして扱われないというものといえるが、これに限られない。このような第三の実施形態について、以下に説明する。なお、第三の実施形態においては、基本的に第一の実施形態に記載した構成と同じ構成を備えるものであるが、一部相違があるため、当該相違点を中心に説明する。
【0100】
図11は、第三の実施形態における関連情報記憶部122´´の構成例を示す図である。関連情報記憶部122´´では、カラーコードのどの桁を有効な情報として読み出すかを特定する規則を示す読取規則122Dを関連情報記憶部122に加えている。なお、読取規則122Dは、カラーコードのうちダミー情報として扱う桁を特定する情報であってもよい。
【0101】
図12は、第三の実施形態におけるコード真贋判定処理を示す図である。第三の実施形態におけるコード真贋判定処理は、図7図10と同じ符号を付した処理は第一、第二の実施形態におけるコード真贋判定処理と基本的に同様である。
【0102】
ステップS004において、関連情報を要する際には、真贋判定部114は、受信した映像には関連情報全てと一致する情報が関連づけられているか否かを判定する(ステップS205)。そして、関連情報全てと一致する情報が関連付けられている場合(ステップS205にて「Yes」の場合)には、コード読取部112は、読取規則がある場合、規則に従ってカラーコードの再読取を行う(ステップS206)。そして、真贋判定部114は、再読取した結果得られたカラーコードの情報とともに、判定結果「真」を返す(ステップS210)。そして、真贋判定部114は、コード真贋判定処理を終了させる。
【0103】
以上が、第三の実施形態に係るコード真贋判定処理の処理フローである。第三の実施形態に係るコード真贋判定処理によれば、付帯情報が関連情報と一致しないために読取規則に従わずに読んだカラーコードは、管理コードとは異なる情報であるため、有意の管理コードを得るためには付帯情報が関連情報と一致するように映像を取得する必要が有り、より高いセキュリティを確保して、カラーコードの偽造を防止しやすくすることができる。
【0104】
本発明は、上記の第一〜第三の実施形態に制限されない。例えば、上記の第一の実施形態は、カラーコードは付帯情報が予め定めた関連情報と一致すると所定のデコードがなされてカラーコードに一対一で対応する管理コードとして扱われ、付帯情報が関連情報と一致しない場合には管理コードとして扱われないというものといえるが、これに限られない。このような第三の実施形態について、以下に説明する。なお、第三の実施形態においては、基本的に図1と同じ符号を付した構成は第一の実施形態に記載した構成と同じ構成を備えるものであるが、一部相違があるため、当該相違点を中心に説明する。
【0105】
図13は、第四の実施形態におけるカラーコード利用システム1の構成例を示す図である。第四の実施形態については、図1と同じ符号を付した構成は第一の実施形態と基本的に同じ構成を備えるが、一部に相違点が存在する。以下、相違点を中心に説明する。
【0106】
読取端末200は、第一の実施形態に係る読取端末200と基本的に同じであるが、制御部210には、衛星波制御部213に代えて、コード読取部215が設けられている。また、ハードディスクやSSD等の不揮発性の記憶デバイスにより実装される記憶部240が設けられ、記憶部240には復号キー記憶部241が格納される。
【0107】
読取端末200は、ネットワーク10を介して、プレミアメンバー用サーバー800と、一般メンバー用サーバー810と、にアクセスが可能である。プレミアメンバー用サーバー800は、例えば、サービスの享有につき、所定の対価の支払いを要求する所定のサービスがある場合に、当該サービスを実現させるための情報処理を行うサーバーである。また、一般メンバー用サーバー810は、例えば、サービスの享有につき、所定の対価の支払いを要求しない所定のサービスがある場合に、これを実現させるための情報処理を行うサーバーである。なお、プレミアメンバー用サーバー800と、一般メンバー用サーバー810との相違は、例えばサービスの種類が異なる場合も当然に含まれるが、サービスの質や量が異なる場合にメンバーの代価の支払額によって分けられるものであってもよい。
【0108】
コード読取部215は、撮像制御部211が受け付けた映像情報に含まれる映像の一部を構成するカラーコード350を発見し、コードとして読み出す。なお、映像情報に複数のカラーコードが含まれる場合には、コード読取部215は、映像情報に含まれる複数のコードを読み出す。また、コード読取部215は、映像情報のうち、カラーコードの近傍(例えば、カラーコードの外周を基準とする所定画素数内)の映像に含まれる文字を認識して、一連の文字列として読み出す。
【0109】
図14は、第四の実施形態における復号キー記憶部241の構成例を示す図である。復号キー記憶部241では、カラーコードに対して所定のアルゴリズムを介して適用する復号キーである復号キー241Aと、当該復号キーをカラーコードに対して所定のアルゴリズムを介して適用すると得られる暗示アクセス情報241Bと、が対応付けられて格納される。例えば、復号キーは、色情報を変換するカラーフィルターに相当する情報であってもよい。具体的には、復号キーは、カラーコードの各桁についてRGBチャネルの情報を一部あるいは相互に所定の方向に入れ替える処理を実行するコード情報であってもよい。
【0110】
図15は、第四の実施形態におけるコード読取処理を示す図である。第四の実施形態におけるコード読取処理は、撮像制御部211が、撮像部220により撮像するよう指示を受け付けると、開始される。
【0111】
コード読取処理においては、読取端末200は、撮像した映像情報に含まれるカラーコードと、カラーコード近傍の文字情報とを特定し、撮像した映像情報に含まれるカラーコードを所定の復号キーで復号して得られる暗示アクセス情報が、予め定められた暗示アクセス情報と一致する場合に、暗示アクセス情報を用いてサーバーすなわちプレミアメンバー用サーバー800へアクセスする。いずれの復号キーに対応付けられた暗示アクセス情報とも一致しない場合には、カラーコード近傍から読み出した文字列を明示アクセス情報(URL)として用いて、一般メンバー用サーバー810へアクセスする。
【0112】
まず、撮像制御部211は、カラーコードが映しこまれた映像を撮像する(ステップS301)。
【0113】
そして、コード読取部215は、カラーコードを特定する(ステップS302)。具体的には、コード読取部215は、撮像の結果得られた映像情報の中から、カラーコードに特徴的な図形の形状、配置等をパターンマッチングさせることで、カラーコードの存在の検出と映像内の位置の特定と、読取方向の特定等を行って、コードを一つまたは複数読み出す。
【0114】
そして、コード読取部215は、映像内の文字列を明示アクセス情報として特定する(ステップS303)。具体的には、コード読取部215は、ステップS301にて撮像した映像情報により表される映像情報のうち、カラーコードの近傍の映像に含まれる文字を認識して、一連の文字列として読み出す。
【0115】
そして、コード読取部215は、復号キーと暗示アクセス情報を読み出す(ステップS304)。具体的には、コード読取部215は、復号キー記憶部241を参照して、復号キー241Aと暗示アクセス情報241Bとを対応付けて読み出す。
【0116】
コード読取部215は、復号キーを用いて復号した結果が暗示アクセス情報のいずれかと一致する復号キーが有るか否かを判定する(ステップS305)。具体的には、コード読取部215は、ステップS302において特定したカラーコードに対して、ステップS304で読み出した復号キーのそれぞれを用いて所定のアルゴリズムで復号を行い、復号した結果得られた情報が対応する暗示アクセス情報と一致するか否かを判定し、復号結果の情報と暗示アクセス情報とが一致する関係にある復号キーの有無を判定する。
【0117】
復号結果が暗示アクセス情報と一致する復号キーがない場合(ステップS305にて「No」の場合)には、コード読取部215は、復号結果が明示アクセス情報と一致する復号キーがあるか否かを判定する(ステップS306)。具体的には、コード読取部215は、ステップS305にて復号を行った結果のそれぞれについて、ステップS303にて特定した明示アクセス情報と一致するか否かを判定し、一致する関係にある復号キーの有無を判定する。明示アクセス情報と一致する関係にある復号キーがない場合には、コード読取部215は、コード読取処理を終了させる。
【0118】
明示アクセス情報と一致する関係にある復号キーがある場合(ステップS306にて「Yes」の場合)には、ブラウザ部212は、明示アクセス情報を用いて、一般メンバー用サーバー810へアクセスする(ステップS307)。そして、コード読取部215は、コード読取処理を終了させる。
【0119】
復号結果が暗示アクセス情報と一致する復号キーがある場合(ステップS305にて「Yes」の場合)には、ブラウザ部212は、暗示アクセス情報を用いて、プレミアメンバー用サーバー800へアクセスする(ステップS308)。そして、コード読取部215は、コード読取処理を終了させる。
【0120】
以上が、第四の実施形態に係るコード読取処理の処理フローである。第四の実施形態に係るコード読取処理によれば、復号キーで復号した結果暗示されるアクセス情報が得られる場合には、特別なサービスを得られる当該暗示されるアクセス情報を用いてサーバーにアクセスを可能とし、そうでない場合には、通常のサービスを得られる明示されるアクセス情報を得られた場合には当該アクセス情報を用いてサーバーにアクセスを可能とし、カラーコードを復号しても通常のサービスを得られる明示されるアクセス情報を得られなかった場合には、サーバーへのアクセスを行わないようにすることができる。これにより、例えば、真正なカラーコードではない場合(コードの捏造、改変等がある場合)には当該カラーコードを読み込んでのサーバーへのアクセスを制限することができる。そのため、第四の実施形態に係る読取端末200は、カラーコードの真贋判定装置であるともいえる。また、第四の実施形態において、第一の実施形態において示した真贋判定装置100は明示されていないが、図15のステップS302においてカラーコードを特定する処理に先立って、ネットワーク10を介してカラーコードの真贋を真贋判定装置100に問い合わせて、真贋判定結果が真である場合に限り後続処理を実施し、真贋判定結果が贋である場合にはコード読取処理を終了させるものであってもよい。
【0121】
また例えば、上記の実施形態においては、読取端末200には、撮像部220が設けられているが、これに限られるものでもない。例えば、撮像部220に相当する光学映像取得装置を有線(USB通信、LAN等)あるいは無線(NFC(Near Field Communication)、Bluetooth、無線LAN等)により読取端末200と接続し、撮像するようにしてもよい。このようにすると、例えば、読取対象300が配置された場所に設けられている監視カメラ等、定点カメラの情報を取得して読取対象300の存在を確認することが可能となり、読取対象300が不特定多数が出入りする場所に配置されるものであっても、盗難やすり替えを発見することが可能となり、盗難監視に有用である。
【0122】
また例えば、上記の第一の実施形態においては、真贋判定装置100と読取端末200とは別の装置であるが、例えば真贋判定装置100の制御部110と記憶部120と同様の構成を読取端末200に備える等、単一の装置により実現することも可能である。
【0123】
また、上記した実施形態の技術的要素は、単独で適用されてもよいし、プログラム部品とハードウェア部品のような複数の部分に分けられて適用されるようにしてもよい。
【0124】
以上、本発明について、実施形態を中心に説明した。
【符号の説明】
【0125】
1・・・カラーコード利用システム、10・・・ネットワーク、100・・・真贋判定装置、110・・・制御部、111・・・映像受付部、112・・・コード読取部、113・・・付帯情報取得部、114・・・真贋判定部、115・・・真贋出力部、120・・・記憶部、121・・・コード情報記憶部、122・・・関連情報記憶部、130・・・通信部、200・・・読取端末、210・・・制御部、211・・・撮像制御部、212・・・ブラウザ部、213・・・衛星波制御部、220・・・撮像部、230・・・通信部、300・・・読取対象、350・・・カラーコード、400・・・配置近景、500・・・業務処理サーバー
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