(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記組成物が、ガソリンもしくはオキシゲネート混合用のブレンドストック(BOB)と混合するため、ガソリンもしくはBOBと末端施設混合するため、またはガソリンもしくはBOBとスプラッシュ混合するためのものである、請求項1に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0028】
特に定義されない限り、本明細書に用いられる専門用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。矛盾が生じた場合には、定義を含む本出願が優先するであろう。文脈によって特に要求されない限り、単数用語は複数を含むものとし、複数用語は単数を含むものとする。本明細書に言及されるすべての出版物、特許および他の参考文献は、特許または特許公報の具体的なセクションのみが参照により援用されることが示されない限り、まるでそれぞれの個々の出版物または特許出願が参照により援用されることが具体的に、かつ、個別に示されているかのようにあらゆる目的のためにそれらの全体を参照により援用される。
【0029】
本明細書に開示されるものに類似のまたは等価の方法および原料は、本発明の実践または試験に用いることができるが、好適な方法および原料は、下に開示される。原料、方法および実施例は、例示的であるにすぎず、限定的であることを意図されない。本発明の他の特徴および利点は、詳細な説明からおよび特許請求の範囲から明らかであろう。
【0030】
本発明をさらに明らかにするために、以下の用語、省略形および定義が提供される。
【0031】
本明細書で用いるところでは、用語「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「などの(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、含有する(contains)、もしくは含有する(containing)またはそれらの任意の他の変形は、非排他的であるかまたは制約がないことを意図される。たとえば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセス、方法、物品、もしくは装置は、それらの要素のみに必ずしも限定されず、明確にリストされないかまたはかかる組成物、混合物、プロセス、方法、物品、もしくは装置に固有である他の要素を含んでもよい。さらに、それとは反対を明確に記述されない限り、「または」は、包含的な「または」を意味し、そして排他的な「または」を意味しない。例えば、条件AまたはBは、次のいずれか1つで満たされる:Aは真であり(または存在し)かつBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)かつBは真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方とも真である(または存在する)。
【0032】
同様に、本発明の要素または成分に先行する不定冠詞「a」および「an」は、場合、すなわち、要素または成分の出現の数に関して非制限的であることを意図される。それ故「a」または「an」は、1つまたは少なくとも1つを包含すると読まれるべきであり、そして要素または成分の単数単語形はまた、この数が単数であることを明らかに意味しない限り複数を包含する。
【0033】
用語「発明」または「本発明」は本明細書で用いるところでは、非限定的な用語であり、特定の発明の任意のたった一つの実施形態を意味することを意図されず、本出願に開示されるようなすべての可能な実施形態を包含する。
【0034】
本明細書で用いるところでは、用いられる本発明の原料または反応剤の量を修飾する用語「約」は、たとえば、現実の世界での典型的な測定手順およびコンセントレートまたは使用溶液を製造するために用いられる液体取り扱い手順によって;これらの手順における故意ではない誤りによって;組成物を製造するためにまたは方法を実施するために用いられる原料の製造、出所、または純度の相違によってなど、起こり得る数量のバラツキを意味する。用語「約」はまた、特定の初期混合物から生じる組成物についての異なる平衡条件のために異なる量を包含する。用語「約」によって修飾されようが修飾されまいが、特許請求の範囲は、これらの量の等価物を含む。一実施形態では、用語「約」は、報告される数値の10%内、好ましくは報告される数値の5%内を意味する。
【0035】
組成物の成分を定義する用語「主として含む」は、50%超の同定された成分を有する組成物を意味する。
【0036】
用語「燃料」は本明細書で用いるところでは、エネルギーを発生させて制御された方法で機械仕事を生み出すために使用することができる任意の材料を意味する。燃料の例には、バイオ燃料(すなわち、バイオマスから何らかの方法で誘導される燃料)、ガソリンもしくはBOBが挙げられるが、それらに限定されない。
【0037】
用語「燃料ブレンド」は本明細書で用いるところでは、少なくとも本発明の組成物と、ガソリン、BOBまたはそれらの任意の組み合わせなどの、燃料とを含有する混合物を意味する。燃料ブレンドには、自動車エンジンでの燃焼に好適な無鉛ガソリンが含まれるが、それに限定されない。
【0038】
用語「ガソリン」は本明細書で用いるところでは、少量の添加剤を含有することができる、そして火花点火、内燃エンジンでの燃料としての使用に好適である液体炭化水素の揮発性混合物を意味する。この用語には、従来のガソリン、含酸素ガソリン、改質ガソリン、バイオガソリン(すなわち、バイオマスから何らかの方法で誘導されるガソリン)、およびフィッシャー−トロプシュ(Fischer−Tropsch)ガソリンが含まれるが、それらに限定されない。
【0039】
用語「オキシゲネート混合用のブレンドストック」、「BOB」および「ガソリンブレンドストック」は本明細書で用いるところでは、オキシゲネートおよび/またはアルコール燃料とそれが製造される製油所の下流で混合することを意図されるガソリン混合成分を意味する。BOBは、改質ガソリン用のBOB(rBOB)、従来のBOB(cBOB、従来のガソリンブレンドストック)、または下に定義されるようなCARBOBであり得る。BOBは多くの場合、それらが燃料基準に適合する完成ブタノールまたはエタノール混合ガソリンを製造するために混合されるブタノールまたはエタノールのそれよりも低いオクタン価を有する。本明細書で用いるところでは、BOBは、ガソリンサブグレードを含む。BOBはまた、E10、E15、E20またはE85 BOB(無鉛レギュラーまたはプレミアム)などの、エタノール燃料を混合するために使用されるガソリン混合成分を含む。さらに、用語「含酸素混合用のブレンドストック」、「BOB」、および「ガソリンブレンドストック」は、本出願の全体にわたって同じ意味で用いることができる。
【0040】
用語「オキシゲネート混合用の改質ブレンドストック(Reformulated Blendstock for Oxygenate Blending)」または「rBOB」は、オキシゲネート、たとえば、ブタノールと混合するために好適な非含酸素ガソリンを意味する。ある種の実施形態では、rBOBは、大気汚染防止法(Clean Air Act)のセクション211(k)下の米国環境保護庁(U.S.Environmental Protection Agency)の要件に適合する。
【0041】
用語「CARBOB」は、カリフォルニア大気資源委員会(California Air Resources Board)によって規制されるようなカリフォルニア州での使用に好適なrBOBを意味する。
【0042】
用語「スプラッシュ混合された」または「スプラッシュ混合」は本明細書で用いるところでは、ある成分(たとえば、エタノールまたはブタノールなどのアルコール燃料)が、燃料ブレンドを製造するためにガソリンもしくはBOBと混合されるプロセスを意味する。たとえば、このプロセスは、ガソリン(もしくはガソリンサブグレード)と別個の貯蔵タンクからのエタノールまたはブタノールとが、サービスステーションへの輸送用のタンクローリーへ積み込む間に流れを混合することによって燃料ブレンド製品へと組み合わせされる、トラック積載末端施設で起こり得る。このプロセスは、順次に(すなわち、第1の一成分、引き続いて別の成分が積み込まれる)かまたはリアルタイム流れブレンダーによって同時に成し遂げることができる。
【0043】
用語「ブタノール」は本明細書で用いるところでは、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、第三ブチルアルコールまたはそれらの組み合わせを意味する。さらに、ブタノールは、生物学的起源に由来することができる(たとえば、バイオブタノール)。
【0044】
用語「天然ガス液」または「NGL」は本明細書で用いるところでは、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ならびにより高い分子量の炭化水素の任意の異性体および組み合わせを意味する。さらに、メタン、エタン、およびそれらの混合物が含まれ得る。
【0045】
用語「米国材料試験協会」および「ASTM」は本明細書で用いるところでは、燃料などの、広範囲の材料、製品、システム、およびサービスについての自発的合意技術標準を策定し、公表する国際標準機関を意味する。
【0046】
用語「性能特性」または「性能パラメーター」は、本発明の組成物および燃料ブレンドに関して用いられるところでは、かかる組成物または燃料(たとえば、火花点火エンジンを有する車両用の自動車燃料またはその成分のような)の使用に関連した測定可能な物理的特性を意味する。性能特性の例には、オクタン価(たとえば、リサーチ法オクタン価またはモーター法オクタン価)、アンチノック指数、蒸気圧(たとえば、リード蒸気圧(Rvp))、ドライバビリティインデックス、低ブタノールドライバビリティインデックス、動粘度、正味燃焼熱、粘度、揮発度、および腐食(たとえば、銅条腐食)が挙げられるが、それらに限定されない。本明細書に記載されるものなどの、本発明の組成物および燃料ブレンドの性能特性は、2つ以上のカテゴリーに含めることができ、2つ以上のタイプの装置によって分析し、測定することができる。性能特性および性能特性の測定方法は、公知であり、ASTM D−4814に記載されているものを含み得るが、それらに限定されない。
【0047】
用語「オクタン価」は本明細書で用いるところでは、火花点火内燃エンジンでの自動点火に対する、または制御可能なやり方で燃える燃料の傾向の尺度に対する抵抗の測定を意味する。オクタン価は、リサーチ法オクタン価(RON)またはモーター法オクタン価(MON)であり得る。RONは、制御された条件下に可変の圧縮比での試験エンジンで燃料を運転し、そしてこれらの結果をイソ−オクタンとn−ヘプタンとの混合物についてのそれらと比較することによって測定される測定値を意味する。RONは、ASTM D2699を用いて測定することができる。MONは、RON試験で用いられるものに類似の試験を用いて、しかし予熱された燃料混合物、より高いエンジン速度、および圧縮比に応じて調整される点火時期で測定される測定値を意味する。MONは、ASTM D2700を用いて測定することができる。
【0048】
用語「アンチノック指数」は本明細書で用いるところでは、RON値とMON値との平均を意味する。
【0049】
用語「オクタン価向上成分」は本明細書で用いるところでは、燃料への化合物の添加時に燃料のオクタン価を向上させる化合物を意味する。オクタン価向上成分の例は、公知であり、ハイオク芳香族化合物(たとえば、トルエン、キシレン、改質油、およびそれらの混合物)、ハイオクイソパラフィン(たとえば、イソ−オクタン)、アルキレート、エタノール、イソペンタン、およびそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない。オクタン価向上成分は、ブタノール含有燃料ブレンドとエタノール含有燃料ブレンドとの間のオクタン価不足を相殺するために使用することができる。
【0050】
用語「蒸気圧」は本明細書で用いるところでは、閉鎖系でその凝縮相と熱力学的平衡状態にある蒸気の圧力を意味する。
【0051】
用語「蒸気圧調整成分」は本明細書で用いるところでは、化合物なしの燃料の蒸気圧と比べて燃料の蒸気圧を変える化合物を意味する。燃料の蒸気圧は、エンジン始動の容易さを確実にするのに十分に高いが、ベーパーロックまたは過度の蒸発放出および運転時損失に関与するほどに高くないものであるべきである。蒸気圧調整成分は、ブタノール含有燃料ブレンドとエタノール含有燃料ブレンドとの間に存在する蒸気圧不足を相殺するために使用することができる。蒸気圧調整成分の例には、n−ブタン、イソ−ブタン、n−ペンタン、イソ−ペンタン、混合ブタン、混合ペンタン、エタノール、異性化体、天然ガス液、軽質接触分解ナフサ、軽質水素化分解ナフサ、水素化処理軽質接触分解ナフサ、および天然ガソリン、ならびにそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0052】
用語「リード蒸気圧」および「Rvp」は本明細書で用いるところでは、試験方法ASTM D−323によって測定されるように100°F(37.8℃)で液体によってもたらされる絶対蒸気圧を意味する。
【0053】
用語「T10蒸留値」は本明細書で用いるところでは、液体の10容量%が蒸発する蒸留温度を意味する。
【0054】
用語「T30蒸留値」は本明細書で用いるところでは、液体の30容量%が蒸発する蒸留温度を意味する。
【0055】
用語「T50蒸留値」は本明細書で用いるところでは、液体の50容量%が蒸発する蒸留温度を意味する。
【0056】
用語「T70蒸留値」は本明細書で用いるところでは、液体の70容量%が蒸発する蒸留温度を意味する。
【0057】
用語「T90蒸留値」は本明細書で用いるところでは、液体の90容量%が蒸発する蒸留温度を意味する。
【0058】
用語「ASTMドライバビリティインデックス」、「ドライバビリティインデックス」および「DI」は本明細書で用いるところでは、燃料蒸留温度と車両コールド・スタートおよびウォ−ムアップ条件との間の関係を意味する。この測定値は、周囲温度と液体(たとえば、本発明の組成物または燃料)の10容量%、50容量%および90容量%が蒸発する蒸留として表される燃料揮発度との関数である。
【0059】
ドライバビリティインデックスを測定するためのドライバビリティインデックス燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D4814に記載されているものを含むが、それらに限定されず、方程式:
DI=1.5(T10)+3.0(T50)+1.0(T90)+1.33℃(2.4°F)×エタノール% (方程式1)
によって表すことができる。
【0060】
下の方程式2aおよび2bは、上のASTM DIの修正である、「低ブタノールドライバビリティインデックス」(LBDI)を提示し、温度、アルコール濃度、およびE200の一次結合である。
LBDI=a
1T
10+a
2T
50+a
3T
90+a
4EtOH+BuOH(a
5−a
6E200) (方程式2a)
ここで、LBDIは、修正ドライバビリティインデックスであり;T
10、T
50およびT
90は上に定義された通りであり、ブレンドの、それぞれ、10、50および90容量パーセントの蒸留のための温度であり;EtOHおよびBuOHは、ブレンド中の、それぞれ、エタノールおよびブタノールの容量パーセントであり;E200は、200°F以下の温度で蒸留するブレンドの容量パーセントであり;そしてa
1、a
2、a
3、a
4、a
5およびa
6は、20容量%未満、19容量%未満、18容量%未満、17容量%未満、16容量%未満、15容量%未満、14容量%未満、13容量%未満、12容量%未満、11容量%未満、10容量%未満、9容量%未満、8容量%未満、7容量%未満、6容量%未満、または5容量%未満のエタノールの濃度で、30容量%未満、29容量%未
満、28容量%未満、27容量%未満、26容量%未満、25容量%未満、24容量%未満、23容量%未満、22容量%未満、21容量%未満、20容量%未満、19容量%未満、18容量%未満、17容量%未満、16容量%未満、15容量%未満、14容量%未満、13容量%未満、12容量%未満、11容量%未満、10容量%未満、9容量%未満、8容量%未満、7容量%未満、6容量%未満、または5容量%未満のブタノールの濃度で、そして35容量%未満、30容量%未満、25容量%未満、20容量%未満、15容量%未満、10容量%未満のエタノールおよびブタノールの総濃度で、ブタノールおよび任意選択的にエタノールを含有するガソリンブレンドについての前記一次結合の値とかかるブレンドについての平均測定総加重デメリットの対数との間に実質的に一次の関係を与えるために選択される係数である。一実施形態では、ブレンドはエタノールを含まない。
【0061】
エタノールの濃度が10容量パーセント未満であるとき、a
1、a
2、a
3、およびa
4は、それぞれ、おおよそ1.5、3、1および2.4に等しく、方程式2aは、
LBDI=1.5T
10+3T
50+T
90+2.4EtOH+BuOH(a
5−a
6E200) (方程式2b)
になる。
【0062】
さらに、エタノールの濃度が10容量パーセント未満であり、そしてブタノールの濃度が約40容量パーセント未満、好ましくは約30容量パーセント未満であるとき、a
1、a
2、a
3、a
4、a
5およびa
6は、敬意を表して、おおよそ1.5、3、1、2.4、16および0.3に等しく、方程式2aおよび2bは、
LBDI=1.5T
10+3T
50+T
90+2.4EtOH+BuOH(16−0.3E200) (方程式2c)
または言い換えれば:
LBDI=DI+BuOH(16−0.3E200) (方程式2d)
(ここで、DIは前記のASTM DIである)になる。方程式の形から理解されるように、LBDIは、ブタノールが不在であるときには普通のASTM DIになり、それ故にDIについて確立された同じ規格限界がLBDIについて適用される。
【0063】
用語「ドライバビリティ成分」は本明細書で用いるところでは、化合物なしの同じ燃料のドライバビリティインデックスと比べて燃料のドライバビリティインデックスを向上させる化合物を意味する。ドライバビリティ成分は、本発明の組成物もしくは燃料ブレンドとエタノールを含有する燃料ブレンドとの間のミッドレンジの揮発度およびドライバビリティの差を相殺することができる。ドライバビリティ成分の例は公知であり、n−ペンタン、イソ−ペンタン、2,2−ジメチルブタン、エタノール、異性化体、ヘキサン、天然ガス液、軽質接触分解ナフサ、軽質水素化分解ナフサ、および水素化処理軽質接触分解ナフサ、ならびにそれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない。
【0064】
燃料混合用のブタノール組成物および燃料ブレンド
本発明の実施形態では、(i)ブタノールと;(ii)任意選択的に、オクタン価向上成分と;(iii)蒸気圧調整成分とを含む、燃料混合用の組成物が提供される。実施形態では、本組成物は、ガソリンもしくはオキシゲネート混合用のブレンドストック(BOB)と混合するため、ガソリンもしくはBOBと末端施設混合するため、またはガソリンもしくはBOBとスプラッシュ混合するためである。実施形態では、ブタノールは、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、第三ブチルアルコールまたはそれらの組み合わせである。
【0065】
実施形態では、組成物は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99または100容量%(v/v%)のブタノール濃度を含み、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約99容量%、約0.01容量%〜約1容量%、約0.1容量%〜約10容量%、約0.5容量%〜約10容量%、約1容量%〜約5容量%、約5容量%〜約25容量%、約5容量%〜約95容量%、約5容量%〜約80容量%、約10容量%〜約95容量%、約15容量%〜約95容量%、約20容量%〜約95容量%、約25容量%〜約95容量%、約30容量%〜約95容量%、約35容量%〜約95容量%、約40容量%〜約95容量%、約45容量%〜約95容量%、約50容量%〜約95容量%、約1容量%〜約99容量%、約5容量%〜約99容量%、約10容量%〜約99容量%、約15容量%〜約99容量%、約20容量%〜約99容量%、約25容量%〜約99容量%、約30容量%〜約99容量%、約35容量%〜約99容量%、約40容量%〜約99容量%、約45容量%〜約99容量%、約50容量%〜約99容量%、約5容量%〜約70容量%、約10容量%〜約70容量%、約15容量%〜約70容量%、約20容量%〜約70容量%、約25容量%〜約70容量%、約30容量%〜約70容量%、約35容量%〜約70容量%、約40容量%〜約70容量%、約45容量%〜約70容量%、および約50容量%〜約70容量%、約60容量%〜約90容量%)で選択することができる。ブタノールの濃度は、容易に測定することができ、幾つかの実施形態では、所望の燃料混合用の組成物もしくは燃料ブレンドのブタノールまたは酸素含有量に依存する。
【0066】
実施形態では、オクタン価向上成分は、ハイオク芳香族化合物、ハイオクイソパラフィン、アルキレート、天然ガソリンもしくはそれらの任意の組み合わせである。実施形態では、ハイオク芳香族化合物は、トルエン、キシレン、改質油、またはそれらの任意の組み合わせである。実施形態では、ハイオクイソパラフィンはイソ−オクタンである。エタノールもまた、単独でか前述の成分と組み合わせてかのどちらかで、オクタン価向上成分としても使用することができる。
【0067】
実施形態では、オクタン価向上成分の濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65または70容量%(v/v%)からであり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約70容量%、約0.1容量%〜約70容量%、約0.5容量%〜約70容量%、約1容量%〜約70容量%、約5容量%〜約70容量%、約10容量%〜約70容量%、約15容量%〜約70容量%、約20容量%〜約70容量%、約25容量%〜約70容量%、約30容量%〜約70容量%、約35容量%〜約70容量%、約0.01容量%〜約50容量%、約0.1容量%〜約50容量%、約0.5容量%〜約50容量%、約1容量%〜約50容量%、約5容量%〜約50容量%、約10容量%〜約50容量%、約15容量%〜約50容量%、約20容量%〜約50容量%、約25容量%〜約50容量%、約15容量%〜約35容量%)から選択することができる。オクタン価向上成分の濃度は、容易に測定することができ、幾つかの実施形態では、燃料混合組成物もしくは燃料ブレンドにとって望ましいオクタン価またはBOBもしくはブタノールの濃度に依存する。
【0068】
実施形態では、蒸気圧調整成分は、n−ブタン、イソ−ブタン、n−ペンタン、イソ−ペンタン、混合ブタン、混合ペンタン、エタノール、異性化体、ヘキサン、天然ガス液、軽質接触分解ナフサ、軽質水素化分解ナフサ、水素化処理軽質接触分解ナフサ、天然ガソリンもしくはそれらの任意の組み合わせである。
【0069】
実施形態では、蒸気圧調整成分の濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45または50容量%(v/v%)であり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約50容量%、約0.1容量%〜約50容量%、約0.5容量%〜約50容量%、約1容量%〜約50容量%、約5容量%〜約50容量%、約10容量%〜約50容量%、約15容量%〜約50容量%、約20容量%〜約50容量%、約25容量%〜約50容量%、約0.01容量%〜約30容量%、約0.1容量%〜約30容量%、約0.5容量%〜約30容量%、約1容量%〜約30容量%、約5容量%〜約30容量%、約10容量%〜約30容量%、約15容量%〜約30容量%、約20容量%〜約30容量%、約5容量%〜約15容量%、約5容量%〜約15容量%)から選択することができる。蒸気圧調整成分の濃度は、容易に測定することができ、幾つかの実施形態では、燃料混合組成物もしくは燃料ブレンドにとって望ましい揮発性等級に、または燃料混合組成物もしくは燃料ブレンドとエタノールを含有する所与の燃料ブレンドとの間のオクタン価不足の程度に依存する。
【0070】
実施形態では、組成物は、ドライバビリティ成分をさらに含む。実施形態では、ドライバビリティ成分は、n−ペンタン、イソ−ペンタン、2,2−ジメチルブタン、異性化体、ヘキサン、天然ガス液、軽質接触分解ナフサ、軽質水素化分解ナフサ、水素化処理軽質接触分解ナフサまたはそれらの任意の組み合わせである。
【0071】
実施形態では、ドライバビリティ成分の濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0、0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45または50容量%(v/v%)であり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約50容量%、約0.1容量%〜約50容量%、約0.5容量%〜約50容量%、約1容量%〜約50容量%、約5容量%〜約50容量%、約10容量%〜約50容量%、約15容量%〜約50容量%、約20容量%〜約50容量%、約25容量%〜約50容量%、約0.01容量%〜約30容量%、約0.1容量%〜約30容量%、約0.5容量%〜約30容量%、約1容量%〜約30容量%、約5容量%〜約30容量%、約10容量%〜約30容量%、約15容量%〜約30容量%、約20容量%〜約30容量%、約5容量%〜約15容量%、約5容量%〜約20容量%)から選択することができる。ドライバビリティ成分の濃度は、容易に測定することができ、幾つかの実施形態では、燃料混合組成物もしくは燃料ブレンドにとって望ましい揮発性等級に、または燃料混合組成物もしくは燃料ブレンドとエタノールを含有する所与の燃料ブレンドとの間のオクタン価不足の程度に依存する。
【0072】
本発明の幾つかの実施形態では、組成物は、(i)ブタノールと;(ii)オクタン価向上成分と;(iii)蒸気圧調整成分とから本質的になる。実施形態では、組成物は、(i)イソブタノールと;(ii)オクタン価向上成分と;(iii)蒸気圧調整成分とを含む。実施形態では、組成物は、(i)イソブタノールと;(ii)トルエンと;(iii)n−ブタンとを含む。
【0073】
実施形態では、組成物は、(i)組成物の総容量を基準として約60容量%〜約90容量%のブタノールと;(ii)組成物の総容量を基準として約5容量%〜約35容量%のオクタン価向上成分と;(iii)組成物の総容量を基準として約5容量%〜約20容量%の蒸気圧調整成分とを含む。実施形態では、組成物は、(i)組成物の総容量を基準として約69.5容量%のブタノールと;(ii)組成物の総容量を基準として約19.6容量%のオクタン価向上成分と;(iii)組成物の総容量を基準として約10.9容量%の蒸気圧調整成分とを含む。
【0074】
実施形態では、組成物は、(i)組成物の総容量を基準として約60容量%〜約90容量%イソブタノールと;(ii)組成物の総容量を基準として約5容量%〜約35容量%トルエンと;(iii)組成物の総容量を基準として約5容量%〜約20%容量%n−ブタンとを含む。実施形態では、組成物は、(i)組成物の総容量を基準として約69.5容量%イソブタノールと;(ii)組成物の総容量を基準として約19.6容量%トルエンと;(iii)組成物の総容量を基準として約10.9容量%n−ブタンとを含む。
【0075】
実施形態では、組成物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の測定可能な性能特性を有する。実施形態では、組成物は、次の性能特性の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上を有する:オクタン価(たとえば、リサーチ法オクタン価またはモーター法オクタン価)、アンチノック指数、蒸気圧(たとえば、リード蒸気圧)、蒸留特性、ドライバビリティインデックス、低ブタノールドライバビリティインデックス、動粘度、正味燃焼熱、粘度、揮発度、および腐食(たとえば、銅条腐食)。本明細書に記載されるものなどの、本発明の組成物の性能特性は、2つ以上のカテゴリーに含めることができ、公知の方法(たとえば、ASTM D−4814に記載されているもの)を用いて2つ以上のタイプの装置によって分析し、測定することができる。
【0076】
実施形態では、組成物は、少なくとも約70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120のオクタン価を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約80〜約110、または約87〜約105)で選択することができる。オクタン価を測定するためのオクタン価標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814、D−2699およびD−2700に記載されているものを含み得るが、それらに限定されず、100超の数についての採択された参照値を含み得る。
【0077】
実施形態では、組成物は、少なくとも約70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120のアンチノック指数を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約80〜約105、または約87〜約100)で選択することができる。アンチノック指数を測定するためのアンチノック指数標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814、D−2699およびD−2700に記載されているものを含み得るが、それらに限定されず、100超の数についての採択された参照値を含み得る。
【0078】
実施形態では、組成物は、約15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2または1psi(重量ポンド毎平方インチ)以下の蒸気圧(たとえば、リード蒸気圧)を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約15psi〜約5psi、または約13psi〜約5psi)で選択することができる。蒸気圧を測定するための蒸気圧燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814に記載されているものを含み得るが、それらに限定されない。
【0079】
実施形態では、組成物は、蒸留値(たとえば、T10、T30、T50、T70、T90、IBPまたはFBP)を有する。実施形態では、組成物は、少なくとも約40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140または150°Fの蒸留IBPを有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約85°F〜約100°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165または170°FのT10蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約130°F〜約145°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195または200°FのT30蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約150°F〜約180°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約180、185、190、195、200、205、210、215または220°FのT50蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約200°F〜約210°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、255、260、265、270、275または280°FのT70留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約220°F〜約250°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、260、270°FのT90蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約200°F〜約240°F)で選択することができる。実施形態では、組成物は、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、260、270°FのFBP蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約210°F〜約250°F)で選択することができる。蒸留値を測定するための蒸留値燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814またはASTM D−86に記載されているものを含むが、それらに限定されない。
【0080】
燃料ブレンド
本発明の実施形態では、本明細書に記載されるブタノール組成物のいずれかとガソリンもしくはBOBなどの燃料とを含む燃料ブレンドが提供される。実施形態では、BOBは、改質ガソリン用のBOB(rBOB)、従来のBOB(cBOB)またはそれらの組み合わせである。実施形態では、BOBは、夏季用ガソリンBOBである。ある種の実施形態では、ガソリンブレンドストックは、エタノール、特に少なくとも5%のエタノール、少なくとも10%のエタノール、または少なくとも15%のエタノールの添加のために配合することができる。他の実施形態では、ガソリンブレンドストックは、少なくとも75%エタノール、少なくとも80%エタノール、または少なくとも85%エタノール向けに配合することができる。
【0081】
実施形態では、燃料ブレンド中のブタノールの濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、16、20、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99または100容量%(v/v%)であり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約99容量%、約0.01容量%〜約1容量%、約0.1容量%〜約10容量%、約0.5容量%〜約10容量%、約1容量%〜約5容量%、約5容量%〜約25容量%、約5容量%〜約95容量%、約5容量%〜約80容量%、約10容量%〜約95容量%、約15容量%〜約95容量%、約20容量%〜約95容量%、約25容量%〜約95容量%、約30容量%〜約95容量%、約35容量%〜約95容量%、約40容量%〜約95容量%、約45容量%〜約95容量%、約50容量%〜約95容量%、約1容量%〜約99容量%、約5容量%〜約99容量%、約10容量%〜約99容量%、約15容量%〜約99容量%、約20容量%〜約99容量%、約25容量%〜約99容量%、約30容量%〜約99容量%、約35容量%〜約99容量%、約40容量%〜約99容量%、約45容量%〜約99容量%、約50容量%〜約99容量%、約5容量%〜約70容量%、約10容量%〜約70容量%、約15容量%〜約70容量%、約20容量%〜約70容量%、約25容量%〜約70容量%、約30容量%〜約70容量%、約35容量%〜約70容量%、約40容量%〜約70容量%、約45容量%〜約70容量%、および約50容量%〜約70容量%、約60容量%〜約90容量%)で選択することができる。ブタノールの濃度は、容易に測定することができ、幾つかの実施形態では、所望の燃料ブレンドのブタノールまたは酸素含有量に依存する。
【0082】
実施形態では、燃料ブレンド中のブタノール組成物の濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45または50容量%(v/v%)であり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約60容量%、約0.1容量%〜約50容量%、約0.5容量%〜約50容量%、約1容量%〜約50容量%、約5容量%〜約50容量%、約10容量%〜約50容量%、約15容量%〜約50容量%、約20容量%〜約50容量%、約25容量%〜約50容量%、約0.01容量%〜約30容量%、約0.1容量%〜約30容量%、約0.5容量%〜約30容量%、約1容量%〜約30容量%、約5容量%〜約30容量%、約10容量%〜約30容量%、約15容量%〜約30容量%、約20容量%〜約30容量%、約5容量%〜約15容量%、約5容量%〜約20容量%、または約10容量%〜約25容量%)で選択することができる。実施形態では、本明細書に記載されるブタノール組成物は、燃料ブレンドの総容量を基準として少なくとも約23容量%からの量で燃料ブレンド中に存在する。
【0083】
実施形態では、燃料ブレンド中のガソリンもしくはBOBの濃度は、組成物の総容量を基準として少なくとも約0.01、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、99または99.5容量%(v/v%)であり、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、組成物の総容量を基準として約0.01容量%〜約99容量%、約5容量%〜約95容量%、約5容量%〜約80容量%、約10容量%〜約95容量%、約15容量%〜約95容量%、約20容量%〜約95容量%、約25容量%〜約95容量%、約30容量%〜約95容量%、約35容量%〜約95容量%、約40容量%〜約95容量%、約45容量%〜約95容量%、約50容量%〜約95容量%、約1容量%〜約99容量%、約5容量%〜約99容量%、約10容量%〜約99容量%、約15容量%〜約99容量%、約20容量%〜約99容量%、約25容量%〜約99容量%、約30容量%〜約99容量%、約35容量%〜約99容量%、約40容量%〜約99容量%、約45容量%〜約99容量%、約50容量%〜約99容量%、約5容量%〜約70容量%、約10容量%〜約70容量%、約15容量%〜約70容量%、約20容量%〜約70容量%、約25容量%〜約70容量%、約30容量%〜約70容量%、約35容量%〜約70容量%、約40容量%〜約70容量%、約45容量%〜約70容量%、および約50容量%〜約70容量%、約60容量%〜約90容量%、または約75容量%〜約90容量%)で選択することができる。
【0084】
実施形態では、ガソリンもしくはBOBの濃度は、燃料ブレンドの総容量を基準として約77容量%である。実施形態では、燃料ブレンドは、約23容量%濃度でのブタノール組成物と約77容量%濃度でのガソリンもしくはBOBとを含む。
【0085】
実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の測定可能な性能特性を有する。実施形態では、燃料ブレンドは、次の性能特性の少なくとも1つ以上を有する:オクタン価(たとえば、リサーチ法オクタン価またはモーター法オクタン価)、アンチノック指数、蒸気圧(たとえば、リード蒸気圧)、蒸留特性、ドライバビリティインデックス、低ブタノールドライバビリティインデックス、動粘度、正味燃焼熱、粘度、揮発度、および腐食(たとえば、銅条腐食)、ラムズボトム(Ramsbottom)残留炭素、灰分および煙点。本明細書に記載されるものなどの、本発明の燃料ブレンドの性能特性は、2つ以上のカテゴリーに含めることができ、公知の方法(たとえば、ASTM D−4814に記載されているもの)を用いて2つ以上のタイプの装置によって分析し、測定することができる。
【0086】
実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120のオクタン価を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約80〜約90、または約87〜約91)で選択することができる。オクタン価を測定するためのオクタン価標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814、D−2699およびD−2700に記載されているものを含むが、それらに限定されず、100超の数についての採択された参照値を含み得る。
【0087】
実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、または120のアンチノック指数を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約80〜約90、または約87〜約91)で選択することができる。アンチノック指数を測定するためのアンチノック指数標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814、D−2699およびD−2700に記載されているものを含み得るが、それらに限定されず、100超の数についての採択された参照値を含み得る。
【0088】
実施形態では、燃料ブレンドは、約15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2または1psi(重量ポンド毎平方インチ)以下の蒸気圧(たとえば、リード蒸気圧)を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約15psi〜約5psi、または約13psi〜約5psi)で選択することができる。蒸気圧を測定するための蒸気圧燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814に記載されているものを含むが、それらに限定されない。
【0089】
実施形態では、燃料ブレンドは、蒸留値(たとえば、T10、T30、T50、T70、T90、IBPまたはFBP)を有する。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約40、45、50、55、60、65、70、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140または150°Fの蒸留IBPを有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約85°F〜約100°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165または170°FのT10蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約130°F〜約145°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195または200°FのT30蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約150°F〜約180°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約180、185、190、195、200、205、210、215または220°FのT50蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約200°F〜約210°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、255、260、265、270、275または280°FのT70蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約220°F〜約250°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、260、270°FのT90蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約200°F〜約240°F)で選択することができる。実施形態では、燃料ブレンドは、少なくとも約150、160、170、180、190、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、260、270°FのFBP蒸留値を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約210°F〜約250°F)で選択することができる。蒸留値を測定するための蒸留値燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814またはASTM D−86に記載されているものを含むが、それらに限定されない。
【0090】
実施形態では、燃料ブレンドは、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390または1400度華氏(°F)以下のドライバビリティインデックスを有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約1100°F〜約1250°F)で選択することができる。ドライバビリティインデックスを測定するためのドライバビリティインデックス燃料標準および方法は、公知であり、ASTM D−4814に記載されているものを含むが、それらに限定されない。
【0091】
実施形態では、燃料ブレンドは、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390または1400度華氏(°F)以下の低ブタノールドライバビリティインデックス(LBDI)を有し、有用な範囲は、これらの値のいずれかの間(たとえば、約1100°F〜約1250°F)で選択することができる。
【0092】
実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、約10容量%エタノールと約90容量%ガソリンもしくはBOBとを含む燃料ブレンドと比較されるときに類似の性能特性を有する。実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、約10容量%エタノールと約90容量%ガソリンもしくはBOBとを含む燃料ブレンドと比較されるときに同じ性能特性を有する。実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、約10容量%エタノールと約90容量%ガソリンもしくはBOBとを含む燃料ブレンドと比較されるときに向上した性能特性を有する。
【0093】
実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、ブタノールの代わりにエタノールを含む燃料ブレンドにおける同じ性能特性よりも約10%大きいから約10%低い少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の性能特性を有する。実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、ブタノールの代わりにエタノールを含む燃料ブレンドにおける同じ性能特性よりも約20%大きいから約20%低い少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の性能特性を有する。実施形態では、本発明の燃料ブレンドは、ブタノールの代わりにエタノールを含む燃料ブレンドにおける同じ性能特性よりも約30%大きいから約30%低い少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上の性能特性を有する。実施形態では、ブタノールの代わりにエタノールを含む燃料ブレンドは、約10容量%エタノールと約90容量%ガソリンもしくはBOBとを含む。実施形態では、性能パラメーターは、アンチノック指数、リード蒸気圧、ドライバビリティインデックスおよび/または低ブタノールドライバビリティインデックスである。実施形態では、アンチノック指数は少なくとも87である。実施形態では、ドライバビリティインデックスは1250°F以下である。実施形態では、低ブタノールドライバビリティインデックスは1250°F以下である。
【0094】
実施形態では、本発明は、自動車エンジンでの燃焼に好適な燃料組成物(たとえば、無鉛ガソリン)に関する。実施形態では、本発明は、本明細書に記載される1つ以上の性能パラメーターを有する自動車エンジンでの燃焼に好適な無鉛ガソリンに関する。実施形態では、本発明は、本明細書に記載される無鉛ガソリンをエンジンへ導入する工程と、無鉛ガソリンをエンジンで燃焼させる工程とを含む、燃焼エンジンを有する自動車車両の運転方法に関する。実施形態では、本発明は、本明細書に記載される無鉛ガソリンをエンジンへ導入する工程と、無鉛ガソリンをエンジンで燃焼させる工程とを含む、燃焼エンジンを有する自動車車両の排ガスによって少なくとも一部は引き起こされる大気汚染を最小限にするのに役立つ方法に関する。
【0095】
実施形態では、本発明は、ASTM D−4814の適用できる最小限性能パラメーターに適合する1つ以上の性能パラメーターを有する本明細書に記載される燃料混合用のブタノール組成物を含む燃料組成物(たとえば、無鉛ガソリン)に関する。実施形態では、本発明は、ASTM D−5798の適用できる最小蒸気圧限度に適合するエタノール燃料と同じ最小蒸気圧限度を実質的に有する本明細書に記載される燃料混合用のブタノール組成物を含む燃料組成物(たとえば、無鉛ガソリン)に関する。実施形態では、燃料組成物は、オクタン価向上成分(たとえば、イソペンタン)をさらに含む。
【0096】
燃料混合用のブタノール組成物および燃料ブレンドを製造するためのシステムおよび方法
本発明によるブタノール組成物を製造するためのシステムおよび方法の例示的な実施形態が、
図3〜5に関連して今説明される。
図3は、本発明の実施形態に従ってブタノールスプラッシュ混合組成物を製造するためのシステム100を例示する。
図3について言及すると、ブタノール(たとえば、改造エタノールプラントで製造される)は、生産プラントから末端施設への輸送のためにブタノールがローディングタンク150へ積み込まれるのを要求されるまでタンク110の貯蔵することができる。ローディングタンク150は、オンサイト固定貯蔵タンクおよび、タンクローリー、鉄道車両または船舶などの可動タンクを含むが、それらに限定されない、本明細書に記載される燃料組成物を保持することができる任意のタンクであり得る。燃料等級ブタノールが要求されるとき、燃料等級ブタノールの流れ112は、流れ112を側流112’に迂回させないように制御され、むしろ流れ112をタンク150に直接送る分流加減器制御弁160を通してタンク110から搬送することができる。しかし、ブタノールスプラッシュ混合組成物が要求されるときには、システム100は、流れ172としてローディングタンク150に配送されるブタノールスプラッシュ混合組成物を製造するために、ブタノール112と他の成分、特にオクタン価向上成分(OIC)および蒸気圧調整成分(VPAC)との側流混合を提供することができる。かかる場合には、弁160は、流れ172を製造するためにOICおよびVPACと混合されるブタノール側流112’にブタノール流れ112を迂回させるように制御される。
【0097】
幾つかの実施形態では、エタノールプラントは、OICおよびVPACをブタノールと混合するために、変性剤タンク140および制御弁144などの、既存の変性装置の構成要素を使用するために改造することができる。燃料エタノールを製造する典型的なエタノールプラントでは、変性装置は、典型的にはエタノールがローディングタンクへ排出されるときに、変性添加物(たとえば、ガソリン)を精製エタノールに加える。変性エタノールは、人間消費に不向きであり、それ故課税の対象ではない。
図3の実施形態では、変性剤タンク140は、ブタノール側流112’と混合するために制御弁144によって計量供給することができるVPACとOICとのプレミックス142を貯蔵する。プレミックス142は、プレミックス流れ142と流れ112’とが、最終ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172中のVPAC、OICおよびブタノールの所望の濃度を達成するために混合されることを可能にする相対濃度のVPACおよびOICを含むように調製される。幾つかの実施形態では、VPACおよびOICのそれぞれは、別々に貯蔵することができ、それぞれの貯蔵タンクのそれぞれからの流れは、プレミックス142を製造するために制御可能なやり方で混合することができる。
図3の実施形態では、OICは適切なタンク120に貯蔵され、VPACは適切なタンク130に貯蔵される。プレミックスを調製する際に、VPACの流れ132が制御弁134によって計量供給され、制御弁124によって計量供給されるOICの流れ122と組み合わせられる。結果として生じるプレミックス142は、ブタノール側流112’と混合するために制御弁144を通って排出されるまで保持するための変性剤タンク140に搬送される。あるいは、幾つかの実施形態では、定量供給されるVPACおよびOIC流れ132および122のそれぞれは、変性剤タンク140に供給し、タンク140で直接組み合わせることができる。かかる場合には、OIC流れ122(たとえば、トルエン)がVPAC流れ132(たとえば、室温でガスである、n−ブタン)よりも低い蒸気圧を典型的には有するであろうから、OIC流れ132を計量供給して入れる前にOIC流れ122が変性剤タンク140へ計量供給されるべきである。
【0098】
タンク110、120、130、140および150は、組成物の物理的特性(たとえば、蒸気圧、室温での物理的状態など)に基づいてそれぞれの組成物(すなわち、ブタノール、OIC、VPAC、プレミックス142およびブタノールスプラッシュ混合組成物172)を安全に含有するように配置構成されるべきであることが理解されるべきである。幾つかの実施形態では、変性剤タンク140は、プレミックスの蒸気圧が既存の変性剤タンク140の許容限界よりも下であるという条件で、さらなる修正なしにプレミックス142を貯蔵することができる。たとえば、OIC流れ122がトルエンであり、VPAC流れ132がn−ブタンである、幾つかの実施形態では、推定リード蒸気圧(Rvp)は約36psia〜約40psiaであり得る。したがって、変性剤タンク140は、当業者に明らなはずであるように、これらのRvp内の物質を安全に含有することができるか、かかる安全な封じ込めを可能にするのに適切であるように改造されるかのどちらかであるべきである。幾つかの実施形態では、(VPACのそれよりも低いRvpを典型的には有する)OIC流れ122のみが変性剤タンクに貯蔵することができ(たとえば、
図4および5の実施形態を参照されたい)、一方VPAC流れ132は、(タンク130に)別々に貯蔵され、変性剤タンク140の下流でOIC流れ122と組み合わせられる。さらに他の実施形態では、変性剤タンク140は、OICまたはVPACの貯蔵のためには用いられず、むしろOIC流れ122およびVPAC流れ132のそれぞれは、プレミックス142を形成するためにそれらのそれぞれのタンク120および130から計量供給され、組み合わせられ、そしてプレミックス流れ142は、変性剤タンク140を迂回させるか変性剤タンク140までずっと連続的に運ばれるかのどちらかで、制御弁144に直接搬送される。
【0099】
ブタノールスプラッシュ混合組成物を製造するためのシステムおよび方法の別の実施形態は、
図4および5に関連して今説明される。
図4および5において、
図3の実施形態に関して前に記載されたものと似た参照番号は、同一のまたは機能的に類似の要素を示し、それ故再び詳細に説明されない。
図4は、本発明の別の実施形態に従ったブタノールスプラッシュ混合組成物を製造するためのシステム200を例示する。
図4の実施形態では、ブタノール流れ112、OIC流れ122、およびVPAC流れ132のそれぞれは、最終ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172中でそれらの所望の濃度を達成するために適切な比で連続的に混合される。示される実施形態では、OIC122は変性剤タンク140に貯蔵され、VPAC132はタンク130に別々に貯蔵される。こうして、所与の組成のブタノールスプラッシュ混合組成物172は、適切な相対量のブタノール流れ112、OIC流れ122、およびVPAC流れ132をそれぞれの制御弁114、144,および134によって制御可能なやり方で計量供給することによって連続的に製造することができる。さらに、システム200は、たとえば、流量計および
図5の実施形態で説明されるものなどの制御ユニットなどの、2つ以上の生成物流れの混合を制御するための公知技術のような任意の他の好適なプロセス制御装置を用いることができる。結果として生じるそれぞれの計量供給流れは次に、ブタノールスプラッシュ混合組成物172を形成するために制御弁114、144、および134の下流で組み合わせられる。1つ以上の追加の流れ、関連弁などが、ブタノールスプラッシュ混合組成物172の任意の追加成分のために必要に応じて追加され得ることは明らかなはずである。
【0100】
図5は、本発明の別の実施形態に従ってブタノールスプラッシュ混合組成物を製造するためのシステム300を例示する。
図3の実施形態では、ブタノール流れ112、OIC流れ122、およびVPAC流れ132は、ブタノール流れ112、OIC流れ122、およびVPAC流れ132の1つが、監視される「乱れた」、または無制御フローを有する乱流であり、そして他の流れが、所与の組成のブタノールスプラッシュ混合組成物172を達成するように無制御流れの流量に基づいて必要な流量で計量供給される、乱流連続混合によって組み合わせられる。
図5について言及すると、ブタノール流れ112は、ローディングタンク150(たとえば、固定タンクまたはタンクローリー、鉄道車両もしくは船舶などの可動タンク)に(ポンプ162によって)ポンプ送液されている無制御流れであり、OIC流れ122およびVPAC132は、それぞれの制御弁144および134によって計量供給されるそれぞれ制御流れである。無制御ブタノール流れ112は、貯蔵タンク(たとえば、
図3および4での実施形態のタンク110)から供給されてもよいし、またはあるいは、たとえば、生産プラントの精製セクションからすぐに出る連続プロセス流れであり得る。流量計118が、ブタノール流れ112の流量を監視し、それに電気連通した制御ユニット170にフィードバックする。それぞれの制御弁144および134の下流の流量計148および138は、OIC流れ122およびVPAC132のそれぞれの計量供給フローの流量を監視し、それらに電気連通した制御ユニット170にフィードバックする。流量計118、148および138からのフィードバックに基づき、制御ユニット170は、ブタノール流れ112の流量に対する、OIC流れ122およびVPAC流れ132の流量が、ブタノール流れ112と組み合わせて所与の組成のブタノールスプラッシュ混合組成物172を達成するように適切に計量供給されるように弁144および134を制御する。
【0101】
図5の実施形態では、OIC流れ122およびVPAC流れ132は先ず、ブタノール流れ112と組み合わせられる前に側流で混ぜ合わせられるが、他の配置構成が可能であることは明らかなはずである。たとえば、幾つかの実施形態では、計量供給流れ122および計量供給流れ132は、流れ112に個別に供給することができる。また、
図5の実施形態では、無制御流れ112の流量は、流れ172の流量を監視することによって監視される(すなわち、計量供給流れ122および132は、流量計118の上流で流れ112と組み合わせられる)が、他の実施形態が可能である。たとえば、幾つかの実施形態では、無制御流れ112の流量は、計量供給流れ122および132の側流が流れ112と組み合わせられる所の上流に流量計118を置くことによって直接監視される。さらに、変性剤タンク140が
図3の実施形態に関して記載されたようにプレミックス142を貯蔵する、幾つかの実施形態では、タンク130、弁134および計器138は省くことができる。1つ以上の追加の流れ、関連弁などがまた、ブタノールスプラッシュ混合組成物172の任意の追加成分のために必要に応じて追加され得ることは明らかなはずである。
【0102】
前述の実施形態のいずれかでは、ブタノール流れ112が、ブタノールの貯蔵タンク110から供給される必要がなく、むしろ
図3の実施形態に関して上に記載されたなどの、生産プラントの精製セクションからすぐに出る連続プロセス流れであり得ることは明らかなはずである。さらに、前述の実施形態のいずれかでは、システム100、200および300が、タンク140も、制御弁144も、両方とも、既存の変性装置の構成要素のいかなる他のもの(変性剤を搬送するための関連パイプ配管およびポンプなどの)も、VPAC、OICおよびブタノールを混ぜ合わせるために用いられないように修正することができるし、かつ、かかる修正が本発明の範囲から逸脱しないであろうことは明らかなはずである。むしろ、幾つかの実施形態では、これらのシステムのプロセス設備(タンク、制御弁、ポンプ、パイプ配管など)は、変性プロセス設備から改造されるよりもむしろ、ブタノールスプラッシュ混合組成物の成分を取り扱うおよび混合するために特に設計される。
【0103】
さらに、本発明の幾つかの実施形態に従って、システム100、200および300のいずれかを用いて製造されるなどの、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172はその後、燃料ブレンドを製造するために、ガソリンもしくはBOBなどの、燃料と混合することができる。たとえば、幾つかの実施形態では、ローディングタンク150に貯蔵されたブタノールスプラッシュ混合組成物172は、末端施設に輸送し、末端施設で燃料(たとえば、ガソリンもしくはBOB)と組み合わせることができる。幾つかの実施形態では、タンクローリー、鉄道車両または船舶などの、ローディングタンクが、ブタノールスプラッシュ混合組成物172をガソリンもしくはBOBと組み合わせるために用いられる。幾つかの実施形態では、ガソリンもしくはBOBとブタノールスプラッシュ混合組成物172との混合は、ブタノール生産プラントで行うことができる。たとえば、システム100、200および300のいずれかで製造されたブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172は、燃料ブレンドの所望の組成を達成するためにガソリンもしくはBOBの計量供給フローと一緒にローディングタンク150へ計量供給することができる。ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172は、ガソリンもしくはBOB流れの前に、中に、またはそれと同時にタンク150に加えることができ、幾つかの実施形態では、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れガソリンもしくはBOB172およびガソリンもしくはBOB流れは、タンク150へ積み込まれる前に混合することができる。たとえば、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172を製造するためのシステム100の混合法に類似の側流混合法、システム200の混合法に類似の比例連続混合法、およびシステム300の混合法に類似の乱流連続混合法などの、生成物混合のあらゆる方法がガソリンもしくはBOBの流れをブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172と組み合わせるために用いられてもよいことが理解されるべきである。たとえば、乱流混合については、貯蔵タンクからポンプ送液されるガソリンもしくはBOBの無制御フローがタンク150に搬送され得る。(システム300の制御ユニット170および流量計118に似た)制御ユニットおよび流量計が、ガソリンもしくはBOBの流れの流量を監視し、システム100、200および300のいずれかを出ている、そしてまたタンク150に搬送されているブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172の流量を制御するために用いられ得る。スプラッシュ混合組成物流れ172の制御流れは、タンク150の上流でガソリンもしくはBOBの無制御流れと組み合わせられ、それによってタンク150へ導入される所望の組成の燃料ブレンドを製造する。
【0104】
これらの図に関連して記載されたデバイスおよび方法の具体的な実施形態の前述の説明は、他の人が、当該技術分野の技能内の知識を適用することによって、過度の実験なしに、本発明の一般概念から逸脱することなしに、かかる具体的な実施形態を様々な用途向けに容易に修正および/または改作し得る本発明の一般的性質を非常に十分に明らかにするであろう。たとえば、幾つかの実施形態では、ブタノールスプラッシュ混合組成物172は、タンク150に貯蔵し、タンクローリー、鉄道車両または船舶などの、第2ローディングタンクにポンプ送液することができる。たとえば、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172は、制御可能なやり方で(比例流れ)または制御不可能なやり方で(乱流)タンク150からポンプ送液し、貯蔵タンクからのガソリンもしくはBOBの計量供給流れと組み合わせることができ、それによって所望の組成の燃料ブレンドを構成する組み合わせ流れが次に第2ローディングタンクに供給される。あるいは、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172は、制御可能なやり方でタンク150からポンプ送液し、制御不可能なやり方で(乱流)貯蔵タンクからポンプ送液されているガソリンもしくはBOBと組み合わせることができ、それによって組み合わせ流れが次に第2ローディングタンクに供給される。あるいは、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172およびガソリンもしくはBOB流れは、同時にか順次に(たとえば、ブタノールスプラッシュ混合組成物流れ172を、ガソリンもしくはBOB流れの前または後に加えて)かのどちらかで、直接に第2タンクに別々に加えることができる。第2ローディングタンクは、ブタノール生成物プラントで積み込むことができる。あるいは、第2ローディングタンクは末端施設に配置することができ、ブタノールスプラッシュ混合組成物172は、第2ローディングタンクを用いる末端施設でガソリンもしくはBOBと混合するために末端施設に輸送される。
【0105】
幾つかの実施形態では、システム100、200および300は、ブタノールおよびOICのみを含有するスプラッシュ混合組成物172を製造するために運転することができる。たとえば、システム100、200および300は、完全にシステムからVPACタンク130およびVPAC流れ132を省くことによってプロセス運転からVPACタンク130および関連VPAC流れ132を排除するために修正することができる。たとえば、システム100については、システムがVPACを含まないスプラッシュ混合組成物を製造する場合には、変性剤タンク140は、VPACとOICとのプレミックスを貯蔵するためにもはや必要とされないので、変性剤タンク140は、(システム200に似て)OICを貯蔵するために代わりに用いることができ、タンク120および130は省くことができる。あるいは、システム100、200および300は、ラインからVPACの供給を単に取り除くことによって(たとえば、流れ132のフローを防ぐために弁134を閉じることによって)VPACを含まないスプラッシュ混合組成物172を製造するために運転することができる。VPACを含まないスプラッシュ混合組成物172は後で、末端施設でVPACと組み合わせることができる。たとえば、VPACは、末端施設で(たとえば、タンク130に似たタンクに)貯蔵することができ、ローディングタンク150に貯蔵されたVPACを含まないブタノールスプラッシュ混合組成物172は、末端施設に輸送し、VPACと組み合わせることができる。結果として生じるスプラッシュ混合組成物は次に、末端施設で貯蔵するかまたは燃料(たとえば、ガソリンもしくはBOB)と直ちに組み合わせることができる。幾つかの実施形態では、VPACおよび燃料は、同時にまたは順次、VPACを含まないブタノールスプラッシュ混合組成物と組み合わせることができる(すなわち、VPACそして次に燃料をスプラッシュ混合組成物に加えることができるか、または燃料、そして次にVPACを加えることができる)。
【0106】
幾つかの実施形態では、ブタノールおよびVPACのみの組成物は、OICを組成物から排除できるほどに十分なオクタン価を有する。したがって、幾つかの実施形態では、システム100、200および300は、ブタノールおよびVPACのみを含有するOICを含まないスプラッシュ混合組成物172を製造するために運転することができる。たとえば、システム100、200および300は、完全にシステムからOICタンク120および関連OIC流れ122を省くために修正することができる。あるいは、システム100、200および300は、ラインからOICの供給を単に取り除くことによって(たとえば、流れ122のフローを防ぐために、システム100での弁124,またはシステム200および300での弁144を閉じることによって)OICを含まないスプラッシュ混合組成物172を製造するために運転することができる。あるいは、幾つかの実施形態では、燃料級ブタノールの流れ112はタンク150に搬送され、ブタノールは、末端施設に輸送され、末端施設でVPACと混合される。
【0107】
一般に、本発明は、(a)(i)ブタノールと;(ii)任意選択的に、オクタン価向上成分と;(iii)蒸気圧調整成分とを含む組成物を;(b)ガソリンブレンドストックと混合する工程を含むブタノールガソリンブレンドの製造方法であって;ガソリンブレンドストックがエタノールの添加のために配合され得る方法を可能にすることができる。ある種の実施形態では、ガソリンブレンドストックは、エタノールおよび添加剤の添加のためのみに配合することができ、ここで、添加剤は、洗浄剤、分散剤、沈着制御添加剤、気化器洗浄剤、吸気弁沈着物洗浄剤、吸気系洗浄剤、燃焼室沈着制御添加剤、燃料注入器洗浄剤、流動化剤、キャリアオイルおよびポリマー、腐食防止剤、酸化防止剤、金属表面不活性化剤、金属表面不動態化剤、燃焼強化添加剤、コールド・スタート助剤、火花促進剤、火花改良剤、スパークプラグ洗浄剤、界面活性剤、増粘剤、粘度調整剤、摩擦調整剤、燃料注入器噴霧調整剤、燃料注入器噴霧エンハンサー、燃料液滴サイズ調整剤、揮発性剤、オキシゲネート、水乳化破壊剤、拒水剤、水分離剤、解氷剤、およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。さらに、本発明は、ブタノールガソリンブレンドが、トラック、鉄道、または海洋末端施設である、末端施設で製造されることを可能にする。
【0108】
それ故、かかる改作および修正は、本明細書に提示される教示およびガイダンスに基づき、開示される例示的実施形態の等価物の意図および範囲内にあることが意図されることは明らかなはずである。
【実施例】
【0109】
本発明は、以下の実施例でさらに明確にされる。これらの実施例は、本発明の実施形態を示すが、例示のみの目的で示され、包括的であるかまたは限定的であることを意図しないことが理解されるべきである。上の説明およびこれらの実施例から、当業者は、本発明の本質的な特徴を確認することができ、その主旨および範囲から逸脱することなく、様々な使用および条件に本発明を適合させるために本発明の様々な変更および修正を行うことができる。
【0110】
一般的な方法および省略形
以下の実施例に記載されるものなどの、組成物および燃料ブレンドの製造方法ならびにそれらの性能パラメーターの測定方法は、本明細書に記載され、当該技術分野で公知であり、たとえば、ASTM D−4814に見いだすことができる。
【0111】
実施例に用いられる省略形は次の通りである:「容量%」、「容量.%」、または「v/v%」は、液体溶液中の液体溶質の百分率で表される濃度の測定値であり、溶液の総容量で割った、100%を乗じた溶質の容量として計算される。「°F」は度華氏を意味する。「psi」は重量ポンド毎平方インチを意味する。「EtOH」はエタノールを意味する。「BuOH」はブタノールを意味する。「BOB」は、「オキシゲネート混合用のブレンドストック」を意味する。
【0112】
実施例1
ドライバビリティへの30容量%イソブタノールの影響
30容量%イソブタノールを従来の夏ガソリンにスプラッシュ混合する効果を試験した。具体的には、未変性ガソリン(「ベースガソリン」)および30容量%イソブタノールスプラッシュ混合ガソリン(「30%ブタノールスプラッシュブレンド」)の蒸留特性を、ASTM D−86試験方法を用いて測定した。これらの測定からの結果を、所与の温度(°F)での容量%単位でのイソブタノールの蒸発留分として
図1に提供する。これらのデータは、30容量%でのイソブタノールの添加が、結果として生じるブレンドをモーター燃料として使用するときに、コールド・スタートおよびウォームアップドライバビリティ問題をもたらし得るフロントエンド揮発度の喪失を引き起こしたことを示す。
【0113】
コールド・スタートおよびウォームアップ性能への20、30、40、50および60容量%イソブタノールスプラッシュ混合ガソリンの影響を、6台の自動車を用いるドライバビリティ性能試験で試験した。スプラッシュ混合ガソリンで観察されるドライバビリティ不良は、
図2に提示され、温度および車両効果について補正された、平均総加重デメリットすなわちTWDとして表される。これらのデータは、比較的より低いイソブタノール濃度についてのドライバビリティ不良が非混合ガソリンのそれらほどに低くはないが似ていたのに対して、比較的より高いイソブタノール濃度についてのドライバビリティ不良が非混合ガソリンと比べて劇的に増加したことを示す。
【0114】
それ故、これらの結果は、30容量%などの比較的より高いイソブタノール濃度でスプラッシュ混合されたガソリンのドライバビリティ性能が非混合ガソリンと比べて低下したことを示す。
【0115】
実施例2
本発明のブタノール組成物を含有する燃料ブレンドの重要な性能パラメーターは、エタノールを含有するものに非常に似ている
本発明のブタノール組成物とBOBとを含有する燃料ブレンド、およびエタノールとBOBとを含有する燃料ブレンドについての性能パラメーターを測定し、比較した。具体的には、69.5容量%イソブタノールと、19.6容量%トルエンと、10.9容量%n−ブタンとを含有するブタノール組成物を本明細書に記載される方法に従って調製し、最終燃料ブレンドが77容量%BOBと23容量%のブタノール組成物とからなるようにBOBと混合した。以下の性能パラメーターを次に、本明細書に記載される標準方法を用いて最終燃料ブレンドについて測定した:リサーチ法オクタン価、モーター法オクタン価、アンチノック指数、リード蒸気圧、D86蒸留IBP、T10、T30、T50、T70、T90およびFBP、ドライバビリティインデックスならびに低ブタノールドライバビリティインデックス。表1は、これらの測定の結果を、10容量%エタノールと90容量%BOBとを含有する理論的な標準燃料ブレンドの同じパラメーターについての値と一緒に示す。
【0116】
【表1】
【0117】
表1は、2つの燃料ブレンドの重要な性能特性が非常に似ており、そして両燃料が少なくとも87のアンチノック指数についてのASTM規格に適合することを示す。さらに、両燃料ブレンドは、(Chicagoなどの)米国における揮発性有機化合物(VOC)規制地域での夏季用燃料としてのそれらの使用を可能にするであろう低いリード蒸気圧を有することを示す。両燃料ブレンドはまた、良好なコールド・スタートおよびウォームアップ性能を確実にするための1250°F以下のASTMドライバビリティインデックスおよび低ブタノールドライバビリティインデックス規格に適合する。
【0118】
実施例3
イソブタノール燃料混合組成物とrBOBとを含有する燃料ブレンドの性能パラメーター
16容量%〜30容量%の範囲のイソブタノール濃度の30のrBOB燃料ブレンドを、工業標準法(たとえば、ASTM D−4814)を用いて揮発度特性および性能について試験することができる。
【0119】
先ず、燃料混合用のイソブタノール組成物は、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール(iBuOH)と、蒸気圧調整成分と、任意選択的に、オクタン価向上成分とを組み合わせることによって調製することができた。表2は、イソブタノール燃料混合組成物についてのイソブタノール、蒸気圧調整成分、および任意選択のオクタン価向上成分の容量による百分率(「%」)を提供する:
【0120】
【表2】
【0121】
次に、燃料ブレンドは、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール燃料混合組成物とULR E10 rBOBとを組み合わせることによって調製することができる。表3は、rBOBについての重量ポンド毎平方インチ(psi)単位でのリード蒸気圧(Rvp)(rBOB Rvp)、燃料ブレンドを製造するためにrBOBと組み合わせられるイソブタノール混合組成物の容量による百分率(燃料中の% iBuOH混合組成物)、および最終燃料ブレンド中のイソブタノールの容量による百分率(燃料ブレンド中の% iBuOH)を提供する。
【0122】
【表3】
【0123】
各燃料についてのリサーチ法オクタン価(RON)、モーター法オクタン価(MON)、およびRvpは、工業標準法を用いて試験することができ、表3に提供される。相当する揮発度クラス(ASTM D−4814に従ったAA、A、B、C、DもしくはEまたは7psi)および各クラスについての最大Rvp(Rvp最大)もまた表3に提供される。
【0124】
実施例4
イソブタノール燃料混合組成物とrBOBとを含有する燃料ブレンドの性能パラメーター
16容量%〜30容量%の範囲のイソブタノール濃度の5つのrBOB燃料ブレンドを、工業標準法(たとえば、ASTM D−4814および本明細書に記載されるようなLBDI)を用いて揮発度特性および性能について試験することができる。
【0125】
先ず、燃料混合用のイソブタノール組成物は、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール(iBuOH)と、蒸気圧調整成分と、任意選択的に、オクタン価向上成分および/またはドライバビリティ成分とを組み合わせることによって調製することができる。表4は、イソブタノール燃料混合組成物についてのイソブタノール、蒸気圧調整成分、ならびに任意選択のオクタン価向上成分および/またはドライバビリティ成分の容量による百分率(「%」)を提供する:
【0126】
【表4】
【0127】
次に、燃料ブレンドは、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール燃料混合組成物とrBOB(ULR E10 rBOBまたはプレミアムE10 rBOB)とを組み合わせることによって調製することができる。表5は、rBOBについての重量ポンド毎平方インチ(psi)単位でのリード蒸気圧(Rvp)(rBOB Rvp)、燃料ブレンドを製造するためにrBOBと組み合わせられるイソブタノール混合組成物の容量による百分率(燃料中の% iBuOH混合組成物)、および最終燃料ブレンド中のイソブタノールの容量による百分率(燃料ブレンド中の% iBuOH)を提供する。
【0128】
【表5】
【0129】
各燃料についてのリサーチ法オクタン価(RON)、モーター法オクタン価(MON)、Rvp、および低ブタノールドライバビリティインデックス(LBDI)は、工業標準法を用いてまたは本明細書に記載されるように試験することができ、表5に提供される。相当する揮発度クラスおよびそのクラスについての最大Rvpもまた表5に提供される。
【0130】
実施例5
イソブタノール燃料混合組成物とCARBOBとを含有する燃料ブレンドの性能パラメーター
16容量%〜30容量%の範囲のイソブタノール濃度の11のCARBOB燃料ブレンドを、工業標準法(たとえば、ASTM D−4814および本明細書に記載されるようなLBDI)を用いて揮発度特性および性能について試験することができる。
【0131】
先ず、燃料混合用のイソブタノール組成物は、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール(iBuOH)と、蒸気圧調整成分と、任意選択的に、オクタン価向上成分またはドライバビリティ成分とを組み合わせることによって調製することができる。表6は、イソブタノール燃料混合組成物についてのイソブタノール、蒸気圧調整成分、ならびに任意選択のオクタン価向上成分および/またはドライバビリティ成分の容量による百分率(「%」)を提供する:
【0132】
【表6】
【0133】
次に、燃料ブレンドは、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール燃料混合組成物とCARBOB(CARBOB E10)とを組み合わせることによって調製することができる。表7は、CARBOBについての重量ポンド毎平方インチ(psi)単位でのリード蒸気圧(Rvp)(CARBOB Rvp)、燃料ブレンドを製造するためにCARBOBと組み合わせられるイソブタノール混合組成物の容量による百分率(燃料中の% iBuOH混合組成物)、および最終燃料ブレンド中のイソブタノールの容量による百分率(燃料ブレンド中の% iBuOH)を提供する。
【0134】
【表7】
【0135】
各燃料についてのリサーチ法オクタン価(RON)、モーター法オクタン価(MON)、Rvp、および低ブタノールドライバビリティインデックス(LBDI)は、工業標準法を用いてまたは本明細書に記載されるように試験することができ、表7に提供される。相当する揮発度クラスおよびそのクラスについての最大Rvpもまた表7に提供される。
【0136】
実施例6
イソブタノール燃料混合組成物とrBOBとを含有する燃料ブレンドの性能パラメーター
22容量%〜34容量%の範囲のイソブタノール濃度の10のrBOB燃料ブレンドを、工業標準法(たとえば、ASTM D−4814および本明細書に記載されるようなLBDI)を用いて揮発度特性および性能について試験することができる。
【0137】
先ず、燃料混合用のイソブタノール組成物は、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール(iBuOH)と、蒸気圧調整成分と、任意選択的に、オクタン価向上成分および/またはドライバビリティ成分とを組み合わせることによって調製することができる。表8は、イソブタノール燃料混合組成物についてのイソブタノール、蒸気圧調整成分、ならびに任意選択のオクタン価向上成分および/またはドライバビリティ成分の容量による百分率(「%」)を提供する:
【0138】
【表8】
【0139】
次に、燃料ブレンドは、当該技術分野で公知のそして本明細書に記載される標準方法を用いてイソブタノール燃料混合組成物とrBOB(ULR E15、プレミアムE15、ULR E20、またはプレミアムE20)とを組み合わせることによって調製することができる。表9は、rBOBについての重量ポンド毎平方インチ(psi)単位でのリード蒸気圧(Rvp)(rBOB Rvp)、燃料ブレンドを製造するためにrBOBと組み合わせられるイソブタノール混合組成物の容量による百分率(燃料中の% iBuOH混合組成物)、および最終燃料ブレンド中のイソブタノールの容量による百分率(燃料ブレンド中の% iBuOH)を提供する。
【0140】
【表9】
【0141】
各燃料についてのリサーチ法オクタン価(RON)、モーター法オクタン価(MON)、Rvp、および低ブタノールドライバビリティインデックス(LBDI)は、工業標準法を用いてまたは本明細書に記載されるように試験され、表9に提供される。相当する揮発度クラスおよびそのクラスについての最大Rvpもまた表9に提供される。