(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記透明板は、上記光源ユニットから上記第1方向一方側に離れるほど上記第2方向において上記読み取り対象物から離れるように、上記第2方向に直交する面に対して傾斜している、請求項1または2に記載のイメージセンサモジュール。
上記第2反射面は、上記第2方向において上記第1反射面よりも上記読み取り対象物から離れた位置にあり、上記第1方向一方側において上記第1反射面と当接する、請求項8ないし10のいずれかに記載のイメージセンサモジュール。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、厚さ方向の寸法が増大するのを回避しつつ、明瞭な画像の読み取りを行うのに適したイメージセンサモジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によって提供されるイメージセンサモジュールは、主走査方向に延びる線状光を出射する光源ユニットと、主走査方向に対して直角である第1方向に沿う光軸を有するレンズユニットと、上記レンズユニットを透過した光を受光するセンサICと、上記光源ユニット、上記レンズユニット、および上記センサICを収容するとともに、読み取り対象物によって反射された光を上記レンズユニットに向けて反射させるための第1反射面を有する収容体と、を備え、上記光源ユニットと上記レンズユニットとは、主走査方向および上記第1方向のいずれに対しても直角である第2方向において並んで配置されており、上記収容体は、上記第2方向において上記第1反射面よりも上記読み取り対象物寄りに位置し、かつ上記読み取り対象物によって反射された光を内部に入射させる開口部を有し、上記第1反射面は、上記レンズユニットから上記第1方向一方側に離れるほど上記第2方向において上記読み取り取り対象物に近づくように、上記第2方向に直交する面に対して傾斜していることを特徴としている。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記収容体は、上記光源ユニット、上記レンズユニット、および上記センサICを収容するケースと、上記ケースに対して固定されており、上記第1反射面を有し主走査方向に延びる板状の第1反射鏡と、を備える。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1反射鏡における上記第1反射面と反対側の面は、上記ケースの外部に露出している。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースに対して固定されており、主走査方向に延びて上記開口部を覆う透明板を備える。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光源ユニットは、上記第2方向において上記レンズユニットよりも上記読み取り対象物から近い位置にある。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記レンズユニットの少なくとも一部は、上記第2方向視において上記第1反射鏡と重なっている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透明板は、上記光源ユニットから上記第1方向一方側に離れるほど上記第2方向において上記読み取り対象物から離れるように、上記第2方向に直交する面に対して傾斜している。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1反射鏡における上記第1方向一方側の端部と、上記透明板における上記第1方向一方側の端部とは、当接している。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、主走査方向視において、上記第1反射鏡と上記透明板とのなす角度は鋭角である。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記レンズユニットの全体は、上記第2方向視において上記透明板と重なっている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光源ユニットは、上記第2方向において上記レンズユニットよりも上記読み取り対象物から離れた位置にある。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1反射面は、上記光源ユニットから発せられる光を上記読み取り対象物に向かって反射させる。
【0019】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記レンズユニットの少なくとも一部は、上記第2方向視において上記第1反射鏡と重なっている。
【0020】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記収容体は、上記光源ユニットから発せられる光を上記読み取り対象物に向かって反射させる、第2反射面をさらに備える。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記収容体は、上記ケースに対して固定されており、上記第2反射面を有し主走査方向に延びる板状の第2反射鏡を備える。
【0022】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2反射鏡における上記第2反射面と反対側の面は、上記ケースの外部に露出している。
【0023】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2反射面は、上記光源ユニットから上記第1方向一方側に離れるほど上記第2方向において上記読み取り取り対象物に近づくように、上記第2方向に直交する面に対して傾斜しており、上記第2方向の直交面に対する上記第2反射面の傾斜角度は、上記第2方向の直交面に対する上記第1反射面の傾斜角度よりも小さい。
【0024】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2反射面は、上記第2方向において上記第1反射面よりも上記読み取り対象物から離れた位置にあり、上記第1方向一方側において上記第1反射面と当接する。
【0025】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記レンズユニットの少なくとも一部は、上記第2方向視において上記第2反射面と重なっている。
【0026】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記透明板は、上記第2方向に対して直角である。
【0027】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1反射鏡における上記第1方向一方側の端部と、上記透明板における上記第1方向一方側の端部とは、当接している。
【0028】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記センサICが搭載された基板を備えており、上記光源ユニットは、LEDチップ、上記LEDチップが搭載されたリード、および上記リードの一部を覆い、かつ上記LEDチップを露出させるLED用開口部が形成されたLEDケース、を備え、上記リードは、上記第1方向他方側に向かって上記LEDケースから突出するとともに上記基板に接続される端子部、を有し、上記基板に搭載されたLEDモジュールと、全体として主走査方向に延びており、主走査方向において上記LEDチップに正対する入射面、主走査方向に延びており上記入射面から進行してきた光を反射する反射面、および上記反射面から進行してきた光を主走査方向に延びる線状光として出射する出射面、を有する導光体と、を備える。
【0029】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0032】
図1〜
図4は、本発明係るイメージセンサモジュールの第1実施形態を示している。本実施形態のイメージセンサモジュール101は、光源ユニット200、レンズユニット400、センサIC500、基板600、収容体700、および透明板800を備えている。イメージセンサモジュール101は、たとえばドキュメントスキャナに組み込まれることにより、読み取り対象物Dcの画像を画像データとして読み取るために用いられる。
【0033】
収容体700は、イメージセンサモジュール101の外形を構成し、その他の構成要素を収容している。本実施形態において、収容体700は、ケース710と、このケース710に対して固定される反射鏡720とを備えている。
図1および
図2に示すように、ケース710は、主走査方向xに長く延びており、副走査方向y(第1方向)および厚さ方向z(主走査方向xおよび副走査方向yのいずれに対しても直角である方向:第2方向)によって規定される断面形状が、概略矩形状とされている。ケース710の材質としては、たとえば液晶ポリマ樹脂が挙げられる。
【0034】
収容体700には、主走査方向xに延びる開口部701が形成されている(
図3参照)。開口部701は、厚さ方向zにおいて反射鏡720(後述の反射面721)よりも読み取り対象物Dc寄り(
図3における図中上寄り)に位置している。開口部701は、光源ユニット200からの光を読み取り対象物Dcに向けて収容体700の外部に出射させ、かつ読み取り対象物Dcによって反射された光を収容体700の内部に入射させる部分である。
【0035】
基板600は、主走査方向xを長手方向、ケース710の厚さ方向zを短手方向とする長矩形板状とされている。基板600は、たとえばセラミックス、ガラスエポキシ樹脂などの絶縁材料と、この絶縁材料上に形成された配線パターン(図示略)とからなる。基板600は、ケース710の基板収容部711に収容されており、ケース710に対してたとえば接着剤によって固定されている。
図3に示すように、基板600には、センサIC500が搭載されている。
【0036】
光源ユニット200は、イメージセンサモジュール101による画像読み取りに必要な線状光を発するユニットであり、
図3および
図4に示すように、LEDモジュール210、導光体270、およびリフレクタ280を具備している。
図3に示すように、本実施形態では、光源ユニット200は、厚さ方向zにおいてレンズユニット400よりも読み取り対象物Dcから近い位置にある。
【0037】
LEDモジュール210は、
図4に示すように、ケース710の主走査方向xの一方端において基板600に搭載されており、リード220、LEDケース230、および3つのLEDチップ240を具備して構成されている。リード220は、3つのLED240を支持し、これらに電流を流すためのものであり、たとえばCu合金などの金属からなる。
図3、
図4に表れているように、リード220は、ダイボンディング部221および複数の端子部222を有する。ダイボンディング部221は、リード220のほぼ中央に位置し、3つのLEDチップ240がダイボンディングされる。各端子部222は、LEDケース230から突出して副走査方向一方y1側に向けて延びており、基板600に対してLEDモジュール210を取り付けるために用いられる。LEDケース230は、略矩形状であり、たとえば白色樹脂からなる。LEDケース230は、リード220を部分的に覆っている。LEDケース230には、LED用開口部231が形成されている。LED用開口部231は、ダイボンディング部221を露出させる矩形状とされている。3つのLEDチップ240は、たとえば赤色光、緑色光、および青色光を発光するものであり、リード220に直列に搭載されている。各LEDチップ240は、ダイボンディング部221に対してたとえば導電性樹脂ペーストによってダイボンディングされている。各LEDチップ240は、いわゆる1ワイヤタイプとして構成されている。なお、本実施形態では、LEDモジュール210がケース710の主走査方向xの一方端にのみ設けられる場合を例に挙げて説明したが、ケース710の主走査方向の一方端および他方端それぞれにLEDモジュール210が設けられた構成としてもよい。
【0038】
導光体270は、LEDモジュール210からの光を主走査方向xに延びる線状光に変換するためのものであり、たとえば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)などの透明なアクリル樹脂からなる。導光体270は、断面略長矩形状で主走査方向xに長く延びる柱状であり、
図3、
図4に示すように、入射面271、反射面272、および出射面273を有している。
【0039】
図4に示すように、入射面271は、LEDモジュール210からの光を導光体270内に導入するための面であり、導光体270の主走査方向xの一端面によって構成されている。入射面271は、主走査方向xにおいて3つのLEDチップ240と正対している。反射面272は、主走査方向xに細長く延びる面であり、
図3における導光体270の左側面部および上下両面部に形成されている。反射面272は、入射面271から入射した後に導光体270内を進行してきた光を反射する面である。反射面272の構成としては、微細な凹凸が形成された面、白色塗料が塗布された面、などが挙げられる。出射面273は、主走査方向xに細長く延びる面であり、本実施形態においては、導光体270の右側面部に形成されている。反射面272によって反射された光は、出射面273から主走査方向xに延びる線状光として出射される。
【0040】
リフレクタ280は、導光体270をLEDモジュール210に対して位置決めする機能と、導光体270から不当に光が漏れてしまうことを防止する機能とを果たすものであり、たとえば白色樹脂からなる。リフレクタ280は、
図3に示すように、導光体270のうち反射面272が形成された部分をほぼ全長にわたって囲む形状とされている。リフレクタ280は、ケース710の凹部712に収容されており、ケース710に対して、たとえば接着剤によって固定されている。このような構成により、導光体270の出射面273から出射される線状光は、ケース710の凹部712を通過して副走査方向一方y1側へ進行する。本実施形態では、凹部712において表面が露出する部分は、たとえば白色塗料が塗布されるなどにより、光反射率が高くなっている。これにより、
図3に示すように、導光体270の出射面273からの出射光の一部は、凹部712において反射し、透明板800を通過した後、読み取り対象物Dcに向かう。
【0041】
透明板800は、たとえばガラスなどの透明な材質からなり、主走査方向xに延びる長矩形状の板材である。
図3に示すように、透明板800は、厚さ方向zにおける読み取り対象物Dc寄りに位置し、収容体700の開口部701を覆っている。本実施形態において、透明板800は、厚さ方向zに直交する面に対して傾斜している。具体的には、透明板800は、光源ユニット200から副走査方向一方y1側に離れるほど厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcから離れるように傾いている。本実施形態では、透明板800は、厚さ方向zに直交する面に対して45°傾斜している。透明板800は、ケース710に対して、たとえば接着剤によって固定されている。
【0042】
反射鏡720は、本発明でいう第1反射鏡に相当し、主走査方向xに長く延びる長矩形板状の平面鏡である。
図3に示すように、反射鏡720は、反射面721を有している。反射面721は、本発明でいう第1反射面に相当し、光源ユニット200から発せられたのちに読み取り対象物Dcによって反射された光を副走査方向yに向けて反射する。反射面721は、厚さ方向zに直交する面に対して傾斜している。具体的には、反射面721は、レンズユニット400から副走査方向一方y1側に離れるほど厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcに近づくように傾いている。本実施形態では、反射面721は、厚さ方向zに直交する面に対して45°傾斜している。反射鏡720は、ケース710に対して、たとえば接着剤によって固定されている。反射鏡720における反射面721と反対側の面は、ケース710の外部に露出している。
【0043】
図3に示すように、本実施形態では、反射鏡720における副走査方向一方y1側の端部と、透明板800における副走査方向一方y1側の端部とは、当接している。
【0044】
レンズユニット400は、反射鏡720の反射面721によって反射された後に副走査方向yに沿って進行してきた光を透過させるものであり、複数のロッドレンズとこれらのロッドレンズを収容するたとえば樹脂製のケースからなる。これらのロッドレンズは、読み取り対象物Dcに記載された像をセンサIC500に正立等倍に結像させる構成とされている。ロッドレンズ(レンズユニット400)の光軸は、副走査方向yに沿うとともに主走査方向xに対して直角であり、反射鏡720と交差している。
【0045】
図3から理解されるように、本実施形態においては、レンズユニット400の光の入射側(副走査方向一方y1側)の部分は、厚さ方向z視において反射鏡720と重なっている。また、レンズユニット400の光の入射側の部分は、厚さ方向z視において透明板800と重なっている。
【0046】
センサIC500は、受けた光を電気信号に変換する光電変換機能を具備する素子であり、基板600に搭載されている。センサIC500は、主走査方向xに配列された複数の受光面(図示略)を有している。この受光面には、読み取り対象物Dcによって反射された光がレンズユニット400を透過した後に結像される。
【0047】
次に、イメージセンサモジュール101の作用について説明する。
【0048】
本実施形態によれば、
図3に示すように、読み取り対象物Dcによって反射された光は、反射面721によって副走査方向yに向けて反射させられる。これにより、読み取り対象物DcからセンサIC500に至る光路が屈曲しており、レンズユニット400を透過する部分は、副走査方向yに沿っている。このため、読み取り対象物DcからセンサIC500に至る光路のうち副走査方向yに沿う部分の長さを長くしても、イメージセンサモジュール101(ケース710)の厚さ方向zの寸法が増大するのを回避することができる。また、読み取り対象物DcからセンサIC500に至る光路を長くすることにより、透明板800から読み取り対象物Dcまでの距離に多少のばらつきが生じても、明瞭な画像の読み取りを行うことができる。
【0049】
光源ユニット200とレンズユニット400とは、厚さ方向zにおいて並んで配置されており、レンズユニット400を透過した光は、副走査方向yに沿って進行し、センサIC500に到達する。これにより、読み取り対象物DcからセンサIC500に至る光路を長くするためにレンズユニット400からセンサIC500までの距離を長くする場合であっても、ケース710の厚さ方向zの寸法は実質的に変更する必要がない。このような構成は、ケース710(イメージセンサモジュール101)の厚さ方向zの寸法が増大するのを回避しつつ、明瞭な画像の読み取りを行うのに適する。
【0050】
レンズユニット400は、厚さ方向zに直交する面に対して傾斜する反射鏡720に近接しており、厚さ方向z視において反射鏡720と重なる部分を有する。このような構成によれば、レンズユニット400とセンサIC500との距離を長くしつつ、イメージセンサモジュール101の副走査方向yにおける寸法の増大を抑制することができる。このことは、イメージセンサモジュール101の小型化に適している。
【0051】
反射鏡720において、反射面721と反対側の面は、ケース710の外部に露出している。このような構成によれば、ケース710に取り付けられる反射鏡720の配置の調整をイメージセンサモジュール101の外部から行うことができ、たとえば反射鏡720の角度調整を容易に行うことが可能となる。
【0052】
反射面721(反射鏡720)は、レンズユニット400から副走査方向一方y1側に離れるほど厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcに近づくように傾斜している。透明板800は、イメージセンサモジュール101における副走査方向一方y1寄りに配置されており、光源ユニット200から副走査方向一方y1側に離れるほど厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcから離れるように傾斜している。このため、反射鏡720と透明板800とは、副走査方向一方y1側に向かうほど互いが近づく先細り状となっており、副走査方向一方y1側の端部どうしが当接している。
【0053】
このような構成によれば、たとえば次のような使用が可能となる。
図5に示すように、たとえば分厚い書籍の見開き部など読み取り対象物Dcが屈曲している場合において、その屈曲部の近傍に対して透明板800が略平行となるように配置する。これにより、読み取り対象物Dcにおける見開き部近傍(屈曲部近傍)の記載内容を読み取ることができる。
【0054】
図6〜
図10は、本発明に係るイメージセンサモジュールの他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
【0055】
図6は、本発明の第2実施形態に係るイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール102は、反射鏡720の厚さ方向zに直交する面に対する傾斜角度および透明板800の厚さ方向zに直交する面に対する傾斜角度が、それぞれ上記実施形態と異なっている。本実施形態において、反射鏡720の厚さ方向zに直交する面に対する傾斜角度は、22,5°であり、透明板800の厚さ方向zに直交する面に対する傾斜角度は、22.5°である。これにより、主走査方向x視において反射鏡720と透明板800とのなす角度は、鋭角(本実施形態では45°)である。
【0056】
本実施形態において、レンズユニット400の全体は、厚さ方向z視において透明板800と重なっている。
【0057】
本実施形態においては、ケース710の内部において、センサIC500が収容される空間と導光体270が収容される空間とが区画されている。このため、光源ユニット200は、リフレクタを具備していない。導光体270の反射面272は、ケース710および基板600によって囲われている。ケース710および基板600における反射面272を囲う部位は、たとえば白色塗料が塗布されるなどにより、光反射率が高くなっている。
【0058】
本実施形態のイメージセンサモジュール102においては、レンズユニット400からセンサIC500までの距離が上記実施形態のイメージセンサモジュール101と比べて大きい。したがって、イメージセンサモジュール102は、明瞭な画像の読み取りを行うのにより適している。
【0059】
イメージセンサモジュール102は、主走査方向x視において、反射鏡720と透明板800とのなす角度が鋭角(本実施形態では45°)である。このような構成によれば、
図7に示すように、読み取り対象物Dcが屈曲している場合において、当該屈曲部近傍の記載内容を適切に読み取ることができる。
【0060】
図8は、本発明の第3実施形態に係るイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール103は、光源ユニット200とレンズユニット400の配置が上記実施形態のイメージセンサモジュール101,102と異なっている。本実施形態において、光源ユニット200は、厚さ方向zにおいてレンズユニット400よりも読み取り対象物Dcから離れた位置にある。換言すると、レンズユニット400は、光源ユニット200よりも読み取り対象物Dcに近い位置に配置されている。
【0061】
本実施形態において、導光体270は、断面略円形状で主走査方向xに略一様に延びている。反射面272および出射面273は、それぞれ断面円弧状である。リフレクタ280は、断面円弧状の内周面を有し、この内周面が導光体270の反射面272を囲っている。
【0062】
本実施形態において、透明板800は、厚さ方向zに対して直角となるように設けられている。透明板800における副走査方向一方y1側の端部と、反射鏡720における副走査方向一方y1側の端部とは、当接している。レンズユニット400の光の入射側(副走査方向一方y1側)の部分は、厚さ方向z視において、透明板800および反射鏡720と重なっている。
【0063】
反射面721(反射鏡720)は、副走査方向yに対して45°傾斜している。反射鏡720は、ケース710(イメージセンサモジュール103)の厚さ方向zの略全域にわたって設けられている。このようなことから理解されるように、光源ユニット200(導光体270)は、副走査方向y視において反射面721と重なっている。そして、
図8に示されるように、光源ユニット200(導光体270)から発せされる光は、反射面721によって読み取り対象物Dcに向けて反射される。
【0064】
本実施形態のイメージセンサモジュール103においては、光源ユニット200とレンズユニット400とは、厚さ方向zにおいて並んで配置されている。読み取り対象物Dcおよび反射面721によって反射し、レンズユニット400を透過した光は、副走査方向yに沿って進行し、センサIC500に到達する。これにより、読み取り対象物DcからセンサIC500に至る光路を長くするためにレンズユニット400からセンサIC500までの距離を長くしても、ケース710の厚さ方向zの寸法は実質的に変更する必要がない。このような構成は、ケース710(イメージセンサモジュール103)の厚さ方向zの寸法が増大するのを回避しつつ、明瞭な画像の読み取りを行うのに適する。
【0065】
また、イメージセンサモジュール103において、レンズユニット400は、厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcから近い位置にある。このような構成によれば、読み取り対象物Dcによって反射した光は、透明板800における副走査方向一方y1側の先端付近を透過し、反射面721によって反射した後に、レンズユニット400に向かう。したがって、イメージセンサモジュール103によれば、
図9に示すように、読み取り対象物Dcが屈曲している場合において、当該屈曲部により近い部分の記載内容を適切に読み取ることができる。
【0066】
図10は、本発明の第4実施形態に係るイメージセンサモジュールを示している。本実施形態のイメージセンサモジュール104は、反射鏡730を備える点において、上記実施形態のイメージセンサモジュール103と大きく異なっている。
【0067】
反射鏡730は、主走査方向xに長く延びる長矩形板状の平面鏡であり、本発明でいう第2反射鏡に相当する。反射鏡730は、反射面731を有している。反射鏡730(反射面731)は、厚さ方向zにおいて反射鏡720(反射面721)よりも読み取り対象物Dcから離れた位置にある。反射面731は、副走査方向一方y1側において反射面721と当接している。また、反射面731は、副走査方向y視において光源ユニット200(導光体270)と重なっている。
【0068】
反射面731は、光源ユニット200(導光体270)から副走査方向一方y1側に離れるほど、厚さ方向zにおいて読み取り対象物Dcに近づくように、厚さ方向zに直交する面に対して傾斜している。本実施形態では、反射面731は厚さ方向zの直交面に対して22.5°傾斜しており、厚さ方向zの直交面に対する反射面731の傾斜角度は、厚さ方向zの直交面に対する反射面721の傾斜角度よりも小さい。反射面731は、光源ユニット200(導光体270)から発せられる光を読み取り対象物Dcに向けて反射し、本発明でいう第2反射面に相当する。
【0069】
反射鏡730は、ケース710に対して、たとえば接着剤によって固定されている。反射鏡730における反射面731と反対側の面は、ケース710の外部に露出している。レンズユニット400は、厚さ方向z視において反射鏡730(反射面731)と重なっている。
【0070】
本実施形態のイメージセンサモジュール104においては、上記実施形態のイメージセンサモジュール103に関して上述したのと同様の作用を奏することができる。
【0071】
さらに、イメージセンサモジュール104は、反射面721とは傾斜角度が異なる反射面731を備える。このような構成によれば、反射面731(反射鏡730)によって、光源ユニット200から発せられる光を読み取り対象物Dcの所望の位置に向けて反射させることができる。また、反射鏡730において、反射面731と反対側の面は、ケース710の外部に露出している。このような構成によれば、反射鏡730の角度調整をイメージセンサモジュール104の外部から容易に行うことが可能となる。
【0072】
本発明に係るイメージセンサモジュールは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係るイメージセンサモジュールの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。