特許第6247524号(P6247524)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社エクセディの特許一覧

<>
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000002
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000003
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000004
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000005
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000006
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000007
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000008
  • 特許6247524-トルクコンバータのロックアップ装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247524
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】トルクコンバータのロックアップ装置
(51)【国際特許分類】
   F16H 45/02 20060101AFI20171204BHJP
   F16F 15/134 20060101ALI20171204BHJP
   F16F 15/14 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   F16H45/02 Y
   F16F15/134 B
   F16F15/134 A
   F16F15/14 Z
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-264829(P2013-264829)
(22)【出願日】2013年12月24日
(65)【公開番号】特開2015-121256(P2015-121256A)
(43)【公開日】2015年7月2日
【審査請求日】2016年6月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000149033
【氏名又は名称】株式会社エクセディ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】河原 裕樹
【審査官】 藤村 聖子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/133816(WO,A1)
【文献】 特開2007−285335(JP,A)
【文献】 特開2009−115112(JP,A)
【文献】 特開2007−255636(JP,A)
【文献】 特開2009−041662(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 45/02
F16F 15/00−15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン側の部材に連結されるフロントカバーとトルクコンバータ本体との間に配置され、前記フロントカバーからのトルクを前記トルクコンバータ本体のタービンに直接伝達するためのロックアップ装置であって、
前記フロントカバーからのトルクを出力側に伝達するクラッチ部と、
前記クラッチ部からのトルクが入力され軸方向に対向して設けられた第1及び第2プレートと、前記第1及び第2プレートの軸方向間において前記第1及び第2プレートと相対回転自在に配置された第3プレートと、前記第1及び第2プレートと前記第3プレートとを回転方向に弾性的に連結するとともに前記第1及び第2プレートによって保持された複数の弾性部材と、を有するダンパ機構と、
前記第1及び第2プレートの少なくとも一方に形成された第1係合部と、前記第3プレートに形成され前記第1係合部との係合によって前記第1及び第2プレートと前記第3プレートとの相対回転角度を所定の角度範囲に規制する第2係合部と、を有するストッパ機構と、
を備え
前記第1プレートは、
円板状の本体部と、
前記本体部から外周側に突出し円周方向に所定の間隔で形成された複数の突出部と、
を有し、
前記第1係合部の一部は、前記複数の突出部の円周方向中央部を前記第2プレート側に切り起こして形成されている、
トルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項2】
前記第3プレートは、前記クラッチ部に対して相対回転自在であり、前記タービンに連結される、請求項1に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項3】
前記ダンパ機構は、前記弾性部材の外周側に配置された複数の外周側弾性部材をさらに有し、前記複数の外周側弾性部材は前記クラッチ部と前記第1及び第2プレートとを回転方向に弾性的に連結する、請求項1又は2に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項4】
前記第1及び第2プレートは、互いに相手のプレートに当接するように曲げ加工して形成された複数の第1及び第2当接部を円周方向に所定の間隔で有し、
前記第1係合部の一部は前記第1当接部であり、
前記ダンパ機構は、前記第1当接部と前記第2当接部とを締結することによって前記第1プレートと前記第2プレートとを相対回転不能にかつ軸方向移動不能に固定する固定部材をさらに有し、
前記第1係合部は前記第1及び第2当接部によって形成されている、
請求項1から3いずれかに記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項5】
前記第3プレートは円板状に形成され、
前記第2係合部は、前記第3プレートの外周面から外周側に突出して形成された複数のストッパ用突起部を有し、前記複数のストッパ用突起部は前記複数の第1及び第2当接部の円周方向間において前記第1及び第2当接部と軸方向及び径方向において重なる位置に配置されている、
請求項4に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項6】
前記第1プレートは、前記複数の突出部の先端に設けられ円周方向の両端が前記外周側弾性部材の両端に係止可能な複数の係止部をさらに有している、請求項に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項7】
前記第1及び第2プレートの一方に設けられ、前記第1及び第2プレートと相対回転自在に設けられたイナーシャ部材を有し回転速度変動を減衰するダイナミックダンパ装置をさらに備えた、請求項1から6のいずれかに記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【請求項8】
前記ダイナミックダンパ装置は、前記第1及び第2プレートと前記イナーシャ部材とを回転方向に弾性的に連結する複数のダイナミックダンパ用弾性部材をさらに有する、請求項7に記載のトルクコンバータのロックアップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロックアップ装置、特に、エンジン側の部材に連結されるフロントカバーとトルクコンバータ本体との間に配置され、フロントカバーからのトルクをトルクコンバータ本体のタービンに直接伝達するためのロックアップ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トルクコンバータにおいては、燃費低減のためにロックアップ装置が設けられている。ロックアップ装置は、フロントカバーとタービンとの間に配置されており、フロントカバーとタービンとを機械的に連結して両者の間でトルクを直接伝達するものである。
【0003】
ロックアップ装置は、一般に、ピストンとダンパ機構とを有している。ピストンは、摩擦部材を有しており、油圧の作用によってフロントカバーに押し付けられ、フロントカバーからトルクが伝達される。また、ダンパ機構は複数のトーションスプリングを有しており、この複数のトーションスプリングによって、ピストンとタービンに連結された出力側の部材とが弾性的に連結されている。このようなロックアップ装置では、ピストンに伝達されたトルクは、複数のトーションスプリングを介して出力側の部材に伝達され、さらにタービンに伝達される。
【0004】
また、特許文献1に示されるように、出力側の部材にイナーシャ部材を装着することにより、エンジンの回転速度変動を抑えるようにしたロックアップ装置も提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−293671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のロックアップ装置では、入力側のプレートと出力側のプレートあるいはイナーシャ部材との相対回転角度を所定の範囲内に規制するために、ストップピンが設けられている。より詳細には、例えば特許文献1の装置では、1対のプレートとそれらの間に挟まれるように配置されたイナーシャ部材とは相対回転自在に配置されており、これらはトーションスプリングによって回転方向に弾性的に連結されている。
【0007】
ここで、1対のプレートとイナーシャ部材との相対回転角度を規制するためには、トーションスプリングを密着させる方法もあるが、この場合はトーションスプリングに過大な応力が作用しやすく、トーションスプリングの寿命が短くなる。
【0008】
そこで、1対のプレートとイナーシャ部材との相対回転角度を規制するためのストッパ機構が必要になる。特許文献1に示されたストッパ機構は、1対のプレートをストップピンで互いに固定するとともに、1対のプレートに対してイナーシャ部材が所定角度回転した場合に、イナーシャ部材がストップピンに当接するようにしてトーションスプリングの密着を防止するようにしている。
【0009】
しかし、ストップピンを設けた場合は、ストップピンの頭部あるいはかしめ部分と他の部材との干渉を避ける必要があり、軸方向の短縮化の妨げになる。
【0010】
本発明の課題は、トルクコンバータのロックアップ装置において、ストッパ機構の軸方向スペースを短くし、装置全体の軸方向スペースを抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置は、エンジン側の部材に連結されるフロントカバーとトルクコンバータ本体との間に配置され、フロントカバーからのトルクをトルクコンバータ本体のタービンに直接伝達するための装置である。このロックアップ装置は、クラッチ部と、ダンパ機構と、ストッパ機構と、を備えている。クラッチ部はフロントカバーからのトルクを出力側に伝達する。ダンパ機構は、クラッチ部からのトルクが入力され軸方向に対向して設けられた第1及び第2プレートと、第1及び第2プレートの軸方向間において第1及び第2プレートと相対回転自在に配置された第3プレートと、第1及び第2プレートと第3プレートとを回転方向に弾性的に連結するとともに第1及び第2プレートによって保持された複数の弾性部材と、を有する。ストッパ機構は、第1及び第2プレートの少なくとも一方に形成された第1係合部と、第3プレートに形成され第1係合部との係合によって第1及び第2プレートと第3プレートとの相対回転角度を所定の角度範囲に規制する第2係合部と、を有する。
【0012】
この装置では、クラッチ部がオン(動力伝達状態)の場合は、フロントカバーからの動力はクラッチ部からダンパ機構を介してタービンに伝達される。このとき、ダンパ機構によって回転速度変動を抑えることができる。
【0013】
ここで、第1及び第2プレートと第3プレートとは、複数の弾性部材の伸縮によって相対回転する。この相対回転する角度範囲は、第1及び第2プレートの少なくとも一方に形成された第1係合部と、第3プレートの第2係合部と、が係合することによって規制される。このため、簡単な構成でストッパ機構が実現でき、しかもストッパ機構が占める軸方向スペースは従来のストッパ機構に比較して短くなる。
【0014】
本発明の第2側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、第3プレートは、クラッチ部に対して相対回転自在であり、タービンに連結される。
【0015】
本発明の第3側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、ダンパ機構は、弾性部材の外周側に配置された複数の外周側弾性部材をさらに有している。複数の外周側弾性部材はクラッチ部と第1及び第2プレートとを回転方向に弾性的に連結する。
【0016】
ここでは、ストッパ機構の軸方向スペースが短いので、ストッパ機構と外周側弾性部材とが干渉しにくい。したがって、外周側弾性部材のコイル径を大きくでき、ダンパ機構の低剛性化を図って燃費向上に寄与することができる。
【0017】
本発明の第4側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、第1及び第2プレートは、互いに相手のプレートに当接するように曲げ加工して形成された複数の第1及び第2当接部を円周方向に所定の間隔で有している。また、ダンパ機構は、第1当接部と第2当接部とを締結することによって第1プレートと第2プレートとを相対回転不能にかつ軸方向移動不能に固定する固定部材をさらに有する。そして、第1係合部は第1及び第2当接部によって形成されている。
【0018】
本発明の第5側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、第3プレートは円板状に形成されている。第2係合部は、第3プレートの外周面から外周側に突出して形成された複数のストッパ用突起部を有している。そして、複数のストッパ用突起部は複数の第1及び第2当接部の円周方向間において第1及び第2当接部と軸方向及び径方向において重なる位置に配置されている。
【0019】
ここでは、第1及び第2プレートと第3プレートとが所定の角度だけ相対回転すると、第3プレートのストッパ用突起部が第1及第2プレートの当接部に当接する。これにより、第1及び第2プレートと第3プレートとの相対回転が規制される。
【0020】
本発明の第6側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、第1プレートは、円板状の本体部と、複数の突出部と、複数の係止部と、を有している。複数の突出部は、本体部から外周側に突出し、円周方向に所定の間隔で形成されている。複数の係止部は、突出部の先端に設けられ、円周方向の両端が外周側弾性部材の両端に係止可能である。jそして、第1係合部は、複数の突出部の円周方向中央部を第2プレート側に切り起こして形成されている。
【0021】
本発明の第7側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、第1及び第2プレートの一方に設けられ、第1及び第2プレートと相対回転自在に設けられたイナーシャ部材を有し回転速度変動を減衰するダイナミックダンパ装置をさらに備えている。
【0022】
本発明の第8側面に係るトルクコンバータのロックアップ装置では、ダイナミックダンパ装置は、第1及び第2プレートとイナーシャ部材とを回転方向に弾性的に連結する複数のダイナミックダンパ用弾性部材をさらに有する。
【発明の効果】
【0023】
以上のような本発明では、トルクコンバータのロックアップ装置において、ストッパ機構の軸方向スペースを短くし、装置全体の軸方向スペースを抑えることができる。また、従来と同様のスペースでダンパ機構を低剛性化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態によるロックアップ装置を備えたトルクコンバータの断面構成図。
図2図2のロックアップ装置を抽出して示す図。
図3図2の中間部材及びダイナミックダンパ装置を抽出して示す図。
図4】ダイナミックダンパ装置の正面部分図。
図5】ストッパ機構の一部を示す斜視図。
図6】ダイナミックダンパ装置のイナーシャリングの正面部分図。
図7】ダイナミックダンパ装置のストップピンを示す図。
図8】エンジン回転数と回転速度変動の特性図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明の一実施形態によるロックアップ装置を有するトルクコンバータ1の断面部分図である。図1の左側にはエンジン(図示せず)が配置され、図の右側にトランスミッション(図示せず)が配置されている。なお、図1に示すO−Oがトルクコンバータ及びロックアップ装置の回転軸線である。
【0026】
[トルクコンバータ1の全体構成]
トルクコンバータ1は、エンジン側のクランクシャフト(図示せず)からトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置であり、入力側の部材に固定されるフロントカバー2と、3種の羽根車(インペラ3、タービン4、ステータ5)からなるトルクコンバータ本体6と、ロックアップ装置7と、から構成されている。
【0027】
フロントカバー2は、円板状の部材であり、その外周部にはトランスミッション側に突出する外周筒状部10が形成されている。インペラ3は、フロントカバー2の外周筒状部10に溶接により固定されたインペラシェル12と、その内側に固定された複数のインペラブレード13と、インペラシェル12の内周側に設けられた筒状のインペラハブ14とから構成されている。
【0028】
タービン4は流体室内でインペラ3に対向して配置されている。タービン4は、タービンシェル15と、タービンシェル15に固定された複数のタービンブレード16と、タービンシェル15の内周側に固定されたタービンハブ17と、から構成されている。タービンハブ17は外周側に延びるフランジ17aを有しており、このフランジ17aにタービンシェル15の内周部が複数のリベット18によって固定されている。また、タービンハブ17の内周部には、図示しないトランスミッションの入力シャフトがスプライン係合している。
【0029】
ステータ5は、インペラ3とタービン4の内周部間に配置され、タービン4からインペラ3へと戻る作動油を整流するための機構である。ステータ5は主に、ステータキャリア20と、その外周面に設けられた複数のステータブレード21と、から構成されている。ステータキャリア20は、ワンウエイクラッチ22を介して図示しない固定シャフトに支持されている。なお、ステータキャリア20の軸方向両側には、スラストベアリング24,25が設けられている。
【0030】
[ロックアップ装置7]
図2に、図1のロックアップ装置7を抽出して示している。ロックアップ装置7は、フロントカバー2とタービン4との間の空間に配置されている。ロックアップ装置7は、ピストン30と、ドライブプレート31と、外周側トーションスプリング32と、フロート部材33と、中間部材34と、内周側トーションスプリング35と、ハブフランジ(第3プレート)36と、ストッパ機構39と、ダイナミックダンパ装置37と、を有している。
【0031】
なお、ドライブプレート31、外周側トーションスプリング32、フロート部材33、中間部材34、内周側トーションスプリング35、及びハブフランジ36によってダンパ機構が構成されている。
【0032】
<ピストン30>
ピストン30は、環状に形成され、フロントカバー2のトランスミッション側に配置されている。ピストン30の内周部には、トランスミッション側に延びる筒状部30aが形成されている。筒状部30aは、タービンハブ17の外周面に軸方向移動自在及び相対回転自在に支持されている。また、ピストン30の外周部において、フロントカバー2側の面には、環状の摩擦材38が固定されている。この摩擦材38がフロントカバー2に押し付けられることによって、フロントカバー2からピストン30にトルクが伝達される。
【0033】
なお、タービンハブ17の外周面には、エンジン側の小径部17b及びトランスミッション側の大径部17cからなる段付き部が形成されている。ピストン30は小径部17bに支持されており、大径部17cの側面によってトランスミッション側への軸方向移動が規制されている。また、小径部17bにはシール部材40が装着されており、これによりピストン30の内周面とタービンハブ17との間がシールされている。
【0034】
<ドライブプレート31>
ドライブプレート31は、ピストン30の外周側において、トランスミッション側の側面に固定されている。具体的には、ドライブプレート31は、環状に形成されており、内周部31aがピストン30のトランスミッション側の面にリベット(図示せず)により固定されている。ドライブプレート31の外周部には複数の係合部31bが形成されている。係合部31bは、外周端部がトランスミッション側に折り曲げられ、外周側トーションスプリング32の円周方向の両端に係合している。
【0035】
<外周側トーションスプリング32及びフロート部材33>
複数の外周側トーションスプリング32は、例えば、1組2個で合計6個のスプリングからなり、各組の2個の外周側トーションスプリング32が直列に作用するように、フロート部材33が設けられている。
【0036】
フロート部材33は、断面C字状で環状の部材であり、ピストン30の外周部とドライブプレート31の外周部との軸方向間に配置されている。フロート部材33は、ドライブプレート31と相対回転可能に配置されており、外周部33aが外周側トーションスプリング32の外周部を支持し、側部33bが外周側トーションスプリング32のエンジン側の側部を支持している。
【0037】
また、フロート部材33の軸方向トランスミッション側の先端部33cは、内周側でかつエンジン側に折り曲げられており、この先端部の折り曲げ部33cが1組の外周側トーションスプリング32の間に挿入されている。すなわち、折り曲げ部33cの円周方向の両端面が、対応する外周側トーションスプリング32の端面に当接している。
【0038】
フロート部材33の内周端部33dは、ドライブプレート31のピストン側の側面に当接可能である。また、フロート部材33の内周端面は、ドライブプレート31の一部に形成された支持部31cの外周面に支持されている。すなわち、フロート部材33は、ピストン30及びドライブプレート31によって軸方向の移動が規制され、ドライブプレート31の支持部31cによって径方向に位置決めされている。
【0039】
以上のように、直列に作用するように配置された1組の外周側トーションスプリング32の円周方向両端がドライブプレート31の係合部31bに係合し、1組の外周側トーションスプリング32の中間部にフロート部材33の折り曲げ部33cが挿入されている。
【0040】
<中間部材34>
図3は、図1の中間部材34及びダイナミックダンパ装置37を抽出して示したものである。中間部材34は、外周側トーションスプリング32と内周側トーションスプリング35とを直列に作用させるために設けられた両者を連結する部材であり、内周側トーションスプリング35を保持する機能も有している。中間部材34は、第1プレート41と第2プレート42とから構成されており、ドライブプレート31及びハブフランジ36に対して相対回転自在である。
【0041】
第1及び第2プレート41,42はピストン3とタービンシェル15との間に配置された環状かつ円板状の部材である。第1プレート41と第2プレート42とは軸方向に間隔をあけて配置されている。第1プレート41がエンジン側に配置され、第2プレート42がトランスミッション側に配置されている。
【0042】
第1プレート41は、円板状の本体部41aと、本体部41aから外周側に突出した複数の突出部41bと、を有している。複数の突出部41bは円周方向に所定の間隔で形成されている。突出部41bの先端(外周端部)には、外周側トーションスプリング32にまで延びる複数の係止部41cが形成されている。係止部41cは突出部41bの先端を軸方向エンジン側に折り曲げて形成されたものである。そして、2つの係止部41cの間に、直列に作用する1組の外周側トーションスプリング32が配置されている。また、図5から明らかなように、突出部41bの円周方向中央部には、第2プレート42側に切り起こされて形成された第1当接部41dが設けられている。
【0043】
なお、図5は、第1プレート41の外周部(突出部41b及び係止部41c)をフロントカバー2側から視た図である。
【0044】
第2プレート42は、円板状の本体部42aを有し、本体部42aの外周部には、図4に示すように、円周方向に所定の間隔で第2当接部としての複数の突出部(以下、「第2当接部」と記す)42dが形成されている。複数の第2当接部42dは、第2プレート42の外周部をさらに径方向外方に突出して、かつ本体部42aから第1プレート41側にオフセットされて形成されたものである。そして、この第2プレート42の第2当接部42dと第1プレート41の第1当接部41dとが互いに当接しており、この両者の当接した部分が複数のリベット(固定部材)43によって相対回転不能でかつ軸方向に移動不能に連結されている。すなわち、第1係合部として機能している。
【0045】
また、本体部42aの外周部には、本体部42aの外周部をいったんタービン4側に折り曲げて形成されたインロー部45bを有している。このインロー部45bは筒状に形成されている。
【0046】
また、第1プレート41及び第2プレート42には、それぞれ軸方向に貫通する窓部41e,42eが形成されている。窓部41e,42eは、円周方向に延びて形成されており、内周部と外周部には、軸方向に切り起こされた切り起こし部が形成されている。
【0047】
以上のような中間部材34によって、外周側トーションスプリング32と内周側トーションスプリング35とを直列的に作用させることが可能となる。
【0048】
<内周側トーションスプリング35>
複数の内周側トーションスプリング35のそれぞれは、図3及び図4に示すように、大コイルスプリング35aと、大コイルスプリング35aの内部に挿入され大コイルスプリング35aのスプリング長と同じ長さの小コイルスプリング35bと、の組合せからなる。各内周側トーションスプリング35は、中間部材34の両プレート41,42の窓部41e,42e内に配置されている。そして、各内周側トーションスプリング35は窓部41e,42eによって円周方向両端及び半径方向両側が支持されている。さらに、各内周側トーションスプリング35は窓部41e,42eの切り起こし部によって軸方向への飛び出しが規制されている。
【0049】
<ハブフランジ36>
ハブフランジ36は、環状かつ円板状の部材であり、内周部がタービンシェル15とともにリベット18によってタービンハブ17のフランジ17aに固定されている。このハブフランジ36は、第1プレート41と第2プレート42との間に、両プレート41,42に対して相対回転可能に配置されている。そして、ハブフランジ36の外周部には、第1及び第2プレート41,42の窓部41e,42eに対応して、窓孔36aが形成されている。窓孔36aは軸方向に貫通する孔であり、この窓孔36aに内周側トーションスプリング35が配置されている。
【0050】
<ストッパ機構39>
ストッパ機構39は、第1プレート41及び第2プレート42の一部と、ハブフランジ36の一部と、によって構成されている。具体的には、図3図5に示すように、第1プレート41の第1当接部41dと第2プレート42の第2当接部42dとは、互いに当接してリベット43により固定されている。そして、前述のように、第1係合部を形成している。
【0051】
一方、ハブフランジ36の外周部には、外周側に突出する複数のストッパ用突起部36b(図4参照)が形成されている。このストッパ用突起部36bは、軸方向において、第1及び第2プレート41,42の各当接部41d,42dと重なる位置に配置されている。また、図4に示すように、ストッパ用突起部36bは、2ヶ所の当接部41d,42dの円周方向間に配置され、かつ両当接部41d,42dと径方向において重なる位置に配置されている。このように、ストッパ用突起部36bは第2係合部として機能している。
【0052】
したがって、第1及び第2プレート41,42とハブフランジ36との相対回転が大きくなった場合は、ストッパ用突起部36b(第2係合部)の円周方向の側面と第1及び第2当接部41d,42d(第1係合部)の円周方向の側面とが当接し、両者の相対回転は規制される。
【0053】
[ダイナミックダンパ装置37]
ダイナミックダンパ装置37は、図3及び図4に示すように、中間部材34の第2プレート42の外周延長部であるダンパプレート部45と、1対のイナーシャリング46と、1対の蓋部材47と、スプリングユニット(ダイナミックダンパ用弾性部材)48と、ストップピン49と、を有している。なお、図4はダイナミックダンパ装置34をタービン4側から視た部分図である。
【0054】
<ダンパプレート部45>
ダンパプレート部45は、前述のように、中間部材34を構成する第2プレート42の外周部をさらに径方向外方に延長して形成された部分である。図4に示すように、ダンパプレート部45は、第2当接部42dの円周方向間に配置されている。すなわち、ダンパプレート部45と、リベット43が設けられた第2当接部42dと、は円周方向において異なる位置に設けられている。このため、第2プレート42の径方向寸法を抑えることができる。
【0055】
また、ダンパプレート部45は第2当接部42dよりさらに外方に延びている。このダンパプレート部45にはスプリング収納部45aが形成されている。スプリング収納部45aは、円周方向に延びて形成されており、軸方向に貫通している。
【0056】
<イナーシャリング46>
1対のイナーシャリング46は、板金部材をプレス加工して形成されたものであり、ダンパプレート部45の軸方向両側に配置されている。2つのイナーシャリング46は同様の構成である。イナーシャリング46は、図6に示すように、円周方向に所定の間隔で複数のスプリング収納部46aを有している。このスプリング収納部46aはダンパプレート部45のスプリング収納部45aに対応する位置に形成されている。また、イナーシャリング46は複数の貫通孔46bを有している。複数の貫通孔46bは、ストップピン49が装着される孔であり、複数のダンパプレート部45の円周方向間に形成されている。さらに、イナーシャリング46の内周縁には、組み付け時に第2プレート42の各突出部42aとの干渉を避けるために、外周側に凹む切欠き46cが形成されている。
【0057】
1対の蓋部材47は1対のイナーシャリング46の軸方向外側に配置されている。具体的には、一方の蓋部材47はフロントカバー2側に配置されたイナーシャリング46のさらにフロントカバー2側に配置され、他方の蓋部材47はタービン4側に配置されたイナーシャリング46のさらにタービン4側に配置されている。
【0058】
<蓋部材47>
蓋部材47は、図4に示すように、環状に形成され、外径はイナーシャリング46の外径と同寸法であり、内径は第2プレート42の突出部42dの外径よりも大きい寸法である。そして、蓋部材47には、イナーシャリング46の貫通孔46bに対応する位置に貫通孔47bが形成されている。
【0059】
<スプリングユニット48>
スプリングユニット48は、図4に示すように、複数のスプリング収納部45aのそれぞれに収納された大小のコイルスプリング48a,48bから構成されている。大コイルスプリング48aはスプリング収納部45aの円周方向長さとほぼ同じ長さを有している。したがって、大コイルスプリング48aの両端部はダンパプレート部45及びイナーシャリング46のスプリング収納部45a,46aの円周方向端部に当接している。また、小コイルスプリング48bは、大コイルスプリング48aの内周部に配置され、大コイルスプリング48aの長さにより短く設定されている。このため、小コイルスプリング48bは大コイルスプリング48aの作動より遅れて作動する。
【0060】
<ストップピン49>
ストップピン49はイナーシャリング46及び蓋部材47の貫通孔46b,47bに装着されている。すなわち、ストップピン49は複数のダンパプレート部45の円周方向間に配置されている。ストップピン49は、図7に示すように、軸方向の中央部に大径胴部49aを有し、その両側に小径胴部49bを有している。大径胴部49aは、イナーシャリング46の貫通孔46bより大径である。また、大径胴部49aの厚みは、ダンパプレート部45の厚みより若干厚く形成されている。
【0061】
小径胴部49bはイナーシャリング46の貫通孔46b及び蓋部材47の貫通孔47bを挿通している。そして、小径胴部49bの頭部をかしめることによって、ダンパプレート部45の軸方向両側にイナーシャリング46及び蓋部材47が固定されている。
【0062】
以上のような構成により、ダンパプレート部45とイナーシャリング46及び蓋部材47とは、隣接するダンパプレート部45の間でストップピン49が移動し得る範囲で相対回転が可能である。そして、ストップピン49の大径胴部49aがダンパプレート部45の円周方向端面に当接することによって、両者の相対回転が規制される。
【0063】
また、イナーシャリング46及び蓋部材47がストップピン49によって固定された状態で、イナーシャリング46の内周面がダンパプレート部45のインロー部45bの外周面に当接し、これによりイナーシャリング46,蓋部材47及び大小コイルスプリング48a,48bが径方向に位置決めされている。
【0064】
[動作]
まず、トルクコンバータ本体の動作について簡単に説明する。フロントカバー2及びインペラ3が回転している状態では、インペラ3からタービン4へ作動油が流れ、作動油を介してインペラ3からタービン4へトルクが伝達される。タービン4に伝達されたトルクはタービンハブ17を介してトランスミッションの入力シャフト(図示せず)に伝達される。
【0065】
トルクコンバータ1の速度比があがり、入力シャフトが一定の回転速度になると、フロントカバー2とピストン30との間の作動油がドレンされ、ピストン30のタービン4側に作動油が供給される。すると、ピストン30がフロントカバー2側に移動させられる。この結果、ピストン30に固定された摩擦部材38がフロントカバー2に押圧され、ロックアップクラッチがオンになる。
【0066】
以上のようなクラッチオン状態では、トルクは、フロントカバー2→ピストン30→ドライブプレート31→外周側トーションスプリング32→中間部材34→内周側トーションスプリング35→ハブフランジ36の経路で伝達され、タービンハブ17に出力される。
【0067】
ロックアップ装置7においては、トルクを伝達すると共にフロントカバー2から入力されるトルク変動を吸収・減衰する。具体的には、ロックアップ装置7において捩り振動が発生すると、外周側トーションスプリング32と内周側トーションスプリング35とがドライブプレート31とハブフランジ36との間で直列に圧縮される。さらに、外周側トーションスプリング32においても、1組の外周側トーションスプリング32が直列に圧縮される。このため、捩り角度を広くすることができる。
【0068】
[ダイナミックダンパ装置37の動作]
中間部材34に伝達されたトルクは、内周側トーションスプリング35を介してハブフランジ36に伝達され、さらにタービンハブ17を介してトランスミッション側の部材に伝達される。このとき、中間部材34にはダイナミックダンパ装置37が設けられているので、エンジンの回転速度変動を効果的に抑制することができる。すなわち、ダンパプレート部45の回転とイナーシャリング46及び蓋部材47の回転とは、ダンパ機構48の作用によって位相にズレが生じる。具体的には、所定のエンジン回転数においてイナーシャリング46及び蓋部材47はダンパプレート部45の回転速度変動を打ち消す位相で変動する。この位相のズレによって、トランスミッションの回転速度変動を吸収することができる。
【0069】
また、本実施形態では、ダイナミックダンパ装置37を中間部材34に固定し、ダイナミックダンパ装置37とタービンハブ17との間に振動を抑えるための内周側トーションスプリング35を配置している。この内周側トーションスプリング35の作用によって、図8に示すように、より効果的に回転速度変動を抑えることができる。図8において、特性C1は、従来のロックアップ装置における回転速度変動を示している。特性C2はダイナミックダンパ装置をタービンハブに装着し、ダイナミックダンパ装置の出力側にトーションスプリングがない場合の変動を示している。また、特性C3は本実施形態のように、ダイナミックダンパ装置37を中間部材34に装着し、ダイナミックダンパ装置37の出力側に内周側トーションスプリング35を設けた場合の変動を示している。
【0070】
図8の特性C2と特性C3とを比較して明らかなように、ダイナミックダンパ装置37の出力側に内周側トーションスプリング35を設けた場合は、回転速度変動のピークが低くなり、かつエンジン回転数の常用域においても回転速度変動が抑えることができる。
【0071】
ここで、スプリングユニット48は2段の捩じり特性を有している。具体的には、ダンパプレート部45とイナーシャリング46及び蓋部材47との間に相対回転が生じると、低捩じり角度領域では、まず大コイルスプリング48aのみが圧縮され、低剛性の捩じり特性(1段目の捩じり特性)によってスプリングユニット48が作動する。この場合は、イナーシャリング46及び蓋部材47はダンパプレート部45に対して比較的小さい抵抗で相対回転し、効果的に回転速度変動を抑えることができる。
【0072】
そして、より大きい回転変動が生じてダンパプレート部45とイナーシャリング46及び蓋部材47との間に、さらに大きな相対回転が生じると、大コイルスプリング48aに加えて小コイルスプリング48bも圧縮されることになる。このため、低剛性の捩じり特性に比較して高い剛性の捩じり特性(2段目の捩じり特性)でスプリングユニット48が作動する。
【0073】
このように大きい回転変動が生じた場合は、1段目の捩じり特性を経て2段目の捩じり特性でスプリングユニット48が作動する。この場合は、1段目の捩じり特性で作動している場合に比較して、ダンパプレート部45に対してイナーシャリング46及び蓋部材47が回転しにくくなり、両者の相対回転速度が低下する。このため、ダンパプレート部45の円周方向端面がストップピン49に衝突しても、従来の1段の捩じり特性のみを有するダイナミックダンパ装置に比較して衝撃が抑えられる。
【0074】
[特徴]
(1)第1プレート41及び第2プレート42に形成された当接部41d,42dにハブフランジ36のストッパ用突起部36bを当接させることによってストッパ機構39を構成している。このため、従来のストッパ機構で用いられていたストップピンを用いる必要がない。したがってストッパ機構と他の部材との干渉を避けるためのスペースが不要になり、装置全体の軸方向スペースを短縮することができる。また、ストッパ機構を構成する部品点数が少なくなる。
【0075】
(2)外周側トーションスプリング32からトルクを受ける突出部41b及び係止部41cの円周方向中央部を切り起こして、ストッパ機構39を構成する第1当接部41d(第1係合部)を形成している。このため、突出部41b及び係止部41cの円周方向の幅を十分に確保して強度を維持しつつ、ストッパ機構39のための第1当接部41dを形成できる。
【0076】
(3)前記と同様に理由により、従来の同様の軸方向スペースを確保した場合は外周側トーションスプリングのコイル径を大きくできる。このため、ダンパ機構をより低剛性化することができ、このロックアップ装置を採用した車両の省燃費化を図ることができる。
【0077】
(4)中間部材34を構成する第2プレート42の一部によって、ダイナミックダンパ装置37のダンパプレート部45が構成されている。このため、装置全体の部品点数を抑えることができる。特に、外周側トーションスプリング32及び内周側トーションスプリング35とともにダイナミックダンパ装置37を設けた場合でも、装置全体が大型化するのを避けることができる。
【0078】
(5)第2プレート42において、第1プレート41との第2当接部42dと、ダンパプレート部45と、を円周方向において異なる位置に設けている。このため、第2プレート42が径方向に大きくなるのを抑えることができる。
【0079】
(6)1対のイナーシャリング46をダンパプレート部45の両側に配置してダイナミックダンパ装置37を構成しているので、1対のイナーシャリング46をプレート部材で形成することができる。したがって、イナーシャリングを鋳造品や鍛造品で形成する場合に比較して製造コストを抑えることができる。
【0080】
(7)ダンパプレート部45及びイナーシャリング46の内部にダンパ機構48を収容しているので、特に、軸方向におけるダイナミックダンパ装置の占有スペースをコンパクトにすることができる。
【0081】
(8)イナーシャリング46を軸方向に分割しているので、ダンパプレート部45の差し込み、及びダンパ機構48の組付が容易になる。
【0082】
(9)中間部材34にダイナミックダンパ装置37を装着し、ダイナミックダンパ装置37の出力側に内周側トーションスプリング35を設けているので、より効果的に回転速度変動を抑えることができる。
【0083】
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
【0084】
(a)前記実施形態では、内周側のトーションスプリングに加えて外周側のトーションスプリングを有するロックアップ装置に本発明を適用したが、いずれか一方側にのみトーションスプリングが設けられている装置にも本発明を同様に適用することができる。
【0085】
(b)前記実施形態では、第1及び第2プレート41,42がドライブプレート31とハブフランジ36とに対して相対回転自在に設けられた構成に本発明を適用したが、本発明の適用は前記実施形態に限定されない。例えば、第1及び第2プレートがタービンに固定され、この第1及び第2プレートに相対回転自在にイナーシャ部材(第3プレート)が設けられているような構成にも本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0086】
1 トルクコンバータ
2 フロントカバー
4 タービン
6 トルクコンバータ本体
7 ロックアップ装置
30 ピストン
32 外周側トーションスプリング
35 内周側トーションスプリング
36 ハブフランジ
36b ストッパ用突起部
37 ダイナミックダンパ装置
39 ストッパ機構
41 第1プレート
41d 第1当接部
42 第2プレート
42d 第2当接部
46 イナーシャリング
48 スプリングユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8