(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247586
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】水素ステーション、制御装置及び制御方法
(51)【国際特許分類】
B60S 5/02 20060101AFI20171204BHJP
F17C 5/06 20060101ALI20171204BHJP
B60S 3/04 20060101ALI20171204BHJP
H01M 8/0606 20160101ALN20171204BHJP
B60L 11/18 20060101ALN20171204BHJP
【FI】
B60S5/02
F17C5/06
B60S3/04
!H01M8/06 R
!B60L11/18 G
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-73639(P2014-73639)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-196397(P2015-196397A)
(43)【公開日】2015年11月9日
【審査請求日】2016年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004444
【氏名又は名称】JXTGエネルギー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100162123
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】岡 崎 順 二
【審査官】
岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−139145(JP,A)
【文献】
特開2002−145024(JP,A)
【文献】
特開平07−041098(JP,A)
【文献】
特開2011−174528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 5/02
B60S 3/04
F17C 5/06
B60L 11/18
H01M 8/0606
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素を燃料として使用する車両を洗車し、洗車時間を設定する洗車機と、
前記洗車機で設定された洗車時間に応じて、前記車両が搭載するタンクへの水素の充填時間を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記洗車機による洗車の態様に応じて、前記タンクへの水素の充填時間が前記車両へ水素を充填するのに必要な時間よりも長い時間になるように、前記タンクへの水素の充填時間を制御し、
前記洗車機は、前記タンクに向けて水を放出する
水素ステーション。
【請求項2】
前記タンクに連通する供給口に接続され、前記供給口を介して前記タンクに水素を供給するノズル本体部と、
前記供給口と前記ノズル本体部との接続部を覆うカバー部と、
を備える
請求項1に記載の水素ステーション。
【請求項3】
前記カバー部は、耐水性または撥水性を有する
請求項2に記載の水素ステーション。
【請求項4】
前記洗車機は、洗車中に前記車両との相対的な位置を変更し、
前記洗車機は、前記相対的な位置の変更に応じて、前記タンクまたは前記タンクの近傍に水が当たるように前記放出する水の向きを変更する
請求項1に記載の水素ステーション。
【請求項5】
昇圧された水素を蓄圧する蓄圧器と、
前記蓄圧器から供給される水素を冷却する冷却機と、
前記蓄圧器から冷却機への水素の流量を調節する調節弁と、
を備え、
前記制御装置は、前記調節弁の開度を制御することにより、前記タンクへの水素の充填時間を制御する
請求項1から4のいずれか一項に記載の水素ステーション。
【請求項6】
洗車機で設定された洗車時間に応じて、水素を燃料として使用する車両が搭載するタンクへの水素の充填時間を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記洗車機による洗車の態様に応じて、前記タンクへの水素の充填時間が前記車両へ水素を充填するのに必要な時間よりも長い時間になるように、前記タンクへの水素の充填時間を制御し、
前記洗車機は、前記車両を洗車し、洗車時間を設定し、
前記洗車機は、前記タンクに向けて水を放出する
制御装置。
【請求項7】
洗車機で設定された洗車時間に応じて、水素を燃料として使用する車両が搭載するタンクへの水素の充填時間を制御する制御方法であって、
前記洗車機による洗車の態様に応じて、前記タンクへの水素の充填時間が前記車両へ水素を充填するのに必要な時間よりも長い時間になるように、前記タンクへの水素の充填時間を制御し、前記洗車機は、前記車両を洗車し、洗車時間を設定し、
前記洗車機は、前記タンクに向けて水を放出する
制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素ステーション、制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水素を燃料として使用する燃料電池自動車の開発が進められている。このような燃料電池自動車の普及を図るためには、燃料電池や車両自体の性能向上とともに、インフラの面においても、水素を燃料電池自動車へ供給可能な水素ステーションを多くの場所に設置することが望まれる。
【0003】
燃料電池自動車が搭載するタンクに水素を充填する際には、燃料電池自動車が搭載するタンク内の圧力上昇とともに、タンク内の水素の温度が上昇することが知られている。その一方で、タンク内の温度は85℃以下にしなくてはいけないという制約があるため、従来、タンク内の水素の温度が85℃を超えないように、冷却機(プレクーラーともいう)を用いて、燃料電池自動車に充填する水素の温度を−40℃程度に予め下げておくことが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−33070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、冷却機によって水素の温度を−40℃程度に冷却するため、冷却に要するエネルギ-消費が大きくなり、その結果、水素供給コストが高くなるという問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、水素供給コストを低減することを可能とする水素ステーション、制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る水素ステーションは、
水素を燃料として使用する車両を洗車し、前記車両へ水素を充填するのに必要な時間よりも長い洗車時間を設定する洗車機と、
前記洗車機で設定された洗車時間に応じて、前記タンクへの水素の充填時間を制御する制御装置と、
を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
前記制御装置は、前記洗車機による洗車の態様に応じて、前記タンクへの水素の充填時間を制御する。
【0009】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
前記車両が搭載するタンクに連通する供給口に接続され、前記供給口を介して前記タンクに水素を供給するノズル本体部と、
前記供給口と前記ノズル本体部との接続部を覆うカバー部と、
を備える。
【0010】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
前記カバー部は、耐水性または撥水性を有する。
【0011】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
前記洗車機は、前記タンクに向けて水を放出する。
【0012】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
前記洗車機は、洗車中に前記車両との相対的な位置を変更し、
前記洗車機は、前記相対的な位置の変更に応じて、前記タンクまたは前記タンクの近傍に水が当たるように前記放出する水の向きを変更する。
【0013】
本発明の一態様に係る水素ステーションにおいて、
昇圧された水素を蓄圧する蓄圧器と、
前記蓄圧器から供給される水素を冷却する冷却機と、
前記蓄圧器から冷却機への水素の流量を調節する調節弁と、
を備え、
前記制御装置は、前記調節弁の開度を制御することにより、前記車両への水素の充填時間を制御する。
【0014】
本発明の一態様に係る制御装置は、
洗車機で設定された洗車時間に応じて、水素を燃料として使用する車両が搭載するタンクへの水素の充填時間を制御する制御部を備え、
前記洗車機は、前記車両を洗車し、前記タンクへ水素を充填するのに必要な時間よりも長い洗車時間を設定する。
【0015】
本発明の一態様に係る制御方法は、
洗車機で設定された洗車時間に応じて、水素を燃料として使用する車両が搭載するタンクへの水素の充填時間を制御する制御方法であって、
前記洗車機は、前記車両を洗車し、前記タンクへ水素を充填するのに必要な時間よりも長い洗車時間を設定する。
【発明の効果】
【0016】
したがって、本発明に係る水素ステーションによれば、車両へ水素を充填するのに必要な時間よりも長い時間をかけてゆっくりと車両へ水素を供給するので、放熱によって水素の温度上昇を抑制することができる。このため、冷却機による冷却後の水素温度を高くすることができるため、冷却によるエネルギ-消費が抑制することができる。その結果、水素供給コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る水素ステーション1の構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係るノズルNZの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、洗車中の洗車機WMと車両FCVとの断面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一態様である実施形態について図面に基づいて説明する。
【0019】
(構成について)
まず、
図1を用いて、本実施形態に係る水素ステーション1の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る水素ステーション1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、水素ステーション1は、蓄圧器RSと、一端が蓄圧器RSと配管で接続された調節弁Bと、流入口が調節弁Bの他端と配管で接続された冷却機CMとを備える。更に、水素ステーション1は、x方向に沿って前後に移動しながら、水素を燃料として使用する車両FCVを洗車する洗車機WMを備える。なお、x方向は車両FCVの前後方向に対応する。ここで、洗車機WMは、車両FCVが搭載するタンクTに向けて水を放出する水放出部WSを備える。
【0020】
更に、水素ステーション1は、流入口が冷却機CMの排出口と配管で接続され、洗車機WMと電気配線で接続され、調節弁Bと電気配線で接続された制御装置CDを備える。
【0021】
更に、水素ステーション1は、一端が制御装置CDの排出口と接続されたホースHSと、ホースHSの他端に取り付けられ、車両FCVが搭載するタンクTに連通する供給口ILに接続され供給口ILを介してタンクTに水素を供給するノズルNZと、を備える。ここで、車両FCVの車体側面に、車両FCVが搭載するタンクTに連通している供給口ILが設けられている。
【0022】
(動作について)
続いて、水素ステーション1が備える各構成要素の動作を説明する。
【0023】
蓄圧器RSは、圧縮された水素ガスを蓄圧している。
【0024】
冷却機CMは、水素を車両FCVへ充填する際に水素の温度が高くなるため、充填前に水素を予め冷却して水素温度を低くしておくための設備である。冷却機CMは、蓄圧器RSから供給される水素を冷却する。その冷却の際、冷却機CMは、例えば、蓄圧器RSから供給される水素を、洗車しないで急速充填する際の第1の設定温度(例えば、−40℃)より高い第2の設定温度(例えば、−20℃)に冷却する。冷却機CMは、冷却後の水素を制御装置CDへ供給する。
【0025】
調節弁Bは、制御装置CDからの制御に従って、蓄圧器RSから冷却機CMへの水素の流量を調節する。調節弁Bは、例えば電磁弁である。
【0026】
洗車機WMは、車両FCVが搭載するタンクT(
図3参照)へ水素を満充填するのに必要な時間よりも長い洗車時間を設定し、洗車時間を示す信号を制御装置CDへ出力する。ここで、洗車が終わった後、車両FCVの水滴を拭く作業に時間がかかるため、洗車時間を、洗車機WMの稼働時間と車両FCVを拭く時間との合計時間としてもよい。
【0027】
制御装置CDは、冷却機CMから供給された水素を、ホースHSを介してノズルNZへ供給する。
【0028】
また、制御装置CDは、調節弁Bを制御する制御部CONを備える。制御部CONは、例えば電子制御を行うデバイスによって構成されている。ここで、電子制御を行うデバイスは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を含んで構成されている。
【0029】
制御部CONは、洗車機WMから入力された信号から洗車機WMで設定された洗車時間を取得し、洗車機WMで設定された洗車時間に応じて、車両FCVが搭載するタンクTへの水素の充填時間を制御する。これにより、制御部CONは、例えば、洗車機WMで設定された洗車時間が規定時間より長い場合、タンクTへの水素の充填時間を規定充填時間より長くする。一方、制御部CONは、洗車機WMで設定された洗車時間が規定時間より短い場合、タンクTへの水素の充填時間を規定充填時間より短くする。あるいは、制御部CONは、タンクTへの水素の充填時間を、洗車機WMで設定された洗車時間になるように制御してもよい。
【0030】
具体的には例えば、制御部CONは、調節弁Bの開度を制御することにより、車両FCVへの水素の充填時間を制御する。これにより、制御部CONは、例えば、洗車機WMで設定された洗車時間が規定時間より長い場合、調節弁Bの開度を小さくして、車両FCVへの水素の充填時間を規定充填時間より長くする。一方、制御部CONは、洗車機WMで設定された洗車時間が規定時間より短い場合、調節弁Bの開度を大きくして、車両FCVへの水素の充填時間を規定充填時間より短くする。あるいは、制御部CONは、調節弁Bの開度を制御することにより、タンクTへの水素の充填時間を、洗車機WMで設定された洗車時間になるように制御してもよい。
【0031】
また、制御部CONは、洗車機WMによる洗車の態様に応じて、車両FCVへの水素の充填時間を制御してもよい。ここで、洗車の態様(洗車モード)は、例えば、ワックス洗い、水洗いなどであり、ワックス洗い時間は、ワックスを塗る時間がかかるため水洗い時間よりも長い。これにより、例えば、洗車機WMでワックス洗いが洗車の態様として選択された場合、ワックス洗い時間は水洗い時間よりも長いので、制御部CONは、車両FCVへの水素の充填時間が、水洗いのときの充填時間よりも長い時間になるよう制御する。
【0032】
続いて、
図2を用いて、本実施形態に係るノズルNZの構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るノズルNZの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、ノズルNZは、車両FCVが搭載するタンクTに連通する供給口ILに接続され、供給口ILを介してタンクTに水素を供給するノズル本体部NZBと、供給口ILとノズル本体部NZBとの接続部を覆うカバー部CVと、を備える。これにより、洗車中に洗車機WMが水を車両へ向けて放出しても、供給口ILとノズル本体部NZBとの接続部に水が付着することを防止することができる。また、ブラシが供給口ILとノズル本体部NZBとの接続部に当たることを防止することができる。
【0033】
ここで、カバー部CVは、耐水性または撥水性を有する。カバー部CVは、例えば、布(例えば、ナイロン)製であり、ノズルNXの先端付近に磁石を有し、供給口ILと磁石でくっつくようになっている。なお、カバー部CVの素材は、−60℃でも劣化しにくい素材が好ましい。
【0034】
続いて、
図3を用いて車両FCVが搭載するタンクTの構成について説明する。
図3は、洗車中の洗車機WMと車両FCVとの断面の一例を示す図である。
図3に示すように、車両FCVは、洗車機WMの筐体に囲まれており、不図示のブラシによって洗われる。また、車両FCVは、車体BDと、タイヤTR1と、タイヤTR2とを備える。車体BDは、ホースHS及びノズルNZを介して供給された水素を蓄積するタンクTと、タンクTと接しておりタンクTの熱を伝導して車両FCVの外に逃がす熱伝導部TCとを備える。
【0035】
図3に示すように、水放出部WSは、車両FCVが搭載するタンクTに向けて水を放出する。これにより、熱伝導部TCが水で冷却されることでタンクTが冷却されるので、タンクTの放熱効果を高めることができる。
【0036】
また、例えば、洗車機WMは、洗車中に車両FCVとの相対的な位置を変更するので、水放出部WSは、この相対的な位置の変更に応じて、車両FCVが搭載するタンクTの近傍に水が当たるように放出する水の向きを変更する。これにより、洗車中に水放出部WSとの相対的な位置が変更しても、絶えずタンクTを冷やすことができる。なお、車両FCVが搭載するタンクTが車体BDの表面に露出している場合、水放出部WSは、車両FCVが搭載するタンクTに直接水が当たるように水の向きを変更してもよい。
【0037】
以上、本実施形態に係る水素ステーション1は、水素を燃料として使用する車両FCVを洗車し、車両FCVへ水素を満充填するのに必要な時間よりも長い洗車時間を設定する洗車機WMと、洗車機WMで設定された洗車時間に応じて、車両FCVへの水素の充填時間を制御する制御装置CDと、を備える。
【0038】
したがって、本実施形態に係る水素ステーション1によれば、車両FCVへ水素を満充填するのに必要な時間よりも長い時間をかけてゆっくりと車両FCVへ水素を供給するので、放熱によって水素の温度上昇を抑制することができる。このため、冷却機CMによる冷却後の水素温度を高くすることができるため、冷却によるエネルギ-消費が抑制することができる。その結果、水素供給コストを低減することができる。
【0039】
また、本実施形態に係る洗車機WMは、車両FCVが搭載するタンクTに向けて水を放出する。これにより、熱伝導部TCが水で冷却されることでタンクTが冷却されるので、タンクTの放熱効果を高めることができる。そして、タンクTの放熱効果を高めた分、冷却機CMによる冷却後の水素温度を高くすることができるため、冷却によるエネルギ-消費が抑制することができる。その結果、水素供給コストを低減することができる。
【0040】
なお、本実施形態に係る洗車機WMは、
図1に示すように、洗車機WM自体がx軸に沿って前後に移動しながら洗車したが、これに限ったものではない。洗車機WMが車両FCVを下から指示し、且つ地面に固定された洗車機WMの筐体に対して相対的に移動可能な車両支持部を備えている場合もある。その場合、車両支持部は、x軸に沿って前後に移動することで車両FCVをx軸に沿って前後に移動させることで、車両FCVと洗車機WMとの相対的な位置を変更する。
【0041】
なお、制御部CONは、車両FCVが計測したタンクT内の水素充填容量を、通信により取得してもよい。この通信は、光通信でも、無線通信でも、有線による電気通信でもよい。そして、制御部CONは、タンクTの容量からタンクT内の水素充填容量を減算して、残り水素充填可能容量を決定し、残り水素充填可能容量と洗車時間に応じて、車両FCVへの水素の充填時間を制御してもよい。
【0042】
なお、制御部CONは、車両FCVが計測したタンクT内の圧力及び温度を、通信により取得してもよい。この通信は、光通信でも、無線通信でも、有線による電気通信でもよい。そして、制御部CONは、タンクT内の圧力及び温度と洗車時間とに応じて、車両FCVへの水素の充填時間を制御してもよい。
【0043】
なお、実施形態は例示であり、発明の範囲はそれらに限定されない。
【符号の説明】
【0044】
1 水素ステーション
RS 蓄圧器
B 調節弁
CM 冷却機
WM 洗車機
CD 制御装置
CON 制御部
HS ホース
NZ ノズル
NZB ノズル本体部
CV カバー部
FCV 車両
IL 供給口
TR1、TR2 タイヤ
BD 車体
T タンク
TC 熱伝導部
WD 水放出部