【実施例1】
【0028】
以下、本発明の実施例1に係る雄コネクタ100aについて
図1A〜
図2Bを参照しつつ説明する。雄コネクタ100aは、雄ボディ110aと、複数の雄導体120aと、複数の雄回路130aと、雄基板140aと、複数の雄制御部150aと、ケーブル160aとを備えている。以下、雄コネクタ100aの各構成要素について詳しく説明する。
【0029】
雄ボディ110aは、
図1Aに最も良く示されるように、略円柱状の絶縁樹脂である。雄ボディ110aは、外面111aと、収容空間112aと、壁面113aとを有している。雄ボディ110aの外面111aは、雄ボディ110aの円筒状の外周面である曲面111a1を有している。曲面111a1には、図示しないキー溝又は凸状のキー部が設けられていても良い。収容空間112aは、
図1Bに最も良く示されるように、雄ボディ110aの内部(曲面111a1より内側部分)に設けられた円柱状の密閉空間であって、曲面111a1に対して同心円状に配置されている。収容空間112aの壁面113aは、円筒状の曲面であって、曲面111a1に対して同心円状に配置されている。壁面113aは、曲面111a1に沿って湾曲している。
【0030】
各雄導体120aは、
図1Bに示されるように、収容空間112aの壁面113a上に形成された導電ラインであって、収容空間112a内に配置されている。雄導体120aは、例えば、レーザーダイレクトストラクチャリング(LDS(登録商標))技術によって壁面113a上にパターン形成されている。具体的には、LDS添加剤を含む壁面113aにレーザーを照射し、レーザーを照射した部分のみを活性化させ、該活性化させた部分に金属を適用することによってめっき層(雄導体120a)が形成される。導電ラインは、周知の印刷技術を用いて壁面113a上に形成することが可能である。なお、
図1Bでは、説明の便宜上、雄導体120aの厚みを誇張して表している。
【0031】
各雄導体120aは、機能部121aと、接続部122aとを有している。機能部121aは、無線で信号通信可能な雄通信アンテナ(
図2A参照)、無線で電力を送電可能な雄送電アンテナ(
図2B参照)及び無線で電力を受電可能な雄受電アンテナ(
図2B参照)の何れか一つである。機能部121aは、壁面113aに沿って湾曲している。上記の通り、壁面113aは雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲しているため、機能部121aも曲面111a1に沿って湾曲している。これにより、機能部121aから曲面111a1までの距離が均一になる。接続部122aは、壁面113aに沿って湾曲していても良いし(
図2B参照)、湾曲せずに延びていても良い(
図2A参照)。
【0032】
各雄回路130aは、
図2Aに示すように収容空間112aの壁面113a上に設けられていても良いし、図示しないが雄基板140a上に設けられても良い。各雄回路130aも、収容空間112a内に配置されている。各雄回路130aは、雄導体120aの接続部122aに電気的に接続されている。雄導体120aの機能部121aが雄通信アンテナである場合、雄回路130aは機能部121aに信号を送信又は受信させるためのIC(通信回路)である。雄導体120aの機能部121aが雄送電アンテナである場合、雄回路130aは図外の外部電源から供給される電力を、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式、電界結合方式又は電波方式で送電するのに適した電力(例えば、高周波電力)に変換して機能部121aに供給する送電IC(送電回路)である。雄導体120aの機能部121aが雄受電アンテナである場合、雄回路130aは機能部121aで受けたエネルギー(電磁波等)を電力に変換する受電IC(受電回路)である。
【0033】
雄基板140aは、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、収容空間112a内に配置されている。雄基板140aは、図示しない接続部(例えば、リード線、ピン又はFPC等)によって雄導体120aの接続部122a又は雄回路130aに電気的に接続されている。
【0034】
雄制御部150aは、雄基板140a上に各々実装されている。雄制御部150aは接続部及び雄基板140aを介して対応する雄回路130aに接続されている。雄基板140aは対応する雄回路130aを制御するためのマイコンである。なお、一つの雄制御部150aで複数の雄回路130aを制御することも可能である。
【0035】
ケーブル160aは、雄ボディ110aから導出している。ケーブル160aは雄基板140aに接続されている。
【0036】
以下、本発明の実施例1に係る雌コネクタ100bについて
図3A〜
図4Bを参照しつつ説明する。雌コネクタ100bは、雌ボディ110bと、複数の雌導体120bと、複数の雌回路130bと、複数の雌基板140bと、複数の雌制御部150bとを備えている。以下、雌コネクタ100bの各構成要素について詳しく説明する。
【0037】
雌ボディ110bは絶縁樹脂で構成されている。雌ボディ110bは、
図3A及び
図3Bに示されるように、接続孔111bと、接続孔111bの内壁面112bと、収容空間113bと、壁面114bとを有している。接続孔111bは、雌ボディ110bに設けられた円柱状の孔である。接続孔111bの径は、雄コネクタ100aの外径に対応している。すなわち、接続孔111bに雄コネクタ100aが挿脱可能となっている。接続孔111bの内壁面112bは、円筒状の曲面112b1を有している。曲面112b1には、図示しない凸状のキー部又はキー溝が設けられていても良い。キー部は、雄コネクタ100aの上記キー溝に対応した形状である。キー溝は、雄コネクタ100aの上記キー部に対応した形状である。収容空間113bは、雌ボディ110b内の接続孔111bの曲面112b1よりも外側部分に設けられた円筒状の密閉空間であって、曲面112b1に対して同心円状に配置されている。収容空間113bの壁面114bは円筒状の曲面であって、曲面112b1に対して同心円状に配置されている。すなわち、壁面114bは、接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲している。
【0038】
各雌導体120bは、
図3Bに示されるように、収容空間113bの壁面114b上に形成された導電ラインであって、収容空間113b内に配置されている。雌導体120bは、例えば、レーザーダイレクトストラクチャリング(LDS)技術によって壁面114b上に形成されている。具体的には、LDS添加剤を含む壁面114bにレーザーを照射し、レーザーを照射した部分のみを活性化させ、該活性化させた部分に金属を適用することによってめっき層(雌導体120b)が形成される。導電ラインは、周知の印刷技術を用いて壁面114b上に形成することが可能である。なお、
図3Bでは、説明の便宜上、雌導体120bの厚みを誇張して表している。
【0039】
各雌導体120bは、機能部121bと、接続部122bとを有している。機能部121bは、無線で信号通信可能な雌通信アンテナ(
図4A参照)、無線で電力を受電可能な雌受電アンテナ(
図4B参照)及び無線で電力を送電可能な雌送電アンテナ(
図4B参照)の何れか一つである。機能部121bは、収容空間113bの壁面114bに沿って湾曲している。上記の通り、壁面114bは接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲しているため、機能部121bも曲面112b1に沿って湾曲している。これにより、機能部121bから曲面112b1までの距離が均一になる。接続部122bは、壁面114bに沿って湾曲していても良いし(
図4B参照)、湾曲せずに延びていても良い(
図4A参照)。
【0040】
各雌回路130bは、
図4Aに示すように収容空間113bの壁面114b上に設けられていても良いし、図示しないが雌基板140b上に設けられていても良い。雌回路130bも、収容空間113b内に配置されている。各雌回路130bは、雌導体120bの接続部122bに電気的に接続されている。雌導体120bの機能部121bが雌通信アンテナである場合、雌回路130bは機能部121bに信号を受信又は送信させるためのIC(通信回路)である。雌導体120bの機能部121bが雌受電アンテナである場合、雌回路130bは機能部121bで受けたエネルギー(電磁波等)を電力に変換する受電IC(受電回路)である。雌導体120bの機能部121bが雌送電アンテナである場合、雌回路130bは図外の外部電源から供給される電力を、電磁誘導方式、電磁界共鳴方式、電界結合方式又は電波方式で送電するのに適した電力(例えば、高周波電力)に変換して機能部121bに供給する送電IC(送電回路)である。
【0041】
各雌基板140bは、リジットなプリント基板、フレキシブルプリント基板又はPET基板等であって、収容空間113b内に配置されている。雌基板140bは、図示しない接続部(例えば、リード線、ピン又はFPC等)によって雌導体120bの接続部122b又は雌回路130bに電気的に接続されている。
【0042】
各雌制御部150bは、雌基板140b上に実装されている。雌制御部150bは接続部及び雌基板140bを介して対応する雌回路130bに接続されている。雌基板140bは対応する雌回路130bを制御するためのマイコンである。なお、一つの雌制御部150bで複数の雌回路130bを制御することも可能である。
【0043】
以下、雄コネクタ100aを雌コネクタ100bに接続する手順について
図5A及び
図5Bを参照しつつ説明する。雄コネクタ100a及び雌コネクタ100bの何れか一方のキー部が、他方のキー溝に挿入される。キー部がキー溝にガイドされ、雄コネクタ100aが雌コネクタ100bの接続孔111bに嵌合する。
【0044】
雄コネクタ100aが雌コネクタ100bの接続孔111bに嵌合した状態(接続状態)で、雄コネクタ100aの雄導体120aの機能部121aと雌コネクタ100bの雌導体120bの機能部121bが、接続孔111bの半径方向に各々並ぶ。これにより、機能部121aと機能部121bとの間で、無線で信号通信又は無線で電力供給が可能となる。
【0045】
以上のような雄コネクタ100a及び雌コネクタ100bは以下の技術的特徴を有する。第1に、雄コネクタ100aの雄ボディ110aの曲面111a1を円筒状の曲面とすることができる。なぜなら、雄導体120aが雄ボディ110aの収容空間112aの壁面113a上に設けられ、収容空間112a内に配置されているからである。雌コネクタ100bの雌ボディ110bの接続孔111bの曲面112b1を円柱状の曲面とすることができる。なぜなら、雌導体120bが雌ボディ110bの収容空間113bの壁面114b上に設けられ、収容空間113b内に配置されているからである。
【0046】
第2に、雄導体120aの機能部121aを雄ボディ110aの曲面111a1に沿って容易に湾曲させることができる。雄ボディ110aの収容空間112aの壁面113aが雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲した曲面状であるので、雄導体120aを壁面113aに設けるだけで、機能部121aを雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲させることができるからである。雌導体120bの機能部121bを接続孔111bの曲面112b1に沿って容易に湾曲させることができる。雌ボディ110bの収容空間113bの壁面114bが接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲した曲面状であるので、雌導体120bを収容空間113bの壁面114bに設けるだけで、機能部121bを接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲させることができるからである。
【0047】
第3に、機能部121a、121bの信号伝送効率又は給電効率が向上する。その理由は以下の通りである。雄導体及び雌導体の何れか一方の機能部が平面状であり、他方が曲面状である場合、両機能部の間の距離が外側に行くにしたがって大きくなるため、両機能部の信号伝送効率又は給電効率が低下する。しかし、雄ボディ110aの曲面111a1が接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲しているので、雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲した雄導体120aの機能部121aから、接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲した雌導体120bの機能部121bまでの距離が均一となるため、機能部121a、121bの信号伝送効率又は給電効率が向上する。
【実施例2】
【0048】
以下、本発明の実施例2に係る雄コネクタ100a’について
図6を参照しつつ説明する。雄コネクタ100a’は、可撓性を有する雄絶縁体170aを更に備えている点及び雄導体120aが雄ボディ110aの壁面113a上ではなく、雄絶縁体170a上に設けられている点で相違する以外、実施例1の雄コネクタ100aと略同じ構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、重複する記載は省略する。なお、実施例2に係る雄コネクタの符号については、100aに’を付して、実施例1の雄コネクタ100aと区別する。
【0049】
雄絶縁体170aはフレキシブルプリント基板である。雄絶縁体170aは、雄ボディ110aの収容空間112aの壁面113a上に固着され且つ壁面113aに沿って湾曲している。壁面113aは、雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲した曲面であるため、雄絶縁体170aは雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲している。雄導体120aは、雄絶縁体170a上に設けられた導電ラインである。雄絶縁体170aが前述の通り湾曲しているため、雄導体120aの機能部121aも、雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲している。
【0050】
以下、本発明の実施例2に係る雌コネクタ100b’について
図6を参照しつつ説明する。雌コネクタ100b’は、可撓性を有する雌絶縁体160bを更に備えている点及び雌導体120bが雌ボディ110bの壁面114b上ではなく、雌絶縁体160b上に設けられている点で相違する以外、実施例1の雌コネクタ100bと略同じ構成である。以下、その相違点について詳しく説明し、重複する記載は省略する。なお、実施例2に係る雌コネクタの符号については、100bに’を付して、実施例1の雌コネクタ100bと区別する。
【0051】
雌絶縁体160bはフレキシブルプリント基板である。雌絶縁体160bは、雌ボディ110bの収容空間113bの壁面114b上に固着され且つ壁面114bに沿って湾曲している。壁面114bは、雌ボディ110bの接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲した曲面であるため、雌絶縁体160bは、接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲している。雌導体120bは、雌絶縁体160b上に設けられた導電ラインである。雌絶縁体160bが前述の通り湾曲しているため、雌導体120bの機能部121bも、接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲している。
【0052】
以下、雄コネクタ100a’を雌コネクタ100b’に接続する手順について
図6を参照しつつ説明する。雄コネクタ100a’及び雌コネクタ100b’の何れか一方のキー部が、他方のキー溝に挿入される。キー部がキー溝にガイドされ、雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’の接続孔111bに嵌合する。
【0053】
雄コネクタ100a’が雌コネクタ100b’の接続孔111bに嵌合した状態で、雄コネクタ100a’の雄導体120aの機能部121aと雌コネクタ100b’の雌導体120bの機能部121bが、接続孔111bの半径方向に各々並ぶ。これにより、機能部121aと機能部121bとの間で、無線で信号通信又は無線で電力供給が可能となる。
【0054】
なお、雄コネクタ100a’を雌コネクタ100bの接続孔111bに嵌合させ、両者を接続させることが可能である。雄コネクタ100aを雌コネクタ100b’の接続孔111bに嵌合させ、両者を接続させることが可能である。
【0055】
以上のような雄コネクタ100a’及び雌コネクタ100b’は以下の技術的特徴を有する。第1に、雄コネクタ100a’の雄ボディ110aの曲面111a1を円筒状の曲面とすることができる。なぜなら、雄絶縁体170aが雄ボディ110aの収容空間112aの壁面113aに固定され、雄絶縁体170a及び雄絶縁体170a上の雄導体120aが収容空間112a内に配置されているからである。雌コネクタ100bの雌ボディ110bの接続孔111bの曲面112b1を円筒状の曲面とすることができる。なぜなら、雌絶縁体160bが雌ボディ110bの収容空間113bの壁面114bに固定され、雌絶縁体160b及び雌絶縁体160b上の雌導体120bが収容空間113b内に配置されているからである。
【0056】
第2に、雄導体120aの機能部121aを雄ボディ110aの曲面111a1に沿って容易に湾曲させることができる。雄ボディ110aの収容空間112aの壁面113aが雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲した曲面状であるので、雄絶縁体170aを壁面113aに固定するだけで、雄絶縁体170a及び雄導体120aの機能部121aを雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲させることができるからである。雌導体120bの機能部121bを接続孔111bの曲面112b1に沿って容易に湾曲させることができる。雌ボディ110bの収容空間113bの壁面114bが接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲した曲面状であるので、雌絶縁体160bを収容空間113bの壁面114bに固定するだけで、雌絶縁体160b及び雌導体120bの機能部121bを接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲させることができるからである。
【0057】
第3に、機能部121a、121bの信号伝送効率又は給電効率が向上する。その理由は以下の通りである。雄導体及び雌導体の何れか一方の機能部が平面状であり、他方が曲面状である場合、両機能部の間の距離が外側に行くにしたがって大きくなるため、両機能部の信号伝送効率又は給電効率が低下する。しかし、雄ボディ110aの曲面111a1が接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲しているので、雄ボディ110aの曲面111a1に沿って湾曲した雄導体120aの機能部121aから、接続孔111bの曲面112b1に沿って湾曲した雌導体120bの機能部121bまでの距離が均一となるため、機能部121a、121bの信号伝送効率又は給電効率が向上する。
【0058】
なお、上記した雄コネクタ及び雌コネクタは、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0059】
本発明の雄ボディは、曲面を有する外面と、当該雄ボディの前記曲面より内側部分に設けられた収容空間とを有している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雄ボディの外形が円錐台筒状である場合、雄ボディは、円錐台筒状の曲面である外面と、当該雄ボディの前記曲面より内側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雄ボディの外形が砲弾状である場合、雄ボディは、砲弾状の曲面を有する外面と、当該雄ボディの前記曲面より内側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雄ボディの外形が半円筒状又は半円錐台筒状である場合、雄ボディは、半円筒状又は半円錐台筒状の曲面を有する外面と、当該雄ボディの前記曲面より内側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雄ボディは、相対する円弧状の一対の曲面を有する外面と、当該雄ボディの前記曲面より内側部分に設けられた少なくとも一つの収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雄ボディは、第1ボディと、この第1ボディに連接されており且つ当該第1ボディよりも外形が小さい第2ボディを有する構成である構成とすることが可能である。この場合、第1ボディ及び第2ボディの外面は、上記した何れかの態様の曲面を少なくとも一つ有する構成とすることが可能である。雄ボディの収容空間は、第1ボディ及び/又は第2ボディの曲面より内側部分に設けられた構成とすることが可能である。
【0060】
本発明の雄ボディの収容空間は、上記した何れかの態様の雄ボディの曲面より内側部分に複数設けられていても良い。外面が複数の曲面を有する場合には、収容空間が各曲面の内側部分に設けられていれば良い。本発明の雄ボディの収容空間は、雄ボディ内の密閉空間に限定されない。
【0061】
本発明の雄ボディの収容空間の壁面は、省略可能である。本発明の雄ボディの収容空間の壁面は、当該雄ボディの前記曲面に沿って湾曲していなくても良い。また、本発明の雄ボディの収容空間の壁面は、絶縁性を有し且つ当該雄ボディの曲面に沿って湾曲した曲面状とすることが可能である。上記の通り外面が半円筒状又は半円錐台筒状の曲面を有する場合、壁面も半円筒状又は半円錐台筒状の曲面とすることができる。上記の通り外面が複数の曲面を有する場合、一つの収容空間内に設けられた複数の壁面を外面の曲面に各々対応して湾曲した曲面状としても良いし、複数の収容空間の壁面を外面の曲面に各々対応して湾曲した曲面状としてもと良い。上記した何れかの態様の雄ボディの収容空間の壁面のみが絶縁処理され、雄ボディが導電性を有する素材で構成することが可能である。
【0062】
本発明の雄導体は、少なくとも一つあれば良い。本発明の雄導体は、上記した何れかの態様の雄ボディの収容空間内に配置されており且つ機能部を有し、この機能部が雄通信アンテナ、雄送電アンテナ及び雄受電アンテナの何れか一つである限り任意に設計変更することが可能である。例えば、機能部は、上述した何れかの態様の収容空間の曲面状の壁面又は曲面状に湾曲した雄絶縁体上に設けられた導電ラインであって、当該壁面又は雄絶縁体に沿って湾曲した構成とすることが可能である。又は、機能部は、上述した何れかの態様の収容空間の曲面状の壁面又は曲面状に湾曲した雄絶縁体上の底部に直線状に延びた導電ラインとすることが可能である。すなわち、本発明の雄導体の機能部は湾曲していなくても良い。また、本発明の雄導体は、収容空間に収容されるコイルや端子であっても良い。
【0063】
本発明の雄絶縁体は省略可能である。本発明の雄絶縁体は、雄導体の数に応じて複数とすることが可能である。本発明の雄絶縁体は、雄導体が複数である場合に一つでも良い。本発明の雄絶縁体は、上記した何れかの態様の雄ボディの収容空間内に配置されており且つ雄ボディの曲面に沿って湾曲している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雄絶縁体は、雄ボディの収容空間内に配置されており且つ雄ボディの曲面に沿って湾曲した絶縁性を有するスペーサ等とすることが可能である。上記した何れかの態様の雄絶縁体は、上記した何れかの態様の雄ボディの収容空間内の壁面上に固着されていても良いし、固着されていなくても良い。
【0064】
本発明の雄回路は省略可能である。本発明の雄回路は雄導体の数に応じて一又は複数とすることが可能である。本発明の雄基板及び/又は雄制御部は省略可能である。本発明の雄基板及び/又は雄制御部は、一又は複数とすることが可能である。省略される場合、雄回路、雄基板及び/又は雄制御部は、雄コネクタ外に設けられると良い。
【0065】
本発明の雌ボディは、接続孔と、曲面を有する接続孔の内壁面と、当該雌ボディ内の接続孔の曲面より外側部分に設けられた収容空間とを有している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雌ボディは、円錐台筒状の接続孔と、接続孔の円錐台筒状の曲面である内壁面と、当該雌ボディ内の接続孔の曲面より外側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雌ボディは、砲弾状の接続孔と、接続孔の砲弾状の曲面を有する内壁面と、当該雌ボディ内の接続孔の曲面より外側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雌ボディは、半円筒状又は半円錐台筒状の接続孔と、接続孔の半円筒状又は半円錐台筒状の曲面を有する内壁面と、当該雌ボディ内の接続孔の曲面より外側部分に設けられた収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雌ボディは、接続孔と、相対する円弧状の一対の曲面を有する接続孔の内壁面と、当該雌ボディ内の接続孔の曲面より外側部分に設けられた少なくとも一つ
の収容空間とを有する構成とすることが可能である。又は、雌ボディは、第1ボディ及び第1ボディに連通しており且つ当該第1ボディよりも
外形が小さい第2ボディを有する構成とすることが可能である。この場合、第1ボディ及び/又は第2ボディの接続孔の内壁面が、上記した何れかの態様の曲面を少なくとも一つ有する構成とすることが可能である。雌ボディの収容空間は、接続孔の曲面より外側部分に設けられた構成とすることが可能である。
【0066】
本発明の雌ボディの収容空間は、上記した何れかの態様の雌ボディの接続孔の曲面より外側部分に複数設けられていても良い。接続孔の内壁面が複数の曲面を有する場合には、収容空間が各曲面の外側部分に設けられていても良い。本発明の雌ボディの収容空間は、雌ボディ内の密閉空間に限定されない。
【0067】
本発明の雌ボディの収容空間の壁面は省略可能である。本発明の雌ボディの収容空間の壁面は、接続孔の曲面に沿って湾曲していなくても良い。また、本発明の雌ボディの収容空間の壁面は、絶縁性を有し且つ上記した何れかの態様の接続孔の曲面に沿って湾曲した曲面状とすることが可能である。上記の通り接続孔の内壁面が半円筒状又は半円錐台筒状の曲面を有する場合、壁面も半円筒状又は半円錐台筒状の曲面とすることができる。上記の通り接続孔の内壁面が複数の曲面を有する場合、一つの収容空間内に設けられた複数の壁面を接続孔の曲面に各々対応して湾曲した曲面状としても良いし、複数の収容空間の壁面を接続孔の曲面に各々対応して湾曲した曲面状としてもと良い。上記した何れかの態様の雌ボディの収容空間の壁面は、雄ボディの収容空間の壁面に沿って湾曲していても良い。上記した何れかの態様の雌ボディの収容空間の壁面のみが絶縁処理され、雌ボディが導電性を有する素材で構成することが可能である。
【0068】
本発明の雌導体は、少なくとも一つあれば良い。本発明の雌導体は、上記した何れかの態様の雌ボディの収容空間内に配置されており且つ機能部を有し、この機能部が雌通信アンテナ、雌送電アンテナ及び雌受電アンテナの何れか一つである限り任意に設計変更することが可能である。例えば、機能部は、上述した何れかの態様の収容空間の曲面状の壁面又は曲面状に湾曲した雌絶縁体上に設けられた導電ラインであって、当該壁面又は雌絶縁体に沿って湾曲した構成とすることが可能である。又は、機能部は、上述した何れかの態様の収容空間の曲面状の壁面又は曲面状に湾曲した雌絶縁体上の底部に直線状に延びた導電ラインとすることが可能である。すなわち、本発明の雌導体の機能部は湾曲していなくても良い。また、本発明の雌導体は、収容空間に収容されるコイルや端子であっても良い。
【0069】
本発明の雌絶縁体は省略可能である。本発明の雌絶縁体は、雌導体の数に応じて複数とすることが可能である。本発明の雌絶縁体は、雌導体が複数である場合に一つでも良い。本発明の雌絶縁体は、上記した何れかの態様の
雌ボディの収容空間内に配置されており且つ上記した何れかの態様の接続孔の曲面に沿って湾曲している限り任意に設計変更することが可能である。例えば、雌絶縁体は、雌ボディの収容空間内に配置されており且つ上記した何れかの態様の接続孔の曲面に沿って湾曲した絶縁性を有するスペーサ等とすることが可能である。上記した何れかの態様の雌絶縁体は、上記した何れかの態様の雌ボディの収容空間内の壁面上に固着されていても良いし、固着されていなくても良い。
【0070】
本発明の雌回路は省略可能である。本発明の雌回路は雌導体の数に応じて一又は複数とすることが可能である。本発明の雌基板及び/又は雌制御部は省略可能である。本発明の雌基板及び/又は雌制御部は、一又は複数とすることが可能である。省略される場合、雌回路、雌基板及び/又は雌制御部は、雌コネクタ外に設けられると良い。
【0071】
本発明の雄コネクタは、雄シールドケースを更に備えた構成とすることが可能である。この場合、上記した何れかの態様の雄ボディが雄シールドケース内の収容される構成とすると良い。本発明の雌コネクタの接続孔は、雄シールドケースの外形に応じた形状としても良い。本発明の雌コネクタは、雌シールドケースを更に備えた構成とすることが可能である。この場合、上記した何れかの態様の雌ボディが雌シールドケース内の収容される構成とすると良い。
【0072】
なお、上記実施例における雄コネクタ及び雌コネクタの各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。上記した実施例及び設計変更例は、互いに矛盾しない限り、相互に組み合わせることが可能である。