(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記真菌増殖が、リンゴ黒星病、小麦の葉枯病、テンサイの斑点病、ピーナツの斑点病、キュウリ炭疽病、小麦さび病、ブドウうどんこ病、小麦うどんこ病およびバナナ斑葉病からなる群の1以上によって媒介される、請求項2に記載の方法。
前記微生物は、ブルメリア(Blumeria)、ポドスフェラ(Podosphaera)、スフェロテカ(Sphaerotheca)、ウンチヌラ(Uncinula)、エリシフェ(Erysiphe)、プシニア(Puccinia)、ファコスポラ(Phakopsora)、ギムノスポランギウム(Gymnosporangium)、ヘミレイア(Hemileia)、ウロミセス(Uromyces)、アルテルナリア(Alternaria)、セルコスポラ(Cercospora)、クラドスポリウム(Cladosporium)、コクリオボルス(Cochliobolus)、コレトトリクム(Colletotrichum)、マグナポルテ(Magnaporthe)、ミコスファエレラ(Mycosphaerella)、フェオスフェリア(Phaeosphaeria)、ピレノフォラ(Pyrenophora)、ラムラリア(Ramularia)、リンコスポリウム(Rhyncosporium)、セプトリア(Septoria)、ベンチュリア(Venturia)、ウスチラゴ(Ustilago)、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)、ドレヒスレラ(Drechslera)、フサリウム(Fusarium)、ボトリチス(Botrytis)、ジベレラ(Gibberella)、リゾトニア(Rhizoctonia)、シュードセルコスポレラ(Pseudocercosporella)、スクレロチニア(Sclerotinia)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、スタグノスポラ(Stagonospora)、エキセロヒルム(Exserohilum)およびピリキュラリア(Pyricularia)から選択される少なくとも1つの属に属する、請求項3に記載の方法。
前記微生物は、ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis)、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola)、ラッカセイ斑点病(セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola))、コレトトリクム・ラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium)、プクシニア・グラミニス(Puccinia graminis)f.sp.トリチシ(tritici)、プクシニア・レコンジタ・トリチシ(Puccinia recondita tritici)、ウンチヌラ・ネカトール(Uncinula necator)、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)およびミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、化合物(例えば本明細書中で説明されるものの何れか)、メタロ酵素の活性調節方法および疾患、障害またはそれらの症状を処置する方法に関する。本方法は、本明細書中の化合物を含み得る。
【0008】
ある態様は、式Iの化合物またはその塩、溶媒和物、水和物もしくはプロドラッグであり、式中、
【化1】
MBGは、場合によっては置換されているテトラゾリル、場合によっては置換されているトリアゾリル、場合によっては置換されているオキサゾリル、場合によっては置換されているピリミジニル、場合によっては置換されているチアゾリルまたは場合によっては置換されているピラゾリルであり;
R
1は、H、ハロ、アルキルまたはハロアルキルであり;
R
2は、H、ハロ、アルキルまたはハロアルキルであり;
R
3は、独立に、H、アルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルコキシ、アルケニル、ハロアルケニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルキニル、ハロアルキニル、チオアルキル、SF
3、SF
6、SCN、SO
2R
6、−C(O)−アルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、C(O)H、CH=N−O−アルキル、−CH=N−O−アリールアルキルであり;
R
4は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されている、アリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキルであり;
R
5は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、C
2−C
8アルケニル、C
2−C
8アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、それぞれ、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換され;
R
6は、アルキル、アリール、置換されているアリール、ヘテロアリールまたは置換されているヘテロアリールであり;
R
7は、H、アルキル、−Si(R
8)
3、−P(O)(OH)
2、−CH
2−O−P(O)(OH)
2または、場合によってはアミノで置換されている−C(O)−アルキルであり;
R
8は、独立にアルキルまたはアリールであり;
R
9は、独立にH、アルキル、ハロまたはハロアルキルであり;
XはOまたはSである。
【0009】
別の態様は、式Iの組成物またはその塩、溶媒和物、水和物もしくはプロドラッグと、植物および植物に隣接する区域の1つを接触させることを含む、病原体からの病害が生じるリスクがある植物において病原体誘導性の病害を調節する方法であり、
【化2】
式中、
MBGは、場合によっては置換されているテトラゾリル、場合によっては置換されているトリアゾリル、場合によっては置換されているオキサゾリル、場合によっては置換されているピリミジニル、場合によっては置換されているチアゾリルまたは場合によっては置換されているピラゾリルであり;
R
1は、H、ハロ、アルキルまたはハロアルキルであり;
R
2は、H、ハロ、アルキルまたはハロアルキルであり;
R
3は、独立に、H、アルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルコキシ、アルケニル、ハロアルケニル、シクロアルキル、ハロシクロアルキル、アルキニル、ハロアルキニル、チオアルキル、SF
3、SF
6、SCN、SO
2R
6、−C(O)−アルキル、−C(O)OH、−C(O)O−アルキル、C(O)H、CH=N−O−アルキル、−CH=N−O−アリールアルキルであり;
R
4は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されている、アリール、ヘテロアリール、アルキルまたはシクロアルキルであり;
R
5は、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、C
2−C
8アルケニル、C
2−C
8アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、それぞれ、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されており;
R
6は、アルキル、アリール、置換されているアリール、ヘテロアリールまたは置換されているヘテロアリールであり;
R
7は、H、アルキル、−Si(R
8)
3、−P(O)(OH)
2、−CH
2−O−P(O)(OH)
2または、場合によってはアミノで置換されている−C(O)−アルキルであり;
R
8は、独立にアルキルまたはアリールであり;
R
9は、独立にH、アルキル、ハロまたはハロアルキルであり;
XはOまたはSである。
【0010】
他の態様は、本明細書中の式の何れかの化合物であり、式中、
MBGは、場合によっては置換されているテトラゾリルまたは場合によっては置換されているトリアゾリルであり;
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
1およびR
2はフルオロであり;
R
4は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているフェニルであり;
R
4は、0、1、2または3個の独立したハロで場合によっては置換されているフェニルであり;
R
4が、0、1、2または3個の独立したフルオロで場合によっては置換されているフェニルであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているアリールであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているアリールアルキルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているヘテロアリールアルキルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているヘテロアリールであり;
R
5は、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはピラゾリルであり、それぞれ、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されており;
R
9はHであり;
R
9はハロであり;
MBGは、1H−テトラゾール−1−イル、2H−テトラゾール−2−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−4−イルまたは1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルであり;
MBGは、1H−テトラゾール−1−イルまたは2H−テトラゾール−2−イルであり;
MBGは、4H−1,2,4−トリアゾール−4イルまたは1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルであり;
式中、
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているアリールであり;
式中、
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているヘテロアリールであり;
式中、
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているアリールアルキルであり;
式中:
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているベンジルであり、
式中:
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されている−CH
2−ヘテロアリールであり;
式中:
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されている−CH
2CF
2−アリールであり;
式中:
XはOであり
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
式中:
XはOであり
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5は、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されているヘテロアリールであり;
式中:
XはOであり
R
1はフルオロであり;
R
2はフルオロであり;
R
4は2,4−ジフルオロフェニルであり;
R
5はピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、トリアジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはピラゾリルであり、それぞれ、0、1、2または3個の独立したR
3で場合によっては置換されており;
【0011】
本明細書中の化合物は、次のタイプの金属への化学的相互作用または結合:シグマ結合、共有結合、配位−共有結合、イオン結合、パイ結合、デルタ結合または逆結合相互作用のうち1以上の形成によって、化合物が、少なくとも一部、メタロ酵素に対する親和性を達成するものとして同定されるものを含む。本化合物はまた、ファンデルワールス力、パイ陽イオン相互作用、パイ−陰イオン相互作用、双極子間相互作用、イオン−双極子相互作用などの金属とのより弱い相互作用を通じて親和性を獲得し得る。ある態様において、本化合物は、1−テトラゾリル部分を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定され;別の態様において、本化合物は、1−テトラゾリル部分のN2を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定され;別の態様において、本化合物は、1−テトラゾリル部分のN3を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定され;別の態様において、本化合物は、1−テトラゾリル部分のN4を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定される。ある態様において、本化合物は、4−トリアゾリル部分を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定され;別の態様において、本化合物は、4−トリアゾリル部分のN1を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定され;別の態様において、本化合物は、4−トリアゾリル部分のN2を介した金属との結合相互作用を有するものとして同定される。
【0012】
例えば、「Principles of Bioinorganic Chemistry」 by Lippard and Berg,University Science Books(1994);「Mechanisms of Inorganic Reactions」by Basolo and Pearson,John Wiley & Sons Inc;2nd edition(September 1967);「Biological Inorganic Chemistry」by Ivano Bertini,Harry Gray,Ed Stiefel,Joan Valentine,University Science Books(2007);Xue et al.「Nature Chemical Biology」,vol.4,no.2,107−109(2008)を含め、参考文献で例示されるような金属−配位子結合相互作用を評価するための方法は、当技術分野で公知である。
【0013】
ある一定の例において、本発明の化合物は、式I(および医薬的および農業上許容可能な、それらの塩、溶媒和物または水和物)の次のものから選択される:
1−(5−(4−クロロ−2−フルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(1);
1−(5−(2,4−ジフルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(2);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(3−フルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(3);
1−(5−(4−クロロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(4);
4−(6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イルオキシ)ベンゾニトリル(5);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(6);
1−(5−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(7);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−メトキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(8);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(9);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(10);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−フェノキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(11);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(12);
1−(4−((2,4−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(13);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(ビニルオキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(14);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(15);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(16);
4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(17);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(18);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((4−フルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(19);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(20);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(21);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(22);
1−(5−((2,3−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(23);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(24);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(25);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((3−(トリフルオロメチル)ベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(26);
1−(5−((4−クロロ−3−フルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(27);
1−(5−((3,4−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(28);
2−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)アセトニトリル(29);
1−(5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(30);
1−(5−(ベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(31);
1−(5−(ブト−2−イン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(32);
1−(5−(ブト−2−イン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(33);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((3−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(34);
1−(5−((3,5−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(35);
1−(5−((3,5−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(36);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(ピリジン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(37);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(ピリジン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(38);
1−(5−(シクロプロピルメトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(39);
1−(5−(シクロプロピルメトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(40);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((4−メトキシベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(41);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−イソプロポキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(42);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−イソブトキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(43);
1−(5−((2,3−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)プロパン−2−オール(44);
1−(5−((2,3−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロパン−2−オール(45);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((2−フルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(46);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(47);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)−1−(5−((1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(48);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(チオフェン−2−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(49);
6−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ニコチノニトリル(50);
6−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ニコチノニトリル(51);
3−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(52);
3−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(53);
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1−(5−(シクロプロピルメトキシ)ピリジン−2−イル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(54);
4−(((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(55);
4−(((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(56);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(57);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(58);
3−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−4−フルオロベンゾニトリル(59);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(5−((3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(60);
6−(((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ニコチノニトリル(61);
6−(((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ニコチノニトリル(62);
1−(5−(ブト−2−イン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(63);
1−(5−(ブト−2−イン−1−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(64);
5−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(65);
5−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(66);
3−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(67);
3−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(68);
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−イソブトキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(69);
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−イソブトキシピリジン−2−イル)−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロパン−2−オール(70);
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(71);
2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)−1−(5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(72);
5−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)チオフェン−2−カルボニトリル(73);
5−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)チオフェン−2−カルボニトリル(74);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(4−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(75);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(4−(トリフルオロメトキシ)フェノキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(76);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(3−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(77);
3−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンゾニトリル(78);
4−((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンゾニトリル(79);
4−((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ベンゾニトリル(80);
4−((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(81);
4−((6−(2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(82);
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(83);
1−(5−(3−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(84);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(3−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(85);
1−(5−(3,4−ジフルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(86);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(4−メトキシフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(87);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(2−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(88);
4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−3−フルオロベンゾニトリル(89);
4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−3−フルオロベンゾニトリル(90);
メチル2−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)アセテート(91);
1−(5−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(92);
6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチノニトリル(93);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(94);
1−(5−((5−クロロピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(95);
4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ピコリノニトリル(96);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(ピリミジン−2−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(97);
1−(5−((5−クロロピリミジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(98);
1−(5−((5−ブロモピリミジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(99);
5−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ピリミジン−2−カルボニトリル(100);
6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチンアルデヒド(101);
(E)−6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチンアルデヒドO−メチルオキシム(102);
(E)−6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチンアルデヒドO−ベンジルオキシム(103);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−((3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(104);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(105);
1−(5−((5−ブロモピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(106);
2−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)チアゾール−5−カルボニトリル(107);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(キノリン−2−イルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(108);
1−(5−((5−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(109);
1−(5−((6−クロロベンゾ[d]チアゾール−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(110);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(111);
5−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ピコリノニトリル(112);
1−(5−((5−クロロピリジン−2−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(113);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(114);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(115);
1−(5−((6−クロロピリジン−3−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(116);
1−(5−((2−クロロピリジン−4−イル)メトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(117);
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(ピリジン−4−イルメトキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(118);
1−(5−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(119);
1−(5−(2−(4−(ジフルオロメトキシ)フェニル)−2,2−ジフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(120);
1−(5−(2−(4−クロロフェニル)−2,2−ジフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(121);
4−(2−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−1,1−ジフルオロエチル)ベンゾニトリル(122);
1−(5−(2−(4−(ジフルオロメトキシ)フェニル)−2−フルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(123);または
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(2−フルオロ−2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(124)。
【0014】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物と農業上許容可能な担体と、を含む農業用組成物を提供する。
【0015】
他の態様において、本発明は、ラノステロールデメチラーゼ(CYP51)を阻害する(または阻害すると同定される)、本明細書中の式の何れかの化合物を提供する。
【0016】
他の態様において、本発明は、標的生物(例えばC.アルビカンス(C.albicans)最小阻害濃度(MIC)<0.25マイクログラム/ミリリットル(μg/mL));S.トリチシ(S.tritici)最小阻害濃度(MIC)<0.5マイクログラム/ミリリットル(μg/mL);例えばP.triticina(P.トリシチナ)最小阻害濃度(MIC)<0.5μg/mL(μg/mL)に対する活性範囲を有するものとして同定される、本明細書中の式の何れかの化合物を提供する。
【0017】
別の態様において、本発明は、式Iの化合物と医薬的に許容可能な担体と、を含む医薬組成物を提供する。
【0018】
他の態様において、本発明は、メタロ酵素活性を調整するのに十分な量および条件下で本明細書中の式の何れかの化合物(例えば式I)と対象を接触させることを含む、対象においてメタロ酵素活性を調整する方法を提供する。
【0019】
ある態様において、本発明は、本明細書中の式の何れかの化合物(例えば式I)またはそれらの医薬組成物の有効量を対象に投与することを含む、メタロ酵素関連病害または疾患に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を処置する方法を提供する。
【0020】
別の態様において、本発明は、メタロ酵素関連障害または疾患に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を処置する方法であって、対象が、メタロ酵素関連障害または疾患に対する処置を必要とするものと同定されており、メタロ酵素−関連障害または疾患に対して対象が処置されるように、それを必要とする対象に本明細書中の式の何れかの化合物(例えば式I)またはそれらの医薬組成物の有効量を投与することを含む、方法を提供する。
【0021】
別の態様において、本発明は、メタロ酵素介在性障害または疾患に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を処置する方法であって、この対象が、メタロ酵素介在性障害または疾患に対する治療を必要としているものと同定されており、この対象においてメタロ酵素活性が調整されるように(例えば下方制御、阻害)、必要とする対象に本明細書中の式の何れかの化合物(例えば式I)またはその医薬組成物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
【0022】
本明細書中の方法は、疾患または障害に、4−ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ、5−リポキシゲナーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、アミノペプチダーゼN、アンジオテンシン変換酵素、アロマターゼ(CYP19)、カルシニューリン、カルバモイルリン酸シンテターゼ、炭酸脱水酵素ファミリー、カテコール−O−メチルトランスフェラーゼ、シクロオキシゲナーゼファミリー、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ−1、DNAポリメラーゼ、ファルネシルジホスフェートシンターゼ、ファルネシルトランスフェラーゼ、フマル酸レダクターゼ、GABAアミノトランスフェラーゼ、HIF−プロリルヒドロキシラーゼ、ヒストンデアセチラーゼファミリー、HIVインテグラーゼ、HIV−1逆転写酵素、イソロイシンtRNAリガーゼ、ラノステロールデメチラーゼ(CYP51)、マトリクスメタロプロテアーゼファミリー、メチオニンアミノペプチダーゼ、中性エンドペプチダーゼ、一酸化窒素シンターゼファミリー、ホスホジエステラーゼIII、ホスホジエステラーゼIV、ホスホジエステラーゼV、ピルビン酸フェレドキシンオキシドレダクターゼ、腎臓ぺプチダーゼ、リボヌクレオシドジホスフェートレダクターゼ、トロンボキサンシンターゼ(CYP5a)、甲状腺ペルオキシダーゼ、チロシナーゼ、ウレアーゼまたはキサンチンオキシダーゼの何れかが介在するものを含む。
【0023】
本明細書中の方法は、疾患または障害に、1−デオキシ−D−キシルロース−5−ホスフェートレダクトイソメラーゼ(DXR)、17−αヒドロキシラーゼ(CYP17)、アルドステロンシンターゼ(CYP11B2)、アミノペプチダーゼP、炭疽菌致死因子、アルギナーゼ、β−ラクタマーゼ、チトクロムP450 2A6、D−Ala D−Alaリガーゼ、ドーパミンβ−ヒドロキシラーゼ、エンドセリン変換酵素−1、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミニルシクラーゼ、グリオキサラーゼ、ヘムオキシゲナーゼ、HPV/HSV E1ヘリカーゼ、インドールアミン2,3−ジオキシゲナーゼ、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ、メチオニンアミノペプチダーゼ2、ペプチドデホルミラーゼ、ホスホジエステラーゼVII、リラクサーゼ、レチノイン酸ヒドロキシラーゼ(CYP26)、TNF−α変換酵素(TACE)、UDP−(3−O−(R−3−ヒドロキシミリストイル))−N−アセチルグルコサミンデアセチラーゼ(LpxC)、血管接着タンパク質−1(VAP−1)またはビタミンDヒドロキシラーゼ(CYP24)の何れかが介在するものを含む。
【0024】
本明細書中の方法は、疾患または障害が、癌、心血管系疾患、炎症性疾患、感染性疾患、代謝疾患、眼科疾患、中枢神経系(CNS)疾患、泌尿器疾患または胃腸疾患であるものを含む。
【0025】
本明細書中の方法は、疾患または障害が、前立腺癌、乳癌、炎症性腸疾患、乾癬、全身性真菌感染、皮膚構造真菌感染、粘膜真菌感染または爪真菌症であるものを含む。
【0026】
本明細書中で説明される方法は、対象が、特定の定められた処置を必要とすると同定されるものを含む。このような処置を必要とする対象を同定することは、対象または医療専門家の判断であり得、自覚的(例えば意見)または他覚的(例えば試験または診断法により測定可能)であり得る。
【0027】
本発明の別の態様は、本明細書中の式(例えば式I)の化合物と農業上許容可能な担体と、を含む組成物である。
【0028】
本発明の別の態様は、植物と本明細書中の化合物を接触させることを含む、植物中または植物上のメタロ酵素介在性病害または障害を処置または予防する方法である。
【0029】
本発明の別の態様は、本明細書中の化合物を植物と接触させることを含む、植物中または植物上でメタロ酵素活性を阻害する方法である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
定義
本発明がより容易に理解され得るようにするために、便宜上、ある一定の用語を最初にここで定義する。
【0031】
本明細書中で使用される場合、障害を「処置する」という用語は、障害および/または障害を引き起こし得る状態を予防、改善、軽減および/または管理することを包含する。「処置する」および「処置」という用語は、疾患および/またはその付随症状を緩和するかまたは和らげる方法を指す。本発明によれば、「処置する」は、例えば障害の有害な影響を、予防する、阻止する、阻害する、減弱させる、防御する、調整する、影響を逆転させる、および出現を減少させることを含む。
【0032】
本明細書中で使用される場合、「阻害する」は、進行を、予防する、低下させる、および停止させることを包含する。「酵素阻害」(例えばメタロ酵素阻害)が下記で区別され、記載されることに注意。
【0033】
「調整する」という用語は、本発明の化合物への曝露に反応して、酵素の活性を向上または低下させることを指す。
【0034】
「単離される」、「精製される」または「生物学的に純粋」という用語は、ある物質のネイティブ状態で見られる場合に通常はその物質に付随する成分を実質的にまたは基本的に含まない物質を指す。純度および均一性は、通常、ポリアクリルアミドゲル電気泳動または高速液体クロマトグラフィーなどの分析化学技術を用いて決定される。特に、実施形態において、本化合物は、少なくとも85%純粋、より好ましくは少なくとも90%純粋、より好ましくは少なくとも95%純粋、および最も好ましくは少なくとも99%純粋である。
【0035】
「投与」または「投与する」という用語は、化合物の意図する機能を発揮させるために、対象に化合物を導入する経路を含む。使用され得る投与経路の例としては、注射(皮下、静脈内、非経口的に、腹腔内に、くも膜下腔内)、局所、経口、吸入、直腸および経皮が挙げられる。
【0036】
「有効量」という用語は、所望の結果を達成するために、投与時におよび必要な時間にわたり有効である量を含む。化合物の有効量は、対象の疾患状態、年齢および体重ならびに対照において所望の反応を誘発するための化合物の能力などの要素により変動し得る。投与計画は、最適な治療反応をもたらすために調整され得る。有効量はまた、阻害剤化合物の何らかの毒性または有害な影響(例えば副作用)を治療的に有益な効果が上回るものでものある。
【0037】
「全身性投与」、「全身的に投与する」、「末梢投与」および「末梢に投与する」という句は、本明細書中で使用される場合、化合物、薬物または他の物質が患者の系に入り、したがって代謝および他の同様の過程に供されるような、化合物、薬物または他の物質の投与を意味する。
【0038】
「治療的に」または「農業的有効量」という用語は、処置が行われている状態または障害の症状の1以上をある程度まで発症予防するかまたは緩和するのに十分な、投与される化合物の量を指す。
【0039】
化合物の治療的有効量(即ち有効な投与量)は、約0.005マイクログラム/キログラム(μg/kg)から約200ミリクログラム/キログラム(mg/kg)の範囲、好ましくは約0.01mg/kgから約200mg/kg、より好ましくは約0.015mg/kgから約30mg/kg体重の範囲であり得る。その他の実施形態において、治療的有効量は、約1.0ピコモル濃度(pM)から約10μMの範囲であり得る。熟練者は、疾患もしくは障害の重症度、以前受けた処置、総体的健康状態および/または対象の年齢および存在する他の疾患を含むがこれらに限定されないある一定の要素が、効果的に対象を処置するのに必要とされる投与量に影響し得ることを認めるであろう。さらに、治療的有効量の化合物での対象の処置は、単回処置を含み得るか、または好ましくは、一連の処置を含み得る。一例において、対象は、1日1回、約1から10週間、好ましくは約2から8週間、より好ましくは約3から7週間およびまたより好ましくは約4、5または6週間にわたり、約0.005μg/kgから約200mg/kg体重の間の範囲の化合物で処置される。別の例において、対象は、慢性状態または疾病の場合、数年間にわたり毎日処置され得る。処置に使用される化合物の有効な投与量が一連の特定の処置にわたり増減し得ることも理解されよう。
【0040】
「キラル」という用語は、鏡像パートナーの重ね合わせできない特性を有する分子を指し、一方で「アキラル」という用語は、それらの鏡像パートナーに対して重ね合わせ可能である分子を指す。
【0041】
「ジアステレオマー」という用語は、2以上の非対称の中心を有する立体異性体を指し、その分子は、互いに鏡像ではない。
【0042】
「エナンチオマー」という用語は、互いの鏡像が重ね合わせ可能ではない化合物の2つの立体異性体を指す。2つのエナンチオマーの等モル混合物は、「ラセミ混合物」または「ラセミ化合物」と呼ばれる。
【0043】
「異性体」または「立体異性体」という用語は、同一の化学構成を有するが、空間的な原子または基の配置に関して異なる化合物を指す。
【0044】
「プロドラッグ」という用語は、インビボで代謝され得る部分を有する化合物を含む。一般に、プロドラッグは、エステラーゼによるかまたは活性薬物に対する他の機構によって、インビボで代謝される。プロドラッグおよびそれらの使用の例は、当技術分野で周知である(例えばBerge et al.(1977)”Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.66:1−19参照)。プロドラッグは、化合物の最終的な単離および精製中に、または精製化合物をその遊離酸形態またはヒドロキシルで適切なエステル化剤と個別に反応させることにより、インシトゥで調製され得る。ヒドロキシル基は、カルボン酸での処理を介してエステルに変換され得る。プロドラッグ部分の例としては、置換および未置換の、分岐状または非分岐状低級アルキルエステル部分、(例えばプロピオン酸エステル)、低級アルケニルエステル、ジ−低級アルキル−アミノ低級−アルキルエステル(例えばジメチルアミノエチルエステル)、アシルアミノ低級アルキルエステル(例えばアセチルオキシメチルエステル)、アシルオキシ低級アルキルエステル(例えばピバロイルオキシメチルエステル)、アリールエステル(フェニルエステル)、アリール−低級アルキルエステル(例えばベンジルエステル)、置換(例えばメチル、ハロまたはメトキシ置換基で)アリールおよびアリール−低級アルキルエステル、アミド、低級−アルキルアミド、ジ−低級アルキルアミドおよびヒドロキシアミドが挙げられる。好ましいプロドラッグ部分は、プロピオン酸エステルおよびアシルエステルである。インビボで他の機構を通じて活性型に変換されるプロドラッグも含まれる。態様において、本発明の化合物は、本明細書中の式の何れかのプロドラッグである。
【0045】
「対象」という用語は、霊長類(例えばヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなどを含むが限定されない哺乳動物などの動物を指す。ある種の実施形態において、対象はヒトである。
【0046】
「a」、「an」および「the」という用語は、特許請求の範囲を含め、本願で使用される場合、「1以上」を指す。したがって、例えば、「試料(a sample)」に対する言及は、文脈上明らかに反対でない限り(例えば複数の試料(plurality of samples))、複数の試料を含むなどである。
【0047】
本願および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」、「含む(comprises)」および「含むこと(comprising)」という語は、文脈からの別段の要求がない限り、包括的な意味で使用される。
【0048】
本明細書中で使用される場合、「約」という用語は、値を指す場合、指定の量から、いくつかの実施形態において±20%、いくつかの実施形態において±10%、いくつかの実施形態において±5%、いくつかの実施形態において±1%、いくつかの実施形態において±0.5%およびいくつかの実施形態において±0.1%の変動を包含するものとし、このような変動は、開示される方法を遂行するかまたは開示される組成物を使用するのに適切なものである。
【0049】
本明細書中での「阻害剤」という語の使用は、メタロ酵素を阻害するための活性を示す分子を意味するものとする。本明細書中での「阻害する」は、阻害剤非存在下でのメタロ酵素の活性と比較して、メタロ酵素の活性を低下させるものとする。いくつかの実施形態において、「阻害する」という用語は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%または少なくとも約95%のメタロ酵素活性の低下を意味する。その他の実施形態において、阻害する、とは、約5%から約25%、約25%から約50%、約50%から約75%または約75%から100%のメタロ酵素活性の低下を意味する。いくつかの実施形態において、阻害する、とは、約95%から100%のメタロ酵素活性の低下、例えば95%、96%、97%、98%、99%または100%の活性の低下を意味する。このような低下は、当業者により認識可能である様々な技術を用いて測定され得る。個々の活性を測定するための特定のアッセイを下記で述べる。
【0050】
さらに本発明の化合物は、何れかの配置を有するオレフィンを含むが:「Z」は、「シス」(同じ側)立体配置と呼ばれるものを指し、一方、「E」は、「トランス」(逆側)立体配置と呼ばれるものを指す。不斉中心の命名に関して、「d」および「l」立体配置という用語は、IUPAC Recommendationsにより定められるとおりである。ジアステレオマー、ラセミ化合物、エピマーおよび鏡像異性体の用語の使用に関して、これらは、調製物の立体化学を説明するためのそれらの通常の文脈において使用される。
【0051】
本願を通じて使用される場合、「R」という用語は、別段の断りがない限り、C
1−
8アルキル、C
2−8アルケニルまたはC
2−8アルキニルからなる群を指す。
【0052】
本明細書中で使用される場合。「アルキル」という用語は、1から12個の炭素原子を含有する直鎖状または分岐状炭化水素基を指す。「低級アルキル」という用語は、C
1−C
6アルキル鎖を指す。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルおよびn−ペンチルが挙げられる。アルキル基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。
【0053】
「ハロアルキル」という用語は、1以上のハロ置換基により置換されているアルキル基を指す。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ブロモメチル、クロロメチルおよび2,2,2−トリフルオロエチルが挙げられる。
【0054】
「アルケニル」という用語は、2から12個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖または分岐鎖であり得る不飽和炭化水素鎖を指す。アルケニル基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。
【0055】
「アルキニル」という用語は、2から12個の炭素原子および少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含有する、直鎖または分岐鎖であり得る不飽和炭化水素鎖を指す。アルキニル基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。
【0056】
アルケニル基およびアルキニル基のsp
2またはsp炭素はそれぞれ、場合によってはアルケニルまたはアルキニル基の連結点であり得る。
【0057】
「アルコキシ」という用語は、−OR置換基を指す。
【0058】
本明細書中で使用される場合、「ハロゲン」、「ハル」または「ハロ」という用語は、−F、−Cl、−Brまたは−Iを意味する。
【0059】
「ハロアルコキシ」という用語は、−OR置換基(式中、Rは、Cl、F、IまたはBrまたは何らかのそれらの組み合わせで完全にまたは部分的に置換されている。)を指す。ハロアルコキシ基の例としては、トリフルオロメトキシおよび2,2,2−トリフルオロエトキシが挙げられる。
【0060】
「シクロアルキル」という用語は、少なくとも1つの飽和環を有するかまたは少なくとも1つの非芳香環を有し、この非芳香環がある程度不飽和性を有し得る、炭化水素3−8員単環式または7−14員二環式環系を指す。シクロアルキル基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。ある実施形態において、シクロアルキル基の各環の0、1、2、3または4原子は、置換基によって置換され得る。シクロアルキル基の代表例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロブチル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニルなどが挙げられる。
【0061】
「アリール」という用語は、炭化水素単環式、二環式または三環系芳香環系を指す。アリール基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。ある実施形態において、アリール基の各環の0、1、2、3、4、5または6原子は、置換基によって置換され得る。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アンスラセニル、フルオレニル、インデニル、アズレニルなどが挙げられる。
【0062】
「ヘテロアリール」という用語は、単環式である場合は1から4個の環ヘテロ原子、二環式である場合は1から6個のヘテロ原子、または三環式である場合は1から9個のヘテロ原子を有し、このヘテロ原子がO、NまたはSから選択され、(別段の断りがない限り、適切な水素原子とともに)残りの環原子が炭素である、芳香5−8員単環式、8−12員二環式または11−14員三環式環系を指す。ヘテロアリール基は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。ある実施形態において、ヘテロアリール基の各環の0、1、2、3または4原子は、置換基によって置換され得る。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、キノリニル、ピラゾリル、イソチアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、イソキノリニル、インダゾリルなどが挙げられる。
【0063】
「窒素含有ヘテロアリール」という用語は、単環式である場合は1から4個の環窒素ヘテロ原子、二環式である場合は1から6個の環窒素ヘテロ原子または三環式の場合は1から9個の環窒素ヘテロ原子を有するヘテロアリール基を指す。
【0064】
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、単環式の場合は1から3個のヘテロ原子、二環式の場合は1から6個のヘテロ原子または三環式の場合は1から9個のヘテロ原子を含み、ヘテロ原子がO、N、S、B、PまたはSiから選択される、非芳香3−8員単環式、7−12員二環式または10−14員三環式環系を指し、ここで非芳香環系は完全に飽和している。ヘテロシクロアルキル基は1以上の置換基で場合によっては置換され得る。ある実施形態において、ヘテロシクロアルキル基の各環の0、1、2、3または4原子は、置換基によって置換され得る。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、チイレニルなどが挙げられる。
【0065】
「アルキルアミノ」という用語は、1または2個のアルキル基でさらに置換されているアミノ置換基を指す。「アミノアルキル」という用語は、1以上のアミノ基でさらに置換されているアルキル置換基を指す。「ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシルアルキル」という用語は、1以上のヒドロキシル基でさらに置換されているアルキル置換基を指す。アルキルアミノ、アミノアルキル、メルカプトアルキル、ヒドロキシアルキル、メルカプトアルコキシ、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、アルキルカルボニルおよびアルキルカルボニルアルキルのアルキルまたはアリール部分は、1以上の置換基で場合によっては置換され得る。
【0066】
本明細書中の方法において有用な酸および塩基は当技術分野で公知である。酸触媒は、何らかの酸性化学物質であり、実際は、無機(例えば塩酸、硫酸、硝酸、三塩化アルミニウム)または有機(例えばカンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、イッテルビウム(III)トリフラート)であり得る。酸は、化学反応を促進するための、触媒量または化学量論的量の何れかで有用である。塩基は、何らかの塩基性化学物質であり、実際は、無機(例えば重炭酸ナトリウム、水酸化カリウム)または有機(例えばトリエチルアミン、ピリジン)であり得る。塩基は、化学反応を促進するための、触媒量または化学量論的量の何れかで有用である。
【0067】
アルキル化剤は、問題となる官能基のアルキル化を達成可能である何らかの試薬である(例えばアルコールの酸素原子、アミノ基の窒素原子)。アルキル化剤は、本明細書中で引用される参考文献におけるものを含め、当技術分野で公知であり、当技術分野で公知の、アルキルハロゲン化物(例えばヨウ化メチル、臭化ベンジルまたは塩化ベンジル)、アルキル硫酸塩(例えばメチル硫酸)または他のアルキル基−脱離基の組み合わせを含む。脱離基は、反応(例えば脱離反応、置換反応)中に分子から脱離し得る何らかの安定な種であり、本明細書中で引用される参考文献中のものを含め、当技術分野で公知であり、ハロゲン化物(例えばI−、Cl−、Br−、F−)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば−OMe、−O−t−Bu)、アシルオキシ陰イオン(例えば−OAc、−OC(O)CF
3)、スルホネート(例えばメシル、トシル)、アセトアミド(例えば−NHC(O)Me)、カルバメート(例えばN(Me)C(O)Ot−Bu)、ホスホネート(例えば−OP(O)(OEt)
2)、水またはアルコール(プロトン性条件)などを含む。
【0068】
ある種の実施形態において、何らかの基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルなど)上の置換基は、その基のあらゆる原子にあり得、置換され得る何らかの基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルなど)は、1以上の(同じまたは異なり得る)置換基で場合によっては置換され得、それぞれが水素原子を置き換える。適切な置換基の例としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、ハロアルキル、シアノ、ニトロ、アルコキシ、アリールオキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシルアルキル、オキソ(即ちカルボニル)、カルボキシル、ホルミル、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールオキシカルボニル、チオ、メルカプト、メルカプトアルキル、アリールスルホニル、アミノ、アミノアルキル、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アルキルカルボニルまたはアリールアミノで置換されているアリール;アリールアルキルアミノ、アラルキルアミノカルボニル、アミド、アルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、イミノ、カルバミド、カルバミル、チオウレイド、チオシアネート、スルホアミド、スルホニルアルキル、スルホニルアリール、メルカプトアルコキシ、N−ヒドロキシアミジニルまたはN’−アリール、N’’−ヒドロキシアミジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0069】
本発明の化合物は、有機合成の技術分野で公知の手段により作製され得る。必要に応じて競合する副産物を最小限に抑える、反応条件を最適化するための方法は、当技術分野で公知である。反応最適化およびスケールアップは、有利に、高速平行合成装置およびコンピュータ制御マイクロリアクターを利用し得る(例えば、Design And Optimization in Organic Synthesis,2
nd Edition,Carlson R,Ed,2005;Elsevier Science Ltd.;Jahnisch,K et al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.2004,43,406;およびその参考文献)。さらなる反応スキームおよびプロトコールは、市販の構造検索可能なデータベースソフトウェア、例えば、SciFinder(登録商標)(Chemical Abstracts Service(CAS(登録商標))division of the American Chemical Society)およびCrossFire Beilstein(登録商標)(Elsevier MDL)の使用によって、またはGoogle(登録商標)などのインターネット検索エンジンを用いた適切なキーワード検索によってまたはUS Patent and Trademark Officeテキストデータベースなどのキーワードデータベースによって、熟練者により決定され得る。
【0070】
本明細書中の化合物は、結合回転が特定の連結周囲に制限され、例えば環または二重結合の存在によって制限が起こる、連結(例えば炭素−炭素結合)も含有し得る。従って、全シス/トランスおよびE/Z異性体は、明確に本発明に含まれる。本明細書中の化合物はまた、複数の互変異性体形態でも表され得、このような場合、本発明は、1つの互変異性体形態のみが示され得るとしても、明確に本明細書中に記載の化合物の全互変異性体形態を含む。このような本明細書中の化合物の全てのこのような異性体形態が明確に本発明に含まれる。本明細書中に記載の化合物の全結晶形態および多形体が本発明中に明確に含まれる。本発明の化合物を含む抽出物および分画も包含される。「異性体」という用語は、ジアステレオ異性体、エナンチオマー、位置異性体、構造異性体、回転異性体、互変異性体などを含むものとする。1以上の立体中心を含有する化合物、例えばキラル化合物の場合、本発明の方法は、エナンチオマーについて濃縮された化合物、ラセミ化合物またはジアステレオマーの混合物を用いて行われ得る。
【0071】
好ましいエナンチオマーについて濃縮された化合物は、エナンチオマー的に50%以上過剰であり、より好ましくは本化合物はエナンチオマー的に60%、70%、80%、90%、95%、98%または99%以上過剰である。好ましい実施形態において、本発明のキラル化合物の1つの鏡像異性体またはジアステレオマーのみが細胞または対象に投与される。
【0072】
別の態様において、本発明は、本明細書中で記載のような式I(または本明細書中の式の何れか)の化合物を合成する方法を提供する。別の実施形態は、本明細書中で説明される反応の何れか1つまたは組み合わせを用いて、本明細書中の式の何れかの化合物を作製する方法である。本方法は、本明細書中で説明される1以上の中間体または化学試薬の使用を含み得る。
【0073】
治療の方法
ある態様において、本発明は、メタロ酵素活性を調整するのに十分な量および条件下で本明細書中に記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)と対象を接触させることを含む、対象において細胞のメタロ酵素活性を調整する方法を提供する。
【0074】
ある実施形態において、調整は阻害である。
【0075】
別の態様において、本発明は、有効量の本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)またはそれらの医薬もしくは農業用組成物を対象に投与することを含む、メタロ酵素介在性障害または疾患に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を処置する方法を提供する。
【0076】
他の態様において、本発明は、メタロ酵素介在性障害または疾患に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を処置する方法であって、対象がメタロ酵素介在性障害または疾患に対する処置を必要とすると同定されており、その対象がその障害に対して処置されるように、必要とする対象に有効量の本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)またはそれらの医薬もしくは農業用組成物を投与することを含む方法を提供する。
【0077】
ある種の実施形態において、本発明は、疾患、障害またはそれらの症状を処置する方法であって、この障害が、癌、心血管系疾患、炎症性疾患または感染性疾患である方法を提供する。その他の実施形態において、疾患、障害またはそれらの症状は、代謝疾患、眼科疾患、中枢神経系(CNS)疾患、泌尿器疾患または胃腸疾患である。ある種の実施形態において、疾患は、前立腺癌、乳癌、炎症性腸疾患、乾癬、全身性真菌感染、皮膚構造真菌感染、粘膜真菌感染および爪真菌症である。
【0078】
ある種の実施形態において、対象は哺乳動物、好ましくは霊長類またはヒトである。
【0079】
別の実施形態において、本発明は、本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)の有効量が上述のとおりである、上述のような方法を提供する。
【0080】
別の実施形態において、本発明は、本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)が、静脈内、筋肉内、皮下、脳室内、経口または局所投与される、上述のような方法を提供する。
【0081】
他の実施形態において、本発明は、本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)が、単独でまたは1以上の他の治療薬と組み合わせて投与される、上述のような方法を提供する。さらなる実施形態において、さらなる治療剤は、抗癌剤、抗真菌剤、心血管系薬剤、抗炎症剤、化学療法剤、抗血管形成剤、細胞毒性剤、抗増殖剤、代謝疾患剤、眼科疾患剤、中枢神経系(CNS)疾患剤、泌尿器疾患剤または胃腸疾患剤である。
【0082】
本発明の別の目的は、メタロ酵素介在性障害または疾患の処置での使用のための医薬の製造における本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)の使用である。本発明の別の目的は、メタロ酵素介在性障害または疾患の処置での使用のための本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)の使用である。本発明の別の目的は、農業または農耕の設定での、メタロ酵素介在性障害または病害の処置または予防での使用のための農業用組成物の製造における本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)の使用である。
【0083】
医薬組成物
ある態様において、本発明は、本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)と医薬的に許容可能な担体と、を含む医薬組成物を提供する。
【0084】
別の実施形態において、本発明は、さらなる治療剤をさらに含む医薬組成物を提供する。さらなる実施形態において、さらなる治療剤は、抗癌剤、抗真菌剤、心血管系薬剤、抗炎症剤、化学療法剤、抗血管形成剤、細胞毒性剤、抗増殖剤、代謝疾患剤、眼科疾患剤、中枢神経系(CNS)疾患剤、泌尿器疾患剤または胃腸疾患剤である。
【0085】
ある態様において、本発明は、癌、固形腫瘍、心血管系疾患、炎症性疾患、感染性疾患を含むメタロ酵素介在性疾患または障害に罹患しているかまたは罹患しやすい対象に本化合物を投与するための説明書とともに、単位剤形で、有効量の本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)を含むキットを提供する。その他の実施形態において、疾患、障害またはそれらの症状は、代謝疾患、眼科疾患、中枢神経系(CNS)疾患、泌尿器疾患または胃腸疾患である。
【0086】
「医薬的に許容可能な塩」または「医薬的に許容可能な担体」という用語は、本明細書中に記載の化合物で見られる特定の置換基に依存して、比較的無毒性の酸または塩基とともに調製される活性化合物の塩を含むものとする。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、原液で、または適切な不活性溶媒中の何れかで、十分な量の所望の塩基とこのような化合物の中性型を接触させることによって、塩基付加塩を得ることができる。医薬的に許容可能な塩基付加塩の例としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、有機アミノまたはマグネシウム塩または類似の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、原液で、または適切な不活性溶媒中の何れかで、十分な量の所望の酸とこのような化合物の中性型を接触させることによって、酸付加塩を得ることができる。医薬的に許容可能な酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸一水素、リン酸、リン酸一水素、リン酸二水素、硫酸一水素、ヨウ化水素酸または亜リン酸などのような無機酸由来のものならびに、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p−トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などのような比較的無毒性の有機酸由来の塩が挙げられる。アルギン酸塩などのアミノ酸の塩およびグルクロン酸またはガラクツノン酸(galactunoric acid)などのような有機酸の塩も含まれる(例えばBerge et al.,J.Pharm.Sci.1977,66,1−19参照)。ある種の特定の本発明の化合物は、塩基または酸付加塩の何れかに化合物が変換できるようにする塩基性および酸性官能基の両方を含有する。当業者にとって公知の他の医薬的に許容可能な担体は、本発明にとって適切である。
【0087】
本化合物の中性型は、塩を塩基または酸と接触させ、従来の手法で親化合物を単離することによって再生され得る。本化合物の親型は、極性溶媒での溶解性など、ある一定の物理学的特性において様々な塩形態とは異なるが、この塩は、本発明の目的に対しては本化合物の親型と同等である。
【0088】
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態である化合物を提供する。本明細書中に記載の化合物のプロドラッグは、本発明の化合物を提供するために、生理学的条件下で容易に化学変化を起こす化合物である。さらに、プロドラッグは、エクスビボの環境で化学的または生化学的方法によって本発明の化合物に変換され得る。例えば、プロドラッグは、適切な酵素または化学的試薬とともに経皮パッチリザーバーに置かれた場合、本発明の化合物へとゆっくりと変換され得る。
【0089】
ある一定の本発明の化合物は、非溶媒和形態ならびに、水和形態を含む溶媒和形態で存在し得る。一般に、溶媒和形態は、非溶媒和形態と同等であり、本発明の範囲内に包含されるものとする。本発明のある一定の化合物は、多結晶性または非晶質形態で存在し得る。一般に、物理的形態は全て、本発明により企図される使用について同等であり、本発明の範囲内であるものとする。
【0090】
本発明はまた、有効量の本明細書中に記載の化合物と、医薬的に許容可能な担体と、を含む医薬組成物も提供する。実施形態において、医薬的に許容可能な処方物、例えば、医薬的に許容可能な処方物が対象に投与された後、少なくとも12時間、24時間、36時間、48時間、1週間、2週間、3週間または4週間にわたる対象への化合物の持続送達をもたらす医薬的に許容可能な処方物を用いて、対象に化合物が投与される。
【0091】
実際の投与量レベルおよび本発明の医薬組成物中の活性成分の一連の投与は、患者への毒性(または許容できない毒性)となることなく、特定の患者、組成物および投与方式に対する所望の治療反応を達成するのに有効である活性成分の量を得るために、変動させられ得る。
【0092】
使用時、本発明による少なくとも1つの化合物は、静脈内、筋肉内、皮下または脳質内注射によって、または経口投与もしくは局所適用によって、医薬担体中でそれを必要とする対象に医薬的有効量で投与される。本発明によれば、本発明の化合物は、単独で、または第二の異なる治療薬と併用して投与され得る。「併用して」とは、一緒に、実質的に同時または連続的であるものとする。ある実施形態において、本発明の化合物は、緊急に投与される。従って本発明の化合物は、約1日から約1週間など、短い治療コースのために投与され得る。別の実施形態において、本発明の化合物は、例えば処置しようとする状態に依存して約1週間から数ヶ月など、慢性障害を改善するためにより長い期間にわたり投与され得る。
【0093】
「医薬的有効量」とは、本明細書中で使用される場合、健全な医学的判断の範囲内で、処置しようとする状態を顕著に良い方向に調整するのに十分に高いが、重篤な副作用を回避するのに十分に低い(合理的な利益/リスク比で)、本発明の化合物の量を意味する。本発明の化合物の医薬的有効量は、処置されている患者の年齢および健康状態、基礎疾患の重症度、治療期間の長さ、併用療法および使用される特定の化合物の性質など、達成しようとする特定の目的により変動する。例えば、小児または新生児に投与される本発明の化合物の治療的有効量は、健全な医学的判断に従い、比例的に減少させられる。したがって、本発明の化合物の有効量は、所望の効果を提供する最小量である。
【0094】
本発明の決定的な実利は、静脈内、筋肉内、皮下、経口または脳質内注射経路によって、またはクリームもしくはジェルなどの局所適用によってなど、従来の方式で化合物が投与され得ることである。投与経路に依存して、本発明の化合物を含む活性成分は、酵素の作用、酸および、本化合物を不活性化し得る他の天然条件から本化合物を保護するための材料に被覆される必要があり得る。非経口投与以外によって本発明の化合物を投与するために、不活性化を防止するための材料によって本化合物を被覆し得るかまたはこの材料とともに投与し得る。
【0095】
本化合物は、非経口または腹腔内投与され得る。例えばグリセロール、液体ポリエチレングリコールおよびこれらの混合物中で、および油中で、分散液も調製され得る。
【0096】
医薬担体となり得る物質のいくつかの例は、糖、例えばラクトース、グルコースおよびスクロースなど;デンプン、例えばコーンスターチおよびジャガイモデンプンなど;セルロースおよびその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなど;粉末化トラガカント;モルト;ゼラチン;タルク;ステアリン酸;ステアリン酸マグネシウム;硫酸カルシウム;植物油、例えばピーナツ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびテオブロマ油など;ポリオール、例えばプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなど;寒天;アルギン酸;発熱物質不含水;等張食塩水;およびリン酸緩衝溶液;脱脂粉乳;ならびに製剤処方において使用される他の無毒性の相溶性物質、例えばビタミンC、エストロゲンおよびエキナセアなどである。湿潤剤および滑沢剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムなど、ならびに着色剤、香味料、滑沢剤、賦形剤、錠剤化剤(tableting agent)、安定化剤、抗酸化剤および保存料も存在し得る。例えばクレマフォア(cremaphore)およびβ−シクロデキストリンを含め、可溶化剤も本明細書中の医薬組成物中で使用され得る。
【0097】
現在開示されている主題の活性化合物(またはそのプロドラッグ)を含む医薬組成物は、従来の混合、可溶化、顆粒化、ドラジェ作製研和、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥過程によって製造され得る。本組成物は、医薬的に使用され得る調合物への活性化合物の加工処理を促進する、1以上の生理学的に許容可能な担体、希釈剤、賦形剤または補助剤を用いて従来の方式で処方され得る。
【0098】
ここで開示される主題の医薬組成物は、例えば局所、眼、経口、口腔、全身、鼻腔、注射、経皮、直腸、膣などを含め、実際上あらゆる投与方式に適切な形態または吸入または吹送による投与に適切な形態をとり得る。
【0099】
局所投与の場合、溶液、ジェル、軟膏、クリーム、懸濁液などとして、活性化合物またはプロドラッグが処方され得る。
【0100】
全身性処方物は、注射による投与、例えば皮下、静脈内、筋肉内、くも膜下腔内または腹腔内注射に対して設計されたもの、ならびに経皮、経粘膜、経口または肺への投与に対して設計されたものを含む。
【0101】
有用な注射可能調合物は、水性または油状ビヒクル中の、活性化合物の滅菌縣濁液、溶液または乳液を含む。本組成物はまた、配合剤、例えば、縣濁化剤、安定化剤および/または分散化剤なども含有し得る。注射用処方物は、単位剤形中(例えばアンプルまたは複数回投与容器中)で存在し得、添加される保存料を含有し得る。
【0102】
あるいは、注射用処方物は、使用前の、滅菌発熱物質不含水、緩衝液、デキストロース溶液などを含むが限定されない適切なビヒクルでの再構成用の粉末形態でも提供され得る。この目的を達成するために、凍結乾燥など、何らかの当技術分野で公知の技術によって、活性化合物を乾燥させ得、使用前に再構成し得る。
【0103】
経粘膜投与の場合、浸透させようとする障壁に適切な浸透剤が処方物中で使用される。このような浸透剤は当技術分野で公知である。
【0104】
経口投与の場合、本医薬組成物は、例えば、結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えばラクトース、微結晶セルロースまたはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えばジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)などの医薬的に許容可能な賦形剤とともに従来の手段によって調製される、薬用キャンディー、錠剤またはカプセルの形態をとり得る。錠剤は、例えば糖または腸溶性コーティングによって当技術分野で周知である方法により被覆され得る。
【0105】
経口投与用の液体調合物は、例えば、エリキシル剤、溶液、シロップ剤または縣濁液の形態をとり得るか、またはこれらは、水または他の適切なビヒクルで使用前に構成するための乾燥生成物として与えられ得る。このような液体調合物は、縣濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ剤、セルロース誘導体または水素化食用脂);乳化剤(例えばレシチンまたはアカシア);非水性ビヒクル(例えばアーモンド油、油性エステル、エチルアルコールまたは分別植物油);および保存料(例えばメチルまたはプロピルp−ヒドロキシベンゾエートまたはソルビン酸)などの医薬的に許容可能な添加物とともに従来の手段により調製され得る。本調合物は、緩衝塩、保存料、香味料、着色剤および甘味料も必要に応じて含有し得る。
【0106】
経口投与用の調合物は、周知であるように、活性化合物またはプロドラッグの制御放出をもたらすのに適切に処方され得る。
【0107】
口腔投与の場合、本組成物は、従来の方式で処方される錠剤または薬用キャンディーの形態をとり得る。
【0108】
直腸および膣投与経路の場合、本活性化合物は、従来の坐薬基剤、例えばカカオバターまたは他のグリセリドなどを含有する、溶液(停留浣腸の場合)、坐薬または軟膏として処方され得る。
【0109】
鼻腔投与または吸入もしくは吹送による投与の場合、活性化合物またはプロドラッグは、適切なプロペラント、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、フッ化炭素、二酸化炭素または他の適切な気体を使用して、加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレーの形態で都合よく送達され得る。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、計量される量を送達するための値を提供することによって決定され得る。吸入具または吸入器での使用のためのカプセルおよびカートリッジ(例えばゼラチンから構成されるカプセルおよびカートリッジ)は、化合物および適切な粉末基剤、例えばラクトースまたはデンプンなどの粉末混合物を含有して処方され得る。
【0110】
市販の鼻腔スプレー装置を使用した鼻腔投与に適切な水性縣濁液処方の具体例は、次の成分:活性化合物またはプロドラッグ(0.5から20mg/mL);塩化ベンザルコニウム(0.1から0.2mg/mL);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80;0.5から5mg/mL);カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは微結晶セルロース(1から15mg/mL);フェニルエタノール(1から4mg/mL);およびデキストロース(20から50mg/mL)を含む。最終的な縣濁液のpHは約pH5からpH7の範囲に調製され得、約pH5.5が典型的である。
【0111】
眼への投与の場合、本活性化合物またはプロドラッグは、眼への投与に適切な、溶液、乳液、縣濁液などとして処方され得る。化合物の眼への投与に適切な様々なビヒクルは当技術分野で公知である。具体的な非限定例は、それぞれがその全体において参照により本明細書中に組み込まれる、米国特許第6,261,547号;米国特許第6,197,934号;米国特許第6,056,950号;米国特許第5,800,807号;米国特許第5,776,445号;米国特許第5,698,219号;米国特許第5,521,222号;米国特許第5,403,841号;米国特許第5,077,033号;米国特許第4,882,150号;および米国特許第4,738,851号に記載されている。
【0112】
持続性送達の場合、本活性化合物またはプロドラッグは、インプラントによる投与または筋肉内注射のためのデポー製剤として処方され得る。本活性成分は、適切なポリマー性または疎水性材料(例えば許容可能な油中の乳液として)またはイオン交換樹脂とともに、または難溶性誘導体として、例えば難溶性塩として処方され得る。あるいは、経皮的吸収のために活性化合物をゆっくりと放出する粘着性ディスクまたはパッチとして製造される経皮送達系が使用され得る。この目的のために、活性化合物の経皮浸透を促進するために、浸透促進剤が使用され得る。適切な経皮パッチは、例えば、それぞれがその全体において参照により本明細書中に組み込まれる、米国特許第5,407,713号;米国特許第5,352,456号;米国特許第5,332,213号;米国特許第5,336,168号;米国特許第5,290,561号;米国特許第5,254,346号;米国特許第5,164,189号;米国特許第5,163,899号;米国特許第5,088,977号;米国特許第5,087,240号;米国特許第5,008,110号;および米国特許第4,921,475号に記載されている。
【0113】
あるいは、他の医薬送達系が使用され得る。リポソームおよび乳液は、活性化合物またはプロドラッグを送達するために使用され得る送達ビヒクルの周知例である。ある一定の有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)なども使用され得る。
【0114】
本医薬組成物は、必要に応じて、本活性化合物を含有する1以上の単位剤形を含有し得るパックまたはディスペンサー装置で与えられ得る。本パックは、例えば金属またはプラスチック箔、例えばブリスターパックなどを含み得る。本パックまたはディスペンサー装置には、投与のための説明書が添付され得る。
【0115】
ここで開示される主題の活性化合物またはプロドラッグまたはそれらの組成物は、一般に、意図する結果を達成するのに有効な量で、例えば処置されている特定の疾患を処置または予防するのに有効な量で使用される。本化合物は、治療的有用性を達成するために治療的に、または予防的有用性を達成するために予防的に、投与され得る。治療的有用性とは、患者が依然として基礎障害に苦しみ得るものの、気分または状態の改善を患者が報告するような、治療されている基礎障害の根絶または改善および/または基礎障害と関連する症状の1以上の根絶または改善を意味する。例えば、アレルギーに罹患している患者への化合物の投与は、基礎となるアレルギー反応が根絶または改善される場合だけでなく、アレルゲンへの曝露後にアレルギーに関連する症状の重症度または持続期間の低下を患者が報告する場合も、治療的有用性をもたらす。別の例として、喘息に関連する治療的有用性は、喘息発作の発症後の呼吸の改善または喘息エピソードの頻度または重症度の低下を含む。治療的有用性はまた、改善に気付くか否かにかかわらず、疾患進行の停止または遅延も含む。
【0116】
予防的投与の場合、本化合物は、既に述べた疾患の1つを発現するリスクのある患者に投与され得る。疾患発現リスクのある患者は、適切な医療専門家またはグループにより定められるように、その患者がリスク患者の指定群と判別される特徴を有する患者であり得る。リスクのある患者はまた、一般にまたは日常的に、本発明によるメタロ酵素阻害剤の投与により処置され得る基礎疾患の発現が起こり得る環境にある患者でもあり得る。言い換えると、リスク患者は、一般にまたは日常的に、疾患または疾病を引き起こす状態に曝露されるか、または限られた時間、急激に曝露され得る者である。あるいは、予防的投与は、基礎障害があると診断された患者において症状の発症を回避するために適用され得る。
【0117】
投与される化合物量は、例えば、処置されている特定の適応症、所望の有用性が予防的であるかまたは治療的であるかにかかわらず、投与方式、処置されている適応症の重症度ならびに患者の年齢および体重、特定の活性化合物のバイオアベイラビリティーなどを含む様々な因子に依存する。有効な投与量の決定は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0118】
有効な投与量は、最初にインビトロアッセイから推定され得る。例えば、動物での使用のための最初の投与量は、インビトロ真菌MICまたは最小真菌濃度(MFC)および実施例セクションで記載される他のインビトロアッセイなど、インビトロアッセイで測定された場合の特定の化合物のIC
50以上である活性化合物の循環血液または血清濃度を達成するために定められ得る。特定の化合物のバイオアベイラビリティーを考慮した、このような循環血液または血清濃度を達成するための投与量の計算は、十分に熟練者の能力の範囲内である。指針として、参照により本明細書中に組み込まれる、Fingl & Woodbury,「General Principles」,In:Goodman and Gilman’s The Pharmaceutical Basis of Therapeutics,Chapter 1,pp.1−46,12th edition,McGraw−Hill Professionalおよびこれらで引用されている参考文献を参照のこと。
【0119】
最初の投与量はまた、動物モデルなどのインビボデータからの推定され得る。上述の様々な疾患を処置または予防するための化合物の有効性を試験するのに有用な動物モデルは当技術分野で周知である。
【0120】
投与量は、一般的には約0.0001または0.001または0.01mg/kg/日から約100mg/kg/日の範囲であるが、いくつかある要素の中でも、化合物の活性、そのバイオアベイラビリティー、投与方式および上記で論じた様々な要素に依存して、上下し得る。投与量および間隔は、治療的または予防的効果を維持するのに十分である化合物の血漿レベルを提供するために個別に調整され得る。局所投与など、局所的な投与または選択的取り込みの場合、活性化合物の有効な局所濃度は、血漿濃度と関連付けられ得ない。熟練者は、過度な実験なく、有効局所投与量を最適化することができる。
【0121】
本化合物は、とりわけ、治療されている適応症および処方医師の判断に依存して、1日1回、1日に2から3回もしくは5から6回、または1日にさらに複数回投与され得る。
【0122】
好ましくは、本化合物は、実質的な毒性を生じさせることなく、治療的または予防的有用性を提供する。本化合物の毒性は、標準的な医薬手順を用いて決定され得る。毒性と治療的(または予防的)効果との間の用量比は治療指標である。高い治療指数を示す化合物が好ましい。
【0123】
本明細書中での可変要素の何らかの定義における化学基の一覧の引用は、何らかの単一の基または列挙される基の組み合わせとしてその可変要素の定義を含む。本明細書中の可変要素に対する実施形態の引用は、何らかの単一の実施形態として、または何らかの他の実施形態もしくはその一部との組み合わせでの実施形態を含む。本明細書中の実施形態の引用は、何らかの単一の実施形態として、または何らかの他の実施形態もしくはその一部との組み合わせでの実施形態を含む。
【0124】
農業での適用
式Iの化合物は農業上許容可能な酸付加塩へと処方され得る。非限定例により、アミン官能基は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシメタンスルホン酸およびヒドロキシエタンスルホン酸と塩を形成し得る。さらに、非限定例によると、酸官能基は、アルカリまたはアルカリ土類金属由来のものおよびアンモニアおよびアミン由来のものを含め、塩を形成し得る。好ましい陽イオンの例としては、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムが挙げられる。
【0125】
式Iの化合物は、塩誘導体に処方され得る。非限定例によると、塩誘導体は、塩を生成させるために十分な量の所望の酸と遊離塩基を接触させることによって調製され得る。遊離塩基は、希水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)、炭酸カリウム、アンモニアおよび重炭酸ナトリウムなどの適切な希塩基水溶液で塩を処理することによって再生され得る。例として、多くの場合において、2,4−Dなどの殺虫剤は、そのジメチルアミン塩に変換するっことによって、より水溶性にされる。
【0126】
適切な塩としては、アルカリまたはアルカリ土類金属由来のものおよびアンモニアおよびアミン由来のものが挙げられる。好ましい陽イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび式:
R
10R
11R
12R
13N
+
のアミニウム陽イオン(式中、R
10、R
11、R
12およびR
13はそれぞれ独立に、水素またはC
1−C
12アルキル、C
3−C
12アルケニルまたはC
3−C
12アルキニルを表し、これらはそれぞれ、1以上のヒドロキシ、C
1−C
4アルコキシ、C
1−C
4アルキルチオまたはフェニル基により場合によっては置換されているが、ただし、R
10、R
11、R
12およびR
13は、立体的に適合するものとする。)が挙げられる。さらに、R
10、R
11、R
12およびR
13のうち何れか2つは一緒に、1から12個の炭素原子および2個以下の酸素または硫黄原子を含有する脂肪族二官能性部分を表し得る。式Iの化合物の塩は、水酸化ナトリウムなどの金属水酸化物での、アンモニア、トリメチルアミン、ジエタノールアミン、2−メチルチオプロピルアミン、ビスアリルアミン、2−ブトキシエチルアミン、モルホリン、シクロドデシルアミンまたはベンジルアミンなどのアミンでの、またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドもしくはコリンヒドロキシドなどのテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドでの、式Iの化合物の処理によって調製され得る。アミン塩は水溶性であり、それ自身、所望の水性ベースの除草剤組成物の調製に役立つので、式Iの化合物の好ましい形態であることが多い。
【0127】
本明細書中の化合物および組成物は、植物(例えば種子、苗、草、雑草、穀物)と本明細書中の化合物を接触させることを含む、植物における微生物中でのメタロ酵素活性を調整する方法において使用され得る。本明細書中の化合物および組成物は、対象植物、田畑または他の農業区域に対して本化合物または組成物を投与すること(例えば接触させる、散布する、スプレーする、噴霧する、振り掛けることなど)によって、植物、田畑または他の農業区域を処理するために使用され得る(例えば除草剤、殺虫剤、成長調整剤などとして)。投与は、発芽前または発芽後の何れかであり得る。投与は治療または予防的レジメンとしての何れかであり得る。
【0128】
ある態様は、本明細書中の式の何れかの化合物(または組成物)を植物と接触させることを含む、植物中でまたは植物上で真菌疾患または障害を処置または予防する方法である。別の態様は、本明細書中の式の何れかの化合物(または組成物)を植物と接触させることを含む、植物中または植物上で真菌増殖を処置または予防する方法である。別の態様は、本明細書中の式の何れかの化合物(または組成物)を植物と接触させることを含む、植物中または植物上で微生物を阻害する方法である。
【0129】
本明細書中の化合物および組成物は、本明細書中の化合物を植物(例えば種子、苗、草、雑草、穀物)または植物に隣接する区域と接触させることを含む、植物中または植物上で病原体誘導病害を予防するかまたは調節する方法で使用され得る。本明細書中の化合物および組成物は、対象植物、田畑または他の農業区域に対して本化合物または組成物を投与すること(例えば接触させる、散布する、スプレーする、噴霧する、振り掛けることなど)によって、植物、田畑または他の農業地域を処理するために使用され得る。投与は、発芽前または発芽後の何れかであり得る。投与は治療または予防的レジメンとしての何れかであり得る。このように、本明細書中の化合物、組成物および農業用途は、芝地、芝生、観葉植物、家庭および庭園、農園、農牧地および牧草地適用を含む。病原体は、植物上の何れかであり得、本明細書中で説明されるものを含む。
【0130】
本開示のある実施形態は、土壌、植物、植物の一部、茎葉および/または種子への式Iの化合物または本化合物を含む組成物の適用を含む、植物病原性生物による攻撃からの植物の保護または植物病原性生物が感染した植物の処理のための、式Iの化合物の使用である。
【0131】
さらに、本開示の別の実施形態は、式Iの化合物および植物的に許容可能な担体材料を含む、植物病原性生物による攻撃から植物を保護するために、および/または植物病原性生物に感染した植物の処置に、有用な組成物である。
【0132】
本開示の化合物は、化合物としてまたは、本化合物を含む処方物としての何れかで、様々な公知の技術の何れかによって適用され得る。例えば、本化合物は、植物の商品価値に損害を及ぼすことなく、様々な真菌の調節のために、植物の根、種子または茎葉に適用され得る。
【0133】
本明細書中の化合物は、単独でまたは他の農業的に活性のある薬剤と組み合わせて使用され得る。本明細書中の化合物または組成物(および組成物)の使用は、エポキシコナゾール、テブコナゾール、フルキンコナゾール、フルトリアホール、メトコナゾール、ミクロブタニル、シクプロコナゾール(cycproconazole)、プロチオコナゾールおよびプロピコナゾールから選択されるアゾール系殺真菌剤などのさらなる活性薬剤をさらに含み得る。
【0134】
本明細書中の化合物または組成物(および組成物)の使用は、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、オリサストロビン、フルオキサストロビンおよびアゾキシストロビンの群から選択されるアゾール系殺真菌剤などのさらなる活性薬剤をさらに含み得る。
【0135】
好ましくは、本開示の化合物は、農業的にまたは植物的に許容可能な担体とともに式Iの化合物の1以上を含む処方物の形態で適用される。本明細書中の化合物を含む組成物は、例えば直接スプレー可能な水溶液、粉末、縣濁液、また高濃縮の水性、油性もしくは他の懸濁液もしくは分散液、乳液、油性分散液、ペースト、ダスト剤、拡散のための材料または顆粒剤の形態で、スプレー、噴霧、振り掛けるかまたは注入することによって、使用され得る。
【0136】
本開示は、化合物の1以上が殺真菌剤としての送達および使用のために処方され得る全ビヒクルを企図する。一般的には、処方物は、水性縣濁液または乳液として処方される。水性使用形態は、水を添加することによって、乳液濃縮物、縣濁液、ペースト、水和剤または水分散性顆粒剤から調製され得る。乳液、ペーストまたは油分散物を調製するために、そのままであるかまたは油もしくは溶媒中で溶解した物質を、湿潤剤、粘着付与物質、分散剤または乳化剤によって水中で均一化し得る。しかし、活性物質、湿潤剤、粘着付与物、分散剤または乳化剤および、必要に応じて、溶媒または油から構成される濃縮物を調製することも可能であり、これらの濃縮物は、水での希釈に適切である。
【0137】
水分散性顆粒剤を生成させるために成形され得る水和剤は、式Iの化合物の1以上、不活性担体および界面活性剤の完全な混合物を含む。水和剤中の化合物の濃度は、水和剤の総重量に対して約10重量パーセントから約90重量パーセント、より好ましくは約25重量%から約75重量%であり得る。水和剤処方物の調製において、本化合物は、プロフィライト(prophyllite)、タルク、チョーク、石膏、フラー土、ベントナイト、アタパルジャイト、デンプン、カゼイン、グルテン、モンモリロナイト粘土、珪藻土、精製シリケートなどの何らかの微細化固形物と化合され得る。このような操作において、微細化担体および界面活性剤は、一般的には化合物とブレンドされ、粉砕される。
【0138】
固形担体に活性成分(例えば本明細書中の化合物)を結合させることによって、顆粒剤、例えば、被覆された顆粒剤、含浸顆粒剤および均一な顆粒剤を調製し得る。固形担体は、鉱物土、例えば、シリカ、シリカゲル、珪酸塩、タルク、カオリン、石灰石、石灰、チョーク、ボール、黄土、粘土、白雲石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉末合成物質など、肥料、例えば硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素など、および植物性の生成物、例えば、穀物粉、樹皮粉、木粉および堅果殻粉、セルロース粉末などおよび他の固形担体である。
【0139】
本明細書中の化合物は、通常の錠剤、カプセル、固形物、液体、乳液、スラリー、油、微細な顆粒または粉末として処方され得、これらは、植物、田畑または他の農業区域への投与に適切である。好ましい実施形態において、本調合物は、担体または希釈剤中で1から95%(例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、25%、75%、80%、90%、95%)の本明細書中の化合物を含む。本明細書中で述べられる組成物は、メタロ酵素介在性の農学的な病害または障害を調節する(例えば調整する、阻害する)ために有効な量で、本明細書中で述べられる式の化合物ならびに、存在するならば、さらなる農業用薬剤を含む。
【0140】
あるアプローチにおいて、本明細書中の化合物は、カプセル化処方(液体または粉末)で提供される。カプセル材料での使用に適切な特定の材料としては、多孔性微粒子または物質、例えばシリカ、パーライト、タルク、クレイ、パイロフィライト、珪藻土、ゼラチンおよびジェルなど、ポリマー(例えばポリ尿素、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステルなど)、ポリマー性粒子またはセルロースが挙げられるが、これらに限定されない。これらは、例えば、壁を通じて本明細書中で特定される化合物を放出する、中空糸、中空管または管類、管類の開口部から本化合物を放出する毛細管類、様々な形状のポリマー性ブロック、例えば、ポリマーマトリクスから化合物を放出する、ストリップ、ブロック、錠剤、ディスク、不浸透性容器内で本化合物を保持し、正確に測定された浸透性膜を通じてそれを放出する膜系および前出のものの組み合わせを含む。このような調剤組成物の例は、ポリマー基板、ポリ塩化ビニルペレットおよび微小毛細血管である。
【0141】
カプセル化過程は、一般的には化学的または機械的なものとして分類される。カプセル化のための化学的過程の例は、複合コアセルベーション、ポリマー−ポリマー不適合、液体媒質中での界面重合、インシトゥ重合、液中乾燥、液体媒質中での熱およびイオン性ゲル化、液体媒質中での脱溶媒和、デンプンに基づく化学的過程、シクロデキストリン中での閉じ込めおよびリポソームの形成を含むが、これらに限定されない。カプセル化のための機械的過程の例は、噴霧乾燥、噴霧冷却、流動床、静電沈着、遠心押出、回転盤または回転縣濁液分離(rotational suspension separation)、環状噴流カプセル化、液体−気体または固形物−気体界面における重合、溶媒蒸発、圧力押出または溶媒抽出槽への噴霧を含むが、これらに限定されない。
【0142】
マイクロカプセルは、本明細書中の活性化合物の長期放出にも適切である。マイクロカプセルは、コーティングまたは殻に取り囲まれたコア物質または活性成分を含有する小型粒子である。マイクロカプセルのサイズは、一般的には1から1000μmで変動し、1μmよりも小さいカプセルはナノカプセルとして分類され、1000μmよりも大きいカプセルはマクロカプセルとして分類される。コアとなるペイロードは通常、0.1から98重量%で変動する。マイクロカプセルは、様々な構造(連続的コア/殻、多核または一体型)を有し得、不規則または幾何学的な形状を有し得る。
【0143】
別のアプローチにおいて、本明細書中の化合物は、油性の送達系で提供される。油放出基質は、植物および/または鉱物油を含む。ある実施形態において、基質は、組成物を水中で容易に分散可能にする界面活性剤も含有し;このような薬剤は、湿潤剤、乳化剤、分散剤などを含む。
【0144】
本発明の化合物は乳液としても提供され得る。乳液処方物は、油中水(w/o)または水中油(o/w)としても見出され得る。液滴のサイズは、ナノメータースケール(コロイド状分散液)から数百μmまで変動し得る。様々な界面活性剤および増粘剤は通常、液滴のサイズを調整し、乳液を安定化し、放出を変化させるために処方中に組み込まれる。
【0145】
式Iの化合物の乳化可能な濃度は、濃縮物の総重量に対して、適切な液体中で、化合物の約10重量パーセントから約50重量パーセントなど、好都合な濃度を含み得る。本化合物は、水−混和性溶媒または水−非混和性有機溶媒および乳化剤の混合物の何れかである、不活性担体中で溶解され得る。濃縮物は、水中油乳液の形態でスプレー混合物を生成させるために、水および油で希釈され得る。有用な有機溶媒としては、芳香族、特に石油の高沸点ナフタレンおよびオレフィン部分、例えば重質芳香族ナフタなどが挙げられる。他の有機溶媒、例えば、ロジン誘導体を含む、テルペン溶媒、脂肪族ケトン、例えばシクロヘキサノンなど、および複合アルコール、例えば2−エトキシエタノールなども使用され得る。
【0146】
本明細書中で有利に使用され得る乳化剤は、当業者により容易に決定され得、様々な非イオン性、陰イオン、陽イオンおよび両性乳化剤または2以上の乳化剤のブレンド物を含む。乳剤において調製することにおいて有用な非イオン性乳化剤の例としては、ポリアルキレングリコールエーテルおよびアルキルおよびアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミンまたは脂肪酸とエチレンオキシド、プロピレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオールまたはポリオキシアルキレンで可溶化されたエトキシ化アルキルフェノールおよびカルボキシルエステルが挙げられる。陽イオン乳化剤としては、四級アンモニウム化合物および脂肪アミン塩が挙げられる。陰イオン乳化剤としては、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えばカルシウム)、油溶性塩または硫酸化ポリグリコールエーテルおよびリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩が挙げられる。
【0147】
本発明の化合物の乳剤を調製することにおいて使用され得る代表的な有機液体は、芳香族液体、例えばキシレン、プロピルベンゼン留分;または混合ナフタレン留分、鉱物油、置換芳香有機液体、例えばフタル酸ジオクチルなど;ケロセン;様々な脂肪酸のジアルキルアミド、特に脂肪グリコールのジメチルアミドおよびグリコール誘導体、例えばジエチレングリコールの、n−ブチルエーテル、エチルエーテルまたはメチルエーテル、トリエチレングリコールのメチルエーテル、石油留分または炭化水素、例えば鉱物油など、芳香族溶媒、パラフィン油など;植物油、例えば、大豆油、菜種油、オリーブ油、ヒマシ油、ヒマワリ種子油、ココナツ油、トウモロコシ油、綿実油、亜麻仁油、ヤシ油、ピーナツ油、ベニバナ油、ゴマ油、キリ油など;上記植物油のエステルなどである。乳剤の調製において2以上の有機液体の混合物も使用され得る。有機液体としては、キシレンおよびプロピルベンゼン留分が挙げられ、いくつかの場合においてはキシレンが最も好ましい。界面活性分散剤は、一般に、液体処方物において、化合物の1以上と分散剤の合計重量に対して0.1から20重量%の量で使用され得る。本処方物はまた、他の相溶性添加物、例えば植物成長調整剤および農業で使用される他の生物学的活性化合物も含有し得る。
【0148】
水性縣濁液は、水性縣濁液の総重量に対して約5から約50重量パーセントの範囲の濃度で、水性ビヒクル中で分散される式Iの水に不溶性の1以上の化合物の縣濁液を含む。縣濁液は、化合物の1以上を微細に粉砕し、水および、上記で論じたものと同じタイプのものから選択される界面活性剤から構成されるビヒクルに粉砕した材料をしっかり混合することによって調製される。水性ビヒクルの密度および粘度を向上させるために、無機塩および合成または天然ゴムなど、他の成分も添加され得る。水性混合物を調製し、サンドミル、ボールミルまたはピストン型ホモジェナイザーなどの器具中でそれを均一化することによって、同時に粉砕し、混合することが最も有効であることが多い。
【0149】
水性乳液は、一般的には水性乳液の総重量に対して約5から約50重量パーセントの範囲の濃度で水性ビヒクル中で乳化される1以上の水に不溶性の殺虫性活性成分の乳液を含む。殺虫性活性成分が固形物である場合、水性乳液の調製前に、これは適切な水−非混和性溶媒中で溶解されなければならない。一般的には上述のような乳液の形成および安定化を助ける界面活性剤を含めて、液体殺虫性活性成分またはその水−非混和性溶液を水性媒体に乳化することによって、乳液を調製する。これは、高せん断ミキサーまたはホモジェナイザーによってもたらされる激しい混合によって遂行されることが多い。
【0150】
式Iの化合物は、顆粒処方物としても適用され得、これは土壌への適用に特に有用である。顆粒処方物は、一般に、完全にまたは大部分、粗く分割された不活性材料、例えばアタパルジャイト、ベントナイト、珪藻岩、粘土または同様の安価な物質などからなる不活性担体中で分散された本化合物の顆粒処方物の総重量に対して約0.5から約10重量パーセントを含有する。このような処方物は、通常、適切な溶媒中で本化合物を溶解させ、約0.5から約3mmの範囲の適切な粒径に予め形成された顆粒担体にこれを適用することによって調製される。適切な溶媒は、本化合物が実質的にまたは完全に可溶性である溶媒である。このような処方物は、担体および化合物および溶媒の軟塊またはペーストを作製し、押し潰し、乾燥させて、望ましい顆粒を得ることによっても調製され得る。
【0151】
あるいは、本発明の化合物はまた、固形錠剤中でも処方され得、油、タンパク質/炭水化物材料(好ましくは植物性)、甘味料およびメタロ酵素介在性の農学的病害または障害の予防または処置に有用な活性成分を含む(および好ましくは基本的にこれらからなる。)。ある実施形態において、本発明は、固形錠剤を提供し、油、タンパク質/炭水化物材料(好ましくは植物性)、甘味料およびメタロ酵素介在性の農学的病害または障害の予防または処置に有用な活性成分(例えば本明細書中の化合物またはそれらの組み合わせもしくは誘導体)を含む(および好ましくは基本的にこれらからなる。)。錠剤は、一般的には、約4から40重量%(例えば5重量%、10重量%、20重量%、30重量%、40重量%)の油(例えば植物油、例えば、トウモロコシ、ヒマワリ、ピーナツ、オリーブ、グレープシード、キリ、カブ、大豆、綿実、クルミ、パーム、ヒマシ、ショクヨウカヤツリ、へーゼルナッツ、アボカド、ゴマ、ハズ、カカオ、亜麻仁、菜種およびキャノーラ油およびそれらの水素化誘導体;石油系油(例えばパラフィンおよびワセリンなど)および他の水非混和性炭化水素(例えばパラフィン)を含有する。錠剤は、約5から40重量%(例えば5%、10%、20%、30%、40%)の植物性タンパク質/炭水化物材料をさらに含有する。本材料は、炭水化物部分(例えば小麦、ライ麦、大麦、オート麦、トウモロコシ、コメ、雑穀、モロコシ、粒餌、ソバ、アルファルファ、ミエルガ(mielga)、コーンミール、大豆粉、穀物粉、小麦ミドリング粉、フスマ、コーングルテンミール、藻類粉、ドライイースト、マメ、コメなどの穀物由来)およびタンパク質部分の両方を含有する。
【0152】
場合によっては、活性成分の送達を補助するために、または錠剤に適切な構造を与えるために、様々な賦形剤および結合剤が使用され得る。好ましい賦形剤および結合剤としては、無水ラクトース、微結晶セルロース、コーンスターチ、マグネシウムエステアレート(estearate)、カルシウムエステアレート(estearate)、亜鉛エステアレート(estearate)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびそれらの混合物が挙げられる。
【0153】
式Iの化合物を含有するダスト剤は、適切なダスト状農業用担体、例えば、カオリンクレイ、火山岩粉末などと粉末形態の化合物の1以上を念入りに混合することによって調製され得る。ダスト剤は、適切に、ダスト剤の総重量に対して約1から約10重量パーセントの化合物を含有し得る。
【0154】
本処方物は、標的となる作物および生物への化合物の沈着、湿潤および浸透を促進するために、補助界面活性剤をさらに含有し得る。これらの補助界面活性剤は、場合によっては、処方物の構成成分として、またはタンクミックスとして使用され得る。補助界面活性剤の量は、一般的には、水のスプレー体積に対して0.01から1.0体積パーセント、好ましくは0.05から0.5体積パーセント、変動する。適切なアジュバント界面活性剤としては、エトキシ化ノニルフェノール、エトキシ化合成または天然アルコール、エステルまたはスルホコハク酸の塩、エトキシ化有機ケイ素、エトキシ化脂肪アミン、鉱物油または植物油との界面活性剤のブレンド物、穀物油濃縮物(鉱物油(85%)+乳化剤(15%));ノニルフェノールエトキシレート;ベンジルココアルキルジメチル四級アンモニウム塩;石油炭化水素、アルキルエステル、有機酸および陰イオン界面活性剤のブレンド物;C
9−C
11アルキルポリグリコシド;リン酸化アルコールエトキシレート;天然の一級アルコール(C
12−C
16)エトキシレート;ジ−sec−ブチルフェノールEO−POブロックコポリマー;ポリシロキサン−メチルキャップ;ノニルフェノールエトキシレート+尿素硝安;乳化メチル化種子油;トリデシルアルコール(合成)エトキシレート(8EO);タロウアミンエトキシレート(15EO);PEG(400)ジオレエート−99が挙げられるが、これらに限定されない。本処方物は、開示が明白に本明細書中に参照により組み込まれる、米国特許出願第11/495,228号に記載のものなどの水中油乳液も含み得る。
【0155】
本処方物は、場合によっては、他の殺虫性化合物を含有する組み合わせを含み得る。このようなさらなる殺虫性化合物は、適用のために選択され、本化合物の活性に対して拮抗しない媒体中で本発明の化合物と適合する、殺真菌剤、殺昆虫剤、除草剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤またはこれらの組み合わせであり得る。従って、このような実施形態において、他の殺虫性化合物は、同じかまたは異なる殺虫用途に対する、補助的毒性物質として使用される。併用における式Iの化合物および殺虫性化合物は、一般に、1:100から100:1の重量比で存在し得る。
【0156】
本開示の化合物はまた、殺真菌性混合物および相乗的なそれらの混合物を生成させるために、他の殺真菌剤とも合わせられ得る。本開示の殺真菌性化合物は、より多岐にわたる望ましくない病害を調節するために1以上の他の殺真菌剤と一緒に適用されることが多い。他の殺真菌剤と一緒に使用される場合、ここで主張される化合物は、他の殺真菌剤とともに処方され得るか、他の殺真菌剤とともにタンク混合され得るかまたは他の殺真菌剤と連続的に適用され得る。このような他の殺真菌剤は、2−(チオシアネートメチルチオ)−ベンゾチアゾール、2−フェニルフェノール、8−ヒドロキシキノリンサルフェート、アメトクトラジン、アミスルブロム、アンチマイシン、アンペロマイセス・キスカリス(Ampelomyces quisqualis)、アザコナゾール、アゾキシストロビン、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ−イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン−スルホネート(BABS)塩、重炭酸塩、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン−S、ホウ砂、ボルドー混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、カルシウムポリスルフィド、カプタホル、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、コニオスリウム・ミニタンス(Coniothyrium minitans)、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス−(ジチオカルバメート)、ジクロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾコートイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール−M、ジノブトン、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エタボキサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、フェンチンアセテート、フェンチンヒドロキシド、ファーバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、フルトリアフォル、フルキサピロキサド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル−アルミニウム、フベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチンアセテート、GY−81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリルサルフェート、イミベンコナゾール、イミノクタジン、イミノクタジントリアセテート、イミノクタジントリス(アルベシレート)、ヨードカルブ、イプコナゾール、イプフェンピラゾロン、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、ラミナリン、カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、クレソキシム−メチル、マンカッパー、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メフェノキサム、メパニピリム、メプロニル、メプチル−ジノカップ、塩化第二水銀、酸化第二水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メタラキシル−M、メタム、メタム−アンモニウム、メタム−カリウム、メタム−ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、メチルヨージド、メチルイソチオシアネート、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナーバム、ニトロタール−イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフレース、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン−銅、オキスポコナゾールフマレート、オキシカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンフルフェン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペンチオピラド、フェニル水銀アセテート、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、重炭酸カリウム、カリウムヒドロキシキノリンサルフェート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、レイノウトリア・サッカリネンシス(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2−フェニルフェノキシド、重炭酸ナトリウム、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP−Z071、SYP−Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート−メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメホン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナラート、バリフェナル、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、カンジダ・オレオフィラ(Candida oleophila)、フザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、グリオクラジウム(Gliocladium)種、フレビオプシス・ギガンテア(Phlebiopsis gigantea)、ストレプトミセス・グリセオビリディス(Streptomyces griseoviridis)、トリコデルマ(Trichoderma)種、(RS)−N−(3,5−ジクロロフェニル)−2−(メトキシメチル)−スクシンイミド、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,3,3−テトラフルオロアセトン水和物、1−クロロ−2,4−ジニトロナフタレン、1−クロロ−2−ニトロプロパン、2−(2−ヘプタデシル−2−イミダゾリン−1−イル)エタノール、2,3−ジヒドロ−5−フェニル−1,4−ジチ−イン1,1,4,4−テトラオキシド、2−メトキシエチル水銀アセテート、2−メトキシエチル水銀クロリド、2−メトキシエチル水銀シリケート、3−(4−クロロフェニル)−5−メチルローダニン、4−(2−ニトロプロプ−1−エニル)フェニルチオシアナテム(thiocyanateme)、アンプロピルフォス、アニラジン、アジチラム、バリウムポリスルフィド、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル、ベンザマクリル−イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ビス(メチル水銀)サルフェート、ビス(トリブチルスズ)オキシド、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメートサルフェート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クリンバゾール、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブトラゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリムホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム(ethirim)、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、フルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール−シス、フルメシクロックス、フロファナート、グリオジン、グリセオフルビン、ハラクリナート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパムホス(isopamphos)、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバックス、ミルネブ、無水ムコクロル酸、ミクロゾリン、N−3,5−ジクロロフェニル−スクシンイミド、N−3−ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N−エチルメルクリオ−4−トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、フェニル水銀ニトレート、ホスジフェン(phosdiphen)、ピコリナミドUK−2A及びその誘導体、プロチオカルブ、プロチオカルブ塩酸塩、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール、キナセトールサルフェート、キナザミド、キンコナゾール、ラベンザゾール、サリチルアニリド、SSF−109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオール、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、ウルバシド及びザリラミドおよびそれらの何らかの組み合わせを含み得る。
【0157】
さらに、本発明の化合物は、殺虫性混合物および相乗的なそれらの混合物を生成させるために、適用のために選択され、本化合物の活性に対して拮抗しない媒体中で本発明の化合物と適合性である、殺昆虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺節足動物剤、殺菌剤またはこれらの組み合わせを含む他の殺虫剤と合わせられ得る。本開示の殺真菌性化合物は、より多岐にわたる望ましくない害虫を制御するために1以上の他の殺虫剤と一緒に適用され得る。他の殺虫剤と一緒に使用される場合、ここで主張される化合物は、他の殺虫剤とともに処方され得るか、他の殺虫剤とともにタンク混合され得るかまたは他の殺虫剤と連続的に適用され得る。典型的な殺昆虫剤としては、1,2−ジクロロプロパン、アバメクチン、アセフェート、アセタミプリド、アセチオン、アセトプロール、アクリナトリン、アクリロニトリル、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アルドリン、アレスリン、アロサミジン、アリキシカルブ、α−シペルメトリン、α−エクジソン、α−エンドスルファン、アミジチオン、アミノカルブ、アミトン、シュウ酸アミトン、アミトラズ、アナバシン、アチダチオン、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、アゾトエート、ヘキサフルオロケイ酸バリウム、バルトリン、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、β−シフルトリン、β−シペルメトリン、ビフェントリン、ビオアレトリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビストリフルロン、ボラックス、ホウ酸、ブロムフェンビンホス、ブロモシクレン、ブロモ−DDT、ブロモホス、ブロモホス−エチル、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、ブタチオホス、ブトカルボキシム、ブトネート、ブトキシカルボキシム、カズサホス、ヒ酸カルシウム、カルシウムポリスルフィド、カンフェクロル、カルバノレート、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタップ、カルタップ塩酸塩、クロラントラニリプロール、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、クロルジメホルム、クロルジメホルム塩酸塩、クロルエトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロロホルム、クロロピクリン、クロルホキシム、クロルプラゾホス、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クロルチオホス、クロマフェノジド、シネリンI、シネリンII、シネリン類、シスメトリン、クロエトカルブ、クロサンテル、クロチアニジン、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、クマホス、クミトエート、クロタミトン、クロトキシホス、クルホマート、クリオライト、シアノフェンホス、シアノホス、シアントエート、シアントラニリプロール、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、サイチオアート、DDT、デカルボフラン、デルタメトリン、デメフィオン、デメフィオン−O、デメフィオン−S、デメトン、デメトン−メチル、デメトン−O、デメトン−O−メチル、デメトン−S、デメトン−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアフェンチウロン、ジアリホス、珪藻土、ダイアジノン、ジカプトン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス、ジクレジル、ジクロトホス、ジシクラニル、ディルドリン、ジフルベンズロン、ジロール、ジメフルトリン、ジメフォックス、ジメタン、ジメトエート、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジネックス、ジネックス−ジクレキシン、ジノプロップ、ジノサム、ジノテフラン、ジオフェノラン、ジオキサベンゾホス、ジオキサカルブ、ジオキサチオン、ジスルホトン、ジチクロホス、d−リモネン、DNOC、DNOC−アンモニウム、DNOC−カリウム、DNOC−ナトリウム、ドラメクチン、エクジステロン、エマメクチン、安息香酸エマメクチン、EMPC、エムペントリン、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エポフェノナン、エプリノメクチン、エスデパレトリン(esdepallethrine)、エスフェンバレレート、エタホス、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエート−メチル、エトプロホス、ギ酸エチル、エチル−DDD、二臭化エチレン、二塩化エチレン、エチレンオキシド、エトフェンプロックス、エトリムホス、EXD、ファムフール、フェナミホス、フェナザフロル、フェンクロルホス、フェネタカルブ、フェンフルトリン、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノキサクリム、フェノキシカルブ、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン−エチル、フェンバレレート、フィプロニル、フロメトキン、フロニカミド、フルベンジアミド、フルコフロン、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス、フルフィプロール、フルピラジフロン、フルバリネート、ホノホス、ホルメタネート、ホルメタネート塩酸塩、ホルモチオン、ホルムパラネート、ホルムパラネート塩酸塩、ホスメチラン、ホスピレート、ホスチエタン、フラチオカルブ、フレトリン、ガンマ−シハロトリン、ガンマ−HCH、ハルフェンプロックス、ハロフェノジド、HCH、HEOD、ヘプタクロル、ヘプテノホス、ヘテロホス、キサフルムロン、HHDN、ヒドラメチルノン、シアン化水素、ヒドロプレン、ヒキンカルブ、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ヨードメタン、IPSP、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス、イソドリン、イソフェンホス、イソフェンホス−メチル、イソプロカルブ、イソプロチオラン、イソチオエート、イソキサチオン、イベルメクチン、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ヨードフェンホス、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、幼若ホルモンIII、ケレバン、キノプレン、ラムダ−シハロトリン、ヒ酸鉛、レピメクチン、レプトホス、リンデン、リリムホス、ルフェヌロン、リチダチオン、マラチオン、マロノベン、マジドックス、メカルバム、メカルホン、メナゾン、メペルフルトリン、メホスホラン、塩化第一水銀、メスルフェンホス、メタフルミゾン、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトクロトホス、メソミル、メトプレン、メトキシクロル、メトキシフェノジド、臭化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトフルトリン、メトルカルブ、メトキサジアゾン、メビンホス、メキサカルベート、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、ミパフォックス、ミレックス、モロスルタップ(molosultap)、モノクロトホス、モノメヒポ(monomehypo)、モノスルタップ、モルホチオン、モキシデクチン、ナフタロホス、ナレド、ナフタレン、ニコチン、ニフルリジド、ニテンピラム、ニチアジン、ニトリラカルブ、ノバルロン、ノビフルムロン、オメトエート、オキサミル、オキシデメトン−メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、パラ−ジクロロベンゼン、パラチオン、パラチオン−メチル、ペンフルロン、ペンタクロロフェノール、ペルメトリン、フェンカプトン、フェノトリン、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメット、ホスニクロル、ホスファミドン、ホスフィン、ホキシム、ホキシム−メチル、ピリメタホス、ピリミカルブ、ピリミホス−エチル、ピリミホス−メチル、亜ヒ酸カリウム、チオシアン酸カリウム、pp’−DDT、プラレトリン、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、プリミドホス、プロフェノホス、プロフルラリン、プロマシル、プロメカルブ、プロパホス、プロペタムホス、プロポクスル、プロチダチオン、プロチオホス、プロトエート、プロトリフェンブト、ピラクロホス、ピラフルプロール、ピラゾホス、ピレスメトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、ピレトリン類、ピリダベン、ピリダリル、ピリダフェンチオン、ピリフルキナゾン、ピリミジフェン、ピリミテート、ピリプロール、ピリプロキシフェン、クアッシア、キナルホス、キナルホス−メチル、キノチオン、ラフォキサニド、レスメトリン、ロテノン、リアニア、サバディラ、シュラダン、セラメクチン、シラフルオフェン、シリカゲル、亜ヒ酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、ソファミド、スピネトラム、スピノサド、スピロメシフェン、スピロテトラマト、スルコフロン、スルコフロン−ナトリウム、スルフルラミド、スルホテップ、スルホキサフロール、フッ化スルフリル、スルプロホス、タウ−フルバリネート、タジムカルブ、TDE、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、TEPP、テラレトリン、テルブホス、テトラクロロエタン、テトラクロロビンホス、テトラメトリン、テトラメチルフルトリン、シータ−シペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス、チオカルボキシム、チオシクラム、シュウ酸チオシクラム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオスルタップ、チオスルタップ−二ナトリウム、チオスルタップ−一ナトリウム、ツリンギエンシン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トランスペルメトリン、トリアラテン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリクロルメタホス−3、トリクロロナート、トリフェノホス、トリフルムロン、トリメタカルブ、トリプレン、バミドチオン、バニリプロール、XMC、キシリルカルブ、ゼータ−シペルメトリン、ゾラプロホスおよびそれらの何らかの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0158】
さらに、本発明の化合物は、殺虫性混合物および相乗的なそれらの混合物を生成させるために、適用のために選択され、本化合物の活性に対して拮抗しない媒体中で本発明の化合物と適合する除草剤と合わせられ得る。本開示の殺真菌性化合物は、多岐にわたる望ましくない植物を調節するために、1以上の除草剤と一緒に適用され得る。除草剤と一緒に使用される場合、ここで主張される化合物は、除草剤とともに処方され得るか、除草剤とともにタンク混合されるかまたは除草剤と連続的に適用され得る。典型的な除草剤としては、4−CPA;4−CPB;4−CPP;2,4−D;3,4−DA;2,4−DB;3,4−DB;2,4−DEB;2,4−DEP;3,4−DP;2,3,6−TBA;2,4,5−T;2,4,5−TB;アセトクロル、アシフルオルフェン、アクロニフェン、アクロレイン、アラクロル、アリドクロル、アロキシジム、アリルアルコール、アロラク、アメトリジオン、アメトリン、アミブジン、アミカルバゾン、アミドスルフロン、アミノシクロピラクロル、アミノピラリド、アミノプロホス−メチル、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アニスロン、アスラム、アトラトン、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、アジプロトリン、バルバン、BCPC、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスリド、ベンタゾン、ベンザドクス、ベンズフェンジゾン、ベンジプラム、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナプ、ベンンゾフルオル、ベンゾイルプロップ、ベンズチアズロン、ビシクロピロン、ビフェノクス、ビラナホス、ビスピリバク、ホウ砂、ブロマシル、ブロモボニル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロムピラゾン、ブタクロル、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロル、ブチダゾール、ブチウロン、ブトラリン、ブトロキシジム、ブツロン、ブチレート、カコジル酸、カフェンストロール、塩素酸カルシウム、カルシウムシアナミド、カムベンジクロル、カルバスラム、カルベタミド、カルボキサゾールクロルプロカルブ、カルフェントラゾン、CDEA、CEPC、クロメトキシフェン、クロラムベン、クロラノクリル、クロラジホップ、クロラジン、クロルブロムロン、クロルブファム、クロレツロン、クロルフェナク、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、クロリダゾン、クロリムロン、クロルニトロフェン、クロロポン、クロロトルロン、クロロクスロン、クロロキシニル、クロルプロファム、クロルスルフロン、クロルタール、クロルチアミド、シニドン−エチル、シンメチリン、シノスルフロン、シサニリド、クレトジム、クリオジネート、クロジナホップ、クロホップ、クロマゾン、クロメプロップ、クロプロップ、クロプロキシジム、クロピラリド、クロランスラム、CMA、硫酸銅、CPMF、CPPC、クレダジン、クレゾール、クミルロン、シアナトリン、シアナジン、シクロエート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シクルロン、シハロホップ、シペルコート、シプラジン、シプラゾール、シプロミド、ダイムロン、ダラポン、ダゾメット、デラクロル、デスメジファム、デスメトリン、ジアレート、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロラルウレア、ジクロルメート、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ‐P、ジクロホップ、ジクロスラム、ジエタムコート、ジエタチル、ジフェノペンテン、ジフェノクスロン、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド‐P、ジメキサノ、ジミダゾン、ジニトラミン、ジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、ジフェナミド、ジプロペトリン、ジクワット、ジスル、ジチオピル、ジウロン、DMPA、DNOC、DSMA、EBEP、エグリナジン、エンドタール、エプロナズ、EPTC、エルボン、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エチジムロン、エチオレート、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシスルフロン、エチノフェン、エトニプロミド、エトベンザニド、EXD、フェナスラム、フェノプロップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ−P、フェノキサスルホン、フェンテラコール、フェンチアプロップ、フェントラザミド、フェヌロン、硫酸第一鉄、フラムプロップ、フラムプロップ−M、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ−P、フルアゾレート、フルカルバゾン、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェニカン、フルフェンピル、フルメトスラム、フルメジン、フルミクロラク、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロミジン、フルオロニトロフェン、フルオチウロン、フルポキサム、フルプロパシル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルルタモン、フルチアセット、ホメサフェン、ホラムスルフロン、ホサミン、フリロキシフェン、グルホシネート、グルホシネート−P、グリホサート、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロキシジン、ハロキシホップ、ハロキシホップ−P、ヘキサクロロアセトン、ヘキサフルレート、ヘキサジノン、イマザメタベンズ、イマザモクス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードボニル、ヨードメタン、ヨードスルフロン、イオフェンスルフロン、イオキシニル、イパジン、イプフェンカルバゾン、イプリミダム、イソカルバミド、イソシル、イソメチオジン、イソノルロン、イソポリネート、イソプロパリン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサクロルトール、イソキサフルトール、イソキサピリホップ、カルブチレート、ケトスピラドクス、ラクトフェン、レナシル、リヌロン、MAA、MAMA、MCPA、MCPA−チオエチル、MCPB、メコプロップ、メコプロップ−P、メジノテルブ、メフェナセット、メフルイジド、メソプラジン、メソスルフロン、メソトリオン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロル、メタゾスルフロン、メトフルラゾン、メタベンズチアズロン、メタルプロパリン、メタゾール、メチオベンカルブ、メチオゾリン、メチウロン、メトメトン、メトプロトリン、臭化メチル、メチルイソチイオシアネート、メチルジムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトラクロル、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、モリネート、モナリド、モニソウロン、モノクロロ酢酸、モノリヌロン、モヌロン、モルファムコート、MSMA、ナプロアニリド、ナプロパミド、ナプタラム、ネブロン、ニコスルフロン、ニピラクロフェン、ニトラリン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、ノルフルラゾン、ノルロン、OCH、オルベンカルブ、オルト−ジクロロベンゼン、オルトスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサピラゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメホン、オキシフルオルフェン、パラフルロン、パラコート、ペブレート、ペラルゴン酸、ペンジメタリン、ペノキシスラム、ペンタクロロフェノール、ペンタノクロル、ペントキサゾン、ペルフルイドン、ペトキサミド、フェニソファム、フェンメジファム、フェンメジファム−エチル、フェノベンズロン、酢酸フェニル水銀、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロフォス、亜ヒ酸カリウム、アジ化カリウム、シアン酸カリウム、プレチラクロル、プリミスルフロン、プロシアジン、プロジアミン、プロフルアゾール、プロフルラリン、プロホキシジム、プログリナジン、プロメトン、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパクイザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロル、プロポキシカルバゾン、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルファリン、プロスルホカルブ、プロスルフロン、プロキサン、ピリナクロル、ピダノン、ピラクロニル、ピラフルフェン、ピラスルホトール、ピラゾリネート、ピラゾスルフロン、ピラゾキシフェン、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリクロル、ピリダホル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバク、ピリミスルファン、ピリチオバク、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラク、キノクラミン、キノナミド、キザロホップ、キザロホップ−P、ロデタニル、リムスルフロン、サフルフェナシル、S−メトラクロル、セブチラジン、セクブメトン、セトキシジム、シズロン、シマジン、シメトン、シメトリン、SMA、亜ヒ酸ナトリウム、アジ化ナトリウム、塩素酸ナトリウム、スルコトリオン、スルファルレート、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホスルフロン、硫酸、スルグリカピン、スウェップ、TCA、テブタム、テブチウロン、テフリルトリオン、テムボトリオン、テプラロキシジム、テルバシル、テルブカルブ、テルブクロル、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テトラフルロン、テニルクロル、チアザフルロン、チアゾピル、チジアジミン、チジアズロン、チエンカルバゾン−メチル、チフェンスルフロン、チオベンカルブ、チオカルバジル、チオクロリム、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアファモン、トリ−アレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリカムバ、トリクロピル、トリジファン、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリホップ、トリホプシメ、トリヒドロキシトリアジン、トリメツロン、トリプロピンダン、トリタクトリトスルフロン、ベルノレートおよびキシラクロルが挙げられるがこれらに限定されない。
【0159】
本開示の別の実施形態は、真菌攻撃を制御または予防するための方法である。この方法は、土壌、植物、根、茎葉、種子または真菌部位に、または感染が予防されるべき位置に、殺真菌に有効な量の式Iの化合物の1以上を適用すること(例えば穀類植物に適用すること)を含む。本化合物は、低植物毒性を示しながら殺真菌性レベルで、様々な植物の処理に適切である。本化合物は、保護剤および/または根絶剤方式の両方で有用であり得る。
【0160】
本化合物は、特に農業用途に対して顕著な殺真菌性効果を有することが分かった。本化合物の多くは、農作物および園芸植物との使用に対して特に有効である。さらなる有益性としては、植物の健康向上;植物の収穫率の向上(例えばバイオマス上昇および/または価値のある成分の含量向上);植物の生長力向上(例えば、植物成長の向上および/または葉の緑色を濃くすること);植物品質の向上(例えば、ある種の成分の含量および組成の向上);および植物の非生物および/または生物ストレスに対する耐性向上が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0161】
式Iの組成物は、病原体誘導性病害に対して有効であり得、植物真菌病原体は、ブルメリア(Blumeria)、ポドスフェラ(Podosphaera)、スフェロテカ(Sphaerotheca)、ウンチヌラ(Uncinula)、エリシフェ(Erysiphe)、プシニア(Puccinia)、ファコスポラ(Phakopsora)、ギムノスポランギウム(Gymnosporangium)、ヘミレイア(Hemileia)、ウロミセス(Uromyces)、アルテルナリア(Alternaria)、セルコスポラ(Cercospora)、クラドスポリウム(Cladosporium)、コクリオボルス(Cochliobolus)、コレトトリクム(Colletotrichum)、マグナポルテ(Magnaporthe)、ミコスファエレラ(Mycosphaerella)、フェオスフェリア(Phaeosphaeria)、ピレノフォラ(Pyrenophora)、ラムラリア(Ramularia)、リンコスポリウム(Rhyncosporium)、セプトリア(Septoria)、ベンチュリア(Venturia)、ウスチラゴ(Ustilago)、アスペルギルス(Aspergillus)、ペニシリウム(Penicillium)、ドレヒスレラ(Drechslera)、フサリウム(Fusarium)、ボトリチス(Botrytis)、ジベレラ(Gibberella)、リゾトニア(Rhizoctonia)、シュードセルコスポレラ(Pseudocercosporella)、スクレロチニア(Sclerotinia)、ヘルミントスポリウム(Helminthosporium)、スタグノスポラ(Stagonospora)、エキセロヒルム(Exserohilum)およびピリキュラリア(Pyricularia)から選択される少なくとも1つの属に属する。ベンチュリア・イナクアリス(Venturia inaequalis)、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola)、ラッカセイ斑点病(セルコスポラ・アラキジコラ(Cercospora arachidicola))、コレトトリクム・ラゲナリウム(Colletotrichum lagenarium)、プクシニア・グラミニス(Puccinia graminis)f.sp.トリチシ(tritici)、プクシニア・レコンジタ・トリチシ(Puccinia recondita tritici)、ウンチヌラ・ネカトール(Uncinula necator)、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)およびミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)などの病原体は、式Iの組成物によって制御され得る。さらに、式Iの組成物は、リンゴ黒星病、小麦の葉枯病、テンサイの斑点病、ピーナツの斑点病、キュウリ炭疽病、小麦さび病、ブドウうどんこ病、小麦うどんこ病およびバナナ斑葉病を含む病害を予防するかまたは制御することにおいて有効であり得る。
【0162】
本発明は、農業もしくは植物病害または障害の処置または予防のためのキットを提供する。ある実施形態において、本キットは、現場の植物(site plant)に対する送達に適切な形態の有効量の本明細書中の化合物を含有する組成物を含む。いくつかの実施形態において、本キットは、本明細書中で記載のような化合物(例えば本明細書中の何れかの式のもの)を含有する容器を含み;このような容器は、箱、アンプル、瓶、バイアル、チューブ、バッグ、ポーチ、ブリスターパックまたは当技術分野で公知の他の適切な容器形態であり得る。このような容器は、プラスチック、ガラス、ラミネート加工紙、金属箔または化合物を保持するのに適切な他の材料から作製され得る。
【0163】
望ましい場合、本発明の化合物は、それを植物、田畑または他の農業区域に投与するための説明書と一緒に提供される。本説明書は、一般に、メタロ酵素介在性の農業病害または障害の処置または予防のための組成物の使用に関する情報を含む。その他の実施形態において、本説明書は、次のもの:化合物の説明;投与スケジュールおよびメタロ酵素介在性の農業病害または障害の処置または予防のための投与;事前注意;警告;研究実験の説明;および/または参考文献のうち少なくとも1つを含む。本説明書は、(存在する場合は)容器に直接、または容器に添付されるラベルとして、または、容器中にもしくは容器とともに供給される、個別のシート、パンフレット、カードもしくはホルダーとして、印刷され得る。
【0164】
本開示の化合物は、病害を阻害し植物的に許容可能な量での植物との使用において有効であり得る。「病害を阻害する、および植物的に許容可能な量」という用語は、制御が所望される植物病害を殺滅するかまたは阻害するが、植物に対して顕著に毒性ではない化合物の量を指す。この量は、一般に約0.1から約1000ppm(パーツ・パー・ミリオン)であり、1から500ppmが好ましい。必要とされる化合物の正確な量は、制御しようとする真菌病害、使用される処方物のタイプ、施用方法、特定の植物種、気候条件などとともに変動する。適切な施用率は、一般的には約0.10から約4ポンド/エーカー(約0.01から0.45グラム/平方メートル、g/m
2)の範囲である。
【0165】
本明細書中で与えられる何らかの範囲または所望の値は、本明細書中の教示の理解のために、熟練者にとって明らかなように、求められる効果を失うことなく拡張するかまたは変更し得る。
【0166】
実施例
ここで、限定するものとして解釈されるべきものではない具体例を用いて本発明を明らかにする。
【0167】
全般的な実験手順
本明細書中のスキーム中の構造における可変要素の定義は、本明細書中で説明される式中の対応する位置のものと同等である。
【0168】
アゾール標的の合成
【化3】
下記で示される(スキーム1)例となる合成を使用して、アゾール標的(式I)の合成を遂行し得る。官能性ハロ芳香族出発物質(例えばA)から出発して、下記の2−ピリジンの例(D)に加えて、幅広い範囲のアレーンおよび複素環を調製し得る。この例の目的に対して、式I中のR
4はハロゲン化ベンゼン部分である。
【0169】
式Iの標的の例となる合成は、銅活性化エチル−ブロモ−アセテートとのAの縮合で始まり、続いて初期エチルエステル生成物のリチオ化ブロモジフルオロベンゼンとの縮合を行い、ケトンBを得る(スキーム1)。このケトンをジアゾメタンでエポキシ化し、Cを得る。水性処理時に対応するボロン酸を得るためにエポキシドCをn−ブチルリチウム/ホウ酸トリメチルで開環させることによって、アルコール生成物Dが得られ;オキソンでの酸化を介してこの中間体をアルコールに変換する。必要な臭化ベンジル(R
5−Br;置換ベンジルエーテル)を用いたアルキル化またはアリール−ボロン酸カップリング(置換フェニルエーテル)を介して、アルコール中間体Dを対応するエーテル(X=O)に変換し得る。次いで、アゾールでエポキシドを開環させて、式Iの最終生成物を得る。
【0170】
スキーム1
【化4】
2−(5−ブロモピリジン−2−イル)−1−(2,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジフルオロエタノン(B)の合成
ジメチルスルホキシド(DMSO;35ミリリットル(mL))中の銅粉末(2.68グラム(g)、42.2ミリモル(mmol))の縣濁液に、エチル2−ブロモ−2,2−ジフルオロアセテート(2.70mL、21.10mmol)を添加し、混合物を室温(RT)で1時間撹拌した。次いで、2,5−ジブロモピリジン(2.50g、10.55mmol)を添加し、RTで15時間撹拌を継続した。反応混合物を水性(aq)塩化アンモニウム(NH
4Cl)で不活性化し、ジクロロメタン(CH
2Cl
2;3x25mL)で抽出した。合わせた有機層を水(H
2O)で洗浄し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(Na
2SO
4)上で乾燥させ、減圧下で濃縮して粗製生成混合物を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製(酢酸エチル(EtOAc)/ヘキサンで溶出)によって、エチルエステル中間体(2.40g、8.57mmol、81%)を薄黄色の油状物質として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.71(s,1H)、8.00(d,J=9.0Hz,1H)、7.64(d,J=9.0Hz,1H)、4.42−4.35(m,2H)、1.39−1.31(m,3H)。
【0171】
ジエチルエーテル(Et
2O;10mL)中の1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(1.65g、8.57mmol)の撹拌溶液に、連続的に−70℃でn−ブチルリチウム(n−BuLi、ヘキサン中2.3モラー(M);3.70mL、8.57mmol)および15分後にEt
2O(5mL)中の上記エステル(2.40g、8.57mmol)を添加した。反応混合物を−70℃で1時間撹拌し、RTに温め、さらに2時間撹拌した。反応混合物をaqNH
4Cl溶液で不活性化し、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2Oで洗浄し、塩水で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製化合物をカラムクロマトグラフィーにより精製し(EtOAc/ヘキサンで溶出)、ケトンB(1.30g、3.73mmol、43%)を黄色の液体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.62(s,1H)、8.08−8.04(m,2H)、7.74−7.70(m,1H)、7.05−6.95(m,1H)、6.88−6.78(m,1H).MS(ESI):m/z347、349[(M
++1)+2]。
【0172】
5−ブロモ−2−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン(C)
Et
2O(300mL)中のケトンB(1.30g、3.73mmol)の撹拌溶液に、0℃で新たに調製したジアゾメタンを添加し、混合物をRTに温めた。反応混合物を2時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、粗製生成混合物を得た。カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサンで溶出)により、オキシランC(800mg、2.20mmol、59%)を淡黄色固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.72(s,1H)、7.89(d,J=9.0Hz,1H)、7.39−7.35(m,2H)、6.86−6.83(m,1H)、6.77−6.74(m,1H)、3.44(s,1H)、2.98(s,1H).MS(ESI):m/z362、364[(M
++1)+2]。
【0173】
6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−オール(D)
無水Et
2O(250mL)中のn−BuLi(ヘキサン中1.5M;21mL、33.13mmol)の撹拌溶液に、−78℃でEt
2O(50mL)中の化合物C(8g、22.09mmol)の溶液を添加した。30分間撹拌した後、ホウ酸トリメチル(5mL、44.19mmol)を−78℃で反応混合物に添加し、さらに10分間撹拌を継続した。反応混合物をRTに温め、30分間撹拌した。反応混合物を酢酸(HOAc;40mL)で不活性化し、H
2O(120mL)で希釈し、RTで1時間撹拌した。2規定(N)水酸化ナトリウム(NaOH)の添加によって反応混合物を塩基性にし(pH〜12)、有機層を分離し、1N塩酸(HCl)で水層を酸性にした(pH〜6)。水層をCH
2Cl
2(2x500mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、対応するボロン酸(7g、21.4mmol、97%)を褐色固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ8.81(s,1H)、8.15(d,J=7.5Hz,1H)、7.47(d,J=8Hz,1H)、7.36−7.35(m,1H)、6.93−6.87(m,2H)、3.42(d,J=5.5Hz,1H)、2.99−2.98(m,1H).MS(ESI):m/z328.1[M
++1]。
【0174】
アセトン(5mL)中のボロン酸(0.6g、1.83mmol)の撹拌溶液に、RTでH
2O(5mL)中の過硫酸カリウム(K
2S
2O
8;1.12g、1.83mmol)の溶液を添加し、混合物を16時間撹拌した。出発物質の消費(薄層クロマトグラフィー(TLC)により)後、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、残渣をCH
2Cl
2(2x30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和(satd)重炭酸ナトリウム(NaHCO
3)溶液(5mL)および塩水(5mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製(SiO
2、100−200メッシュ;10%EtOAc/ヘキサンで溶出)により、アルコールD(0.3g、1.0mmol、54.6%)を白色固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.81(s,1H)、7.36−7.35(m,2H)、7.25(d,J=8Hz,1H)、6.84(t,J=8.5Hz,1H)、6.73(t,J=8.5Hz,1H)、3.39(d,J=5.5Hz,1H)、2.99(d,J=4.5Hz,1H).MS(ESI):m/z299[M
++1]。
【0175】
実施例1
【化5】
1−(5−(4−クロロ−2−フルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(1)
次の2段階の手順を使用して、1−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フルオロベンゼンを調製した。メチルアルコール(CH
3OH;15mL)中の4−クロロ−2−フルオロベンズアルデヒド(1.0g、6.31mmol)の撹拌溶液に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(NaBH
4;0.47g、12.6mmol)を添加した。反応混合物をRTで1時間撹拌した。出発物質の消費(TLCによる。)後、反応混合物を氷片で不活性化し、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣をH
2O(25mL)で希釈し、EtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ)、対応するアルコール(0.8g、5.0mmol、78.7%)を半固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.41(q,J=8.0、15.6Hz,1H)、7.17−7.05(m,2H)、4.73(d,J=6.2Hz,2H)、1.83(t,J=6.2Hz,1H)。
【0176】
無水Et
2O(10mL)中のアルコール(0.8g、5.0mol)の撹拌溶液に、0℃で三臭化リン(PBr
3;0.33mL、3.5mmol)を添加した。反応混合物をRTで3時間撹拌した。出発物質の消費(TLCによる。)後、反応混合物を氷片で不活性化し、水層をEtOAc(2x75mL)で抽出した。合わせた有機層をsatdNaHCO
3溶液で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、1−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フルオロベンゼン(0.6g、2.7mmol、54%)を淡黄色の液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.41(q,J=14.5,16.6Hz,1H)、7.15−7.07(m,2H)、4.46(s,2H)。
【0177】
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF;3mL)中のアルコールD(0.2g、0.66mmol)の撹拌溶液に、RTで1−(ブロモメチル)−4−クロロ−2−フルオロベンゼン(0.14g、0.66mmol)および炭酸カリウム(K
2CO
3;0.09g、0.66mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで徐々に加熱し、2時間撹拌した。出発物質の消費(TLCによる。)後、反応混合物をH
2Oで不活性化しEtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ;EtOAc/ヘキサンで溶出)、化合物E(0.25g、0.56mmol、85%)を白色固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.39(d,J=2.8Hz,1H)、7.46−7.27(m,4H)、7.25−7.17(m,2H)、6.88−6.68(m,2H)、5.14(s,2H)、3.43(d,J=5.2Hz,1H)、2.96(d,J=5.2Hz,1H)。
【0178】
DMF(4mL)中の化合物E(0.25g、0.56mmol)の撹拌溶液に、1H−テトラゾール(0.05g、0.85mmol)と、続いてK
2CO
3(0.07g、0.56mmol)をRT、不活性雰囲気下で添加した。反応混合物を65℃まで徐々に加熱し、24時間撹拌した。反応混合物をH
2Oで不活性化し、EtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ;EtOAc/ヘキサンで溶出)、1(0.07g、0.15mmol、26%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.25(d,J=2.0Hz,1H)、7.52(d,J=8.5Hz,1H)、7.49(s,1H)、7.41−7.30(m,3H)、7.20−7.16(m,2H)、6.77−6.73(m,1H)、6.67(t,J=3.4Hz,1H)、5.56(d,J=14Hz,1H)、5.14(s,2H)、5.08(d,J=14Hz,1H).MS(ESI):m/z512.1[M
++1].HPLC:98.07%。
【0179】
中間体Dおよび市販のまたは調製したベンジルまたはアルキルハロゲン化物(表1、出発物質参照)および市販のアゾールからの化合物1(実施例1)と同じ条件を用いて、表1の化合物19から74、83および113から118を調製した。
【0180】
実施例2
【化6】
1−(5−(2,4−ジフルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(2)
DMF(5mL)中のアルコールD(0.3g、1.0mmol)の撹拌溶液に、RTでK
2CO
3(0.27g、2.0mmol)および1−(ブロモメチル)−2,4−ジフルオロベンゼン(実施例13において調製したときのI−1;0.2g、1.0mmol)を添加した。反応混合物を70℃まで徐々に加熱し、5時間撹拌した。出発物質の消費後(TLCによる。)、揮発性物質を減圧下で蒸発させた。残渣をH
2O(5mL)で希釈し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ)、7%EtOAc/ヘキサンで溶出して、エーテル生成物(0.25g、0.59mmol、58.6%)を半固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.38(d,J=2.5Hz,1H)、7.48−7.35(m,3H)、7.27(d,J=2.5Hz,1H)、6.93−6.81(m,3H)、6.75(t,J=2.0Hz,1H)、5.14(s,2H)、3.42(d,J=5.5Hz,1H)、2.96(d,J=5.5Hz,1H).MS(ESI):m/z425[M
++1]。
【0181】
DMF(5mL)中のエーテル生成物(0.25g、0.58mmol)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気下にて1H−テトラゾール(0.06g、0.88mmol)、続いてK
2CO
3(0.08g、0.58mmol)を添加した。反応混合物を65℃まで徐々に加熱し、7時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し;残渣をH
2O(5mL)で希釈し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ)、20%EtOAc/ヘキサンで溶出して、2(0.11g、0.22mmol、38%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.74(s,1H)、8.25(d,J=3.0Hz,1H)、7.52(d,J=11.0Hz,2H)、7.45−7.41(m,1H)、7.36−7.31(m,2H)、6.95−6.90(m,1H)、6.90−6.86(m,1H)、6.77−6.73(m,1H)、6.88−6.85(m,1H)、5.57(d,J=14.5Hz,1H)、5.12(s,2H)、5.08(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z495[M
++1].HPLC:98.89%。
【0182】
実施例3
【化7】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(3−フルオロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(3)
化合物1と同様の方式で1−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゼン化合物から3を調製し、シロップ(0.02g、0.04mmol、15.5%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.25(d,J=2.5Hz,1H)、7.52(t,J=3.5Hz,2H)、7.40−7.26(m,3H)、7.17(d,J=9.5Hz,1H)、7.12−7.04(m,2H)、6.77−7.6.75(m,1H)、6.66(t,J=9.0Hz,1H)、5.56(d,J=14.0Hz,1H)、5.12(s,2H)、5.06(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z478.2[M
++1].HPLC:99.49%。
【0183】
実施例4
【化8】
1−(5−(4−クロロベンジルオキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(4)
化合物1と同様の方式で1−(ブロモメチル)−4−クロロベンゼンから化合物4を調製し、シロップ(0.04g、0.08mmol、28.7%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.23(d,J=2.0Hz,1H)、7.51(d,J=8.5Hz,2H)、7.40(d,J=8.5Hz,2H)、7.34−7.29(m,2H)、7.28(dd,J=9.0、3.0Hz,1H)、6.77−6.73(m,1H)、6.67(t,J=7.0Hz,1H)、5.55(d,J=14Hz,1H)、5.09(s,2H)、5.08(d,J=14.5Hz,2H).MS(ESI):m/z494.1[M
++1].HPLC:99.43%。
【0184】
実施例5
【化9】
4−(6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イルオキシ)ベンゾニトリル(5)
CH
2Cl
2(10mL)中の分子ふるい(0.5g、4Å)の撹拌縣濁液に、RTで4−(シアノフェニル)ボロン酸(0.24g、1.6mmol)、アルコールD(0.5g、1.6mmol)、酢酸銅(II)(Cu(OAc)
2;0.31g、1.6mmol)およびピリジン(0.65mL、8.0mmol)を連続的に添加した。反応混合物をRTで24時間撹拌した。出発物質の消費後(TLCによる。)、反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通してろ過し、Celite(登録商標)ベッドをCH
2Cl
2(10mL)で洗浄した。ろ液をsatd硫酸銅(II)(CuSO
4)溶液(25mL)で洗浄し、CH
2Cl
2(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4上で乾燥させた。ろ過および蒸発後、粗製物質をカラムクロマトグラフィー(SiO
2、100−200メッシュ;EtOAc/ヘキサンで溶出)に供し、F(0.1g、0.25mmol、15%)を液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.47(d,J=6.5Hz,1H)、7.72(d,J=6.5Hz,2H)、7.55−7.36(m,3H)、7.14−7.04(m,2H)、6.91−6.70(m,3H)、3.46(d,J=13.0Hz,1H)、3.01(d,J=5.0Hz,1H).MS(ESI):m/z401.5[M
++1]。
【0185】
DMF(2mL)中の化合物F(0.12g、0.3mmol)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気下にて1H−テトラゾール(0.03g、0.45mmol)および、次いでK
2CO
3(0.04g、0.3mmol)を添加した。反応混合物を60℃で16時間加熱した。反応混合物をH
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機層をNa
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた粗製物質をカラムクロマトグラフィーにより精製し(SiO
2、100−200メッシュ;EtOAc/ヘキサンで溶出)、5(0.03g、0.06mmol、21%)を黄色がかった液体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.25(d,J=2.5Hz,1H)、7.73(d,J=9.0Hz,2H)、7.64(d,J=9.0Hz,1H)、7.49−7.42(m,2H)、7.18(s,1H)、7.13(d,J=8.5Hz,2H)、6.83−6.74(m,2H)、5.40(d,J=14.0Hz,1H)、5.27(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z471.1[M
++1].HPLC:99.33%。
【0186】
中間体Dおよび市販のボロン酸(表1、出発物質参照)および市販のアゾールから、化合物5(実施例5)と同じ条件を使用して、表1の化合物75から82を調製した。
実施例6
【化10】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(4−フルオロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(6)
(4−フルオロフェニル)ボロン酸から化合物5と同様にして化合物6を調製し、固形物6(0.1g、0.22mmol、42.4%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.20(d,J=2.5Hz,1H)、7.53(d,J=9.0Hz,1H)、7.43−7.38(m,2H)、7.27(d,J=2.5Hz,1H)、7.26−7.03(m,4H)、6.79−6.70(m,2H)、5.49(d,J=14.5Hz,1H)、5.15(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z494.1[M
++1]。HPLC:99.43%。
【0187】
実施例7
【化11】
1−(5−(4−クロロフェノキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(7)
(4−クロロフェニル)ボロン酸から化合物5と同様にして化合物7を調製し、固形物(50mg、0.1mmol、35.7%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.22(d,J=2.5Hz,1H)、7.54(d,J=8.5Hz,1H)、7.46−7.37(m,3H)、7.30(dd,J=3.0、9.0Hz,1H)、7.04−7.00(m,2H)、6.80−6.77(m,1H)、6.76−6.71(m,1H)、5.49(d,J=14.5Hz,1H)、5.16(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z479[M
++1].HPLC:98.43%。
【0188】
実施例8
【化12】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−メトキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(8):
2−ブロモ−5−メトキシピリジンから化合物1と同様の方式で化合物8を調製し、黄褐色の固形物(28mg、10%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.74(s,1H)、8.19(s,1H)、7.63(br s,1H)、7.51(d,J=8.5Hz,1H)、7.34−7.33(m,1H)、7.24−7.23(m,1H)、6.75−6.74(m,1H)、6.67−6.66(m,1H)、5.58(d,J=14.0Hz,1H)、5.07(d,J=14.0Hz,1H)、3.88(s,3H).MS(ESI):m/z382[M
+−1].HPLC:92.37%。
【0189】
実施例9
【化13】
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)ベンゾニトリル(9)
4−(ブロモメチル)ベンゾニトリルから化合物1と同様の方式で化合物9を調製し、白色固形物(80mg、33%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.24(s,1H)、7.72(d,J=7.5Hz,2H)、7.75−7.52(m,3H)、7.43(br s,1H)、7.39−7.35(m,1H)、7.31−7.29(m,1H)、6.78−6.74(m,1H)、6.70−6.67(m,1H)、5.51(d,J=14.0Hz,1H)、5.18(s,2H)、5.13(d,J=14.0Hz,1H).MS(ESI):m/z485[M
++1].HPLC:97.12%。
【0190】
中間体Dから化合物9(実施例9)と同じ条件を使用して、表1の化合物83を調製した。
【0191】
実施例10
【化14】
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)メチル)−2−フルオロベンゾニトリル(10)
4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリルから、化合物1と同様の方式で化合物10を調製し、白色固形物(90mg、36%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.23(s,1H)、 7.70−7.67(m,1H)、7.56(d,J=8.5Hz,1H)、7.38−7.36(m,2H)、7.32−7.29(m,3H)、6.78−6.74(m,1H)、6.71−6.68(m,1H)、5.50(d,J=14.5Hz,1H)、5.17(s,2H)、5.15(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z503[M
++1].HPLC:95.84%。
【0192】
実施例11
【化15】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−フェノキシピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(11)
フェニルボロン酸から化合物5と同様の方式で化合物11を調製し、固形物(30mg、8.7%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.74(s,1H)、8.25(s,1H)、7.52(d,J=8.5Hz,1H)、7.49(br s,1H)、7.45−7.35(m,3H)、7.30−7.29(m,1H)、7.28−7.27(m,1H)、7.06(d,J=7.5Hz,2H)、6.79−6.74(m,1H)、6.72−6.69(m,1H)、5.54(d,J=14.0Hz,1H)、5.12(d,J=14.0Hz,1H).MS(ESI):m/z446.8[M
++1].HPLC:99.5%。
【0193】
実施例12
【化16】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(12)
1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンから化合物1と同様の方式で化合物12を調製し、薄黄色の固形物(23.0mg、50%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.27(s,1H)、7.56(d,J=9.0Hz,1H)、7.35−7.30(m,2H)、7.21(br s,1H)、6.78−6.73(m,1H)、6.69−6.66(m,1H)、5.55(d,J=14.5Hz,1H)、5.12(d,J=14.5Hz,1H)、4.43(q,J=8.0Hz,2H).MS(ESI):m/z452.1[M
++1]。HPLC:98.05%。
【0194】
実施例13−中間体の調製
【化17】
(1−(ブロモメチル)−2,4−ジフルオロベンゼン)(I−1)
CH
3OH(8mL)中の2,4−ジフルオロベンズアルデヒド(500mg、3.52mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaBH
4(266mg、7.04mmol)を分割して添加し、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。反応完了後(TLCによる。)、CH
3OHを減圧下で除去し、氷冷H
2O(40mL)で希釈し、EtOAc(2x20mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(40mL)および塩水(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、アルコールG(450mg、3.12mmol、88%)を無色の液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.45−7.33(m,1H)、6.83−6.75(m,2H)、4.72(s,2H)、1.79(br s、OH)。
【0195】
Et
2O(10mL)中の化合物G(450mg、3.12mmol)の溶液に、0℃でPBr
3(0.2mL、2.18mmol)添加し、混合物をRTで2時間撹拌した。反応完了後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(20mL)で不活性化し、EtOAc(2x20mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(40mL)および塩水(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。5%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、臭化物I−1(420mg、2.02mmol、65%)を無色の液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.43−7.31(m,1H)、6.92−6.77(m,2H)、4.48(s,2H)。
【0196】
【化18】
3−フルオロ−4−(メルカプトメチル)ベンゾニトリル(I−2)
エチルアルコール(EtOH;20mL)中の4−(ブロモメチル)−3−フルオロベンゾニトリル(0.8g、3.7mmol)およびチオ尿素(0.57g、7.4mmol)の混合物を1時間加熱還流した。TLCによって反応進行を監視し、反応混合物をRTに冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc(50mL)で洗浄し、1.6N NaOHで処理し、RTで20時間撹拌した。反応混合物を濃HClでpH〜4に調整し、Et
2O(50mL)で希釈した。有機層をH
2O(25mL)および塩水(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製I−2(300mg)を得た。さらなる精製を行わずに粗製物質を使用した。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ7.45(dd,J=9.5Hz,1.5Hz,1H)、7.40−7.37(m,2H)、3.76(s,2H)。
【0197】
【化19】
1−(ブロモメチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ベンゼン(I−3)
CH
2Cl
2(100mL)中の2,2,2−トリフルオロエタノール(10.0g、100mmol)の撹拌溶液に、0℃で不活性雰囲気下にてトリエチルアミン(Et
3N;27.8mL、200mmol)、p−トルエンスルホニルクロリド(19.1g、100mmol)および触媒量の4−ジメチルアミノピリジン(DMAP;10mg)を添加した。反応混合物をRTに温め、撹拌をさらに5時間継続した。反応混合物をH
2O(100mL)で希釈し、CH
2Cl
2(3x200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、化合物H(25.0g、98.42mmol;粗製)を半固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.81(d,J=8.0Hz,2H)、7.38(d,J=8.0Hz,2H)、4.35(q,J=8.0Hz,2H)、2.47(s,3H).MS(ESI):m/z256[M+2]
+。
【0198】
DMF(5mL)中の4−ヒドロキシベンズアルデヒド(0.24g、1.97mmol)およびK
2CO
3(1.36g、9.84mmol)の撹拌懸濁液に、RTで不活性雰囲気にて化合物H(0.5g、1.97mmol)を添加した。反応混合物を80℃に加熱し、18時間撹拌した。反応完了後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(25mL)で不活性化し、EtOAc(4x25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(25mL)および塩水(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物I(0.4g、1.8mmol、93%)を薄黄色の油状物質として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ9.93(s,1H)、7.90(d,J=9.0Hz,2H)、7.06(d,J=9.0Hz,2H)、4.44(q,J=8.0Hz,2H)。
【0199】
CH
3OH(10mL)中のI(0.4g、1.8mmol)の撹拌溶液に、0℃でNaBH
4(0.14g、3.6mmol)を添加し、混合物を1時間撹拌した。反応完了後(TLCによる。)、揮発性物質を減圧下で除去した。次いで反応混合物を氷冷H
2O(40mL)で希釈し、EtOAc(2x40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(40mL)および塩水(40mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。20%EtOAc/ヘキサン)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、J(0.3g、1.35mmol、75%)を無色の液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.33(d,J=9.0Hz,2H)、6.93(d,J=9.0Hz,2H)、4.64(d,J=6.0Hz,2H)、4.35(q,J=8.0Hz,2H)、1.58(t,J=6.0Hz,OH),
【0200】
Et
2O(10mL)中の化合物J(0.3g、1.35mmol)の撹拌溶液に、0℃でPBr
3(0.25g、0.95mmol)を添加し、反応混合物をRTで1時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(30mL)で不活性化し、EtOAc(3x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物I−3(0.25g、0.87mmol、65%)を無色の液体として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ7.36(d,J=9.0Hz,2H)、6.91(d,J=9.0Hz,2H)、4.49(s,2H)、4.35(q,J=8.0Hz,2H)。
【0201】
【化20】
6−(ブロモメチル)ニコチノニトリル(I−4)
1,2−ジクロロエタン(30mL)中の6−メチルニコチノニトリル(1.0g、8.47mmol)の撹拌溶液に、RTでN−ブロモスクシンイミド(NBS;1.52g、8.54mmol)および次いで2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN;0.14g、0.85mmol)を添加した。次に反応混合物を80℃に加熱し、14時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物をRTに冷却し、揮発性物質を減圧下で除去し、粗製物質を得た。10%EtOAc/ヘキサン)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物I−4(0.6g、3.05mmol、36%)を無色の液体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ7.67−7.62(m,2H)、7.21(dd,J=9.0,2.0Hz,1H)、4.44(s,2H)。
【0202】
【化21】
(3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メチル4−メチルベンゼンスルホネート(I−5)
テトラヒドロフラン(THF;10mL)中の(3,5−ジフルオロピリジン−2−イル)メタノール(0.25g、0.7mmol)の溶液に、RTで水酸化カリウム(KOH;0.14g、2.55mmol)を添加し、混合物を15分間撹拌した。p−トルエンスルホニルクロリド(0.42g、2.21mmol)をRTでゆっくりと添加し、反応混合物をさらに18時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物をH
2O(50mL)で希釈し、EtOAc(2x25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(25mL)および塩水(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。15%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物I−5(0.18g、0.25mmol、35%)を無色の液体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.29(s,1H)、7.82(d,J=8.5Hz,2H)、7.34(d,J=8.5Hz,2H)、7.20−7.16(m,1H)、5.20(s,2H)、2.45(s,3H)
【0203】
【化22】
3−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(I−6)
1,2−ジクロロエタン(30mL)中の2−フルオロ−3−メチルベンゾニトリル(200mg、1.5mmol)の撹拌溶液に、RTでNBS(266mg、1.49mmol)およびAIBN(29mg、0.15mmol)を添加した。次いで反応混合物を80℃に加熱し、反応混合物を2時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物をRTに冷却した。揮発性物質を減圧下で除去し、粗製物質を得た。2−3%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物I−6(250mg、1.15mmol、78%)を無色の液体として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ7.69−7.65(m,1H)、7.62−7.58(m,1H)、7.28−7.25(m,1H)、4.50(s,2H)。
【0204】
実施例14
【化23】
1−(4−((2,4−ジフルオロベンジル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(13)
DMF(4mL)中の2−ブロモピリジン−4−オール(84mg、0.48mmol)の撹拌溶液に、RTでK
2CO
3(133mg、0.96mmol)および化合物I−1(100mg、0.48mmol)を連続的に添加した。混合物を70℃まで徐々に加熱し、3時間撹拌した。反応完了後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(30mL)で不活性化し、EtOAc(2x20mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。15%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物K(70mg、0.23mmol、48%)を黄色の固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.20(d,J=5.6Hz,1H)、7.44−7.36(m,1H)、7.09(d,J=2.2Hz,1H)、6.98−6.82(m,3H)、5.10(s,2H).MS(ESI):m/z302[M+2]
+。
【0205】
DMSO(5mL)中の銅粉末(60mg、0.93mmol)の縣濁液に、エチル2−ブロモ−2,2−ジフルオロアセテート(0.06mL、0.46mmol)を添加し、混合物をRTで不活性雰囲気下にて1時間撹拌した。得られた溶液に化合物K(70mg、0.23mmol)を添加し、撹拌をRTで10時間継続した。反応完了後(TLCによる。)、反応混合物をNH
4Cl飽和溶液(30mL)で不活性化し、CH
2Cl
2(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。10%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、エステルL(30mg、0.09mmol、37%)を半固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.48(d,J=5.8Hz,1H)、7.51−7.39(m,1H)、7.30(d,J=2.2Hz,1H)、6.98−6.83(m,3H)、5.16(s,2H)、4.37(q,J=7.2Hz,2H)、1.33(t,J=7.2Hz,3H).MS(ESI):m/z344[M+H]
+。
【0206】
Et
2O(3mL)中の1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.01mL、0.09mmol)の撹拌溶液に、−78℃でn−BuLi(ヘキサン中1.6M;0.06mL、0.09mmol)を添加し、混合物を不活性雰囲気下で30分間撹拌した。Et
2O(2mL)中のエステルL(30mg、0.09mmol)の溶液を−78℃で反応混合物に添加し、さらに2時間撹拌を継続した。反応完了後(TLCによる。)、反応混合物をNH
4Cl飽和溶液(15mL)で不活性化し、EtOAc(2x15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を塩水(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。20%EtOAc/ヘキサン)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、ケトンM(10mg、0.02mmol、27%)を無色の半固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.38(d,J=5.8Hz,1H)、8.10−8.02(m,1H)、7.50−7.42(m,2H)、7.00−6.83(m,5H)、5.18(s,2H).MS(ESI):m/z412[M+H]
+。
【0207】
Et
2O(10mL)中のケトンM(350mg、0.85mmol)の撹拌溶液に、−5℃で新たに調製したジアゾメタン[10%KOH溶液(20mL)およびEt
2O(20mL)の1:1混合液中で0℃でNMU(439mg、4.26mmol)を溶解し、次いでKOHペレットを用いて有機層を分離し、乾燥することにより調製]を添加し、混合物を2時間撹拌した。得られた反応混合物をRTに温め、さらに16時間撹拌を継続した。TLCによって反応進行を監視した。反応混合物を減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。25%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、エポキシドN(120mg、0.28mmol、33%)を半固形物として得た。
1H NMR(200MHz,CDCl
3):δ8.50(d,J=5.6Hz,1H)、7.47−7.32(m,2H)、7.10−7.07(m,1H)、6.97−6.69(m,5H)、5.10(s,2H)、3.46(d,J=5.2Hz,1H)、2.98−2.95(m,1H).MS(ESI):m/z426[M+H]
+。
【0208】
無水DMF(5mL)中のエポキシドN(120mg、0.28mmol)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気にて1H−テトラゾール(30mg、0.42mmol)およびK
2CO
3(39mg、0.28mmol)を連続的に添加した。得られた反応混合物を65℃まで徐々に加熱し、8時間撹拌した。TLCによって反応進行を監視した。反応混合物を氷冷H
2O(20mL)で希釈し、EtOAc(3x20mL)で抽出した。合わせた有機層を塩水(20mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。45%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、13(35mg、0.07mmol、25%)を薄黄色の半固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.78(s,1H)、8.32(s,1H)8.06(s,1H)7.41−7.32(m,2H)、7.18(s,1H)、6.94−6.80(m,3H)、6.76−6.72(m,1H)、6.68−6.60(m,1H)、5.58(d,J=14.5Hz,1H)、5.14(s,2H)5.10(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z496[M+H]
+.HPLC:96%。
【0209】
実施例15
【化24】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−(ビニルオキシ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(14)
アセトン−H
2O(1:1;300mL)中の化合物O(10.0g、30.5mmol)の溶液に分割してオキソン(93.9g、153mmol)を添加し、反応混合物をRTで18時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、揮発性物質を減圧下で濃縮した。反応混合物をH
2O(150mL)で希釈し、EtOAc(2x150mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(150mL)および塩水(150mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。30%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物D(5.5g、18.4mmol、60%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.28(s,1H)、7.40−7.38(m,2H)、7.19(d,J=8.0Hz,1H)、6.83−6.81(m,1H)、6.76−6.74(m,1H)、5.91(br s,OH)、3.42(d,J=5.0Hz,1H)、2.99(d,J=5.0Hz,1H).MS(ESI):m/z300[M+H]
+。
【0210】
DMF(10mL)中の化合物D(100mg、0.33mmol)、1,2−ジブロモエタン(310mg、1.67mmol)およびK
2CO
3(460mg、3.34mmol)の混合物を70℃で16時間を撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物をRTに冷却し、H
2O(50mL)で希釈し、EtOAc(2x50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。30%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物P(30mg、0.07mmol、22%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.35(d,J=2.5Hz,1H)、7.43−7.35(m,2H)、7.21(dd,J=9.0、2.5Hz,1H)、6.85−6.82(m,1H)、6.76−6.72(m,1H)、4.36(t,J=6.0Hz,2H)、3.67(t,J=6.0Hz,2H)、3.43(d,J=5.0Hz,1H)、2.95(d,J=5.0Hz,1H)。
【0211】
t−ブチルアルコール(t−BuOH;10mL)中の化合物P(30mg、0.07mmol)の撹拌溶液に、カリウムtert−ブトキシド(KO
tBu;28mg、0.25mmol)を添加し、混合物をRTで16時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、揮発性物質を減圧下で蒸発させ、粗製物質を得た。20%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物Q(15mg、0.05mmol、62%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.41(d,J=3.0Hz,1H)、7.44(d,J=9.0Hz,1H)、7.38−7.34(m,1H)、7.33(dd,J=9.0Hz,3.0Hz,1H)、6.85−6.83(m,1H)、6.76−6.72(m,1H)、6.65(dd,J=13.5Hz,6.0Hz,1H)、4.92(dd,J=13.5Hz,1.0Hz,1H)、4.64(dd,J=6.0Hz,1.0Hz,1H)、3.44(d,J=4.5Hz,1H)、2.97(d,J=4.5Hz,1H)。
【0212】
無水DMF(10mL)中のエポキシドQ(150mg、0.46mmol)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気にて1H−テトラゾール(48mg、0.69mmol)およびK
2CO
3(63mg、0.46mmol)を連続的に添加した。得られた反応混合物を65℃まで徐々に加熱し、16時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(30mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。40%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、14(25.5mg、0.06mmol、14%)を無色の濃厚なシロップとして得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.74(s,1H)、8.27(s,1H)、7.55(d,J=8.5Hz,1H)、7.38−7.31(m,3H)、6.77−6.74(m,1H)、6.69−6.66(m,1H)、6.63−6.60(m,1H)、5.57(d,J=14.0Hz,1H)、5.11(d,J=14.0Hz,1H)、4.96(d,J=14.0Hz,1H)、4.71(d,J=4.5Hz,1H).MS(ESI):m/z396[M+H]
+.HPLC:99%。
【0213】
実施例16
【化25】
4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(15)および4−(((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(2H−テトラゾール−2−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)メチル)−3−フルオロベンゾニトリル(16)
DMF(15mL)中のエポキシドC(5g、13.8mmol)の撹拌溶液に、RTでK
2CO
3(1.9g、13.87mmol)および1H−テトラゾール(1.55g、20.72mmol)を連続的に添加した。得られた反応混合物を65℃に加熱し、16時間撹拌した。TLCによって反応進行を監視した。反応物を氷冷H
2O(50mL)で希釈し、EtOAc(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、粗製生成物を得た。35%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物S(1.0g、2.31mmol、17%)を無色のシロップとして得て、40%EtOAc/ヘキサンで溶出し、化合物R(2.7g、6.24mmol、45%)を灰白色の固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.62(s,1H)、7.93(dd,J=8.0,2.0Hz,1H)、7.46(d,J=8.0Hz,1H)、7.31−7.28(m,1H)、6.78−6.73(m,1H)、6.70−6.66(m,1H)、5.60(d,J=14.5Hz,1H)、5.14(d,J=14.5Hz,1H).MS(ESI):m/z433[M+H]
+。
【0214】
トルエン(1mL)中のR(100mg、0.23mmol)、I−2(38mg、粗製)、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA;0.07mL、0.57mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pd
2(dba)
3;(11mg、0.011mmol)およびキサントホス(13mg、0.023mmol)の撹拌溶液をマイクロ波条件下で100℃に1時間加熱した。LC−MS(さらなる確認のために)によって反応進行を監視した。反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通してろ過し、パッドをEtOAc(3x15mL)で洗浄した。ろ液をH
2O(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による精製によって、15(15mg、0.03mmol、11%)を無色の液体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.38(s,1H)、7.65(d,J=8.0Hz,1H)、7.48(d,J=8.0Hz,1H)、7.42−7.28(m,4H)、6.79−6.67(m,2H)、5.50(d,J=14.0Hz,1H)、5.16(d,J=14.0Hz,1H)、4.19(s,2H).MS(ESI):m/z519[M+H]
+。HPLC:98%。
【0215】
トルエン(3mL)中のS(300mg、0.69mmol)、I−2(116mg、粗製)、DIEA(0.22mL、1.7mmol)、Pd
2(dba)
3(31mg、0.03mmol)およびキサントホス(39mg、0.069mmol)の撹拌溶液を100℃で1時間、マイクロ波条件下で加熱した。LC−MSによって反応進行を監視した。反応混合物をCelite(登録商標)パッドに通してろ過し、パッドをEtOAc(3x15mL)で洗浄した。ろ液をH
2O(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。分取HPLCによる精製によって、16(50mg、0.09mmol、14%)を無色の液体としてを得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.43(s,1H)、8.33(s,1H)、7.66(dd,J=8.5Hz,2.0Hz,1H)、7.46(d,J=8.5Hz,2H)、7.41−7.33(m,4H)、6.81−6.78(m,1H)、6.71−6.68(m,1H)、5.82(d,J=14.5Hz,1H)、5.36(d,J=14.5Hz,1H)、4.19(s,2H).MS(ESI):519[M+H]
+.HPLC:96%。
【0216】
15および16の精製のための分取HPLC法
カラム:Sunfire C−18(250x19mm、10μ)
移動相:A)アセトニトリル;B)0.1%(aq)トリフルオロ酢酸(TFA)
流速:15mL/分
時間(分)/%B:0.01/55、3/55、20/45、26/40、26.1/0、35/0
【0217】
実施例17
【化26】
4−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)−2−フルオロベンゾニトリル(17)
Et
2O(250mL)中の化合物C(25.0g、69.0mmol)の撹拌溶液に、−78℃でn−BuLi(ヘキサン中2.3M;86mL、138mmol)を添加した。45分間撹拌した後、78℃でEt
2O(50mL)中のホウ酸トリメチル(15.6mL、138mmol)の溶液を反応混合物に添加し、撹拌をさらに30分間継続した。得られた反応混合物をRTに温め、2時間撹拌した。反応混合物をHOAc−H
2O(1:2.5;240mL)で不活性化し、RTでさらに1時間、撹拌を継続した。PHを2N NaOH溶液で〜14に調整した。有機層を分離した。水性層を1N HClでpH〜6に調整し、CH
2Cl
2(2x250mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(250mL)および塩水(250mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、化合物O(1.2g、3.67mmol、66%)を褐色固形物として得た。
1H NMR(500MHz,CD
3OD):δ8.81(s,1H)、8.20(d,J=8.0Hz,1H)、7.47(d,J=8.0Hz,1H)、7.36−7.35(m,1H)、6.93−6.87(m,2H)、3.42(d,J=5.5Hz,1H)、2.99−2.98(m,1H).MS(ESI):m/z328.1[M+H]
+。
【0218】
CH
2Cl
2(20mL)中の2−フルオロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル(270mg、1.99mmol)の縣濁液に、(6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)ボロン酸(O;500mg、1.53mmol)、Cu(OAc)
2(276mg、1.53mmol)、ピリジン(0.6mL、7.65mmol)、粉末4Å分子ふるいを添加し、反応混合物を酸素雰囲気下でRTで16時間撹拌した。出発物質の消費後(TLCによる。)、反応混合物をCelite(登録商標)のパッドに通してろ過し、分子ふるいを除去し、パッドをCH
2Cl
2(2x25mL)で洗浄した。ろ液をH
2O(25mL)および塩水(25mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。30%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、化合物T(100mg、粗製)を無色の濃厚なシロップとして得た。(注:
1H NMR スペクトルにおいて全ての特徴的なプロトンが見られた。)。
【0219】
無水DMF(10mL)中のエポキシドT(120mg、粗製)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気にて1H−テトラゾール(56mg、0.81mmol)およびK
2CO
3(74mg、0.53mmol)を連続的に添加した。得られた反応混合物を65℃まで徐々に加熱し、16時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(30mL)で希釈し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。40%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製によって、17(25mg、0.04mmol、2段階にわたり3%)を無色の濃厚なシロップとして得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.26(d,J=2.0Hz,1H)、7.69−7.66(m,2H)、7.50−7.47(m,2H)、7.04(s,OH)、6.93−6.88(m,2H)、6.83−6.76(m,2H)、5.37(d,J=15.0Hz,1H)、5.32(d,J=15.0Hz,1H).MS(ESI):m/z487[M−H]
−.HPLC:98%。
【0220】
中間体Dおよび市販のフェノール(表1出発物質参照)および市販のアゾールから、化合物17(実施例17)と同じ条件を使用して、表1の化合物84から90を調製した。
【0221】
実施例18
【化27】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)−1−(5−((2,2,2−トリフルオロエチル)チオ)ピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(18)
0℃で,2,2−トリフルオロエタンチオール(0.17mL、1.90mmol)にナトリウム金属(50mg、2.17mmol)を分割して添加し、混合物をRTで2時間撹拌した。DMF(2.0mL)中の化合物R(200mg、0.46mmol)の溶液を0℃で上記化合物に添加した。得られた反応混合物を80℃まで徐々に加熱し、16時間撹拌した。出発物質の完全な消費後(TLCによる。)、反応混合物を氷冷H
2O(30mL)で不活性化し、EtOAc(2x30mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2O(30mL)および塩水(30mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。分取HPLCによる精製によって、18(15mg、0.032mmol、6.94%)半固形物としてを得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.73(s,1H)、8.58(s,1H)、7.89−7.87(m,1H)、7.52(d,J=8.0Hz,1H)、7.33−7.28(m,1H)、7.03(s,OH)、6.78−6.74(m,1H)、6.69−6.65(m,1H)、5.55(d,J=15.0Hz,1H)、5.14(d,J=15.0Hz,1H)、3.49(q,J=9.5Hz,2H).MS(ESI):m/z468[M+H]
+.HPLC:98%。
【0222】
18の精製のための分取HPLC法
カラム:Deltapak C−4(300x19mm、15μ)
移動相:A)アセトニトリル;B)0.1%(aq)トリフルオロ酢酸(TFA)
流速:15mL/分
時間(分)/%B:0.01/80、4/80、15/30、20/30
【0223】
実施例19
【化28】
メチル−2−(6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)チオ)アセテート(91):
THF(10mL)中のメチル2−メルカプトアセテート(206mg、2.31mmol)の撹拌溶液に、RTで不活性雰囲気にて炭酸セシウム(Cs
2CO
3;752mg、2.31mmol)および次いで化合物R(200mg、0.46mmol)を添加した。得られた反応混合物を65℃に加熱し、48時間撹拌した。出発物質の完全消費後(TLCによる。)、反応混合物をEtOAc(100mL)で希釈した。有機層をsatd NaHCO
3溶液(50mL)、水(50mL)および塩水(50mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗製物質を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(45%EtOAc/ヘキサンで溶出)による精製によって、91(30mg、0.06mmol、14%)を得た。
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ8.75(s,1H)、8.50(s,1H)、7.80(d,J=8.0Hz,1H)、7.47(d,J=8.0Hz,1H)、7.34−7.27(m,2H)、6.78−6.73(m,1H)、6.69−6.66(m,1H)、5.58(d,J=14.0Hz,1H)、5.10(d,J=14.0Hz,1H)、3.74(s,2H)、3.70(s,3H).MS(ESI):m/z458[M+H]
+.HPLC:93%。
【0224】
実施例20
【化29】
1−(5−((3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル)オキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(92)
無水DMSO(4.178mL)中の6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−オール(D)(250mg、0.836mmol)および炭酸セシウム(272mg、0.836mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下の乾燥した25mLバイアル中で2,3−ジクロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.117mL、0.836mmol)を添加した。反応混合物を55℃で1時間撹拌し、次いで氷水および2N HClで希釈し、DCM(2x)で抽出した。合わせた有機抽出物を蒸発させ、粗製残渣をシリカ上で精製し(ISCO、40グラムカラム、20分間にわたり20%EtOAc/ヘキサンへの勾配)、化合物Uを得た。収率=386mg(92%)の透明な油状物質。1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.58(s,1H)、8.27(d,J=1.0Hz,1H)、8.04(s,1H)、7.62(dd,J=8.4,2.1Hz,1H)、7.58(d,J=8.5Hz,1H)、7.40(dd,J=14.8,8.0Hz,1H)、6.90−6.82(m,1H)、6.77(td,J=9.3,2.4Hz,1H)、3.48(d,J=5.0Hz,1H)、3.10−2.92(m,1H).
1H−decoupled
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−61.70(s)、−106.70(d,J=8.2Hz)、−107.45(dd,J=48.4,8.9Hz)、−107.72(d,J=8.2Hz)、−108.41(d,J=9.5Hz)、−109.26(dd,J=17.7,9.5Hz).MS(ESI):m/z479.0(M+H)
+。
【0225】
無水DMSO(3.718mL)中の3−クロロ−2−((6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(U)(356mg、0.744mmol)および1H−テトラゾール(62.5mg、0.892mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、乾燥した25mLバイアル中で炭酸カリウム(206mg、1.487mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、RTに冷却し、氷冷水/2N HClおよびDCMで希釈し、相分離装置上で層を分離した。水層をDCMで再び抽出し、合わせた有機抽出物を蒸発させた。粗製残渣をシリカ上で精製し(ISCO、40グラムカラム、20分間にわたり40%EtOAc/ヘキサンへの勾配)、表題化合物を得た。収率=119mg(27.7%)の褐色ガラス状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.76(s,1H)、8.50(d,J=2.3Hz,1H)、8.27(dd,J=2.1,0.9Hz,1H)、8.05(d,J=2.0Hz,1H)、7.74−7.63(m,2H)、7.34(td,J=8.9,6.4Hz,1H)、7.21(s,1H)、6.83−6.72(m,1H)、6.72−6.64(m,1H)、5.64(d,J=14.3Hz,1H)、5.13(d,J=14.1Hz,1H).
1H−decoupled
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−61.74(s)、−103.20(d,J=15.0Hz)、−103.72−−104.09(m)、−107.86(d,J=10.9Hz)、−110.78(d,J=45.0Hz)、−111.48(d,J=45.0Hz).MS(ESI):m/z549.1(M+H)
+。
【0226】
中間体Dおよび市販のアリールハロゲン化物(表1、出発物質参照)および市販のアゾールから、化合物92(実施例20)と同じ条件を使用して、表1の化合物93から101、104から106および108から112を調製した。
【0227】
実施例21
【化30】
(E)−6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチンアルデヒドO−メチルオキシム(102)
無水EtOH(1.265mL)中の6−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)ニコチンアルデヒド(101)(60mg、0.126mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下で5mLバイアル中でO−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(21.13mg、0.253mmol)を添加した。反応混合物をRTで一晩撹拌した。反応混合物を蒸発させ、粗製残渣をシリカ上で精製し(ISCO、12グラムカラム、25分間にわたる75%EtOAc/ヘキサンへの勾配)、表題化合物を得た。収率=18mg(26.9%)の白色泡状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.76(s,1H)、8.47(d,J=2.5Hz,1H)、8.19(d,J=2.3Hz,1H)、8.11(dd,J=8.7,2.4Hz,1H)、8.04(s,1H)、7.67(dd,J=8.7,2.6Hz,1H)、7.63(d,J=8.8Hz,1H)、7.45(s,1H)、7.36(td,J=8.8,6.4Hz,1H)、7.05(d,J=8.5Hz,1H)、6.83−6.73(m,1H)、6.73−6.64(m,1H)、5.63(d,J=14.3Hz,1H)、5.10(d,J=14.3Hz,1H)、3.99(s,3H).
1H−decoupled
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−103.20(d,J=17.7Hz)、−103.89(ddd,J=31.3,21.1,13.6Hz)、−108.11(d,J=9.5Hz)、−110.21(d,J=45.0Hz)、−110.90(d,J=45.0Hz).MS(ESI):m/z504.2(M+H)
+。
【0228】
101および市販のO−ベンジルヒドロキシルアミン(表1、出発物質参照)から、化合物102(実施例21)と同じ条件を使用して、表1の化合物103を調製した。
【0229】
実施例22
【化31】
2−((6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−イル)オキシ)チアゾール−5−カルボニトリル(107)
N
2雰囲気下で乾燥した25mLバイアル中、無水DMSO(6.127mL)中の6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−オール(D)(550mg、1.838mmol)およびジイソプロピルアンモニウムテトラゾール−1−イド(630mg、3.68mmol)の磁気撹拌混合物を70℃で一晩加熱した。粗製反応混合物をRTに冷却し、ろ過し、シリカ上で精製し(ISCO、40グラムカラム、20分間にわたる70%EtOAc/ヘキサンへの勾配)、化合物Vを得た。収率=52mg(3.83%)の褐色油状物質。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δ8.76(s,1H)、8.13(d,J=3.0Hz,1H)、7.93(s,1H)、7.41(d,J=8.9Hz,1H)、7.34(dd,J=8.9,2.3Hz,1H)、7.22(dd,J=8.7,2.8Hz,1H)、6.78−6.70(m,1H)、6.69−6.63(m,1H)、5.56(d,J=14.2Hz,1H)、5.06(d,J=15.5Hz,1H).MS(ESI):m/z370.1(M+H)
+。
【0230】
無水DMSO(1mL)中の2−クロロチアゾール−5−カルボニトリル(14.68mg、0.102mmol)および6−(2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−2−ヒドロキシ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロピル)ピリジン−3−オール(V)(25mg、0.068mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、乾燥25mLバイアル中で炭酸カリウム(18.71mg、0.135mmol)を添加した。反応混合物をRTで4時間撹拌し、次いでDCMで希釈し、2N HCl/水で洗浄した。有機抽出物を蒸発させ、シリカ上で精製し(ISCO、12グラムカラム、15分間にわたる50%EtOAc/ヘキサンへの勾配)、表題化合物を得た。収率=18mg(52.9%)の黄白色泡状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.75(s,1H)、8.63(d,J=2.5Hz,1H)、7.92(dd,J=8.8,2.8Hz,1H)、7.75(s,1H)、7.68(d,J=8.5Hz,1H)、7.34(td,J=8.9,6.4Hz,1H)、6.90(s,1H)、6.82−6.73(m,1H)、6.73−6.64(m,1H)、5.59(d,J=14.3Hz,1H)、5.16(d,J=15.3Hz,1H).
1H−decoupled
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−103.63(d,J=16.3Hz)、−104.07(dd,J=56.5,10.2Hz)、−104.33(d,J=16.3Hz)、−107.58(t,J=6.8Hz)、−110.27(d,J=39.5Hz)、−110.97(d,J=40.9Hz).MS(ESI):m/z478.1(M+H)
+。
【0231】
実施例23
【化32】
1−(5−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(119)
無水アセトン(1671μL)中の6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−オール(100mg、0.334mmol、化合物D)および2−ブロモ−1−フェニルエタノン(100mg、0.501mmol)の磁気撹拌混合物に大気雰囲気下、10mLバイアル中でK
2CO
3(50.8mg、0.368mmol)を添加した。反応混合物をrtで3日間撹拌した。反応完了したら、穏やかなN
2流下で揮発性物質を除去した。得られた残渣をCH
2Cl
2およびH
2Oの混合液中で吸収させ、CH
2Cl
2で3回抽出した。相分離装置を通過させることによって、合わせた有機層を乾燥させ、揮発性物質を穏やかなN
2流下で除去し、SiO
2のパッド上に置き、精製して(ISCO、12g SiO
2、10分間にわたりヘキサンに対して5−25%酢酸エチル、25%で5分間)、化合物Wを得た。収率=144mg(98%)の、静置時に凝固する無色油状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.39(d,J=2.9Hz,1H)、7.98(dd,J=5.2,3.3Hz,2H)、7.71−7.62(m,1H)、7.54(t,J=7.7Hz,2H)、7.40(d,J=8.7Hz,1H)、7.39−7.33(m,1H)、7.20(dd,J=8.7,2.9Hz,1H)、6.83(ddd,J=11.2,5.6,1.7Hz,1H)、6.78−6.69(m,1H)、5.39(s,2H)、3.42(d,J=5.1Hz,1H)、3.00−2.93(m,1H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−106.90(dd,J=256.8,8.4Hz,1F)、−107.41−−108.36(m,2F)、−109.33(q,J=8.3Hz,1F).MS(ESI):m/z C
22H
15F
4NO
3に対して計算:417.353;実測:418.8(M+H)
+、416.4(M−H)
−。
【0232】
無水CH
2Cl
2(1677μL)中の2−((6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)−1−フェニルエタノン(140mg、0.335mmol、化合物W)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、20mLバイアル中でトルエン中のデオキソフルオル(登録商標)50%(284μL、0.772mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、次いでrtまで温度を上昇させ、一晩撹拌した。NaHCO
3飽和水溶液(ガス発生注意)を滴下して添加することによって、反応を停止させた。水層をCH
2Cl
2で3回抽出した。相分離装置を通過させることによって、合わせた有機層を乾燥させ、回転蒸発によって揮発性物質を除去した。得られた残渣をSiO
2のパッド上に置き、精製し(ISCO、12g SiO
2、10分間にわたりヘキサンに対して0−20%酢酸エチルへ、20%で3分間、3分間にわたり60%まで上昇させる。)、化合物Xを得た。収率=81mg(55.0%)の無色油状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.32(d,J=2.8Hz,1H)、7.63−7.44(m,5H)、7.43−7.32(m,2H)、7.20(dd,J=8.7,2.9Hz,1H)、6.87−6.79(m,1H)、6.73(ddd,J=9.8,9.0,2.5Hz,1H)、4.44(t,J=11.9Hz,2H)、3.41(d,J=5.1Hz,1H)、2.99−2.92(m,1H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−104.01(s,2F)、−106.92(dd,J=256.9,8.4Hz,1F)、−107.46−−108.33(m,2F)、−109.36(q,J=8.5Hz,1F).MS(ESI):m/zC
22H
15F
6NO
2に対する計算値439.350;実測値:440.9(M+H)
+。
【0233】
無水DMSO(1229μL)中の5−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)−2−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン(81mg、0.184mmol、化合物X)および1H−テトラゾール(19.37mg、0.277mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、20mLバイアル中でK
2CO
3(28.0mg、0.203mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。反応物をrtに冷却し、CH
2Cl
2で希釈し、NH
4Cl飽和水溶液を含有する分液漏斗に注いだ。有機層を洗浄し、次いで水性層をCH
2Cl
2で2回逆抽出した。次いで、合わせた有機層を3回水で洗浄し、相分離装置を通過させることによって乾燥させた。揮発性物質を回転蒸発によって除去し、得られた残渣をSiO
2のパッド上に置き、精製し(ISCO、12g SiO
2、7分間にわたりヘキサンに対して20−60%酢酸エチル、次いで60%で7分間)、表題化合物119を得た。収率=56mg(59.6%)の淡黄色の粘稠な油状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.74(s,1H)、8.21(d,J=2.8Hz,1H)、7.57−7.45(m,6H)、7.41(s,1H)、7.33−7.24(m,2H)、6.80−6.70(m,1H)、6.70−6.62(m,1H)、5.58(d,J=14.3Hz,1H)、5.07(d,J=15.1Hz,1H)、4.42(t,J=11.9Hz,2H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−102.97(dd,J=261.4,15.2Hz,1F)、−103.88(ddd,J=43.5,14.9,9.8Hz,1F)、−104.07(s,2F)、−108.15(d,J=9.7Hz,1F)、−110.87(dd,J=261.4,43.2Hz,1F).MS(ESI):m/zC
23H
17F
6N
5O
2に対する計算値:509.404;実測値:510.2(M+H)
+、508.6(M−H)
−。
【0234】
中間体Dおよび市販のα−ハロケトン(表1、出発物質参照)および市販のアゾールから、化合物119(実施例23)と同じ条件を使用して、表1の化合物120から122を調製した。
【0235】
実施例24
【化33】
2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1,1−ジフルオロ−1−(5−(2−フルオロ−2−フェニルエトキシ)ピリジン−2−イル)−3−(1H−テトラゾール−1−イル)プロパン−2−オール(化合物123)
メタノール(1.5mL)およびCH
2Cl
2(1mL)中の2−((6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)−1−フェニルエタノン(59mg、0.141mmol、化合物W)の磁気撹拌混合物にN
2雰囲気下、20mLバイアル中でNaBH
4(5.35mg、0.141mmol)を添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、その時点で水およびNH
4Cl飽和水溶液で反応停止させ、次いでrtまで温度を上昇させた。反応混合物をEt
2Oで3回抽出した。相分離装置を通過させることによって、合わせた有機層を乾燥させ、揮発性物質を回転蒸発によって除去した。粗製反応混合物をSiO
2のパッド上に置き、精製し(ISCO、4g SiO
2、5分間にわたりヘキサンに対して15−35%酢酸へ、35%で5分間)、化合物Yをジアステレオマーの1:1混合物として得た。収率=49mg(83%)の無色油状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.35(s,1H)、7.50−7.32(m,7H)、7.20(dd,J=8.7,2.8Hz,1H)、6.83(td,J=8.3,2.3Hz,1H)、6.73(td,J=9.4,2.5Hz,1H)、5.16(dd,J=7.9,3.3Hz,1H)、4.19−4.08(m,2H)、3.42(d,J=5.1Hz,1H)、2.99−2.93(m,1H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−106.58−−107.45(m,1F)、−107.52−−108.38(m,2F)、−109.38(p,J=8.3Hz,1F).MS(ESI):m/z C
22H
17F
4NO
3に対する計算値:419.369;実測値:420.2(M+H)
+。
【0236】
無水CH
2Cl
2(1168μL)中の2−((6−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)ピリジン−3−イル)オキシ)−1−フェニルエタノール(49mg、0.117mmol、化合物Y)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、20mLバイアル中でデオキソフルオル(登録商標)(86μL、0.234mmol)を添加した。反応混合物をRTで1.5時間撹拌し、その時点でsat.aq.NaHCO
3を滴下して添加(ガス発生が観察される)することによって不活性化した。反応混合物をCH
2Cl
2で3回抽出した。相分離装置を通過させることによって、合わせた有機層を乾燥させ、次いで揮発性物質を回転蒸発によって除去した。得られた残渣をSiO
2のパッド上に置き、精製し(ISCO、4g SiO
2、8分間にわたりヘキサンに対して5−20%酢酸エチル、20%で4分間)、ジアステレオマーの1:1混合物として化合物Zを得た。収率=39mg(79%)の無色油状物質。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.37(d,J=2.8Hz,1H)、7.49−7.32(m,7H)、7.22(dd,J=8.7,2.9Hz,1H)、6.83(td,J=8.3,2.2Hz,1H)、6.77−6.70(m,1H)、5.85(ddd,J=48.1,7.8,2.7Hz,1H)、4.46−4.17(m,2H)、3.43(dd,J=5.1,2.3Hz,1H)、3.01−2.92(m,1H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−106.60−−107.40(m,1F)、−107.48−−108.39(m,2F)、−109.36(dq,J=11.9,8.4Hz,1F)、−183.74(d,J=5.4Hz,1F).MS(ESI):m/z C
22H
16F
5NO
2に対する計算値:421.360;実測値:422.1(M+H)
+。
【0237】
無水DMSO(878μL)中の2−((2−(2,4−ジフルオロフェニル)オキシラン−2−イル)ジフルオロメチル)−5−(2−フルオロ−2−フェニルエトキシ)ピリジン(37mg、0.088mmol、化合物Z)および1H−テトラゾール(12.30mg、0.176mmol)の磁気撹拌混合物に、N
2雰囲気下、15mLバイアル中でK
2CO
3(24.27mg、0.176mmol)を添加した。反応混合物を60℃で3日間撹拌した。反応物をrtまで冷まし、次いで水で希釈し、CH
2Cl
2で3回抽出し、相分離装置を通過させることによって、合わせた有機層を乾燥させ、揮発性物質を回転蒸発によって除去した。得られた残渣をSiO
2のパッド上に置き、精製し(ISCO、4g SiO
2、6分間にわたりヘキサンに対して20−60%酢酸エチルへ、60%で3分間)、ジアステレオマーの1:1混合物として表題化合物123を得た。収率=28mg(64.9%)の白色泡状固形物。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)δ8.75(s,1H)、8.24(t,J=2.8Hz,1H)、7.54(d,J=4.0Hz,1H)、7.51(d,J=8.8Hz,1H)、7.48−7.38(m,5H)、7.35−7.24(m,2H)、6.79−6.71(m,1H)、6.66(ddd,J=9.0,5.1,2.0Hz,1H)、5.83(ddt,J=48.1,7.7,2.4Hz,1H)、5.58(dd,J=14.3,3.1Hz,1H)、5.12−5.04(m,1H)、4.36(dddd,J=17.6,11.0,7.8,5.4Hz,1H)、4.24(dddd,J=28.1,11.0,2.7,1.3Hz,1H).
1H decoupled−
19F NMR(376MHz,CDCl
3)δ−103.02(ddd,J=261.2,15.2,10.0Hz,1F)、−103.62−−104.04(m,1F)、−108.26(dd,J=9.6,4.2Hz,1F)、−110.69(ddd,J=261.2,42.8,11.9Hz,1F)、−183.73(s,1F).MS(ESI):m/z C
23H
18F
5N
5O
2に対する計算値:491.413;実測値:493.2(M+H)
+、491.2(M−H)
−。
【0238】
Dおよび市販の2−ブロモ−1−(4−ジフルオロメトキシ)フェニル)エタノン(表1、出発物質参照)から、化合物123(実施例24)と同じ条件を使用して、表1の化合物124を調製した。
【0239】
HPLCの方法
方法A 仕様
カラム:Aquity BEH C−18(50x2.1mm、1.7μ)
移動相:A)アセトニトリル;B)0.025%(aq)トリフルオロ酢酸(TFA)
流速:0.50mL/分
時間(分)/%B:0.01/90、0.5/90、3/10、6/10
方法B 仕様:
カラム:Eclipse XDB C−18(150x4.6mm、5.0μ)
移動相:A)アセトニトリル;B)5mM酢酸
流速:1.0mL/分
時間(分)/%B:0.01/80、2/80、15/10、15.01/停止
方法 C 仕様:
カラム:Eclipse XDB C−18(150x4.6mm、5.0μ)
移動相:A)アセトニトリル;B)5mM NH
4OAc
流速:1.0mL/分
時間(分)/%B:0.01/80、3/80、10/10、20/10
方法D 仕様:
カラム:Develosil ODS−HG−3(50x4.6mm)
移動相:A)アセトニトリル;B)10mM NH
4OAc
流速:1.0mL/分
時間(分)/%B:0.01/90、1/90、4/10、10/10
方法E 仕様:
カラム:X−Bridge、C
18、3.5μm、4.6x75mm
移動相:A)アセトニトリル中0.1%TFA;B)H
2O中0.1%aq.TFA
流速:0.8mL/分
時間(分)/%B:0/98、2.2/55、3.0/10、7.5/10、7.8/98
方法F 仕様:
カラム:Acquity UPLC(商標)BEH、C
18、1.7μm、2.1x50mm
移動相:A)アセトニトリル中0.1%TFA;B)H
2O中0.1%aq.TFA
流速:0.4mL/分
F(1)時間(分)/%B:0/100、1.8/100、3.8/25、4.5/5、6/5、6.01/100
F(2)時間(分)/%B:0/95、1/95、3/20、6/20、6.01/95
方法G 仕様:
カラム:Acquity UPLC(商標)BEH、C18、1.7μm、2.1x30mm
移動相:A)0.03%aq.AcOH;B)アセトニトリル中0.03%AcOH
流速:1.3mL/分
時間(分)/%B:0/5から0.8/95の勾配、1.5/95に保持
方法H 仕様
カラム:Symmetry、C−18、3.5μm、4.6x50mm
移動相:A)アセトニトリル;B)H
2O中0.1%aq.TFA
流速:0.8mL/分
時間(分)/%B:0/98、2/98、4/10、6/10、6.5/2、8/2、8.01/98
方法I 仕様
カラム:X−Bridge、C
18、3.5μm、4.6x75mm
移動相:A)アセトニトリル;B)5mM NH
4OAc
流速:0.8mL/分
I(1)時間(分)/%B:0/100、2/55、2.8/5、6.8/5、7.5/100
I(2)時間(分)/%B:0/98、1.5/98、3/10、7/10、8.01/98
方法J 仕様
カラム:Sunfire(商標)C18 OBD(商標)5μm 4.5x50mmカラム
移動相:A)H
2O中0.1%AcOH、5%MeCN B)MeCN中0.1%AcOH
流速:3.0mL/分
I(1)時間(分)/%B:0/5、5/95
【0242】
実施例25:メタロ酵素活性
A.最小阻害濃度(MIC)(C.アルビカンス(C.albicans))
標準化手順(CLSI M27−A2)を使用して、真菌C.アルビカンス(C.albicans)の一般的な株の増殖を阻害する能力について本開示の化合物を評価した。
DMSO中で、1,600μg/mL(C.アルビカンス(C.albicans))で、試験化合物および標準物質の保存溶液を調製した。化合物の11種類の連続2倍希釈液をRPMI+MOPS中で96ウェルプレートにおいて調製した。アッセイ濃度範囲は8から0.001μg/mL(C.アルビカンス(C.albicans))であった。C.アルビカンス(C.albicans)の細胞縣濁液を調製し、およそ3.7x10
3コロニー形成単位/mL(cfu/mL)の濃度で各ウェルに添加した。全試験を2つ組で行った。接種したプレートをおよそ48時間、35±1℃で温置した。温置が終了したら、真菌増殖の有無について各プレートのウェルを目視で評価した。
【0243】
フルコナゾールおよび試験化合物の場合、MICは、増殖が顕著に低下した(約50%低下)濃度とした。ボリコナゾールの場合、MICは、C.アルビカンス(C.albicans)増殖を50%低下させた濃度とした(CLSI M27−A2に対して)。QC目的に対して、C.クルセイ(C.krusei)分離株ATCC6258(4.0x10
3cfu/mL)をVORアッセイに含めた。この分離株は、ボリコナゾールに対してトレーリング発育を示さず、したがってMICは増殖が完全に阻害された濃度とした。
【0244】
B.肝臓チトクロムP450酵素の阻害
DMSO:アセトニトリル(MeCN)(50:50v/v)での連続希釈により、20000、6000、2000、600、200および60μMの濃度で各試験化合物の溶液を個別に調製した。次に、DMSO:MeCN:脱イオン化水(5:5:180v/v/v)で、1000、300、100、30、10および3μMの濃度になるように、個々の試験化合物溶液を20倍希釈した。DMSO:MeCN(50:50v/v)での連続希釈により、6000、2000、600、200、60、20、6および2μMの濃度で各阻害剤を含有するアイソザイム阻害剤の混合物(それぞれアイソザイム2C9、2C19および3A4の特異的な阻害剤として、スルファフェナゾール、トラニルシプロミンおよびケトコナゾール)を調製した。次に、300、100、30、10、3、1、0.3および0.1μMの濃度に混合した阻害剤溶液をDMSO:MeCN:脱イオン化水(5:5:180v/v/v)で20倍希釈した。最終反応混合物中の試験化合物または阻害剤混合物に起因する有機溶媒の%は2%v/vであった。
【0245】
5mg/mL縣濁液を得るために、プールしたヒト肝臓ミクロソーム縣濁液(20mg/mL)をリン酸緩衝液で希釈した。5mMの濃度でリン酸緩衝液中でNADPHの溶液を調製した。DMSO:MeCN(50:50v/v)中で各基質の個別の保存溶液を調製し、混合し、リン酸緩衝液中で希釈して、その実験的に決定されたK
m濃度の5倍で各基質を含有する1つの溶液を得た。最終反応混合物中の基質混合物に起因する有機溶媒の%は1%v/vであった。
【0246】
基質溶液およびミクロソーム縣濁液を1:1体積比で合わせ、混合し、PCRプレートの反応ウェルに分配した。各濃度の個々の試験化合物または合わせた阻害剤溶液をウェルに添加し、反復的な吸引−排出サイクルによって混合した。実対照に対しては、試験化合物溶液の代わりにブランクのリン酸緩衝溶液を添加した。反応を開始させるためのNADPH溶液の添加前およそ2分間、37℃で反応混合物を平衡化させ、次いで反応混合物をピペットで混合した。NADPH添加から10分後、冷アセトニトリルで反応混合物を不活性化した。オービタル振盪によりおよそ1分間試料を混合し、2900 RCFで10分間遠心した。ポジティブイオンモードでエレクトロスプレーイオン化トリプル四重極質量分析により検出する勾配逆相HPLCによって、上清の一部を分析した。
【0247】
シグモイド用量反応曲線にデータをフィットさせ、各試験化合物の阻害能をそのIC
50値として決定した。
【0249】
C.セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)に対する最小阻害濃度(MIC)
【0250】
線維状真菌に対するClinical and Laboratory Standards Institute(CLSI、臨床検査標準協会)微量希釈アッセイプロトコールに基づく手順を用いて、真菌植物病原体セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)の一般的な株(ATCC26517)の増殖を阻害するその能力について化合物を評価した。
【0251】
DMSO中で、6400μg/mLで、試験化合物および標準物質の保存溶液を調製した。3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸(MOPS)緩衝液および2%DMSOを含有するRPMI−1640(Roswell Park Memorial Institute)培地中で16から0.016μg/mLの範囲の2倍希釈系列(全部で11種類の化合物濃度)を調製するために、各保存溶液を使用した。希釈液の100μLアリコートを96−ウェルマイクロタイタープレートのカラム1(16μg/mL化合物)から11(0.016μg/mL化合物)に添加した。マイクロタイタープレートの2列目でこの形式を繰り返した。したがって、各マイクロタイタープレートは、2回反復して、4種類の試験または対照化合物の11種類の濃度を含み得た。RPMI−1640/MOPS/2%DMSO培地の100μLアリコートをマイクロタイタープレートのカラム12(化合物対照なし)に添加した。
【0252】
DMSO不含のRPMI/MOPS培地中のおよそ5x10
4コロニー形成単位/mL(cfu/mL)の溶液を調製するために、S.トリチシ(S.tritici)の新鮮培養物を使用した。この溶液の100μLアリコートをマイクロタイタープレート中の全96ウェルに添加した。この結果1%DMSOおよびおよそ2.5x10
4cfu/mLのS.トリチシ(S.tritici)を含有する200μLのRPMI/MOPS培地中の8μg/mLから0.008μg/mLの各試験または対照化合物の最終濃度が得られる。アッセイプレートを振盪せずに暗所にて22℃で7日間温置した。対照(カラム12)と比較して、S.トリチシ(S.tritici)の増殖が結果として50%低下する濃度として各化合物に対するMICを目視により決定した。結果は表3で見ることができる。
【0253】
表3の各例において、セプトリア評定スケールは次のとおりである:
【表4】
【0254】
D.葉さび病(病原体プクシニア・レコンジタ・トリチシ(Puccinia recondita tritici)=プクシニア・トリチシナ(Puccinia triticina);BayerコードPUCCRT)に対する殺真菌活性の評価
ソイルレスのピートベースポッティング混合物(Metromix)で、幼植物において第一本葉が完全に開くまで種子からコムギ植物(Yuma品種)を生長させた。各ポットには、3から8本の幼植物が含有された。処方試験化合物を湿潤するまでこれらの植物に噴霧した。10vol.%アセトン+90vol.%Triton X水(脱イオン化水99.99wt%+0.01wt%TritonX100)において50ppmで化合物を処方し、「処方試験化合物」を得た。およそ1500L/haの噴霧体積を送達する逆向きの2つの空気噴霧ノズルが取り付けられたターンテーブル噴霧器を使用して、処方試験化合物を植物に適用した。翌日、葉にプクシニア・レコンジタ・トリチシ(Puccinia recondita tritici)の水性胞子縣濁液を接種し、胞子を発芽させ、葉に感染させるために植物を高湿度中に一晩維持した。次いで、未処置対照植物において病害が発現するまで植物を温室に移した。病害発現の速度に依存して7から9日後に、病害の重症度を評価した。
【0255】
表3の各例において、プクシニア評定スケールは次のとおりである:
【表5】
【表6】
【0256】
参照による組み込み
本願を通じて引用される全参考文献の内容(文献参照物、交付済み特許、公開特許出願および同時係属特許出願を含む。)は、本明細書により参照によってそれらの全体において本明細書中に明確に組み込まれる。
【0257】
同等物
当業者は、通常の実験のみを使用して、本明細書中に記載の本発明の具体的な実施形態の多くの同等物を認識し、確認することができる。このような同等物は、次の特許請求の範囲により包含されるものとする。