特許第6247725号(P6247725)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247725
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20171204BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20171204BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   H01L29/78 612D
   H01L29/78 618B
   G02F1/1368
【請求項の数】3
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-166814(P2016-166814)
(22)【出願日】2016年8月29日
(62)【分割の表示】特願2011-263371(P2011-263371)の分割
【原出願日】2011年12月1日
(65)【公開番号】特開2017-22389(P2017-22389A)
(43)【公開日】2017年1月26日
【審査請求日】2016年8月30日
(31)【優先権主張番号】特願2010-268444(P2010-268444)
(32)【優先日】2010年12月1日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2011-20648(P2011-20648)
(32)【優先日】2011年2月2日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 佑太
(72)【発明者】
【氏名】野田 耕生
【審査官】 岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−019664(JP,A)
【文献】 特開平06−250211(JP,A)
【文献】 特開2010−263182(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0258805(US,A1)
【文献】 特開平05−341313(JP,A)
【文献】 特開2001−324725(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート配線とソース配線との交差部と、トランジスタとにおいて、
前記トランジスタは、
ゲート電極と、
前記ゲート電極上の第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上の第1の半導体膜と、
前記第1の半導体膜上の、開口部を有する第2の絶縁膜と、
前記第2の絶縁膜の開口部を介して、前記第1の半導体膜と一部が接する前記第2の絶縁膜上の一対の電極と、を有し、
前記交差部は、
前記ゲート配線と、
前記ゲート配線上の前記第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上の前記第1の半導体膜と、
前記第1の半導体膜上の前記第2の絶縁膜と、
前記第2の絶縁膜上の前記ソース配線と、を有し、
前記ゲート電極は、前記ゲート配線の一部であり、
前記ゲート配線、前記第1の絶縁膜、及び前記第1の半導体膜の外周の上面形状は、概略一致していることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
容量部と、トランジスタとにおいて、
前記トランジスタは、
ゲート電極と、
前記ゲート電極上の第1の絶縁膜と、
前記第1の絶縁膜上の第1の半導体膜と、
前記第1の半導体膜上の、開口部を有する第2の絶縁膜と、
前記第2の絶縁膜の開口部を介して、前記第1の半導体膜と一部が接する前記第2の絶縁膜上の一対の電極と、
前記一対の電極の一方と電気的に接続する画素電極と、を有し、
前記容量部は
量配線と、
前記容量配線上の第3の絶縁膜と、
前記第3の絶縁膜上の第2の半導体膜と、
前記第2の半導体膜上の第4の絶縁膜と、
前記第2の半導体膜及び前記第4の絶縁膜が有する開口を介して、前記第3の絶縁膜と接する前記画素電極と、を有し、
前記ゲート電極は、ゲート配線の一部であり、
前記ゲート配線、前記第1の絶縁膜、及び前記第1の半導体膜の外周の上面形状は、概略一致し、
前記容量配線、及び前記第3の絶縁膜の外周の上面形状は、概略一致していることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、
前記第1の半導体膜は、酸化物半導体を有することを特徴とする半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
半導体装置および半導体装置の作製方法に関する。
【0002】
なお、本明細書中において半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置
全般を指し、半導体回路、記憶装置、撮像装置、表示装置、電気光学装置および電子機器
などは全て半導体装置である。
【背景技術】
【0003】
近年、ガラス基板等の絶縁性表面を有する基板上に形成された、厚さ数nm〜数百nm程
度の半導体薄膜により構成されるトランジスタが注目されている。トランジスタは、IC
(Integrated Circuit)および電気光学装置を始めとした電子デバイ
スに広く応用されている。また、トランジスタは、特に液晶表示装置等に代表される、表
示装置のスイッチング素子として開発が急がれている。アクティブマトリクス型液晶表示
装置では、選択されたスイッチング素子に接続された画素電極と、該画素電極に対応する
対向電極の間に電圧が印加されることにより、画素電極と対向電極との間に配置された液
晶層の光学変調が行われ、この光学変調が表示パターンとして観察者に認識される。ここ
で、アクティブマトリクス型液晶表示装置とは、マトリクス状に配置された画素電極をス
イッチング素子により駆動することによって、画面上に表示パターンが形成される方式を
採用した液晶表示装置をいう。
【0004】
上記のようなアクティブマトリクス型液晶表示装置の用途は拡大しており、画面サイズの
大面積化、高精細化および高開口率化の要求が高まっている。また、アクティブマトリク
ス型液晶表示装置には高い信頼性が求められ、その生産方法には高い生産性および生産コ
ストの削減が求められる。
【0005】
アクティブマトリクス型液晶表示装置では、スイッチング素子として主にトランジスタが
用いられている。トランジスタの作製において、フォトリソグラフィ工程数の削減は、コ
スト削減のために重要である。例えば第8世代のフォトマスクは1枚当たり数千万円、第
10世代および第11世代のフォトマスクに至っては1枚当たり数億円にもなる。また、
作製工程におけるフォトリソグラフィ工程数が1つ増加するだけで、関連する工程を含め
工程数が大幅に増加する。そのため、フォトリソグラフィ工程数を削減するために、数多
くの技術開発がなされている。
【0006】
トランジスタは、チャネル形成領域がゲート電極より下層に設けられるトップゲート型と
、チャネル形成領域がゲート電極より上層に設けられるボトムゲート型に大別される。こ
れらのトランジスタは、少なくとも5枚のフォトマスクにより作製されることが一般的で
ある。
【0007】
フォトリソグラフィ工程数を削減する従来の技術としては、裏面露光、レジストリフロー
またはリフトオフ法といった複雑なものが多く、特殊な装置を必要とするものも多い。こ
のような技術を用いることで、技術の複雑さに起因する様々な問題が生じ、歩留まりの低
下の一因となっている。また、トランジスタの電気的特性を犠牲にせざるを得ないことも
多い。
【0008】
また、トランジスタの作製工程における、フォトリソグラフィ工程数を削減するための代
表的な手段として、多階調マスク(ハーフトーンマスクまたはグレートーンマスクとも呼
ばれる。)を用いた技術が広く知られている。多階調マスクを用いて作製工程を低減する
公知の技術として、例えば特許文献1が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−179069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
半導体装置のの作製においてフォトリソグラフィ工程数を削減することを課題の一とする
。また、表示品位の高い表示装置を作製することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
トランジスタの、ゲート電極となる導電膜、ゲート絶縁膜となる絶縁膜、チャネル領域が
形成される半導体膜およびチャネル保護膜となる絶縁膜を連続で形成し、その上に多階調
マスクである第1のフォトマスクによって露光し現像したレジストマスクを形成する。多
階調マスクとは、領域によって透過する光量を調整することが可能なフォトマスクのこと
である。そのため、透過する光量に応じて現像後のそれぞれの領域のレジストの残膜厚を
制御することができる。このようにして形成した二つの厚さの異なる領域を有するレジス
トマスクを用いて、(1)レジストマスクのない領域において、チャネル保護膜となる絶
縁膜、チャネル領域が形成される半導体膜、ゲート絶縁膜となる絶縁膜およびゲート電極
となる導電膜を連続してエッチングし、(2)レジストマスクをアッシングなどのプラズ
マ処理によって後退させ、レジストマスクを残膜厚が小さい領域のみを除去することで、
チャネル保護膜となる絶縁膜の一部を露出させ、(3)露出したチャネル保護膜となる絶
縁膜の一部をエッチングし、開口部を形成する。即ち、一枚のフォトマスクで二種類の形
状のレジストマスクを得ることができる。なお、本明細書において、「レジストマスクを
後退させる」とは、レジストマスクのサイズを縮小化し、かつ厚さを薄くすることをいう
【0012】
次に、導電膜を成膜し、該導電膜上に第2のフォトマスクによって露光し現像したレジス
トマスクを形成する。導電膜をレジストマスクを用いて加工し、ソース電極およびドレイ
ン電極としての機能を有する電極を形成する。
【0013】
次に、層間絶縁膜を成膜し、該層間絶縁膜上に第3のフォトマスクによって露光し現像し
たレジストマスクを形成する。層間絶縁膜をレジストマスクを用いて加工し、電極を露出
する開口部を形成する。
【0014】
次に、透明導電膜を成膜し、該透明導電膜上に第4のフォトマスクによって露光し現像し
たレジストマスクを形成する。透明導電膜をレジストマスクを用いて加工し、層間絶縁膜
に設けられた開口部を介して電極と接する透明導電膜を形成する。以上の工程でトランジ
スタを作製することができる。
【0015】
ここで、前記トランジスタを作製する工程と同時に、表示装置の容量部、ゲート配線およ
びソース配線を形成することができる。
【0016】
容量部は、ゲート電極と同一層かつ同一材料で形成される共通配線を兼ねる容量配線と、
ゲート絶縁膜と同一層かつ同一材料で形成される誘電体膜として機能する絶縁膜と、透明
導電膜と同一層かつ同一材料で形成される容量電極と、によって構成される。ここで、誘
電体膜は、半導体膜と同一層かつ同一材料で形成される半導体膜およびチャネル保護膜と
同一層かつ同一材料で形成される絶縁膜を含む構成としても構わない。ただし、誘電体膜
を薄くすることで容量部の占有面積を小さくすることが可能となり、表示装置の開口率を
高めることができるため、誘電体膜を構成する層の数は少ない方がよい。
【0017】
また、ゲート配線およびソース配線は、それぞれゲート電極およびソース電極と同一層か
つ同一材料で形成することができる。なお、ゲート電極およびゲート配線は接続している
。また、ソース電極およびソース配線は透明導電膜を介して接続している。
【0018】
透明導電膜は、表示装置の画素電極としての機能も有する。
【0019】
このように、4枚のフォトマスクを用いて、表示装置のトランジスタを作製することがで
きる。
【0020】
なお、共通配線およびソース配線の交差部では、共通配線およびソース配線の間に、ゲー
ト絶縁膜と同一層かつ同一材料で形成される絶縁膜、半導体膜と同一層かつ同一材料で形
成される半導体膜およびチャネル保護膜と同一層かつ同一材料で形成される絶縁膜を有す
る構成とすると好ましい。このような構成とすることで、交差部における寄生容量を低減
することができる。そのため、フォトリソグラフィ工程数を削減し、かつ表示品位の高い
表示装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0021】
フォトマスク4枚を用い、表示品位の高い表示装置のトランジスタを作製することができ
る。
【0022】
従来の表示装置と比較し、フォトリソグラフィ工程数を削減することができるため、基板
を大型化してもコストの上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一態様である半導体装置の断面図および上面図。
図2】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図3】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図4】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図5】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図6】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図7】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図8】本発明の一態様である液晶表示装置の上面図および断面図。
図9】本発明の一態様を用いた電子機器の例を説明する図。
図10】本発明の一態様である半導体装置の断面図および上面図。
図11】本発明の一態様である半導体装置の断面図および上面図。
図12】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図13】本発明の一態様である半導体装置の断面図および上面図。
図14】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図15】本発明の一態様である半導体装置の断面図および上面図。
図16】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
図17】本発明の一態様である半導体装置の作製方法を説明する断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更しうることは当業者であれば
容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈され
るものではない。なお、図面を用いて発明の構成を説明するにあたり、同じものを指す符
号は異なる図面間でも共通して用いる。なお、同様のものを指す際にはハッチパターンを
同じくし、特に符号を付さない場合がある。
【0025】
なお、第1、第2として付される序数詞は便宜上用いるものであり、工程順または積層順
を示すものではない。また、本明細書において発明を特定するための事項として固有の名
称を示すものではない。
【0026】
なお、本明細書中において、半導体装置を説明する際にはトランジスタとして画素トラン
ジスタを例示していることがあるが、これに限定されず、本発明の一態様である半導体装
置は、画素トランジスタ以外のトランジスタであってもよい。
【0027】
(実施の形態1)
まず、本発明の一態様である半導体装置(表示装置のトランジスタおよび容量部)につい
図1乃至図7図10および図17を用いて説明する。図1乃至図7図10および図
17では、ソース配線SLおよびトランジスタTrと、容量部Csと、ソース配線SLお
よび共通配線CL(容量配線を兼ねる。)の交差部と、について並行して説明する。
【0028】
図1(A)および図1(B)は、それぞれ本実施の形態で作製する半導体装置の断面図お
よび上面図である。図1(B)の一点鎖線A−B、一点鎖線C−Dおよび一点鎖線E−F
は、それぞれ図1(A)の断面A−B、断面C−Dおよび断面E−Fに対応する。なお、
図1(B)は、簡単のため、膜を一部省略した形で示す。
【0029】
まずは、図1(A)について説明する。
【0030】
図1(A)の断面A−Bは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第1
の絶縁膜102上の外周が概略一致した第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半導
体膜106および半導体膜106を露出する一対の開口部が設けられた第3の絶縁膜10
8と、該一対の開口部を介して半導体膜106と接する第2の導電膜116と、第1の絶
縁膜102、第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半導体膜106、第3の絶縁膜
108および第2の導電膜116を覆い第2の導電膜116を露出する開口部が設けられ
た第4の絶縁膜120と、該開口部を介して第2の導電膜116と接する第3の導電膜1
18とで構成され、トランジスタTr、および第2の導電膜116と同一層かつ同一材料
であるソース配線SLが形成された領域である。第2の導電膜116と同一層かつ同一材
料であるトランジスタTrのソース電極またはドレイン電極は、第3の導電膜118を介
して、ソース配線SLに接続する構造を示すが、これに限定されない。トランジスタTr
のソース電極またはドレイン電極を延長してソース配線SLとしても構わない。
【0031】
本明細書において、「膜の外周が概略一致する」とは、一の膜の端部と他の膜の端部が一
致する場合、一の膜の端部が他の膜の端部に対し内側にえぐれている場合および各膜の端
部のテーパー形状がそれぞれ異なる場合を含めて、上面から見た膜と膜との輪郭が概略一
致することを指す。
【0032】
図1(A)の断面C−Dは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第1
の絶縁膜102上において、外周の上面形状が概略一致する第1の導電膜104、第2の
絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108と、第1の絶縁膜102、第1
の導電膜104、第2の絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108上の第
4の絶縁膜120と、半導体膜106、第3の絶縁膜108および第4の絶縁膜120に
設けられた開口部を介して第2の絶縁膜112と接する第3の導電膜118と、を有する
容量部Csである。
【0033】
容量部Csにおいて、第1の導電膜104は第1の容量電極および容量配線の機能を有し
、第2の絶縁膜112は誘電体膜の機能を有し、第3の導電膜118は第2の容量電極の
機能を有する。第3の導電膜118である第2の容量電極は、トランジスタTrのソース
電極またはドレイン電極である第2の導電膜116と、第4の絶縁膜120に設けられた
開口部を介して接続する。
【0034】
なお、第2の容量電極として、第2の導電膜116と同一層かつ同一材料の電極を用いて
も構わない。第2の導電膜116は、第3の導電膜118と比べて抵抗を小さくすること
ができるため、容量部Csへの電荷の蓄積を速やかに行うことができる。
【0035】
なお、誘電体膜として、第2の絶縁膜112を用いる場合についてのみ示したが、これに
限定されるものではない。誘電体膜として、半導体膜106と同一層かつ同一材料の半導
体膜または第3の絶縁膜108と同一層かつ同一材料の絶縁膜を含んでも構わない。ただ
し、誘電体膜を積層構造にすることで、第2の絶縁膜112を単層で用いる場合と比べて
単位面積当たりの容量が低減してしまうため、容量配線の面積を大きくしなくてはならな
い。一方、第2の絶縁膜112のみで誘電体膜を構成すれば、単位面積当たりの容量を大
きくできるため開口率の高い表示装置を作製することが可能となる。
【0036】
図1(A)の断面E−Fは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第1
の絶縁膜102上の共通配線CLである第1の導電膜104と、第1の導電膜104上の
第2の絶縁膜112と、第2の絶縁膜112上の半導体膜106と、半導体膜106上の
第3の絶縁膜108と、第3の絶縁膜108上のソース配線SLである第2の導電膜11
6と、第2の導電膜116上の分離された第3の導電膜118と、を有する共通配線CL
およびソース配線SLの交差部である。
【0037】
共通配線CLおよびソース配線SLの交差部において、配線間に第2の絶縁膜112と同
一層かつ同一材料の絶縁膜、半導体膜106と同一層かつ同一材料の半導体膜および第3
の絶縁膜108と同一層かつ同一材料の絶縁膜を有することによって、前記交差部におけ
る寄生容量を低減することができる。共通配線CLおよびソース配線SLの交差部におけ
る寄生容量を低減することによって、表示品位の高い表示装置を得ることができる。
【0038】
図示しないが、ゲート配線GLおよびソース配線SLの交差部は、共通配線CLおよびソ
ース配線SLの交差部と同様の断面構造を有する。
【0039】
または、共通配線CLおよびソース配線SLの交差部を図10に示す構造としても構わな
い。図10(A)は、図10(B)における一点鎖線G−Hに対応した断面G−Hである
。ソース配線SLの一部である第2の導電膜116同士が、第3の導電膜118を介して
接続されている。このとき、第3の導電膜118が共通配線CLと少なくとも第4の絶縁
膜120を介して交差する構造とする。このような構造をとることによって、さらに配線
交差部における寄生容量を低減することができて好ましい。なお、共通配線CLとゲート
配線GLを近づけて配置することによって、第3の導電膜118が、少なくとも第4の絶
縁膜120を介して共通配線CLおよびゲート配線GLをまとめて乗り越える構造として
も構わない。
【0040】
基板100に大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有
している必要がある。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板
などを、基板100として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半
導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI(
Silicon On Insulator)基板などを適用することも可能であり、こ
れらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板100として用いてもよい。
【0041】
また、基板100として、可撓性基板を用いてもよい。その場合は、可撓性基板上に直接
トランジスタを作製することとなる。なお、可撓性基板上にトランジスタを設けるには、
基板100として非可撓性のものを用いて、この上にトランジスタを作製した後、トラン
ジスタを剥離し、可撓性基板に転置する方法もある。その場合には、基板100とトラン
ジスタとの間に剥離層を設けるとよい。
【0042】
第1の絶縁膜102は、酸化ガリウム、酸化亜鉛ガリウム、酸化錫、酸化錫亜鉛、酸化ア
ルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化タンタル、酸
化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンまたは窒化シリコンを含む膜を単層ま
たは積層で用いればよい。特に、酸化ガリウム、酸化亜鉛ガリウム、酸化錫、酸化錫亜鉛
、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウムまたは酸化
タンタルなどの金属酸化物を含む膜は、ドライエッチングおよびウェットエッチングで冒
されにくく、エッチストップ膜として好ましい機能を有する。なお、第1の絶縁膜102
は、半導体装置の動作に直接寄与するものではないため、第1の絶縁膜102を設けない
構成としても構わない。
【0043】
ここで、酸化窒化シリコンとは、その組成において、窒素よりも酸素の含有量が多いもの
を示し、例えば、酸素が50原子%以上70原子%以下、窒素が0.5原子%以上15原
子%以下、シリコンが25原子%以上35原子%以下、水素が0原子%以上10原子%以
下の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化シリコンとは、その組成において、酸素
よりも窒素の含有量が多いものを示し、例えば、酸素が5原子%以上30原子%以下、窒
素が20原子%以上55原子%以下、シリコンが25原子%以上35原子%以下、水素が
10原子%以上25原子%以下の範囲で含まれるものをいう。但し、上記範囲は、ラザフ
ォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering S
pectrometry)や、水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forwa
rd scattering Spectrometry)を用いて測定した場合のもの
である。また、構成元素の組成は、その合計が100原子%を超えない値をとる。
【0044】
第1の導電膜104は、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、コバルト、ニッケ
ル、銅、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタルまたはタングステンを含む材料を用い
ればよい。
【0045】
第1の導電膜104に銅を用いると、共通配線CLおよびゲート配線GLの抵抗を低減で
き、大型表示装置でも配線遅延等の発生を低減することができる。第1の導電膜104に
銅を用いる場合、基板100の材質によっては密着性が悪くなるため、基板100と密着
性のよい膜と銅膜との積層構造にすることが好ましい。基板100と密着性のよい膜とし
て、チタン、モリブデン、マンガン、銅またはアルミニウムなどを含む膜を用いればよい
。例えば、銅−マンガン−アルミニウム合金膜を用いてもよい。なお、第1の導電膜10
4をソース配線SLの一部に用いることもできる。その場合、第1の導電膜104および
第2の導電膜116を第3の導電膜118を介して接続する必要がある。第1の導電膜1
04および第2の導電膜116を接続する箇所は、半導体装置内であればどこでも構わな
いが、例えば保護回路を設ける場合、保護回路の周辺で接続すると設計上好ましい。
【0046】
半導体膜106は、シリコン膜、ゲルマニウム膜、シリコンゲルマニウム膜、炭化シリコ
ン膜もしくは窒化ガリウム膜、または酸化物半導体膜を用いればよい。
【0047】
例えば、半導体膜106に用いる酸化物半導体膜としては、四元系金属酸化物であるIn
−Sn−Ga−Zn−O系の材料や、三元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn−O系の
材料、In−Sn−Zn−O系の材料、In−Al−Zn−O系の材料、Sn−Ga−Z
n−O系の材料、Al−Ga−Zn−O系の材料、Sn−Al−Zn−O系の材料や、二
元系金属酸化物であるIn−Zn−O系の材料、Sn−Zn−O系の材料、Al−Zn−
O系の材料、Zn−Mg−O系の材料、Sn−Mg−O系の材料、In−Mg−O系の材
料、In−Ga−O系の材料や、In−O系の材料、Sn−O系の材料、Zn−O系の材
料などを用いてもよい。また、上記の材料に酸化シリコンを含ませてもよい。ここで、例
えば、In−Ga−Zn−O系の材料とは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜
鉛(Zn)を有する酸化物、という意味であり、その組成比は特に問わない。また、In
とGaとZn以外の元素を含んでいてもよい。
【0048】
また、酸化物半導体膜として、化学式InMO(ZnO)(m>0)で表記される材
料を用いてもよい。ここで、Mは、Ga、Al、MnおよびCoから選ばれた一または複
数の金属元素を示す。例えば、Mとして、Ga、GaおよびAl、GaおよびMnまたは
GaおよびCoなどを用いてもよい。
【0049】
また、酸化物半導体膜として、単結晶構造ではなく、非晶質構造でもない構造であり、c
軸配向を有した結晶(CAAC:C Axis Aligned Crystal)を含
む酸化物を含んでもよい。なお、CAACを含む酸化物半導体膜は、一部に結晶粒界を有
している。
【0050】
第2の絶縁膜112および第3の絶縁膜108は、第1の絶縁膜102と同様の構成とす
ればよい。または、半導体膜106に酸化物半導体膜を用いる場合、加熱により酸素を放
出する膜を用いればよい。または、第1の導電膜104の材料が半導体膜106に拡散し
、トランジスタ特性に悪影響を与えることがある場合、第1の導電膜104の材料の拡散
係数が小さい絶縁膜を用いればよい。第3の絶縁膜108は、半導体膜106の保護膜と
して機能する。
【0051】
「加熱により酸素を放出する」とは、TDS(Thermal Desorption
Spectroscopy:昇温脱離ガス分光法)分析にて、酸素原子に換算しての酸素
の放出量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは3.0×1020at
oms/cm以上であることをいう。
【0052】
ここで、TDS分析にて、酸素原子に換算しての酸素の放出量の測定方法について、以下
に説明する。
【0053】
TDS分析したときの気体の放出量は、スペクトルの積分値に比例する。このため、測定
したスペクトルの積分値と、標準試料の基準値に対する比とにより、気体の放出量を計算
することができる。標準試料の基準値とは、所定の原子を含む試料の、スペクトルの積分
値に対する原子の密度の割合である。
【0054】
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコンウェハのTDS分析結果、およ
び絶縁膜のTDS分析結果から、絶縁膜の酸素分子の放出量(NO2)は、数式1で求め
ることができる。ここで、TDS分析で得られる質量数32で検出されるスペクトルの全
てが酸素分子由来と仮定する。質量数32のものとしてほかにCHOHがあるが、存在
する可能性が低いものとしてここでは考慮しない。また、酸素原子の同位体である質量数
17の酸素原子および質量数18の酸素原子を含む酸素分子についても、自然界における
存在比率が極微量であるため考慮しない。
【0055】
O2=NH2/SH2×SO2×α (数式1)
【0056】
H2は、標準試料から脱離した水素分子を密度で換算した値である。SH2は、標準試
料をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。ここで、標準試料の基準値を、N
H2/SH2とする。SO2は、絶縁膜をTDS分析したときのスペクトルの積分値であ
る。αは、TDS分析におけるスペクトル強度に影響する係数である。数式1の詳細に関
しては、特開平6−275697公報を参照する。なお、上記絶縁膜の酸素の放出量は、
電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料と
して1×1016atoms/cmの水素原子を含むシリコンウェハを用いて測定した
【0057】
また、TDS分析において、酸素の一部は酸素原子として検出される。酸素分子と酸素原
子の比率は、酸素分子のイオン化率から算出することができる。なお、上述のαは酸素分
子のイオン化率を含むため、酸素分子の放出量を評価することで、酸素原子の放出量につ
いても見積もることができる。
【0058】
なお、NO2は酸素分子の放出量である。酸素原子に換算したときの放出量は、酸素分子
の放出量の2倍となる。
【0059】
上記構成において、加熱により酸素を放出する膜は、酸素が過剰な酸化シリコン(SiO
(X>2))であってもよい。酸素が過剰な酸化シリコン(SiO(X>2))とは
、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積
当たりのシリコン原子数および酸素原子数は、ラザフォード後方散乱法により測定した値
である。
【0060】
第2の絶縁膜112または第3の絶縁膜108から酸化物半導体膜である半導体膜106
に酸素が供給されることで、第2の絶縁膜112または第3の絶縁膜108、および酸化
物半導体膜である半導体膜106の界面準位密度を低減できる。この結果、トランジスタ
の動作などに起因して生じうる電荷などが、上述の第2の絶縁膜112または第3の絶縁
膜108、および酸化物半導体膜である半導体膜106の界面に捕獲されることを抑制す
ることができ、電気特性の劣化の少ないトランジスタTrを得ることができる。
【0061】
さらに、酸化物半導体膜の酸素欠損に起因して電荷が生じる場合がある。一般に酸化物半
導体膜の酸素欠損は、一部がドナーとなりキャリアである電子を生じる。この結果、トラ
ンジスタのしきい値電圧がマイナス方向にシフトしてしまう。第2の絶縁膜112または
第3の絶縁膜108から酸化物半導体膜である半導体膜106に酸素が十分に供給される
ことにより、しきい値電圧がマイナス方向へシフトする要因である、酸化物半導体膜の酸
素欠損密度を低減することができる。
【0062】
即ち、第2の絶縁膜112または第3の絶縁膜108に、加熱により酸素を放出する膜を
設けることで、半導体膜106と第2の絶縁膜112との界面の界面準位密度、または半
導体膜106と第3の絶縁膜108との界面の界面準位密度、ならびに酸化物半導体膜で
ある半導体膜106の酸素欠損密度を低減し、酸化物半導体膜である半導体膜106と第
2の絶縁膜112または第3の絶縁膜108との界面におけるキャリア捕獲の影響を小さ
くすることができる。
【0063】
第2の導電膜116は、第1の導電膜104と同様の構成とすればよい。第2の導電膜1
16に銅を用いると、ソース配線の抵抗を低減でき、大型表示装置でも配線遅延等の発生
を低減することができる。第2の導電膜116に銅を用いる場合、下地となる膜の材質に
よっては密着性が悪くなるため、下地となる膜と密着性のよい膜と銅膜との積層構造にす
ることが好ましい。例えば、下地となる膜と密着性のよい膜としてチタン、モリブデン、
マンガン、銅またはアルミニウムなどを含む膜を用いればよい。また、半導体膜106中
に銅が拡散することを防ぐために、窒化物金属膜との積層としてもよい。窒化物金属膜は
、窒化チタン、窒化クロム、窒化モリブデン、窒化タンタルまたは窒化タングステンを用
いればよい。
【0064】
第4の絶縁膜120は、第1の絶縁膜102と同様の構成とすればよい。
【0065】
第3の導電膜118は、透光性を有する導電膜であればよく、酸化インジウム、酸化亜鉛
、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化ガリウムおよび酸化タン
グステン、ならびにこれらの混合物を用いればよい。例えば、酸化インジウムと酸化錫の
混合物であるインジウム錫酸化物(ITOともいう。)を用いればよい。ただし、ITO
は、熱処理などで結晶化しやすく、半導体装置の信頼性を低下させる要因にもなりうる。
そのため、ITOの結晶化を抑制するために酸化シリコンを混合させた材料を用いると好
ましい。
【0066】
作製する表示装置の構成によっては、第3の導電膜118は、透光性を有する膜でなくて
も構わない。例えば、第1の導電膜104と同一の材料を用いて形成してもよい。
【0067】
なお、第3の導電膜118は、表示装置の画素電極としての機能を有する。
【0068】
以下に、図1に示した半導体装置の作製方法を説明する。
【0069】
まず、基板100上に第1の絶縁膜102、第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、
半導体膜106および第3の絶縁膜108を大気に暴露せずに連続して成膜する(図2
A)参照。)。
【0070】
第1の絶縁膜102乃至第3の絶縁膜108を大気に暴露せずに連続して成膜することで
、膜と膜との界面の汚染を抑制できて好ましい。特に、半導体膜106および第3の絶縁
膜108の界面の汚染がある場合、トランジスタTrの電気特性および信頼性の悪化に繋
がることがある。
【0071】
第1の絶縁膜102、第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半導体膜106および
第3の絶縁膜108は、スパッタリング法、MBE(Molecular Beam E
pitaxy)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法
、パルスレーザ堆積法、ALD(Atomic Layer Deposition)法
などの成膜方法で成膜する。
【0072】
第3の絶縁膜108上にレジスト121を塗布し(図2(B)参照。)、多階調マスクで
ある第1のフォトマスクにて露光し現像してレジストマスク131を形成する。なお、レ
ジストマスク131は、多階調マスクによって露光し現像されているため、レジストのな
い領域と、レジストの薄い領域(第1の厚さの領域ともいう。)と、レジストの厚い領域
(第2の厚さの領域ともいう。)と、を有する(図2(C)参照。)。
【0073】
レジストマスク131を用いて、第3の絶縁膜108、半導体膜106、第2の絶縁膜1
12および第1の導電膜104をエッチングする。該エッチング処理によってレジストマ
スク131の形状も変化し、レジストマスク141となる(図3(A)参照。)。
【0074】
アッシングなどのプラズマ処理によってレジストマスク141を後退させ、レジストの薄
い領域がなくなるまで処理し、レジストマスク151を形成する(図3(B)参照。)。
このとき、アッシングなどのプラズマ処理によって、第1の導電膜104の露出した側壁
は酸化され、絶縁物114で覆われていてもよい(図17(A)参照。)。第1の導電膜
104の露出した側壁が酸化することによって、後に形成されるソース配線SLが第1の
導電膜104と同一層かつ同一材料で形成されるゲート配線GLおよび共通配線CLの側
壁で電気的に接続されることを抑制できる。なお、第1の導電膜104の側壁を酸化する
ために、酸化性ガスを用いたプラズマ処理を単独で、またはアッシングに加えて行っても
よい。例えば、酸化性ガスとして、酸素、オゾン、酸化窒素などを用いればよい。
【0075】
レジストマスク151を用いて第3の絶縁膜108をエッチングし、その後レジストマス
ク151を除去する(図3(C)参照。)。このとき、第1の絶縁膜102があることに
よって基板100のエッチングを防ぐことができる。
【0076】
次に、第2の導電膜116をスパッタリング法、MBE法、CVD法、パルスレーザ堆積
法、ALD法などの成膜方法で成膜する(図4(A)参照。)。
【0077】
第2の導電膜116上にレジスト122を塗布し(図4(B)参照。)、第2のフォトマ
スクを用いて露光および現像を行ってレジストマスク132を形成する(図4(C)参照
。)。
【0078】
レジストマスク132を用いて第2の導電膜116をエッチングし、その後レジストマス
ク132を除去する(図5(A)参照。)。
【0079】
次に、第4の絶縁膜120をスパッタリング法、MBE法、CVD法、パルスレーザ堆積
法、ALD法などの成膜方法で成膜する(図5(B)参照。)。
【0080】
第4の絶縁膜120上にレジスト123を塗布し(図5(C)参照。)、第3のフォトマ
スクを用いて露光および現像を行ってレジストマスク133を形成する(図6(A)参照
。)。
【0081】
レジストマスク133を用いて第4の絶縁膜120をエッチングする。該エッチング処理
によってレジストマスク133の形状も変化し、レジストマスク143となる(図6(B
)参照。)。
【0082】
レジストマスク143を用いて第3の絶縁膜108および半導体膜106をエッチングし
、その後レジストマスク143を除去する(図6(C)参照。)。このとき、第3の絶縁
膜108および半導体膜106と比較し、第2の導電膜116のエッチングレートが低く
なる条件を用いて、第3の絶縁膜108および半導体膜106をエッチングするとよい。
【0083】
なお、容量部Csにおいて、必ずしも第4の絶縁膜120、第3の絶縁膜108および半
導体膜106の全てをエッチングしなくてはならないわけではない。ただし、容量部Cs
の表示装置における専有面積を低減するためには、第4の絶縁膜120、第3の絶縁膜1
08および半導体膜106をエッチングし、容量部Csの単位面積当たりの容量を増すこ
とが好ましい。
【0084】
次に、透光性を有する第3の導電膜118をスパッタリング法、MBE法、CVD法、パ
ルスレーザ堆積法、ALD法などの成膜方法で成膜する(図7(A)参照。)。
【0085】
第3の導電膜118上にレジスト124を塗布し(図7(B)参照。)、第4のフォトマ
スクを用いて露光および現像を行ってレジストマスク134を形成する(図7(C)参照
。)。
【0086】
レジストマスク134を用いて第3の導電膜118をエッチングし、レジストマスク13
4を除去し、図1に示す半導体装置を作製する。なお、ゲート配線GLおよび共通配線C
Lの側壁が絶縁物114で覆われている場合、図17(B)に示す断面構造となる。
【0087】
以上の工程によって、フォトマスクを4枚用いて、半導体装置のトランジスタTr、容量
部Cs、ならびに共通配線CLおよびソース配線SLとの交差部を作製することができる
【0088】
本実施の形態に示す半導体装置を適用することで、開口率が高く、表示品位の高い表示装
置を作製することができる。
【0089】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
【0090】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1と異なる構成の半導体装置(表示装置のトランジスタお
よび容量部)について図11乃至図14を用いて説明する。図11乃至図14では、ソー
ス配線SLおよびトランジスタTrと、共通電極CEおよび共通配線CLの接続部と、容
量部Csと、について並行して説明する。
【0091】
本実施の形態では、横電界方式の一種であるIPS(In−Plane−Switchi
ng)モードの液晶表示装置に適用可能な半導体装置について説明する。
【0092】
図11(A)および図11(B)は、それぞれ本実施の形態で作製する表示装置の断面図
および上面図である。図11(B)の一点鎖線A−B、一点鎖線C−Dおよび一点鎖線E
−Fは、それぞれ図11(A)の断面A−B、断面C−Dおよび断面E−Fに対応する。
なお、図11(B)は、簡単のため、膜を一部省略した形で示す。
【0093】
図11(A)の断面A−Bは、図1(A)の断面A−Bと同様の構成とすればよい。
【0094】
図11(A)の断面C−Dは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第
1の絶縁膜102上の外周が概略一致する第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半
導体膜106および第3の絶縁膜108と、第1の絶縁膜102、第1の導電膜104、
第2の絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108上の第4の絶縁膜120
と、第2の絶縁膜112、半導体膜106、第3の絶縁膜108および第4の絶縁膜12
0に設けられた開口部を介して第1の導電膜104と接する第3の導電膜118bと、を
有する共通電極CEおよび共通配線CLの接続部である。ここで、第3の導電膜118b
は共通電極CEである。
【0095】
図11(A)の断面E−Fは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第
1の絶縁膜102上の外周が概略一致する第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半
導体膜106および第3の絶縁膜108と、第1の絶縁膜102、第1の導電膜104、
第2の絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108上の第4の絶縁膜120
と、第4の絶縁膜120を覆う第3の導電膜118aと、を有する容量部Csである。
【0096】
容量部Csにおいて、第1の導電膜104は第1の容量電極および共通配線CLの機能を
有し、第2の絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108は誘電体膜の機能
を有し、第3の導電膜118aは第2の容量電極の機能を有する。第3の導電膜118a
である第2の容量電極は、第2の導電膜116であるトランジスタTrのソース電極また
はドレイン電極と、第4の絶縁膜120に設けられた開口部を介して接続する画素電極の
機能も有する。
【0097】
図11に示す半導体装置の作製方法について、図12を用いて説明する。
【0098】
図12(A)は実施の形態1における図5(B)に対応する。即ち、図12(A)以前の
工程は実施の形態1を参酌する。
【0099】
まず、レジストを塗布し、フォトマスクにて露光および現像を行ってレジストマスクを形
成する。該レジストマスクを用いて、第2の導電膜116と十分に選択比が取れる条件で
第4の絶縁膜120、第3の絶縁膜108、半導体膜106および第2の絶縁膜112を
エッチングし、レジストマスクを除去する(図12(B)参照。)。
【0100】
次に、第3の導電膜118を成膜する。第3の導電膜118上にレジストを塗布し、フォ
トマスクを用いて露光および現像を行ってレジストマスクを形成する。該レジストマスク
を用いて第3の導電膜118をエッチングし、その後レジストマスクを除去し、図11
示す半導体装置を作製する。
【0101】
図11と異なる構成についても、図13を用いて説明する。
【0102】
図13(A)および図13(B)は、それぞれ本実施の形態で作製する表示装置の断面図
および上面図である。図13(B)の一点鎖線A−B、一点鎖線C−Dおよび一点鎖線E
−Fは、それぞれ図13(A)の断面A−B、断面C−Dおよび断面E−Fに対応する。
なお、図13(B)は、簡単のため、膜を一部省略した形で示す。
【0103】
図11(B)および図13(B)に示したように、第3の導電膜118aおよび第3の導
電膜118bである画素電極および共通電極CEを有することがIPSモードの特徴であ
る。該画素電極および共通電極CE間に電界を形成し、液晶分子の向きを変えることがで
きる。なお、本実施の形態では、櫛型形状の画素電極および共通電極CEを用いているが
、これに限定されず様々な形状をとりうる。
【0104】
図13(A)の断面A−Bは、図1(A)の断面A−Bと同様の構成とすればよい。
【0105】
図13(A)の断面C−Dは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第
1の絶縁膜102上の第1の導電膜104と、第1の導電膜104上の第2の絶縁膜11
2と、第1の導電膜104と接する第3の導電膜118bと、を有する共通電極CEおよ
び共通配線CLの接続部である。
【0106】
図13(A)の断面E−Fは、図1(A)の断面C−Dと同様の構成とすればよい。
【0107】
図13に示す半導体装置の作製方法について、図14を用いて説明する。
【0108】
図14(A)は実施の形態1における図5(B)に対応する。即ち、図14(A)以前の
工程は実施の形態1を参酌する。
【0109】
まず、レジストを塗布し、フォトマスクにて露光し現像してレジストマスクを形成する。
該レジストマスクを用いて、第2の導電膜116と十分に選択比が取れる条件で第4の絶
縁膜120、第3の絶縁膜108および半導体膜106をエッチングし、レジストマスク
を除去する(図14(B)参照。)。
【0110】
このとき、オーバーエッチング処理を行うことによって第2の絶縁膜112を後退させて
もよい(図14(C)参照。)。これによって共通配線CLと共通電極CEが接続しやす
くなる。
【0111】
次に、第3の導電膜118を成膜する。第3の導電膜118上にレジストを塗布し、フォ
トマスクを用いて露光および現像を行ってレジストマスクを形成する。該レジストマスク
を用いて第3の導電膜118をエッチングし、その後レジストマスクを除去し、図13
示す半導体装置を作製する。
【0112】
なお、本実施の形態で用いる第3の導電膜118aおよび第3の導電膜118bは、透光
性を有する導電膜を用いることが好ましいが、表示装置の動作速度を高めるために低抵抗
である第1の導電膜104で示した材料を適用しても構わない。
【0113】
以上に示したように、横電界方式の一種であるIPSモードの液晶表示装置に対応した半
導体装置を作製することができる。
【0114】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
【0115】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1および実施の形態2と異なる構成の半導体装置(表示装
置のトランジスタおよび容量部)について図15および図16を用いて説明する。図15
および図16では、ソース配線SLおよびトランジスタTrと、共通電極CEおよび共通
配線CLの接続部と、共通電極CEおよび画素電極TEが重なる領域と、について並行し
て説明する。
【0116】
本実施の形態では、横電界方式の一種であるFFS(Fringe Field Swi
tching)モードの液晶表示装置に適用可能な半導体装置について説明する。
【0117】
FFSモードの液晶表示装置では、共通電極CEおよび画素電極TEの重なる領域が容量
部を形成するため、容量配線による容量部の形成は不要となる。
【0118】
図15(B)では見やすさのため、第4の導電膜128を点線で示す。なお、第4の導電
膜128は、基板100の全面に設けられており、図15(B)に示したL字形状の開口
部138を有する。図15(A)に示したように、第3の導電膜118および第4の導電
膜128である画素電極TEおよび共通電極CEで第5の絶縁膜126を挟む構造がFF
Sモードの特徴である。該二つの電極間に電界を形成し、液晶分子の向きを変えることが
できる。なお、本実施の形態では、共通電極CEである第4の導電膜128にL字形状の
開口部138を設けているが、これに限定されず様々な形状をとりうる。
【0119】
図15(A)の断面A−Bは、図1(A)の断面A−Bと同様の構造上に第5の絶縁膜1
26を成膜し、その後第4の導電膜128を積層して形成した構成である。
【0120】
図15(A)の断面C−Dは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第
1の絶縁膜102上の外周が概略一致する第1の導電膜104、第2の絶縁膜112、半
導体膜106および第3の絶縁膜108と、第1の絶縁膜102、第1の導電膜104、
第2の絶縁膜112、半導体膜106および第3の絶縁膜108上の第4の絶縁膜120
と、第2の絶縁膜112、半導体膜106、第3の絶縁膜108および第4の絶縁膜12
0に設けられた第1の導電膜104を露出する開口部と、該開口部および第4の絶縁膜1
20を覆う第5の絶縁膜126と、第5の絶縁膜126に設けられた開口部を介して第1
の導電膜104と接する第4の導電膜128と、を有する共通電極CEおよび共通配線C
Lの接続部である。なお、共通電極CEと共通配線CLは、一箇所の開口部を介して接続
しているが、これに限定されるものではない。例えば、複数の開口部を介して共通電極C
Eと共通配線CLを接続しても構わない。
【0121】
図15(A)の断面E−Fは、基板100と、基板100上の第1の絶縁膜102と、第
1の絶縁膜102上の第4の絶縁膜120と、第4の絶縁膜120上の第3の導電膜11
8と、第3の導電膜118上の第5の絶縁膜126と、第5の絶縁膜126上の開口部を
有する第4の導電膜128と、を有する共通電極CEおよび画素電極TEが重なる領域で
ある。
【0122】
図15に示す半導体装置の作製方法について、図16を用いて説明する。
【0123】
図16(A)は実施の形態2における図12(B)に対応する。即ち、図16(A)以前
の工程は実施の形態2を参酌する。
【0124】
まず、第3の導電膜118を成膜し、第3の導電膜118上にレジストを塗布し、フォト
マスクを用いて露光および現像を行ってレジストマスクを形成する。該レジストマスクを
用いて第3の導電膜118をエッチングし、レジストマスクを除去する(図16(B)参
照。)。
【0125】
次に、第5の絶縁膜126を成膜する(図16(C)参照。)。
【0126】
次に、第4の導電膜128を成膜し、第4の導電膜128上にレジストを塗布し、フォト
マスクを用いて露光および現像を行ってレジストマスクを形成する。該レジストマスクを
用いて第4の導電膜128をエッチングし、その後レジストマスクを除去し、図15に示
す半導体装置を作製する。
【0127】
第4の導電膜128は、第3の導電膜118または第1の導電膜104と同様の材料を用
いて形成すればよい。
【0128】
以上に示したように、横電界方式の一種であるFFSモードの液晶表示装置に対応した半
導体装置を作製することができる。
【0129】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
【0130】
(実施の形態4)
本実施の形態では、実施の形態1で説明した半導体装置を用いた液晶表示装置の例を図8
を用いて説明する。なお、以下の説明では半導体装置の一として液晶表示装置を例示して
説明するが、これに限定されるものではない。以下に説明する作製方法を適用して、例え
ば、EL(Electroluminescence)表示装置を作製してもよい。
【0131】
図8はアクティブマトリクス基板である第1の基板200上に形成されたトランジスタ2
74および液晶素子272を、対向基板である第2の基板201との間にシール材255
によって封止した液晶表示装置の上面図および断面図である。図8(B)は、図8(A)
における一点鎖線G−Hの断面に対応する。
【0132】
第1の基板200上に設けられた画素部276を囲むようにして、シール材255を有し
、シール材255によって画素部276上に第2の基板201が設けられ、液晶256が
封止される。
【0133】
第1の基板200上のシール材255で囲まれている領域より外側に入力端子278を有
し、FPC258およびFPC259が接続されている。なお、FPCはフレキシブルプ
リント基板(Flexible printed circuits)の略称である。
【0134】
FPC258は、異なる基板に作製された信号線駆動回路251と電気的に接続され、F
PC259は、異なる基板に作製された走査線駆動回路252と電気的に接続されている
。画素部276に与えられる各種信号および電位は、FPC258およびFPC259を
介して、信号線駆動回路251および走査線駆動回路252から供給される。
【0135】
また、図8では信号線駆動回路251および走査線駆動回路252をそれぞれFPC25
8およびFPC259上に設けているが、信号線駆動回路251および走査線駆動回路2
52を基板200上に作製してもよい。
【0136】
図8に示す液晶表示装置は、第1の基板200の画素電極266を覆う配向膜268およ
び第2の基板201に設けられたスペーサ264ならびにスペーサ264および対向電極
270を覆う配向膜262を有する。また、図示しないが、カラーフィルタや遮光層など
を有してもよい。
【0137】
電極218および配線216は、FPC258が有する端子と異方性導電膜260を介し
て接続される。電極218は、画素電極266と同一層かつ同一材料で形成され、配線2
16は、トランジスタ274のソース電極およびドレイン電極と同一層かつ同一材料で形
成される。図示しないが、電極218および異方性導電膜260を介してトランジスタ2
74のゲート電極と同一層かつ同一材料である配線がFPC258の有する端子と接続す
る構成としても構わない。その場合、トランジスタ274のゲート電極と同一層かつ同一
材料である配線および配線216を画素電極266と同一層かつ同一材料の導電膜を介し
て接続する必要がある。配線204および配線216を接続する箇所は、表示装置内であ
ればどこでも構わないが、例えば後に述べる保護回路を設ける場合、保護回路の周辺で接
続すると設計上好ましい。
【0138】
トランジスタ274は、実施の形態1で示したトランジスタTrを用いることができる。
【0139】
第1の基板200上にエッチストップ膜202を設けても構わない。
【0140】
液晶256には、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、
強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いればよい。また、ブルー相を示す液晶を用いても
よい。ブルー相を示す液晶を用いる場合、配向膜262、268は設けなくてよい。ブル
ー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相か
ら等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しない
ため、温度範囲を改善するためにカイラル剤を混合させた液晶組成物を用いて液晶層に用
いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec以
下と短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また
配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引
き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を
軽減することができる。よって液晶表示装置の生産性を向上させることが可能となる。
【0141】
液晶表示装置に設けられる保持容量の大きさは、画素部に配置されるトランジスタのリー
ク電流等を考慮して、所定の期間の間電荷を保持できるように設定される。チャネル領域
が形成される半導体層に、酸化物半導体を用いたトランジスタを用いる場合、リーク電流
が小さいため、各画素における液晶容量に対して1/3以下、好ましくは1/5以下の容
量の大きさを有する保持容量を設ければ充分である。
【0142】
また、ブラックマトリクス(遮光層)、偏光部材、位相差部材、反射防止部材などの光学
部材(光学基板)などは適宜設ける。例えば、偏光基板および位相差基板による円偏光を
用いてもよい。また、光源としてバックライト、サイドライトなどを用いてもよい。
【0143】
また、バックライトとして複数の発光ダイオード(LED)を用いて、時間分割表示方式
(フィールドシーケンシャル駆動方式)を行うことも可能である。フィールドシーケンシ
ャル駆動方式を適用することで、カラーフィルタを用いることなく、カラー表示を行うこ
とができる。
【0144】
液晶表示装置は光源または表示素子からの光を透過させて表示を行う。よって光が透過す
る画素部に設けられる基板、絶縁層、導電層などの薄膜はすべて可視光の波長領域の光に
対して透光性を有する。
【0145】
また、トランジスタは静電気などにより破壊されやすいため、保護回路を設けることが好
ましい。保護回路は、非線形素子を用いて構成することが好ましい。
【0146】
以上のように、大型の表示装置においても信頼性が高く、表示品位の高い表示装置を提供
することができる。
【0147】
また、本発明の一態様を用いることによって、フォトリソグラフィ工程数を削減すること
で、コストを削減できる上、容量部を小面積化できるため、開口率が高く、消費電力の小
さい表示装置を提供することができる。
【0148】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
【0149】
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態4を適用した電子機器の例について説明
する。
【0150】
図9(A)はスマートフォンである。筐体300と、ボタン301と、マイクロフォン3
02と、表示部303と、スピーカ304と、カメラ305と、を具備し、携帯型電話機
としての機能を有する。本発明の一態様は、表示部303およびカメラ305に適用する
ことができる。また、図示しないが、本体内部にある演算装置、無線回路または記憶装置
に本発明の一態様を適用することもできる。
【0151】
図9(B)は、ディスプレイである。筐体310と、表示部311と、を具備する。本発
明の一態様は、表示部311に適用することができる。本発明の一態様を用いることで、
表示部311のサイズを大きくしたときにも表示品位の高いディスプレイとすることがで
きる。
【0152】
図9(C)は、デジタルスチルカメラである。筐体320と、ボタン321と、マイクロ
フォン322と、表示部323と、を具備する。本発明の一態様は、表示部323に適用
することができる。また、図示しないが、記憶装置またはイメージセンサに本発明の一態
様を適用することもできる。
【0153】
本発明の一態様を用いることで、電子機器のコストを小さくすることができる。また表示
品位の高い表示装置を得ることができる。
【0154】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて用いることができる。
【符号の説明】
【0155】
100 基板
102 第1の絶縁膜
104 第1の導電膜
106 半導体膜
108 第3の絶縁膜
112 第2の絶縁膜
114 絶縁物
116 第2の導電膜
118 第3の導電膜
118a 第3の導電膜
118b 第3の導電膜
120 第4の絶縁膜
121 レジスト
122 レジスト
123 レジスト
124 レジスト
126 第5の絶縁膜
128 第4の導電膜
131 レジストマスク
132 レジストマスク
133 レジストマスク
134 レジストマスク
141 レジストマスク
143 レジストマスク
151 レジストマスク
200 基板
201 基板
202 エッチストップ膜
204 配線
216 配線
218 電極
251 信号線駆動回路
252 走査線駆動回路
255 シール材
256 液晶
258 FPC
259 FPC
260 異方性導電膜
262 配向膜
264 スペーサ
266 画素電極
268 配向膜
270 対向電極
272 液晶素子
274 トランジスタ
276 画素部
278 入力端子
300 筐体
301 ボタン
302 マイクロフォン
303 表示部
304 スピーカ
305 カメラ
310 筐体
311 表示部
320 筐体
321 ボタン
322 マイクロフォン
323 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17