(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記横げた(7)が少なくとも二つの螺旋タービン(2;4)の回転軸のタービン装置(1)の遠位端において交差していることを特徴とした請求項2又は3に記載の装置。
前記螺旋タービン及び前記横げたは、タービン装置の使用時において、前記流動液体が所定の流動値で流れているとき、前記タービン装置の前記タービン軸を所定の動作角度位置に調節できるように、密度と形状を設計されていることを特徴とした請求項1乃至8の何れか一項に記載の装置。
少なくとも一つの流動ガイド装置がセンターのフィン型柱、二つのサイドのフィン型柱及び二つのガイド板のセットの中から選択されることを特徴とした請求項10に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
同一の参照番号は、同一又は対応する要素を示すために、図面全体を通して使用されている。
【0013】
図1は、流動液体からエネルギーを抽出するための装置の第1の実施形態を示す模式的正面図である。流動液体は、海水(例えば、潮流や海流)や淡水(例えば、河川の水流)のような流動する水である。流動液体は、代わりに汽水や排水又運動エネルギーを保持しつつ、且つ、抽出/活用もできる任意の他の液体であってもよい。
【0014】
装置は、支持装置12を備えており、この実施形態では、海底に取り付けられている。支持装置は、重力ベース基礎(gravity base foundation)や簡易基礎(pinned foundation)や単独や複数の杭(pile)を用いた杭基礎やそれらの基礎を任意に組み合わせて海底に取り付けられても良い。図では、説明を簡単にするために、支持装置12と支持装置が取り付けられた海底部分は水平になっている。しかしながら、支持装置は、海底の傾斜や凹凸に応じて適宜に適合させることができると理解するべきである。
【0015】
第1の実施形態の別の態様では、支持装置12は、底部と水面の中間の深さの位置に鎖で固定したり、浮揚性プラットフォームを係留又はロープに繋いだりしても良い。
【0016】
さらに装置には、支持装置12の回動軸18に回動自在に連結されたタービン1は、この第1の実施形態では、水平又は少なくともほぼ水平になっている。回動連結は、支持装置の上側に配置されている。回動連結は、タービン装置の上の水平軸によってもたらすことが可能であり、水平軸は、支持装置に対して回転自在である軸受11が端部に設けられている。他の実施形態では軸受は、軸の中間や全体(例えば、滑り軸受や転動体軸受け)又は同様のスイベル要素によって配置することができる。
【0017】
他の態様において、回動軸18は、任意の角度で配置されても良い。例えば、回動軸は、第1〜第5の実施形態に例示されるように、水平又は少なくともほぼ水平であってもよく、第6の実施形態に例示されるように、垂直又は少なくともほぼ垂直であってもよく、又は、第7の実施形態に例示されるように、斜めであっても良い。
【0018】
また、回動連結は、部分的又は完全に支持装置内に挿入させて配置させても良い。
【0019】
タービン装置1は、2つの螺旋タービン4と2とを備えている。各タービン装置は、エネルギー変換機に連結されている車軸や軸を有しており、図面では、それぞれ22及び24で示されている。別の実施形態では、軸は共通のエネルギー変換機を再び推進させながら変速機に連結させてもよい。
【0020】
別の実施形態では、タービン装置は、1つ乃至3つ乃至4つ、又は任意のより多くの螺旋タービン装置を備えても良い。特定の態様では、タービン装置には、偶数個の螺旋タービンを備えているが、奇数個の螺旋タービンを備えても良い。二つ以上の螺旋タービンの好ましい配置は、直列的(in-line)に、即ち、単一の線と交差するように並行の回転軸を有するように配列すると良い。
【0021】
螺旋タービン2と4は、回転軸が互いに並行になるように隣接して配置されている。また、螺旋タービンは、図示するように、互いに逆方向に回転するか、又は、対称性(handedness)を持つように回転する。従って、動作時は、それらは反対方向に回転する。
図1の左側に示されている螺旋タービン4は、右方向に回転し、右側に示されている螺旋タービン2は、左方向に回転する。タービン装置が平行軸を有する二つ以上の螺旋タービンを含む場合は、好ましくは互いに反対方向の対称性を有しても良い。
【0022】
螺旋タービンは、水流が逆方向に流れている潮流の中では、渦が常に同じ方向に回転するように設計してもよい。
【0023】
エネルギー変換機22及び24は、簡易発電機及び/又はギアシステムを含んだ簡易発電機としてもよい。別の実施形態では、エネルギー変換機は、例えばポンプのような加圧空気を供給するようなものであっても良い。一般的に言えば、エネルギー変換機は、任意の様々なエネルギー変換装置であってもよく、流動液体の運動エネルギーによって与えられた回転エネルギーを異なった形態のエネルギーへ変換するものであってもよい。
【0024】
タービン装置1には、
図1の下段に示すような近位端があり、
図1の上段に示すような遠位端がある。タービン装置1の近位端は、支持装置12に回動可能に連結されている。
【0025】
支持装置及びタービン装置1の近位端間が回動可能に連結されているため、タービン装置1の遠位端は、円軌道(円形路)を描きながら流動液体中を自由に可動できるようになっている。回動軸18は円形路に対して垂直に設けられている。回動軸18は、この第1の実施形態では、水平又はほぼ水平である為、タービン装置の遠位端は、流動液体の円形路内を実質的に垂直移動自在になる。この円形路においては、例えば、半円又は他の円弧として、円の一部を形成する経路として理解されるべきである。タービン装置1の使用時には、液体が流動しており力が加えられた時にタービンがタービン軸6,8周りを回転させながら当該回動軸周りの特定の動作角度位置に調節することができるようになっている。
【0026】
動作角度位置は、第1の実施形態では、例えば、タービン装置は(例えば、タービン軸の一つの角度)、水平面に対する角度として測定することができる。別の態様では、動作角度位置は、垂直面に対して決定することができる。更に別の態様では、動作角度位置は、流動液体の説明した流動方向を代表的なベクトルに対して決定することができる。
【0027】
図1に示す実施形態は、即ち螺旋タービンが回動軸又はスベイル点(回転位置)から上向きに取り付けられている構成を示しており、動作角度位置は、全体としてタービン装置の正味の浮力が正であるような方法で、適切な浮力と螺旋タービンを提供することによって達成されても良い。この場合、装置の周囲の液体が滞留(例えば、潮だるみ(slack tide)している)時は、タービン装置1は、実質的な水平面に対して90度の動作角度、即ち、実質的に垂直な位置に直立している。液体の流量が増加すると、タービン装置1に水平の回動軸18周りを回動するようになっており、従って、タービン軸6,8は、例えば、潮流や河川の水流には別の異なる水平面に対して少ない動作角度によって、液体の流れの変化をもたらすことができる。角度は、液体の流量の増減によって変えることができる。
【0028】
液体の流量が、エネルギー変換装置の容量の増大と共に変化する場合には、タービン装置の角度は、エネルギー生成が小さくなるような角度にシフトされる。
【0029】
本発明によれば、全体的な性能を向上させるためにタービン装置1の遠位端には、タービン1の動作角度を安定させる効果を有する横げた(transverse bar)7の形態を持つ少なくとも一つの延長部材が設けられている。この効果は、より高い液体速度又はそれ以上の液体の流量、即ち、高いエネルギー生成領域において特に顕著になる。
【0030】
更に、又はその代わりに、横げたに浮力と理想的な物理的な形状を与えることにより、流動液体に浮力とかく乱(disturbance)を与えることができ、流動液体でタービン装置をその動作範囲で迅速に推進できる効果をもたらすことができる。この効果は、遅い液体速度又はより遅い流動液体において特に顕著になるであろう。
【0031】
全体的な性能を向上させることが追加される又は代案として、本発明の以下の利点の少なくとも一つを含むことができる:
−高エネルギー生成範囲まで迅速に獲得できるタービン装置の機能の改善、
−時間の経過とともに高エネルギー生成範囲内でタービン装置の維持、
−エネルギー効率の向上、
−出力電力の安定性の向上、
−螺旋タービンの振動運動を減少させ、振動運動による負荷疲労条件とライフサイクル条件の悪化の防止。
【0032】
図1の上側に示されているように、螺旋タービン4の軸6及び螺旋タービン2の軸8の装置1の遠位端で横げた7が交差している。
【0033】
図1に図示されている実施形態では、タービン装置は、また、螺旋タービン2の遠位端に設けられた終端キャップ3及び螺旋タービン4の遠位端に設けられた終端キャップ5を含む。
【0034】
終端キャップは、螺旋の端部を閉じる/完結させることにより螺旋端部のトルク出力変動による障害を打開/軽減させて発電機の出力電力を過度の変動や変形を受けないようにすることができる。
【0035】
横げた7と終端キャップ3,5の両方が実施形態に図示されているが、横げたや遠位終端キャップは、個別に配置されてもよく必ずしも併用されてなくてもよいと理解されるべきである。
【0036】
各終端キャップ3又は5は、それぞれの螺旋タービンの近位端の方角に円錐面を有している。
【0037】
端部キャップは、特定の態様では、その最適な動作範囲内に装置を保持できる実質的な追加の浮力を提供することができる。特定の流動液体条件では、終端キャップは、螺旋タービンを横切る水の流れを平滑にさせ、螺旋タービンからの電力変動を低減できる。
【0038】
実施形態において、各円錐面は、放射状フィン部材を設けても良い。
【0039】
放射状フィン部材は、特に一定の液体流条件下で、さらなる電力変動を低減させ、また、螺旋タービンからの発電電力を増加させることができる。
【0040】
図1に示す実施形態において、タービン装置は、また、螺旋タービン2の近位端に設けられた終端キャップ9と螺旋タービン4の近位端に設けられた終端キャップ10を有している。横げた7、遠位終端キャップ3,5及び近位終端キャップ9,10の両方が一緒に実施形態に図示されているが、近位終端キャップは、個別に配置されても良く必ずしも遠位終端キャップと横げたを併用せずに配置されて良いと理解されるべきである。
【0041】
螺旋タービンは、支持装置、例えば、海底に設けられている
図1に示す実施形態、及び実施形態又は構成において、螺旋タービン又は横げたは、液体の密度、例えば水の密度より実質的に小さい密度で適宜適切な浮力を有するように設計されても良い。
【0042】
螺旋タービン及び横げたは、ガラス強化プラスチック(GRP)又はグラスファイバー又は熱可塑性プラスチック等の複合材料で作られても良い。
【0043】
他の実施形態では、横げたは、例えば、天然ゴムや人工の合成ゴム材料等の柔軟な伸縮性を有した可膨張性ゴム材料で作られても良い。
【0044】
上記に例示した材料は、本明細書中全ての実施形態に使用することができる。
【0045】
このような螺旋タービン及び横げた等の浮力の要素は、これらの要素を通常空気で満たされた中空シェルや軽量材料を用いて製造することができる。浮力は、必要に応じて水で充填されたバラスト、例えばバラストチャンバーを設けることによって調整することができる。
【0046】
図2は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第1の実施形態の模式的側面図を示している。
【0047】
説明の為に、タービン装置は三つの位置で示されている。実線で描かれた中間位置では、タービン装置は垂直方向を向いている。この場合は、装置を囲む液体(例えば、水)が滞留している状態である。即ち、液体流がゼロ又は実質的にゼロの状態である。
図1を参照して既に上述した通り、タービン装置1はこの状況において、水平面を決定するように実質的な垂直位置、即ち90度の角度に直立に設けられている。
【0048】
点線で描かれた左の位置は、実質的な流動液体が右から左へ流れている状況を示している。タービン軸は、水平面に対して90度より小さい動作角度を持ち、タービン装置1が水平軸周りを回動する。この位置は、高エネルギー生成範囲内における動作に対応している。
【0049】
点線で描かれた右の位置も、実質的な流動液体から左から右へ存在している状況を示している。タービン軸は、水平面に対して90度より小さい動作角度を持ち、タービン装置1は水平軸周りを回動する。この位置は、反対方向における高エネルギー生成範囲内の動作に対応している。
【0050】
更に、
図2は、海底に設けられた湾曲したガイド板25,26形式を有する流動ガイド装置の追加的な機能を示している。ガイド板は、別個のユニットであっても良く、又はそれらは支持装置に取り付けられて良く、又は支持装置の一体部分とされても良い。ガイド板は、液体流の方向に対してタービン装置の両側に設けても良い。螺旋タービンの下の流動液体を適切な角度で導き、タービン装置の動作を向上させる為に、ガイド板25,26を流動液体の中に配置してもよい。ガイド板25,26は、複合材料で作られても良く、例えば螺旋タービン又は海中での使用に適した任意の他の材料で作ることもができる。
【0051】
ガイド板25,26を含む流動ガイド装置は、装置の全体的な性能を向上させる効果を有している。
【0052】
具体的には、回転する螺旋タービンのトルク出力を向上させそして滑らかに及び/又は安定化をさせる。その結果、改善された出力電力を得ることが証明されている。
【0053】
例えば、タービン2,4が動作しないであろう流れの一部(例えば、流れが低い海底とタービンの近位端の下側)を、ガイド板25、26によってタービンの出力電力を増大させるように、方向付けることも可能である。
【0054】
図3は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第2の実施形態の模式的上面図と正面図を示す。上面図は、
図3の上段に示されており、一方、正面図は、
図3の下段に示されている。
【0055】
第2の実施形態では、タービン装置は、エネルギー変換器に接続された軸を有する唯一単一の螺旋タービンを有している。
【0056】
図1及び
図2に示した第1の実施形態に対応して、タービン装置1の遠位端には、高エネルギー生成範囲で、特に、異なる流動条件においてタービン装置1の動作角度を安定化させる効果を有する横げた7が設けられている。
【0057】
螺旋タービンの軸に対して横げた7が回転するのを防止する為に、横げた7は、螺旋タービンの各側面に並列に長手方向に設けられた柱13,14に連結されている。更に柱13,14は、横げた7の固定及び安定化させる支持フレームとして機能もしている。
【0058】
各柱13,14は、柱を横切る流水が加速するように流体力学的な形状を有し、螺旋タービンの外縁上の液体の流量を増加させることができるようにして、螺旋タービンからの出力電力を増大させるようにしても良い。これは上面図によって容易に分かるように流量の増大は、各流体力学的フィン型柱によって得ることができる。フィンは、螺旋タービンを通るいずれかの方向の流れに対して動作中の平衡状態を保つために反対方向に突出させても良い。
【0059】
フィン型柱を含む流動ガイド装置は、装置の全体的な性能を向上させる効果を有する。具体的には、回転する螺旋タービンのトルク出力を増大させ、及び/又は安定化させる。その結果、改善された出力電力を達成することが証明されている。
【0060】
また、プレインストール単独杭16にクイック連結装置を用いて装置を連結した支持装置の他の実施例が
図3に示されている。
【0061】
図4は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第3の実施形態の模式的上面図と正面図を示す。上面図は
図4の上段に、一方正面図は
図4の下段に示されている。
【0062】
第3の実施形態は、
図1及び
図2に示した第1の実施形態と主に対応しているが、長手方向に並列されているフィン型柱20,21,23が、螺旋タービンの間及び螺旋タービンの外側に設けられている。フィン型柱20,21,23は、支持フレームとして機能を有すると共に、タービンの液体の流動を向上させて必要に応じて追加の浮力を与えることにより、装置の補強も可能である。
【0063】
好ましい態様として各フィン型柱20,21,23には、流動ガイド装置が設けられても良い。
図4の上面図の例から容易に分かるように、各柱を流体力学的フィン型柱にしても良い。フィンは、例えば、潮流の中のように流れが逆転しても同じフィンの効果が得られるように設計されている。隣接するフィンは、互いに反対方向に突出させても良い。
【0064】
従って、センターのフィン型柱20は、タービン装置の一方向側に突出させて、タービン装置の反対側にサイドのフィン型柱21,23を突出させても良い。
【0065】
センターのフィン型柱及びサイドのフィン型柱を含む流動ガイド装置は、装置の全体的な性能を向上させる効果を有する。具体的には、回転する螺旋タービンのトルク出力を平滑化及び/又は安定化させている。その結果、出力電力の安定性の向上が得られることが証明されている。
【0066】
支柱、即ちセンターのフィン型柱20及びサイドのフィン型柱21と23は、例えば螺旋タービンに用いた素材と同じような複合材料から形成することができる。適切な浮力を提供するために、フィン型柱を全て又は部分的に中空にさせても良い。
【0067】
図5は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第4の実施形態の模式的正面図を示す。
【0068】
第4の実施形態は、
図1及び
図2に示す第1の実施形態の逆向きバージョンと考えることができる。従って、詳細な説明は
図1及び
図2を参照し、以下相違点について説明をする。
【0069】
第4の実施形態では、支持装置12は浮遊されても良く、及び/又はアンカーで係留させても良く、又は他の液体の表面上又は上方に配置しても良い。このような構成では、支持装置12の下側の支持装置へタービン装置1を回動自在に連結させても良い。第1の実施形態と対応する方法によって回動連結を得ることができる。
【0070】
このような実施形態では、タービン装置1は、淀んだ水又は最小限の水流(滞潮)では、下側に重み付けされているように垂直に垂れ下がっている。
【0071】
螺旋タービン(2,4)と終端キャップ3,5,9,10及び横げた7は、液体(水など)を含ませても良く、及び/又は付加的にバラストを敷いてタービン装置1を適切な動作範囲内で動作できるようにさせても良い。
【0072】
図6は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第4の実施形態の模式的側面図を示す。
【0073】
図6は、3つの可能な位置又は動作角度の第4の実施形態を示す。
【0074】
実線で描かれた中間位置では、タービン装置が垂直方向に下を向いている。液体(水など)が装置周りで滞留している時、即ち、流動液体がゼロ状態又は実質的なゼロ状態では、このようになる。
【0075】
タービン装置1はこの状況において実質的に垂直位置、即ち、水平面に対してほぼ90度の動作角度で下に垂れている。
【0076】
点線で描かれた左の位置は、実質的な流動液体が右から左に流れている状況を示している。タービン装置1は、水平軸周りを回動することができるようにタービン軸は、水平面に対して90度より小さい動作角度を有し、この時タービン装置は、高エネルギーの生成範囲内で動作される。
【0077】
一方、点線で描かれた右の位置は、実質的な液体流が左から右に流れている状況を示している。タービン装置1は、水平軸周りを回動することができるようにタービン軸は、水平面に対して90度より小さい動作角度を有し、この時タービン装置は、反対向きに高エネルギーの生成範囲内で動作される。
【0078】
第4の実施形態の別の態様では、支持装置12は、底部と水面の中間の深さの位置に鎖で固定したり、浮揚性プラットフォームで取り付けたりしても良い。
【0079】
図5及び
図6に例示されている実施形態、即ち、螺旋が支持装置の下部に設けられている状態を示す実施形態及び構成では、螺旋タービンと横げた及び他の可能な追加要素が適宜な重みを有するように例えば、水などの液体の正味の密度より高く設計されても良い。これは、選択した日常の材料及び/又は適宜なバラスト要素を提供することによって得ることができる。
【0080】
図7は、横げた及び流動液体からエネルギーを抽出するための装置の終端キャップの模式的詳細図を示している。
【0081】
特定の実施形態では、螺旋タービンは、各々の螺旋タービンの遠位端へ終端キャップを設けても良い。このような終端キャップは、それぞれの螺旋タービンの近位端の方角に円錐面を有しても良く、また、円錐面は、放射状フィン部材を有していても良い。
【0082】
また、特定の実施形態では、螺旋タービンは、各々の螺旋タービンの近位端へ終端キャップを設けても良い。このような終端キャップは、それぞれの螺旋タービンの近位端の方角に円錐面を有しても良く、また、円錐面は、放射状フィン部材を有している。
【0083】
更に特定の実施形態では、横げたを流体力学的に装置の安定性を高めるためにウィングレットの両端に設けても良い。
【0084】
終端キャップは、装置の全体的な性能を向上させる効果を有する。具体的には、回動する螺旋タービンのトルク出力を増大させ、平滑化及び/又は安定化をさせる。その結果、改善された安定した出力電力がエネルギー変換機から特定の発電機において、得ることができることが証明されている。
【0085】
遠位端終端キャップ3,5は、それぞれ放射状フィン部材17,19を有しても良い。
【0086】
図8は、横げたの可能な特性を模式的に示している。横げた7は、本発明書の全ての実施形態において使用することができる。
図8は、二つの状況における横げた7の側面図を例示している。
【0087】
図8の左側の横げた7は、液体(水など)が滞留している場合や流動が実質的にゼロの場合には垂直状態を示す。横げたの表面積の直立投影図が示されている。
【0088】
図8の右側の横げた7は、液体(水など)が実質的な流動が矢印(図面上では左右の方向)の方向に起こっている場合には、対角状態を示す。図示されている通り、横げたの表面積の直立投影範囲が減少されるので、従って、直立/滞留状態の直立投影の表面積と比べてシステムを押す力が低減される。
【0089】
横げた7は、好ましい流体力学的垂直方向の力を与えて、流動液体が増加するにつれて螺旋が最適な位置を得ることができるプロファイルを有している。
【0090】
横げたは、流動液体潮流装置(tidal device)に作用して動作位置まで有利に動かすことができる大きな表面積を有している。一度動作位置状態に入ると液体流動と横げた7は、上方に及び適切な動作角度を保ちながら、一方、液体流の横げたの表面積は減少され動作角度は増加する。
【0091】
更に、横げたが流体力学的揚力を与えられるように流体力学的形状をなすように設計されることによって、動作角度が大きくなるにつれ流体力学的揚力が増加する。このような流体力学的揚力は、最適な動力角度を維持するのに役立っている。これは負荷制限を得るのに有利である。
【0092】
実施形態に例示されている横げたは、有利に浮力が得られるように組み込んでもよく、それによって液体の滞留時のタービン装置は、垂直ポジションを維持することが可能になり、また、動作角度における液体流の中のタービン装置の安定性を実質的に高めることができる。
【0093】
これは、タービン装置1の動作角度の安定性が増すことを含み全体的な性能を高める結果をもたらせることができる。例えば、流動液体内の不安定な変動等による障害やノイズが起きた状態でも角度の安定性を高めることが可能である。
【0094】
図9は、様々な可能な横げたの端部のプロファイルや断面図を例示している。各横げたは、特に、特定の潮流での様々な流動に適合するように設計されている。
【0095】
物理的な形状及び装置と連携して動作する横げた内の浮力の量は、低流量で高いエネルギー生産範囲で装置に力を与え、そして高速液体流の中でも装置の高いエネルギー生産範囲を長い間維持することが示されている。
【0096】
横げたの別の態様は、所定より高い流量によって、決められた値より高いエネルギーが発電機で生産される場合は、装置は、負荷を減らすようにより効率的な定格発電機を利用することができるように高いエネルギー生成範囲から外れるように動作する。
【0097】
図10は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第5の実施形態の概略的な正面図を示す。
【0098】
第5の実施形態は、
図1及び
図2に例示する第1の実施の形態に多くの点で対応している。従って、詳細な説明は
図1及び
図2を参照し、以下相違点について説明をする。
【0099】
第5の実施形態では、エネルギー変換機22,24は、螺旋タービンの近位端2,4に一体的に直接接続されている。
【0100】
従って、タービン装置は、エネルギー変換機22,24のハウジング/囲い上に配置された別体の回動/スイベル要素27,28によって回動可能に支持装置へ接続されている。
【0101】
第5の実施形態の別の態様において、ハウジング/囲いは、横げた及び/又はその他の接続部材によって直接的に接続することができる。
【0102】
図11は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第5の実施形態の模式的側面図を示す。
【0103】
タービン装置の3つのポジションが例示されている。実線で描かれた中間ポジションでは、滞留した液体に対応して、タービン装置は垂直方向を向いている。点線で描かれた左の位置では、実質的な液体流が右らか左に存在している状況を示している。タービン装置1は、水平軸周りに回動するのでタービン軸は、水平面に対して動作範囲内で動作する時、90度より小さい動作角度をとることができる。
【0104】
点線で示された右の位置は、実質的な液体流が左から右へ流れている状況を示している。タービン装置1は水平軸の周りに回動し、このため、水平面に対して動作範囲が決められた場合、タービン軸1は90度より小さい動作角度を取る。
【0105】
図11には具体的には例示されてはいないが、湾曲したガイド板(
図2に例示したガイド板25,26に対応している)を持つ流動ガイド装置を第5の実施形態において更に海底に設けることによって、全体的な装置の性能を向上させることができることは、当業者は認識できるであろう。
【0106】
図12は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第6の実施形態の模式的正面図を示す。
【0107】
第6の実施形態は、
図1及び
図2に示した第1の実施形態及び
図4に示した第3の実施形態に多くの点で対応している。従って、詳細な説明は
図1及び
図2や
図4を参照し、第6の実施形態の特別な機能について以下に説明をする。
【0108】
図示の装置は、変換機24,22に接続された軸を有する二つの螺旋タービン4,2を含み、タービン装置1の近位端は回動軸18の周りに回動自在に接続されている。しかしながら、
図12に例示した特定の態様は、例えば、第2の実施形態に例示した一つのタービンや
図3を参照して説明した他の実施形態に示された装置と一緒に用いることができる。
【0109】
第1の実施形態(
図1及2)では、タービン装置1の近位端部が回転自在に接続された支持装置12は、海底に対してほぼ水平に取り付けられている。それに対応して、第2の実施形態(
図3)では、クイック連結装置15によって、タービンは、単独杭16に連結されている。
【0110】
第6の実施形態の原理によれば、タービン装置1は、水平ではない回動軸18の周りに回動自在に支持装置12に連結されている。図示の通り、回動軸18は、ほぼ垂直になっている。或いは、回動軸18を水平から垂直までの任意の角度にすることもできる。これは、タービン装置1を深さの浅い水でもエネルギーを抽出することが可能にする。
【0111】
この態様におけるタービン装置1は、支持/カウンターウェイト(counterweight)構造体32に連結されており、クイック連結装置15に連結された車軸33の周りにも回動している。
【0112】
浮力は、タービン装置1及び支持/カウンターウェイト構造体32を液体中で中立的な位置を維持できる重さを付けることによって得ることができる。
【0113】
図13は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第6の実施形態の概略平面図を示す。
【0114】
この態様におけるタービン装置1及び垂直車軸33周りの支持/カウンターウェイト構造体32は、重力ベース支持部材34の上に取り付けられている。重力ベース支持部材34は、図でさらに例示した通り、二つの垂直柱35,36や二つの係留柱37,38によって取り付けることができる。
【0115】
図14は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第6の実施形態の模式的平面図を示す。
【0116】
装置は、垂直柱35,36及び/又は垂直柱39,40のいずれかによってその高いエネルギー生成のポジションを保持することができる。
【0117】
或いは、又は、追加的に、タービン装置1の遠位端に係留ケーブル41を介して接続される係留柱38の手段によってポジションが保持されても良い。
【0118】
或いは、又は追加的、タービン装置1の遠位端に係留ケーブル42を介して接続される係留柱37によってポジションが保持されても良い。
【0119】
液体流が左から右方向へ流れる時、タービン装置1は、垂直柱39及び/又は36のいずれかの位置まで、及び/又は係留ケーブル41及び/又は42が係留柱38及び/又は37に繋がれている位置までスイングすることができる。
【0120】
液体流が右から左方向へ流れる時、タービン装置1は、垂直柱40及び/又は35のいずれかの位置まで、及び/又は係留ケーブル41及び/又は42が係留柱38及び/又は37に繋がれている位置までスイングすることができる。
【0121】
図15は、液体流からエネルギーを抽出するための装置の第7の実施形態の模式的正面図を示す。
【0122】
第7の実施形態は、
図3に例示した第2の実施形態に多くの点で対応している。従って、詳細な説明は
図3を参照する。
【0123】
図15に例示している第7の実施形態のタービン装置は、エネルギー変換機に連結された車軸を有する唯一単一の螺旋タービンを含んでいる。しかしながら、
図15に例示した特定の態様は、例えば、第1の実施形態に例示した二つのタービンの
図1及び
図3を参照に上述などその他の実施形態に示された装置と一緒に用いることができる。
【0124】
第1の実施形態(
図1及2)では、タービン装置1の近位端が支持装置12へ回転自在に接続されており、海底に対してほぼ水平に取り付けられている。それに対応して、第2の実施形態(
図3)では、クイック連結装置15によってタービンは、単独杭16に連結されている。
【0125】
第7の実施形態の原理によれば、タービン装置1は、水平ではない軸の周りに回動自在に支持装置12に連結されている。図示の通り、回動軸30は、斜めになっている。或いは、回動軸30を垂直にすることもできる。
【0126】
第7の実施形態における回動連結は、例えば、斜め又は垂直車軸31の外側に固定された筒状シリンダーを設け、さらに斜め又は垂直車軸31に対してタービン装置の回動動作がもたらすようにしながらタービン装置上の連結要素によって得ることができる。なお、連結要素には、軸受やスイベル要素を含むことができる。
【0127】
第7の実施形態を例示している
図15では、タービン装置を回動可能に連結する支持装置は、例えば杭の上に部分的に配置又は埋め込むように設けられた第1の支持部材34を含んでいる。この場合、第1の支持部材34は海底に部分的埋め込むように連結することができる。また、車軸31は、第1の支持部材34に固定することができる。支持装置は、さらに少なくとも一つ又は第2の支持部材43及び第3の支持部材44を含むことができる。第2及び第3支持部材は、斜めのげたやシャフトまたは棒であってもよく、車軸31の上端に固定されていても良い。またそれぞれの下端を海底に固定させても良い。
【0128】
図3と同様に、タービン装置1の遠位端には、異なる流動条件においてタービン装置1の動作角の安定化させる効果を与える横げた7が設けられている。横げた7が螺旋タービンの車軸で回動するのを防止するために、横げた7は、螺旋タービンの側面に並列に長手方向に設けられた柱13,14に連結されている。更に柱13,14は、横げた7の固定及び安定化させる支持フレームとして機能もしている。各々の柱13,14は、流動ガイド装置と一緒に設けても良い。これは、
図3の上段に示すものに対応する、流量を高める流体力学的フィン型柱を各柱に形成させて提供されても良い。また、フィンは、反対方向に突出させても良い。
【0129】
開示された実施形態は、限定ではなく単に例示であることを意図している。様々な修正が本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。本発明の範囲は、詳細な説明又は図面によって限定されるべきではない。代わりに、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲及び相当するものによって定義されている。