(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の状態において、前記検出部が検出したデータに基づいて、温度、気圧、歩数、前記気圧に基づく高度、移動距離、および消費熱量のいずれかの情報を出力する、請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯電話。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る携帯電話1の構成について説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係るフィーチャーフォンタイプの携帯電話1は、可動部4により上側筐体2と下側筐体3との位置関係が変更されて、少なくとも、
図1(b)に示す第1の状態、および
図1(a)に示す、第1の状態とは異なる第2の状態を取り得る。第1の状態は、携帯電話1全体として所定方向のサイズが第2の状態よりも小さくなる状態である。例えば、
図1(b)に示す第1の状態における長手方向のサイズは、
図1(a)に示す第2の状態における長手方向のサイズより小さい。
【0013】
例えば、携帯電話1は、上側筐体2と下側筐体3とが、ヒンジによって構成された可動部4によって接続された、折りたたみ可能な開閉式の携帯電話である。上側筐体2および下側筐体3は、それぞれ可動部4の可動軸4Xに対して回動可能であるように取り付けられる。これにより、上側筐体2は可動軸4Xを中心に下側筐体3に相対的に回動する。本実施形態では、第1の状態は、上側筐体2におけるディスプレイ13が配置された面が下側筐体3に対向する状態である。
【0014】
本開示の実施形態の携帯電話1は、折りたたみ可能な携帯電話に限定されるものではなく、上側筐体2と下側筐体3とが互いにスライドするスライド式のフィーチャーフォンとしてもよい。また、携帯電話1は、携帯電話1全体として所定方向のサイズが小さくなるように変形するものであれば、任意の構成のものとすることができる。
【0015】
携帯電話1は、スピーカ11と、マイク12と、ディスプレイ13と、物理キー部14とを備える。また、携帯電話1は、
図2に示すように、通信部20と、バッテリ30と、検出部40と、メモリ50と、コントローラ60と、を備える。
【0016】
スピーカ11は、上側筐体2の
図1(a)に示す正面に配置され、音声を出力する。なお、スピーカ11は、下側筐体3に配置されてもよい。このとき、スピーカ11は、下側筐体3における、第1の状態において上側筐体2によって隠されない位置に配置されてもよい。マイク12は、下側筐体3に配置され、周囲の音声を取得し電気信号に変換する。
【0017】
ディスプレイ13は、上側筐体2の
図1(a)に示す正面に配置される。ディスプレイ13は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。ディスプレイ13は、携帯電話1を操作するユーザに、文字、記号、画像、操作用オブジェクト(アイコン)等の画像など、各種の情報を表示する。ディスプレイ13には、静電式のタッチセンサが設けられてもよい。この場合、ディスプレイ13は、指等の人体の一部が触れている位置を検出して、検出された位置に基づく命令をコントローラ60に入力してもよい。
【0018】
物理キー部14は、下側筐体3の
図1(a)に示す正面に配置される。物理キー部14は、携帯電話1を操作するユーザの押下入力を検出する各種の物理キーを含んで構成される。
【0019】
物理キー部14は、センターキー14a、方向キー14b、メニューキー14c、メールキー14d、カメラキー14e、ウェブキー14f、通話開始キー14g、クリアキー14h、通話終了/電源キー14i、テンキー14j、および3つのファンクションキー(第1機能キー14k,第2機能キー14l,および第3機能キー14m)、モード設定キー14nを含む。また、テンキー14jは、0から9までの数字キーおよびその他の記号キーを含む。
【0020】
物理キー部14を構成する各キー14a〜14mは、下側筐体3の、
図1(a)に示す正面に配置され、それぞれ、押しボタン式の自動復帰型スイッチなどで構成することができる。モード設定キー14nは、切り替え式のスイッチなどで構成することができ、例えば、下側筐体3の側面(
図1(a)においては左側面)に配置される。
【0021】
物理キー部14が利用者によって押下されることによって、該押下に基づく命令がコントローラ60に入力される。テンキー14jには、静電式のセンサが設けられてもよい。この場合、テンキー14jの、指等の人体の一部が触れている位置、該位置の変化等に基づく命令がコントローラ60に入力される。
【0022】
物理キー部14を構成する各キーの機能は、一般的な携帯電話と同様にし得るため、より詳細な説明は省略する。また、
図1(a)においては、物理キー部14を構成する各キーのキートップに刻印される文字又は記号などは、適宜、簡略化又は省略して示してある。
【0023】
また、通信部20、バッテリ30、検出部40、メモリ50、およびコントローラ60は、上側筐体2及び/又は下側筐体3の内部に配置される。
【0024】
通信部20は、アンテナを介して例えば無線通信基地局などと無線通信することにより通信ネットワークに接続し、携帯電話1の通話および通信の機能を実現する。通信部20は、通常のフィーチャーフォンが備える通信機能を実現する要素と同様に構成し得るため、より詳細な説明は省略する。
【0025】
バッテリ30は、上述の、スピーカ11と、マイク12と、ディスプレイ13と、物理キー部14と、通信部20と、検出部40と、メモリ50と、コントローラ60とを含む、各部を動作させるために電力を供給する。バッテリ30は、充放電可能な二次電池であることが好ましいが、一次電池であってもよい。
【0026】
本実施形態では、コントローラ60は、利用者による物理キー部14の操作を検出することにより、通知の種類と、音声出力の対象となるデータとを設定する。例えば、コントローラ60は、ディスプレイ13に
図3に示すような設定画面を表示させる。設定画面には、所定の時刻にデータに基づく情報を示す音声を出力させるか否か(通知対象に設定するか否か)を選択させるON及びOFFが表示されている(
図3の「定刻通知」参照)。データに基づく情報は、検出部40が検出したデータとすることができる。また、データに基づく情報は、コントローラ60が該データに演算を行って得た情報でもよい。また、データに基づく情報は、例えば、データに対応付けられてメモリ50に記憶されている情報でもよい。
【0027】
例えば、コントローラ60は、利用者による方向キー14bの押下によって、設定画面の定刻通知に対応するON又はOFFにカーソルを表示させる。このとき、利用者が、例えば、センターキー14aを押下することによって、設定画面の定刻通知に対応するONからOFFに切り換えられたり、また逆にOFFからONに切り替えられたりする。
図3に示す例では、ONにカーソルが表示され、定刻通知はONに設定されている。この場合、後述する音声通知機能が実行されると、コントローラ60は定刻通知に係る処理を実行する。また、定刻通知がOFFに設定されている場合、音声通知機能が実行されても、コントローラ60は定刻通知に係る処理を実行しない。あるいは、定刻通知がOFFに設定されている場合、コントローラ60は、音声通知機能が実行されないようにしてもよい。
【0028】
また、携帯電話1が通信部20の送受信する電波の届く範囲にある圏内であるか、届かない範囲にある圏外であるかを音声で出力させるか否かを選択させるON及びOFFが表示される(
図3の「圏内圏外通知」参照)。例えば、コントローラ60は、利用者による方向キー14bの押下によって、設定画面の圏内圏外通知に対応するON又はOFFにカーソルを表示させる。このとき、利用者が、例えば、センターキー14aを押下することによって、設定画面の定刻通知に対応するONからOFFに切り換えられたり、また逆にOFFからONに切り替えられたりする。
図3に示す例では、ONにカーソルが表示され、圏内圏外通知はONに設定されている。この場合、後述する音声通知機能が実行されると、コントローラ60は圏内圏外通知に係る処理を実行する。また、定刻通知がOFFに設定されている場合、音声通知機能が実行されても、コントローラ60は圏内圏外通知に係る処理を実行しない。あるいは、圏内圏外通知がOFFに設定されている場合、コントローラ60は、音声通知機能が実行されないようにしてもよい。
【0029】
また、設定画面には、検出部40によって検出されたデータに変化があった場合に、データに基づく情報を示す音声を出力させるか否かを選択させるON及びOFFが表示される(
図3の「イベント通知」参照)。例えば、コントローラ60は、利用者による方向キー14bの押下によって、設定画面の圏内圏外通知に対応するON又はOFFにカーソルを表示させる。このとき、利用者が、例えば、センターキー14aを押下することによって、設定画面の定刻通知に対応するONからOFFに切り換えられたり、また逆にOFFからONに切り替えられたりする。
図3に示す例では、ONにカーソルが表示され、イベント通知はONに設定されている。この場合、後述する音声通知機能が実行されると、コントローラ60はイベント通知に係る処理を実行する。また、定刻通知がOFFに設定されている場合、音声通知機能が実行されても、コントローラ60はイベント通知に係る処理を実行しない。あるいは、イベント通知がOFFに設定されている場合、コントローラ60は、音声通知機能が実行されないようにしてもよい。
【0030】
また、設定画面には、データに基づく情報である温度、高度、気圧、歩数、移動距離、およびバッテリ残量に関する情報をそれぞれ音声で出力させるか否かを選択させるチェックボックスが表示される。例えば、コントローラ60は、利用者による方向キー14bの押下によって、温度、高度、気圧、歩数、移動距離、およびバッテリ残量にそれぞれ対応するチェックボックスにカーソルを表示させる。このとき、利用者が、例えば、センターキー14aを押下することによって、チェックボックスにチェックが付されたり、外されたりする。
図3に示す例では、温度に対応するチェックボックスにチェックが付されている。この場合、後述する音声通知機能が実行されると、コントローラ60は温度に係る処理を実行する。また、温度に対応するチェックボックスにチェックが付されていない場合、音声通知機能が実行されても、コントローラ60は温度を通知する処理を実行しない。あるいは、温度に対応するチェックボックスにチェックが付されていない場合、コントローラ60は、音声通知機能が実行されないようにしてもよい。高度、気圧、歩数、移動距離、およびバッテリ残量についても同様である。なお、後述する消費熱量は、選択項目の内の歩数または移動距離に含まれていてよい。
【0031】
また、コントローラ60は、利用者による物理キー部14の押下に基づいて、スピーカ11から出力させる音量を可変に制御する。
図3に示す例では、コントローラ60は、利用者による物理キー部14の操作に基づいて入力された音量を示す数字をディスプレイ13に表示させている。このとき、コントローラ60は、利用者の操作に基づいて入力された音量をメモリ50に記憶させる。
図3の設定画面における音量設定は、該設定画面において設定される音声の出力(後述する音声通知機能の実行による音声の出力)に専用されてよい。この場合、携帯電話1は、後述する音声通知機能の実行とは異なる通常の音声出力のための音量が
図3の設定画面とは異なる他の画面で設定できるようにしてもよい。
【0032】
コントローラ60は、利用者による物理キー部14の押下に応じてスピーカ11の音声出力に係るモードを設定する。具体的には、コントローラ60は、利用者の操作に基づいて入力されたサイレントモード、音出力モード等のモードをメモリ50に記憶させる。
【0033】
携帯電話1がサイレントモードに設定された場合、コントローラ60は、スピーカ11から音を出力する動作を実行しない。このとき、コントローラ60は、音が出力されるべきタイミングで、圧電素子等を用いて携帯電話1を振動させてもよい。また、このとき、コントローラ60は、音が出力されるべきタイミングで、ディスプレイ13に所定の表示をさせてもよい。
【0034】
携帯電話1が音出力モードに設定された場合、コントローラ60は、検出部40が検出したデータに基づく情報を示す音声を出力させる。コントローラ60は、情報を示すテキストを生成し、該テキストを示す音声合成処理を行うことによって出力させる音声を生成する。また、コントローラ60は予めメモリ50に記憶された音声データであって、予めサンプリングされた音声データを抽出してもよい。
【0035】
検出部40は、気圧センサ41、温度センサ42、加速度センサ43、バッテリ残量センサ44、電波センサ45、状態センサ46等を含んで構成される。検出部40は、検出対象に関するデータを検出する。ここで、検出対象とは、検出部40が検出を行う対象である。この検出対象は、携帯電話1の全部または一部とすることもできるし、携帯電話1の周囲環境における種々の対象(携帯電話1の利用者も含む)とすることもできる。また、検出対象に関するデータとは、例えば、気圧、温度、利用者が移動した歩数、バッテリ30のバッテリ残量、通信部20が通信するために用いる電波の強度等を含む。検出部40は、所定の時刻に、又は所定の時間間隔でデータを検出する。所定の時刻とは、例えば、利用者によって予め設定された時刻である。所定の時刻は、例えば、各時の00分および30分とすることができる。所定の時間間隔は、任意の時間間隔とすることができるが、例えば、15分間隔又は30分間隔とすることができる。所定の時間間隔は、例えば、利用者によって予め設定された時間間隔としてもよい。また、コントローラ60は、検出部40が複数回検出したデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させてもよい。
【0036】
気圧センサ41は、検出対象に関するデータとして、携帯電話1の周囲環境の気圧を検出して、コントローラ60に出力する。
【0037】
温度センサ42は、検出対象に関するデータとして、携帯電話1の周囲環境の温度を検出して、コントローラ60に出力する。
【0038】
加速度センサ43は、検出対象に関するデータとして、携帯電話1にかかる加速度を定期的に検出し、複数回にわたって検出された各時刻に関連付けられた加速度を表す加速度データをコントローラ60に出力する。
【0039】
バッテリ残量センサ44は、検出対象に関するデータとして、バッテリ残量を検出するためのバッテリ30の電圧を検出し検出された電圧をコントローラ60に出力する。
【0040】
電波センサ45は、検出対象に関するデータとして、通信部20が通信を行うために用いる電波の強度を検出する。
【0041】
状態センサ46は、上側筐体2の、可動軸4Xを中心にした下側筐体3に対する相対的な回動に基づく携帯電話1の状態を検出する。状態センサ46は、例えば、上側スイッチ46aと下側スイッチ46bとによって構成される。
図1(a)に示す上側スイッチ46aは、上側筐体2に配置される。また、下側スイッチ46bは、下側筐体3に配置される。上側スイッチ46aと下側スイッチ46bとがそれぞれ配置される位置は、携帯電話1が閉じられた第1の状態(
図1(b)参照)において、対向し、互いに接触する。これにより、コントローラ60は、上側スイッチ46aと下側スイッチ46bとが互いに接触していると、携帯電話1が第1の状態をとっていると判定する。
【0042】
また、状態センサ46は、可動部4の状態に応じてオン/オフが切り換わるスイッチで構成してもよい。この場合、状態センサ46を構成するスイッチは、例えば携帯電話1が開かれた第2の状態(
図1(a))においてオフになり、携帯電話1が閉じられた第1の状態(
図1(b))においてオンになるようにしてもよい。これにより、コントローラ60は、スイッチがオンになっていると携帯電話1が第1の状態をとっていると判定する。
【0043】
また、状態センサ46は、例えば、磁気センサと磁石とによって構成されてもよい。この場合、磁気センサは、上側筐体2に配置される。また、磁石は、下側筐体3に配置される。磁気センサと磁石とがそれぞれ配置される位置は、携帯電話1が閉じられた第1の状態(
図1(b)参照)において、互いに近傍で対向する。磁気センサは、磁力を検出し、検出した磁力をコントローラ60に出力する。これにより、コントローラ60は、磁気センサから出力された磁力が所定の閾値より大きい場合、携帯電話1が第1の状態をとっていると判定する。なお、携帯電話1が第1の状態をとっていると判定する方法としては、以上に例示した各種手段の他にも、一般的な携帯電話に採用されるあらゆる公知技術が用いられてよい。
【0044】
メモリ50は、例えばRAMおよびROMなど、任意の記憶デバイスを含んで構成される。メモリ50は、各種情報や携帯電話1を動作させるためのプログラム等を記憶するとともに、ワークメモリとしても機能する。メモリ50は、コントローラ60に特定の機能を実行させるプログラムも記憶する。
【0045】
また、メモリ50は、検出部40によって検出されたデータに基づく情報を、該情報に係るデータが検出された時刻又は順番に関連付けて記憶する。
【0046】
コントローラ60は、携帯電話1の各機能ブロックをはじめとして、携帯電話1の全体を制御および管理する。コントローラ60は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU等のプロセッサとすることができる。コントローラ60が実行するプログラムは、例えばメモリ50又は外部の記憶媒体等に格納される。
【0047】
コントローラ60は、利用者の操作による開始の指示が入力されると、音声通知機能の動作を開始する。コントローラ60は、音声通知機能において、検出部40が所定の時刻に検出対象に関するデータを検出すると、携帯電話1が第1の状態にあるか否かを判定する。コントローラ60は、携帯電話1が第1の状態にあると判定すると、検出されたデータに基づく情報を示す音声でスピーカ11から出力させる。このとき出力される音声は、例えば日本語または英語のような所定の言語を形成する音声とすることができる。また、上述のように、コントローラ60がサイレントモードを設定している、すなわち、コントローラ60がスピーカ11から音を出力しない動作の実行中であっても、該コントローラ60は、検出部40が検出したデータに基づく情報をスピーカ11から音声で出力させる。
【0048】
次に、本実施形態に係る携帯電話1の動作について説明する。
【0049】
コントローラ60は、携帯電話1が第1の状態、すなわち、携帯電話1の所定方向のサイズが、該携帯電話1がとり得る他の状態より小さいときに音声通知機能を実行する。また、コントローラ60は、設定した通知対象に関するデータについてのみ音声通知機能を実行する。
【0050】
(定刻出力)
コントローラ60は、所定の時刻に、検出部40が検出したデータに基づく情報をスピーカ11から音声で出力させる。具体的には、コントローラ60は、所定の時刻に検出部40にデータを検出させる。そして、コントローラ60は、携帯電話1が第1の状態にあると判定すると、検出部40が検出したデータを出力させる。また、コントローラ60は、検出部40が定期的に検出したデータの少なくとも一部を所定の時刻に出力させてもよい。
【0051】
例えば、コントローラ60は、気圧センサ41が所定の時刻に気圧を検出すると、状態センサ46から出力された磁力などの信号に基づいて、携帯電話1が第1の状態にあるか否かを判定する。コントローラ60は、携帯電話1が第1の状態にあると判定すると、該気圧のデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させる。また、コントローラ60は、温度センサ42が所定の時刻に温度を計測すると、該温度のデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させる。また、コントローラ60は、所定の時刻に、加速度センサ43が音声通知機能の動作開始から継続して計数した歩数のデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させる。また、コントローラ60は、バッテリ残量センサ44が所定の時刻にバッテリ残量を検出すると、該バッテリ残量のデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させる。
【0052】
また、コントローラ60は、検出部40によって検出されたデータから算出された情報を出力してもよい。
【0053】
例えば、コントローラ60は、加速度センサ43から出力された加速度に基づいて、該加速度センサ43を含む携帯電話1の利用者が移動した歩数、移動距離、消費熱量の1つ以上を算出する。具体的には、例えば、コントローラ60は、加速度センサ43によって計測された加速度の変化である振動の回数に基づいて歩数を算出する。また、コントローラ60は、算出した歩数と、利用者の歩幅とに基づいて移動距離を算出する。利用者の歩幅は、歩行時における一般的な歩幅であってもよいし、利用者の操作により予めメモリ50に記憶された歩幅であってもよい。さらに、コントローラ60は、移動距離と、利用者の年齢および体重に基づいて消費熱量を算出する。利用者の年齢および体重は、予めメモリ50に記憶されたそれぞれ年齢および体重とすることができる。そして、コントローラ60は、算出した歩数、移動距離、消費熱量を検出されたデータに基づく情報として音声でスピーカ11から出力させる。
【0054】
また、携帯電話1が、加速度センサ43に代えて、又は加速度センサ43と共にGPS(Global Positioning System)受信機を有している場合、コントローラ60は、GPS受信機がGPS衛星から受信した位置の変化に基づいて利用者の移動距離を算出してもよい。この場合、コントローラ60は、算出した移動距離と、利用者の歩幅とに基づいて歩数を算出することができる。
【0055】
また、コントローラ60は、バッテリ残量センサ44から検出されたバッテリ30の電圧からバッテリ30のバッテリ残量を算出する。そして、コントローラ60は、算出したバッテリ残量をデータに基づく情報として音声でスピーカ11から出力させる。
【0056】
また、コントローラ60は、気圧センサ41によって検出された気圧から高度を算出する。この場合、コントローラ60は、算出した高度をデータに基づく情報として音声でスピーカ11から出力させる。
【0057】
(イベント出力)
また、コントローラ60は、検出部40が検出したデータに基づく情報が所定の条件を満たすと、データに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させる。
【0058】
具体的には、コントローラ60は、データに基づく情報が所定の条件を満たす場合に、該情報を音声でスピーカ11から出力させる。コントローラ60は、データに基づく情報が所定の条件を満たさない場合に、該情報を出力させない。
【0059】
より具体的には、例えば、コントローラ60は、気圧センサ41が気圧を検出すると、気圧が900hpa未満であるか否かを判定する。コントローラ60は、気圧が900hpa未満である場合に、当該気圧、又は気圧が変化した旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0060】
また、例えば、コントローラ60は、温度センサ42が温度を検出すると、温度が30度以上であるか否かを判定する。コントローラ60は、温度が例えば30度以上である場合に、当該温度、又は温度が変化した旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0061】
また、例えば、コントローラ60は、加速度センサ43が歩数を検出すると、歩数が3000歩以上であるか否かを判定する。コントローラ60は、歩数が例えば3000歩以上である場合に、当該歩数、又は歩数が所定値に到達した旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0062】
また、例えば、コントローラ60は、気圧センサ41が気圧を検出すると、気圧に基づいて高度を算出し、該高度が例えば1000m以上であるか否かを判定する。コントローラ60は、高度が1000m以上である場合に、当該高度、又は高度が所定値に到達した旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0063】
また、例えば、コントローラ60は、加速度センサ43が歩数を検出すると、歩数に基づいて移動距離を算出し、該移動距離が所定距離以上であるか否かを判定する。コントローラ60は、移動距離が所定距離以上である場合に、当該移動距離、又は移動距離が所定距離に到達した旨を音声でスピーカ11から出力させる。コントローラ60は、移動距離に基づいて消費熱量を算出し、消費熱量が所定量以上であるか否かを判定してもよい。この場合、コントローラ60は、消費熱量が所定量以上である場合に、消費熱量、又は消費熱量が所定量に到達した旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0064】
(複数回の検出に基づく出力)
また、コントローラ60は、検出部40が所定の時間間隔で検出対象に関するデータを複数回検出するようにしてもよい。
【0065】
具体的には、コントローラ60は所定の時間間隔でデータを検出すると、それぞれ検出したデータをメモリ50に記憶させる。コントローラ60は、検出部40が複数回検出したデータのうちの任意の2つのデータの差を算出して出力させてもよい。例えば、コントローラ60は、検出部40が検出したデータと、該検出より前に検出されてメモリ50に記憶されているデータとの差を算出する。また、コントローラ60は、メモリ50に記憶されている任意の2つのデータの差を算出してもよい。また、コントローラ60は、複数回検出したデータの推移、変化率等を算出して出力させてもよい。
【0066】
より具体的には、コントローラ60は、音声通知機能の動作開始から所定の時間が経過するごとに、気圧センサ41によって検出された気圧をメモリ50に記憶させる。コントローラ60は、複数回検出された気圧に基づく情報を出力させる。例えば、コントローラ60は、検出部40が検出した気圧と、該検出より前に検出されて既にメモリ50に記憶されている気圧との差である気圧差を算出して、スピーカ11から出力させる。コントローラ60は、メモリ50に記憶されている、複数の気圧の推移をスピーカ11から出力させてもよい。また、コントローラ60は、メモリ50に記憶されている、複数の気圧の変化率を算出してスピーカ11から出力させてもよい。コントローラ60は、これらの出力に限られず、検出部40が検出した気圧と、メモリ50に記憶されている気圧に基づく任意の情報を出力することができる。
【0067】
また、コントローラ60は、温度、歩数、電池残量、高度、移動距離、消費熱量についても同様に情報を出力することができる。
【0068】
(メモリに記憶されている情報に基づく出力)
また、コントローラ60は、検出部40が検出したデータに基づく情報を出力させた後、検出部40が新たに検出したデータに基づく情報を所定の状況下になるまで出力させなくしてもよい。所定の状況とは、検出部40が検出したデータに基づく情報についての状況であり、予め設定されるものとすることができる。
【0069】
例えば、検出部40が気圧センサ41であり、所定の状況が、900hPa以上の気圧が所定回数以上、連続して検出されるという状況である場合の例について説明する。気圧センサ41が気圧895hpaを検出すると、コントローラ60は、該気圧を音声で出力させた後、所定回数以上、連続して900hPa以上の気圧が検出されるまで、900hPa未満の気圧が検出されても、検出したデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させない。すなわち、気圧センサ41が気圧895hpaを検出して該気圧を音声で出力させた後、所定回数以上、連続して900hPa以上の気圧が検出されると、以降において、コントローラ60は、900hPa未満の気圧が検出されたときに、該気圧を音声で出力させる。
【0070】
また、例えば、検出部40が温度センサ42であり、所定の状況が、30度未満の温度が所定回数以上、連続して検出されるという状況である場合の例について説明する。コントローラ60は、温度センサ42が温度31度を検出すると、該温度を音声で出力させた後、所定回数以上、連続して30度未満の温度が検出されるまで、30度以上の温度が検出されても、検出したデータに基づく情報を音声でスピーカ11から出力させない。すなわち、温度センサ42が31度の温度を検出して該温度を音声で出力させた後、所定回数以上、連続して30度未満の温度が検出されると、以降において、コントローラ60は、30度以上の温度が検出されたときに、該温度を音声で出力させる。
【0071】
検出部40が、加速度センサ43又はバッテリ残量センサ44である場合についても同様に動作させることができる。
【0072】
(通知の出力)
また、コントローラ60は、検出部40が検出したデータに基づく情報とともに、または当該情報に代えて、当該情報に対応する、注意喚起を促すような内容を含む通知を音声でスピーカ11から出力させてもよい。コントローラ60は、検出部40が検出したデータが通知条件を満たす場合に通知を出力させる。
【0073】
具体的には、例えば、通知条件が「気圧が850hPa未満」である場合、コントローラ60は、気圧センサ41によって検出された気圧が850hPa未満であるときに、例えば、「気圧が低いです。ご注意ください。」といった通知情報を当該気圧とともに音声で出力する。
【0074】
また、例えば、通知条件が「温度が30度以上」である場合、コントローラ60は、気圧センサ41によって検出された温度が30度以上であるときに、例えば、「温度が高いです。熱中症に注意ください。」といった通知情報を当該温度とともに音声で出力する。
【0075】
(圏内圏外通知)
コントローラ60は、音声通知機能の動作開始から継続して、携帯電話1が、通信部20が通信するために送受信する電波の届く圏内にあるか圏外にあるかを判定する。具体的には、コントローラ60は、電波センサ45によって計測された電波強度が強度閾値以上であるか否かを判定し、電波強度が強度閾値以上である場合には圏内であるとし、電波強度が強度閾値未満である場合には圏外であるとする。コントローラ60は、携帯電話1が圏内にあると判定すると、その旨を音声でスピーカ11から出力させる。コントローラ60は、携帯電話1が圏外にあると判定すると、その旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0076】
また、コントローラ60は、所定の時間間隔で、携帯電話1が圏内にあるか圏外にあるかを判定し、圏内であると判定された直後に圏外であると判定されたときに、その旨を音声でスピーカ11から出力させる。また、コントローラ60は、圏外であると判定された直後に圏内であると判定されたときに、その旨を音声でスピーカ11から出力させる。
【0077】
以上説明したように、本実施形態に係る携帯電話1においては、第1の状態において、検出部40によって検出されたデータに基づく情報をスピーカ11から音声で出力させる。このため、
図4に示すように、利用者は、携帯電話1の画面を参照したり、操作したりすることなく、温度、気圧、高度、移動距離等のデータを認識することができる。したがって、利用者は、携帯電話1を参照および操作するために自身の行動を中断することなく、所望のデータを認識することができる。また、携帯電話1が第2の状態にあるとき、すなわち、利用者が所望の機能を動作させるために操作してディスプレイ13を参照していると見込まれるときは、データに基づく情報が音声で出力されない。このため、出力された音声が利用者の操作への集中を妨げることを防ぐことができる。
【0078】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、所定の時刻に、検出部40が検出したデータを出力してもよい。この場合、利用者は、自ら時間の経過を確認し、携帯電話1の操作を行うことなく、定期的に温度、気圧、高度、移動距離等のデータを認識することができる。
【0079】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、検出部40が検出したデータが所定の条件を満たすと、データに基づく情報を出力してもよい。この場合、利用者は、温度、気圧、高度、移動距離等のデータの履歴に応じて、各種データを認識することができる。そのため、利用者は、データの変化、推移等を適切に把握することができる。
【0080】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、温度、気圧、高度、歩数、移動距離、および消費熱量を出力してもよい。この場合、利用者は、自身の体調に影響を及ぼす各種のデータを認識することができ、これに基づき、適切な体調管理を行うことができる。
【0081】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、スピーカ11から音を出力させない動作の実行中であっても、データに基づく情報を出力してもよい。この場合、利用者は、携帯電話1による電話の着信、メールの着信等に関する音の出力を望まないときであっても、検出部40によって検出されたデータについては音声で認識することができる。すなわち、利用者は、自身の体調などに影響を及ぼす可能性のある重要なデータについて適切に把握することができる。
【0082】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、スピーカ11から出力させる音量を可変に制御にしてもよい。この場合、利用者は自身にとって快適な音量で出力された情報を示す音声を聞くことができる。
【0083】
また、本実施形態に係る携帯電話1は、検出部40が複数回検出したデータに基づく情報を出力してもよい。この場合、利用者は、温度、気圧、高度、移動距離等のデータの履歴に応じて、データを認識することができる。そのため、利用者は、データの変化、推移等を適切に把握することができる。
【0084】
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本開示の趣旨および範囲内で、多くの変更および置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本開示は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の複数の構成ブロックを1つに組合せたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
【0085】
例えば、上述の実施形態においては、コントローラ60は、携帯電話1が第1の状態であると、検出部40によって検出されたデータに基づく情報を音声で出力させるとした。しかしながら、携帯電話1の動作は、このような態様に限定されない例えば、コントローラ60は、ディスプレイ13に画面を表示させていないときに、検出部40によって検出されたデータに基づく情報を音声で出力させてもよい。ここで、「画面を表示させていない」とは、例えばディスプレイ13をオフにしている状況、またはディスプレイ13のバックライトをオフにしている状況などとすることができる。また、「画面を表示させていない」とは、例えばコントローラ60がディスプレイ13に所定の情報を表示する信号を出力していない状況などとしてもよい。この場合も、利用者は、携帯電話1の画面を参照したり、操作したりすることなく、温度、気圧、高度、移動距離等のデータを認識することができる。したがって、利用者は、携帯電話1を参照および操作するために自身の行動を中断することなく、所望のデータを認識することができる。
【解決手段】携帯電話1は、スピーカ11と、検出対象に関するデータを検出する検出部40と、を備え、少なくとも2つの筐体が可動部4により接続された携帯電話1であって、携帯電話1は、可動部4により少なくとも第1の状態および第2の状態に変形可能であり、第1の状態において、検出部40が検出したデータに基づく情報をスピーカ11から音声で出力し、第2の状態において、情報をスピーカ11から出力しない。