【実施例】
【0018】
(実施例1)
本実施例に係る検出装置10において、第1面光源110は、発光スペクトルのピーク波長が可変である。言い換えると、第1面光源110は、複数の色の光を発光することができる。第1面光源110のピーク波長は、例えば画像処理部130(制御部)によって制御されている。
【0019】
第1面光源110は、例えば複数種類の発光素子を有している。そして、これら複数種類の発光素子は、互いに異なる発光スペクトル及びピーク波長を有している。これら複数種類の発光素子のそれぞれは、ストライプ状であっても良い。この場合、複数種類の発光素子は、第1面光源110の全面に繰り返し配置されているのが好ましい。さらに第1面光源110の発光素子が有機EL素子である場合、この有機EL素子は、互いに異なる色を発光する発光層を複数積層した構造を有していても良い。
【0020】
また、第1撮像部120は、第1面光源110のピーク波長が変わるたびに、第1画像データを生成する。そして画像処理部130は、第1面光源110のピーク波長が変わるたびに、空間Sにおける物の有無、その数、大きさ、及び位置を算出する。
【0021】
なお、検出装置10の他の構成は、実施形態と同様である。
【0022】
図3は、本実施例に係る検出装置10の動作の一例を示すフローチャートである。まず画像処理部130は、第1面光源110が発光する光のピーク波長を設定する(ステップS10)。そして、検出装置10は、ステップS20〜S60に示した処理を行う。そして画像処理部130は、全てのピーク波長でステップS20〜S60に示した処理が行われるまで、ステップS10〜S60に示した処理を繰り返す(ステップS70)。
【0023】
そして画像処理部130は、複数のピーク波長それぞれにおける物の検出結果を出力する(ステップS80)。
【0024】
本実施例によっても、実施形態と同様の効果が得られる。また、画像処理部130は、第1面光源110の発光スペクトルのピーク波長は可変である。従って、空間Sの中にある物の表面に色がついている場合、第1面光源110のピーク波長がその色の補色となったとき、第1画像データにおける物の影のコントラストは大きくなる。従って、検出装置10による物の検出感度は高くなる。特に本実施例では、画像処理部130がピーク波長を自動的に切り替えるため、検出装置10の使用者の負荷は小さくなる。
【0025】
(実施例2)
図4は、実施例2に係る検出装置10の構成を示す図である。本実施例に係る検出装置10は、以下の点を除いて、実施形態又は実施例1に係る検出装置10と同様の構成である。
【0026】
まず、検出装置10は、第1面光源110及び第1撮像部120に加えて、第2面光源112及び第2撮像部122を有している。第2面光源112は、第1面光源110とは異なる方向から空間Sに向けて光を照射する。第2面光源112の向きは、例えば第1面光源110の向きと直交している。第2撮像部122は、空間Sを挟んで第2面光源112の逆側に配置されており、画像データ(以下、第2画像データと記載)を生成する。画像処理部130は、第1画像データ及び第2画像データを処理して、第1面光源と第1撮像部の間の空間Sにおける物の有無を検出する。
【0027】
第2面光源112は、第1面光源110と同様に、発光素子として例えば有機EL素子を有しており、空間Sの全域に光を照射する。ただし、第1面光源110が有する発光素子は、LEDであってもよく、この場合は光拡散板などを介して照射することが望ましい。またLCD(Liquid Crystal Display)や無機EL(Inorganic Electroluminescence)であっても良い。第2面光源112は、発光スペクトルのピーク波長が可変であってもよい。この場合、第2面光源112は、例えば画像処理部130によって制御される。画像処理部130は、第2面光源112に、第1面光源110と同一の色の光を発光させてもよいし、第1面光源110とは異なる色の光を発光させてもよい。
【0028】
第2撮像部122は、第1撮像部120とは異なる角度から空間Sを撮像して、第2画像データを生成する。第2撮像部122の構成は、第1撮像部120の構成と同様である。第2面光源112の発光スペクトルのピーク波長が可変である場合、第2撮像部122は、第2面光源112のピーク波長が変わるたびに、第2画像データを生成する。
【0029】
画像処理部130は、第1画像データを処理して空間Sにおける物の有無およびその位置を算出するとともに、第2画像データを処理して空間Sおける物の有無およびその位置を算出する。
【0030】
なお、本図に示す例では、第2面光源112は、ベース140上に配置されている。そしてベース140には、第1アーム150及び第2アーム152が取り付けられている。第1アーム150は第1撮像部120を支持しており、第2アーム152は第1面光源110及び第2撮像部122を支持している。
【0031】
本実施例において、第1画像データ及び第2画像データは、互いに異なる方向から空間Sを撮像したデータである。従って、画像処理部130による検出結果の精度は高くなる。また、画像処理部130は、3次元で物の位置を算出することができる。
【0032】
なお、本実施例において、面光源(以下、第3面光源と記載)及び撮像部(以下、第3撮像部と記載)をさらにもう一組加えても良い。この場合、第3面光源は、第1面光源110及び第2面光源112のいずれとも異なる方向(例えばいずれとも直交する方向)から、空間Sに向けて光を照射する。そして第3撮像部は、空間Sを挟んで第3面光源とは反対側に位置しており、画像データ(以下、第3画像データと記載)を画像処理部130に出力する。画像処理部130は、第1画像データ及び第2画像データに加えて、第3画像データも処理して、空間Sにおける物の有無及びその位置を算出する。
【0033】
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。