特許第6247842号(P6247842)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247842
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/06 20060101AFI20171204BHJP
【FI】
   G01N15/06 D
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-124097(P2013-124097)
(22)【出願日】2013年6月12日
(65)【公開番号】特開2014-240823(P2014-240823A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2016年5月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】中馬 隆
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 淳志
(72)【発明者】
【氏名】秦 拓也
(72)【発明者】
【氏名】原田 千寛
【審査官】 北川 創
(56)【参考文献】
【文献】 特開平01−003539(JP,A)
【文献】 特表2004−514917(JP,A)
【文献】 特開2000−235004(JP,A)
【文献】 特開平06−229726(JP,A)
【文献】 特開2001−148021(JP,A)
【文献】 特開平03−167414(JP,A)
【文献】 特開2003−307484(JP,A)
【文献】 特開2009−156595(JP,A)
【文献】 特開2012−013539(JP,A)
【文献】 特開2002−033600(JP,A)
【文献】 特開平06−222014(JP,A)
【文献】 特開平07−229855(JP,A)
【文献】 特表2008−541007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 15/00 − 15/14
G01B 11/00 − 11/30
G01V 9/00 − 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光スペクトルのピーク波長が可変である第1面光源と、
前記第1面光源に対向して配置された第1撮像部と、
前記第1撮像部が生成した第1画像データを処理して、前記第1面光源と前記第1撮像部との間の空間における物の有無を検出する画像処理部と、
を備え
前記画像処理部は、第1面光源の前記ピーク波長が前記空間における物の色の補色のとき、前記空間における物の有無を検出する検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検出装置において、
前記画像処理部は、前記第1画像データを処理して、前記物の位置を検出する検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の検出装置において、
前記第1面光源の前記ピーク波長が前記空間における物の色の補色となるように制御する制御部をさらに備える検出装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置において、
前記第1面光源の前記ピーク波長は、自動的に切り替わる検出装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置において、
前記画像処理部は、前記第1面光源が前記ピーク波長を変えるたびに、前記空間における物の有無及びその位置を検出する検出装置。
【請求項6】
請求項1〜のいずれか一項に記載の検出装置において、
前記空間に、前記第1面光源とは異なる方向から光を照射する第2面光源と、
前記第2面光源との間で前記空間を挟んでいる第2撮像部と、
を備え、
前記画像処理部は、前記第1画像データ及び前記第2撮像部が生成した第2画像データを処理して、前記空間における物の有無を検出する検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物の有無を検出する検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粒子などの浮遊物を検出する方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、検査光を用いる方法がある。特許文献1において、この検査光はレーザである。そして、微粒子が存在していた場合、このレーザは微粒子によって散乱される。特許文献1に記載の信号処理装置は、この散乱光の検出結果に基づいて、微粒子の有無を判断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−69165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検出装置の光源としてレーザを用いる場合、レーザのスポット径は小さいため、物の有無の検出対象エリアを広げることは難しい。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、物の有無の検出対象エリアを広げることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、第1面光源と、
前記第1面光源に対向して配置された第1撮像部と、
前記第1撮像部が生成した第1画像データを処理して、前記第1面光源と前記第1撮像部との間の空間における物の有無を検出する画像処理部と、
を備える検出装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係る検出装置の構成を示す図である。
図2】検出装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図3】実施例1に係る検出装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図4】実施例2に係る検出装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0009】
なお、以下に示す説明において、画像処理部130は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。画像処理部130は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶メディア、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置には様々な変形例がある。
【0010】
図1は、実施形態に係る検出装置10の構成を示す図である。実施形態に係る検出装置10は、第1面光源110、第1撮像部120、及び画像処理部130を備えている。第1撮像部120は、第1面光源110に対向して配置されており、画像データ(以下、第1画像データと記載)を生成する。画像処理部130は、第1画像データを処理して、第1面光源110と第1撮像部120の間の空間Sにおける物の有無を検出する。以下、詳細に説明する。
【0011】
第1面光源110は、発光素子として例えば有機EL(Organic Electroluminescence)素子を有しており、空間Sの全域に光を照射する。ただし、第1面光源110が有する発光素子は、LED(Light Emitting Diode)であってもよく、この場合は光拡散板などを介して照射することが望ましい。またLCD(Liquid Crystal Display)や無機EL(Inorganic Electroluminescence)であっても良い。 第1面光源110は、例えば白色を発光しても良いし、他の色を発光しても良い。
【0012】
第1撮像部120は、空間Sを撮像して第1画像データを生成する。第1撮像部120は、例えばCCD(Charge Coupled Device)などの光電変換素子を複数マトリクス状に配置したデバイスを有している。複数の光電変換素子は、いずれも第1面光源110からの光を光電変換する。そして空間Sに物が存在していた場合、第1撮像部120が有する光電変換素子のうちその物の投影部分に位置する素子は、他の素子と比較して出力が小さくなる。すなわち第1撮像部120は、空間Sに存在する物の影を検出する。
【0013】
画像処理部130は、第1撮像部120が生成した第1画像データを処理して、空間S内の物の有無を検出する。ここで検出される物は、例えば空間Sの中に位置する粒子である。なお、空間S内には、空気が充填されていても良いし、水などの液体が充填されていても良い。後者の場合、例えば空間Sには、液体が入った容器が配置される。画像処理部130は、例えば、第1画像データを構成する画素のうち輝度が基準値以下の画素を検出することにより、空間Sにおける物の有無及びその大きさを検出する。ここで空間Sの中に複数の物が存在している場合、画像処理部130は、物の数をカウントすることもできる。
【0014】
なお、画像処理部130は、第1画像データを処理することにより、空間Sにおける物の位置を算出しても良い。例えば画像処理部130は、第1画像データを構成する画素のうち輝度が基準値以下の画素の位置に基づいて、検出された物の位置を判断する。
【0015】
なお、画像処理部130は、第1面光源110及び第1撮像部120を制御する制御部を兼ねていてもよい。
【0016】
図2は、検出装置10が行う処理の一例を示すフローチャートである。まず、第1面光源110が発光する(ステップS20)と、第1撮像部120は第1画像データを生成する(ステップS40)。そして画像処理部130は、第1画像データを処理して、空間S内における物の有無を判断する。ここで物が検出された場合、画像処理部130は、その物の位置も算出する(ステップS60)。そして画像処理部130は、処理結果を出力する(ステップS80)。この出力先は、ディスプレイであっても良いし、メモリであっても良い。
【0017】
以上、本実施形態によれば、検出装置10は、光源として第1面光源110を有している。従って、検出対象となる空間Sを大きくすることができる。また、空間Sの中に複数の物が存在している場合、画像処理部130は、物の数をカウントすることもできる。さらに、第1面光源110を用いているため、画像処理部130は空間Sの中における物の位置及びその大きさを算出することができる。さらに、ステップS20〜S80の処理を繰り返すと、空間Sの中における物の動きを検出することができる。
【実施例】
【0018】
(実施例1)
本実施例に係る検出装置10において、第1面光源110は、発光スペクトルのピーク波長が可変である。言い換えると、第1面光源110は、複数の色の光を発光することができる。第1面光源110のピーク波長は、例えば画像処理部130(制御部)によって制御されている。
【0019】
第1面光源110は、例えば複数種類の発光素子を有している。そして、これら複数種類の発光素子は、互いに異なる発光スペクトル及びピーク波長を有している。これら複数種類の発光素子のそれぞれは、ストライプ状であっても良い。この場合、複数種類の発光素子は、第1面光源110の全面に繰り返し配置されているのが好ましい。さらに第1面光源110の発光素子が有機EL素子である場合、この有機EL素子は、互いに異なる色を発光する発光層を複数積層した構造を有していても良い。
【0020】
また、第1撮像部120は、第1面光源110のピーク波長が変わるたびに、第1画像データを生成する。そして画像処理部130は、第1面光源110のピーク波長が変わるたびに、空間Sにおける物の有無、その数、大きさ、及び位置を算出する。
【0021】
なお、検出装置10の他の構成は、実施形態と同様である。
【0022】
図3は、本実施例に係る検出装置10の動作の一例を示すフローチャートである。まず画像処理部130は、第1面光源110が発光する光のピーク波長を設定する(ステップS10)。そして、検出装置10は、ステップS20〜S60に示した処理を行う。そして画像処理部130は、全てのピーク波長でステップS20〜S60に示した処理が行われるまで、ステップS10〜S60に示した処理を繰り返す(ステップS70)。
【0023】
そして画像処理部130は、複数のピーク波長それぞれにおける物の検出結果を出力する(ステップS80)。
【0024】
本実施例によっても、実施形態と同様の効果が得られる。また、画像処理部130は、第1面光源110の発光スペクトルのピーク波長は可変である。従って、空間Sの中にある物の表面に色がついている場合、第1面光源110のピーク波長がその色の補色となったとき、第1画像データにおける物の影のコントラストは大きくなる。従って、検出装置10による物の検出感度は高くなる。特に本実施例では、画像処理部130がピーク波長を自動的に切り替えるため、検出装置10の使用者の負荷は小さくなる。
【0025】
(実施例2)
図4は、実施例2に係る検出装置10の構成を示す図である。本実施例に係る検出装置10は、以下の点を除いて、実施形態又は実施例1に係る検出装置10と同様の構成である。
【0026】
まず、検出装置10は、第1面光源110及び第1撮像部120に加えて、第2面光源112及び第2撮像部122を有している。第2面光源112は、第1面光源110とは異なる方向から空間Sに向けて光を照射する。第2面光源112の向きは、例えば第1面光源110の向きと直交している。第2撮像部122は、空間Sを挟んで第2面光源112の逆側に配置されており、画像データ(以下、第2画像データと記載)を生成する。画像処理部130は、第1画像データ及び第2画像データを処理して、第1面光源と第1撮像部の間の空間Sにおける物の有無を検出する。
【0027】
第2面光源112は、第1面光源110と同様に、発光素子として例えば有機EL素子を有しており、空間Sの全域に光を照射する。ただし、第1面光源110が有する発光素子は、LEDであってもよく、この場合は光拡散板などを介して照射することが望ましい。またLCD(Liquid Crystal Display)や無機EL(Inorganic Electroluminescence)であっても良い。第2面光源112は、発光スペクトルのピーク波長が可変であってもよい。この場合、第2面光源112は、例えば画像処理部130によって制御される。画像処理部130は、第2面光源112に、第1面光源110と同一の色の光を発光させてもよいし、第1面光源110とは異なる色の光を発光させてもよい。
【0028】
第2撮像部122は、第1撮像部120とは異なる角度から空間Sを撮像して、第2画像データを生成する。第2撮像部122の構成は、第1撮像部120の構成と同様である。第2面光源112の発光スペクトルのピーク波長が可変である場合、第2撮像部122は、第2面光源112のピーク波長が変わるたびに、第2画像データを生成する。
【0029】
画像処理部130は、第1画像データを処理して空間Sにおける物の有無およびその位置を算出するとともに、第2画像データを処理して空間Sおける物の有無およびその位置を算出する。
【0030】
なお、本図に示す例では、第2面光源112は、ベース140上に配置されている。そしてベース140には、第1アーム150及び第2アーム152が取り付けられている。第1アーム150は第1撮像部120を支持しており、第2アーム152は第1面光源110及び第2撮像部122を支持している。
【0031】
本実施例において、第1画像データ及び第2画像データは、互いに異なる方向から空間Sを撮像したデータである。従って、画像処理部130による検出結果の精度は高くなる。また、画像処理部130は、3次元で物の位置を算出することができる。
【0032】
なお、本実施例において、面光源(以下、第3面光源と記載)及び撮像部(以下、第3撮像部と記載)をさらにもう一組加えても良い。この場合、第3面光源は、第1面光源110及び第2面光源112のいずれとも異なる方向(例えばいずれとも直交する方向)から、空間Sに向けて光を照射する。そして第3撮像部は、空間Sを挟んで第3面光源とは反対側に位置しており、画像データ(以下、第3画像データと記載)を画像処理部130に出力する。画像処理部130は、第1画像データ及び第2画像データに加えて、第3画像データも処理して、空間Sにおける物の有無及びその位置を算出する。
【0033】
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0034】
10 検出装置
110 第1面光源
112 第2面光源
120 第1撮像部
122 第2撮像部
130 画像処理部
図1
図2
図3
図4