特許第6247849号(P6247849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6247849
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】ジェル状皮膚洗浄料
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20171204BHJP
   A61K 8/39 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20171204BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20171204BHJP
   A61Q 1/14 20060101ALI20171204BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   A61K8/34
   A61K8/39
   A61K8/86
   A61K8/81
   A61Q1/14
   A61Q19/10
【請求項の数】2
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-149486(P2013-149486)
(22)【出願日】2013年7月18日
(65)【公開番号】特開2014-37404(P2014-37404A)
(43)【公開日】2014年2月27日
【審査請求日】2016年7月1日
(31)【優先権主張番号】特願2012-161006(P2012-161006)
(32)【優先日】2012年7月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】100098800
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 洋子
(72)【発明者】
【氏名】杉光 則子
(72)【発明者】
【氏名】蛭間 有喜子
【審査官】 田中 則充
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−284640(JP,A)
【文献】 特開2007−308399(JP,A)
【文献】 特開2013−028542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K8/00−8/99
A61Q1/00−90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)グリセリンを皮膚洗浄料に対し20質量%以上の配合割合で含むとともに、該グリセリンの他に、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールの中から選ばれる1種または2種以上を含む多価アルコールを40〜95質量%と、
(B)HLBが6〜15の、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルの中から選ばれる1種または2種以上の非イオン界面活性剤を4〜20質量%と、
(C)多価アルコールを高配合し、水を低配合若しくは配合しない系に対し増粘性を発揮し得る増粘剤を0.1〜5質量%と、
(D)水を0〜10質量%含み、
粘度(B型粘度計。30℃)が10,000mPa・s以上であり、
HLBが12以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤を実質的に含まない、ジェル状皮膚洗浄料。
【請求項2】
(C)成分として、カルボキシビニルポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)クロスポリマーの中から選ばれる1種または2種以上を用いる、請求項1記載のジェル状皮膚洗浄料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はジェル状皮膚洗浄料に関する。さらに詳しくは、適度な粘性を有し、外観が透明乃至半透明で、洗浄性、使用時の温感に優れるとともに、低温〜中温域の保存安定性に優れるジェル状皮膚洗浄料に関する。本発明は特に、ファンデーション、口紅、アイライン等のメーキャップ化粧料の洗浄除去(メーク落とし)に好適に用いられる。
【背景技術】
【0002】
本発明のジェル状皮膚洗浄料に近い技術を記載した文献として、以下の特許文献が挙げられる。
【0003】
特開平9−48706号公報(特許文献1)には、保湿剤を30〜80質量%、油分を1〜50質量%、水0.01〜10質量%含有するクレンジング組成物が開示されている。しかしながら特許文献1では保湿剤としてグリセリンとそれ以外の保湿剤成分とを区別して用いることの記載・示唆はなく、また、特定範囲のHLBを有する非イオン性界面活性剤を用いるということを示唆するような記載もない。
【0004】
特開平8−283123号公報(特許文献2)には、ポリエチレングリコール高級脂肪酸エステル型の非イオン界面活性剤、多価アルコールまたはグリコールエーテル、水溶性高分子をそれぞれ特定配合量範囲で含有する水系ジェル状洗浄剤組成物が開示されている。特開平9−40525号公報(特許文献3)には、ポリエチレングリコール高級脂肪酸エステル型の非イオン界面活性剤、多価アルコールまたはグリコールエーテル、粉体をそれぞれ特定配合量範囲で含有する水系ジェル状洗浄剤組成物が開示されている。しかしながらこれら特許文献2〜3の発明は、いずれも使用時の温感を得ることを目的としたものでない。実施例で具体的に示される洗浄剤組成物もいずれも水の配合量が多い。
【0005】
特開2001−335429号公報(特許文献4)には、40〜75質量%のポリエチレングリコールと、20〜55質量%のポリエチレングリコールおよびカルボキシビニルポリマーからなるジェル状化粧料が開示され、該化粧料を、水または水を含む製剤と混合して用いた場合、温感熱を長時間持続させることができることが記載されている。しかしながら特許文献4には、特定範囲のHLBを有する非イオン性界面活性剤を用いるということを示唆するような記載がなく、また、メーク落とし効果等についての記載もない。
【0006】
特開2002−284640号公報(特許文献5)には、プロピレングリコール、グリセリン等の特定の保湿剤を40〜90質量%、HLBが12以上のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤を5〜30質量%、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリン型非イオン性界面活性剤を5〜30質量%含有するホットクレンジング料が開示されている。該クレンジング料は使用時温感を生じるものであるが、ジェル状を呈するかどうかについての記載・示唆がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平9−48706号公報
【特許文献2】特開平8−283123号公報
【特許文献3】特開平9−40525号公報
【特許文献4】特開2001−335429号公報
【特許文献5】特開2002−284640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、特にメーク落とし等に好適に用いられ、適度な粘性を有し、外観が透明乃至半透明で、洗浄性、使用時の温感に優れるとともに、低温〜中温域の保存安定性に優れるジェル状皮膚洗浄料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明は、(A)グリセリンを皮膚洗浄料に対し20質量%以上の配合割合で含む多価アルコールを40〜95質量%と、(B)HLBが6〜15の、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルの中から選ばれる1種または2種以上の非イオン界面活性剤を4〜20質量%と、(C)多価アルコールを高配合し、水を低配合若しくは配合しない系に対し増粘性を発揮し得る増粘剤を0.1〜5質量%と、(D)水を0〜10質量%含み、粘度(B型粘度計。30℃)が10,000mPa・s以上である、ジェル状皮膚洗浄料を提供する。
【0010】
また本発明は、(A)成分中に、グリセリンの他に、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールの中から選ばれる1種または2種以上を含む、上記ジェル状皮膚洗浄料を提供する。
【0011】
また本発明は、(C)成分として、カルボキシビニルポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)クロスポリマーの中から選ばれる1種または2種以上を用いる、上記ジェル状皮膚洗浄料を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、特にメーク落とし等に好適に用いられ、適度な粘性を有し、外観が透明乃至半透明で、洗浄性、使用時の温感に優れるとともに、低温〜中温域の保存安定性に優れるジェル状皮膚洗浄料が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について詳述する。なお以下において、POEはポリオキシエチレンを、POPはポリオキシプロピレンを、PEGはポリエチレングリコールを、それぞれ意味する。
【0014】
[(A)成分]
本発明における(A)成分としての多価アルコールは、少なくともグリセリンを洗浄料全量に対して20質量%以上の配合割合で含む。より好ましくは30質量%以上である。グリセリンの配合量が洗浄料中に20質量%未満の場合、十分な粘度を得るのが難しい等の不具合がある。
【0015】
(A)成分に含まれるグリセリン以外の多価アルコールとしては、通常化粧料に配合され得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ジグリセリン(EO)PO付加物等が挙げられる。多価アルコールは常温(25℃)で液状のものが安定性および使用性等の点で好ましい。中でもポリエチレングリコール(常温で液状のもの)、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが、使用時の温感もしくは安定性の点で好ましい。これら多価アルコールは1種または2種以上を用いることができる。
【0016】
グリセリンを含む(A)成分の総配合量は、本発明皮膚洗浄料中に40〜95質量%である。好ましくは60〜90質量%である。(A)成分の配合量が40質量%未満では使用時の温感が十分得られず、一方、95質量%超では十分な洗浄効果が得られない。
【0017】
[(B)成分]
(B)成分はHLBが6〜15の、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルの中から選ばれる1種または2種以上の非イオン界面活性剤である。HLB値が6未満では皮膚洗浄料を水で洗い流しにくくなり、一方、15を超えると、メーキャップ化粧料中の油分との相溶性が悪くなり、洗浄効果が得られにくくなる傾向がみられる。前記HLBは好ましくは9〜14である。HLBは下記数1
【0018】
【数1】
【0019】
(ただし、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す)
で表される川上式により算出される。HLB値には加成性が認められ、2種以上の非イオン性界面活性剤を組み合せて使用する場合の全体としてのHLB値は、それぞれ単独の界面活性剤のHLB値の加重平均で表される。
【0020】
(B)成分の具体例は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとしては、例えば、POEモノイソステアリン酸グリセリル(3E.O.)(=モノイソステアリン酸PEG−3グリセリル)〔日本エマルジョン社製「EMALEX GWIS−103」、HLB=6〕、POEモノイソステアリン酸グリセリル(8E.O.)(=モノイソステアリン酸PEG−8グリセリル)〔同「EMALEX GWIS−108」、HLB=10〕、POE(20)モノイソステアリン酸グリセリル(=モノイソステアリン酸PEG−20グリセリル)〔同「EMALEX GWIS−120」、HLB=13〕、POE(7)ヤシ油脂肪酸グリセリル(=ヤシ油脂肪酸PEG−7グリセリル)〔コグニスジャパン社製「セチオールHE」、HLB=13〕、POEジイソステアリン酸グリセリル(10E.O.)(=ジイソステアリン酸PEG−10グリセリル)〔日本エマルジョン社製「EMALEX GWIS−210EX」、HLB=7〕、POEジイソステアリン酸グリセリル(10E.O.)(=ジイソステアリン酸PEG−10グリセリル)〔同「EMALEX GWIS−210EX、HLB=7〕、POEトリイソステアリン酸グリセリル(20E.O.)(=トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル)〔同「EMALEX GWIS−320EX」、HLB=7〕等が挙げられる。
【0021】
また、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルとしては、例えば、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(6E.O.)(=モノイソステアリン酸PEG−6)〔同「EMALEX PEIS−6EX」、HLB=9〕、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(10E.O.)(=モノイソステアリン酸PEG−10)〔同「EMALEX PEIS−10EX」、HLB=11〕、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール(12E.O.)(=モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール600、モノイソステアリン酸PEG−12)〔同「EMALEX PEIS−12EX」、HLB=12〕、モノオレイン酸ポリエチレングリコール400〔HLB=11.4〕、モノステアリン酸ポリエチレングリコール400〔HLB=11.6〕等が挙げられる。
【0022】
なお、(B)成分としてポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルを用いる場合、脂肪酸として、モノ脂肪酸を用いた方が、ジ脂肪酸、トリ脂肪酸等を用いた場合に比べ、低温〜中温域での安定性という本発明効果に加え、さらに、高温での安定性効果も得ることができる。したがって高温での安定性効果も欲する場合はポリオキシエチレンモノ脂肪酸グリセリル、ポリエチレングリコールモノ脂肪酸エステルを用いるのが好ましい。
【0023】
(B)成分の配合量は、本発明皮膚洗浄料中に4〜20質量%である。好ましくは6〜15質量%である。(B)成分の配合量が4質量%未満では十分な洗浄力が得られず、一方、20質量%超では使用時に十分な温感が得られない。また、低温〜中温域での安定性効果に加え、高温での安定性効果も得たい場合は、(B)成分の配合量を15質量%以下程度とするのが好ましい。
【0024】
[(C)成分]
(C)成分としての増粘剤は、多価アルコールを高配合し、水を低配合若しくは水を含まない本発明の基剤に対し増粘効果を発揮し得るものをいう。このような増粘剤としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、キサンタンガム、ヒアルロン酸ナトリウム、サクシノグリカン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリ(アクリル酸−メタクリル酸アルキル)、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンNa)クロスポリマー、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸/ビニルピロリドン)、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、(ポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテル・ヘキサメチレンジイソシアネート・ポリエチレングリコール11000共重合体、ポリビニルピロリドン、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ローカストビーンガム、ビニルピロリドン・メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸ステアリル・ジアクリル酸トリプロピレングリコール共重合体、合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム等が挙げられる。中でも、カルボキシビニルポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス−25)クロスポリマー、(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)クロスポリマー等が好ましく用いられる。(C)成分は1種または2種以上を用いることができる。
【0025】
なお本発明においては、一般に化粧料において増粘剤として知られているヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール等は、本発明のような多価アルコールを高配合し、水を低配合若しくは水を含まない系においては、増粘性を発揮しないため、本発明の(C)成分に含まれない。
【0026】
(C)成分の配合量は、本発明皮膚洗浄料中に0.1〜5質量%である。好ましくは0.2〜4質量%である。(C)成分の配合量が0.1質量%未満では適度な粘性が得られず、一方、5質量%を超えて配合した場合、べたつき感や皮膜感等を生じ良好な感触特性が得られない。
【0027】
[(D)成分]
(D)成分は水である。本発明洗浄料における(D)成分配合量は0〜10質量%である。(D)成分を10質量%を超えて配合した場合、使用時に温感を感じ難くなる傾向がみられ、好ましくない。
【0028】
本発明皮膚洗浄料は、粘度(B型粘度計。30℃)が10,000mPa・s以上で、ジェル状を呈する。粘度は好ましくは20,000mPa・s以上である。これにより、使用時に適度な粘性を有し、使用時に洗浄料がたれ落ち難い。粘度の上限は、特に限定されるものでないが、手にとったときの使いやすさ等の点から、200,000mPa・s以下程度とするのが好ましい。
【0029】
上記構成の本発明皮膚洗浄料は、おもに(A)成分の水和熱により使用時に温感を生じる。また特に油分を必須成分として含有しなくてもメーキャップ化粧料の洗浄除去に優れる。さらに経時安定性に優れる。
【0030】
本発明皮膚洗浄料は上記成分の他に、本発明の目的・効果を損なわない範囲において、通常化粧料に配合し得る成分を任意に添加することができる。このような成分としては、例えば、低級アルコール、炭化水素油、ワックス、エステル油、シリコーン油、pH調整剤、殺菌剤、キレート剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、香料等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。
【0031】
本発明皮膚洗浄料は、例えば、ファンデーション、口紅、マスカラ、アイシャドー、アイライナー等のメーキャップ化粧料の洗浄除去(メーク落とし)に好適に用いられる。
【実施例】
【0032】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限りすべて質量%で示す。
【0033】
本実施例で用いた評価方法を示す。
【0034】
[粘度]
B型粘度計(回転数10rpm、「ビスメトロン粘度計VDH2型」 芝浦システム(株)製)を用いて、30℃にて試料の粘度を測定した。
【0035】
[メーク落ち]
女性パネル(10名)に試料を実際に使用してもらい、ファンデーションの除去のしやすさについて、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
◎:10名中8名以上が、メーク落ちに優れると評価した。
○:10名中6〜7名が、メーク落ちに優れると評価した。
△:10名中3〜5名が、メーク落ちに優れると評価した。
×:10名中2名以下が、メーク落ちに優れると評価した。
【0036】
[使用時の温感]
女性パネル(10名)に試料を実際に使用してもらい、使用時の温感について、下記評価基準により評価した。
(評価基準)
◎:10名中8名以上が、使用時の温感に優れると評価した。
○:10名中6〜7名が、使用時の温感に優れると評価した。
△:10名中3〜5名が、使用時の温感に優れると評価した。
×:10名中2名以下が、使用時の温感に優れると評価した。
【0037】
[安定性]
試料を0℃、室温(25℃)、50℃の環境下に1か月間放置し、目視により外観を下記評価基準により評価した。
(評価基準)
◎:全く変化がみられなかった。
○:ごくわずかに分離がみられたが、実用上問題のない程度であった。
△:わずかに分離がみられた。
×:分離がみられた。
【0038】
[外観]
目視により試料の外観(透明〜半透明性)を観察した。
【0039】
(実施例1〜10、比較例1〜4)
下記表1に示す試料を常法により製造した。これら試料を用いて、上記評価基準に従い、粘度、メーク落ち、使用時の温感、安定性、外観について評価した。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1の結果から明らかなように、本発明範囲である実施例1〜10では本発明効果を得ることができた。なお(B)成分としてPOE脂肪酸グリセリルを用いた場合、同界面活性剤中の脂肪酸がモノ脂肪酸である実施例1〜9では、低温〜中温域安定性効果に加え、高温域での安定効果もさらに得ることができた。一方、(B)成分配合量が低すぎる比較例1や、(B)成分に代えてHLB値が15を超える非イオン性界面活性剤を用いた比較例4では十分なメーク落ち効果を得ることができず、本発明効果を奏することができなかった。また(B)成分以外の非界面活性剤を用いた比較例2、3では、系が分離し、試料を調製することができなかった。
【0042】
(実施例11〜14、比較例5)
下記表2に示す試料を常法により製造した。これら試料を用いて、上記評価基準に従い、粘度、メーク落ち、使用時の温感、安定性、外観について評価した。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
表2の結果から明らかなように、本発明範囲である実施例11〜14では本発明効果を得ることができたが、(D)成分配合量が本発明範囲を逸脱する比較例5では、使用時の十分な温感効果を得ることができなかった。なお実施例11〜14では、いずれも(B)成分としてPOE脂肪酸グリセリルを用いているが、同界面活性剤中の脂肪酸としてモノ脂肪酸を用いており、低温〜中温域での安定性という本発明効果に加え、さらに高温域での安定性効果も得ることができた。
【0045】
(実施例15〜16、比較例6〜8)
下記表3に示す試料を常法により製造した。これら試料を用いて、上記評価基準に従い、粘度、メーク落ち、使用時の温感、安定性、外観について評価した。結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
表3の結果から明らかなように、(C)成分としてアクリルアミド系高分子を用いた実施例15〜16では本発明効果を奏することが確認されたのに対し、(C)成分に代えて、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコールを用いた比較例6〜7、(C)成分を配合しない比較例8では、いずれも系が分離し、試料を調製することができなかった。なお実施例15〜16では、(B)成分としてPOE脂肪酸グリセリルを用いているが、同界面活性剤中の脂肪酸としてモノ脂肪酸を用いており、低温〜中温域での安定性という本発明効果に加え、さらに高温域での安定性効果も得ることができた。
【0048】
(実施例17〜26、比較例9〜10)
下記表4に示す試料を常法により製造した。これら試料を用いて、上記評価基準に従い、粘度、メーク落ち、使用時の温感、安定性、外観について評価した。結果を表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
表4の結果から明らかなように、本発明範囲である実施例17〜26では本発明効果を得ることができたが、(A)成分配合量が低すぎる比較例9や、グリセリン配合量が20質量%未満の比較例10では、温感が得られなかったり、あるいは十分な粘度が得られない等の不具合があり、本発明効果を得ることができなかった。
【0051】
以下にさらに配合処方例を示す。
【0052】
(処方例1)
(配 合 成 分) (質量%)
グリセリン 45.16
ポリエチレングリコール400 40
イソドデカン 1.5
ジメチルポリシロキサン(100cs) 1.5
モノイソステアリン酸PEG−20グリセリル 8
カルボキシビニルポリマー 0.5
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
苛性カリ 0.2
エデト酸三ナトリウム 0.02
香料 0.02
イオン交換水 3
【0053】
(処方例2)
(配 合 成 分) (質量%)
グリセリン 45.28
ポリエチレングリコール400 40
イソドデカン 1
ジメチルポリシロキサン(6cs) 0.5
オクタン酸セチル 1
デカメチルシクロペンタシロキサン 0.5
モノイソステアリン酸PEG−8グリセリル 8
カルボキシビニルポリマー 0.3
アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体 0.2
苛性カリ 0.18
エデト酸三ナトリウム 0.02
香料 0.02
イオン交換水 3
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明により、適度な粘性を有し、外観が透明乃至半透明で、洗浄性、使用時の温感に優れるとともに、低温〜中温域の保存安定性に優れ、特にメーク落とし等に好適に用いられるジェル状皮膚洗浄料が提供される。