特許第6248034号(P6248034)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6248034半芳香族ポリアミドを含む組成物と特に発光ダイオードを有する反射板のためのその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248034
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】半芳香族ポリアミドを含む組成物と特に発光ダイオードを有する反射板のためのその使用
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/60 20100101AFI20171204BHJP
   C08K 3/22 20060101ALI20171204BHJP
   C08K 5/524 20060101ALI20171204BHJP
   C08K 7/14 20060101ALI20171204BHJP
   C08L 77/06 20060101ALI20171204BHJP
   G02B 5/10 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   H01L33/60
   C08K3/22
   C08K5/524
   C08K7/14
   C08L77/06
   G02B5/10 C
【請求項の数】25
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-516426(P2014-516426)
(86)(22)【出願日】2012年6月21日
(65)【公表番号】特表2014-520190(P2014-520190A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】FR2012051418
(87)【国際公開番号】WO2012175880
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2014年2月20日
【審判番号】不服2015-22213(P2015-22213/J1)
【審判請求日】2015年12月17日
(31)【優先権主張番号】1155597
(32)【優先日】2011年6月24日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】505005522
【氏名又は名称】アルケマ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ブリフォー, ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】ブロンデル, フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ピノー, クエンタン
(72)【発明者】
【氏名】松野 真也
【合議体】
【審判長】 小野寺 務
【審判官】 守安 智
【審判官】 渕野 留香
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−257314(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/027562(WO,A1)
【文献】 特開2011−21128(JP,A)
【文献】 特開2010−229193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08L1/00−11/14
C08K3/00−13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物の総重量に対して与えられる重量百分率で、
− 30重量%〜97重量%の少なくとも1つの半芳香族ポリアミドであって、
4〜18個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪族ジアミンと、テレフタル酸を含む少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸との重縮合から得られる、55モル%〜100モル%の繰り返し単位(A)と、
9〜12個の炭素原子を含むラクタム、9〜12個の炭素原子を含む非芳香族アミノカルボン酸、および4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つのジアミンと4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つの非芳香族ジカルボン酸との重縮合生成物からなる群から選択される少なくとも1つの要素から得られる、0〜45モル%の繰り返し単位(B)
を含む半芳香族ポリアミド、
− 2重量%〜50重量%の白色顔料、
− 0〜50重量%の強化剤、および
− 0.1重量%〜10重量%の酸化マグネシウムMgO、
を含む、LED反射板用の組成物であって、0を超え3重量%まででありうる含有量で有機ホスファイトも含む、組成物。
【請求項2】
前記半芳香族ポリアミドの融点が、少なくとも260℃であり、前記融点が、ISO規格11357に従ってDSCにより測定されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記半芳香族ポリアミドの融点が、少なくとも270℃であり、前記融点が、ISO規格11357に従ってDSCにより測定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記半芳香族ポリアミドの融点が、少なくとも280℃であり、前記融点が、ISO規格11357に従ってDSCにより測定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記繰り返し単位(A)の前記脂肪族ジアミンが、線状であり、6〜14個の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記繰り返し単位(A)の前記脂肪族ジアミンが、線状であり、10個の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ラクタムが、10〜12個の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記アミノカルボン酸が、10〜12個の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記アミノカルボン酸が、11個の炭素原子を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
白色顔料の前記含有量が、組成物の総重量に対して10重量%〜40重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
白色顔料の前記含有量が、組成物の総重量に対して20重量%〜35重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記白色顔料が二酸化チタンTiOであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
強化剤の前記含有量が、組成物の総重量に対して5重量%〜30重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
強化剤の前記含有量が、組成物の総重量に対して10重量%〜15重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
前記強化剤が、繊維の形態であることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
酸化マグネシウムMgOの前記含有量が、組成物の総重量に対して0.5重量%〜5重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
酸化マグネシウムMgOの前記含有量が、組成物の総重量に対して1重量%〜3.5重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
有機ホスファイトの前記含有量が、組成物の総重量に対して0.1重量%〜2重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
有機ホスファイトの前記含有量が、組成物の総重量に対して0.5重量%〜1重量%の間であることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
充填剤、難燃剤活性剤が補填されていてもよい難燃剤、安定化剤、可塑剤、界面活性剤、蛍光増白剤、酸化防止剤および離型剤、ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1つの添加剤をまた含むことを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
すべての生成物を溶融ブレンディングする段階を含むことを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物を調製するための方法。
【請求項22】
電子部品の全部または一部を製造するための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項23】
電気産業または電子産業を目的として電子部品の全部または一部を製造するための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項24】
前記電子部品が発光ダイオード(LED)コネクタ、スイッチまたは反射板であることを特徴とする、請求項22又は23に記載の使用。
【請求項25】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の組成物から得られる材料から完全にまたは部分的に構成される、発光ダイオード(LED)反射板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半芳香族ポリアミドを含む組成物、さらに、特に電子部品の製造における、より特に発光ダイオード(LED)反射板の製造におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器(テレビ、コンピュータ、電話、タッチタブレットなど)のための特定の型式のスクリーンの構築は、すでに数年間、その高い発光効率のために発光ダイオード(LED)を照明の主な供給源として統合することによってきた。
【0003】
しかし、この発光効率を持続させるために、LEDにより生じる光を反射する要素は、これらのLEDの製造プロセスの間または機能する間に生じる高温下で損なわれない、すなわちその白い色を失わないことが必要である。結果として、これらの要素(反射板)は高い耐熱性を有する材料で設計されることが必要である。
【0004】
そのような耐熱性を有する材料は、特に、特開2006−257314号明細書に記載される少なくとも1つの半芳香族ポリアミドを含む組成物から得ることができる。
【0005】
より特に、特開2006−257314号明細書に記載される組成物は、100重量部の半芳香族ポリアミドあたり:
− 5〜100重量部の二酸化チタンTiO
− 繊維状充填剤および針状充填剤から選択される20〜100重量部の強化剤、および
− 0.5〜30重量部の水酸化マグネシウム
を含み、前記半芳香族ポリアミドは、50モル%〜100モル%のテレフタル酸単位を含有するジカルボン酸単位と、60%〜100%の1,9−ノナンジアミンおよび/または2−メチル−1,8−オクタンジアミンを含むジアミン単位とを含む。
【0006】
かかる組成物は、耐熱性の点で申し分のないことが分かった。つまり、それから得られる材料の特性は、LEDの製造中かまたは機能時のLEDにより生じる温度の作用の下でほんのわずかにしか損なわれない。
【0007】
しかし、本出願人は、これらの組成物はもう一つの重要な基準を完全に満たすわけではないことを見出した。その基準とは、これらの組成物から得られる材料の反射率を損なう着色、特に黄変を遅らせることによるLEDスクリーンの発光効率をさらに最適化するための、LEDにより生じる光に対する耐性である。
【0008】
【特許文献1】特開2006−257314号明細書
【発明の概要】
【0009】
したがって、LED反射板の全部または一部を構成することのできる材料を得ることを可能にする組成物を見出すことが真に必要であり、この材料は、非常に良好な耐熱性(温度がLEDの製造プロセス中に生じるか、または機能時にLEDにより生じるかに関わらず、温度に対する抵抗性)および非常に良好なLED耐性(LEDにより生じる光に対する抵抗性)を同時に有するものである。
【0010】
本出願人は、これらの耐熱性およびLED耐性は、組成物の総重量に対して与えられる以下の重量百分率を含む組成物から得られる材料によって、一緒に実現されることを見出した:
− ・4〜18個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪族ジアミンと、テレフタル酸を含む少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸との重縮合から得られる、55モル%〜100モル%の繰り返し単位(A)、および
・9〜12個の炭素原子を含むラクタム、9〜12個の炭素原子を含む非芳香族アミノカルボン酸および、4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つのジアミンと、4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つの非芳香族ジカルボン酸の重縮合生成物からなる群から選択される少なくとも1つの要素から得られる、0〜45モル%の繰り返し単位(B)
を含む30重量%〜97重量%の少なくとも1つの半芳香族ポリアミド、
− 2重量%〜50重量%の白色顔料、
− 0〜50重量%の強化剤、および
− 0.1重量%〜10重量%の、遷移金属酸化物を除く、少なくとも1つの金属水酸化物および/または少なくとも1つの金属酸化物、
であって前記組成物は、3重量%まででありうる含有量で有機ホスファイトも含む。
【0011】
また、本発明の主題は、LED反射板の全部または一部を構成することを目的とする材料を得るための、本発明に従う組成物の使用である。
【0012】
最後に、本発明の主題は、本発明に従う組成物から得られる材料から完全にまたは部分的に構成される発光ダイオード(LED)反射板である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のその他の特徴、態様、対象および利点は、以下の説明を読むことでより一層明らかに浮かび上がるであろう。
【0014】
ポリアミドを定義するために使用される専門語は、ISO規格1874−1:1992「プラスチック類−成形および押出用のポリアミド(PA)材料−第1部:名称」、特に3頁(表1および表2)に記載され、当業者に周知である。
【0015】
さらに、この説明で使用される表現「〜から〜まで」および「〜と〜との間」は、言及される限界を含むものと理解されるべきであることが指摘される。
【0016】
本発明は、本明細書の下文に詳述される少なくとも1つの特定の半芳香族ポリアミドを30重量%〜97重量%、白色顔料を2重量%〜50重量%、強化剤を0〜50重量%および少なくとも1つの金属水酸化物および/または少なくとも1つの金属酸化物(遷移金属酸化物を除く)を0.1重量%〜10重量%含む組成物に関し、前記組成物は、3重量%まででありうる含有量で有機ホスファイトも含む。
【0017】
ちょうど言及された重量百分率は、本発明に従う組成物の総重量に対して与えられることが指摘される。
【0018】
本出願人は、驚くことに、かつ予想外に、本発明に従う組成物が、反射板の耐熱性を、既知組成物、特に特開2006−257314号から得られる反射板の耐熱性のレベルで維持することを可能にし、一方、そのLED耐性を大幅に改善することを可能にすることを観察することができた。
【0019】
本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して、30%〜97重量%の少なくとも1つの半芳香族ポリアミドを含む。
【0020】
有利には、組成物中の半芳香族ポリアミド(類)の重量割合は、組成物の総重量に対して、35重量%〜84重量%の間であり、有利には40重量%〜68重量%の間である。
【0021】
本発明の第1の実施形態によれば、組成物の半芳香族ポリアミドは、
− 55モル%〜100モル%の4〜18個の炭素原子を含む脂肪族ジアミンとテレフタル酸との重縮合から得られる繰り返し単位(A)および
− 9〜12個の炭素原子を含むラクタム、9〜12個の炭素原子を含むアミノカルボン酸から得られるか、または4〜36個の炭素原子を含むジアミンと4〜36個の炭素原子を含む非芳香族ジカルボン酸との重縮合生成物から得られる0〜45モル%の繰り返し単位(B)
からなる。
【0022】
本発明の特定の変形形態では、半芳香族ポリアミドは、繰り返し単位(A)だけを含んでよく、結果的にホモポリアミドであってよい。
【0023】
本発明の第2の実施形態によれば、組成物の半芳香族ポリアミドは、
− 4〜18個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪族ジアミンと、テレフタル酸を含む少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸との重縮合から得られる55モル%〜100モル%の繰り返し単位(A)、および
− 9〜12個の炭素原子を含むラクタム、9〜12個の炭素原子を含むアミノカルボン酸および、4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つのジアミンと、4〜36個の炭素原子を含む少なくとも1つの非芳香族ジカルボン酸の重縮合生成物からなる群から選択される少なくとも1つの要素から得られる、0〜45モル%の繰り返し単位(B)を含む。
【0024】
本発明の別の特定の変形形態では、半芳香族ポリアミドは、繰り返し単位(A)だけを有してよく、結果的に、半芳香族単位だけによって形成されるコポリアミドに相当しうる。
【0025】
本発明の第1または第2の実施形態の変形形態では、本発明に従う組成物の半芳香族ポリアミドは、60モル%〜90モル%の繰り返し単位(A)および10モル%〜40モル%の繰り返し単位(B)を含むことができる。
【0026】
別の変形形態では、本発明に従う組成物の半芳香族ポリアミドは、70モル%〜80モル%の繰り返し単位(A)および20モル%〜30モル%の繰り返し単位(B)で構成されてよい。
【0027】
有利には、半芳香族ポリアミド(類)は、少なくとも260℃、優先的に少なくとも270℃、さらにより優先的に少なくとも280℃の融点を特徴とし、この融点は、ISO規格11357に従って、DSCにより測定される。
【0028】
別に言及されない限り、後に続く説明は、該半芳香族ポリアミドが上に言及される第1の実施形態に相当するかまたは第2の実施形態に相当するかに関わらず、半芳香族ポリアミドにあてはまる。
【0029】
本発明に従う組成物の半芳香族ポリアミドの繰り返し単位(A)は、1つまたは少なくとも1つのジアミンと、1つまたは少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸の重縮合から得られ、前記少なくとも1つの芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸である。言い換えれば、1つの芳香族ジカルボン酸だけが重縮合中に使用される場合、それはテレフタル酸である。数種類の芳香族ジカルボン酸が重縮合中に使用される場合、テレフタル酸は、これらの酸の中で、好ましくはすべてのその他の芳香族ジカルボン酸に対して優勢なモル割合で必ず存在する。
【0030】
この繰り返し単位(A)を得るために使用されるジアミンは、少なくとも3個の炭素原子を含む線状主鎖を有する脂肪族ジアミンである。
【0031】
この線状主鎖は、適切な場合、1以上のメチルおよび/またはエチル置換基を含んでよく;後者の配置の場合、それは「分枝脂肪族ジアミン」と呼ばれる。主鎖が置換基を含まない場合、脂肪族ジアミンは「線状脂肪族ジアミン」と呼ばれる。
【0032】
それがメチルおよび/またはエチル置換基を主鎖に含んでいるかいないかに関わらず、この繰り返し単位(A)を得るために使用される脂肪族ジアミンは、4〜18個の炭素原子、有利には6〜14個の炭素原子、優先的には10個の炭素原子を含む。
【0033】
このジアミンが線状脂肪族ジアミンである場合、それは式HN−(CH−NHに相当し、ブタンジアミン、ペンタンジアミン、ヘキサンジアミン、ヘプタンジアミン、オクタンジアミン、ノナンジアミン、デカンジアミン、ウンデカンジアミン、ドデカンジアミン、トリデカンジアミン、テトラデカンジアミン、ヘキサデカンジアミン、オクタデカンジアミンおよびオクタデセンジアミンから選択されうる。言及したばかりの線状脂肪族ジアミンはすべて、ASTM規格D6866の意味の範囲内で生物起源であるという利点を有する。
【0034】
このジアミンが分枝脂肪族ジアミンである場合、それは特に2−メチルペンタンジアミンまたは2−メチル−1,8−オクタンジアミンであってよい。
【0035】
ジアミンは、有利には本発明の意味の範囲内の線状脂肪族ジアミンである。好ましくは、このジアミンはデカンジアミンである。
【0036】
この繰り返し単位(A)を得るために、4〜18個、有利には6〜14個、優先的には10個の炭素原子を含む脂肪族ジアミンだけを使用することが想定されうる。
【0037】
2種またはそれ以上の脂肪族ジアミンの混合物も想定することができ、これらの脂肪族ジアミンはすべて必ず4〜18個、有利には6〜14個、優先的には10個の炭素原子を含み、明らかに対が異なっている。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0038】
この繰り返し単位(A)を得るために使用されるジカルボン酸(類)は、芳香族ジカルボン酸であり、その中には必ずテレフタル酸(Tと示される)がある。
【0039】
したがって、この繰り返し単位(A)を得るために、テレフタル酸だけを使用することが想定されうる。
【0040】
少なくとものテレフタル酸を含む2種またはそれ以上の芳香族ジカルボン酸の混合物も想定されてよく、これらのその他の酸は、明らかに対が異なっている。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0041】
これまたはこれらのその他の芳香族ジカルボン酸(類)は、イソフタル酸(Iと示される)およびナフタレン二酸から選択されてよい。ナフタレン酸の中で、特にナフタレン−2,6−ジカルボン酸が言及されうる。
【0042】
より優先的には、繰り返し単位(A)は、次の単位を示す:6.T、8.T、9.T、10.T、11.T、12.T、10.T/6.T、10.T/12.T、6.T/6.Iおよび10.T/10.I。
【0043】
本発明に従う組成物の半芳香族ポリアミドの繰り返し単位(B)は、以下の化合物の少なくとも1つから得られる:
− ラクタム、
− アミノカルボン酸、および/または
− ジアミンと非芳香族ジカルボン酸の重縮合の生成物。
【0044】
この繰り返し単位(B)を得るため、言及したばかりの化合物の1つだけを使用することが想定されうる。
【0045】
この繰り返し単位(B)を得るため、記載したばかりの化合物の2種またはそれ以上の混合物も想定されうる。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0046】
この繰り返し単位(B)を得るために使用されるラクタムは、9〜12個の炭素原子、有利には10〜12個の炭素原子を含むラクタムである。したがって、それはデカノラクタム、ウンデカノラクタムおよびラウリルラクタムから選択されてよく、優先的にはラウリルラクタムである。
【0047】
この繰り返し単位(B)を得るため、9〜12個の炭素原子を含むラクタムの1つだけを使用することが想定されうる。
【0048】
2種またはそれ以上のラクタムの混合物も想定されてよく、これらのラクタムはすべて必ず9〜12個の炭素原子を含み、明らかに対が別個である。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0049】
この繰り返し単位(B)を得るために使用されるアミノカルボン酸は、9〜12個の炭素原子、有利には10〜12個の炭素原子を含むアミノカルボン酸である。
【0050】
本発明の有利な変形形態において、このアミノカルボン酸は線状であり、分枝していない。したがって、それは9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、10−アミノウンデカン酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸から選択される。
【0051】
優先的には、アミノカルボン酸は、11−アミノウンデカン酸であり、これもASTM規格D6866の意味の範囲内で生物起源であるという利点を有する。
【0052】
この繰り返し単位(B)を得るため、9〜12個の炭素原子を含むアミノカルボン酸の1つだけを使用することが想定されうる。
【0053】
2種またはそれ以上のアミノカルボン酸の混合物も想定されてよく、これらのアミノカルボン酸はすべて必ず9〜12個の炭素原子を含み、明らかに対が異なっている。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0054】
繰り返し単位(B)は、1つまたは少なくとも1つのジアミンと1つまたは少なくとも1つの非芳香族ジカルボン酸との重縮合から得られてもよく、これらのジアミンおよび非芳香族ジカルボン酸は、各々、4〜36個、有利には6〜18個、優先的には10〜14個の炭素原子を含む。
【0055】
この繰り返し単位(B)を得るために使用されるジアミンは、線状もしくは分枝状脂肪族ジアミン、脂環式ジアミンおよびアルキル芳香族ジアミンから選択されてよい。
【0056】
このジアミンが脂肪族および線状である場合、それは式HN−(CH−NHに相当し、ブタンジアミン、ペンタンジアミン、ヘキサンジアミン、ヘプタンジアミン、オクタンジアミン、ノナンジアミン、デカンジアミン、ウンデカンジアミン、ドデカンジアミン、トリデカンジアミン、テトラデカンジアミン、ヘキサデカンジアミン、オクタデカンジアミン、オクタデセンジアミン、エイコサンジアミン、ドコサンジアミンおよび脂肪酸から得られるジアミンから選択されてよい。
【0057】
このジアミンが脂肪族および分枝状である場合、それは特に2−メチルペンタンジアミンまたは2−メチル−1,8−オクタンジアミンでありうる。
【0058】
このジアミンが脂環式である場合、それは、ビス(3,5−ジアルキル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3,5−ジアルキル−4−アミノシクロヘキシル)エタン、ビス(3,5−ジアルキル−4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(3,5−ジアルキル−4−アミノシクロヘキシル)ブタン、ビス(3−メチル−4−アミノシクロヘキシル)メタン(BMACMまたはMACM)、p−ビス(アミノシクロヘキシル)メタン(PACM)およびイソプロピリデンジ(シクロヘキシルアミン)(PACP)から選択されてよい。また、それは以下の炭素骨格:ノルボルニルメタン、シクロヘキシルメタン、ジシクロヘキシルプロパン、ビス(メチルシクロヘキシル)、ビス(メチルシクロヘキシル)プロパンを含みうる。これらの脂環式ジアミンの非網羅的リストは、刊行物「Cycloaliphatic Amines」(Encyclopaedia of Chemical Technology, Kirk−Othmer, 4th Edition (1992)、pp. 386−405)に記載されている。
【0059】
このジアミンがアルキル芳香族である場合、それは、1,3−キシリレンジアミンおよび1,4−キシリレンジアミンから選択されてよい。
【0060】
この繰り返し単位(B)を得るために使用されるジカルボン酸は、それ自体が非芳香族であり、線状もしくは分枝状脂肪族ジカルボン酸および脂環式ジカルボン酸から選択されてよい。
【0061】
このジカルボン酸が脂肪族かつ線状である場合、それは、コハク酸、ペンタン二酸、アジピン酸、ヘプタン二酸、オクタン二酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシル酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、オクタデセン二酸、エイコサン二酸、ドコサン二酸および36個の炭素を含有する脂肪酸二量体から選択されてよい。
【0062】
上に言及される脂肪酸二量体は、特に欧州特許第0471566号明細書に記載される、長鎖炭化水素系不飽和一塩基性脂肪酸(例えばリノール酸およびオレイン酸など)のオリゴマー化または重合により得られる二量体化された脂肪酸である。
【0063】
このジカルボン酸が脂環式である場合、それは以下の炭素骨格:ノルボルニルメタン、シクロヘキサン、シクロヘキシルメタン、ジシクロヘキシルメタン、ジシクロヘキシルプロパン、ビス(メチルシクロヘキシル)、ビス(メチルシクロヘキシル)プロパンを含みうる。
【0064】
この繰り返し単位(B)を得るため、ジアミンの1つだけおよび非芳香族ジカルボン酸の1つだけを使用することが想定されうる。
【0065】
この繰り返し単位(B)を得るため、2種またはそれ以上のジアミンと、1、2種またはそれ以上の非芳香族ジカルボン酸との混合物も想定されてよく、また、2種またはそれ以上の非芳香族ジカルボン酸と、1、2種またはそれ以上のジアミンとの混合物も想定されてよい。すべての場合において、これらのジアミンおよび非芳香族ジカルボン酸はすべて、各々、4〜36個の炭素原子を含み、明らかに対が異なっている。その結果、この事例は本発明の第2の実施形態に入る。
【0066】
好ましくは、繰り返し単位(B)は、これらの単位がラクタム、アミノカルボン酸またはジアミンと非芳香族ジカルボン酸の反応の生成物に由来するかどうかに関わらず、非分枝線状脂肪族単位を意味する。
【0067】
より優先的には、繰り返し単位(B)は以下の単位:6、11、12、6.10、6.12、6.14、6.18、10.10、10.12、10.14、10.18、12.10、12.12、12.14および12.18を意味する。
【0068】
本発明の第1の実施形態に対して想定されうる組合せの中で、以下の半芳香族ポリアミドが、特に明白な関心対象である:それらは、10/6.T、11/6.T、12/6.T、10/9.T、10/10.T、10/11.T、10/12.T、11/9.T、11/10.T、11/11.T、11/12.T、12/9.T、12/10.T、12/11.T、12/12.T、6.10/6.T、6.12/6.T、10.10/6.T、10.12/6.T、6.10/10.T、6.12/10.T、10.10/10.T、10.12/10.T、6.10/12.T、6.12/12.T、10.10/12.Tおよび10.12/12Tから選択される式の1つに相当するコポリアミドである。
【0069】
本発明の第2の実施形態に対して想定されうる組合せの中で、以下の半芳香族ポリアミドが、特に明白な関心対象である:それらは、11/12/6.T、11/12/10.T、11/12/11.T、11/12/12.T、10/6.T/10.T、10/6.T/11.T、10/6.T/12.T、10/10.T/11.T、10/10.T/12.T、10/11.T/12.T、11/6.T/10.T、11/6.T/11.T、11/6.T/12.T、11/10.T/11.T、11/10.T/12.T、11/11.T/12.T、12/6.T/10.T、12/6.T/11.T、12/6.T/12.T、12/10.T/11.T、12/10.T/12.T、12/11.T/12.T、10/6.T/6.I、10/10.T/10.I、11/6.T/6.I、11/9.T/9.I、11/10.T/10.I、11/11.T/11.I、11/12.T/12.I、12/6.T/6.I、12/9.T/9.I、12/10.T/10.I、12/11.T/11.Iおよび12/12.T/12.Iから選択される式の1つに相当するコポリアミドである。
【0070】
本発明に従う組成物は、1つだけの半芳香族ポリアミドを含んでもよいし、上記の2種またはそれ以上の半芳香族ポリアミドの混合物を含んでもよく、これまたはこれらの半芳香族ポリアミドは第1および/または第2の実施形態に従う。
【0071】
半芳香族ポリアミド(類)に加えて、本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して、2重量%〜50重量%の白色顔料を含む。
【0072】
具体的には、白色顔料は、本発明に従う組成物から得られる材料の反射率を改善し、これはLED反射板の製造での使用に対する主な関心事である。
【0073】
有利には、組成物中の白色顔料の重量割合は、組成物の総重量に対して10重量%〜40重量%の間、有利には20重量%〜35重量%の間である。
【0074】
一般に使用される白色顔料は、酸化亜鉛ZnOおよび二酸化チタンTiOである。有利には、二酸化チタンTiOが使用される。
【0075】
また、本発明に従う組成物は、組成物の総重量に対して50重量%まででありうる含有量で強化剤も含んでよい。
【0076】
有利には、強化剤の重量割合は、組成物の総重量に対して5重量%〜30重量%の間、有利には10重量%〜15重量%の間である。
【0077】
有利な変形形態によれば、強化剤は、白色または透明な繊維の形状である。これらの繊維は、特にガラス繊維、マイカ繊維、アラミド繊維(完全に芳香族ポリアミド)から選択されてよい。有利には、この繊維はガラス繊維である。
【0078】
一般に使用されるガラス繊維は、有利には0.20〜25mmの間のサイズを有する。
【0079】
繊維の半芳香族ポリアミド(類)への接着を改善するために、当業者に公知のシランまたはチタネートなどのカップリング剤を組成物に添加することができる。
【0080】
本発明に従う組成物はまた、組成物の総重量に対して、0.1%〜10重量%の少なくとも1つの金属水酸化物および/または少なくとも1つの金属酸化物(遷移金属酸化物を除く)を含む。
【0081】
有利には、上述の金属水酸化物および/または酸化物の重量割合は、組成物の総重量に対して0.5%〜5重量%の間、有利には1%〜3.5重量%の間である。
【0082】
この金属水酸化物は、1つだけのまたは数種類の金属の酸化物−水酸化物の形態であってよい。
【0083】
有利な変形形態によれば、金属水酸化物は、水酸化マグネシウムMg(OH)、水酸化カルシウムCa(OH)および水酸化アルミニウムAl(OH)から選択され、有利には水酸化マグネシウムMg(OH)である。
【0084】
使用される金属酸化物は、1つだけのまたは数種類の金属の酸化物であってよく、該金属(類)は遷移金属ではない。それは、特に、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の酸化物でありうる。好ましくは、アルカリ土類金属の酸化物が使用される。
【0085】
有利な変形形態によれば、金属酸化物は、酸化マグネシウムMgOおよび酸化カルシウムCaOから選択される。
【0086】
1つだけのまたは数種類の金属水酸化物と、1つだけのまたは数種類の上述のものなどの金属酸化物の混合物を使用することは、明らかに可能である。
【0087】
本発明に従う組成物はまた、組成物の総重量に対して3重量%まででありうる含有量で有機ホスファイトも含む。
【0088】
有利には、有機ホスファイトの重量割合は、組成物の総重量に対して0.1重量%〜2重量%の間、有利には0.5重量%〜1重量%の間である。
【0089】
本発明者らは、この有機ホスファイトを本発明の組成物に比較的少量で添加することが、前記組成物から得られる材料の耐熱性を維持することと合わせてLED耐性を改善することによって発光効率を改善することを可能にすることを見出した。
【0090】
本発明に従う組成物は、少なくとも1つの通常の添加剤またはポリアミドも含むことができる。
【0091】
これらの添加剤の中で、充填剤、所望により難燃剤活性剤を添加した難燃剤、安定化剤(例えばUV安定化剤など)、可塑剤、界面活性剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、離型剤、およびそれらの混合物を特に挙げることができる。
【0092】
それらの性質の関数として、添加剤は、組成物の総重量に対して90重量%まで、有利には1重量%〜60重量%、好ましくは20重量%〜50重量%、より優先的には約40重量%に相当しうる。
【0093】
本発明の組成物に導入することのできる充填剤の中で、無機充填剤、例えばカオリン、珪灰石、タルク、シリカ、ゼオライトなどを挙げることができ、タルクおよびシリカは核剤としても公知であることが指摘される。
【0094】
既知難燃剤の中で、メラミンシアヌレートおよびまたリン、赤リン(米国特許第3778407号)などのその誘導体、リン酸塩およびホスフィナートも挙げることができる。また、仏国特許第2900409号明細書に記載される難燃剤および難燃剤活性剤も挙げることができ、それは半芳香族ポリアミドに基づく組成物に特に適している。
【0095】
リン添加剤を添加することにより(その中にはさらに難燃性のものもありうる)、本発明に従う組成物から得られる材料の反射率はさらに改良されることが指摘される。
【0096】
LED反射板を目的とする材料のための組成物で通常使用されるUV安定化剤の中で、ヒンダードアミン光安定化剤(HALS)を挙げることができる.
【0097】
安定化剤、特にUV安定化剤は、組成物の総重量に対して6重量%まで、有利には0.05重量%〜3重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量%に相当しうる。
【0098】
酸化防止剤の中で、フェノール性抗酸化剤を挙げることができる。
【0099】
離型剤の中で、天然ワックス、ステアリン酸カルシウムおよびモンタン酸カルシウムを挙げることができる。
【0100】
本発明に従う組成物はまた、少なくとも第2のポリマーをさらに含んでよい。
【0101】
有利には、この第2のポリマーは、半結晶性ポリアミド、非晶性ポリアミド、半結晶性コポリアミド、非晶性コポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエステルアミド、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、芳香族ポリエステル、アリールアミド、およびそれらの混合物から選択されうる。
【0102】
特に、この第2のポリマーは、架橋されていてもいなくてもよい、1以上の官能性ポリオレフィン(例えば耐衝撃性改良剤など)または非官能性ポリオレフィンでありうる。
【0103】
本発明に従う組成物は、均質な混合物を得ることを可能にするいずれの方法、例えば溶融押出、圧縮またはロールブレンディングによっても調製されうる。
【0104】
より特に、本発明に従う組成物は、例えば「直接」法において、すべての生成物の溶融ブレンディングにより調製することができる。
【0105】
有利には、組成物は、当業者に公知の道具、例えば二軸押出機、共混錬機または内部ミキサーなどで配合することによって細粒の形態で得ることができる。
【0106】
次に、上記の調製プロセスによって得られる本発明に従う組成物は、使用のため、または当業者に公知のその後の変換のために、射出成形機または押出機などの道具を用いて変換されてよい。
【0107】
本発明は、したがって上に定義される少なくとも1つの組成物を用いる注射、押出、押出ブロー成形、共押出、マルチインジェクションによって得られる物品にも関する。
【0108】
本発明に従う組成物を調製するためのプロセスはまた、二軸押出機による供給(中間の粒状化を行わない)、射出成形機または押出機を、当業者に公知の実施装置に従って使用することができる。
【0109】
また、本発明は、粉末、細粒、単層構造または多層構造の少なくとも1つの層を作成するための、上記の組成物の使用にも関する。
【0110】
上記の組成物は、部品、特に射出成形部品を得るために使用することができる。
【0111】
これらの部品の中で、最も特に発光ダイオード(LED)反射板を挙げることができる。
【0112】
かかる部品は、大概の産業分野向け、特に電気およびエレクトロニクス産業向けでありうる。
【0113】
かかる部品は、最も特に、表面実装技術(SMT)として公知の技術によって本発明に従う組成物を用いて処理されてよい。この組成物は、特にろう付け組成物として使用することができる。
【0114】
最後に、本発明は、上記の組成物から得られる材料で完全にまたは部分的に構成される発光ダイオード(LED)反射板に関する。
【実施例】
【0115】
製品
試験した組成物は、以下の製品から調製した:
ポリアミド11/6.T:このコポリアミドは、11−アミノカルボン酸から誘導される繰り返し単位(B)33モル%、およびヘキサンジアミンとテレフタル酸の重縮合から誘導される繰り返し単位(A)67モル%を含み、95℃のガラス転移温度Tg、315℃の融点Tm、0.9の固有粘度および50J/gの融解熱を有する。
ポリアミド11/10.T:このコポリアミドは、11−アミノカルボン酸から誘導される繰り返し単位(B)10モル%、およびデカンジアミンとテレフタル酸の重縮合から誘導される繰り返し単位(A)90モル%を含み、95℃のガラス転移温度Tg、305℃の融点Tm、0.9の固有粘度および60J/gの融解熱を有する。
TiO:この酸化チタンは、Kronos社により販売されるKronos 2222等級に相当する。
ガラス繊維(GF):これらのガラス繊維はアサヒ社により販売されるCS 03 JA FT 692グレードに相当する。
Mg(OH):この水酸化マグネシウムは、アルベマール社により販売されるMagnifin H10グレードに相当する。
ホスファイト:この有機ホスファイトは、チバ社により販売されるIrgafos PEP−Qグレードに相当する。
タルク:この核剤は、Luzenac NV社により販売されるSteamic 00S D Gグレードに相当する。
酸化防止剤:これは、Adeka Palmarole社により販売されるフェノール性抗酸化剤であるADK STAB AO80等級である。
離型剤:この薬剤はステアリン酸カルシウムである。
HALS:このUV安定化剤は、チバ社により販売されるChimasorb 944グレードに相当する。
【0116】
組成物1〜6/試験片A〜F
組成物は、Werner−Pfleiderer ZSK40二軸押出機で、スクリュー速度250回転/分、流量60kg/時および温度320℃で、溶融状態で配合する(ブレンドする)ことにより調製された。
【0117】
調製した6種類の組成物1〜6の各々の配合を下の表1に示す。
【表1】
【0118】
組成物3および6は、本発明に従う2種類の組成物であるが、組成物1、2、4および5は、比較組成物である。
【0119】
試験片A〜Fは、それぞれ、ISO規格R527に従って組成物1〜6の各々から調製した。
【0120】
試験結果
6つの組成物A〜Fから得られる材料の高温への抵抗性(下の表2中で「耐熱性」と示される)を評価するため、170℃の加熱空気中168時間の老化試験を上述の試験片で実施した。
【0121】
これらの同じ材料のLEDにより生じる光に対する抵抗性(以下、表2中で「LED耐性」)を評価するため、上述の試験片を、80℃の環境で400時間、青色LED光(波長440nm)に当てた。
【0122】
試験片の耐熱性およびLED耐性をそれぞれ評価した。得られた値を下の表2に報告する。以下の略語の各々は次の通りである:
− 「−」は、「不良」を意味する
− 「+−」は、「適度」を意味する
− 「+」は、「良好」を意味する
− 「++」は、「非常に良好」を意味する
− 「+++」は、「優良」を意味する
【表2】
【0123】
0.5重量のホスファイトを本発明に従う組成物に添加することによって耐熱性は変更されなかった(一方では本発明に従う試験片Cと比較試験Bの間、そして、他方では本発明に従う試験Fと比較試験片Eとの間で同じ耐熱性値)けれども、LED耐性は、
− 比較試験片Bの「良好」から試験片Cの場合に「非常に良好」となり、
− 比較試験片Eの「非常に良好」から試験片Fの場合に「優良」となることにより、
大幅に改善されたことが観察された。
【0124】
一方で比較試験片AとBを相互に比較し、他方で試験DとEも相互に比較することにより、この表2から、有機ホスファイトの不在下で、水酸化マグネシウムの重量割合を変えることにより、LED耐性はすでに改善されている可能性があることも明らかになる。
【0125】
しかし、本発明に従う組成物中の水酸化マグネシウムと有機ホスファイトの組合せは、最も効率的なLED耐性値を実現することを可能にし、その他の化合物およびそのそれぞれの重量割合は比較することができる。