【文献】
Ericsson et al.,Synchonization Procedures for D2D Discovery and Communication,3GPP TSG-RAN WG1 #73 R1-132029,3GPP,2013年 5月20日
【文献】
LG Electronics,Channel Models for D2D Evaluation,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #73 R1-132247,3GPP,2013年 5月20日
【文献】
Nokia et al.,D2D Communication,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #73 R1-132318,3GPP,2013年 5月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付の図面を参照して説明された本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0020】
本明細書ではLTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上述した定義に該当するいかなる通信システムにも適用可能である。また、本明細書は、FDD(Frequency Division Duplex)方式を基準にして本発明の実施例について説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、H−FDD(Hybrid−FDD)方式又はTDD(Time Division Duplex)方式にも容易に変形されて適用されてもよい。
【0021】
図2は、3GPP無線接続網規格に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)のコントロールプレーン及びユーザプレーンの構造を示す図である。コントロールプレーンとは、端末(UE)とネットワークとが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路のことを意味する。ユーザプレーンとは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが送信される通路のことを意味する。
【0022】
第1層である物理層は、物理チャネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報送信サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位の媒体接続制御(Medium Access Control)層とは送信チャネル(Transport Channel)を介して接続されている。該送信チャネルを通じて媒体接続制御層と物理層との間にデータが移動する。送信側の物理層と受信側の物理層との間には物理チャネルを通じてデータが移動する。該物理チャネルは、時間及び周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、下りリンクにおいてOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、上りリンクにおいてSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0023】
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を通じて、上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼できるデータ送信を支援する。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックとしてもよい。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースでIPv4やIPv6のようなIPパケットを效率的に送信するために、余分の制御情報を減らすヘッダー圧縮(Header Compression)機能を果たす。
【0024】
第3層の最下部に位置する無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、コントロールプレーンにのみ定義される。RRC層は、無線ベアラー(Radio Bearer)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)に関連して、論理チャネル、送信チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。無線ベアラー(RB)とは、端末とネットワーク間のデータ伝達のために第2層により提供されるサービスのことを意味する。そのために、端末のRRC層とネットワークのRRC層とはRRCメッセージを互いに交換する。端末のRRC層とネットワークのRRC層間にRRC接続(RRC Connected)がある場合に、端末はRRC接続状態(Connected Mode)にあり、そうでない場合は、RRC休止状態(Idle Mode)にあるようになる。RRC層の上位にあるNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を果たす。
【0025】
基地局(eNB)を構成する一つのセルは、1.4、3、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のうち一つに設定され、複数の端末に下り又は上り送信サービスを提供する。互いに異なるセルは互いに異なる帯域幅を提供するように設定されてもよい。
【0026】
ネットワークから端末にデータを送信する下り送信チャネルとしては、システム情報を送信するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを送信するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する下りSCH(Shared Channel)などがある。下りマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージは、下りSCHを通じて送信されてもよく、別の下りMCH(Multicast Channel)を通じて送信されてもよい。一方、端末からネットワークにデータを送信する上り送信チャネルとしては、初期制御メッセージを送信するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信する上りSCH(Shared Channel)がある。送信チャネルの上位に存在し、送信チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)としては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast
Traffic Channel)などがある。
【0027】
図3は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらのチャネルを用いた一般の信号送信方法を説明するための図である。
【0028】
端末は、電源が入ったり、新しくセルに進入したりした場合に、基地局と同期を取る等の初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S301)。そのために、端末は、基地局からプライマリ同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及びセカンダリ同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信して基地局と同期を取り、セルIDなどの情報を取得すればよい。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信し、セル内放送情報を取得できる。一方、端末は、初期セル探索段階で、下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信し、下りリンクチャネル状態を確認できる。
【0029】
初期セル探索を終えた端末は、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、及び該PDCCHに載せられた情報に基づいて物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を取得できる(S302)。
【0030】
一方、基地局に最初に接続したり信号送信のための無線リソースがない場合には、端末は、基地局にランダムアクセス手順(Random Access Procedure;RACH)を行ってよい(S303乃至S306)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を通じて特定シーケンスをプリアンブルとして送信し(S303及びS305)、PDCCH及び対応するPDSCHを通じて、プリアンブルに対する応答メッセージを受信すればよい(S304及びS306)。競合ベースのRACHについては、衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)をさらに行ってもよい。
【0031】
上述の手順を行った端末は、以降、一般的な上りリンク/下りリンク信号送信手順として、PDCCH/PDSCH受信(S307)、及び物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)送信(S308)を行えばよい。特に、端末はPDCCHを通じて下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割当情報のような制御情報を含んでおり、その使用目的によってフォーマットが異なっている。
【0032】
一方、端末が上りリンクを通じて基地局に送信する又は端末が基地局から受信する制御情報としては、下りリンク/上りリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムでは、端末は、これらのCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/又はPUCCHを通じて送信してもよい。
【0033】
図4は、下りリンク無線フレームにおいて一つのサブフレームの制御領域に含まれる制御チャネルを例示する図である。
【0034】
図4を参照すると、サブフレームは14個のOFDMシンボルで構成されている。サブフレーム設定によって先頭の1乃至3個のOFDMシンボルは制御領域として用いられ、残り13〜11個のOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。同図で、R1乃至R4は、アンテナ0乃至3に対する参照信号(Reference Signal(RS)又はPilot Signal)を表す。RSは、制御領域及びデータ領域を問わず、サブフレーム内に一定のパターンで固定される。制御チャネルは、制御領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられ、トラフィックチャネルもデータ領域においてRSの割り当てられていないリソースに割り当てられる。制御領域に割り当てられる制御チャネルには、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator CHannel)、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)などがある。
【0035】
PCFICHは物理制御フォーマット指示子チャネルで、毎サブフレームごとにPDCCHに用いられるOFDMシンボルの個数を端末に知らせる。PCFICHは、最初のOFDMシンボルに位置し、PHICH及びPDCCHに優先して設定される。PCFICHは4個のREG(Resource Element Group)で構成され、それぞれのREGはセルID(Cell IDentity)に基づいて制御領域内に分散される。一つのREGは4個のRE(Resource Element)で構成される。REは、1副搬送波×1 OFDMシンボルと定義される最小物理リソースを表す。PCFICH値は帯域幅によって1〜3又は2〜4の値を指示し、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)で変調される。
【0036】
PHICHは、物理HARQ(Hybrid−Automatic Repeat and request)指示子チャネルで、上りリンク送信に対するHARQ ACK/NACKを運ぶために用いられる。すなわち、PHICHは、上りリンクHARQのためのDL ACK/NACK情報が送信されるチャネルを表す。PHICHは、1個のREGで構成され、セル特定(cell−specific)にスクランブル(scrambling)される。ACK/NACKは1ビットで指示され、BPSK(Binary phase shift keying)で変調される。変調されたACK/NACKは拡散因子(Spreading Factor;SF)=2又は4で拡散される。同一のリソースにマップされる複数のPHICHは、PHICHグループを構成する。PHICHグループに多重化されるPHICHの個数は、拡散コードの個数によって決定される。PHICH(グループ)は周波数領域及び/又は時間領域においてダイバーシティ利得を得るために3回反復(repetition)される。
【0037】
PDCCHは物理下りリンク制御チャネルで、サブフレームにおける先頭のn個のOFDMシンボルに割り当てられる。ここで、nは1以上の整数で、PCFICHによって指示される。PDCCHは一つ以上のCCE(Control Channel Element)で構成される。PDCCHは、送信チャネルであるPCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)のリソース割当に関する情報、上りリンクスケジューリンググラント(Uplink Scheduling Grant)、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH(Paging channel)及びDL−SCH(Downlink−shared channel)はPDSCHを通じて送信される。したがって、基地局と端末は一般に、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、PDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。
【0038】
PDSCHのデータがいずれの端末(一つ又は複数の端末)に送信されるものか、これら端末がどのようにPDSCHデータを受信してデコードしなければならないかに関する情報などは、PDCCHに含まれて送信される。例えば、特定PDCCHが「A」というRNTI(Radio Network Temporary Identity)でCRC(cyclic redundancy check)マスクされており、「B」という無線リソース(例、周波数位置)及び「C」という伝送形式情報(例、伝送ブロックサイズ、変調方式、コーディング情報など)を用いて送信されるデータに関する情報が、特定サブフレームで送信されると仮定する。この場合、セル内の端末は、自身が持っているRNTI情報を用いてPDCCHをモニターし、「A」のRNTIを持っている一つ以上の端末があると、これらの端末はPDCCHを受信し、受信したPDCCHの情報に基づいて「B」と「C」によって指示されるPDSCHを受信する。
【0039】
図5は、LTEシステムで用いられる上りリンクサブフレームの構造を示す図である。
【0040】
図5を参照すると、上りリンクサブフレームは、制御情報を運ぶPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)が割り当てられる領域と、ユーザデータを運ぶPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる領域とに区別される。サブフレームにおいて中間部分がPUSCHに割り当てられ、周波数領域においてデータ領域の両側部分がPUCCHに割り当てられる。PUCCH上で送信される制御情報は、HARQに用いられるACK/NACK、下りリンクチャネル状態を示すCQI(Channel Quality Indicator)、MIMOのためのRI(Rank Indicator)、上りリンクリソース割当要請であるSR(Scheduling Request)などがある。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレーム内の各スロットで互いに異なる周波数を占める一つのリソースブロックを使用する。すなわち、PUCCHに割り当てられる2個のリソースブロックはスロット境界で周波数ホッピング(frequency hopping)する。特に、
図5は、m=0のPUCCH、m=1のPUCCH、m=2のPUCCH、m=3のPUCCHがサブフレームに割り当てられるとしている。
【0041】
図6には、LTE TDDシステムにおいて無線フレームの構造を例示する。LTE TDDシステムにおいて。無線フレームは2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、2個のスロットを含む4個の一般サブフレームと、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period,GP)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む特別サブフレーム(special subframe)と、で構成される。
【0042】
特別サブフレームにおいて、DwPTSは、端末における初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局におけるチャネル推定と端末との上りリンク送信同期化のために用いられる。すなわち、DwPTSは下りリンク送信に、UpPTSは上りリンク送信に用いられ、特に、UpPTSは、PRACHプリアンブルやSRS送信の用途に活用される。また、保護区間は、上りリンクと下りリンクとの間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
【0043】
一方、LTE TDDシステムにおいて上りリンク/下りリンクサブフレーム設定(UL/DL configuration)は、下記の表1のとおりである。
【0045】
上記の表1で、Dは下りリンクサブフレーム、Uは上りリンクサブフレームを表し、Sは、上記の特別サブフレームを意味する。また、上記の表1では、それぞれの上りリンク/下りリンクサブフレーム設定において下りリンク−上りリンクスイッチング周期(Downlink−to−Uplink Switch−point periodicity)も表されている。
【0046】
以下では、参照信号についてより詳しく説明する。
【0047】
一般に、チャネル測定のためにデータと共に送信側と受信側の両方で既に知っている参照信号が送信側から受信側に送信される。このような参照信号は、チャネル測定に加え、変調技法を知らせて復調過程が行われるようにする役割を果たす。参照信号は、基地局と特定端末のための専用参照信号(dedicated RS;DRS)、すなわち、端末特定参照信号と、セル内の全端末のためのセル特定参照信号である共通参照信号(common RS又はCell specific RS;CRS)とに区別される。また、セル特定参照信号は、端末でCQI/PMI/RIを測定して基地局に報告するための参照信号を含み、これをCSI−RS(Channel State Information−RS)と称する。
【0048】
図7及び
図8は、4個のアンテナを用いた下りリンク送信を支援するLTEシステムにおける参照信号の構造を示す図である。特に、
図7は一般(normal)CP(Cyclic Prefix)の場合を示し、
図8は拡張(extended)CPの場合を示す。
【0049】
図7及び
図8を参照すると、格子に記載された0乃至3は、アンテナポート0乃至3のそれぞれに対応してチャネル測定とデータ復調のために送信されるセル特定参照信号であるCRS(Common Reference Signal)を意味し、セル特定参照信号のCRSは、データ情報領域の他、制御情報領域全般にわたっても端末に送信されている。
【0050】
また、格子に記載された「D」は、端末特定RSである下りリンクDM−RS(Demodulation−RS)を意味し、DM−RSは、データ領域、すなわち、PDSCHを通じて単一アンテナポート送信を支援する。端末特定RSであるDM−RS存在の有無は上位層を通じて端末にシグナリングされる。
図7及び
図8は、アンテナポート5に対応するDM−RSを例示しており、3GPP標準文書36.211ではアンテナポート7乃至14、すなわち、総8個のアンテナポートに対するDM−RSも定義している。
【0051】
図9は、現在3GPP標準文書で定義している下りリンクDM−RS割当例を示す図である。
【0052】
図9を参照すると、DM−RSグループ1にはアンテナポート{7、8、11、13}に該当するDM−RSがアンテナポート別シーケンスを用いてマップされ、DM−RSグループ2にはアンテナポート{9、10、12、14}に該当するDM−RSが同様、アンテナポート別シーケンスを用いてマップされる。
【0053】
一方、上述したCSI−RSは、CRSとは別にPDSCHに対するチャネル測定を目的に提案されたし、CRSとは違い、CSI−RSは、多重セル環境でセル間干渉(inter−cell interference;ICI)を減らすために、最大32通りの異なったリソース設定(configuration)が定義されてもよい。
【0054】
CSI−RS(リソース)設定は、アンテナポートの個数によってそれぞれ異なり、隣接セル間には、できるだけ異なった(リソース)設定と定義されたCSI−RSが送信されるように構成される。CSI−RSは、CRSとは違い、最大8個のアンテナポートまで支援し、3GPP標準文書では、アンテナポート15乃至22までの総8個のアンテナポートをCSI−RSのためのアンテナポートとして割り当てる。下記の表2及び表3は、3GPP標準文書で定義しているCSI−RS設定を示すものであり、特に、表2は、一般(Normal CP)である場合を、表3は、拡張(Extended CP)である場合を示している。
【0063】
は、OFDMシンボルインデックスを表す。
図10は、現在3GPP標準文書で定義されたCSI−RS設定のうち、一般CPの場合におけるCSI−RS設定#0を例示する。
【0064】
また、CSI−RSサブフレーム設定を定義することができ、これは、サブフレーム単位で表現される周期
【0068】
で構成される。下記の表4は、3GPP標準文書で定義しているCSI−RSサブフレーム設定を示すものである。
【0070】
一方、現在、ZP(zero−power)CSI−RSに関する情報は、RRC層信号を用いて設定される。特に、ZP CSI−RSリソース設定は、zeroTxPowerSubframeConfigと16ビットサイズのビットマップであるzeroTxPowerResourceConfigListとで構成される。このうち、zeroTxPowerSubframeConfigは、表3に該当する
【0072】
値を用いて、当該ZP CSI−RSが送信される周期及びサブフレームオフセットを知らせる。また、zeroTxPowerResourceConfigListは、ZP CSI−RS設定を知らせる情報であり、上記ビットマップのそれぞれの要素は、上記の表1又は上記の表2でCSI−RSのためのアンテナポートが4個である列(Column)に含まれた設定を指示する。このようなZP CSI−RSではなく一般的なCSI−RSは、NZP(Non zero−power)CSI−RSと呼ぶ。
【0074】
UEは、電源がついたり新しくセルに接続しようとする場合、当該セルとの時間及び周波数同期を取り、当該セルの物理層セル識別子(physical layer cell identity)N
cellIDを検出(detect)するなどのセル探索(initial cell search)過程(procedure)を行う。そのために、UEはeNBから同期信号、例えば、1次同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)及び2次同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)を受信してeNBと同期を取り、セル識別子などの情報を取得することができる。
【0075】
具体的に、PSSは、OFDMシンボル同期、スロット同期などの時間ドメイン同期及び/又は周波数ドメイン同期を取るために、下記の式1によって長さ63のZC(Zadoff−Chu)シーケンスが周波数ドメインで定義されてPSSとして用いられる。
【0079】
は、ZCルートシーケンスインデックスを表し、現在LTEシステムでは、下記の表5のように上記
【0083】
次に、SSSは、フレーム同期、セルグループID及び/又はセルのCP設定(configuration)(すなわち、一般CP又は拡張CPの使用情報)を得るために用いられ、長さ31のバイナリシーケンス2個をインターリービング結合して構成される。すなわち、SSSシーケンスは
【0085】
であり、総長さは62となる。また、SSSシーケンスは、下記の式2のように、サブフレーム#0で送信されるか或いはサブフレーム#5で送信されるかによって別々に定義される。ただし、式2で、nは0以上30以下の整数である。
【0087】
より具体的に、同期信号は、インター−RAT(inter radio access technology)測定の容易さのために、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)フレーム長である4.6msを考慮して、サブフレーム#0の最初のスロットとサブフレーム#5の最初のスロットでそれぞれ送信される。特に、PSSは、サブフレーム#0の最初のスロットの最後のOFDMシンボルとサブフレーム#5の最初のスロットの最後のOFDMシンボルでそれぞれ送信され、SSSは、サブフレーム#0の最初のスロットの最後から2番目のOFDMシンボルとサブフレーム#5の最初のスロットの最後から2番目のOFDMシンボルでそれぞれ送信される。当該無線フレームの境界は、SSSから検出することができる。PSSは当該スロットの最後のOFDMシンボルで送信され、SSSはPSSの直前OFDMシンボルで送信される。
【0088】
SSは、3個のPSS及び168個のSSSの組合せによって総504個の固有の物理層セル識別子(physical layer cell ID)を表すことができる。言い換えると、物理層セルIDは、各物理層セルIDが只一つの物理層セル−識別子グループの部分となるように、各グループが3個の固有の識別子を含む168個の物理層セル−識別子グループにグルーピングされる。したがって、物理層セル識別子N
cellIDは、物理層セル−識別子グループを示す0から167までの範囲内の番号N
(1)IDと、物理層セル−識別子グループ内の上記物理層識別子を示す0から2までの番号N
(2)IDによって固有に定義される。UEは、PSSを検出して3個の固有の物理層識別子のうちの一つを識別し、SSSを検出して当該物理層識別子に関連した168個の物理層セルIDのうちの一つを識別することができる。
【0089】
PSSは、5msごとに送信されるため、UEはPSSを検出することによって当該サブフレームがサブフレーム#0又はサブフレーム#5のいずれかであることがわかるが、当該サブフレームが具体的にサブフレーム#0又はサブフレーム#5のいずれかであるかはわからない。したがって、UEはPSSだけでは無線フレームの境界が認知できない。すなわち、PSSだけではフレーム同期が取れない。UEは、1無線フレーム内で2回送信されるが、互いに異なるシーケンスで送信されるSSSを検出し、無線フレームの境界を検出する。
【0090】
このように、セル探索/再探索のために、UEはeNBからPSS及びSSSを受信してeNBと同期を取り、セル識別子(identity、ID)などの情報を取得することができる。その後、UEは、PBCH上でeNBによって管理されるセル(cell)内放送情報を受信することができる。
【0091】
図11は、端末間直接通信の概念図である。
【0092】
図11を参照すると、UE1とUE2が相互間の端末間直接通信を行っており、UE3とUE4も相互間の端末間直接通信を行っている。eNBは、適切な制御信号を用いてUE間の直接通信のための時間/周波数リソースの位置、送信電力などの制御を行うことができる。しかし、eNBのカバレッジの外部に存在するUEが位置する場合、UE間の直接通信がeNBの制御信号無しにも行われるように設定されてもよい。以下では、端末間の直接通信をD2D(device−to−device)通信と呼ぶ。
【0093】
D2D通信を行うためには、2つのUEの相互間に時間及び周波数同期が取れなければならない。一般に、両UEがeNBのカバレッジ以内に位置すると、eNBが送信するPSS/SSSやCRSなどに両UEが同期化し、両UE間の直接信号送受信も可能なレベルに時間/周波数同期化を維持することができる。しかし、火災などの状況によってeNBが破壊され、その結果としてUEがeNBのカバレッジの外部に位置するようになる場合にも、緊急な通信のために両UEが直接通信を行うべき状況を仮定することができる。この場合には、eNBの信号に同期化する動作を行うことが不可能であり、特定UEが時間/周波数同期の基準となる同期基準信号を送信し、他のUEがこれに基づいて同期を取った後、UE間の直接通信を行うことが好ましい。
【0094】
このとき、一つのUEが送信した同期基準信号は、隣接した複数のUEの時間/周波数同期の基準として用いられてもよい。特に、あるUEが隣接した複数のUEがどのようなUEかを把握するディスカバリ(discovery)信号送受信の場合には、同時にディスカバリ送受信に参加する複数のUEが同じ同期基準信号に同期化していることから、一度の同期化だけでも、複数のUEから送信されたディスカバリ信号を大きい性能劣化無しで受信することが可能になるという長所がある。
【0095】
以下では、UEが他のUEの同期基準となる同期基準信号を送信する時、効果的に時間/周波数同期が取れるようにする基準信号の構造を提案する。
【0096】
一般に、UEが送信する同期基準信号は、eNBの信号とは違い、持続的な送信を保障することは難しい。これは、eNBの制御がないカバレッジの外部では、あらかじめ定められた規則に基づいて一つの代表UEを選定し、この代表UEが上記同期基準信号を送信するように動作することが好ましいからである。特に、UEは、移動性を有するとともに可用電力が有限である属性を有するので、一度代表UEとして選ばれても、持続的に同期信号を送信することは難しい。さらに、代表UEも端末間の直接信号の送受信に参加しなければならないが、自身のための信号送受信を行うと同時に持続的な基準信号の送信を行うには多くの制約がある。したがって、一度代表UEとして選ばれると、連続する一定の時間リソースを用いて同期信号を送信し、これに他のUEが同期化するように動作した後には、同期信号の送信を中断し、自身が必要とする信号を送受信する動作に切り替えることが好ましい。
【0097】
一例として、一度代表UEとして選ばれる場合、特定時点から一定区間、例えば、1ms乃至2ms程度の区間で同期基準信号を送信した後には、基準信号送信動作を中断し、UE間のディスカバリ或いはD2D通信信号の送受信動作を行う。このとき、当該同期信号に同期化したUEは、ディスカバリ或いはD2D通信信号の送受信動作を行う際、上記基準信号から取得した時間/周波数同期を使用するように規定されてもよい。ただし、一度取れた同期は、一定時間が過ぎるとそれ以上無効となり得るため、一定時間が経過した後、例えば、100ms程度の時間が経過した後には、代表UEが同期基準信号を再送信したり、新しい代表UEを選定して同期基準信号を新しく送信するようにすることができる。
【0098】
上述したとおり、UEが送信する同期基準信号は、1ms乃至2msのような比較的短い時間内に時間と周波数同期を効果的に取ることができるように設計されなければならない。
図12に、本発明の実施例に係る同期基準信号の構造を例示する。
【0099】
図12を参照すると、同期基準信号を大きく2つの領域に分け、前の部分(
図12で第1領域)を用いて時間同期を取った後、この時間同期に基づいて後の部分(
図12で第2領域)に周波数同期を取る構造を有することが効果的である。一般に、周波数同期化が時間同期化よりも難しいが、LTEシステムのように副搬送波間隔(subcarrier
spacing)が相対的にちゅう密であるとともにCP(cyclic prefix)の長さが相対的に長いOFDMシステムでは一層そうである。このため、周波数同期化を目的とする第2領域が第1領域に比べてより長い送信時間を有することが好ましい。
【0100】
この場合、既存のLTEシステムで用いられた信号の構造を再使用しながらUE間通信の状況に適合するように変形することが、同一或いは類似の送受信回路を用いてカバレッジの内部と外部の両方において同期化動作を行うことができるという長所がある。一例として、時間同期化のために用いられる第1領域は、既存のLTEシステムのPSS/SSSと同じ信号を送信することができる。すなわち、UEは、時間領域で受信信号を継続して観察しながらPSS/SSSが検出されるか判断し、PSS/SSSが検出される場合、あらかじめ定められた上記同期基準信号の構造によって、いつからいつまでが一つのOFDMシンボルを構成する時間領域であるかが把握できるようになる。このようにD2D通信のために送信されるPSS/SSS(或いは、PSS/SSSの変形信号)をそれぞれPD2DSS(primary D2D synchronization signal)とSD2DSS(secondary D2D synchronization
signal)と命名することができる。
【0101】
既存のLTEシステムでPSS/SSSに用いられるシーケンスはセル識別子から決定されたが、UEが第1領域でPSS/SSSを送信する場合には、事前に固定されたセル識別子を使用したり、或いは一定の領域上のセル識別子の中から一つを確率的に選択するようにすることができる。特に、UEがeNBのカバレッジの内部に位置している状況でカバレッジの外部にあるUEとのD2Dのためにこのような基準信号を送信する場合には、第1領域でPSS/SSSのために用いるセル識別子に該当する値をeNBが指示することができる。或いは、第1領域でPSS/SSSのシーケンス形成のために使用するセル識別子に一定の情報を含めることもできる。例えば、D2D通信で使用する最大送信電力、D2D通信で使用する帯域幅、又は送信するUEが現在eNBのカバレッジ内部に位置するか否かと内部に位置する場合には用いているデュプレックスモード(duplex
mode)などの情報を含むことができる。
【0102】
特に、同期基準信号を送信するUEがセルカバレッジの外部に位置していると、セルがFDD方式で動作する場合とセルがTDD方式で動作する場合をそれぞれ異なるセル識別子にあらかじめ対応付けることができる。この場合、特定UEが特定のセル識別子を使用するPSS/SSSに基づく同期基準信号を検出した場合に、該同期基準信号の送信UEが使用する情報を取得できるようにすることができる。
【0103】
さらに、TDDシステムでは、上りリンク/下りリンクサブフレーム設定によって異なるセル識別子でPSS/SSSを形成することによって、カバレッジ外部のUEにとって、どの時点で基準信号送信UEがeNBのDL信号を受信するかを把握し、当該時点における基準信号送信UEのDL信号受信を保護するように(例えば、D2D送信電力を減らすように)することもできる。
【0104】
或いは、既存にeNBが送信可能なPSS/SSSが送信される場合、これを検出したUEが、UEの同期基準信号をセルの存在と判断し、それによる不要な初期接続動作を行うことを防ぐために、既存のPSS/SSSの変形信号を第1領域に送信することもできる。一例として、PSS/SSSの送信リソースは同一に維持した状態で、既存LTEシステムで使用しないシーケンスを使用してもよく、その具体的な一例として、既存LTEシステムで使用するセル識別子領域以外の数字から生成されたシーケンスを使用することができる。
【0105】
より具体的に、既存のLTEシステムでは、上述したように、0から503までの総504個のセル識別子を用いてPSS/SSSを形成する。したがって、D2D通信のための同期基準信号においてPSS/SSSの構造が再使用される場合、これを、既存のeNBが形成したセルと区別するために、上記の504個のセル識別子以外の数字に基づいてPSS/SSSのシーケンスを形成することができる。このとき、使用するシーケンス形成数字は、特定の数字に固定されてもよく、或いは、一定の範囲で(例えば、0と503との間に存在しない範囲で)確率的に一つの数字を選択するようにしてもよい。或いは、上述したとおり、各種情報伝達を目的に、伝達しようとする情報に連結された数字が用いられてもよい。さらに、UEの同期信号シーケンスを既存のLTEシステムで使用しないシーケンスとするために、シーケンス生成数式は既存と同一に式1を使用するが、シーケンス形成数字によって決定されるZCルートインデックスを、上記の表5とは異なる値を使用する方法を用いることもできる。
【0106】
eNBが送信するPSS/SSSと区別する方法の他の例として、UE間通信のためにUEが送信する同期基準信号においてPSS/SSSの構造が再使用される場合に、PSS/SSSの送信位置を変更することを考慮することができる。
図13は、FDD方式の一般CP長を有するLTEシステムにおいてPSS及びSSSが送信されるリソースの位置を示す図である。本出願では、
図13に基づいて、PSS/SSSの送信位置を変更する例を説明する。
【0107】
図14及び
図15は、本発明の実施例によって、eNBが送信する一般的なPSS/SSSと区別するためにPSS/SSSの送信位置を変更する例を示す図である。
【0108】
図14を参照すると、同期基準信号の第1領域では、PSS/SSSの相対的な位置を換えたことがわかる。また、
図15のように、D2D通信のためのPSS/SSS間の間隔を、eNBが送信する一般的なPSS/SSSとは異なるように設定することもできる。特に、
図15では、PSS/SSSの間に一定の間隔を設定することによって一般的なeNBのPSS/SSS送信と差が発生したため、信号検出UEにとって、どのような用途で当該PSS/SSSが送信されたかが把握できるようになる。これによって、PSS/SSSを検出した端末は、当該PSS/SSSがeNBから送信されたか、或いはUEから送信されたかが把握できるようになる。
【0109】
その他にも、UEが第1領域で送信するD2D同期基準信号は、既存のLTEシステムで使用するPSS/SSSをシーケンスやリソースマッピング観点で変形した形態であってもよく、この場合、セル識別子を、PSS/SSSが使用するシーケンスを決定するシード(seed)値と解釈することができる。これを、同期の基準となるIDであるという点から、同期基準(synchronization reference)IDと命名することができる。
【0110】
一方、第1領域で時間同期を取ると、UEは、1 OFDMシンボルを構成する時間領域の始点と終点が把握でき、当該領域の受信信号を処理して周波数レベルで信号を分離/処理できるようになり、その結果、周波数同期を取ることができる。既存のLTEシステムでUEは、eNBが送信するCRSに基づいて周波数同期を取るが、同様に、この周波数同期化回路を極力再使用するために、第2領域ではCRSと類似の構造の信号が送信されてもよい。以下の実施例は、一般CP長である場合に対応するものであり、同一の原理が拡張CP長である場合にも適用されてもよい。
【0111】
図16は、既存のLTEシステムにおいてCRS送信REを例示する図である。これを参照すると、第2領域で既存のCRS(アンテナポート0を仮定)と全く同じ信号が送信されてもよい。特に、LTEシステムのCRSのように、一定の副搬送波間隔で離隔した副搬送波で送信されるRS構造を使用するが、RSの間に何ら信号も送信しない構造から周波数同期を取る過程は、初期に周波数誤差による副搬送波間の干渉の影響が低いという特徴があり、その結果として、より安定した周波数同期化が可能になるという長所がある。
【0112】
ただし、LTEで用いるCRSの構造をそのまま使用する場合には、既存のLTEシステムではeNBがPDSCHを送信するために使用するOFDMシンボルで何ら信号も送信できなくなるというリソース浪費が発生する。
【0113】
このようなリソース浪費は、当該OFDMシンボルでさらに参照信号を送信することによって解決することができる。特に、さらに参照信号を送信することにより、UEがより速く同期を取るようにするという長所がある。
【0114】
図17乃至
図20は、本発明の実施例によって、周波数同期化のために第2領域で参照信号を送信する例を示す図である。
【0115】
まず、
図17は、
図16の構造下で、すなわち、既存のCRS送信パターン下でさらに参照信号を送信する例を示すものであり、一度RSが送信された副搬送波で次の参照信号が送信されるまで継続して参照信号を送信する構造を例示している。特に、同じ副搬送波で連続して参照信号が(好ましくは、同じ変調シンボルを有するRSが)送信される構造は、周波数同期化に役立つ。周波数同期の間において誤差は、時間によって受信信号が一定の速度で位相の回転を示す現象として現れ、同一周波数で同一信号が連続して送信される場合、受信UEはそれらの信号の位相変化を観察することによって、送信UEとの周波数同期の誤差を発見できるというわけである。
【0116】
次に、
図18は、
図17の変形例であり、第2領域として可用な時間リソースが減ったり増える場合には、同一副搬送波位置で反復して参照信号を送信するOFDMシンボルの個数を減らしたり増やす方法を示す図である。特に、
図18では、1つの副搬送波で3OFDMシンボルに参照信号が送信される場合を仮定する。
【0117】
図17及び
図18では、CRSの場合のように特定副搬送波で参照信号が送信される場合、一定時点後に、当該副搬送波で3副搬送波だけ移動した副搬送波で再びRSが送信されると仮定したが、本発明がこれに制限されるものではなく、任意の副搬送波個数だけ移動した場合にも適用可能である。
【0118】
一例として、
図19に示すように、1つの副搬送波で2回参照信号を送信した後、1つの副搬送波だけ移動して再び参照信号を2回送信する動作を反復する構造を取ってもよく、
図20に示すように、一定副搬送波間隔以内におけるチャネル応答の差が無視できる程度に少ない場合には、1つの副搬送波で持続して参照信号を送信するようにしてもよい。
【0119】
図21は、本発明の実施例によって、周波数同期化のために第2領域で参照信号を送信する他の例を示す図である。
【0120】
図21を参照すると、第2領域がさらに2つのサブ−領域に分割されたことがわかる。一番目のサブ−領域では、隣接したOFDMシンボルにおいて同一副搬送波で信号を送信することによって、速い位相変化を誘発する大きい周波数誤差を補正し、この補正に基づいて調節された周波数レベルの処理を、遠く離れたOFDMシンボルにおいて同じ副搬送波で信号を送信する二番目のサブ−領域に適用し、遅い位相変化を誘発する小さい周波数誤差をさらに補正する動作を取ることができる。
【0121】
この原理をさらに一般化すると、周波数同期のために参照信号を送信する第2領域を複数のサブ−領域に分割した後、前のサブ−領域では、同一副搬送波で送信される参照信号間の時間間隔を狭く設定することによって、速い位相変化を誘発する大きい周波数誤差を補正する一方、後のサブ−領域では、同一副搬送波で送信される参照信号間の時間間隔を広く設定することによって、遅い位相変化を誘発する小さい周波数誤差を補正する。
【0122】
図22及び
図23は、本発明の実施例によって、周波数同期化のために第2領域で参照信号を送信するさらに他の例を示す図である。
【0123】
まず、
図22の場合、
図16に示した参照信号送信構造をそのまま維持するが、参照信号が送信されないOFDMシンボルの送信を省略することによって、参照信号シンボルのみを抽出して送信する構造を示す。勿論、必要によって、参照信号の送信に用いられるOFDMシンボルの個数は増加してもよい。
図22は総12個のOFDMシンボルが送信される場合に該当し、これは、3サブフレームにおけるCRSを送信するのと同じ回数のRSを送信する効果がある。
【0124】
図23の場合、1つのOFDMシンボルで送信される参照信号を6副搬送波間隔で配置するCRSの構造は維持しながら、毎OFDMシンボルごとに参照信号が送信される副搬送波を移動することによって、より様々な副搬送波で参照信号が送信されるようにした例である。
【0125】
一方、
図12のような構造の同期信号が何らの信号もない状況で突然に現れると、受信UEが急激な受信電力差を経ることになり、その電力差に従う過程で一部の信号を損失し、同期信号取得に失敗する可能性がある。これを防止する一方法として、
図24を参照する。
【0126】
図24は、本発明の実施例に係る同期基準信号の他の構造を例示する図である。
図24は、本発明の
図12のような同期信号を送信する直前の一部時間に一定の信号(好ましくは、続く同期信号と同一レベルの電力を有する信号)を送信することによって、受信UEが同期信号の受信電力レベルをあらかじめ把握できるようにする。特に、この追加信号は、受信UEが正しく読み取れない場合が多いはずであるから、別の情報を含まない任意の信号の形態にしてもよい。
【0127】
或いは、第1領域で送信される信号、例えば、既存LTEシステムのPSS/SSS或いはこれに対する変形信号が、
図25に示すように数回反復されてもよい。
図25は、本発明の実施例によって、D2D通信のための同期基準信号を反復して送信する例を示す図である。特に、
図25は、第1領域の信号が3回反復される構造を示している。
【0128】
この場合、受信UEは、たとえ先頭の一部の信号を逃がしても、反復される信号から時間同期を取り、第2領域の信号を待ち、第2領域の信号が検出されると第1領域の終了を把握するように動作することができる。万一、第1領域でLTEシステムのPSS/SSSが送信されると、同じシーケンスが反復して送信されてもよいが、特定シーケンスが複数のUEから同一に選ばれて反復送信される場合を防ぐために、あらかじめ定められた規則によってシーケンスを反復送信ごとに変更してもよい。
【0129】
一例として、最初の送信で特定セルIDを選択したとすれば、その次の反復では一定の数字を足した値をセルIDと見なしてシーケンスを生成するように動作することができる。もちろん、一定の数字を足した値自体が一定の範囲内に存在するようにモジューロ(modulo)演算が追加されてもよいことは明らかである。
【0130】
特徴的に、第1領域の信号を第1領域の終了と共に第2領域の開始を知らせる用途に用いるために、反復される第1領域の信号のうち最後の信号は特定のシーケンスを用いるように固定されていてもよい。
【0131】
図25は、第1領域の3回反復により、第1領域信号の総送信時間が第2領域信号に比べて長いケースに該当するが、第1領域と第2領域信号の時間領域はこれに限定されず、特に、上述した理由から第1領域信号が反復される状況でも、第2領域の信号がより長く送信されるように設計することもできる。
【0132】
第1領域でPSS/SSSを反復する他の方法として、
図26に示すように、第1領域でPSSとSSSをそれぞれ一定回数ずつ反復することも可能である。
図26は、本発明の実施例によって、D2D通信のための同期基準信号を反復して送信する他の例を示す。特に、
図26では、PSSとSSSがそれぞれ4回と2回反復される場合を仮定している。
【0133】
図26の例で、PSSとSSSに用いられる6個のシンボルは、7個のシンボルで構成された一般CPの1スロットに属するシンボルであってもよく、特徴的に、1スロット内の7シンボルから最初のシンボルを除いたものであってもよい。これは、この信号を送信するUEが以前サブフレームにおける送受信動作と重なる場合に、最初のシンボルで生じうる問題を防止するためである。
【0134】
第1領域でPSSを数回反復することによって、一部の信号を逃しても残りのPSSからUEが時間同期を取るようにした後、その次に反復されるSSSに基づいて自身が取った時間同期を確認し、第1領域が終了することが把握できる。また、当該UEが検出したセルID(すなわち、シーケンスのシード値)が正しいかを確認できる効果もある。
【0135】
特徴的に、SSSは、PSSから検出した時間同期などの情報を確認する目的が大きいため、PSSが反復される回数よりも少ない回数でSSSが反復されてもよい。
【0136】
特に、
図26に示した信号構造は、同じセルに同期を取っている複数のUEがそれぞれ、当該セルの外部に位置しているUEとのD2D信号送受信を動作しようとする場合に有用である。3GPP LTEの構造において一連のセル識別子は同じシーケンスのPSSを使用する。したがって、複数のUEが自身の固有の同期基準信号を送信する際、PSSは同じシーケンスを使用するが、SSSは互いに異なるシーケンスを使用するようにセル識別子が割り当てられると、受信UEの観点では、PSSは、複数の同期基準信号送信UEが共に送信するようになるため、そのエネルギーを結合してより高い確率で時間同期を取ることができる。一方、後続するSSSを用いて個別基準信号送信UEを確認することができる。
【0137】
図27は、本発明の実施例によって、PSSは同じシーケンスに基づいて送信し、SSSは互いに異なるシーケンスに基づいて送信する例を示す図である。
【0138】
図27を参照すると、3個のUEが同じセルに印加され、当該セルのタイミングに合わせて上記の基準信号を送信するが、適切なセル識別子が分配されることによって、PSSは同じシーケンスを使用し、SSSは互いに異なるシーケンスを使用している。ここで、各UEが送信する時点がいずれも同一であると仮定したが、各UEとeNBとの距離などによって多少の誤差も発生しうる。
【0139】
特徴的に、同じセルに属したUEが送信するPSSは、当該セルのPSSと同じシーケンスに制約されてもよく、3GPP LTEでは、セル識別子を3で割った余が同一であれば、同じPSSシーケンスを使用するため、この場合、セル識別子xを使用するセルで同期基準信号を送信するUEが使用するセル識別子はx+3kの条件を満たすことができる。このとき、eNBが各UEの使用するk値を指定してもよく、UEがランダムにk値を選択してもよい。
【0140】
これをさらに一般化すると、同期基準信号を送信するそれぞれのUEが基準としているセルで、同期基準信号のPSSを生成する際にセル識別子xを使用するように指示したとすれば(勿論、セル識別子xは当該基準セルのIDと異なってもよい)、当該基準信号送信UEがSSSで使用するセル識別子はx+3kの形態で現れてもよい。
【0141】
このような動作によって、PSSに基づいて同期を取った受信UEは、さらに、SSSを用いて個別基準信号送信UEの正確な時間同期に対する補正を行うこともでき、その後、個別基準信号送信UEが送信する或いは個別基準信号送信UEに同期化したUEが送信するD2D信号に対する広範囲(large scale)特性、例えば、遅延拡散(delay spread)、ドップラー拡散(Doppler spread)、ドップラーシフト(Doppler shift)、平均利得(average gain)及び平均遅延(average delay)などのようなパラメータのうちの一部或いは全部を、SSSから取得したパラメータと同一であると仮定してプロセシングを行うことができる。
【0142】
上述した実施例において第2領域に属する信号は、送信UEが送信する信号の一例となり、この説明によれば、第2領域における信号は、第1領域におけるSSSとは上記パラメータが同一であると見なすことができる。その他にも、同期信号送信UE又はこれに同期を取ったUEが送信するディスカバリ信号又はD2D通信信号が、このようなパラメータにおいてSSSと同じパラメータを有すると見なすことができる。特徴的に、
図26の構造で、PSSとSSSは、一つのシーケンスの送信に参加するUEの集合が異なるように現れるため、上述した広範囲パラメータのうち一部或いは全部は異なるように現れうるという点を勘案し、両信号を分離して処理することが好ましい。これはすなわち、基準信号送信UEが第2領域で送信する信号やその他の信号に対する広範囲パラメータのうちの一部は、PSSのパラメータと異なるように現れてもよいことを意味し、特に、複数のUEが共にPSSを送信する可能性から、平均遅延とドップラーシフトのうちの一部パラメータがPSSとその他のD2D信号において互いに異なってもよい。これは、eNBが送信するPSSとSSSは、上述したパラメータのうち少なくとも平均遅延とドップラーシフトに対しては同じパラメータを共有するように見なすという点で差異がある。
【0143】
万一、特定UEが同期基準信号を送信するUEとより正確に同期化してD2D通信を行うと、上述したSSSを用いた同期基準信号を送信するUEに対する追加補正が効果的である。特に、このような動作は、当該個別基準信号送信UEがeNBのカバレッジ外部に存在するUEとの通信によってeNBとカバレッジ外部UEとの情報交換を中継するリレーUEである場合に効果的である。これは、当該リレーUEとの正確な同期化により、その後、リレーUEとの通信性能が向上するからである。
【0144】
一方、当該特定UEがリレーUEと多量のデータを送受信せず、例えば、個別UEの存在有無だけを把握するための少量の通信のみを行うとすれば、このような個別基準信号送信UEに対する同期化は不要な作業であるから、複数の基準信号送信UEが共に送信したPSSに基づく同期化だけでも十分であろう。
【0145】
再び説明すると、本格的なD2D通信を行う場合には、特定基準信号送信UEのPSSとSSSを全て観察して得た同期にしたがって信号を送受信するが、少量のリソースのみを使用するD2Dディスカバリを行う場合には、複数の基準信号送信UEが共に送信したPSSだけで同期を取るように動作することができる。このような動作を円滑にするために、SSSを送信するUEをリレー(relay)UEに制限することができ、リレーUE以外のUEは、例えば、リレー動作は行わないが、D2Dディスカバリ信号を送信するUEは、PSSに該当する部分のみを送信するように動作することもできる。
【0146】
一方、上述したとおり、UEが送信する同期基準信号は、相対的に長い周期、例えば、100ms周期で間欠的に送信されることが一般的である。したがって、送信機会が一度与えられた時、非常に高い確率で同期を取ることができるように設計することが好ましい。そのために、
図12で説明した同期基準信号の構造が数回反復される形態で設計されてもよい。
図28は、本発明の実施例によってD2D通信のための同期基準信号を反復して送信するさらに他の例を示す図である。
図28は、単純に同期基準信号が3回反復される構造を示しており、第1領域と第2領域が反復して現れる構造に該当する。
【0147】
或いは、
図25のような構造の変形として、第1領域が反復された後、第2領域が反復されてもよい。
図29は、本発明の実施例によって、D2D通信のための同期基準信号において第1領域と第2領域が個別に反復して送信される例を示している。特に、
図29は、各領域が3回ずつ反復される構造を示しているが、第1領域と第2領域が反復される回数は異なってもよい。一例として、周波数同期獲得が時間同期獲得よりも難しい状況では、第2領域の反復される回数が相対的に長くてもよい。
【0148】
万一、第2領域が
図21で説明したように複数のサブ−領域に分割される場合には、同様に、一番目のサブ−領域がまず所定の回数反復された後、二番目のサブ−領域が反復されてもよい。同様に、両サブ−領域の反復回数も同一に又は異なるように設定されてもよい。
【0149】
上述した第1領域或いはPSSやSSSの反復において、反復される信号は隣接したシンボルを使用してもよいが、本発明がそれに限定されるものではなく、不連続したシンボルで反復される場合も含むことができる。
【0150】
一方、D2D同期基準信号を送信するUEが同期基準信号を送信する前に別の時間同期基準が存在し、一連のUEにとって既に時間同期は取れていてもよい。一例として、UEが衛星のような装置から時間情報を受信し、これに基づいて時間同期を取ることができる。他の例として、UEがeNBから制御チャネルやデータチャネルを安定して受信することはできず、CRSの品質が悪いため十分の周波数同期を取ることはできないが、時間同期を提供するPSS/SSSは検出可能な領域に位置していてもよい。この領域は、例えば、SINR又はRSRQで表される特定セルの信号品質が、PSS/SSS検出が可能な最小レベルである第1レベル以上であるとともに、安定したチャネル受信及び周波数同期が可能な最小レベルである第2レベル以下である形態で表されてもよい。
【0151】
更に他の例として、UEが2つの周波数帯域で同時に通信を行う場合に、第1周波数帯域では特定のセルを検出して接続しているが、第2周波数帯域では一切のセルを検出していない状況で端末間直接通信を行うとき、第1周波数帯域で検出されたセルの時間同期を第2周波数帯域における端末間通信に用いることができる。
【0152】
このように時間同期が別途に与えられる場合には、第1領域の信号は必要性が弱まるため、
図28及び
図29のような構造を用いるとき、第1領域の反復回数を減らしたり、又は第1領域の送信を省略してもよい。
【0153】
この場合、UEが同期基準信号を送信する動作自体を上記の別途の時間同期に合わせるようにするという制約が発生しうる。すなわち、UEは別途の時間同期から同期基準信号を送信できる時点を把握し、当該時点以外の時点では同期基準信号を送信しないように規定される。
図30は、本発明の実施例によってUEが同期基準信号を送信する動作における制約を説明する図である。
【0154】
特に、複数のUEが確率的に代表UEとなって同期基準信号を送信する動作においてこのような可能送信時点に対する規定は、基準信号を受信したUEが、上記別途の時間同期に間接的に同期化するようにする効果がある。一例として、UEが特定セルのPSS/SSSのみを検出できる場合には、当該PSS/SSSから誘導される1ms周期のサブフレームの境界地点や10ms周期の無線フレームの境界地点、或いは当該地点にあらかじめ定められた一定のオフセットを足したり引いた時点でのみ同期基準信号を送信するように規定することができる。
【0155】
他の例として、UEが衛星のような外部時間同期基準から時間同期を取った場合には、特定の時点を基準に一定の間隔の倍数だけ離隔した時点を、同期基準信号を送信できる候補位置として把握し、これらの候補位置のうちの一つでのみ基準信号を送信するように動作することもできる。
【0156】
このような過程は、特に、UEが、eNBが形成したセルに比較的隣接している場合に効果的である。これは、eNBが形成したセルにおけるサブフレーム単位のPDSCHやPUSCH送信と同じ時間単位のD2D信号送受信が可能となり、1サブフレームにおける干渉レベルを一定に維持できるからである。
【0157】
上述した実施例によってUEが同期基準信号を送信した後には、本格的な端末間信号送受信のために必要な各種設定情報を送信することができる。このような設定情報は、端末間信号送受信が使用する帯域幅や送信電力レベルなどの情報を含むことができ、その他の端末間送受信信号と区別されるメッセージ形態であってもよい。
【0158】
受信UEは、この設定情報が同期基準信号を送信した同一の代表UEから送信されるという事実を把握できるため、設定情報送信に用いられた信号、特に、DM−RSを上述の同期基準信号と共に時間/周波数同期化に用いるように動作するが、例えば、同期基準信号から取った同期化の残余誤差を補正するために用いることができる。第1領域の信号だけでも十分に同期化が可能であれば、第2領域における送信が省略されてもよい。第1領域にいてもPSSだけでも十分に同期化が可能であれば、SSSを省略してもよい。
【0159】
以下、D2Dの同期化のためにPSS/SSSが複数のシンボルに反復して送信されるとき、CP長を決定する方法を説明する。
【0160】
図31は、LTE FDDシステムにおいてeNBがCP長によってPSS/SSSを送信する方式を示す図である。
【0161】
図31を参照すると、一般CP長及び拡張CP長の両方において、PSSの開始時点は異なるが、OFDMを用いる構造上、開始時点から一部区間はCPによって占められるため、CPを除く残り部分の、PSS信号の送信が始まって終了する区間は、同一である。
【0162】
このため、受信UEはまずPSSを検出し、PSSの終了する地点からスロット境界(すなわち、サブフレーム境界)を把握し、把握されたスロット境界に基づいてSSSを検出することができる。このとき、SSSの位置、すなわち、SSSの送信終了地点はこれからCP長によって異なるため、UEはSSSの検出時に2つのCPの場合に対してブラインド検出を行う。言い換えると、特定SSSシーケンスを検出する際、CP長が一般CPである場合と拡張CPである場合をそれぞれ仮定し、実際にどの場合においてSSSが検出されるかを把握する。この過程により、UEは自然に、eNBが用いているCP長を把握できるようになる。
【0163】
一方、D2DのためのPSS/SSSが1サブフレーム内で複数回反復される場合に、CP長によるUEのPSS/SSS検出動作がどのようになるかを規定する必要がある。一般に、UEは、PSSからサブフレーム境界を検出するので、PSSの検出時にUEは、PSSの受信時点に関する何ら情報も無しで、非常に細密な時間単位で繰り返して検出を試みなければならない。したがって、PSS検出を試みる上での不確実性、例えば、PSSシーケンスやPSSの反復位置に対する不確実性が最小化してこそ、UEの具現を最大限に単純化することができる。一方、SSSはPSSからサブフレーム境界を獲得した状態であるから、SSSの受信時点に対する不確実性は、2つのCP長に極限する。このため、SSSに対してはシーケンスや反復位置に対する不確実性が多く存在しても、UEの具現に大きな無理はない。
【0164】
以下、このような原理に基づき、D2DのためのPSS検出時に不確実性を最小化できるD2D PSS/SSSの送受信方式を説明する。特に、PSSが複数のシンボルに反復されることから、反復して現れるPSSの位置がCP長によって異なることに対する解決策を説明する。
【0165】
まず、PSSの反復位置に対する不確実性を除去するために、D2DのためのPSSは常に一定のCP長を有することができる。好ましくは、多重経路環境に相対的に強靭な拡張CPを用いるように規定されてもよい。反復して送信されるPSS以外の、例えば、SSSは、実際にD2D通信で用いるCP長によって反復される。
【0166】
図32は、本発明の実施例によって、端末がCP長によってPSS/SSSを送信する方式を示す図である。
【0167】
まず、
図32は、サブフレームの開始時点でPSSが拡張CPで3回反復され、その後、SSSが実際に用いるCP長によって再び3回反復される構造に該当する。
図32に示すように、SSSが一般CPを使用する場合にはPSSのCP長と差が発生し、その結果、両信号間に一定の間隔が存在することがわかる。このように、固定されたCP長を用いて常に一定の位置で反復されるPSSを受信したUEは、これに基づいてサブフレーム境界を獲得し、SSSを検出する際、一般CPと拡張CPの場合をそれぞれ仮定しながら検出を試み、最終SSSが検出された状況で仮定したCP長を実際のD2D CP長と見なす。
【0168】
特に、このような動作は、D2DのためのPSS/SSS検出前にはD2D動作パラメータに関する一切の情報を得ることができない、ネットワークカバレッジの外部で動作するD2D UEのためのPSS/SSS送信、に適用することができる。ネットワークカバレッジの外部で動作するD2D UEのためのPSS/SSSは、ネットワーク内部のUEがネットワーク外部のUEとのD2Dのために送信するPSS/SSSを含むことができる。また、ネットワークカバレッジの内部で動作するUEは、eNBの指示から、D2Dで用いられるべきCP長を事前に把握できるたため、PSS/SSSの両方とも、指示された一定のCP長で適用されてもよい。
【0169】
図32で、PSSとSSSが反復される回数、位置、及び反復されるシンボル間の間隔は一例に過ぎず、これと異なる回数で反復されたり、又は反復しながら現れる位置が変わる場合にも、本発明の原理はそのまま適用することができる。また、固定されるPSS CP長として一般CPが選択されてもよいが、これは、特に、連続して反復するPSSの構造を用いる場合に以前シンボルのPSSを次のシンボルのPSSのCPのように活用できる場合に適合する。
【0170】
図33及び
図34は、本発明の実施例によって、端末がCP長によってPSS/SSSを送信する他の方式を示す図である。
【0171】
特に、
図33は、
図32の変形例であり、まずSSSが現れ、その次に拡張CPで固定されたPSSが現れる場合に該当する。また、
図34は、まず、拡張CPで4回反復されるPSSが現れた後、次の領域でSSSが4回反復されるが、各SSSシンボルは1シンボル間隔で離れている場合に該当する。
【0172】
図32及び
図33で、PSSやSSSに用いられないシンボルの一部或いは全ては、D2Dで同期化のために必要な追加情報を伝達するために用いることができる。
【0173】
さらに、D2DのためのPSSも、D2Dで用いるCP長で送信するが、PSSのシーケンス、言い換えると、PSSを生成するために用いるパラメータによって、PSSが用いるCP長が決定されるように規定することができる。一例として、可能な全てのPSSのシーケンス(或いは、生成パラメータ)を2つのグループに分割し、一つのグループを一般CPに、他のグループを拡張CPに関連付けることができる。そして、特定CP長でD2DのためのPSSを送信するUEは、関連付けられたグループに属したシーケンスのみを用いる。
【0174】
受信UEにとっては、特定グループに属したシーケンスのPSSを検出する時には、当該グループに関連付けられたCP長のみを仮定すればいいため、同一シーケンスに対して2つのCP長を仮定して検出を試みるという複雑な動作を防止することができる。
【0175】
特に、このような動作は、ネットワークカバレッジの外部で動作するUEのためのPSS/SSS送信に適用することができ、ネットワークカバレッジの内部で動作するUEは、eNBの指示から、D2Dで用いられるべきCP長を事前に把握できるため、PSS/SSSが可能な全てのシーケンスを使用するように動作することもできる。
【0176】
さらに、D2DのためのPSSは、常に一定のCP長、例えば、拡張CPを仮定して送信するが、SSSを含めてPSSと同一スロットや同一サブフレームで共に送信されるその他の信号も、同じ一定のCP長で送信するように規定されてもよい。この場合には、別のシグナリングを用いて、以降の本格的なD2D信号送受信で使用するCP長を指定することができ、eNBのカバレッジ以内に存在するUEには、eNBがRRCのような上位層信号を用いてそれを指定することができる。
【0177】
或いは、D2DのためのPSS/SSSを送信するUEが別のチャネル、好ましくは、PSS/SSSと共に送信される同期化のためのチャネルを用いて、後のD2D動作で使用するCP長を指定することもできる。特に、このような動作は、ネットワークカバレッジの外部で動作するUEのためのPSS/SSS送信に適用することができ、ネットワークカバレッジの内部で動作するD2D UEは、eNBの指示から、D2Dで用いられるべきCP長を事前に把握できるため、PSS/SSSが両CP長を使用するように動作することもできる。
【0178】
上述したPSS/SSSシーケンスによってCP長を区別する具体的な方法を説明する。
【0179】
D2Dの同期に用いられるPSS/SSSは、上述した同期基準IDから生成される。このとき、同期基準IDを3グループに分類できるが、これは、特に、PSSのルートインデックス(root index)が3種類である場合に適合する。まず、一つの同期基準IDは、カバレッジ外部のUEが同期の基準である場合に使用するものとあらかじめ予約することができる。これは、eNBのようにCP長を設定する機器が存在しないことから、事前に定められた特定のCP長を用いるしかなく、よって、それ以上のCP長の区別のための方法は無意味であるからである。
【0180】
残った2つの同期基準IDグループを、eNBカバレッジ内部のUEが送信するPSS/SSS生成に割り当てるが、それぞれを一般CPの場合と拡張CPの場合とに区別し、eNBが設定したD2DのCP長によって使用する。
【0181】
以上に説明した3グループは、同期基準IDを3で割った余が同じIDを束ねる形態として具現することができ、PSSのルートインデックスが3種類である場合には(或いは、PSSのルートインデックスが反復的なシンボルで所定の規則によって変化し、その変化パターンが3種類である場合には)、1つのグループが1つのインデックス(或いは、1つの変化パターン)を使用するものと規定することができる。
【0182】
受信UEは、他のUEが送信したPSS/SSSを検出し、この信号から同期基準IDを取得した後、この同期基準IDがカバレッジ外部UEのPSS/SSSに割り当てられたものであれば、この場合のために事前に定められたCP長を後のD2D動作に使用する。この同期基準IDが、カバレッジ内部UEが一般CPを用いる時のPSS/SSSに割り当てられたものであれば、一般CPを、拡張CPを用いる時のPSS/SSSに割り当てられたものであれば、拡張CPを、後のD2D動作に使用する。このとき、PSS/SSS送信そのもののCP長は、拡張CPのように事前に固定された値を使用してもよい。
【0183】
その他にも、同様の方法を用いて、下記の情報を同期基準IDを用いて送信することができる。
【0184】
1)サブフレームインデックス(或いは、無線フレームインデックス)
当該PSS/SSSが送信されるサブフレームのインデックスによって、使用可能な同期基準IDのグループを決定することができる。
【0185】
この場合にも、PSS/SSSの同期基準がeNBカバレッジ外部のUEである場合にはサブフレームインデックスに大きな意味がなく、あらかじめ定められた特定の値に固定されるが、同期基準がeNBカバレッジ内部のUEである場合には、実際の当該eNBのタイミング上でPSS/SSSの送信サブフレームのインデックスを指示するように設計することができる。
【0186】
一例として、上記CP長の場合のように、同期基準がeNBカバレッジ内部のUEである場合には、複数の同期基準IDグループを構成し、各グループ当たり1つのサブフレームインデックスを割り当てることができる。
【0187】
2)システム帯域幅
D2D送受信で仮定するシステム帯域幅によって、使用可能な同期基準IDのグループが決定されてもよい。この場合にも、PSS/SSSの同期基準がeNBカバレッジ外部のUEである場合には、システム帯域幅があらかじめ定められた特定の値に固定されるが、同期基準がeNBカバレッジ内部のUEである場合には、実際の当該eNBが設定したシステム帯域幅を指示するように設計されてもよい。
【0188】
一例として、上記CP長の場合のように、同期基準がeNBカバレッジ内部のUEである場合には、複数の同期基準IDグループを構成し、各グループ当たり1つのシステム帯域幅を割り当てることができる。
【0189】
図35は、本発明の一実施例に係る通信装置のブロック構成図である。
【0190】
図35を参照すると、通信装置3500は、プロセッサ3510、メモリ3520、RFモジュール3530、ディスプレイモジュール3540、及びユーザインターフェースモジュール3550を備えている。
【0191】
通信装置3500は説明の便宜のために示されたもので、一部のモジュールは省略されてもよい。また、通信装置3500は必要なモジュールをさらに備えてもよい。また、通信装置3500において一部のモジュールはより細分化したモジュールに区分されてもよい。プロセッサ3510は、図面を参照して例示した本発明の実施例に係る動作を実行するように構成される。具体的に、プロセッサ3510の詳細な動作は、
図1乃至
図34に記載された内容を参照すればよい。
【0192】
メモリ3520は、プロセッサ3510に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、プログラムコード、データなどを格納する。RFモジュール3530は、プロセッサ3510に接続し、基底帯域信号を無線信号に変換したり、無線信号を基底帯域信号に変換する機能を果たす。そのために、RFモジュール3530は、アナログ変換、増幅、フィルタリング及び周波数アップ変換又はこれらの逆過程を行う。ディスプレイモジュール3540は、プロセッサ3510に接続し、様々な情報をディスプレイする。ディスプレイモジュール3540は、特に制限されるものではなく、LCD(Liquid Crystal Display)、LED(Light Emitting Diode)、OLED(Organic Light Emitting Diode)のような周知の要素を用いることができる。ユーザインターフェースモジュール3550は、プロセッサ3510に接続し、キーパッド、タッチスクリーンなどのような周知のユーザインターフェースの組合せで構成可能である。
【0193】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態に結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替わってもよい。特許請求の範囲において明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めたりできるということは明らかである。
【0194】
本発明に係る実施例は、様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。ハードウェアによる具現では、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0195】
ファームウェアやソフトウェアによる具現では、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を実行するモジュール、手順、関数などの形態で具現されてもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶され、プロセッサによって駆動可能である。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によってプロセッサとデータを交換することができる。
【0196】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態に具体化できるということが当業者にとっては自明である。したがって、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。