【文献】
みんなのGOLF オンライン 解説書,日本,株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント,2003年12月25日,Pages 1,54
【文献】
マリオカート7を極めるための秘伝書(ファミ通ディーエスプラスウィーDS+Wii 3月号特別付録),日本,株式会社エンターブレイン,2012年 1月21日,Pages 1,64,68
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、通信ネットワークを介して対戦が行われる対戦ゲームにおいて互いに対戦相手となるプレイヤー同士をマッチングするマッチング処理部と、
マッチングされたプレイヤーが操作するプレイヤー端末との通信が対戦中に切断された回数である通信切断回数をプレイヤー毎にカウントするカウント処理部と、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーに対して、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも不利となる報酬をペナルティとして与える通信状況評価処理部と、
を備えたことを特徴とするサーバー装置である。
このようなサーバー装置によれば、対戦中に通信切断を所定回数発生させて対戦プレイするとデメリットが与えられ、通信切断を所定回数発生させずに対戦プレイするとメリットが与えられることになるため、悪質なプレイヤーに対して良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることができる。その結果として、悪質なプレイヤーを排除することなく、良質なプレイヤーになるように誘導することができるため、悪質なプレイヤーに対戦プレイを継続させることが可能となる。
【0008】
また、かかるサーバー装置であって、
前記カウント処理部は、
プレイヤーが対戦ゲームを操作するプレイヤー端末から受信した電波強度データ及び位置データの少なくとも一方に基づいて、対戦中に通信が人為的に切断されたか否かを判定し、
人為的な通信切断であると判定された場合には、通信切断回数をカウントし、かつ、人為的な通信切断ではないと判定された場合には、通信切断回数をカウントしないこととしてもよい。
このようなサーバー装置によれば、対戦中に通信が人為的に切断された場合のみ、通信切断回数がカウントされることになるため、より的確に特定された悪質なプレイヤーに対し、良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与え続けることができる。
【0009】
また、かかるサーバー装置であって、
前記通信状況評価処理部は、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーが対戦ゲームのログイン時に与えられる報酬を、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも減らすこととしてもよい。
このようなサーバー装置によれば、対戦プレイ以外のログイン時においても、対戦中に通信切断を所定回数発生させたことによるデメリットと対戦中に通信切断を所定回数発生させなかったことによるメリットが反映されることになるため、悪質なプレイヤーに対して良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることができる。
【0010】
また、かかるサーバー装置であって、
前記通信状況評価処理部は、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーが対戦ゲームを単独でプレイした結果として与えられる報酬を、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも減らすこととしてもよい。
このようなサーバー装置によれば、対戦プレイ以外のソロプレイにおいても、対戦中に通信切断を所定回数発生させたことによるデメリットと対戦中に通信切断を所定回数発生させなかったことによるメリットが反映されることになるため、悪質なプレイヤーに対して良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることができる。
【0011】
また、かかるサーバー装置であって、
前記通信状況評価処理部は、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーが通信ネットワークを介して対戦プレイした結果として与えられる報酬の獲得率を、一定期間に限り、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも低下させることとしてもよい。
このようなサーバー装置によれば、その対戦プレイを継続する際にも、対戦中に通信切断を所定回数発生させたことによるデメリットと対戦中に通信切断を所定回数発生させなかったことによるメリットが反映されることになるため、悪質なプレイヤーに対して良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることができる。
【0012】
また、かかるサーバー装置であって、マッチングされたプレイヤーが通信ネットワークを介して対戦する対戦ゲームの制御を行なうゲーム進行処理部をさらに備え、
前記ゲーム進行処理部は、
通信の切断から所定期間内に通信が回復したか否かを判定し、
通信の切断から所定期間内に通信が回復したと判定された場合には、対戦プレイを継続し、かつ、通信の切断から所定期間内に通信が回復しなかったと判定された場合には、対戦プレイを終了させ、通信が切断された方のプレイヤーの敗北を決定することとしてもよい。
このようなサーバー装置によれば、通信切断を発生させたことで直ちに悪質なプレイヤーであるものとしてペナルティを与えるのではなく、通信が回復するまで猶予期間を与えることができる。
【0013】
次に、コンピューターに、
通信ネットワークを介して対戦が行われる対戦ゲームにおいて互いに対戦相手となるプレイヤー同士をマッチングするマッチング処理と、
マッチングされたプレイヤーが操作するプレイヤー端末との通信が対戦中に切断された回数である通信切断回数をプレイヤー毎にカウントするカウント処理と、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーに対して、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも不利となる報酬をペナルティとして与える通信状況評価処理と、
を実行させることを特徴とするゲームプログラムである。
このようなゲームプログラムによれば、良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることによって悪質なプレイヤーに対戦プレイを継続させることが可能となる。
【0014】
次に、コンピューターが、
通信ネットワークを介して対戦が行われる対戦ゲームにおいて互いに対戦相手となるプレイヤー同士をマッチングすることと、
マッチングされたプレイヤーのそれぞれについて対戦中に通信が切断された回数である通信切断回数をカウントすることと、
通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーに対して、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも不利となる報酬をペナルティとして与えることと、
を有することを特徴とする情報処理方法である。
このような情報処理方法によれば、良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることによって悪質なプレイヤーに対戦プレイを継続させることが可能となる。
【0015】
===実施形態===
<<ゲームシステム1の構成について>>
図1は、ゲームシステム1の全体構成の一例を示す図である。ゲームシステム1は、ネットワーク2(例えば、インターネット等)を介してゲームに関する各種サービスをプレイヤーに提供するものであり、サーバー装置10と、複数のプレイヤー端末20と、を含んで構成される。
【0016】
本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲームコンテンツの一例としてのキャラクターカード(以下、単に「キャラクター」とも呼ぶ)を用いて行なう対戦ゲームを、プレイヤーに提供することができる。
【0017】
本実施形態に係る対戦ゲームにおいて、プレイヤーは、コンピューターを対戦相手として単独で行なうソロプレイの他に、多人数で行なうマルチプレイを行なうことができる。このマルチプレイでは、互いに対戦相手となるプレイヤー同士がマッチングされ、そのマッチングされたプレイヤーが通信ネットワークを介して対戦プレイを行う。
【0018】
本実施形態では、マッチングされたプレイヤーが操作するプレイヤー端末との通信が対戦中に切断された回数である通信切断回数が、サーバー装置によってカウントされる。カウントされた通信切断回数が多いプレイヤーは、悪質なプレイヤーであるものとしてペナルティが与えられる。これに対し、カウントされた通信切断回数が少ないプレイヤーは、良質なプレイヤーであるものとして褒賞が与えられる。そして、カウントされた通信切断回数が多いほど、悪質なプレイヤーであるものとして与えられるペナルティが多くなる一方で、カウントされた通信切断回数が少ないほど、良質なプレイヤーであるものとして与えられる褒賞が多くなる。すなわち、対戦中に通信切断を発生させてマルチプレイすればするほど大きなデメリットとなり、通信切断を発生させずにマルチプレイすればするほど大きなメリットとなる。そのため、悪質なプレイヤーに対して良質なプレイヤーになろうとする動機付けを与えることができる。これにより、悪質なプレイヤーを排除することなく、良質なプレイヤーになるように誘導することができるので、引き続きマルチプレイを継続させることが可能となる。
【0019】
<<サーバー装置10の構成について>>
図2は、サーバー装置10の機能上の構成を示すブロック図である。サーバー装置10は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する情報処理装置(例えば、ワークステーションやパーソナルコンピューター等)である。サーバー装置10は、プレイヤー端末20から各種のコマンド(リクエスト)を受信すると、プレイヤー端末20上で動作可能なゲームプログラム・各種データや、プレイヤー端末20の規格に合わせたマークアップ言語(HTML等)で作成されたWebページ(ゲーム画面等)を送信(レスポンス)する。サーバー装置10は、制御部11と、記憶部12と、入力部13と、表示部14と、通信部15と、を有する。
【0020】
制御部11は、各部間のデータの受け渡しを行うと共に、サーバー装置10全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。本実施形態の制御部11は、少なくとも、ログイン管理処理部111、エントリー処理部112、マッチング処理部113、ゲーム進行処理部114、カウント処理部115、通信状況評価処理部116、及び、画面データ生成処理部117を備える。
【0021】
ログイン管理処理部111は、プレイヤーの対戦ゲームへのログインを管理する処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるログイン管理処理部111は、ログイン操作を行なったプレイヤーの認証処理を行なう。
【0022】
エントリー処理部112は、対戦ゲームにおけるエントリーに関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるエントリー処理部112は、対戦ゲームへの参加を希望する複数プレイヤーの参加登録を受け付ける。
【0023】
マッチング処理部113は、対戦ゲームにおけるマッチングに関する各種処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるマッチング処理部113は、参加登録された複数プレイヤーの中から、互いに対戦相手となる複数のプレイヤー(例えば、2人のプレイヤー)をマッチングさせる。
【0024】
ゲーム進行処理部114は、ゲームプログラムに従って対戦ゲームを進行させる処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるゲーム進行処理部114は、プレイヤーの操作入力を受け付けると、その操作内容に基づき対戦ゲームを進行させる。
【0025】
カウント処理部115は、プレイヤー端末20との通信が切断された回数をカウントする処理を実行する機能を有している。本実施形態におけるカウント処理部115は、所定の監視期間(一定期間)において、マッチングされたプレイヤーが操作するプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断された回数である通信切断回数をプレイヤー毎にカウントする。なお、カウント処理部115は、所定の監視期間(一定期間)が経過する度に、これまでにカウントされた通信切断回数をリセットしてもよい。
【0026】
通信状況評価処理部116は、プレイヤーの対戦中の通信状況を評価する処理を実行する機能を有している。本実施形態における通信状況評価処理部116は、プレイヤーの通信切断回数が多いほど悪質なプレイヤーであるものとして与えられるペナルティを多くし、かつ、プレイヤーの通信切断回数が少ないほど良質なプレイヤーであるものとして与えられる褒賞を多くする。
【0027】
画面データ生成処理部117は、ゲーム画面をプレイヤー端末20に表示させるための画面データを生成する処理を実行する機能を有している。本実施形態における画面データ生成処理部117は、ゲーム画面に対応する画面データとしてHTMLデータを生成する。
【0028】
記憶部12は、システムプログラムが記憶された読み取り専用の記憶領域であるROM(Read Only Memory)と、制御部11による演算処理のワーク領域として使用される書き換え可能な記憶領域であるRAM(Random Access Memory)とを有しており、例えば、フラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性記憶装置によって実現される。本実施形態における記憶部12は、少なくともキャラクター情報、クエスト情報、プレイヤー情報、エントリー情報、マッチング情報、及び、ログインボーナス情報を記憶する。なお、これら各種情報については追って詳述する。
【0029】
入力部13は、システム管理者等がゲームサービスに関する各種データ(例えば、キャラクター情報、クエスト情報、ログインボーナス情報等)を入力するためのものであり、例えば、キーボードやマウス等によって実現される。
【0030】
表示部14は、制御部11からの指令に基づいてシステム管理者用の操作画面を表示するためのものであり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。
【0031】
通信部15は、プレイヤー端末20との間で通信を行うためのものであり、プレイヤー端末20から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部11の指令に応じて各種データや信号をプレイヤー端末20へ送信する送信部として機能とを有している。通信部15は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。
【0032】
図3は、キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。このキャラクター情報には、キャラクターIDに対応付けて、少なくとも、キャラクター名、レアリティ、及び、最大攻撃力、最大防御力、最大体力(最大HP)、初期攻撃力、初期防御力、初期体力(初期HP)等の能力パラメーターが設定されている。
【0033】
図4は、クエスト情報のデータ構造例を示す図である。このクエスト情報には、クエストIDに対応付けて、少なくとも、クエスト名、消費コイン、難易度、出現キャラクター、クリア報酬が設定されている。消費コインは、そのクエストでゲームプレイする際に消費されるコインの枚数を示す情報である。つまり、そのクエストでゲームプレイするためには、プレイヤーの所有するコインの枚数がその消費コイン以上であることが必要となる。難易度は、そのクエストの難しさを示す情報である。出現キャラクターは、そのクエストで対戦相手として出現する敵キャラクターを示す情報である。クリア報酬は、敵キャラクターを倒すことでクエストをクリアした際に獲得できる報酬を示す情報である。
【0034】
図5は、プレイヤー情報のデータ構造例を示す図である。このプレイヤー情報には、プレイヤーIDに対応付けて、少なくとも、プレイヤー名、所有コイン、所有キャラクター情報、プレイヤーキャラクター、通信状況情報、プレイヤー評価が設定されている。所有コインは、プレイヤーが所有するコインの枚数を示す情報である。所有キャラクター情報は、プレイヤーが所有するキャラクター(以下、「所有キャラクター」ともいう)に関する情報である。プレイヤーキャラクターは、プレイヤーが対戦中に使用する自己のキャラクターを示す情報である。各プレイヤーは、自己の所有キャラクターの中から選択したいずれかのキャラクターをプレイヤーキャラクターに設定できる。通信状況情報は、プレイヤーがマルチプレイしている際の通信状況に関する情報である。プレイヤー評価は、マルチプレイ中の通信状況に基づき設定されたプレイヤーの評価を示す情報である。ここでは、対戦中に通信を意図的に切断したものと通信状況から推定されるプレイヤーには「悪質プレイヤー」が設定され、対戦中に通信切断を発生させていないものと通信状況から推定されるプレイヤーには「良質プレイヤー」が設定され、それ以外のプレイヤーには「一般プレイヤー」が設定されている。
【0035】
図6は、所有キャラクター情報のデータ構造例を示す図である。この所有キャラクター情報には、所有キャラクターのキャラクターIDに対応付けて、少なくとも、レベル、攻撃力、防御力、体力の各種パラメーターの現在値が設定されている。
【0036】
図7は、通信状況情報のデータ構造例を示す図である。この通信状況情報には、少なくとも、通信切断発生日、通信切断回数、電波強度が設定されている。通信切断発生日は、対戦中に通信切断が発生した日を示す情報である。通信切断回数は、その日において対戦中に通信が切断された回数を示す情報である。電波強度は、通信切断の発生直前にプレイヤー端末20から受信した電波の強度レベルを示す情報である。ここでは、対戦中に通信が切断された回数毎にプレイヤー端末20の電波強度が登録されている。
【0037】
図8は、エントリー情報のデータ構造例を示す図である。エントリー情報は、対戦ゲームにおいてエントリーされたプレイヤーに関する情報である。このエントリー情報には、エントリーIDに対応付けて、少なくとも、エントリーされたプレイヤー、エントリー日時が設定されている。
【0038】
図9は、マッチング情報のデータ構造例を示す図である。マッチング情報は、マッチングされた複数プレイヤーに関する情報である。このマッチング情報には、マッチIDに対応付けて、少なくとも、マッチングされたプレイヤー、プレイヤーキャラクター、対戦結果が設定されている。プレイヤーキャラクターは、マッチングされた各プレイヤーが対戦中に使用する自己のキャラクターを示す情報である。対戦結果は、マルチプレイの結果を示す情報である。対戦相手のプレイヤーキャラクターを倒すことのできたプレイヤーには「勝利」が設定され、対戦相手によって自己のプレイヤーキャラクターが倒されてしまったプレイヤーには「敗北」が設定される。
【0039】
図10は、ログインボーナス情報のデータ構造例を示す図である。ログインボーナス情報は、ログイン時に与えられる報酬に関する情報である。このログインボーナス情報には、少なくとも、通信切断回数、評価内容、ログインボーナスが設定されている。通信切断回数は、所定の監視期間における通信切断回数の合計を示す情報である。評価内容は、プレイヤー評価を示す情報である。
【0040】
本実施形態では、通信切断回数が「0回」の場合、「良質プレイヤー」として評価されて「コイン30枚」のログインボーナスが与えられる。通信切断回数が「1回」の場合、「良質プレイヤー」として評価されて「コイン20枚」のログインボーナスが与えられる。通信切断回数が「2回」〜「9回」の場合、「一般プレイヤー」として評価されて「コイン10枚」のログインボーナスが与えられる。通信切断回数が「10回」〜「19回」の場合、「悪質プレイヤー」として評価されて「コイン5枚」のログインボーナスが与えられる。通信切断回数が「20回」〜「29回」の場合、「悪質プレイヤー」として評価されて「コイン3枚」のログインボーナスが与えられる。通信切断回数が「30回」以上の場合、「悪質プレイヤー」として評価されて「コイン1枚」のログインボーナスが与えられる。
【0041】
このように、「良質プレイヤー」のログインボーナスは、褒賞として「一般プレイヤー」のログインボーナスよりも多いコイン数が設定されている。その一方で、「悪質プレイヤー」には、ペナルティとして「一般プレイヤー」のログインボーナスよりも少ないコイン数が設定されている。そして、通信切断回数が多いほど「悪質プレイヤー」であるものとして与えられるペナルティを多くし、通信切断回数が少ないほど「良質プレイヤー」であるものとして与えられる褒賞を多くしている。
【0042】
<<プレイヤー端末20の構成について>>
図11は、プレイヤー端末20の機能上の構成を示すブロック図である。プレイヤー端末20は、プレイヤーが所持し利用することができる情報処理装置(例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末等)である。プレイヤー端末20は、Webブラウザ機能を有しているため、サーバー装置10から送信されたWebページ(ゲーム画面等)を画面表示することができる。プレイヤー端末20は、プレイヤー端末20全体の制御を行う端末制御部21と、各種データ・プログラムを記憶する端末記憶部22と、プレイヤーが操作入力を行うための端末入力部23と、ゲーム画面・操作画面を表示する端末表示部24と、サーバー装置10との間で情報通信を行う端末通信部25を有している。
【0043】
<<ゲームシステム1の動作について>>
<全体動作>
図12は、本実施形態にかかるゲームシステム1の動作例を説明するためのフローチャートである。
【0044】
先ず、プレイヤー端末20の端末制御部21は、サーバー装置10から送信された画面データに基づいて、対戦メニュー画面(不図示)を端末表示部24に表示させる(ステップS101)。この対戦メニュー画面には、ソロプレイを開始するための操作ボタンと、マルチプレイを開始するための操作ボタンが表示されている。
【0045】
プレイヤー端末20の端末制御部21は、この対戦メニュー画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによってソロプレイを行なうための操作ボタン又はマルチプレイを開始するための操作ボタンが選択入力されると、かかる操作情報に基づきゲームプレイの開始を要求するコマンド(ゲームプレイ開始要求)をサーバー装置10に送信する。
【0046】
次いで、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、プレイヤー端末20から送信されたゲームプレイ開始要求を受信すると、ソロプレイを行なうための操作ボタン及びマルチプレイを開始するための操作ボタンのうち、いずれの操作ボタンについて選択入力されたか判定する(ステップS102)。
【0047】
この判定により、マルチプレイを開始するための操作ボタンがプレイヤーによって選択されたと判定された場合には(ステップS102:マルチプレイ)、後述するステップS105へ処理を進める。これに対して、ソロプレイを行なうための操作ボタンがプレイヤーによって選択されたと判定された場合には(ステップS102:ソロプレイ)、次のステップS103へ処理を進める。
【0048】
次いで、サーバー装置10の画面データ生成処理部117は、ソロプレイを行なうための操作ボタンがプレイヤーによって選択された場合に(ステップS102:ソロプレイ)、クエスト選択画面のデータを生成する。そして、サーバー装置10の通信部15は、その生成されたクエスト選択画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20の端末制御部21は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することによってクエスト選択画面(不図示)を端末表示部24に表示させる(ステップS103)。このクエスト選択画面には、
図4に示すクエスト情報に基づいて、選択候補となる複数のクエスト名が一覧表示されている。
【0049】
プレイヤー端末20の端末制御部21は、このクエスト選択画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによってクエスト一覧の中からいずれかのクエストが選択入力されると、かかる操作情報に基づきソロプレイの開始を要求するコマンド(ソロプレイ開始要求)をサーバー装置10に送信する。
【0050】
次いで、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、プレイヤー端末20から送信されたソロプレイ開始要求を受信すると、
図4に示すクエスト情報に基づいて、プレイヤーによって選択されたクエストに設定された敵キャラクターとの対戦を開始させる(ステップS104)。なお、ソロプレイでは、この敵キャラクターがNPC(ノンプレイヤーキャラクター)に設定されているため、プレイヤーはコンピューターを対戦相手とする対戦プレイを行なうことになる。
【0051】
次いで、サーバー装置10のエントリー処理部112は、マルチプレイを行なうための操作ボタンがプレイヤーによって選択された場合に(ステップS102:マルチプレイ)、そのプレイヤーをエントリーするためのエントリー処理を行なう(ステップS105)。
【0052】
具体的には、サーバー装置10のエントリー処理部112は、マルチプレイを行なうための操作ボタンがプレイヤーによって選択されると、そのプレイヤーをマルチプレイへの参加を希望するプレイヤーとして参加登録を行なう。すなわち、
図8に示すエントリー情報に各種情報が設定登録される。
【0053】
次いで、サーバー装置10のマッチング処理部113は、複数のプレイヤーがエントリーされた後に、互いに対戦相手となるプレイヤー同士をマッチングするためのマッチング処理を行なう(ステップS106)。
【0054】
具体的には、サーバー装置10のマッチング処理部113は、
図8に示すエントリー情報を参照し、参加登録された複数のプレイヤーの中から2人ずつプレイヤーを選択しマッチングする。そして、マッチング処理部113は、マッチングされたプレイヤーを2人ずつまとめて
図9に示すマッチング情報に登録すると共に、
図8に示すエントリー情報からそれぞれ削除する。
【0055】
次いで、サーバー装置10の画面データ生成処理部117は、互いに対戦相手となるプレイヤー同士のマッチングが完了すると、マッチング完了画面のデータを生成する。そして、サーバー装置10の通信部15は、その生成されたマッチング完了画面のデータを、ネットワークを介してマッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20の端末制御部21は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することによってマッチング完了画面(不図示)を端末表示部24に表示させる(ステップS107)。このマッチング完了画面には、マッチングされた対戦相手を確認するための操作ボタンが表示されている。
【0056】
プレイヤー端末20の端末制御部21は、このマッチング完了画面が端末表示部24に表示されている際に、プレイヤーによって操作ボタンが選択入力されると、かかる操作情報に基づきマルチプレイの開始を要求するコマンド(マルチプレイ開始要求)をサーバー装置10に送信する。
【0057】
次いで、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、マッチングされた各プレイヤーのプレイヤー端末20から送信されたマルチプレイ開始要求をそれぞれ受信すると、
図5に示すプレイヤー情報に基づいて、自己のプレイヤーキャラクターとマッチングされた対戦相手のプレイヤーキャラクターとの対戦を開始させる(ステップS108)。
【0058】
<マルチプレイの動作例(その1)>
図13は、本実施形態にかかるマルチプレイの動作例(その1)を説明するためのフローチャートである。
【0059】
先ず、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたか否かを判定する(ステップS201)。
【0060】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、互いにマッチングされたプレイヤー同士による対戦が通信ネットワークを介して行われている際、マッチングされた各プレイヤーのプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)をそれぞれ定期的に受信することができた場合には、マッチングされた各プレイヤーのプレイヤー端末20との通信が接続されていると判定する。これに対し、マッチングされたいずれかのプレイヤーのプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)を一定期間(例えば10秒間)に亘って受信することができなかった場合には、そのプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたものと判定する。
【0061】
この判定により、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に接続されていると判定された場合には(ステップS201:NO)、後述するステップS205へ処理を進める。その一方で、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたと判定された場合には(ステップS201:YES)、次のステップS202へ処理を進める。
【0062】
次いで、サーバー装置10のカウント処理部115は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたと判定された場合に(ステップS201:YES)、そのプレイヤーの通信切断回数をカウントする(ステップS202)。
【0063】
具体的には、サーバー装置10のカウント処理部115は、
図5に示すプレイヤー情報を参照してそのプレイヤーの通信状況情報(
図7参照)を取得すると、その取得した通信状況情報の更新を行なってそのプレイヤーの通信切断回数を1つカウントアップする。
【0064】
次いで、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、その通信が切断されたプレイヤー端末20との通信がその切断から所定期間内に回復したか否かを判定する(ステップS203)。
【0065】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されてから所定期間内(例えば30秒間)に、その通信が切断されていたプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)を再び受信することができた場合には、そのプレイヤー端末20との通信接続が回復したと判定する。これに対し、所定期間内(例えば30秒間)に、その通信が切断されていたプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)を再び受信することができなかった場合には、そのプレイヤー端末20との通信接続が回復しなかったものと判定する。
【0066】
この判定により、その通信が切断されたプレイヤー端末20との通信がその切断から所定期間内に回復しなかったと判定された場合には(ステップS203:NO)、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、その通信が切断されたプレイヤー端末20を操作するプレイヤーの敗北を決定する(ステップS204)。
【0067】
その一方で、その通信が切断されたプレイヤー端末20との通信がその切断から所定期間内に回復したと判定された場合には(ステップS203:YES)、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、互いにマッチングされたプレイヤー同士による対戦を継続させる(ステップS205)。
【0068】
次いで、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、互いにマッチングされたプレイヤー同士による対戦が継続している際に、その互いにマッチングされたプレイヤーのうち、いずれか一方のプレイヤーが他方のプレイヤーを倒したか否かを判定する(ステップS206)。
【0069】
すなわち、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、
図5に示すプレイヤー情報を参照し、各プレイヤーのプレイヤーキャラクターをそれぞれ特定する。そして、サーバー装置10のゲーム進行処理部114は、
図6に示す所有キャラクター情報に設定された体力パラメーターを参照して、それぞれ特定されたプレイヤーキャラクターのうち、いずれか一方のプレイヤーキャラクターの体力パラメーターが所定値以下(例えばゼロ以下)であるか否かを判定する。そして、いずれか一方のプレイヤーキャラクターの体力パラメーターが所定値以下(例えばゼロ以下)であると判定された場合には、一方のキャラクターが他方のプレイヤーキャラクターによって倒されたことになるので、他方のプレイヤーキャラクターを操作するプレイヤーの勝利が決定される。
【0070】
なお、このマルチプレイでは、対戦に勝利したプレイヤーに対して勝利報酬(コイン等)が付与される。また、対戦した各プレイヤーは、所定の獲得率に基づいて、プレイ報酬(キャラクター等)を獲得することができる。
【0071】
この判定により、いずれか一方のプレイヤーが他方のプレイヤーを倒したと判定された場合には(ステップS206:YES)、この処理を終了する。これに対して、いずれか一方のプレイヤーが他方のプレイヤーを未だ倒していないと判定された場合には(ステップS206:NO)、上述したステップS201の処理に戻り、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたか否かが判定されることになる。
【0072】
<マルチプレイの動作例(その2)>
図14は、本実施形態にかかるマルチプレイの動作例(その2)を説明するためのフローチャートである。
【0073】
このマルチプレイの動作例(その2)では、上述したマルチプレイの動作例(その1)とは異なり、人為的な通信切断であるものと推定できる場合に限って通信切断回数をカウントするようにした。なお、
図14に示すステップS304〜ステップS307の処理については、上述した
図13に示すステップS203〜ステップS206の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0074】
先ず、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたか否かを判定する(ステップS301)。
【0075】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、互いにマッチングされたプレイヤー同士による対戦が通信ネットワークを介して行われている際、マッチングされた各プレイヤーのプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)をそれぞれ定期的に受信することができた場合には、マッチングされた各プレイヤーのプレイヤー端末20との通信が接続されていると判定する。これに対し、マッチングされたいずれかのプレイヤーのプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)を一定期間(例えば10秒間)に亘って受信することができなかった場合には、そのプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたものと判定する。
【0076】
この判定により、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に接続されていると判定された場合には(ステップS301:NO)、後述するステップS306へ処理を進める。その一方で、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたと判定された場合には(ステップS301:YES)、次のステップS302へ処理を進める。
【0077】
次いで、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20との通信が対戦中に切断されたと判定された場合に(ステップS301:YES)、人為的な通信切断であるか否かを判定する(ステップS302)。
【0078】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20から正常に通信動作していることを示すデータ信号(キープアライブ信号)を定期的に受信すると共に、そのプレイヤー端末20の電波強度データを受信する。そして、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、定期的に受信した電波強度データを記憶部12にそれぞれ記憶しておく。この電波強度データには、3段階の強度レベル(レベル3>レベル2>レベル1)が設定されている。そして、プレイヤー端末20の電波強度が強いほど通信接続が安定することになるため、対戦中に通信切断が発生しにくい状態にある。
【0079】
そのため、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度がレベル3又はレベル2である場合には、電波強度が強く通信接続が安定している状態であるにもかかわらず通信切断が発生していることから、人為的な通信切断であるものと判定する。その一方で、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度がレベル1である場合には、人為的な通信切断ではなく、通信環境による通信切断(例えば、プレイヤーが電車や自動車の車内でゲームプレイをしている際に、その車両がトンネル内に移動したことによって通信切断が発生した場合等)であるものと判定する。
【0080】
この判定により、人為的な通信切断でないと判定された場合には(ステップS302:NO)、後述するステップS304へ処理を進める。その一方で、人為的な通信切断であると判定された場合には(ステップS302:YES)、次のステップS303へ処理を進める。
【0081】
次いで、サーバー装置10のカウント処理部115は、人為的な通信切断であると判定された場合に(ステップS302:YES)、そのプレイヤーの通信切断回数をカウントする(ステップS303)。
【0082】
具体的には、サーバー装置10のカウント処理部115は、
図5に示すプレイヤー情報を参照してそのプレイヤーの通信状況情報(
図7参照)を取得すると、その取得した通信状況情報の更新を行なってそのプレイヤーの通信切断回数を1つカウントアップする。なおこの際、
図7に示す通信状況情報には、対戦中に通信が切断された回数に対応付けて、そのプレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度が設定される。
【0083】
<プレイヤー評価>
図15は、本実施形態にかかるプレイヤー評価に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0084】
本実施形態では、所定の監視期間(例えば、1週間のイベント期間)が経過すると、対戦中に意図的に通信を切断することを繰り返すような悪質なプレイヤーであるか、対戦中に通信切断をほとんど発生させないような良質なプレイヤーであるか、又は、それ以外の一般的なプレイヤーであるかについて、各プレイヤーの評価を行なう。
【0085】
先ず始めに、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、プレイヤーの通信切断回数が第1閾値(悪質プレイヤーか否かを決定するための閾値)を上回るか否かを判定する(ステップS401)。
【0086】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、
図5に示すプレイヤー情報を参照してそのプレイヤーの通信状況情報(
図7参照)を取得すると、その取得した通信状況情報を参照して監視期間における通信切断回数の合計を求める。そして、その通信切断回数の合計が第1閾値を上回るか否かを判定する。ここでは、第1閾値として「10回」が設定されている。
【0087】
この判定により、プレイヤーの通信切断回数が第1閾値を上回ると判定された場合には(ステップS401:YES)、サーバー装置10の通信状況評価処理部116はそのプレイヤーを「悪質プレイヤー」であるものとして
図5に示すプレイヤー情報に設定する(ステップS402)。このように、そのプレイヤーを「悪質プレイヤー」に設定することで、対戦中の意図的な通信切断に対するペナルティが設定されることになる。その一方で、プレイヤーの通信切断回数が第1閾値を上回らないと判定された場合には(ステップS401:NO)、ステップS403へ処理を進める。
【0088】
次いで、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、プレイヤーの通信切断回数が第1閾値を上回らないと判定された場合に(ステップS401:NO)プレイヤーの通信切断回数が第2閾値(良質プレイヤーか否かを決定するための閾値)を下回るか否かを判定する(ステップS403)。
【0089】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、
図5に示すプレイヤー情報を参照してそのプレイヤーの通信状況情報(
図7参照)を取得すると、その取得した通信状況情報を参照して監視期間における通信切断回数の合計を求める。そして、その通信切断回数の合計が第2閾値を下回るか否かを判定する。ここでは、第2閾値として「1回」が設定されている。
【0090】
この判定により、プレイヤーの通信切断回数が第2閾値を下回ると判定された場合には(ステップS403:YES)、サーバー装置10の通信状況評価処理部116はそのプレイヤーを「良質プレイヤー」であるものとして
図5に示すプレイヤー情報に設定する(ステップS404)。このように、そのプレイヤーを「良質プレイヤー」に設定することで、対戦中の通信切断を発生させることなく正しく対戦プレイしたことに対する褒賞が設定されることになる。その一方で、プレイヤーの通信切断回数が第2閾値を下回らないと判定された場合には(ステップS403:NO)、ステップS405へ処理を進める。
【0091】
次いで、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、プレイヤーの通信切断回数が第2閾値を下回らないと判定された場合に(ステップS403:NO)、そのプレイヤーを「一般プレイヤー」であるものとして
図5に示すプレイヤー情報に設定する(ステップS405)。
【0092】
<プレイヤー評価に基づくペナルティ又は褒賞の付与>
図16は、本実施形態にかかるプレイヤー評価に基づくペナルティ又は褒賞の付与に関する動作例を説明するためのフローチャートである。
【0093】
先ず、サーバー装置10のログイン管理処理部111は、プレイヤーが操作するプレイヤー端末20から送信された対戦ゲームへのログイン要求を受け付けると(ステップS501)、そのプレイヤーについてログイン認証を行なう(ステップS502)。
【0094】
次いで、サーバー装置10の通信状況評価処理部は、プレイヤーのログイン認証が正常に行われると、プレイヤー評価に基づくペナルティ又は褒賞としてのログインボーナスを付与する(ステップS503)。
【0095】
具体的には、サーバー装置10の通信状況評価処理部は、
図5に示すプレイヤー情報に設定されたプレイヤー評価を参照して、そのプレイヤーが「悪質プレイヤー」、「良質プレイヤー」、「一般プレイヤー」のうち、どれに設定されているかを特定する。
【0096】
そして、サーバー装置10の通信状況評価処理部は、
図10に示すログインボーナス情報に基づき、そのプレイヤーが「悪質プレイヤー」として設定されている場合には、ペナルティとして通常のログインボーナス(コイン)よりも少ないログインボーナス(コイン)を付与し、
図5に示すプレイヤー情報に設定された所有コインを更新する。
【0097】
本実施形態では、通信切断回数が多いほど「悪質プレイヤー」であるものとして与えられるペナルティを多くしている。例えば、
図10に示すように、監視期間における通信切断回数の合計が「10回」の「悪質プレイヤー」の場合には「コイン5枚」がログインボーナスとして付与され、監視期間における通信切断回数の合計が「20回」の「悪質プレイヤー」の場合には「コイン3枚」がログインボーナスとして付与され、監視期間における通信切断回数の合計が「30回」の「悪質プレイヤー」の場合には「コイン1枚」がログインボーナスとして付与される。
【0098】
また、サーバー装置10の通信状況評価処理部は、
図10に示すログインボーナス情報に基づき、そのプレイヤーが「良質プレイヤー」として設定されている場合には、褒賞として通常のログインボーナス(コイン)よりも多いログインボーナス(コイン)を付与し、
図5に示すプレイヤー情報に設定された所有コインを更新する。
【0099】
本実施形態では、通信切断回数が少ないほど「良質プレイヤー」であるものとして与えられる褒賞を多くしている。例えば、
図10に示すように、監視期間における通信切断回数の合計が「0回」の「良質プレイヤー」の場合には「コイン30枚」がログインボーナスとして付与され、通信切断回数が「1回」の「良質プレイヤー」の場合には「コイン20枚」がログインボーナスとして付与される。
【0100】
また、サーバー装置10の通信状況評価処理部は、
図10に示すログインボーナス情報に基づき、そのプレイヤーが「一般プレイヤー」として設定されている場合には、通常のログインボーナス(コイン)を付与し、
図5に示すプレイヤー情報に設定された所有コインを更新する。
【0101】
次いで、サーバー装置10の画面データ生成処理部117は、このようにしてペナルティ又は褒賞としてのログインボーナスがプレイヤーに対して付与されると、ログイン通知画面のデータを生成する。そして、サーバー装置10の通信部15は、その生成されたログイン通知画面のデータを、ネットワークを介して要求元のプレイヤー端末20に送信する。その後、プレイヤー端末20の端末制御部21は、サーバー装置10から送信された画面データを受信すると、この画面データを解析することによってログイン通知画面を端末表示部24に表示させる(ステップS504)。
【0102】
図17は、ログイン通知画面50の一例を示す図である。このログイン通知画面50には、ログインボーナス表示領域51と、お知らせ表示領域52が表示されている。ログインボーナス表示領域51には、対戦ゲームにログインしたプレイヤーが獲得したログインボーナスが表示されている。また、お知らせ表示領域52には、通信環境の良い場所でマルチプレイすることを促すメッセージや、対戦中に通信切断を発生させない良質プレイヤーになるように誘導するためのメッセージが表示されている。
【0103】
以上のとおり、本実施形態に係るゲームシステム1によれば、マッチングされたプレイヤーが対戦中に通信切断を発生させた通信切断回数が、所定の監視期間においてカウントされる。そして、その通信切断回数が多いプレイヤーは、「悪質プレイヤー」に設定され、ペナルティとして少ないログインボーナスが与えられる。その一方で、その通信切断回数が少ないプレイヤーは、「良質プレイヤー」に設定され、褒賞として多いログインボーナスが与えられる。そのため、「悪質プレイヤー」は、多いログインボーナスを獲得するべく「良質プレイヤー」になろうとするので、その「悪質プレイヤー」を排除しなくても、対戦中に通信切断を発生させることを積極的に辞めるようになると考えられる。このようにして、「良質プレイヤー」になるように「悪質プレイヤー」を誘導することで、引き続きマルチプレイを継続させることが可能となる。
【0104】
===その他の実施形態===
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0105】
<プレイヤー評価>
上記の本実施形態では、
図15において、3段階(対戦中に意図的に通信を切断することを繰り返すような「悪質プレイヤー」、対戦中に通信切断をほとんど発生させないような「良質プレイヤー」、又は、それ以外の「一般プレイヤー」)で各プレイヤーの評価を行なう場合を例に挙げて説明したが、2段階(「悪質プレイヤー」、又は、それ以外の良質なプレイヤー(つまり、「良質プレイヤー」+「一般プレイヤー」))で各プレイヤーの評価を行なっても良い。
そして、
図15において、3段階で各プレイヤーの評価を行なう場合に、通信切断回数の合計が10回(第1閾値)以上のプレイヤーを「悪質プレイヤー」として評価し、通信切断回数の合計が1回(第2閾値)以下のプレイヤーを「良質プレイヤー」として評価し、それ以外を「一般プレイヤー」として評価した。これに対して、2段階で各プレイヤーの評価を行なう場合には、通信切断回数の合計が10回(所定回数)を超えるプレイヤーを「悪質プレイヤー」として評価し、通信切断回数の合計が10回(所定回数)を超えないプレイヤーを「それ以外の良質なプレイヤー」として評価しても良い。
さらに、
図16において、3段階で各プレイヤーの評価を行なう場合に、
図10に示すログインボーナス情報に基づき、「悪質プレイヤー」、「良質プレイヤー」、「一般プレイヤー」のそれぞれに対してログインボーナス(報酬)をペナルティ又は褒賞として与えた。これに対して、2段階で各プレイヤーの評価を行なう場合には、通信切断回数が10回を超える「悪質プレイヤー」に対して、通信切断回数が10回を超えない「それ以外の良質なプレイヤー」よりも不利となるログインボーナス(報酬)をペナルティとして与えても良い。
【0106】
<ペナルティ・褒賞>
上記の本実施形態では、「悪質プレイヤー」に対するペナルティとして少ないログインボーナスを付与する一方で、「良質プレイヤー」に対する褒賞として多いログインボーナスを付与する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0107】
例えば、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マルチプレイ時の通信切断回数が多いほど、プレイヤーがクエストを選択してソロプレイを行なった際に、そのプレイ結果として与えられるクリア報酬(例えば、コイン等)を多く減らし(ペナルティ)、かつ、マルチプレイ時の通信切断回数が少ないほど、そのソロプレイの結果として与えられるクリア報酬(例えば、コイン等)を多く増やす(褒賞)ことも可能である。
【0108】
また例えば、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マルチプレイ時の通信切断回数が多いほど、その後のマルチプレイを行なう際に、一定期間(例えば、3日間)に限り、プレイ結果として獲得可能なプレイ報酬(例えば、キャラクター等)の獲得率を大きく低下させ(ペナルティ)、かつ、マルチプレイ時の通信切断回数が少ないほど、その後のマルチプレイを行なう際に、プレイ結果として獲得可能なプレイ報酬(例えば、キャラクター等)の獲得率を大きく上昇させる(褒賞)ことも可能である。
【0109】
また例えば、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マルチプレイ時の通信切断回数が多いほど、プレイ結果として獲得可能なプレイ報酬(例えば、キャラクター等)のパラメーター(レアリティ、攻撃力、防御力、体力など)大きく低下させ(ペナルティ)、かつ、マルチプレイ時の通信切断回数が少ないほど、プレイ結果として獲得可能なプレイ報酬(例えば、キャラクター等)のパラメーターを大きく上昇させる(褒賞)ことも可能である。
【0110】
<プレイヤー評価の自動化>
上記の本実施形態では、
図15に示すステップS401の処理において、所定の監視期間における通信切断回数の合計が第1閾値を上回るか否かによって「悪質プレイヤー」を判定する場合を例に挙げて説明したが、この際、監視期間における各プレイヤーの通信切断回数の平均値から、その第1閾値を自動的に決定することも可能である。
例えば、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、監視期間における各プレイヤーの通信切断回数の平均値が「5回」であると算出できたときに、その2倍である「10回」を第1閾値として自動的に決定する。このようにすることで、各プレイヤーの通信状況に応じた「悪質プレイヤー」を自動的に定めることができる。
また、上記の本実施形態では、所定の監視期間を自動的に決定することも可能である。例えば、1ヶ月のイベント期間内において1日1回だけマルチプレイを行なうイベントを行なう対戦ゲームの場合、監視期間を「1ヶ月」に自動的に決定し、1ヶ月のイベント期間内において1日5回だけマルチプレイを行なうイベントを行なう対戦ゲームの場合には、監視期間を「1週間」に自動的に決定する。このようにすることで、対戦ゲームのイベント特性等に応じた監視期間を自動的に定めることができる。
なお、2段階(「悪質プレイヤー」、又は、「それ以外の良質なプレイヤー」)で各プレイヤーの評価を行なう場合にも、3段階(「悪質プレイヤー」、「良質プレイヤー」、又は、「一般プレイヤー」)で各プレイヤーの評価を行なう場合と同様にして、プレイヤー評価を自動化できる。
【0111】
<人為的な通信切断であるか否かの判定>
上記の本実施形態では、
図14に示すステップS302の処理において、プレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度データを用いて人為的な通信切断であるか否かを判定する場合を例に挙げて説明したが、この際、プレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した位置データを用いて人為的な通信切断であるか否かを判定することも可能である。
例えば、サーバー装置10の通信状況評価処理部116は、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した位置データからプレイヤーの移動距離を求め、その移動距離が所定値よりも小さい場合には、プレイヤーがほとんど移動していないにもかかわらず通信切断が発生していることから、人為的な通信切断であるものと判定する。その一方で、マッチングされたプレイヤーのプレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した位置データから移動距離を求め、その移動距離が所定値よりも大きい場合には、人為的な通信切断ではなく、通信環境による通信切断(例えば、プレイヤーが電車や自動車の車内でゲームプレイをしている際に、その車両がトンネル内に移動したことによって通信切断が発生した場合等)であるものと判定する。
【0112】
また、上記の本実施形態では、
図14に示すステップS303の処理において、対戦中に通信切断が発生した通信切断回数をカウントする際に、プレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度がレベル3であるときには通信切断回数を「1回」としてカウントし、プレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度がレベル2であるときには通信切断回数を「2/3回」としてカウントし、プレイヤー端末20から通信切断の直前に受信した電波強度がレベル1であるときには通信切断回数を「1/3回」としてカウントしても良い。これにより、プレイヤー端末20の電波状況に応じた通信切断回数をカウントすることができるので、より厳密に「悪質プレイヤー」を特定することができる。
【0113】
<通知画面>
上記の本実施形態では、ログインの際の通知画面(ログイン通知画面50)において、そのプレイヤーが「悪質プレイヤー」であることを表示しても良い。このように表示することで、より具体的に「悪質プレイヤー」であることを認識させた上で、「良質プレイヤー」になるように誘導することができる。
【0114】
<ゲームコンテンツ>
上記の本実施形態では、キャラクターカードを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゲームコンテンツは、電子的なゲームデータであれば良く、キャラクター自体、フィギュア、ゲームで使用される道具・アビリティ等のアイテムなどであっても良い。
【0115】
<サーバー装置>
上記の本実施形態では、サーバー装置の一例として1台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1を例に挙げて説明したが、これに限らず、サーバー装置の一例として複数台のサーバー装置10を備えたゲームシステム1としても良い。すなわち、複数台のサーバー装置10がネットワーク2を介して接続され、各サーバー装置10が各種処理を分散して行うようにしても良い。なお、サーバー装置10はコンピューターの一例である。
【0116】
<情報処理装置>
上記の本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムに基づきサーバー装置10及びプレイヤー端末20を協働させて各種情報処理を実行する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、情報処理装置としてのプレイヤー端末20単体、または、サーバー装置10単体が、ゲームプログラムに基づき上記の各種情報処理を実行するようにしても良い。
また、情報処理装置としての機能の一部をプレイヤー端末20が担う構成としても良い。この場合には、サーバー装置10及びプレイヤー端末20が情報処理装置を構成する。
なお、情報処理装置はプロセッサー及びメモリを備えるコンピューターの一例である。
【解決手段】サーバー装置は、通信ネットワークを介して対戦が行われる対戦ゲームにおいて互いに対戦相手となるプレイヤー同士をマッチングするマッチング処理部113と、マッチングされたプレイヤーが操作するプレイヤー端末との通信が対戦中に切断された回数である通信切断回数をプレイヤー毎にカウントするカウント処理部115と、通信切断回数が所定回数を超えた悪質なプレイヤーに対して、通信切断回数が所定回数を超えないプレイヤーよりも不利となる報酬をペナルティとして与える通信状況評価処理部116を備える。