特許第6248294号(P6248294)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248294
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】情報提供システム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20171211BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20171211BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   G01C21/26 C
   G09B29/00 A
   G09B29/10 A
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-129902(P2013-129902)
(22)【出願日】2013年6月20日
(65)【公開番号】特開2015-4579(P2015-4579A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2016年6月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100067873
【弁理士】
【氏名又は名称】樺山 亨
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100090103
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 章悟
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】下田 智一
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 政義
(72)【発明者】
【氏名】前間 浩二
(72)【発明者】
【氏名】日浦 亮太
(72)【発明者】
【氏名】坂井 康彦
(72)【発明者】
【氏名】大嶋 京子
【審査官】 白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−093148(JP,A)
【文献】 特開2013−089173(JP,A)
【文献】 特開2010−026951(JP,A)
【文献】 特開2011−107977(JP,A)
【文献】 特開2009−230514(JP,A)
【文献】 特開2003−083759(JP,A)
【文献】 特開2006−258656(JP,A)
【文献】 特開2012−037354(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0228196(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/26
G09B 29/00
G09B 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される情報機器に記憶される地図データと、
ユーザが前記地図データ内の任意の地点を登録する登録手段と、
前記車両が前記任意の地点を基準点とする所定の報知エリアに入った場合に前記任意の地点に接近したことを報知する報知手段と、
を備える情報提供システムにおいて、
前記地図データの地図領域をメッシュ状に区切ることで複数の単位区画を設定し、該単位区画毎に情報蓄積部を設ける行動履歴蓄積手段と、
前記情報機器が検出した現在の車両の位置情報より該車両が前記単位区画の内のいずれに滞在するかを判定する位置判定手段と、
前記単位区画の前記情報蓄積部に前記車両が滞在する滞在時間もしくは滞在頻度に基づく蓄積点数を蓄積する滞在履歴蓄積手段と、
前記基準点を含む前記単位区画の前記蓄積点数に基づいて、該基準点に応じた前記報知エリアの領域を変更する領域変更手段と、
を備えることを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報提供システムにおいて、
前記領域変更手段は、前記基準点を含む前記単位区画の前記蓄積点数が小さいほど該基準点に応じた前記報知エリアを大きく変更することを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の情報提供システムにおいて、
前記行動履歴蓄積手段を有する外部サーバを備え、該外部サーバがネットワーク経由で前記情報機器に接続されることを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の情報提供システムにおいて、
前記情報提供システムの情報機器は車両のナビゲーション装置であることを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の情報提供システムにおいて、
前記情報提供システムの情報機器は車両搭載のパーソナルコンピュータであることを特徴とする情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が位置情報を検出可能な情報機器、例えば、カーナビゲーションシステムを用いることで、利用者の移動位置情報に加え、特定の場所へ移動したことを契機にして、利用者自身が登録した情報や第三者が伝えたい情報を送信可能な情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体に搭載される様々な情報機器、例えばカーナビゲーションシステムでは、GPSによって捕捉した自車位置近辺の情報を、情報センタやFM文字多重放送やCD−ROMにアクセスして取り込み、ディスプレイに表示させるサービスを実現している。
このように現在実現されている情報機器による情報提供サービスでは、利用者が使用する情報機器の現在位置を特定し、その現在位置に関連する情報を利用者に提供する。
例えば、引用文献1に開示の目的地情報報知装置では、所定期間の走行履歴から車両の停止回数の多い目的地(施設)を順次記憶しておき、カテゴリ別に過去の停止回数が多い順に施設名、位置情報を取り込む。その上で、カテゴリ別に目的地に関する情報をディスプレイ上に表示する際には、車両の過去の停止回数の多い施設から施設情報を順次表示する。更に、車載の表示装置に過去の停止回数の多い施設を先に表示するモードに代えて、初めての施設を優先表示するモードも行える。ユーザが過去に停止した履歴がない店であると、始めてである旨を報知したり、車両の停止後に停止した位置の施設の情報を情報センタやCD−ROMにアクセスして取り込み、その施設の情報等を表示する。
【0003】
このように、情報提供システムでは、リマインド(思い起こさせること)を希望する送信情報と紐付いた特定位置情報を予め登録しておき、対応する情報機器が当該特定位置に近づいたか判定する。特定位置に情報機器が近づいた場合、その情報機器は特定位置に紐付いた送信情報を受け取り、表示装置によりその送信情報を表示してお知らせする(報知する)ようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3264206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の情報提供システムでは、送信情報を表示してお知らせするタイミング(リマインドタイミング)が、情報機器が登録した特定位置に対して一定距離以内に近づいた時をリマインド時点としている。しかし、お知らせするリマインドタイミングは登録する情報の内容によって最適なタイミングが異なる。
例えば、生活圏内での忘れてはいけない行動(ToDo)を送信情報としてお知らせする場合、次のように成る。即ち、買い物やポストに投函など生活圏内での通勤途中等になされなければいけないことを表示する場合は、例えば、特定位置に対して数百メートルの表示半径内に入るような極近い位置に達すると表示を行う。このような表示タイミングの設定により、表示情報を多数重ねて表示画面に表示するといった煩雑な表示画面の発生を抑制することが望ましい。
【0006】
これに対し、生活圏より離れた場所の送信情報をお知らせする場合、即ち、旅行などの機会に立寄りたい飲食店の場合、当該特定位置に近づいたとのリマインドタイミングの判断を数十〜数百km手前に設定する。このように生活圏より離れた場所に特定位置が設定される場合、早めに送信情報をお知らせし、これにより行動の準備を容易に行え、望ましい表示タイミングが得られる。
このように、送信情報をお知らせするリマインドタイミングは登録情報の内容によって最適なタイミングが異なることは明らかである。しかし、このような点を考慮せず、従来のリマインダー機能はリマインドタイミングを一定条件に設定している。なお、特許文献1の場合も、同様の問題を解決したものとはなっていない。
【0007】
本発明は以上のような課題に基づきなされたもので、目的とするところは、情報機器による送信情報をお知らせするリマインドタイミングを各送信情報の内容に応じて最適化できるようにした情報提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願請求項1の発明は、車両に搭載される情報機器に記憶される地図データと、ユーザが前記地図データ内の任意の地点を登録する登録手段と、前記車両が前記任意の地点を基準点とする所定の報知エリアに入った場合に前記任意の地点に接近したことを報知する報知手段と、を備える情報提供システムにおいて、前記地図データの地図領域をメッシュ状に区切ることで複数の単位区画を設定し、該単位区画毎に情報蓄積部を設ける行動履歴蓄積手段と、前記情報機器が検出した現在の車両の位置情報より該車両が前記単位区画の内のいずれに滞在するかを判定する位置判定手段と、前記単位区画の前記情報蓄積部に前記車両が滞在する滞在時間もしくは滞在頻度に基づく蓄積点数を蓄積する滞在履歴蓄積手段と、前記基準点を含む前記単位区画の前記蓄積点数に基づいて、該基準点に応じた前記報知エリアの領域を変更する領域変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本願請求項2の発明は、請求項1記載の情報提供システムにおいて、前記領域変更手段は、前記基準点を含む前記単位区画の前記蓄積点数が小さいほど該基準点に応じた前記報知エリアの領域を大きく変更することを特徴とする。
【0010】
本願請求項3の発明は、請求項1,又は2記載の情報提供システムにおいて、前記行動履歴蓄積手段を有する外部サーバを備え、該外部サーバがネットワーク経由で前記情報機器に接続されることを特徴とする。
【0011】
本願請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の情報提供システムにおいて、前記情報提供システムの情報機器は車両のナビゲーション装置であることを特徴とする。
【0012】
本願請求項5の発明は、請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の情報提供システムにおいて、前記情報提供システムの情報機器は車両搭載のパーソナルコンピュータであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、単位区画毎に、情報機器を搭載する車両の単位区画での滞在時間もしくは滞在頻度の算出値相当の蓄積点数値を更新する。更に、任意の地点を基準点とする所定の報知エリアの領域が設定され、その上で報知エリアの単位区画に情報機器搭載の車両が滞在するのを検出すると、滞在履歴蓄積部より当該基準点に関連付けてあるスポット情報等を呼び出し、その情報機器により報知を行う。
特に、情報機器による情報の報知に際し、単位区画の滞在時間もしくは滞在頻度に応じた蓄積点数値に基づきリマインド域半径を調整するので、煩雑で無駄となるような不適切情報の報知を排除可能であり、適切なスポット情報を報知できる。
【0014】
請求項2の発明は、運転者が操作する情報機器が頻繁に滞在し移動する日常の生活圏近傍の基準点に対するリマインド域半径を狭めることで、煩雑で不必要となる表示を抑える。しかも、生活圏より遠い基準点に対するリマインド域半径を大きくして遠隔地にあるリマインド位置の情報の表示を早めるように出来る。
【0015】
請求項3の発明は、外部サーバを設けるので、単位区画の区分け数量およびリマインド位置が設定された単位区画に関連付けているスポット情報の情報量を十分に確保できる。
【0016】
請求項4の発明は、情報提供システムで用いる情報機器が車両のナビゲーション装置であり、容易に搭載しその機能を発揮することが出来る。
【0017】
請求項5の発明は、情報提供システムで用いる情報機器が車両に搭載のパーソナルコンピュータであり、容易に搭載しその機能を発揮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の情報提供システムの機能ブロック図である。
図2図1の情報提供システムの制御部が行う地図領域をメッシュ状に区切り、多数の単位区画を設定する処理の説明図である。
図3図1の情報提供システムの制御部が行う滞在時間の点数―記号設定マップの機能説明図である。
図4図1の情報提供システムの制御部が行う滞在頻度の点数―記号設定マップの機能説明図である。
図5図2のメッシュ状に区切られた単位区画の情報蓄積部の拡大機能説明図である。
図6図2のメッシュ状に区切られた単位区画のリマインド位置に対するリマインド域半径の説明図である。
図7図1の情報提供システムが行う情報提供処理ルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の第1の実施の形態である情報提供システムについて説明する。
図1は、本発明に係る情報提供システムの構成を示す概要図である。
情報提供システムはユーザが乗る車両に搭載された情報機器であるカーナビゲーション装置(以下、「カーナビ」と略記する)1と、カーナビ1からの要求に応じて情報を送受信するためのサーバ2と、カーナビ1とサーバ2とをつなぐネットワーク3とを備える。
【0020】
サーバ2の通信は、無線基地局301を介して行われる。すなわち、カーナビ1からサーバ2に向けたデータは、先ず無線で無線基地局301に受信され、無線基地局301からネットワーク3を介してサーバ2に送られる。また、サーバ2からカーナビ1に向けたデータは、上記の逆の経路を伝わって、カーナビ1に送られる。
本実施形態に係るカーナビ1は、アンテナ181を有する無線部182、無線部182の送受信を制御する通信制御部183、GPSアンテナ184を有する位置情報検出部(GPS受信部)185、カーナビ制御部110とを備える。しかも、このカーナビ1は、カーナビ制御部110が、地図情報解析部12、滞在履歴算出部14、領域(報知エリア)登録手段15、移動位置判定手段16、表示制御部17、表示報知部171、操作入力部172の各機能部と信号の授受を行う。更に、カーナビ制御部110は各機能部との信号の授受を行うと共に、ネットワーク経由でサーバ2との信号の授受を行う機能を備える。
【0021】
無線部182は無線基地局301との間で無線電波を送受信する。通信制御部183は、位置情報送信手段として機能し、位置情報検出部(GPS受信部)185で受信した現在位置をサーバ2に送信する。更に、通信制御部183は要求送信手段として機能し、サーバ2に対してナビゲーションの要求を送信する。更に、通信制御部183はナビゲーション情報受信手段として機能し、サーバ2側のナビ情報生成部211で生成されたナビゲーション要求に対するナビゲーション情報を受信する。
カーナビ1の位置情報検出部(GPS受信部)185は、GPS受信部185からの位置情報を受信して現在位置を計測する位置情報検出手段を成している。地図情報解析部12は、サーバ2から送られてくる地図情報を解析し、自局の位置を書き入れる処理を行う。
【0022】
操作入力部(操作パネル)172は登録手段でもあり、オンフックキー、オフフックキー及びテンキーなどの複数の操作キーから構成される。各操作キーは、いずれも押圧面を有する接点開閉式のスイッチからなり、押圧面を押圧することにより端子間が導通されて所定の入力信号を出力でき、登録指令も入力されるようになっている。表示報知部171は報知手段としての機能を備え、表示制御部17の表示指令に応じて表示報知作動する、例えば、液晶ディスプレイにより構成されている。
表示制御部17は、カーナビ1の各種表示動作を制御する。例えば、サーバ2から取得した地図情報、経路情報を表示報知部171に表示させたり、使用者の操作入力部(操作パネル)172における操作に基づいて、表示報知部171に表示される地図情報の画像などを変化させたりする。特に、車両が後述の報知エリア(R半径の園内)内に入った場合に任意の地点に接近したことを報知する報知手段として機能する。
【0023】
カーナビ1側の領域(報知エリア)変更手段15は、ユーザが地図データの任意の地点(リマインド位置)rp(図6参照)を登録し、変更する際に、指示情報を操作入力部(操作パネル)172を用いてサーバ2側の登録手段としての報知エリア登録部213がデータベース4に登録するよう指示する。
カーナビ1側の位置判定手段である移動位置判定手段16は、カーナビ1(情報機器)の位置情報Pm(図6参照)を検出してカーナビ1搭載の車両が単位区画u(図2図6参照)に進入し、滞在するか否かを判定する。
【0024】
カーナビ1側の滞在履歴算出部14は滞在履歴を算出し、更新する手段として機能する。ここでは、単位区画u(図2図6参照)の情報蓄積部UM(図5参照)にカーナビ1搭載の車両が滞在する滞在時間Ptと、滞在頻度に基づく蓄積点数Pfとを演算し、これらデータA,Bをサーバ2の滞在履歴蓄積部6に送信し、そこで記憶媒体Mに蓄積処理する。なお、滞在履歴算出部14をサーバ2が持ち,単位区画の滞在時間と,滞在頻度に基づく蓄積点数とをサーバで演算し,蓄積しても良い。これにより,カーナビ1は現在地の情報を逐次サーバ2に送信するのみで,演算負荷や履歴を蓄積するメモリ容量を低減することができる。
【0025】
一方、サーバ2は、情報伝送網であるネットワーク3経由で無線基地局301と接続されており、この無線基地局301を介してカーナビ1との通信を行う。
サーバ2は外部サーバであり、このサーバ2が備える通信制御部である情報送受信部21は、カーナビ1との通信の制御を行う。情報送受信部21は、位置情報受信手段、要求受信手段そしてナビゲーション情報送信手段としての機能を有する。情報送受信部21は、位置情報受信手段として、カーナビ1搭載の車両の現在位置の情報を受信する。情報送受信部21は、要求受信手段として、カーナビ1からナビゲーション要求を受信する。情報送受信部21は、ナビゲーション情報送信手段として、カーナビ1にナビゲーション要求に対応したナビゲーション情報を送信する。情報送受信部21はサーバ制御部210を介してサーバ2の各機能部と信号の授受を行う。
【0026】
ここで、サーバ2のデータベース4は、多数の道路を規定する全国の地図情報やカーナビ1から取得した位置情報、カーナビ1からナビゲーション要求があった経路情報を記憶する。更に、このデータベース4はリマインダー機能の記憶蓄積部を成す。
カーナビ1が予め生成した登録位置(ユーザが地図データの任意の地点として登録したリマインド位置)rp(図6参照)に近づくとリマインド位置(登録スポット)に関連して記憶されたリマインド情報(スポット情報)をカーナビ1に送信し、表示する。
ここで、サーバ制御部210はナビゲーション情報生成部211と、位置経路検索部212と、報知エリア登録部213と、滞在履歴更新蓄積制御部214と、データベース4との間で信号の授受を行う。
【0027】
位置経路検索部212は道路判別機能部を成し、地図情報及びカーナビ1の位置情報に基づいて、カーナビ1が位置する道路を判別する。
ナビゲーション情報生成部211は位置経路探索部212で求められた経路情報や地図情報などを有するナビゲーション情報を生成する。具体的には、ナビゲーション情報生成部211は、カーナビ1からのナビゲーション要求のあった目的地のみをナビゲーション情報として生成したり、経路情報のみをナビゲーション情報として生成したり、地図情報のみをナビゲーション情報として生成したりする。
更に、報知エリア登録部213はユーザが地図データの任意の地点(リマインド位置)を登録する場合に、ユーザが操作入力部(登録手段でもある)172より登録指示を入力すると、その登録指示信号(リマインド位置情報)を行動履歴蓄積部5に送る。
【0028】
ここで、後述するように、データベース4内の行動履歴蓄積部5は、予め、日本国内全域をメッシュ状に区切ることで複数の単位区画であるメッシュ(場合により単位区画とも記す)Uを設定し、記憶処理している。
この行動履歴蓄積部5が記憶媒体Mの該当する単位区画uとその単位区画u内の情報蓄積部UM(図5参照)にリマインド情報(地点情報(リマインド位置)に加えサーバ2が有する既存情報及びユーザが任意に入力する関連スポット情報)を登録する。
滞在履歴更新蓄積制御部214は、単位区画uの情報蓄積部UM(図5参照)にカーナビ1が滞在する滞在時間Pt、もしくは滞在頻度に基づく蓄積点数Pfを位置判定手段16で新たに演算される毎に、新たな登録情報として更新し、蓄積する。
【0029】
ここでは、登録処理を行ったリマインド位置が所属している単位区画uの基準点を以後リマインド位置rpとして代用する。その上で、リマインド位置である基準点rpを有する単位区画uにおける蓄積点数Pfを読み出す。この値が、例えば、遠隔地であると滞在時間Ptや滞在頻度相当の蓄積点数Pfが小さく設定され、基準点rpに対する報知エリアの領域(リマインド域半径R1)を大きく設定する。この理由は、リマインド域半径R1を蓄積点数Pfが小さい場合、大きく設定して、遠隔地に移動する際に、遠隔地に設定されている情報の認識を早めて、情報の有効活用を図る。逆に、滞在時間Ptや滞在頻度相当の蓄積点数Pfが大きく頻繁に滞在するエリアであると、基準点rpに対する報知エリアの領域(リマインド域半径R1)を小さく設定し、無駄な表示を抑制するようにしている。
【0030】
サーバ2において、行動履歴蓄積部5は、予め特定した領域、例えば、ここで使用する日本国内全域の特定地図データを蓄積する。更に、ここでは、特定地図の全地図領域をメッシュ状に区切ることで複数の単位区画であるメッシュ(場合により単位区画とも記す)Uを設定する。行動履歴蓄積部5には記憶媒体Mが対向して配備され、記憶媒体M上にメッシュuに関連付けた多数の情報蓄積部UMが設けられ、行動履歴蓄積部5の一部として機能する。更に、滞在履歴蓄積部6が記憶媒体Mを挟んで行動履歴蓄積部5と対向配備される。ここでの記憶媒体Mの多数の情報蓄積部UMは滞在履歴蓄積部6と同一の位置情報を備えるメッシュ(単位区画)Uを互いに共用し、各メッシュ(単位区画)Uの情報蓄積部UMにデータの蓄積を可能に接続される。
【0031】
ここで、特定地図データとしての日本国内全域を表す地図を所定幅、例えば、1km2のメッシュ状に区切ることで、図1図5図6に示すような複数の単位区画であるメッシュuを区分け設定する。これに関連付けて、記憶媒体M上には多数のメッシュuの各情報蓄積部UMが集合体として配備される。
記憶媒体Mの各情報蓄積部UMには、カーナビ1が単位区画であるメッシュuに滞在する時間と滞在頻度をそれぞれ点数化した値Pt、Pfが更新可能に蓄積される。
例えば、図2図5に示すように、情報蓄積部UMの左域には蓄積時間値Ptの記憶エリアが設定される。更に、図3のマップm1に示すように、各メッシュuにおいて、1週間毎にカーナビ1が滞在した時間を集計して、その集計時間の大きさによりランク付けをし、蓄積時間値Ptを更新登録する。ここでは、蓄積時間値Ptの大きい方から順にA・・Fの記号を付し、その符号分布の一例を図2に示した。
【0032】
更に、図2図5に示すように、情報蓄積部UMの右域には滞在頻度の点数値Pfの記憶エリアが設定される。ここで図4のマップm2に示すように、各メッシュuにおいて、1年毎に訪れた日数を集計している。更に、その集計日数値の大きさによりランクを付けをし、滞在頻度値Pfを設定する。更に、滞在頻度値Pfの大きい方から順にA・・Fの記号を付し、その符号を図2に示した。
図2において、情報蓄積部UMの記号がA.AやA.BやB.Aと記載のメッシュuはユーザの滞在時間や、滞在頻度が大きく、ユーザの生活圏を表す。一方、F.FやF.EやE.Fと記載のメッシュuはユーザの生活圏より離れたユーザにとって遠方地を表すこととなる。
【0033】
次に、ここでの報知手段の要部を成す滞在履歴蓄積部6は行動履歴蓄積部5と各メッシュuの情報蓄積部UMを共用する。図5には図2中に示したメッシュuの内の一つを拡大表示した。拡大表示のメッシュuに示すように、メッシュuの情報蓄積部UMには各地点(リマインド位置)の位置情報rpや、行動履歴蓄積部5が記憶データ更新処理するユーザの滞在時間の蓄積時間値Ptや、滞在頻度値Pfの書き込みエリアO、A、Bが確保される。
更に、情報蓄積部UMの左右の蓄積点数値Pt、Pfの記憶エリアの上方域には、ユーザがリマインドを希望するスポット情報sjと、該スポット情報sjを呼び出す地点(基準位置)であるリマインド位置情報Prpと、リマインド位置rpを基点としてのリマインド域半径R1情報、等の書き込み記憶エリアが確保されている。
【0034】
ユーザがリマインドを希望するスポット情報sjとしては、各種施設、例えば、郵便局、銀行、レストラン、等の施設情報があり、これらはユーザにより書き込み設定される。即ち、地点(リマインド位置)rpは登録手段である操作入力172により入力され、同情報と関連付けられているスポット情報sjを呼び出す施設情報と共に書き込み設定される。リマインド域半径R1はリマインド位置rpを中心として設定される。この際、リマインド位置rpがあるメッシュuにおけるユーザの蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pf(図2図4参照)を領域(報知エリア)登録手段15が読み取り、ユーザの滞在時間や頻度値相当の蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pfに応じた長さのリマインド域半径R1を設定する。
【0035】
滞在履歴蓄積部6は領域変更手段としての機能も備え、基準点(リマインド位置rp)を含むメッシュu(単位区画)の蓄積点数値Pfが小さいほど遠隔地にあると見做され、基準点(リマインド位置rp)に応じた報知エリアの領域(リマインド域半径R1)を大きく変更する機能を備える。即ち、メッシュuの登録エリアを成す情報蓄積部UM内には蓄積点数値Pt,Pfに基づき算出されるリマインドする範囲(リマインド域半径R1)を登録し、更新する。
ここでは、まず、リマインド域半径R1の算出のために,リマインド範囲算出用半径a,b,…を定義する。
【0036】
登録スポットを成す情報蓄積部UMから半径a内に位置するメッシュuの蓄積点数値Pt,Pfの和,半径a〜b内のメッシュの点数の和、…に、
重み係数ka,kb,…(ka>kb>…)をそれぞれ乗じてその逆数の和を、式(1)に示すように算出し、リマインド域半径R1を算出する。
リマインド域半径R1内にメッシュ1〜m,半径a〜b内にメッシュm+1〜n,…のメッシュが存在するとして,リマインド域半径R1は式(1)で算出される。
R1=1÷{ka×(Pt(1)+Pt(2)+…+Pt(m)+Pf(1)+Pf(2)+…+Pf(m))}+
1÷{kb×(Pt(m+1)+Pt(m+2)+…+Pt(n)+Pf(m+1)+Pf(m+2)+…+Pf(n))}+… ・・・・(1)
ここでka:(半径a内の重み係数,Pt(1)〜Pt(m)〜Pt(n):メッシュ毎の滞在時間の点数)
kb:(半径a〜b内の重み係数,Pf(1)〜Pf(m)〜Pf(n):メッシュ毎の滞在頻度の点数)
図6には同心円と成る複数のリマインド域半径R1を示した。
【0037】
次に、図1の情報提供システムとその情報機器であるカーナビ1の作動を、図7の情報提供フローチャートに沿って説明する。
カーナビ1の制御手段が行う情報提供処理ルーチンにおいて、車両の電源オンに応じてステップs1、s2に達するとする。
ここで、位置情報検出手段(GPS)185によりカーナビ1搭載の車両(ユーザ)の現在位置Pm(図6参照)が検出される。
更に、現在、ユーザが位置するメッシュuでの滞在時間、滞在頻度相当の蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pfを図3の蓄積時間値変換マップm1、図4の蓄積点数値変換マップm2を用いて演算する。
【0038】
ここでは、算出された蓄積点数値ptを行動履歴蓄積部(データベース4内)5に送信して該当するメッシュu対応の情報蓄積部UMの値を更新する。更に、算出された滞在頻度値Pfを滞在履歴蓄積部(データベース4内)6に送信して該当するメッシュu対応の情報蓄積部UMの値を更新する。
このように、情報機器搭載(カーナビ1搭載)の車両の蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pf及び地点(リマインド位置)情報Prpを定期的に行動履歴蓄積部5に蓄積し、車両(ユーザ)の行動範囲を把握する。さらに、情報蓄積部UMの値を更新することで、後述する普段のユーザの行動範囲からお知らせのタイミング(リマインドタイミングでリマインド域半径R1により設定)を決めるのに使用できる。
【0039】
次いでステップs3ではカーナビ1搭載の車両(ユーザ)の現在位置Pm(図6右下域参照)を中心とする円内s1にあるリマインド位置rp(スポット情報sjが関連付けられている位置)の存在を判断する。この際、ユーザ(Pm位置)中心のリマインド域半径R2(リマインド範囲算出用半径)を順次拡大させて、行動履歴蓄積部(データベース4内)5に登録済みのリマインド位置rp(図6左下域参照)の存在を判断する。最大の半径の円内s2にリマインド位置r0がある場合には、ステップs4に進む。ここでは今回検出された半径であるリマインド域半径R2を今回値として更新し、今回のリマインド域半径R2を滞在履歴蓄積部6に更新登録する。
これにより、普段のカーナビ1搭載の車両(ユーザ)の行動範囲からお知らせのタイミングを決めている。
【0040】
次いで、ステップs5に達するとする。ここではリマインド位置rp(施設等のスポット情報sjがある位置)を中心としたリマインド域半径R1の設定用のデータを滞在履歴蓄積部6より取り込み、これらデータに応じて式(1)を用いて、リマインド域半径R1を算出する。そして、リマインド域半径R1内にカーナビ1搭載の車両(ユーザ)の現在位置が存在しているか、即ち、リマインド位置rp(スポット情報sjがある位置)があるか否か判断する。
ないとステップs8に、あるとステップs6において、当該リマインド位置rp(スポット情報sjがある位置)のリマインドフラグをオンし、ステップs7に進む。ここでは、ユーザに当該リマインド位置rpのスポット情報sjを提供するよう、カーナビ1の表示制御部17が機能して、滞在履歴蓄積部6から呼び出されたスポット情報sjを受信し、表示報知部171により表示(リマインド表示)する。
【0041】
次いで、ステップs8に達すると、リマインドフラグオフ(OFF)の状態に切り変わった位置に達しての処理であり、ユーザがリマインド域半径R1の外に出て一定時間以上経過したか否か判断し、経過後にステップs9に進む。ここで当該リマインド位置rp(スポット情報sjがある位置)のリマインドフラグをオフし、今回の制御周期を終わらせる。
【0042】
このように、本情報提供システムでは、ユーザが操作する車両のカーナビ1が滞在したメッシュuの地点情報Prpを求める。更に、ユーザの蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pfを算出し、その算出値相当の蓄積点数値Pt,Pfにより、滞在したメッシュuの情報蓄積部UMの蓄積点数値を加算して更新しておく。そして、スポット情報sjに関連付けたリマインド位置rpを含むメッシュu毎に、蓄積点数値Pt,Pfに応じた長さのリマインド域半径R1が設定される。
その上で該リマインド域半径R1内のメッシュuにカーナビ1が滞在するのを検出すると、滞在履歴蓄積部6がリマインド位置rpに関連付けてあるスポット情報sjを呼び出し、表示制御部17の機能により表示報知部171上に表示する。この際、特に、カーナビ1が情報を表示する際に、メッシュuの蓄積時間値Ptや滞在頻度値Pf相当の蓄積点数値Pt,Pfに応じてリマインド域半径R1を調整するので、煩雑で無駄となるような不適切な表示を抑制できる。
【0043】
上述のところで、カーナビ1が情報を表示する際に、メッシュuの滞在時間及び滞在頻度に応じた蓄積点数値Pt,Pfに応じてリマインド域半径R1を調整したが、滞在時間もしくは滞在頻度のいずれか一方のみに応じた蓄積点数値によりリマインド域半径R1を調整し、構成の簡素化を図ってもよい。
更に、上述のところで、カーナビ1搭載の車両のユーザが操作する情報機器はカーナビ1であるとしたが、これに代えて、第2実施形態として、情報機器が車両搭載のパーソナルコンピュータ(不図示)で構成されていてもよい。この場合も、情報機器であるパーソナルコンピュータがネットワークの無線基地局との送受信を可能とする通信手段を用いてサーバ側に接続され、第1実施形態の場合と同様の機能を発揮でき、同様の作用効果が得られる。
更に、上述のところで、報知エリアは円形としたが、これに限るものではなく例えば三角形や四角形、多角形などとしてもよい。
【0044】
更に、上述のところで、カーナビ1搭載の車両のユーザが操作する情報機器はカーナビ1であるとしたが、これに代えて、第3実施形態として、情報機器が運転する際にユーザが車内に持ち込む携帯端末としても良い。具体的には、情報機器は例えばスマートフォンなどで構成されている。また、一般に携帯端末の画面は小さく運転中に見るのに相応しくないため、携帯端末+車載ディスプレイの組み合わせとしても良い。ユーザが持ち込む携帯端末を利用することで、ユーザは車内にいなくてもいつでもリマインド位置の登録ができるようになる。例えば、家でテレビを見ている時に紹介されたお店をリマインド位置として登録したり、会社で仕事中、家族からのメール等で、帰宅時の買い物の依頼を受けた際に、通勤途中のスーパーをリマインド位置として登録するといった事が可能となる。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 カーナビ(情報機器)
2 サーバ
3 ネットワーク
4 行動履歴蓄積部(データベース)
5 滞在履歴蓄積部(データベース)
11 位置情報検出手段
12 移動位置判定手段
14 行動履歴算出更新手段
15 リマインド判定手段
16 情報送信手段
17 表示制御手段
171 表示報知部(報知手段)
rp 基準点(リマインド位置)
sj スポット情報
u メッシュ(単位区画)
UM 情報蓄積部
M 記憶媒体
Pt,Pf 蓄積点数値
Pm 現在位置
R1、R2 リマインド域半径(報知エリアの設定値)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7