特許第6248368号(P6248368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248368
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20171211BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20171211BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20171211BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20171211BHJP
   F21Y 115/20 20160101ALN20171211BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20171211BHJP
【FI】
   F21S2/00 230
   F21S8/04 110
   F21S8/04 130
   F21Y115:10
   F21Y115:15
   F21Y115:20
   F21Y101:00 100
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2013-141404(P2013-141404)
(22)【出願日】2013年7月5日
(65)【公開番号】特開2015-15166(P2015-15166A)
(43)【公開日】2015年1月22日
【審査請求日】2016年3月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載日 平成25年5月16日 ウェブサイトのアドレス http://tlt.co.jp/tlt/products/new/20130516/20130516.htm 配布日 平成25年5月12日 配布場所 群馬県渋川市伊香保町135 伊香保温泉 一番湯の宿 ホテル小暮 発行者名 電波新聞社 刊行物名 電波新聞 発行年月日 平成25年5月16日付日刊、第5面 展示日 平成25年5月29日 展示会名 第61回電設工業展 開催場所 東京都江東区有明3−11−1 東京ビッグサイト 西1・2ホール
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100180976
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 一郎
(72)【発明者】
【氏名】石井 靖彦
【審査官】 河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−003993(JP,A)
【文献】 特開2013−041820(JP,A)
【文献】 特開2004−146320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 8/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板に設けられた光源と、前記基板を支持する支持体と、前記基板を覆う光透過性のカバーと、を含む長尺状の光源モジュールと;
前記光源モジュールに電力を供給する電源装置と;
前記光源モジュールと前記電源装置とが設けられる長尺状の器具本体と;
を備え、
前記支持体は、第1部分と、第2部分と、第3部分と、を有し、
前記第1部分は、前記基板を支持する表面と、前記表面と反対側の裏面と、を有し、
前記第2部分は、前記裏面の幅方向の一方の側端から前記裏面の向く方向に延び、
前記第3部分は、前記裏面の幅方向の他方の側端から前記裏面の向く方向に延び、
前記カバーは、前記第2部分の前記裏面を向く方向の端部に係合する第1係合部と、前記第3部分の前記裏面を向く方向の端部に係合する第2係合部と、を有し、前記表面側から前記支持体に被せ、前記第1係合部と前記第2部分とを係合させるとともに、前記第2係合部と前記第3部分とを係合させることにより、前記支持体に取り付けられ、
前記器具本体は、一対の反射板部と、前記一対の反射板部の間に設けられ前記電源装置の少なくとも一部を収納する収納部と、を有し、
前記光源モジュールは、前記支持体を前記収納部に対向させて前記器具本体に設けられ、前記収納部と前記電源装置とを覆うことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記収納部は、前記支持体と平行となるように配置される底板部と、前記底板部の両側辺から前記光源モジュール側に対して垂直に延びる一対の側板部とを有し、
前記電源装置は、前記底板部と前記一対の側板部とで囲まれた領域内に少なくとも一部が収納され、
前記一対の反射板部のそれぞれは、前記一対の側板部における前記底板部側とは反対側の端部から連続するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
器具本体は、前記光源モジュールと係合して前記光源モジュールを支持する取付バネを有し、
前記取付バネは、前記底板部に取り付けられ、前記一対の側板部のそれぞれに設けられた開口を介して前記領域内に入り込み、前記光源モジュールと係合する請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記光源モジュールは、前記一対の反射板部間に前記カバーの少なくとも一部が位置するように設けられ、
前記カバーは、前記基板側から前記光源の光の出射方向に向けて拡開するように傾斜する傾斜部を有し、
前記傾斜部と前記一対の反射板部の少なくとも一部とが対向するように設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項5】
前記一対の反射板部は、前記光源モジュールの前記傾斜部における傾斜方向と同一方向に傾斜していることを特徴とする請求項4記載の照明器具。
【請求項6】
前記器具本体は、長手方向の端部のそれぞれに取り付けられ、前記収納部の前記端部側を閉塞する一対の端板をさらに含み、
前記一対の端板は、高さ方向の一端から前記収納部内に向かって突出する第1突出部と、前記高さ方向の他端から前記収納部内に向かって突出する第2突出部と、を有し、
前記第1突出部の前記収納部内に向かう方向の長さは、前記第2突出部の前記収納部内に向かう方向の長さと異なり、
前記一対の端板は、前記第1突出部を前記光源モジュール側に向ける向きと、前記第2突出部を前記光源モジュール側に向ける向きと、で上下方向可変に取り付けることが可能であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項7】
前記器具本体は、長手方向の端部のそれぞれに取り付けられ、前記収納部の前記端部側を閉塞する一対の端板をさらに含み、
前記一対の端板は、前記一対の側板部に設けられた被係合部に係合する係合部と、高さ方向の一端から前記収納部内に向かって突出する第1突出部と、前記高さ方向の他端から前記収納部内に向かって突出する第2突出部と、を有し、
前記第1突出部の前記収納部内に向かう方向の長さは、前記第2突出部の前記収納部内に向かう方向の長さと異なり、
前記一対の端板は、前記第1突出部を前記光源モジュール側に向ける向きと、前記第2突出部を前記光源モジュール側に向ける向きと、で上下方向可変に取り付けることが可能であり、
前記係合部の配設位置は、前記端板の高さ方向の中心からずれている請求項2又は3に記載の照明器具。
【請求項8】
前記器具本体は、前記収納部及び前記一対の反射板部の長手方向の端部のそれぞれに取り付けられ、前記収納部及び前記一対の反射板部の前記端部側を一体で閉塞する一対の端板を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
天井などに取り付けられて室内を照明する照明器具がある。室内用の照明器具において、光源モジュールと、この光源モジュールを支持する器具本体と、を含むものがある。光源モジュールは、光源を含む基板を支持する支持体と、支持体に設けられた基板を覆うカバーと、を含む。このような照明器具において、組立性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−3993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、組立性を向上させた照明器具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、光源モジュールと、電源装置と、器具本体と、を備えた照明器具が提供される。前記光源モジュールは、基板と、前記基板に設けられた光源と、前記基板を支持する支持体と、前記基板を覆う光透過性のカバーと、を含み、長尺状である。前記電源装置は、前記光源モジュールに電力を供給する。前記器具本体は、前記光源モジュールと前記電源装置とが設けられ、長尺状である。前記支持体は、第1部分と、第2部分と、第3部分と、を有する。前記第1部分は、前記基板を支持する表面と、前記表面と反対側の裏面と、を有する。前記第2部分は、前記裏面の幅方向の一方の側端から前記裏面の向く方向に延びる。前記第3部分は、前記裏面の幅方向の他方の側端から前記裏面の向く方向に延びる。前記カバーは、前記第2部分の前記裏面を向く方向の端部に係合する第1係合部と、前記第3部分の前記裏面を向く方向の端部に係合する第2係合部と、を有し、前記表面側から前記支持体に被せ、前記第1係合部と前記第2部分とを係合させるとともに、前記第2係合部と前記第3部分とを係合させることにより、前記支持体に取り付けられる。前記器具本体は、一対の反射板部と、前記一対の反射板部の間に設けられ前記電源装置の少なくとも一部を収納する収納部と、を有する。前記光源モジュールは、前記支持体を前記収納部に対向させて前記器具本体に設けられ、前記収納部と前記電源装置とを覆う。
【発明の効果】
【0006】
組立性を向上させた照明器具が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(a)及び図1(b)は、実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。
図2図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す斜視図である。
図3】実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す分解斜視図である。
図4図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す断面図である。
図5】実施形態に係る光源モジュールの一部を拡大して模式的に表す部分斜視図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、実施形態に係る照明器具の器具本体の模式図である。
図7図7(a)及び図7(b)は、実施形態に係る照明器具の一部を表す模式図である。
図8】実施形態に係る照明器具の一部を模式的に表す部分断面図である。
図9】実施形態に係る照明器具の一部を模式的に表す部分平面図である。
図10図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る照明器具の別の器具本体を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
図1(a)及び図1(b)は、実施形態に係る照明器具を模式的に表す斜視図である。 図1(a)及び図1(b)に表したように、照明器具10は、光源モジュール12と、電源装置14と、器具本体16と、を備える。なお、図1(b)は、光源モジュール12を取り外した状態を図示している。
【0010】
光源モジュール12は、光源を有する。電源装置14は、外部から供給される電力を光源モジュール12に対応した電力に変換して、変換後の電力を光源モジュール12に供給する。光源モジュール12は、電源装置14からの電力の供給に応じて光源を点灯させ、光を照射する。
【0011】
器具本体16は、光源モジュール12と電源装置14とを支持する。この例では、電源装置14が、器具本体16に取り付けられている。電源装置14は、光源モジュール12に取り付けてもよい。すなわち、器具本体16は、電源装置14を直接支持してもよいし、光源モジュール12を介して電源装置14を支持してもよい。
【0012】
照明器具10は、例えば、光源モジュール12を下方に向けた状態で室内の天井に取り付けられる。照明器具10は、光源モジュール12から照射される光によって、室内を照明する。なお、照明器具10は、天井に限ることなく、例えば、壁面などに取り付けてもよい。
【0013】
器具本体16には、例えば、吊りボルトなどの金具が取り付けられる。照明器具10は、例えば、こうした金具を介して天井に取り付けられる。照明器具10は、例えば、天井面と略面一になるように、天井に取り付けられる。すなわち、照明器具10は、いわゆる埋め込み型の器具である。例えば、器具本体16をネジなどで室内側から天井に取り付けてもよい。すなわち、照明器具10は、いわゆる直付け型の器具として用いてもよい。このように、器具本体16は、光源モジュール12及び電源装置14の支持に用いられるとともに、天井などの取付対象への照明器具10の取り付けに用いられる。
【0014】
図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す斜視図である。
図3は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す分解斜視図である。
図4(a)及び図4(b)は、実施形態に係る光源モジュールを模式的に表す断面図である。
図5は、実施形態に係る光源モジュールの一部を拡大して模式的に表す部分斜視図である。
図2図5に表したように、光源モジュール12は、支持体21と、カバー22と、保持部材23と、を備える。
【0015】
支持体21は、基板25を支持する。基板25は、第1面25aと、第2面25bと、を有する。第2面25bは、第1面25aと反対側の面である。支持体21は、第2面25b側から基板25を支持する。基板25は、接着などによって支持体21に固定してもよいし、ネジ止めなどによって着脱可能に支持体21に取り付けてもよい。支持体21は、基板25を着脱可能に支持してもよい。
【0016】
基板25には、光源26が設けられている。基板25には、例えば、複数の光源26が設けられる。各光源26は、基板25の第1面25aに並べて配置される。基板25には、例えば、図示を省略した配線層が設けられ、配線層を介して各光源26のそれぞれが、互いに電気的に接続される。光源26の数は、任意でよい。光源26の数は、例えば、1つでもよい。
【0017】
光源26には、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が用いられる。光源26は、例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:OLED)、無機エレクトロルミネッセンス(Inorganic ElectroLuminescence)発光素子、有機エレクトロルミネッセンス(Organic ElectroLuminescence)発光素子、または、その他の電界発光型の発光素子などでもよい。光源26は、例えば、電球などでもよい。
【0018】
カバー22は、支持体21に取り付けられ、支持体21に支持された基板25を覆う。カバー22は、例えば、外力や塵埃などから基板25及び各光源26を保護する。カバー22は、光透過性を有する。カバー22は、各光源26の放出する光に対して光透過性である。カバー22は、例えば、透明である。カバー22は、例えば、光拡散性を有してもよい。カバー22には、例えば、光透過性の樹脂材料が用いられる。
【0019】
保持部材23は、カバー22を支持体21に保持する。すなわち、保持部材23は、カバー22を支持体21から外れないようにする。光源モジュール12には、例えば、複数の保持部材23が設けられる。この例では、3つの保持部材23が設けられる。保持部材23の数は、任意でよい。保持部材23の数は、例えば、1つまたは2つでもよいし、4つ以上でもよい。
【0020】
支持体21は、第1部分31と、第2部分32と、第3部分33と、を有する。第1部分31は、第1方向に延びる表面31aと、表面31aと反対側の裏面31bと、を有する。第1部分31は、板状である。第1部分31は、例えば、第1方向に長い長尺な板である。この例では、表面31a及び裏面31bが、略長方形状である。表面31aの形状及び裏面31bの形状は、長方形状に限ることなく、第1方向に延びる任意の形状でよい。また、この例では、裏面31bが、表面31aに対して実質的に平行である。
【0021】
以下では、図中矢線Xで表す、第1方向に対して平行な方向(X軸方向)を「長手方向」と称す。図中矢線Yで表す、表面31aに対して平行で長手方向に対して垂直な方向(Y軸方向)を「幅方向」と称す。図中矢線Zで表す、長手方向及び幅方向に対して垂直な方向(Z軸方向)を「高さ方向」と称す。高さ方向は、表面31aに対して垂直な方向である。
【0022】
第2部分32は、裏面31bの長手方向に延びる一方の側端31pに設けられる。第2部分32は、裏面31bの向く方向に延びる。換言すれば、第2部分32は、表面31aから裏面31bに向かう方向に延びる。
【0023】
第3部分33は、裏面31bの長手方向に延びる他方の側端31qに設けられる。第3部分33は、裏面31bの向く方向に延びる。
【0024】
この例において、支持体21を長手方向に見た形状は、略U字状である。第2部分32及び第3部分33は、いわゆるリブである。支持体21を長手方向に見た形状は、例えば、H字状でもよい。すなわち、第2部分32及び第3部分33は、裏面31bの向く方向に少なくとも延びていればよく、表面31aの向く方向にさらに延びてもよい。この例では、第2部分32及び第3部分33が、裏面31bに対して実質的に垂直な方向に延びる。第2部分32及び第3部分33は、裏面31bに対して傾斜してもよい。支持体21には、例えば、鉄、アルミニウム、または、ステンレスなどの金属材料が用いられる。支持体21は、例えば、金属板を折り曲げ加工することによって形成される。
【0025】
また、この例では、支持体21において、裏面31bの一方の側端31pに沿って長手方向に延びる1つの第2部分32が設けられている。裏面31bの他方の側端31qに沿って長手方向に延びる1つの第3部分33が設けられている。これに限ることなく、例えば、長手方向に並ぶ複数の第2部分32を設けてもよいし、長手方向に並ぶ複数の第3部分33を設けてもよい。
【0026】
支持体21は、表面31aで基板25を支持する。基板25は、表面31aの上に設けられる。支持体21は、基板25の第1面25aを表面31aの向く方向に向けて、基板25を支持する。これにより、表面31aの向く方向に、光が照射される。
【0027】
また、表面31aの幅(幅方向の長さ)は、基板25の幅よりも長い。このため、表面31aの長手方向に延びる一方の端部31m、及び、表面31aの長手方向に延びる他方の端部31nは、基板25を支持した状態においても、基板25に覆われない。
【0028】
カバー22は、本体部40と、第1当接部41と、第2当接部42と、第1係合部43と、第2係合部44と、を有する。
【0029】
本体部40は、表面31aに支持された基板25の第1面25aと対向し、基板25を覆う。本体部40は、例えば、第1面25aと対向する第1板部40aと、第1板部40aの幅方向の一端から第1面25a側に向けて延びる第2板部40bと、第1板部40aの幅方向の他端から第1面25a側に向けて延びる第3板部40cと、を含む。
【0030】
この例では、第2板部40b及び第3板部40cが、第1面25aに対して傾斜している。第2板部40b及び第3板部40cは、光源モジュール12の幅方向において、基板25側から光源26の光の出射方向に向けて拡開するように傾斜する傾斜部である。第2板部40bと第3板部40cとの間の幅方向の距離D1は、第1面25aから第1板部40aに向かう方向(光の出射方向)において長くなる。第2板部40bと第3板部40cとの間の幅方向の距離D1は、例えば、第1面25aから第1板部40aに向かう方向において連続的に増加する。すなわち、第2板部40b及び第3板部40cは、テーパ状である。本体部40を長手方向に見た形状は、例えば、扇状である。これにより、例えば、光源モジュール12を天井に設置した場合に、光源モジュール12から照射される光の一部が、第2板部40b及び第3板部40cから天井側に向かうようになる。
【0031】
第1当接部41は、本体部40の幅方向の一端に設けられる。第1当接部41は、例えば、第2板部40bの第1板部40aと反対側の端部に設けられる。第1当接部41は、表面31aの一方の側端31mに当接する。
【0032】
第2当接部42は、本体部40の幅方向の他端に設けられる。第2当接部42は、例えば、第3板部40cの第1板部40aと反対側の端部に設けられる。第2当接部42は、表面31aの他方の側端31nに当接する。
【0033】
この例では、第1当接部41及び第2当接部42が、表面31aに直接接している。第1当接部41及び第2当接部42は、必ずしも表面31aに直接接しなくてもよい。第1当接部41及び第2当接部42は、他の部材を挟んで表面31aに当接してもよい。
【0034】
第1係合部43は、本体部40の幅方向の一端に設けられる。第1係合部43は、第2部分32の高さ方向の端部32aに係合し、第1当接部41とともに第2部分32を挟む。第1係合部43は、例えば、外側から第2部分32を覆う。
【0035】
第2係合部44は、本体部40の幅方向の他端に設けられる。第2係合部44は、第3部分33の高さ方向の端部33aに係合し、第2当接部42とともに第3部分33を挟む。第2係合部44は、例えば、外側から第3部分33を覆う。
【0036】
このように、カバー22は、表面31a側から支持体21に被せ、各係合部43、44を第2部分32及び第3部分33に係合させる。これにより、カバー22が、支持体21に取り付けられる。
【0037】
光源モジュール12は、一対の側板27、28をさらに含む。側板27は、支持体21及びカバー22の長手方向の一端に取り付けられる。側板28は、支持体21及びカバー22の長手方向の他端に取り付けられる。側板27は、カバー22の長手方向の一端を閉塞する。側板28は、カバー22の長手方向の他端を閉塞する。
【0038】
保持部材23は、対向部50と、第1把持部51と、第2把持部52と、を有する。対向部50は、裏面31bと対向する。対向部50は、例えば、裏面31bに接する。対向部50の幅方向の長さは、裏面31bの幅方向の長さと実質的に同じか、僅かに短い程度である。
【0039】
第1把持部51は、対向部50の幅方向の一端に設けられる。第1把持部51は、第2部分32と第1係合部43とを挟んで把持する。第1把持部51は、例えば、板バネ状であり、第2部分32と第1係合部43とを挟むことにより、第1係合部43の係合が解除されてしまうことを抑制する。
【0040】
第2把持部52は、対向部50の幅方向の他端に設けられる。第2把持部52は、第3部分33と第2係合部44とを挟んで把持する。第2把持部52は、例えば、板バネ状であり、第3部分33と第2係合部44とを挟むことにより、第2係合部44の係合が解除されてしまうことを抑制する。換言すれば、保持部材23は、各把持部51、52で挟むことにより、カバー22の開きを抑制する。
【0041】
このように、保持部材23は、裏面31b側から支持体21に取り付けられ、第2部分32と第1係合部43とを第1把持部51で挟み、第3部分33と第2係合部44とを第2把持部52で挟むことにより、カバー22を支持体21に保持する。
【0042】
第1把持部51には、第1ストッパ部53が設けられている。第1ストッパ部53は、第2部分32に設けられた第1被係合部32bと係合して、第1把持部51の裏面31bの向く方向(裏面31bから離間する方向)への移動を規制する。
【0043】
第2把持部52には、第2ストッパ部54が設けられている。第2ストッパ部54は、第3部分33に設けられた第2被係合部33bと係合して、第2把持部52の裏面31bの向く方向への移動を規制する。
【0044】
対向部50を裏面31bに接触させた状態で、各ストッパ部53、54を係合させる。これにより、保持部材23が、支持体21に保持される。保持部材23が、支持体21から外れてしまうことが抑制される。従って、カバー22が、支持体21により適切に保持される。
【0045】
この例では、支持体21に対して3つの保持部材23が取り付けられる。従って、第2部分32には、3つの第1被係合部32bが、長手方向に並べて設けられる。第3部分33には、3つの第2被係合部33bが、長手方向に並べて設けられる。例えば、第1被係合部32b及び第2被係合部33bの設けられた位置が、保持部材23の取付位置である。
【0046】
この例では、第1ストッパ部53及び第2ストッパ部54が、外側に向かって突出する略半球状の突起であり、第1被係合部32b及び第2被係合部33bが、略矩形状の貫通孔である。これとは反対に、第1ストッパ部53及び第2ストッパ部54を貫通孔とし、第1被係合部32b及び第2被係合部33bを突起としてもよい。第1ストッパ部53、第2ストッパ部54、第1被係合部32b及び第2被係合部33bのそれぞれの形状は、保持部材23の抜けを抑制できる任意の形状でよい。
【0047】
また、この例では、第1ストッパ部53及び第2ストッパ部54のそれぞれが、長手方向に並べて2つ設けられている。第1ストッパ部53及び第2ストッパ部54のそれぞれの数は、任意である。第1ストッパ部53及び第2ストッパ部54のそれぞれは、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0048】
第1把持部51には、一対の抑え部51aと、第1爪部51bと、が設けられている。各抑え部51aは、長手方向に並べて設けられる。各抑え部51aは、略U字状に折り曲げられ、第2部分32と第1係合部43とを挟む部分である。第1爪部51bは、各抑え部51aの間に設けられる。第1爪部51bは、裏面31bと実質的に平行な方向において、対向部50と反対の方向に向かって突出する。第1爪部51bは、例えば、幅方向において、外側に向かって突出する。
【0049】
第2把持部52には、一対の抑え部52aと、第2爪部52bと、が設けられている。各抑え部52aは、長手方向に並べて設けられる。各抑え部52aは、略U字状に折り曲げられ、第3部分33と第2係合部44とを挟む部分である。第2爪部52bは、各抑え部52aの間に設けられる。第2爪部52bは、裏面31bと実質的に平行な方向において、対向部50と反対の方向に向かって突出する。第2爪部52bは、例えば、幅方向において、外側に向かって突出する。
【0050】
各爪部51b、52bは、光源モジュール12の器具本体16への取り付けに用いられる。このように、保持部材23は、カバー22の保持に用いられるとともに、光源モジュール12の器具本体16への取り付けにも用いられる。
【0051】
保持部材23には、例えば、鉄、アルミニウム、または、ステンレスなどの金属材料が用いられる。保持部材23には、例えば、樹脂材料などを用いてもよい。但し、保持部材23には、上記のような金属材料を用いることが好ましい。これにより、例えば、保持部材23の耐久性を向上させることができる。また、保持部材23は、例えば、1枚の板材料から形成される。これにより、例えば、部品点数を削減することができる。例えば、光源モジュール12のコストを抑えることができる。例えば、保持部材23に樹脂材料を用いる場合、保持部材23は、射出成形などによって形成された1つの部品であることが好ましい。
【0052】
光源モジュール12では、支持体21に基板25を支持させた後、各係合部43、44を係合させてカバー22を支持体21に取り付け、保持部材23でカバー22を支持体21に保持する。そして、側板27でカバー22の長手方向の一端を塞ぎ、側板28でカバー22の長手方向の他端を塞ぐ。これにより、光源モジュール12が組み立てられる。
【0053】
カバー22は、保持部材23に限ることなく、例えば、ネジ止めなどによって支持体21に保持させてもよい。但し、保持部材23でカバー22を保持する場合には、工具などを用いることなく、光源モジュール12を組み立てることができる。例えば、ネジを用いる場合に比べて、光源モジュール12の組立性を向上させることができる。また、ネジを用いる場合に比べて、部品点数を削減することもできる。例えば、光源モジュール12をコストダウンできる。
【0054】
図6(a)及び図6(b)は、実施形態に係る照明器具の器具本体の模式図である。
図6(a)は、器具本体16の分解斜視図であり、図6(b)は、器具本体16の断面図である。
図1(b)、図6(a)及び図6(b)に表したように、器具本体16は、一対の反射板部60と、収納部62と、を有する。収納部62は、一対の反射板部60の間に設けられる。収納部62は、電源装置14の少なくとも一部を収納する。
【0055】
この例では、各反射板部60が、収納部62と一体に形成されている。各反射板部60及び収納部62は、例えば、一枚の板金からなる。各反射板部60は、例えば、ネジ止めなどによって収納部62に取り付けてもよい。各反射板部60は、例えば、接着や溶接などで収納部62に固定してもよい。器具本体16には、例えば、鉄、アルミニウム、または、ステンレスなどの金属材料が用いられる。
【0056】
光源モジュール12は、支持体21を収納部62に対向させて器具本体16に支持され、収納部62と電源装置14とを覆う。各反射板部60の形状は、実質的に同じである。すなわち、器具本体16は、幅方向の略中央に光源モジュール12を配置する。
【0057】
例えば、2つの光源モジュールを幅方向に並べて配置し、各光源モジュールの間に電源装置を配置する照明器具がある。このような照明器具では、例えば、意匠性の低下の抑制や感電の抑制のために、電源装置を覆う部材などが必要となる。このため、部品点数が多く、組み立てが煩雑であった。また、複数の光源モジュールを用いる場合、モジュール毎の照射光の色や輝度のバラツキが生じてしまう場合がある。さらには、不点灯になる割合も多くなってしまう。
【0058】
これに対して、本実施形態に係る照明器具10では、1つの光源モジュール12を器具本体16の幅方向の略中央に配置し、光源モジュール12で電源装置14及びその収納部62を覆うようにしている。このため、本実施形態に係る照明器具10では、光源モジュール12の数を減らすことができ、かつ、電源装置14を覆う専用の部材なども不要となる。このように、照明器具10では、部品点数を削減し、組立性を向上させることができる。さらには、部品点数の削減にともない、照明器具10のコストを抑えることもできる。また、1つの光源モジュール12でよいので、照射光の色や輝度のバラツキを抑えることもできる。不点灯の割合を抑えることもできる。
【0059】
また、LEDなどの発光素子では、高輝度化が進められている。光源モジュール12では、例えば、高輝度な発光素子を光源26に用いる。これにより、例えば、1つの光源モジュール12でも、低輝度な光源を用いた2つの光源モジュールと同等の明るさを得ることができる。
【0060】
また、直付け型の照明器具において、反射板と光源を支持する部分とが、別の部品となっている器具がある。この場合、反射板と支持部とを締結する部品も必要となり、部品点数が多く、組み立ても煩雑であった。これに対して、本実施形態に係る照明器具10では、各反射板部60が、収納部62と一体に形成されている。従って、照明器具10を直付け型として用いた場合には、部品点数をより削減し、組立性をより向上させることができる。
【0061】
さらに、各反射板部60と収納部62とが一体になった器具本体16に電源装置14を取り付けた場合には、例えば、反射板と支持部とが別の器具に比べて、放熱面積を増やし、電源装置14の放熱性を向上させることができる。
【0062】
収納部62は、底板部63と、一対の側板部64と、を有する。底板部63は、支持板21と略平行となるように配置される。底板部63は、第3面63aと、第4面63bと、を有する。第4面63bは、第3面63aと反対側の面である。この例では、第4面63bが、第3面63aと実質的に平行である。第4面63bは、第3面63bと交差してもよい。底板部63は、第3面63aに対して平行な第1方向(図中矢線Xで表す長手方向)に延びる。
【0063】
各側板部64は、底板部63の両側辺から光源モジュール12側に対して略垂直に延びる。換言すれば、各側板部64は、第3面63aの長手方向に延びる一対の側端63eから第3面63aに対して垂直な第2方向(図中矢線Zで表す高さ方向)に少なくとも延びる。この例では、各側板部64が、第3面63aに対して垂直な方向に延びる。各側板部64は、第3面63aに対して傾斜してもよい。この例では、各側板部64のそれぞれが、実質的に平行である。各側板部64のそれぞれは、非平行でもよい。各側板部64は、少なくとも高さ方向に延びる成分を有していればよい。
【0064】
収納部62は、底板部63と各側板部64とで囲まれた領域66内に、電源装置14の少なくとも一部を収納する。この例では、電源装置14が、第3面63aの上に設けられる。電源装置14は、例えば、ネジ止めなどによって底板部63に取り付けられる。この例では、電源装置14の全体が、領域66内に収納される。
【0065】
一対の反射板部60のそれぞれは、一対の側板部64のそれぞれの高さ方向の端部64aから、第1方向及び第2方向に対して垂直な第3方向(矢線Yで表す幅方向)において、底板部63と反対の方向に向かって延びる。各反射板部60は、例えば、幅方向において、領域66の外側に向かって延びる。
【0066】
光源モジュール12は、例えば、一対の反射板部60間にカバー22の少なくとも一部が位置するように設けられる。各反射板部60の少なくとも一部は、光源モジュール12の第2板部40b、第3板部40c(傾斜部)と対向する。各反射板部60は、第3面63aに対して傾斜している。各反射板部60は、光源モジュール12の第2板部40b、第3板部40cにおける傾斜方向と同一方向に傾斜している。すなわち、各反射板部60は、光の出射方向側に折り曲げられている。各反射板部60の間の幅方向の距離D2は、第3面63aから光源モジュール12に向かう方向において、連続的に増加する。なお、反射板部60の一方と第2板部40bとは、実質的に平行でもよいし、平行でなくてもよい。反射板部60の他方と第3板部40cとは、実質的に平行でもよいし、平行でなくてもよい。すなわち、「同一方向」とは、各反射板部60が少なくとも光の出射方向側に向けて拡開する方向であればよい。
【0067】
反射板部60の一方は、光源モジュール12のカバー22の第2板部40bと対向する。反射板部60の他方は、第3板部40cと対向する。これにより、第2板部40b及び第3板部40cから放出された光が、各反射板部60で反射し、室内側に向かう。これにより、例えば、天井側に暗がりが発生してしまうことなどを抑制することができる。各反射板部60は、例えば、第3面63aと実質的に平行でもよい。
【0068】
器具本体16には、例えば、取付部67と、端子台68と、がさらに設けられる。取付部67は、照明器具10の天井などの取付対象への取り付けに用いられる。取付部67は、底板部63に設けられている。この例において、取付部67は、吊りボルトやネジなどの金具を挿通するための貫通孔状の取付穴である。この例では、長手方向に並ぶ2つの取付部67が、底板部63に設けられている。底板部63の数は、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
【0069】
端子台68は、例えば、ネジ止めなどにより、底板部63に取り付けられる。端子台68は、例えば、外部の電源と電源装置14との間の電気的な接続や、電源装置14と各光源26(基板25の配線層)との間の電気的な接続などに用いられる。
【0070】
また、底板部63には、例えば、電源装置14に電力を供給する電源ケーブルなどを通すための複数の開口などが、さらに設けられる。
【0071】
器具本体16は、一対の第1端板71(端板)と、一対の第2端板72と、をさらに含む。各第1端板71は、長手方向の端部のそれぞれに取り付けられ、収納部62の端部側を閉塞する。より具体的には、各第1端板71は、収納部62の長手方向の一対の端部のそれぞれに取り付けられ、各側板部64の間に入り込み、収納部62の長手方向の端部を閉塞する。各第1端板71は、収納部62に対し、器具本体16及び光源モジュール12の少なくとも一方の外形寸法に応じて上下方向可変に取り付け可能である。各第2端板72は、収納部62及び各反射板部60の長手方向の一対の端部のそれぞれに取り付けられる。各第2端板72は、収納部62及び各反射板部60の長手方向の端部を覆う。また、各第2端板72は、収納部62に取り付けられた各第1端板71を覆う。
【0072】
図7(a)及び図7(b)は、実施形態に係る照明器具の一部を表す模式図である。
図7(a)は、照明器具10の長手方向の一端を模式的に表す部分断面図である。図7(b)は、照明器具10の長手方向の一端を模式的に表す部分側面図である。なお、照明器具10の長手方向の他端は、図7(a)及び図7(b)と実質的に同じであるから、図示を省略する。
【0073】
図7(a)及び図7(b)に表したように、第1端板71は、第1突出部71aと、第2突出部71bと、を有する。第1突出部71aは、高さ方向の一端に設けられ、領域66側に向かって長手方向に延びる。第2突出部71bは、高さ方向の一端に設けられ、領域66側に向かって長手方向に延びる。第1突出部71aの長手方向の長さL1は、第2突出部71bの長手方向の長さL2と異なる。この例では、長さL2が、長さL1よりも長い。これとは反対に、長さL1が、長さL2より長くてもよい。
【0074】
第1端板71は、第1突出部71aまたは第2突出部71bによって、収納部62の長手方向の端部と光源モジュール12との間に空く隙間を覆う。この例では、第2突出部71bが、収納部62の長手方向の端部と光源モジュール12との間に空く隙間を覆う。これにより、第1端板71は、領域66内などの室内側からの視認を抑制する。これにより、例えば、照明器具10の意匠性を高めることができる。
【0075】
また、第1端板71では、第1突出部71aまたは第2突出部71bが、例えば、高さ方向において光源モジュール12の長手方向の端部と重なる。第1突出部71aまたは第2突出部71bが、例えば、光源モジュール12の長手方向の端部と当接する。この例では、第2突出部71bが、光源モジュール12の側板27に当接する。これにより、第1端板71は、例えば、光源モジュール12を器具本体16に取り付ける際に、光源モジュール12の長手方向の端部を支持する。
【0076】
第1突出部71aの幅方向の長さ、及び、第2突出部71bの幅方向の長さは、各側板部64の間の幅方向の距離と実質的に同じである。これにより、第1端板71は、例えば、各側板部64の変形を抑制する。例えば、各側板部64の間の幅方向の距離が、狭くなってしまうことを抑制する。
【0077】
埋め込み型の照明器具の場合、例えば、天井側の取付部分(例えば埋込穴)の寸法が、建築によって異なる。このため、埋め込み型の照明器具では、長手方向の長さの異なる複数の製品を用意することが行われている。この場合、器具本体16の寸法は、天井側の寸法に合わせて変化させる必要がある。光源モジュール12の寸法も変化させることが望ましいが、寸法の異なる複数種類の光源モジュール12を用意とすると、例えば、製造コストが増加してしまう。このため、光源モジュール12は、例えば、異なる寸法の器具本体16に対して共通に用いられる。このとき、器具本体16の寸法に応じて、収納部62の長手方向の端部と光源モジュール12との間に空く隙間が変化する。
【0078】
例えば、第1の製品においては、図7(a)に表したように、第2突出部71bを光源モジュール12側に向けて第1端板71を収納部62に取り付ける。そして、第1の製品よりも長手方向の長さが短い第2の製品においては、図7(a)とは反対に、第1突出部71aを光源モジュール12側に向けて第1端板71を収納部62に取り付ける。これにより、例えば、長手方向の長さの異なる2つの製品に、第1端板71を共通に用いることができる。例えば、品種毎の部品点数を削減することができる。例えば、製造コストをより抑えることができる。
【0079】
また、照射光の明るさや色の異なる複数種類の光源モジュール12に対して1種類の器具本体16を共通に用いることもある。例えば、長手方向の長さの異なる複数の種類の光源モジュール12を器具本体16に取り付ける場合に、光源モジュール12の長さに応じて、第1端板71の取り付けの向きを変化させてもよい。
【0080】
第1端板71は、各側板部64に設けられた被係合部64bに係合する係合部71cを有する。第1端板71は、被係合部64bと係合部71cとの係合によって、収納部62に保持される。係合部71cの高さ方向の位置は、第1端板71の高さ方向の中心からずれている。被係合部64bの高さ方向の位置は、第1端板71の取付方向に応じて決定される。これにより、例えば、向きを間違えて第1端板71を取り付けてしまうことを抑制することができる。
【0081】
この例では、係合部71cが、外側に向かって突出する略半球状の突起であり、被係合部64bが、略矩形状の貫通孔である。これとは反対に、係合部71cを貫通孔とし、被係合部64bを突起としてもよい。係合部71c及び被係合部64bのそれぞれの形状は、第1端板71を保持できる任意の形状でよい。
【0082】
また、係合部71cの第1端板71の高さ方向の中心からのズレ量は、可逆的な取り付けを抑制可能な程度に設定されていればよい。なお、光源モジュール12の長さに応じて、第1端板71の取り付けの向きを変化させる場合には、第1端板71の高さ方向の中心付近に係合部71cを配置し、第1端板71を可逆的に収納部62に取り付けられるようにしてもよい。
【0083】
図8は、実施形態に係る照明器具の一部を模式的に表す部分断面図である。
図8に表したように、光源モジュール12の一部は、器具本体16の領域66内に収納される。例えば、保持部材23の第1把持部51及び第2把持部52が、領域66内に収納される。
【0084】
器具本体16は、取付バネ74を有する。取付バネ74は、底板部63の第4面63bに取り付けられる。すなわち、取付バネ74は、領域66の外側に取り付けられている。取付バネ74は、例えば、ネジやリベットなどによって、第4面63bに取り付けられる。取付バネ74は、略U字状に折り曲げられており、底板部63に沿う部分と、各側板部64に沿う部分と、を有する。取付バネ74は、領域66内に収納された光源モジュール12の第1爪部51b及び第2爪部52bと係合し、光源モジュール12の領域66から抜ける方向への移動を規制する。
【0085】
このように、器具本体16は、取付バネ74を各爪部51b、52bに係合させることによって、光源モジュール12を支持する。この例では、光源モジュール12に3つの保持部材23が設けられている。このため、この例では、3つの取付バネ74が器具本体16に設けられている。各取付バネ74は、器具本体16において、光源モジュール12の各保持部材23に対応する位置に取り付けられている。器具本体16は、各取付バネ74を各保持部材23のそれぞれの各爪部51b、52bに係合させて、光源モジュール12を支持する。
【0086】
取付バネ74には、例えば、鉄、アルミニウム、または、ステンレスなどの金属材料が用いられる。取付バネ74は、弾性を有する。取付バネ74は、いわゆる板バネである。取付バネ74には、例えば、樹脂材料などを用いてもよい。但し、取付バネ74に金属材料を用いることにより、例えば、耐久性を高めることができる。
【0087】
各側板部64のそれぞれには、開口64cが設けられている。開口64cは、幅方向において第1把持部51または第2把持部52と対向する位置に配置されている。この例では、光源モジュール12の3つの保持部材23のそれぞれに対応して、開口64cが、各側板部64のそれぞれ3つずつ設けられる(図1(b)参照)。
【0088】
取付バネ74の一方の端部74aは、略U字状に折り曲げられ、開口64cを介して領域66内に入り込んでいる。この端部74aが、領域66に収納された光源モジュール12の第1爪部51bと係合する。
【0089】
取付バネ74の他方の端部74bは、略U字状に折り曲げられ、開口64cを介して領域66内に入り込んでいる。この端部74bが、領域66に収納された光源モジュール12の第2爪部52bと係合する。
【0090】
例えば、ネジで光源モジュールを器具本体に取り付ける場合には、ネジ頭が室内側に露出してしまう。また、ネジ止めの場合には、取り付けに工具が必要となり、組み立てが煩雑になる。
【0091】
これに対して、本実施形態に係る照明器具10では、取付バネ74で光源モジュール12を支持する。取付バネ74は、光源モジュール12を支持した場合、光源モジュール12に覆われる。これにより、取付バネ74では、例えば、光源モジュール12を支持する部材が、室内側に露出してしまうことを抑制することができる。例えば、照明器具10の意匠性を高めることができる。また、取付バネ74では、取り付けに工具などが必要なく、光源モジュール12を領域66内に嵌め込むだけで、光源モジュール12を器具本体16に支持させることができる。これにより、照明器具10の組立性をより向上させることができる。
【0092】
また、照明器具10では、各側板部64に開口64cを設け、取付バネ74が、開口64cを介して領域66内に入り込む。このように、各側板部64に開口64cを設けることで、開口64cや取付バネ74が室内側に露出してしまうことを、より適切に抑えることができる。
【0093】
また、各反射板部60が室内側に向かって傾斜するテーパ状である場合、各側板部64に設けられた開口は、器具本体16の高さ方向の中央よりも上側に配置される。これにより、例えば、光源モジュール12を器具本体16の高さ方向の略中央に配置することができる。これにより、例えば、各反射板部60の配光による照度の低下を抑えることができる。例えば、光源モジュール12が各反射板部60よりも下方に出過ぎて、グレアの要因となってしまうことを抑えることができる。
【0094】
器具本体16では、例えば、基板25が、各側板部64の端部64a付近にくるように各開口64cの高さ方向の位置を調整する。例えば、基板25の第1面25aと各側板部64の端部64aとの間の高さ方向の距離が、20mm以下になるようにする。これにより、照度の低下やグレアの発生を適切に抑制することができる。
【0095】
この例では、取付バネ74が、第1爪部51bと係合する端部74aと、第2爪部52bと係合する端部74bと、を有している。取付バネ74は、例えば、第1爪部51bと係合する端部を有する部品と、第2爪部52bと係合する端部を有する別の部品と、の2つの部品で構成してもよい。
【0096】
各反射板部60には、開口60aと開口60bとが設けられている。開口60aは、高さ方向において取付バネ74の端部74aと対向する位置に配置されている。開口60bは、高さ方向において取付バネ74の端部74bと対向する位置に配置されている。各開口60a、60bは、各取付バネ74に対応して設けられる。この例では、3つの開口60a、60bが、各反射板部60に設けられる。
【0097】
開口60aに棒状の治具を挿し込んで、取付バネ74の端部74aを押し、取付バネ74を弾性変形させる。すると、端部74aの傾斜に沿って、端部74aが領域66から退避する方向に移動し、第1爪部51bと端部74aとの係合状態が解除される。
【0098】
開口60bに棒状の治具を挿し込んで、取付バネ74の端部74bを押し、取付バネ74を弾性変形させる。すると、端部74bの傾斜に沿って、端部74bが領域66から退避する方向に移動し、第2爪部52bと端部74bとの係合状態が解除される。
【0099】
このように、器具本体16は、取付バネ74の係合と、係合状態の解除と、により、光源モジュール12を着脱可能に支持する。
【0100】
前述のように、光源モジュール12のカバー22においては、本体部40を長手方向に見た形状が、扇状である。各反射板部60の各開口60a、60bは、高さ方向において、本体部40と重なる。これにより、例えば、室内側から見たときに、各開口60a、60bを視認し難くすることができる。例えば、照明器具10の意匠性を高めることができる。
【0101】
図9は、実施形態に係る照明器具の一部を模式的に表す部分平面図である。
図8及び図9に表したように、底板部63の第4面63bには、突起63cが設けられている。第4面63bには、例えば、複数の突起63cが設けられる。突起63cの数は、任意でよい。突起63cは、1つでもよい。この例において、突起63cは、半球状である。突起63cの形状は、半球状に限ることなく、第4面63bの向く方向に突出した任意の形状でよい。突起63cの高さ(第4面63bからの高さ方向の長さ)は、例えば、取付バネ74の厚さ以上である。
【0102】
突起63cは、取付バネ74の近傍に配置される。突起63cと取付バネ74との間の長手方向の距離D3は、例えば、30mm以下である。すなわち、「取付バネ74の近傍」とは、距離D3が、30mm以下であることをいう。また、この例では、複数の突起63cが、取付バネ74を挟んで長手方向の両側に配置されている。突起63cは、取付バネ74の長手方向の片側のみに設けてもよい。
【0103】
例えば、照明器具10を埋め込み型として用いる場合には、吊りボルトなどの金具を器具本体16に取り付け、天井の埋込穴などに器具本体16を取り付ける。また、照明器具10を直付け型として用いる場合には、各突起63cを天井面に当接させた状態で、器具本体16を室内側から天井板などにネジ止めする。
【0104】
各突起63cは、例えば、照明器具10を直付け型として用いる場合に、天井面と底板部63の第4面63bとの間に隙間を生じさせる。これにより、例えば、ネジなどが天井面に当接することを抑制することができる。例えば、器具本体16と天井面との密着性を高めることができる。例えば、ネジなどが天井面に点接触し、器具本体16が変形してしまうことを抑制することができる。
【0105】
器具本体16には、例えば、光源モジュール12の落下を抑制するための少なくとも2本のチェーンが設けられている。例えば、2本のチェーンが、長手方向の両端付近に設けられる。光源モジュール12の支持体21の裏面31bには、例えば、各チェーンに対応した複数のフックが設けられている。器具本体16を天井に取り付けた後、これらの各チェーンの端部を光源モジュール12のフックに引っ掛けて、光源モジュール12を吊るす。
【0106】
光源モジュール12を吊るした後、例えば、図示を省略したコネクタを接続することにより、光源モジュール12と電源装置14とを電気的に接続する。
【0107】
配線の後、光源モジュール12を傾けた状態で支持体21の第2部分32側を領域66内に入れ、各保持部材23のそれぞれの第1爪部51bを、各取付バネ74のそれぞれの端部74aに係合させる。この後、光源モジュール12を水平に戻すようにして支持体21の第3部分33側を領域66内に入れ、各保持部材23のそれぞれの第2爪部52bを、各取付バネ74のそれぞれの端部74bに係合させる。
【0108】
これにより、光源モジュール12が器具本体16に支持され、照明器具10が天井に取り付けられる。なお、上記と反対に、各第2爪部52bを各端部74bに係合させた後、各第1爪部51bを各端部74aに係合させてもよい。
【0109】
光源モジュール12を器具本体16から取り外す場合には、例えば、各第1爪部51bと各端部74aとのそれぞれの係合状態を解除した後、各第2爪部52bと各端部74bとのそれぞれの係合状態を解除する。反対に、各第2爪部52bと各端部74bとのそれぞれの係合状態を解除した後、各第1爪部51bと各端部74aとのそれぞれの係合状態を解除してもよい。
【0110】
照明器具10を直付け型として用い、器具本体16を天井板などにネジ止めする時、例えば、ネジを締め付け過ぎて、器具本体16を変形させてしまう場合がある。取付バネ74を係合させて光源モジュール12を支持する場合に、器具本体16が変形してしまうと、例えば、取付バネ74と各爪部51b、52bとの位置がずれる。これにより、光源モジュール12が、器具本体16に対して取り付け難くなったり、外し難くなったりしてしまう。
【0111】
本実施形態に係る照明器具10では、底板部63の取付バネ74の近傍に突起63cを設けている。照明器具10では、器具本体16を天井面にネジ止めする際に、突起63cが天井面に当接する。これにより、照明器具10では、取付バネ74の近傍における器具本体16の変形を抑えることができる。例えば、器具本体16に対する光源モジュール12の着脱を容易に行うことができる。例えば、天井などの取付対象に対する器具本体16の取り付けを容易にできる。
【0112】
突起63cを複数設けることにより、器具本体16の変形をより適切に抑えることができる。各突起63cを取付バネ74の長手方向の両側に配置することにより、器具本体16の変形をさらに抑えることができる。
【0113】
例えば、距離D3を20mm以下にする。これにより、器具本体16の変形をより適切に抑えることができる。例えば、距離D3を10mm以下にする。これにより、器具本体16の変形をさらに抑えることができる。
【0114】
図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る照明器具の別の器具本体を表す模式図である。
図10(a)は、別の器具本体80の分解斜視図であり、図10(b)は、器具本体80の一部を表す斜視図である。
図10(a)及び図10(b)に表したように、この例の器具本体80は、一対の端板82を含む。
【0115】
各端板82は、収納部62及び各反射板部60の長手方向の一対の端部のそれぞれに取り付けられる。各端板82は、収納部62及び各反射板部60の長手方向の端部を覆う。各端板82は、領域66側に向かって長手方向に延び、各側板部64の間に入り込む突出部83を有する。
【0116】
各端板82は、突出部83によって、収納部62の長手方向の端部と光源モジュール12との間に空く隙間を覆う。各端板82は、領域66内などの室内側からの視認を抑制し、照明器具10の意匠性を高める。突出部83は、例えば、高さ方向において光源モジュール12の長手方向の端部と重なる。突出部83は、例えば、光源モジュール12の長手方向の端部と当接する。各端板82は、例えば、光源モジュール12を器具本体16に取り付ける際に、光源モジュール12の長手方向の端部を支持する。突出部83の幅方向の長さは、各側板部64の間の幅方向の距離と実質的に同じである。各端板82は、例えば、各側板部64の変形を抑制する。例えば、各側板部64の間の幅方向の距離が、狭くなってしまうことを抑制する。
【0117】
すなわち、各端板82は、上記の第1端板71と第2端板72とを一体化させたものである。各端板82を用いた場合には、第1端板71及び第2端板72を取り付ける場合に比べて、照明器具10の部品点数をより削減することができる。例えば、照明器具10の組立性をより向上させることができる。
【0118】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0119】
10…照明器具、12…光源モジュール、14…電源装置、16、80…器具本体、21…支持体、22…カバー、23…保持部材、25…基板、26…光源、27、28…側板、31…第1部分、32…第2部分、33…第3部分、40…本体部、41…第1当接部、42…第2当接部、43…第1係合部、44…第2係合部、50…対向部、51…第1把持部、52…第2把持部、53…第1ストッパ部、54…第2ストッパ部、60…反射板部、62…収納部、63…底板部、64…側板部、66…領域、67…取付部、68…端子台、71…第1端板、72…第2端板、74…取付バネ、82…端板、83…突出部
図1
図2
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図7
図8
図9
図10