特許6248401IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

この発明は、ダイシングブレードでウェハを切断する工程を有する半導体装置の製造方法およびそれに用いられる露光マスク

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

前記したように、ダイシングブレード76がスクライブ73に沿って100μm以上進んだ箇所でも、ある確率でクラックは発生する。そのため、近年、このクラック77(チッピングも含む)の発生確率を現状より低くして、良品率を向上させ、コストダウンを図ることが強く要望されている。特に、車載用素子においては、不良率をppm以下のオーダーまで極限的に低くする必要がある。その対策としてつぎのことが考えられる。 図26は、レチクル51を用いてウェハ1の外周まで露光する様子を示した図である。このように外周部全域にスクライブ73を形成することで、ダイシングブレード76は表面保護膜71や下地の金属膜75に接することなく、ウェハ1を切断できる。そのため、クラック77の発生確率を極めて小さくすることができる。 しかし、露光回数(ショット数)が増加するようになり、露光装置の能力の低下を招き、処理時間が長くなることで製造コストは増大する。
また、図26のようにウェハ1の外周部までスクライブ73を形成する場合には、外観検査では除去できないパターン欠損を含むチップ(本来不良チップ)が良品と判定され組み立てられる確率が大きくなり、半導体装置の信頼性に不安が残る。 また、前記した従来のレチクル51または等倍露光マスク57を用いて表面保護膜にスクライブパターン72を形成した場合でも、ウェハ1の切断時に外周部にあるチップ形成箇所74にクラック77(チッピングを含む)が導入される可能性がある。そのため、外観検査を行うことが不可欠になる。しかし、この外観検査で不良チップを完璧に除去することは不可能に近い。そのため、予め不良チップが発生すると予想されるウェハ1の外周部のチップ形成箇所を外観検査せずに、この箇所にあるチップをすべて不良扱いとする。しかし、この方法では、良品チップを不良チップとして排除する可能性があるため、良品率の低下を招き、製造コストが増大する可能性がある。 この発明の目的は、前記の課題を解決して、クラックの発生確率を小さくし、製造コストを低減できる半導体装置の製造方法およびそれに用いられる露光マスクを提供することにある。 前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、スクライブパターンが描画された露光マスクにおいて、前記スクライブパターンは、該スクライブパターンの最外周にある2本の前記スクライブパターンが交差する部分のさらに外周側に延在する突出部を有する露光マスクとし、前記突出部の長さが100μmにマスクの倍率を掛けた値以上である露光マスクとするとよい。
また、特許請求の範囲の請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記突出部の長さが500μmにマスクの倍率を掛けた値以下である露光マスクとするとよい。
また、特許請求の範囲の請求項3記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明において、前記露光マスクが、レチクルもしくは等倍露光マスクであるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項4記載の発明によれば、スクライブに沿ってダイシングブレードで半導体ウェハを切断する工程を有する半導体装置の製造方法において、前記半導体ウェハ上を被覆している表面保護膜の表層に塗布したレジストに、スクライブパターンが描画された露光マスクを用いて前記スクライブパターンを転写する転写工程と、現像により前記スクライブパターン部のレジストを選択的に除去する現像工程と、前記レジストをマスクとして、前記レジストが除去されたスクライブパターン部の表面保護膜を選択的にエッチングしてスクライブを形成するエッチング工程と、ダイシングブレードを用いて前記スクライブに沿って該スクライブの内部を切断し、前記半導体ウェハをチップ化する切断工程を含み、前記露光マスクが単数もしくは複数のチップパターンを有し、前記露光マスクに描画されたスクライブパターンは、該スクライブパターンの最外周にある2本の前記スクライブパターンが交差する部分のさらに外周側に延在する突出部を有し、前記転写工程により前記スクライブパターンの前記半導体ウェハ上の最外周部の前記レジストに前記突出部が転写され、前記突出部を有するスクライブパターン部のレジストが前記現像工程により選択的に除去され、前記突出部を有するスクライブパターン部下の前記表面保護膜が前記エッチング工程により選択的にエッチングされることにより、前記突出部下に突出除去部が形成されたスクライブが形成され、前記切断工程により前記スクライブの突出除去部に沿って該突出除去部の内側の前記半導体ウェハを切断し、前記突出除去部の長さが100μm以上500μm以下とする半導体装置の製造方法とする。
また、特許請求の範囲の請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明において、前記表面保護膜がポリイミドであるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項6記載の発明によれば、請求項4または5に記載の発明において、前記表面保護膜の下地に金属膜があるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項7記載の発明によれば、前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法で用いられる前記露光マスクが、レチクルもしくは等倍露光マスクであるとよい。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

【発明の効果】
この発明では、表面保護膜のスクライブパターンにおいて、最外周のスクライブの交差部分に外周に向かって突出箇所を形成することで、チップ形成箇所に発生するクラックの発生確率を小さくして、不良率を十分低くでき、また製造コストの低減を図ることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図2】図1に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図3】図2に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図4】図3に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図5】図4に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図6】図5に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図7】図6に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図8】図7に続く、この発明の一実施例に係る半導体装置の要部製造工程図である。

【図9】図1の表面素子構造120について説明する図であり、(a)はウェハ端部付近に形成された表面素子構造120の要部断面図であり、(b)は、ウェハ1の要部平面図である。

【図10】図3の工程で用いる露光マスクの要部平面図であり、同図(a)はレチクル8、同図(b)は等倍露光マスク9の要部平面図である。

【図11】図4の工程でウェハ1上のレジスト4にレジストスクライブパターン10が形成された図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のA部の矢印B方向から見た要部斜視図である。

【図12】図5の工程でウェハ1上の表面保護膜3に保護膜スクライブパターン17を形成した図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のC部の矢印D方向から見た要部斜視図である。

【図13】図6の工程で、スクライブ14に沿って(矢印Gの方向)ダイシングブレード19でウェハ1を切断している要部斜視図である。

【図14】レチクル8のスクライブパターンを示し、(a)は突出箇所の長さL3が短い場合、(b)は突出箇所の長さL3が長い場合の図である。

【図15】等倍露光マスク9のスクライブパターンで突出箇所の長さL3がウェハ1の外周端まで延伸している場合の図である。

【図16】スクライブを形成するための従来のレチクル51の要部平面図である。

【図17】スクライブを形成するための従来の等倍露光マスク57の要部平面図である。

【図18】レチクル51を用いてウェハ1上のレジスト61を露光したときのスクライブパターン62の平面図である。

【図19】等倍露光マスク57を用いてウェハ1上のレジスト61を露光したときのスクライブパターン62の平面図である。

【図20】図18または図19のレジスト61に形成されたスクライブパターン62のF部を矢印Gの方向から見た要部斜視図である。

【図21】図18または図19のレジスト61のスクライブパターン62を用いて形成した表面保護膜71のスクライブパターン72の要部斜視図である。

【図22】ダイシングブレード76を用いて、スクライブ73に沿ってウェハ1を切断している様子を示す要部斜視図である。

【図23】切断時にクラック77が発生するメカニズムを推定して説明した図であり、(a)は表面保護膜71の切断を開始した図、(b)はダイシングブレード76の先端部がスクライブ73に達した時点の図、(c)はダイシングブレード76がスクライブ73に沿って進行している図ある。

【図24】表面保護膜71をダイシングブレードで切断する様子を示す図である。

【図25】スクライブ73が形成されないでウェハ1の外周部の表面保護膜71と下地の金属膜75をダイシングブレード76が進行して行き、ウェハ1を切断している状態を示す要部断面図である。

【図26】レチクル51を用いてウェハ1を移動させウェハ1外周まで露光する様子を示した図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

1,58 ウェハ   1a 裏面   3,71 表面保護膜   4,61 レジスト   5,11,14,14a,14b,14c,54,64,73,200b スクライブ   6,12,15,55,80,200c 交差部分   7,13,16,56,200d 突出箇所   8,51 レチクル   9,57 等倍露光マスク   10,10a レジストスクライブパターン   17 保護膜スクライブパターン   10b 露光箇所   14a 外側端部   18 シート   19,76 ダイシングブレード   20 チップ   20a 良品チップ   20b 不良チップ   21,52,74 チップ形成箇所   22 切断箇所   25 端部   53,62,72,200a スクライブパターン   63 ワンショットパターン   71a 側壁   73a,74a 端部   75,200 金属膜   77 クラック   79 回転   81 振動   111 拡散層   112 裏面電極   120 表面素子構造

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