(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コントローラが、前記電動モータを駆動制御する複数の素子が実装された電子回路基板と、該電子回路基板を所定の間隙を以って支持すると共に前記筐体に固定する支持基板とを備え、前記筐体内で前記電力線及び信号線が前記電子回路基板に接合されていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両の後輪操舵装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献2に記載の装置は、電気モータ、トランスミッション及びブロッキング装置がモジュールハウジングに支持される構成であるので組み付けが困難であるだけでなく、ハウジングに対し高強度が要求されることになるので小型化が困難である。また、特許文献2においては、その段落〔0045〕に「制御ユニット20の回路基板の一部を形成する電気インターフェース65」と記載され、更に「ブレーキ制御ユニット又は車両のCANの母線に延びる送出ケーブル32との外部電気インターフェース2」と記載されており、その
図7の開示から明らかなように、外部電気インターフェース2はカバー2に接合された状態で、制御ユニット20に接続されている。従って、モジュールハウジングとカバーとの間を防水接合構造とすると共に、カバーと外部電気インターフェースとの間も防水接合構造とする必要があり、更に、ケーブルとの接合に防水コネクタが必要となる。一方、特許文献1には明示されていないが、モータ等を駆動制御するコントローラ(制御ユニット)は、一般的にケース内に配設されて上記のハウジングに装着されるので、ケースとハウジングとの間は防水接合構造とされ、電力線及び信号線を含むケーブルとの接合に防水コネクタが用いられる。何れの装置においても、大型で高価な防水コネクタが必要とされるので、ハウジング等の防水接合構造と共にコストアップ要因となる。
【0005】
そこで、本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置において、防水コネクタを必要とすることなく電力線及び信号線を適切且つ容易にコントローラに接続し得る後輪操舵装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するため、本発明は、車両の後輪を支持するサスペンション機構に介装し当該後輪を操舵する車両の後輪操舵装置であって、前記サスペンション機構に第1の連結部材
を介して連結されるハウジングと、該ハウジングを構成する筒体内に収容する電動モータと、前記筒体内に収容し前記電動モータの出力を減速する減速機構と、該減速機構に連結して回転するナット部材
、及び該ナット部材に螺合すると共に
、前記サスペンション機構に第2の連結部材
を介して連結されるロッドを有し、前記ナット部材の回転運動を前記ロッドの直線運動に変換する直動機構と、前記ハウジングを構成し、前記筒体から延出する前記ロッドを囲繞するように配置して前記筒体に固定する筐体であって、前記ロッドに平行に開口する少なくとも一つの開口部を有すると共に該開口部とは別に連通孔を有する筐体と、該筐体の開口部を密閉するように接合する蓋体と、前記筐体内に収容され前記電動モータを駆動制御するコントローラと、該コントローラに前記筐体内で電気的に接続する電力線及び信号線と、該電力線及び信号線を囲繞して保持する熱収縮チューブ
と、前記電力線及び信号線を収容し前記筐体の連通孔回りに液密的に接合する支持ブラケットとを備え、
該支持ブラケットから前記電力線及び信号線が外部に導出される部分を囲繞するように前記熱収縮チューブが装着されている構成としたものである。
【0007】
上記に加え、前記熱収縮チューブ内の前記電力線及び信号線との間に接着剤が充填される構成とするとよい
。
【0008】
上記の後輪操舵装置において、前記コントローラは、前記電動モータを駆動制御する複数の素子が実装された電子回路基板と、該電子回路基板を所定の間隙を以って支持すると共に前記筐体に固定する支持基板とを備えたものとし、前記筐体内で前記電力線及び信号線が前記電子回路基板に接合される構成とするとよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の後輪操舵装置においては、筒体内に収容する電動モータと、筒体内に収容し電動モータの出力を減速する減速機構と、該減速機構に連結して回転するナット部材
、及び該ナット部材に螺合すると共に
、サスペンション機構に第2の連結部材
を介して連結
されるロッドを有し、ナット部材の回転運動をロッドの直線運動に変換する直動機構と、筒体から延出するロッドを囲繞するように配置して筒体に固定する筐体であって、ロッドに平行に開口する少なくとも一つの開口部を有すると共に該開口部とは別に連通孔を有する筐体と、該筐体の開口部を密閉するように接合する蓋体と、筐体内に収容され電動モータを駆動制御するコントローラと、該コントローラに筐体内で電気的に接続する電力線及び信号線と、電力線及び信号線を囲繞して保持する熱収縮チューブ
と、電力線及び信号線を収容し筐体の連通孔回りに液密的に接合する支持ブラケットとを備え、
支持ブラケットから電力線及び信号線が外部に導出される部分を囲繞するように熱収縮チューブが装着されているので、ハウジング内にコントローラを適切且つ容易に収容し得るだけでなく、従前の防水コネクタを必要とすることなく確実な防水構造とすることができる。
【0010】
特に、熱収縮チューブ内の電力線及び信号線との間に接着剤が充填される構成とすれば、一層確実な防水構造とすることができる
。
【0011】
上記の後輪操舵装置において、コントローラは、電動モータを駆動制御する複数の素子が実装された電子回路基板と、該電子回路基板を所定の間隙を以って支持すると共に筐体に固定する支持基板とを備えたものとし、筐体内で電力線及び信号線が電子回路基板に接合されように構成すれば、支持基板に適切に支持された電子回路基板に対し、電力線及び信号線を容易且つ確実に接続することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る後輪操舵装置の全体構成を
図1に示す。本実施形態の後輪操舵装置は四輪操舵システム(4WS)の一部を構成するものであるが、前輪操舵装置は従前と同様であるので省略している。また、車両の後輪を支持するサスペンション機構には種々の態様があるが、本実施形態では、
図1に二点鎖線で示すように構成されており、車両の後輪RL、RRを支持するリヤアクスルRAへの支持部RSと、リヤアクスルRAに軸支され揺動中心Cを中心に揺動するリンクLSとの間に、本実施形態の後輪操舵装置を構成するアクチュエータユニットAUが介装され、これによって支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動され、リンクLSの揺動に応じてタイロッドTR、TRを介して後輪RL、RRが操舵される。
【0014】
アクチュエータユニットAUは、ハウジング1にロッド2が軸方向移動(直線運動)可能に支持され、その一端部がボールジョイントJLを介してリンクLSに連結され、ハウジング1がボールジョイントJAを介して支持部RSに連結されており、アクチュエータ3によってロッド2が駆動され、リヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されるように構成されている。具体的には、アクチュエータ3を構成する電動モータ3aはコントローラ4によって制御され、電動モータ3aの回転出力が減速機構3bによって減速された後、直動機構3cを介してロッド2の直線運動に変換されるように構成されている。尚、本実施形態では電動モータ3aはブラシレスモータで構成されている。
【0015】
本実施形態においては、ハウジング1は主としてアクチュエータ3の構成部品(電動モータ3a等)を内蔵するハウジング1aと、主としてコントローラ4の構成部品(電子回路基板40等)を内蔵するハウジング1bに大別され、ハウジング1aを構成する筒体10に連結カバー11が接合されると共に、ハウジング1bを構成し上下及び軸方向に開口部を有する筐体12が接合され、この筐体12の(ロッド2に平行に開口する)上下の開口部12x、12yに、シール部材としてOリング(代表してORで表す)を介して蓋体15及び16が接合されるように構成されている。本実施形態のハウジング1は金属製で、連結カバー11及び筐体12はアルミニウム製で、筒体10並びに蓋体15及び16は鉄製である。
【0016】
アクチュエータ3は、
図2に拡大して示すように構成され、ステータ24にコイル23が巻装された状態で、筒体10内に圧入固定されている。電動モータ3aの出力軸は中空回転軸20で構成され、この中空回転軸20は、筒体10内に挿入される環状のモータカバー25の内径部25aと、筐体12に形成される環状溝12aに対し、夫々軸受25b及び12bを介して回転可能に支持されている。中空回転軸20の軸方向中間部には、電動モータ3aのロータを構成するコア21が圧入固定され、このコア21の円周方向に均等に永久磁石22が配設されている。
【0017】
更に、中空回転軸20内には、ロッド2が同軸に配置され、ハウジング1に対し軸方向移動(直線運動)可能に支持されると共に、ハウジング1に対し回転不能に支持されるが、この支持構造については後述する。尚、ロッド2と筐体12の支持部との間にはブッシュ2a及び2bが介装されているが、これらはロッド2の軸方向移動を円滑に行うために摺動抵抗を低減するものである。即ち、本実施形態は言わば片持支持の伸縮機構であるので、ブッシュ2a及び2bには両端支持の軸方向移動機構における軸受としての機能は要求されない。
【0018】
本実施形態の減速機構3bは遊星歯車機構30で構成され、外歯歯車のサンギヤ31が中空回転軸20と一体的に結合され、中空回転軸20と共に回転可能に支持されている。また、内歯歯車のリングギヤ33が筒状保持部材のホルダ34に固定されており、外歯歯車のプラネタリギヤ32がサンギヤ31及びリングギヤ33に噛合しサンギヤ31回りを回転するように配設されている。そして、このプラネタリギヤ32を、ピン35を介して回転可能に支持するキャリアとして、ナット部材36がホルダ34に対し軸受37を介して回転可能に支持されている。軸受37はボールベアリングで、その内輪37aがナット部材36に嵌合されると共に、その外輪37bがホルダ34に嵌合され、C字状のスペーサ37cによってナット部材36に保持されている。
【0019】
本実施形態においては、ホルダ34及びピン35は金属製(例えば鉄製)であるが、サンギヤ31、プラネタリギヤ32及びリングギヤ33が合成樹脂製であり、サンギヤ31は金属製の中空回転軸20に一体成形されている。そして、リングギヤ33はホルダ34に対し回転不能に支持され、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に支持されている。即ち、
図2に示すように、筒体10内に形成された環状溝10aにスナップリング14が保持され、このスナップリング14の環状側面と連結カバー11の環状開口端面との間に、軸受37の外輪37b及びホルダ34が挟持された状態で、筒体10の減速機構3b側(
図2の左側)の開口端に形成された螺子部に環状のロックナット13が螺合され、筒体10と連結カバー11が締結される。而して、ロックナット13の螺合に伴って生ずる軸方向の押圧力によって、軸受37の外輪37b及びホルダ34はスナップリング14と連結カバー11との間に強固に挟持され、この結果、ホルダ34は筒体10に対して回転不能に保持される。
【0020】
そして、ロッド2の一端部の外周面に所定の軸方向長さに亘って台形螺子が形成された雄螺子部2cとナット部材36の内周面に形成された雌螺子部36cが螺合するように配置されており、これらナット部材36とロッド2によって直動機構3cが構成されている。尚、ロッド2の脱落防止用に、雄螺子部2cの先端にはナット2dが螺着されている。ロッド2は、前述のように支持されているので、ロッド2に付与され得る軸方向の荷重は、ナット部材36、軸受37、ホルダ34及びスナップリング14を介して、筒体10及び連結カバー11で吸収される。
【0021】
一方、
図3に示すように、コントローラ4として、電子制御装置(図示せず)を構成する電子回路基板40及び変位検知装置5を構成する磁石ブロック50がハウジング1b内に収容されている。変位検知装置5は、例えば磁気ベクトルセンサで構成される変位センサ5aと例えばネオジウム磁石で構成される永久磁石5bを備え、変位センサ5aは電子回路基板40に支持され、永久磁石5bは磁石ブロック50内に保持されている。この磁石ブロック50は、ロッド2の直線運動時の軸方向変位を検出する機能を有する共に、前述のロッド2の回転を阻止する機能を有している。尚、電子回路基板40には、電動モータ3aを駆動制御する複数の素子(図示省略)が実装されており、
図4に示すように、電子回路基板40は所定の間隙を以って支持基板60に支持され、支持基板60が筐体12に螺子固定されている。
【0022】
図3及び
図4に示すように、ロッド2の両側面には、軸方向に長尺となる長溝(略矩形の凹部)2r、2sが形成されており、一方の長溝2rに磁石ブロック50が配置され、反対側の長溝2sからボルト51が挿通され、ロッド2に固定されている。磁石ブロック50は合成樹脂で形成され、
図3に示すように、永久磁石5bを収容する保持部52と、その両端に一対の脚部53、53が延出形成されると共に、両脚部53、53間に金属製のナット54がインサート成形されている。一方、
図4に示すように、筐体12の内部には支持部12sが形成されており、ロッド2の軸に平行に一対の立壁部12w、12wが形成されている。そして、保持部52が一対の立壁部12w、12w間に保持されるように組付けられ、ロッド2の貫通孔2hにボルト51が挿通されナット54に螺合される。この結果、磁石ブロック50によって、ロッド2が筐体12の立壁部12w、12wひいてはハウジング1に対し回転不能に支持される。尚、
図4では、電子回路基板40が装着された蓋体16側の空間のみを示しており、蓋体15側の空間内の構成は省略している。
【0023】
而して、本実施形態のアクチュエータ3においては、電動モータ3aによって中空回転軸20が回転駆動されると、その回転出力が遊星歯車機構30の減速機構3bによって減速されてナット部材36が回転駆動され、更に、直動機構3cによって、ナット部材36の回転運動がロッド2の直線運動に変換される。これにより、前述のようにリヤアクスルRAの支持部RSとリンクLSとの間が伸縮駆動されて、後輪の舵角が調整される。
【0024】
図5は、ハウジング1bを構成する筐体12内の、(
図4では省略された)蓋体15側の空間内の構成を明らかにすべく、蓋体15の中央部を破断して示すもので、コントローラ4を構成する電子回路基板40に対し、電力線80a、80b並びに三本の信号線(代表して90で表す)が電気的に接続されている。具体的には、電力線80a、80bは、各々の先端に設けられた接続端子81a、81bが螺子Sによって直接接続され、三本の信号線90はコネクタ91を介して電子回路基板40に接続されている。この場合において、前述のように電子回路基板40は所定の間隙を以って支持基板60に支持され、この支持基板60が筐体12に螺子固定されているので、電力線80a、80b並びに三本の信号線90を容易且つ確実に接続することができる。上記のコネクタ91は後述するように防水構造とする必要はないので、小型で安価なコネクタが用いられている。一方、筐体12には、開口部12x、12yとは別に、
図5に破線で示す連通孔Hが形成されており、この連通孔Hを介して電力線80a、80b並びに三本の信号線90が外部に導出されるように構成されている。尚、電力線及び信号線の本数は上記に限らず、一本でも複数本でもよい。
【0025】
本実施形態の電力線80a、80b並びに三本の信号線90は、
図5及び
図6に示すように、支持ブラケット110の連通管111乃至113(
図7及び
図8に示す)及び熱収縮チューブ100に挿通されている。尚、図示は省略するが、熱収縮チューブ100内には熱溶融性の接着剤が付与され、電力線80a、80b並びに三本の信号線90との間に充填されている。支持ブラケット110は合成樹脂製で、
図7及び
図8に示すように、連通管111乃至113が一体的に形成されると共に取付用のブシュ115、116が一体成形されている。連通管111、112には夫々電力線80a、80bが挿通され、連通管113には三本の信号線90がまとめて挿通される。
【0026】
そして、電力線80a、80b並びに三本の信号線90の各々の回りに熱溶融性の接着剤が付与され、あるいは熱収縮チューブ100内に熱溶融性の接着剤が付与された後、各連通管111乃至113から電力線80a、80b並びに三本の信号線90が外部に導出される部分を囲繞するように熱収縮チューブ100が被覆され、熱収縮チューブ100(及び接着剤)が加熱される。この加熱により、熱収縮チューブ100が収縮して電力線80a、80b並びに三本の信号線90に密着すると共に、各部の間に溶融した接着剤が隙間なく充填され、密封された状態となる。この熱収縮チューブ100に対する加熱処理後、
図6に示すように、シール部材のOリングORを介して支持ブラケット110が筐体12に取り付けられ、ブシュ115、116にボルトBが挿通されて筐体12に固定される。而して、電力線80a、80b並びに三本の信号線90は筐体12の連通孔Hに液密的に支持される。また、筐体12の開口部12x、12yには蓋体15、16がOリングORを介して接合されており、筐体12内の空間は密閉されているので、電力線80a、80b並びに三本の信号線90の先端側の電子回路基板40への接続部(
図5)には防水コネクタを設ける必要はない。
【0027】
上記の構成になるアクチュエータユニットAUの製造方法を説明すると、先ず、コイル23が巻装されたステータ24が、圧入装置(図示せず)によって筒体10内に圧入され、
図2に示す所定の位置で固定される。また、モータカバー25が筒体10内に挿入され、スナップリング14が筒体10内の環状溝10aに固定される。これとは別に、サンギヤ31が一体成形された中空回転軸20に、軸受25bが圧入された後、永久磁石22を保持するための樹脂製の押え部材22aが圧入されると共に、コア21が圧入固定される。そして、コア21内に永久磁石22が収容され、更に押え部材22bが圧入されたサブアセンブリの状態で、永久磁石22が着磁される。
【0028】
次に、上記の中空回転軸20がステータ24の中空部内に挿入され、軸受25bがモータカバー25の中空部に嵌合した状態で保持される。更に、磁極センサ6用のプラスチックマグネット6bが固着された支持部材26が中空回転軸20の端部に圧入され、プラスチックマグネット6bが着磁された後、筐体12が筒体10の電動モータ3a側(
図2の右側)の開口に接合され、ボルト結合される。尚、筐体12の環状溝12aには軸受12bの外輪が圧入されており、筒体10に筐体12を接合すると軸受12bの内輪が中空回転軸20に嵌合する。
【0029】
一方、軸受37の内輪37aがナット部材36に嵌合され、スペーサ37cによって保持され、軸受37の外輪37bがホルダ34に嵌合される。次に、リングギヤ33がホルダ34に装着され、ピン35によってプラネタリギヤ32がナット部材36に支持され、ピン35に係止部材38が係止される。そして、ナット部材36の雌螺子部36cにロッド2の雄螺子部2cが螺合され、雄螺子部2cの先端にナット2dが螺着されてサブアセンブリが構成される。
【0030】
上記サブアセンブリのロッド2が
図1乃至
図3に示す中空回転軸20内に挿通され、サンギヤ31がプラネタリギヤ32及びリングギヤ33に噛合するように組み付けられ、ホルダ34の軸方向端面がスナップリング14の側端面に当接するまで押し込まれる。続いて、連結カバー11が装着され、筒体10にロックナット13が螺合される。これにより、軸受37の外輪37b及びホルダ34がスナップリング14と連結カバー11との間に強固に挟持される。このとき、ロッド2は、筐体12に配設されたブッシュ2a及び2b内を挿通し、筐体12の外部まで延出している。
【0031】
そして、筐体12内で、ロッド2の長溝2rに磁石ブロック50が配置され、その保持部52が立壁部12w、12w間に保持されるように組付けられる。而して、ロッド2の貫通孔2hにボルト51が挿通されナット54に螺合されると、ロッド2はハウジング1に対し回転不能に支持される。
【0032】
更に、変位センサ5aが装着された電子回路基板40及びこれを支持する支持基板60が、筐体12内に収容され、変位センサ5aが永久磁石5bと対向する位置で固定される。また、電力線80a、80b並びに三本の信号線90が支持ブラケット110及び熱収縮チューブ100に挿通され、加熱処理された後、支持ブラケット110がOリングORを介して筐体12に接合されると共に、電力線80a、80b並びに三本の信号線90が電子回路基板40に接続される。そして、蓋体15及び16がシール部材のOリングORを介して筐体12に接合されると、筐体12内が密閉空間となる。而して、熱収縮チューブ100とOリングORによって液密状態が維持され、筐体12内に対する防水機能が確実なものとなる。以上のように組付けられた後、ロッド2の先端にボールジョイントJLが連結され、ラバーブーツBTが装着される。