(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、本実施形態という)について詳細に説明する。なお、本実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
【0015】
(実施形態の構成)
図1において、本実施形態の画像形成装置1は、PC(Personal Computer)等のホスト機器10と、サーマルプリンタ20とにより構成される。ホスト機器10は、作成された第1の画像(直前の画像)と、続く第2の画像(処理対象となる現画像)とを対で取得する画像取得手段として機能する。また、ホスト機器10は、直前の画像と現画像とをそれぞれn分割し(但し、nは1以上の整数)、分割された領域毎に印刷濃度を算出し、この印刷濃度から判定される領域毎の濃度パターンにしたがい現画像の印刷処理を実行する印刷処理手段、としても機能する。なお、ここでいう「印刷処理」とは、画像の回転処理、あるいは、画像の印刷順序を制御することをいう。詳細は後述する。
【0016】
サーマルプリンタ20は、溶融・昇華・ZINK方式等を採用し、ホスト機器10から受信した印刷データやコマンドを解釈して印刷処理を行う。
図2に、サーマルプリンタ20の印刷ヘッド21と、印刷ヘッド21に対応して上下方向(印刷ヘッドの配設方向に平行な方向)にそれぞれ2分割された領域(A1とA3,A2とA4)を持つ印刷データ(画像)との関係が示されている。サーマルプリンタ20は、セラミック基板上に発熱抵抗体を配列した印刷ヘッド21を有し、その発熱抵抗体を選択的に通電して発熱させることで記録紙22に印刷を行うプリンタである。また、複数のインクリボンを備え、記録紙22の同一位置に複数色のインクリボンのインクを重ねて転写することで、カラー印刷をすることができる。なお、図示省略した記録紙22の搬送装置は、記録紙22を印画位置である印刷ヘッド21の位置に搬送することにより、記録紙22の所定の印画範囲を印刷することができる。尚、印刷ヘッド21は上下方向に沿って設けられ、これに直交する左右方向に記録紙22が搬送される。
【0017】
説明を
図1に戻す。
図1に示すように、ホスト機器10は、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、通信部15と、を含み構成される。制御部11は、例えば、マイクロプロセッサで実現され、記憶部12に格納されたプログラムを逐次読み出して実行することにより、ホスト機器10を、直前の画像と、続く現画像とを対で取得する画像取得手段と、取得された直前の画像と現画像とをそれぞれn分割し(但し、nは1以上の整数)、分割された領域毎に印刷濃度を算出し、この印刷濃度から判定される領域毎の濃度パターンにしたがい現画像の印刷処理を実行する印刷処理手段と、して機能させるために、記憶部12,操作部13,表示部14、通信部15の制御を行う。
【0018】
制御部11は、分割した領域毎に算出される印刷濃度と規定値とをそれぞれ比較し、それぞれの比較結果を参照し、直前の画像と現画像の所定方向における濃度パターンが同じ場合に、直前の画像を回転させる。また、直前の画像と現画像の所定方向における濃度パターンが異なる場合に、分割した領域毎に算出される累積濃度と規定値とをそれぞれ比較し、それぞれの比較結果を参照し、直前の画像と現画像の所定方向における累積濃度パターンが同じ場合に、現画像を回転させる。なお、制御部11は、算出した濃度が低い順に第1の画像と前記第2の画像の印刷処理を実行してもよい。
【0019】
このため、制御部11は、内蔵するレジスタ、あるいは記憶部12の所定の領域に、処理画像を指定するカウンタN(111)、現画像の上下領域の濃度のステイタスを示すFLAG(112)、直前の画像の上領域と下領域の濃度のステイタスを示すBFLAG(113)、上領域の累積印刷濃度を示すカウンタRNU(114)、下領域の累積印刷濃度を示すカウンタRNS(115)、そして、累積濃度のステイタスを示すRFLAG(116)のそれぞれを割り当てて管理する。
【0020】
記憶部12には、例えば、SRAM,DRAM、あるいはフラッシュメモリ等の半導体メモリが実装され、上記したプログラムが格納されるプログラム領域の他に、プログラムの実行途中で生成される各種データが格納されるワーク領域が割り付けられている。
【0021】
操作部13は、複数のキースイッチからなり、これらキースイッチのいずれかがユーザによって押下されると、キースイッチが押下されたことを示す入力操作信号を制御部11に出力する。制御部11は、この入力操作信号に基づいて、複数のキースイッチのうちのどれが押下されたかを特定し、押下されたキースイッチに応じた動作を行う。この操作部13からの入力操作信号に応じた処理として、制御部11は、例えば、印刷画像の選択処理、印刷枚数の指定処理を行う。
【0022】
表示部14は、制御部11により生成される画像(画面)を表示する。表示部14は、例えば、高精細LCD(Liquid Crystal Display:液晶)、有機EL(Electro Luminescence)、電気泳動型ディスプレイ(電子ペーパ)等の表示デバイスを用い、上記した画像を高精細に表示する。なお、この表示部14の表示面に指の接触を検出する透明なタッチパネルを積層配設することにより、例えば、静電容量方式のタッチスクリーン(タッチ画面)を構成するようにしてもよい。
【0023】
通信部15は、例えば、近距離無線通信によりサーマルプリンタ20との間で通信を行ない、例えば、ホスト機器10からサーマルプリンタ20に対し、印刷指示、画像データの送信、サーマルプリンタ20からホスト機器10に対してサーマルプリンタ20のステイタスの送信等を行う。
【0024】
(実施形態の動作)
以下、
図3のフローチャートを参照しながら
図1に示す本実施形態の画像形成装置1の基本動作から説明する。
【0025】
まず、ユーザによって表示部14に表示された画像の中から操作部13を操作することにより印刷画像が選択され(ステップS01”YES”)、かつ、印刷部数が設定されると(ステップS02”YES”)、ホスト機器10(制御部11)は、選択されたn−1番目の直前の画像と印刷処理の対象となるn番目の現画像の2枚の画像を対で順次取得する(ステップS03)。続いて制御部11は、取得した画像の領域毎(
図2のA1,A2,A3,A4)に印刷濃度を算出する(ステップS04)。ここで、印刷濃度は、例えば、対象とする領域の各画素の各色(Y,M,Cの階調数)の総和により求めることができる。
【0026】
次に制御部11は、印刷濃度から判定される領域毎の濃度パターンにしたがい、現画像を回転させるか、あるいは印刷する画像の順序を変更する等の決定を行い(ステップS05:濃度判定処理)、それぞれ加工された画像群を含む印刷指令を通信部15経由でサーマルプリンタ20に送信するための印刷処理を実行する(ステップS06)。
【0027】
(実施例1)
図4に、
図3の濃度判定処理(ステップS05)の一例が実施例1として示されている。制御部11は、濃度判定処理に先立ち、まず、内部のカウンタ、フラグ、レジスタ類の初期設定を行う(ステップS51)。
【0028】
ここでは、処理画像を指定するカウンタN(111)に初期値0を,N番目の現画像の上下領域の濃度のステイタスを示すFLAG(112)に“0”を,直前のN−1番目の画像の上領域と下領域の濃度のステイタスを示すBFLAG(113)に”0”を、累積濃度のステイタスを示すRFLAG(116)に“0”をそれぞれ設定する。なお、ステイタス”1”は、下領域に対する上領域の濃度比(上/下)が規定値以上大きい場合、ステイタス”2”は、上領域に対する下領域の濃度比(下/上)が規定値以上大きい場合、ステイタス”0”は、そのいずれでもない場合を意味する。また、上領域の累積印刷濃度を示すカウンタRNU(114)に初期値”0”を、下領域の累積印刷濃度を示すカウンタRNS(115)に初期値”0”をそれぞれ設定する。
【0029】
上記の初期設定が終了すると、制御部11は、下領域に対する上領域の濃度比、即ち、現画像の上領域(A1+A2)と下領域(A3+A4)の濃度比((A1+A2)/(A3+A4))が規定値B(第1の規定値)以上か否かを判定する(ステップS52)。ここで、上領域と下領域の濃度比が規定値B(第1の規定値)以上であれば(ステップS52”YES”)、FLAG(112)にステイタス”1”を設定し(ステップS53)、規定値B未満であれば(ステップS52”NO”)、更に、上領域に対する下領域の濃度比、即ち、現画像の下領域(A3+A4)と上領域(A1+A2)の濃度比((A3+A4)/(A1+A2))が規定値B以上か否かを判定する(ステップS54)。
【0030】
ここで、下領域と上領域の濃度比が規定値B以上であれば(ステップS54”YES”)、FLAG(112)に”2”を設定し(ステップS55)、規定値B未満であれば(ステップS54”NO”)、すなわち、現画像における上下領域の濃度差が少なければ、制御部11は、BFLAG113に”0”を設定し(ステップS56)、カウンタN(111)を+1更新して、続く画像の取得処理に移行する(ステップS63)。
【0031】
ステップS53でFLAG(112)に”1”が設定され、あるいはステップS55でFLAG(112)にステイタス”2”が設定されると、制御部11は、BFLAG(113)がステイタス“1”で、かつFLAG112がステイタス“1”か、すなわち、直前の画像と現画像の上領域が共に印刷濃度が高いか否かを判定する(ステップS57)。ここで、直前の画像と現画像の上領域が共に印刷濃度が高ければ(ステップS57“YES”)、制御部11は、BFLAG(113)のステイタスを“2”に変更し(ステップS60)、現画像Nを180°回転させる(ステップS61)。
【0032】
一方、直前の画像と現画像の上領域が共に濃度が高くなければ(ステップS57“NO”)、制御部11は、更に、BFLAG(113)のステイタスが“2”かつFLAG112のステイタスが“2”か、すなわち、直前の画像と現画像の下領域が共に濃度が高いか判定する(ステップS58)。ここで、直前の画像と現画像の上領域が共に濃度が高ければ(ステップS58“YES”)、制御部11は、BFLAG(113)のステイタスを“1”に変更し(ステップS59)、現画像Nを180°回転させる(ステップS61)。なお、直前の画像と現画像の下領域が共に濃度が高くなければ(ステップS58“NO”)、制御部11は、後述する「累積濃度判定処理」を実行する(ステップS62)。
【0033】
ステップS60でステイタスを変更した後、またはステップS61で現画像を180°回転させた後、あるいは、ステップS62で「累積濃度判定処理」を実行した後、制御部11は、カウンタN(111)を+1更新して現画像に続く画像を取得する(ステップS63)。そして、制御部11は、ユーザにより選択された全ての画像の取得が終了するまで(ステップS64“YES”)、ステップS52から始まる上記の濃度判定処理を繰り返し実行する。
【0034】
図6にステップS61の印刷濃度による画像処理回転動作が模式的に示されている。
図6において、上段の(a)(b)(c)(d)は、ユーザにより選択された、それぞれ、n−1,n,n+1,n+2番目の画像である(n番目が処理対象の現画像)。n−1番目の直前の画像とn番目の現画像は、いずれも下領域の印刷濃度が高く、これを連続して印刷すると印刷ヘッド21の下側が上側に比べて高温になり、したがって、印刷品位が劣化する。そこで、実施例1では、下段の(a)(b’)(c)(d)に示すように、n番目の現画像を180°回転させることにより、印刷ヘッド21の下側に集中する温度変化を回避し、印刷品位の劣化を防いでいる。なお、n番目の現画像に続くn+1番目とn+2番目の画像は上下領域ともにほぼ均等な印刷濃度になっているため、ここでは回転処理は不要である。
【0035】
図7にステップS62の累積濃度による画像回転処理動作が示されている。
図7において、上段の(a)(b)(c)は、ユーザにより選択された画像であり、(a)が処理対象画像である。(a)の画像の濃度は、上領域が5,下領域が100であり、(b)の画像の濃度は、上下領域共に80であり、累積濃度は上領域が85(5+80)、下領域が180(100+80)である。(c)の画像の濃度は、上領域が150,下領域が30である。上記した
図6では、直前の画像と原画像とを比較するだけで現画像の回転の有無を決定したが、ここでは、元画像(a)(b)(c)の累積濃度の上下比と処理対象画像の累積濃度の上下比とから画像回転の有無を決定することとした。したがって、下段(c)(b)(a’)に示すように、画像(c)と(b)の累積濃度は下領域が高いのに対し、処理対象画像(a)も下領域が高いため、印刷ヘッド21の蓄熱効果を均等化させるために処理対象画像(a)を180°回転させることにした。
【0036】
図8(a)(b)に、累積濃度を考慮した場合と考慮しなかった場合のそれぞれにおける元画像と変換後の画像を比較して示してある。
図8(a)(b)とも( )内の数字は累積濃度を示す。
図8(a)によれば、左から2番目の画像の上下領域の濃度は均一であるため、累積濃度を考慮しなければ続く3番目の画像を回転させることはない。これに対し、累積濃度を考慮した場合、
図8(b)に示すように、左から2番目までの画像の累積濃度は下領域が高いため、続く3番目の画像を回転させることになる。
【0037】
ここで、
図5のフローチャートを参照して累積濃度判定処理(ステップS62)について詳述する。
図5において、制御部11は、まず、上下領域の累積濃度の比率(RNU)/(RNS)を求め、この比率が規定値C以上か否かを判定する(ステップS621)。ここで、上下領域の累積濃度の比率(RNU)/(RNS)が規定値C以上であれば(ステップS621“YES”)、累積濃度のステイタスを示すRFLAG116に“1”を設定し(ステップS622)、上下領域の累積濃度の比率(RNU)/(RNS)が規定値C未満であれば(ステップS621“NO”)、更に、下上領域の累積濃度の比率(RNS)/(RNU)を求め、この比率が規定値C以上か否かを判定する(ステップS623)。
【0038】
ここで、下上領域の累積濃度の比率(RNS)/(RNU)が規定値C以上であれば(ステップS623“YES”)、制御部11は、累積濃度のステイタスを示すRFLAG(116)に値“2”を設定し(ステップS624)、下上領域の累積濃度の比率(RNS)/(RNU)が規定値C未満であれば(ステップS623“NO”)、RFLAG(116)に値“0”を設定する(ステップS625)。上記したRFLAG(116)に対するステイタスの設定後、制御部11は、RFLAG(116)が“1”で、かつFLAG(112)が“1”か、すなわち、累積濃度と現画像の上領域(A1+A2)が共に濃度が高いか否かを判定する(ステップS626)。
【0039】
ここで、累積濃度と現画像の上領域(A1+A2)が共に濃度が高いと(ステップS626“YES”)、制御部11は、BFLAG(113)が示すステイタスを値“2”に変更して(ステップS627)、現画像を180°回転させる処理を実行する(ステップS630)。一方、累積濃度と現画像の上領域(A1+A2)が共に濃度が高くなければ(ステップS626“NO”)、制御部11は、更に、RFLAG(116)が“2”で、かつFLAG(112)が“2”か、すなわち、累積濃度と現画像の下領域(A3+A4)が共に濃度が高いか否かを判定する(ステップS628)
【0040】
ここで、累積濃度と現画像の下領域(A3+A4)が共に濃度が高いと判定されると(ステップS628“YES”)、制御部11は、BFLAG(113)のステイタスを“1”に変更し(ステップS629)、現画像を180°回転させる処理を実行する(ステップS630)。そして、累積濃度カウンタRNU(114)を、RNU+A3+A4に、RNS(115)を、RNS+A1+A2にそれぞれ更新して累積濃度判定処理を終了する。一方、累積濃度と現画像の上領域(A1+A2)が共に濃度が高くなければ(ステップS628“NO”)、制御部11は、現画像nに続く画像n+1の累積濃度判定のためにスタイテスを更新(BFLAG(113)=FLAG(112))し(ステップS632)、更に、累積濃度カウンタRNU(114)を、RNU+A3+A4に、RNS(115)を、RNS+A1+A2にそれぞれ更新して累積濃度判定処理を終了する(ステップS633)。
【0041】
(実施例1の効果)
実施例1の画像形成装置1によれば、制御部11が、直前(n−1番目)までの画像の上下領域の累積濃度の比率とn番目の現画像の上下領域の累積濃度の比率とから現画像の回転の有無を決定する構成としたため、上下領域での印刷ヘッド21の蓄熱効果の均一化がはかれ、その結果、印刷品位の向上がはかれる。したがって、印刷ヘッド21の蓄熱による影響を軽減した印刷を可能にする画像形成装置1を提供することができる。
【0042】
なお、上記した実施例1では、画像を上下方向に2分割する例についてのみ例示したが、上下方向に制限されず、またその分割数にも制限されない。また、実施例1の画像形成装置1によれば、累積濃度を考慮することにより更なる印刷ヘッド21の蓄熱効果の均一化がはかれ、その結果、印刷品位の一層の向上が期待できる。なお、実施例1において、画像回転処理はホスト機器10で行うものとして説明したが、サーマルプリンタ20側で行っても同様の効果が得られる。また、取得した画像の前後の印刷濃度を算出し、前後の印刷濃度差が大きい画像が連続する場合には、画像を90°又は−90°回転させ、印刷ヘッド21の上下の温度差が千鳥状になるように印刷しても良い。さらに、上記の実施例1では、取得した画像のうち、後に印刷される画像を回転するようにしているが、上下領域に2分割する場合においては、前に印刷される画像を回転するようにしてもよい。その場合、前に印刷される画像を回転する際に、1枚目の画像から当該前に印刷される画像までの全てを、同じ回転することが望ましい。
【0043】
(実施例2)
次に、
図9のフローチャートを参照して実施例2の動作説明を行う。実施例1は、印刷濃度から判定される領域毎の濃度パターンにしたがい対象の画像を回転させる印刷処理を実行することにより、印刷ヘッド21の蓄熱による影響を軽減した印刷を可能にするものであるのに対し、以下に説明する実施例2は、印刷濃度(印刷デューティ)から判定される領域毎の濃度パターンにしたがい印刷順序を変更する印刷処理を実行することにより、印刷ヘッド21の蓄熱による影響を軽減した印刷を可能にするものである。
【0044】
図9において、制御部11は、まず、内部に割り当てたカウンタN(111)の初期設定を行う(ステップS51b)。続いて、カウンタN(111)が示す画像の全領域の印刷デューティを算出する(ステップS52b)。例えば、YMC各階調値の和を求め、数値が大きいほど印刷デューティが高いものとする。
【0045】
そしてカウンタN(111)を+1更新してユーザが選択した次の画像を取得し、同様に印刷デューティを算出する。そして、ユーザが選択した全画像の印刷デューティの算出が終了すると(ステップS54b“YES”)、制御部11は、取得した画像を印刷デューティが小さい順にソートして印刷順位を付与する(ステップS55)。
【0046】
図10に上記した印刷デューティにより画像の印刷順序を変更する動作が模式的に示されている。
図10において、上段の(a)(b)(c)(d)は、ユーザにより選択された画像である。印刷デューティは、下段に示す(b)(c)(d)(a)の順で印刷デューティ低い。実施例2では、印刷濃度か高い画像を先に印刷すると、印刷ヘッド21の温度が低下するまで次の画像の印刷ができなくなることを考慮して、下段に示すように、印刷濃度(印刷デューティ)の低い画像順に印刷を行ない、待ち時間を無くする構成とした。
【0047】
(実施例2の効果)
実施例2の画像形成装置1によれば、印刷濃度(印刷デューティ)が低い順に画像を印刷するため、先に濃度が高い画像を印刷したことにより印刷ヘッド21の温度が低下するまで待つといった無駄な時間を無くすることができ、その結果、印刷処理の高速化が実現可能である。したがって、印刷ヘッド21の蓄熱による影響を軽減した印刷を可能にする画像形成装置1を提供することができる。
【0048】
なお、実施例2では、印刷デューティが低い順に印刷を行ったが、室内温度を計測し、温度が低く印刷ヘッドの蓄熱の影響が小さい場合には、印刷順序を変更することなく取得した画像順に印刷しても良い。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0050】
以下に、本願出願時の特許請求の範囲を付記する。
[請求項1]
第1の画像と、該第1の画像の次に印刷される第2の画像とを取得する画像取得手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像とをそれぞれ予め定めた方向に複数に分割し、前記画像毎に、前記分割した領域毎に印刷濃度を算出し、該印刷濃度の前記分割領域間の比を第1の規定値と比較し、
前記比較結果である第1の比較結果が、前記印刷濃度の前記分割領域間の比が前記第1の画像と前記第2の画像ともに前記第1の既定値以上であり、かつ、前記印刷濃度の前記分割領域間の大小関係が前記第1の画像と前記第2の画像とで同じである場合に、前記第1の画像又は前記第2の画像を回転させる印刷処理手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
[請求項2]
前記画像取得手段は、
前記第1の画像の前に印刷される第3の画像を更に取得し、
前記印刷処理手段は、
前記第3の画像を予め定めた方向に複数に分割し、前記第3の画像の前記分割した領域毎に印刷濃度を算出し、
前記第1の比較結果が、前記第1の画像の前記印刷濃度の前記分割領域間の比が前記第1の既定値以上であり、かつ、前記印刷濃度の前記分割領域間の大小関係が前記第1の画像と前記第2の画像とで異なる場合に、
前記分割した領域毎に前記第3の画像と前記第1の画像の印刷濃度を合算して累積濃度を算出し、
該累積濃度の前記分割領域間の比を第2の規定値と比較し、
該比較結果である第2の比較結果と前記第1の比較結果が、前記印刷濃度の前記分割領域間の比が前記第1の既定値以上であり、前記累積濃度の前記分割領域間の比が前記第2の既定値以上であり、かつ、前記累積濃度の前記分割領域間の大小関係と前記印刷濃度の前記分割領域間の大小関係とが同じである場合に前記第2の画像を回転させることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
[請求項3]
第1の画像と、続く第2の画像とを対で取得する画像取得手段と、
前記取得された第1の画像と第2の画像をそれぞれn分割し(但し、nは1以上の整数)、前記分割された領域毎に印刷濃度を算出し、前記印刷濃度から判定される前記領域毎の濃度パターンにしたがい前記第2の画像の印刷処理を実行する印刷処理手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
[請求項4]
前記印刷処理手段は、
前記算出した印刷濃度が低い順に前記第1の画像と前記第2の画像の印刷処理を実行することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の画像形成装置。
[請求項5]
第1の画像と、該第1の画像の次に印刷される第2の画像とを取得して印刷処理を実行する画像形成方法であって、
前記第1の画像と前記第2の画像とをそれぞれ予め定めた方向に複数に分割するステップと、
前記画像毎に、前記分割した領域毎に印刷濃度を算出し、該印刷濃度の前記分割領域間の比を第1の規定値と比較するステップと、
該比較結果である第1の比較結果が前記第1の画像と前記第2の画像とで同じ場合に、前記第1の画像又は前記第2の画像を回転させるステップと、
を有することを特徴とする画像形成方法。
[請求項6]
コンピュータに、
第1の画像と該第1の画像の次に印刷される第2の画像とを取得する手順と、
前記第1の画像と前記第2の画像とをそれぞれ予め定めた方向に複数に分割する手順と、
前記画像毎に、前記分割した領域毎に印刷濃度を算出し、該印刷濃度の前記分割領域間の比を第1の規定値と比較する手順と、
該比較結果である第1の比較結果が前記第1の画像と前記第2の画像とで同じ場合に、前記第1の画像又は前記第2の画像を回転させる手順と、
を実行させるプログラム。