特許第6248679号(P6248679)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248679
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】容器シール装置の受け冶具位置決め機構
(51)【国際特許分類】
   B31B 50/62 20170101AFI20171211BHJP
   B31B 50/64 20170101ALI20171211BHJP
   B31B 50/00 20170101ALI20171211BHJP
【FI】
   B31B50/62
   B31B50/64
   B31B50/00
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-28481(P2014-28481)
(22)【出願日】2014年2月18日
(65)【公開番号】特開2015-150837(P2015-150837A)
(43)【公開日】2015年8月24日
【審査請求日】2017年1月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】内川 康則
(72)【発明者】
【氏名】湯澤 淳
【審査官】 新田 亮二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−281487(JP,A)
【文献】 特開2010−123705(JP,A)
【文献】 特開2008−289357(JP,A)
【文献】 特開昭59−214544(JP,A)
【文献】 特開2002−172717(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B31B 50/00 − 70/99
B31C 1/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部及び蓋体と底体とで構成される容器の胴部に蓋体、又は底体、又は蓋体及び底体をシールする容器シール装置に備えられた受け冶具位置決め機構であって、
スライドテーブルと、スライドテーブル投入手段と、スライドテーブル位置決め手段と、を備え、
スライドテーブルは磁性体の材質を含むものであって、胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて位置合わせした状態で保持する受け冶具を載置してスライドするもので、
スライドテーブル投入手段は、スライドテーブルをスライドテーブル位置決め手段にスライドさせて投入するもので、
スライドテーブル位置決め手段は、マグネット部とストッパー部を備えており、スライドテーブル位置決め手段に投入されたスライドテーブルをマグネット部でストッパー部に引きつけて固定し、位置決めすることを特徴とする容器シール装置の受け冶具位置決め機構。
【請求項2】
前記スライドテーブル投入手段はスライドテーブル検出部を有しており、更にスライドテーブル検出部によってスライドテーブルを検出するまでスライドテーブルをスライドさせることを特徴とする請求項1に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構。
【請求項3】
前記スライドテーブル検出部は、近接センサーであることを特徴とする請求項2に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構。
【請求項4】
前記スライドテーブル検出部は、光電センサーであることを特徴とする請求項2に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構。
【請求項5】
前記スライドテーブル投入手段は、スライドテーブルを受け冶具位置決め手段のマグネット部の手前までスライドさせる機能を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の胴部の上下に蓋体および底体をヒートシール又は超音波溶着する容器シール装置に備えられた容器の受け冶具の位置合わせを正確に行なう容器シール装置の受け冶具位置決め機構に関する。
【背景技術】
【0002】
紙層を主体とし、最内層、および最外層にヒートシール性樹脂層を設けた紙積層材料を用いた紙容器は、缶、瓶に代わる容器として使用されている。これら紙容器の内容物の保存性を高めるため、積層構成中にバリア材を配置した構成がとられている。このバリア材の代表的な材料として、アルミ箔が挙げられる。しかし、積層構成中にアルミ箔が含まれると、使用後の分別処理が困難になり、またそのまま焼却処理もできないなどの課題があった。このアルミ箔に代わる、バリア材として、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィルムが用いられるようになっている。
【0003】
一方、手軽な飲料容器として、円筒状金属缶が広く使用されており、この円筒状金属缶は、自動販売機での使用も多く、このためには強い落下強度が必要とされている。しかし、円筒状金属缶は、使用後の不燃性物として処理しなければならないため、一般廃棄物と区別して処理しなければならなかった。この円筒状金属缶に代わる紙容器として、円筒状紙容器が提案されている。
【0004】
図1は一般的な円筒状紙容器の一例を示す図である。円筒状紙容器は円筒状の胴部10、この胴部の上下に円形の蓋体1、および底体2を配置し、蓋体1、および底体2の端縁を折返した折返し部を、胴部10の両端をそれぞれ折曲げて、重ね合わせ、ヒートシールにより一体化した容器である。ここで、蓋体1には飲み口3を設け、この飲み口3を密封材料4で被覆密封している。
【0005】
また、図1とは別の図2に示す円筒状紙容器がある。図2は円筒状紙容器の側面断面図である。図2に示す円筒状紙容器20は、胴部内面体21、胴部外面体22、口栓23aを有する蓋体23、底体24、とで構成されている。尚胴部内面体21の上下の端縁はそれぞれ折り曲げられて、曲げ部21a、21bとなっている。
【0006】
この円筒状紙容器20を製造するには、先ず胴部内面体21の上下の端縁を曲げて、曲げ部21a、21bとし、次に胴部内面体21の曲げ部21a、21bに蓋体23と底体24をヒートシールして、最後に胴部外面体22が装着される。この場合胴部内面体21の曲げ部21a、21bに蓋体23と底体24をシールする方法は、上記ヒートシール法のほかに超音波溶着法がある。
【0007】
上記説明では、円筒状紙容器20を飲料用の円筒状金属缶に代わる容器として例示したが、このほかに薬品や塗料を充填する円筒状紙容器や円筒状金属缶よりも大きなサイズの円筒状紙容器もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−139032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記胴部内面体21に蓋体23と底体24をヒートシールまたは超音波溶着する場合、胴部内面体21と蓋体23、及び胴部内面体21と底体24の位置合わせ調整が必要となる。例えば、図3に示すように、胴部内面体21の曲げ部21aと蓋体23とを位置合わせしてシールする場合には、受け冶具30に胴部内面体21の曲げ部21aと蓋体23をセットし、受け冶具30の位置をヒーターブロック32の位置に合わせ、それに対してヒーターベース31に備えられたヒーターブロック32を矢印33で示す方向に下降してプレスすることによってシールすることが考えられる(図3(b)では胴部内面体21の曲げ部21aと蓋体23とを位置合わせしてシールする場合を示す)。尚、図3(a)はヒーターブロック32の上面図である。
【0010】
この場合、受け冶具30の位置がヒーターブロック32の位置と正確に合っていることが必要となる。図4(a)に示すように受け冶具30がヒーターブロック32に対して位置ずれしていない場合はヒーターブロック32を矢印33で示す方向に下降してプレスすることが出来るが、一方、図4(b)に示すように例えば受け冶具30が矢印34の方向にずれた場合には、プレス動作によって破線35で示す部分ではヒーターブロック32と受け冶具30が干渉して、部品破損(ヒーターブロック32や受け冶具30の破損)を起こす危険がある。
【0011】
受け冶具30の位置合わせを行なう方法の一例として、受け冶具30をスライドテーブルの決められた位置に載置し、スライドテーブルを単純なレール移動で移動させ位置決めする方法がある。
【0012】
図5は、従来行なわれているスライドテーブルを位置決めする方法の一例を示す図である。
【0013】
図5(a)に示される方法は、テーブル検出センサー41でスライドテーブル42を検出した後、Vミゾを有するスプリングVミゾストッパー43をテーブル側面に設けられたストッパーコロ44に当て、スライドテーブル42をテーブルストッパー45に当接させて固定しスライドテーブル42を位置決めする方法である。
【0014】
図5(b)に示される方法は、テーブル検出センサー41でスライドテーブル42を検出した後、テーパーを有するスプリングテーパーストッパー46をテーブル側面に設けられたストッパーコロ44に当て、スライドテーブル42をテーブルストッパー45に当接させて固定しスライドテーブル42を位置決めする方法である。
【0015】
図5(c)に示される方法は、テーブル検出センサー41でスライドテーブル42を検出した後、テーパーを有するシリンダーテーパーストッパー47をテーブル側面に設けられたストッパーコロ44に当て、スライドテーブル42をテーブルストッパー45に当接させて固定しスライドテーブル42を位置決めする方法である。
【0016】
上記図5(a)、(b)、(c)に示されるスライドテーブル42を位置決めする方法は、いずれの場合においても可動可能な機械部品が必要になる。即ち図5(a)に示される方法ではスプリングVミゾストッパー43、図5(b)に示される方法ではスプリングテーパーストッパー46、図5(c)に示される方法ではシリンダーテーパーストッパー47が必要であって、これらの可動可能な機械部品は比較的高価で、組み立て工数にかかる費用が発生するため、全体の費用が高価なものなる。
【0017】
そこで本発明では、胴部内面体21に蓋体23と底体24をヒートシールする場合、胴部内面体21と蓋体23の曲げ部21a、及び胴部内面体21と底体24の曲げ部21bをセットした受け冶具30の位置合わせが正確でしかも費用が安価な容器シール装置の位置決め機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
胴部及び蓋体と底体とで構成される容器の胴部に蓋体、又は底体、又は蓋体及び底体をシールする容器シール装置に備えられた受け冶具位置決め機構であって、
スライドテーブルと、スライドテーブル投入手段と、スライドテーブル位置決め手段と、を備え、
スライドテーブルは磁性体の材質を含むものであって、胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて位置合わせした状態で保持する受け冶具を載置してスライドするもので、
スライドテーブル投入手段は、スライドテーブルをスライドテーブル位置決め手段にスライドさせて投入するもので、
スライドテーブル位置決め手段は、マグネット部とストッパー部を備えており、スライドテーブル位置決め手段に投入されたスライドテーブルをマグネット部でストッパー部に引きつけて固定し、位置決めすることを特徴とする容器シール装置の受け冶具位置決め機構である。
【0019】
請求項2に記載の発明は、
前記スライドテーブル投入手段はスライドテーブル検出部を有しており、更にスライドテーブル検出部によってスライドテーブルを検出するまでスライドテーブルをスライドさせることを特徴とする請求項1に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構である。
【0020】
請求項3に記載の発明は、
前記スライドテーブル検出部は、近接センサーであることを特徴とする請求項2に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構である。
【0021】
請求項4に記載の発明は、
前記スライドテーブル検出部は、光電センサーであることを特徴とする請求項2に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構である。
【0022】
請求項5に記載の発明は、
前記スライドテーブル投入手段は、スライドテーブルを受け冶具位置決め手段のマグネット部の手前までスライドさせる機能を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の請求項1に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば、容器の胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と、蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて位置合わせした状態で保持する受け冶具をスライドテーブルに載置してスライドテーブル投入手段によってスライドさせ、スライドテーブル位置決め手段に備えられたマグネット部でスライドテーブルをストッパー部に引きつけて固定して位置決めすることが出来る。マグネット部、ストッパー部は部品費用が安価であり、また取り付け工数も少なく、従来の位置決め機構と比較して安価な費用で達成することが出来る。
【0024】
本発明の請求項2に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば、スライドテーブル投入手段に備えられたスライドテーブル検出部でスライドテーブルを検出するまでスライドテーブルをスライドさせ、その後マグネット部でスライドテーブルを引きつけて固定することが出来るため、受け冶具を正確に位置決めすることが出来る。
【0025】
本発明の請求項3に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば、スライドテーブル検出部は、近接センサーであるためスライドテーブルを確実に検出することが可能で、受け冶具を正確に位置決めすることが出来る。
【0026】
本発明の請求項4に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば、スライドテーブル検出部は、光電センサーであるためスライドテーブルを確実に検出することが可能で、受け冶具を正確に位置決めすることが出来る。
【0027】
本発明の請求項5に記載の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば、スライドテーブル投入手段は、スライドテーブルを受け冶具位置決め手段のマグネット部の手前までスライドさせ、更にマグネット部でスライドテーブルを引きつけて固定することが出来るため、受け冶具を正確に位置決めすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】一般的な円筒状紙容器の一例を示す図。
図2図1とは別の円筒状紙容器を示す図。
図3図2に示される容器の蓋体及び底体のシール方法を示す図。(a)はヒーターブロックの上面図。(b)は受け冶具の側面断面を示す図。
図4図3に示すシール方法の問題点を説明するための図。(a)はヒーターブロックが受け冶具に対して位置ずれしていない場合を示す図。(b)位置ずれした場合を示す図。
図5】従来行なわれているスライドテーブルを位置決めする方法の一例を示す図。(a)はVミゾを有するスプリングVミゾストッパーで位置決めする方法を示す図。(b)はテーパーを有するスプリングテーパーストッパーで位置決めする方法を示す図。(c)はテーパーを有するシリンダーテーパーストッパーで位置決めする方法を示す図。
図6】本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構が適用される容器の一例を示す図。(a)は側面断面図。(b)はヒートシールする場合の方法を説明するための図。
図7】本発明に係る胴部内面体51の上端縁と蓋体53をヒートシールする場合を示す図。(a)は胴部51の上端縁を折り曲げた上端曲げ部51aと蓋体53の端縁を容器シール装置の受け冶具61にセットすることを示す図。(b)は位置が固定されているシール部62を矢印33で示す方向に下降してヒートシールすることを示す図。
図8】本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構の概略構成を示す図。(a)は側面断面図。(b)は上面図。
図9】本発明に係る受け冶具61を位置決めする手順を示す図。(a)受け冶具61に符号50aで示す胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて保持することを示す図。(b)はスライドテーブル71を、スライドテーブル投入手段72によって矢印74で示す方向にスライドさせることを示す図。(c)はマグネット部70aがスライドテーブル71を矢印76で示す方向に引きつけてストッパー部70bに固定することを示す図。
図10】本発明に係るヒートシール部でシールする手順を示す図。(d)はスライドテーブル71が位置決めされた後にシール部62が矢印77で示す方向に下降することを示す図。(e)は破線105、106で示す部分がヒートシールされることを示す図。
図11】本発明に係るスライドテーブル検出部73を用いる必要がない場合を示す図。(a)は受け冶具61が載置されたスライドテーブル71を示す図。(b)はスライドテーブル71をスライドさせることを示す図。(c)はスライドテーブル71がマグネット部73aの手前で停止するようにモーター72aを制御することを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構の実施形態を図を用いて説明する。
【0030】
図6(a)は本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構が適用される容器の一例を示す側面断面図である。容器50は、胴部内面体51、胴部外面体52、口栓53aを有する蓋体53、底体54、とで構成されている。尚、胴部内面体51の上下端縁はそれぞれ折り曲げられて、曲げ部51a、51bとなっている。
【0031】
この円筒状紙容器50を製造するには、先ず胴部内面体51の上端縁と下端縁を外側に曲げて曲げ部51a、51bとし、次に曲げ部51a、51bに蓋体53と底体54を例えばヒートシールして、最後に胴部外面体52が装着される。図6(b)に示すように、ヒートシールは、例えば蓋体53を破線101、102で示す部分でヒートシールし、次に底体54を破線103、104で示す部分でヒートシールする。又は蓋体53、底体54を同時にヒートシールする。説明の都合上、本説明では先ず蓋体53をヒートシールし、次に底体54をヒートシールする場合を例として説明する。
【0032】
図7は胴部内面体51の上端縁と蓋体53をヒートシールする場合を示す図である。ヒートシールは次に示す手順で行なわれる。先ず図7(a)に示すように、胴部51の上端縁を折り曲げた上端曲げ部51aと蓋体53の端縁を容器シール装置の受け冶具61にセットし(図7(a))、次に位置が固定されているシール部62を矢印33で示す方向に下降してヒートシールされる(図7(b))。シール部62はヒーターブロック62aとヒーターベース62bとで構成されている。
【0033】
この場合、固定されているシール部62の位置に対して受け冶具61を位置ずれのない様に位置決めする必要がある。
【0034】
図8は本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構の概略構成を示す図である。図8(a)は側面断面図、図8(b)は上面図である。本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構は、スライドテーブル71と、スライドテーブル投入手段72と、スライドテーブル位置決め手段70と、を備えており、スライドテーブル71の位置決めを行なうことによってスライドテーブルに載置された受け冶具61の位置決めを行なうものである。
【0035】
受け冶具61は、符号50aで示す胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて位置合わせした状態で保持する台である。スライドテーブル71は、磁性体材料で作製されたものであって、受け冶具61を載置して矢印74で示す方向にスライドレール71a上をスライドする。スライドテーブル投入手段72は、スライドテーブル71をスライド台75の上で、スライドテーブル位置決め手段70の方向にスライドさせて投入するものである。スライドテーブル投入手段72は例えばモーター72aでボールネジ72bを回転させてスライドテーブル71をスライドさせればよい。この場合、スライドテーブル投入手段72はスライドテーブル位置決め手段70に備えられたスライドテーブル検出部73がスライドテーブル71を検出するまで矢印74の方向にスライドさせ、スライドテーブル71を検出した時点でスライドを停止する。スライドテーブル位置決め手段70ではマグネット部70aで投入されたスライドテーブル71を磁力でストッパー部70bに引きつけて固定し位置決めすることによって、受け冶具61をシール部62の位置に合わせる。スライドテーブル71は磁性体の材質を含むものであって、例えばスライドテーブル自体の全部が磁性体(例えば鉄)の材質であったり、スライドテーブルは非磁性体(例えばステンレス等)であってマグネット部70aに対してその直前位置に磁性体を配置したもの(即ち、マグネット部70aが作用する先端部分に磁性材料が部分配置されたもの)である。
【0036】
受け冶具61を位置決めする手順とヒートシールする手順を説明する。図9は受け冶具61を位置決めする手順を示す図である。また図10はヒートシールする手順を示す図である。先ず、スライドテーブル71の決められた位置に載置された受け冶具61に符号50aで示す胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて保持する(図9(a))。次にスライドテーブル71を、スライドテーブル投入手段72によって矢印74で示す方向にスライドさせる。スライドさせスライドテーブル検出部73がスライドテーブル71を検出した時点でスライドを停止する(図9(b))。スライドを停止した時点でスライドテーブル位置決め手段70を構成するマグネット部70aがスライドテーブル71を矢印76で示す方向に引きつけてストッパー部70bに固定することによってスライドテーブル71が位置決めされる(図9(c))。この場合のスライドテーブル71とスライドテーブル投入手段72を構成するボールネジ72bとの縁切りは例えば図示しないクラッチ装置を用いて達成することが出来る。スライドテーブル検出部73には近接センサーや光電センサーを用いることが出来る。
【0037】
スライドテーブル71が位置決めされた後に(即ち受け冶具61が位置決めされた後に)シール部62が矢印77で示す方向に下降し(図10(d))、破線105、106で示す胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体の端縁とがヒートシールされる(図10(e))。
【0038】
このようにして胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体の端縁とがヒートシールされた後に、再びスライドテーブル71とボールネジ72bとの縁切りを再びクラッチを入り状態として解消し、更にボールネジ72bを逆回転させて初期位置までスライドテーブル71を戻す。
【0039】
さらに、同様にして胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と底体の端縁とをヒートシールする。
【0040】
上記はスライドテーブル71をスライドテーブル検出部73で検出されるまでスライドテーブル投入手段72でスライドさせる場合を説明したが、次に示す方法でスライドテーブル71をスライドテーブル位置決め手段のマグネット部73aの手前までスライドさせても良い。
【0041】
即ち、この場合は受け冶具61を載置したスライドテーブル71(図11(a))をモーター72aでボールネジ72bを回転させてスライドテーブル71を矢印78で示す方向にスライドさせ(図11(b))、スライドテーブル71がマグネット部73aの手前で停止するように(図11(c))モーター72aを制御する。更にスライドテーブル71はマグネット部70aで引きつけられ、磁力でストッパー部70bに引きつけて固定し位置決めする。この場合は、予めスライドテーブル71をスライドさせる距離をモーター72aの図示しない制御部に設定しておくことによって制御することが出来る。この場合は、スライドテーブル71のスライド距離をモーター72aの図示しない制御部に制御するため、前記スライドテーブル検出部73を用いる必要がない。
【0042】
以上のように、本発明の容器シール装置の受け冶具位置決め機構によれば容器の胴部の
端縁を折り曲げた曲げ部と、蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせて位置合わせした状態で保持する受け冶具をシール部と正確に位置決めすることが出来る。また受け冶具位置決め機構を構成するマグネット部、ストッパー部は部品費用が安価であり、また取り付け工数も少なく、従来の位置決め機構と比較して安価な費用で達成することが出来る。
【符号の説明】
【0043】
1・・・蓋体
2・・・底体
3・・・飲み口
4・・・密封材料
10・・・胴部
20・・・円筒状紙容器
21・・・胴部内面体
21a、21b・・・曲げ部
22・・・胴部外面体
23・・・蓋体
23a・・・口栓
24・・・底体
30・・・受け冶具
31・・・ヒーターベース
32・・・ヒーターブロック
33・・・ヒーターブロックを下降する方向
34・・・受け冶具がずれた方向
35・・・ヒーターブロックと受け冶具が干渉する部分
41・・・テーブル検出センサー
42・・・スライドテーブル
43・・・スプリングVミゾストッパー
44・・・ストッパーコロ
45・・・テーブルストッパー
46・・・スプリングテーパーストッパー
47・・・シリンダーテーパーストッパー
50・・・容器
50a・・・胴部の端縁を折り曲げた曲げ部と蓋体又は底体の端縁とを重ね合わせた部分51・・・胴部内面体
51a、51b・・・曲げ部
52・・・胴部外面体
53・・・蓋体
53a・・・口栓
53b・・・蓋体の端縁
54・・・底体
61・・・受け冶具
61a・・・昇降可能な(浮き沈み可能な)ピン
62・・・シール部
62a・・・ヒーターブロック
62b・・・ヒーターベース
70・・・スライドテーブル位置決め手段
70a・・・マグネット部
70b・・・ストッパー部
71・・・スライドテーブル
71a・・・スライドレール
72・・・スライドテーブル投入手段
72a・・・モーター
72b・・・ボールネジ
73・・・スライドテーブル検出部
74・・・スライドテーブルがスライドする方向
75・・・スライド台
76・・・マグネット部がスライドテーブルを引きつける方向
77・・・シール部が下降する方向
78・・・スライドテーブルがスライドする方向
79・・・マグネット部がスライドテーブルを引きつける方向
101、102、103、104・・・ヒートシールされる部分を示す破線
105、106・・・ヒートシールされる部分を示す破線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11