(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
周方向に分割された複数の分割コア(32,32A,32B)を円環状に組み付けてなる固定子コア(30)と、前記固定子コアの外周に嵌合固定された外筒(37)と、前記固定子コアに巻装された固定子巻線(40)と、を備え、前記固定子コアを誘導加熱して硬化させた熱硬化性樹脂により前記固定子巻線が前記固定子コアに固定されている回転電機の固定子において、
前記分割コアは、複数の鋼板(35,36)を前記固定子コアの軸方向に積層して、複数の前記鋼板の少なくとも一部をかしめ固定することにより形成され、
前記鋼板は、第1鋼板及び前記第1鋼板よりもかしめ箇所数の少ない第2鋼板を含み、
前記第1鋼板は、前記分割コアの軸方向における前記熱硬化性樹脂を素早く硬化させたい所望の範囲に配置され、
前記第2鋼板は、前記分割コアの軸方向における前記所望の範囲の外に配置されていることを特徴とする回転電機の固定子。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献2に開示された加熱装置は、例えばワニス等の液状の熱硬化性樹脂を誘導加熱して硬化させることにより、固定子巻線を固定子コアに固定する際に用いられる。この場合には、液状の熱硬化性樹脂を固定子コアのスロットに巻装された固定子巻線の所定部位に浸透させて、その部位に熱硬化性樹脂を留まらせた状態にする。そして、固定子コアの内周側の所定位置に配置した加熱装置の誘導コイルに通電して固定子コアを誘導加熱し、熱硬化性樹脂の硬化温度まで昇温させる。これにより、固定子コアの昇温に伴って熱硬化性樹脂が加熱されて硬化し、固定子巻線が固定子コアに固定される。
【0006】
しかし、熱硬化性樹脂が液状である故に、熱硬化性樹脂を所定の部位に浸透させてその部位に留まらせるように操作することは困難であるため、熱硬化性樹脂を所定の位置で硬化させることが困難となる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、誘導加熱して硬化させた熱硬化性樹脂により固定子巻線を固定子コアに固定する際に、熱硬化性樹脂を所望の位置に留めて硬化させ得るようにした回転電機の固定子を提供することを解決すべき課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本発明は、周方向に分割された複数の分割コア(32,32A,32B)を円環状に組み付けてなる固定子コア(30)と、前記固定子コアの外周に嵌合固定された外筒(37)と、前記固定子コアに巻装された固定子巻線(40)と、を備え、前記固定子コアを誘導加熱して硬化させた熱硬化性樹脂により前記固定子巻線が前記固定子コアに固定されている回転電機の固定子において、前記分割コアは、複数の鋼板(35,36)を前記固定子コアの軸方向に積層して、複数の前記鋼板の少なくとも一部をかしめ固定することにより形成され、
前記鋼板は、第1鋼板及び前記第1鋼板よりもかしめ箇所数の少ない第2鋼板を含み、前記第1鋼板は、前記分割コアの軸方向における前記熱硬化性樹脂を素早く硬化させたい所望の範囲に配置され、前記第2鋼板は、前記分割コアの軸方向における前記所望の範囲の外に配置されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、固定子コアを構成する分割コアは、複数の鋼板を前記固定子コアの軸方向に積層して、複数の前記鋼板の少なくとも一部をかしめ固定することにより形成され、前記鋼板にそれぞれ形成されたかしめ部の数が軸方向において異なる。そのため、固定子コアを誘導加熱して固定子巻線の所定部位に留まらせた液状の熱硬化性樹脂を硬化させる際には、かしめ部の数が多い鋼板の積層部位は、かしめ部の数が少ない鋼板の積層部位よりも渦電流損が大きいことから誘導加熱時の昇温が大きいので、かしめ部の数が多い鋼板の付近に留まる熱硬化性樹脂が短時間で素早く硬化し易くなる。これにより、分割コアの鋼板積層方向での昇温勾配を所望の状態に設定することができるので、熱硬化性樹脂を所望の位置に留めて硬化させることができる。
【0010】
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載された具体的な部材や部位との対応関係を示すものであり、特許請求の範囲に記載された各請求項の構成に何ら影響を及ぼすものではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る回転電機の固定子の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0013】
〔実施形態1〕
本実施形態の回転電機1は、車両用モータとして用いられるものであって、
図1に示すように、ハウジング10と、回転軸13と、回転子14と、固定子コア30及び固定子巻線40を有する固定子20と、を備えている。
【0014】
ハウジング10は、有底筒状の一対のハウジング部材10a,10bをそれらの開口部同士で接合して形成されている。回転軸13は、その軸方向両端が一対の軸受け11,12を介してハウジング10に回転可能に支持されている。回転軸13の軸方向中央部の外周には、円環状の回転子14が同軸状に嵌合固定されている。回転子14の外周部には、複数の永久磁石(図示せず)が周方向に所定距離を隔てて埋設されており、これら永久磁石により周方向に極性が交互に異なる複数の磁極が形成されている。回転子14の磁極の数は、回転電機の仕様により異なるため限定されるものではない。本実施形態では、8極(N極:4、S極:4)の回転子が採用されている。
【0015】
固定子20は、
図2及び
図3に示すように、複数の分割コア32よりなる固定子コア30と、固定子コア30に巻装された複数の導線45からなる三相の固定子巻線40とを備えている。なお、固定子コア30と固定子巻線40との間には、絶縁紙を配してもよい。
【0016】
固定子コア30は、
図4〜
図7に示すように、周方向に分割された複数(本実施形態では24個)の分割コア32を円環状に組み付けて形成されており、その内周側に周方向に配列された複数のスロット31を有する。この固定子コア30は、外周側に位置する円環状のバックコア部33と、バックコア部33から径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース34とからなる。これにより、隣り合うティース34の周方向に対向する側面34a同士の間には、固定子コア30の内周側に開口し径方向に延びるスロット31が形成されている。隣り合うティース34の周方向に対向する側面34a、即ち、1つのスロット31を区画する一対の側面34aは、互いに平行な平行面となっている。これにより、各スロット31は、一定の周方向幅寸法で径方向に延びている。
【0017】
スロット31は、本実施形態では固定子巻線40が2倍スロットの分布巻きであるため、回転子14の磁極数(8)に対し、固定子巻線40の一相あたり2個の割合で形成されている。つまり、8×3×2=48個のスロット31が形成されている。48個のスロット31は、スロット31と同数の48個のティース34により形成されている。
【0018】
固定子コア30を構成する分割コア32は、プレス打ち抜き加工により所定形状に形成された複数の電磁鋼板(板厚:約0.3mm)を固定子コア30の軸方向に積層して、複数の電磁鋼板の少なくとも一部をかしめ固定することにより形成されている。この分割コア32は、かしめ箇所数が異なる2種類の第1鋼板35及び第2鋼板36により形成されている。本実施形態では、
図3及び
図5に示すように、分割コア32は、かしめ箇所数の多い第1鋼板35が軸方向両端部に配置され、第1鋼板35よりもかしめ箇所数の少ない第2鋼板36が軸方向中央部に配置されている。
【0019】
第1鋼板35は、
図6に示すように、バックコア部33の3箇所に第1〜第3かしめ部38a〜38cが形成されている。第1かしめ部38aは、バックコア部33の周方向中央部において径方向の内周側端部から中央部にかけて延在している。第2かしめ部38bは、バックコア部33の外周側端部の周方向一端側において周方向に延在している。第3かしめ部38cは、バックコア部33の外周側端部の周方向他端側において周方向に延在している。
【0020】
第2鋼板36は、
図7に示すように、バックコア部33の1箇所に第1かしめ部38aだけが形成されている。第1かしめ部38aは、バックコア部33の周方向中央部において径方向の内周側端部から中央部にかけて延在しており、第1鋼板35の第1かしめ部38aと同じ位置に形成されている。即ち、第1鋼板35の第1かしめ部38aと第2鋼板36の第1かしめ部38aは、軸方向に連続して形成されている。
【0021】
第1鋼板35の積層枚数(積層厚さ)は、固定子巻線40を固定子コア30に固定するために塗布された液状の熱硬化性樹脂を素早く硬化させたい所望の範囲に応じて任意に設定することができる。即ち、第1鋼板35の積層枚数(積層厚さ)を変化させることによって、分割コア32の鋼板積層方向での昇温勾配を所望の状態に設定することができる。本実施形態の場合、軸方向両端部に配置されたそれぞれの第1鋼板35の積層厚さは、分割コア32全体の厚さの10%程度にされている。また、軸方向中央部に配置された第2鋼板36の積層厚さは、分割コア32全体の厚さの80%程度にされている。
【0022】
固定子コア30は、円環状に組み付けられた分割コア32の外周に、例えば鉄系金属で形成された外筒37が嵌合されることにより円環状に固定(保形)されている(
図2(a)参照)。外筒37の軸方向長さは、固定子コア30の軸方向長さと略同じにされている。本実施形態の場合、外筒37は、圧入により固定子コア30の外周に嵌合固定されているが、これに代えて、焼きばめ等の手法を採用してもよい。
【0023】
固定子巻線40は、
図8に示すように、所定の波形形状に成形した所定数(本実施形態では8本)の導線(コイル線)45を所定の状態に積み重ねて帯状の導線集積体を形成し、その導線集積体を渦巻き状に巻き付けることにより円筒状に形成されている。固定子巻線40を構成する導線45は、固定子コア30のスロット31に収容されるスロット収容部46と、周方向の異なるスロット31に収容されているスロット収容部46同士をスロット31の外部で接続しているターン部47とを有する波形形状に形成されている。この導線45は、
図9に示すように、矩形断面の銅製の導体48と、内層49a及び外層49bを有し導体48の外周を被覆する絶縁皮膜49とからなる平角線が採用されている。内層49a及び外層49bを合わせた絶縁皮膜49の厚みは、100μm〜200μmの範囲に設定されている。
【0024】
この固定子巻線40は、次のようにして固定子コア30と組み付けられている。即ち、円筒状に形成された固定子巻線40(
図8参照)に対して、外周側から各分割コア32のティース34を挿入して、全ての分割コア32を固定子巻線40に沿って円環状に配置した後、分割コア32の外周に円筒状の外筒37を嵌合する。これにより、固定子巻線40は、各導線45の所定のスロット収容部46が固定子コア30の所定のスロット31内に収容された状態に組み付けられる(
図2及び
図3参照)。
【0025】
この場合、各導線45のスロット収容部46は、所定のスロット数(本実施形態では3相×2個(倍スロット)=6個)ごとのスロット31に収容されている。そして、それぞれのスロット31には、所定数(本実施形態では8本)の導線45のスロット収容部46がコア径方向に1列に整列した状態で配置されている。また、導線45の隣り合うスロット収容部46同士を接続しているターン部47は、固定子コア30の軸方向の両端面30aからそれぞれ突出している。これにより、固定子巻線40の軸方向両端部には、その突出している多数のターン部47により円環状のコイルエンド部41,42が形成されている(
図2(b)及び
図3参照)。
【0026】
上記の組み付け作業終了後には、固定子コア30に組み付けられた固定子巻線40の耐振動性を確保するために、例えば
図10に示すような加熱装置50を用いて、固定子コア30を誘導加熱し硬化させた熱硬化性樹脂により固定子巻線40が固定子コア30に固定される。本実施形態では、固定子コア30のスロット31に収容された固定子巻線40のスロット収容部46に液状のワニス(熱硬化性樹脂)が塗布されている。塗布された液状のワニスは、スロット31内の隙間に浸透して、その隙間や固定子巻線40の表面に留まっている。
【0027】
加熱装置50は、電源装置51と誘導コイル52とを備えている。電源装置51は、交流電源であって、誘導コイル52に電力の供給を行う。誘導コイル52は、その外径が固定子コア30の内径よりも小さい螺旋状に形成され、固定子コア30の内側に隣接した状態に配置される。
【0028】
上記のように誘導コイル52を配置した状態で、電源装置51により誘導コイル52に高周波電流を流すと、誘導コイル52の周囲に磁束が発生して、固定子コア30に渦電流が発生し、固定子コア30が渦電流損により加熱される。これにより、固定子巻線40のスロット収容部46は、主として固定子コア30からの熱伝導により加熱される。
【0029】
このとき、分割コア32のかしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35は、かしめ部38aの数が少ない第2鋼板36よりも渦電流損が大きいことから誘導加熱時の昇温が大きいので、かしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35付近に留まるワニスが短時間で素早く硬化する。これにより、分割コア32の軸方向両端部に配置された第1鋼板35付近で硬化したワニスによって、分割コア32の軸方向中央部に配置された第2鋼板36付近に留まる未硬化のワニスが閉じ込められる。その後、第2鋼板36付近に留まる未硬化のワニスが硬化するので、ワニスを所望の位置(分割コア32の軸方向全域)に留めて硬化させることができる。
【0030】
以上のように、本実施形態の回転電機1の固定子20によれば、分割コア32は、複数の第1及び第2鋼板35,36を固定子コア30の軸方向に積層して、第1及び第2鋼板35,36の全体をかしめ固定することにより形成され、第1及び第2鋼板35,36にそれぞれ形成された第1〜第3かしめ部38a〜38cの数が軸方向において異なる。そのため、固定子コア30を誘導加熱して固定子巻線40の所定部位(スロット収容部46)に留まらせた液状のワニスを硬化させる際に、かしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35付近に留まるワニスを短時間で素早く硬化させることができる。これにより、分割コア32の軸方向での昇温勾配を所望の状態に設定することができるので、塗布された液状のワニスを所望の位置に留めて硬化させることができる。
【0031】
また、本実施形態の分割コア32は、かしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35が軸方向両端部に配置され、第1鋼板35よりもかしめ部38aの数が少ない第2鋼板36が軸方向中央部に配置されている。そのため、分割コア32の軸方向両端部に配置されたかしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35付近で素早く硬化したワニスにより、分割コア32の軸方向中央部に配置されたかしめ部38aの数が少ない第2鋼板36付近に留まる未硬化のワニスを閉じ込めることができる。これにより、塗布された液状のワニスを広範囲の所望の位置により確実に留めて硬化させることができる。
【0032】
〔実施形態2〕
実施形態2の回転電機1の固定子20Aは、実施形態1のものと基本的構成が同じであるが、分割コア32Aを構成する2種類の第1鋼板35及び第2鋼板36の配置位置が実施形態1の分割コア32と異なる。よって、実施形態1の固定子20と共通する部材については詳しい説明は省略し、異なる点及び重要な点について説明する。なお、実施形態1と共通する部材は同じ符号を用いる。
【0033】
実施形態2の固定子コア30を構成する分割コア32Aは、
図11及び
図12に示すように、かしめ部38a〜38cの数が多い複数の第1鋼板35が分割コア32Aの軸方向(鋼板積層方向)中央部に配置され、第1鋼板35よりもかしめ部38aの数が少ない複数の第2鋼板36が分割コア32Aの軸方向(鋼板積層方向)両端部に配置されている。
【0034】
実施形態2の分割コア32Aは、第1鋼板35と第2鋼板36の配置位置が実施形態1の場合と逆にされている。よって、実施形態2では、軸方向中央部に配置された第1鋼板35の積層厚さは、分割コア32A全体の厚さの80%程度にされている。また、軸方向両端部に配置されたそれぞれの第2鋼板36の積層厚さは、分割コア32A全体の厚さの10%程度にされている。
【0035】
上記のように構成された実施形態2の固定子20は、固定子コア30と固定子巻線40が実施形態1と同様に組み付けられる。その後、固定子巻線40の耐振動性を確保するために、固定子巻線40のスロット収容部46に塗布された液状のワニス(熱硬化性樹脂)を、実施形態1と同様に、
図10に示す加熱装置50を用いて硬化させることにより固定子巻線40が固定子コア30に固定される。
【0036】
このとき、加熱装置50の電源装置51により誘導コイル52に高周波電流が流されることによって、固定子コア30及び固定子巻線40が誘導加熱される。実施形態2の場合には、第2鋼板36に比べてかしめ部38a〜38cの数が多いことから誘導加熱時の昇温が大きい第1鋼板35が、分割コア32Aの軸方向中央部に配置されている。そのため、分割コア32Aの軸方向中央部(第1鋼板35付近)に留まるワニスが短時間で素早く硬化し、その後、分割コア32Aの軸方向両端部(第2鋼板36付近)に留まる未硬化のワニスが硬化する。これにより、ワニスを所望の位置(特に、分割コア32Aの軸方向中央部)に留めて硬化させることができる。
【0037】
以上のように構成された実施形態2の固定子20によれば、分割コア32Aは、かしめ部38a〜38cの数が異なる2種類の第1及び第2鋼板35,36を固定子コア30の軸方向に積層して形成されている。そのため、分割コア32Aの軸方向での昇温勾配を所望の状態に設定することができ、塗布された液状のワニスを所望の位置に留めて硬化させることができるので、実施形態1の固定子20と同様の作用及び効果を奏する。
【0038】
特に、実施形態2の分割コア32Aは、かしめ部38a〜38cの数が多い第1鋼板35が軸方向中央部に配置され、第1鋼板35よりもかしめ部38aの数が少ない第2鋼板36が軸方向両端部に配置されている。即ち、実施形態2の分割コア32Aは、第2鋼板36に比べてかしめ部38a〜38cの数が多いことから誘導加熱時の昇温が大きい第1鋼板35が、分割コア32Aの軸方向中央部に配置されている。そのため、分割コア32Aの軸方向中央部(第1鋼板35付近)に留まるワニスを短時間で素早く硬化させることができる。
【0039】
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
【0040】
例えば、上記の実施形態1,2の分割コア32,32Aは、かしめ部38a〜38bの数が異なる2種類の第1鋼板35及び第2鋼板36で構成されていたが、かしめ部38a〜38bの数が異なる3種類以上の鋼板で構成してもよい。このようにすれば、分割コア32,32Aの軸方向(鋼板積層方向)において、より細かい昇温勾配を実現することができる。
【0041】
また、上記の実施形態1,2では、第2鋼板36は、かしめにより固定されていたが、
図13に示す変形例1のように、分割コア32Bの外周面に軸方向に延びるように溶接を施す(溶接部39)ことによって、積層された複数の第2鋼板36を固定するようにしてもよい。この場合の第2鋼板36は、かしめ部の数が0と見なされるので、かしめ部の数は第1鋼板35よりも少ない。なお、溶接部39は、固定子コア30に形成される磁路への影響が少ない分割コア32(バックコア部33)の外周面に施すのが好ましい。また、溶接の方法は、従来公知の方法から適宜選択することができる。
【0042】
また、上記の変形例1以外に、かしめ、溶接及び接着のうちから選択された少なくとも一つの固定手段で固定することができる。即ち、かしめ、溶接及び接着の何れか一つの固定手段を採用してもよく、複数の固定手段を組み合わせてもよい。溶接及び接着の固定手段が採用された第2鋼板は、上記と同様にかしめ部の数が0と見なされる。
【0043】
なお、上記の実施形態1,2では、本発明の回転電機をモータ(電動機)に適用した例を説明したが、本発明は、車両に搭載される回転電機として、電動機あるいは発電機、さらには両者を選択的に使用しうる回転電機にも適用することができる。