特許第6248712号(P6248712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248712
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/00 20060101AFI20171211BHJP
   B65H 29/52 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   B65H31/00 B
   B65H29/52
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-44707(P2014-44707)
(22)【出願日】2014年3月7日
(65)【公開番号】特開2015-168526(P2015-168526A)
(43)【公開日】2015年9月28日
【審査請求日】2017年2月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】横井 淳一
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 実開平02−040755(JP,U)
【文献】 特開平11−157723(JP,A)
【文献】 特開2000−034049(JP,A)
【文献】 特開2011−236021(JP,A)
【文献】 特開平08−188321(JP,A)
【文献】 特開2011−197559(JP,A)
【文献】 特開2011−008152(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 31/00−31/40
B65H 5/00− 5/38
B65H 29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
用紙を排紙する排紙部と、
前記排紙部から排紙された用紙を受ける排紙トレイと、
を備え、
前記排紙トレイは、
前記筐体に形成され、排紙される用紙が搬送される方向である排紙方向下流側に向かうにつれて高くなる傾斜面を有する載置部と、
前記載置部の上方に配置され前記筐体の一部を覆う閉位置と、前記載置部よりも排紙方向下流に配置され、前記載置部とともに排紙された用紙を載置する開位置と、に揺動可能な第1揺動部材と、
前記閉位置に配置された前記第1揺動部材と前記載置部との間に配置され、排紙された用紙を前記排紙方向下流側に案内する第1位置と、前記開位置に配置された前記第1揺動部材の上方に配置され、排紙された用紙を載置する第2位置と、に揺動可能な第2揺動部材と、を備え、
前記閉位置に配置された前記第1揺動部材と前記載置部とにより、前記排紙部よりも前記排紙方向下流側で開口する開口部が形成され、前記排紙部により排紙され前記第2揺動部材によって案内された用紙は、前記開口部から前記排紙トレイ外へ排紙されることを特徴とする画像処置装置。
【請求項2】
前記第2揺動部材は、前記第1揺動部材の揺動に連動して揺動することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2揺動部材は、前記第2揺動部材の前記揺動の軸方向における両端部に係合部を備え、
前記第1揺動部材は前記係合部と係合する被係合部を有することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記係合部は、前記揺動の軸方向に突出し、前記被係合部は長穴であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2揺動部材は、前記第1揺動部材に軸支されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1揺動部材は、前記閉位置に配置されている状態において、前記開口部の縁に連続して排紙方向上流側に延び、かつ上側に凹んで湾曲する湾曲部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第2揺動部材は、前記閉位置に配置された前記第1揺動部材に向かって突出し、かつ前記排紙方向に延びる第1リブを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第2揺動部材は、前記第2位置に配置されている状態において、前記第1揺動部材と反対側に突出し、かつ前記排紙方向に延びる第2リブを有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体に対して揺動可能な排紙トレイを有する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像処理装置として、画像処理装置から排出される用紙を積載する排紙トレイが揺動可能に搭載された装置が知られている。たとえば、特開平7−252004には、装置に対して揺動可能な排紙トレイが備えられる。この排紙トレイは、装置に対して開いた開状態と装置に対して閉じた閉状態とに揺動可能である。排紙トレイが開状態のときは、排紙ローラによって排紙された用紙が排紙トレイ上に載置されるようになっている。また、排紙トレイが閉状態のときは、排紙トレイが装置側面および上面の一部を覆っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−252004号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した画像処理装置において、排紙トレイが閉じられた状態では、排紙トレイは、装置側面に形成されている用紙を排紙するための排紙口を覆ってしまう。そのため、ユーザが装置を使用する際に、排紙トレイを開き忘れると、排紙トレイが排紙口を覆っているため、用紙が装置から排紙されず紙詰まりが発生してしまうといった問題があった。
【0005】
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、ユーザが排紙トレイを開き忘れたとしても、紙詰まりが発生することを抑制できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る画像処理装置は、
筐体と、用紙を排紙する排紙部と、前記排紙部から排紙された用紙を受ける排紙トレイと、を備え、前記排紙トレイは、前記筐体に形成され、排紙される用紙が搬送される方向である排紙方向下流側に向かうにつれて高くなる傾斜面を有する載置部と、前記載置部の上方に配置され前記筐体の一部を覆う閉位置と、前記載置部よりも排紙方向下流に配置され、前記載置部とともに排紙された用紙を載置する開位置と、に揺動可能な第1揺動部材と、前記閉位置に配置された前記第1揺動部材と前記載置部との間に配置され、排紙された用紙を前記排紙方向下流側に案内する第1位置と、前記開位置に配置された前記第1揺動部材の上方に配置され、排紙された用紙を載置する第2位置と、に揺動可能な第2揺動部材と、を備え、前記閉位置に配置された前記第1揺動部材と前記載置部とにより、前記排紙部よりも前記排紙方向下流側で開口する開口部が形成され、前記排紙部により排紙され前記第2揺動部材によって案内された用紙は、前記開口部から前記排紙トレイ外へ排紙されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、閉位置に配置された第1揺動部材と載置部とにより、開口部が形成されているので、第1揺動部材が閉位置に配置された状態でも用紙を排紙することができる。さらに、第1揺動部材が閉位置に配置された状態で、排紙部から排紙された用紙を案内する第2揺動部材が、載置部と第1揺動部材との間の第1位置に配置され、排紙部から開口部にかけて用紙を案内することで、紙詰まりの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る排紙トレイが搭載された画像処理装置の構成を示す概略断面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが閉位置に配置される状態の画像処理装置を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが閉位置に配置される状態の画像処理装置を示す正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが閉位置に配置される状態の画像処理装置を示す斜視断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが開位置に配置される状態の画像処理装置を示す斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが閉位置に配置される状態を示す断面図である。
図7】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが開位置に配置される状態を示す断面図である。
図8】本発明の一実施形態に係る第2トレイの構成を示す説明図である。
図9】本発明の一実施形態に係る第1トレイおよび第2トレイが開位置に配置される状態の画像処理装置を示す斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための実施形態について図面を基に詳しく説明する。
【0010】
以下では、画像処理装置100の全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳しく説明する。方向については、画像処理装置100を使用する際のユーザを基準にした方向で説明する。具体的には、図1において、紙面に向かって左側を「前」、右側を「後」、紙面に向かって上方向、下方向をそれぞれ「上」、「下」とする。また、紙面奥側を「左」、手前側を「右」とする。ここでは、排紙方向を後から前に向かう方向として説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態における画像処理装置の一例を示す概略断面図である。画像処理装置100は、図1に示すように、筐体101と、給紙部110と、用紙に画像処理動作を実行する画像処理部120と、排紙部の一例としての排紙ローラ対130と、排紙トレイ140と、を備えている。筐体101は、直方体の一部を切り欠いた略直方体形状となっている。図2に示すように、側面視上に略L字型のサイドカバー101A、101Bが筐体101の右側面および左側面にそれぞれ取り付けられている。図3に示すように、サイドカバー101Aと101Bとの間には、用紙を装置外へ排紙するための通紙部144が左右方向に伸びて形成されている。給紙部110は、用紙を載置する給紙トレイ111と、給紙トレイ111上に載置されている用紙を画像処理部120に送り出すための給紙ローラ対112とを備えている。
【0012】
画像処理部120は、トナーを収容するプロセスカートリッジ121と、トナーを供給するとともにトナーを帯電させる供給ローラ122と、感光ドラム123と、トナーを感光ドラム123に供給する現像ローラ124と、感光ドラム123に静電潜像を形成するスキャナ125と、用紙に画像を形成する転写ローラ126と、用紙に形成された画像を定着させる定着器127とを有する。
【0013】
プロセスカートリッジ121は、図示せぬ公知の帯電器、層厚規制ブレード、トナー収容室などが設けられている。プロセスカートリッジ121に設けられる帯電器により、回転する感光ドラム123の表面が一様に帯電される。帯電した感光ドラム123は、スキャナ125が発するレーザビームの高速走査により露光される。このように、スキャナ125により感光ドラム123上の露光部分の電位を下げることで、感光ドラム123の表面に静電潜像が形成される。
【0014】
次いで、プロセスカートリッジ121に設けられるトナー収容室内のトナーが、供給ローラ122および現像ローラ124によって感光ドラム123の静電潜像に供給されることで、感光ドラム123の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム123と転写ローラ126の間を用紙が通過することで、感光ドラム123の表面に担持されているトナー像が用紙上に転写される。転写された用紙は、定着器127へと搬送され、定着器127により像が用紙に定着される。本実施形態では電子写真方式を採用しているが、インクジェット方式等の画像処理部であってもよい。
【0015】
定着器127で定着された用紙は、排紙ローラ対130により排紙口131から排紙される。排紙口131は、排紙方向に直交し、かつ左右方向に長い略矩形型の開口部である。排紙口131は、排紙ローラ対130よりも排紙方向下流側に、かつ排紙ローラ対130の近傍に配置される。
【0016】
排紙トレイ140は、載置部141、第1揺動部材の一例としての第1トレイ142、第2揺動部材の一例としての第2トレイ143により構成される。図1に示すように、載置部141は、筐体101の上面に形成されている。載置部141は、排紙口131の下方から排紙方向下流へ向けて上る傾斜面を有する第1傾斜部141Aと、この第1傾斜部141Aと連続した平面を有する平面部141Bと、を備えている。
【0017】
図1に示すように、第1傾斜部141Aの後端部から排紙口131まで上方に向かって延びる第2支持板100Cが形成されている。第2支持板100Cは、筐体101の一部を構成し、上下および左右に連続して延びる略矩形に形成されている。
【0018】
図4に示すように、平面部141Bの左右両端部には、第1傾斜部141Aの左右両端部よりも左右方向内側に配置され、平面部141Bよりも下方に凹む凹部141Cが形成されている。この凹部141Cに連続して、前方向に向かって下方へ下る第2傾斜部141Dが形成されている。
【0019】
凹部141Cおよび第2傾斜部141Dよりも左右方向内側であって、かつ凹部141Cおよび第2傾斜部141Dと近接する位置に、上方に突出する第1支持板100Aが形成されている。第1支持板100Aには、揺動軸100Bが備えられ、第1トレイ142と第2トレイ143を装置本体に対して揺動可能に支持している。
【0020】
第1トレイ142は、筐体101の上面と載置部141の上方を覆う閉位置(図4)と、載置部141よりも後側に配置され、載置部141とともに排紙された用紙を載置する開位置(図5)と、に揺動可能となっている。なお、排紙方向と直交する左右方向が揺動の軸方向である。
【0021】
以下では、閉位置に配置された第1トレイ142の構成について説明する。第1トレイ142は、前壁142Aと、上壁142Bと、側壁143Cとにより形成されている。前壁142Aは、排紙方向に直交する面で上下及び左右に延びる略矩形型に形成されている。図4に示すように、前壁142Aの下端は、側壁142Cの下端よりも上方に形成されており、前壁142Aの下端と平面部141Bの前端との間に、開口部144が形成されている。開口部144は、排紙方向に直交する開口である。上壁142Bは、前壁142Aの上端から後方に向かって連続して前後および左右に延びる略矩形に形成されており、装置本体の外観の一部を形成する。図4に示すように、側壁142Cは、前壁142Aおよび上壁142Bの左右方向両端部に連続し、かつ前壁142Aと上壁142Bに直交する略L字型に形成されている。
【0022】
図6に示すように、前壁142Aの下端部と上壁142Bの裏面における排紙口131よりも下流側の位置とを連続する湾曲部142Fが形成されている。この湾曲部142Fは、前壁142Aの下端部と上壁142Bの裏面における排紙口131よりも下流側の位置とを結ぶ仮想線200(図6参照)よりも上側に凹んで湾曲したリブ形状をしており、第1トレイ142が閉位置に配置された状態で排紙口131から排紙された用紙を開口部144に案内する。
【0023】
第2トレイ143は、閉位置に配置された第1トレイ142と載置部141の間に配置され、排紙された用紙を排紙方向下流側に案内する第1位置(図6)と、開位置に配置された第1トレイの上方に配置され、排紙された用紙を載置する第2位置(図7)と、に揺動可能となっている。なお、排紙方向と直交する左右方向が揺動の軸方向である。
【0024】
以下では、第1位置に配置された第2トレイ143の構成について説明する。図8に示すように、第2トレイ143は、本体部143Aと、第1リブ143Bと、第2リブ143Cと、を有する。本体部143Aは、左右方向に延びる側面視上に凸の湾曲形状をしている。第1リブ143Bは、本体部143Aから上方に向けて突出し、排紙方向に延びるように形成されている。第2リブ143Cは、第1リブ143Bが形成される本体部143Aの面と反対の面から下方に向けて突出し、排紙方向に延びるように形成されている。第1リブ143Bは、図6に示すように、第1トレイが閉位置に配置される状態において、排紙口131から排紙された用紙を開口部144まで案内する。ここでは、第2トレイ143の本体部143Aの上面および下面の両面にリブを有する構成を実施形態として挙げたが、リブの有無やリブの形状や配置の仕方については任意で構成してもよい。
【0025】
図7に示すように、開位置に配置された第1トレイ142は、平面部141Bから排紙方向下流に延出するように配置され、排紙された用紙を載置部141とともに載置する。
【0026】
図7に示すように、開位置に配置された第2トレイ143は、平面部141Bより排紙方向下流側に連続して延出するように配置される。開位置に配置された第2トレイ143の前端部は、開位置に配置された第1トレイ142の上壁142Bの裏面に当接し、第2リブ143Cが上方に、第1リブ143Bが下方に配置される。第2リブ143Cは、排紙口131より排紙された用紙を排紙方向下流側に向けて案内する。さらに、排紙された用紙は第2リブ143C上に載置される。
【0027】
第2トレイ143は、第1トレイ142の揺動に連動して揺動する。第1トレイ142と第2トレイ143の連動機構の構成例について、以下で詳細に説明する。
【0028】
第1トレイ142および第2トレイ143は、それぞれ左右対称な形状となっているため、以下では代表して右側の連動機構の構成のみについて説明する。
【0029】
図4に示すように、第1トレイ142の側壁142Cの下端部であって、載置部141の凹部141C近傍には、第1支持板100Aから突出する揺動軸100Bを支持する第1軸支部142Dが形成されている。第1軸支部142Dは、側壁142Cの下端部を左右方向に貫通する軸穴である。側壁142Cの下端部であって、第1軸支部142Dよりも後側かつ上側には、被係合部の一例としての長穴142Eが形成されている。長穴142Eは、側壁142Cの下端部を左右方向に貫通しており、第1軸支部142Dを中心とする円弧形状に形成されている。
【0030】
図8に示すように、第2トレイ143の本体部143Aは、係合部の一例としての軸143Dを備える。軸143Dは、本体部143Aの右側端部から右側に向かって突出し、円柱形に形成されている。軸143Dの近傍には、第2軸支部143Eが形成されている。第2軸支部143Eは、左右方向に貫通する円柱形の軸穴である。
【0031】
図4に示すように、第1トレイ142が閉位置かつ第2トレイ143が第1位置に配置される状態において、第1支持板100Aから突出する揺動軸100Bは、第2トレイ143の第2軸支部143Eに嵌合されている。第2トレイ143の本体部143Aは、第1支持板100Aの側壁に当接し、第1支持板100Aの右側に隣接した状態で連結されている。さらに、揺動軸100Bが第1トレイ142の第1軸支部142Dに嵌合されており、かつ軸143Dが長穴142Eに係合している。第1トレイ142の側壁142Cは、第2トレイ143に当接し、第2トレイ143の右側に隣接した状態で連結されている。
【0032】
次に、第1トレイ142と第2トレイ143の連動機構の原理と動作について、以下で詳細に説明する。
【0033】
図4に示すように、閉位置の第1トレイ142を開位置に向かう方向に揺動させると、第1位置に配置された第2トレイ143から突出する軸143Dが、長穴142Eの後端部に係合されたまま、第2トレイ143は第1トレイ142の揺動に連動して揺動し始める。第1トレイ142を開位置に向かう方向に所定の角度以上揺動させると、長穴142Eの後端部に係合されていた軸143Dが、長穴142Eの前端部に向かって移動し始める。その後、軸143Dが長穴142Eの前端部まで移動し、図7に示すように、第2トレイ143が開位置に配置された第1トレイ142上に自重によって当接することで、第2トレイ143が第2位置に配置される。ここでは、第2トレイ143が第2位置に配置される状態で、第2トレイ143の排紙方向下流側の前端部が、開位置の第1トレイ142上に当接する構成としているが、近接する構成であってもよい。
【0034】
図9に示すように、開位置の第1トレイ142を閉位置に向かう方向に揺動させると、第2位置に配置された第2トレイ143は、第1トレイ142に当接した状態を維持しながら揺動し始める。このとき、第2トレイ143から突出する軸143Dは、長穴142Eの前端部に係合されたまま、第2トレイ143は揺動する。第1トレイ142を閉位置に向かう方向に所定の角度以上揺動させると、長穴142Eの前端部に係合されていた軸143Dが、長穴142Eの後端部に向かって移動し始め、第2トレイ143が第1トレイ142から離間する。その後、軸143Dが長穴142Eの後端部まで移動し、図6に示すように、第2トレイ143の後端部が第2支持板100Cに対して自重によって当接することで、第2トレイ143が第1位置に配置される。ここでは、第2トレイ143が第1位置に配置される状態で、第2トレイ143の後端部が第2支持板100Cに当接する構成としているが、第2支持板100Cと離間して載置部141の第1傾斜部141Aの上方に配置される構成であってもよい。
【符号の説明】
【0035】
1 用紙
100 画像処理装置
100A 第1支持板
100B 揺動軸
100C 第2支持板
101 筐体
101A,101B サイドカバー
110 給紙部
120 画像処理部
130 排紙ローラ対
131 排紙口
140 排紙トレイ
141 載置部
141A 第1傾斜部
141B 平面部
141C 凹部
141D 第2傾斜部
142 第1トレイ
142A 前壁
142B 上壁
142C 側壁
142D 第1軸支部
142E 長穴
142F 湾曲部
143 第2トレイ
143A 本体部
143B 第1リブ
143C 第2リブ
143D 軸
143E 第2軸支部
144 開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9