特許第6248791号(P6248791)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248791
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】モータ制御方法及びモータ制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02P 6/18 20160101AFI20171211BHJP
   H02P 27/08 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   H02P6/18
   H02P27/08
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-96863(P2014-96863)
(22)【出願日】2014年5月8日
(65)【公開番号】特開2015-216727(P2015-216727A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2017年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 佳幸
(72)【発明者】
【氏名】前田 敏行
(72)【発明者】
【氏名】周 越強
【審査官】 上野 力
(56)【参考文献】
【文献】 特開平3−124270(JP,A)
【文献】 特開2005−160287(JP,A)
【文献】 特開平6−70549(JP,A)
【文献】 特開2000−278961(JP,A)
【文献】 特開2012−110079(JP,A)
【文献】 特表2006−515500(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 6/18
H02P 27/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
PWM信号(C)を用いてモータ(4)を駆動するモータ制御方法であって、
前記モータ(4)へ供給される相電圧(Vu,Vv又はVw)のパルス幅をパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)として検出し、
前記PWM信号(C)のパルス幅であるパルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とこれに対応する相の前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差と、前記モータ(4)の前記対応する相の相電流との間の、予め求められた関係に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)からパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を求め、
前記パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、
前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正して、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を求め、
前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を用いて前記相電圧(Vu,Vv又はVw)の時間平均である出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求め、
前記出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を用いて前記モータ(4)のロータの位置(θ)を推定する
モータ制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載のモータ制御方法において、
前記モータ(4)の前記相電流検出値(Iu,Iv又はIw)が所定の値より小さい場合には、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いる
モータ制御方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のモータ制御方法において、
前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)と前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の差を、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)として求め、
前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)を平滑化して、平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)を求め、
前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)と前記平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)との和を、前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として求める
モータ制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載のモータ制御方法において、
前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)の絶対値が所定の値より大きい場合には、以前に求められた前記平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)を用いる
モータ制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載のモータ制御方法において、
同一の相についての前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)の絶対値が所定の値より大きいことを連続して所定の回数検出した場合には、前記同一の相の前記相電圧(Vu,Vv又はVw)を測定するセンサが故障したと判定する
モータ制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載のモータ制御方法において、
前記センサが故障したと判定された場合には、前記同一の相については前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いる
モータ制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載のモータ制御方法において、
前記予め求められた関係は式として記憶されており、前記式に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)に対応する前記誤差を前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)として算出する
モータ制御方法。
【請求項8】
PWM信号(C)を用いてモータ(4)を駆動するモータ制御装置であって、
前記モータ(4)へ供給される相電圧(Vu,Vv又はVw)のパルス幅をパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)として検出するパルス幅検出部(32)と、
前記PWM信号(C)のパルス幅であるパルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とこれに対応する相の前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差と、前記モータ(4)の前記対応する相の相電流との間の、予め求められた関係に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)からパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を求め、前記パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、かつ、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正して、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を求めるパルス幅補正部(40;240;340)と、
前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を用いて前記相電圧(Vu,Vv又はVw)の時間平均である出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求める出力電圧演算部(34)と、
前記出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を用いて前記モータ(4)のロータの位置(θ)を推定する位置推定部(26)とを備える
モータ制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、モータを駆動するインバータを有するモータ制御装置における制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
モータの制御に必要なモータのロータの位置を位置センサなしで推定する技術が知られている。位置の推定には、モータの電流と電圧の情報が用いられる。位置を正確に推定するためには、高精度にモータの電流と電圧を検出する必要がある。例えばモータの電圧の情報が正しく安定して得られないと、推定される位置に誤差が生じてしまい、モータを適切に制御することができない。
【0003】
電圧指令値とモータへの出力電圧との間の誤差を記憶し、これを用いて電圧指令値を補正する制御装置の例が、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−164850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術によると、電圧指令値を補正するのみであり、ロータの位置の推定精度を向上させることはできない。このため、位置センサなしでモータの制御を行う場合には、この技術を採用することができない。また、外乱等の原因によって出力電流が変動すると、求められる誤差が直ちに大きくなってしまい、電圧指令値が直ちに変動し、安定した制御が困難になる。
【0006】
本発明は、モータの相電圧の時間平均を安定して求め、モータのロータの位置をより精度よく推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、PWM信号(C)を用いてモータ(4)を駆動するモータ制御方法であって、前記モータ(4)へ供給される相電圧(Vu,Vv又はVw)のパルス幅をパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)として検出し、前記PWM信号(C)のパルス幅であるパルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とこれに対応する相の前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差と、前記モータ(4)の前記対応する相の相電流との間の、予め求められた関係に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)からパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を求め、前記パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正して、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を求め、前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を用いて前記相電圧(Vu,Vv又はVw)の時間平均である出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求め、前記出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を用いて前記モータ(4)のロータの位置(θ)を推定する。
【0008】
第1の発明では、予め求められた関係に基づいて、モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)に対応する誤差をパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)として求め、パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正する。これにより、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)をより正確に安定して得ることができる。このため、外乱を受けても、モータ(4)の相電圧の時間平均を安定して求めることができ、モータ(4)のロータの位置をより精度よく推定することができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、前記モータ(4)の前記相電流検出値(Iu,Iv又はIw)が所定の値より小さい場合には、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いる。
【0010】
第2の発明によると、モータ(4)に出力される電流が小さい場合にはパルス幅の誤差も小さいので、処理を簡略化することができる。また、一般に、モータ(4)に出力される電流が小さい場合には、電流が変化すると、パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差が大きく変化する。第2の発明によると、実際の電流と検出されるモータ(4)の相電流との間に誤差が生じても、ロータの位置の推定に影響を与えないようにすることができる。
【0011】
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)と前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の差を、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)として求め、前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)を平滑化して、平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)を求め、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)と前記平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)との和を、前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として求める。
【0012】
第3の発明では、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)と前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の差を、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)として求め、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)を平滑化する。これにより、モータ(4)を駆動する回路の特性が、モータ(4)に出力される電流が変動してもあまり変動しないオフセットとして得られ、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)をより正確に安定して得ることができる。
【0013】
第4の発明は、第3の発明において、前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)の絶対値が所定の値より大きい場合には、以前に求められた前記平滑化されたパルス幅誤差(Wuf,Wvf又はWwf)を用いる。
【0014】
第4の発明によると、ノイズが比較的大きいときには、以前に求められた値が選択されるので、外乱の影響をより受けにくくなる。
【0015】
第5の発明は、第3の発明において、同一の相についての前記パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)の絶対値が所定の値より大きいことを連続して所定の回数検出した場合には、前記相の前記相電圧(Vu,Vv又はVw)を測定するセンサが故障したと判定する。
【0016】
第5の発明によると、相電圧(Vu,Vv又はVw)を測定するセンサの故障を検出することが可能になる。
【0017】
第6の発明は、第5の発明において、前記センサが故障したと判定された場合には、前記相については前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いる。
【0018】
第6の発明では、パルス幅予測値(Wp)を前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いるので、相電圧(Vu,Vv又はVw)から求められるパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を用いる必要がなく、相電圧(Vu,Vv又はVw)を測定するセンサが故障してもモータ(4)の駆動を継続して行うことが可能となる。
【0019】
第7の発明では、第1の発明において、前記予め求められた関係は式として記憶されており、前記式に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)に対応する前記誤差を前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)として算出する。
【0020】
第7の発明では、式を用いて、モータ(4)に出力される電流に対応する誤差をパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)として算出する。このため、モータ(4)に出力される電流に対応する誤差をテーブルとして記憶する場合に比べて、必要な記憶容量を大幅に小さくすることができる。
【0021】
第8の発明は、PWM信号(C)を用いてモータ(4)を駆動するモータ制御装置であって、前記モータ(4)へ供給される相電圧(Vu,Vv又はVw)のパルス幅をパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)として検出するパルス幅検出部(32)と、前記PWM信号(C)のパルス幅であるパルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とこれに対応する相の前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差と、前記モータ(4)の前記対応する相の相電流との間の、予め求められた関係に基づいて、前記モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)からパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を求め、前記パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、前記パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、かつ、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、前記パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正して、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を求めるパルス幅補正部(40;240;340)と、前記補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を用いて前記相電圧(Vu,Vv又はVw)の時間平均である出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求める出力電圧演算部(34)と、前記出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を用いて前記モータ(4)のロータの位置(θ)を推定する位置推定部(26)とを有する。
【0022】
第8の発明では、パルス幅補正部(40;240;340)が、予め求められた関係に基づいて、モータ(4)の相電流検出値(Iu,Iv又はIw)に対応する誤差をパルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)として求める。パルス幅補正部(40;240;340)は、パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)を、パルス幅誤差予測値(Wuep,Wvep又はWwep)を用いて補正して、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を求め、前記パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を用いて、外乱の影響が低減されるように補正する。これにより、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)をより正確に安定して得ることができる。このため、外乱を受けても、モータ(4)の相電圧の時間平均を安定して求めることができ、モータ(4)のロータの位置をより精度よく推定することができる。
【発明の効果】
【0023】
第1〜第8の発明によれば、モータの相電圧の時間平均を安定して求めることができる。したがって、モータのロータの位置をより精度よく推定して、モータを駆動することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施形態に係るモータ制御装置の構成例を示す回路図である。
図2図1のコントローラの構成例を示すブロック図である。
図3図2の電圧演算部の構成例を示すブロック図である。
図4図3のパルス幅補正部の構成例を示すブロック図である。
図5図1及び図2における信号の電圧の例を示すグラフである。
図6】パルス幅指令値とパルス幅検出値との間の誤差の例を示すグラフである。
図7図3のパルス幅補正部の他の構成例を示すブロック図である。
図8図3のパルス幅補正部の更に他の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本明細書において下2桁が同じ参照番号で示された構成要素は、互いに対応しており、同一の又は類似の構成要素である。また、Iu,Iv,Iw等の符号における2文字目のu,v,wは、それぞれがu相、v相、w相の値であることを示す。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係るモータ制御装置(10)の構成例を示す回路図である。図1のモータ制御装置(10)は、コンバータ(12)と、平滑コンデンサ(14)と、インバータ(16)と、PWM(pulse width modulation)信号(C)を生成するコントローラ(20)とを有し、PWM信号(C)を用いてモータ(4)を駆動する。
【0027】
コンバータ(12)は、ブリッジ状に結線された6個のダイオード(Dr)を有し、三相交流電源(2)の三相交流を直流に変換して出力する。平滑コンデンサ(14)は、コンバータ(12)から出力された直流電圧を平滑化する。インバータ(16)は、スイッチング素子としてのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)(Tr)及びこれらのIGBT(Tr)の各々に逆並列に接続された6個の還流ダイオード(FWDとも称する)(Dw)を有する。インバータ(16)は、平滑化された直流電圧を三相交流電圧に変換し、三相モータ(4)に供給する。各IGBT(Tr)は、PWM信号(C)で制御される。三相モータ(4)は、例えば、空気調和装置や冷凍装置が有する圧縮機を回転駆動するためのモータである。本実施形態では、スイッチング素子としてIGBTを用いる場合について説明するが、スイッチング素子として、他の種類のトランジスタ等、他の素子を用いてもよい。
【0028】
コントローラ(20)には、三相モータ(4)へ供給される各相の相電流の検出値(相電流検出値)(Iu,Iv,Iw)が入力される。コントローラ(20)は、これらの相電流が三相交流になるようにPWM信号(C)を生成し、インバータ(16)に内蔵される6個のIGBT(Tr)の制御端子へ出力して、三相モータ(4)の回転速度を制御する。
【0029】
図2は、図1のコントローラの構成例を示すブロック図である。図2のコントローラ(20)は、電流制御部(22)と、PWM信号生成部(24)と、位置推定部(26)と、電圧演算部(30)とを有する。電流制御部(22)は、電流指令値(I*)、相電流検出値(Iu,Iv,Iw)、及びモータ(4)のロータの位置(θ)に基づいて、モータ(4)に出力される電流が電流指令値(I*)に追従するように電圧指令値(V*)を生成し、出力する。電流制御部(22)は、例えばPI(proportional integral)制御を用いて電圧指令値(V*)を生成する。PWM信号生成部(24)は、電圧指令値(V*)及びロータの位置(θ)に基づいて、PWM信号(C)を生成してインバータ(16)に出力する。また、PWM信号生成部(24)は、PWM信号(C)の各相のパルス幅を、パルス幅指令値(Wu*,Wv*,Ww*)として電圧演算部(30)に出力する。
【0030】
電圧演算部(30)は、モータ(4)へ供給される相電圧(Vu,Vv又はVw)等に基づいて、相電圧(Vu,Vv又はVw)のそれぞれの時間平均である出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求める。位置推定部(26)は、出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)及び相電流検出値(Iu,Iv又はIw)に基づいて、モータ(4)のロータの位置(θ)を推定し、出力する。モータの電流制御にはモータ(4)のロータの位置(θ)が不可欠であり、ロータ用の位置センサを用いないで制御を行う場合には、ロータの位置(θ)の推定が必要である。本実施形態では、モータ(4)へ供給される相電圧の時間平均を出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)としてより正確に安定して求めることによって、外乱を受けてもロータの位置(θ)を精度よく継続して推定することができるようにする。出力電圧検出値(Vua,Vva,Vwa)はいずれも、例えば1キャリア周期(Tc)等の適切な期間毎の値である。
【0031】
図3は、図2の電圧演算部の構成例を示すブロック図である。図3の電圧演算部(30)は、パルス幅検出部(32)と、出力電圧演算部(34)と、パルス幅補正部(40)とを有する。パルス幅検出部(32)は、モータ(4)へ供給される各相電圧(Vu,Vv又はVw)のパルス幅をそれぞれパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)として検出し、出力する。パルス幅補正部(40)は、パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、これに対するノイズ等の外乱の影響が低減されるように補正し、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)を求める。この際、パルス幅補正部(40)は、パルス幅指令値(Wu*,Wv*又はWw*)とこれに対応する相のパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)との間の誤差と、インバータ(16)から出力されるモータ(4)の対応する相の相電流(例えば、相電流検出値(Iu等)の時間平均)との間の関係である、後述の予め求められた関係を用いる。
【0032】
出力電圧演算部(34)は、補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)及び平滑コンデンサ(14)の電圧(VDC)に基づいて出力電圧検出値(Vua,Vva又はVwa)を求め、位置推定部(26)に出力する。具体的にはu相に関して、例えば、出力電圧演算部(34)は、キャリア周期(Tc)を用いて、
Vua = VDC×Wua/Tc
によって周期毎に出力電圧検出値(Vua)を求め、これに更にIGBT(Tr)及び還流ダイオード(Dw)の導通時の電圧降下(ON電圧)の影響を加えて、出力電圧検出値(Vua)として出力する。言い換えると、出力電圧演算部(34)は、図5の電圧(Vu)と横軸との間の面積(電圧(Vu)が負の場合は負の値とする)を周期で割って、相電圧(Vu)の時間平均である出力電圧検出値(Vua)を求める。v相及びw相についても同様である。
【0033】
図4は、図3のパルス幅補正部の構成例を示すブロック図である。図4のパルス幅補正部(40)は、パルス幅誤差算出部(42)と、加算器(44,48)と、減算器(46)と、フィルタ(52)とを有し、u相についての処理を行う。パルス幅補正部(40)は、図4の構成を更に2つ有し、これらはv相及びw相についての処理をそれぞれ行う。
【0034】
図5は、図1及び図2における信号の電圧の例を示すグラフである。図5のように、u相の上アーム用PWM信号(C)はパルス幅(Wuu*)を有し、u相の下アーム用PWM信号(C)はパルス幅(Wul*)を有する。w相の上アーム用PWM信号(C)はパルス幅(Wwu*)を有し、w相の下アーム用PWM信号(C)はパルス幅(Wwl*)を有する。これらのパルス幅は、モータ(4)への出力電圧が「高」になるようにするパルスの期間である。図5には、貫通電流を防ぐためのデッドタイム(Td)も示されている。PWM信号生成部(24)は、相電流が正の場合(例えば電流がモータ(4)に向かう場合)には、その相の上アーム用PWM信号のパルス幅をパルス幅指令値として出力し、相電流が負の場合には、その相の下アーム用PWM信号のパルス幅をパルス幅指令値として出力する。
【0035】
図5の場合には、u相の電流値(Iu)が負、w相の電流値(Iw)が正であるので、PWM信号生成部(24)は、u相のパルス幅指令値(Wu*)としてパルス幅(Wul*)を出力し、w相のパルス幅指令値(Ww*)としてパルス幅(Wwu*)を出力する。図5に示されているように、図1のIGBT(Tr)がオンになるときには立ち上がり遅延(Dup)が生じ、IGBT(Tr)がオフになるときには立ち下がり遅延(Ddw)が生じるので、パルス幅指令値(Wu*等)とパルス幅検出値(Wu等)との間には誤差が生じる。
【0036】
図6は、パルス幅指令値(Wu*等)とパルス幅検出値(Wu等)との間の誤差の例を示すグラフである。この誤差は、図6のように、インバータ(16)からモータ(4)に出力される相電流(相電流検出値(Iu等)の時間平均)の大きさに応じて変化する。図6にプロットされた点は、3つのグループ(G1,G2,G3)に分けることができる。グループ(G1,G2,G3)のそれぞれについて回帰直線を求めると、図6のように3本の直線(L1,L2,L3)が得られる。図1のインバータ(16)として特性が標準的なものを用いて、図6のような直線で表される関係を予め求めておく。いくつかのインバータ(16)を用いて、図6の関係を予め求めてもよい。図6では、縦軸の値200は例えば約5μsに相当する。
【0037】
図4を参照してu相に関して説明する。図4のパルス幅誤差算出部(42)は、パルス幅指令値(Wu*)とパルス幅検出値(Wu)との間の誤差と、モータ(4)のu相電流との間の、このようにして予め求められた関係を表す式(ここでは、3本の直線(L1,L2,L3)を表す式)を記憶する。図6は一例であって、他の本数の直線を求めておき、これらの直線の式をパルス幅誤差算出部(42)が記憶してもよい。このような式は、u相、v相及びw相に関して共通して用いられる。このように式を用いて誤差を求めるので、モータ(4)に出力される電流に対応する誤差をテーブルとして記憶する場合に比べて、必要な記憶容量を大幅に小さくすることができる。
【0038】
パルス幅誤差算出部(42)は、相電流検出値(Iu)の時間平均を、モータ(4)に出力される相電流として求める。この時間平均は、例えば図5の1キャリア周期(Tc)等の適切な期間毎の値である。パルス幅誤差算出部(42)は、求められた時間平均に対応する誤差を、記憶した直線の式に基づいてパルス幅誤差予測値(Wuep)として算出し、出力する。なお、パルス幅誤差算出部(42)は、相電流検出値(Iu)の瞬時値を、モータ(4)に出力される相電流として求めてもよい。
【0039】
加算器(44)は、パルス幅指令値(Wu*)とパルス幅誤差予測値(Wuep)との和を、パルス幅予測値(Wup)として求める。減算器(46)は、パルス幅予測値(Wup)をパルス幅検出値(Wu)から減算して、パルス幅誤差(Wue)を求める。フィルタ(52)は、パルス幅誤差(Wue)を平滑化して、平滑化されたパルス幅誤差(Wuf)を求める。加算器(48)は、パルス幅予測値(Wup)と平滑化されたパルス幅誤差(Wuf)との和を、補正されたパルス幅(Wua)として求める。図4のパルス幅補正部(40)は、v相及びw相に関しても同様に処理を行う。
【0040】
図6からわかるように、パルス幅指令値(Wu*)とパルス幅検出値(Wu)との間の誤差は、モータ(4)に出力される相電流に応じて大きく変動する。ところが、パルス幅補正部(40)では、パルス幅誤差算出部(42)がモータ(4)の相電流に応じた誤差を出力し、これに基づいてパルス幅予測値(Wup)が生成されるので、減算器(46)から出力されるパルス幅誤差(Wue)は、モータ(4)の相電流にかかわらずほぼ一定の値となる。その値は、インバータ(16)に対応するオフセットであると言える。パルス幅誤差(Wue)がほぼ一定であるので、フィルタ(52)はパルス幅誤差(We)を容易に平滑化することができる。フィルタ(52)用いるので、ノイズ等の外乱の影響を抑えることができ、補正されたパルス幅(Wua)をより正確に安定して得ることができる。このため、外乱を受けても、インバータ(16)からモータ(4)へ供給される相電圧及びその時間平均をより正確に安定して求めることができる。したがって、モータ(4)のロータの位置をより精度よく推定し、モータ(4)を駆動することが可能になる。また、パルス幅誤差予測値(Wuep)を用いるので、補正されたパルス幅(Wua)の収束が速い。
【0041】
図7は、図3のパルス幅補正部の他の構成例を示すブロック図である。図7のパルス幅補正部(240)は、レジスタ(54)と、ノイズ判定部(56)と、スイッチ(58)とを更に有する点が、図3のパルス幅補正部(40)とは異なっている。他の点については、図3のパルス幅補正部(40)と同様であるので、説明を省略する。パルス幅補正部(240)は、図7の構成を更に2つ有し、これらはv相及びw相についての処理をそれぞれ行う。
【0042】
レジスタ(54)は、平滑化されたパルス幅誤差(Wuf)を格納し、出力する。但し、レジスタ(54)は、以前に求められた(例えば前回のパルスに対する)平滑化されたパルス幅誤差(Wuf)を出力する。ノイズ判定部(56)は、減算器(46)から出力されるパルス幅誤差(Wue)の絶対値と所定のしきい値とを比較し、パルス幅誤差(Wue)の絶対値がこのしきい値より大きい場合には、ノイズを検出したことを示す信号を出力する。スイッチ(58)は、通常は平滑化されたパルス幅誤差(Wuf)を選択して加算器(48)に出力するが、ノイズ判定部(56)が、ノイズを検出したことを示す信号を出力している場合には、レジスタ(54)の出力を選択して出力する。パルス幅補正部(240)は、v相及びw相に関しても同様に処理を行う。図7のパルス幅補正部(240)によると、ノイズが比較的大きいときには、以前に求められた値が選択されるので、外乱の影響をより受けにくくなる。
【0043】
図8は、図3のパルス幅補正部の更に他の構成例を示すブロック図である。図8のパルス幅補正部(340)は、センサ異常判定部(62)と、スイッチ(64)とを更に有する点が、図3のパルス幅補正部(40)とは異なっている。他の点については、図3のパルス幅補正部(40)と同様であるので、説明を省略する。パルス幅補正部(340)は、図8の構成を更に2つ有し、これらはv相及びw相についての処理をそれぞれ行う。
【0044】
センサ異常判定部(62)は、同一の相についてのパルス幅誤差(Wue)の絶対値が所定の値より大きいことを連続して所定の回数(所定の数のパルスにわたって)検出した場合には、その相の電圧(Vu)を測定するセンサが故障したと判定し、センサが故障したことを示す信号を出力する。スイッチ(64)は、通常は加算器(48)の出力信号(Wua0)を選択するが、センサ異常判定部(62)が、センサが故障したことを示す信号を出力している場合には、パルス幅予測値(Wup)を選択して、その相については補正されたパルス幅(Wua)として出力する。パルス幅補正部(340)は、v相及びw相に関しても同様に処理を行う。
【0045】
図8のパルス幅補正部(340)によると、電圧(Vu,Vv又はVw)を測定するセンサの故障を検出することが可能になる。また、センサが故障したと判定された場合には、パルス幅予測値(Wup,Wvp又はWwp)を補正されたパルス幅(Wua,Wva又はWwa)として用いるので、電圧(Vu,Vv又はVw)から検出されるパルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を用いる必要がなく、モータ(4)の駆動を継続して行うことが可能となる。
【0046】
図4のパルス幅補正部(40)、図7のパルス幅補正部(240)、及び図8のパルス幅補正部(340)がv相に関する処理を行う場合には、パルス幅補正部(40,240,340)は、u相のパルス幅検出値(Wu)、パルス幅指令値(Wu*)、及び相電流検出値(Iu)に代えて、v相のパルス幅検出値(Wv)、パルス幅指令値(Wv*)、及び相電流検出値(Iv)を用いることによって、補正されたパルス幅(Wva)を求める。同様に、w相に関する処理を行う場合には、パルス幅補正部(40,240,340)は、パルス幅検出値(Wu)、パルス幅指令値(Wu*)、及び相電流検出値(Iu)に代えて、w相のパルス幅検出値(Ww)、パルス幅指令値(Ww*)、及び相電流検出値(Iw)を用いることによって、補正されたパルス幅(Wwa)を求める。
【0047】
なお、モータ(4)に出力される相電流が所定の値より小さい場合には、パルス幅補正部(40)は、パルス幅検出値(Wu)をそのまま、補正されたパルス幅(Wua)として用いてもよい。また、このような場合には、より具体的には、例えば、パルス幅誤差算出部(42)は、出力値を0にしてもよい。モータ(4)に出力される相電流が小さい場合にはパルス幅の誤差も小さいので、処理を簡略化することができる。
【0048】
以上の各例において、フィルタ(52)に代えて、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)に比例する値と、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)を積分した値との和を求めて出力するPI(proportional integral)制御部を用いてもよい。
【0049】
また、以上の各例において、フィルタ(52)に代えて、パルス幅誤差(Wue,Wve又はWwe)の平均値を求めて出力する平均化部を用いてもよい。平均値は、単位時間当たりの積分値であってもよいし、移動平均であってもよい。フィルタ(52)、PI制御部又は平均化部のいずれを用いても、パルス幅検出値(Wu,Wv又はWw)を、外乱の影響が低減されるように補正することができる。
【0050】
本明細書における各機能ブロックは、典型的にはハードウェアで実現され得る。例えば各機能ブロックは、IC(集積回路)の一部として半導体基板上に形成され得る。ここでICは、LSI(large-scale integrated circuit)、ASIC(application-specific integrated circuit)、ゲートアレイ、FPGA(field programmable gate array)等を含む。代替としては各機能ブロックの一部又は全ては、ソフトウェアで実現され得る。例えばそのような機能ブロックは、プロセッサ及びプロセッサ上で実行されるプログラムによって実現され得る。換言すれば、本明細書で説明される各機能ブロックは、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアで実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの任意の組合せで実現され得る。
【0051】
本発明の多くの特徴及び優位性は、記載された説明から明らかであり、よって添付の特許請求の範囲によって、本発明のそのような特徴及び優位性の全てをカバーすることが意図される。更に、多くの変更及び改変が当業者には容易に可能であるので、本発明は、図示され記載されたものと全く同じ構成及び動作に限定されるべきではない。したがって、全ての適切な改変物及び等価物は本発明の範囲に入るものとされる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
以上説明したように、本発明は、空気調和装置やその他の装置に用いられるモータを制御するモータ制御方法及びモータ制御装置等に有用である。
【符号の説明】
【0053】
4 モータ
10 モータ制御装置
24 PWM信号生成部
26 位置推定部
32 パルス幅検出部
34 出力電圧演算部
40, 240, 340 パルス幅補正部
42 パルス幅誤差算出部
44, 48 加算器
46 減算器
52 フィルタ
C PWM信号
Iu, Iv, Iw 相電流検出値
Vu, Vv, Vw 相電圧
Vua, Vva, Vwa 出力電圧検出値
Wf 平滑化されたパルス幅誤差
Wp パルス幅予測値
Wu, Wv, Ww パルス幅検出値
Wu*, Wv*, Ww* パルス幅指令値
Wua, Wva, Wwa 補正されたパルス幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8