(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記燃料通路を通して前記内燃機関側へ供給された燃料の圧力を逃がすスプリング付勢式のリリーフバルブ(7443)として、当該圧力逃がしのためにスプリング反力に抗して開弁するバルブエレメント(7443b)を有したリリーフバルブを、備え、
前記フィルタケースは、前記燃料通路のうち前記外部残圧保持バルブよりも下流側にて前記内燃機関側へ向かう流れとは分流された燃料を、前記リリーフバルブへ案内するリリーフ通路(476)を、有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
前記中継通路における燃料の流通方向が前記内部用通路部における燃料の流通方向に対して傾斜することにより、前記中継通路からの燃料流れは、前記外部用通路部を通して折り返されて前記内部用通路部へ向かうことを特徴とする請求項9に記載の燃料供給装置。
前記内部用通路部から前記内部残圧保持バルブを通して排出される燃料を絞って噴出させることにより、前記燃料タンク内の燃料を前記燃料ポンプの周囲へ移送するジェットポンプ(45)を、備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
【0020】
(第一実施形態)
図1,2に示すように、本発明の第一実施形態による燃料供給装置1は、車両の燃料タンク2に搭載される。装置1は、燃料タンク2内の燃料を、内燃機関3の燃料噴射弁へ直接的に又は高圧ポンプ等を介して間接的に供給する。ここで、装置1の搭載される燃料タンク2は、樹脂又は金属により中空状に形成されることで、内燃機関3側へ供給する燃料を貯留する。また、装置1から燃料を供給する内燃機関3としては、ガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。尚、
図1,2に示す装置1の上下方向は、水平面上における車両の上下方向と実質一致している。
【0021】
(構成及び作動)
以下、装置1の構成及び作動を説明する。
【0022】
図1〜3に示すように装置1は、フランジ10、サブタンク20、調整機構30、及びポンプユニット40を備えている。
【0023】
図1に示すようにフランジ10は、樹脂により円板状に形成され、燃料タンク2の天板部2aに装着されている。フランジ10は、天板部2aとの間にパッキン10aを挟み込むことにより、同部2aに形成された貫通孔2bを閉塞している。フランジ10は、燃料供給管12及び電気コネクタ14を一体に有している。
【0024】
燃料供給管12は、フランジ10から上方及び下方の両側へ向かって突出している。燃料供給管12は、湾曲自在のフレキシブルチューブ12aを介してポンプユニット40と連通している。かかる連通形態により燃料供給管12は、ポンプユニット40のうち燃料ポンプ42により燃料タンク2内から圧送される燃料を、燃料タンク2外の内燃機関3側へ供給する。電気コネクタ14も、フランジ10から上方及び下方の両側へ向かって突出している。電気コネクタ14は、図示しない外部回路に対して燃料ポンプ42を電気接続する。かかる電気接続により、燃料ポンプ42が外部回路により制御されるようになっている。
【0025】
図1,2に示すようにサブタンク20は、樹脂により有底円筒状に形成され、燃料タンク2内に収容されている。サブタンク20の底部20aは、燃料タンク2の底部2c上に載置されている。ここで
図2に示すように、底部20aのうち上方に向かって凹む凹底部20bは、底部2cとの間に流入空間22を確保している。さらに凹底部20bには、流入口24,25が形成されている。流入口24,25は、流入空間22を介して燃料タンク2内に連通している。かかる連通形態下、一方の流入口24は、ポンプユニット40のうちジェットポンプ45が燃料タンク2内から移送させる燃料を、サブタンク20内へ流入させる。また、他方の流入口25は、空の燃料タンク2に対する給油時に、当該タンク2内への給油燃料をサブタンク20内へ流入させる。こうして流入口24,25を通して流入した燃料は、燃料ポンプ42の周囲を含むサブタンク20の内部空間26(
図1も参照)に貯留される。
【0026】
尚、本実施形態の凹底部20b上には、後に詳述するジェットポンプ45からの負圧の作用時に流入口24を開弁するリードバルブ27と、給油圧の作用時に流入口25を開弁するリードバルブ28とが、設けられている。
【0027】
図1に示すように調整機構30は、保持部材32、一対の支柱34、及び弾性部材36等から構成されている。
【0028】
保持部材32は、樹脂により円環状に形成され、燃料タンク2内にてサブタンク20の上部20cに装着されている。各支柱34は、金属により円柱状に形成され、燃料タンク2内に収容されて上下方向に延伸している。各支柱34の上端部は、フランジ10に固定されている。この上端部よりも下方にて各支柱34は、サブタンク20内に進入した状態下、保持部材32により上下方向に摺動案内されている。
【0029】
弾性部材36は、金属によりコイルスプリング状に形成され、燃料タンク2内に収容されている。弾性部材36は、対応する一支柱34の周囲に同軸上に配置されている。弾性部材36は、対応支柱34及び保持部材32の間にて、上下方向に介装されている。かかる介装形態により弾性部材36は、保持部材32を介してサブタンク20の底部20aを、燃料タンク2の底部2cへと向かって押し付けている。
【0030】
図1,2に示すようにポンプユニット40は、燃料タンク2内に収容されている。ポンプユニット40は、サクションフィルタ41、燃料ポンプ42、フィルタケース43、ポート部材44、及びジェットポンプ45等から構成されている。
【0031】
サクションフィルタ41は、例えば不織布フィルタ等であり、サブタンク20内にて底部20a上に載置されている。サクションフィルタ41は、サブタンク20の内部空間26から燃料ポンプ42に吸入させる燃料を濾過することで、当該吸入対象燃料中の大きな異物を除去する。
【0032】
燃料ポンプ42は、サブタンク20内にてサクションフィルタ41の上方に、配置されている。全体として円柱状の燃料ポンプ42は、その軸方向を上下方向に実質一致させている。燃料ポンプ42は、本実施形態では、電動式のポンプである。燃料ポンプ42は、
図1に示すように湾曲自在なフレキシブル配線42aを介して、電気コネクタ14に電気接続されている。燃料ポンプ42は、電気コネクタ14を通して外部回路からの駆動制御を受けることで、作動する。ここで、作動中の燃料ポンプ42は、その周囲に貯留された燃料をサクションフィルタ41を通して吸入し、さらに当該吸入燃料を内部での加圧によって調圧する。
【0033】
燃料ポンプ42は、燃料を送出する送出口420に一体に、送出バルブ421を有している。送出バルブ421は、本実施形態では、スプリングレス式のチェックバルブである。燃料ポンプ42の作動に伴って燃料が加圧される間は、送出バルブ421が開弁する。この開弁時には、送出口420から燃料がフィルタケース43内へと圧送される。一方、燃料ポンプ42の停止に伴って燃料の加圧が止まると、送出バルブ421が閉弁する。この閉弁時には、フィルタケース43内への燃料の圧送も止まる。
【0034】
図1,2に示すようにフィルタケース43は、樹脂により中空状に形成され、上下方向にてサブタンク20の内外に跨って配置されている。フィルタケース43は、保持部材32により保持されることで、サブタンク20に対して位置決めされている。
【0035】
フィルタケース43のうち収容部46は、内筒部460と外筒部461とから二重円筒状に形成され、燃料ポンプ42の周囲に同軸上に配置されている。かかる収容部46の配置形態によりフィルタケース43の軸方向は、上下方向に沿っている。
図1に示すように収容部46は、内筒部460及び外筒部461の上方にて送出口420と連通する連通室462を、扁平形の空間状に形成している。さらに収容部46は、内筒部460及び外筒部461の間にて連通室462と連通する収容室463を、円筒孔状に形成している。収容室463には、円筒状の燃料フィルタ464が収容されている。燃料フィルタ464は、例えばハニカムフィルタ等であり、連通室462を介して送出口420から収容室463へ送出された加圧燃料を濾過することで、当該加圧燃料中の微細な異物を除去する。
【0036】
図1〜3に示すように、フィルタケース43のうち突部47は、外筒部461から周方向の特定箇所Sへと向かう径外方向に、突出している。
図1,2に示すように突部47には、燃料通路470、隔壁471、吐出通路472、外部残圧保持バルブ473、分岐通路474、内部残圧保持バルブ475、及びリリーフ通路476が収められている。換言すれば、突部47は、それらの要素470,471,472,473,474,475,476を、周方向の特定箇所Sに偏って一体に有している。
【0037】
燃料通路470は、突部47を逆U字形に延伸する空間状に、形成されている。燃料通路470は、隔壁471により仕切られることで、上下方向に沿うフィルタケース43の軸方向にて折り返されている。ここで、特に燃料通路470は、平板帯状の隔壁471により直線状に仕切られている。こうした仕切り形態により燃料通路470においては、最上方に位置する折り返し部470aの両端から、それぞれ上流ストレート部470bと下流ストレート部470cとが、下方へ向かってストレートな略矩形の孔状に延伸している。即ち、折り返し部470aと、同部470aよりも上流側箇所の上流ストレート部470bと、同部470aよりも下流側箇所の下流ストレート部470cとから、燃料通路470が構成されている。
【0038】
燃料通路470は、
図1,2に示すように上流ストレート部470bを収容室463の燃料出口463aに連通させることで、燃料フィルタ464よりも下流側に配置されている。かかる配置形態の燃料通路470は、燃料フィルタ464により濾過されて燃料出口463aから導出された加圧燃料を、下流ストレート部470cの最下流端470d側へ向かって流通させる。
【0039】
図2に示すように吐出通路472は、突部47のうち上下方向の中間部にて、円筒状に形成されている。吐出通路472は、燃料通路470にて燃料出口463aよりも下流側の下流ストレート部470cから、フィルタケース43の軸方向に対する直交方向へ分岐している。吐出通路472は、ポート部材44のうち吐出ポート440と連通することで、燃料通路470の流通燃料を、フレキシブルチューブ12a及び燃料供給管12(
図1参照)を通して内燃機関3側に吐出する。このとき燃料通路470では、吐出通路472により内燃機関3側へと向かっていく流れから分流された燃料が、同通路472よりも下流側にて流通することになる。
【0040】
外部残圧保持バルブ473は、吐出通路472よりも上流側の上流ストレート部470bに、燃料出口463aよりも下流側にて設けられている。即ち、外部残圧保持バルブ473は、燃料通路470にて燃料出口463aから吐出通路472へ向かう中途部に、配置されている。
【0041】
外部残圧保持バルブ473は、本実施形態では、スプリングレス式のチェックバルブである。外部残圧保持バルブ473は、上流ストレート部470bを含んだ燃料通路470を開閉するために、「複数の開閉バルブ」の一つとして機能する。燃料ポンプ42の作動に伴って燃料出口463aから濾過済みの加圧燃料が導出される間は、外部残圧保持バルブ473が開弁する。この開弁時には、燃料通路470に導出された加圧燃料が吐出通路472及び最下流端470d側へと向かって流動する。一方、燃料ポンプ42の停止に伴って燃料出口463aから燃料の導出が止まると、外部残圧保持バルブ473が閉弁する。この閉弁時には、吐出通路472及び最下流端470d側へと向かう燃料の流通も止まるので、吐出通路472からの閉弁前の吐出によって内燃機関3側へと供給された燃料の圧力は、保持されることになる。即ち、閉弁した外部残圧保持バルブ473により、燃料通路470を通した内燃機関3側への供給燃料に対して、残圧保持機能が発揮される。尚、外部残圧保持バルブ473の残圧保持機能による保持圧力は、燃料ポンプ42が停止時に調圧していた圧力となる。
【0042】
以上の構成により燃料通路470は、外部残圧保持バルブ473及び吐出通路472を経由して、内燃機関3側に通じる形態となっている。そして、こうした形態実現のために本実施形態では、フィルタケース43の有するケース本体430及びケースキャップ431と、外部残圧保持バルブ473の有するバルブハウジング477とに跨って、燃料通路470が形成されている。
【0043】
具体的には、
図1,2に示すようにケース本体430は、収容部46のうち収容室463を形成する有底状部分と、突部47のうちストレート部470b,470cを形成する有底状部分とを、樹脂により一体成形してなる。ケース本体430は、円筒孔状に開口する開口部432a,432b,432cと、扁平形の空間状に開口する圧入凹部433とを、上部に形成している。ここで収容開口部432aは、収容室463と対応する位置に形成されている。上流開口部432bは、上流ストレート部470bと対応する位置に形成されている。下流開口部432cは、下流ストレート部470cと対応する位置に形成されている。圧入凹部433は、上流開口部432bの周囲と下流開口部432cの周囲とに跨って形成されている。
【0044】
ケースキャップ431は、収容部46のうち連通室462を形成する凹状部分と、突部47のうち折り返し部470aを形成する凹状部分とを、樹脂により一体成形してなる。ケースキャップ431は、ケース本体430に対して溶着により接合されることで、当該本体430の全ての開口部432a,432b,432cを覆蓋している。ここで
図2に示すように、ケース本体430の上面部430aとケースキャップ431の下面部431aとは、いずれも平面状に形成されることで、互いに共通の仮想平面Icv上にて接合されている。本実施形態の仮想平面Icvは、上下方向に沿うフィルタケース43の軸方向に対して垂直に設定されることで、サブタンク20内のケース本体430と同タンク20外のケースキャップ431との間に、当該平面Icv上の接合境界Bを形成している。
【0045】
バルブハウジング477は、筒状のハウジング本体477aと平板状の接合プレート477bとを、樹脂により一体成形してなる。ハウジング本体477aは、上流開口部432bに嵌入されている。かかる嵌入形態によりハウジング本体477aには、上流ストレート部470bの一部が上下方向に貫通している。ハウジング本体477aは、下方へ向かうほど縮径する弁座477asを、上流ストレート部470bの周囲にて円錐面状に形成している。
【0046】
ハウジング本体477aの上部に連設される接合プレート477bは、フィルタケース43の軸方向に対する直交方向へと向かって当該本体477aよりも張り出している。接合プレート477bは、開口部432b,432c周囲の圧入凹部433に圧入されている。ここで
図2に示すように、接合プレート477bの上面部477buと下面部477blとは、いずれも平面状に形成されている。かかる形状により上面部477buは、ケース本体430の上面部430aのうち圧入凹部433の内周縁部と、ケースキャップ431の下面部431aとに対して、共通仮想平面Icv上での溶着によって接合されている。これらの圧入及び接合形態下、ケース本体430及びケースキャップ431の間に挟持された接合プレート477bには、上流ストレート部470bの一部と下流ストレート部470cの一部とが上下方向に貫通している。
【0047】
外部残圧保持バルブ473は、こうした構成のバルブハウジング477に対してさらに、
図1,2に示す如きバルブエレメント478を組み合わせている。バルブエレメント478は、樹脂及びゴムの複合材又は金属及びゴムの複合材により円柱状に形成され、ハウジング本体477a内に同軸上に収容されている。かかる収容形態によりバルブエレメント478は、上流ストレート部470bの貫通箇所にて、弁座477asに対する離着座が可能となっている。したがって、外部残圧保持バルブ473は、弁座477asからバルブエレメント478が離座するのに応じて開弁する一方、弁座477asにバルブエレメント478が着座するのに応じて閉弁する。
【0048】
このような第一実施形態において、ケースキャップ431及び外部残圧保持バルブ473をケース本体430に対して組み付けるには、
図4に示す如き工程を順次実行する。まず、
図4(a)に示すようにケース本体430に対して、ハウジング本体477aを嵌入且つ接合プレート477bを圧入する。次に、
図4(b)に示すようにケースキャップ431を、ケース本体430及び接合プレート477bに対して共通仮想平面Icv上にて重ねて溶着することで、それら要素431,430,477bを接合する。その結果として外部残圧保持バルブ473は、
図1,2に示すように、フィルタケース43のうちケース本体430とケースキャップ431との接合境界Bに設けられることとなる。
【0049】
さて、
図2に示すように分岐通路474は、突部47のうち吐出通路472及び最下流端470dよりも下方に位置する下端部にて、段付円筒孔状に形成されている。分岐通路474は、上流ストレート部470bにて外部残圧保持バルブ473よりも上流側から、フィルタケース43の軸方向に対する直交方向へ分岐している。ここで特に、第一実施形態の分岐通路474は、上流ストレート部470bから最下流端470dの下方へ向かって分岐することで、下流ストレート部470cとは交差していない。分岐通路474は、ポート部材44のうちジェットポート441と連通することで、内部残圧保持バルブ475を通して燃料通路470から排出される燃料を、ジェットポンプ45にまで案内する。
【0050】
内部残圧保持バルブ475は、分岐通路474に設けられている。内部残圧保持バルブ475は、本実施形態では、スプリング付勢式のチェックバルブである。内部残圧保持バルブ475は、分岐通路474に通じた燃料通路470を開閉するために、「複数の開閉バルブ」の一つとして機能する。燃料ポンプ42の作動に伴って燃料出口463aから設定圧以上の燃料が導出される間は、内部残圧保持バルブ475が開弁する。この開弁時には、燃料通路470から分岐通路474に分流された加圧燃料がジェットポンプ45側へと向かって流通する。一方、燃料ポンプ42の作動にあっても燃料出口463aから導出される燃料の圧力が設定圧未満になると、又は燃料ポンプ42の停止に伴って当該導出が止まることで、内部残圧保持バルブ475が閉弁する。この閉弁時には、ジェットポンプ45側へと向かう燃料の流通も止まるので、特に燃料ポンプ42の停止に伴う場合には、送出バルブ421の閉弁も相俟って、収容部46における燃料の圧力が内部残圧保持バルブ475の設定圧に保持される。即ち、閉弁した内部残圧保持バルブ475により、燃料フィルタ464の収容箇所の燃料に対して、残圧保持機能が発揮される。尚、内部残圧保持バルブ475の残圧保持機能による保持圧力は、例えば250kPaとなるように、設定されている。
【0051】
リリーフ通路476は、突部47のうち上下方向の通路472,474間に位置する中間部にて、円筒孔状に形成されている。リリーフ通路476は、下流ストレート部470cにて吐出通路472よりも下流側から、フィルタケース43の軸方向に対する直交方向へ分岐している。リリーフ通路476は、ポート部材44のうちリリーフポート442と連通することで、フィルタケース43内の外部残圧保持バルブ473よりも下流側にて内燃機関3側へ向かう流れとは分流された燃料を、リリーフバルブ443にまで案内する。
【0052】
ポート部材44は、樹脂により中空状に形成され、サブタンク20内に配置されている。
図2,3に示すようにポート部材44は、特定箇所Sの突部47に対して溶着により接合されている。ここで、ポート部材44の側面44aと突部47の側面47aとは、いずれも平面状に形成されることで、互いに共通の仮想平面Ifp上にて接合されている。本実施形態の仮想平面Ifpは、フィルタケース43の軸方向に沿って設定されていることから、ポート部材44は、当該軸方向に対する直交方向へ突部47から張り出す姿勢に接合されている。
【0053】
尚、本実施形態のポート部材44は、「曲面状」として円筒面状に湾曲する外筒部461の外周面461aに対して、その円形輪郭の接線方向に張り出している。それと共に本実施形態では、特定箇所Sの外周となる突部47の外周を含めたフィルタケース43の外周に接すると共に、ポート部材44の外周にも接する
図3の外接円Cにつき、その直径が可及的に小さくなるよう、ポート部材44の張り出し量が設定されている。
【0054】
図2,3に示すようにポート部材44は、吐出ポート440、ジェットポート441、リリーフポート442、及びリリーフバルブ443を、フィルタケース43外にて一体に有している。
【0055】
吐出ポート440は、ポート部材44のうち上下方向の上部にて、L字形の空間状に形成されている。
図2に示すように吐出ポート440は、側面47aに開口する吐出通路472と連通している。それと共に吐出ポート440は、吐出通路472の連通箇所とは反対側にて最下流端を上方に向けることで、フレキシブルチューブ12a(
図1参照)と連通している。これらの連通形態により吐出ポート440は、フィルタケース43内の燃料通路470に吐出通路472を介して通じていると共に、フィルタケース43外の内燃機関3側にフレキシブルチューブ12a及び燃料供給管12を介して通じている。こうしてフィルタケース43の内と外とを通じさせることで、「複数の燃料ポート」の一つとして機能する吐出ポート440は、燃料通路470から吐出通路472への流通燃料を、内燃機関3側へと向かって吐出する。
【0056】
ジェットポート441は、ポート部材44のうち吐出ポート440の下方に位置する下端部にて、逆L字形の空間状に形成されている。ジェットポート441は、側面47aに開口する分岐通路474と連通していると共に、当該連通箇所とは反対側にてジェットポンプ45と連通している。かかる連通形態によりジェットポート441は、フィルタケース43内の燃料通路470に分岐通路474を介して通じていると共に、フィルタケース43外にてジェットポンプ45と直接的に通じている。こうしてフィルタケース43の内と外とを通じさせることで、「複数の燃料ポート」の一つとして機能するジェットポート441は、内部残圧保持バルブ475を通した燃料通路470からの排出燃料に対して、ジェットポンプ45に向けた案内作用を発揮する。
【0057】
リリーフポート442は、ポート部材44のうち上下方向のポート440,441間に位置する中間部にて、段付円筒孔状に形成されている。リリーフポート442は、側面47aに開口するリリーフ通路476と連通していると共に、当該連通箇所とは反対側にてリリーフバルブ443と連通している。かかる連通形態によりリリーフポート442は、フィルタケース43内の燃料通路470にリリーフ通路476を介して通じていると共に、フィルタケース43外にてリリーフバルブ443と直接的に通じている。こうしてフィルタケース43の内と外とを通じさせることで、「複数の燃料ポート」の一つとして機能するリリーフポート442は、燃料通路470にて内燃機関3側への流れとは分流された燃料に対して、リリーフバルブ443に向けた案内作用を発揮する。
【0058】
リリーフバルブ443は、リリーフポート442に設けられることで、リリーフ通路476を介して燃料通路470に通じている。さらにリリーフバルブ443は、リリーフポート442の最下流端442aを通してサブタンク20の内部空間26と連通することで、リリーフ通路476の案内燃料を当該空間26に排出可能となっている。
【0059】
リリーフバルブ443は、本実施形態では、スプリング付勢式のチェックバルブである。リリーフバルブ443は、リリーフポート442に通じた燃料通路470を開閉する。燃料ポンプ42の作動及び停止に拘らず、燃料通路470から内燃機関3に到る燃料供給経路の正常状態が保たれてリリーフポート442の圧力がリリーフ圧未満となる間は、リリーフバルブ443が閉弁する。この閉弁時に燃料ポンプ42の作動によって調圧された燃料は、フィルタケース43内の吐出通路472及び同ケース43外の吐出ポート440を通して吐出されることで、内燃機関3側への供給燃料となる。一方、燃料ポンプ42の作動及び停止に拘らず、燃料通路470から内燃機関3に到る燃料供給経路に異常が生じてリリーフ圧以上の燃料がリリーフポート442に案内されると、リリーフバルブ443が開弁する。この開弁時には、リリーフバルブ443への案内燃料がサブタンク20の内部空間26に排出されるので、内燃機関3側への供給燃料の圧力がリリーフ圧となるまで逃がされる。即ち、内燃機関3側への供給燃料に対しては、開弁したリリーフバルブ443によるリリーフ機能が発揮される。尚、リリーフバルブ443のリリーフ機能によるリリーフ圧は、例えば650kPaとなるように、設定されている。
【0060】
さて、
図2に示すようにジェットポンプ45は、樹脂により中空状に形成され、サブタンク20内にてポート部材44の下方に配置されている。ジェットポンプ45は、サブタンク20の底部20aのうち特に凹底部20b上に、載置されている。かかる載置形態により、ジェットポンプ45とポート部材44とは、底部20a上にてフィルタケース43の軸方向に流入口24と重なっている。ジェットポンプ45は、加圧部450、ノズル部451、吸入部452、及びディフューザ部453を一体に有している。
【0061】
加圧部450は、フィルタケース43の軸方向に沿って延伸する段付円筒孔状に、加圧通路454を形成している。加圧通路454は、ポート部材44の下方に位置してジェットポート441と連通している。かかる連通形態下、フィルタケース43内の燃料通路470から同ケース43内の分岐通路474を介して排出された加圧燃料は、同ケース43外のジェットポート441を経由して加圧通路454に案内される。
【0062】
ノズル部451は、フィルタケース43の軸方向に対して直交方向へと延伸する円筒孔状に、ノズル通路455を形成している。ノズル通路455は、加圧部450の下方に位置して加圧通路454と連通している。さらにノズル通路455は、加圧通路454よりも通路断面積を絞られている。これら連通及び絞り形態下、加圧通路454に案内された加圧燃料は、ノズル通路455へと流入する。
【0063】
吸入部452は、フィルタケース43の軸方向に対して直交方向へと広がる扁平形の空間状に、吸入通路456を形成している。吸入通路456は、加圧部450及びノズル部451の下方に位置して流入口24と連通している。かかる連通形態下、流入口24を通してサブタンク20内に流入した燃料は、吸入通路456を流通することになる。
【0064】
ディフューザ部453は、フィルタケース43の軸方向に対して直交方向へと延伸する円筒孔状に、ディフューザ通路457を形成している。ディフューザ通路457は、加圧部450の下方に位置してノズル通路455と連通していると共に、当該連通箇所とは反対側にてサブタンク20の内部空間26と連通している。さらにディフューザ通路457は、ノズル通路455よりも通路断面積を拡大されている。これら連通及び拡大形態下、ノズル通路455に流入した加圧燃料がディフューザ通路457に噴出されることで、当該噴出流の周囲に負圧が発生すると、燃料タンク2内の燃料が流入口24から吸入通路456及びディフューザ通路457に順次吸入される。こうして吸入された燃料は、ディフューザ通路457にてディフューザ作用を受けて圧送されることで、燃料ポンプ42の周囲を含む内部空間26まで移送される。
【0065】
尚、本実施形態において横断面が大径円形のディフューザ通路457は、横断面が小径円形のノズル通路455に対して、上方に偏心している。それと共に、本実施形態のディフューザ通路457において内部空間26と連通する最下流端457aは、サブタンク20の底部20aのうち凹底部20bの周囲を囲む最深底部20dに対して、上方に離間している。
【0066】
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
【0067】
第一実施形態では、外部残圧保持バルブ473を有底状のケース本体430とケースキャップ431との接合境界Bに設けることで、ケース本体430に対するケースキャップ431の組み付けと、ケース本体430に対する外部残圧保持バルブ473の組み付けとを、共通の箇所にて実施できる。故に、内燃機関3側への供給燃料の残圧保持機能を外部残圧保持バルブ473により発揮する装置1の生産性につき、向上させることが可能である。
【0068】
また、第一実施形態によると、外部残圧保持バルブ473においてバルブエレメント478を収容するバルブハウジング477は、ケース本体430とケースキャップ431との接合境界Bにて、それら要素430,431と接合させられる。故に、要素430,431とのバルブハウジング477の接合作業を実施することで、ケース本体430に対するケースキャップ431の組み付けと、ケース本体430に対する外部残圧保持バルブ473の組み付けとを、共通箇所にて同時に実現できる。しかも、そうした接合作業後には、バルブハウジング477の弁座477asに対してバルブエレメント478が燃料ポンプ42の停止に伴い着座することで、内燃機関3側への供給燃料の圧力を確実に保持できる。これらのことから、装置1の生産性を、残圧保持機能の信頼性と共に高めることが可能となる。
【0069】
また、第一実施形態によると、要素430,431とのバルブハウジング477の接合を共通の仮想平面Icv上にて実施することで、接合作業が容易となるのみならず、接合不良が惹起され難くなる。これによれば、装置1の生産性と共に、その歩留まりをも高めることが可能となる。
【0070】
また、第一実施形態によると、ケース本体430に圧入させたバルブハウジング477を、要素430,431との接合に供することで、接合作業が容易となるのみならず、バルブハウジング477の位置ずれ不良が抑制され得る。これによれば、装置1の生産性と共に、その歩留まりをも高めることが可能となる。
【0071】
また、第一実施形態によると、ケース本体430及びケースキャップ431間への挟持により位置決めしたバルブハウジング477を、それら要素430,431に接合できる。これによれば、接合作業が容易となるのみならず、バルブハウジング477の位置ずれ不良を抑制し得るので、装置1の生産性と共に、その歩留まりをも高めることが可能となる。
【0072】
また、第一実施形態によると、外部残圧保持バルブ473を経由して内燃機関3側に通じる燃料通路470は、フィルタケース43の軸方向にて折り返されている。ここで燃料通路470は、ケースキャップ431に形成の折り返し部470aよりも、ケース本体430に形成の上流側箇所と下流側箇所とにて、即ち上流ストレート部470bと下流ストレート部470cとにてバルブハウジング477を貫通している。かかる貫通形態によれば、バルブハウジング477を間に挟んだ要素430,431からなるフィルタケース43に、燃料通路470を確実に確保できる。しかも第一実施形態では、バルブハウジング477を貫通する上流ストレート部470bにて、バルブエレメント478が弁座477asに対して離着座するので、外部残圧保持バルブ473による残圧保持機能を確実に発揮できる。これらによれば、燃料通路470及び外部残圧保持バルブ473の配置範囲をフィルタケース43の径方向に小さく設定して、残圧保持機能を発揮する装置1の小型化を図ることが可能となる。
【0073】
(第二実施形態)
図5に示すように本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態において、ケースキャップ2431の下部のうち折り返し部470aの開口部周囲には、扁平形空間状の圧入凹部2433が形成され、当該凹部2433に対して、バルブハウジング2477の接合プレート2477bが圧入されている。ここで、接合プレート2477bの下面部2477blと上面部2477buとは、いずれも平面状に形成されている。かかる形状により下面部2477blは、ケースキャップ2431の下面部2431aのうち圧入凹部2433の内周縁部と、ケース本体2430の上面部2430aとに対して、共通仮想平面Icv上での溶着により接合されている。これらの圧入及び接合形態下、ケース本体2430及びケースキャップ2431間に挟持されて同キャップ2431内へと入り込んだ接合プレート2477bには、上流ストレート部470bの一部と下流ストレート部470cの一部とが上下方向に貫通している。
【0074】
このような第二実施形態において、ケースキャップ2431及び外部残圧保持バルブ2473をケース本体2430に対して組み付けるには、
図6に示す如き工程を順次実行する。まず、
図6(a)に示すように、接合プレート2477bをケースキャップ2431に圧入する。次に、
図6(b)に示すようにケース本体2430に対して、ハウジング本体477aを嵌入させつつ接合プレート2477b及びケースキャップ2431を共通仮想平面Icv上にて重ねて溶着することで、それら要素2430,2477b,2431を接合する。その結果として外部残圧保持バルブ2473は、
図5に示すように、フィルタケース2043のうちケース本体2430とケースキャップ2431との接合境界Bに設けられることとなる。
【0075】
以上、このような第二実施形態によると、ケースキャップ2431に圧入させたバルブハウジング2477を、要素2430,2431との接合に供することで、接合作業が容易となるのみならず、バルブハウジング2477の位置ずれ不良が抑制され得る。これによれば、装置1の生産性と共に、その歩留まりをも高めることが可能となる。尚、それ以外については、第一実施形態と同様な作用効果の発揮が、第二実施形態の構成によっても発揮可能である。
【0076】
(第三実施形態)
図7に示すように本発明の第三実施形態は、第一実施形態の変形例である。第三実施形態の圧入凹部3433は、ケース本体3430の上部のうち上流ストレート部470bの対応位置となる上流開口部432bの周囲のみに、扁平形空間状に形成されている。
【0077】
また、第三実施形態のバルブハウジング3477は、接合プレート477bに代わる接合フランジ3477bを、樹脂によってハウジング本体477aと共に一体成形してなる。ハウジング本体477aの上部に連設される接合フランジ3477bは、当該本体477aの外周に沿う円環鍔状に形成されている。接合フランジ3477bは、圧入凹部3433に圧入されている。ここで、接合フランジ3477bの上面部3477buと下面部3477blとは、いずれも平面状に形成されている。かかる形状により上面部3477buは、ケース本体3430の上面部3430aのうち圧入凹部3433の内周縁部と、ケースキャップ431の下面部431aとに対して、共通仮想平面Icv上での溶着により接合されている。これらの圧入及び接合形態下、ケース本体3430及びケースキャップ431の間に挟持された接合フランジ3477bには、上流ストレート部470bの一部が上下方向に貫通している。
【0078】
このような第三実施形態において、ケースキャップ431及び外部残圧保持バルブ3473をケース本体3430に対して組み付けるには、
図8に示す如き工程を順次実行する。まず、
図8(a)に示すようにケース本体3430に対して、ハウジング本体477aを嵌入且つ接合フランジ3477bを圧入する。次に、
図8(b)に示すようにケースキャップ431を、ケース本体3430及び接合フランジ3477bに対して共通仮想平面Icv上にて重ねて溶着することで、それら要素431,3430,3477bを接合する。その結果として外部残圧保持バルブ3473は、
図7に示すように、フィルタケース3043のうちケース本体3430とケースキャップ431との接合境界Bに設けられることとなる。
【0079】
以上、このような第三実施形態によると、ケース本体3430に形成の上流ストレート部470bにて、燃料通路470がバルブハウジング3477を貫通している。かかる貫通形態によれば、バルブハウジング3477を間に挟んだ要素3430,431からなるフィルタケース3043に、燃料通路470を確実に確保できる。しかも第三実施形態にあっても、バルブハウジング3477を貫通する上流ストレート部470bにて、バルブエレメント478が弁座477asに対して離着座するので、外部残圧保持バルブ3473による残圧保持機能を確実に発揮できる。これらによれば、燃料通路470及び外部残圧保持バルブ3473の配置範囲をフィルタケース3043の径方向に小さく設定して、残圧保持機能を発揮する装置1の小型化を図ることが、可能となる。尚、それ以外については、第一実施形態と同様な作用効果の発揮が第三実施形態によっても発揮可能である。
【0080】
(第四実施形態)
図9,10に示すように本発明の第四実施形態は、第三実施形態の変形例である。第四実施形態の下流ストレート部4470cは、突部4047において最下流端4470dを、分岐通路4474よりも下方にまで延長させている。かかる延長形態により分岐通路4474は、下流ストレート部4470cと交差、特に本実施形態では実質直交して設けられている。ここで
図10に示すように、分岐通路4474の通路壁4474aは、交差により入り込んだ下流ストレート部4470cの通路壁4470cwとの間に、最下流端4470d側への通路断面積を確保している。
【0081】
また、
図9,10に示すように第四実施形態のリリーフ通路4476は、突部4047のうち分岐通路4474よりも下方にまで延長された下端部にて、段付円筒孔状に形成されている。リリーフ通路4476は、燃料通路4470に対して、その最下流端4470dからフィルタケース4043の軸方向へさらに延伸している。
【0082】
また、
図9,11に示すように第四実施形態のポート部材4044は、フィルタケース4043の突部4047に接合されて吐出ポート440及びジェットポート441を形成しているが、リリーフポート442は形成していない。それに応じて、
図9,10に示すように第四実施形態のリリーフバルブ4443は、フィルタケース4043内のリリーフ通路4476に設けられて燃料通路4470と通じることで、当該通路4470を開閉するための「複数の開閉バルブ」の一つとして機能する。さらにリリーフバルブ4443は、リリーフ通路4476の最下流端4476aを通してサブタンク20の内部空間26と連通している。かかる連通形態によりリリーフバルブ4443は、フィルタケース4043内にて内燃機関3側へ向かう流れとは分流された燃料をリリーフ通路4476から案内されることで、当該案内燃料を内部空間26に排出可能となっている。尚、リリーフバルブ4443の作動については、第一実施形態で説明したリリーフバルブ443の場合と実質同一となる。
【0083】
以上、このような第四実施形態によっても、第一実施形態と同様な作用効果の発揮が可能となる。
【0084】
(第五実施形態)
図12に示すように本発明の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。第五実施形態のポート部材5044は、フィルタケース4043の収容部46のうち円筒面状の外周面461aに対して、その円形輪郭の接線方向から同面461a側に傾いて、突部4047から張り出している。かかる張り出し形態によりポート部材5044は、吐出ポート5440とジェットポート5441とを、外周面461aに沿って形成している。
【0085】
以上、このような第五実施形態によっても、第一実施形態と同様な作用効果の発揮が可能となる。
【0086】
(第六実施形態)
図14に示すように本発明の第六実施形態は、第一実施形態の変形例である。第六実施形態の燃料ポンプ7042から吐出される加圧燃料の圧力は、例えば300kPa〜600kPaの範囲内で可変調整される。
【0087】
第六実施形態の収容部7046は、収容室463と連通する中継通路7465を、上下方向に沿うフィルタケース43の軸方向に対しては傾斜する略矩形の孔状に、形成している。中継通路7465は、収容室463のうち燃料フィルタ464よりも下方に開口する燃料出口463aに対して、連通している。中継通路7465は、燃料出口463aから径外方向に離間するほど、斜め上方へ向かってストレートに傾斜している。かかる傾斜形態の中継通路7465は、燃料フィルタ464により濾過されて燃料出口463aから導出される燃料を、斜め上方へと向かって案内する。
【0088】
図14〜16に示す第六実施形態の燃料通路7470は、上流ストレート部7470bのうち上下方向の中間部にて開口するように、連通口7470eを形成している。上流ストレート部7470bは、中継通路7465を介して連通口7470eを収容室463と連通させることで、燃料フィルタ464よりも下流側に配置されている。かかる配置形態により、中継通路7465を通して案内される加圧燃料は、連通口7470eから上流ストレート部7470bに導出される。上流ストレート部7470bは、連通口7470eの開口する外部用通路部7470fと、当該外部用通路部7470fを介して同連通口7470eと連通する内部用通路部7470gとを、形成している。これら外部用通路部7470f及び内部用通路部7470gは、特定箇所Sの要素471,472,7473,7474,7475,476と共に、突部7047に収められている。
【0089】
外部用通路部7470fは、連通口7470eから導出される燃料を、同口7470eよりも上方の外部残圧保持バルブ7473側へと流通させる。かかる流通形態により、中継通路7465における燃料の流通方向は、
図14に示すように、外部用通路部7470fにおける燃料の流通方向に対して傾斜している。外部用通路部7470fの通路断面積は、連通口7470e及び収容室463の間を中継する中継通路7465の通路断面積よりも、拡大されている。かかる拡大形態の外部用通路部7470fは、連通口7470eからの加圧燃料を、吐出通路472により吐出させるために、下流ストレート部470c側へと向かって案内する。
【0090】
中継通路7465により案内されて連通口7470eから導出された燃料は、外部用通路部7470fを通して下方の内部残圧保持バルブ7475側へと折り返されることで、内部用通路部7470gに向かって流通する。かかる流通形態を実現するために、中継通路7465における燃料の流通方向は、内部用通路部7470gにおける燃料の流通方向に対しても傾斜している。内部用通路部7470gの通路断面積は、中継通路7465の通路断面積及び外部用通路部7470fの通路断面積よりも、縮小されている。かかる縮小形態により、内部用通路部7470gにおいて内部残圧保持バルブ7475側へと向かう燃料流れは、外部用通路部7470fにおけるよりも絞られている。
【0091】
ここで、
図18(a)にクロスハッチングを付して示す内部用通路部7470gの最小の通路断面積を、
図18(b)にクロスハッチングを付して示す円筒管Pの通路断面積として、仮想的に変換する。すると、変換された通路断面積から求められる円筒管Pの通路直径Dと、
図14に示す外部用通路部7470fから内部残圧保持バルブ7475までの距離となる内部用通路部7470gの長さLとは、L/D≧3の関係式を満たすように設定される。尚、通路直径D及び長さLがL/D≧3の関係式を満たすように設定される理由については、後に詳述する。
【0092】
また、内部用通路部7470gの下流側に位置する内部残圧保持バルブ7475は、
図14〜16に示すように、外部残圧保持バルブ7473から下方に離間して配置されている。かかる配置下、外部用通路部7470fでは、内部残圧保持バルブ7475から外部残圧保持バルブ7473側へ位置ずれした箇所Rに、連通口7470eが開口していると共に、当該位置ずれ箇所Rよりも下方に、内部用通路部7470gが開口している。また、
図14,16に示すように内部用通路部7470gの開口は、外部用通路部7470fのうち中継通路7465から内部残圧保持バルブ7475を挟んで径外方向へ離間した離間箇所Qに、設けられている。尚、燃料通路7470につき、以上説明した以外の構成は、第一実施形態で説明した燃料通路470の構成に準じている。
【0093】
図14,15に示す第六実施形態においても、「複数の開閉バルブ」の一つとしてスプリングレス式のチェックバルブである外部残圧保持バルブ7473は、上流ストレート部470bのうち連通口7470eよりも下流側且つ吐出通路472よりも上流側の外部用通路部7470fに、設けられている。即ち、外部残圧保持バルブ7473は、燃料通路7470にて連通口7470eから吐出通路7472へ向かう中途部に、配置されている。外部残圧保持バルブ7473は、第一実施形態にて説明したバルブハウジング477及びバルブエレメント478と共に、バルブストッパ7479を有している。バルブストッパ7479は、樹脂により円筒状に形成され、ハウジング本体477a内に同軸上に固定されている。バルブストッパ7479は、バルブエレメント478を往復移動可能に支持している。バルブストッパ7479は、弁座477asから離座した開弁時のバルブエレメント478を係止する。
【0094】
こうした構造により外部残圧保持バルブ7473は、燃料通路7470を開閉する。具体的には、燃料ポンプ7042の作動に伴って、連通口7470eから外部用通路部7470fへ加圧燃料が導出される間は、外部残圧保持バルブ7473のバルブエレメント478が開弁する。この開弁時には、バルブエレメント478がバルブストッパ7479に係止される状態下、外部用通路部7470fに導出された加圧燃料が吐出通路472及び下流ストレート部470cの最下流端470d側へと向かって流動する。一方、燃料ポンプ7042の停止に伴って連通口7470eから燃料の導出が止まると、バルブエレメント478が閉弁する。この閉弁時には、吐出通路472及び最下流端470d側へと向かう燃料の流通も止まるので、吐出通路472からの閉弁前の吐出によって内燃機関3側へと供給された燃料の圧力は、保持されることになる。即ち、閉弁した外部残圧保持バルブ7473により、燃料通路7470を通した内燃機関3側への供給燃料に対して残圧保持機能が発揮される。ここで、外部残圧保持バルブ7473の残圧保持機能による保持圧力は、燃料ポンプ7042が停止時に調圧していた圧力となる。尚、外部残圧保持バルブ7473につき、以上説明した以外の構成は、第一実施形態で説明した外部残圧保持バルブ473の構成に準じている。
【0095】
第六実施形態の分岐通路7474は、突部7047において中継通路7465とその径外方向の離間箇所Qにある内部用通路部7470gとに挟まれる箇所から、ポート部材44側へと延伸する空間状に、形成されている。分岐通路7474は、内部用通路部7470gのうち外部用通路部7470fとは反対側となる下端から、上方へ折り返す形態に分岐している。かかる分岐形態の分岐通路7474は、下流ストレート部470cとは交差していない。分岐通路7474は、突部7047の側面47aに開口してジェットポート441と連通することで、内部残圧保持バルブ7475を通して内部用通路部7470gから排出される燃料を、ジェットポンプ45にまで案内する。
【0096】
こうして案内された燃料は、
図15に示すように第六実施形態では、上流側の内部用通路部7470g及び加圧通路454よりも通路断面積を絞られたノズル通路7455に流入することで、流量を絞られてディフューザ通路457に噴出される。尚、第六実施形態において横断面が大径円形のディフューザ通路457は、横断面が小径円形のノズル通路7455に対して、心合わせされている。また、第一実施形態にて説明した流入口25及びリードバルブ27,28の設けられていない第六実施形態では、ジェットポンプ45からの負圧の作用時に流入口24を開弁するアンブレラバルブ7027が、設けられている。
【0097】
図14,15に示す第六実施形態においても、「複数の開閉バルブ」の別の一つとしてスプリング付勢式のチェックバルブである内部残圧保持バルブ7475は、分岐通路7474に設けられている。内部残圧保持バルブ7475は、バルブハウジング7475a、バルブエレメント7475b及びバルブスプリング7475cを有している。
【0098】
バルブハウジング7475aは、金属の複合材により段付円筒状に形成され、突部7047に嵌入されている。バルブハウジング7475aには、分岐通路7474の一部が貫通している。バルブハウジング7475aは、平面状の弁座7475asを、分岐通路7474中に形成している。バルブハウジング7475aでは、円環板状のフランジ部7475afが中継通路7465の下方と内部用通路部7470gの下方とに重なって設けられることで、突部7047による内部残圧保持バルブ7475の位置決めと共に装置1の小型化が図られている。
【0099】
バルブエレメント7475bは、金属の複合材により円柱状に形成され、バルブハウジング7475a内に同軸上に収容されている。かかる収容形態によりバルブエレメント7475bは、弁座7475asに対する離着座が往復移動により可能となっている。したがって、内部残圧保持バルブ7475は、弁座7475asからバルブエレメント7475bが離座するのに応じて開弁する一方、弁座7475asにバルブエレメント7475bが着座するのに応じて閉弁する。
【0100】
バルブスプリング7475cは、金属によりコイル状に形成され、バルブハウジング7475a内に同軸上に係止されている。バルブスプリング7475cは、スプリング反力によりバルブエレメント7475bを、弁座7475as側へと付勢している。
【0101】
こうした構造により内部残圧保持バルブ7475は、分岐通路7474に通じた燃料通路7470を開閉する。具体的には、燃料ポンプ7042の作動に伴って、連通口7470eから通路部7470f,7470gへ設定圧以上の燃料が導出される間は、内部残圧保持バルブ7475のバルブエレメント7475bがバルブスプリング7475cのスプリング反力に抗して開弁する。この開弁時には、バルブエレメント7475bがバルブスプリング7475cにより弾性支持される状態下、内部用通路部7470gから分岐通路7474に流入した加圧燃料がジェットポンプ45側へと向かって流通する。一方、燃料ポンプ7042の作動にあっても、連通口7470eから導出される燃料の圧力が設定圧未満になると、又は燃料ポンプ7042の停止に伴って当該導出が止まることで、バルブエレメント7475bがスプリング反力により閉弁する。この閉弁時には、ジェットポンプ45側へと向かう燃料の流通も止まるので、特に燃料ポンプ7042の停止に伴う場合には、送出バルブ421の閉弁も相俟って、収容室463における燃料の圧力が内部残圧保持バルブ7475の設定圧に保持される。即ち、閉弁した内部残圧保持バルブ7475により、収容室463内の滞留燃料に対して残圧保持機能が発揮される。尚、内部残圧保持バルブ7475の残圧保持機能による保持圧力は、例えば250kPaとなるように、設定されている。
【0102】
このようにバネマス系を構成する内部残圧保持バルブ7475では、弁座7475asからのリフト量(離座量)が小さいとき等のバルブエレメント7475bは、燃料ポンプ7042からの燃料圧送により発生した圧力脈動を受けて、振動することが懸念される。しかし、上述したように第六実施形態では、内部用通路部7470gの通路断面積から変換された円筒管Pの通路直径Dと、同通路部7470gの長さLとは、L/D≧3の関係式を満たすように設定されている。かかる設定の結果、圧力脈動によるバルブエレメント7475bの振動は、
図19に示すように、時間経過に従って実質0レベルにまで減衰されることになる。故に
図20に示すように、燃料通路7470から内燃機関3までの経路に発生する騒音は、低減されるのである。尚、
図19,20では、第六実施形態としてL/D=3及びL/D=4の場合が示されている一方、比較例としてL/D=1及びL/D=2の場合が示されている。
【0103】
図15,17に示す第六実施形態においても、スプリング付勢式のチェックバルブであるリリーフバルブ7443は、リリーフポート442に設けられている。リリーフポート442においてリリーフバルブ7443は、突部7047の側面47aに開口するリリーフ通路476を介して、燃料通路7470に通じている。それに加えてリリーフバルブ7443は、リリーフポート442の最下流端442aを通してサブタンク20の内部空間26と連通することで、リリーフ通路476からリリーフポート442への案内燃料を当該空間26に排出可能となっている。リリーフバルブ7443は、バルブリテーナ7443a、バルブエレメント7443b及びバルブスプリング7443cを有している。
【0104】
図15に示すようにバルブリテーナ7443aは、樹脂により円筒状に形成され、ポート部材44に嵌入されている。バルブリテーナ7443aには、リリーフポート442のうち平面状に弁座7442sを形成する段付部分よりも下流側の最下流端442aが、貫通している。
【0105】
バルブエレメント7443bは、樹脂及びゴムの複合材により円板状に形成され、リリーフポート442内に同軸上に収容されている。かかる収容形態によりバルブエレメント7443bは、弁座7442sに対する離着座が往復移動により可能となっている。したがって、リリーフバルブ7443は、弁座7442sからバルブエレメント7443bが離座するのに応じて開弁する一方、弁座7442sにバルブエレメント7443bが着座するのに応じて閉弁する。
【0106】
バルブスプリング7443cは、金属によりコイル状に形成されている。バルブスプリング7443cは、リリーフポート442内に同軸上に収容され、バルブリテーナ7443aにより係止されている。バルブスプリング7443cは、スプリング反力によりバルブエレメント7443bを、弁座7442s側へと付勢している。
【0107】
こうした構造によりリリーフバルブ7443は、リリーフ通路476を介してリリーフポート442と通じた燃料通路7470を開閉する。具体的には、燃料ポンプ7042の作動及び停止に拘らず、燃料通路7470から内燃機関3に到る燃料供給経路の正常状態が保たれてリリーフポート442の圧力がリリーフ圧未満となる間は、リリーフバルブ7443のバルブエレメント7443bがバルブスプリング7443cのスプリング反力により閉弁する。この閉弁時に燃料ポンプ7042の作動によって調圧された燃料は、フィルタケース43内の吐出通路472及び同ケース43外の吐出ポート440を通して吐出されることで、内燃機関3側への供給燃料となる。一方、燃料ポンプ7042の作動及び停止に拘らず、燃料通路7470から内燃機関3に到る燃料供給経路に異常が生じてリリーフ圧以上の燃料がリリーフポート442に案内されると、バルブエレメント7443bがスプリング反力に抗して開弁する。この開弁時には、バルブエレメント7443bがバルブスプリング7443cに弾性支持される状態下、リリーフバルブ7443への案内燃料がサブタンク20の内部空間26に排出されるので、内燃機関3側への供給燃料の圧力がリリーフ圧となるまで逃がされる。即ち、内燃機関3側への供給燃料に対しては、開弁したリリーフバルブ7443によるリリーフ機能が発揮される。尚、リリーフバルブ7443のリリーフ機能によるリリーフ圧は、例えば650kPaとなるように、設定されている。
【0108】
ここまでの第六実施形態によると、第一実施形態と同様な作用効果の発揮が可能となる。それと共に第六実施形態によると、内燃機関3側への供給燃料の圧力を燃料ポンプ7042の停止に伴い保持する外部残圧保持バルブ7473は、燃料ポンプ7042の作動に伴い開弁してバルブストッパ7479に係止されるバルブエレメント478を有したスプリングレス式である。そのため、燃料ポンプ7042からの燃料圧送により圧力脈動が発生しても、係止状態のバルブエレメント478が振動し難い。
【0109】
また一方で、収容室463での燃料圧力を燃料ポンプ7042の停止に伴い保持する内部残圧保持バルブ7475は、燃料ポンプ7042の作動に伴いスプリング反力に抗して開弁するバルブエレメント7475bを有したスプリング付勢式である。ここで、内燃機関3側への吐出燃料を流通させる燃料通路7470のうち、燃料フィルタ464よりも下流側にて収容室463と連通する連通口7470eは、内部残圧保持バルブ7475から外部残圧保持バルブ7473側への位置ずれ箇所Rに開口する。これにより、連通口7470eからバルブ7473側へ燃料の向かう外部用通路部7470fよりも、同口7470eからバルブ7475側への燃料流れを絞る内部用通路部7470gにつき、上記L/D≧3の関係式を満たすように長さLを増大させ得る。その結果、燃料ポンプ7042からの燃料圧送により発生した圧力脈動は、スプリング付勢式のバルブ7475へ向かうまでの長く絞られた内部用通路部7470gにて減衰され得るので、当該バルブ7475でのバルブエレメント7475bの振動も減衰され得る。
【0110】
以上のことから、残圧保持バルブ7473,7475のいずれにおいても、圧力脈動がバルブエレメント478,7475bの振動により増幅されることを抑制できる。したがって、燃料通路7470から内燃機関3までの経路に発生する騒音を低減可能となる。
【0111】
また、第六実施形態によると、収容室463との間を中継通路7465により中継される連通口7470eは、位置ずれ箇所Rにて開口することになる。これによれば、連通口7470eからバルブ7475側への燃料流れを絞る内部用通路部7470gにつき、L/D≧3の関係式を満たすように長さLを増大させ得るのみならず、収容室463から同口7470eまでの中継通路7465の長さも増大させ得る。その結果、燃料ポンプ7042からの燃料圧送により発生した圧力脈動は、スプリング付勢式のバルブ7475へ向かうまでに、長い中継通路7465と、長く絞られた内部用通路部7470gとにて減衰され得る。故に、騒音の低減効果を高めることが可能となる。
【0112】
また、第六実施形態によると、位置ずれ箇所Rにて外部用通路部7470fに開口する連通口7470eは、当該通路部7470fを介して内部用通路部7470gと連通する。ここで、内部用通路部7470gでは燃料流れが外部用通路部7470fよりも絞られるので、内燃機関3側への吐出のために外部用通路部7470fにて流通させる燃料流量を確保しつつ、内部用通路部7470gで圧力脈動を減衰させて騒音を低減可能である。また、内部用通路部7470gは、外部用通路部7470fのうち中継通路7465からバルブ7475を挟んだ離間箇所Qに開口することで、同通路部7470fのうち連通口7470eから当該箇所Qまでの距離を中継通路7465の長さと共に増大させ得る。その結果、燃料ポンプ7042からの燃料圧送により発生した圧力脈動は、スプリング付勢式のバルブ7475へ向かうまでに、長い中継通路7465と、距離の確保された各箇所R,Qの間と、長く絞られた内部用通路部7470gとにて減衰され得る。故に、騒音の低減効果を高めることが可能となる。
【0113】
また、第六実施形態によると、内部用通路部7470gにおける燃料の流通方向に対して、中継通路7465における燃料の流通方向が傾斜する。これにより、中継通路7465から外部用通路部7470fを通して内部用通路部7470gへと向かう燃料流れが円滑に折り返されることで、それら通路部7470f,7470gを形成する内壁面からは、当該燃料流れが剥離し難くなる。故に、そうした燃料流れの剥離により負圧が発生して騒音の要因となるのを抑制可能である。
【0114】
また、第六実施形態によると、燃料通路7470にて内燃機関3側へ向かう流れとは分流された燃料がリリーフ通路476により案内されることで、リリーフバルブ7443は、内燃機関3側への供給燃料の圧力を逃がす。こうしたリリーフ機能によれば、内燃機関3の耐久性を保証可能となる。また、圧力逃がしのためにバルブエレメント7443bがスプリング反力に抗して開弁するスプリング付勢式のリリーフバルブ7443には、燃料通路7470のうち外部残圧保持バルブ7473よりも下流側から、リリーフ通路476を通して燃料が案内される。これにより、連通口7470eから燃料通路7470及びリリーフ通路476を介したバルブ7443までの距離が長くなることで、燃料ポンプ7042からの燃料圧送による圧力脈動は減衰され得る。故にバルブ7443では、圧力脈動がバルブエレメント7443bの振動により増幅されることを抑制できるので、燃料通路7470から内燃機関3までの経路に発生する騒音の低減効果を高めることが可能となる。
【0115】
また、第六実施形態のジェットポンプ45は、L/D≧3の関係式を満たすことで長く絞られた内部用通路部7470gからバルブ7475を通した排出燃料をさらに絞って噴出させることで、燃料タンク2内の燃料を燃料ポンプ7042の周囲へ移送する。これによりジェットポンプ45では、内部用通路部7470gにて圧力脈動の減衰された燃料が噴出され得るので、燃料移送機能を安定的に発揮すると共に、燃料噴出が断続するのに起因して人間には耳障りな騒音が発生するのを抑制可能となる。
【0116】
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
【0117】
具体的に、第一〜第六実施形態に関する変形例1としては、特定箇所S以外の箇所に設定した接合境界Bに、外部残圧保持バルブ473,2473,3743,7473を設けてもよい。ここで、特定箇所S以外の箇所としては、例えばフィルタケース43,2043,3043,4043のうち燃料フィルタ464を収容させていない非収容部分としての周方向一部等を、採用してもよい。
【0118】
第一〜第五実施形態に関する変形例2としては、要素477,2477,3477,478に加えて、バルブエレメント478を弁座477asへ向かって付勢するスプリングを、外部残圧保持バルブ473,2473,3743に設けてもよい。即ち、スプリング付勢式のチェックバルブを、外部残圧保持バルブ473,2473,3743に採用してもよい。
【0119】
第一〜第六実施形態に関する変形例3としては、バルブハウジング477,2477,3477とケース本体430,2430,3430とケースキャップ431,2431とを、仮想平面Icv以外の箇所にて、例えば段差状に接合させてもよい。また、第一〜第六実施形態に関する変形例4としては、バルブハウジング477,2477,3477を、ケース本体430,2430,3430又はケースキャップ431,2431に接合させなくてもよい。
【0120】
第三〜第六実施形態に関する変形例5としては、第二実施形態に準じて、バルブハウジング477,3477をケースキャップ431に圧入させてもよい。また、第一〜第六実施形態に関する変形例6としては、ケース本体430,2430,3430又はケースキャップ431,2431に対してバルブハウジング477,2477,3477を、圧入代が実質零の嵌入状態、又は隙間をあけた遊挿状態としてもよい。
【0121】
第一〜第六実施形態に関する変形例7としては、軸方向にて折り返されない形状に、燃料通路470,4470,7470を形成してもよい。また、第四及び第五実施形態に関する変形例8としては、第一実施形態に準じて、上流ストレート部470bと下流ストレート部470cとの双方をバルブハウジング3477に貫通形成してもよい。
【0122】
第一〜第六実施形態に関する変形例9としては、
図13に示すように、ケース本体430,2430,3430及びケースキャップ431,2431の間に、バルブハウジング477,2477,3477を挟持させなくてもよい。尚、第三実施形態の変形例9を示す
図13では、ハウジング本体477aに接合フランジ3477bが連設されておらず、且つケース本体3430に圧入凹部3433が形成されていない。こうした
図13では、ケース本体3430にもケースキャップ431にも、バルブハウジング3477が圧入されていない。それと共に
図13では、ケース本体3430の上面部3430aのうち上流開口部432bの内周縁部と、ケースキャップ431の下面部431aのうち開口部の内周縁部とに対して、ハウジング本体477aの上面部のうち外周縁部が接合されることになる。
【0123】
第六実施形態に関する変形例10としては、フィルタケース43に中継通路7465を設けないで、収容室463の燃料出口463aを連通口7470eと実質一致させてもよい。また、第六実施形態に関する変形例11としては、中継通路7465における燃料の流通方向を、内部用通路部7470gにおける燃料の流通方向に対して、実質直交させて又は実質平行に設定してもよい。
【0124】
第六実施形態に関する変形例12としては、中継通路7465から内部用通路部7470gを挟んで離間した離間箇所Qに内部残圧保持バルブ7475を設けて、外部用通路部7470fのうち当該離間箇所Qよりも中継通路7465に近接した箇所において内部用通路部7470gを開口させてもよい。また、第六実施形態に関する変形例13としては、位置ずれ箇所Rにおいて連通口7470eを内部用通路部7470gに開口させることで、外部用通路部7470fを内部用通路部7470gを介して連通口7470eと連通させてもよい。
【0125】
第六実施形態に関する変形例14としては、突部7047を設けない構成下、フィルタケース43のうち燃料フィルタ464を収容していない非収容部分を周方向の一部に設けて、当該非収容部分を特定箇所Sに設定してもよい。また、第六実施形態に関する変形例15としては、外部残圧保持バルブ7473及び内部残圧保持バルブ7475の少なくとも一方を、フィルタケース43のうち特定箇所Sの突部7047以外の部分に設けてもよい。
【0126】
第一〜第六実施形態に関する変形例16としては、吐出ポート440,5440の最下流端を横方向に向けてもよい。また、第一〜第六実施形態に関する変形例17としては、ソレノイドバルブ等といった電磁駆動式のリリーフバルブ443,4443,7443を設けてもよいし、リリーフバルブ443,4443,7443自体を設けなくてもよい。
【0127】
第一〜第六実施形態に関する変形例18としては、燃料通路470,4470,7470から内部残圧保持バルブ475,7475を通して排出されるもの以外の燃料を、ジェットポンプ45において噴出させてもよい。こうしたジェットポンプ45での噴出用燃料には、例えば燃料ポンプ42,7042からの排出燃料や内燃機関3側からのリターン燃料等が採用される。また、第一〜第六実施形態に関する変形例19としては、ジェットポンプ45を設けなくてもよい。
【0128】
第一〜第六実施形態に関する変形例20としては、ポート440,5440,441,5441,442毎に分割されたポート部材44,4044,5044を、採用してもよい。また、第一〜第三及び第六実施形態に関する変形例21としては、ポート440,441,442の一つと二つとに対応して分割されたポート部材44を、採用してもよい。