特許第6248871号(P6248871)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248871
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】電磁アクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   H01F 7/16 20060101AFI20171211BHJP
   H01F 7/06 20060101ALI20171211BHJP
   F01L 13/00 20060101ALI20171211BHJP
   H02K 33/02 20060101ALI20171211BHJP
   H02K 11/00 20160101ALI20171211BHJP
   F16K 31/08 20060101ALI20171211BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   H01F7/16 R
   H01F7/06 B
   F01L13/00 301U
   H02K33/02 A
   H02K11/00
   F16K31/08
   F16K31/06 320Z
   F16K31/06 385A
【請求項の数】2
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-181256(P2014-181256)
(22)【出願日】2014年9月5日
(65)【公開番号】特開2016-58437(P2016-58437A)
(43)【公開日】2016年4月21日
【審査請求日】2016年9月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】加藤 一郎
【審査官】 池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−239538(JP,A)
【文献】 特開2007−324124(JP,A)
【文献】 特開2000−114037(JP,A)
【文献】 特表2000−501550(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/042273(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 7/16
F01L 13/00
F16K 31/06
F16K 31/08
H01F 7/06
H02K 11/00
H02K 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用され、前記バルブリフト調整装置のカムシャフトと共に回転しつつ前記カムシャフトに対し軸方向に相対移動可能なスライダに形成された係合溝に規制ピンの先端部(641、642)を係合させるとき前記規制ピンを前進させ、前記規制ピンの先端部を前記係合溝から離間させるとき前記カムシャフトのトルクによって前記規制ピンが押し戻される電磁アクチュエータ(401−404)であって、
前記係合溝に対し前進可能に設けられる規制ピン(601、602)と、
軟磁性体で形成され、前記規制ピンが一方の端部に連結されるプランジャ(651、652)と、
前記プランジャに対して静止した部位に固定され、前記プランジャを後退方向に吸引する永久磁石(521、522、531、532、541)と、
前記永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させ、前記プランジャを吸引する磁石吸引力を低下させるコイル(451、452、453、454)と、
前記規制ピンを前進方向に付勢し、前記コイルへの通電によって前記永久磁石の磁石吸引力が低下したとき、前記規制ピンを付勢力によって前進方向に作動させるスプリング(761、762)と、
前記永久磁石及び前記コイルが発生する磁束が流れる磁気回路上に設けられ、磁束密度を検出する磁気検出手段(801、802)と、
前記永久磁石の前記プランジャとは反対側を覆っているフタ(501、502)又はステータ(343、344)と、
を備え
前記磁気検出手段は、前記永久磁石に対し前記プランジャと反対側である前記フタ又は前記ステータの端面に設けられることを特徴とする電磁アクチュエータ。
【請求項2】
前記規制ピンは2つ並設され、
前記2つの規制ピンに対応して、前記プランジャ、前記永久磁石、前記スプリング、及び前記磁気検出手段は2組設けられ、
前記コイルに通電したとき、いずれか一方の前記規制ピンに対応する前記永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させて磁石吸引力を低下させ、当該規制ピンを作動側規制ピンとして前進させることを特徴とする請求項に記載の電磁アクチュエータ(401、402、403)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、規制ピンを前進させて係合溝に係合させることでスライダの位置を切り替える電磁アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置において、カムシャフトと共に回転しつつカムシャフトに対し軸方向に相対移動可能に設けられたスライダの位置を切り替えるものが知られている。また、スライダの位置を切り替える手段として、スライダの移動方向に応じて2つの規制ピンのいずれか一方を択一的に作動させ、スライダに形成された係合溝に規制ピンの先端部を嵌合させる電磁アクチュエータが知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、バルブリフト量を切り替えるためのアクチュエータにおいて、コイル内部に配置された固定コアに対し、永久磁石が端部に取り付けられた可動ユニットが近接又は離間する構成が開示されている。また、永久磁石の径外方向に設けられた磁気センサにより、永久磁石の移動に伴う磁場の変化を検出することで、可動ユニットの作動状態を判断している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8,448,615号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のアクチュエータでは、可動ユニットの近傍に磁気センサの搭載スペース及び配線スペースが必要であり、装置の構成が複雑になる。また、永久磁石が可動ユニットと共に移動することを前提としているため、永久磁石を静止側に設けたアクチュエータには適用できない。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みて創作されたものであり、その目的は、永久磁石が静止部に固定された構成の電磁アクチュエータにおいて、省スペース且つ簡易な構成で規制ピンの動作を検出する電磁アクチュエータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、内燃機関のバルブリフト調整装置に適用され、コイルへの通電によって永久磁石による吸引力が低下したプランジャ、及び、プランジャに連結された規制ピンをスプリングの付勢力によって前進方向に作動させる電磁アクチュエータにおいて、プランジャを後退方向に吸引する永久磁石が「プランジャに対して静止した部位(以下、「静止部」という。)に固定されていること」、並びに、永久磁石及びコイルが発生する磁束が流れる磁気回路上に設けられ磁束密度を検出する磁気検出手段を備えることを特徴とする。
そして、永久磁石に対してプランジャが後退した状態と、前進した状態との磁束密度の変化を検出する。これにより、永久磁石が静止部に固定された構成の電磁アクチュエータで、規制ピンの作動状態を好適に判断することができる。
【0008】
また、この電磁アクチュエータは、永久磁石のプランジャとは反対側を覆っているフタ又はステータを備える。磁気検出手段は、永久磁石に対しプランジャと反対側であるフタ又はステータの端面に設けられ。この配置により、磁気検出手段専用のスペースを必要とせず、磁気検出手段を容易に取付可能とすることができる。したがって、特許文献1の従来技術に比べて省スペース且つ簡易な構成を実現することができる。
【0009】
本発明は、規制ピンが2つ並設され、2つの規制ピンに対応して、プランジャ、永久磁石、スプリング、及び、磁気検出手段が2組設けられた電磁アクチュエータに適用されると特に有効である。この電磁アクチュエータは、コイルに通電したとき、いずれか一方の規制ピンに対応する永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させて磁石吸引力を低下させ、当該規制ピンを「作動側規制ピン」として作動させる。そして、磁気検出手段の出力に基づいて、いずれの規制ピンが前進したかを判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態による電磁アクチュエータの非通電時の断面図である。
図2図1のII方向矢視図(平面図)である。
図3図1の電磁アクチュエータの第1コイル通電時の断面図である。
図4図3の要部拡大図である。
図5図1の電磁アクチュエータにおいて、非通電時(第1プランジャ後退時)に磁気回路に流れる磁束を示す断面図である。
図6図5の状態から、第1コイルへの通電を開始した時(第1プランジャ前進開始時)に磁気回路に流れる磁束を示す断面図である。
図7図6の状態から、第1コイルへの通電を停止した時(第1プランジャ前進完了時)に磁気回路に流れる磁束を示す断面図である。
図8】コイル通電時の(a)コイル電流、(b)磁気センサ出力、(c)規制ピンストロークを示すタイムチャートである。
図9】本発明の第2実施形態による電磁アクチュエータの断面図である。
図10】本発明の第3実施形態による電磁アクチュエータの断面図である。
図11】本発明の第4実施形態による電磁アクチュエータの断面図である。
図12】本発明のその他の実施形態による電磁アクチュエータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態による電磁アクチュエータを図面に基づいて説明する。
この電磁アクチュエータは、本件出願と同一出願人による特開2013−258888号公報等に開示されたとおり、カムシャフトと共に回転するスライダに一体に設けられたカムによって、内燃機関の吸気バルブ又は排気バルブのリフト量を調整するバルブリフト調整装置に適用される。
【0012】
バルブリフト調整装置のスライダは、カムシャフトと共に回転しつつカムシャフトに対し軸方向に相対移動可能に設けられており、回転角度に応じて軸方向位置が徐変する係合溝が外周に形成されている。電磁アクチュエータは、制御手段からの指令に基づいて、2つの規制ピンのうちいずれか一方の「作動側規制ピン」を前進させ、作動側規制ピンの先端部をスライダの係合溝に係合させることで、スライダを回転に伴って軸方向に移動させる。また、作動側規制ピンの先端部を係合溝から離間させるときには、カムシャフトのトルクによって作動側規制ピンが押し戻される。
バルブリフト調整装置の詳細な構成や作動に関しては特開2013−258888号公報のとおりであるので、ここでは説明を省略する。
【0013】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による電磁アクチュエータの構成について、図1図4を参照して説明する。電磁アクチュエータ401は、2つの規制ピン601、602を並設しており、そのうちいずれか一方を「作動側規制ピン」として択一的に作動させる。図1は、いずれの規制ピン601、602も作動させない状態、図3図4は、第1規制ピン601を作動させた状態を示す断面図である。なお、第2規制ピン602を作動させた状態の断面図は、図3図4を左右反転したものに相当するので省略する。
図2に示すように、電磁アクチュエータ40は、本体の外側に張り出した取付部475を除き、図の左右方向に対称に形成されている。
【0014】
電磁アクチュエータ401は、2つの規制ピン601、602に対応してコイル451、452、フタ501、502、永久磁石521、522、アダプタ551、552、プランジャ651、652、及びスプリング761、762等を2組備えている。
ここで、3桁符号の末尾が「1」の部材同士が対応し、3桁符号の末尾が「2」の部材同士が対応する。以下、適宜、3桁符号末尾が「1」の部材の名称の前に「第1」を付け、3桁符号末尾が「2」の部材の名称の前に「第2」を付けて区別する。
【0015】
規制ピン601、602及びプランジャ651、652は「可動部」に相当する。第1規制ピン601及び第1プランジャ651はピン軸P1上に一体に結合され、図1に示す最後退位置から図3に示す最前進位置まで往復移動する。また、第2規制ピン602及び第2プランジャ652はピン軸P2上に一体に結合され、同様に往復移動する。
【0016】
ここで、規制ピン601、602及びプランジャ651、652の最後退位置からの前進距離をストロークといい、最後退位置を「ゼロストローク」、最前進位置を「フルストローク」という。以下の説明で、「前進方向」または「前方」は、図1、3、4の下方向に対応し、「後退方向」または「後方」は、図1、3、4の上方向に対応する。また、規制ピン601、602が前進後退する方向を、電磁アクチュエータ401の「軸方向」といい、電磁アクチュエータ401の軸方向に直交する方向を「径方向」という。
【0017】
一方、コイル451、452、フタ501、502、永久磁石521、522、アダプタ551、552の他、後ヨーク411、412、コイルコア421、422、前ヨーク431、432、スリーブ70、取付板78等は、「プランジャ651、652等の可動部に対して静止した部位」である「静止部」を構成する。
以下、静止部の構成について順に説明した後、可動部の構成について説明する。
【0018】
静止部の後部の外郭は、磁気回路を構成する後ヨーク411、412、コイルコア421、422、前ヨーク431、432等の軟磁性体部材、コイル451、452、及び、ボビン461、462等が樹脂モールド部47にモールドされ、取付板78の後方に一体に設けられている。樹脂モールド部47には、後方に開口する2つの磁石収容穴481、482が形成されており、また、後方に突出するコネクタ49が設けられている。
【0019】
後ヨーク411、412及び前ヨーク431、432は、ピン軸P1、P2に直交し、互いに平行な板状である。コイルコア421、422は、コイル軸C1、C2を軸とする円柱状であり、後ヨーク411、412と前ヨーク431、432とを連結する。前ヨーク431、432に接続するピン軸P1、P2の周囲部分には、筒状のプランジャガイド部441、442が形成されている。両プランジャガイド部441、442は、ピン軸P1、P2の間で接続している。
【0020】
コイル451、452は、コイルコア421、422に外挿されたボビン461、462の外周に巻線が巻回されることで構成される。ボビン461、462は、樹脂で形成され、コイルコア421、422とコイル451、452の巻線とを絶縁する。外部の電源からコネクタ49を経由して、作動側規制ピンに対応するいずれか一方のコイルに通電されることにより、コイル451、452は磁界を生成する。この磁界による磁束が通過する経路、及び、磁束の向きについては後述する。
【0021】
樹脂モールド部47の磁石収容穴481、482は、磁石軸M1、M2を軸とする円筒状に形成されている。磁石収容穴481、482には、奥側から順に、アダプタ551、552、永久磁石521、522、及びフタ501、502が収容されている。
図2図4に示すように、磁石収容穴481、482の内壁には、後ヨーク411、412に形成された雌ねじ部413、414が露出している。フタ501、502は、側壁に形成された雄ねじ部51が雌ねじ部413、414に螺合することで後ヨーク411、412に保持され、永久磁石521、522を覆う。
【0022】
静止部であるフタ501、502の上端面には、磁束密度を検出する「磁気検出手段」としての磁気センサ801、802が設けられている。本実施形態の磁気センサ801、802はホール素子である。なお、その他の実施形態では、磁気センサとして磁気抵抗素子(MR)等を用いてもよい。
磁気センサ801、802は、フタ501、502に形成された凹部に埋め込まれてもよいし、フタ501、502の表面に載置されてもよい。このように、本実施形態での磁気センサ801、802は、永久磁石521、522に対しプランジャ651、652と反対側の端面に設けられている。この配置は、専用のスペースを必要とせず、また、フタ501、502の上部から容易に取付可能な配置である。また、磁気センサ801、802の電源、アース、信号線等の配線は、図示しない経路を通り、コネクタ49を経由して外部の制御装置に接続されている。
【0023】
後述のように、磁気センサ801、802は、永久磁石521、522及びコイル451、452が発生する磁束が流れる磁気回路上に設けられており(図5図7参照)、磁気回路上の磁束密度、すなわち磁束の強さを検出する。電磁アクチュエータ401は、磁気センサ801、802の出力に基づいて、規制ピン601、602の前進又は後退の作動状態を判断し、また、いずれの規制ピン601、602が前進したかを判別する。
【0024】
永久磁石521、522は、径方向の断面形状が円形の板状であり、その直径は、対応するプランジャ651、652の直径よりも大きく設定されている。
第1実施形態では、第1永久磁石521及び第2永久磁石522は、磁極の向きが互いに同じとなるように着磁されている。図示の例では、第1永久磁石521及び第2永久磁石522は、いずれもフタ501、502側がN極であり、プランジャ651、652側がS極である。なお、これと逆に、いずれの磁石もフタ側がS極、プランジャ側がN極となるようにしてもよい。
【0025】
アダプタ551、552は、鉄等の軟磁性体で形成され、永久磁石521、522のプランジャ651、652側の端部に設けられている。アダプタ551、552は、永久磁石521、522によって磁化され、永久磁石521、522の磁束を集めてプランジャ651、652に伝達する「集磁部材」として機能する。
【0026】
アダプタ551、552は、永久磁石521、522と同等の径方向断面積を有する板状の本体部550、及び、本体部550からプランジャ651、652側に凸テーパ状に突出する嵌合部56を有している。なお、「テーパ状」には、「円錐台状」を含む。
嵌合部56の軸Q1、Q2は、磁石軸M1、M2に対してオフセットしており、ばらつきの中心でピン軸P1、P2と一致するように配置されている。
【0027】
静止部の前部の外郭を構成するスリーブ70は、取付板78の中央部前方に筒状に設けられている。スリーブ70には、規制ピン601、602及びスプリング761、762を収容する収容穴72が形成されている。収容穴72の穴底74には、規制ピン601、602が摺動する摺動穴751、752が形成されている。また、プランジャガイド部441、442の内側に、ブッシュ731、732が固定されている。
【0028】
次に、可動部である規制ピン601、602及びプランジャ651、652について、第1規制ピン601及び第1プランジャ651を例として説明する。
規制ピン601は、軸本体611、プランジャ651に連結される連結部621、及びスプリング761の座面を構成する鍔部631がピン軸P1上に同軸に形成されている。鍔部631は、軸本体611に別体のカラーを圧入して形成してもよく、或いは、軸本体611と一体で製作してもよい。
【0029】
軸本体611は、先端部641を除く大部分がスリーブ70に収容される。軸本体611は、スリーブ70の後方においてブッシュ731の穴に案内され、スリーブ70の前方において摺動穴751に案内されて摺動する。先端部641はスリーブ70から突出し、前進時、バルブリフト調整装置のスライドの係合溝に係合する。
【0030】
プランジャ651は、鉄等の軟磁性体で筒状に形成され、規制ピン601の連結部621に連結される。プランジャ651は、プランジャガイド部441に案内され、規制ピン601と一体に前進後退する。プランジャ651のアダプタ551側の端面には、嵌合部56を受容する凹テーパ状の受容部66が形成されている。
プランジャ651は、永久磁石521の磁石吸引力によってアダプタ551側、すなわち後退方向に付勢される。プランジャ651がアダプタ551に吸着されたとき、アダプタ551の嵌合部56は、プランジャ651の受容部66に嵌合する。
以上の構成は、第2規制ピン602及び第2プランジャ652についても同様である。
【0031】
スプリング761、762は、規制ピン601、602の軸本体611、612に外挿され、両端がブッシュ731、732と鍔部631、632との間に支持される。スプリング761、762が鍔部631、632をブッシュ731、732から遠ざけるように付勢することで、規制ピン601、602は前進方向に付勢される。
【0032】
このように、一体に連結された第1プランジャ651と第1規制ピン601、及び、第2プランジャ652と第2規制ピン602には、永久磁石521、522の磁石吸引力、及び、スプリング761、762のスプリング力が互いに反対方向に作用する。そして、プランジャ651、652は、磁石吸引力及びスプリング力の変動に伴い、それらのうち大きい方の力が付勢する方向へ移動する。
【0033】
続いて、以上の構成による電磁アクチュエータ401の作用について、図5図7を参照して説明する。図5は非通電時、図6は第1コイル451への通電を開始した時、図7は第1規制ピン601が前進完了し第1コイル451への通電を停止した時に、磁気回路に流れる磁束を示している。図5図7に示すように、磁気センサ801、802は、磁気回路上に設けられている。
【0034】
(非通電時)
図5に示すように、非通電時、第1永久磁石521による磁束ΦM1、及び、第2永久磁石522による磁束ΦM2は、それぞれ独立の閉回路を形成する。第1永久磁石521による磁束ΦM1は、第1永久磁石521のN極から第1フタ501、第1後ヨーク411、第1コイルコア421、第1前ヨーク431、第1プランジャガイド部441、第1プランジャ651、第1アダプタ551を経由して第1永久磁石521のS極に達する。第2永久磁石522による磁束ΦM2は、これと対称の経路を流れる。
このとき、磁束ΦM1の磁気経路上に設けられた磁気センサ801、及び、磁束ΦM2の磁気経路上に設けられた磁気センサ802は、各磁気経路の磁束密度を検出する。
【0035】
(第1コイル通電開始時)
図6に示すように、第1コイル451に、コイル軸C1に対し図の左側で紙面奥から手前に向かい、図の右側で紙面手前から奥に向かう電流を流すと、第1コイルコア421を図の下から上に向かうコイル磁束ΦC(長破線)が発生する。コイル磁束ΦCは、第1永久磁石521による磁束ΦM1を打ち消す方向に発生するため、第1プランジャ651に作用する磁石吸引力は減少する。
これにより、第1プランジャ651を最後退位置に保持する保持力が失われる。そのため、第1規制ピン601は、第1スプリング761の付勢力によって前進を開始する。
【0036】
(第1コイル通電停止時)
図7に示すように、第1規制ピン601が最前進位置に到達すると、第1コイル451への通電は停止される。なお、スプリング力と磁石吸引力とのバランスによっては、規制ピン601が前進し始めたらストローク途中で通電を停止してもよい。
第1コイル451への通電が停止されるため、コイル磁束ΦCが消滅し、非通電時(図5参照)と同様に磁石磁束ΦM1、ΦM2のみが残る。しかし、磁束ΦM1の磁束経路における第1プランジャ651の位置が非通電時から変化していることにより、磁気センサ801が検出する磁束密度は、非通電時とは異なる。
【0037】
こうして、第1コイル通電時には第1規制ピン601が「作動側規制ピン」として作動し、第1規制ピン601の先端部641がスライダの係合溝に係合する。一方、第2規制ピン602を「作動側規制ピン」として前進させる場合、上述の説明とは逆に、第2永久磁石522による磁束ΦM2を打ち消す方向、すなわち第2コイルコア422を図の上から下に向かう方向のコイル磁束ΦCを発生させるように第2コイル452に通電する。
【0038】
このように、電磁アクチュエータ401は、非通電時にはいずれの規制ピン601、602も作動せず、第1コイル通電時には第1規制ピン601のみが作動し、第2コイル通電時には第2規制ピン602のみが作動する。こうして、電磁アクチュエータ401は、通電するコイル451、452を切り替えることによって、2つの規制ピン601、602のいずれか一方を択一的に作動させる。
【0039】
次に図8のタイムチャートを参照して、コイル通電時における(a)コイル電流、(b)磁気センサ出力、(c)規制ピンストローク変化の実験データについて説明する。ここで、磁気センサ出力としては電圧を想定する。また、(b)及び(c)の実線は、第1規制ピン601を通常通り作動させたときのデータであり、破線は、第1磁石磁束ΦM1を最後退位置に強制的に固定した非作動時のデータである。
【0040】
図8の時刻t0以前は、図5の「非通電時」に対応する。磁気センサ出力は、規制ピン601の最後退位置での磁石磁束ΦM1による磁束密度に対応する初期出力V0となる。
時刻t0〜t1は、図6の「コイル通電開始時」に対応する。詳しくは、時刻t0でコイル451への通電が開始され、コイル電流は、0からIONに向かって増加する。コイル451が発生する磁力とスプリング力との和が永久磁石521の磁石吸引力を超える時刻t1から規制ピン601が前進し始める。また、コイル電流の増加に伴い、コイル磁束ΦCが磁石磁束ΦM1を打ち消す方向に増加するため、磁気センサ出力は低下する。
【0041】
時刻t1〜t4は、図6図7との間の状態に対応する。規制ピン601は、時刻t1〜t2の間にゼロストロークL0からフルストークLfまで移動し、時刻t2以後、フルストロークLfで維持される。通常作動での磁気センサ出力(実線)は、時刻t1を過ぎてアンダーシュートした後、時刻t2までに出力VfONに収束する。一方、強制的にゼロストロークL0に維持されている非作動時の磁気センサ出力(破線)は、時刻t1を過ぎると出力V0ONに収束する。
時刻t3で通電を停止すると、コイル磁束ΦCが消滅し、磁気センサ出力は上昇する。
【0042】
その後、時刻t4でコイル電流がゼロとなる。さらに、図7の「コイル通電停止時」に対応する時刻t5にて、通常作動での磁気センサ出力は、規制ピン601の最前進位置での磁石磁束ΦM1による磁束密度に対応する作動後出力Vfとなる。
一方、非作動時の磁気センサ出力(破線)は、初期出力V0に戻る。このように、規制ピン601の最後退位置に対応する初期出力V0と、規制ピン601の最後退位置に対応する作動後出力Vfとの間には、ΔVの出力差が生じる。
【0043】
こうして、第1コイル通電時には、磁気センサ801が検出した作動後出力Vfと初期出力V0との出力差ΔVに基づき、規制ピン601の作動状態を判断することができる。第2コイル通電時には、磁気センサ802が検出した作動後出力Vfと初期出力V0との出力差ΔVに基づき、規制ピン602の作動状態を判断することができる。また、その結果から、規制ピン601、602のいずれが作動したかを判別することができる。
【0044】
(効果)
本実施形態の電磁アクチュエータ401の効果について説明する。
(1)本実施形態では、永久磁石521、522及びコイル451、452が発生する磁束ΦM1、ΦM2、ΦCが流れる磁気回路上に、磁束密度を検出する磁気センサ801、802が設けられる。そして、永久磁石521、522に対してプランジャ651、652が後退した状態と、前進した状態との磁束密度の変化を検出する。これにより、永久磁石が静止部に固定された構成の電磁アクチュエータで、規制ピン601、602の作動状態を好適に判断することができる。
【0045】
(2)本実施形態の電磁アクチュエータ401は、規制ピン601、602は2つ並設され、2つの規制ピン601、602に対応して、プランジャ651、652、永久磁石521、522、スプリング761、762、及び磁気センサ801、802等は、2組設けられている。そして、コイル451、452に通電したとき、いずれか一方の規制ピンに対応する永久磁石に対して逆方向の磁束を発生させて磁石吸引力を低下させ、その規制ピンを「作動側規制ピン」として前進させる。このような「2ピン式」の構成の電磁アクチュエータでは、磁気センサ801、802の出力に基づき、いずれの規制ピンが前進したか判別することができる。
【0046】
(3)本実施形態では、磁気センサ801、802は、永久磁石521、522に対しプランジャ651、652と反対側であるフタ501、502の端面に設けられている。この配置により、磁気センサ801、802専用のスペースを必要とせず、また、配線も含め、磁気センサ801、802を容易に取付可能とすることができる。したがって、特許文献1の従来技術に比べて省スペース且つ簡易な構成を実現することができる。
【0047】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による電磁アクチュエータについて、図9を参照して説明する。以下の実施形態において第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、第2実施形態の電磁アクチュエータ402は、第1永久磁石521及び第2永久磁石522の磁極の向きが互いに反対となるように着磁されている。図9の例では、第1永久磁石521は、フタ501側がN極、プランジャ651側がS極であり、第2永久磁石522は、フタ502側がS極、プランジャ652側がN極である。
【0048】
第2実施形態では、2つの永久磁石521、522による磁束ΦMMは、第1永久磁石521のN極から第1フタ501、第1後ヨーク411、第1コイルコア421、第1前ヨーク431、第2前ヨーク432、第2コイルコア422、第2後ヨーク412、第2フタ502を経由して第2永久磁石522のS極に達し、さらに、第2永久磁石522のN極から第2アダプタ552、第2プランジャ652、プランジャガイド部442、441、第1プランジャ651、第1アダプタ551を経由して第1永久磁石521のS極に達する、というように磁気回路が形成されている。また、隣接する永久磁石521、522同士の異極間でわずかに磁気のショートカットΦSCが発生するという点で、第1実施形態とは軽微な差異がある。
【0049】
ただし上記の差異点を無視すれば、「2つの永久磁石521、522にそれぞれ対応する2つのコイル451、452への独立した通電によりコイル磁束ΦCを発生させ 、通電した側のコイルに対応する永久磁石の吸引力を打ち消し、スプリングの力によってプランジャ及び規制ピンを前進させる」という作用は第1実施形態と同様である。
【0050】
また、規制ピン601の前進完了時の第1磁気センサ801の出力は、非通電時に比べΔV変化する(図8参照)。したがって、第2実施形態は、第1実施形態と同様に、磁気センサ801、802の出力に基づいて規制ピン601、602の作動状態を判断し、いずれの規制ピン601、602が前進したかを判別することができる。
【0051】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による電磁アクチュエータについて、図10を参照して説明する。上記第1、第2実施形態が2つのコイル451、452、並びに、2組の永久磁石521、522、スプリング761、762、プランジャ651、652及び規制ピン601、602等を備える「2コイル2ピン」の構成であるのに対し、第3実施形態の電磁アクチュエータ403は、1つのコイル453と2組の規制ピン601、602等を備える「1コイル2ピン」の構成である。この構成は、特開2013−258888号公報の図7等に開示されたものに対応する。
【0052】
図10において、電磁アクチュエータ403の規制ピン601、602及びプランジャ651、652は、第1実施形態の符号を援用する。また、スリーブ703内の各部位の符号についても、第1実施形態のスリーブ70の各部位に対し図示上の寸法比率や形状が多少異なるものの、要部構成は実質的に同一であるため、同一の符号を付す。
【0053】
一方、図の上部に記されたヨーク313等、コイル453等の静止部の構成について、第1実施形態との相違点を簡単に説明する。
ヨーク313は鉄等の軟磁性体で二重の筒状に形成され、コイル453、永久磁石531、532、及びプランジャ651、652等の間で磁気回路を構成する。ヨーク313の外筒部323は、ボビン463の外側を覆う。ヨーク313の内筒部333は、プランジャ651、652の作動を案内する。
【0054】
ステータ343は、鉄等の軟磁性体で板状に形成され、永久磁石531、532に対しプランジャ651、652と反対側を覆っている。すなわち、第3実施形態のステータ343は、永久磁石531、532との関係において、第1実施形態のフタ501、502に相当する。そして、ステータ343の第1永久磁石531の直上部の端面には第1磁気センサ801が設けられ、ステータ343の第2永久磁石532の直上部の端面には第2磁気センサ802が設けられている。
【0055】
この磁気センサ801、802の配置は、磁気回路上であり、専用のスペースを必要とせず、且つステータ343の上部から容易に取付可能な配置である。第1実施形態と同様に、磁気センサ801、802は、ステータ343に形成された凹部に埋め込まれてもよいし、また、ステータ343の表面に載置されてもよい。また、磁気センサ801、802の配線は、図示しない経路を通り、コネクタ38を経由して外部の制御装置に接続されている。
【0056】
コイル453は、外部の電源からコネクタ38を経由して通電されることにより、コイル磁束ΦCを生成する。このコイル磁束ΦCは、軟磁性体であるヨーク313、ステータ343、プランジャ651、652等を流れる。また、通電方向を切り替えることにより、コイル453は、反対方向のコイル磁束ΦC’を生成する。
ボビン463は、ヨーク外筒部323の内側に樹脂で形成され、コイル453の周囲を覆って絶縁する。コネクタ38は、ボビン463と一体に樹脂で形成される。
【0057】
永久磁石531、532は、非磁性体のホルダ353内に収容され、固定されている。
「1コイル型」の第3実施形態では、コイル磁束ΦCの向きが一方に決まるため、永久磁石531、532側で磁石の磁束の向きを区別する必要がある。したがって、永久磁石531、532の磁極の向きは互いに反対となるように着磁されている。
【0058】
図10の例では、第1永久磁石531は、ステータ343側がN極、プランジャ651側がS極であり、第2永久磁石532は、ステータ343側がS極、プランジャ652側がN極である。
永久磁石531、532のプランジャ651、652側の端部には、アダプタ571、572が設けられている。
【0059】
第3実施形態では、コイル453の通電方向を切り替えることにより、例えば図10に示す状態では、第1永久磁石531の磁束ΦM1を打ち消す方向にコイル磁束ΦCを生成する。これにより、第1永久磁石531が第1プランジャ651を吸引する力が減少し、第1スプリング761の付勢力によって第1規制ピン601が前進する。一方、反対方向に通電すると、第2永久磁石532の磁束ΦM2を打ち消す方向にコイル磁束ΦC’が生成され、第2規制ピン602が前進する。
【0060】
このとき、磁気センサ801、802が検出する磁束密度は、第1実施形態と同様に、規制ピン601、602の後退時と前進時とで変化する。したがって、第3実施形態は、第1実施形態と同様に、省スペース且つ簡易な構成の磁気センサ801、802の出力に基づいて規制ピン601、602の作動状態を判断し、いずれの規制ピン601、602が前進したかを判別することができる。
【0061】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態による電磁アクチュエータについて、図11を参照して説明する。第4実施形態の電磁アクチュエータ404は、第3実施形態の電磁アクチュエータ403に対し、第2規制ピン602及び対応する部材群を取り除き、第1規制ピン601及び対応する部材群のみを残した「1コイル1ピン」の構成である。この構成は、特開2013−258888号公報の図19等に開示されたものに対応する。
【0062】
図11において、電磁アクチュエータ404を構成するヨーク314の外筒部324、内筒部334、ステータ344、ホルダ354、コイル454、ボビン464、及び、スリーブ704は、第3実施形態の電磁アクチュエータ403(図10参照)の符号の末尾「3」を「4」に書き換えたものであり、機能的にほぼ対応する。また、永久磁石541及びアダプタ581は、第3実施形態の2つの永久磁石531、532及びアダプタ571、572を1つにし、ピン軸P1を中心とする同心形状に変更したものであり、やはり機能的に対応する。
【0063】
また、ステータ344の端面には、永久磁石541に対しプランジャ651と反対側に上記実施形態と同様の磁気センサ801が1つ設けられている。上記実施形態と同様に、この磁気センサ801の配置は、磁気回路上であり、専用のスペースを必要とせず、且つステータ344の上部から容易に取付可能な配置である。
【0064】
図11の例では、永久磁石541は、ステータ344側がN極、プランジャ651側がS極である。コイル454に通電されたとき、永久磁石541の磁束ΦM1を打ち消す方向にコイル磁束ΦCが生成されることで、永久磁石541がプランジャ651を吸引する力が減少し、スプリング761の付勢力によって規制ピン601が前進する。
このとき、磁気センサ801が検出する磁束密度は、規制ピン601の後退時と前進時とで変化するため、省スペース且つ簡易な構成で磁気センサ801の出力に基づいて規制ピン601の作動状態を判断することができる。
【0065】
(その他の実施形態)
(ア)上記実施形態の磁気センサ801、802は、磁気回路上であって、永久磁石521、522に対しプランジャ651、652と反対側であるフタ501、502又はステータ33、34の端面に設けられている。これに対し、図12に示す電磁アクチュエータ405のように、磁気センサ801、802を、磁気回路上であって、永久磁石521、522に対しプランジャ651、652側、例えば前ヨーク431、432に配置してもよい。このような配置でも、磁気センサ801、802が検出する磁束密度は、規制ピン601、602の後退時と前進時とで変化するため、規制ピン601、602の作動状態を判断することができる。
【0066】
(イ)上記実施形態では、磁気センサ801、802の出力に基づき、基本的に、規制ピン601、602が最後退位置又は最前進位置の「安定した位置」にあることを検出している。一方、規制ピン601、602の作動中のストロークを動的に検出することは、コイル起磁力、永久磁石の磁力、スプリング力等のばらつきやセンサ出力の応答性の影響により、現実の製品では要求精度を確保することが難しい。
ただし、部品公差を厳しく管理したり、環境温度や作動条件を制限したりすることで、磁気センサが検出した磁束密度の変化に基づいてストロークを推定することは、理論的には可能である。したがって、ストロークを検出する電磁アクチュエータの態様も、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0067】
(ウ)磁気回路上に磁気検出手段を備えるという構成以外の電磁アクチュエータの各部の構成、例えば永久磁石や磁気回路の構成要素、形状、位置関係等は、上記実施形態に限定されない。また、アダプタ及びプランジャに嵌合部及び受容部を設けず、平面同士で磁束を伝達するようにしてもよい。さらに、アダプタを備えなくてもよい。
【0068】
(エ)上記実施形態では、規制ピンを1つ又は2つ備える電磁アクチュエータを例示したが、本発明は、規制ピンを3つ以上備える電磁アクチュエータに適用されてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
401、402、403、404、405 ・・・電磁アクチュエータ、
451、452、453、454 ・・・コイル、
521、522、531、532、541 ・・・永久磁石、
601、602 ・・・規制ピン、
641、642 ・・・先端部、
651、652 ・・・プランジャ、
761、762 ・・・スプリング、
801、802 ・・・磁気センサ(磁気検出手段)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12