(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プラントの設備に対して行われる作業を支援する作業支援端末装置における作業支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
予め設定された時間間隔で前記作業支援端末装置が移動した経路における通過点の位置を示す第1の位置情報を取得するとともに、前記設備に対して行われた作業の結果が得られた位置を示す第2の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記設備に対して行われた作業の結果を、前記位置情報取得ステップで取得される前記第2の位置情報に対応付けた作業情報を生成する作業内容処理ステップと、
前記位置情報取得ステップで取得された前記第1の位置情報の各々を第1の記号で示し、前記作業情報で対応付けられている前記第2の位置情報を前記第1の記号とは異なる第2の記号で示した地図を作成して表示する地図作成ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態における作業支援端末装置の概略構成を示したブロック図である。作業支援端末装置1は、位置情報取得部10と、データ処理部20と、表示部30と、ユーザーインターフェース部40と、データ取得部50と、データ記憶部60とを備えている。
【0022】
作業支援端末装置1は、プラント内に設置された設備において点検作業やトラブル対応の作業を行う、作業支援端末装置1の使用者である作業員が携帯する携帯端末装置である。なお、プラントとしては、化学などの工業プラントの他、ガス田や油田などの井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力などの発電を管理制御するプラント、太陽光や風力などの環境発電を管理制御するプラント、上下水やダムなどを管理制御するプラントなどがある。
【0023】
作業支援端末装置1は、作業支援端末装置1を携帯している作業員の現在位置の情報を取得することによって地図を作成する。また、作業支援端末装置1は、作成した地図に示されている設備における作業の内容を作業員に提示する。作業支援端末装置1のそれぞれの構成要素は、例えば、作業員が使用するパーソナルコンピュータや、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)の機能を備えた、いわゆる、タブレット端末などの電子機器内に構成される。
【0024】
位置情報取得部10は、データ処理部20からの要求に応じて、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を受信し、作業支援端末装置1の位置を表す情報(以下、「位置情報」という)を取得する。位置情報取得部10は、取得した位置情報を、データ処理部20に出力すると共に、データ記憶部60に記憶させる。
【0025】
データ処理部20は、作業支援端末装置1に備えたそれぞれの構成要素を制御することによって、作業支援端末装置1の全体を制御する。また、データ処理部20は、地図の作成や作業内容の提示など、作業支援端末装置1における機能を実現するための処理を行う。より具体的には、データ処理部20は、位置情報取得部10が取得した位置情報に基づいて、作業支援端末装置1を利用しているプラント内の地図を作成する。また、データ処理部20は、プラント内に設置されたそれぞれの設備に対する作業の内容やその結果を、位置情報取得部10が取得した位置情報と関連付けて処理する。そして、データ処理部20は、処理した作業支援端末装置1の機能に応じた表示画面を生成し、生成した表示画面を表示部30に出力して表示させる。データ処理部20は、タイマー部201と、地図作成部202と、作業内容処理部203とを備えている。
【0026】
タイマー部201は、設定された時間の間隔ごとに、位置情報取得部10に位置情報の取得を要求する。タイマー部201への時間の間隔の設定は、ユーザーインターフェース部40によって行われる。
【0027】
地図作成部202は、位置情報取得部10が取得した位置情報に基づいて、作業員が作業支援端末装置1を携帯して移動した経路を表す地図を作成する。そして、地図作成部202は、作成した地図のデータをデータ記憶部60に記憶させる。また、地図作成部202は、作成した地図を表示部30に表示するための表示画面を生成して表示部30に出力する。なお、地図作成部202による地図の作成方法に関する詳細な説明は、後述する。
【0028】
作業内容処理部203は、地図作成部202が作成した地図上に存在する設備において、作業員が行う作業の内容を表示部30に表示するための表示画面を生成して表示部30に出力する。また、作業内容処理部203は、表示部30に表示させた作業の内容、および設備において作業員が行った作業の結果と、位置情報取得部10が取得した位置情報とを対応付けた情報(以下、「作業情報」という)を、データ記憶部60に記憶する。これにより、データ記憶部60には、設備の位置情報と、この設備に対する作業の内容および結果とをまとめた作業情報が記憶される。なお、作業の内容は、予めテンプレートとしてデータ記憶部60に記憶させておいてもよいし、作業員が作業を行いながら作成してもよい。また、作業内容処理部203は、作業員が同じ設備に対して作業を行う際に、作業情報に含まれる作業の内容を表示する表示画面を生成して表示部30に出力する。このとき、作業内容処理部203は、作業情報に含まれる作業の結果の情報を、過去の作業結果として参照させる表示画面を生成して表示部30に出力してもよい。
【0029】
表示部30は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示デバイスであり、データ処理部20から出力された表示画面に応じた画像を表示することによって作業員に情報を提示する。
【0030】
ユーザーインターフェース部40は、作業員による作業支援端末装置1への操作を受け付ける、例えば、ボタンやスイッチ類などのユーザーインターフェースである。ユーザーインターフェース部40は、受け付けた作業員の操作に応じた情報を、データ処理部20に出力する。なお、ユーザーインターフェース部40は、ボタンやスイッチ類による構成に限定されるものではなく、例えば、表示部30内に備えられる押圧センサによって構成されてもよい。つまり、ユーザーインターフェース部40は表示部30と組み合わされたタッチパネルとして構成されてもよい。この場合、ユーザーインターフェース部40は、作業員による各種のタッチ(タップやフリックなど)操作を検出し、検出した操作を作業員による作業支援端末装置1への操作として受け付ける。
【0031】
データ取得部50は、作業支援端末装置1を利用するプラント内の様々な設備から、作業支援端末装置1における処理で使用する種々のデータを取得する。データ取得部50は、通信部501を備えている。
【0032】
通信部501は、作業支援端末装置1を利用するプラント内の様々な設備との間での通信を行う。例えば、通信部501は、プラント内に設置された設備同士の接続に関する情報がそれぞれの設備ごとにまとめられた設備関連リストが記憶されたサーバ装置との通信を行う。また、通信部501は、設備の状態を計測するためにそれぞれの設備に設置された計測器や設備を動作させるアクチュエータなどとの通信を行う。また、通信部501は、複数の作業支援端末装置1がプラント内で利用されている場合に、他の作業支援端末装置1との間での通信を行う。なお、通信部501と、サーバ装置、計測器、または他の作業支援端末装置1との通信方法に関しては、有線、無線を問わず、特に規定しない。
【0033】
データ取得部50は、通信部501がそれぞれの設備との間で通信を行って取得した、例えば、設備関連リスト、計測器の計測結果、他の作業支援端末装置1と共有するデータなどのデータをデータ記憶部60に記憶させる。
【0034】
データ記憶部60は、作業支援端末装置1における種々の処理において使用するデータを記憶する記憶部である。例えば、データ記憶部60は、位置情報取得部10が取得した位置情報、データ処理部20が作成した地図や作業情報のデータを記憶する。また、データ記憶部60は、データ取得部50が通信部501による通信によって取得した設備関連リスト、計測器の計測結果、他の作業支援端末装置1と共有するデータを記憶する。
【0035】
このような構成によって、作業支援端末装置1は、プラント内の地図の作成、設備での作業内容の提示や作業結果の記憶などの作業支援を行う。
【0036】
次に、本実施形態の作業支援端末装置1の動作について説明する。
図2は、本実施形態の作業支援端末装置1において地図を作成するプラントの状況および作成した地図の一例を示した図である。
図2(a)には、地図を作成するプラントにおける設備の配置の一例を示し、
図2(b)には、作業支援端末装置1に備えた地図作成部202によって作成した地図の一例を示している。なお、以下の説明においては、作業支援端末装置1が、表示部30とユーザーインターフェース部40とが組み合わされたタッチパネルを備えた構成、例えば、比較的大きなタッチパネルを備えたタブレット端末であるものとして説明する。
【0037】
プラントには、作業を行う対象の設備が特定の場所に設置されている。
図2(a)には、プラント内の道路に面して設備E1〜E4が設置され、作業員Wが作業支援端末装置1を携帯して移動している様子を示している。ここで、多くの作業を経験している(熟練した)作業員Wが作業支援端末装置1を使用してプラント内のそれぞれの設備に対する作業を行う手順に従って、作業支援端末装置1がプラント内の地図を作成する動作を説明する。なお、以下の説明においては、それぞれの設備において行う作業の内容が、作業支援端末装置1に備えたデータ記憶部60にすでに記憶されているものとして説明を行う。
【0038】
(手順M1):作業員Wは、作業支援端末装置1を起動し、ユーザーインターフェース部40を操作して、位置情報取得部10によって位置情報を取得する時間の間隔(例えば、数秒、または数十秒)を設定する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、設定された時間間隔の情報を、データ処理部20に出力する。そして、データ処理部20は、ユーザーインターフェース部40から入力された時間間隔の情報をタイマー部201に設定し、位置情報取得部10による位置情報の取得を開始する。また、地図作成部202は、地図の作成を開始する。なお、データ処理部20は、作業支援端末装置1が起動した後、所定時間を経過しても作業員Wによる位置情報を取得する時間間隔の設定がなされなかった場合、つまり、ユーザーインターフェース部40から時間間隔の情報が出力されなかった場合、初期値の時間間隔(例えば、30秒)をタイマー部201に設定して、位置情報取得部10による位置情報の取得を開始する。
【0039】
(手順M2):作業員Wは、時間間隔を設定した作業支援端末装置1を携帯して、それぞれの設備に出向く。このとき、タイマー部201は、設定された時間間隔で位置情報の取得を位置情報取得部10に要求する。そして、位置情報取得部10は、タイマー部201からの要求に応じて取得した位置情報(第1の位置情報)を逐次、データ記憶部60に記憶させる。また、地図作成部202は、位置情報取得部10が逐次取得した位置情報に基づいて、作業支援端末装置1を携帯して作業員Wが移動した経路を表す記号(第1の記号)を示した地図のデータを作成する。
図2(b)においては、作業員Wが移動した経路のそれぞれの位置に、四角の記号で表した通過ポイントPを示した地図の一例を示している。なお、通過ポイントPの記号は、上述した四角の記号に限定されるものではなく、記号の形状や色を変えることによって、通過ポイントPとするプラント内の道路の種類(例えば、地上、地下など)を示してもよい。
【0040】
(手順M3):作業員Wは、作業現場(例えば、設備E1)に到着すると、ユーザーインターフェース部40を操作して、作業内容の提示を作業支援端末装置1に指示する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、作業内容の提示が指示されたことを表す情報を、作業内容処理部203に出力する。これにより、作業内容処理部203は、現在位置の位置情報の取得を位置情報取得部10に要求する。そして、位置情報取得部10は、作業内容処理部203からの要求に応じて取得した位置情報を、データ処理部20、すなわち、作業内容処理部203に出力する。その後、作業内容処理部203は、位置情報取得部10から取得した位置情報に示された位置に設置された設備に対する作業の内容が含まれた作業情報をデータ記憶部60から読み出し、読み出した作業情報(作業内容)を作業員Wに提示するための表示画面を生成して表示部30に出力する。これにより、表示部30は、ユーザーインターフェース部40の操作によって要求された、現在位置に設置された設備に対する作業内容を表示(提示)する。
【0041】
なお、それぞれの設備を識別するための手段として、例えば、タグなどの識別情報がそれぞれの設備に割り当てられており、通信部501が設備に割り当てられたタグの情報を取得することができる場合も考えられる。この場合、作業内容処理部203は、現在位置の位置情報の取得を位置情報取得部10に要求せず、通信部501が取得したタグの情報に基づいて、設備に対応した作業内容が含まれた作業情報をデータ記憶部60から読み出して作業員Wに提示する構成することもできる。
【0042】
(手順M4):作業員Wは、提示された作業内容に基づいて設備に対する作業を行い、ユーザーインターフェース部40を操作して、行った作業の結果を作業支援端末装置1に入力する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、入力された作業結果の情報を、作業内容処理部203に出力する。これにより、作業内容処理部203は、現在位置の位置情報の取得を位置情報取得部10に要求する。そして、位置情報取得部10は、作業内容処理部203からの要求に応じて取得した位置情報(第2の位置情報)を作業内容処理部203に出力する。その後、作業内容処理部203は、位置情報取得部10から取得した位置情報と、ユーザーインターフェース部40から入力された作業結果の情報とを対応付けた作業情報を、データ記憶部60に記憶させる。このとき、地図作成部202は、作業情報に対応付けられた位置情報に基づいて、作業情報が記憶されたことを表すために通過ポイントPと区別した別の記号(第2の記号)を示した地図のデータを作成する。なお、地図作成部202は、手順M2において作成した地図に含まれる現在位置の通過ポイントPの記号を、作業情報が記憶されたことを表す記号に変更してもよい。
図2(b)においては、作業情報が記憶された現在位置に、丸の記号で表したチェックポイントC(例えば、設備E1における作業では、チェックポイントC1)を示した地図の一例を示している。なお、チェックポイントCの記号は、上述した丸の記号に限定されるものではなく、記号の形状や色を変えることによって、チェックポイントCとする作業現場において行う作業の種類(例えば、データの計測、目視など)を示してもよい。
【0043】
なお、手順M4において、作業支援端末装置1に備えた通信部501が、設備に設置された計測器との通信を行って計測結果を取得した場合には、取得した計測結果も、位置情報に対応付けられた作業情報としてデータ記憶部60に記憶させる。
【0044】
(手順M5):作業員Wは、作業支援端末装置1を携帯して次の作業現場である設備に向かう。このとき、手順M2と同様に、タイマー部201が、設定された時間間隔で位置情報の取得を位置情報取得部10に要求し、タイマー部201からの要求に応じて位置情報取得部10が逐次取得した位置情報をデータ記憶部60に記憶させる。また、地図作成部202も手順M2と同様に、位置情報取得部10が逐次取得した位置情報を通過ポイントPとして、地図のデータを作成する。
【0045】
以降、作業員Wは、手順M3〜手順M5を、今回の一連の作業が終了するまで繰り返す。このような作業員Wによる一連の作業によって、作業支援端末装置1では、位置情報取得部10が取得した位置情報と、作業員Wによって入力された作業結果とに基づいて、プラント内のそれぞれの場所に設置された設備に出向くための経路として表される通過ポイントPと、作業を行う設備として表されるチェックポイントCとが示された地図を作成する。
【0046】
なお、上述したように、作業支援端末装置1では、タイマー部201に設定された時間間隔で、位置情報取得部10が位置情報を逐次取得している。このため、地図作成部202は、作成した地図を表示部30に表示するための表示画面を逐次生成することができる。そして、地図作成部202は、最新の位置情報によって表される通過ポイントPの記号を、作業支援端末装置1の現在位置を表す記号に変更した表示画面を生成してもよい。
図2(b)においてが、現在位置の通過ポイントPの記号を、三角形の記号で表した現在位置ポイントPPに変更して示した地図の一例を示している。そして、地図作成部202が、最新の位置情報に基づいて現在位置ポイントPPを表した表示画面を逐次生成して更新することによって、表示部30に表示させる地図に、作業支援端末装置1や作業員Wが移動する様子を示すことができる。
【0047】
(手順M6):作業員Wは、今回の一連の作業が終了すると、ユーザーインターフェース部40を操作して、全ての作業が終了したことを作業支援端末装置1に通知する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、地図の作成を終了することを表す情報をデータ処理部20に出力する。これにより、データ処理部20は、地図作成部202による地図の作成、作業内容処理部203による作業情報のデータ記憶部60への記憶、およびタイマー部201による設定された時間間隔での位置情報の取得の依頼を終了する。
【0048】
このような手順によって作業支援端末装置1では、地図作成部202が、位置情報取得部10が取得した位置情報に基づいて、プラント内に設置されたそれぞれの設備の位置関係を正確に反映した地図を作成することができる。また、作業支援端末装置1では、作業内容処理部203が、位置情報取得部10から取得した位置情報と、作業員Wが行ったそれぞれの設備に対する作業結果の情報とを対応付けて記憶することができる。これにより、作業支援端末装置1を他の作業員が使用した場合でも、それぞれの作業現場に効率的に出向くことができ、その作業現場での作業を容易に把握して実施することができる。
【0049】
なお、上述した地図を作成する手順では、手順M3において作業員Wが作業内容の提示を指示する場合を示したが、熟練した作業員Wの場合、作業内容を熟知しているため、作業内容の提示を指示しないことも考えられる。しかし、手順M4において、行った作業の結果を作業支援端末装置1に入力することが行われれば、例え作業員Wが作業内容の提示を指示しなかった場合でも、作業を行った設備の位置をチェックポイントCとした地図のデータを作成することができる。
【0050】
なお、作業員Wが、地図のデータの作成が終了した作業支援端末装置1を、例えば、プラント内の事務所に持ち帰った場合、作業支援端末装置1は、通信部501による通信によって、事務所内の他の作業支援端末装置1と、作成した地図のデータを共有するようにしてもよい。また、通信部501が、例えば、事務所内に設置されているサーバ装置と通信によって、作成した地図のデータをサーバ装置に記憶させ、作成した地図のデータを、サーバ装置を介して事務所内の他の作業支援端末装置1と共有するようにしてもよい。
【0051】
次に、作業支援端末装置1の表示部30に表示する地図のより具体的な一例について説明する。
図3は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図を表示する一例を示した図である。
図3は、地図作成部202が生成する表示画面(以下、「地図画面」という)の一例を示している。地図画面には、地図表示領域Fmと、表示内容制御領域Fcと、検索機能領域Fsと、地図編集領域Feとを含んでいる。
【0052】
地図表示領域Fmは、上述した地図を作成する手順によって作成した地図を表示する領域である。
図3には、地図作成部202が作成した
図2(b)に示した地図を表示している場合を示している。
【0053】
表示内容制御領域Fcは、地図表示領域Fmに表示される地図に対して、表示する内容を制御するための制御ボタンを表示する領域である。
図3には、地図表示領域Fmに表示された地図に、それぞれの設備に対して行った作業の状態を重畳して表示させるための「状態」ボタンと、それぞれの設備に出向く際の順路を重畳して表示させるための「順路」ボタンと、それぞれの設備において作業を行う作業現場の場所の高さを重畳して表示させるための「高さ」ボタンとを表示している場合を示している。また、
図3には、地図作成部202が作成した地図をより視覚的に表すために、地図表示領域Fmに表示される地図に対して装飾を施すための「装飾」ボタンを表示している場合を示している。
【0054】
検索機能領域Fsは、検索用の文言を入力することによって、入力された文言をキーワードとして検索を行わせるための領域である。例えば、作業員Wは、設備に到着した際に、検索機能領域Fsに設備に割り当てられたタグなどの識別情報を入力し、その後「検索」ボタンをタップする。この操作をユーザーインターフェース部40が受け付けて作業内容処理部203に出力することによって、作業内容処理部203は、検索機能領域Fsに入力された識別情報が割り当てられた設備に対する作業内容が含まれた作業情報をデータ記憶部60から読み出して作業員Wに提示する。
【0055】
地図編集領域Feは、表示内容制御領域Fc内に示された「装飾」ボタンに応じて地図表示領域Fmに表示される地図に対して装飾を施すための種々の操作ボタンを表示する領域である。
図3には、「装飾」ボタンに応じて地図に対して装飾を施すための操作ボタンの一例として、「補助線」ボタン、「注意エリア」ボタン、「移動」ボタン、「メモ」ボタン、および「リスト読み込み」ボタンを示している。
【0056】
ここで、地図編集領域Feに示されたそれぞれの操作ボタンを使用して地図に対して装飾を施す動作の一例について説明する。まず、プラント内に設置された設備同士の接続に関する情報がそれぞれの設備ごとにまとめられた設備関連リストに基づいて、地図に表されたそれぞれの設備(チェックポイントC)の接続関係を視覚的に表す装飾を施す場合の動作について説明する。
【0057】
図4は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図を装飾する一例を示した図である。
図4(a)には、設備関連リストの一例を示し、
図4(b)には、地図作成部202によって作成された地図に含まれるそれぞれの設備を接続する配管を装飾として施した地図の一例を示している。
【0058】
図4(a)に示したように、設備関連リストには、材料(例えば、流体など)の供給元となる設備(例えば、タンクT)に、材料を供給するための配管と、材料の供給先となる設備、つまり、配管に接続される機器(例えば、機器A1は流体の流量を制御するバルブ、機器A2は流体の流量を計測する流量計)が予め列挙されている(リストアップされている)。なお、設備関連リストには、設備同士の接続に関する情報として、例えば、タンクTは配管Xに接続されている、機器A1は配管Xに接続されている、機器A2は配管Xに接続されていることを表す情報も含まれている。そして、作業員Wは、以下のような手順によって、地図作成部202が作成した地図に配管の装飾を施す。なお、上述したように、作業支援端末装置1は、設備関連リストをデータ記憶部60に記憶している。
【0059】
(手順D1):作業員Wは、作業支援端末装置1の表示部30に地図作成部202が作成した地図が表示された状態で、表示内容制御領域Fc内の「装飾」ボタンB1をタップして、地図編集領域Feにそれぞれの操作ボタンを表示させる。そして、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「リスト読み込み」ボタンB2をタップすることによって、設備関連リストの読み込みを指示する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、設備関連リストの読み込みが指示されたことを表す情報を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、データ記憶部60から設備関連リストを読み出す。
【0060】
(手順D2):そして、地図作成部202は、読み出した設備関連リストに含まれる材料の供給元および供給先のそれぞれの設備の位置情報と、地図表示領域Fm内に表示しているそれぞれのチェックポイントCの位置情報とを比較し、材料の供給元および供給先のそれぞれの設備とそれぞれのチェックポイントCとを対応付ける。なお、地図作成部202は、設備関連リストに含まれるそれぞれの設備に割り当てられたタグなどの識別情報と、それぞれのチェックポイントCの作業情報に含まれる識別情報とを比較することによって、材料の供給元および供給先のそれぞれの設備とそれぞれのチェックポイントCとを対応付けてもよい。
【0061】
(手順D3):その後、地図作成部202は、対応付けたそれぞれのチェックポイントCを接続する配管を模式的に示した地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。これにより、
図4(b)に示したように、それぞれのチェックポイントC同士が接続された地図が地図表示領域Fmに表示される。
図4(b)に示した一例では、手順D2において、チェックポイントC1(設備E1)が設備関連リストに含まれるタンクTであり、チェックポイントC2(設備E2)およびチェックポイントC3(設備E3)のそれぞれが設備関連リストに含まれる機器A1および機器A2のそれぞれであると対応付けられ、チェックポイントC1〜チェックポイントC3のそれぞれを配管Xで接続した場合を示している。なお、
図4(b)に示した一例では、配管Xに接続されている機器A3(
図4(a)参照)は、地図画面内に表れていないため、接続されていない。
【0062】
(手順D4):また、地図作成部202は、それぞれのチェックポイントC同士を配管Xの装飾によって接続することを表す情報を、地図画面を生成する際の補足情報としてデータ記憶部60に記憶する。これにより、別の機会に作業支援端末装置1を使用するときでも、チェックポイントC1〜チェックポイントC3を含む領域を表示部30に表示させると、配管Xの装飾がされた地図が地図表示領域Fmに表示されるようになる。なお、補足情報には、例えば、それぞれのチェックポイントCの位置を表す地図表示領域Fm内の座標や、配管Xの装飾を表示する地図表示領域Fm内の座標の情報などが含まれる。
【0063】
このように、作業支援端末装置1では、設備関連リストの読み込みを指示するのみで、地図作成部202が作成した地図にチェックポイントC同士を接続する装飾(
図4においては配管Xの装飾)を施すことができる。なお、作業員Wは、地図に配管Xの装飾が施された後、配管Xの位置を移動させるなど、配管Xの装飾を手動で調節することもできる。この場合、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「移動」ボタンB3をタップした後に、配管Xをタップするなどによって選択し、ドラッグして移動させる。このとき、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶した補足情報を、手動で調節された配管Xの位置を表す情報(例えば、配管Xを移動した後の座標の情報)に更新する。
【0064】
続いて、プラント内の道路や種々の領域を描画して、例えば、それぞれの設備への経路や周辺の状況など、プラント内の状況を視覚的に表す装飾を地図に施す場合の動作について説明する。
図5は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図を装飾する別の一例を示した図である。
図5には、地図作成部202によって作成された地図に、プラント内の道路の情報を装飾として施した地図の一例を示している。また、
図5には、プラント内の注意箇所の情報も一例として示している。作業員Wは、以下のような手順によって、地図作成部202が作成した地図に道路や注意箇所の装飾を施す。
【0065】
(手順D11):作業員Wは、作業支援端末装置1の表示部30に地図作成部202が作成した地図が表示された状態で、表示内容制御領域Fc内の「装飾」ボタンB1をタップして、地図編集領域Feにそれぞれの操作ボタンを表示させる。
【0066】
(手順D12):そして、地図作成部202が作成した地図に道路の装飾を施す場合、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「補助線」ボタンB4をタップする。
【0067】
(手順D13):その後、作業員Wは、地図表示領域Fmにおいてプラント内の道路として描画する直線の2点を順次タップする。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、最初にタップされた位置を始点とし、次にタップされた位置を終点とした、それぞれの位置の情報(以下、「描画位置情報」という)を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、タップされた2点の間を結ぶ補助線(直線)を描画した地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。
【0068】
(手順D14):また、地図作成部202は、描画した補助線の位置を表す情報(描画位置情報)を、地図画面を生成する際の補足情報としてデータ記憶部60に記憶する。これにより、別の機会に作業支援端末装置1を使用するときでも、描画した補助線の位置を含む領域を表示部30させると、補助線が装飾として描画された地図が地図表示領域Fmに表示されるようになる。なお、補足情報には、例えば、描画した補助線の位置を表す地図表示領域Fm内の座標の情報などが含まれる。
【0069】
以降、作業員Wは、手順D13を繰り返すことによって、地図作成部202は、手順D13における補助線の描画と、手順D14における補足情報の記憶とを繰り返す。これにより、
図5に示したように、複数の補助線(補助線L1〜補助線L12)によってプラント内の道路が表された地図が地図表示領域Fmに表示される。
【0070】
なお、プラント内の道路として描画する補助線は、2点をタップすることによって描画される2点間を結ぶ直線の集まりで描画するのみではなく、複数の点をタップすることによってそれぞれの点を順次結んだ直線の集まりとして描画させるようにしてもよい。また、例えば、描画した直線を中心とした道路の幅を選択することによりプラント内の道路を描画するようにしてもよい。
【0071】
(手順D12−2):また、地図作成部202が作成した地図に注意箇所の装飾を施す場合、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「注意エリア」ボタンB5をタップする。
【0072】
(手順D13−2):その後、作業員Wは、地図表示領域Fmにおいてプラント内の注意箇所として描画する範囲を、起点の位置から終点の位置までドラッグする。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、ドラッグされた起点の位置と終点の位置を表す描画位置情報を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、描画位置情報で示された矩形の範囲内に、注意箇所であることを表す表示(例えば、黄色と黒色との縞模様)を描画した地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。
【0073】
(手順D14−2):また、地図作成部202は、描画した注意箇所の位置を表す情報(描画位置情報)を、地図画面を生成する際の補足情報としてデータ記憶部60に記憶する。これにより、別の機会に作業支援端末装置1を使用するときでも、描画した注意箇所の位置を含む領域を表示部30させると、注意箇所が装飾として描画された地図が地図表示領域Fmに表示されるようになる。
図5には、プラント内で補助線L5と補助線L7とで示された道路の特定の領域に、注意箇所N1が示された地図が地図表示領域Fmに表示されている場合を示している。なお、補足情報には、例えば、描画した注意箇所の位置と範囲とを表す地図表示領域Fm内の座標の情報などが含まれる。
【0074】
なお、注意箇所が複数ある場合には、作業員Wが手順D13−2を繰り返す。これにより、地図作成部202が、手順D13−2における注意箇所の描画と、手順D14−2における補足情報の記憶とを繰り返し、複数の注意箇所を示した地図が地図表示領域Fmに表示される。
【0075】
このように、作業支援端末装置1では、地図表示領域Fmに表示された地図に装飾を施すことによって、地図作成部202が作成した地図を、視覚的により見やすくした、すなわち、他の作業員でも地図に示されたそれぞれの設備の位置関係をより把握しやすくした地図を作成することができる。
【0076】
なお、作業員Wは、地図に施した装飾に合わせて、例えば、チェックポイントCの位置をわずかに移動させるなど、装飾やチェックポイントCの位置を手動で調節することもできる。この場合、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「移動」ボタンB3をタップした後に、移動させる装飾やチェックポイントCをタップするなどによって選択し、ドラッグして移動させる。このとき、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶した補足情報を、手動で調節された装飾やチェックポイントCの位置の情報(例えば、装飾やチェックポイントCを移動した後の座標の情報)に更新する。これにより、例えば、チェックポイントCが近い位置に複数存在する場合でも、それぞれのチェックポイントCを別々に認識できるようにした地図にすることができる。ただし、チェックポイントCを手動で移動する場合には、このチェックポイントCに対応付けられている、位置情報取得部10から取得した位置情報は更新(変更)しない。つまり、チェックポイントCが手動で移動された場合には、地図を表示するために使用する位置情報(例えば、地図表示領域Fm内の座標の情報)のみを更新する。これにより、実際のチェックポイントCの位置として、位置情報取得部10から取得した正確な位置情報が維持される。
【0077】
続いて、作業支援端末装置1における地図の表示以外に関する装飾を地図に施す場合の動作について説明する。作業支援端末装置1において地図表示領域Fmに表示する地図に施すことができる装飾は、地図の表示に関する装飾以外にも、様々な装飾を施すことができる。例えば、地図表示領域Fmに表示されたそれぞれのチェックポイントCで行う作業を補足する情報や、それぞれの設備に向かう際の注意事項などの情報も、装飾として表示させることができる。
図6は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図を装飾するさらに別の一例を示した図である。
図6には、地図作成部202によって作成され、さらに配管Xと、プラント内の道路および注意箇所との装飾が施された地図において、チェックポイントC1と注意箇所N1とのそれぞれの付加情報を装飾として施した地図の一例を示している。作業員Wは、以下のような手順によって、地図表示領域Fmに表示された地図に付加情報の装飾を施す。
【0078】
(手順D21):作業員Wは、作業支援端末装置1の表示部30に地図画面が表示された状態で、表示内容制御領域Fc内の「装飾」ボタンB1をタップして、地図編集領域Feにそれぞれの操作ボタンを表示させる。そして、作業員Wは、地図編集領域Fe内の「メモ」ボタンB6をタップすることによって、メモを追加することを指示する。
【0079】
(手順D22):そして、作業員Wは、地図表示領域Fm内の任意の位置をタップすることによって、メモを追加する位置を指定する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、メモを追加が指定された位置の情報(以下、「メモ位置情報」という)を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、タップされた位置にメモを表す表示を描画した地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。さらに、地図作成部202は、メモを入力するための手段として、例えば、キーパッドや手書き入力パッドを地図画面に重畳して表示部30に表示させる。
【0080】
(手順D23):その後、作業員Wは、地図画面に重畳されたキーパッドや手書き入力パッドを使用して、追加するメモの内容を入力する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、入力されたメモの内容を表す情報を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、タップされた位置に表示したメモの描画内に、入力されたメモの内容を反映した地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。
【0081】
(手順D24):また、地図作成部202は、描画したメモの位置を表す情報(メモ位置情報)と、メモの内容を表す情報とを、地図画面を生成する際の補足情報としてデータ記憶部60に記憶する。これにより、別の機会に作業支援端末装置1を使用するときでも、メモを追加した位置を含む領域を表示部30させると、追加されたメモが装飾として描画された地図が地図表示領域Fmに表示されるようになる。なお、補足情報には、例えば、メモの位置を表す地図表示領域Fm内の座標の情報などが含まれる。
【0082】
なお、追加するメモが複数ある場合には、作業員Wが手順D22および手順D23を繰り返す。これにより、地図作成部202が、手順D22〜手順D24におけるメモを追加する処理を繰り返し、複数の箇所にメモが追加された地図が地図表示領域Fmに表示される。
図6には、チェックポイントC1に対応した位置に「交換予定」という内容のメモM1が追加され、注意箇所N1に対応した位置に「凍結注意」という内容のメモM2が追加された地図が地図表示領域Fmに表示されている場合を示している。
【0083】
このように、作業支援端末装置1では、地図表示領域Fmに表示された地図にメモを追加することによって、他の作業員でも、今後予定されている作業や、それぞれの設備に出向く際の注意事項などを、地図を見るのみで把握することができる。
【0084】
なお、追加したメモの位置も、配管Xなどの地図に施した装飾や、チェックポイントCの位置を移動させる場合と同様の手順によって、手動で移動させることができる。このとき、地図作成部202は同様に、データ記憶部60に記憶した補足情報を、手動で移動されたメモの位置の情報(例えば、メモを移動した後の座標の情報)に更新する。
【0085】
上述したように、それぞれの手順によって、作業支援端末装置1では、プラント内に設置されたそれぞれの設備の位置関係を正確に反映した地図を作成することができる。より具体的には、作業員Wが作業支援端末装置1を携帯してプラント内に設置されたそれぞれの設備に対する作業を行うことによって、作業員Wが移動した経路内のそれぞれの位置情報と作業を行った設備の位置情報とを自動的に通過ポイントPとチェックポイントCとに分けた(区別した)地図を作成することができる。そして、作業員Wによる操作に応じて、作成した地図に装飾を施した視覚的により見やすい地図にすることができる。
【0086】
なお、上述した地図に対して装飾を施す動作の一例では、作業支援端末装置1であるタブレット端末の操作によって地図に装飾を施す場合についた説明した。しかし、例えば、事務所内に設置されているサーバ装置に地図のデータが記憶されている場合には、地図への装飾を、作業員Wが使用するパーソナルコンピュータを使用して行ってもよい。
【0087】
このようにして作成された地図を確認することによって、熟練した作業員Wではない他の作業員であっても、作業現場となる設備に効率的に出向くことができ、その設備に対する作業内容を容易に把握して、作業を行うことができる。
【0088】
次に、作業支援端末装置1において、それぞれの設備での作業を支援するために表示部30に表示する地図画面の一例について説明する。
図7は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図上に作業を支援するための情報を表示する一例を示した図である。
【0089】
図7に示した地図画面の一例には、地図作成部202が作成した地図に含まれるチェックポイントC内の数字によって、それぞれの設備に出向く際の順番(順路)を表した場合を示している。それぞれの設備に出向く際の順番は、作業員が表示内容制御領域Fc内の「順路」ボタンB7をタップすることによって、地図に重畳して表示させることができる。
図7には、チェックポイントC1(設備E1)、チェックポイントC2(設備E2)、チェックポイントC3(設備E3)、チェックポイントC4(設備E4)の順番で出向くことを示している。
【0090】
このように、それぞれの設備に出向く際の順番(順路)を示すことによって、例えば、熟練した作業員Wが作業支援端末装置1を使用して以前行った作業の順番を、作業員Wと異なる他の作業員(以下、「作業員W2」という)も確認することができ、作業員W2が作業員Wと同様の作業を行う際に、それぞれの設備への移動を支援することができる。なお、それぞれの設備に出向く際の順番(順路)を表す方法は、上述したチェックポイントC内の数字で表す方法に限定されるものではなく、例えば、地図に含まれるそれぞれの通過ポイントPの記号を、順路を示す矢印や三角の記号に変更して表す方法であってもよい。
【0091】
また、
図7に示した地図画面の一例には、チェックポイントCの網掛けや色を変えることによって、以前行われた作業の結果(状態)を表した場合を示している。それぞれの設備において以前行われた作業の結果(状態)は、作業員W2が表示内容制御領域Fc内の「状態」ボタンB8をタップすることによって、地図に重畳して表示させることができる。このとき、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶されている作業情報に含まれる作業結果の情報に基づいて、それぞれの設備における作業結果を表示させる。例えば、作業結果が問題ない(作業結果OKである)場合には「緑色」、作業結果に問題があった(作業結果NGである)場合には「赤色」、作業結果から状態を判定することができない(判定不能である)場合には「黄色」、作業情報に作業結果が含まれていない、つまり、作業が未実施である場合には「白色」というように、チェックポイントCの色を変えることによって、以前の作業結果を視覚的に把握しやすくする。
【0092】
このように、それぞれの設備において以前行われた作業の結果(状態)を事前に示すことにより、作業員W2によるプラントの全体の作業結果の確認や作業が未実施の設備の確認を支援することができる。なお、それぞれの設備において以前行われた作業の結果(状態)を表す方法は、上述したチェックポイントCの網掛けや色を変える方法に限定されるものではなく、例えば、チェックポイントCの記号の形状(上記の説明では丸の記号)を、二重丸、バツ、三角などの異なる形状の記号や文字で表す方法であってもよい。
【0093】
また、
図7に示した地図画面の一例には、それぞれの設備において作業を行う作業現場の高さ(高低差)の情報を、それぞれのチェックポイントCの近傍に表した場合を示している。それぞれの設備において作業を行う作業現場の高さ(高低差)の情報は、作業員W2が表示内容制御領域Fc内の「高低差」ボタンB9をタップすることによって、地図に重畳して表示させることができる。このとき、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶されている作業情報に含まれる作業現場の高さの情報、または地図を作成する手順M4において作業内容処理部203が作業結果を記録する際に位置情報取得部10から取得した位置情報に含まれる高さの情報に基づいて、それぞれの設備において作業を行う作業現場の高さを表示させる。
図7には、チェックポイントC1(設備E1)での作業が「+3.1m」の場所であり、チェックポイントC2(設備E2)での作業が「−0.1m」の場所であり、チェックポイントC3(設備E3)での作業が「+0.2m」の場所であり、チェックポイントC4(設備E4)での作業が「+0.1m」の場所であることを示している。なお、
図7には、作業を行う場所が上方であるのか下方であるのかを視覚的に把握しやすくするために、高さの情報に加えて方向を表す矢印を示している。
【0094】
このように、それぞれの設備において作業を行う作業現場の高さ(高低差)の情報を示すことによって、作業現場の平面的な位置のみではなく、作業員W2による作業現場の高さ方向の位置の把握を支援することができる。なお、
図7では、作業現場の高さ(高低差)は、それぞれの設備が配置された地面の高さを基準とした高さにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、現在位置の高さを基準とした作業現場の高さ、つまり、現在位置と作業現場の高さとの相対的な高さを示してもよい。
【0095】
次に、作業支援端末装置1において検索機能を使用する地図画面の一例について説明する。
図8は、本実施形態の作業支援端末装置1において作成された地図上に検索結果を表示する一例を示した図である。
図8に示した地図画面の一例には、作業員W2が出向く先の設備を検索した結果を、地図作成部202が作成した地図に重畳して表した場合を示している。
【0096】
作業員W2が出向く先の設備が配置されたプラント内の場所を検索する場合、まず、作業員W2は、検索機能領域Fs内の検索キーワード入力領域S1をタップする。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、検索キーワードの入力が指示されたことを表す情報を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、検索キーワードを入力するための手段として、例えば、キーパッドや手書き入力パッドを地図画面に重畳して表示部30に表示させる。作業員W2は、地図画面に重畳されたキーパッドや手書き入力パッドを使用して、配置されている場所を検索する設備に割り当てられたタグなどの識別情報を入力し、その後、「検索」ボタンB10をタップする。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、入力された検索キーワードの内容を表す情報と、検索が実行されたことを表す情報とを、地図作成部202に出力する。
【0097】
これにより、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶されているそれぞれの設備の作業情報の中から、検索キーワードとして入力された識別情報が含まれる作業情報を検索して設備を特定する。そして、地図作成部202は、特定した設備の作業情報に含まれる位置情報を取得し、取得した位置情報が対応付けられているチェックポイントCを示す記号を、地図に重畳して表示させる。このとき、地図作成部202は、チェックポイントCを示す記号に加えて、特定した設備の作業情報に含まれる設備の情報を、チェックポイントCの近傍に表示させてもよい。
【0098】
図8には、検索キーワードとして「TAG001」という識別情報が入力され、この識別情報が割り当てられた設備がチェックポイントC4の設備E4であると特定されたことによって、チェックポイントC4の位置を視覚的に把握しやすくするための矢印と「Target」の文字とを示している。また、
図8では、チェックポイントC4の近傍に、「タグ」、「ベンダ」、「機種」、「改訂番号(Revision)」のそれぞれの設備E4の情報の一例を重畳して表示させている場合を示している。なお、このとき、表示させる設備E4の情報の内、検索キーワードに該当する情報(この例では、「タグ」の情報である「TAG001」)を強調して表示させてもよい。
【0099】
このように、作業支援端末装置1では、検索機能領域Fs内の検索キーワード入力領域S1に検索キーワードを入力して検索することにより、検索対象の設備が配置されているプラント内の位置を、作業員W2に視覚的に把握しやすくすることができる。
【0100】
上述したように、作業支援端末装置1では、それぞれの設備での作業を支援するための情報を、地図作成部202が作成した地図、つまり、それぞれの設備に出向く際に参照するために表示した地図に重畳して表示することができる。これにより、作業員W2は、それぞれの設備での作業を支援するための情報が重畳された地図を確認しながら、目的の設備に効率的に出向くことができる。
【0101】
次に、作業員W2が作業支援端末装置1を使用してプラント内のそれぞれの設備に対する作業を行う手順に従って、作業支援端末装置1の動作を説明する。なお、以下の説明においては、作成された地図のデータや、それぞれの設備において行う作業の内容が、作業支援端末装置1に備えたデータ記憶部60にすでに記憶されているものとして説明を行う。
【0102】
(手順U1):作業員W2は、作業支援端末装置1を起動し、ユーザーインターフェース部40を操作して、位置情報取得部10によって位置情報を取得する時間の間隔を設定する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、設定された時間間隔の情報を、データ処理部20に出力する。そして、データ処理部20は、ユーザーインターフェース部40から入力された時間間隔の情報をタイマー部201に設定し、位置情報取得部10による位置情報の取得を開始する。
【0103】
(手順U2):作業員W2は、ユーザーインターフェース部40を操作して、地図作成部202が作成した地図画面の表示部30への表示を指示する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、地図画面の表示が指示されたことを表す情報を、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、データ記憶部60に記憶されている地図のデータおよび補足情報をデータ記憶部60から読み出して地図画面を生成し、生成した地図画面を表示部30に出力して表示させる。ここでは、例えば、
図6に示したような地図画面が表示部30に表示される。
【0104】
(手順U3):作業員W2は、ユーザーインターフェース部40を操作して、表示部30に表示された地図に、それぞれの設備での作業を支援するための情報を表示させる。例えば、作業員W2が表示内容制御領域Fc内の「状態」ボタンB8と、「順路」ボタンB7と、「高さ」ボタンB9とをタップする。これにより、地図作成部202は、例えば、
図7に示したような、種々の支援情報が含まれた地図画面を生成して表示部30に表示させる。
【0105】
(手順U4):作業員W2は、地図画面が表示された作業支援端末装置1を携帯して、それぞれの設備に出向く。このとき、タイマー部201は、設定された時間間隔で位置情報の取得を位置情報取得部10に要求する。そして、位置情報取得部10は、タイマー部201からの要求に応じて取得した位置情報を逐次、地図作成部202に出力する。これにより、地図作成部202は、作業員W2の現在位置を表す現在位置ポイントPPを重畳した地図画面を逐次生成し、表示部30に表示した地図を逐次更新して、作業員W2が移動する様子を示す。
【0106】
(手順U5):作業員W2は、作業現場(例えば、設備E1)に到着すると、ユーザーインターフェース部40を操作して、作業内容の提示を作業支援端末装置1に指示する。より具体的には、作業員Wは、現在位置のチェックポイントCをタップする。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、作業内容の提示が指示されたことを表す情報を、作業内容処理部203に出力する。これにより、作業内容処理部203は、現在位置のチェックポイントCに対応付けられた設備に対する作業の内容が含まれた作業情報をデータ記憶部60から読み出し、読み出した作業情報(作業内容)を作業員W2に提示するための、例えば、
図9に示したような表示画面(以下、「作業情報画面」という)を生成して表示部30に出力する。これにより、表示部30は、ユーザーインターフェース部40の操作によって要求された、現在位置のチェックポイントCの設備に対する作業情報画面によって作業内容を表示(提示)する。
【0107】
なお、作業内容を表示部30に表示させるための作業員W2の操作としては、例えば、現在位置の設備に割り当てられたタグなどの識別情報をキーワードとして設備を検索し、検索された設備をタップすることによっても、現在位置のチェックポイントCの設備に対する作業内容を表示部30に表示させることができる。
【0108】
(手順U6):作業員W2は、提示された作業内容に基づいて設備に対する作業を行い、ユーザーインターフェース部40を操作して、行った作業の結果を作業支援端末装置1に入力する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、入力された作業結果の情報を、作業内容処理部203に出力する。これにより、作業内容処理部203は、データ記憶部60から読み出した作業情報に、ユーザーインターフェース部40から入力された作業結果の情報を追加し、作業結果の情報を追加した作業情報をデータ記憶部60に記憶させる。
【0109】
なお、手順U6において、作業支援端末装置1に備えた通信部501が、現在位置のチェックポイントCの設備に設置された計測器との通信を行って計測結果を取得した場合には、取得した計測結果も、作業結果の情報として作業情報に追加してデータ記憶部60に記憶させてもよい。
【0110】
(手順U7):作業員W2は、作業支援端末装置1を携帯して次の作業現場である設備に向かう。このとき、手順U4と同様に、タイマー部201が、設定された時間間隔で位置情報の取得を位置情報取得部10に要求し、位置情報取得部10が、タイマー部201からの要求に応じて取得した位置情報を逐次、地図作成部202に出力し、地図作成部202が、作業員W2の現在位置を表す現在位置ポイントPPを重畳した地図画面を逐次生成して、作業員W2が移動する様子を示した地図を表示部30に逐次表示させる。
【0111】
以降、作業員W2は、手順U5〜手順U7を、今回の一連の作業が終了するまで繰り返す。
【0112】
(手順U8):作業員W2は、今回の一連の作業が終了すると、ユーザーインターフェース部40を操作して、全ての作業が終了したことを作業支援端末装置1に通知する。この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40は、作業が終了したことを表す情報をデータ処理部20に出力する。これにより、データ処理部20は、地図作成部202による地図画面の生成、およびタイマー部201による設定された時間間隔での位置情報の取得の依頼を終了する。
【0113】
このような手順によって作業員W2は、作業支援端末装置1に表示された地図を確認しながら、作業員Wが行ったそれぞれの設備に対する一連の作業と同様の作業を行うことができる。そして、作業支援端末装置1では、作業内容処理部203が、作業員Wが行ったそれぞれの設備に対する作業結果の情報に、作業員W2が行ったそれぞれの設備に対する作業結果の情報を追加して、データ記憶部60に記憶することができる。このように、作業支援端末装置1を使用することによって、他の作業員でも、熟練した作業員Wと同様に、それぞれの作業現場に効率的に出向いて、その作業現場での作業を行うことができる。
【0114】
なお、上述したように、作業支援端末装置1では、データ記憶部60に記憶している作業情報に、今回の作業結果の情報を追加して再びデータ記憶部60に記憶させる。つまり、作業支援端末装置1では、作業情報に含まれる作業結果の情報を更新するのではなく、それぞれの作業結果の情報を蓄積していく。これにより、作業員W2は、それぞれの設備において作業を行う際に、過去の作業結果の情報、つまり、作業結果の履歴を確認することができる。このことにより、例えば、現在作業を行っている設備にトラブルが起こっている場合、作業員W2は過去の対応方法を参照することができ、今回のトラブルに適した同様の対応を行うことができる。
【0115】
なお、作業員W2が、それぞれの設備において作業が終了した作業支援端末装置1を、例えば、事務所に持ち帰った場合、作業支援端末装置1は、通信部501による通信によって、事務所内の他の作業支援端末装置1と、データ記憶部60に記憶した作業情報のデータを共有するようにしてもよい。また、通信部501が、例えば、事務所内に設置されているサーバ装置と通信によって、作業情報のデータをサーバ装置に記憶させ、サーバ装置を介して事務所内の他の作業支援端末装置1と作業情報のデータを共有するようにしてもよい。
【0116】
次に、作業支援端末装置1の表示部30に表示する作業情報画面のより具体的な一例について説明する。
図9は、本実施形態の作業支援端末装置1において作業情報を表示する一例を示した図である。
図9は、作業内容処理部203が生成する作業情報画面の一例を示している。作業情報画面には、作業情報表示領域Fiと、判定結果入力領域Fjと、検索機能領域Fsと、通知機能領域Fnと、計測制御領域Fdとを含んでいる。
【0117】
作業情報表示領域Fiは、作業情報を表示し、作業員が行った作業の結果を入力する領域である。
図9には、プラント内に配置された設備の稼働状況を調査するために、この設備に設置された計測器の計測結果を入力する作業情報の一例を示している。より具体的には、この設備の「設備名」と、計測結果を入力する「日付」および「時刻」と、計測する、つまり、作業を行う作業員の「作業員名」とを入力し、さらに、作業内容として、「電圧」、「温度」、「圧力」、および「漏れ」の作業結果(計測結果)を入力する作業を行う作業情報を示している。なお、
図9に示した作業情報表示領域Fiの一例は、「電圧」、「温度」、および「圧力」のそれぞれの項目は、計測結果の数値を入力し、「漏れ」の項目は、プルダウンメニューから選択することによってそれぞれの項目の作業結果(計測結果)を入力する形式になっている。この作業情報に基づいて作業を行う作業員は、それぞれの項目の入力領域をタップすることによって表示される、例えば、キーパッドや手書き入力パッドなどの入力手段を使用して、それぞれの項目に対応する情報を入力する。
【0118】
なお、「設備名」の項目は、作業内容処理部203が、データ記憶部60から読み出した作業情報に基づいて作業情報画面を生成する際に、読み出した作業情報に含まれる設備の名称を予め入力してもよい。また、「日付」および「時刻」の項目は、作業内容処理部203が、作業支援端末装置1に備えた時計機能から日付と現在時刻の情報を取得して、作業情報画面を生成する際に予め入力してもよい。また、「作業員名」の項目は、例えば、上述した手順U1において行う位置情報を取得する時間の間隔の設定と同様に、作業員が作業支援端末装置1を使用してそれぞれの設備に出向く前に設定した作業員名を、作業内容処理部203が作業情報画面を生成する際に予め入力してもよい。
【0119】
判定結果入力領域Fjは、作業情報表示領域Fiに入力したそれぞれの作業結果(計測結果)に基づいて、作業を行った設備が正常に稼働しているか否かの判定結果を入力する領域である。
図9には、設備が正常に稼働している場合には「OK」ボタンB11をタップし、作業結果(計測結果)に異常が見受けられる場合には「NG」ボタンB12をタップする形式の判定結果入力領域Fjの表示を示している。
【0120】
検索機能領域Fsは、検索用の文言を入力することによって、入力された文言をキーワードとして検索を行わせるための領域である。この検索機能領域Fsは、例えば、作業員W2が設備に到着した際に、作業情報表示領域Fiに作業情報を表示させる設備の検索や、過去の作業結果の情報の検索などに用いる。なお、検索機能領域Fsは、地図画面における検索機能領域Fsと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0121】
通知機能領域Fnは、作業を行った設備における付加的な情報を入力するための入力ボタンを表示する領域である。
図9には、作業を行った設備の稼働状況を注意して確認する必要があること示すための「要注意」ボタンB13と、作業を行った設備に対するメモを入力するための「メモ」ボタンB6とを表示している場合を示している。
【0122】
計測制御領域Fdは、作業を行う設備に設置された計測器からのデータの取得を指示するための指示ボタンを表示する領域である。
図9には、作業支援端末装置1の備えた通信部501に、設備に設置された計測器との通信を行って計測結果の取得を指示するための「データ取得」ボタンB14を表示している場合を示している。「データ取得」ボタンB14をタップすることによって、この操作を受け付けたユーザーインターフェース部40が、計測結果の取得が指示されたことを表す情報を、作業内容処理部203とデータ取得部50に出力する。これにより、データ取得部50は、通信部501によって計測器の計測結果のデータを取得し、取得した計測結果のデータをデータ記憶部60に記憶させる。また、作業内容処理部203は、データ記憶部60に記憶されている計測結果のデータを読み出し、読み出した計測結果の情報を、作業情報表示領域Fi内の対応する作業内容の項目に反映する。これにより、作業員は、計測器の計測結果を確認することができ、作業を行った設備が正常に稼働しているか否かの判定を行うことができる。
【0123】
このように、作業支援端末装置1では、作成された地図を確認しながら作業現場となる設備に出向き、到着した後に作業情報を表示させることによって、出向いた先の設備に対して行う作業を容易に把握して、作業を行うことができる。
【0124】
上記に述べたとおり、本発明を実施するための形態によれば、位置情報取得部によって、作業支援端末装置が携帯されてプラント内を移動する際の位置情報を、設定された時間間隔ごとに取得する。そして、本発明を実施するための形態では、地図作成部が、位置情報取得部が取得した位置情報に基づいて、作業支援端末装置が移動した経路を表すプラント内の地図を作成する。また、本発明を実施するための形態では、作業支援端末装置を使用してプラント内に設置された設備に対する作業を行った際に、作業を行った位置の位置情報を、移動した経路の位置を表す位置情報(実施形態においては、通過ポイント)と異なる位置情報(実施形態においては、チェックポイント)として地図を作成する。これにより、本発明を実施するための形態では、プラント内で作業が必要な場所の位置関係を正確に反映し、その場所に出向く際の経路と区別して表した地図を自動的に作成して記録することができる。また、本発明を実施するための形態では、作業員が作業支援端末装置を携帯して移動する際の現在位置の情報を、地図上に逐次示すことができる。
また、本発明を実施するための形態では、それぞれの設備において作業を行う場所の高さなどの情報を、地図上に示すことができる。このことにより、本発明を実施するための形態では、作業員が作業支援端末装置を携帯して地図を確認しながら移動することによって、地図に示された目的の設備に効率的に出向くことができる。つまり、作業支援端末装置を使用することによって、従来のように、間違った設備に向かってしまったり、到着が遅くなってしまったりすることがなくなる。また、従来のように、案内をする作業員の時間を拘束してしまうことがなくなる。
【0125】
また、本発明を実施するための形態では、作成した地図に示されたそれぞれの設備の位置関係や接続、それぞれの設備に出向く際の注意事項など、地図に装飾を施すことができる。また、本発明を実施するための形態では、実際の設備の位置を変更せずに、作成した地図に示されるそれぞれの設備の位置を、移動することができる。これにより、本発明を実施するための形態では、作業員が、視覚的により見やすく、より把握しやすくした地図を作成することができる。
【0126】
また、本発明を実施するための形態によれば、作業内容処理部が、現在の位置の設備において行う作業の内容を表示させる。そして、本発明を実施するための形態では、作業内容処理部が、表示させた作業の内容に基づいて行った作業の結果と、位置情報取得部によって取得した現在位置の位置情報とを対応付ける。これにより、本発明を実施するための形態では、プラント内で作業が必要な場所の位置と、その場所で行う作業の内容および結果とを対応付けて記録することができる。このことにより、本発明を実施するための形態では、作業を行うそれぞれの設備ごとに作業内容が異なる場合でも、作業員が、その設備に対する作業を容易に把握して、作業を行うことができる。また、本発明を実施するための形態では、それぞれの設備における作業の結果を追加して記憶する。これにより、本発明を実施するための形態では、作業員が、過去の作業の結果に基づいて適切な対応の作業を行うことができる。つまり、設備のトラブル対応の作業を行う場合、作業支援端末装置を使用することによって、設備が復旧するまでの時間の短縮に貢献することができる。
【0127】
なお、本発明を実施するための形態では、地図に施す装飾として、それぞれの設備を接続する配管、プラント内の道路および注意箇所、およびメモの一例を示した。しかし、地図に施す装飾は、本発明を実施するための形態において示した装飾に限定されるものではない。例えば、プラントに配置されたそれぞれの設備がどのような設備であるのかを視覚的に把握しやすくするために、それぞれの設備を表す形状(例えば、アイコンなど)を地図上に配置する装飾を行うこともできる。
【0128】
ここで、作業支援端末装置1において、地図にさらに装飾を施した場合の一例について説明する。
図10は、本実施形態の作業支援端末装置において作成された地図に装飾を施した一例を示した図である。
図10には、道路に面して設備E5〜E214が設置されたプラントにおいて作業支援端末装置1が作成した地図の一例を示している。なお、
図10では、地図表示領域Fm内に表示する地図のみを示している。
図10に示した地図の一例には、設備E5、設備E9、設備E11、設備E13、設備E15、設備E19、および設備E20のそれぞれが機器であり、それぞれの設備を、機器を表す形状のアイコンで示している。また、
図10に示した地図の一例には、設備E6、設備E8、設備E10、設備E14、設備E16、設備E18、および設備E21のそれぞれがバルブであり、それぞれの設備を、バルブを表す形状のアイコンで示している。また、
図10に示した地図の一例には、設備E7、設備E12、および設備E17のそれぞれがタンクであり、それぞれの設備を、タンクを表す形状のアイコンで示している。このように、それぞれの設備がどのような設備であるのかを表す形状のアイコンで作成した地図を装飾することによって、地図を確認しながら作業現場となるそれぞれの設備に出向く作業員が、視覚的により把握しやすい地図を作成することができる。
【0129】
なお、
図10には、チェックポイントC5に対応する設備E21であるバルブDに異常があることを表す、「バルブD異常あり!」という内容のメモM3が追加されている場合を示している。プラント内を移動してそれぞれの設備において作業を行っている作業員が設備(今回は設備E21=バルブD)の異常を発見した場合、上述したように、過去の作業結果の情報を確認することによって、過去の対応方法と同様の対応を行うことができる。しかし、過去の対応方法を実施しても異常(トラブル)が解決しない場合には、
図10に示したメモM3のようなトラブルを表す内容のメモを地図上に追加することによって、設備に異常が起きていることを目立たせることができる。このとき、メモの色を変更したり、設備のアイコンの色を変更したりして、異常が起きている設備をさらに目立たせることができる。なお、トラブルが発生している設備を特定することができていない場合には、例えば、異常を発見した位置、すなわち、現在位置の周辺の色や模様を目立たせることもできる。
【0130】
そして、メモを追加した作業員は、作業支援端末装置1を、例えば、事務所に持ち帰ることによって、他の作業員に報告して視覚的に認識してもらい、協力を得ることができる。例えば、この異常に対応することができる作業員が、地図上にメモが追加された作業支援端末装置1を携帯して設備E21に出向き、適切な対応をすることができる。そして、設備E21に対してトラブル対応の作業を行った作業員は、例えば、メモM3を削除したり、設備のアイコンの色を元に戻したりすることができる。また、設備E21に対してトラブル対応の作業を行った作業員は、例えば、作業情報に、トラブルの内容やトラブルに対応する作業の内容を、備考として記載することもできる。
【0131】
このように、作業支援端末装置1では、地図上に様々な装飾を施すことによって、様々な情報を視覚的に認識しやすくして、作業員が行う作業を支援することができる。なお、作業支援端末装置1において作成した地図の表示は、上述したような2次元の表示に限定されるものではなく、高さの情報を含めた3次元の表示にしてもよい。
【0132】
また、本発明を実施するための形態では、作業結果を入力する方法として、
図9に示したような作業情報画面内のそれぞれの項目に文字や計測結果を入力する場合について説明した。しかし、作業結果を入力する方法は、本発明を実施するための形態において示した装飾に限定されるものではない。例えば、作業支援端末装置1であるタブレット端末に備えた音声入力機能や音声人気機能を利用し、作業員が「OK」や「NG」などを発声することによって、判定結果を入力するようにしてもよい。また、例えば、作業支援端末装置1に備えた通信部501による設備に設置された計測器との通信において、作業員が設備や計測器に対して操作を行ったことを検出したときに、その操作に応じた結果を作業結果として入力するようにしてもよい。
【0133】
なお、例えば、
図1に示した作業支援端末装置1を構成するデータ処理部20内の各構成要素による処理を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の作業支援端末装置1に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0134】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0135】
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。