特許第6248915号(P6248915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6248915情報処理装置、その制御方法、プログラム、および画像処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248915
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】情報処理装置、その制御方法、プログラム、および画像処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/445 20060101AFI20171211BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20171211BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   G06F9/06 610A
   H04N1/00 107Z
   H04N1/00 C
   G06F3/12 305
   G06F3/12 353
【請求項の数】32
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2014-247925(P2014-247925)
(22)【出願日】2014年12月8日
(65)【公開番号】特開2016-110429(P2016-110429A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山畑 武敏
(72)【発明者】
【氏名】杉本 洋彰
(72)【発明者】
【氏名】武貞 義和
(72)【発明者】
【氏名】篠▲崎▼ 佑介
(72)【発明者】
【氏名】大野 博之
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−009295(JP,A)
【文献】 特開2009−009323(JP,A)
【文献】 特開2012−168637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
G06F 9/44
G06F 9/445
H04N 1/00
B41J29/00−29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と通信するための通信手段と、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求する要求手段とを備え、
前記通信手段は、前記画像形成装置から、前記設定値の記憶を許可する情報を受信することができ、
前記要求手段は、前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、前記画像形成装置から前記設定値の設定の記憶を許可する情報を受信していないときは、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を前記記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置。
【請求項2】
画像形成装置と通信するための通信手段と、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求する要求手段とを備え、
前記通信手段は、前記画像形成装置から、前記設定値の記憶を許可する情報を受信することができ、
前記要求手段は、前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、前記設定値が前記画像形成装置から記憶を許可する情報を受信していない設定項目の設定値を含むときは、前記受付手段が入力を受け付けた設定値の中の当該設定項目の設定値を前記記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置。
【請求項3】
前記要求手段は、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を前記記憶手段に記憶した後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったことによって当該設定値の設定を前記画像形成装置に要求した場合には、前記記憶手段における当該設定値の記憶を削除するように構成されている、請求項1または請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記要求手段は、前記記憶手段に前記設定値が設定されていることを報知するように構成されている、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置において異常が発生している状態を含む、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記記憶手段への前記設定値の記憶は、前記情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記設定値は前記WebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記設定値は前記Webブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
画像形成装置と通信可能な、情報処理装置の制御方法であって、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるステップと、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得するステップと、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求するステップとを備え、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、前記画像形成装置から前記設定値の記憶を許可される情報を受信していないときは、前記設定値を前記記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
画像形成装置と通信可能な、情報処理装置の制御方法であって、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるステップと、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得するステップと、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求するステップとを備え、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、前記画像形成装置から入力された前記設定値が記憶することを許可されていない設定項目の前記設定値を含むときは、前記許可されていない設定項目の前記設定値を前記記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
前記記憶手段に記憶された前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求したときに、前記記憶手段における前記設定値の記憶を削除するステップをさらに備える、請求項11または請求項12のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項14】
前記記憶手段に前記設定値が設定されていることを報知するステップをさらに備える、請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項15】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む、請求項11〜請求項14のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む、請求項11〜請求項15のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項17】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置において異常が発生している状態を含む、請求項11〜請求項16のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記記憶手段への前記設定値の記憶は、前記情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される、請求項11〜請求項17のいずれか1項に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項19】
前記設定値は前記WebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される、請求項18に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項20】
前記設定値は前記Webブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される、請求項18に記載の情報処理装置の制御方法。
【請求項21】
請求項11〜請求項20のいずれか1項に記載の方法を実現するために前記情報処理装置によって実行される、プログラム。
【請求項22】
画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を第1の記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記第1の記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求する要求手段とを含み、
前記画像形成装置は、
前記取得手段に、当該画像形成装置の状態に関する情報として、前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるかどうかを表わす情報を送信するための制御手段を含み、
前記取得手段は、前記設定値を変更するため、前記画像形成装置に当該画像形成装置の状態を問い合わせ、
前記制御手段は、
2以上の前記情報処理装置と通信可能であり、
前記情報処理装置の前記取得手段からの問合せに対し、前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるときに、当該画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報とともに、当該問合せの送信元である単一の前記情報処理装置にのみ、設定値の記憶を許可するための許可情報を送信し、
前記要求手段は、
前記制御手段から送信された情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報である場合に、前記許可情報を受信したことを条件として前記設定値を前記第1の記憶手段に記憶し、前記許可情報を受信していなければ前記設定値を前記第1の記憶手段に記憶することなく破棄する、画像処理システム。
【請求項23】
画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な情報処理装置とを備え、
前記情報処理装置は、
前記画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、
前記設定値の設定を変更するため、前記画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、
前記情報が前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、前記受付手段が入力を受け付けた設定値を第1の記憶手段に記憶し、その後、前記画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、前記第1の記憶手段に記憶した前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求する要求手段とを含み、
前記画像形成装置は、
前記取得手段に、当該画像形成装置の状態に関する情報として、前記画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるかどうかを表わす情報を送信するための制御手段を含み、
前記取得手段は、前記設定値を変更するため、前記画像形成装置に当該画像形成装置の状態を問い合わせ、
前記制御手段は、
2以上の前記情報処理装置と通信可能であり、
前記取得手段から第1の種類の設定項目の設定値の設定についての問合せを受信した場合、前記画像形成装置が第1の種類の設定項目の設定値の設定が不可能な状態であるときに、前記問合せの送信元である前記情報処理装置にのみ、前記第1の種類の設定項目について設定値の記憶を許可するための第1の種類の設定項目についての許可情報を送信し、
前記要求手段は、
前記制御手段から送信された情報が前記画像形成装置が前記第1の種類の設定項目の設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報である場合に、前記第1の種類の設定項目についての許可情報を受信したことを条件として前記第1の種類の設定項目の前記設定値を前記第1の記憶手段に記憶し、前記第1の種類の設定項目についての許可情報を受信していなければ前記設定値を前記第1の記憶手段に記憶することなく破棄する、画像処理システム。
【請求項24】
前記画像形成装置は、第2の記憶手段を備え、
前記制御手段は、
前記許可情報を前記情報処理装置に送信したことを示す予約情報を前記第2の記憶手段に記憶し、
前記許可情報を送信した前記情報処理装置から前記第1の記憶手段に記憶された前記設定値の設定の要求を受信した場合には、当該要求に対応する前記予約情報を前記第2の記憶手段から削除するように構成されている、請求項22または請求項23に記載の画像処理システム。
【請求項25】
前記要求手段は、前記第1の記憶手段に記憶された前記設定値の設定を前記画像形成装置に要求したときに、前記第1の記憶手段における前記設定値の記憶を削除するように構成されている、請求項22〜請求項24のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項26】
前記要求手段は、前記第1の記憶手段に前記設定値が設定されていることを報知するように構成されている、請求項22〜請求項25のいずれか1項に記載の画像処理システム。
【請求項27】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む、請求項22〜請求項26のいずれか1項に記載の画像処理システム
【請求項28】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む、請求項22〜請求項27のいずれか1項に記載の画像処理システム
【請求項29】
前記設定値の設定が不可能な状態は、前記画像形成装置において異常が発生している状態を含む、請求項22〜請求項28のいずれか1項に記載の画像処理システム
【請求項30】
前記第1の記憶手段への前記設定値の記憶は、前記情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される、請求項22〜請求項29のいずれか1項に記載の画像処理システム
【請求項31】
前記設定値は前記WebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される、請求項30に記載の画像処理システム
【請求項32】
前記設定値は前記Webブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される、請求項30に記載の画像処理システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、その制御方法、プログラム、および画像処理システムに関し、特に、画像形成装置に設定情報を送信する情報処理装置、その制御方法、そのような情報処理装置において実行されるプログラム、およびそのような情報処理装置を備える画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の設定を、当該画像形成装置と通信可能な情報処理装置を操作することによって変更する技術が利用されている。このような技術について、たとえば特開2004−348499号公報(特許文献1)には、ネットワークを介して接続するホスト端末から設定情報を受信する画像形成装置が開示されている。当該画像形成装置は、受信した設定情報に基づいて、当該画像形成装置の設定を変更する。なお、当該画像形成装置は、受信した設定情報による設定変更が実行中の制御に悪影響を与えると判断した場合には、当該設定変更を行なわない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−348499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されるように、画像形成装置が、一定の動作中には設定情報を受信しても設定変更を行なわない場合、情報処理装置のユーザーは、再度、設定情報を画像形成装置に送信する操作を必要とされる。これにより、当該ユーザーは煩雑であると感じる場合があった。
【0005】
本開示は、かかる実情を鑑み考え出されたものであり、その目的は、画像形成装置に設定情報を送信する情報処理装置のユーザーの負担を軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
他の局面に従うと、画像形成装置と通信するための通信手段と、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する要求手段とを備え、通信手段は、画像形成装置から、設定値の記憶を許可する情報を受信することができ、要求手段は、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、画像形成装置から設定値の設定の記憶を許可する情報を受信していないときは、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置が提供される。
【0008】
さらに他の局面に従うと、画像形成装置と通信するための通信手段と、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する要求手段とを備え、通信手段は、画像形成装置から、設定値の記憶を許可する情報を受信することができ、要求手段は、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、設定値が画像形成装置から記憶を許可する情報を受信していない設定項目の設定値を含むときは、受付手段が入力を受け付けた設定値の中の当該設定項目の設定値を記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置が提供される
【0009】
好ましくは、要求手段は、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶した後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったことによって当該設定値の設定を画像形成装置に要求した場合には、記憶手段における当該設定値の記憶を削除するように構成されている。
【0010】
好ましくは、要求手段は、記憶手段に設定値が設定されていることを報知するように構成されている。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置において異常が発生している状態を含む。
好ましくは、記憶手段への設定値の記憶は、情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される。
【0012】
さらに他の局面に従うと、画像形成装置と通信可能な、情報処理装置の制御方法であって、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるステップと、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得するステップと、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求するステップとを備え、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、画像形成装置から設定値の記憶を許可される情報を受信していないときは、設定値を記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置の制御方法が提供される
【0013】
さらに他の局面に従うと、画像形成装置と通信可能な、情報処理装置の制御方法であって、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるステップと、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得するステップと、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求するステップとを備え、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合であって、画像形成装置から入力された設定値が記憶することを許可されていない設定項目の設定値を含むときは、許可されていない設定項目の設定値を記憶手段に記憶することなく破棄する、情報処理装置の制御方法が提供される
【0014】
好ましくは、上記方法は、記憶手段に記憶された設定値の設定を画像形成装置に要求したときに、記憶手段における設定値の記憶を削除するステップをさらに備える。
【0015】
好ましくは、上記方法は、記憶手段に設定値が設定されていることを報知するステップをさらに備える。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置において異常が発生している状態を含む。
好ましくは、記憶手段への設定値の記憶は、情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される。
【0016】
さらに他の局面に従うと、上記のいずれかの方法を実現するために情報処理装置によって実行される、プログラムが提供される。
【0018】
さらに他の局面に従うと、画像形成装置と、画像形成装置と通信可能な情報処理装置とを備え、情報処理装置は、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を第1の記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、第1の記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する要求手段とを含み、画像形成装置は、取得手段に、当該画像形成装置の状態に関する情報として、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるかどうかを表わす情報を送信するための制御手段を含み、取得手段は、設定値を変更するため、画像形成装置に当該画像形成装置の状態を問い合わせ、制御手段は、2以上の情報処理装置と通信可能であり、情報処理装置の取得手段からの問合せに対し、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるときに、当該画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報とともに、当該問合せの送信元である単一の情報処理装置にのみ、設定値の記憶を許可するための許可情報を送信し、要求手段は、制御手段から送信された情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報である場合に、許可情報を受信したことを条件として設定値を第1の記憶手段に記憶し、許可情報を受信していなければ設定値を第1の記憶手段に記憶することなく破棄する画像処理システムが提供される。
【0019】
さらに他の局面に従うと、画像形成装置と、画像形成装置と通信可能な情報処理装置とを備え、情報処理装置は、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、情報が画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であることを示す場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を第1の記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、第1の記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する要求手段とを含み、画像形成装置は、取得手段に、当該画像形成装置の状態に関する情報として、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるかどうかを表わす情報を送信するための制御手段を含み、取得手段は、設定値を変更するため、画像形成装置に当該画像形成装置の状態を問い合わせ、制御手段は、2以上の情報処理装置と通信可能であり、取得手段から第1の種類の設定項目の設定値の設定についての問合せを受信した場合、画像形成装置が第1の種類の設定項目の設定値の設定が不可能な状態であるときに、問合せの送信元である情報処理装置にのみ、第1の種類の設定項目について設定値の記憶を許可するための第1の種類の設定項目についての許可情報を送信し、要求手段は、制御手段から送信された情報が画像形成装置が第1の種類の設定項目の設定値の設定が不可能な状態であることを示す情報である場合に、第1の種類の設定項目についての許可情報を受信したことを条件として第1の種類の設定項目の設定値を第1の記憶手段に記憶し、第1の種類の設定項目についての許可情報を受信していなければ設定値を第1の記憶手段に記憶することなく破棄する、画像処理システムが提供される
【0020】
好ましくは、画像形成装置は、第2の記憶手段を備え、制御手段は、許可情報を情報処理装置に送信したことを示す予約情報を第2の記憶手段に記憶し、許可情報を送信した情報処理装置から第1の記憶手段に記憶された設定値の設定の要求を受信した場合には、当該要求に対応する予約情報を第2の記憶手段から削除するように構成されている。
【0021】
好ましくは、要求手段は、第1の記憶手段に記憶された設定値の設定を画像形成装置に要求したときに、第1の記憶手段における設定値の記憶を削除するように構成されている。
【0022】
好ましくは、要求手段は、第1の記憶手段に設定値が設定されていることを報知するように構成されている。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置がジョブを実行中である状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置においてユーザーが設定を変更している状態を含む。
好ましくは、設定値の設定が不可能な状態は、画像形成装置において異常が発生している状態を含む。
好ましくは、第1の記憶手段への設定値の記憶は、情報処理装置において実行されているWebブラウザーアプリケーションプログラムの機能として実行される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのWeb Storage機能を利用することによって記憶される。
さらに好ましくは、設定値はWebブラウザーアプリケーションプログラムのクッキーを利用することによって記憶される。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、情報処理装置は、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態である場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する。これにより、ユーザーは、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態であるときに画像形成装置の設定値を入力したとき、再度、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態であるときに当該設定値を入力ことを必要とされない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本開示に従った情報処理装置を含む画像処理システムにおける処理の一例の概要を説明するための図である。
図2図1に示された処理の一例における他の処理態様を説明するための図である。
図3図1に示された処理の一例における他の処理態様を説明するための図である。
図4】第1の実施の形態の画像処理システムに含まれるパーソナルコンピュータ(PC)端末とMFP(Multi-Functional Peripheral)のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】第1の実施の形態のPC端末において実行される処理のフローチャートである。
図6】第1の実施の形態のPC端末において実行される処理のフローチャートである。
図7】第2の実施の形態の画像処理システムにおける、MFPが新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるときに1台のPC端末にのみ設定値を保存させる仕組みを説明するための図である。
図8】第2の実施の形態の画像処理システムにおける、MFPが新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるときに1台のPC端末にのみ設定値を保存させる仕組みを説明するための図である。
図9】第2の実施の形態の画像処理システムにおける、MFPが新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるときに1台のPC端末にのみ設定値を保存させる仕組みを説明するための図である。
図10】第2の実施の形態のPC端末において実行される処理のフローチャートである。
図11】第2の実施の形態のPC端末において実行される処理のフローチャートである。
図12】第3の実施の形態のMFPにおいて管理されている管理者設定予約キーの管理テーブルの一例を示す図である。
図13】第3の実施の形態のPC端末において実行される、設定値の入力を受け付けるための処理のフローチャートである。
図14】第3の実施の形態のPC端末において実行される、設定値の入力を受け付けるための処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、図面を参照しつつ、情報処理装置の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。
【0026】
[第1の実施の形態]
<画像形成システムにおける処理の概要>
図1は、本開示に従った情報処理装置を含む画像処理システムにおける処理の一例の概要を説明するための図である。図1には、情報処理装置の一実施の形態としてPC端末100と、画像形成装置の一実施の形態であるMFP200とが示されている。PC端末100は、ネットワーク(LAN:Local Area Network)上に接続し、同じくネットワーク上に存在するMFP200と通信する。図1では、「ST01」等のように、画像処理システムにおいて実行される処理が示されている。
【0027】
図1を参照して、画像処理システムでは、PC端末100は、ステップST010で示されるように、MFP200の状態を設定するための情報(設定値)の入力を受け付ける。設定値は、たとえばMFP200が実行できる印刷枚数の上限値、管理者に通知する当該MFP200の状態についての項目、当該通知の頻度等を含む。そして、PC端末100は、ステップST020で示されるように、当該設定値をMFP200に送信して、MFP200に対して当該設定値の設定を要求する。これに応じて、MFP200は、ステップST030で示されるように、PC端末100から送信された設定値をNV−RAM204に設定する。これにより、PC端末100のWebブラウザーに入力された設定内容がMFP200に反映される。
【0028】
図1では、MFP200において設定内容を反映させるための処理を説明するために、MFP200の機能が示されている。MFP200は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバー機能を有する。図1では、サーバー機能を実現する部分がサーバー部251として示されている。MFP200では、サーバー部251が、PC端末100からの要求を受信する。
【0029】
また、MFP200は、当該MFP200の各種の設定値を格納するNV−RAM(Non-Volatile Random-Access Memory)204を含む。MFP200内の各種のハードウェアは、NV−RAM204に格納された設定値を参照して、動作する。
【0030】
そして、MFP200は、NV−RAM204に、入力された設定値を設定(反映)する機能を有する。図1では、当該機能を実現する部分が設定部252として示されている。設定部252は、たとえば、NV−RAM204にサーバー部251が受信された設定値を書き込むことにより、または、NV−RAM204に格納された設定値を受信された設定値に書き換えることにより、受信された設定値をMFP200の設定に反映させる。
【0031】
MFP200の状態が特定の状態である場合、図1とは異なる処理が実行される。より具体的には、PC端末100は、設定値の設定を要求するためにMFP200に対して設定値の設定が可能な状態か否かを問合せ、MFP200が設定値の設定が可能である場合に、設定値の設定を要求する。一方、PC端末100は、MFP200に対して設定値の設定を要求したときに、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態である場合、図1に示された処理の代わりに、図2および図3に示される処理が実行される。図2および図3は、図1に示された処理の一例における他の処理態様を説明するための図である。
【0032】
まず、図2に示されるように、PC端末100は、設定値を入力されると(ステップST010)、MFP200に対して設定値の設定が可能な状態か否かを問い合わせる(ステップST020)。このとき、MFP200は、当該MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態であれば、ステップST110で示されるように、PC端末100に対してその旨を通知する。図2に示された例では、新たな設定値の設定に好ましくない状態の一例として、ジョブが実行中である状態が挙げられている。つまり、ステップST110では、MFP200からPC端末100に、MFP200がジョブの実行中であることが通知されている。
【0033】
当該返信に応じて、PC端末100は、ステップST120で示されるように、上記設定値を保存する。保存には、たとえばWebブラウザーの機能が利用される。また、PC端末100では、Webブラウザーの表示において、入力された設定値がPC端末100に保存されていることが、たとえばアイコン199の表示によって報知される。
【0034】
これ以降の処理は、図3を参照して説明される。
上記のように設定値が保存された状態でPC端末100とMFP200の通信が切断された後、再度MFP200と通信可能な状態となると、PC端末100は、MFP200の状態を取得する。つまり、MFP200は、ステップST210で示されるように、当該MFP200の状態をPC端末100へ通知する。図3では、通知の一例として、MFP200において実行中のジョブがないことが通知される。
【0035】
そして、通知された状態が、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態ではなかった場合、つまり、新たな設定値の設定に好ましい状態である場合には、PC端末100は、ステップST220で示されるように、ステップST120で保存された設定値を呼び出す。そして、PC端末100は、ステップST230で示されるように、再度MFP200に対して、当該設定値の設定を要求する。これに応じて、MFP200は、ステップST030で示されるように、PC端末100から送信された設定値をNV−RAM204に設定する。
【0036】
これにより、当該MFP200において、PC端末100に入力された設定内容が変更される。また、PC端末100では、保存されていた設定値が消去され、Webブラウザーによる図2のアイコン199の表示が終了する。
【0037】
図2および図3を参照して説明されたように、第1の実施の形態では、PC端末100が、ユーザーからの設定値の入力に応じてMFP200の状態を問い合わせたときに、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態であれば、PC端末100は、一旦、当該設定値を当該PC端末100内に格納する。その後、PC端末100は、再度MFP200に対して設定値の設定についての状態を問い合わせる。MFP200は、その状態が新たな設定値の設定に好ましいものになれば、PC端末100に対してその旨を返信する。これに応じて、PC端末100は、MFP200に対して、設定値の設定を要求する。当該要求に応じて、MFP200は、当該設定値を設定する。
【0038】
これにより、ユーザーが設定値を入力した時点ではMFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態であっても、PC端末100は、ユーザーに再度設定値を入力させることなく、確実にMFP200に当該設定値を設定させることができる。なお、PC端末100は、ユーザーからの設定値が入力されたとき、MFP200に対して設定値の設定が可能な状態か否かを問い合わせ、MFP200が設定値の設定が可能である状態であることを条件として、MFP200に対して設定値の設定を要求する。
【0039】
なお、画像処理システムにおいて、「MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態」は、MFP200が設定値の設定が不可能な状態を意味する。当該状態は、たとえば、MFP200がジョブを実行している状態、MFP200に対して設定を変更する操作がなされている状態、MFP200において紙詰まり等の異常が発生している状態、MFP200がPC端末100と通信ができない状態などの、種々の状態を含む。
【0040】
<ハードウェア構成>
図4は、第1の実施の形態の画像処理システムに含まれるPC端末100とMFP200のハードウェア構成の一例を示す図である。以下に、PC端末100とMFP200のそれぞれについて、ハードウェア構成を説明する。
【0041】
(PC端末100)
図4に示されるように、PC端末100は、主な構成要素として、CPU(Central Processing Unit)101と、RAM(Random Access Memory)102と、記憶装置103と、ディスプレイ104と、キーボード/マウス105と、NIC(Network Interface Card)106とを備えている。CPU101と、RAM102と、記憶装置103と、ディスプレイ104と、キーボード/マウス105と、NIC106とは、互いに内部バスで接続されている。
【0042】
CPU101は、PC端末100の全体的な動作を制御するための処理を実行する演算装置の一例である。
【0043】
RAM102は、CPU101における処理実行時のワークエリアとして機能する。
記憶装置103は、CPU101が実行するOS(Operating System)やWebブラウザーアプリケーションなどの各種のプログラムやこれらのプログラムの実行に利用されるデータを含む、各種のデータを保存する。記憶装置103は、たとえば、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリー、メモリーカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリーカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にデータを格納する媒体が挙げられる。また、記憶装置103には、ネットワークを介してダウンロードされたプログラムがインストールされる場合も有り得る。
【0044】
ディスプレイ104は、Webブラウザーなどのプログラムによって生成される画像を表示するための表示装置である。
【0045】
キーボード/マウス105は、Webブラウザー上で設定値を入力するなど、PC端末100に対して情報を入力するための入力装置の一例である。
【0046】
NIC106は、PC端末100がMFP200と情報をやり取りする際の情報送受信装置の一例である。
【0047】
第1の実施の形態では、PC端末100の主な機能は、CPU101がWebブラウザーのプログラムを実行することによって実現される。換言すれば、第1の実施の形態では、Webブラウザーのプログラムを実行するCPU101によって、画像形成装置の設定値の入力を受け付けるための受付手段と、設定値の設定を変更するため、画像形成装置から状態に関する情報を取得する取得手段と、画像形成装置が設定値の設定が不可能な状態である場合に、受付手段が入力を受け付けた設定値を記憶手段に記憶し、その後、画像形成装置が設定値の設定が可能な状態となったときに、記憶手段に記憶した設定値の設定を画像形成装置に要求する要求手段とが構成される。
【0048】
(MFP200)
MFP200は、主な構成要素として、CPU201と、ROM202と、RAM203と、NV−RAM204と、記憶装置205と、NIC206と、操作パネル207と、スキャナー部208と、プリンター部209と、ファクシミリ(FAX)部210とを備えている。CPU201と、ROM202と、RAM203と、NV−RAM204と、記憶装置205と、NIC206と、操作パネル207と、スキャナー部208と、プリンター部209と、FAX部210とは、互いに内部バスで接続されている。
【0049】
CPU201は、MFP200の全体的な動作を制御するための処理を実行する演算装置の一例である。
【0050】
ROM202は、CPU201が実行するプログラムを含む各種のデータを格納する。
RAM203は、CPU201におけるプログラム実行時のワークエリアとして機能する。RAM203は、スキャナー部208で読み取られた画像データ等を一時的に保存する場合もある。
【0051】
NV−RAM204は、不揮発性メモリーであり、MFP200の動作のための設定値が保持される。
【0052】
記憶装置205は、MFP200に登録されている宛先情報やドキュメントなどの各種のデータを保存する。ドキュメントのデータは、ネットワークを介してMFP200に入力される場合もあるし、スキャナー部208で画像が読み取られることによって生成される場合もある。
【0053】
NIC206は、MFP200がPC端末100と情報をやり取りする際の情報送受信装置の一例である。
【0054】
操作パネル207は、コピーの画質または用紙のための設定値、スキャンの送信先(宛先登録)を登録または選択するための情報など、各種の情報の入力を受け付ける。操作パネル207の表面には、たとえばタッチパネルが積層された液晶表示部が設けられている。操作パネル207は、たとえばMFP200における設定内容を表示する。
【0055】
スキャナー部208は、セットされた原稿をスキャンし、原稿の画像データを生成する。スキャナー部208における画像データの生成方法は公知の方法を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
【0056】
プリンター部209は、たとえば電子写真方式により、スキャナー部208で読み取られた画像データや、PC端末100等の外部の情報処理装置から送信されたプリントデータや、FAX部210で受信したFAXデータを、印刷のためのデータに変換し、変換後のデータに基づいて文書等の画像を印刷する装置である。電子写真方式などの画像形成の態様は、公知の技術を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
【0057】
FAX部210は、スキャナー部208で読み取られた画像データを公衆回線経由で外部の機器に転送する。転送の方法は、公知の技術を採用することができるため、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
【0058】
MFP200において、CPU201は、サーバープログラムを実行することによってサーバー部251として機能する。
【0059】
なお、CPU201は、予め定められたプログラムを実行することにより、サーバー部251としての機能とは別に、MFP200自体の動作を制御する。この観点では、CPU201は、MFP200における制御手段として機能する。制御手段としてのCPU201は、プリンター部209およびスキャナー部208等のMFP200内の種々の要素の状態を検出し得る。そして、CPU201は、たとえば、プリンター部209およびスキャナー部208がジョブの実行中であるか、プリンター部209において紙詰まりが発生していないか、操作パネル207においてユーザーがネットワークシステムに管理者としてログインしているか、等を検出し、これにより、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態であるか否かを判断する。
【0060】
MFP200において、サーバー部251は、PC端末100からの問合せ(図2のステップST020)に応じて、制御手段に対して、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるかどうかを問い合わせる。これに応じて、制御手段であるCPU201は、上記のようにMFP200の状態を判断し、サーバー部251に判断結果を通知する。これに応じて、サーバー部251は、PC端末100に対してMFP200の状態を通知する。つまり、MFP200の制御手段は、サーバー部251を介して、PC端末100に対して、MFP200の状態を通知する。
【0061】
制御手段としてのCPU201は、予め定められたプログラムを実行することによって、設定部252としても機能する。
【0062】
<処理の流れ>
次に、図1図3を参照して説明された処理についての、PC端末100での具体的な処理の流れを説明する。図5および図6は、第1の実施の形態のPC端末100において実行される処理のフローチャートである。図5および図6の処理は、たとえばPC端末100のCPU101が、Webブラウザーのアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。なお、第1の実施の形態では、MFP200に設定値を設定するためには、ネットワークシステムに管理者の権限でログインする必要があるとする。
【0063】
PC端末100において実行される処理のうち、図5には、ユーザーが、PC端末100のWebブラウザーで、MFP200の設定値を入力するときに実行される処理が示されている。また、図6には、一旦PC端末100に格納された設定値をMFP200に設定するための処理が示されている。これらのうち、まず図5の処理について説明する。
【0064】
CPU101は、ユーザーの操作に応じて、ステップS701で、MFP200のHTTPサーバー(サーバー部251)にアクセスする。そして、制御はステップS702へ進められる。
【0065】
CPU101は、ステップS702で、管理者パスワードの入力を受け付けることにより、ネットワークシステムに管理者としてのログインを要求する。当該要求は、たとえばMFP200のHTTPサーバーへの管理者パスワードの送信を含む。これに応じて、HTTPサーバーは、送信されたパスワードに基づいて、ログインを許可するか否かを判断し、当該判断の結果をWebブラウザーに通知する。そして、制御はステップS703へ進められる。
【0066】
CPU101は、ステップS703で、MFP200のHTTPサーバーから、管理者としてのログインが成功したことを示す通知を受信するまで制御をステップS703にとどめ、当該通知を受信すると、ステップS704へ制御を進める。なお、CPU101は、HTTPサーバーからログインに失敗したことを示す通知を受信した場合には、図5の処理を終了させてもよい。その場合、ユーザーは、再度管理者パスワードを入力する。制御は、ステップS701から再開される。
【0067】
CPU101は、ステップS704で、ディスプレイ104に、設定値を入力するためのページを表示させる。そして、制御はステップS705に進められる。
【0068】
CPU101は、ステップS705で、ステップS704で表示されたページに対する設定値の入力を受け付け、そして、当該設定値を確定するための操作(たとえば、OKボタンの押下)を受け付ける。これにより、CPU101は、MFP200のサーバー部251に対してMFP200が設定値の設定が可能な状態であるかどうかを問い合わせる。なお、設定値は、たとえばキーボード/マウス105を介して、PC端末100に入力される。
【0069】
CPU101は、ステップS706で、ステップS705における問合せに対する、MFP200のサーバー部251からの、状態の通知を受ける。そして、CPU101は、MFP200からの通知がMFP200がジョブ実行中であるということを示す場合には、ステップS708へ制御を進める。一方、CPU101は、MFP200からの通知がMFP200がジョブ実行中ではないということを示す場合には、ステップS707へ制御を進める。
【0070】
なお、本実施の形態では、「ジョブ実行中」は、MFP200における新たな設定値の設定に好ましくない状態の一例である。つまり、ステップS706では、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態である場合にはステップS708へ制御が進められ、そうではない場合にはステップS707へ制御が進められる。
【0071】
CPU101は、ステップS707で、MFP200に、ステップS705で入力を受け付けた設定値を反映させて、図5の処理を終了させる。なお、MFP200では、NV−RAM204に設定値を書き込むためのプログラムは、たとえばCGI(Common Gateway Interface)プログラムとして記述されている。ステップS707で、CPU101は、HTTPサーバーの所定のURI(Uniform Resource Identifier)にリクエストを送信する。これに応じて、HTTPサーバーは、NV−RAM204に設定値を書き込むための上記のCGIプログラムを起動する。これにより、NV−RAM204にPC端末100から送信された設定値が書き込まれる。
【0072】
MFP200は、NV−RAM204に設定値が書き込まれると、PC端末100に当該設定値の書込みが完了したことを通知してもよい。また、CPU101は、当該通知の受信に応じて、MFP200における設定値の設定を完了したことを示すメッセージをディスプレイ104に表示してもよい。当該表示は、MFP200における設定の内容を示すために、ステップS705で入力された設定値を含んでいてもよい。
【0073】
一方、CPU101は、ステップS708で、ステップS705で入力を受け付けた設定値をたとえば記憶装置103に保存して、図5の処理を終了させる。なお、具体的には、CPU101は、ステップS708で、設定されたページを特定する情報(ページ情報)と当該ページに入力された設定値を特定する情報(設定値情報)とを、設定値として記憶装置103に保存する。
【0074】
ステップS708で保存された設定値は、図6を参照して説明されるように、それ以降でMFP200がジョブを実行しなくなったときに、MFP200に送信される。CPU101は、ステップS708で、MFP200がジョブ実行中であるためにステップS705で入力を受け付けた設定値が未だMFP200で設定されていないこと、当該設定値はPC端末100に格納されていること、および、当該設定値はそれ以降MFP200がジョブを実行していないときにMFP200に送信されることを表わすメッセージをディスプレイ104に表示してもよい。当該表示の代わりに、CPU101は、ステップS708で、ディスプレイ104に、上記設定値の設定が完了したことを表わすメッセージを表示してもよい。
【0075】
次に、図6の処理について説明する。図6には、ステップS708で格納された設定値をMFP200に設定するための処理が示されている。図6の処理は、図5の処理が実行されてから、ユーザーがネットワークシステムからログアウトした後に実行されることが想定される。
【0076】
CPU101は、ステップS801で、MFP200のHTTPサーバー(サーバー部251)にアクセスする。そして、制御はステップS802へ進められる。
【0077】
CPU101は、ステップS802で、MFP200の状態(新たな設定値の設定に好ましくない状態かどうか)を取得する。MFP200の状態の取得は、たとえば、MFP200がCPU101からの問合せに応じて状態を通知することによって実現されてもよいし、MFP200がPC端末100からの問合せの有無に関わらず状態を通知することによって実現されてもよい。そして、制御はステップS803へ進められる。
【0078】
CPU101は、ステップS803で、ステップS802で取得したMFP200の状態が「ジョブ実行中」である場合には、ステップS807へ制御を進める。一方、CPU101は、ステップS802で取得したMFP200の状態が「ジョブ実行中」ではない場合には、ステップS804へ制御を進める。
【0079】
CPU101は、ステップS804で、記憶装置103に設定値(ページ情報および設定値情報)が保存されているかどうかを判断する。なお、PC端末100では、ステップS708(図5参照)で保存された設定値は、後述するステップS806で削除されるまで、記憶装置103に保存される。そして、CPU101は、記憶装置103に設定値が保存されていると判断するとステップS805へ制御を進める。一方、CPU101は、記憶装置103に設定値が保存されていないと判断するとステップS807へ制御を進める。
【0080】
CPU101は、ステップS805で、ステップS707(図5参照)と同様に、MFP200に、記憶装置103に保存された設定値を反映させる。ステップS805では、たとえばCGI処理により、MFP200において設定値が反映される。そして、制御はステップS806へ進められる。
【0081】
CPU101は、ステップS806で、記憶装置103に保存された設定値を削除する。そして、制御はステップS807へ進められる。
【0082】
CPU101は、ステップS807で、MFP200におけるジョブの実行についての状態(実行中のジョブの有無)を取得し、ステップS803で判断の対象となった状態から変更があったかどうかを判断する。そして、CPU101は、変更があると判断するまで制御をステップS807にとどめ、変更があったと判断すると、ステップS802へ制御を戻す。
【0083】
以上説明された図6の処理では、PC端末100は、図5の処理でMFP200のジョブ実行中にPC端末100に保存された設定値を、MFP200がジョブを実行していないことを条件として、MFP200に送信する。なお、図6の処理におけるMFP200への設定値の送信には、PC端末100においてユーザーの特別な操作を必要としない。つまり、PC端末100は、図5の処理で設定値を保存した後、ユーザーがログイン操作を行ない(ステップS801)、これによってネットワークシステムに接続すれば、ユーザーに再度設定値を入力させる等の操作を行なわせることなく、既に保存されている設定値をMFP200に送信する。
【0084】
また、MFP200において設定される設定値をPC端末100で保存しておくため、MFP200において、設定値の設定が可能な状態となった場合のために設定値を記憶しておくための記憶装置を必要としない。
【0085】
<PC端末100における設定値の格納>
第1の実施の形態では、PC端末100のCPU101は、図5のステップS708で、その時点でMFP200に送信できない設定値を、Webブラウザーの機能を利用して記憶装置103に格納する。Webブラウザーは、たとえば「Web Storage」を利用して、設定値を記憶装置103に格納する。「Web Storage」とは、HTML5のローカルキャッシュ機能である。記憶装置103において、Webサーバーのドメインに応じて保存領域が割り当てられ、当該保存領域は、例えば、Web Storageのローカルストレージにより実装され、Webサーバーのドメインごとに、このドメインに対応する設定値を記憶する。
【0086】
なお、CPU101は、上記設定値をWebブラウザーのクッキー(HTTP cookie)を利用して記憶装置103に格納することもできる。「Web Storage」は、クッキーと比較して、格納されたデータの有効期限が設定されず、また、データ量の上限が多く設定できる(クッキーが4KBに対して、Web Storageは5MB)。このため、設定値の格納には、クッキーが利用されるよりも「Web Storage」が利用された方が有利であると言える。ただし、設定値の格納は、上記のようなWebブラウザーの機能を利用するものに限定されない。
【0087】
設定値は、Key-Value型で格納されてもよい。特に、設定値だけでなく当該設定値がどのような設定項目についての設定値であるかを格納する場合には、Key-Value型の格納態様において、“Value”として、設定項目と設定値の双方を格納することができる。たとえば、「設定項目Aの設定値a」を格納する場合、“Key”として「設定1」が格納され、“Value”として「A=a」を格納が格納される。
【0088】
CPU101は、設定値を一時的にPC端末100内に格納していることを、たとえば図2のアイコン199の表示によって報知してもよい。この場合、CPU101は、図5のステップS708において設定値を保存してから、図6のステップS806において設定値が削除されるまで、アイコン199を表示する。
【0089】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の画像処理システムのPC端末100とMFP200は、第1の実施の形態と同様のハードウェア構成を有することができるため、ハードウェア構成についての重複した説明は行なわない。
【0090】
<画像処理システムの概要>
第2の実施の形態の画像処理システムは、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるときに、1台のPC端末100にのみ設定値を保存させる仕組みを有する。図7図9は、第2の実施の形態の画像処理システムにおける当該仕組みを説明するための図である。図7図9を参照して、第2の実施の形態における上記仕組みを説明する。
【0091】
まず図7を参照して、第2の実施の形態の画像処理システムでは、MFP200は、PC端末100から、設定値の設定のための状態の問合せを受けたときに(ステップST020)、後述する管理者設定予約状態ではないが、新たな設定値の設定に好ましくない状態にあれば、これらをPC端末100に通知する(ステップST111,ST110)。
【0092】
これに応じて、PC端末100は、MFP200に「管理者設定予約状態」へ移行することを要求する(ステップST021)。
【0093】
これに応じて、MFP200は、「管理者設定予約状態」に移行し(ステップST112)、PC端末100に「管理者設定予約キー」を送信する(ステップST113)。MFP200では、管理者設定予約状態は、状態の問合せを送信してきたPC端末100(図7の「端末A」)に関連付けられる。
【0094】
PC端末100は、当該PC端末100に、設定値と管理者設定予約キーとを格納する(ステップST121)。
【0095】
次に図8を参照して、MFP200が管理者設定予約状態にあるときに別のPC端末100(図8の「端末B」)がMFP200に設定値の設定のための状態の問合せをすると(ステップST310)、MFP200は、当該MFP200に対して、当該MFP200が端末Aで示されるPC端末100についての管理者設定予約状態であることを通知する(ステップST320)。MFP200が別のPC端末100についての管理者設定予約状態にあることを示す通知を受けると、PC端末100は、入力された設定値を格納することなく、破棄する。
【0096】
次に図9を参照して、MFP200は、当該MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態ではなくなると、そのことをPC端末100に通知する(ステップST210)。図9では、「MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態」の一例として、MFP200がジョブの実行中であることが採用されている。つまり、ステップST210では、MFP200において実行されているジョブが無くなったことを示すことが通知される。
【0097】
ステップST210の通知を受けると、管理者設定予約キーを格納しているPC端末100は、当該管理者設定予約キーと設定値とを呼び出し(ステップST221)、これらをMFP200へ送信する(ステップST231)。
【0098】
これに応じて、MFP200は、ステップST030で示されるように、PC端末100から送信された設定値をNV−RAM204に設定する。これにより、PC端末100のWebブラウザーに入力された設定内容がMFP200に反映される。
【0099】
なお、MFP200に管理者設定予約キーと設定値とを送信した後、PC端末100では管理者設定予約キーが削除される。また、管理者設定予約キーと設定値とを受信すると、MFP200は、当該MFP200の管理者設定予約状態を解除する。
【0100】
<処理の流れ>
図10および図11は、第2の実施の形態のPC端末100において実行される処理のフローチャートである。PC端末100において実行される処理のうち、図10には、ユーザーが、PC端末100のWebブラウザーで、MFP200の設定値を入力するときに実行される処理が示されている。また、図11には、一旦PC端末100に格納された設定値をMFP200に設定するための処理が示されている。これらのうち、まず図10の処理について説明する。なお、図10の処理は、図5の処理の変形例に相当する。
【0101】
図10を参照して、CPU101は、第1の実施の形態で実行したのと同様に、ステップS701〜ステップS704の制御を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS701でサーバーにアクセスし、ステップS702でシステムに管理者としてのログインを試み、ステップS703で管理者としてのログインが成功したかどうかを判断し、そして、当該ログインが成功したと判断するとステップS704へ制御を進める。そして、CPU101は、ディスプレイ104に、設定値を入力するためのページを表示させる。そして、制御はステップS705に進められる。
【0102】
CPU101は、ステップS705で、ステップS704で表示されたページに対する設定値の入力を受け付け、そして、当該設定値を確定するための操作(たとえば、OKボタンの押下)を受け付ける。これにより、CPU101は、MFP200のサーバー部251に対して、設定値の設定のための状態の問合せる情報を送信する。そして、制御はステップS705Aへ進められる。
【0103】
第1の実施の形態では、MFP200は、ステップS705の情報の送信に対して、当該MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態であるかどうかを通知していたのに対し、第2の実施の形態では、MFP200は、当該通知に加え、当該MFP200が管理者設定予約状態にあるかどうかを通知する。
【0104】
より具体的には、CPU101は、ステップS705Aで、MFP200からの通知を解析し、当該MFP200が管理者設定予約状態にあるかどうかを判断する。そして、CPU101は、MFP200が管理者設定予約状態にあると判断するとステップS705Bへ制御を進める。一方、CPU101は、MFP200が管理者設定予約状態ではないと判断するとステップS706へ制御を進める。
【0105】
CPU101は、ステップS705Bで、CPU101が搭載されているPC端末100においてMFP200の管理者設定予約キーが格納されているかどうかを判断する。そして、CPU101は、当該キーが格納されていると判断するとステップS708へ制御を進める。
【0106】
一方、CPU101は、ステップS705Bにおいて、当該CPU101が搭載されているPC端末100において管理者設定予約状態キーが格納されていないと判断するとそのまま制御を終了する。これにより、CPU101は、ステップS705で入力を受け付けた設定値を格納することなく、図10の処理を終了する。この処理は、図8に示された端末Bにおける処理に相当する。つまり、MFP200が管理者設定予約状態ではあるのに、PC端末100に管理者設定予約キーが格納されていないということは、MFP200は他のPC端末100についての管理者設定予約状態であることを意味する。このとき、PC端末100は、入力された設定値を格納することなく破棄する。このとき、CPU101は、所定のメッセージを表示する等して、設定値の破棄を報知してもよい。表示されるメッセージは、たとえば、「入力された設定値は、MFP200に送信されることなく破棄されました。当該設定値の設定には、再度設定値を入力することが必要です。」である。
【0107】
一方、CPU101は、ステップS706では、ステップS705の要求に対して送信された通知の内容を確認する。そして、CPU101は、当該通知が、MFP200がジョブ実行中であるということを示す場合にはステップS706Aへ制御を進め、MFP200がジョブ実行中ではないということを示す場合にはステップS707へ制御を進める。
【0108】
CPU101は、ステップS706Aで、MFP200に対して管理者設定予約状態のリクエストを送信する。これは、図7のステップST021に相当する。そして、図10の制御はステップS706Bへ進められる。MFP200は、当該リクエストに応じて、当該MFP200を管理者設定予約状態に移行させ(図7のステップS112)、PC端末100に管理者設定予約キーを送信する(図7のステップST113)。
【0109】
CPU101は、ステップS706Bで、MFP200から送信された管理者設定予約キーを格納する。そして、制御はステップS708へ進められる。なお、ステップS706Bでは、管理者設定予約キーは、たとえば、第1の実施の形態において設定値が格納されたのと同様に、Webブラウザーの機能を利用して記憶装置103に格納される。
【0110】
CPU101は、ステップS708では、第1の実施の形態と同様に、ステップS705で入力を受け付けた設定値(ページ状態と設定値情報)をたとえば記憶装置103に保存して、図10の処理を終了させる。
【0111】
第2の実施の形態では、PC端末100は、MFP200に、設定値の設定のための状態の問合せをしたときに、当該MFP200が管理者設定予約状態でないがジョブの実行中であれば、MFP200から送信された管理者設定予約キーとステップS705で入力された設定値とを格納する(ステップS705AでNO、ステップS706でYES、ステップS706A、ステップS706B、ステップS708)。
【0112】
また、PC端末100は、MFP200に設定値の設定を要求したときに、当該MFP200が当該PC端末100についての管理者設定予約状態にあるときには、ステップS705で入力された設定値を格納する(ステップS705AでYES、ステップS705BでYES、ステップS708)。
【0113】
一方、CPU101は、MFP200が、管理者設定予約状態ではなく(ステップS705AでNO)、ジョブの実行中でもないと判断すると(ステップS706でNO)、ステップS707で、第1の実施の形態と同様に、MFP200に、記憶装置103に保存された設定値を反映させる。ステップS707では、たとえばCGI処理により、MFP200において設定値が反映される。そして、図10の制御は終了する。
【0114】
次に、図11の処理について説明する。図11には、図10のステップS708で格納された設定値をMFP200に設定するための処理が示されている。図11の処理は、図10の処理が実行されてから、ユーザーがネットワークシステムからログアウトした後に実行されることが想定される。なお、図11の処理は、図6の処理の変形例に相当する。
【0115】
CPU101は、図6の処理と同様にステップS801〜ステップS803の制御を実行する。そして、CPU101は、ステップS803で、ステップS802で取得したMFP200の状態が「ジョブ実行中」ではない場合には、ステップS804Aへ制御を進める。
【0116】
ステップS804Aで、CPU101は、当該CPU101が搭載されているPC端末100に、管理者設定予約キーと設定値(ページ状態と設定値情報)が格納されているかどうかを判断する。そして、CPU101は、それらが格納されていると判断するとステップS804Bへ制御を進め、格納されていないと判断するとステップS807へ制御を進める。
【0117】
ステップS804Bで、CPU101は、MFP200に管理者設定予約キーとともに管理者設定予約状態の解除をリクエストする。これにより、MFP200では管理者設定予約状態が解除される。そして、制御はステップS805へ進められる。
【0118】
ステップS805で、CPU101は、ステップS707(図10参照)と同様に、MFP200に、記憶装置103に保存された設定値を反映させる。そして、制御はステップS806Aへ進められる。
【0119】
ステップS806Aで、CPU101は、当該CPU101が搭載されるPC端末100において格納されていた管理者設定予約キーと設定値(ページ状態と設定値情報)とを削除する。そして、制御はステップS807へ進められる。
【0120】
ステップS807では、CPU101は、MFP200におけるジョブの実行についての状態(実行中のジョブの有無)を取得し、ステップS803で判断の対象となった状態から変更があったかどうかを判断する。そして、CPU101は、変更があると判断するまで制御をステップS807にとどめ、変更があったと判断すると、ステップS802へ制御を戻す。
【0121】
以上図11を参照して説明された処理では、MFP200は、PC端末100から管理者設定予約キーを送信されることにより、当該MFP200の管理者設定予約状態を解除する。そして、PC端末100から当該PC端末100において格納されていた設定値の設定の要求に応じて、当該設定値をMFP200に反映させる。
【0122】
第2の実施の形態では、管理者設定予約キーにより、新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるMFP200に対する設定値を保存できる、唯一のPC端末100が特定される。一方、MFP200が管理者設定予約状態にあるときに管理者設定予約キーを保存していないPC端末100は、MFP200の設定値を保存できない。
【0123】
MFP200において、当該管理者設定予約状態であるか否かを示す情報(たとえば、フラグの値)は、たとえば記憶装置205に格納される。また、管理者設定予約キーは、PC端末100におけるMFP200の設定値の記憶を許可するための情報である、許可情報の一例である。
【0124】
第2の実施の形態のMFP200では、たとえばCPU201によって実現される制御手段によって、当該MFP200の管理者設定予約状態についての状態および管理者設定予約キーの送信が管理される。
【0125】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の画像処理システムのPC端末100とMFP200は、第1の実施の形態と同様のハードウェア構成を有することができるため、ハードウェア構成についての重複した説明は行なわない。
【0126】
<画像処理システムの概要>
第3の実施の形態の画像処理システムでは、第2の実施の形態の画像処理システムのように単一のPC端末100からのみ設定値を受け付ける処理が、MFP200における設定項目ごとに実行される。つまり、MFP200は、設定項目ごとに、PC端末100に管理者設定予約キーを送信する。図12は、第3の実施の形態のMFP200において管理されている管理者設定予約キーの管理テーブルの一例を示す図である。当該管理テーブルは、たとえば記憶装置205に格納される。
【0127】
図12のテーブルには、「Key1」「Key2」…「KeyN」として示されるように、複数の管理者設定予約キーについての情報が登録されている。各管理者設定予約キーには、「予約設定項目1」〜「予約設定項目M」で示されるように、1つ以上のMFP200における設定項目が関連付けられる。たとえば、「Key1」には、3つの設定項目「設定A」「設定B」「設定C」が関連付けられている。また、「Key2」には、2つの設定項目「設定L」「設定M」が関連付けられている。
【0128】
MFP200は、ジョブ実行中に、1台目のPC端末100(端末A)から3つの設定項目「設定A」「設定B」「設定C」についての設定値の設定の要求を受けると、これらの3つの設定項目を1つの管理者設定予約キー(「Key1」)に関連付けて、図12に示されたような管理テーブルに登録する。そして、MFP200は、当該管理者設定予約キーをPC端末100(端末A)に送信する。これにより、端末Aは、3つの設定項目「設定A」「設定B」「設定C」の設定値を管理者設定予約キー(「Key1」)とともに当該端末Aに格納する。なお、端末Aは、MFP200に3つの設定項目「設定A」「設定B」「設定C」を送信するまでは、これらの設定項目の設定値を変更する入力を受け付け、変更後の設定値を当該端末Aに格納する。
【0129】
さらに、MFP200は、ジョブ実行中に、2台目のPC端末100(端末B)から3つの設定項目「設定A」「設定L」「設定M」についての設定値の設定の要求を受けると、既に端末Aに送信した管理者設定予約キー(「Key1」)の対象となっている設定項目「設定A」以外の2つの設定項目「設定L」「設定M」を1つの管理者設定予約キー(「Key2」)に関連付けて、図12に示されたような管理テーブルに登録する。そして、MFP200は、当該管理者設定予約キーをPC端末100(端末B)に送信する。これにより、端末Bは、設定項目「設定A」については入力された設定値を削除し、残りの2つの設定項目「設定L」「設定M」の設定値を管理者設定予約キー(「Key2」)とともに当該端末Bに格納する。なお、端末Bは、MFP200に2つの設定項目「設定L」「設定M」を送信するまでは、これらの設定項目の設定値を変更する入力を受け付け、変更後の設定値を当該端末Bに格納する。
【0130】
<処理の流れ>
図13および図14は、PC端末100において実行される、設定値の入力を受け付けるための処理のフローチャートである。
【0131】
まず図13を参照して、CPU101は、第1の実施の形態の図5の処理において実行したのと同様に、ステップS701〜ステップS704の制御を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS701でサーバーにアクセスし、ステップS702でシステムに管理者としてのログインを試み、ステップS703で管理者としてのログインが成功したかどうかを判断し、そして、当該ログインが成功したと判断するとステップS704へ制御を進める。そして、CPU101は、ディスプレイ104に、設定値を入力するためのページを表示させる。そして、制御はステップS705Aに進められる。
【0132】
CPU101は、ステップS705Aで、ステップS704で表示されたページに対する設定値の入力を受け付け、そして、当該設定値を確定するための操作(たとえば、OKボタンの押下)を受け付ける。そして、制御はステップS711へ進められる。
【0133】
CPU101は、ステップS711で、当該CPU101が搭載されているPC端末100に管理者設定予約キーが格納されているか否かを判断する。そして、CPU101は、当該キーが格納されていると判断するとステップS712へ制御を進め、当該キーが格納されていないと判断するとステップS718(図14)へ制御を進める。
【0134】
ステップS712で、CPU101は、ステップS705で設定値の入力を受け付けた設定項目について、当該CPU101が搭載されているPC端末100に設定値が格納されているかどうかを判断する。そして、CPU101は、そのような設定値が格納されていると判断するとステップS713へ制御を進め、そのような設定値が格納されていないと判断するとステップS714へ制御を進める。
【0135】
ステップS713で、CPU101は、既に格納されている設定値をステップS705で入力を受け付けた設定値に更新する。そして、図13の処理を終了する。これにより、たとえば、PC端末100は、「設定A」についての管理者設定予約キーと「設定A」についての設定値とを格納している場合、新たに「設定A」についての設定値の入力を受け付けたときには、当該PC端末100内に格納されている「設定A」についての設定値を新たに入力された設定値で更新する。
【0136】
ステップS714で、CPU101は、MFP200における図12に示されたような管理テーブルにアクセスする。そして、制御はステップS715へ進められる。
【0137】
ステップS715で、CPU101は、上記管理テーブルにおいて、ステップS705で設定値の入力を受け付けた設定項目について、既に管理者設定予約キーが設定されているかどうかを判断する。そして、CPU101は、当該設定項目について既に管理者設定予約キーが設定されていると判断すると(ステップS715でYES)、そのまま図13の処理を終了する。つまり、ステップS705において設定値の入力を受け付けた設定項目について、既に他のPC端末100に対して管理者設定予約キーが設定されている場合には、CPU101は、当該設定値を格納することなく、図13の処理を終了する。このとき、CPU101は、入力された設定値が格納されることなく削除されることを報知するメッセージをディスプレイ104に表示してもよい。当該メッセージは、たとえば「入力された設定値は、他の管理者が既に設定を予約している項目に該当するため、設定できません。」である。
【0138】
一方、ステップS715で、CPU101は、上記管理テーブルにおいて上記設定項目についてまだ管理者設定予約キーが設定されていないと判断すると(ステップS715でNO)、ステップS716へ制御を進める。
【0139】
ステップS716で、CPU101は、MFP200に対して、当該設定項目についての管理者設定予約キーの送信を要求する。そして、制御はステップS717へ進められる。
【0140】
ステップS716の要求に応じて、MFP200は、当該設定項目に関連付けられた管理者設定予約キーを生成し、当該キーを上記管理テーブルに登録し、そして、当該キーをPC端末100に送信する。
【0141】
ステップS717で、CPU101は、MFP200から送信された管理者設定予約キーを受信し、当該キーをステップS705で入力を受け付けた設定値とともにPC端末100に格納する。ステップS717における情報の格納は、たとえばWebブラウザーの機能(たとえば、Web Storage)によって実現される。そして、図13の処理は終了する。
【0142】
図14を参照して、ステップS718で、CPU101は、MFP200における図12に示されたような管理テーブルにアクセスする。そして、制御はステップS719へ進められる。
【0143】
ステップS719で、CPU101は、上記管理テーブルにおいて、ステップS705で設定値の入力を受け付けた設定項目について、既に管理者設定予約キーが設定されているかどうかを判断する。そして、CPU101は、当該設定項目について既に管理者設定予約キーが設定されていると判断すると(ステップS719でYES)、そのまま図13の処理を終了する。つまり、ステップS705において設定値の入力を受け付けた設定項目について、既に他のPC端末100に対して管理者設定予約キーが設定されている場合には、CPU101は、ステップS715と同様に、当該設定値を格納することなく、図13の処理を終了する。
【0144】
一方、ステップS719で、CPU101は、上記管理テーブルにおいて上記設定項目についてまだ管理者設定予約キーが設定されていないと判断すると(ステップS719でNO)、ステップS720へ制御を進める。
【0145】
ステップS720で、CPU101は、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるかどうかを判断する。なお、CPU101は、ステップS705Aで、MFP200に、当該MFP200の状態の通知を要求する。これに応じて、MFP200は、PC端末100に、当該MFP200の状態を通知する。ステップS720では、CPU101は、当該通知に基づいて、上記判断を実行する。そして、CPU101は、MFP200が新たな設定値の設定に好ましくない状態(たとえば、MFP200において実行中のジョブがある)にあると判断するとステップS722へ制御を進め、MFP200が新たな設定値の設定に好ましい状態(たとえば、MFP200において実行中のジョブがない)にあると判断するとステップS721へ制御を進める。
【0146】
ステップS721で、CPU101は、ステップS705で入力を受け付けた設定値の設定をMFP200に反映させる。これにより、図13および図14の処理が終了する。なお、ステップS721の制御は、たとえばCGI処理によって実現される。
【0147】
ステップS722で、CPU101は、MFP200に対して、ステップS705で設定値の入力を受け付けた設定項目についての管理者設定予約キーの送信を要求する。そして、制御はステップS723へ進められる。
【0148】
ステップS722の要求に応じて、MFP200は、当該設定項目に関連付けられた管理者設定予約キーを生成し、当該キーを上記管理テーブルに登録し、そして、当該キーをPC端末100に送信する。
【0149】
ステップS723で、CPU101は、MFP200から送信された管理者設定予約キーを受信し、当該キーをステップS705で入力を受け付けた設定値とともにPC端末100に格納する。ステップS717における情報の格納は、たとえばWebブラウザーの機能(たとえば、Web Storage)によって実現される。これにより、図13および図14の処理は終了する。
【0150】
第3の実施の形態では、CPU101は、図13および図14の処理の終了後、再度、図11を参照して説明されたような処理が実行される。つまり、PC端末100において格納された管理者設定予約キーおよび設定値は、MFP200が新たな設定値の設定に好ましい状態となったときに、MFP200に送信される。これにより、MFP200において当該設定値が設定される。また、管理テーブルから当該管理者設定予約キーの情報が削除される。そして、PC端末100において、当該管理者設定予約キーおよび設定値が削除される。
【0151】
第3の実施の形態では、管理者設定予約キーにより、新たな設定値の設定に好ましくない状態にあるMFP200に対して、設定項目ごとに、設定値を保存できる唯一のPC端末100が特定される。一方、MFP200が管理者設定予約状態にあるときにある設定項目についての管理者設定予約キーを保存していないとき、PC端末100は、当該設定項目について、MFP200に設定値の設定を要求できない状態にあることになる。
【0152】
図13および図14の処理では、CPU101は、ステップS714およびステップS718でMFP200に格納されている管理テーブルにアクセスし、ステップS715およびステップS719の判断を行なった。これらの制御の代わりに、CPU101は、MFP200に対して当該判断を要求してもよい。この場合、CPU101は、ステップS705において設定値を入力された設定項目をMFP200に送信し、管理テーブルにおいて当該設定項目に関連付けられた管理者設定予約キーが設定されているかどうかを問い合わせてもよい。MFP200は、当該問合せに対して、管理テーブルにそのような管理者設定予約キーが設定されているかどうかを判断し、その結果をPC端末100に送信する。そして、CPU101は、ステップS715およびステップS719の判断の結果に代わりに、MFP200から送信された結果に基づいて、制御を進める。
【0153】
今回開示された各実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0154】
100 PC端末、101,201 CPU、104 ディスプレイ、105 マウス、199 アイコン、200 MFP、202 ROM、207 操作パネル、208 スキャナー部、209 プリンター部、210 FAX部、251 サーバー部、252 設定部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14