特許第6248940号(P6248940)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6248940
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】携帯端末装置
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20171211BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20171211BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   H04M1/02 C
   H05K5/03 C
   H05K5/02 V
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-541905(P2014-541905)
(86)(22)【出願日】2013年6月13日
(86)【国際出願番号】JP2013003727
(87)【国際公開番号】WO2014061177
(87)【国際公開日】20140424
【審査請求日】2016年5月13日
(31)【優先権主張番号】特願2012-230555(P2012-230555)
(32)【優先日】2012年10月18日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】道野 僚太
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/008420(WO,A1)
【文献】 特開2012−114739(JP,A)
【文献】 特開2009−157195(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M1/02
H05K5/02
H05K5/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフレームを備える第1の筐体と、
第2のフレームを備える第2の筐体と、
前記第1のフレームと前記第2のフレームとを回動軸を中心に連結するヒンジと、を備え、
前記第1および第2の筐体には入力部が設けられており、
前記第1の筐体は前記入力部として前記第1の筐体の主面に第1のタッチパネルを備え、
前記第2の筐体は前記入力部として前記第2の筐体の主面に第2のタッチパネルを備え、
前記第1のフレームは前記回動軸方向の両端側に前記回動軸から離れる方向に延びる第1の支持部材を有するとともに、前記第1の支持部材よりも前記回動軸方向の中央部側に第3の支持部材を備え、
前記第2のフレームは前記回動軸方向の両端側に前記回動軸から離れる方向に延びる第2の支持部材を有するとともに、前記第2の支持部材よりも前記回動軸方向の中央部側に第4の支持部材を備え、
前記ヒンジは、前記第1および第2のフレームの前記回動軸方向の両端側であって、前記第1および第2の支持部材、および、前記第1および第2のタッチパネルよりも前記回動軸方向の外側にそれぞれ設けられており、前記第1および第2の筐体が所定の角度を成す際に前記入力部に作用する応力と反対の方向にトルクを発生させる、
携帯端末装置。
【請求項2】
前記第1の支持部材の各々は、前記第1の筐体を平面視した際に前記第1のタッチパネルの前記回動軸方向の両側に配置されており、
前記第2の支持部材の各々は、前記第2の筐体を平面視した際に前記第2のタッチパネルの前記回動軸方向の両側に配置されている、
請求項に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記第1のフレームは前記第1の支持部材を含む枠状であり、
前記第2のフレームは前記第2の支持部材を含む枠状であり、
前記第1のフレームは、前記第1の筐体を平面視した際に前記第1のタッチパネルの周囲に配置されており、
前記第2のフレームは、前記第2の筐体を平面視した際に前記第2のタッチパネルの周囲に配置されている、
請求項に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記第1の筐体にはアンテナが設けられており、
前記アンテナは前記第1のフレームの前記回動軸方向の外側に配置されている、
請求項1乃至のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記第1のフレームのうち前記アンテナが配置されている位置に最も近い辺に対応する支持部材が樹脂材料で構成されている、請求項に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記ヒンジが発生させるトルクは、前記第1および第2の筐体の自重に対抗するためのトルクと、前記入力部に作用する応力に対抗するための応力との和である、請求項1乃至のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記ヒンジは、前記第1の筐体の主面と前記第2の筐体の主面とが略同一面となる第1の状態と、前記第1の筐体の主面と前記第2の筐体の主面とがそれぞれ外側に向いている第2の状態となるように前記第1および第2の筐体を連結しており、
前記第1の筐体の主面と前記第2の筐体の主面とが略同一面である場合に、前記第1および第2のタッチパネルに作用する応力と反対の方向にトルクを発生させる、
請求項乃至のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記ヒンジは、前記第1および第2の筐体が互いに0〜360度の範囲で回動可能に構成されており、
前記第1の筐体の主面と前記第2の筐体の主面とが略同一面である場合に、前記第1および第2のタッチパネルに作用する応力と反対の方向にトルクを発生させる、
請求項乃至のいずれか一項に記載の携帯端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置に関し、特に折り畳み可能な携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やスマートフォンなどの携帯端末装置が普及している。特に、携帯電話においては、折り畳み式の端末が広く普及している。また、スマートフォンにおいても、折り畳み可能な端末が提案されている。
【0003】
特許文献1には、本体ユニットに対して展開操作された送話器ユニットに過大な外力が負荷された場合にもヒンジ機構の破損を防止しかつ正確なダイヤル操作を行うことが可能な携帯端末装置に関する技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、重量バランスやデザインを考慮した2つの画面を有する電子機器に関する技術が開示されている。特許文献2に開示されている電子機器は、ディスプレイパネルを表面に有する第1の本体部と、ディスプレイパネルを表面に有する第2の本体部と、第1および第2の本体部をつないだヒンジ機構と、を有する。そして、2つの画面の並び方向に延びた電子機器の中心線に対して線対称な位置に2つの操作ボタンが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−317027号公報
【特許文献2】特開2011−248403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
折り畳み式の携帯端末装置では、例えば2つの筐体がヒンジを用いて回動軸を中心に連結されている。ヒンジを用いて2つの筐体を連結することで、2つの筐体が互いに並んでいる開状態と、2つの筐体が互いに重畳している閉状態となるように構成することができる。このように、携帯端末装置がとりうる状態を複数とすることで、携帯端末装置の利便性を向上させることができる。
【0007】
しかしながら、例えば、携帯端末装置の状態が開状態である場合にユーザが携帯端末装置の入力部(例えば、タッチパネル)を操作すると、入力部に応力が作用し携帯端末装置の操作が安定しない場合がある。
【0008】
上記課題に鑑み本発明の目的は、2つの筐体を含む携帯端末装置の操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明にかかる携帯端末装置は、第1のフレームを備える第1の筐体と、第2のフレームを備える第2の筐体と、前記第1のフレームと前記第2のフレームとを回動軸を中心に連結するヒンジと、を備え、前記第1および第2の筐体の少なくとも一方には入力部が設けられており、前記第1のフレームは前記回動軸から離れる方向に延びる第1の支持部材を有し、前記第2のフレームは前記回動軸から離れる方向に延びる第2の支持部材を有し、前記ヒンジは、前記第1および第2の筐体が所定の角度を成す際に前記入力部に作用する応力と反対の方向にトルクを発生させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、2つの筐体を含む携帯端末装置の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態にかかる携帯端末装置を示す斜視図である(開状態)。
図2】実施の形態にかかる携帯端末装置を示す斜視図である(閉状態)。
図3】実施の形態にかかる携帯端末装置を示す分解斜視図である。
図4】実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの位置を示す上面図である。
図5】実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの他の例を示す図である。
図6】実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの他の例を示す図である。
図7】実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの他の例を示す図である。
図8】実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの他の例を示す図である。
図9図8に示すフレームのヒンジ部分を拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる携帯端末装置を示す斜視図である。図1に示すように、本実施の形態にかかる携帯端末装置1は、筐体A(第1の筐体)10と筐体B(第2の筐体)20とを備える。
【0013】
筐体A(10)は、表示部11と筐体本体13とを備える。表示部11は、例えば液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等を備える。更に、表示部11は入力部としてタッチパネル12を備える。同様に、筐体B(20)は、表示部21と筐体本体23とを備える。表示部21は、例えば液晶パネルや有機ELパネル等を備える。更に、表示部21は入力部としてタッチパネル22を備える。
【0014】
なお、以下では、筐体A(10)および筐体B(20)が入力部としてタッチパネル12、22を備える場合を例として説明するが、入力部は、例えば筐体A(10)および筐体B(20)の主面(表示部11、21側の面)に設けられた他の入力手段(ボタン等)であってもよい。また、入力部は筐体A(10)および筐体B(20)の少なくとも一方に設けられていればよく、必ずしも筐体A(10)および筐体B(20)の両方に設けられている必要はない。
【0015】
本実施の形態にかかる携帯端末装置1は、筐体A(10)と筐体B(20)とが回動軸50を中心に開閉可能に構成されている。図1に示すように、開状態(第1の状態)のとき、筐体A(10)と筐体B(20)は、筐体A(10)の主面(表示部11側の面)と筐体B(20)の主面(表示部21側の面)とが略同一面となるように配置される。また、図2に示すように、閉状態(第2の状態)のとき、筐体A(10)と筐体B(20)は、筐体A(10)の表示部11側の面と筐体B(20)の表示部21側の面とがそれぞれ外側を向くように配置される。換言すると、閉状態のとき、筐体A(10)の背面と筐体B(20)の背面とが互いに向き合うように配置される。
【0016】
このように、筐体A(10)と筐体B(20)は、相対的に0〜180°の範囲で回動可能に構成されている。例えば、筐体B(20)を基準とした場合、筐体A(10)は筐体B(20)に対して0°(図2に示す閉状態)から180°(図1に示す開状態)の範囲で回動する。なお、本実施の形態では、筐体A(10)と筐体B(20)とが相対的に0〜180°の範囲で回動する場合について説明するが、例えば、筐体A(10)と筐体B(20)とが相対的に0〜360°の範囲で回動するように構成してもよい。この場合は、上記で説明した閉状態以外にも、閉状態として筐体A(10)の表示部11と筐体B(20)の表示部21とが互いに向き合う状態をとることができる。
【0017】
図3は、本実施の形態にかかる携帯端末装置を示す分解斜視図である。図4は、本実施の形態にかかる携帯端末装置が備えるフレームの位置を示す上面図である。図3に示すように、筐体A(10)はフレーム30(第1のフレーム)を備える。フレーム30は筐体本体13と表示部11との間に配置されており、筐体本体13を囲むように配置されている。同様に、筐体B(20)はフレーム40(第2のフレーム)を備える。フレーム40は筐体本体23と表示部21との間に配置されており、筐体本体23を囲むように配置されている。
【0018】
図3図4に示すように、フレーム30は支持部材31〜34を備える。支持部材31は、回動軸50と平行に配置されている。支持部材32、33(第1の支持部材)は、回動軸50から離れる方向(つまり、回動軸50と垂直な方向)に延びるように配置されている。支持部材34は、回動軸50と平行で、且つ支持部材32、33と連結するように配置されている。つまり、フレーム30は支持部材31〜34を含む枠状である。
【0019】
フレーム40は支持部材41〜44を備える。支持部材41は、回動軸50と平行に配置されている。支持部材42、43(第2の支持部材)は、回動軸50から離れる方向(つまり、回動軸50と垂直な方向)に延びるように配置されている。支持部材44は、回動軸50と平行で、且つ支持部材42、43と連結するように配置されている。つまり、フレーム40は支持部材41〜44を含む枠状である。フレーム30、40は、例えば金属材料などの高剛性を有する材料で構成することが好ましい。
【0020】
タッチパネル12(表示部11)は、筐体A(10)を平面視した際にフレーム30と重畳するように配置されている。換言すると、筐体A(10)を平面視した際に、枠状のフレーム30がタッチパネル12の周囲に配置される。同様に、タッチパネル22(表示部21)は、筐体B(20)を平面視した際にフレーム40と重畳するように配置されている。換言すると、筐体B(20)を平面視した際に、枠状のフレーム40がタッチパネル22の周囲に配置される。このように、タッチパネル12、22とフレーム30、40とを重畳するように配置することで、ユーザの操作によってタッチパネル12、22に応力が作用した場合であっても、タッチパネル12、22に作用する応力をフレーム30、40で受け止めることができる。
【0021】
フレーム30およびフレーム40は、ヒンジ51、52を用いて回動軸50を中心に回動可能に連結されている。例えば、ヒンジ51は、支持部材31と支持部材41とを連結している。このとき、ヒンジ51は、支持部材32、42よりも回動軸50の方向外側に設けられている。また、ヒンジ52は、支持部材33、43よりも回動軸50の方向外側に設けられている。換言すると、ヒンジ51、52は、表示部11、21の回動軸方向の外側にそれぞれ設けられている。このようにヒンジ51、52を配置することで、携帯端末装置1を開状態で使用した際に、表示部11と表示部21との間隔を狭くすることができる。
【0022】
また、ヒンジ51、52は、筐体A(10)および筐体B(20)が所定の角度を成す際に、筐体A(10)および筐体B(20)が当該所定の角度を保持するように構成されている。例えば、ヒンジ51、52は、筐体A(10)および筐体B(20)が開状態および閉状態を保持するように構成されている。
【0023】
更に、本実施の形態にかかる携帯端末装置1では、ヒンジ51、52は、筐体A(10)および筐体B(20)が所定の角度を成す際にタッチパネル12、22に作用する応力と反対の方向にトルクが発生するように構成されている。ここで、ヒンジ51、52は略同一のトルクを発生するように構成することが好ましい。
【0024】
例えば、図1に示すように、開状態で携帯端末装置1を使用した場合、ユーザがタッチパネル12を操作すると、筐体A(10)には矢印5に示す方向に応力が作用する。また、ユーザがタッチパネル22を操作すると、筐体B(20)には矢印6に示す方向に応力が作用する。この応力が作用する方向(矢印5、6)は、携帯端末装置1が開状態から閉状態になる際に作用する力と同一の方向であるため、矢印5、6の方向に応力が働くと携帯端末装置1が開状態から閉状態になろうとする。このため、携帯端末装置の操作が安定しない場合があった。
【0025】
そこで、本実施の形態にかかる携帯端末装置1では、ヒンジ51、52が矢印5、6に示す方向と反対の方向にトルクを発生するように構成している。つまり、タッチパネル12、22の操作により生じる応力に対抗する反作用力が筐体A(10)および筐体B(20)に働くように、ヒンジ51、52を構成している。例えば、ヒンジ51、52が発生させるトルクは、筐体A(10)および筐体B(20)が開状態を保持するのに必要なトルク(つまり、筐体A(10)および筐体B(20)の自重に対抗するトルク)と、タッチパネル12、22の操作により生じる応力に対抗するためのトルクとの和である。
【0026】
ここで、タッチパネル12、22の操作により生じる応力に対抗するためのトルクは任意に設定することができる。例えば、このトルクの設定値を大きくするにつれて、タッチパネル12、22の操作によって携帯端末装置1が開状態から閉状態になりにくくすることができる。しかし、このトルクの設定値を大きくし過ぎると、携帯端末装置1を開状態から閉状態にする際に大きな力が必要となり、携帯端末装置1の操作性が低下する。一方、このトルクの設定値が小さ過ぎると、タッチパネル12、22の操作によって携帯端末装置1が容易に開状態から閉状態になるため、携帯端末装置1の操作性が低下する。よってこのトルクの設定値は、上記点を考慮して最適な値に設定することが好ましい。
【0027】
更に本実施の形態にかかる携帯端末装置1では、ヒンジ51、52を用いてフレーム30、40を連結した一体構造としているので、面積の広いタッチパネル12、22のどこを操作しても、ぐらつきがなく安定した操作感を実現することができる。特に、ヒンジ51、52から離れた場所を操作した場合は筐体を変形させようとする力が働くが、フレーム30、40およびヒンジ51、52を一体構造とすることで、筐体の剛性を向上させることができ、筐体の変形を抑制することができる。よって、タッチパネル12、22のどこを操作しても安定した操作感を実現することができる。
【0028】
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、2つの筐体を含む携帯端末装置の操作性を向上させることができる。
【0029】
更に、本実施の形態にかかる携帯端末装置1では、図4に示すように、筐体A(10)のアンテナ領域15、16、筐体B(20)のアンテナ領域25、26の少なくとも一つのアンテナ領域にアンテナを設けてもよい。つまり、フレーム30、40の回動軸50の方向の外側にアンテナを配置してもよい。このようにアンテナを配置することで、フレームを金属材料で構成した場合であっても、アンテナで受信する電波が遮蔽されることを抑制することができる。
【0030】
このとき、フレーム30を構成する支持部材32、33およびフレーム40を構成する支持部材42、43のうち、アンテナが配置されている位置に最も近い辺に対応する支持部材を樹脂材料等の電波を透過する材料で構成してもよい。このような構成とすることで、フレーム30、40を全て金属材料で構成した場合よりもアンテナへのフレームの影響を低減することができる。
【0031】
また、本実施の形態にかかる携帯端末装置では、図5に示すように、フレーム30aを支持部材31〜35を用いて構成し、フレーム40aを支持部材41〜45を用いて構成してもよい。すなわち、図4に示したフレーム30の支持部材32、33よりも回動軸方向の中央部側に支持部材35(第3の支持部材)を更に設けてフレーム30aとしてもよい。同様に、フレーム40の支持部材42、43よりも回動軸方向の中央部側に支持部材45(第4の支持部材)を更に設けてフレーム40aとしてもよい。このような構成とすることで、フレーム30、40の強度を向上させることができる。
【0032】
また、本実施の形態にかかる携帯端末装置では、図6に示すように、フレーム30bを支持部材31〜33を用いて構成し、フレーム40bを支持部材41〜43を用いて構成してもよい。すなわち、図4に示したフレーム30、40の支持部材34、44を省略してもよい。この場合は、図4の場合と比べてフレーム30、40を構成する支持部材の数を少なくすることができ、材料のコストを削減することができる。
【0033】
このとき、フレーム30bの支持部材32、33の各々は、筐体A(10)を平面視した際にタッチパネル12の回動軸方向の両側に配置されている。また、フレーム40bの支持部材42、43の各々は、筐体B(20)を平面視した際にタッチパネル22の回動軸方向の両側に配置されている。ここで、タッチパネル12、22の操作により生じる応力は、主に支持部材32、33および支持部材42、43で受けることができるので、支持部材34、44を省略したことによるフレーム30、40の強度への影響は小さいといえる。
【0034】
また、本実施の形態にかかる携帯端末装置では、図7に示すように、フレーム30cを支持部材31〜33、35を用いて構成し、フレーム40cを支持部材41〜43、45を用いて構成してもよい。すなわち、図6に示したフレーム30bに支持部材35を更に設けてフレーム30cとしてもよい。同様に、フレーム40bに支持部材45を更に設けてフレーム40cとしてもよい。このような構成とすることで、タッチパネル12、22の操作により生じる応力に対するフレーム30c、40cの強度を向上させることができる。
【0035】
また、本実施の形態にかかる携帯端末装置では、図8に示すように、フレーム60を板状部材61(第1の板状部材)および支持部材62〜65を用いて構成し、フレーム70を板状部材71(第2の板状部材)および支持部材72〜75を用いて構成してもよい。つまり、板状部材61の周囲に支持部材62〜65を枠状に配置することでフレーム60を構成し、板状部材71の周囲に支持部材72〜75を枠状に配置することでフレーム70を構成してもよい。このとき、支持部材の一部(例えば、支持部材65、75)は、板状部材61、71の周囲を折り曲げることで形成してもよい。
【0036】
この場合も、フレーム60およびフレーム70は、ヒンジ80_1、80_2を用いて回動軸を中心に回動可能に連結されている。ヒンジ80_1は、支持部材63、73よりも回動軸方向外側に設けられている。また、ヒンジ80_2は、支持部材64、74よりも回動軸方向外側に設けられている。
【0037】
図9は、図8に示すフレームのヒンジ80_1の部分を拡大した図である。図9に示すように、ヒンジ80_1は、ヒンジ本体81と固定部82、83とを備える。そして、ヒンジ80_1の一方の固定部82は、ネジ84を用いてフレーム60に固定されている。また、ヒンジ80_2の他方の固定部83は、ネジ85を用いてフレーム70に固定されている。なお、ヒンジ80_2の構成についてもヒンジ80_1の場合と同様である。
【0038】
このように、フレーム60、70に板状部材61、71を設けることで、フレーム60、70の強度を向上させることができる。
【0039】
なお、上記で説明した実施の形態では各々のフレームを連結するヒンジが2つの場合を例として説明したが、各々のフレームを連結するヒンジの数は3つ以上であってもよい。
【0040】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0041】
この出願は、2012年10月18日に出願された日本出願特願2012−230555を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0042】
1 携帯端末装置
10 筐体
11 表示部
12 タッチパネル
13 筐体本体
15、16 アンテナ領域
20 筐体
21 表示部
22 タッチパネル
23 筐体本体
25、26 アンテナ領域
30 フレーム
31、32、33、34、35 支持部材
40 フレーム
41、42、43、44、45 支持部材
50 回動軸
51、52 ヒンジ
60 フレーム
61 板状部材
62、63、64、65 支持部材
70 フレーム
71 板状部材
72、73、74、75 支持部材
80_1、80_2 ヒンジ
82、83 固定部材
84、85 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9