【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本願発明の分離方法は、
混合された状態にある、
少なくとも1つの略平面を有する形状のワークと
略球形のメディアを分離するための分離方法であって、
回転板の上面の回転中心付近に、前記ワークと前記メディアの混合物を供給し、
前記回転板を回転させて、前記回転板の上面の前記ワークを前記回転板の回転方向に移動させるとともに、前記ワークと前記メディアを、
前記回転板に伴って回転することがない分離ガイドによって、回転方向を円周方向とする円の半径方向に移動させ、
前記分離ガイドによりガイドされて前記ガイドの末端に移動
することによって前記ワークの列が形成され、形成された前記ワークの列に押し出される形で前記メディアが分離し、
前記回転板の上面側領域とその外側領域とを仕切る外周壁に設けられた第1の開口部から前記メディアを放出し、
前記回転板に伴って回転することがない取り出し用ガイドによって、前記回転板の前記外周壁に設けられ、前記第1の開口部よりも、前記回転板の前記回転方向の前方に位置する第2の開口部
へと前記ワークを移動させて前記ワークを取り出すこと
を特徴としている。
【0012】
また、本発明の分離方法においては、複数の前記分離ガイドを備えるとともに、複数の前記分離ガイドは、前記回転方向および前記半径方向に位置をずらして配設され、
複数の前記分離ガイドにより規制された経路で各分離ガイドの末端まで移動した前記ワークと前記メディアは、各分離ガイドの末端で分離され、
前記回転方向の後方の分離ガイドの末端で分離されなかった前記ワークと前記メディアは、回転方向における1つ前方の分離ガイドに移動して当該分離ガイドの末端で分離されるように構成されていることが好ましい。
【0013】
複数の分離ガイドを備え、回転方向の後方の分離ガイドの末端で分離されなかったワークとメディアが、回転方向における1つ前方の分離ガイドに移動して当該分離ガイドの末端で分離されるように構成することにより、ワークとメディアをさらに確実に分離することが可能になる。
【0014】
また、複数の前記分離ガイドのうち、他の分離ガイドよりも前記半径方向における外側に位置する分離ガイドは、前記ワークをガイドする面の、回転方向を円周方向とする円の法線に対する角度が、前記半径方向における内側に位置する分離ガイドの法線に対する角度よりも大きな角度を有し、
前記ワークとメディアは順次複数の分離ガイドによって移動を規制されながら、複数の分離ガイドの末端で前記ワークと前記メディアが分離されるように構成されていることが好ましい。
【0015】
上述のように、複数の分離ガイドのうち、他の分離ガイドよりも半径方向における外側に位置する分離ガイドが、そのガイド面の、上記法線に対する角度が、半径方向における内側に位置する分離ガイドの法線に対する角度よりも大きい分離ガイドを含むようにした場合、ワークとメディアをより確実に分離することが可能になる。
【0016】
また、前記回転板の前記上面は、水平方向に対して傾斜しており、前記回転板の前記上面の傾斜によって前記メディアを転がすことにより、前記ワークと前記メディアの分離を補助するように構成されていることが好ましい。
【0017】
上述のように、回転板の上面を、水平方向に対して傾斜させた場合、上面の傾斜によってメディアを転がすことにより、ワークとメディアの分離を補助することが可能になり、さらに効率よくワークとメディアを分離することができる。
【0018】
また、前記回転板が平板状であり、前記回転板の回転軸が前記回転板の前記上面に垂直であるとともに、前記回転軸が鉛直方向に対して所定の角度を持つことにより、前記回転板の前記上面が水平方向に対して傾斜を有し、
前記回転板の前記上面の傾斜によって前記メディアを転がすことにより前記ワークと前記メディアの分離を補助するように構成されていることが好ましい。
【0019】
上述のように、平板状の回転板の回転軸が、回転板の上面に垂直で、かつ、鉛直方向に対して所定の角度を持つことで、回転板の上面が水平方向に対して傾斜した構成とした場合、傾斜によってメディアを転がすことによりワークとメディアの分離を補助することが可能になり、ワークとメディアをさらに効率よく分離することができる。
【0020】
また、前記第1の開口部に最も近い前記分離ガイドは、その末端が前記回転軸の中心から傾斜方向に引いた線より回転方向の前方に位置し、
前記第1の開口部に最も近い前記分離ガイドの末端で前記ワークは回転方向に移動するとともに、前記メディアは前記第1の開口部に向かって転がるように構成されていることが好ましい。
【0021】
メディアが傾斜により第1の開口部に向かって転がるので、第1の開口部に最も近い分離ガイドは、末端が回転軸の中心から傾斜方向に引いた線より回転方向の前方に位置し、当該分離ガイドの末端でワークを回転方向に移動させることができるように構成した場合、ワークとメディアをさらに効率よく分離することが可能になる。
【0022】
また、前記外周壁の、前記回転方向における前記第1の開口部と前記第2の開口部の間に設けられた第3の開口部からも、前記メディアを放出するように構成されていることが好ましい。
【0023】
外周壁の、回転方向における第1の開口部と第2の開口部の間に第3の開口部を設け、この第3の開口部からもメディアを放出するようにした場合、ワークとメディアをさらに確実に分離することが可能になり、本発明をさらに実効あらしめることができる。
【0024】
また、前記回転板の回転方向の最も前方に位置する前記分離ガイドよりも、さらに前方に設けられた戻しガイドにより、前記ワークおよび前記メディアを前記半径方向内側に移動させるとともに、前記第3の開口部付近に設けられた分離ガイドによって、前記ワークと前記メディアを分離し、前記メディアを前記第3の開口部からも放出するように構成されていることが好ましい。
【0025】
上述のように、戻しガイドを備えることにより、さらに確実にワークとメディアを分離することが可能になる。
【0026】
また、本発明の分離装置は、
混合された状態にある、
少なくとも1つの略平面を有する形状のワークと
略球形のメディアを分離するための分離装置であって、
駆動手段により回転駆動され、上面の回転中心付近に、前記ワークと前記メディアの混合物が供給される回転板と、
前記回転板に伴って回転することなく前記回転板の上面側に配設され、前記回転板の回転方向における後方側の面で前記ワークおよび前記メディアの移動を規制し、前記ワークと前記メディアを分離する分離ガイドと、
前記回転板の上面側領域と、前記回転板の上面側領域の外側領域とを仕切るように配設され、分離された前記メディアを取り出す第1の開口部と、分離された前記ワークを取り出す、前記第1の開口部よりも、前記回転板の回転方向の前方に設けられた第2の開口部とを備えた外周壁と
、
前記回転板に伴って回転することがなく、分離された前記ワークを前記第2の開口部へと移動させるための取り出し用ガイドと、
を具備
し、
前記分離ガイドは、前記回転板の上面を移動する前記ワークと前記メディアの混合物を整流し、前記ワークと前記メディアを、回転方向を円周方向とする円の半径方向に移動させ、その末端に移動することによって形成された前記ワークの列に押し出される形で前記メディアを分離するように構成されていることを特徴としている。
【0027】
また、前記分離ガイドとして、前記回転方向および前記半径方向に位置をずらして配設された複数の前記分離ガイドを備えていることが好ましい。
【0028】
複数の分離ガイドを備えることにより、ワークとメディアをさらに確実に分離することが可能になる。
【0029】
また、複数の前記分離ガイドのうち、他の分離ガイドよりも前記半径方向における外側に位置する分離ガイドは、前記ワークをガイドする面の、回転方向を円周方向とする円の法線に対する角度が、前記半径方向における内側に位置する分離ガイドの法線に対する角度よりも大きな角度を有す
ることが好ましい。
【0030】
上記構成とした場合、ワークとメディアをより確実に分離することが可能になる。
【0031】
また、複数の前記分離ガイドは、複数の前記分離ガイドにより規制された経路で各分離ガイドの末端まで移動した前記ワークと前記メディアが、各分離ガイドの末端で分離され、前記回転方向の後方の分離ガイドの末端で分離されなかった前記ワークと前記メディアが、回転方向における1つ前方の分離ガイドに移動して当該分離ガイドの末端で分離されるように構成されていることが好ましい。
【0032】
上記構成とした場合、ワークとメディアをより確実に分離することが可能になる。
【0033】
また、前記回転板の前記上面は、水平方向に対して傾斜していることが好ましい。
【0034】
上述のように、回転板の上面を、水平方向に対して傾斜させた場合、上面の傾斜によってメディアを転がすことにより、ワークとメディアの分離を補助することが可能になり、ワークとメディアを効率よく分離することが可能になる。
【0035】
また、前記回転板が平板状であり、前記回転板の回転軸が、前記回転板の前記上面に垂直であるとともに、鉛直方向に対して所定の角度を持つことにより、前記回転板の前記上面が水平方向に対して傾斜を有していることが好ましい。
【0036】
上述のように、平板状の回転板の回転軸が、回転板の上面に垂直で、かつ、鉛直方向に対して所定の角度を持つことで、回転板の上面が水平方向に対して傾斜した構成とした場合、傾斜によってメディアを転がすことによりワークとメディアの分離を補助することが可能になり、ワークとメディアを効率よく分離することができる。
【0037】
また、前記第1の開口部に最も近い前記分離ガイドは、その末端が前記回転軸の中心から傾斜方向に引いた線より回転方向の前方に位置していることが好ましい。
【0038】
メディアが傾斜により第1の開口部に向かって転がるので、第1の開口部に最も近い分離ガイドは、末端が回転軸の中心から傾斜方向に引いた線より回転方向の前方に位置し、当該分離ガイドの末端でワークを回転方向に移動させることができるように構成されるようにした場合、ワークとメディアを効率よく分離することが可能になる。
【0039】
また、前記外周壁の、前記回転方向における前記第1の開口部と前記第2の開口部の間に、前記メディアを放出する第3の開口部が設けられていることが好ましい。
【0040】
外周壁の、回転方向における第1の開口部と第2の開口部の間に第3の開口部を設け、この第3の開口部からもメディアを放出するようにした場合、ワークとメディアを効率よく分離することが可能になる。
【0041】
また、前記回転板の回転方向の最も前方に位置する前記分離ガイドよりも、さらに前方に、前記ワークおよび前記メディアを前記半径方向内側に移動させる戻しガイドが設けられているとともに、前記第3の開口部付近に、前記ワークと前記メディアを分離して、前記第3の開口部から前記メディアを放出させる分離ガイドが設けられていることが好ましい。
【0042】
上述のように、戻しガイドを備えることにより、さらに確実にワークとメディアを分離することが可能になる。