(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記最適保守作業間隔選定部は、前記故障率分布抽出部により抽出された故障率分布に対して前記保守作業間隔集計部により集計された保守作業間隔の実績に基づいて算出された運用故障率上限閾値を超えない最長の期間を最適な保守作業間隔の候補として算出する請求項1に記載の部品の保守作業間隔決定装置。
前記故障率分布抽出部は、算出された確率が前記無故障妥当確率下限閾値よりも小さい値となる故障率分布が存在した場合に、当該故障率分布を抽出の対象から除外し、予め設定された条件において当該故障率分布と類似した故障率分布を抽出の対象から除外する請求項1または請求項2に記載の部品の保守作業間隔決定装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0010】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置のブロック図である。
【0011】
図1に示すように、保守作業間隔決定装置は、部品管理情報記憶部1と故障履歴情報記憶部2と保守作業履歴情報記憶部3とを備える。
【0012】
部品管理情報記憶部1は、部品の管理に関する情報を記憶する。故障履歴情報記憶部2は、部品の故障履歴に関する情報を記憶する。保守作業履歴情報記憶部3は、部品の保守作業履歴に関する情報を記憶する。
【0013】
保守作業間隔決定装置は、故障非発生部品抽出部4と故障非発生部品バッファ5と保守作業間隔集計部6と保守作業間隔バッファ7と故障率分布抽出部8と故障率分布バッファ9と最適保守作業間隔選定部10と最適保守作業間隔候補リストバッファ11とを備える。
【0014】
故障非発生部品抽出部4は、部品管理情報記憶部1に記憶された情報と故障履歴情報記憶部2に記憶された情報とに基づいて故障が発生していない部品bの集合Bを抽出する。故障非発生部品バッファ5は、当該集合Bの情報を記憶する。
【0015】
保守作業間隔集計部6は、保守作業履歴情報記憶部3に記憶された情報と故障非発生部品バッファ5に記憶された情報に基づいて故障が発生していない部品bの保守作業間隔の実績Lを集計する。保守作業間隔バッファ7は、部品bの保守作業間隔の実績Lの情報を記憶する。
【0016】
故障率分布抽出部8は、前回の保守作業からの経過時間を横軸とした複数種類の故障率分布eの集合Eの各々において保守作業間隔集計部6により集計された保守作業間隔の実績Lに応じた保守作業間隔で保守作業を行った際に故障が発生しない確率pを算出する。故障率分布抽出部8は、算出された確率pが予め設定された無故障妥当確率下限閾値s以上となる故障率分布eを抽出する。なお、集合Eの情報は、故障率分布バッファ9に予め記憶される。
【0017】
最適保守作業間隔選定部10は、運用故障率上限閾値qに基づいて故障率分布抽出部8により抽出された故障率分布に対して最適な保守作業間隔の候補wを算出する。最適保守作業間隔候補リストバッファ11は、最適保守作業間隔選定部10により算出された最適な保守作業間隔の候補wについての最適保守作業間隔リストWの情報を記憶する。最適保守作業間隔選定部10は、算出された最適な保守作業間隔の候補wのうちで最短の候補wを部品bの最適な保守作業間隔として選定する。最適保守作業間隔選定部10は、選定された最適な保守作業間隔の情報を出力する。
【0018】
次に、
図2を用いて、保守作業間隔決定装置の処理の概要を説明する。
図2はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の処理の概要を説明するための図である。
【0019】
図2に示すように、保守作業間隔決定装置は、故障が発生していない部品bの保守作業間隔の実績Lを把握する。保守作業間隔決定装置は、あり得る複数の故障率分布eに対して保守作業間隔の実績Lに応じた保守作業間隔で故障が発生しない確率pを算出する。
【0020】
保守作業間隔決定装置は、故障が発生しない確率pが無故障妥当確率下限閾値s以上の故障率分布eを採用する。例えば、保守作業間隔決定装置は、故障が発生しない確率が95%以上の故障率分布eを採用する。
【0021】
この際、保守作業間隔決定装置は、算出された確率pが無故障妥当確率下限閾値sよりも小さい値となる故障率分布が存在した場合に、当該故障率分布eを採用しない。保守作業間隔決定装置は、予め設定された条件において当該故障率分布eと類似した故障率分布eも採用しない。
【0022】
保守作業間隔決定装置は、採用された故障率分布eに対して最適な保守作業間隔の候補wを算出する。保守作業間隔決定装置は、最適な保守作業間隔の候補wのうちで最短の候補を当該部品bの最適な保守作業間隔として選定する。
【0023】
次に、
図3を用いて、部品管理情報記憶部1に記憶された情報を説明する。
図3はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の部品管理情報記憶部に記憶された情報を説明するための図である。
【0024】
図3に示すように、部品管理情報記憶部1は、「部品ID」と「部品種類」と「建物ID」と「号機ID」と「部品情報」との情報を対応付けて記憶する。
【0025】
「部品ID」は、個別の部品を識別するIDを示す。「部品ID」は、キー項目である。「部品種類」は、部品の種類を示す。「部品種類」は、保守作業間隔を評価する単位である。例えば、「建物ID」は、部品が設けられているエレベーターが存在する建物を識別するIDを示す。「号機ID」は、部品が設けられているエレベーターを識別するIDを示す。「部品情報」は、部品に関する特記事項を示す。
【0026】
次に、
図4を用いて、故障履歴情報記憶部2に記憶された情報を説明する。
図4はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の故障履歴情報に記憶された情報を説明するための図である。
【0027】
図4に示すように、故障履歴情報記憶部2は、「故障ID」と「発生日時」と「建物ID」と「号機ID」と「部品ID」と「故障情報」との情報を対応付けて記憶する。
【0028】
「故障ID」は、個別の故障を識別するIDを示す。「故障ID」は、キー項目である。「発生日時」は、故障が発生した日時を示す。例えば、「建物ID」は、部品が設けられているエレベーターが存在する建物を識別するIDを示す。例えば、「号機ID」は、部品が設けられているエレベーターを識別するIDを示す。「故障情報」は、故障に関する特記事項を示す。
【0029】
次に、
図5を用いて、保守作業履歴情報記憶部3に記憶された情報を説明する。
図5はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の保守作業履歴情報記憶部に記憶された情報を説明するための図である。
【0030】
図5に示すように、保守作業履歴情報記憶部3は、「保守作業ID」と「保守種類」と「保守日時」と「建物ID」と「号機ID」と「部品ID」と「保守情報」との情報を対応付けて記憶する。
【0031】
「保守作業ID」は、個別の保守作業を識別するIDを示す。「保守作業ID」は、キー項目である。「保守種類」は、実施された保守作業の種類を示す。「保守種類」は、保守作業間隔を評価する単位である。「保守日時」は、保守作業が実施された日時を示す。例えば、「建物ID」は、部品が設けられているエレベーターが存在する建物を識別するIDを示す。例えば、「号機ID」は、部品が設けられているエレベーターを識別するIDを示す。「部品ID」は、個別の部品を識別するIDを示す。「保守情報」は、保守作業に関する特記事項を示す。
【0032】
次に、
図6を用いて、故障非発生部品バッファ5に記憶された情報を説明する。
図6はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の故障非発生部品バッファに記憶された情報を説明するための図である。
【0033】
図6に示すように、故障非発生部品バッファ5は、対象の建物のエレベーターの全てにおいて故障が発生していない部品の情報を記憶する。具体的には、故障非発生部品バッファ5は、「建物ID」と「号機ID」と「部品ID」と「部品種類」との情報を対応付けて記憶する。
【0034】
例えば、「建物ID」は、部品が設けられているエレベーターが存在する建物を識別するIDを示す。例えば、「号機ID」は、部品が設けられているエレベーターを識別するIDを示す。「部品ID」は、個別の部品を識別するIDを示す。「建物ID」と「号機ID」と「部品ID」とは、キー項目である。「部品種類」は、部品の種類を示す。
【0035】
次に、
図7を用いて、保守作業間隔バッファ7に記憶された情報を説明する。
図7はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の保守作業間隔バッファに記憶された情報を説明するための図である。
【0036】
図7に示すように、保守作業間隔バッファ7は、対象の建物のエレベーターの全てにおいて指定された部品の保守作業間隔の実績の情報を記憶する。具体的には、保守作業間隔バッファ7は、「部品種類」と「保守種類」と「保守作業間隔」と「発生件数」との情報を対応付けて記憶する。
【0037】
「部品種類」は、部品の種類を示す。「保守種類」は、実施された保守作業の種類を示す。「保守作業間隔」は、実施された保守作業の間隔を示す。当該間隔は、月単位で示される。「部品種類」と「保守種類」と「保守作業間隔」とは、キー項目である。「発生件数」は、実施された保守作業の件数を示す。
【0038】
次に、
図8を用いて、故障率分布バッファ9に記憶された情報を説明する。
図8はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の故障率分布バッファに記憶された情報を説明するための図である。
【0039】
図8に示すように、故障率分布バッファ9は、あり得る故障率分布の情報を記憶する。具体的には、故障率分布バッファ9は、「故障率分布ID」と「保守作業間隔」と「理論故障率」と「分布パラメータ」との情報を対応付けて記憶する。
【0040】
「故障率分布ID」は、故障率分布を識別するIDを示す。「保守作業間隔」は、故障率分布の横軸の値を示す。「故障率分布ID」と「保守作業間隔」とは、キー項目である。「理論故障率」は、故障率分布の縦軸の値を示す。「分布パラメータ」は、故障率分布を決定するパラメータの値を示す。
【0041】
次に、
図9を用いて、最適保守作業間隔候補リストバッファ11に記憶された情報を示す。
図9はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の最適保守作業間隔候補リストバッファに記憶された情報を説明するための図である。
【0042】
図9に示すように、最適保守作業間隔候補リストバッファ11は、最適な保守作業間隔の候補の情報を記憶する。具体的には、最適保守作業間隔候補リストバッファ11は、「候補ID」と「部品種類」と「保守種類」と「故障率分布ID」と「保守作業間隔候補」との情報を記憶する。
【0043】
「候補ID」は、最適な保守作業間隔の候補を識別するIDを示す。「候補ID」は、キー項目である。「部品種類」は、部品の種類を示す。「保守種類」は、実施された保守作業の種類を示す。「故障率分布ID」は、故障率分布を識別するIDを示す。「保守作業間隔候補」は、最適な保守作業間隔の候補の値を示す。
【0044】
次に、
図10を用いて、最適な保守作業間隔の情報を説明する。
図10はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置により選定された最適な保守作業間隔の情報を説明するための図である。
【0045】
図10に示すように、最適な保守作業間隔の情報は、「部品種類」と「保守種類」と「最適保守作業間隔」とが対応付けられた情報である。
【0046】
「部品種類」は、部品の種類を示す。「保守種類」は、実施された保守作業の種類を示す。「部品種類」と「保守種類」とは、キー項目である。「最適保守作業間隔」は、最適な保守作業間隔として選定された値を示す。
【0047】
次に、
図11を用いて、複数種類の故障率分布eを説明する。
図11はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置に設定される複数種類の故障率分布を説明するための図である。
【0048】
図11に示すように、複数種類の故障率分布eは、ワイブル分布の形状パラメータγと尺度パラメータφとを変更することにより得られる。経過時間がxである場合、故障率分布eは、次の(1)式で表される。
【0050】
形状パラメータγと尺度パラメータφとは、複数の整数値の組み合せから選定される。例えば、形状パラメータγと尺度パラメータφとは、1から100までの整数値の組み合せから選定される。保守作業の最大間隔が5年の場合、xは、1から60までの整数値が選定される。
【0051】
なお、複数種類の故障率分布eは、ガンマ分布の形状パラメータαと尺度パラメータβとを変更することにより得ることもある。経過時間がxである場合、故障率分布eは、次の(2)式で表される。
【0053】
形状パラメータαと尺度パラメータβとは、複数の整数値の組み合せから選定される。例えば、形状パラメータαと尺度パラメータβとは、1から100までの整数値の組み合せから選定される。保守作業の最大間隔が5年の場合、xは、1から60までの整数値が選定される。
【0054】
次に、
図12を用いて、故障が発生しない確率pの算出方法を説明する。
図12はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置による故障が発生しない確率の算出方法を説明するための図である。
【0055】
保守作業間隔の実績Lに応じた保守作業間隔で保守作業を行った際、故障が発生しない確率pは、次の(3)式で表される。ただし、(3)式において、N(m)は、保守作業間隔がmヶ月であった過去の保守作業の件数である。C(m)は、保守作業間隔がmヶ月の場合の故障発生率である。
【0057】
図12の実績Lにおいて、N(10)は2である。N(12)は5である。N(18)は1である。N(24)は3である。N(48)は1である。
図12の故障率分布eにおいて、C(10)は0.01である。C(12)は0.03である。C(18)は0.05である。C(24)は0.12である。C(48)は0.75である。
【0058】
この場合、故障が発生しない確率pは、次の(4)式で算出される。
【0060】
次に、
図13を用いて、最適な保守作業間隔の候補wの算出方法を説明する。
図13はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置による最適な保守作業間隔の候補の算出方法を説明するための図である。
【0061】
図13に示すように、最適な保守作業間隔の候補wは、運用故障率上限閾値qを超えない最長の期間とされる。例えば、候補wが27の場合、「27」が最適保守作業間隔候補リストバッファ11の「保守作業間隔候補」の欄に格納される。
【0062】
次に、
図14を用いて、最適な保守作業間隔の算出方法を説明する。
図14はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置による最適な保守作業間隔の算出方法を説明するための図である。
【0063】
図14に示すように、「部品種類」が「P001」の部品に対して「保守種類」が「M001」の保守作業が行われる場合に関し、「保守作業間隔候補」の最小値は、24である。この場合、「24」が最適な保守作業間隔の情報における「最適保守作業間隔」の欄に格納される。
【0064】
次に、
図15を用いて、保守作業間隔決定装置の処理を説明する。
図15はこの発明の実施の形態1における部品の保守作業間隔決定装置の処理を説明するためのフローチャートである。
【0065】
ステップS1では、故障非発生部品抽出部4は、故障が発生していない部品bの集合Bを抽出し、一つの部品bを選択する。その後、ステップS2に進む。ステップS2では、保守作業間隔集計部6は、部品bの保守作業間隔の実績Lを集計する。例えば、保守作業間隔集計部6は、部品bに対して前回の保守作業が終了してから次の保守作業が発生するまでの経過時間と件数とをリストアップする。例えば、保守作業間隔集計部6は、部品bに対して前回の保守作業が終了してから履歴が存在する最後の時期までの経過時間と件数とをリストアップする。その後、ステップS3に進む。
【0066】
ステップS3では、故障率分布抽出部8は、複数種類の故障率分布eを列挙して集合Eを生成する。その後、ステップS4に進む。ステップS4では、故障率分布抽出部8は、集合Eから1つの故障率分布eを選択する。その後、ステップS5に進む。ステップS5では、故障率分布抽出部8は、故障率分布eにおいて故障が発生しない確率pを算出する。その後、ステップS6に進む。
【0067】
ステップS6では、故障率分布抽出部8は、確率pが無故障妥当確率下限閾値s以上か否かを判定する。
【0068】
ステップS6で確率pが無故障妥当確率下限閾値sよりも小さい値の場合は、ステップS7に進む。ステップS7では、故障率分布抽出部8は、集合Eから当該故障率分布eと当該故障率分布に類似した故障率分布eとの情報を削除する。その後、ステップS4に戻る。
【0069】
ステップS6で確率pが無故障妥当確率下限閾値s以上の場合は、ステップS8に進む。ステップS8では、最適保守作業間隔選定部10は、当該故障率分布eにおける最適な保守作業間隔の候補wを最適保守作業間隔リストWに追加する。その後、ステップS9に進む。ステップ9では、故障率分布抽出部8は、集合Eから当該故障率分布eの情報を削除する。その後、ステップS10に進む。
【0070】
ステップS10では、故障率分布抽出部8は、集合Eにおいて故障率分布eが残っているか否かを判定する。ステップS10で集合Eにおいて故障率分布eが残っている場合は、ステップS4に戻る。ステップS10で集合Eにおいて故障率分布eが残っていない場合は、ステップS11に進む。
【0071】
ステップS11では、最適保守作業間隔選定部10は、最適保守作業間隔リストWの中で最短の候補wを部品bの最適な保守作業間隔として選定する。その後、処理が終了する。
【0072】
以上で説明した実施の形態1によれば、故障が発生していない部品bの保守作業間隔の実績Lに基づいて、最適な保守作業間隔が選定される。このため、故障が発生していない部品bに対しても適切な保守作業間隔を決定することができる。
【0073】
この場合、新規の部品等の評価の対象に含めることができる。また、現在よりも長い保守作業間隔での保守作業をすることなく、保守作業間隔の延伸可否を判定することができる。さらに、標準的な間隔よりも長い保守作業間隔で実施される保守作業がほとんどない場合であっても、最適な保守作業間隔に対し、標準的な間隔よりも延伸する方向の評価を統計的に行うことができる。
【0074】
また、故障しない確率pが無故障妥当確率下限閾値sよりも小さい値となる故障率分布eに類似した故障率分布eは、抽出の対象から除外される。例えば、複数種類の故障率分布eがワイブル分布またはガンマ分布の場合、当該故障率分布のパラメータの各々に対して±5以内のパラメータにより得られる故障率分布eを抽出の対象から除外すればよい。この場合、最適な保守作業間隔を求める際の計算を効率的に行うことができる。
【0075】
なお、想定する故障率分布eにおいて、過去の実績Lの範囲で故障が発生しない確率が十分高い確率を無故障妥当確率下限閾値sとすればよい。また、想定する故障率分布eにおいて、故障する確率が十分低い確率を運用故障率上限閾値qとすればよい。
【0076】
例えば、運用故障率上限閾値qは、次の(5)式で表せばよい。ただし、(5)式において、mは、保守作業間隔である。C(m)は、保守作業間隔がmヶ月の場合の故障発生率である。
【0078】
例えば、保守作業間隔の実績Lが
図13で示された実績の場合、運用故障率上限閾値qは、次の(6)式で算出される。
【数6】
【0079】
この場合、保守作業間隔の実績Lに応じて運用故障率上限閾値qを設定することができる。
【0080】
次に、
図16を用いて、保守作業間隔決定装置の例を説明する。
図16はこの発明の実施の形態1における保守作業間隔決定装置のハードウェア構成図である。
【0081】
保守作業間隔決定装置の主な各機能は、処理回路により実現し得る。例えば、処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ12aと少なくとも1つのメモリ12bとを備える。例えば、処理回路は、少なくとも1つの専用のハードウェア13を備える。
【0082】
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ12aと少なくとも1つのメモリ12bとを備える場合、保守作業間隔決定装置の主な各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、少なくとも1つのメモリ12bに格納される。少なくとも1つのプロセッサ12aは、少なくとも1つのメモリ12bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、保守作業間隔決定装置の主な機能を実現する。少なくとも1つのプロセッサ12aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。例えば、少なくとも1つのメモリ12bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等である。
【0083】
処理回路が少なくとも1つの専用のハードウェア13を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものである。例えば、保守作業間隔決定装置の主な機能は、それぞれ処理回路で実現される。例えば、保守作業間隔決定装置の主な機能は、まとめて処理回路で実現される。
【0084】
保守作業間隔決定装置の主な機能について、一部を専用のハードウェア13で実現し、他部をソフトウェア又はファームウェアで実現してもよい。例えば、故障非発生部品抽出部4の機能については専用のハードウェア13としての処理回路で実現し、故障非発生部品抽出部4の機能以外の機能については少なくとも1つのプロセッサ12aが少なくとも1つのメモリ12bに格納されたプログラムを読み出して実行することによって実現してもよい。
【0085】
このように、処理回路は、ハードウェア13、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、保守作業間隔決定装置の主な機能を実現する。
【解決手段】部品の保守作業間隔決定装置は、故障が発生していない部品に対し、保守作業間隔の実績を集計する保守作業間隔集計部と、前回の保守作業からの経過時間を横軸とした複数種類の故障率分布において前記保守作業間隔集計部により集計された保守作業間隔の実績に応じた保守作業間隔で保守作業を行った際に故障が発生しない確率を算出し、算出された確率が予め設定された無故障妥当確率下限閾値以上となる故障率分布を抽出する故障率分布抽出部と、前記故障率分布抽出部により抽出された故障率分布に対して最適な保守作業間隔の候補を算出し、算出された最適な保守作業間隔の候補のうちで最短の候補を当該部品の最適な保守作業間隔として選定する最適保守作業間隔選定部と、を備えた。