特許第6249058号(P6249058)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249058
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171211BHJP
【FI】
   A63F7/02 326Z
   A63F7/02 304D
   A63F7/02 326B
【請求項の数】2
【全頁数】137
(21)【出願番号】特願2016-138098(P2016-138098)
(22)【出願日】2016年7月13日
(62)【分割の表示】特願2015-132295(P2015-132295)の分割
【原出願日】2009年3月20日
(65)【公開番号】特開2016-179289(P2016-179289A)
(43)【公開日】2016年10月13日
【審査請求日】2016年8月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000144522
【氏名又は名称】株式会社三洋物産
(74)【代理人】
【識別番号】100143063
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 淳
(72)【発明者】
【氏名】本田 信一
(72)【発明者】
【氏名】木藤 義直
(72)【発明者】
【氏名】中村 正輝
【審査官】 野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5971385(JP,B2)
【文献】 特開平09−308735(JP,A)
【文献】 特開2002−200299(JP,A)
【文献】 特開2005−329086(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域にて所定の表示を行う表示手段を備えた遊技機において、
前記表示手段を変位させる表示用駆動手段と、
前記表示手段の変位領域を区画する区画部と、
前記変位領域内を冷却する冷却手段と、
前記区画部に設けられ、前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間と当該空間の外部との間で空気を通す通気孔と、
を備え、
前記区画部における前記通気孔が形成された所定壁部において前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間を区画する面とは異なる面には、前記通気孔に対して前記通気孔の貫通方向の延長線上に少なくとも一部が含まれる位置となるようにして、遊技機構成部品が搭載されており、
前記遊技機構成部品には、前記通気孔を塞ぐことなく、前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間を外部の空間と連通させることを可能とするための開放空間が形成されており、
前記表示手段の変位範囲には、当該表示手段と前記冷却手段との間の距離が相対的に遠い位置と近い位置とが含まれていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技媒体を利用して遊技が行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、液晶表示装置などといった表示面を有する表示装置が搭載されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002―78904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記例示等のような遊技機においては装置から発生した熱を好適に逃がす必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
【0005】
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、装置から発生した熱を好適に逃がすことが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、表示領域にて所定の表示を行う表示手段を備えた遊技機において、
前記表示手段を変位させる表示用駆動手段と、
前記表示手段の変位領域を区画する区画部と、
前記変位領域内を冷却する冷却手段と、
前記区画部に設けられ、前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間と当該空間の外部との間で空気を通す通気孔と、
を備え、
前記区画部における前記通気孔が形成された所定壁部において前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間を区画する面とは異なる面には、前記通気孔に対して前記通気孔の貫通方向の延長線上に少なくとも一部が含まれる位置となるようにして、遊技機構成部品が搭載されており、
前記遊技機構成部品には、前記通気孔を塞ぐことなく、前記冷却手段を利用して冷却される対象となる空間を外部の空間と連通させることを可能とするための開放空間が形成されており、
前記表示手段の変位範囲には、当該表示手段と前記冷却手段との間の距離が相対的に遠い位置と近い位置とが含まれていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置から発生した熱を好適に逃がすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態におけるパチンコ機の構成を示す斜視図。
図2】遊技機本体の主要な構成を分解して示す分解斜視図。
図3】遊技盤の構成を示す正面図。
図4】背面側から見た遊技盤の斜視図。
図5】背面側から見た図柄表示ユニットの分解斜視図。
図6】図柄表示装置の構成を説明するための説明図。
図7】(a),(b)図柄表示装置の構成を説明するための説明図。
図8】後側ベース内の様子を説明するための一部破断部分を含む遊技盤の側面図。
図9】(a)前面側から見た可動物ユニットの斜視図、(b)背面側から見た可動物ユニットの斜視図。
図10】前面側から見た可動物ユニットの分解斜視図。
図11】可動物ユニットの駆動領域を説明するための説明図。
図12】(a−1)シャッタが閉塞位置に配置されている場合の可動物ユニットの正面図、(a―2)シャッタが閉塞位置に配置されている場合の可動物ユニットの側面図、(b−1)シャッタが退避位置に配置されている場合の可動物ユニットの正面図、(b−2)シャッタが退避位置に配置されている場合の可動物ユニットの側面図。
図13】(a)初期状態の様子を説明するための一部破断部分を含む遊技盤の側面図、(b)マルチ表示状態の様子を説明するための一部破断部分を含む遊技盤の側面図。
図14】(a)初期状態の様子を説明するための遊技盤の正面図、(b)マルチ表示状態の様子を説明するための遊技盤の正面図。
図15】(a)初期状態における画像の表示態様を説明するための説明図、(b),(c)マルチ表示状態における画像の表示態様を説明するための説明図。
図16】マルチビュー表示をパチンコ機前方の所定の位置から視認する様子を説明するための説明図。
図17】(a)後側ベース内の様子を説明するための一部破断部分を含む遊技盤の側面図、(b)天井傾斜部及びその周辺を拡大して示す拡大図、(c)底傾斜部及びその周辺を拡大して示す拡大図。
図18】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。
図19】主制御装置において大当たり判定を行う上での電気的な構成を説明するための説明図。
図20】表示CPUにおける振動用処理を示すフローチャート。
図21】(a)図柄表示装置が振動している様子を説明するための説明図、(b)シャッタが振動している様子を説明するための説明図。
図22】表示CPUにおけるマルチ表示用処理を示すフローチャート。
図23】(a)単位フレーム用エリアの構成を説明するための説明図、(b)デバイス用バッファの構成を説明するための説明図、(c)液晶表示部の構成を説明するための説明図。
図24】VDPにおける描画処理を示すフローチャート。
図25】VDPにおける通常表示用の描画処理を示すフローチャート。
図26】VDPにおけるマルチ表示用の描画処理を示すフローチャート。
図27】画像処理デバイスにおけるデバイス側処理を示すフローチャート。
図28】(a)初期状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図、(b)マルチ表示状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図。
図29】(a)初期状態における表示内容を説明するための説明図、(b)マルチ表示状態における表示内容を説明するための説明図。
図30】第2の実施形態における通常表示用の描画処理を示すフローチャート。
図31】マルチ表示用の描画処理を示すフローチャート。
図32】デバイス側処理を示すフローチャート。
図33】(a)初期状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図、(b)マルチ表示状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図。
図34】第3の実施形態における描画処理を示すフローチャート。
図35】デバイス側処理を示すフローチャート。
図36】(a)初期状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図、(b)マルチ表示状態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図。
図37】第4の実施形態における描画処理を示すフローチャート。
図38】第5の実施形態におけるマルチ表示用処理を示すフローチャート。
図39】表示面において絵柄が振動しているとともにミラーユニットが振動している様子を説明するための説明図。
図40】第6の実施形態における放熱制御処理を示すフローチャート。
図41】(a),(b)第7の実施形態における図柄表示装置及びその周辺の構成を説明するための説明図。
図42】第8の実施形態における可動物ユニットの構成を説明するための説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)について第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図2はパチンコ機10における遊技機本体12の分解斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
【0010】
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能(開閉可能)に取り付けられた遊技機本体12とを有している。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
【0011】
外枠11は、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場に設置される。なお、外枠11を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって形成することも可能である。
【0012】
外枠11の一側部に遊技機本体12が回動可能に支持されている。遊技機本体12には、図2に示すように、その回動先端部に施錠装置13が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して閉鎖状態とした場合には施錠装置13の鉤部材が外枠11の右枠部の内側面に設けられた鉤受け部にて受けられ、遊技機本体12の開放が阻止される。一方、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠14に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、外枠11の鉤受け部にて鉤部材が受けられた状態が解除され、遊技機本体12の外枠11からの開放が可能となる。なお、施錠装置13は、後述する内枠15と前扉枠16との施錠を行う機能も有している。
【0013】
遊技機本体12は、ベース体としての内枠15と、その内枠15の前方に配置される前扉枠16と、内枠15の後方に配置される裏パックユニット17とを備えている。遊技機本体12のうち内枠15が外枠11に対して回動可能(開閉可能)に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として内枠15が前方へ回動可能とされている。
【0014】
内枠15には、前扉枠16が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、内枠15には、裏パックユニット17が回動可能(開閉可能)に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
【0015】
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
【0016】
内枠15は、図2に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔22が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤23が縦方向、詳細には鉛直又は略鉛直に起立させた状態で着脱可能に取り付けられている。遊技盤23は合板よりなり、遊技盤23の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔22を通じて内枠15の前面側に露出した状態となっている。
【0017】
ここで、遊技盤23の構成を図3に基づいて説明する。図3は、遊技盤23の正面図である。
【0018】
遊技盤23には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口24,可変入賞装置25,上作動口(第1始動入球部)26,下作動口(第2始動入球部)27,スルーゲート28、図柄表示装置29、メイン表示部31及び役物用表示部32等がそれぞれ設けられている。
【0019】
一般入賞口24、可変入賞装置25、上作動口26及び下作動口27への入球が発生すると、それが遊技盤23の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
【0020】
その他に、遊技盤23の最下部にはアウト口33が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口33を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤23には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘34が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
【0021】
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口33への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置25、上作動口26、下作動口27又はスルーゲート28への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
【0022】
上作動口26及び下作動口27は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤23に設置されている。上作動口26及び下作動口27は共に上向きに開放されている。また、上作動口26が上方となるようにして両作動口26,27は鉛直方向に並んでいる。下作動口27には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物27aが設けられている。電動役物27aの閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)では遊技球が下作動口27に入賞できず、電動役物27aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)となることで下作動口27への入賞が可能となる。
【0023】
可変入賞装置25は、遊技盤23の背面側へと通じる大入賞口25aを備えているとともに、当該大入賞口25aを開閉する開閉扉25bを備えている。開閉扉25bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。可変入賞装置25の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置25が繰り返し開放される態様がある。
【0024】
メイン表示部31及び役物用表示部32は、遊技領域の下部側に設けられている。メイン表示部31では、上作動口26又は下作動口27への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口26又は下作動口27への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口26への入賞と下作動口27への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口26又は下作動口27への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部31にて明示される。そして、上作動口26又は下作動口27への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部31にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
【0025】
なお、メイン表示部31は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部31にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
【0026】
役物用表示部32では、スルーゲート28への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート28への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート28への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部32にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口27に設けられた電動役物27aが所定の態様で開放状態となる。
【0027】
図柄表示装置29は、遊技盤23に設けられた方形状、具体的には四角形状(矩形状)の開口部35を通じて表示面29aがパチンコ機10前方から視認可能となるように設けられている(図4等参照)。なお、遊技盤23には、図柄表示装置29のパチンコ機10前方において開口部35を塞ぐようにして透明パネルが設けられているが、図3では当該透明パネルを省略している。
【0028】
図柄表示装置29の表示面29aには基本的に、複数種の図柄が所定の順序で変動表示される変動表示領域が複数設定され、各変動表示領域において図柄の変動表示が行われる。例えば複数種の図柄が所定の順序で配列された図柄列が、左、中及び右に並べて設定され、各図柄列において複数種の図柄が所定の順序で上下方向にスクロールされるようにして変動表示される。この場合、図柄表示装置29における変動表示は、上作動口26又は下作動口27への入賞に基づいて開始される。すなわち、メイン表示部31において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置29において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置25の大入賞口25aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置29では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
【0029】
ちなみに、いずれかの作動口26,27への入賞に基づいて、メイン表示部31及び図柄表示装置29にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
【0030】
遊技盤23には、図柄表示装置29の表示面29aをパチンコ機10前方から視認可能とする開口部35を規定するようにしてセンターフレーム36が設置されている。センターフレーム36は、開口部35の上縁及び左右の側縁を規定するように設けられた屋根部41と、開口部35の下縁を規定するように設けられたステージ部42と、を備えている。屋根部41はその上枠部に球入口を有し、当該球入口に入った遊技球をステージ部42上に導く一対のステージ誘導通路が形成されている。球入口に遊技球が入ることにより、その遊技球がステージ部42上に誘導される。
【0031】
ステージ部42はその上面に、遊技球が転動可能な転動面43を有している。転動面43は、遊技球2個分程度の幅を有し、中央部を中心として左右対称な滑らかな流線形状となっている。具体的には、転動面43は、中央部が上方に盛り上がった山部となっており、その左右は下方に凹んだ谷部となっており、また左右両端は中央部よりも上方に位置している。谷部は、前方に向けて下方に傾斜した形状をなしている。十分に減速された状態で谷部上に到達した遊技球は、谷部の傾斜により誘導されて、谷部の前縁からステージ部42の下方に向けて排出される。
【0032】
ステージ部42における山部の下方には誘導通路44が形成されており、山部の後部に誘導通路44への入口が形成されているとともに山部はその入口に向けて下り傾斜となっている。誘導通路44は前方に向けて下り傾斜となっており、誘導通路44に導入された遊技球は当該誘導通路44を通ってステージ部42の下方へ排出される。誘導通路44の出口は、上作動口26及び下作動口27の鉛直上方に位置している。よって、誘導通路44を通過した遊技球は上作動口26及び下作動口27に入賞し易くなっている。
【0033】
センターフレーム36の前面側における左下部分には、メイン表示部31及び図柄表示装置29に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口26又は下作動口27に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
【0034】
センターフレーム36の前面側における右下部分には、役物用表示部32に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球がスルーゲート28を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45,46の機能が図柄表示装置29の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
【0035】
遊技盤23には、内レール部47と外レール部48とが取り付けられており、これら内レール部47と外レール部48とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構51から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。なお、遊技球発射機構51は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔22の下方に取り付けられており、前扉枠16に設けられたハンドル装置52が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
【0036】
内枠15の前面側全体を覆うようにして前扉枠16が設けられている。前扉枠16には、図1等に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部53が形成されている。窓部53は、略楕円形状をなし、透明性を有する窓パネル54が嵌め込まれている。窓パネル54は、無色透明のガラス材料により厚み寸法が同一又は略同一の板状に形成されているが、無色透明の合成樹脂材料により形成してもよい。窓パネル54が設けられていることにより、窓部53の開口が塞がれている。なお、窓パネル54は、縦方向、詳細には鉛直方向に起立させて設けられている。
【0037】
窓部53の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部55が窓部53の上方に設けられている。また、表示ランプ部55の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部56が設けられている。
【0038】
前扉枠16における窓部53の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部57と下側膨出部58とが上下に並設されている。上側膨出部57内側には上方に開口した上皿57aが設けられており、下側膨出部58内側には同じく上方に開口した下皿58aが設けられている。上皿57aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導くための機能を有する。また、下皿58aは、上皿57a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
【0039】
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。図4は背面側から見た遊技盤23の斜視図である。
【0040】
図4に示すように、遊技盤23の背面には図柄表示ユニット61が搭載されており、さらに当該図柄表示ユニット61の下方の位置となるように主制御装置ユニット62が搭載されているとともに、図柄表示ユニット61の一部として音声発光制御装置ユニット63が搭載されている。
【0041】
主制御装置ユニット62は、取付台64と主制御装置65とを備えており、取付台64の設置面上に主制御装置65が設置された状態で取付台64が遊技盤23の背面に設置されている。主制御装置65は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、停電の発生を監視する停電監視基板とが、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス66に収容されて構成されている。
【0042】
ちなみに、基板ボックス66に対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けておくようにしてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス66を構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス66を構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
【0043】
音声発光制御装置ユニット63は、取付台67と音声発光制御装置68とを備えており、取付台67の設置面上に音声発光制御装置68が設置された状態で取付台67が図柄表示ユニット61のベースに対して設置されている。音声発光制御装置68は、主制御装置65からの指示に従い音声や発光表示、及び後述する表示制御装置の制御を司る音声発光制御基板を具備しており、音声発光制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス69に収容されて構成されている。
【0044】
主制御装置65や音声発光制御装置68を含めて内枠15の背面側を覆うようにして裏パックユニット17が設置されている。裏パックユニット17は、図2に示すように、裏パック71を備えており、当該裏パック71に対して、払出機構部72及び制御装置集合ユニット73が取り付けられている。なお、裏パック71は透明性を有する合成樹脂により形成されており、音声発光制御装置68や図柄表示ユニット61などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部74を有している。
【0045】
払出機構部72は、保護カバー部74を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク75と、当該タンク75に貯留された遊技球を払い出すための払出装置76と、を備えている。払出装置76より払い出された遊技球は、当該払出装置76の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿57a又は下皿58aに排出される。なお、払出機構部72には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
【0046】
制御装置集合ユニット73は、払出装置76を制御する機能を有する払出制御装置77と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者によるハンドル装置52の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置78と、を備えている。これら払出制御装置77と電源及び発射制御装置78とは、払出制御装置77がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
【0047】
<図柄表示ユニット61>
次に、図柄表示ユニット61について説明する。以下の説明では、図4とともに図5を適宜参照する。図5は背面側から見た図柄表示ユニット61の分解斜視図である。
【0048】
図柄表示ユニット61は、前後一対の前側ベース81及び後側ベース82と、表示面29aにて図柄(絵柄)を表示するための図柄表示装置29と、図柄表示装置29を表示制御する表示制御装置83と、図柄表示装置29を移動させるための駆動機構84と、図柄表示装置29の移動に合わせて動作する可動物ユニット85と、表示制御装置83を冷却するための放熱ファン86,87と、既に説明した音声発光制御装置ユニット63と、を備えている。図柄表示装置29、表示制御装置83、駆動機構84、可動物ユニット85、放熱ファン86,87及び音声発光制御装置ユニット63は、後側ベース82に装着されており、当該後側ベース82は、遊技盤23の背面に固定されている前側ベース81にパチンコ機10後方から装着されて固定されている。
【0049】
<図柄表示装置29>
図柄表示装置29は、10.6型の液晶表示装置である。ここで、図6及び図7を用いて図柄表示装置29の構成について詳細に説明する。図6及び図7は図柄表示装置29を説明するための説明図である。
【0050】
図柄表示装置29は、図6に示すように、一対の透明基板間に液晶が封入されたTN型の液晶表示部91と、当該液晶表示部91の前方及び後方のそれぞれに設けられた偏光フィルム92と、後側の偏光フィルム92を通じて液晶表示部91の背面全体を照らすように後側の偏光フィルム92の後方に設けられたバックライト93と、前側の偏光フィルム92と液晶表示部91との間において当該液晶表示部91の前面の全体と対向するように設けられた視差バリアパネル94と、を備えている。この場合、前側の偏光フィルム92の前面により図柄表示装置29の表示面29aが構成されているが、当該偏光フィルム92の前方に無色透明の保護フィルム又は無色透明の保護パネルといった保護部を設け、当該保護部の前面により図柄表示装置29の表示面29aを構成してもよい。表示面29aは全体又は略全体に亘って面一となる平面状に形成されている。
【0051】
なお、液晶表示部91は、横方向に1280画素及び縦方向に768画素が設定され、合計1280×768の画素数(ピクセル数又はドット数)を有しているが、画素数はこれに限定されることはなく任意であり、縦方向の画素数が他の偶数であってもよく、横方向の画素数が他の偶数であってもよく、縦方向又は横方向の画素数の少なくとも一方が奇数であってもよい。また、液晶表示部91はTN型に限定されることはなく、例えばASV型のものを用いてもよい。また、視差バリアパネル94の位置は、その視差バリアとしての機能を発揮するのであれば、前側の偏光フィルム92の前方に配置してもよく、この場合、視差バリアパネル94の前面により図柄表示装置29の表示面29aが構成される。また、視差バリアパネル94を、液晶表示部91と後側の偏光フィルム92との間に配置してもよく、後側の偏光フィルム92とバックライト93との間に配置してもよい。また、図柄表示装置29においてバックライト93の後方には、画像処理デバイスなどが設けられた制御基板が搭載されている。
【0052】
図柄表示装置29は、表示制御装置83による液晶表示部91の表示制御態様と、視差バリアパネル94とによって視野角が調整されることで、マルチビュー表示、具体的にはデュアルビュー表示を可能とするように構成されている。
【0053】
ここで、図柄表示装置29において視野角が調整される具体的な構成について、図7(a)及び図7(b)を用いて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図7(b)において、液晶表示部91の液晶封入部分の厚みなどを実際のものよりも大きく示す。これは、液晶表示部を示す図7(b)以外の図においても同様である。
【0054】
液晶表示部91では、図7(a)に示すように、横方向に一列に並んだ単位画素領域(1画素分の領域)95により横ライン領域が構成される。この場合、単位画素領域95の縦寸法分の幅寸法を有する横ライン領域が縦方向に多数並設されているとみなすことができる。これら縦方向に多数並設された各横ライン領域は、デュアルビュー表示を行う場合に上側表示領域96と下側表示領域97とに割り当てられる。これら上側表示領域96と下側表示領域97とは、縦方向に1画素単位で交互に並ぶように設定される。
【0055】
上側表示領域96及び下側表示領域97の視野角を調整するようにして、視差バリアパネル94が設けられている。視差バリアパネル94は、図7(b)に示すように、無色透明なガラス板により形成されており、液晶表示部91に対して平行となるように配置されている。また、視差バリアパネル94には遮光材料が蒸着されており、光の遮断を行う遮光層98が形成されている。なお、遮光層98を形成する材料としてカーボン含有材料が用いられているが、遮光層98を形成することができるのであれば任意である。遮光層98は縦方向に等間隔で形成されており、これら遮光層98の間は光を透過させる透過層99となっている。
【0056】
各遮光層98及び各透過層99は共に、液晶表示部91の上側表示領域96及び下側表示領域97に対応させて横方向に直線的に形成されているとともに、縦方向に交互に並ぶように形成されている。また、各遮光層98及び各透過層99は共に、縦方向の幅寸法が、液晶表示部91の上側表示領域96及び下側表示領域97の縦方向の幅寸法と略同一となっている。そして、図柄表示装置29を鉛直方向に起立させた状態において表示面29aを上側から見下ろすように視認した場合には上側表示領域96及び下側表示領域97のうち上側表示領域96が視認可能となり、下側から見上げるように視認した場合に上側表示領域96及び下側表示領域97のうち下側表示領域97が視認可能となるように、上側表示領域96及び下側表示領域97の配置位置に対する遮光層98及び透過層99の配置位置が設定されている。
【0057】
この場合、表示面29aを上側から見下ろすように視認した場合における上側表示領域96を視認可能とする入射角の範囲、及び表示面29aを下側から見上げるように視認した場合における下側表示領域97を視認可能とする入射角の範囲は、本図柄表示装置29では前者が「25°〜55°」となっているとともに後者が「−55°〜−15°」となっているが、図柄表示装置29における後述するマルチビュー表示の各表示が、パチンコ機10前方の所定の位置から良好に視認できるのであれば、具体的な範囲は任意である。
【0058】
上記のように上側表示領域96と下側表示領域97とが縦方向に1画素単位で交互に配置されるように液晶表示部91が表示制御されることで、下側表示領域97を挟んで隣り合う上側表示領域96間の距離、及び上側表示領域96を挟んで隣り合う下側表示領域97間の距離を1画素分に抑えることが可能となる。これにより、図柄表示装置29においてマルチビュー表示を行うことを可能とした構成において、それぞれ異なる方向から視認可能となる各画像を表示面29aの全体に亘ってそれぞれ表示させつつ、各画像において縦方向の画素間に生じるブランクを極力目立たなくすることが可能となる。
【0059】
ここで、画像とは、背景上において所定のキャラクタが表示されたもののことをいう。この場合、背景にキャラクタが含まれていてもよい。上記所定のキャラクタには、予告表示に際して表示される演出用キャラクタが含まれるとともに、遊技回の実行中であること及び大当たり当選の有無や大当たり種別といった遊技結果を報知するために用いられる図柄が含まれる。
【0060】
図柄表示装置29の後方には、図5に示すように、表示制御装置83が設けられている。表示制御装置83は、音声発光制御装置68から入力する情報(コマンド)に基づいて図柄表示装置29を表示制御する表示制御基板と、当該表示制御基板を収容する基板ボックス101と、を備えている。基板ボックス101は、収容している表示制御基板を外部から視認可能なように透明性を有する合成樹脂材料により形成されている。表示制御装置83は、図柄表示装置29の背面に着脱自在な状態で固定されており、これにより図柄表示装置29と表示制御装置83とが一体化されている。
【0061】
<図柄表示装置29の回動に係る構成>
表示制御装置83が一体化された図柄表示装置29は、後側ベース82に回動可能に支持されている。ここで、図柄表示装置29が後側ベース82に回動可能に支持されている構成について、図5に加え図8を適宜参照しながら説明する。図8は、後側ベース82内の様子を説明するための右側から見た遊技盤23の側面図であり、説明の便宜上、前側ベース81及び後側ベース82の右側部を省略している。
【0062】
後側ベース82は、アクリル樹脂といった無色透明の合成樹脂により形成されている。但し、後側ベース82は無色透明に形成されていることは必須ではなく、有色透明に形成して後側ベース82よりも前側に搭載された部品を、後側ベース82を通じて視認可能とする構成としてもよく、不透明に形成して視認不可とする構成としてもよい。後側ベース82は、図5及び図8に示すように、前面側から背面側へ凹み且つ少なくとも前方に向けて開放された収容空間102を形成する膨出部103を備えている。
【0063】
膨出部103は、図8に示すように、膨出部103の周囲に一体形成された周縁部104の上側領域からパチンコ機10後側に向けて下り傾斜させて形成された板状の天井傾斜部105と、当該天井傾斜部105の後縁に連続するようにして縦方向、具体的には鉛直方向に起立させて形成された板状の背面部106と、背面部106の下端及び周縁部104の下側領域の両方に連続するようにしてパチンコ機10前側に向けて下り傾斜させて形成された板状の底傾斜部107と、膨出部103の左右の側面を構成する各側壁部108と、を備えている(側壁部108については図5を参照)。
【0064】
ちなみに、図5に示すように、膨出部103には、不透明に形成された被覆部材109がその前側から装着されている。当該被覆部材109は、天井傾斜部105の一部に対して収容空間102側にて対向する部位と、背面部106の一部に対して収容空間102側にて対向する部位と、両側壁部108に対して収容空間102側にて対向する部位と、を備えている。
【0065】
左右一対の各側壁部108には、図5に示すように、その周囲の側面よりも側方に張り出した駆動受け部111が形成されており、当該駆動受け部111には収容空間102の内外に貫通するようにしてパチンコ機10横方向に延びる軸孔112が形成されている。軸孔112は左右の駆動受け部111にそれぞれ形成されており、各軸孔112は同一軸線上に配置されている。
【0066】
軸孔112に対応させて図柄表示装置29の左右の側面にはそれぞれ、側方へと突出した軸部113が設けられている。この場合に、両軸部113のうち一方、具体的には右側面に設けられた軸部113は図柄表示装置29の右側面に固定された装置側ギア114に対して一体形成されている。これら左右一対の各軸部113は、左右方向に同一軸線上となるように配置されている。各軸部113が設けられた位置は、図8に示すように、図柄表示装置29の下縁寄りの位置となっており、より詳細には図柄表示装置29の縦方向の中央と下縁との中間位置となっている。また、各軸部113が設けられた位置は図柄表示装置29の表示面29a寄りの位置となっており、より詳細にはパチンコ機10前後方向で表示面29aと同じ位置又はそれよりも若干パチンコ機10前方の位置となっている。
【0067】
図柄表示装置29は、左右の軸部113をそれぞれ対応する軸孔112に挿通させるようにして収容空間102内に配置されている。そして、収容空間102から駆動受け部111の外方に突出した各軸部113が当該外方から軸止め部材115に固定されていることにより、各軸部113の軸孔112からの抜けが防止され、図柄表示装置29が後側ベース82に対して回動可能に支持されている。この場合に、図5に示すように、左右の駆動受け部111内のそれぞれには対応する軸部113を挿通させた状態で、倒れ防止用の付勢手段としてねじりコイルバネ116が設けられている。
【0068】
ねじりコイルバネ116は、図柄表示装置29の各回動位置において後述する表示用駆動モータ121の駆動力が付与されていない状態であっても、図柄表示装置29及び表示制御装置83の自重によってこれら一体物が回動位置から移動してしまわないように付勢力を付与している。但し、当該付勢力は、所定の回動位置に上記一体物を保持させるものの、当該一体物を初期位置へ復帰させない程度となっている。
【0069】
なお、図柄表示装置29の倒れ防止用の構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば、直立状態の図柄表示装置29がパチンコ機10前方へ向けて倒れてしまうのを防止するためのストッパ部材が設けられていてもよく、パチンコ機10後方へ傾斜した図柄表示装置29が予め定められた傾斜限界位置を超えて倒れてしまわないようにストッパ部材が設けられていてもよく、後述する表示用駆動モータ121の出力軸が非通電時において回転位置に所定の力で保持されるようにするとともにその所定の力によって図柄表示装置29が回動位置に保持される構成としてもよい。
【0070】
回動可能に支持された図柄表示装置29は、駆動機構84により駆動されて回動する。駆動機構84は、図5に示すように、表示用の電動アクチュエータとして設けられた表示用駆動モータ121と、複数の駆動側ギア122〜124と、を備えており、これら表示用駆動モータ121及び駆動側ギア122〜124が支持板125に支持されていることによりユニット化されている。駆動機構84は、後側ベース82において左右の駆動受け部111のうち一方、具体的には右側の駆動受け部111の後方位置に搭載されている。つまり、駆動機構84は、図柄表示装置29の一方の軸部113、具体的には装置側ギア114に一体形成された軸部113に駆動力を付与するように設けられている。
【0071】
表示用駆動モータ121は、出力軸121aを有するステッピングモータであり、出力軸121aが側方に突出するようにして後側ベース82の背面に搭載されている。表示用駆動モータ121は、表示制御装置83と電気的に接続されており、当該表示制御装置83から駆動信号を受けることにより、出力軸121aを所定方向及びそれとは反対方向に回転させるものである。ちなみに、表示用駆動モータ121が後側ベース82の背面に搭載されていることにより、駆動時の発熱の影響が前側ベース81と後側ベース82との間の空間に極力及ばないようになっている。
【0072】
出力軸121aには第1駆動側ギア122が固定されている。また、駆動機構84は、第1駆動側ギア122の他に第2駆動側ギア123及び第3駆動側ギア124を備えており、これら第1〜第3駆動側ギア122〜124は、図8に示すように、後側ベース82の右側面においてパチンコ機10後側から前側に向けて第1駆動側ギア122→第2駆動側ギア123→第3駆動側ギア124の順に並設されて、歯車列を形成している。この場合、第1〜第3駆動側ギア124の中心軸は一直線上に配置されているとともに、当該直線がパチンコ機10後側から前側に向けて上り傾斜となるように配置されている。また、第2駆動側ギア123は、歯のピッチは同一であるが歯数が異なる2つのギア123a,123bが同一軸線上に並べて固定されており、これら2つのギア123a,123bは一体となって回転する。また、第3駆動側ギア124も、歯のピッチは同一であるが歯数が異なる2つのギア124a,124bが同一軸線上に並べて固定されており、これら2つのギア124a,124bは一体となって回転する。そして、第1駆動側ギア122は第2駆動側ギア123のうち歯数の多い側のギア123aと噛み合わされており、第2駆動側ギア123のうち歯数の少ない側のギア123bは第3駆動側ギア124のうち歯数の多い側のギア124aと噛み合わされている。
【0073】
出力軸121aの回転に伴って第1駆動側ギア122が回転し、第1駆動側ギア122の回転力は、第2駆動側ギア123を介して第3駆動側ギア124に伝達される。第3駆動側ギア124は右側の駆動受け部111の真後ろの位置に配置されている。駆動受け部111には、図5に示すように、装置側ギア114を後側に向けて露出させるための開口部126が形成されており、この装置側ギア114に対して、図8に示すように、第3駆動側ギア124のうち歯数の少ない側のギア124bが噛み合わされている。これにより、第1駆動側ギア122及び第2駆動側ギア123を介して第3駆動側ギア124に伝達された出力軸121aの回転力は、第3駆動側ギア124を介して装置側ギア114に伝達され、装置側ギア114がその回転力によって回動するのに合わせて図柄表示装置29が回動し、図柄表示装置29の表示面29aの向きが変更される。
【0074】
ちなみに、第1駆動側ギア122〜第3駆動側ギア124が円形であるのに対して、装置側ギア114は扇形に形成されており、円弧の中心部分に上記軸部113が一体形成されている。また、出力軸121aのトルクが装置側ギア114に対して増大化された状態で伝達されるように、装置側ギア114及び各駆動側ギア122〜124の歯数が設定されている。なお、ギアの数は上記のものに限定されることはなく任意であり、さらにはギアを不具備とし、表示用駆動モータ121の出力軸121aが軸部113に直接連結されていてもよい。
【0075】
表示面29aの向きの詳細については後に説明するが、表示用駆動モータ121の駆動に伴って図柄表示装置29は、表示面29aが遊技盤23と平行又は略平行であり正面を向いた初期位置と、下側寄りの軸部113を中心にパチンコ機10後側に向けて予め定められた角度、具体的には表示面29aが遊技盤23に対してパチンコ機10後側に向けて35度傾斜した状態となるように傾き、表示面29aが斜め上方を向いた傾斜位置とに切り換えられる。この場合、後側ベース82の収容空間102は、図8に示すように所定の奥行きを有しており、図柄表示装置29が傾斜位置に配置された場合に図柄表示装置29や表示制御装置83が膨出部103の背面部106に接触しないようになっている(図13(b)参照)。
【0076】
ちなみに、図柄表示ユニット61には、図柄表示装置29の回動位置、具体的には初期位置を検知するための検知センサが設けられており(図示略)、表示制御装置83では当該検知センサの検知結果に基づいて図柄表示装置29が初期位置に配置されているか否かを把握し、当該把握結果に基づいて図柄表示装置29の回動制御を実行する。
【0077】
<可動物ユニット85>
次に、可動物ユニット85について説明する。図9(a)は前面側から見た可動物ユニット85の斜視図、図9(b)は背面側から見た可動物ユニット85の斜視図、図10は前面側から見た可動物ユニット85の分解斜視図、図11は可動物ユニット85の正面図である。
【0078】
図9(a),(b)及び図10に示すように、可動物ユニット85は、支持ベース131と、支持ベース131に対してスライド移動可能に支持された反射ユニット132と、支持ベース131に対してスライド移動可能に支持されたシャッタユニット133と、これら反射ユニット132及びシャッタユニット133を動作させるための共通駆動機構134と、を備えている。
【0079】
反射ユニット132は、ミラーユニット141を備えている。ミラーユニット141は、図10に示すように、第1反射面142aが表面に形成された第1反射ミラー142と、第1反射面142aよりも面積が狭い第2反射面143aが表面に形成された第2反射ミラー143と、が固定されたミラー支持部材144を備えているとともに、第1反射ミラー142に対応した第1枠部145a及び第2反射ミラー143に対応した第2枠部145bが一体形成された枠形成部材145を備えている。枠形成部材145がミラー支持部材144に対して前側から装着されていることで、両部材144,145が一体化されている。
【0080】
第1枠部145a及び第2枠部145bは共に、正面の向きが遊技盤23と平行又は略平行となるように形成されている。第1枠部145aの後方に第1反射ミラー142が配置されており、当該第1反射ミラー142は上縁が第1枠部145aの上枠の背面側に当接又は近接しているとともにパチンコ機10後方に向けて下り傾斜している。したがって、第1反射面142aは斜め下方を向いた状態となっている。また、第2枠部145bの後方に第2反射ミラー143が配置されており、当該第2反射ミラー143は上縁が第2枠部145bの上枠の背面側に当接又は近接しているとともにパチンコ機10後方に向けて下り傾斜している。したがって、第2反射面143aは斜め下方を向いた状態となっている。
【0081】
ミラー支持部材144及び枠形成部材145の両方は、第1反射ミラー142及び第2反射ミラー143の下方を塞がないように形成されている。つまり、反射ユニット132単体で見た場合、第1反射面142aは第1枠部145aの開口部を通じてパチンコ機10前方に向けて露出されているとともに、パチンコ機10下方に向けても露出されており、さらに第2反射面143aは第2枠部145bの開口部を通じてパチンコ機10前方に向けて露出されているとともに、パチンコ機10下方に向けても露出されている。
【0082】
ミラーユニット141は、ミラー支持部材144において第1反射ミラー142及び第2反射ミラー143の支持部から上方に突出させて一体形成された取付部144aを介してミラー用可動板146に固定されている。ミラー用可動板146は支持ベース131とミラーユニット141との間に配置されているとともに、ミラー用可動板146の背面に一体形成されたボス146aが支持ベース131の左右方向の中間部分において縦方向に延びるように形成されたミラー用スライド溝147に前側から遊挿されるようにして配置されている。支持ベース131を挟んでミラー用可動板146の反対側には、ミラー用スライド溝147から抜け出ないようにボス146aを固定するミラー用抜け止め部材148が設けられている。但し、ミラー用抜け止め部材148による固定は、ミラー用可動板146のミラー用スライド溝147に沿った縦方向の移動を阻止しないように行われている。
【0083】
ちなみに、支持ベース131は左右両側が左右方向の中央側に比べてパチンコ機10前方に向けて張り出すように、板状基部131aと、当該板状基部131aの左右両縁から前方に起立した左右一対の側壁部131bと、各側壁部131bの前縁部から外側であって側方に突出した左右一対のフランジ部131cと、を備えている。これら各部位のうち、板状基部131aの左右方向の中間部分に、ミラー用スライド溝147が形成されている。
【0084】
ミラー用可動板146がミラー用スライド溝147に沿って縦方向に往復動するのに伴って、ミラーユニット141が縦方向に往復動する。つまり、ミラーユニット141は、縦方向に往復動可能なように支持ベース131に装着されている。この往復動の範囲には、遊技盤23において図柄表示装置29の表示面29aを露出させるための開口部35内に第1反射面142a及び第2反射面143aの全体が配置されたマルチ表示用位置と、それよりも上方へ移動した退避位置とが含まれている。
【0085】
ミラーユニット141は、図柄表示装置29が傾斜位置に配置されている状態においてマルチ表示用位置に配置される。既に説明したように、図柄表示装置29の表示面29aはマルチビュー表示、より具体的にはデュアルビュー表示が可能となっており、さらに表示用駆動モータ121の駆動に伴って表示面29aが斜め上方を向いた状態となる。この場合に、液晶表示部91の下側表示領域97に表示された画像(図7(b)参照)は表示面29aから直接視認可能であるが、上側表示領域96に表示された画像は表示面29aを直接確認したとしても視認することができない。これに対して、上側表示領域96に表示された画像は、第1反射面142a及び第2反射面143aにより反射されることで、パチンコ機10前方から視認可能となる。この視認可能となる様子については後に詳細に説明する。
【0086】
シャッタユニット133は、図10に示すように、シャッタ151を備えている。シャッタ151は、横長の矩形状に形成されているとともに前面に所定の文字による装飾が付与されたシャッタ部152と、当該シャッタ部152の上縁から上方に突出させて一体形成された左右一対の取付アーム部153と、を備えている。シャッタ151は、支持ベース131の板状基部131aとの間にミラーユニット141を挟むようにして配置されているとともに、各取付アーム部153がミラーユニット141を間に挟むようにして配置されている。
【0087】
各取付アーム部153のそれぞれは対応するシャッタ用可動板154に固定されている。各シャッタ用可動板154は対応する取付アーム部153と支持ベース131との間に配置されているとともに、シャッタ用可動板154の背面に形成されたボス154aが支持ベース131の左右両側において縦方向に延びるように形成された左右一対のシャッタ用スライド溝155のそれぞれに前側から遊挿されるようにして配置されている。支持ベース131を挟んで各シャッタ用可動板154の反対側にはボス154aがシャッタ用スライド溝155から抜け出ないように固定するシャッタ用抜け止め部材156が設けられている。但し、シャッタ用抜け止め部材156による固定は、各シャッタ用可動板154のシャッタ用スライド溝155に沿った縦方向の移動を阻止しないように行われている。
【0088】
各シャッタ用スライド溝155は支持ベース131の左右のフランジ部131cに形成されており、図9(a)に示すように、当該シャッタ用スライド溝155に遊挿された各シャッタ用可動板154に固定されるシャッタ151の取付アーム部153は、シャッタ部152がミラーユニット141の前方において当該ミラーユニット141との干渉が発生しない位置に配置されるように、後方への突出量が設定されている。
【0089】
シャッタ用可動板154がシャッタ用スライド溝155に沿って縦方向に往復動するのに伴って、シャッタ151が縦方向に往復動する。つまり、シャッタ151は、縦方向に往復動可能なように支持ベース131に装着されている。この往復動の範囲には、遊技盤23において図柄表示装置29の表示面29aを露出させるための開口部35内にシャッタ部152が配置された閉塞位置と、開口部35から上方へ没した退避位置とが含まれている。
【0090】
シャッタ151は、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態において閉塞位置に配置される。既に説明したとおり、図柄表示装置29はマルチビュー表示を行うために傾斜位置に配置されるとともに、この状況ではミラーユニット141がマルチ表示用位置に配置される。この場合、マルチビュー表示に際して開口部35を通じて表示面29a及び各反射面142a,143aの全体又は略全体を視認可能としながら、非マルチビュー表示に際して初期位置に配置されている図柄表示装置29の表示面29aを開口部35の全体と対峙させようとすると、表示面29aを大型化する必要が生じる。そうすると、図柄表示装置29のイニシャルコストが増加するとともに、傾斜位置において遊技盤23の後方への図柄表示装置29の突出量が増加してしまう。したがって、本パチンコ機10では、開口部35の縦寸法が表示面29aの縦寸法よりも大きく設定されている。但し、本構成においては、上記問題は解消されるものの、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態では開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁とが縦方向に離間される。
【0091】
これに対して、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態ではシャッタ151が閉塞位置に配置される。また、シャッタ部152は、横方向の寸法が開口部35の横方向の寸法よりも大きく設定されているとともに、縦方向の寸法が初期位置に配置されている図柄表示装置29の上縁と開口部35の上縁との間の距離寸法よりも大きく設定されている。そして、シャッタ151が閉塞位置に配置されている状態において、開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁との間の隙間の全体を閉塞する(図3参照)。これにより、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態において、開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁との間の隙間から後側ベース82の収容空間102内等がパチンコ機10前方から視認可能となることが防止される。
【0092】
上記のようにミラーユニット141及びシャッタ151は共に支持ベース131に対してスライド移動可能に設けられている。この場合に、これらミラーユニット141及びシャッタ151は共に、共通駆動機構134により駆動されてスライド移動する。以下、当該共通駆動機構134について説明する。
【0093】
共通駆動機構134は、図10に示すように、可動手段用の電動アクチュエータとして設けられた共通用駆動モータ161と、複数の共通用ギア162〜164と、を備えており、これら共通用駆動モータ161及び共通用ギア162〜164が支持ベース131に支持されていることによりユニット化されている。共通用駆動モータ161は、出力軸161aを有するステッピングモータであり、支持ベース131に形成された開口部を通じて出力軸161aが前面側に突出するようにして支持ベース131の背面に固定されている。なお、共通用駆動モータ161の本体部161bは、図8に示すように、後側ベース82よりもパチンコ機10後側に突出している。これにより、駆動時の発熱の影響が前側ベース81と後側ベース82との間の空間に極力及ばないようになっている。
【0094】
共通用駆動モータ161は、表示制御装置83と電気的に接続されており、当該表示制御装置83から駆動信号を受けることにより、出力軸161aを所定方向及びそれとは反対方向に回転させるものである。出力軸161aの回転力は共通用ギア162〜164に伝達される。共通用ギア162〜164は、図11に示すように、支持ベース131の前面側において当該支持ベース131に支持されている。また、共通用ギア162〜164は、シャッタユニット133における左右一対のシャッタ用抜け止め部材156の間において、ミラーユニット141におけるミラー用可動板146を挟んだ左右両側にそれぞれ複数配置されているとともに、それら左右両側に配置された各共通用ギア162〜164はミラー用可動板146を挟んで左右対称となるように配置されている。
【0095】
つまり、共通用ギア162〜164は、ミラー用可動板146を左右に挟むようにして配置された左右一対の内側共通用ギア162と、これら内側共通用ギア162を左右に挟むようにして配置された左右一対の中間共通用ギア163と、これら中間共通用ギア163を左右に挟むようにして配置された左右一対の外側共通用ギア164と、を備えている。これにより、ミラー用可動板146を挟んだ左右両側のそれぞれに、歯車列が形成されている。ちなみに、各中間共通用ギア163は、第1中間共通用ギア163aと、第2中間共通用ギア163bとが同一軸線上に並べて固定されており、両ギア163a,163bは一体となって回転する。
【0096】
左右一対の内側共通用ギア162の間に配置されているミラー用可動板146は、縦長の矩形板状に形成されており、対向する一対の長辺部にはそれぞれ縦方向に多数の歯が並設されている。ミラー用可動板146の左側の歯は左側の内側共通用ギア162の歯と噛み合っており、ミラー用可動板146の右側の歯は右側の内側共通用ギア162の歯と噛み合っている。つまり、ミラー用可動板146はラックとしての機能を有しており、各内側共通用ギア162はミラー用可動板146に対してピニオンギアとしての機能を有している。また、各内側共通用ギア162のそれぞれは、隣接している中間共通用ギア163の第1中間共通用ギア163aと噛み合っている。また、第2中間共通用ギア163bのそれぞれは、隣接している外側共通用ギア164と噛み合っている。
【0097】
左右一対の外側共通用ギア164を間に挟むようにして配置されている各シャッタ用抜け止め部材156は、隣接する外側共通用ギア164に向く縦長のギア面を有しており、当該ギア面には縦方向に多数の歯が並設されている。また、各シャッタ用抜け止め部材156と対応する外側共通用ギア164との間には支持ベース131の側壁部131bが介在しているが、当該側壁部131bには、図10に示すように、外側共通用ギア164側に向けてシャッタ用抜け止め部材156の歯を露出させる開口部165が形成されている。当該開口部165を通じて露出しているシャッタ用抜け止め部材156の歯は、外側共通用ギア164の歯と噛み合っている。つまり、各シャッタ用抜け止め部材156はラックとしての機能を有しており、各外側共通用ギア164は各シャッタ用抜け止め部材156に対してピニオンギアとしての機能を有している。
【0098】
上記各共通用ギア162〜164に対して、共通用駆動モータ161の出力軸161aは、一対の内側共通用ギア162のうち一方、具体的には左側の内側共通用ギア162に固定されており、出力軸161aの回転力は内側共通用ギア162に伝達され、内側共通用ギア162が回転する。なお、以下の説明では、説明の便宜上、当該内側共通用ギア162を他方の内側共通用ギア162と区別するために、出力軸161aが固定された側を駆動元ギア162aと称するとともに、それとは異なる側を非駆動元ギア162bと称する。
【0099】
駆動元ギア162aが回転することにより、その回転方向に応じてミラー用可動板146が上方又は下方にスライド移動し、当該ミラー用可動板146がスライド移動することで、それに合わせてミラーユニット141が上方又は下方にスライド移動する。また、ミラー用可動板146が上方又は下方にスライド移動することで非駆動元ギア162bが回転する。この場合、非駆動元ギア162bはミラー用可動板146を挟んで駆動元ギア162aの反対側に配置されているため、駆動元ギア162aの回転方向とは逆方向に回転する。
【0100】
駆動元ギア162a及び非駆動元ギア162bが回転することにより中間共通用ギア163が回転するとともに、これら中間共通用ギア163が回転することにより外側共通用ギア164が回転する。そして、外側共通用ギア164が回転することにより、各シャッタ用抜け止め部材156が上方又は下方にスライド移動する。この場合、上記のとおり駆動元ギア162aと非駆動元ギア162bとが相互に逆方向となるように回転することで、左右一対の中間共通用ギア163も相互に逆方向となるように回転するとともに、左右一対の外側共通用ギア164も相互に逆方向となるように回転する。これにより、各シャッタ用抜け止め部材156は同一方向に移動し、これらシャッタ用抜け止め部材156が同一方向に移動することで、それに合わせてシャッタ151が上方又は下方にスライド移動する。
【0101】
上記のように内側共通用ギア162にミラー用可動板146が噛み合わされているとともに、外側共通用ギア164にシャッタ用抜け止め部材156が噛み合わされている構成において、内側共通用ギア162と外側共通用ギア164との間には中間共通用ギア163が介在している。つまり、ミラー用可動板146とシャッタ用抜け止め部材156とが共に縦方向にスライド移動する構成において、ミラー用可動板146と各シャッタ用抜け止め部材156との間には、それぞれ個別に回転するギアが奇数個存在している。これにより、出力軸161aが回転した場合、各外側共通用ギア164は対応する内側共通用ギア162と同一方向に回転するため、ミラー用可動板146と各シャッタ用抜け止め部材156とは相互に逆方向にスライド移動する。したがって、ミラーユニット141が上方にスライド移動する場合にはシャッタ151が下方にスライド移動し、ミラーユニット141が下方にスライド移動する場合にはシャッタ151が上方にスライド移動する。
【0102】
ちなみに、共通用ギア162〜164はいずれも各歯のピッチが同一となっているとともに、歯数は、内側共通用ギア162=外側共通用ギア164<第2中間共通用ギア163b<第1中間共通用ギア163aの関係となっている。したがって、出力軸161aのトルクに対して、外側共通用ギア164においてトルクの増大化が図られている。
【0103】
ミラー用可動板146と各シャッタ用抜け止め部材156との縦方向の位置関係は、図11に示すように、ミラー用可動板146の上端部分の歯が各内側共通用ギア162の歯と噛み合っている状態において各シャッタ用抜け止め部材156の下端部分の歯が各外側共通用ギア164の歯と噛み合っている。また、各共通用ギア162〜164の歯数の設定により、ミラー用可動板146の下端部分の歯が各内側共通用ギア162の歯と噛み合っている状態において各シャッタ用抜け止め部材156の上端部分の歯が各外側共通用ギア164の歯と噛み合う構成となっている。当該構成によるミラーユニット141とシャッタ151との位置関係について図12を用いて説明する。
【0104】
図12(a―1),(b−1)は可動物ユニット85の正面図、図12(a―2),(b−2)は可動物ユニット85の側面図である。また、図12(a―1),(a―2)と、図12(b−1),(b−2)とでミラーユニット141及びシャッタ151の相互の位置関係が異なっている。
【0105】
図12(a―1),(a―2)では、ミラーユニット141は上側の限界位置に配置されている。この位置が既に説明したミラーユニット141の退避位置である。既に説明したとおり、ミラー用可動板146の下端部分の歯が各内側共通用ギア162の歯と噛み合っている状態では、各シャッタ用抜け止め部材156の上端部分の歯が各外側共通用ギア164の歯と噛み合うように構成されているため、シャッタ151は下側の限界位置に配置されている。この位置が既に説明したシャッタ151の閉塞位置である。
【0106】
図12(b−1),(b−2)では、ミラーユニット141は下側の限界位置に配置されている。この位置が既に説明したミラーユニット141のマルチ表示用位置である。既に説明したとおり、ミラー用可動板146の上端部分の歯が各内側共通用ギア162の歯と噛み合っている状態では、各シャッタ用抜け止め部材156の下端部分の歯が各外側共通用ギア164の歯と噛み合うように構成されているため、シャッタ151は上側の限界位置に配置されている。この位置が既に説明したシャッタ151の退避位置である。
【0107】
なお、図9(b)に示すように、支持ベース131の一方のフランジ部131cには、可動物ユニット85の動作状態を検知するための光学式の状態検知センサ166が上下に離間させて2個設けられている。シャッタ用抜け止め部材156には、シャッタ151が退避位置に配置されている場合に上側の状態検知センサ166の検知部を遮るとともに、シャッタ151が閉塞位置に配置されている場合に下側の状態検知センサ166の検知部を遮る検知対象部167を備えている。状態検知センサ166は表示制御装置83と電気的に接続されており、表示制御装置83では状態検知センサ166の検知結果に基づいて可動物ユニット85の動作状態を把握することができる。
【0108】
ちなみに、状態検知センサ166がシャッタ151の位置を検知するように設けられているのではなく、ミラーユニット141の位置を検知するように設けられていてもよい。また、ミラーユニット141及びシャッタ151のそれぞれに対して状態検知センサが設けられていてもよい。また、ミラーユニット141及びシャッタ151における各位置間の移動量が同一又は略同一である構成に代えて、いずれか一方の移動量が大きく設定されている構成においては、その移動量が大きい側に対して状態検知センサが設けられているとよい。この場合、移動量が小さい側に対して状態検知センサが設けられている構成に比べ、ミラーユニット141及びシャッタ151の位置を正確に検知することができる。
【0109】
ここで、上記のように単一の共通用駆動モータ161の駆動力によりミラーユニット141とシャッタ151との両方が縦方向にスライド移動する構成において、共通用ギア162〜164の介在によってミラーユニット141とシャッタ151とのスライド移動の方向が逆方向となっている。したがって、ミラーユニット141の重量負荷がシャッタ151の重量負荷をキャンセルする方向に作用するとともに、シャッタ151の重量負荷がミラーユニット141の重量負荷をキャンセルする方向に作用することとなる。これにより、ミラーユニット141及びシャッタ151の重量負荷を利用しながら、共通用駆動モータ161において必要な駆動力の低減が図られる。また、それに伴って共通用駆動モータ161の小型化が図られる。
【0110】
また、左右両側にシャッタ用抜け止め部材156が設けられているとともに、その左右方向の中央箇所にミラー用可動板146が設けられた構成において、共通用駆動モータ161の出力軸161aは内側共通用ギア162の一方に固定されている。これにより、出力軸161aにかかるミラーユニット141の重量負荷と当該出力軸161aにかかるシャッタ151の重量負荷とが均等又はほぼ均等となる。よって、出力軸161aにおいてはミラーユニット141の重量負荷とシャッタ151の重量負荷とが相互にキャンセルされることとなり、共通用駆動モータ161において必要な駆動力の低減が図られる。
【0111】
上記構成の可動物ユニット85は、シャッタ151がパチンコ機10前側及び支持ベース131がパチンコ機10後側となるようにして、当該支持ベース131のフランジ部131cを通じて後側ベース82にねじ止めされている。この場合、シャッタ部152の前面及びミラーユニット141の前面は共にパチンコ機10前方を向いている。つまり、可動物ユニット85において、共通用駆動モータ161及び共通用ギア162〜164が搭載されて駆動領域を構成する支持ベース131と、ミラーユニット141と、シャッタ151とは、パチンコ機10前側からシャッタ151→ミラーユニット141→支持ベース131の順に並んでいる。これにより、ミラーユニット141やシャッタ151の大型化を図りながら、ミラーユニット141及びシャッタ151を支持ベース131よりも遊技者の視点に近い側に配置することが可能となる。
【0112】
なお、図示は省略するが、シャッタ151にはその裏面にLEDといった発光体を有する発光用基板が搭載されており当該発光体からシャッタ151に向けて光が照射されることで、その光がシャッタ151を透過し、パチンコ機10前方から視認できるようになっている。この場合に、当該発光用基板は、音声発光制御装置68と電気的に接続されており、当該音声発光制御装置68から駆動信号が出力されることで上記光が照射された状態となるが、後側ベース82において可動物ユニット85を覆う部位に形成された配線用孔部169(図4を参照)を通じて、発光用基板と音声発光制御装置68とを電気的に接続するための信号線(図示略)が設けられている。但し、シャッタ151は既に説明したとおり上下に往復動する構成であるため、当該往復動に際して上記信号線が追従することが可能なように配線用孔部169の大きさが設定されている。
【0113】
<図柄表示装置29及び可動物ユニット85の動作位置>
次に、図柄表示装置29と可動物ユニット85との動作位置の関係について説明する。図13(a),(b)は、右側から見た遊技盤23の側面図であり、説明の便宜上、前側ベース81及び後側ベース82の右側部を省略している。図14(a),(b)は、遊技盤23の正面図である。
【0114】
図13(a)及び図14(a)は、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態を示している。当該状態では、遊技盤23において図柄表示装置29の表示面29aを露出させるための開口部35の上縁と、図柄表示装置29の上縁との間の隙間を埋めるために、可動物ユニット85のシャッタ151が閉塞位置に配置されている。この場合、図13(a)に示すように、シャッタ151のシャッタ部152はその下縁部分が表示面29aよりもパチンコ機10前側において当該表示面29aと前後に対向しているとともに、その上縁部分が開口部35の上縁よりも上方に位置している。ちなみに、上記状態が、図柄表示ユニット61の初期状態(又は非マルチ表示状態)に相当する。
【0115】
また、図13(a)に示すように、ミラーユニット141は図柄表示装置29と干渉しないように当該図柄表示装置29よりも上方に退避された退避位置に配置されている。この場合、ミラーユニット141の下縁は開口部35の上縁よりも下方に位置しているものの、ミラーユニット141はシャッタ部152よりもパチンコ機10後側に配置されており、図14(a)に示すように、ミラーユニット141はパチンコ機10前方から視認不可となっている。
【0116】
図13(b)及び図14(b)は、図柄表示装置29が傾斜位置に配置されている状態を示している。この場合、シャッタ151はシャッタ部152が開口部35から上方に没した状態となるように退避位置に配置されている。代わりに、ミラーユニット141が下方にスライド移動して、当該ミラーユニット141は開口部35内に第1反射面142a及び第2反射面143aの全体が配置されたマルチ表示用位置に配置されている。ちなみに、上記状態が、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態に相当する。
【0117】
ミラーユニット141が配置されている位置は、図13(b)に示すように、表示面29aの鉛直上方となっており、ミラーユニット141の下縁側は表示面29aの上縁側に対してパチンコ機10の前側において当該表示面29aの上縁側と前後に対向している。この場合、第1反射面142a及び第2反射面143aは共に、表示面29aにおいて縦方向及び横方向の途中部分の領域に対してその上方の位置に配置されている。換言すれば、第1反射面142a及び第2反射面143aを下方(詳細には鉛直下方)へ投影させた範囲は、表示面29aにおいて縦方向及び横方向の途中部分の領域となっており、当該領域には表示面29aの縁部が含まれていない。また、第1反射面142a及び第2反射面143aは共に、表示面29aに対する角度が直角又は略直角となっている。
【0118】
ここで、表示面29aの上方においてミラーユニット141が占める領域は、図14(b)に示すように、開口部35の上縁と表示面29aとの隙間の全体領域ではなく一部であり、第1反射面142aの左方や、第2反射面143aの上方などは開口部35との間に隙間が生じている。この場合、後側ベース82の膨出部103により規定された収容空間102が、上記隙間を通じてパチンコ機10前方から視認可能となるが、収容空間102の周面において視認可能となる箇所には既に説明した被覆部材109が装着されている。そして、当該被覆部材109は不透明であるとともに、その表面には所定の装飾が付与されている。これにより、マルチ表示状態において膨出部103を規定する部位や、無色透明の膨出部103を通じてその後方の部品がパチンコ機10前方から視認されてしまうことが防止されている。
【0119】
図柄表示装置29の回動軸は、当該図柄表示装置29の下寄りの位置ではあるが、下縁よりも上方の位置となっている。したがって、図柄表示装置29が傾斜位置に配置されている状態では、図13(b)に示すように、当該図柄表示装置29において回動軸よりも下側の領域は初期位置の場合よりもパチンコ機10前側に変位する。これにより、図柄表示装置29が傾斜位置においてパチンコ機10後側へと突出する量が抑えられている。また、図柄表示装置29において回動軸よりも下側の領域のパチンコ機10前側への突出量は、当該下側の領域が遊技盤23や、当該遊技盤23の開口部35を塞ぐために設けられた透明パネル168と干渉しないように設定されている。
【0120】
ちなみに、透明パネル168は、無色透明の合成樹脂材料により形成されているが、無色透明のガラス材料により形成してもよく、透明パネル168を通じてパチンコ機10前方から表示面29aや各反射面142a,143aを視認可能であれば、有色透明であってもよい。透明パネル168が設けられていることにより、遊技領域を流下している遊技球が、開口部35を通じて図柄表示装置29側に入り込んでしまうことが防止されている。なお、透明パネル168は、厚み寸法が同一又は略同一の板状に形成されており、板面が遊技盤23の盤面やパチンコ機10前面を構成する窓パネル54に対して平行又は略平行となっている。
【0121】
<図柄表示ユニット61の各状態と画像の表示態様との関係>
次に、図柄表示ユニット61の各状態と画像の表示態様との関係について図15を用いて説明する。図15(a)は初期状態における画像の表示態様を説明するための説明図、図15(b),(c)はマルチ表示状態における画像の表示態様を説明するための説明図である。なお、以下の説明では、遊技者が開口部35を正面から視認している状態を基準とする。
【0122】
初期状態においては、図15(a)に示すように、表示面29aは遊技盤23と平行又は略平行であり、縦方向の各両端側の一部を除いた表示面29aの略全体が、遊技盤23の開口部35を塞ぐ透明パネル168に対してその後方において対向している。遊技者の視線は、表示面29aに対して垂直に向けられることとなる。表示面29aに対して遊技者の視線が垂直に向けられる状況では、当該表示面29aにてマルチビュー表示を行ったとしてもそのマルチビュー表示の各画像が個別に視認されるのではなく、各画像が混在した状態で視認されることとなってしまうため、当該マルチビュー表示は行われない。
【0123】
なお、既に説明したとおり、可動物ユニット85においてはシャッタ151が閉塞位置に配置されており、ミラーユニット141が退避位置に配置されている。
【0124】
マルチ表示状態においては、図15(b),(c)に示すように、表示面29aは遊技盤23に対してマルチ用傾斜角度として35度傾斜した状態となる。また、可動物ユニット85においてシャッタ151が退避位置に配置される代わりにミラーユニット141がマルチ表示用位置に配置される。この場合、図15(b)に示すように、表示面29aに対する第1反射面142aの角度は直角又は略直角となっているとともに、図15(c)に示すように、表示面29aに対する第2反射面143aの角度は直角又は略直角となっている。当該状態では、透明パネル168を通じてパチンコ機10前方から、表示面29aだけでなく第1反射面142a及び第2反射面143aが視認可能となる。
【0125】
また、第1反射面142a及び第2反射面143aの下端部の高さ位置が、表示面29aの上縁の高さ位置と同一又はそれよりも若干下方の位置となる。この場合、透明パネル168を通じて表示面29a及び各反射面142a,143aを見た場合、表示面29aと各反射面142a,143aとの間に縦方向の隙間が生じていないように視認される。
【0126】
表示面29aに対する遊技者の視線の入射角は、初期状態に比べ35度広角となる。また、各反射面142a,143aに対する遊技者の視線の入射角も35度となり、当該角度においては各反射面142a,143aにて表示面29aの一部の領域が映される。当該状況において表示面29aにてマルチビュー表示が行われることで、液晶表示部91の下側表示領域97(図7(b)参照)において表示される画像が、表示面29aに直接向けられる視線にて視認されるとともに、液晶表示部91の上側表示領域96(図7(b)参照)において表示される画像が、各反射面142a,143aに向けられる視線にて視認される。つまり、表示面29aを基準として、表示面29aを斜め下方から視認した場合の画像と表示面29aを斜め上方から視認した場合の画像のうち、開口部35側から直接視認することができない画像が、各反射面142a,143aにて反射されることで開口部35側から視認することができるようになる。
【0127】
また、上記のとおり表示面29aに対する各反射面142a,143aの角度が直角又は略直角となっているため、各反射面142a,143aにて反射されて表示面29aの画像が視認される場合の視線の経路において各反射面142a,143aから表示面29aまで光が進む距離だけ遊技者の視線を各反射面142a,143aの後方へ延長させると、その延長させた位置は、表示面29aを面一とした状態で上方に延長させた面に含まれる。つまり、遊技者から見た場合、各反射面142a,143aにて反射される画像は、表示面29aが同一平面上において上方に延長された位置にて表示されるように視認される。そして、この場合に遊技者に実質的に視認される表示領域の縦寸法は、開口部35の縦寸法よりも大きくなる。
【0128】
また、既に説明したように、第1反射面142aは第1枠部145aの後方に設置されているとともに、第2反射面143aは第2枠部145bの後方に設置されている。そうすると、マルチ表示状態では、遊技者は、表示面29a以外に、空間的に区分けされた状態で複数の表示部が存在していると認識することとなる。これにより、単一の表示装置を用いながら、空間的に独立した複数の表示部が存在していると遊技者に認識させることができ、表示部の構成の多様化が図られる。
【0129】
ここで、マルチ表示状態となっている状況において、マルチビュー表示を遊技者がパチンコ機10前方の所定の位置から視認する様子を、図16を用いて説明する。なお、図16では、第1反射面142a及び第2反射面143aのうち第1反射面142aのみを示しているが、第2反射面143aについても第1反射面142aと同様である。
【0130】
図16に示すように、遊技者が所定の位置から窓パネル54を視認することにより、窓パネル54及び透明パネル168を通じて表示面29a及び第1反射面142aを視認することができる。そして、表示面29aに対する遊技者の視線の入射角が、上述した液晶表示部91の下側表示領域97を視認可能とする入射角の範囲に含まれていることにより、下側表示領域97において表示されている画像が視認可能となる。一方、上述した液晶表示部91の上側表示領域96を視認可能とする入射角の範囲には含まれていないため、表示面29aを見たとしても上側表示領域96における画像を視認することはできない。
【0131】
第1反射面142aに対する遊技者の視線の入射角が、当該第1反射面142aにて反射することによる表示面29aにおける入射角として特定した場合に、上述した液晶表示部91の上側表示領域96を視認可能とする入射角の範囲に含まれていることにより、上側表示領域96において表示される画像が第1反射面142aを通じて視認可能となる。一方、上述した液晶表示部91の下側表示領域97を視認可能とする入射角の範囲には含まれていないため、第1反射面142aを見たとしても下側表示領域97における画像を視認することはできない。
【0132】
上記のように各表示領域96,97における画像は、パチンコ機10前方の所定の位置から、一方は表示面29aから直接視認されるとともに、他方は第1反射面142aを通じて視認されることとなる。なお、所定の位置は、図16の位置に限定されることはなく、表示面29a及び各反射面142a,143aを通じてマルチビュー表示を良好に視認することができるのであれば、任意である。
【0133】
以上説明したように、マルチ表示状態において、表示面29aがパチンコ機10後側に向けて上り傾斜となるように図柄表示装置29が配置されるとともに、表示面29aの上方において各反射面142a,143aがパチンコ機10後側に向けて下り傾斜となるようにミラーユニット141が配置されることで、開口部35に比して大きな表示領域を確保することが可能となり、結果的に開口部35を大型化することなく比較的大型な表示領域を確保することが可能となる。さらには、開口部35に比して大きな表示領域を確保した状態での図柄表示ユニット61の前後方向寸法を小型化することができる。
【0134】
ちなみに、上記のようにマルチビュー表示が行われる構成において、マルチ表示状態にて窓パネル54の正面から表示面29aを直接視認した場合の輝度と、窓パネル54の正面から各反射面142a,143aにて映されたものを視認した場合の輝度とが同一となるように、視差バリアパネル94が形成されていてもよい。具体的には、表示面29aを基準として、液晶表示部91の上側表示領域96を35度斜め上方の位置から視認した場合の輝度と、液晶表示部91の下側表示領域97を35度斜め下方の位置から視認した場合の輝度とを比べた場合、前者の輝度が高くなるように、視差バリアパネル94を形成し、さらにその輝度差を、各反射面142a,143aにて反射されることで輝度が低下する量と略同一となるように設定する。これにより、表示面29aを直接視認した場合の画像と、各反射面142a,143aにて反射された画像との間に、輝度差が生じ難くなり、遊技者にとっては、大型化された表示領域の画像を違和感なく視認することが可能となる。
【0135】
<音声発光制御装置ユニット63及び放熱ファン86,87>
次に、音声発光制御装置ユニット63及び放熱ファン86,87について説明する。図17は、遊技盤23における図柄表示ユニット61周辺を右側から見た側面図であり、説明の便宜上、前側ベース81及び後側ベース82の右側部と、駆動機構84と、を省略している。なお、図17(a)では図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態を示しているが、図17(c)では図柄表示装置29が傾斜位置に配置されている状態を示している。
【0136】
既に説明したように、表示制御装置83が一体化された図柄表示装置29を収容する収容空間102を形成している後側ベース82の膨出部103は、天井傾斜部105と、背面部106と、底傾斜部107と、を備えている。表示制御装置83が一体化された図柄表示装置29は、既に説明したように初期位置と傾斜位置との間で回動することとなるが、収容空間102は当該回動を許容する大きさに設定されている。
【0137】
音声発光制御装置ユニット63は、天井傾斜部105の背面に搭載されている。音声発光制御装置ユニット63は、既に説明したとおり、取付台67と音声発光制御装置68とを備えており、設置面が天井傾斜部105の背面の傾斜と平行又は略平行となるようにして取付台67が固定されていることにより、音声発光制御装置68の正面も天井傾斜部105の背面の傾斜と平行又は略平行となっている。この場合、音声発光制御装置68の上端側は、可動物ユニット85を構成する共通用駆動モータ161の後方にて前後に並んでいる。上記のように音声発光制御装置ユニット63が配置されていることにより、可動物ユニット85を構成する共通用駆動モータ161や図示しない裏パックユニット17との干渉を抑えながら、パチンコ機10の内部空間を有効活用して音声発光制御装置ユニット63の設置空間を確保することができる。
【0138】
天井傾斜部105には、図5及び図17(b)に示すように、天井側通気孔171が形成されている。当該天井側通気孔171が形成されている領域は、音声発光制御装置ユニット63が搭載されている領域に含まれているが、取付台67は所定の厚み寸法を有しているとともに、音声発光制御装置68の設置面172とは反対側は天井傾斜部105及び上側の側面にて開放された開放空間173が形成されており、天井側通気孔171の全体が取付台67によって塞がれていない。さらにまた、天井傾斜部105の前面側には既に説明したとおり被覆部材109が装着されているが、当該被覆部材109は天井側通気孔171の全体を塞がないように形成されている。したがって、図柄表示装置29が収容された収容空間102は、天井側通気孔171及び開放空間173を通じて後側ベース82の外部に開放されている。
【0139】
底傾斜部107には、図5及び図17(c)に示すように、底側通気孔174が形成されている。当該底側通気孔174は、離間させた状態で複数形成されている。底傾斜部107において底側通気孔174が形成された領域には、底傾斜部107の背面側から放熱ファン86,87が複数設置されている。この場合、放熱ファン86,87は、表示制御装置83が一体化された図柄表示装置29がいずれの位置に配置されている状態であっても、放熱ファン86,87の送風面の延長領域に表示制御装置83の少なくとも一部が含まれるように配置されている。
【0140】
各放熱ファン86,87は、図17(c)に示すように、ファンケース175内に羽根車176が設置された構成であり、音声発光制御装置68から駆動信号が出力されている間はファンモータ177が動作し羽根車176が回転する。なお、複数の放熱ファン86,87はそれぞれ送風量が異なるように、羽根車176の大きさが相互に異なっているが、これに限定されることはなく同一であってもよい。また、複数の放熱ファン86,87は横方向に並設されているが縦方向に並設されていてもよい。また、放熱ファン86,87の数は2個に限定されることはなく、3個以上であってもよく、単数であってもよい。
【0141】
羽根車176が回転することで、底側通気孔174から収容空間102に外気が取り込まれ、その外気が表示制御装置83に対して送風される。また、外気が取り込まれることにより、収容空間102内の空気が天井側通気孔171から排出される。すなわち、底側通気孔174が収容空間102における吸気口として機能し、天井側通気孔171が収容空間102における排気口として機能する。底側通気孔174から天井側通気孔171へと空気が流れることにより、図柄表示装置29や表示制御装置83により熱せられた空気を収容空間102外部へと良好に排出できる。
【0142】
特に、表示制御装置83は、図17(c)に示すように、画像の描画指示処理を実行する表示CPU182及び表示CPU182の描画指示に基づき図柄表示装置29に対して描画処理を実行するVDP183が少なくとも搭載された表示制御基板181を備えており、図柄表示装置29の表示制御が実行されることでこれら表示CPU182及びVDP183が発熱する。これに対して、上記のように放熱ファン86,87を通じて収容空間102に対する送風が実行されることにより、収容空間102内の放熱を良好に行うことができる。
【0143】
既に説明したとおり放熱ファン86,87は、表示制御装置83に一体化されているのではなく後側ベース82に固定されている。表示制御装置83の放熱を行う上では放熱ファン86,87を表示制御装置83に一体化させる構成も想定されるが、この場合、図柄表示装置29及び表示制御装置83の一体物の総重量が放熱ファン86,87の重量分増加することとなってしまう。そうすると、図柄表示装置29の回動軸及び表示用駆動モータ121の出力軸121aに掛かる重量負荷が増加してしまう。これに対して、放熱ファン86,87が図柄表示装置29と一体的に移動しない後側ベース82に固定されていることにより、図柄表示装置29の回動軸及び表示用駆動モータ121の出力軸121aに掛かる重量負荷を抑えながら、表示制御装置83の放熱を良好に行うことができる。
【0144】
図柄表示ユニット61のマルチ表示状態では、図17(a)において二点鎖線にて示すように、表示制御装置83が一体化された図柄表示装置29が傾斜位置に配置される。この場合、表示制御装置83の基板ボックス101において、表示CPU182及びVDP183が搭載された表示制御基板181の板面(又は素子搭載面)と対向する表面板部184は、底傾斜部107に対して平行又は略平行となるとともに、表面板部184の略全体が底傾斜部107と近接した位置にて対向する。これにより、マルチ表示状態では、初期状態である場合に比べ、放熱ファン86,87は表面板部184に対して近い位置にて当該表面板部184に向けて送風を行うこととなる。したがって、マルチ表示状態では初期状態よりも、表示制御装置83が冷却され易くなる。
【0145】
また、図17(c)に示すように、表面板部184には表示CPU182及びVDP183と対向する領域に通気孔185が形成されているとともに、マルチ表示状態では、当該通気孔185が形成された領域が底側通気孔174、すなわち放熱ファン86,87と近い位置にて対向することとなる。これにより、マルチ表示状態では、表示CPU182及びVDP183に向けて近い位置にて送風を行うことができ、表示CPU182及びVDP183の冷却効果が高められる。
【0146】
マルチ表示状態では、後述するように初期状態に比べ複雑な描画処理が実行されるため、初期状態の場合よりも表示CPU182及びVDP183における発熱量が増加することとなる。これに対して、上記のようにマルチ表示状態における表示制御装置83と放熱ファン86,87との位置関係が上記のように設定されていることにより、表示CPU182及びVDP183の冷却を効率良く行うことができる。
【0147】
ちなみに、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態であっても、表示制御装置83は膨出部103に接しておらず、底側通気孔174と天井側通気孔171とが収容空間102を通じて連通された状態が維持されている。よって、マルチ表示状態であっても、両通気孔171,174間の空気の流れが完全に遮断されることはない。
【0148】
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について図18のブロック図に基づいて説明する。
【0149】
主制御装置65に設けられた主制御基板191には、MPU192が搭載されている。MPU192には、当該MPU192により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM193と、そのROM193内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM194と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
【0150】
MPU192には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU192の入力側には、主制御装置65に設けられた停電監視基板195、払出制御装置77及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。この場合に、停電監視基板195には電源及び発射制御装置78が接続されており、MPU192には停電監視基板195を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、上作動口26、下作動口27及び可変入賞装置25などといった入賞対応入球部に対して1対1で対応させて設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置65のMPU192において入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU192では、上作動口26又は下作動口27のいずれかへの入賞に基づいて大当たり発生抽選及び大当たり結果種別抽選が実行されるとともに、各遊技回のリーチ発生抽選や表示継続期間の決定抽選が実行される。
【0151】
ここで、MPU192にて各種抽選を行うための構成について説明する。
【0152】
MPU192は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部31の表示の設定、図柄表示装置29の図柄表示の設定、役物用表示部32の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図19に示すように、大当たり発生抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果といった大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置29が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部31及び図柄表示装置29における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口27の電動役物27aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
【0153】
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM194の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ196に適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファ196において、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口26又は下作動口27への入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア197に格納される。
【0154】
保留球格納エリア197は、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口26又は下作動口27への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ196に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
【0155】
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口26又は下作動口27への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口26又は下作動口27への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口26又は下作動口27への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
【0156】
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
【0157】
実行エリアAEは、メイン表示部31の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
【0158】
上記各カウンタについて詳細に説明する。
【0159】
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口26又は下作動口27に入賞したタイミングでRAM194の保留球格納エリア197に格納される。
【0160】
大当たり当選となる乱数の値は、ROM193における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
【0161】
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
【0162】
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口26又は下作動口27に入賞したタイミングでRAM194の保留球格納エリア197に格納される。
【0163】
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における当否抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下作動口27の電動役物27aにおけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。当否抽選モードとしては、上述したとおり低確率モードと高確率モードとが設定されている。
【0164】
サポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口27の電動役物27aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
【0165】
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物27aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物27aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
【0166】
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口27への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口27よりも上作動口26への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口26よりも下作動口27への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口27への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
【0167】
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート28への入賞に基づき役物用表示部32にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部32における1回の表示継続期間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするという各条件のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
【0168】
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM193における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
【0169】
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
【0170】
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
【0171】
振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。また、大当たり結果の振分先は、上記の2種類に限定されることはなく、例えば、開閉実行モードにおいて遊技球の獲得期待値が高低となるように複数のモードを設定し、当該開閉実行モードの移行先のモードに差異を設けることで大当たり結果の種別を上記の2種類よりも増やす構成としてもよい。
【0172】
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置29における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置29を備え、開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止結果が付与対応結果となる遊技機において、図柄表示装置29における図柄(絵柄)の変動表示が開始されてから停止結果が導出表示される前段階で、前記付与対応結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
【0173】
期待演出には、上記リーチ表示と、当該リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や付与対応結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
【0174】
リーチ表示には、図柄表示装置29の表示面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、リーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
【0175】
予告表示には、図柄表示装置29の表示面において図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示が行われる場合の方がリーチ表示が行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
【0176】
リーチ表示は、開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM193のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置65において行うのではなく、表示制御装置83において行われる。
【0177】
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部31における変動表示時間と、図柄表示装置29における図柄の変動表示時間とをMPU192において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部31における変動表示の開始時及び図柄表示装置29による図柄の変動開始時に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
【0178】
既に説明したように、MPU192では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、メイン表示部31における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM193の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶された変動表示時間テーブル(表示継続期間の決定用情報群)が用いられる。
【0179】
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート28に遊技球が入賞したタイミングでRAM194の電役保留エリア198に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物27aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
【0180】
上記各カウンタや保留球格納エリア197を用いたMPU192における遊技回制御処理及び遊技状態移行処理について簡単に説明する。
【0181】
MPU192では、電源の立ち上げ後において所定の遊技進行用処理を繰り返し実行する。本パチンコ機10では、当該遊技進行用処理として、第1の周期で繰り返し実行される通常処理と、第1の周期よりも短い第2の周期で起動され、通常処理に対して割り込んで実行されるタイマ割込み処理とが設定されているが、遊技の進行を制御できるのであれば、具体的な処理構成は任意である。
【0182】
遊技進行用処理の一部として、遊技回制御処理及び遊技状態移行処理が設定されている。遊技回制御処理では、遊技回の実行中及び開閉実行モード中のいずれでもなく、且つ保留球格納エリア197に保留情報が保留記憶されていることを条件として、保留球格納エリア197のデータシフト処理が実行される。具体的には、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEにシフトする。その後、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる。また、データシフト処理が実行された場合、当否抽選処理、種別判定処理及び遊技回開始用処理が実行される。
【0183】
当否抽選処理では、実行エリアAEにシフトされた保留情報のうち大当たり乱数カウンタC1に係る数値情報と、現状の当否抽選モードに対応した当否テーブルとを参照して、大当たり当選となるか否かを判定する。大当たり当選である場合には、さらに種別判定処理を実行する。種別判定処理では、実行エリアAEにシフトされた保留情報のうち大当たり種別カウンタC2に係る数値情報と、振分テーブルとを参照して、大当たり種別を特定する。
【0184】
遊技回開始用処理では、実行エリアAEにシフトされた保留情報のうちリーチ乱数カウンタC3に係る数値情報と、リーチ用テーブルとを参照して大当たり非当選であってもリーチ発生となるか否かを判定する。また、遊技回開始用処理では、大当たり当選の有無、大当たり種別及びリーチ発生の有無に対応した変動表示時間テーブルをROM193から読み出し、その読み出した変動表示時間テーブルと、そのタイミングにおける変動種別カウンタCSの数値情報とから今回の遊技回の変動表示時間を決定する。そして、遊技回開始用処理では、その決定した変動表示時間に対応した絵柄の変動表示をメイン表示部31にて開始させるとともに、変動表示時間の情報を含む変動用コマンドと、大当たり当選の有無及び大当たり種別の情報を含む種別コマンドとを音声発光制御装置68に送信する。
【0185】
ちなみに、変動表示時間は、大当たり当選の有無、大当たり種別及びリーチ発生の有無に対応した変動表示時間テーブルが読み出されて決定されるため、変動用コマンドにはリーチ発生の有無の情報が含まれていると言える。また、後述するように表示制御装置83では変動表示時間に応じてリーチ表示の種別を決定するため、変動用コマンドにはリーチ種別の情報が含まれているとも言える。
【0186】
また、遊技回制御処理では、遊技回の実行中において変動表示中処理を実行し、変動開始用処理にて決定した変動表示時間が経過している場合にはメイン表示部31において、その遊技回における大当たり当選の有無及び大当たり種別に対応した停止結果を表示させた状態で絵柄の変動表示を終了させる。また、音声発光制御装置68に対して遊技回の終了を指示するための終了コマンドを送信する。
【0187】
遊技状態移行処理では、大当たり当選に対応した遊技回が終了している場合に開閉実行モードへの移行処理を実行し、可変入賞装置25における大入賞口25aの開閉処理を開始する。なお、開閉実行モードを開始する場合、開閉実行モード中、及び開閉実行モードを終了する場合などに、開閉実行モード用の各種コマンドを音声発光制御装置68に送信する。また、開閉実行モードが終了した場合には、当該モードの開始契機となった遊技回に係る大当たり種別に対応させて、当否抽選モードの移行やサポートモードの移行を実行する。
【0188】
図18の説明に戻り、MPU192の出力側には、停電監視基板195、払出制御装置77及び音声発光制御装置68が接続されている。払出制御装置77には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。音声発光制御装置68には、上述した変動用コマンド、種別コマンド及び終了コマンドといった遊技回用コマンドが送信されるとともに、開閉実行モード用の各種コマンドが送信される。
【0189】
また、図示は省略するが、MPU192の出力側には、メイン表示部31及び役物用表示部32が接続されており、これらの表示制御が実行される。また、図示は省略するが、MPU192の出力側には、可変入賞装置25に設けられた駆動部が接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置25の開閉が実行される。また、図示は省略するが、MPU192の出力側には、下作動口27の電動役物27aに設けられた駆動部が接続されており、電動役物開放カウンタC4を用いた電役開放抽選に当選した場合には、電動役物27aの開閉が実行される。
【0190】
停電監視基板195は、主制御基板191と電源及び発射制御装置78とを中継し、また電源及び発射制御装置78から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置77は、主制御装置65のMPU192から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置76を駆動制御することにより賞球や貸し球の払出を行わせるものである。
【0191】
電源及び発射制御装置78は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板191や払出制御装置77等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。また、電源及び発射制御装置78は、遊技球発射機構51の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構51は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
【0192】
音声発光制御装置68は、主制御装置65のMPU192から受信した各種コマンドに基づいて前扉枠16に設けられた表示ランプ部55やスピーカ部56を駆動制御する。また、主制御装置65のMPU192から受信した各種コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置83に送信する。また、音声発光制御装置68は図柄表示ユニット61の放熱ファン86,87と電気的に接続されている。音声発光制御装置68は、動作中は常時、放熱ファン86,87に駆動信号を出力しており、これにより放熱ファン86,87による送風はパチンコ機10の電源投入中は常時行われている。
【0193】
表示制御装置83は、表示CPU182、プログラムROM201、ワークRAM202、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)183、キャラクタROM203及びビデオRAM204がそれぞれ個別にチップ化されて搭載された表示制御基板181を備えている。なお、任意の組み合わせで複合的にチップ化されていてもよい。
【0194】
表示制御基板181の表示CPU182は、主制御装置65から送信され音声発光制御装置68を経由して送信されてくる遊技回用コマンド(変動用コマンド、種別コマンド及び終了コマンド)及び開閉実行モード用の各種コマンドを受信するとともに、その受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP183への描画指示処理(具体的にはVDP183に対する内部コマンドの生成)を実行する。
【0195】
また、表示制御基板181の出力側には、図柄表示ユニット61の表示用駆動モータ121及び共通用駆動モータ161が電気的に接続されている。表示CPU182は、これら駆動モータ121,161のそれぞれに対してマルチ表示切換用の駆動信号(第1切換用信号)を出力することで図柄表示ユニット61を初期状態からマルチ表示状態に切り換えるとともに、これら駆動モータ121,161のそれぞれに対して復帰用の駆動信号(第2切換用信号)を出力することで図柄表示ユニット61をマルチ表示状態から初期状態に切り換える。
【0196】
ちなみに、表示制御基板181の入力側には、図柄表示装置29の位置を検知する位置検知センサ(図示略)と、可動物ユニット85の状態を検知する状態検知センサ(図示略)とが電気的に接続されている。表示CPU182では、位置検知センサの検知結果に基づいて図柄表示装置29の位置を特定するとともに、状態検知センサの検知結果に基づいて可動物ユニット85においてミラーユニット141及びシャッタ151がいずれの位置に配置されているかを特定する。
【0197】
プログラムROM201は、表示CPU182により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリである。換言すれば、プログラムROM201は、表示CPU182により各種制御が実行される場合に読み出し専用の目的で用いられるメモリである。また、プログラムROM201は、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。
【0198】
ワークRAM202は、表示CPU182による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。換言すれば、ワークRAM202は、表示CPU182により各種制御が実行される場合に書き込み用及び読み出し用の両方の目的で用いられるメモリである。また、ワークRAM202は、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
【0199】
VDP183は、図柄表示装置29に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイス206を直接操作する一種の描画回路である。VDP183はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP183は、表示CPU182、ビデオRAM204等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、キャラクタROM203から読み出した画像データを用いてビデオRAM204に描画データを作成し、その作成した描画データに対応した画像を図柄表示装置29に表示させる。
【0200】
キャラクタROM203は、図柄表示装置29に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものであり、画像データの読み出し専用の目的で用いられるとともに、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要さない不揮発性記憶手段である。このキャラクタROM203には、画像データとして、各種の表示図柄やキャラクタのビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
【0201】
なお、キャラクタROM203を複数設け、各キャラクタROM203に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。
【0202】
ビデオRAM204は、図柄表示装置29に表示させる画像に対応した描画データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM204の内容を書き替えることに基づき図柄表示装置29の表示内容が変更される。換言すれば、ビデオRAM204は、図柄表示装置29に画像を表示させる場合に書き込み用及び読み出し用の両方の目的で用いられるとともに、記憶している情報の保持に際して外部からの電力供給を要する揮発性記憶手段である。
【0203】
ビデオRAM204には、キャッシュ領域211及び描画用領域212が設けられている。キャッシュ領域211は、キャラクタROM203から読み出した画像データを記憶しておくためのエリアである。また、描画用領域212は、各描画タイミングにおける図柄表示装置29の表示面29aでの1フレーム分(単位時間分)の描画データを、キャッシュ領域211に読み出されている画像データを加工することでビデオRAM204内において作成する場合に用いられるエリアである。当該描画データの作成は、VDP183により実行される。
【0204】
VDP183は、図柄表示装置29に設けられた画像処理デバイス206と描画信号用の信号経路(描画信号用の転送経路)SC1を通じて電気的に接続されている。描画用領域212に作成された描画データは、上記描画信号用の信号経路SC1を通じて画像処理デバイス206へと転送される。
【0205】
なお、VDP183には図示しないライン用バッファが設けられており、描画用領域212から画像処理デバイス206へのデータ転送に際しては当該ライン用バッファが用いられる。但し、当該ライン用バッファが不具備であり、描画用領域212から画像処理デバイス206へデータ転送が直接行われる構成としてもよい。
【0206】
画像処理デバイス206は、デバイス用バッファ214を備えている。VDP183から画像処理デバイス206へと転送された描画データはデバイス用バッファ214に書き込まれる。画像処理デバイス206では、デバイス用バッファ214に書き込まれた描画データを液晶表示部91に対して描画することにより、表示面29aにおいて所定の画像を表示させる。なお、上記描画データの転送に係る構成は、後に詳細に説明する。
【0207】
<表示CPU182による処理>
次に、表示CPU182により実行される各種処理について説明する。表示CPU182は、表示用メイン処理を所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し実行するように構成されており、当該表示用メイン処理には複数種類の処理が設定されている。当該複数種類の処理の一部として、変動開始用処理、変動終了用処理、大当たり演出用処理、描画指示用処理、振動用処理及びマルチ表示用処理が少なくとも含まれている。
【0208】
変動開始用処理では、変動用コマンドを音声発光制御装置68から受信している場合に、当該変動用コマンドの内容と、同時に受信している種別コマンドの内容とから、その遊技回の変動表示時間を特定するとともに、大当たり当選の有無、大当たり種別及びリーチ発生の有無を把握してその把握結果に基づいて最終停止させる図柄の組み合わせを特定する。さらにまた、これら変動表示時間と、最終停止させる図柄の組み合わせとに基づいて、変動開始から最終停止させるまでの図柄の変動表示パターンを決定する。
【0209】
ちなみに、プログラムROM201には、変動用コマンドから変動表示時間を特定するための変動表示時間テーブルが記憶されているとともに、ワークRAM202には、特定した変動表示時間の情報が格納されるエリアであってその格納された情報が表示用メイン処理の開始の度に1減算されるように更新される計測用カウンタエリアが設定されている。表示CPU182では、当該計測用カウンタエリアに記憶されている情報に基づいて遊技回の経過時間を把握する。
【0210】
また、プログラムROM201には変動用コマンド及び種別コマンドの内容から最終停止させる図柄の組み合わせを特定するための停止結果テーブルが記憶されているとともに、変動表示時間の情報と、最終停止させる図柄の組み合わせの情報とから変動表示パターンを特定するための変動表示パターンテーブルが記憶されている。また、ワークRAM202には、変動表示パターンの情報が格納される変動表示パターンエリアが設定されており、表示CPU182では、計測用カウンタエリアに記憶されている情報と、変動表示パターンエリアに記憶されている情報とから、描画指示タイミングを特定するとともに、各描画指示タイミングにおける描画指示の内容を特定する。
【0211】
変動終了用処理では、終了コマンドを音声発光制御装置68から受信している場合に、変動開始用処理にて決定された最終停止図柄の組み合わせを表示した状態で今回の遊技回を最終停止させるようにVDP183に対して描画指示を実行する。大当たり演出用処理では、開閉実行モード用の各種コマンドを音声発光制御装置68から受信している場合に、各コマンドに対応した演出の画像が表示面29aにて表示されるようにVDP183に対して描画指示を実行する。
【0212】
描画指示用処理では、プログラムROM201から読み出されてワークRAM202に記憶されている表示パターンの情報と、所定の基準からの経過時間を計測する計測用カウンタエリアの情報とに基づいて、描画指示タイミングであるか否かを判定する。そして、描画指示タイミングであると判定した場合には、そのタイミングに対応した描画指示情報をVDP183に対して内部コマンドとして出力する。遊技回の演出について具体的には、描画指示用処理では、ワークRAM202に記憶されている変動表示パターンの情報と、計測用カウンタエリアにて計測されている情報とに基づいて、描画指示タイミングであるか否かを判定し、描画指示タイミングである場合には当該タイミングに対応した描画指示情報をVDP183に出力する。
【0213】
振動用処理及びマルチ表示用処理は、遊技回の実行中に所定の演出を実行させるための処理である。これら振動用処理及びマルチ表示用処理について、以下にフローチャートを参照しながら説明する。先ず、演出の一種として図柄表示装置29又はシャッタ151を振動させるための振動用処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。なお、以下の説明では、当該振動用処理が実行されることによる作用を、図21(a),(b)の説明図を用いて適宜説明する。
【0214】
ステップS101では、図柄表示装置29において図柄の変動表示中であるか否かを判定する。図柄の変動表示中でない場合にはそのまま本振動用処理を終了する。図柄の変動表示中である場合にはステップS102にて、表示面振動用リーチの遊技回であるか否かを判定する。この判定は、今回の遊技回の開始に際して決定されている変動表示パターンの情報を参照することで行われる。
【0215】
表示面振動用リーチの遊技回である場合には、ステップS103にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、表示面振動用リーチの実行中であるか否かを判定する。表示面振動用リーチの実行中でない場合には、ステップS104にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、表示面振動用リーチの開始タイミングであるか否かを判定する。
【0216】
表示面振動用リーチの開始タイミングでない場合には、そのまま本振動用処理を終了し、表示面振動用リーチの開始タイミングである場合には、ステップS105に進む。ステップS105では、表示用駆動モータ121の正逆動作を開始させるための処理を実行し、その後、本振動用処理を終了する。
【0217】
ステップS105の処理では、ワークRAM202に設けられた表示面振動状態フラグの格納エリアに表示面振動状態フラグを格納することで、表示面振動状態に設定する。当該表示面振動状態に設定されることにより、図示しない図柄表示装置29用の駆動信号出力処理にて、表示用駆動モータ121に対して、図柄表示装置29の第1動作用信号として正回転用信号が所定期間に亘って出力されている状態と、図柄表示装置29の第2動作用信号として逆回転用信号が所定期間に亘って出力されている状態とが交互に繰り返される。
【0218】
このように表示用駆動モータ121に対して、正回転用信号と逆回転用信号とが交互に繰り返し出力されることにより、表示用駆動モータ121の出力軸121aは正回転と逆回転とを所定期間毎に交互に繰り返す。したがって、図柄表示装置29が初期位置に向けた方向と傾斜位置に向けた方向との回動を交互に繰り返す。
【0219】
初期位置に向けた図柄表示装置29の移動量(回動量)は初期位置から傾斜位置に移動するまでの移動量よりも小さく設定されているとともに、傾斜位置に向けた図柄表示装置29の移動量は傾斜位置から初期位置に移動するまでの移動量よりも小さく設定されている。より詳細には、表示面振動用リーチは、図柄表示ユニット61が初期状態である状況において実行されるとともに、表示面29aがシャッタ部152とパチンコ機10前後方向に対向している状態が維持される範囲、すなわちパチンコ機10前方から見た状態で開口部35が表示面29aとシャッタ部152とにより閉塞され両者の間に隙間が生じない範囲において、図柄表示装置29の初期位置に向けた移動及び傾斜位置に向けた移動が行われる。つまり、これら各移動量は、図21(a)に示すように図柄表示装置29が振動していると遊技者が認識するように僅かなものとなっている。図柄表示装置29が振動することにより、表示面29aに注目している遊技者は、画像ではなく図柄表示装置29自体が振動していることを認識する。これにより、図柄表示装置29において視的効果が異なる演出を同時に行うことができるとともに、振動音が発生することに起因して、スピーカ部56とは異なる部位を音源とした音を意図的に生じさせることができる。
【0220】
ちなみに、表示面29aでは、図柄表示装置29が振動するように表示用駆動モータ121が駆動制御されている状況において図柄表示装置29の振動に対応した画像による演出が表示される。
【0221】
振動用処理(図20)の説明に戻り、ステップS103にて、表示面振動用リーチ中であると判定した場合には、ステップS106にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、表示面振動用リーチの終了タイミングであるか否かを判定する。表示面振動用リーチの終了タイミングでない場合には、そのまま本振動用処理を終了し、表示面振動用リーチの終了タイミングである場合には、ステップS107に進む。ステップS107では、表示用駆動モータ121の正逆動作を終了させるための処理を実行し、その後、本振動用処理を終了する。
【0222】
ステップS107の処理が実行されることにより、表示面振動状態フラグが消去されて表示面振動状態が解除されることで、上記図柄表示装置29用の駆動信号出力処理において正回転用信号及び逆回転用信号が交互に出力される状態が終了される。なお、当該終了タイミングは、表示面振動用リーチが実行される遊技回が終了したタイミングとして設定されているが、これに限定されることはなく、当該遊技回の途中のタイミングとして設定されていてもよい。
【0223】
一方、ステップS102にて、今回の遊技回が表示面振動用リーチの遊技回ではないと判定した場合には、ステップS108にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、シャッタ振動用リーチの実行中であるか否かを判定する。シャッタ振動用リーチの実行中でない場合には、ステップS109にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、シャッタ振動用リーチの開始タイミングであるか否かを判定する。
【0224】
シャッタ振動用リーチの開始タイミングでない場合には、そのまま本振動用処理を終了し、シャッタ振動用リーチの開始タイミングである場合には、ステップS110に進む。ステップS110では、共通用駆動モータ161の正逆動作を開始させるための処理を実行し、その後、本振動用処理を終了する。
【0225】
ステップS110の処理では、ワークRAM202に設けられたシャッタ振動状態フラグの格納エリアにシャッタ振動状態フラグを格納することで、シャッタ振動状態に設定する。当該シャッタ振動状態に設定されることにより、図示しない可動物ユニット85用の駆動信号出力処理にて、共通用駆動モータ161に対して、可動物ユニット85の第1動作用信号として正回転用信号が所定期間に亘って出力されている状態と、可動物ユニット85の第2動作用信号として逆回転用信号が所定期間に亘って出力されている状態とが交互に繰り返される。
【0226】
このように共通用駆動モータ161に対して、正回転用信号と逆回転用信号とが交互に繰り返し出力されることにより、共通用駆動モータ161の出力軸161aは正回転と逆回転とを所定期間毎に交互に繰り返す。したがって、シャッタ151が退避位置に向けた方向と閉塞位置とに向けた方向とのスライド移動を交互に繰り返す。
【0227】
退避位置に向けたシャッタ151の移動量は閉塞位置から退避位置に移動するまでの移動量よりも小さく設定されているとともに、閉塞位置に向けたシャッタ151の移動量は退避位置から閉塞位置に移動するまでの移動量よりも小さく設定されている。より詳細には、シャッタ振動用リーチは、図柄表示ユニット61が初期状態である状況において実行されるとともに、シャッタ部152が表示面29aとパチンコ機10前後方向に対向している状態が維持される範囲、すなわちパチンコ機10前方から見た状態で開口部35が表示面29aとシャッタ部152とにより閉塞され両者の間に隙間が生じない範囲において、シャッタ151の退避位置に向けた移動及び閉塞位置に向けた移動が行われる。つまり、これら移動量は、図21(b)に示すようにシャッタ部152が振動していると遊技者が認識するように僅かなものとなっている。シャッタ151が振動することにより、表示面29aに注目している遊技者は、静止状態で表示面29aに隣接していたシャッタ部152が突然振動し出したことを認識する。これにより、表示面29aにて表示されている画像とは視的効果が異なる演出を提供することができるとともに、振動音が発生することに起因して、スピーカ部56とは異なる部位を音源とした音を意図的に生じさせることができる。
【0228】
ちなみに、表示面29aでは、シャッタ151が振動するように共通用駆動モータ161が駆動制御されている状況においてシャッタ151の振動に対応した画像による演出が表示される。
【0229】
ここで、以上説明した表示面振動用リーチでは図柄表示装置29及びシャッタ151のうち図柄表示装置29のみが振動するように表示用駆動モータ121が駆動制御されるとともに、シャッタ振動用リーチでは図柄表示装置29及びシャッタ151のうちシャッタ151のみが振動するように共通用駆動モータが駆動制御される。例えば、図柄表示装置29及びシャッタ151の両方を同時に振動させる構成も考えられるが、そうすると、図柄表示ユニット61の初期状態において開口部35内に表示面29aとシャッタ151との間に隙間が生じてしまうことが想定され、見た目上好ましくない。これに対して、図柄表示装置29が振動する場合にはシャッタ151が振動しないようにするとともに、シャッタ151が振動する場合には図柄表示装置29が振動しないようにすることで、見た目上好ましいものとしながら、既に説明した演出効果を生じさせることができる。
【0230】
振動用処理(図20)の説明に戻り、ステップS108にて、シャッタ振動用リーチ中であると判定した場合には、ステップS111にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、シャッタ振動用リーチの終了タイミングであるか否かを判定する。シャッタ振動用リーチの終了タイミングでない場合には、そのまま本振動用処理を終了し、シャッタ振動用リーチの終了タイミングである場合には、ステップS112に進む。ステップS112では、共通用駆動モータ161の正逆動作を終了させるための処理を実行し、その後、本振動用処理を終了する。
【0231】
ステップS112の処理が実行されることにより、シャッタ振動状態フラグが消去されてシャッタ振動状態が解除されることで、上記シャッタ151用の駆動信号出力処理において正回転用信号及び逆回転用信号が交互に出力される状態が終了される。なお、当該終了タイミングは、シャッタ振動用リーチが実行される遊技回が終了したタイミングとして設定されているが、これに限定されることはなく、当該遊技回の途中タイミングとして設定されていてもよい。
【0232】
次に、図柄表示ユニット61を初期状態又はマルチ表示状態に切り換えるためのマルチ表示用処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
【0233】
ステップS201では、図柄表示装置29において図柄の変動表示中であるか否かを判定する。図柄の変動表示中でない場合にはそのまま本マルチ表示用処理を終了する。図柄の変動表示中である場合にはステップS202にて、マルチ表示用リーチの実行中であるか否かを判定する。この判定は、今回の遊技回の開始に際して決定されている変動表示パターンの情報と、当該遊技回の経過時間とを参照することで行われる。
【0234】
マルチ表示用リーチの実行中でない場合には、ステップS203にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、マルチ表示用リーチの開始タイミングであるか否かを判定する。マルチ表示用リーチの開始タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用処理を終了し、マルチ表示用リーチの開始タイミングである場合には、ステップS204〜ステップS206の処理を実行した後に、本マルチ表示用処理を終了する。
【0235】
ステップS204では、マルチ表示状態の設定処理を実行する。具体的には、ワークRAM202に設けられたマルチ表示状態フラグの格納エリアにマルチ表示状態フラグを格納することで、マルチ表示状態に設定する。
【0236】
続くステップS205では、表示面傾斜用の駆動開始処理を実行する。具体的には、ワークRAM202に設けられたマルチ表示切換フラグの格納エリアにマルチ表示切換フラグを格納することで、マルチ表示切換状態に設定する。当該マルチ表示切換状態に設定されることにより、図示しない図柄表示装置29用の駆動信号出力処理にて、表示用駆動モータ121に対して、図柄表示装置29の第1動作用信号として正回転用信号が、図柄表示装置29が傾斜位置となるまで出力される。なお、図柄表示装置29が傾斜位置に配置された段階で、マルチ表示切換フラグが消去されて、マルチ表示切換状態が解除される。
【0237】
続くステップS206では、ミラーユニット配置用の駆動開始処理を実行する。具体的には、ワークRAM202に設けられたミラーユニット配置用フラグの格納エリアにミラーユニット配置用フラグを格納することで、ミラーユニット配置用の切換状態に設定する。当該切換状態に設定されることにより、図示しない可動物ユニット85用の駆動信号出力処理にて、共通用駆動モータ161に対して、可動物ユニット85の第1動作用信号として正回転用信号が、ミラーユニット141がマルチ表示用位置となるまで出力される。ミラーユニット141がマルチ表示用位置に向けて移動する場合には、シャッタ151が退避位置に向けて移動することとなり、ミラーユニット141がマルチ表示用位置に配置された状態ではシャッタ151が退避位置に配置された状態となる。なお、ミラーユニット141がマルチ表示用位置に配置された段階で、ミラーユニット配置用フラグが消去されて、ミラーユニット配置用の切換状態が解除される。
【0238】
上記ステップS204〜ステップS206の処理が実行されることに起因して、図柄表示ユニット61が初期状態からマルチ表示状態に切り換えられる。この状態では、図柄表示装置29の表示面29aにてマルチ表示用の画像が表示される。これについては、VDP183や画像処理デバイス206による処理の説明に際して合わせて説明する。
【0239】
一方、ステップS202にて、マルチ表示用リーチ中であると判定した場合には、ステップS207にて、上記変動表示パターンの情報と当該遊技回の経過時間とを参照することで、マルチ表示用リーチの終了タイミングであるか否かを判定する。マルチ表示用リーチの終了タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用処理を終了し、マルチ表示用リーチの終了タイミングである場合には、ステップS208〜ステップS210の処理を実行した後に、本マルチ表示用処理を終了する。
【0240】
ステップS208では、マルチ表示状態の解除処理を実行する。具体的には、ワークRAM202からマルチ表示状態フラグを消去することで、マルチ表示状態を解除する。
【0241】
続くステップS209では、表示面復帰用の駆動開始処理を実行する。具体的には、ワークRAM202に設けられた復帰切換フラグの格納エリアに復帰切換フラグを格納することで、復帰切換状態に設定する。当該復帰切換状態に設定されることにより、図示しない図柄表示装置29用の駆動信号出力処理にて、表示用駆動モータ121に対して、図柄表示装置29の第2動作用信号として逆回転用信号が、図柄表示装置29が初期位置となるまで出力される。
【0242】
なお、図柄表示装置29が初期位置に復帰された段階で、復帰切換フラグが消去されて、復帰切換状態が解除される。また、ステップS205及びステップS209の実行に基づき各種信号の出力を実行するための図柄表示装置29用の駆動信号出力処理は、図柄表示装置29を振動させる場合にも実行されるとともに、図柄表示装置29の正回転用信号及び逆回転用信号は当該図柄表示装置29を振動させる場合にも出力される信号である。
【0243】
続くステップS210では、シャッタ配置用の駆動開始処理を実行する。具体的には、ワークRAM202に設けられたシャッタ配置用フラグの格納エリアにシャッタ配置用フラグを格納することで、シャッタ配置用の切換状態に設定する。当該切換状態に設定されることにより、図示しない可動物ユニット85用の駆動信号出力処理にて、共通用駆動モータ161に対して、可動物ユニット85の第2動作用信号として逆回転用信号が、シャッタ151が閉塞位置となるまで出力される。シャッタ151が閉塞位置に向けて移動する場合には、ミラーユニット141が退避位置に向けて移動することとなり、シャッタ151が閉塞位置に配置された状態ではミラーユニット141が退避位置に配置された状態となる。
【0244】
なお、シャッタ151が閉塞位置に配置された段階で、シャッタ配置用フラグが消去されて、シャッタ配置用の切換状態が解除される。また、ステップS206及びステップS210の実行に基づき各種信号の出力を実行するための可動物ユニット85用の駆動信号出力処理は、シャッタ151を振動させる場合にも実行されるとともに、可動物ユニット85の正回転用信号及び逆回転用信号はシャッタ151を振動させる場合にも出力される信号である。
【0245】
上記ステップS208〜ステップS210の処理が実行されることに起因して、図柄表示ユニット61がマルチ表示状態から初期状態に切り換えられる。この状態では、図柄表示装置29の表示面29aにてマルチ表示用の画像が表示される。これについては、VDP183や画像処理デバイスによる処理の説明に際して合わせて説明する。
【0246】
<VDP183による処理>
次に、表示制御装置83のVDP183により実行される描画処理について説明する。
【0247】
ここで、描画処理の説明に先立ち、図柄表示装置29の表示面29aに画像を表示するための電気的構成について、図18及び図23を参照しながら説明する。図23(a)はビデオRAM204の描画用領域212の構成を説明するための説明図、図23(b)は画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214の構成を説明するための説明図、図23(c)は画像処理デバイス206による液晶表示部91の駆動の様子を説明するための説明図である。
【0248】
ビデオRAM204には、既に説明したように、描画用領域212が設けられており、当該描画用領域212には、複数の単位フレーム用エリア215が設定されている。なお、これら複数の単位フレーム用エリア215は同一の記憶容量となっており、図23(a)には、一方の単位フレーム用エリア215を示している。
【0249】
各単位フレーム用エリア215は、各描画タイミングにおける図柄表示装置29の表示面29aでの1フレーム分の描画データを、キャッシュ領域211に読み出されている画像データを加工することでビデオRAM204内において作成する場合に用いられるエリアである。当該単位フレーム用エリア215が複数設定されていることにより、一の単位フレーム用エリアに作成された描画データを用いて描画処理が実行されている状況において、他の単位フレーム用エリアに対して今後用いられる描画データの作成が実行される。つまり、描画用領域212には、ダブルバッファ方式が採用されており、各単位フレーム用エリア215はフレームバッファとして機能する。
【0250】
これら単位フレーム用エリア215にはそれぞれ、図柄表示装置29の表示面29aの画素(すなわち、単位画素領域95)に1対1で対応させて多数の単位エリアが含まれている。各単位エリアは、対応する単位画素領域95にていずれの色を表示するかを特定するためのデータを格納可能な記憶容量を有している。具体的には、本パチンコ機10では、フルカラー方式が採用されており、各単位画素領域95においてRGBのそれぞれに256色の設定が可能となっている。これに対応させて、各単位エリアにおいては、RGB各色に1バイト(8ビット)が割り当てられている。つまり、各単位エリアは、3バイトの記憶容量を有している。なお、フルカラー方式に限定されることはなく、例えば各単位画素領域95において256色のみ表示可能な構成においては、各単位エリアの記憶容量は1バイトでよい。
【0251】
各単位フレーム用エリア215は、図23(a)に示すように、複数のエリア215a,215bに区画されており、上側描画フレーム(第1描画フレーム又は奇数用描画フレーム)215aと、下側描画フレーム(第2描画フレーム又は偶数用描画フレーム)215bとを備えている。上側描画フレーム215aは、図柄表示ユニット61の初期表示状態では、液晶表示部91における上側表示領域96及び下側表示領域97の両方に対応しているとともに、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態では、液晶表示部91における上側表示領域96に対応している。また、下側描画フレーム251bは、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態において液晶表示部91における下側表示領域97に対応している。なお、図23(c)には、液晶表示部91が上側表示領域96及び下側表示領域97に区画されている模式図を示す。
【0252】
VDP183は、既に説明したように、描画用領域212に格納された描画データを、描画信号用の信号経路SC1を通じて図柄表示装置29の画像処理デバイス206に転送する。ここで、当該描画信号用の信号経路SC1について、詳細に説明する。描画信号用の信号経路SC1は、図18に示すように、表示制御基板181上に設けられた描画信号用信号線群221と、表示制御基板181と図柄表示装置29とを電気的に接続するように設けられたコネクタユニットとしての描画信号用ハーネス222と、図柄表示装置29に設けられた描画信号用信号線群223と、を備えている。
【0253】
描画信号用信号線群221の信号線数、描画信号用ハーネス222の信号線数及び描画信号用信号線群223の信号線数は、液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95(図7(a)参照)の数に対して半分の数である。つまり、描画信号用の信号経路SCは、上側表示領域96を構成する横ライン領域の数(すなわち、下側表示領域97を構成する横ライン領域の数)に1対1で対応した単位信号経路を備えている。
【0254】
単位フレーム用エリア215に格納されている描画データの転送に際しては、液晶表示部91において上側表示領域96を構成する各単位画素領域95に対応した描画データが縦方向に一列分ずつパラレルで転送されるとともに、その後に液晶表示部91において下側表示領域97を構成する各単位画素領域95に対応した描画データが縦方向に一列分ずつパラレルで転送される。より詳細には、単位フレーム用エリア215の上側描画フレーム215aに描画データが格納されている場合には当該描画データが縦方向に一列分ずつパラレルで転送されるとともに、単位フレーム用エリア215の下側描画フレーム215bに描画データが格納されている場合には、上側描画フレーム215aの描画データの転送が完了した後に、当該下側描画フレーム215bの描画データが縦方向に一列分ずつパラレルで転送される。
【0255】
ちなみに、上記構成の場合、描画データを転送する場合の1単位の情報は、1個の単位画素領域95に対応したデータとみなすことができるとともに、上側表示領域96(又は下側表示領域97)の単位画素領域95における縦方向に一列分のデータとみなすこともできる。
【0256】
また、VDP183は、描画信号用の信号経路SC1とは別に設けられた転送信号用の信号経路(転送信号用の転送経路)SC2を通じて画像処理デバイス206と電気的に接続されている。当該転送信号用の信号経路SC2は図18に示すように、表示制御基板181上に設けられた転送信号用信号線群226と、表示制御基板181と図柄表示装置29とを電気的に接続するように設けられたコネクタユニットとしての転送信号用ハーネス227と、図柄表示装置29に設けられた転送信号用信号線群228と、を備えている。
【0257】
転送信号用の信号経路SC2を通じて第1転送信号又は第2転送信号がVDP183から画像処理デバイス206に転送される。画像処理デバイス206では、第1転送信号を受信している場合には、現状転送されている描画用信号が上側表示領域96に係るものであると認識し、第2転送信号を受信している場合には、現状転送されている描画用信号が下側表示領域97に係るものであると認識する。
【0258】
画像処理デバイス206は、既に説明したように、デバイス用バッファ214を備えている。デバイス用バッファ214には、図柄表示装置29の表示面29aの画素(すなわち、単位画素領域95)に1対1で対応させて多数の単位エリアが含まれている。VDP183から画像処理デバイス206へと転送された描画データはデバイス用バッファ214に書き込まれる。
【0259】
デバイス用バッファ214は、図23(b)に示すように、複数のエリア214a,214bに区画されており、上側デバイスフレーム(第1デバイスフレーム又は奇数用デバイスフレーム)214aと、下側デバイスフレーム(第1デバイスフレーム又は偶数用デバイスフレーム)214bとを備えている。上側デバイスフレーム214aには、画像処理デバイス206にて第1転送信号を受信している場合に転送された描画データが書き込まれ、下側デバイスフレーム214bには、画像処理デバイス206にて第2転送信号を受信している場合に転送された描画データが書き込まれる。
【0260】
画像処理デバイス206では、デバイス用バッファ214に書き込まれた描画データを液晶表示部91に対して描画することにより、表示面29aにおいて所定の画像を表示させる。この場合、デバイス用バッファ214の上側デバイスフレーム214aに格納されている描画データが液晶表示部91の上側表示領域96に描画され、デバイス用バッファ214の下側デバイスフレーム214bに格納されている描画データが液晶表示部91の下側表示領域97に描画される。
【0261】
以上の構成を踏まえ、描画処理を図24のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該描画処理は、VDP183において定期的(例えば、2msec)に繰り返し起動される。
【0262】
描画処理では、先ずステップS301にて、表示CPU182から入力している描画指示情報に基づいて、描画データの作成タイミング又は転送タイミングであるか否かを判定する。ちなみに、描画指示情報は、表示面29aにおける1フレーム分の描画指示が設定された情報であり、ビットマップ画像のデータ情報及びビットマップ画像の各ドットの表示色を決定するための色パレットテーブルの情報が含まれている。
【0263】
描画データの作成タイミング及び転送タイミングのいずれでもない場合には、そのまま本描画処理を終了し、作成タイミング又は転送タイミングのいずれかである場合には、ステップS302に進む。ステップS302では、マルチ表示状態であるか否かを判定し、マルチ表示状態でない場合には、ステップS303にて、各種切換状態であるか否かを判定する。
【0264】
なお、表示CPU182においてマルチ表示状態に設定された場合にその旨の内部コマンドがVDP183に出力されることで当該VDP183においてマルチ表示状態の設定が行われるとともに、表示CPU182においてマルチ表示状態が解除された場合にその旨の内部コマンドがVDP183に出力されることで当該VDP183においてマルチ表示状態が解除される。また、表示CPU182においてマルチ表示切換状態や復帰切換状態に設定された場合にその旨の内部コマンドがVDP183に出力されることで当該VDP183において各種切換状態の設定が行われるとともに、表示CPU182においてマルチ表示切換状態又は復帰切換状態が解除された場合にその旨の内部コマンドがVDP183に出力されることで当該VDP183において各種切換状態が解除される。
【0265】
各種切換状態でない場合には、ステップS304にて、通常表示用の描画処理を実行した後に、本描画処理を終了し、各種切換状態である場合には、ステップS305にて、切換時用の描画処理を実行した後に、本描画処理を終了する。また、ステップS302にて、マルチ表示状態であると判定した場合には、ステップS306にて、マルチ表示用の描画処理を実行した後に、本描画処理を終了する。
【0266】
以下、ステップS304における通常表示用の描画処理及びステップS306におけるマルチ表示用の描画処理について、フローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0267】
ちなみに、ステップS305の切換時用の描画処理では、表示面29aにおいて全面白色表示又は全面黒色表示といった全面同一色表示がなされるように、単位フレーム用エリア215への描画データの作成処理及びデバイス用バッファ214へのデータ転送処理が実行される。例えば、非マルチ表示用の画像を表示しながら図柄表示装置29が回動されると、可動物ユニット85の第1反射面142a及び第2反射面143aにて上記非マルチ表示用の画像が映し出されてしまう。また、マルチ表示用の画像を表示しながら図柄表示装置29が回動されると、遊技者は表示面29aにおいて上側表示用の画像と下側表示用の画像とが混在した表示を一時的に視認することとなってしまう。これに対して、上記同一色表示の設定を行うことで、図柄表示装置29が回動されている間は、表示面29aを視認したとしても同一色の表示のみが視認可能であり、それを映し出す第1反射面142a及び第2反射面143aを視認したとしても同一色の表示のみが視認可能となるため、表示の視認を違和感のないものとしつつ、図柄表示装置29の回動を良好に行うことができる。
【0268】
なお、上記切換時において表示の視認を違和感のないものとするための構成としては、全面同一色表示がなされる構成に限定されることはなく、上下反転させていない状態及び上下反転させた状態のいずれにおいても違和感なく視認できるような幾何学模様等が表示される構成としてもよい。
【0269】
ステップS304における通常表示用の描画処理について、図25のフローチャートを参照しながら説明する。
【0270】
ステップS401では、ビデオRAM204への転送処理を実行する。具体的には、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、ビデオRAM204へキャラクタROM203の画像データを転送するタイミングであるか否かを判定する。そして、当該転送タイミングであると判定した場合には、そのタイミングに対応した画像データをビデオRAM204に転送する。
【0271】
続くステップS402では、上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行する。具体的には、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、描画データの作成タイミングであるか否かを判定する。そして、作成タイミングであると判定した場合には、今回の作成対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに対して、今回のタイミングに対応した描画データを作成する。この描画データの作成に際しては、ビデオRAM204に既に転送されている画像データが用いられる(又は加工される)。キャラクタROM203に比べ、ビデオRAM204はデータの読み出し速度が速いものであるため、上記のようにビデオRAM204に一旦読み出した画像データを用いて描画データを作成することで、当該描画データの作成時間の短縮化が図られる。
【0272】
ここで、通常表示用の描画処理では、単位フレーム用エリア215のうち上側描画フレーム215aに対して描画データの作成が行われるが、下側描画フレーム215bに対しては描画データの作成が行われない。したがって、当該下側描画フレーム215bは空き領域となる。そこで、通常表示用の描画処理が実行される状況では、当該下側描画フレーム215bはキャッシュ領域211と同様に、キャラクタROM203からの画像データの転送先エリアとして用いられる。これにより、ビデオRAM204のエリアの有効活用が図られるとともに、通常表示用の描画処理においてはマルチ表示用の描画処理に比べ大容量の画像データをビデオRAM204に一度に読み出すことができる。よって、通常表示用の描画処理では、マルチ表示用の描画処理に比べ、多様な画像又は描画に必要な画像データの容量が大きい画像を表示させることができる。
【0273】
続くステップS403では、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、第1転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングである場合には、ステップS404にて、転送信号用の信号経路SC2を通じた第1転送信号の出力を開始する。続くステップS405では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態を設定する。
【0274】
ステップS403にて否定判定をした場合又はステップS405の実行後は、ステップS406にて、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、第2転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングである場合には、ステップS407にて、転送信号用の信号経路SC2を通じた第2転送信号の出力を開始する。続くステップS408では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bではなく上側描画フレーム215aに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態を設定する。
【0275】
ステップS406にて否定判定をした場合又はステップS408の実行後は、本通常表示用の描画処理を終了する。
【0276】
次に、ステップS306におけるマルチ表示用の描画処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
【0277】
ステップS501では、ビデオRAM204への転送処理を実行する。当該転送処理の内容は、ステップS401と基本的に同様であるが、後述するようにマルチ表示用の描画処理では単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bにも描画データが作成されるため、当該下側描画フレーム215bは画像データの読み出し用には利用されない。つまり、当該ステップS501では、キャッシュ領域211のみが画像データの読み出し用に利用される。
【0278】
続くステップS502では、反転させた状態での上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行する。具体的には、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、上側描画フレーム215aへの描画データの作成タイミングであるか否かを判定する。そして、作成タイミングであると判定した場合には、今回の作成対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに対して、今回のタイミングに対応した描画データを作成する。この場合に、描画指示情報に指示された状態で描画データを作成すると、当該描画データに対応した画像を液晶表示部91の上側表示領域96に表示した場合に上側表示領域96には所定の画像が上下逆になった状態で映し出されることとなる。
【0279】
既に説明したように、上側表示領域96に表示される画像は、マルチビュー表示において第1反射面142a及び第2反射面143aにて反射された後に遊技者に視認されるため、第1反射面142a及び第2反射面143aにおける反射が表示面29aの上方にて行われる構成においては、第1反射面142a及び第2反射面143aに映し出される画像は表示面29aに表示されている画像を上下反転させたものとなる。これに対して、上側表示領域96にて上下反転した状態の画像が表示されるように、上側描画フレーム215aに対して描画データが作成されることで、第1反射面142a及び第2反射面143aにて映し出される画像は本来、遊技者に視認させるべき画像となる。
【0280】
続くステップS503では、下側描画フレーム215bに対する描画データの作成処理を実行する。具体的には、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、下側描画フレーム215bへの描画データの作成タイミングであるか否かを判定する。そして、作成タイミングであると判定した場合には、今回の作成対象の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bに対して、今回のタイミングに対応した描画データを作成する。この描画データは、ステップS503の場合と異なり、画像が上下反転した状態とならないように作成される。
【0281】
続くステップS504では、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、第1転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングである場合には、ステップS505にて、転送信号用の信号経路SC2を通じた第1転送信号の出力を開始する。続くステップS506では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態を設定する。
【0282】
ステップS504にて否定判定をした場合又はステップS506の実行後は、ステップS507にて、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、第2転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングである場合には、ステップS508にて、転送信号用の信号経路SC2を通じた第2転送信号の出力を開始する。続くステップS509では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態を設定する。
【0283】
<画像処理デバイス206による処理>
次に、画像処理デバイス206によるデバイス側処理を、図27に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該デバイス側処理は、画像処理デバイス206において定期的(例えば、2msec)に繰り返し起動される。
【0284】
ステップS601では、VDP183から第1転送信号を受信しているか否かを判定する。第1転送信号を受信している場合には、ステップS602にて、VDP183から受信している描画データが、デバイス用バッファ214のうち上側デバイスフレーム214aに格納されるようにデータの格納状態を設定する。
【0285】
ステップS601にて否定判定をした場合又はステップS602の実行後は、ステップS603にて、VDP183から第2転送信号を受信しているか否かを判定する。第2転送信号を受信している場合には、ステップS604にて、VDP183から受信している描画データが、デバイス用バッファ214のうち下側デバイスフレーム214bに格納されるようにデータの格納状態を設定する。
【0286】
ステップS603にて否定判定をした場合又はステップS604の実行後は、ステップS605にて、描画タイミングであるか否かを判定する。描画タイミングでない場合にはそのまま本デバイス側処理を終了し、描画タイミングである場合にはステップS606に進む。
【0287】
ステップS606では、液晶表示部91における今回の描画対象が縦方向に奇数番目の横ライン領域であるか否かを判定し、奇数番目である場合にはステップS607にて、上側デバイスフレーム214aの対応するエリアからの出力処理を実行する一方、偶数番目である場合にはステップS608にて、下側デバイスフレーム214bの対応するエリアからの出力処理を実行する。その後、本デバイス側処理を終了する。
【0288】
<描画データの作成及び転送の様子>
次に、上記各処理が実行されることによる描画データの作成及び転送の様子について説明する。
【0289】
先ず、図28(a)を参照しながら、通常表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0290】
通常表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215aに対してのみ描画データ(「A1」及び「A2」)が作成される。この場合、各単位フレーム用エリア215の下側描画フレーム215bは空き領域となっている。
【0291】
VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに格納された描画データ(「A1」)を、先ず転送信号用の信号経路SC2を通じて第1転送信号を出力している状態で、描画信号用の信号経路SC1を通じて転送し、当該転送が完了した後に、今度は転送信号用の信号経路SC2を通じて第2転送信号を出力している状態で、同じく上側描画フレーム215aに格納された描画データを、描画信号用の信号経路SC1を通じて転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214a及び下側デバイスフレーム214bのそれぞれには、同一の描画データ(「A1」)が格納される。
【0292】
画像処理デバイス206は、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データを、液晶表示部91の上側表示領域96に出力するとともに、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データを、液晶表示部91の下側表示領域97に出力する。ここで、マルチビュー表示を行わない通常表示では図柄表示ユニット61が初期状態となっており、遊技者は図柄表示装置29の表示面29aを基本的に正面から視認することとなる。そうすると、図柄表示装置29の視差バリアパネル94が図7(b)に示すように設けられた構成においては、遊技者は液晶表示部91の上側表示領域96及び下側表示領域97に表示された画像の両方を同時に視認することとなる。その一方、上記のとおり、液晶表示部91において上側表示領域96と下側表示領域97とは縦方向に1画素単位で交互に並ぶように設定されている。この場合に、上記のとおり上側表示領域96及び下側表示領域97に同一の描画データを出力する。より詳細には、1ラインの上側表示領域96と当該上側表示領域96に連続する1ラインの下側表示領域97の組み合わせに対して同一の描画が行われるようにするとともに、各組み合わせ毎に上記同一の描画データに応じて異なる描画が行われるようにする。これにより、図柄表示装置29の表示面29aでは、上記同一の描画データが表示面29aの全体に広げられた状態で表示される。
【0293】
上記構成とすることにより、通常表示が行われる場合には、各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215aに対してのみ描画データが作成される構成において、表示面29aではその全体にて、詳細には全ての単位画素領域95を用いて画像が表示される。よって、通常表示が行われる場合に、表示面29aを視認した遊技者が違和感を抱きづらくなる。特に、上記のとおり、上側表示領域96と下側表示領域97とは縦方向に1画素単位で交互に並ぶように設定されているとともに、同一の描画が行われるのは1ラインの上側表示領域96と当該上側表示領域96に連続する1ラインの下側表示領域97の組み合わせに限られるため、表示面29aを視認した遊技者が違和感を抱きづらくなるという効果が高められる。
【0294】
また、通常表示における上側表示用の描画データと下側表示用の描画データとを共通のものとすることができる。よって、上側表示用の描画データと下側表示用の描画データとに対応した画像データを個別に記憶させておく構成に比して、キャラクタROM203に記憶させておくべき画像データのデータ容量を削減することが可能となる。
【0295】
次に、図28(b)を参照しながら、マルチビュー表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0296】
マルチビュー表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのそれぞれに対して描画データが作成される(「B1」及び「C1」の組み合わせ、「B2」及び「C2」の組み合わせ)。この場合、上側描画フレーム215aには、通常表示の場合を基準として、上下反転させた状態で描画データが作成され、下側描画フレーム215bには、上下反転させていない状態で描画データが作成される。
【0297】
VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに格納された描画データ(「B1」)を、転送信号用の信号経路SC2を通じて第1転送信号を出力している状態で、描画信号用の信号経路SC1を通じて転送し、当該転送が完了した後に、今度は転送信号用の信号経路SC2を通じて第2転送信号を出力している状態で、同一の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bに格納された描画データ(「C1」)を、描画信号用の信号経路SC1を通じて転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214aには上側表示用の描画データが上下反転された状態で格納されるとともに、下側デバイスフレーム214bには下側表示用の描画データが上下反転されていない状態で格納される。
【0298】
画像処理デバイス206は、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データを、液晶表示部91の上側表示領域96に出力するとともに、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データを、液晶表示部91の下側表示領域97に出力する。上側表示領域96に表示された画像は、第1反射面142a及び第2反射面143aにて反射された後に遊技者に視認され、下側表示領域97に表示された画像は表示面29aにおいて遊技者に直接視認される。これにより、開口部35を通じて遊技者に視認される表示領域の拡張を、単一の図柄表示装置29を用いて実現することができる。
【0299】
ここで、上記のように通常表示が行われる状況では単位フレーム用エリア215において上側描画フレーム215aにのみ描画データが作成されるとともに、マルチビュー表示が行われる状況では単位フレーム用エリア215において上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bの両方に描画データが作成される構成において、デバイス用バッファ214には通常表示が行われる状況及びマルチビュー表示が行われる状況のいずれであっても、上側デバイスフレーム214a及び下側デバイスフレーム214bの両方に描画データが転送される。また、上側デバイスフレーム214aに転送される描画データは上側表示領域96の全ての単位画素領域95に対応したものであるとともに、下側デバイスフレーム214bに転送される描画データは下側表示領域97の全ての単位画素領域95に対応したものである。これにより、画像処理デバイス206は、通常表示が行われる状況及びマルチビュー表示が行われる状況のいずれであっても同様の描画処理を実行すればよいため、画像処理デバイス206の構成の複雑化を抑えることができる。
【0300】
また、VDP183は、通常表示が行われる状況及びマルチビュー表示が行われる状況のいずれであっても、上側デバイスフレーム214aに向けた描画データの転送が完了した後に、下側デバイスフレーム214bに向けた描画データの転送を行う。これにより、両状況において共通の転送経路を用いることができ、ハード構成の簡素化が図られる。
【0301】
また、VDP183は、上側デバイスフレーム214aに向けた描画データの転送に際しては第1転送信号を送信するとともに、下側デバイスフレーム214bに向けた描画データの転送に際しては第2転送信号を送信するものである。そして、画像処理デバイス206は、第1転送信号を受信している状況で転送されてきた描画データは上側デバイスフレーム214aに格納し、第2転送信号を受信している状況で転送されてきた描画データは下側デバイスフレーム214bに格納する。これにより、画像処理デバイス206は、通常表示が行われる状況及びマルチビュー表示が行われる状況のいずれであっても同様の描画データの格納処理を実行すればよいため、画像処理デバイス206の構成の複雑化を抑えることができる。
【0302】
特に、マルチビュー表示が行われる状況では、下側表示領域97に表示される画像は上下反転された状態のものとなるが、当該上下反転された状態での描画データはVDP183において作成され、画像処理デバイス206はその描画データを液晶表示部91に対して単純に描画すればよい構成である。よって、この点からも画像処理デバイス206の構成の複雑化を抑えることができる。
【0303】
<図柄表示ユニット61の表示領域における表示内容>
次に、表示面29a及び各反射面142a,143aを含めた図柄表示ユニット61の表示領域における表示内容について、遊技回用の演出を例に挙げて説明する。図29(a)はマルチ表示用リーチが行われていない状況における表示内容を説明するための説明図、図29(b)はマルチ表示用リーチが行われている状況における表示内容を説明するための説明図である。
【0304】
マルチ表示用リーチが行われていない状況では、図29(a)に示すように、図柄表示ユニット61は初期状態であり、表示面29aが遊技盤23に対して平行又は略平行となっている。この場合、マルチビュー表示は行われておらず、例えば図29(a)に示すように、表示面29aに複数の表示領域が設定された状態において、各表示領域にて複数の図柄が所定の順序で変動表示される。なお、表示面29aの全体には所定の背景画像が表示されている。
【0305】
マルチ表示用リーチが行われている状況では、図29(b)に示すように、図柄表示ユニット61はマルチ表示状態であり、表示面29aがその下縁側を回動軸として遊技盤23に対して35度後方に傾斜した状態となっているとともに、表示面29aに直交した状態の各反射面142a,143aが開口部35を通じて視認可能となっている。この場合、マルチビュー表示が行われており、遊技者から見た場合、各反射面142a,143aにて反射される画像は、表示面29aが同一平面上において上方に延長された位置にて表示されるように視認される。
【0306】
当該マルチ表示用リーチでは、例えば図29(b)に示すように、表示面29aから直接視認される画像として、所定の背景画像上に複数のキャラクタCH1,CH2が表示されている。これら複数のキャラクタCH1,CH2は、表示面29aの奥行き方向に相対的に近い側及び遠い側に配置されていると遊技者に認識されるように表示されている。また、近い側のキャラクタCH1が射撃を行うキャラクタとして表示されるとともに、遠い側のキャラクタCH2が射撃されるキャラクタとして表示される。
【0307】
各反射面142a,143aのうち相対的に面積が広い第1反射面142aでは、遠い側のキャラクタCH2が表示面29aから直接視認される大きさよりも拡大されているように表示される。つまり、第1反射面142aが銃器の照準器としての役目を有しているかのように、表示面29aの上側表示領域96において第1反射面142aにて反射される画像を表示する領域が表示制御される。一方、各反射面142a,143aのうち相対的に面積が狭い第2反射面143aでは、近い側のキャラクタCH1による遠い側のキャラクタCH2への射撃の結果が表示される。つまり、第2反射面143aが射撃結果報知用の役目を有しているかのように、表示面29aの上側表示領域96において第2反射面143aにて反射される画像を表示する領域が表示制御される。なお、当該マルチ表示用リーチでは、当該遊技回の遊技結果が大当たり結果である場合には、近い側のキャラクタCH1による射撃の結果、遠い側のキャラクタCH2が破壊されたように画像が表示され、大当たり結果でない場合には破壊が失敗したように画像が表示される。
【0308】
ここで、第1反射面142a及び第2反射面143aの両方を合わせた総面積は表示面29aの面積よりも狭く設定されており、表示面29aには第1反射面142a及び第2反射面143aにより反射されない領域が存在する。この反射されない領域に含まれる上側表示領域96は、ブランク領域として設定されており、当該ブランク領域では黒色表示や白色表示といった同一色表示がなされる。
【0309】
つまり、マルチビュー表示が行われる状況では、VDP183は、表示CPU182からの描画指示に基づき上側表示領域96に対応した描画データを作成する場合に、各反射面142a,143aに反射されることとなる領域については反射させるための画像に対応した描画データを作成し、ブランク領域については同一色表示を行わせるための描画データを作成する。この場合、同一色表示が地色に対応している場合には、描画データにおけるブランク領域に対応したデータとして地色を表示させるためのデータが設定される構成としてもよい。また、地色を表示させるためのデータが描画用領域212における各単位画素領域95に対応したエリアにおいて初期値として設定されている構成においては、その初期値を維持するように描画データが設定される構成としてもよい。また、描画データの一部に表示面29aの初期状態を維持するためのデータが含まれている場合、そのデータを受信した画像処理デバイス206では、そのデータに対応した単位画素領域95に対して初期状態とするための出力を行う。ちなみに、黒色表示を行った場合、表示面29aの全体的な輝度を抑えることができ、白色表示を行った場合、表示面29aの全体的な輝度を高めることができる。
【0310】
なお、表示面29aにおいて第1反射面142aに反射される画像が表示される領域として設定されている範囲を第1反射面142aよりも広く設定してもよく、同様に、表示面29aにおいて第2反射面143aに反射される画像が表示される領域として設定されている範囲を第2反射面143aよりも広く設定してもよい。この場合、遊技者の視点の高さが縦方向に所定の範囲で変動したとしても、第1反射面142aや第2反射面143aにブランク領域に表示されている画像が映し出されづらくなる。
【0311】
また、前扉枠16に遊技者が手動操作可能な操作部を設け、上記マルチ表示用リーチでは遊技者が操作部を操作することで、近い側のキャラクタCH1による射撃の照準を定めたり、射撃操作を行える構成としてもよい。
【0312】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
【0313】
デュアルビュー表示を行うことが可能な図柄表示装置29と、当該図柄表示装置29の表示面29aに表示されている画像を反射させることが可能な反射面142a,143aを有するミラーユニット141と、を備えた図柄表示ユニット61が設けられており、当該図柄表示ユニット61のマルチ表示状態においては、表示面29aがパチンコ機10後方に向けて上り傾斜となるように図柄表示装置29が配置されるとともに、表示面29aの上方において反射面142a,143aがパチンコ機10後方に向けて下り傾斜となるようにミラーユニット141が配置されることで、表示面29aの下側に向けて表示された画像がパチンコ機10前方の所定の位置から直接視認可能となるとともに、表示面29aの上側に向けて表示された画像は反射面142a,143aに映し出されることでパチンコ機10前方の所定の位置から視認可能となる。つまり、上記マルチ表示状態においては、表示面29a及び反射面142a,143aが画像を表示するための領域として構成され、さらに表示面29a及び反射面142a,143aのそれぞれにおいて異なる画像を表示することが可能となる。これにより、表示面29aのみにおいて画像の表示が行われる構成に比べ、画像を表示するための領域の大型化を図ることができる。
【0314】
特に、上記マルチ表示状態は、上記のとおり、表示面29aがパチンコ機10後方に向けて上り傾斜となるように図柄表示装置29が配置されるとともに、表示面29aの上方において反射面142a,143aがパチンコ機10後方に向けて下り傾斜となるようにミラーユニット141が配置されるため、遊技盤23の開口部35に比して大きな表示領域を確保することが可能となり、結果的に開口部35を大型化することなく比較的大型な表示領域を確保することが可能となる。さらには、開口部35に比して大きな表示領域を確保した状態での図柄表示ユニット61の前後方向寸法を小型化することができる。
【0315】
例えば、開口部35を大型化して比較的大型な表示領域を確保する構成も想定されるが、この場合、遊技領域において遊技球が流下可能な領域を縮小する必要が生じる。そうすると、遊技領域における遊技球の流下態様が単調なものとなってしまい好ましくない。また、遊技盤23のサイズを上下方向又は左右方向に拡張する構成も想定されるが、遊技盤23の周囲には複数の電気機器が設置されており、遊技盤23のサイズを上下方向又は左右方向に拡張するとそれら電気機器の設置領域が縮小化されてしまい好ましくない。また、パチンコ機10のサイズを上下方向又は左右方向に拡張し、それに合わせて大型な遊技盤を設置するとともに、大型な表示面を有する図柄表示装置を配置する構成も想定されるが、パチンコ機10は遊技ホールなどにおいて既存の島設備に設置されるため、パチンコ機10のサイズを上下方向又は左右方向に拡張することは好ましくない。
【0316】
さらにまた、開口部35に比して大きな表示面を有する図柄表示装置をパチンコ機10後方に傾けて配置することで表示領域の大型化を図る構成も想定されるが、この場合、パチンコ機10の前後方向寸法が極端に大きくなってしまうことが懸念される。遊技ホールでは、パチンコ機10は島設備に対して背面を対向させた状態で配置されるため、パチンコ機10の前後方向寸法が極端に大きくなってしまうと、島設備へのパチンコ機10の対向配置を良好に行えなくなってしまうことが懸念される。
【0317】
これに対して、上記のとおり、表示面29aがパチンコ機10後方に向けて上り傾斜となるように図柄表示装置29が配置されるとともに、表示面29aの上方において反射面142a,143aがパチンコ機10後方に向けて下り傾斜となるようにミラーユニット141が配置されることで、上記のような不都合を生じさせることなく、表示領域の大型化を良好に実現することができる。
【0318】
また、反射面142a,143aと表示面29aとは左右に並設されているのではなく上下に並設されているため、遊技者にとってはマルチビュー表示に対する左右の目の視差による影響が低減される。つまり、左目と右目とでは、表示面29aの所定の部位を視認する場合における横方向の視線の角度が異なっている。表示面29aにて左右方向にマルチビュー表示が行われる構成を想定すると、表示面29aに対する遊技者の視点の位置によっては、左目と右目との視線の角度の違いにより、視野角が左側に向けて設定された画像を左目で視認し、視野角が右側に向けて設定された画像を右目で視認してしまうことが想定される。これに対して、左目と右目とでは、表示面29aの所定の部位を視認する場合における縦方向の視線の角度差は一般的に少ない。したがって、本パチンコ機10のように表示面29aにて上下方向にマルチビュー表示を行うことで、左目と右目とでマルチビュー表示のそれぞれ異なる表示を視認してしまうといった不都合の発生が抑制され、遊技者にとってはマルチビュー表示に対する左右の目の視差による影響が低減される。
【0319】
上記マルチ表示状態では、表示面29aに対して反射面142a,143aが上方に配置される。パチンコ機10が設置される遊技ホールなどにおいては、天井に店内照明が設けられている。この場合に、上記のとおり表示面29aに対して反射面142a,143aを上方に配置することで、光を反射し易い反射面142a,143aに店内照明からの光が映りこみにくくなる。
【0320】
表示用駆動モータ121が設けられており、図柄表示装置29はマルチビュー表示が行われる傾斜位置とマルチビュー表示が行われない初期位置との間で回動される。このように表示面29aの向きを変更するように図柄表示装置29自身が変位されることにより、インパクトの大きい演出を行うことができる。また、マルチビュー表示が行われない状況では表示面29aが透明パネル168と平行又は略平行となることにより、当該状況における表示面29aの視認性を高めることが可能となる。
【0321】
上記のように図柄表示装置29が変位可能に設けられた構成において、放熱ファン86,87は、表示制御装置83に一体化されているのではなく、図柄表示ユニット61の後側ベース82に固定されている。表示制御装置83の放熱を行う上では放熱ファン86,87を表示制御装置83に一体化させる構成も想定されるが、この場合、図柄表示装置29及び表示制御装置83の一体物の総重量が放熱ファン86,87の重量分増加することとなってしまう。そうすると、図柄表示装置29の回動軸及び表示用駆動モータ121の出力軸121aに掛かる重量負荷が増加してしまう。これに対して、放熱ファン86,87が図柄表示装置29と一体的に移動しない後側ベース82に固定されていることにより、図柄表示装置29の回動軸及び表示用駆動モータ121の出力軸121aに掛かる重量負荷を抑えながら、表示制御装置83の放熱を良好に行うことができる。
【0322】
マルチビュー表示が行われない図柄表示ユニット61の初期状態では、単位フレーム用エリア215のうち上側描画フレーム215aに対して描画データの作成が行われるが、下側描画フレーム215bに対しては描画データの作成が行われない。したがって、当該下側描画フレーム215bは空き領域となる。そして、初期状態では当該下側描画フレーム215bがキャッシュ領域211と同様に、キャラクタROM203からの画像データの転送先エリアとして用いられる。これにより、ビデオRAM204のエリアの有効活用が図られるとともに、初期状態ではマルチ表示状態に比べ大容量の画像データをビデオRAM204に一度に読み出すことができる。よって、初期状態では、マルチ表示状態に比べ、多様な画像又は描画に必要な画像データの容量が大きい画像を表示させることができる。
【0323】
また、上記のように下側描画フレーム215bを画像データの転送先として利用するのではない構成としてもよく、この場合であっても、描画データが作成されるエリアの広さはマルチ表示状態に比べて狭いため、描画データを作成する場合の処理時間に余裕が生まれる。したがって、これを利用して、多くのスプライトを表示したり、多くのエフェクトを表示したりすることが可能となる。
【0324】
マルチビュー表示が行われる場合及びマルチビュー表示が行われない場合のいずれであっても、デバイス用バッファ214の上側デバイスフレーム214a及び下側デバイスフレーム214bの両方に描画データが転送される。また、上側デバイスフレーム214aに転送される描画データは上側表示領域96の全ての単位画素領域95に対応したものであるとともに、下側デバイスフレーム214bに転送される描画データは下側表示領域97の全ての単位画素領域95に対応したものである。これにより、画像処理デバイス206は、通常表示が行われる状況及びマルチビュー表示が行われる状況のいずれであっても同様の描画処理を実行すればよいため、画像処理デバイス206の構成の複雑化を抑えることができる。
【0325】
ミラーユニット141はシャッタ151と共に可動物ユニット85として設けられている。マルチビュー表示に際して開口部35を通じて表示面29a及び各反射面142a,143aの全体又は略全体を視認可能としながら、非マルチビュー表示に際して初期位置に配置されている図柄表示装置29の表示面29aを開口部35の全体と対峙させようとすると、表示面29aを大型化する必要が生じる。そうすると、図柄表示装置29のイニシャルコストが増加するとともに、傾斜位置において遊技盤23の後方への図柄表示装置29の突出量が増加してしまう。これに対して、開口部35の縦寸法が表示面29aの縦寸法よりも大きく設定されている。但し、本構成においては、上記問題は解消されるものの、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態では開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁とが縦方向に離間される。これに対して、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態ではシャッタ151が閉塞位置に配置され、開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁との間の隙間の全体を閉塞する。これにより、図柄表示装置29が初期位置に配置されている状態において、開口部35の上縁と図柄表示装置29の上縁との間の隙間から後側ベース82の収容空間102内等がパチンコ機10前方から視認可能となることが防止される。
【0326】
当該構成において、ミラーユニット141とシャッタ151とは単一の共通用駆動モータ161の駆動力により動作する。これにより、ミラーユニット141及びシャッタ151のそれぞれに対して個別に駆動モータを設ける構成に比べ、駆動モータの個数を減らすことができる。
【0327】
また、上記のように単一の共通用駆動モータ161の駆動力によりミラーユニット141とシャッタ151との両方が縦方向にスライド移動する構成において、共通用ギア162〜164の介在によってミラーユニット141とシャッタ151とのスライド移動の方向が逆方向となっている。したがって、ミラーユニット141の重量負荷がシャッタ151の重量負荷をキャンセルする方向に作用するとともに、シャッタ151の重量負荷がミラーユニット141の重量負荷をキャンセルする方向に作用することとなる。これにより、ミラーユニット141及びシャッタ151の重量負荷を利用しながら、共通用駆動モータ161において必要な駆動力の低減が図られる。
【0328】
表示CPU182にて振動用処理(図20)が実行されることにより、図柄表示装置29自身を振動させる演出が行われるとともに、シャッタ151を振動させる演出が行われる。これにより、遊技への注目度を高めることができる。この場合に、図柄表示装置29及びシャッタ151の両方が同時に振動することはなく、一方が振動している状況では他方が振動しない構成となっている。例えば、図柄表示装置29及びシャッタ151の両方を同時に振動させる構成も考えられるが、そうすると、図柄表示ユニット61の初期状態において開口部35内に表示面29aとシャッタ151との間に隙間が生じてしまうことが想定され、見た目上好ましくない。これに対して、図柄表示装置29及びシャッタ151の両方が同時に振動しないようにすることで、見た目上好ましいものとしながら、振動演出を実行するようにしたことによる効果を奏することができる。
【0329】
なお、マルチビュー表示が行われる場合又はマルチビュー表示が行われない場合のいずれかにおいて、表示面29aの隅角部分に存在する1個又は2個の単位画素領域95において画像出力が行われない構成としてもよい。
【0330】
<第2の実施形態>
本実施形態は、上記第1の実施形態において通常表示が行われる状況ではビデオRAM204の描画用領域212に格納される描画データのデータ容量が、マルチビュー表示の場合に比べて少なくて済むことに着目した実施形態であり、具体的な構成が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について、以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0331】
図30は、本実施形態における通常表示用の描画処理を示すフローチャートである。
【0332】
ステップS701では、ビデオRAM204への転送処理を実行し、ステップS702では、上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行する。その後、ステップS703に進む。なお、ステップS701〜ステップS702の処理の詳細は、上記第1の実施形態におけるステップS401〜ステップS402と同様である。
【0333】
ステップS703では、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、画像処理デバイス206への転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングでない場合には、そのまま本通常表示用の描画処理を終了する。当該転送タイミングである場合には、ステップS704にて、非マルチ信号の出力処理を実行する。上記第1の実施形態では、VDP183と画像処理デバイス206とは転送信号用の信号経路SC2を通じて電気的に接続されており、当該信号経路SC2を通じて第1転送信号又は第2転送信号の伝送が行われる構成としたが、本実施形態ではこれに代えて、VDP183と画像処理デバイス206とは非マルチ及びマルチ用の信号経路SC3を通じて電気的に接続されており、当該信号経路SC3を通じて非マルチ信号又はマルチ信号の転送が行われる(図33参照)。非マルチ信号は、通常表示用の描画データが送信される状態であることを画像処理デバイス206に認識させるための信号であり、マルチ信号は、マルチビュー表示用の描画データが送信される状態であることを画像処理デバイス206に認識させるための信号である。
【0334】
なお、ステップS704では、非マルチ信号がパルス信号として送信されるが、これに限定されることはなく、今回の描画データの転送が完了するまで非マルチ信号の送信が継続される構成としてもよい。
【0335】
続くステップS705では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aからの転送開始処理を実行し、その後に本通常表示用の描画処理を終了する。これにより、上側描画フレーム215aに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態が設定される。
【0336】
ここで、上記第1の実施形態では、描画信号用の信号経路SC1を構成する各種信号線群の信号線数が液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数に対して半分の数として設定されていたが、本実施形態では、当該信号線数が液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数以上、具体的には液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数と同数として設定されている。当該構成において、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのうち上側描画フレーム215aからのみ描画データが転送される状況では、各種信号線群の信号線の一部であって上側描画フレーム215aに対応した信号線のみが用いられ、他の信号線では描画信号の伝送が行われない。
【0337】
図31は、本実施形態におけるマルチ表示用の描画処理を示すフローチャートである。
【0338】
ステップS801では、ビデオRAM204への転送処理を実行し、ステップS802では、反転させた状態での上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行し、ステップS803では、下側描画フレーム215bに対する描画データの作成処理を実行する。その後、ステップS804に進む。なお、ステップS801〜ステップS803の処理の詳細は、上記第1の実施形態におけるステップS501〜ステップS503と同様である。
【0339】
ステップS804では、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、画像処理デバイス206への転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用の描画処理を終了する。当該転送タイミングである場合には、ステップS805にて、マルチ信号の出力処理を実行する。なお、当該マルチ信号はパルス信号として送信されるが、これに限定されることはなく、今回の描画データの転送が完了するまでマルチ信号の送信が継続される構成としてもよい。
【0340】
続くステップS806では、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bからの転送開始処理を実行し、その後に本マルチ表示用の描画処理を終了する。これにより、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態が設定される。
【0341】
ここで、既に説明したように、本実施形態における描画信号用の信号経路SC1を構成する各種信号線群の信号線数は、液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数と同数として設定されている。したがって、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bからの描画データの転送に際しては、液晶表示部91において上側表示領域96を構成する各単位画素領域95に対応した描画データ及び下側表示領域97を構成する各単位画素領域95に対応した描画データの両方が同時に、縦方向に一列分ずつパラレルで転送される。
【0342】
図32は、本実施形態におけるデバイス側処理を示すフローチャートである。
【0343】
ステップS901では、マルチ信号を受信しているか否かを判定し、マルチ信号を受信している場合にはステップS902にてマルチ状態に設定した後にステップS903に進み、マルチ信号を受信していない場合にはステップS902を実行することなくステップS903に進む。マルチ状態とは、画像処理デバイス206において通常表示用の描画処理及びマルチビュー表示用の描画処理のうち、マルチビュー表示用の描画処理が実行される状態のことをいう。
【0344】
なお、本実施形態では、既に説明したとおり、描画信号用の信号経路SC1を構成する各種信号線群の信号線数が液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数と同数として設定されているため、通常表示の場合とマルチビュー表示の場合とで、デバイス用バッファ214への描画データの格納の仕方を変更する必要がない。よって、マルチ状態であるか否かに関係なく同一の態様でデバイス用バッファ214への描画データの格納が実行される。
【0345】
ステップS903では、非マルチ信号を受信しているか否かを判定する。非マルチ信号を受信している場合にはステップS904にてマルチ状態を解除した後にステップS905に進み、非マルチ信号を受信していない場合にはステップS904を実行することなくステップS905に進む。
【0346】
ステップS905では、描画タイミングであるか否かを判定し、描画タイミングでない場合にはそのまま本デバイス側処理を終了し、描画タイミングである場合にはステップS906に進む。ステップS906では、マルチ状態であるか否かを判定し、マルチ状態でない場合にはステップS907にて非マルチ用の出力処理を実行した後に本デバイス側処理を終了し、マルチ状態である場合にはステップS908にてマルチ用の出力処理を実行した後に本デバイス側処理を終了する。
【0347】
非マルチ用の出力処理では、デバイス用バッファ214の上側デバイスフレーム214aに格納されている描画データのうち、1列分の横ライン領域の描画データを、液晶表示部91における縦方向に連続する複数の横ライン領域、具体的には縦方向に連続する2列分の横ライン領域のそれぞれに対して同様に出力する。これにより、縦方向に連続する一対の上側表示領域96の1列分の横ライン領域と下側表示領域97の1列分の横ライン領域とには同一の描画が行われる。一方、マルチ用の出力処理では、上記第1の実施形態におけるステップS606〜ステップS608と同様の処理を実行する。
【0348】
図33は、本実施形態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図である。
【0349】
先ず、図33(a)を参照しながら、通常表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0350】
通常表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215aに対してのみ描画データ(「A1」及び「A2」)が作成される。この場合、各単位フレーム用エリア215の下側描画フレーム215bは空き領域となっている。
【0351】
VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに格納された描画データ(「A1」)を、非マルチ及びマルチ用の信号経路SC3を通じて非マルチ信号を出力している状態で、描画信号用の信号経路SC1を通じて転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214aに描画データ(「A1」)が格納される。この場合、デバイス用バッファ214の下側デバイスフレーム214bは空き領域となっている。
【0352】
画像処理デバイス206は、既に説明した非マルチ用の出力処理を実行する。これにより、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データが表示面29aの全体に広げられた状態で表示される。上記構成とすることにより、通常表示における上側表示用の描画データと下側表示用の描画データとを共通のものとすることができる。よって、上側表示用の描画データと下側表示用の描画データとに対応した画像データを個別に記憶させておく構成に比して、キャラクタROM203に記憶させておくべき画像データのデータ容量を削減することが可能となる。
【0353】
次に、図33(b)を参照しながら、マルチビュー表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0354】
マルチビュー表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのそれぞれに対して描画データが作成される(「B1」及び「C1」の組み合わせ、「B2」及び「C2」の組み合わせ)。この場合、上側描画フレーム215aには、通常表示の場合を基準として、上下反転させた状態で描画データが作成され、下側描画フレーム215bには、上下反転させていない状態で描画データが作成される。
【0355】
VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに格納された描画データ(「B1」及び「C1」)を同時に、非マルチ及びマルチ用の信号経路SC3を通じてマルチ信号を出力している状態で、描画信号用の信号経路SC1を通じて画像処理デバイス206に転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214aには上側表示用の描画データが上下反転された状態で格納されるとともに、下側デバイスフレーム214bには下側表示用の描画データが上下反転されていない状態で格納される。
【0356】
画像処理デバイス206は、既に説明したマルチ用の出力処理を実行する。これにより、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データは液晶表示部91の上側表示領域96に出力されるとともに、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データは液晶表示部91の下側表示領域97に出力される。
【0357】
<第3の実施形態>
本実施形態は、上記第1の実施形態において通常表示及びマルチビュー表示のいずれが行われる状況であっても画像処理デバイス206において同一の処理を実行すればよく当該画像処理デバイス206の構成の簡素化が図られることに着目した実施形態であり、具体的な構成が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について、以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0358】
図34は、本実施形態における描画処理を示すフローチャートである。
【0359】
ステップS1001では、ビデオRAM204への転送処理を実行し、ステップS1002では、上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行する。ここで、本実施形態では、VDP183において通常表示用の描画処理とマルチビュー表示用の描画処理とが個別に設定されているのではなく、通常表示及びマルチビュー表示のいずれであっても共通の描画処理が実行される。この場合、表示CPU182は、通常表示を実行すべき状態である場合には、上側描画フレーム215aに上下反転していない状態で描画データが作成されるように、上側描画フレーム215aの各単位エリアに作成すべきデータの情報を描画指示情報によって指示する一方、マルチビュー表示を実行すべき状態である場合には、上側描画フレーム215aに上下反転させた状態で描画データが作成されるように、上側描画フレーム215aの各単位エリアに作成すべきデータの情報を描画指示情報によって指示する。これにより、通常表示及びマルチビュー表示のいずれであっても共通の描画処理が実行される構成において、上側描画フレーム215aには各表示状態に応じた描画データが作成される。
【0360】
続くステップS1003では、下側描画フレーム215bに対する描画データの作成処理を実行する。この場合、表示CPU182は、マルチビュー表示を実行すべき状態においては、上側描画フレーム215aに作成されている描画データとは異なる描画データが下側描画フレーム215bに作成されるように描画指示情報を出力するが、通常表示を実行すべき状態においては上側描画フレーム215aに作成されている描画データに類似した描画データが下側描画フレーム215bに作成されるように描画指示情報を出力する。
【0361】
類似した描画データが作成される場合のステップS1003の処理について具体的に説明する。先ず、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、下側描画フレーム215bへの描画データの作成タイミングであるか否かを判定する。そして、作成タイミングであると判定した場合には、今回の作成対象の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bに対して、今回のタイミングに対応した描画データを作成する。この描画データの作成に際しては、ビデオRAM204に既に転送されている画像データが用いられる。また、下側描画フレーム215bに作成される描画データは、同一の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aに既に作成されている描画データと類似したものであり、具体的には、下側描画フレーム215bの各横ライン領域には、上側描画フレーム215aの縦方向に連続する一対の横ライン領域に作成されている描画データの間を繋ぐような描画データが作成される。
【0362】
続くステップS1004では、表示CPU182から既に受信している描画指示情報に基づいて、画像処理デバイス206への転送タイミングであるか否かを判定する。当該転送タイミングでない場合には、そのまま本描画処理を終了する。当該転送タイミングである場合には、ステップS1005にて、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bからの転送開始処理を実行し、その後に本描画処理を終了する。これにより、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに現状格納されている描画データが画像処理デバイス206へ転送されるようにデータの転送状態が設定される。
【0363】
ここで、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、描画信号用の信号経路SC1を構成する各種信号線群の信号線数は、液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数以上、具体的には液晶表示部91における縦方向の単位画素領域95の数と同数として設定されている。つまり、描画信号用の信号経路SC1は、液晶表示部91における各横ライン領域の数に1対1で対応させて単位信号経路を備えている。また、通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のいずれであっても、既に説明したように、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bの両方に対して描画データが作成される。上記構成において、画像処理デバイス206への描画データの転送に際しては、通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のいずれであっても、液晶表示部91において上側表示領域96を構成する各単位画素領域95に対応した描画データ及び下側表示領域97を構成する各単位画素領域95に対応した描画データの両方が同時に、縦方向に一列分ずつパラレルで転送される。
【0364】
図35は、本実施形態におけるデバイス側処理を示すフローチャートである。
【0365】
ステップS1101では、描画タイミングであるか否かを判定する。描画タイミングでない場合にはそのまま本デバイス側処理を終了し、描画タイミングである場合にはステップS1102に進む。ステップS1102では、液晶表示部91における今回の描画対象が縦方向に奇数番目の横ライン領域であるか否かを判定し、奇数番目である場合にはステップS1103にて、上側デバイスフレーム214aの対応するエリアからの出力処理を実行する一方、偶数番目である場合にはステップS1104にて、下側デバイスフレーム214bの対応するエリアからの出力処理を実行する。その後、本デバイス側処理を終了する。
【0366】
図36は、本実施形態における描画データの作成及び転送の様子を説明するための説明図である。
【0367】
先ず、図36(a)を参照しながら、通常表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0368】
通常表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215の上側描画フレーム215aに描画データ(「A1」及び「A2」)が作成されるとともに、下側描画フレーム215bにそれに類似した描画データ(「A1’」及び「A2’」)が作成される。VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに格納された描画データ(「A1」及び「A1’」)を同時に、描画信号用の信号経路SC1を通じて画像処理デバイス206に転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214aには上側表示用の描画データが格納されるとともに、下側デバイスフレーム214bには下側表示用の描画データが格納される。
【0369】
画像処理デバイス206は、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データを、液晶表示部91の上側表示領域96に出力するとともに、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データを、液晶表示部91の下側表示領域97に出力する。これにより、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データにおいて縦方向に連続する横ライン領域の各データの間に、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データにおいて1列分の横ライン領域のデータが介在した状態の画像が表示面29aに表示される。この場合、上記第1の実施形態や上記第2の実施形態のように液晶表示部91において縦方向に連続する2つの単位画素領域95にて同一のデータが出力されるのではなく、各単位画素領域95のそれぞれに対応したデータが出力されるため、通常表示に際しての画像がより精細なものとなる。
【0370】
次に、図36(b)を参照しながら、マルチビュー表示が行われる場合における描画データの作成及び転送の様子を説明する。
【0371】
マルチビュー表示が行われる場合には、ビデオRAM204の各単位フレーム用エリア215には、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのそれぞれに対して描画データが作成される(「B1」及び「C1」の組み合わせ、「B2」及び「C2」の組み合わせ)。この場合、上側描画フレーム215aには、通常表示の場合を基準として、上下反転させた状態で描画データが作成され、下側描画フレーム215bには、上下反転させていない状態で描画データが作成される。
【0372】
VDP183は、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに格納された描画データ(「B1」及び「C1」)を同時に、描画信号用の信号経路SC1を通じて画像処理デバイス206に転送する。これにより、画像処理デバイス206のデバイス用バッファ214における上側デバイスフレーム214aには上側表示用の描画データが上下反転された状態で格納されるとともに、下側デバイスフレーム214bには下側表示用の描画データが上下反転されていない状態で格納される。
【0373】
画像処理デバイス206は、上側デバイスフレーム214aに格納された描画データを、液晶表示部91の上側表示領域96に出力するとともに、下側デバイスフレーム214bに格納された描画データを、液晶表示部91の下側表示領域97に出力する。これにより、各反射面142a,143aにて反射させるための画像が上側表示領域96にて表示され、表示面29aから直接視認させるための画像が下側表示領域97にて表示される。
【0374】
以上のとおり本実施形態では、VDP183は通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のいずれであっても、描画処理として設定された同一のサブルーチン(同一のプログラム)によって描画データの作成を行う。さらにはVDP183から画像処理デバイス206へ転送される描画データは、通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のいずれであっても、上側表示領域96に対応した描画データ及び下側表示領域97に対応した描画データの両方を含んでいるとともに、画像処理デバイス206への転送の仕方も同一である。したがって、VDP183において通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のそれぞれに対応した制御プログラムを備えている必要がないため、制御プログラムを記憶しておくのに必要な記憶容量の削減が図られる。
【0375】
また、画像処理デバイス206は、通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のいずれであっても同一の態様でデバイス用バッファ214に描画データを格納すればよく、さらには同一の態様で液晶表示部91に対する描画処理を実行すればよい。したがって、画像処理デバイス206において通常表示が実行される場合及びマルチビュー表示が実行される場合のそれぞれに対応した制御プログラムを備えている必要がないため、制御プログラムを記憶しておくのに必要な記憶容量の削減が図られる。なお、画像処理デバイス206が制御プログラムにより所定の処理を実行するのではなく、ハード回路によって所定の処理を実行する構成も考えられるが、本構成において同一の態様で描画データが格納されるようにするとともに同一の態様で描画処理が実行されるようにすることで、当該ハード回路の構成の簡素化が図られる。
【0376】
また、上記のように画像処理デバイス206において通常表示及びマルチビュー表示のうちいずれが実行される状況であるかを認識する必要がないため、上記第2の実施形態のような非マルチ及びマルチ用の信号経路SC3は不具備となっている。また、上側表示領域96に対応した描画データ及び下側表示領域97に対応した描画データは同時に転送されるため、上記第1の実施形態のような転送信号用の信号経路SC2は不具備となっている。したがって、VDP183と画像処理デバイス206との間の信号経路の構成についても簡素化が図られる。
【0377】
<第4の実施形態>
本実施形態では、VDP183における描画処理の処理構成が上記第3の実施形態と異なっている。当該相違する構成について以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第3の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0378】
図37は、本実施形態における描画処理を示すフローチャートである。
【0379】
ステップS1201では、ビデオRAM204の転送処理を実行し、ステップS1202では、上側描画フレーム215aに対する描画データの作成処理を実行し、ステップS1203では、下側描画フレーム215bに対する描画データの作成処理を実行し、ステップS1204では、画像処理デバイス206への転送タイミングであるか否かを判定する。これらステップS1201〜ステップS1204の処理は、上記第3の実施形態におけるステップS1001〜ステップS1004の処理と同様である。
【0380】
ステップS1204にて画像処理デバイス206への転送タイミングであると判定した場合には、ステップS1205にて、デバイス用バッファ214において液晶表示部91の上側表示領域96に対応したエリアへの転送タイミングであるか否かを判定する。上側表示領域96に対応したエリアへの転送タイミングである場合にはステップS1206にて、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aからの転送処理を実行し、下側表示領域97に対応したエリアへの転送タイミングである場合にはステップS1207にて、今回の転送元対象の単位フレーム用エリア215における下側描画フレーム215bからの転送処理を実行する。つまり、本実施形態では、デバイス用バッファ214は上側デバイスフレーム214aと下側デバイスフレーム214bとに区別されておらず、上側表示領域96に対応した横ライン領域と下側表示領域97に対応した横ライン領域とが交互に配置されている。
【0381】
ステップS1204にて否定判定をした場合、ステップS1206の処理を実行した後、又はステップS1207の処理を実行した後は、本描画処理を終了する。
【0382】
ここで、本実施形態では、既に説明したとおり、デバイス用バッファ214は上側デバイスフレーム214aと下側デバイスフレーム214bとに区別されておらず、上側表示領域96に対応した横ライン領域と下側表示領域97に対応した横ライン領域とが交互に配置されている。上記構成であることにより、画像処理デバイス206は液晶表示部91への描画に際して、上側表示領域96及び下側表示領域97のうちいずれへの描画データの出力であるかを区別するのではなく、デバイス用バッファ214において単位エリアのアドレスの昇順又は降順に各描画データの出力を順次行うことで、液晶表示部91の上側表示領域96及び下側表示領域97のそれぞれに対応した画像を表示させる。これにより、画像処理デバイス206は液晶表示部91への描画に際して、上側表示領域96及び下側表示領域97のうちいずれへの描画データの出力であるかを区別する必要がなくなる。
【0383】
なお、本実施形態の構成に代えて、各単位フレーム用エリア215への描画データの作成時点において、上側表示領域96に対応した描画データと下側表示領域97に対応した描画データとが縦方向に交互に配置された状態での描画データが作成される構成としてもよい。
【0384】
<第5の実施形態>
本実施形態では、表示CPU182によるマルチ表示用処理の処理構成が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について、以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0385】
図38は、本実施形態におけるマルチ表示用処理を示すフローチャートである。また、以下の説明では、当該マルチ表示用処理の実行に基づき行われる演出の説明に際して、図39を適宜参照する。
【0386】
ステップS1301では、図柄表示装置29において図柄の変動表示中であるか否かを判定する。図柄の変動表示中でない場合にはそのまま本マルチ表示用処理を終了する。図柄の変動表示中である場合にはステップS1302にて、マルチ表示用リーチの実行中であるか否かを判定する。マルチ表示用リーチの実行中でない場合には、ステップS1303にて、マルチ表示用リーチの開始タイミングであるか否かを判定する。
【0387】
マルチ表示用リーチの開始タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用処理を終了し、マルチ表示用リーチの開始タイミングである場合には、ステップS1304〜ステップS1306の処理を実行した後に、本マルチ表示用処理を終了する。上記ステップS1301〜ステップS1306の処理は、上記第1の実施形態におけるマルチ表示用処理(図22)のステップS201〜ステップS206と同様である。上記ステップS1304〜ステップS1306の処理が実行されることに起因して、図柄表示ユニット61が初期状態からマルチ表示状態に切り換えられる。この状態では、図柄表示装置29の表示面29aにてマルチ表示用の画像が表示される。
【0388】
ステップS1302にて、マルチ表示用リーチ中であると判定した場合には、ステップS1307にて、マルチ表示用リーチの終了タイミングであるか否かを判定する。マルチ表示用リーチの終了タイミングでない場合には、ステップS1308にて、振動用リーチの実行中であるか否かを判定する。振動用リーチの実行中でない場合には、ステップS1309にて、振動用リーチの開始タイミングであるか否かを判定する。
【0389】
振動用リーチの開始タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用処理を終了し、振動用リーチの開始タイミングである場合には、ステップS1310に進む。ステップS1310では、可動物ユニット85における共通用駆動モータ161の正逆動作を開始させるための処理を実行する。当該処理の具体的な内容は、振動させる対象がシャッタ151ではなくミラーユニット141であることを除き、上記第1の実施形態における振動用処理(図20)のステップS110と同様である。当該ステップS1310の処理が実行されることにより、図39に示すようにミラーユニット141が振動した状態となる。
【0390】
続くステップS1311では、ワークRAM202に設けられた振動用画像の表示状態フラグの格納エリアに当該フラグを格納することで、振動用画像の表示状態に設定した後に、本マルチ表示用処理を終了する。当該振動用画像の表示状態に設定されることにより、図39に示すように、表示面29aから直接視認される画像に含まれるキャラクタが振動しているかのように図柄表示装置29が表示制御される。具体的には、当該振動用画像の表示状態では、表示CPU182からVDP183に対して出力される描画指示情報において、下側表示領域97に対応した描画データとして所定のキャラクタが振動した状態となる描画データを作成するように指示がなされる。また、当該振動しているかのようなキャラクタの表示は、ミラーユニット141が振動している状態で行われる。
【0391】
ちなみに、振動用画像の表示状態では、表示面29aから直接視認される画像に含まれるキャラクタが振動しているかのように図柄表示装置29が表示制御されるが、各反射面142a,143aを通じて視認される画像についてはこのような表示制御が行われるのではなく、代わりに、振動用リーチではない場合に比べブランク領域が縮小されて各反射面142a,143aに対応した画像が表示される領域が拡張される。これにより、ミラーユニット141が振動した場合に各反射面142a,143aにてブランク領域が映し出されてしまうことが抑制される。
【0392】
なお、ミラーユニット141が振動した場合に各反射面142a,143aにてブランク領域が映し出されないようにするためには、振動用リーチ中であるか否かに関係なく、各反射面142a,143aに対応した画像が表示される領域が、ミラーユニット141が振動した場合を考慮して設定されている構成としてもよい。また、上記構成に代えて、各反射面142a,143aを通じて視認される画像についても振動しているかのように図柄表示装置29が表示制御される構成としてもよく、各反射面142a,143aを通じて視認される画像のみが振動しているかのように図柄表示装置29が表示制御される構成としてもよい。
【0393】
マルチ表示用処理の説明に戻り、ステップS1308にて、振動用リーチ中であると判定した場合には、ステップS1312にて、振動用リーチの終了タイミングであるか否かを判定する。振動用リーチの終了タイミングでない場合には、そのまま本マルチ表示用処理を終了し、振動用リーチの終了タイミングである場合にはステップS1313に進む。ステップS1313では、共通用駆動モータ161の正逆動作を終了させるための処理を実行する。当該処理の具体的な内容は、振動を終了させる対象がシャッタ151ではなくミラーユニット141であることを除き、上記第1の実施形態における振動用処理(図20)のステップS112と同様である。当該ステップS1313の処理が実行されることにより、ミラーユニット141の振動が終了される。
【0394】
続くステップS1314では、ワークRAM202から振動用画像の表示状態フラグを消去することで、振動用画像の表示状態を解除した後に、本マルチ表示用処理を終了する。当該振動用画像の表示状態が解除されることにより、表示面29aから直接視認される画像に含まれるキャラクタが振動しているかのように表示されている状態が解除される。
【0395】
一方、ステップS1307にて、マルチ表示用リーチの終了タイミングであると判定した場合には、ステップS1315〜ステップS1317の処理を実行した後に、本マルチ表示用処理を終了する。上記ステップS1315〜ステップS1317の処理は、上記第1の実施形態におけるマルチ表示用処理(図22)のステップS208〜ステップS210と同様である。上記ステップS1315〜ステップS1317の処理が実行されることに起因して、図柄表示ユニット61がマルチ表示状態から初期状態に復帰される。
【0396】
以上詳述した本実施形態によれば、図柄表示装置29自身を振動させることなく、ミラーユニット141を振動させることができるとともに、表示面29aにおいてキャラクタが振動している状態を遊技者に視認させることができる。図柄表示装置29自身を振動させると、図柄表示装置29や当該図柄表示装置に一体化されている表示制御装置83の故障が懸念されるが、本実施形態によれば当該不都合を生じさせることなく、ミラーユニット141及び表示面29aに表示されるキャラクタの両方が振動することとなる演出を遊技者に提供することができる。
【0397】
<第6の実施形態>
本実施形態では、音声発光制御装置68において放熱制御処理が実行される。当該放熱制御処理について、図40のフローチャートを参照しながら説明する。なお、当該放熱制御処理は、所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し起動される。
【0398】
ステップS1401では、マルチ表示状態であるか否かを判定する。音声発光制御装置68では、上記第1の実施形態と同様に、主制御装置65から送信された演出用のコマンドを受信している。音声発光制御装置68では、その受信したコマンドによって、図柄表示ユニット61がマルチ表示状態に切り換わるか否か、及びマルチ表示状態に切り換わる場合にはその切換開始タイミングと初期状態への復帰タイミングを把握する。ステップS1401では、その把握結果に基づいて、マルチ表示状態であるか否かを判定する。
【0399】
ちなみに、本実施形態では、演出の内容や演出の継続時間の決定が、主制御装置65から送信された演出用のコマンドに基づいて音声発光制御装置68において行われ、その決定された内容が表示CPU182に送信されて図柄表示装置29における画像の表示が行われる構成である。当該構成において、音声発光制御装置68では、上記決定した演出の内容や演出の継続時間に基づいて上記切換開始タイミングや上記復帰タイミングを把握する。但し、かかる構成に限定されることはなく、上記演出の内容や演出の継続時間は上記第1の実施形態と同様に表示CPU182にて行われる構成において、表示CPU182と音声発光制御装置68とが双方向通信可能となっており、表示CPU182にて決定された演出の内容や演出の継続時間が音声発光制御装置68に送信される構成としてもよい。この場合、音声発光制御装置68は表示CPU182から受信した演出の内容や演出の継続時間に基づいて上記切換開始タイミングや上記復帰タイミングを把握する構成としてもよい。
【0400】
マルチ表示状態でない場合には、ステップS1402にて低放熱状態に設定した後に、本放熱制御処理を終了する。一方、マルチ表示状態である場合には、ステップS1403にて高放熱状態に設定した後に、本放熱制御処理を終了する。低放熱状態では、放熱ファン86,87に対して低放熱用の駆動信号が出力され、低放熱対応の送風量となるように放熱ファン86,87が動作する。一方、高放熱状態では、放熱ファン86,87に対して高放熱用の駆動信号が出力され、低放熱対応の場合よりも単位時間当たりの送風量が多く設定された高放熱対応の送風量となるように放熱ファン86,87が動作する。
【0401】
以上のとおり本実施形態によれば、表示制御装置83において発熱量が増加する可能性のあるマルチ表示状態では、初期状態に比べて放熱ファン86,87の送風量が多くなることにより、放熱を好適に行うことができる。また、初期状態ではマルチ表示状態に比べ放熱ファン86,87の送風量が少なくなることにより、省エネに貢献できる。
【0402】
なお、初期状態であっても表示制御装置83の発熱量に応じて放熱ファン86,87の送風量が調整される構成としてもよく、初期状態では放熱ファン86,87による送風が行われずにマルチ表示状態においてのみ放熱ファン86,87による送風が行われる構成としてもよい。
【0403】
<第7の実施形態>
本実施形態は、上記第1の実施形態において遊技盤23の開口部35を通じて遊技者が視認可能な領域の美観を損なうことなく図柄表示装置29自身を移動可能に設けることができることに着目した実施形態であり、具体的な構成が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について、以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0404】
図41(a),(b)は本実施形態における図柄表示装置231及び開口部232を通じて視認可能な領域の構成を簡易的に示す正面図である。
【0405】
図41(a)に示すように、図柄表示装置231はその表示面231aが長方形状となっている。当該表示面231aの長手方向の長さ寸法は、開口部232のいずれの辺よりも大きく設定されているとともに、表示面231aの短手方向の長さ寸法は、開口部232のいずれの辺よりも小さく設定されている。なお、当該図柄表示装置231では、上記第1の実施形態と異なり、マルチビュー表示を行うことができないようになっている。
【0406】
図柄表示装置231は、その背面側が表示用駆動モータ233に連結されており、パチンコ機10前後方向に延びる回動軸を中心として回転可能に設けられている。当該回動軸は表示面231aの中央又は中央付近の位置となっているとともに、開口部232の中央又は中央付近の位置となっている。図柄表示装置231の回動位置として、図41(a)に示すように表示面231aの長辺方向がパチンコ機10左右方向となった第1回動位置と、図41(b)に示すように表示面231aの長手方向がパチンコ機10縦方向となった第2回動位置とが設定されている。なお、いずれの回転位置であっても表示面231aはパチンコ機10前方に向いている。
【0407】
上記構成の場合、図柄表示装置231がいずれの回動位置に配置されている状況であっても、表示面231aの周縁部と開口部232の周縁部との間には隙間が生じる。これに対して、当該隙間を閉塞するためのシャッタ部材234,235が設けられている。当該シャッタ部材234,235として、図41(a)に示すように、図柄表示装置231が第1回動位置に配置されている状況において上記隙間を閉塞するための第1シャッタ部材234と、図41(b)に示すように、図柄表示装置231が第2回動位置に配置されている状況において上記隙間を閉塞するための第2シャッタ部材235と、を備えている。
【0408】
第1シャッタ部材234は、図柄表示装置231を上下に挟むようにして配置されており、表示用駆動モータ233とは別に設けられた第1シャッタ用の駆動モータ236に駆動されて、開口部232内に配置された閉塞位置と、開口部232から没した退避位置とに移動する。当該第1シャッタ部材234は、図41(a)に示すように図柄表示装置231が第1回動位置に配置されている状況において閉塞位置に配置されて図柄表示装置231の周縁部と開口部232の周縁部との間の隙間を閉塞し、図41(b)に示すように図柄表示装置231が第2回動位置に配置されている状態において退避位置に配置される。
【0409】
第2シャッタ部材235は、図柄表示装置231を左右に挟むようにして配置されており、表示用駆動モータ233及び第1シャッタ用の駆動モータ236とは別に設けられた第2シャッタ用の駆動モータ237に駆動されて、開口部232内に配置された閉塞位置と、開口部232から没した退避位置とに移動する。当該第2シャッタ部材235は、図41(a)に示すように図柄表示装置231が第1回動位置に配置されている状況において退避位置に配置され、図41(b)に示すように図柄表示装置231が第2回動位置に配置されている状況において閉塞位置に配置されて図柄表示装置231の周縁部と開口部232の周縁部との間の隙間を閉塞する。
【0410】
上記構成によれば、表示面231aの向きが変更されるように図柄表示装置231自身が変位されることで、図柄表示装置231が変位不能に固定されている構成に比べ、表示態様の多様化が図られるとともに、当該表示態様の多様化を、開口部232を通じて視認可能な領域の美観を損なうことなく行うことができる。
【0411】
以上説明した構成において、演出として図柄表示装置231が振動する構成としてもよく、各シャッタ部材234,235が振動する構成としてもよい。この場合、図柄表示装置231とシャッタ部材234,235とがそれぞれ異なる駆動モータ233,236,237により駆動される構成であるため、図柄表示装置231が振動する場合にはシャッタ部材234,235が振動しないようにするとともに、シャッタ部材234,235が振動する場合には図柄表示装置231が振動しないようにすることが可能である。当該構成とすることで、上記振動の演出に際して、パチンコ機10正面から視認している状態において、図柄表示装置231とシャッタ部材234,235との間の隙間が露出してしまうことを抑え易くなる。
【0412】
また、演出としてシャッタ部材234,235は振動するが、図柄表示装置231自身は振動することなく、代わりに、表示面231aに表示されている画像に含まれるキャラクタが振動しているかのように図柄表示装置231が表示制御される構成としてもよい。図柄表示装置231自身を振動させると、図柄表示装置231や例えば図柄表示装置231に一体化されている表示制御装置の故障が懸念されるが、本実施形態によれば当該不都合を生じさせることなく、シャッタ部材234,235及び表示面231aに表示されるキャラクタの両方が振動することとなる演出を遊技者に提供することができる。
【0413】
また、図柄表示装置231又は当該図柄表示装置231に表示制御装置が一体化されている場合には当該表示制御装置を放熱させるための放熱ファンを設けてもよい。この場合、当該放熱ファンを図柄表示装置231に一体化させるのではなく、図柄表示装置231とともに移動しないように分離させて設けることで、図柄表示装置231の回動軸や表示用駆動モータ233に対して放熱ファンの重量負荷の影響を及ぼすことなく放熱ファンを設けることができる。
【0414】
なお、図柄表示装置231が第1回動位置又は第2回動位置のいずれかに配置されている場合にのみ図柄表示装置231の周縁部と開口部232の周縁部との間に隙間が生じる構成とした場合、第1シャッタ部材234及び第2シャッタ部材235のうち一方を不具備としてもよい。また、第1回動位置及び第2回動位置のそれぞれにおいて表示面231aを挟んだ両側にて開口部232との間に隙間が生じるのではなく、表示面231aに対して一方側にのみ開口部232との間に隙間が生じる構成においては、第1シャッタ部材234及び第2シャッタ部材235のそれぞれは、図柄表示装置231を間に挟むようにして設けられていなくてもよい。
【0415】
<第8の実施形態>
本実施形態は、上記第1の実施形態において、可動物ユニット85の共通用駆動モータ161により駆動される一対の可動物のうち、一方の重量負荷により他方の重量負荷の一部がキャンセルされることに着目した実施形態であり、具体的な構成が上記第1の実施形態と異なっている。当該相違する構成について、以下に説明する。なお、以下の説明では、上記第1の実施形態との相違点について説明し、同一の構成については基本的にその説明を省略する。
【0416】
図42は本実施形態における図柄表示装置241及びセンターフレーム242を簡易的に示す正面図である。
【0417】
図42に示すように、センターフレーム242によって形成された開口部242aを通じて表示面241aが視認可能となるように図柄表示装置241が設置されている。図柄表示装置241は、上記第1の実施形態と異なり、移動可能には設けられていないとともに、マルチビュー表示を行うことができないようになっている。
【0418】
センターフレーム242の屋根部分には、可動物ユニット243が設けられている。可動物ユニット243は、第1可動物244と、第2可動物245と、これらを駆動する共通用駆動モータ246と、を備えている。第1可動物244及び第2可動物245は共通用駆動モータ246を間に挟むようにして配置されており、これら第1可動物244及び第2可動物245は動力伝達部材247を通じて連結されている。動力伝達部材247には、両可動物244,245を連結する方向に沿って多数の歯が並設されており、当該歯は共通用駆動モータ246の駆動ローラと噛み合わされている。
【0419】
共通用駆動モータ246と第1可動物244との連結経路上には第1従動ローラ248が設けられている。当該第1従動ローラ248が設けられていることにより、共通用駆動モータ246の駆動により第1可動物244が縦方向に移動する。また、共通用駆動モータ246と第2可動物245との連結経路上には第2従動ローラ249が設けられている。当該第2従動ローラ249が設けられていることにより、共通用駆動モータ246の駆動により第2可動物245が縦方向に移動する。これら第1可動物244及び第2可動物245は、図柄表示装置241の表示面241aにおける演出に合わせて開口部242aに対して出没する。つまり、第1可動物244及び第2可動物245は、演出を行うための演出部材である。また、これら第1可動物244及び第2可動物245には装飾が付与されているため、演出用の装飾部材としての機能も有する。
【0420】
上記構成では、第1可動物244の自重による負荷が第2可動物245の自重による負荷に対してキャンセル方向に作用するとともに、第2可動物245の自重による負荷が第1可動物244の自重による負荷に対してキャンセル方向に作用する。これにより、共通用駆動モータ246において必要な駆動力の低減が図られ、それに伴って共通用駆動モータ246の小型化が図られる。
【0421】
また、第1可動物244及び第2可動物245は、同一又は略同一の重量となっているとともに、共通用駆動モータ246の駆動ローラは、両従動ローラ248,249の中間位置に配置されている。したがって、両可動物244,245の負荷が、駆動ローラに対して左右方向(水平方向)のいずれか一方に偏って掛かることが抑えられ、当該負荷は駆動ローラに対して左右方向に略同一となるように掛かる。このように負荷を左右方向に略同一とすることで、左右方向に負荷が大きく異なる構成に比べ、駆動ローラに掛かる負荷が抑えられ、共通用駆動モータ246において必要な駆動力の低減が図られるため、共通用駆動モータ246の小型化が図られる。
【0422】
なお、第1可動物244と第2可動物245との重量が大きく相違する場合には、駆動ローラに掛かる負荷が左右方向で同一又は略同一となるように、駆動ローラの位置を設定すればよい。
【0423】
<他の実施形態>
なお、上述した各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、上記各実施形態における各特徴的な構成を、所定の組み合わせで相互に適用してもよい。また、以下の別形態の各特徴的な構成を、上記各実施形態における各特徴的な構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。また、上記各実施形態と以下の別形態の各特徴的な構成を、所定の組み合わせで相互に適用してもよい。さらには、以下の各構成を、その構成の適用対象として例示していない実施形態に適用してもよい。
【0424】
(1)冷却手段として放熱ファン86,87を用いる構成に限定されることはなく、冷却手段としてヒートシンクを用いてもよく、ヒートポンプやペルチェ素子を用いてもよい。これらの構成であっても、表示用駆動モータ121への重量負荷を抑えるという観点からは、冷却手段を表示用駆動モータ121による変位対象から除外させて設けることが好ましい。
【0425】
(2)冷却手段による冷却対象は、図柄表示装置29と表示制御装置83との一体物や、膨出部103により区画形成された収容空間102に限定されることはなく、例えば、表示制御装置83が図柄表示装置29に一体化されておらず図柄表示装置29のみが表示用駆動モータ121に駆動されて変位する構成においては、当該図柄表示装置29が冷却対象である構成としてもよい。また、表示用駆動モータ121と冷却手段との位置関係を変更することで、当該表示用駆動モータ121が冷却手段の冷却対象に含まれる構成としてもよい。また、共通用駆動モータ161と冷却手段との位置関係を変更することで、当該共通用駆動モータ161が冷却手段の冷却対象に含まれる構成としてもよい。
【0426】
また、図柄表示装置29が傾斜位置に配置された場合に放熱ファン86,87に近づく部品は、表示CPU182及びVDP183の両方に限定されることはなく、いずれか一方としてもよく、それに代えて又は加えて、所定の駆動用ドライバなどであってもよい。
【0427】
(3)冷却手段が設置される位置は、膨出部103の底傾斜部107に限定されることはなく、例えば膨出部103の天井傾斜部105、背面部106又は側壁部108のいずれかであってもよい。また、冷却手段が収容空間102内に設置されていてもよく、複数の冷却手段がそれぞれ異なる部位に設置されていてもよい。
【0428】
(4)放熱ファン86,87は主制御装置65や表示制御装置83といったように音声発光制御装置68とは異なる制御装置により駆動制御される構成としてもよい。また、制御装置により駆動制御されるのではなく、パチンコ機10の電源が投入されている状況では、常時駆動電力が供給される構成としてもよい。また、表示制御装置83や収容空間102内の温度を検知する検知センサと、当該検知センサの検知結果に基づいて放熱ファン86,87に駆動電力が供給された状態及び供給されていない状態のいずれかに切り換える切換回路とを設ける構成としてもよい。
【0429】
(5)図柄表示ユニット61の初期状態とマルチ表示状態とで比較した場合に初期状態の方が表示制御装置83の発熱量が多くなる構成としてもよい。この場合、高発熱状態及び低発熱状態のうち低発熱状態において冷却手段に対して表示制御装置83が近づくこととなる。当該構成の場合、高発熱状態を経由して表示制御装置83の温度が上昇している状況で当該表示制御装置83が冷却手段に近づくことで、温度が上昇している状態の表示制御装置83を良好に冷却することが可能となる。また、発熱量の変動が図柄表示装置29の位置と関係なく生じる構成としてもよい。この場合であっても、表示制御装置83の温度が上昇している状況で当該表示制御装置83が冷却手段に近づくことで、温度が上昇している状態の表示制御装置83を良好に冷却することが可能となる。
【0430】
また、図柄表示装置29及び表示制御装置83の一体物は基本的に冷却手段に対して近い位置に配置されていて、所定のリーチ表示といった所定のタイミングにおいてのみ上記一体物と冷却手段との間の距離が遠くなる構成としてもよい。この場合、図柄表示装置29や表示制御装置83の冷却効率が高い状態が通常の状態となる。また、上記一体物の位置がいずれの位置であっても、当該一体物と冷却手段との間の相対的な距離が同一又は略同一となる構成としてもよい。
【0431】
(6)上記第6の実施形態の構成とは逆に、図柄表示ユニット61の初期状態において冷却手段が低放熱状態となり、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態において冷却手段が高放熱状態となる構成としてもよい。この場合、図柄表示装置29及び表示制御装置83の一体物と冷却手段との間の距離が遠い場合には冷却手段が高放熱状態となり、上記一体物と冷却手段との間の距離が近い場合には冷却手段が低放熱状態となるため、冷却手段が常に高放熱状態である構成に比べて省エネに貢献できるとともに、一体物と冷却手段との間の距離が遠い場合であっても当該一体物の冷却効率を高めることが可能となる。
【0432】
(7)図柄表示装置29を変位可能に設けるとともに冷却手段を表示用駆動モータ121の変位対象から除外することで表示用駆動モータ121への重量負荷の影響を低減しながら冷却手段を設けることができるという顕著な効果に着目した場合、当該構成をマルチビュー表示が行われない図柄表示装置が設けられたパチンコ機に対して適用してもよい。
【0433】
この場合、図柄表示装置が一端を中心に回動する構成に限定されることはなく、図柄表示装置の厚み方向の回動軸を中心に回転する構成としてもよく、図柄表示装置が縦方向、横方向又は奥行き方向にスライド移動する構成としてもよい。これらの構成であっても、冷却手段は図柄表示装置の収容空間を冷却する構成としてもよく、図柄表示装置が所定の位置に配置された場合に当該図柄表示装置がそれまでよりも冷却手段に近づく構成としてもよく、冷却手段が放熱ファンである構成においては図柄表示装置がいずれの位置に配置されている状況であっても当該放熱ファンの送風面が図柄表示装置側を向いている構成としてもよい。
【0434】
また、図柄表示装置に表示制御装置が一体化されていて、図柄表示装置よりも表示制御装置に近い側に対して冷却手段が設けられている構成としてもよい。また、マルチビュー表示が行われない構成であっても、上記一体物が冷却手段に近づく場合には、それよりも遠い場合に比べて、多くのスプライトが用いられる又は多くのエフェクトが用いられることで表示制御装置が高発熱状態となる構成としてもよい。この場合、高発熱状態となった表示制御装置を冷却手段にて効率良く冷却することが可能となる。
【0435】
(8)マルチビュー表示に係る構成や可動物ユニット85に係る構成といった放熱ファン86,87以外の構成に着目した場合、放熱ファン86,87を不具備としてもよく、放熱ファン86,87を図柄表示装置29又は表示制御装置83に一体化させてもよい。
【0436】
(9)上記第1の実施形態において、マルチビュー表示が行われない状況では、各単位フレーム用エリア215における上側描画フレーム215aのみに描画データが作成される構成としたが、これに限定されることはなく、下側描画フレーム215bのみに描画データが作成される構成としてもよい。また、上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのうち描画データが作成されるフレームが適宜変更される構成としてもよい。この場合、VDP183においていずれのフレームに対して描画データを作成したかを認識可能とする必要がある。
【0437】
(10)上記第1の実施形態において、液晶表示部91にて上側表示領域96と下側表示領域97とが1個の単位画素領域95毎に交互に配置されている構成に限定されることはなく、複数の単位画素領域95毎に交互に配置されている構成としてもよい。但し、表示面29aにおける画像の表示を良好に行うためには、上記第1の実施形態のように、上側表示領域96と下側表示領域97とが1個の単位画素領域95毎に交互に配置されている構成とすることが好ましい。
【0438】
(11)上記第1の実施形態において、マルチビュー表示が行われない状況では、各単位フレーム用エリア215の上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bのうち一方にのみ描画データが作成されるだけでなく、上側表示領域96及び下側表示領域97のうち一方のみに画像が表示される構成としてもよい。この場合、上側表示領域96及び下側表示領域97のうち他方には黒色表示又は白色表示といった地色が表示されることとなる。本構成によれば、1フレーム分の描画データの転送が完了するまでに要する時間や、画像処理デバイス206において1フレーム分の描画が完了するまでに要する時間に、上記第1の実施形態よりも余裕が生まれるため、この時間を利用してVDP183において多くのスプライトを用いた描画データの作成や多くのエフェクトを用いた描画データの作成を行うことが可能となる。但し、表示面29aに表示された画像を遊技者に違和感を抱かせることなく視認させるためには、上記第1の実施形態のように、上側表示領域96及び下側表示領域97の両方に画像が表示されることが好ましい。
【0439】
(12)上記第1の実施形態では、ビデオRAM204においてキャッシュ領域211と描画用領域212とが予め区別されている構成としたが、これに限定されることはなく、表示CPU182やVDP183においてキャラクタROM203からの画像データの転送や描画データの作成に際して適宜エリアが設定される構成としてもよい。この場合、表示CPU182やVDP183において各エリアを設定するたびに、そのアドレスを表示CPU182やVDP183において特定できる構成とする必要がある。
【0440】
(13)上記第1の実施形態において、マルチビュー表示が行われない状況ではVDP183はデバイス用バッファ214の上側デバイスフレーム214a及び下側デバイスフレーム214bのうち一方に対してのみ描画データを転送し、画像処理デバイス206においてその描画データを上側デバイスフレーム214a及び下側デバイスフレーム214bのそれぞれに記憶させる構成としてもよい。この場合、画像処理デバイス206の処理負荷が上記第1の実施形態よりも増加するものの、VDP183の処理負荷は上記第1の実施形態よりも軽減することができる。
【0441】
(14)上記第1の実施形態では、液晶表示部91の多数の単位画素領域95は上側表示領域96と下側表示領域97との2つのグループに区分けされていたが、これに限定されることはなく、3つ以上のグループに区分けされていてもよい。
【0442】
ちなみに、3つのグループに区分けされている場合としては、トリプルビュー表示が行われる構成が考えられる。具体的には、液晶表示部91において縦方向に多数並んだ各横ライン領域は、トリプルビュー表示を行う場合に上側表示領域(第1表示領域)と中央側表示領域(第2表示領域)と下側表示領域(第3表示領域)とに割り当てられるとともに、これら各領域は、上から順に上側表示領域→下側表示領域→中央側表示領域→上側表示領域→下側表示領域→中央側表示領域→・・・という順番で、1画素単位で並ぶように設定される。また、視差バリアパネル94は、上側表示領域にて表示される画像が表示面29aの斜め上方からのみ視認可能となり、中央側表示領域にて表示される画像が表示面29aの正面からのみ視認可能となり、下側表示領域にて表示される画像が表示面29aの斜め下方からのみ視認可能となるように形成される。
【0443】
なお、本構成においては、上側表示領域にて表示された画像をパチンコ機10前方に向けて反射する反射面を表示面29の上方に設けるとともに、下側表示領域にて表示された画像をパチンコ機10前方に向けて反射する反射面を表示面29aの下方に設けることで、3つの表示領域にて表示されている画像をパチンコ機10前方からまとめて視認することができる。また、トリプルビュー表示が上下に行われる構成に限定されることはなく、横方向に行われる構成としてもよい。
【0444】
また、4つ以上のグループに区分けされている場合としては、縦方向にデュアルビュー表示やトリプルビュー表示を行う領域と、横方向にデュアルビュー表示やトリプルビュー表示を行う領域とが一の液晶表示部91に混在している構成が考えられる。
【0445】
上記構成であっても、マルチビュー表示が行われない状況では、一部の表示領域、具体的には1グループの表示領域に対応した描画データのみが作成される構成とすることで、各単位フレーム用エリア215の有効活用を図ることができるとともに、描画データの作成に要する時間を多くのスプライトや多くのエフェクトを表示するために割くことができる。
【0446】
(15)所定の状況では一部の表示領域に対応した描画データを作成するようにすることで、ビデオRAM204の有効活用を図ることができる又は描画データの作成に要する時間を多くのスプライトや多くのエフェクトを表示するために割くことができるという顕著な効果に着目した場合、当該構成をマルチビュー表示が行われない図柄表示装置が設けられたパチンコ機に対して適用してもよい。
【0447】
(16)上記第3の実施形態では、各単位フレーム用エリア215が上側描画フレーム215aと下側描画フレーム215bとに区別されていたが、これに限定されることはなく、両フレーム215a,215bが区別されておらず、各単位フレーム用エリア215において上側表示領域96に対応したエリアと下側表示領域97に対応したエリアとが1個の単位画素領域95毎に交互に設定されている構成としてもよい。この場合、VDP183は、上側表示領域96と下側表示領域97とを区別することなく描画データを作成するとともに、その区別されていない描画データを画像処理デバイス206に転送することとなる。
【0448】
(17)上記第3の実施形態において、各単位フレーム用エリア215とは別に合成用のバッファをVDP183又はビデオRAM204に設け、各単位フレーム用エリア215では上側表示領域96に対応した描画データと下側表示領域97に対応した描画データとを区別して作成するとともに、その作成後に合成用のバッファにおいて、上側表示領域96に対応した描画データと下側表示領域97に対応した描画データとが1個の単位画素領域95毎に交互に並べられた描画データが作成されるように描画データの合成を行う構成としてもよい。この場合、VDP183は、上側表示領域96と下側表示領域97とに区別されていない描画データを画像処理デバイス206に転送することとなる。
【0449】
(18)表示面29aを見た場合に画像を視認可能な表示面29a内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なるように複数の表示状態が設定されているとともに、いずれの表示状態であっても作成される描画データが表示面29aにおける同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるようにすることで、表示制御に係る構成を極端に複雑化させることなく、遊技への注目度の向上を図ることができるという顕著な効果に着目した場合、当該構成をマルチビュー表示が行われない図柄表示装置が設けられたパチンコ機に対して適用してもよい。
【0450】
当該適用対象の構成としては、例えば、表示面29aの前方において当該表示面29aと対向する位置に配置されることで表示面29aの一部を隠す遮蔽部材が設けられた構成が考えられる。当該構成では、遮蔽部材が第1の位置と第2の位置とで切り換え配置されることでパチンコ機10前方から視認可能な表示面29aの領域が変更されることとなる。この場合に、遮蔽部材が第1の位置及び第2の位置のいずれに配置されている場合であっても表示面29aにおける同一の単位画素領域に対応した描画データを作成するようにすることで、上記のように遮蔽部材が設けられた構成において表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0451】
なお、上記遮蔽部材としては、扉のように開閉式のものや、シャッタのように出没式のものが考えられる。また、上記遮蔽部材の構成では、図柄表示装置29が変位不能に設けられていてもよい。また、表示面29a内における視認可能な面積を維持しつつ視認可能な位置を変更させるように遮蔽部材が動作する構成としてもよい。また、表示面29a内における視認可能な位置を維持しつつ視認可能な面積を変更させるように遮蔽部材が動作する構成としてもよい。
【0452】
また、遮蔽部材の構成以外にも、図柄表示装置29自身が移動することでパチンコ機10前方に向けて露出される表示面29aの領域が変更される構成も考えられる。この場合に、図柄表示装置29がいずれの位置に配置されている場合であっても表示面29aにおける同一の単位画素領域に対応した描画データを作成するようにすることで、上記のように図柄表示装置29自身の移動に伴って視認可能な表示面29aの領域が変更される構成において表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0453】
(19)上記第1の実施形態では、VDP183から画像処理デバイス206への描画データの転送に際して、パラレルでデータ転送が行われる構成としたが、これに限定されることはなく、シリアルでデータ転送が行われる構成としてもよい。この場合、描画信号用の信号経路SC1は複数の信号経路が並設されてなるのではなく、単数の信号経路からなる構成としてもよい。本構成においては、デュアルビュー表示が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、データ転送の順序が横ライン領域の単位で又は単位画素領域95の単位で同一の態様で行われるようにすることで、データ転送に係る構成を簡素化することができる。また、シリアルでデータ転送を行う際にその転送に係るデータがいずれの単位画素領域95に対応しているものかの情報も転送されるようにすることで、デュアルビュー表示が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても、同一の態様でデータ転送を行うことが可能となる。
【0454】
また、上記第1の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が横ライン領域に対応させて複数の信号経路が並設されてなる構成において、それら各信号経路においてデータ転送が行われるタイミングが重複しない構成としてもよい。
【0455】
(20)上記第1の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が上側表示領域96及び下側表示領域97のうち一方分の横ライン領域に対応した数の信号経路が並設されてなる構成を、上記第3の実施形態のようにVDP183にてデュアルビュー表示が行われない場合であっても上側表示領域96に対応した描画データと下側表示領域97に対応した描画データとの両方が作成される構成に適用してもよい。
【0456】
また、上記第3の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が上側表示領域96及び下側表示領域97の全て分の横ライン領域に対応した数の信号経路が並設されてなる構成を、上記第1の実施形態のようにVDP183にてデュアルビュー表示が行われない場合には上側表示領域96及び下側表示領域97のうち一方に対応した描画データのみが作成される構成に適用してもよい。
【0457】
(21)表示面29aの全体がマルチビュー表示可能とされた構成ではなく、表示面29aの一部においてマルチビュー表示可能とされた構成に対して、上記各実施形態における描画データの作成に係る特徴的な構成や、描画データの転送に係る特徴的な構成を適用してもよい。この場合、例えば、マルチビュー表示の実行が不可である領域、具体的には視差バリアパネル94による視差調整が行われない領域についてはマルチビュー表示が行われる場合及び行われない場合のいずれであっても描画データが作成されるようにするとともに、マルチビュー表示の実行が可能である領域、具体的には視差バリアパネル94による視差調整が行われる領域についてはマルチビュー表示が行われない場合には視認可能となる方向が相互に異なる複数領域のうち一部の領域に対応した描画データのみが作成される構成とする。これにより、マルチビュー表示が行われない場合には作成される描画データの情報容量を小さくすることができる。
【0458】
(22)表示面29aを見た場合に画像を視認可能な表示面29a内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なるように複数の表示状態が設定されているとともに、いずれの表示状態であっても描画データの転送が同一の態様で行われるようにすることで、画像処理デバイス206の構成を極端に複雑化させることなく、遊技への注目度の向上を図ることができるという顕著な効果に着目した場合、当該構成をマルチビュー表示が行われない図柄表示装置が設けられたパチンコ機に対して適用してもよい。
【0459】
当該適用対象の構成としては、例えば、表示面29aの前方において当該表示面29aと対向する位置に配置されることで表示面29aの一部を隠す遮蔽部材が設けられた構成が考えられる。当該構成では、遮蔽部材が第1の位置と第2の位置とで切り換え配置されることでパチンコ機10前方から視認可能な表示面29aの領域が変更されることとなる。この場合に、遮蔽部材が第1の位置及び第2の位置のいずれに配置されている場合であっても表示面29aにおける同一の単位画素領域に対応した描画データが画像処理デバイス206に転送されるようにすることで、上記のように遮蔽部材が設けられた構成において画像処理デバイス206の構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0460】
なお、上記遮蔽部材としては、扉のように開閉式のものや、シャッタのように出没式のものが考えられる。また、上記遮蔽部材の構成では、図柄表示装置29が変位不能に設けられていてもよい。また、表示面29a内における視認可能な面積を維持しつつ視認可能な位置を変更させるように遮蔽部材が動作する構成としてもよい。また、表示面29a内における視認可能な位置を維持しつつ視認可能な面積を変更させるように遮蔽部材が動作する構成としてもよい。
【0461】
また、遮蔽部材の構成以外にも、図柄表示装置29自身が移動することでパチンコ機10前方に向けて露出される表示面29aの領域が変更される構成も考えられる。この場合に、図柄表示装置29がいずれの位置に配置されている場合であっても表示面29aにおける同一の単位画素領域に対応した描画データが画像処理デバイス206に転送されるようにすることで、上記のように図柄表示装置29自身の移動に伴って視認可能な表示面29aの領域が変更される構成において画像処理デバイス206の構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0462】
(27)上記第1の実施形態では、可動物ユニット85について第1可動部であるシャッタ151と第2可動部であるミラーユニット141とが、共通用駆動モータ161及び共通用ギア162〜164が搭載された駆動領域の前方において前後に並設された構成としたが、これに限定されることはなく、駆動領域の後方において前後に並設された構成としてもよい。
【0463】
(28)上記第1の実施形態において、可動物ユニット85についてミラーユニット141とシャッタ151とのそれぞれに対して個別に駆動モータが設けられた構成としてもよい。この場合、ミラーユニット141の駆動モータについて、第1可動部をミラーユニット141とするとともに第2可動部を遊技者に視認されない位置にて移動する重り部材である構成としてもよい。当該構成であっても、ミラーユニット141と重り部材との間で重量負荷のキャンセルが行われることで、駆動モータにおいて必要な駆動力の低減が図られる。また、シャッタ151の駆動モータについて、第1可動部をシャッタ151とするとともに第2可動部を遊技者に視認されない位置にて移動する重り部材である構成としてもよい。当該構成であっても、シャッタ151と重り部材との間で重量負荷のキャンセルが行われることで、駆動モータにおいて必要な駆動力の低減が図られる。
【0464】
また、上記のようにミラーユニット141とシャッタ151とのそれぞれに対して個別に駆動モータが設けられた構成においては、ミラーユニット141の駆動モータについて、第1可動部として大型のミラーユニットが設けられているとともに第2可動部として小型のミラーユニットが設けられている構成としてもよい。この場合、例えば図柄表示装置29にてマルチビュー表示が行われている状況において開口部35を通じて視認可能な範囲に出現するミラーユニットを大型のものと小型のものとで切り換えることで、画像が表示される領域のサイズの変更を良好に行うことができる。なお、当該構成をシャッタ151が設けられていない構成に対して適用してもよい。
【0465】
また、上記のようにミラーユニット141とシャッタ151とのそれぞれに対して個別に駆動モータが設けられた構成においては、シャッタ151の駆動モータについて、第1可動部として大型のシャッタが設けられているとともに第2可動部として小型のシャッタが設けられている構成としてもよい。
【0466】
(29)上記第1の実施形態において、可動物ユニット85における複数の可動部に共通させて設けられた電動アクチュエータは出力軸161aを回転させる回転モータに限定されることはなく、出力軸を往復動させるソレノイドであってもよい。この場合、ミラーユニット141とシャッタ151とをシーソー式に設け、出力軸の往復動に起因してシーソー式の伝達部材が押し引きされることでミラーユニット141及びシャッタ151が相互に逆方向に移動する構成が考えられる。また、当該シーソー式の構成においては、出力軸は一方の可動物に直付けされている構成としてもよい。
【0467】
(30)複数の可動部に対して共通の電動アクチュエータが設けられているとともに、一方の可動部が付勢されている方向に移動する場合には他方が付勢力に抗する方向に移動するようにそれら各可動部が設けられていることで、共通の電動アクチュエータにおいて必要な駆動力の低減が図られるという顕著な効果に着目した場合、当該構成を図柄表示装置29周辺に設けられた可動手段以外の可動手段に係る構成として適用してもよい。
【0468】
例えば、払出装置76といったように遊技球の通過を阻止又は許容する阻止許容部材に対して上記構成を適用してもよい。具体的には、第1可動部として媒体通路に出没することで遊技媒体の通過を阻止又は許容する阻止許容部材を設けるとともに第2可動部として重り部材を設ける。
【0469】
また、例えば第1可動部及び第2可動部が縦方向に移動するのではなく、横方向に移動する構成としてもよい。この場合、バネなどによって第1可動部が所定方向に付勢されるようにするとともに、上記バネとは異なるバネなどによって第2可動部が上記所定方向とは逆方向に付勢されるようにする。この場合であっても、第1可動部及び第2可動部のそれぞれに付勢力が付与されるとともに、お互いの付勢力がキャンセル方向に作用することとなる。
【0470】
(31)上記第1の実施形態において、複数の可動部に対して共通の電動アクチュエータが設けられているとともに、一方の可動部が付勢されている方向に移動する場合には他方が付勢力に抗する方向に移動するようにそれら各可動部が設けられている構成以外の構成に着目した場合、ミラーユニット141とシャッタ151とがそれぞれ異なる駆動モータによって駆動される構成としてもよい。この場合、図柄表示装置29とミラーユニット141とが単一の駆動モータによって動作する構成としてもよく、図柄表示装置29とシャッタ151とが単一の駆動モータによって動作する構成としてもよい。
【0471】
(32)上記第1の実施形態において、図柄表示装置29を振動させる機能及び可動物ユニット85を振動させる機能の両方を備えているのではなく、図柄表示装置29を振動させる機能又は可動物ユニット85を振動させる機能のいずれか一方を備えている構成としてもよい。
【0472】
(33)上記第1の実施形態において、図柄表示ユニット61がマルチ表示状態である状況において図柄表示装置29を振動させる演出や、ミラーユニット141を振動させる演出が行われる構成としてもよい。また、図柄表示ユニット61が初期状態からマルチ表示状態に切り換えられる途中のタイミングや、マルチ表示状態から初期状態に切り換えられる途中のタイミングで振動演出が行われる構成としてもよい。
【0473】
(34)上記第1の実施形態において、図柄表示装置29を振動させる演出とシャッタ151を振動させる演出とが同時に行われる構成としてもよい。この場合であっても、図柄表示装置29とシャッタ151とで別々の駆動モータが設けられていることにより、振動の度合いを相互に異ならせることが可能となる。例えば、図柄表示装置29の振動を弱く設定するとともにシャッタ151の振動を強く設定することが可能となる。
【0474】
(35)上記第5の実施形態における振動演出が、図柄表示ユニット61が初期状態である状況において行われる構成としてもよい。
【0475】
(36)図柄表示装置29を変位させる表示用駆動モータ121とは別に、ミラーユニット141及びシャッタ151といった可動手段を変位させる共通用駆動モータ161が設けられていることにより、図柄表示装置29及び可動手段の変位を良好に行うことができるという顕著な効果に着目した場合、当該構成をマルチビュー表示が行われない図柄表示装置が設けられたパチンコ機に対して適用してもよい。
【0476】
例えば、図柄表示装置が複数設けられており、一方の図柄表示装置の表示面はパチンコ機10前方から常時視認可能であるとともに、他方の図柄表示装置の表示面は当該図柄表示装置の移動に伴ってパチンコ機10前方から視認可能となる位置と視認不可となる位置に切り換えられる構成において、各図柄表示装置に対して個別に電動アクチュエータが設けられた構成としてもよい。
【0477】
また、例えば、図柄表示装置29用の振動モータと可動手段用の振動モータとが個別に設けられた構成としてもよい。この場合、図柄表示装置29の変位とは図柄表示装置29が振動することであり、可動手段の変位とは可動手段が振動することに該当する。
【0478】
(37)上記各実施形態において、振動演出やマルチビュー表示の演出が行われるタイミングは任意であり、例えば遊技回用の演出としてではなく大当たり中の演出として行われる構成としてもよい。
【0479】
(38)図柄表示ユニット61のマルチ表示状態における図柄表示装置29の角度は、表示面29aが35度傾斜した角度に限定されることはなく、45度といったように他の角度であってもよい。また、図柄表示ユニット61のマルチ表示状態における反射面142a,143aの角度は表示面29aに対して直角である角度に限定されることはなく、表示面29aに対して鋭角であってもよく鈍角であってもよい。
【0480】
(39)視差バリアパネル94を、遮光層98の位置が変更されるように表示制御される構成としてもよい。具体的には、視差バリアパネル94として液晶表示部が用いられていてもよい。この場合、図柄表示ユニット61の初期状態では視差バリアパネル94に遮光層が表示されないようにすることで、当該初期状態における表示面29aの画質を向上させることができる。
【0481】
(40)表示面29aに対して反射面142a,143aが下方に配置される構成としてもよい。この場合、表示面29aがパチンコ機10後方に向けて下り傾斜となるように図柄表示装置29を配置するとともに、反射面142a,143aがパチンコ機10後方に向けて上り傾斜となるように配置することで、画像が表示される領域はパチンコ機10後方に向けて下り傾斜したものとなる。
【0482】
また、表示面29aと反射面142a,143aとが左右に配置された構成としてもよい。この場合、表示面29a及び反射面142a,143aにおいて相互に近い側がパチンコ機10後側に位置するとともに、表示面29a及び反射面142a,143aにおいて相互に遠い側がパチンコ機10前側に位置するように、これら表示面29a及び反射面142a,143aを前後方向に傾斜させることで、画像が表示される領域はパチンコ機10の左右方向の一方から他方に向かうほどパチンコ機10奥側に位置するように傾斜した状態となる。
【0483】
ちなみに、上記のように表示面29aと反射面142a,143aとが左右に配置される場合には、表示面29aを基準として右斜め前から当該表示面29aを見た場合に視認可能であって左斜め前から当該表示面29aを見た場合に視認不可である右側表示領域と、表示面29aを基準として左斜め前から当該表示面29aを見た場合に視認可能であって右斜め前から当該表示面29aを見た場合に視認不可である左側表示領域とを有するように図柄表示装置29が表示制御される構成としてもよい。この場合、右側表示領域と左側表示領域とが縦ライン領域単位で構成されていてもよく、当該構成では右側表示領域と左側表示領域とが1ライン分の縦ライン領域単位で交互に配置されている構成としてもよく、右側表示領域と左側表示領域とが複数ライン分の縦ライン領域単位で交互に配置されている構成としてもよい。また、右側表示領域と左側表示領域とが縦方向及び横方向の両方において1個の単位画素領域95毎に又は複数個の単位画素領域95毎に交互に配置されている構成としてもよい。
【0484】
(41)視差バリアパネル94を用いてマルチビュー表示を行う構成としたが、プリズムやレンチキュラレンズを用いてマルチビュー表示を行う構成としてもよい。また、画像を表示させる画像表示部は、液晶表示部に限定されることはなく、有機EL表示部、CRT等を用いてもよい。また、これら画像表示部に表示される画像は、動画に限定されることはなく静止画であってもよい。
【0485】
また、画像表示部に代えて、前面に模様やキャラクタなどの絵が記された装飾シートを用いてもよい。この場合、装飾シートを、光透過性を有するようにガラスや合成樹脂材料により形成するとともに、装飾シートの表面に記す絵は、上側表示用の絵と下側表示用の絵とが縦方向に分割されて交互に配置された状態とする。そして、上側表示用の絵及び下側表示用の絵に対応させて視差バリアパネルを設けるとともに、装飾シートの背面に光を照射するバックライトを設ける。これにより、装飾シートによるデュアルビュー表示を行うことが可能となる。また、視差バリアパネルに代えて、機械的な構造により遮光層を設けるものを用いてもよい。
【0486】
(42)マルチビュー表示が行われる場合、反射面142a,143aでは表示面29aの一部の領域が映し出される構成に限定されることはなく、表示面29aの全体又は略全体の領域が映し出される構成としてもよい。この場合、画像が表示される領域のさらなる大型化を図ることができる。
【0487】
(43)パチンコ機10前方の所定の位置から遊技盤23の開口部35を見た場合に、表示面29aにおけるマルチビュー表示の各表示が表示面29a及び反射面142a,143aのそれぞれにおいて視認可能となるのであれば、表示面29a又は反射面142a,143aの一方が前後方向に傾斜していない構成としてもよい。
【0488】
(44)液晶表示部91の上側表示領域96にて上下反転させたとしても同一の形状となる画像のみを表示する構成の場合、表示制御装置83のVDP183におけるマルチビュー表示用の描画処理にて上下反転させた状態での描画データの作成を行わない構成としてもよい。また、液晶表示部91の上側表示領域96にて表示される画像の画像データと、下側表示領域97にて表示される画像の画像データとが独立してキャラクタROM203等に記憶されている構成においては、上側表示領域96に表示される画像の画像データのうち、マルチビュー表示用の画像データについては予め上下反転させた状態でキャラクタROM203等に記憶させておくことで、マルチビュー表示用の描画処理にて上下反転処理を実行しない構成としてもよい。
【0489】
(45)画像処理デバイス206はプログラムデータに基づいて描画処理を実行するのではなく、専用のハード回路に基づいて描画処理を実行する構成としてもよい。
【0490】
(45−1)当該構成を、上記第1の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が、上側表示領域96を構成する横ライン領域の数(すなわち、下側表示領域97を構成する横ライン領域の数)に1対1で対応させて単位信号経路が設けられている構成に対して適用した場合、以下の構成としてもよい。つまり、VDP183は、作成した描画データのうち、各横ライン領域を構成する単位画素領域95に対応した部分のデータを、各横ライン領域に対応した単位信号経路を通じて画像処理デバイス206に転送する構成とする。この場合に、VDP183は、第1転送信号を出力している状況において上側描画フレーム215aに作成された描画データのうち各横ライン領域を構成するデータをそれぞれ1対1で対応する単位信号経路を介して転送するとともに、第2転送信号を出力している状況において下側描画フレーム215bに作成された描画データのうち各横ライン領域を構成するデータをそれぞれ1対1で対応する単位信号経路を介して転送する。この点、各単位信号経路は、上側表示領域96における一の横ライン領域に対応しているとともに、下側表示領域97における一の横ライン領域に対応していると言える。
【0491】
上記構成において、画像処理デバイス206は、各単位信号経路と液晶表示部91の各横ライン領域とを対応付ける調整回路と、一の単位信号経路から横ライン領域分のデータが転送されてきた場合にそのデータを当該横ライン領域の各単位画素領域95に対して順次出力する出力回路と、第1転送信号を受信している場合には各単位信号経路を上側表示領域96の各横ライン領域に対応付けるとともに第2転送信号を受信している場合には各単位信号経路を下側表示領域97の各横ライン領域に対応付ける切換回路と、を備えている構成としてもよい。当該構成とすれば、画像処理デバイス206において1フレーム分の描画データを記憶保持するためのデバイス用バッファ214が必要なくなる。
【0492】
なお、上記構成において、VDP183は、各横ライン領域のデータを同時に転送するのではなく順次転送する構成としてもよく、同時に転送する構成としてもよい。また、上記構成の場合、描画データを転送する場合の1単位の情報は、1個の単位画素領域95に対応したデータとみなすことができるとともに、横ライン領域の1列分のデータとみなすこともできる。
【0493】
(45−2)上記専用のハード回路を設ける構成を、上記第2の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が、液晶表示部91における各横ライン領域の数に1対1で対応させて単位信号経路が設けられているとともに、デュアルビュー表示が行われない場合には上側表示領域96及び下側表示領域97のうち一方にのみ対応した分の描画データが転送される構成に対して適用した場合、以下の構成としてもよい。つまり、VDP183は、作成した描画データのうち、各横ライン領域を構成する単位画素領域95に対応した部分のデータを、各横ライン領域に対応した単位信号経路を通じて画像処理デバイス206に転送する構成とする。この場合に、VDP183は、非マルチ信号を出力している状況において上側描画フレーム215aに作成された描画データのうち各横ライン領域を構成するデータを全単位信号経路の一部であって各横ライン領域に1対1で対応する単位信号経路を介して転送するとともに、マルチ信号を出力している状況において上側描画フレーム215a及び下側描画フレーム215bに作成された描画データのうち各横ライン領域を構成するデータをそれぞれ1対1で対応する単位信号経路を介して転送する。
【0494】
上記構成において、画像処理デバイス206は、各単位信号経路と液晶表示部91の各横ライン領域とを対応付ける調整回路と、マルチ信号を受信している場合において一の単位信号経路から横ライン領域分のデータが転送されてきた場合にそのデータを当該横ライン領域の各単位画素領域95に対して順次出力するマルチ用出力回路と、非マルチ信号を受信している場合において一の単位信号経路から横ライン領域分のデータが転送されてきた場合にそのデータを当該横ライン領域とそれに連続する予め定められた一の横ライン領域との両方の各単位画素領域95に対して順次出力する非マルチ用出力回路と、を備えている構成としてもよい。当該構成とすれば、画像処理デバイス206において1フレーム分の描画データを記憶保持するためのデバイス用バッファ214が必要なくなる。
【0495】
なお、上記構成において、VDP183は、各横ライン領域のデータを同時に転送するのではなく順次転送する構成としてもよく、同時に転送する構成としてもよい。また、上記構成の場合、描画データを転送する場合の1単位の情報は、1個の単位画素領域95に対応したデータとみなすことができるとともに、横ライン領域の1列分のデータとみなすこともできる。
【0496】
(45−3)上記専用のハード回路を設ける構成を、上記第3の実施形態のように描画信号用の信号経路SC1が、液晶表示部91における各横ライン領域の数に1対1で対応させて単位信号経路が設けられている構成に対して適用した場合、以下の構成としてもよい。つまり、VDP183は、作成した描画データのうち、各横ライン領域を構成する単位画素領域95に対応した部分のデータを、各横ライン領域に対応した単位信号経路を通じて画像処理デバイス206に転送する構成とする。
【0497】
上記構成において、画像処理デバイス206は、各単位信号経路と液晶表示部91の各横ライン領域とを対応付ける調整回路と、一の単位信号経路から横ライン領域分のデータが転送されてきた場合にそのデータを当該横ライン領域の各単位画素領域95に対して順次出力する出力回路と、を備えている構成としてもよい。当該構成とすれば、画像処理デバイス206において1フレーム分の描画データを記憶保持するためのデバイス用バッファ214が必要なくなる。
【0498】
なお、上記構成において、VDP183は、各横ライン領域のデータを同時に転送するのではなく順次転送する構成としてもよく、同時に転送する構成としてもよい。また、上記構成を上記第4の実施形態に適用してもよい。また、上記構成の場合、描画データを転送する場合の1単位の情報は、1個の単位画素領域95に対応したデータとみなすことができるとともに、横ライン領域の1列分のデータとみなすこともできる。
【0499】
また、上記(45−1)、上記(45−2)及び上記(45−3)の構成を、デュアルビュー表示が横方向に行われる構成に対して適用してもよい。
【0500】
(46)単位フレーム用エリア215やデバイス用バッファ214は、単位画素領域95の数と同一の単位エリアを備えている構成に限定されることはなく、単位画素領域95の数よりも多い数の単位エリアを備えている構成としてもよい。
【0501】
(47)窓パネル54がパチンコ機10後方に向けて上り傾斜となるように配置されているとともに、一般的な遊技者が遊技を行う場合には窓パネル54を見下ろすこととなる構成においては、マルチビュー表示を行う場合、表示面29a又は反射面142a,143aの少なくとも一方がパチンコ機10の前後方向に傾斜していることは必須ではない。例えば、表示面29a及び反射面142a,142bのうち一方が鉛直方向に起立するとともに、他方が水平方向に寝かせられた状態となることで、両方が窓パネル54に対してパチンコ機10奥側に傾斜した状態となる構成としてもよい。なお、本構成を、上記各実施形態のうちいずれに対しても適用してよい。
【0502】
(48)上側表示領域96と下側表示領域97とが横ライン領域毎に設定されている構成に限定されることはなく、上側表示領域96と下側表示領域97とが縦方向及び横方向のいずれにおいても1画素単位又は複数画素単位で交互に並ぶように設定されている構成としてもよい。この場合、視差バリアパネル94において遮光層98及び透過層99が形成される位置も、上側表示領域96が上方から視認可能であって下方から視認不可であり、下側表示領域97が下方から視認可能であって上方から視認不可となるように調整する必要がある。
【0503】
なお、上記のように上側表示領域96(第2画像用領域)と下側表示領域97(第1画像用領域)とが縦方向及び横方向の両方において交互に配置される構成においては、VDP183にて、上側描画フレーム215aに作成した描画データと下側描画フレーム215bに作成した描画データとを上側表示領域96及び下側表示領域97の液晶表示部91における物理的な位置に対応させて合成した後に、当該合成した描画データを画像処理デバイス206に転送する構成とするとよい。これにより、描画信号用の信号経路SC1が横ライン領域に対応した複数の信号経路を備えてなる構成であっても、描画データの転送を良好に行うことができる。
【0504】
(49)上記各実施形態では、主制御装置65から出力されるコマンドに基づいて、音声発光制御装置68により表示制御装置83が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置65から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置83が音声発光制御装置68を制御する構成としてもよい。また、音声発光制御装置68と表示制御装置83とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置68,83が一の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、音声発光制御装置68及び表示制御装置83のうち一方の機能が主制御装置65に集約されていてもよく、音声発光制御装置68及び表示制御装置83の両方の機能が主制御装置65に集約されていてもよい。
【0505】
(50)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
【0506】
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
【0507】
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
【0508】
なお、スロットマシン又はパチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機に本発明を適用する場合、遊技機前面部に形成された窓部又は窓パネルを通じて、表示面及び反射面から構成される表示領域を遊技機前方から視認可能なように、図柄表示ユニットを設ける構成とすればよい。この場合、当該図柄表示ユニットとは別に、上記リール(回転体)を設けてもよく、図柄表示ユニットが上記リールとして代用される構成としてもよい。
【0509】
<上記各実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
【0510】
<特徴A群>
特徴A1.表示領域(表示面29a)にて所定の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)を備えた遊技機において、
前記表示手段を変位させる表示用駆動手段(表示用駆動モータ121)と、
前記表示手段の表示領域にて所定の表示を行わせることで発熱若しくは熱せられる箇所又は前記表示手段を変位させることで発熱若しくは熱せられる箇所の少なくともいずれかである冷却対象を冷却する冷却手段(放熱ファン86,87)と、
を備え、
当該冷却手段は、前記表示手段とともに変位しないように、前記表示用駆動手段による変位対象から除外させて設けられていることを特徴とする遊技機。
【0511】
特徴A1によれば、表示用駆動手段が設けられていることにより、表示手段を変位させることが可能である。これにより、表示手段にて所定の表示を行わせることによる演出だけでなく、表示手段自身を変位させる演出を行うことが可能となる。よって、表示手段への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。
【0512】
また、冷却手段が設けられていることにより表示手段の表示領域にて所定の表示を行わせることによる発熱の表示手段周囲への影響又は表示手段を変位させることによる発熱の表示手段周囲への影響が低減される。この場合に、当該冷却手段は、表示手段とともに変位しないように、表示用駆動手段による変位対象から除外させて設けられている。これにより、冷却手段の重量負荷の影響が表示用駆動手段に及ばないようにしながら、上記冷却効果を得ることができる。
【0513】
以上より、表示手段による演出の実行に起因して生じる熱を良好に冷却できるようにしながら、遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0514】
特徴A2.表示領域(表示面29a)にて所定の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)を備えた遊技機において、
前記表示手段を変位させる表示用駆動手段(表示用駆動モータ121)と、
前記表示手段の表示領域にて所定の表示を行わせることで発熱する箇所又は熱せられる箇所の少なくとも一方である冷却対象を冷却する冷却手段(放熱ファン86,87)と、を備え、
当該冷却手段は、前記表示手段とともに変位しないように前記表示用駆動手段による変位対象から除外させて設けられていることを特徴とする遊技機。
【0515】
特徴A2によれば、表示用駆動手段が設けられていることにより、表示手段を変位させることが可能である。これにより、表示手段にて所定の表示を行わせることによる演出だけでなく、表示手段自身を変位させる演出を行うことが可能となる。よって、表示手段への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。
【0516】
また、冷却手段が設けられていることにより表示手段の表示領域にて所定の表示を行わせることによる発熱の表示手段周囲への影響が低減される。この場合に、当該冷却手段は、表示手段とともに変位しないように、表示用駆動手段による変位対象から除外させて設けられている。これにより、冷却手段の重量負荷の影響が表示用駆動手段に及ばないようにしながら、上記冷却効果を得ることができる。
【0517】
以上より、表示手段による演出の実行に起因して生じる熱を良好に冷却できるようにしながら、遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0518】
特徴A3.前記表示手段の変位範囲には、当該表示手段と前記冷却手段との間の距離が相対的に遠い位置と近い位置とが含まれていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
【0519】
特徴A3によれば、表示手段の変位に伴って当該表示手段と冷却手段との間の距離が近くなることがあることにより、表示手段の変位に伴って表示手段又はその周辺の冷却効率が高くなる状況を生じさせることができる。
【0520】
特徴A4.前記表示手段における表示状態には、前記表示領域にて所定の表示を行わせることによる発熱量が相対的に高低となった高発熱状態(マルチビュー表示が行われる状態)及び低発熱状態(マルチビュー表示が行われない状態)が含まれているとともに、これら高発熱状態と低発熱状態との間の遷移が前記表示手段の変位に伴って行われる構成であり、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が少なくとも前記高発熱状態に対応した位置となっている場合の前記冷却対象を冷却するように設けられていることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
【0521】
特徴A4によれば、高発熱状態と低発熱状態との間の遷移が表示手段の変位に伴って行われる構成であるため、例えば表示手段の変位に伴って表示領域における所定の表示を複雑化したりすることが可能である。これにより、表示手段への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。当該構成において、表示手段の位置が少なくとも高発熱状態に対応した位置となっている場合に冷却対象を冷却するように冷却手段が設けられていることにより、高発熱状態となった場合の表示手段周囲への影響が低減される。
【0522】
特徴A5.前記冷却手段は空気を送り込む送風手段(放熱ファン86,87)を備えており、
当該送風手段は、所定の表示が行われる場合における前記表示手段の変位位置がいずれであっても送風面が前記表示手段側を向くように設けられていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
【0523】
特徴A5によれば、表示手段の変位位置がいずれであっても、送風手段の送風面が表示手段側を向くため、表示手段が変位可能であって冷却手段が表示手段とともに変位しないように設けられた構成において、表示手段の変位位置に関係なく表示手段又はその周辺を冷却することが可能となる。
【0524】
なお、前記送風手段は、所定の表示が行われる場合における前記表示手段の変位位置がいずれであっても空気を送り出す送風面の延長線上に前記表示手段の少なくとも一部が含まれる位置に固定されている構成としてもよい。
【0525】
また、所定の表示が行われる状況で前記表示手段が変位される場合、当該表示手段が単一の特定方向への回動により往復動する又は単一の特定方向へのスライド移動により往復動する構成としてもよい。この場合、前記送風手段を、前記送風面の向きが前記特定方向に対応した向きとなるように設置すればよい。
【0526】
特徴A6.前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)を備え、当該表示制御手段は前記表示手段とともに変位するように当該表示手段に一体化されており、
前記冷却対象には、前記表示制御手段又は当該表示制御手段にて表示制御が行われることによる発熱によって熱せられる箇所の少なくとも一方が含まれていることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
【0527】
特徴A6によれば、表示制御手段が表示手段に一体化されていることにより、両者の情報のやり取りに関する構成を良好なものとすることが可能となる。また、表示制御手段にて表示手段の表示制御が行われた場合、当該表示制御手段が発熱することが考えられるが、冷却手段が設けられていることにより、当該発熱の表示制御手段やその周囲への影響が抑えられる。この場合に、上記特徴A2の構成を備え、冷却手段は、表示手段及び表示制御手段と一体化されていない。これにより、表示用駆動手段への重量負荷の影響を抑えながら、上記効果を奏することができる。
【0528】
特徴A7.前記表示制御手段における表示制御状態には、発熱量が相対的に高低となった高発熱状態(マルチビュー表示が行われる状態)及び低発熱状態(マルチビュー表示が行われない状態)が含まれているとともに、これら高発熱状態と低発熱状態との間の遷移が前記表示手段の変位に伴って行われる構成であり、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が少なくとも前記高発熱状態に対応した位置となっている場合の前記冷却対象を冷却するように設けられていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
【0529】
特徴A7によれば、表示制御手段における高発熱状態と低発熱状態との間の遷移が表示手段の変位に伴って行われる構成とすることにより、例えば表示手段の変位に伴って表示領域における所定の表示を複雑化したりすることが可能である。これにより、表示手段への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。当該構成において、表示手段の位置が少なくとも高発熱状態に対応した位置となっている場合に冷却対象を冷却するように冷却手段が設けられていることにより、高発熱状態となった場合の表示制御手段又は表示制御手段周囲への熱の影響が低減される。
【0530】
特徴A8.前記表示制御手段は、前記表示手段における前記表示領域とは異なる面側に設置されていることで前記表示手段と一体化されており、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が前記高発熱状態に対応した位置の場合及び前記低発熱状態に対応した位置の場合のいずれにおいても前記冷却対象を冷却するように設けられているとともに、前記高発熱状態に対応した位置の場合の方が前記低発熱状態に対応した位置の場合よりも前記表示制御手段との間の距離が近くなるように設けられていることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
【0531】
特徴A8によれば、冷却手段は、高発熱状態に対応した位置の場合の方が低発熱状態に対応した位置の場合よりも表示制御手段との間の距離が近くなるように設けられているため、高発熱状態に対応した位置及び低発熱状態に対応した位置のいずれにおいても冷却対象の冷却を可能としながら、高発熱状態に対応した位置での冷却効率を高めることができる。
【0532】
なお、前記冷却手段は、前記表示手段の位置が前記高発熱状態に対応した位置の場合及び前記低発熱状態に対応した位置の場合のいずれにおいても前記冷却対象を冷却する位置であって、前記高発熱状態に対応した位置の場合の方が前記低発熱状態に対応した位置の場合よりも発熱源との間の距離が近くなる位置に固定されている構成としてもよい。
【0533】
特徴A9.前記表示制御手段は、前記表示手段における前記表示領域とは異なる面側に設置されていることで前記表示手段と一体化されており、
前記冷却手段は空気を送り込む送風手段(放熱ファン86,87)を備えており、
当該送風手段は、所定の表示が行われる場合における前記表示手段の変位位置がいずれであっても送風面が前記表示制御手段側を向くように設けられていることを特徴とする特徴A6乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
【0534】
特徴A9によれば、表示手段及び表示制御手段の一体物の変位位置がいずれであっても、送風手段の送風面が表示制御手段側を向くため、上記一体物が変位可能であって冷却手段が当該一体物とともに変位しないように設けられた構成において、上記一体物の変位位置に関係なく表示制御手段を冷却することが可能となる。
【0535】
特徴A10.前記送風手段は、前記表示制御手段による表示制御が行われる場合における前記表示手段の変位位置がいずれであっても空気を送り出す送風面の延長線上に前記表示制御手段の少なくとも一部が含まれる位置に固定されていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
【0536】
特徴A10によれば、送風面の向きと表示制御手段の位置との関係を調整するという比較的簡素な構成により、上記特徴A9の作用効果を奏することができる。
【0537】
なお、前記表示制御手段による表示制御が行われる状況で前記表示手段が変位される場合、当該表示制御手段が単一の特定方向への回動により往復動する又は単一の特定方向へのスライド移動により往復動する構成としてもよい。この場合、前記送風手段を、前記送風面の向きが前記特定方向に対応した向きとなるように設置すればよい。
【0538】
特徴A11.前記表示手段の変位領域(収容空間102)を区画する区画部(膨出部103)を備えており、
前記冷却対象には、前記変位領域が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
【0539】
特徴A11によれば、冷却手段により変位領域を冷却することにより、表示手段の変位位置がいずれであっても冷却効果を得ることができる。
【0540】
特徴A12.前記冷却手段は、前記変位領域の外側に設置されていることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
【0541】
特徴A12によれば、変位領域を縮小化させることなく、冷却手段を設けることができる。
【0542】
特徴A13.前記区画部は、高さ位置が相対的に高低となった高位側区画部(天井傾斜部105)と低位側区画部(底傾斜部107)とを備えており、
前記冷却手段は前記低位側区画部に設置されているとともに、前記高位側区画部には前記変位領域内の空気を当該変位領域の外部に逃がす通気孔(天井側通気孔171)が形成されていることを特徴とする特徴A11又はA12に記載の遊技機。
【0543】
特徴A13によれば、冷却手段が設けられた位置に対して排気機能を有する通気孔が高い位置に設けられていることにより、変位領域の冷却効果が高められる。
【0544】
特徴A14.前記高位側区画部には、遊技機にて所定の動作が行われる場合に動作する遊技機構成部品(音声発光制御装置ユニット63)が搭載されているとともに、当該遊技機構成部品は、前記通気孔に対して当該通気孔の貫通方向の延長線上に少なくとも一部が含まれる位置であって前記通気孔を塞がない位置に配置されていることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
【0545】
特徴A14によれば、高位側区画部は、変位領域を区画する機能と、変位領域内の空気を排気する機能と、遊技機構成部品を搭載する機能とを有することとなり、高位側区画部を有効活用することができる。
【0546】
特徴A15.前記表示用駆動手段は、前記変位領域の外側に設置されていることを特徴とする特徴A11乃至A14のいずれか1に記載の遊技機。
【0547】
特徴A15によれば、表示用駆動手段が動作することによる発熱の変位領域への影響を抑えながら、表示手段を変位可能とすることができる。また、表示用駆動手段が変位領域内に設置された構成に比べ、冷却手段に要求される冷却能力が低減されるため、冷却手段の小型化や冷却手段の構成の簡素化が図られる。
【0548】
特徴A16.前記表示手段は、前記表示領域を第1の方向から視認した場合の表示と当該表示領域を第2の方向から視認した場合の表示とを異ならせることが可能であり、
さらに、前記表示領域における表示を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)を備えており、
前記表示手段の変位範囲には、前記表示領域において前記第2の方向から視認可能な表示が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示領域において前記第1の方向から視認可能な表示と前記表示領域において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された表示との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となるように前記表示領域と前記反射面との位置関係が設定される特別表示位置と、当該特別表示位置とは異なる非特別表示位置と、が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
【0549】
特徴A16によれば、表示手段が特別表示位置に配置されている状態では、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて所定の表示を行うことが可能となり、さらに表示領域及び反射面のそれぞれにおいて異なる表示を行うことが可能となる。これにより、表示領域のみにおいて所定の表示が行われる構成に比べ、所定の表示が行われる領域の大型化を図ることができる。
【0550】
また、表示手段の変位範囲には上記特別表示位置だけでなくそれとは異なる非特別表示位置が含まれているため、例えば遊技の途中でこれらの位置の切換を行うことで、所定の表示のさせ方を表示内容とは異なる手法により切り換えることができる。よって、所定の表示への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。
【0551】
さらにまた、冷却手段を備えていることにより、上記のように表示領域及び反射面のそれぞれにおいて所定の表示を行わせる上で発熱量が増加したとしても、その影響を抑えることができるとともに、冷却手段は表示手段とともに変位しないように設けられていることにより、表示用駆動手段への重量負荷の影響を抑えながら上記効果を奏することができる。
【0552】
特徴A17.前記表示手段は、前記表示領域を第1の方向から視認した場合の表示と当該表示領域を第2の方向から視認した場合の表示とを異ならせることが可能であり、
さらに、前記表示領域における表示を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)を備えており、
前記表示手段の変位範囲には、
前記表示領域において前記第2の方向から視認可能な表示が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示領域において前記第1の方向から視認可能な表示と前記表示領域において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された表示との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となるように前記表示領域と前記反射面との位置関係が設定される特別表示位置と、
前記表示領域における表示が前記反射面にて反射されなくなるように前記表示領域と前記反射面との位置関係が設定される非特別表示位置と、
が含まれていることを特徴とする特徴A1乃至A15のいずれか1に記載の遊技機。
【0553】
特徴A17によれば、表示手段が特別表示位置に配置されている状態では、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて所定の表示を行うことが可能となり、さらに表示領域及び反射面のそれぞれにおいて異なる表示を行うことが可能となる。これにより、表示領域のみにおいて所定の表示が行われる構成に比べ、所定の表示が行われる領域の大型化を図ることができる。
【0554】
また、表示手段の変位範囲には上記特別表示位置だけでなくそれとは異なる非特別表示位置が含まれており、当該非特別表示位置では反射面にて所定の表示が映し出されなくなる。例えば所定の表示が行われる領域の大きさを遊技の途中で切り換えることで、所定の表示のさせ方を表示内容とは異なる手法により切り換えることができる。よって、所定の表示への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。
【0555】
さらにまた、冷却手段を備えていることにより、上記のように表示領域及び反射面のそれぞれにおいて所定の表示を行わせる上で発熱量が増加したとしても、その影響を抑えることができるとともに、冷却手段は表示手段とともに変位しないように設けられていることにより、表示用駆動手段への重量負荷の影響を抑えながら上記効果を奏することができる。
【0556】
特徴A18.前記表示領域の遊技機前側に窓パネル(透明パネル168)を備えており、
前記表示手段が前記特別表示位置に配置されている状態では、前記表示領域において前記第1の方向から視認可能な表示と前記表示領域において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された表示との両方が前記窓パネルを通じて前記所定の位置から視認可能となるように、前記表示領域は前記窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるとともに、当該表示領域の向く方向が前記反射面の向く方向に対して交差する方向となることを特徴とする特徴A16又はA17に記載の遊技機。
【0557】
特徴A18によれば、表示手段の特別表示位置は、表示領域が窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となる位置であるため、所定の表示が行われる領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても当該領域の大型化を図ることができ、また仮に当該領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に当該領域を遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、当該領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、当該領域の大型化を図ることができる。
【0558】
さらには、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて所定の表示が行われる場合、表示領域の向く方向が反射面の向く方向に対して交差する方向となるため、上記拡張された領域と同一の広さの表示領域を有する表示手段を窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜させる構成に比べ、所定の表示が行われる領域の拡張を図る上で遊技機前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0559】
特徴A19.前記表示手段が前記非特別表示位置に配置されている状態では、前記表示領域が前記窓パネルと平行又は略平行となることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
【0560】
特徴A19によれば、特別表示位置と非特別表示位置とで表示領域の向きが変更されることとなるため、特別表示位置と非特別表示位置との間での構成の差異が明確なものとなる。また、非特別表示位置では反射面にて所定の表示が反射されなくなる構成に本構成を適用することで、非特別表示位置における表示領域の視認性を高めることが可能となる。
【0561】
特徴A20.前記表示領域を前記第1の方向から視認した場合の表示と当該表示領域を前記第2の方向から視認した場合の表示とが異なるものとなる特別表示状態では、当該特別表示状態ではない状態に比べ、前記表示領域にて所定の表示を行わせることによる発熱量が増加する構成であり、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が少なくとも前記特別表示位置となっている場合の前記冷却対象を冷却するように設けられていることを特徴とする特徴A16乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
【0562】
特徴A20によれば、上記のように所定の表示が行われる領域の大型化を可能とした構成において、当該領域の大型化が行われた場合の表示手段周囲への熱の影響が低減される。
【0563】
特徴A21.前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)を備え、当該表示制御手段は前記表示手段とともに変位するように前記表示手段に一体化されており、
前記冷却対象には、前記表示制御手段又は前記表示制御手段にて表示制御が行われることによる発熱によって熱せられる箇所の少なくとも一方が含まれており、
さらに、前記表示手段が前記特別表示位置に配置され、前記表示領域を前記第1の方向から視認した場合の表示と当該表示領域を前記第2の方向から視認した場合の表示とが異なるものとなる特別表示状態となるように前記表示制御手段により表示制御される状態では、当該特別表示状態となるように前記表示制御手段により表示制御されない状態に比べ、前記表示制御手段の発熱量が増加する構成であり、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が少なくとも前記特別表示位置となっている場合の前記冷却対象を冷却するように設けられていることを特徴とする特徴A16乃至A19のいずれか1に記載の遊技機。
【0564】
特徴A21によれば、上記のように所定の表示が行われる領域の大型化を可能とした構成において、当該領域の大型化が行われた場合の表示制御手段周囲への熱の影響が低減される。
【0565】
特徴A22.前記表示制御手段は、前記表示手段における前記表示領域とは異なる面側に設置されていることで前記表示手段と一体化されており、
前記冷却手段は、前記表示手段の位置が前記特別表示位置の場合及び前記非特別表示位置の場合のいずれにおいても前記冷却対象を冷却するように設けられているとともに、前記特別表示位置の場合の方が前記非特別表示位置の場合よりも前記表示制御手段との間の距離が近くなるように設けられていることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
【0566】
特徴A22によれば、冷却手段は、特別表示位置の場合の方が非特別表示位置の場合よりも表示制御手段との間の距離が近くなるように設けられているため、特別表示位置の場合及び非特別表示位置の場合のいずれにおいても冷却対象の冷却を可能としながら、発熱量が増加する特別表示位置での冷却効率を高めることができる。
【0567】
特徴A23.前記表示手段は前記表示領域において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)を有しており、
前記表示制御手段は、少なくとも前記特別表示状態となるように前記表示手段を表示制御する場合、前記画像表示部において複数の第1画像用領域(下側表示領域97)及び複数の第2画像用領域(上側表示領域96)を設定するとともに、前記第1画像用領域間に前記第2画像用領域が配置され且つ前記第2画像用領域間に前記第1画像用領域が配置されるように前記画像表示部を表示制御するものであり、
前記表示手段は、前記表示領域からの光の出射方向を規定することで、前記複数の第1画像用領域に表示される第1画像を前記第1の方向から視認可能とするとともに前記複数の第2画像用領域に表示される第2画像を前記第2の方向から視認可能とする光規定手段(視差バリアパネル94)を備えていることを特徴とする特徴A21又はA22に記載の遊技機。
【0568】
特徴A23によれば、表示領域を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示領域を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能となる。
【0569】
特徴A24.前記表示制御手段は、前記画像表示部に表示させる画像の描画情報を作成して描画情報記憶手段(単位フレーム用エリア215)に記憶させる描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402、ステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)を備えており、
当該描画情報作成手段は、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御されない場合、単位時間分の画像に対応した描画情報として、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御される場合よりも前記描画情報記憶手段において前記描画情報を記憶するために用いられる領域が小さい情報容量の描画情報を作成するものであることを特徴とする特徴A23に記載の遊技機。
【0570】
特徴A24によれば、特別表示状態とならない場合において描画情報記憶手段に必要な領域が抑えられるため、例えば、描画情報記憶手段を有効活用することが可能となる。また、例えば、特別表示状態とならない場合において、単位時間分の画像に対応した描画情報を作成する場合の処理時間に余裕が生まれることが期待されるため、それを利用して多くのキャラクタを表示することが可能となる。
【0571】
但し、上記構成においては特別表示状態において表示制御手段の発熱量が増加することが懸念されるが、少なくとも当該発熱量が増加する状況において冷却対象が冷却手段により冷却されるため、特別表示状態となった場合の表示制御手段又はその周囲への熱の影響が低減される。
【0572】
特徴A25.前記描画情報記憶手段は、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御される場合に、前記第1画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第1描画情報記憶手段(上側描画フレーム215a)と、前記第2画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第2描画情報記憶手段(下側描画フレーム215b)と、を備えており、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御される場合、前記第1描画情報記憶手段及び前記第2描画情報記憶手段のそれぞれに対して描画情報を作成する一方、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御されない場合、前記第1描画情報記憶手段及び前記第2描画情報記憶手段のいずれか一方に描画情報を作成するものであることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
【0573】
特徴A25によれば、特別表示状態とならない場合において描画情報記憶手段に必要な記憶容量が抑えられるため、描画情報記憶手段を有効活用することが可能となる。
【0574】
特徴A26.前記表示制御手段は、
前記画像表示部に表示させる画像の描画情報を作成する描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402、ステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
当該描画情報作成手段が作成した描画情報を、転送経路を介して前記表示手段に転送する転送手段(VDP183におけるステップS405、ステップS408、ステップS506、ステップS509の処理を実行する機能など)と、
を備えており、
前記表示手段は、前記転送経路を介して転送された描画情報に基づいて前記画像表示部に画像を表示させる表示実行手段(画像処理デバイス206)を備えており、
前記表示領域に単位時間分の画像を表示させるために前記転送手段が前記転送経路を介して転送する描画情報の情報容量が、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御されない場合の方が、前記特別表示状態となるように前記表示手段が表示制御される場合よりも小さいことを特徴とする特徴A23乃至A25のいずれか1に記載の遊技機。
【0575】
特徴A26によれば、特別表示状態において転送経路の発熱量が増加することが懸念されるが、少なくとも当該発熱量が増加する状況において冷却対象が冷却手段により冷却されるため、特別表示状態となった場合の表示制御手段又はその周囲への熱の影響が低減される。
【0576】
上記特徴A群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0577】
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて表示面にて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
【0578】
上記構成の遊技機での遊技は、始動入球部への入球が発生するように遊技球を発射させるという遊技と、始動入球部への入球が発生した場合にその抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技とからなると言える。
【0579】
ここで、遊技機においては、遊技への注目度を高める必要がある。遊技の注目度を高める上では、上記のように遊技球を発射させるという遊技においては遊技領域における遊技球の流下態様を多様化させる方法が考えられ、上記のように1遊技回毎に抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技においては1遊技回毎に行われる表示演出の表示パターンを多様化する方法が考えられる。
【0580】
しかしながら、前者については遊技領域の広さは限られているため遊技の多様化を図ろうとしても限界があり、後者については1遊技回毎の表示パターンを多様化したとしても、遊技への注目度を高めるという点においてやはり限界がある。したがって、遊技への注目度を高める上で未だ改良の余地がある。
【0581】
一方、表示装置を備えた遊技機では、当該表示装置における絵柄の変動表示の実行に際して当該表示装置や当該表示装置を制御するための制御装置に設けられた電子部品が発熱する。この場合、当該電子部品やその周囲の冷却が効率良く行われないと、制御装置が誤作動してしまうといった問題が生じてしまう。
【0582】
なお、以上の問題は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、表示面を有する表示装置を備えた他の遊技機においても同様に発生する問題である。
【0583】
また、上記特徴A1〜A26のいずれか1の構成に対して、下記特徴B1〜B15、下記特徴C1〜C16、下記特徴D1〜D20、下記特徴E1〜E11、下記特徴F1〜F13、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0584】
<特徴B群>
特徴B1.表示面(表示面29a)にて画像の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、当該表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)と、を備え、
当該表示制御手段は、描画情報を作成して描画情報記憶手段に記憶させる描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402、ステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)を備えており、前記描画情報記憶手段に記憶された描画情報を出力することで前記表示面にて単位時間分の画像を表示させる構成である遊技機において、
前記描画情報作成手段は、
前記単位時間分の画像に対応した描画情報として、第1情報容量の描画情報を前記描画情報記憶手段に記憶させる第1描画情報作成手段(VDP183におけるステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
前記単位時間分の画像に対応した描画情報として、前記描画情報記憶手段において前記描画情報を記憶させるために用いられる領域が前記第1情報容量の描画情報が記憶される場合よりも小さい第2情報容量の描画情報を前記描画情報記憶手段に記憶させる第2描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402の処理を実行する機能など)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
【0585】
特徴B1によれば、描画情報記憶手段に単位時間分の画像に対応した描画情報として第1情報容量の描画情報が記憶される場合と、第2情報容量の描画情報が記憶される場合とに状況に応じて切り換えられる。これにより、精細な画像又は複雑な画像を表示する場合などには第1情報容量の描画情報を作成するようにするとともに、そのような描画情報を要しない場合には第2情報容量の描画情報を作成するようにすることができる。そして、第2情報容量の描画情報が作成される場合には、例えば、第1情報容量の描画情報が作成される場合と比較して描画情報記憶手段の一部の領域が空き領域となるため、当該空き領域を有効活用することが可能となる。また、例えば、単位時間分の画像に対応した描画情報を作成する場合の処理時間に余裕が生まれることが期待されるため、それを利用して多くのキャラクタを表示することが可能となる。
【0586】
特徴B2.前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に前記表示面において画像の表示が行われる領域が、前記第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に前記表示面において画像の表示が行われる領域と一致又は略一致するようにする画像表示調整手段(第1の実施形態のVDP183におけるステップS405及びステップS408の処理を実行する機能、第2の実施形態の画像処理デバイス206におけるステップS907の処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
【0587】
特徴B2によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される領域は、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される領域と同等となる。よって、第2情報容量の描画情報が作成される場合に、表示面を視認した遊技者が違和感を抱きづらくなる。
【0588】
特徴B3.前記表示面は、多数の単位画素領域(単位画素領域95)が並べて構成されており、
前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に用いられる単位画素領域の数が、前記第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に用いられる単位画素領域の数と一致又は略一致するようにする画像表示調整手段(第1の実施形態のVDP183におけるステップS405及びステップS408の処理を実行する機能、第2の実施形態の画像処理デバイス206におけるステップS907の処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
【0589】
特徴B3によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される領域は、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される領域と同等となる。よって、第2情報容量の描画情報が作成される場合に、表示面を視認した遊技者が違和感を抱きづらくなる。
【0590】
特徴B4.前記表示面は、多数の単位画素領域(単位画素領域95)が並べて構成されており、
前記表示手段は、前記多数の単位画素領域が区分けされて前記表示面に複数グループの画像用領域(上側表示領域96、下側表示領域97)を有するように制御されるとともに、単一の単位画素領域毎に又は複数の単位画素領域毎に異なるグループの画像用領域が所定方向に並ぶことで、全てのグループの画像用領域について同一グループの画像用領域間に他のグループの画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
前記第1情報容量の描画情報は、前記複数グループの画像用領域の全てに対応した分の描画情報を有しており、前記第2情報容量の描画情報は、前記複数グループの画像用領域の一部に対応した分の描画情報であることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
【0591】
特徴B4によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合であっても、その描画情報は複数グループの画像用領域の一部に対応した分である。そして、表示手段は、表示面に単一の単位画素領域毎に又は複数の単位画素領域毎に異なるグループの画像用領域が所定方向に並ぶことで、全てのグループの画像用領域について同一グループの画像用領域間に他のグループの画像用領域が配置されるように制御される。よって、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲が、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲と同等であると遊技者に認識させることが可能となる。
【0592】
なお、前記表示手段は、各画像用領域の単位画素領域により構成されるとともにそれら単一の単位画素領域が所定の順序で配列された組み合わせが、所定方向に繰り返し存在するように制御される構成としてもよい。
【0593】
また、本特徴B4と対応する技術的特徴を有する構成として以下のものが考えられる。
【0594】
特徴B4’.前記表示手段は前記表示面に複数の第1画像用領域(下側表示領域97)及び複数の第2画像用領域(上側表示領域96)を有するように制御されるとともに、前記第1画像用領域間に前記第2画像用領域が配置され且つ前記第2画像用領域間に前記第1画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
前記描画情報記憶手段は、前記第1情報容量の描画情報が作成される場合に前記第1画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第1描画情報記憶領域(上側描画フレーム215a)と、前記第1情報容量の描画情報が作成される場合に前記第2画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第2描画情報記憶領域(下側描画フレーム215b)と、を備えており、
前記第1描画情報作成手段は、前記第1情報容量の描画情報として、前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域のそれぞれに対して描画情報を作成する一方、前記第2描画情報作成手段は、前記第2情報容量の描画情報として、前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域のうちいずれか一方に描画情報を作成するものであることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
【0595】
特徴B5.前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、異なるグループの画像用領域であって相互に隣接した所定の組み合わせにおいて同一の描画が行われるようにすることで、前記第2情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにする画像表示調整手段(第1の実施形態のVDP183におけるステップS405及びステップS408の処理を実行する機能、第2の実施形態の画像処理デバイス206におけるステップS907の処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
【0596】
特徴B5によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合であっても、全ての画像用領域に画像が表示されるため、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲が、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲と同等であると遊技者に認識させることが可能となる。
【0597】
また、本特徴B5と対応する技術的特徴を有する構成として以下のものが考えられる。
【0598】
特徴B5’.前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、前記第2描画情報作成手段により前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域のいずれか一方に作成された描画情報を、前記第1画像用領域に描画するとともに前記第2画像用領域にも描画する画像表示調整手段(第1の実施形態のVDP183におけるステップS405及びステップS408の処理を実行する機能、第2の実施形態の画像処理デバイス206におけるステップS907の処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする特徴B4’に記載の遊技機。
【0599】
特徴B6.前記表示手段は、各画像用領域の単位画素領域により構成されるとともにそれら単一の単位画素領域が所定の順序で配列された組み合わせが、所定方向に繰り返し存在するように制御される構成であり、
前記画像表示調整手段は、同一の前記組み合わせを構成する各単位画素領域において同一の描画が行われるようにすることで、前記第2情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにするものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
【0600】
特徴B6によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合であっても、全ての画像用領域に画像が表示されるため、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲が、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲と同等であると遊技者に認識させることが可能となる。
【0601】
特徴B7.前記表示制御手段は、前記描画情報作成手段が作成した描画情報を、転送経路を介して前記表示手段に転送する転送手段(VDP183におけるステップS405、ステップS408、ステップS506、ステップS509の処理を実行する機能など)を備えており、
前記表示手段は、
前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)と、
前記転送経路を介して転送された描画情報に基づいて前記画像表示部に画像を表示させる表示実行手段(画像処理デバイス206)と、
を備えており、
前記画像表示調整手段は、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、全ての前記画像用領域に対応した描画情報が前記第2情報容量の描画情報を用いて前記表示手段に向けて転送されるようにするものであることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
【0602】
特徴B7によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合であっても、全ての画像用領域に対応した描画情報が第2情報容量の描画情報を用いて表示手段に向けて転送される。よって、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合及び第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合のいずれであっても、表示実行手段は同様の処理を実行すればよい構成とすることが可能となる。これにより、表示実行手段の処理の複雑化を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0603】
特徴B8.前記画像表示調整手段は、前記描画情報の転送が行われる場合に前記第2情報容量の描画情報が特定の複数分転送されるようにすることにより、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、全ての前記画像用領域に対応した描画情報が前記第2情報容量の描画情報を用いて前記表示手段に向けて転送されるようにするものであることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
【0604】
特徴B8によれば、一部に対応した分の描画情報を特定の複数分転送するという比較的簡素な構成により、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0605】
特徴B9.前記転送手段は、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、前記第2情報容量の描画情報が特定の複数回転送されるようにするものであるとともに、前記第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、当該第1情報容量の描画情報を前記特定の複数回に亘って区分けして転送するものであることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
【0606】
特徴B9によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合及び第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合のいずれであっても、転送手段は同一の処理を実行すればよい構成とすることが可能となる。これにより、転送手段の処理の複雑化を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0607】
さらにまた、本構成によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合及び第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合のいずれにおいても共通の転送経路を用いることが可能となる。この場合、それぞれ専用の転送経路を設ける構成に比べ、ハード構成の簡素化が図られる。
【0608】
特徴B10.前記転送手段は、前記特定の複数回のうち、転送を実行している描画情報が何番目の転送回に係るものであるかを前記表示手段に認識させる転送情報(第1転送信号、第2転送信号)を出力するものであることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
【0609】
特徴B10によれば、描画情報が特定の複数回に亘って転送される構成において、表示制御手段から表示手段に向けて転送情報が転送されることにより、表示手段では転送されている描画情報が何番目の転送に係るものであるかを一義的に認識することができる。
【0610】
特徴B11.前記表示制御手段は、前記描画情報作成手段が作成した描画情報を、転送経路を介して前記表示手段に転送する転送手段(VDP183におけるステップS405、ステップS408、ステップS506、ステップS509の処理を実行する機能など)を備えており、
前記表示手段は、
前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)と、
転送されてきた描画情報に基づいて前記画像表示部に画像を表示させる表示実行手段(画像処理デバイス206)と、
を備えており、
前記画像表示調整手段は、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、前記転送情報記憶手段に記憶されている前記第2情報容量の描画情報に対応した同一の描画が異なるグループの画像用領域であって相互に隣接した所定の組み合わせにおいて行われるようにすることで、前記第2情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにするものであることを特徴とする特徴B5又はB6に記載の遊技機。
【0611】
特徴B11によれば、第2情報容量の描画情報を用いて、全ての画像用領域に画像を表示させるための処理が表示実行手段にて実行されるため、表示制御手段の処理負荷を軽減させることが可能となる。これにより、表示制御手段の処理負荷の軽減を図りながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0612】
特徴B12.前記表示実行手段は、
前記第1情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにする第1情報容量対応手段(画像処理デバイス206におけるステップS908の処理を実行する機能)と、
前記第2情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにする第2情報容量対応手段(画像処理デバイス206におけるステップS907の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記転送手段は、画像の表示が前記第1情報容量の描画情報及び前記第2情報容量の描画情報のうちいずれを用いて実行すべき状況であるかを前記表示手段に認識させる状況認識用情報(非マルチ信号、マルチ信号)を出力するものであり、
前記画像表示調整手段は、前記状況認識用情報に基づいて、前記第1情報容量対応手段及び前記第2情報容量対応手段のうち、前記画像の表示の実行対象を切り換えるものであることを特徴とする特徴B11に記載の遊技機。
【0613】
特徴B12によれば、表示手段では第1情報容量対応手段と第2情報容量対応手段との間での切換を良好に行うことができる。
【0614】
特徴B13.前記表示手段は前記表示面をそれぞれ異なる複数の方向から視認した場合の画像を方向毎に異ならせることが可能であるとともに、当該複数の方向は前記複数グループの画像用領域と1対1で対応しており、
前記第1描画情報作成手段は、前記異なる複数の方向から視認した場合の画像を方向毎に異ならせる特別表示状態において前記第1情報容量の描画情報の作成を行うものであり、
前記第2描画情報作成手段は、前記特別表示状態ではない場合に、前記第2情報容量の描画情報の作成を行うものであることを特徴とする特徴B4乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
【0615】
特徴B13によれば、特別表示状態では単一の表示面によって複数の態様の画像を同時に表示することができるため、画像の表示への注目度を高めることが可能であるとともに、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。この場合に、特別表示状態ではない状況では一部の描画用領域についての描画情報が作成されなかったとしても、特別表示状態の場合に比べ問題が生じない。したがって、当該状況において第2情報容量の描画情報の作成が行われるようにすることで、描画情報記憶手段の有効活用を図ることが可能となる。
【0616】
特徴B14.前記複数の方向には第1の方向と第2の方向とが含まれており、
さらに、前記表示面における画像を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)と、
前記表示面において前記第2の方向から視認可能な画像が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示面において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となる特別表示位置にて前記表示手段及び前記反射手段を保持する保持手段(ねじりコイルバネ116、表示用駆動モータ121、共通用駆動モータ161)と、
を備えていることを特徴とする特徴B13に記載の遊技機。
【0617】
特徴B14によれば、表示手段が特別表示位置に配置されている状態では、表示面及び反射面のそれぞれにおいて画像の表示を行うことが可能となり、さらに表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる画像の表示を行うことが可能となる。これにより、表示面のみにおいて画像の表示が行われる構成に比べ、画像の表示が行われる領域の大型化を図ることができる。
【0618】
特徴B15.前記表示制御手段は、画像情報を予め記憶した画像情報記憶手段(キャラクタROM203)をさらに備えており、
前記描画情報作成手段は、前記画像情報記憶手段から前記描画情報記憶手段に転送された画像情報を用いて前記描画情報の作成を行うものであることを特徴とする特徴B1乃至B14のいずれか1に記載の遊技機。
【0619】
特徴B15によれば、第2情報容量の描画情報が作成される場合には、描画情報記憶手段において画像情報記憶手段から読み出した画像情報を書き込む領域を拡張することが可能となる。これにより、第2情報容量の描画情報が作成される場合には、その画像として動画を用いるといったように演出の多様化を図ることが可能となる。
【0620】
上記特徴B群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0621】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、液晶表示装置といった表示面を有する表示装置が搭載されたものが知られている。かかる遊技機では、画像データが予め記憶されたメモリが搭載されているとともに、当該メモリから読み出した画像データを用いて作成された描画データが書き込まれるビデオRAMといったメモリが搭載されており、後者のメモリに書き込まれた描画データを用いて表示面において所定の画像が表示されることとなる。
【0622】
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、当該注目度の向上を図るための手法として、画像による演出態様を多様化したり、画像として複雑な動画や実写映像を用いたりする手法が考えられる。しかしながら、画像による演出態様の多様化などを図るために、描画データの書き込みが行われるメモリの容量を増大化させていくと、それだけイニシャルコストが高くなってしまう。したがって、この点について未だ改良の余地がある。
【0623】
なお、以上の問題は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、表示装置を備えた他の遊技機においても同様に発生する問題である。
【0624】
また、上記特徴B1〜B15のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、下記特徴C1〜C16、下記特徴D1〜D20、下記特徴E1〜E11、下記特徴F1〜F13、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0625】
<特徴C群>
特徴C1.表示面(表示面29a)にて画像の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、
単位時間分の画像を表示させるために用いられる描画情報を作成してその作成した描画情報を転送することで前記表示面にて前記単位時間分の画像が表示されるように前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)と、
を備えている遊技機において、
前記表示制御手段は、
遊技機前方の所定の位置から前記表示面を見た場合に画像を視認可能な前記表示面内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なるようにする特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS204〜ステップS206の処理を実行する機能)及び非特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS208〜ステップS210の処理を実行する機能)と、
前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、作成される描画情報が前記表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるようにする描画情報作成手段(VDP183におけるステップS1002及びステップS1003の処理を実行する機能)と、を備えていることを特徴とする遊技機。
【0626】
特徴C1によれば、遊技機前方の所定の位置から表示面を見た場合に画像を視認可能な表示面内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なる特別表示状態と非特別表示状態とが設定されているため、画像の視認のさせ方が複数パターン存在することとなる。これにより、遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0627】
この場合に、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、作成される描画情報が表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものであるため、それぞれの状態に対応させて異なる位置及び面積での画像の表示に対応したものとする構成に比べ、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0628】
以上より、表示手段における表示への注目度の向上を通じた遊技への注目度の向上を良好に実現することが可能となる。
【0629】
なお、上記特徴C1において、「同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように」という構成に代えて、前記表示手段は、多数の単位画素領域が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画(画像出力)が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部を備えており、前記描画情報作成手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、作成される描画情報が同一の単位画素領域での画像の表示又は同一の単位画素領域に対する画像出力に対応したものとなるようにする構成としてもよい。
【0630】
また、上記特徴C1において、「同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように」という構成に代えて、前記描画情報作成手段は、同一の描画領域に対して描画情報の作成を行うという構成としてもよい。
【0631】
特徴C2.表示面(表示面29a)にて画像の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、
単位時間分の画像を表示させるために用いられる描画情報を作成してその作成した描画情報を転送することで前記表示面にて前記単位時間分の画像が表示されるように前記表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)と、
を備えている遊技機において、
前記表示手段は、前記表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類を異ならせることが可能であり、
前記表示制御手段は、
前記表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態となるようにする特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS204〜ステップS206の処理を実行する機能)と、
前記表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態となるようにする非特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS208〜ステップS210の処理を実行する機能)と、
前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、作成される描画情報が前記表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるようにする描画情報作成手段(VDP183におけるステップS1002及びステップS1003の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0632】
特徴C2によれば、表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態と、表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態とが設定されていることにより、表示面内における画像の表示のさせ方が複数パターン存在することとなる。これにより、遊技への注目度の向上を図ることができる。
【0633】
この場合に、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、作成される描画情報が表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものであるため、それぞれの状態に対応させて異なる位置及び面積での画像の表示に対応したものとする構成に比べ、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0634】
以上より、表示手段における表示への注目度の向上を通じた遊技への注目度の向上を良好に実現することが可能となる。
【0635】
なお、上記特徴C2において、「同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように」という構成に代えて、前記表示手段は、多数の単位画素領域が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画(画像出力)が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部を備えており、前記描画情報作成手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、作成される描画情報が同一の単位画素領域での画像の表示又は同一の単位画素領域に対する画像出力に対応したものとなるようにする構成としてもよい。
【0636】
また、上記特徴C2において、「同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように」という構成に代えて、前記描画情報作成手段は、同一の描画領域に対して描画情報の作成を行うという構成としてもよい。
【0637】
特徴C3.前記表示手段は前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)を有しており、
当該画像表示部は、複数の第1画像用領域(下側表示領域97)及び複数の第2画像用領域(上側表示領域96)を有するように制御されるとともに、前記第1画像用領域間に前記第2画像用領域が配置され且つ前記第2画像用領域間に前記第1画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
さらに、前記表示手段は、前記表示面からの光の出射方向を規定することで、前記複数の第1画像用領域に表示される画像を第1の方向から視認可能とするとともに前記複数の第2画像用領域に表示される画像を第2の方向から視認可能とする光規定手段(視差バリアパネル94)を備えており、
前記特別表示制御手段は、前記特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域の全体から第1画像が視認されるとともに前記複数の第2画像用領域の全体から前記第1画像とは異なる種類の第2画像が視認される状態となるようにするものであり、
前記非特別表示制御手段は、前記非特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域のうち一方から画像が視認される状態となるようにする、又は前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域の区別なく同一種類の画像が視認される状態となるようにするものであり、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、作成される描画情報が同一の画像用領域での画像の表示に対応したものとなるようにするものであることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
【0638】
特徴C3によれば、表示状態として、表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態と、表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態とを設定することができる。また、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、作成される描画情報が同一の画像用領域での画像の表示に対応したものとなるため、特別表示状態と非特別表示状態とで描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0639】
なお、上記特徴C3において、前記画像表示部は多数の単位画素領域が縦横に並べて構成されており、前記画像表示部は、縦方向又は横方向の少なくとも一方において、前記第1画像用領域と前記第2画像用領域とが前記単位画素領域毎に交互に配置されるように制御される構成としてもよい。
【0640】
特徴C4.前記表示制御手段は、前記描画情報作成手段により作成された描画情報を記憶する描画情報記憶手段(単位フレーム用エリア215)を備えており、
当該描画情報記憶手段は、前記第1画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第1描画情報記憶領域(上側描画フレーム215a)と、前記第2画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第2描画情報記憶領域(下側描画フレーム215b)と、を備えており、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域の両方に描画情報を記憶させるものであることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
【0641】
特徴C4によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、第1描画情報作成領域及び第2描画情報作成領域の両方に描画情報が作成される構成であるため、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0642】
特徴C5.前記画像表示部は、多数の単位画素領域が並べて構成されており、前記第1画像用領域は前記単位画素領域の所定の組み合わせにより構成されているとともに前記第2画像用領域は前記単位画素領域の所定の組み合わせにより構成されており、
さらに、前記表示制御手段は、前記描画情報を前記表示手段に向けて転送する転送手段(VDP183におけるステップS1005の処理を実行する機能)を備えており、
当該転送手段は、前記単位画素領域の所定数分に描画を行わせるための情報を1単位として当該1単位の情報を特定数分転送することで前記描画情報の転送を行うものであるとともに、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、情報の転送単位と前記特定数とが同一となるように前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
【0643】
特徴C5によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0644】
なお、前記転送手段は、前記第1画像用領域に対応した描画情報の転送が完了した後に前記第2画像用領域に対応した描画情報の転送を行う構成であってもよく、前記第1画像用領域に対応した描画情報と前記第2画像用領域に対応した描画情報との転送とを同時に行う構成としてもよい。また、前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、同一の転送経路を介して描画情報の転送を行う構成とすることが好ましい。この場合、描画情報の転送に係る構成が特別表示状態及び非特別表示状態の両方において共通のものとなるため、当該転送に係る構成の簡素化が図られる。
【0645】
特徴C6.前記表示制御手段は、転送経路(描画信号用の信号経路SC1)を介して前記表示手段に向けて前記描画情報を転送する転送手段(VDP183におけるステップS1005の処理を実行する機能)を備えており、
前記表示手段は、前記描画情報の転送経路を介して転送されてきた描画情報が前記画像用領域のいずれに対応したものであるかを識別し、前記第1画像用領域に対応した描画情報に基づいて前記第1画像用領域に画像を表示させるとともに前記第2画像用領域に対応した描画情報に基づいて前記第2画像用領域に画像を表示させる表示実行手段(画像処理デバイス206)を備えており、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記第1画像用領域に対応した描画情報と前記第2画像用領域に対応した描画情報とを、前記転送経路を介して前記表示手段に転送するものであることを特徴とする特徴C3乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
【0646】
特徴C6によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段では転送されてきた情報がいずれの画像用領域に対応したものであるかを識別し、その識別結果に対応した描画を行えばよい。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示手段における画像出力に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0647】
特徴C7.前記転送経路は、前記各画像用領域に対応した数の単位経路を備えており、
前記表示実行手段は、前記各単位経路のいずれかから情報が転送されてきた場合、その転送されてきた単位経路に対応した画像用領域に対して当該情報に基づく描画を行うことで、前記描画情報に対応した画像を前記表示面に表示させるものであり、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記各単位経路を用いて前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
【0648】
特徴C7によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段では各単位経路から転送されてきた情報に対応した画像出力を、その単位経路に対応した画像用領域に対して行えばよい。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示手段における画像出力に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0649】
特徴C8.前記表示手段は前記表示面を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示面を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能であり、
前記表示面における画像を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)を備え、
前記特別表示制御手段は、前記特別表示状態として、前記表示面において前記第2の方向から視認可能な画像が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示面において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となる状態となるようにするものであり、
前記非特別表示制御手段は、前記非特別表示状態として、前記反射面にて画像の反射が行われない状態となるようにするものであることを特徴とする特徴C2乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
【0650】
特徴C8によれば、特別表示状態では、非特別表示状態と異なり、表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる画像の表示を行うことが可能となる。これにより、特別表示状態では、非特別表示状態に比べ、同一の表示面を用いながら画像の表示が行われる領域の大型化が図られるため、特別表示状態と非特別表示状態とで画像の表示のさせ方に明確な差異が存在することとなり、これら状態の切り換えを通じて遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0651】
特徴C9.前記表示面の遊技機前側に窓パネル(透明パネル168)を備えており、
前記特別表示状態では、前記表示面において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が前記窓パネルを通じて前記所定の位置から視認可能となるように、前記表示面は前記窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるとともに、当該表示面の向く方向が前記反射面の向く方向に対して交差する方向となり、
前記非特別表示状態では、前記表示面が前記窓パネルと平行又は略平行となることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
【0652】
特徴C9によれば、特別表示状態では、表示面が窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるため、画像の表示が行われる領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても当該領域の大型化を図ることができ、また仮に当該領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、当該領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、当該領域の大型化を図ることができる。
【0653】
また、表示面及び反射面のそれぞれにおいて画像の表示が行われる場合、表示面の向く方向が反射面の向く方向に対して交差する方向となるため、上記拡張された領域と同一の広さの表示面を有する表示手段を窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜させる構成に比べ、画像の表示が行われる領域の拡張を図る上で遊技機前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0654】
さらにまた、非特別表示状態では表示面が窓パネルと平行又は略平行となることで、特別表示状態と非特別表示状態とで表示面の向きが変更されることとなり、両状態間の構成の差異が明確なものとなる。また、本構成によれば、非特別表示状態における表示面の視認性を高めることが可能となる。
【0655】
特徴C10.前記表示手段は前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)を有しており、
当該画像表示部は、複数の第1画像用領域(下側表示領域97)及び複数の第2画像用領域(上側表示領域96)を有するように制御されるとともに、前記第1画像用領域間に前記第2画像用領域が配置され且つ前記第2画像用領域間に前記第1画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
さらに、前記表示手段は、前記表示面からの光の出射方向を規定することで、前記複数の第1画像用領域に表示される画像を第1の方向から視認可能とするとともに前記複数の第2画像用領域に表示される画像を第2の方向から視認可能とする光規定手段(視差バリアパネル94)を備えており、
前記特別表示制御手段は、前記特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域の全体から第1画像が視認されるとともに前記複数の第2画像用領域の全体から前記第1画像とは異なる種類の第2画像が視認される状態となるようにするものであり、
前記非特別表示制御手段は、前記非特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域のうち一方から画像が視認される状態となるようにする、又は前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域の区別なく同一種類の画像が視認される状態となるようにするものであり、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示状態においては前記複数の第1画像用領域に対応した描画情報と前記複数の第2画像用領域に対応した描画情報とがそれぞれ異なるものとなるように描画情報を作成する一方、前記非特別表示状態においては隣接する所定の組み合わせの第1画像用領域及び第2画像用領域に対して同一の描画が行われるように描画情報を作成するものであることを特徴とする特徴C8又はC9に記載の遊技機。
【0656】
特徴C10によれば、表示状態として特別表示状態と非特別表示状態とを設定することができる。この場合に、非特別表示状態では、隣接する所定の組み合わせの第1画像用領域及び第2画像用領域に対して同一の描画が行われるため、非特別表示状態において描画情報の作成に使用される情報を予め記憶しておくのに必要な記憶容量の削減が図られる。また、この場合であっても、同一の描画は隣接する所定の組み合わせの第1画像用領域及び第2画像用領域に対して行われる構成であるため、画像を見た遊技者が違和感を抱くことが抑えられる。
【0657】
なお、前記表示制御手段は、前記描画情報作成手段により作成された描画情報を記憶する描画情報記憶手段(単位フレーム用エリア215)を備えており、
当該描画情報記憶手段は、前記第1画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第1描画情報記憶領域(上側描画フレーム215a)と、前記第2画像用領域に表示される画像の描画情報を記憶する第2描画情報記憶領域(下側描画フレーム215b)と、を備えており、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示状態においては前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域に対してそれぞれ異なる描画情報を作成する一方、前記非特別表示状態においては前記第1描画情報記憶領域及び前記第2描画情報記憶領域に対して同一の描画情報を作成する構成としてもよい。
【0658】
特徴C11.前記特別表示制御手段は、前記表示面において前記第2画像が前記表示面及び前記反射面の並ぶ方向に反転された状態で表示されるように前記第2画像用領域に対する描画を行わせるものであることを特徴とする特徴C8乃至C10のいずれか1に記載の遊技機。
【0659】
表示面にて表示されている第2画像は反射面にて反射されることで表示面及び反射面の並ぶ方向に反転した状態となる。これに対して、特徴C11によれば、第2画像用領域に対する画像出力が、第2画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態で行われるため、反射面に映し出される画像は、本来、遊技者に視認させるべき状態となる。
【0660】
特徴C12.前記描画情報作成手段に向けて描画指示情報を供給する描画指示手段(表示CPU182において描画指示情報を出力する機能)をさらに備え、
前記描画情報作成手段は、前記描画指示情報を受け取ったことに基づいて当該描画指示情報に対応した描画情報を作成する作成処理を実行するものであり、
前記描画指示手段は、前記特別表示状態においては前記第2画像用領域に表示される画像が前記並ぶ方向に反転された状態に対応した描画情報の作成を行うように描画指示情報を供給するものであることを特徴とする特徴C11に記載の遊技機。
【0661】
特徴C12によれば、特別表示状態における描画情報の作成に際しては、描画指示情報に従うことで、第2画像用領域に表示される画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態に対応した描画情報が作成される。これにより、特別表示状態と非特別表示状態とで供給される描画指示情報の種類を異ならせれば、各状態に対応した画像の表示を行うことができるため、描画情報の作成に係る処理として各情報に対応した専用の処理を個別に設ける必要がなくなる。よって、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0662】
特徴C13.前記表示制御手段は、
画像情報を予め記憶した画像情報記憶手段(キャラクタROM203)と、
前記描画情報作成手段により前記画像情報を用いて作成された描画情報を記憶する描画情報記憶手段(単位フレーム用エリア215)と、
を備えており、
前記描画情報作成手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、前記描画情報記憶手段に対して同一の情報容量の描画情報を作成するものであることを特徴とする特徴C1乃至C12のいずれか1に記載の遊技機。
【0663】
特徴C13によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、描画情報記憶手段に同一の情報容量の描画情報が作成される構成であるため、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0664】
特徴C14.前記表示手段は、多数の単位画素領域が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部(液晶表示部91)を備えており、
前記表示制御手段は、前記描画情報作成手段が作成した描画情報を前記表示手段に向けて転送する転送手段(VDP183におけるステップS1005の処理を実行する機能)を備えており、
当該転送手段は、前記単位画素領域の所定数分に描画を行わせるための情報を1単位として当該1単位の情報を特定数分転送することで前記描画情報の転送を行うものであるとともに、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、情報の転送単位と前記特定数とが同一となるように前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴C1乃至C13のいずれか1に記載の遊技機。
【0665】
特徴C14によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0666】
なお、前記転送手段は、同一の転送経路を介して描画情報の転送を行う構成とすることが好ましい。この場合、描画情報の転送に係る構成が特別表示状態及び非特別表示状態の両方において共通のものとなるため、当該転送に係る構成の簡素化が図られる。
【0667】
特徴C15.前記描画情報作成手段に向けて描画指示情報を出力する描画指示手段(表示CPU182において描画指示情報を出力する機能)をさらに備え、
前記描画情報作成手段は、前記描画指示情報を入力したことに基づいて当該描画指示情報に対応した描画情報を作成する作成処理を実行するものであるとともに、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、同一の前記作成処理を実行するものであることを特徴とする特徴C1乃至C14のいずれか1に記載の遊技機。
【0668】
特徴C15によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一の作成処理を行えばよいため、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0669】
特徴C16.前記表示手段は、
前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)と、
転送された描画情報に対応した画像出力を前記画像表示部に対して行う画像出力処理を実行する表示実行手段(画像処理デバイス206)と、
を備えており、
当該表示実行手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、同一の前記画像出力処理を実行するものであることを特徴とする特徴C1乃至C15のいずれか1に記載の遊技機。
【0670】
特徴C16によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段では同一の画像出力処理を行えばよいため、画像出力に係る構成を共通化させることが可能となる。これにより、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、表示手段における画像出力に係る構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0671】
上記特徴C群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0672】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、液晶表示装置といった表示面を有する表示装置と、当該表示装置を表示制御する表示制御装置とが搭載されたものが知られている。かかる遊技機では、表示制御装置にて描画データが作成されるとともに当該作成された描画データが表示装置に転送されることに基づき、表示面において所定の画像が表示されることとなる。
【0673】
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、当該注目度の向上を図るための手法として、画像による演出態様を多様化したり複雑化したりする手法が考えられる。しかしながら、当該注目度の向上を図るために、表示制御装置における表示制御に係る構成が極端に複雑化してしまうことは好ましくない。
【0674】
なお、以上の問題は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、表示装置を備えた他の遊技機においても同様に発生する問題である。
【0675】
また、上記特徴C1〜C16のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、上記特徴B1〜B15、下記特徴D1〜D20、下記特徴E1〜E11、下記特徴F1〜F13、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0676】
<特徴D群>
特徴D1.表示面(表示面29a)にて画像の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、当該表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)と、を備え、
当該表示制御手段は、
単位時間分の画像を表示させるために用いられる描画情報を作成する描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402、ステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
当該描画情報作成手段により作成された描画情報に対応した単位時間分の画像が前記表示面にて表示されるように、当該作成された描画情報を転送する転送手段(VDP183におけるステップS405、ステップS408、ステップS506及びステップS509の処理を実行する機能など)と、
を備え、
前記表示手段は、転送されてきた描画情報に基づいて前記表示面にて画像を表示させるものである遊技機において、
前記表示制御手段は、遊技機前方の所定の位置から前記表示面を見た場合に画像を視認可能な前記表示面内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なるようにする特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS204〜ステップS206の処理を実行する機能)及び非特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS208〜ステップS210の処理を実行する機能)を備えており、
前記転送手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、前記表示手段に向けて転送される単位時間分の画像に対応した描画情報が前記表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように描画情報の転送を行うものであることを特徴とする遊技機。
【0677】
特徴D1によれば、遊技機前方の所定の位置から表示面を見た場合に画像を視認可能な表示面内の面積又は位置の少なくとも一方が相互に異なる特別表示状態と非特別表示状態とが設定されているため、画像の視認のさせ方が複数パターン存在することとなる。これにより、遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0678】
この場合に、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段に向けて転送される単位時間分の画像に対応した描画情報が、表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように、表示制御手段において描画情報の転送が行われる。これにより、異なる位置及び面積での画像の表示に対応した描画情報が転送される構成に比べ、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、画像の表示を行うための表示手段における構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0679】
以上より、表示手段における表示への注目度の向上を通じた遊技への注目度の向上を良好に実現することが可能となる。
【0680】
特徴D2.前記表示手段は、多数の単位画素領域(単位画素領域95)が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部(液晶表示部91)を備えており、
前記転送手段は、前記単位画素領域の所定数分に描画を行わせるための情報を1単位として当該1単位の情報を特定数分転送することで前記描画情報の転送を行うものであるとともに、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、情報の転送単位と前記特定数とが同一となるように前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
【0681】
特徴D2によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となるとともに、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0682】
特徴D3.前記表示手段は、
多数の単位画素領域が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部(液晶表示部91)と、
転送経路を介して転送されてきた描画情報に基づいて前記各単位画素領域に対して描画を行う表示実行手段(画像処理デバイス206)と、
を備えており、
前記転送経路は、前記多数の単位画素領域における所定の組み合わせの数に対応させて特定数の単位経路(描画信号用の信号経路SC1)を備えており、
前記表示実行手段は、前記各単位経路のいずれかから情報が転送されてきた場合、その転送されてきた単位経路に対応した単位画素領域に対して当該情報に基づく描画を行うものであり、
前記転送手段は、前記特別表示制御手段により制御が行われる場合及び前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合のいずれであっても、前記多数の単位画素領域と前記単位経路とに同一の対応関係を持たせて前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
【0683】
特徴D3によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となるとともに、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0684】
特徴D4.前記表示面は多数の単位画素領域(単位画素領域95)が並べて構成されているとともに、それら単位画素領域に対して描画が行われることにより画像を表示させるものであり、
前記表示手段は、前記多数の単位画素領域が区分けされて複数グループの画像用領域(上側表示領域96、下側表示領域97)を有するように制御されるとともに、単一の単位画素領域毎に又は複数の単位画素領域毎に異なるグループの画像用領域が所定方向に並ぶことで、全てのグループの画像用領域について同一グループの画像用領域間に他のグループの画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
前記描画情報作成手段は、
前記特別表示制御手段により制御が行われる場合に、前記複数グループの画像用領域の全てに対応した分の描画情報である第1情報容量の描画情報を描画情報記憶手段に作成する第1描画情報作成手段(VDP183におけるステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合に、前記複数グループの画像用領域の一部に対応した分の描画情報である第2情報容量の描画情報を描画情報記憶手段に作成する第2描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402の処理を実行する機能など)と、
を備え、
前記転送手段は、前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合、前記第2情報容量の描画情報を特定の複数分転送することにより、前記第2情報容量の描画情報を用いて全ての前記画像用領域に対応した描画情報を前記表示手段に向けて転送するものであることを特徴とする特徴D1乃至D3のいずれか1に記載の遊技機。
【0685】
特徴D4によれば、表示制御手段においては、画像の視認のさせ方に応じて、単位時間分の画像に対応した描画情報として、第1情報容量の描画情報が作成される場合と、第2情報容量の描画情報が作成される場合とに切り換えられる。これにより、精細な画像又は複雑な画像を表示する場合などには第1情報容量の描画情報を作成するようにするとともに、そのような描画情報を要しない場合には第2情報容量の描画情報を作成するようにすることができる。そして、第2情報容量の描画情報が作成される場合には、例えば、第1情報容量の描画情報が作成される場合と比較して描画情報記憶手段の一部の領域が空き領域となるため、当該空き領域を有効活用することが可能となる。また、例えば、単位時間分の画像に対応した描画情報を作成する場合の処理時間に余裕が生まれることが期待されるため、それを利用して多くのキャラクタを表示することが可能となる。
【0686】
また、第2情報容量の描画情報に基づいて画像が表示される場合、当該第2情報容量の描画情報が特定の複数分転送されることで、全ての画像用領域に対応した描画情報が表示手段に転送されているようにする構成である。これにより、上記のように作成される描画情報の情報容量が必要に応じて切り換えられる構成であっても、画像の表示を行うための表示手段における構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。さらにまた、第2情報容量の描画情報を特定の複数分転送するという比較的簡素な構成により、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0687】
なお、前記画像表示部は、各画像用領域の単位画素領域により構成されるとともにそれら単一の単位画素領域が所定の順序で配列された組み合わせが、所定方向に繰り返し存在するように制御される構成であり、前記表示実行手段は、同一の前記組み合わせを構成する各単位画素領域において同一の描画が行われるようにすることで、前記第2情報容量の描画情報を用いて、全ての前記画像用領域に画像が表示されるようにするものである構成としてもよい。この場合、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合であっても、全ての画像用領域に画像が表示されるため、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲が、第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に表示面内において画像が表示される範囲と同等であると遊技者に認識させることが可能となる。
【0688】
また、「一部に対応した分」は、前記複数グループの数に対する所定の約数である構成としてもよく、この場合、前記転送手段は、前記非特別表示制御手段により制御が行われる場合、前記複数グループの数を前記所定の約数で割った数分、前記第2情報容量の描画情報を転送することにより、前記第2情報容量の描画情報を用いて全ての前記画像用領域に対応した描画情報を前記表示手段に向けて転送する構成としてもよい。また、当該構成において、各グループの画像用領域を構成する単位画素領域の数が相互に同一である構成としてもよい。
【0689】
特徴D5.前記転送手段は、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、前記第2情報容量の描画情報が特定の複数回転送するとともに、前記第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、当該第1情報容量の描画情報を前記特定の複数回に亘って区分けして転送するものであることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
【0690】
特徴D5によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合及び第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合のいずれであっても、転送手段は同一の処理を実行すればよい構成とすることが可能となる。これにより、転送手段の処理の複雑化を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0691】
また、当該構成であることにより、表示手段はいずれの表示状態であったとしても同一の態様で描画を行えばよい構成とすることが可能となる。これにより、描画を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0692】
特徴D6.前記転送手段は、前記特定の複数回のうち、転送を実行している描画情報が何番目の転送回に係るものであるかを前記表示手段に認識させる転送情報(第1転送信号、第2転送信号)を出力するものであることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
【0693】
特徴D6によれば、描画情報が特定の複数回に亘って転送される構成において、表示制御手段から表示手段に向けて転送情報が転送されることにより、表示手段では転送されている描画情報が何番目の転送に係るものであるかを一義的に認識することができる。
【0694】
特徴D7.表示面(表示面29a)にて画像の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、当該表示手段を表示制御する表示制御手段(表示制御装置83)と、を備え、
当該表示制御手段は、
単位時間分の画像を表示させるために用いられる描画情報を作成する描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402、ステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
当該描画情報作成手段により作成された描画情報に対応した単位時間分の画像が前記表示面にて表示されるように、当該作成された描画情報を転送する転送手段(VDP183におけるステップS405、ステップS408、ステップS506及びステップS509の処理を実行する機能など)と、
を備え、
前記表示手段は、転送されてきた描画情報に基づいて前記表示面にて画像を表示させるものである遊技機において、
前記表示手段は、前記表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類を異ならせることが可能であり、
前記表示制御手段は、
前記表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態となるようにする特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS204〜ステップS206の処理を実行する機能)と、
前記表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態となるようにする非特別表示制御手段(表示CPU182におけるステップS208〜ステップS210の処理を実行する機能)と、
を備えており、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記表示手段に向けて転送される単位時間分の画像に対応した描画情報が前記表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように描画情報の転送を行うものであることを特徴とする遊技機。
【0695】
特徴D7によれば、表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態と、表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態とが設定されていることにより、画像の視認のさせ方が複数パターン存在することとなる。これにより、遊技への注目度の向上を図ることができる。
【0696】
この場合に、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段に向けて転送される単位時間分の画像に対応した描画情報が、表示面における同一の位置及び面積での画像の表示に対応したものとなるように、表示制御手段において描画情報の転送が行われる。これにより、異なる位置及び面積での画像の表示に対応した描画情報が転送される構成に比べ、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、画像の表示を行うための表示手段における構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。
【0697】
以上より、表示手段における表示への注目度の向上を通じた遊技への注目度の向上を良好に実現することが可能となる。
【0698】
特徴D8.前記表示手段は、多数の単位画素領域(単位画素領域95)が並べて構成されているとともにそれら単位画素領域に対して描画が行われることにより前記表示面を通じた画像の視認を可能とする画像表示部(液晶表示部91)を備えており、
当該画像表示部は、前記単位画素領域の所定の組み合わせにより構成される第1画像用領域(下側表示領域97)を複数有するように制御されるとともに、前記単位画素領域の所定の組み合わせにより構成される第2画像用領域(上側表示領域96)を複数有するように制御され、さらに前記第1画像用領域間に前記第2画像用領域が配置され且つ前記第2画像用領域間に前記第1画像用領域が配置されるように制御される構成であり、
前記表示手段は、前記表示面からの光の出射方向を規定することで、前記複数の第1画像用領域に表示される画像を第1の方向から視認可能とするとともに前記複数の第2画像用領域に表示される画像を第2の方向から視認可能とする光規定手段(視差バリアパネル94)を備えており、
前記特別表示制御手段は、前記特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域の全体から第1画像が視認されるとともに前記複数の第2画像用領域の全体から前記第1画像とは異なる種類の第2画像が視認される状態となるようにするものであり、
前記非特別表示制御手段は、前記非特別表示状態として、前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域のうち一方から画像が視認される状態となるようにする、又は前記複数の第1画像用領域及び前記複数の第2画像用領域の区別なく同一種類の画像が視認される状態となるようにするものであることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
【0699】
特徴D8によれば、同一の画像表示部を用いて特別表示状態と非特別表示状態との間での切り換えを行うことができる。
【0700】
特徴D9.前記転送手段は、前記単位画素領域の所定数分に描画を行わせるための情報を1単位として当該1単位の情報を特定数分転送することで前記描画情報の転送を行うものであるとともに、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、情報の転送単位と前記特定数とが同一となるように前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
【0701】
特徴D9によれば、表示状態として、表示面を見る角度に応じて視認される画像の種類が異なる特別表示状態と、表示面を見る角度に応じて異なる種類の画像が視認される状態とならない非特別表示状態とを設定することができる。また、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となるとともに、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0702】
なお、上記特徴D9において、前記画像表示部は多数の単位画素領域が縦横に並べて構成されており、前記画像表示部は、縦方向又は横方向の少なくとも一方において、前記第1画像用領域と前記第2画像用領域とが前記単位画素領域毎に交互に配置されるように制御される構成としてもよい。
【0703】
特徴D10.前記表示手段は、転送経路(描画信号用の信号経路SC1)を介して転送されてきた描画情報に基づいて前記各単位画素領域に対して描画を行う表示実行手段(画像処理デバイス206)を備えており、
前記転送経路は、前記多数の単位画素領域における所定の組み合わせの数に対応させて特定数の単位経路を備えており、
前記表示実行手段は、前記各単位経路のいずれかから情報が転送されてきた場合、その転送されてきた単位経路に対応した単位画素領域に対して当該情報に基づく描画を行うものであり、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記多数の単位画素領域と前記単位経路とに同一の対応関係を持たせて前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
【0704】
特徴D10によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、同一態様で描画情報の転送が行われるため、描画情報の転送に係る構成を共通化させることが可能となるとともに、画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0705】
特徴D11.前記描画情報作成手段は、
前記特別表示状態である場合に、前記第1画像用領域及び前記第2画像用領域の両方に対応した分の描画情報である第1情報容量の描画情報を描画情報記憶手段に作成する第1描画情報作成手段(VDP183におけるステップS502及びステップS503の処理を実行する機能など)と、
前記非特別表示状態である場合に、前記第1画像用領域又は前記第2画像用領域のいずれか一方に対応した分の描画情報である第2情報容量の描画情報を描画情報記憶手段に作成する第2描画情報作成手段(VDP183におけるステップS402の処理を実行する機能など)と、
を備え、
前記転送手段は、前記非特別表示状態である場合、前記第2情報容量の描画情報を特定の複数分転送することにより、前記第2情報容量の描画情報を用いて前記第1画像用領域及び前記第2画像用領域の両方に対応した描画情報を前記表示手段に転送するものであることを特徴とする特徴D8乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
【0706】
特徴D11によれば、表示制御手段においては、画像の視認のさせ方に応じて、単位時間分の画像に対応した描画情報として、第1情報容量の描画情報が作成される場合と、第2情報容量の描画情報が作成される場合とに切り換えられる。そして、第2情報容量の描画情報が作成される場合には、例えば、第1情報容量の描画情報が作成される場合と比較して描画情報記憶手段の一部の領域が空き領域となるため、当該空き領域を有効活用することが可能となる。また、例えば、単位時間分の画像に対応した描画情報を作成する場合の処理時間に余裕が生まれることが期待されるため、それを利用して多くのキャラクタを表示することが可能となる。
【0707】
また、第2情報容量の描画情報に基づいて画像が表示される場合、当該第2情報容量の描画情報が特定の複数分転送されることで、全ての画像用領域に対応した描画情報が表示手段に転送されているようにする構成である。これにより、上記のように作成される描画情報の情報容量が必要に応じて切り換えられる構成であっても、画像の表示を行うための表示手段における構成が極端に複雑化してしまうことが抑えられる。さらにまた、第2情報容量の描画情報を特定の複数分転送するという比較的簡素な構成により、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0708】
特徴D12.前記転送手段は、前記第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、前記第2情報容量の描画情報が特定の複数回転送するとともに、前記第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合に、当該第1情報容量の描画情報を前記特定の複数回に亘って区分けして転送するものであることを特徴とする特徴D11に記載の遊技機。
【0709】
特徴D12によれば、第2情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合及び第1情報容量の描画情報に基づいて画像の表示が実行される場合のいずれであっても、転送手段は同一の処理を実行すればよい構成とすることが可能となる。これにより、転送手段の処理の複雑化を抑えながら既に説明したような優れた効果を奏することができる。
【0710】
また、当該構成であることにより、表示手段はいずれの表示状態であったとしても同一の態様で描画を行えばよい構成とすることが可能となる。これにより、描画を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0711】
特徴D13.前記転送手段は、前記特定の複数回のうち、転送を実行している描画情報が何番目の転送回に係るものであるかを前記表示手段に認識させる転送情報(第1転送信号、第2転送信号)を出力するものであることを特徴とする特徴D12に記載の遊技機。
【0712】
特徴D13によれば、描画情報が特定の複数回に亘って転送される構成において、表示制御手段から表示手段に向けて転送情報が転送されることにより、表示手段では転送されている描画情報が何番目の転送に係るものであるかを一義的に認識することができる。
【0713】
特徴D14.前記表示手段は、転送経路を介して転送されてきた描画情報が前記画像用領域のいずれに対応したものであるかを識別し、前記第1画像用領域に対応した描画情報に基づいて前記第1画像用領域に画像を表示させるとともに前記第2画像用領域に対応した描画情報に基づいて前記第2画像用領域に画像を表示させる表示実行手段(画像処理デバイス206)を備えており、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記第1画像用領域に対応した描画情報と前記第2画像用領域に対応した描画情報とを、前記転送経路を介して前記表示手段に転送するものであることを特徴とする特徴D8乃至D10のいずれか1に記載の遊技機。
【0714】
特徴D14によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段では転送されてきた転送情報がいずれの画像用領域に対応したものであるかを識別し、その識別結果に対応した描画を行えばよい。これにより、描画を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0715】
特徴D15.前記転送経路は、前記各画像用領域に対応した数の単位経路を備えており、
前記表示実行手段は、前記各単位経路のいずれかから情報が転送されてきた場合、その転送されてきた単位経路に対応した画像用領域に対して当該情報に基づく描画を行うことで、前記描画情報に対応した画像を前記表示面に表示させるものであり、
前記転送手段は、前記特別表示状態及び前記非特別表示状態のいずれであっても、前記各単位経路を用いて前記描画情報の転送を行うものであることを特徴とする特徴D14に記載の遊技機。
【0716】
特徴D15によれば、特別表示状態及び非特別表示状態のいずれであっても、表示手段では各単位経路から転送されてきた情報に対応した画像出力を、その単位経路に対応した画像用領域に対して行えばよい。よって、上記のように遊技への注目度の向上を図るようにした構成において、描画を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0717】
特徴D16.前記表示手段は前記表示面を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示面を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能であり、
前記表示面における画像を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)を備え、
前記特別表示制御手段は、前記特別表示状態として、前記表示面において前記第2の方向から視認可能な画像が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示面において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となる状態となるようにするものであり、
前記非特別表示制御手段は、前記非特別表示状態として、前記反射面にて画像の反射が行われない状態となるようにするものであることを特徴とする特徴D7乃至D14のいずれか1に記載の遊技機。
【0718】
特徴D16によれば、特別表示状態では、非特別表示状態と異なり、表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる画像の表示を行うことが可能となる。これにより、特別表示状態では、非特別表示状態に比べ、同一の表示面を用いながら画像の表示が行われる領域の大型化が図られるため、特別表示状態と非特別表示状態とで画像の表示のさせ方に明確な差異が存在することとなり、これら状態の切り換えを通じて遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0719】
特徴D17.前記表示面の遊技機前側に窓パネル(透明パネル168)を備えており、
前記特別表示状態では、前記表示面において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が前記窓パネルを通じて前記所定の位置から視認可能となるように、前記表示面は前記窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるとともに、当該表示面の向く方向が前記反射面の向く方向に対して交差する方向となり、
前記非特別表示状態では、前記表示面が前記窓パネルと平行又は略平行となることを特徴とする特徴D16に記載の遊技機。
【0720】
特徴D17によれば、特別表示状態では、表示面が窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるため、画像の表示が行われる領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても当該領域の大型化を図ることができ、また仮に当該領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、当該領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、当該領域の大型化を図ることができる。
【0721】
また、表示面及び反射面のそれぞれにおいて画像の表示が行われる場合、表示面の向く方向が反射面の向く方向に対して交差する方向となるため、上記拡張された領域と同一の広さの表示面を有する表示手段を窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜させる構成に比べ、画像の表示が行われる領域の拡張を図る上で遊技機前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0722】
さらにまた、非特別表示状態では表示面が窓パネルと平行又は略平行となることで、特別表示状態と非特別表示状態とで表示面の向きが変更されることとなり、両状態間の構成の差異が明確なものとなる。また、本構成によれば、非特別表示状態における表示面の視認性を高めることが可能となる。
【0723】
特徴D18.前記特別表示制御手段は、前記表示面において前記第2画像が前記表示面及び前記反射面の並ぶ方向に反転された状態で表示されるように前記第2画像用領域に対する描画を行わせるものであることを特徴とする特徴D16又はD17に記載の遊技機。
【0724】
表示面にて表示されている第2画像は反射面にて反射されることで表示面及び反射面の並ぶ方向に反転した状態となる。これに対して、特徴D18によれば、第2画像用領域に対する画像出力が、第2画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態で行われるため、反射面に映し出される画像は、本来、遊技者に視認させるべき状態となる。
【0725】
特徴D19.前記転送手段は、前記特別表示状態においては前記第2画像用領域に表示される画像が前記並ぶ方向に反転された状態に対応した描画情報を前記表示手段に向けて転送するものであることを特徴とする特徴D18に記載の遊技機。
【0726】
特徴D19によれば、第2画像用領域に表示される画像が反転された状態に対応した描画情報は表示制御手段において作成され、その作成された描画情報が表示手段に転送される。これにより、表示手段では第2画像用領域に表示される画像を反転させるための特別な処理を実行する必要はなく、転送されてきた描画情報に対応した描画を行うことで、第2画像用領域に表示される画像は自ずと反転された状態となる。よって画像の表示を行うための表示手段における構成を共通化させることが可能となる。
【0727】
特徴D20.前記描画情報作成手段に向けて描画指示情報を供給する描画指示手段(表示CPU182において描画指示情報を出力する機能)をさらに備え、
前記描画情報作成手段は、前記描画指示情報を受け取ったことに基づいて当該描画指示情報に対応した描画情報を作成する作成処理を実行するものであり、
前記描画指示手段は、前記特別表示状態においては前記第2画像用領域に表示される画像が前記並ぶ方向に反転された状態に対応した描画情報の作成を行うように描画指示情報を供給するものであることを特徴とする特徴D18又はD19に記載の遊技機。
【0728】
特徴D20によれば、特別表示状態における描画情報の作成に際しては、描画指示情報に従うことで、第2画像用領域に表示される画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態に対応した描画情報が作成される。これにより、特別表示状態と非特別表示状態とで供給される描画指示情報の種類を異ならせれば、各状態に対応した画像の表示を行うことができるため、描画情報の作成に係る処理として各情報に対応した専用の処理を個別に設ける必要がなくなる。よって、描画情報の作成に係る構成を共通化させることが可能となる。
【0729】
上記特徴D群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0730】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、液晶表示装置といった表示面を有する表示装置と、当該表示装置を表示制御する表示制御装置とが搭載されたものが知られている。かかる遊技機では、表示制御装置にて描画データが作成されるとともに当該作成された描画データは表示装置に転送される。表示装置には画像処理デバイスが設けられており、当該画像処理デバイスにおいて上記転送された描画データに対応した画像出力が行われることにより、表示面において所定の画像が表示されることとなる。
【0731】
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、当該注目度の向上を図るための手法として、画像による演出態様を多様化したり複雑化したりする手法が考えられる。しかしながら、当該注目度の向上を図るために、表示装置における画像出力に係る構成が極端に複雑化してしまうことは好ましくない。
【0732】
なお、以上の問題は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、表示装置を備えた他の遊技機においても同様に発生する問題である。
【0733】
また、上記特徴D1〜D20のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、上記特徴B1〜B15、上記特徴C1〜C16、下記特徴E1〜E11、下記特徴F1〜F13、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0734】
<特徴E群>
特徴E1.可動用駆動手段(共通用駆動モータ161)により駆動されて動作する可動手段(ミラーユニット141、シャッタ151)を備えた遊技機において、
前記可動手段は、それぞれ付勢された状態で設けられた第1可動部(シャッタ151)及び第2可動部(ミラーユニット141)を備えており、
前記可動用駆動手段が第1の駆動状態となった場合に前記第1可動部が付勢力に抗する方向に移動するとともに前記第2可動部が付勢されている方向に移動し、前記可動用駆動手段が第2の駆動状態となった場合に前記第1可動部が付勢されている方向に移動するとともに前記第2可動部が付勢力に抗する方向に移動するよう、前記第1可動部及び前記第2可動部の両方に前記可動用駆動手段の駆動力が付与されるようにする伝達手段(共通用ギア162〜164)を備えていることを特徴とする遊技機。
【0735】
特徴E1によれば、第1可動部が付勢力に抗する方向に移動する場合には第2可動部が付勢されている方向に移動することにより、付勢力に抗する方向への第1可動部の移動に要する動力に対して第2可動部への付勢力が寄与することとなり、当該移動を行う上で必要な可動用駆動手段の駆動力の低減が図られる。一方、第2可動部が付勢力に抗する方向に移動する場合には第1可動部が付勢されている方向に移動することにより、付勢力に抗する方向への第2可動部の移動に要する動力に対して第1可動部への付勢力が寄与することとなる。これにより、可動用駆動手段において第1可動部を付勢力に抗する方向に移動させるのに要する駆動力及び可動用駆動手段において第2可動部を付勢力に抗する方向に移動させるのに要する駆動力の低減を図ることができる。
【0736】
また、第1可動部及び第2可動部の一方の付勢力が他方を付勢力に抗する方向に移動させる動力として用いられる構成であるため、可動部のサイズを極端に小さくする必要はなく、可動部の動作性が極端に低下してしまうこともない。
【0737】
以上より、駆動手段により駆動されて動作する可動手段の構成を良好なものとすることが可能となる。
【0738】
特徴E2.前記第1可動部及び前記第2可動部は、縦方向に移動可能であって自重により下方向に付勢されるようにして設けられていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
【0739】
特徴E2によれば、第1可動部の重量負荷が第2可動部の重量負荷をキャンセルする方向に作用するとともに、第2可動部の重量負荷が第1可動部の重量負荷をキャンセルする方向に作用することとなる。これにより、第1可動部及び第2可動部の重量負荷を利用しながら、可動用駆動手段において必要な駆動力の低減が図られる。
【0740】
特徴E3.前記可動用駆動手段及び前記伝達手段は、前記可動用駆動手段の出力部(出力軸161a)にかかる前記第1可動部の重量負荷と当該出力部にかかる前記第2可動部の重量負荷とが均等又はほぼ均等となるように設けられていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
【0741】
特徴E3によれば、第1可動部の重量負荷と第2可動部の重量負荷とが相互にキャンセルされることとなり、可動用駆動手段において必要な駆動力の低減が図られる。
【0742】
特徴E4.前記第1可動部は少なくとも所定の位置に配置されている状態において遊技者に視認される第1視認用領域(シャッタ部152の表面)を有しているとともに、前記第2可動部は少なくとも所定の位置に配置されている状態において遊技者に視認される第2視認用領域(反射面142a,143a)を有しており、
さらに、遊技機にて実行される演出に連動して前記第1視認用領域の位置及び前記第2視認用領域の位置が変更されるように前記可動用駆動手段を駆動制御する可動用駆動制御手段(表示CPU182におけるステップS206及びステップS210の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴E1乃至E3のいずれか1に記載の遊技機。
【0743】
特徴E4によれば、演出に連動して複数の物が同時に移動している様子を遊技者に視認させることが可能となる。この場合に、上記特徴E1の構成を備えていることにより、可動用駆動手段において必要な駆動力の低減を図りながら、視覚効果を高めることが可能となる。
【0744】
特徴E5.前記可動用駆動手段及び前記伝達手段は駆動領域(支持ベース131)に設けられており、
前記各可動部及び前記駆動領域は、前記第1可動部において前記第1視認用領域が形成された部位及び前記第2可動部において前記第2視認用領域が形成された部位のうち一方が、他方と前記駆動領域との間の空間を移動するように配置されているとともに、前記駆動領域が遊技者の視点から遠い側となり且つ前記他方の部位が遊技者の視点から近い側となるようにして配置されていることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
【0745】
特徴E5によれば、第1視認用領域及び第2視認用領域の大型化を図りながら、第1視認用領域及び第2視認用領域を駆動領域よりも遊技者の視点に近い側に配置することが可能となる。
【0746】
特徴E6.前記第1可動部及び前記第2可動部のうち前記他方の部位を含む可動部において駆動力を受ける受け部(シャッタ用抜け止め部材156)は、前記一方の部位を含む可動部を間に挟むようにして設けられていることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
【0747】
特徴E6によれば、各可動部への動力の伝達が良好に行われるようにしながら、第1可動部及び第2可動部のうち駆動領域から遠い側の可動部の受け部と近い側の可動部との干渉を回避することができる。
【0748】
特徴E7.前記一方の部位を含む可動部の受け部として、単一の一方側受け部(ミラー用可動板146)を備えているとともに、前記他方の部位を含む可動部の受け部として、前記一方側受け部を挟むようにして配置された一対の他方側受け部(シャッタ用抜け止め部材156)を備えており、
前記伝達手段は、複数の歯車(共通用ギア162〜164)を備えており、
前記複数の歯車は、前記一方側受け部から各他方側受け部に向けて続く一対の歯車列を形成しており、
前記一方側受け部には、前記一方の部位を含む可動部の移動方向に多数の歯が並設されたラック領域が各歯車列のそれぞれに対応させて形成されており、
前記各他方側受け部のそれぞれには、前記他方の部位を含む可動部の移動方向に多数の歯が並設されたラック領域が対応する歯車列に対応させて形成されており、
前記可動用駆動手段は、所定方向及びそれとは反対方向に回転可能であっていずれかの歯車に連結された出力部(出力軸161a)を備えていることを特徴とする特徴E5又はE6に記載の遊技機。
【0749】
特徴E7によれば、上記特徴E5を備えた構成において、可動用駆動手段の駆動力を第1可動部及び第2可動部の両方に良好に伝達することができる。
【0750】
特徴E8.遊技機前面部に設けられた窓パネル(窓パネル54)を通じて遊技者に視認可能な視認領域を形成する視認領域形成部(遊技盤23)と、
所定の表示を行う表示領域(表示面29a)を有しているとともに、前記視認領域形成部に形成された開口部(開口部35)を介して前記表示領域が前記窓パネル側に露出されるようにして配置された表示手段(図柄表示装置29)と、
を備え、
前記第1可動部は、前記表示領域の周縁と前記開口部の周縁との間の所定空間が前記開口部を介して前記窓パネル側に露出しないように塞ぐシャッタ(シャッタ151)であり、
前記第2可動部は、前記シャッタが前記所定空間を露出させないように塞ぐ閉塞位置から前記開口部の周縁よりも外側に向けて移動した退避位置に配置される場合に、前記所定空間に対して配置される演出物(ミラーユニット141)であることを特徴とする特徴E4乃至E7のいずれか1に記載の遊技機。
【0751】
特徴E8によれば、それまでシャッタにより塞がれていた所定空間を利用して演出物による演出が行われることとなるため、表示領域との重なりを抑えながら演出物による演出を表示領域と近い位置にて行うことができる。また、演出物による演出が行われない場合には、所定空間が露出されるのではなく、シャッタにより塞がれることとなるため、見た目上好ましいものとなる。
【0752】
上記構成において上記特徴E1の構成を備えていることにより、シャッタ及び演出物に対して共通の可動用駆動手段を設ければよく、さらには可動用駆動手段においてシャッタ及び演出物を移動させるのに必要な駆動力の低減が図られる。
【0753】
特徴E9.前記表示手段は変位可能に設けられているとともに、当該表示手段の変位範囲には、第1位置と、前記表示領域において少なくとも前記所定空間側の部位の前記窓パネルに対する相対距離が前記第1位置よりも遠くなる第2位置とが含まれており、
前記可動用駆動制御手段は、前記表示手段が前記第1位置に配置されている状態では前記シャッタが前記閉塞位置に配置され且つ前記演出物が前記窓パネルを通じて視認不可となる退避位置に配置されるように前記可動用駆動手段を駆動制御するとともに、前記表示手段が前記第2位置に配置されている状態では前記シャッタが前記退避位置に配置され且つ前記演出物が前記所定空間に対して配置されるように前記可動用駆動手段を駆動制御するものであることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
【0754】
特徴E9によれば、表示手段自身が変位することとなるため、演出のインパクトが高められる。また、表示領域において少なくとも所定空間側の部位と窓パネルとの間の距離が遠くなる位置に表示手段が変位した場合に演出物による演出が行われる構成であるため、当該演出を行う場合に演出物を配置するための空間が広く確保される。さらにまた、シャッタが設けられているため、表示手段が第1位置に配置されている状況において所定空間が露出されないようになり、見た目上好ましいものとなる。例えば、表示手段が第1位置に配置されている状況においては開口部と表示領域との間に隙間が生じないように当該表示領域の大きさを設定する構成も考えられるが、当該構成では表示領域をそれだけ大型化させる必要が生じ、表示手段の変位を良好に行えなくなるおそれがあるが、シャッタが設けられていることによりこのような不都合の発生が抑えられる。
【0755】
上記構成において上記特徴E1の構成を備えていることにより、シャッタ及び演出物に対して共通の可動用駆動手段を設ければよく、さらには可動用駆動手段においてシャッタ及び演出物を移動させるのに必要な駆動力の低減が図られる。
【0756】
特徴E10.前記表示手段は前記表示領域を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示領域を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能であり、
前記演出物は、前記表示領域における画像を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有しており、
前記シャッタが前記退避位置に配置されているとともに前記演出物が前記所定空間に対して配置されている状態では、前記表示領域において前記第2の方向から視認可能な画像が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示領域において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示領域において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が遊技機前方の所定の位置から前記窓パネルを通じて視認可能となることを特徴とする特徴E8又はE9に記載の遊技機。
【0757】
特徴E10によれば、シャッタが退避位置に配置されているとともに演出物が所定空間に対して配置されている状態では、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて異なる画像の表示を行うことが可能となる。これにより、同一の表示領域を用いながら画像の表示が行われる領域の大型化が図られる。その一方、シャッタが閉塞位置に配置されている状況では、反射面を通じた画像の視認ができなくなる。よって、シャッタ及び演出物の移動を通じて、画像の表示が行われる領域のサイズの変更が可能となるため、各状態において画像の表示のさせ方に明確な差異が存在することとなり、これら状態の切り換えを通じて遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0758】
特徴E11.前記表示手段は変位可能に設けられているとともに、当該表示手段の変位範囲には、前記表示領域が前記窓パネルと平行又は略平行となる非特別表示位置と、前記表示領域が前記窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した特別表示位置と、が含まれており、
前記可動用駆動制御手段は、前記表示手段が前記非特別表示位置に配置されている状態では前記シャッタが前記閉塞位置に配置され且つ前記演出物が前記窓パネルを通じて視認不可となる退避位置に配置されるように前記可動用駆動手段を駆動制御するとともに、前記表示手段が前記特別表示位置に配置されている状態では前記シャッタが前記退避位置に配置され且つ前記演出物が前記所定空間に対して配置されるように前記可動用駆動手段を駆動制御するものであることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
【0759】
特徴E11によれば、特別表示位置では、表示領域が窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるため、画像の表示が行われる領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても当該領域の大型化を図ることができ、また仮に当該領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、当該領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、当該領域の大型化を図ることができる。
【0760】
また、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて画像の表示が行われる場合、表示領域の向く方向が反射面の向く方向に対して交差する方向となるため、上記拡張された領域と同一の広さの表示領域を有する表示手段を窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜させる構成に比べ、画像の表示が行われる領域の拡張を図る上で遊技機前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0761】
また、非特別表示位置では表示領域が窓パネルと平行又は略平行となることで、特別表示位置と非特別表示位置とで表示領域の向きが変更されることとなり、両位置間の構成の差異が明確なものとなる。また、本構成によれば、非特別表示位置における表示領域の視認性を高めることが可能となる。
【0762】
また、表示手段が第1位置に配置されている状況においては開口部と表示領域との間に隙間が生じないように当該表示領域の大きさを設定する構成も考えられるが、当該構成では表示領域をそれだけ大型化させる必要が生じ、表示手段の変位を良好に行えなくなるおそれがあるが、シャッタが設けられていることによりこのような不都合の発生が抑えられる。
【0763】
上記特徴E群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0764】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、ソレノイドや回転モータといった駆動装置により駆動されて動作する可動部材が設けられたものが知られている。
【0765】
例えば液晶表示装置等の周辺に可動部材を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて駆動装置により駆動されて可動部材が動作するようにすることにより、遊技中(例えば図柄の変動時)における遊技の興趣を高めるようにしている。また、当該構成以外にも、駆動装置により駆動されて動作する可動部材が、所定の遊技媒体通路における遊技媒体の通過を阻止又は許容するために設けられている構成や、所定の部位が遊技機前方から視認可能となる状態と視認不可となる状態とに切り換えるために設けられている構成が知られている。
【0766】
ここで、遊技機の構成を良好なものとするためには、駆動装置について低駆動力化や小型化を図ることが好ましい。しかしながら、これら低駆動力化や小型化を図るために、可動部材のサイズを極端に小さくする必要が生じたり、可動部材の動作性が極端に低下してしまうことは好ましくない。
【0767】
また、上記特徴E1〜E11のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、上記特徴B1〜B15、上記特徴C1〜C16、上記特徴D1〜D20、下記特徴F1〜F13、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0768】
<特徴F群>
特徴F1.表示領域(表示面29a)にて所定の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、
前記表示手段における演出に応じて変位するとともに、少なくとも特定の位置に配置されている状態において前記表示領域の周囲にて遊技機前方から視認可能となる可動手段(ミラーユニット141、シャッタ151)と、
前記表示手段を変位させる表示用駆動手段(表示用駆動モータ121)と、
前記表示手段の位置に応じた位置に配置されるように前記可動手段を変位させる可動用駆動手段(共通用駆動モータ161)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0769】
特徴F1によれば、表示手段と可動手段とが設けられているだけでなく、表示手段を変位させることが可能である。これにより、表示手段にて所定の表示を行わせる演出や可動手段を動作させる演出だけでなく、表示手段自身を変位させる演出を行うことが可能となる。よって、演出の多様化が図られ、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能である。
【0770】
また、上記構成において、表示手段を変位させる駆動手段と可動手段を変位させる駆動手段とが別々に設けられている。これにより、それぞれを個別に変位させることが可能となり、例えば表示手段における表示が良好に行われなくなる状況や、可動手段の機能が良好に発揮されなくなる状況の発生を抑えつつ、上記のような優れた効果を奏することが可能となる。
【0771】
以上より、演出の意外性を良好に付与することが可能となる。
【0772】
特徴F2.前記可動手段が振動するように前記可動用駆動手段を駆動制御する可動用振動制御手段(第1の実施形態の表示CPU182におけるステップS110の処理を実行する機能、第5の実施形態の表示CPU182におけるステップS1310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
【0773】
特徴F2によれば、演出として可動手段を振動させることが可能となり、遊技への注目度が高められる。この場合に、上記特徴F1の構成を備え、表示手段を変位させる駆動手段と可動手段を変位させる駆動手段とが別々に設けられているため、可動手段を振動させた場合に表示手段は振動させないようにすることが可能となる。よって、可動手段を振動させた場合の影響が表示手段にまで及ばないようにすることが可能となる。
【0774】
特徴F3.前記表示手段が振動するように前記表示用駆動手段を駆動制御する表示用振動制御手段(表示CPU182におけるステップS105の処理を実行する機能)を備え、
前記表示用振動制御手段により前記表示手段が振動するように駆動制御されている期間と前記可動用振動制御手段により前記可動手段が振動するように駆動制御されている期間とが重複しないように構成されていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
【0775】
特徴F3によれば、可動手段を振動させる演出だけでなく、表示手段を振動させる演出も行うことが可能となり、遊技への注目度が高められる。この場合に、表示手段が振動している期間と可動手段が振動している期間とが重複しないように駆動制御が行われる。これにより、複数の物が同時に振動することによる不都合の発生を回避しながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
【0776】
特徴F4.前記表示領域において絵柄が振動しているように表示を行うよう前記表示手段を表示制御する振動用表示制御手段(表示CPU182におけるステップS1311の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F2又はF3に記載の遊技機。
【0777】
特徴F4によれば、表示手段自身を振動させなくても表示領域において絵柄が振動しているかのような表示がなされる。これにより、表示手段自身を振動させることを通じた当該表示手段の故障などを回避しながら、遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0778】
特徴F5.前記振動用表示制御手段は、前記可動手段が振動するように前記可動用振動制御手段により前記可動用駆動手段が駆動制御されている状況において、前記絵柄が振動している表示が前記表示領域において行われるように前記表示手段を表示制御するものであることを特徴とする特徴F4に記載の遊技機。
【0779】
特徴F5によれば、可動手段が振動している状況において、表示領域では絵柄が振動しているかのような表示がなされることとなるため、両者において一体的な振動演出を行うことが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。また、表示手段自身を振動させるのではなく表示領域において絵柄が振動しているかのような表示がなされる構成であるため、表示手段の故障などを回避しながら、既に説明したような優れた効果を奏することが可能となる。
【0780】
特徴F6.前記表示領域の向きを変更させるように前記表示用駆動手段を駆動制御する表示変位用の駆動制御手段(第1の実施形態の表示CPU182におけるステップS205及びステップS209の処理を実行する機能、第5の実施形態の表示CPU182におけるステップS1305及びステップS1316の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F5のいずれか1に記載の遊技機。
【0781】
特徴F6によれば、表示領域の向きが変更されることにより、表示手段が変位された場合の見た目に明確な差異が生じることとなる。これにより、表示手段が変位された場合に遊技者を表示領域に注目させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0782】
特徴F7.前記表示領域の向きに応じた位置に前記可動手段が配置されるように前記可動用駆動手段を駆動制御する可動変位用の駆動制御手段(第1の実施形態の表示CPU182におけるステップS206及びステップS210の処理を実行する機能、第5の実施形態の表示CPU182にけるステップS1306及びステップS1317の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
【0783】
特徴F7によれば、表示領域の向きが変更される構成において、可動手段は表示領域の向きに応じた位置に変位されるため、表示領域の向きの変更を通じた演出と可動手段の変位による演出とを一体的なものとして遊技者に提供することが可能となる。
【0784】
特徴F8.遊技機前面部に設けられた窓パネル(窓パネル54)を通じて遊技者に視認可能な視認領域を形成する視認領域形成部(遊技盤23)を備え、
前記表示手段は、前記視認領域形成部に形成された開口部(開口部35)を介して前記表示領域が前記窓パネル側に露出されるようにして配置されており、
前記可動手段は、前記表示領域の周縁と前記開口部の周縁との間の所定空間が前記開口部を介して前記窓パネル側に露出しないように塞ぐシャッタ(シャッタ151)を備えており、
前記可動変位用の駆動制御手段は、前記表示領域が特定の方向を向くように前記表示手段が配置されている状況において前記所定空間が前記窓パネル側に露出しないように前記シャッタを閉塞位置に配置させるとともに、前記表示領域が前記特定の方向とは異なる所定の方向を向くように前記表示手段が配置されている状況においては前記シャッタを前記閉塞位置から前記開口部の外側に変位した位置に配置させるものであることを特徴とする特徴F7に記載の遊技機。
【0785】
特徴F8によれば、シャッタが設けられていることにより、表示領域の向きが変更された場合に表示領域の周縁と開口部の周縁との間に所定の隙間が生じたとしてもそれを塞ぐことが可能となり、見た目上好ましいものとなる。この場合に、上記特徴F1の構成を備え、表示手段を変位させる駆動手段とシャッタを変位させる駆動手段とが別々に設けられていることにより、表示領域の向きとシャッタの位置とを個別に変更することが可能となり、各動作を良好に行わせることが可能となる。
【0786】
また、上記特徴F2を備えた構成においては、シャッタを振動させる演出を実行させる場合に表示手段は振動しないようにすることが可能となり、これによりシャッタと表示領域との重ね合わせ領域を極端に広く確保しなくても、シャッタを振動させた際にシャッタと表示領域との間の隙間が露出してしまうことを抑えることが可能となる。また、上記特徴F3を備えた構成においては、シャッタ又は表示手段の一方を振動させる演出を実行させる場合に他方は振動しないようにすることが可能となり、これによりシャッタと表示領域との重ね合わせ領域と極端に広く確保しなくても、一方を振動させた際にシャッタと表示領域との間の隙間が露出してしまうことを抑えることが可能となる。
【0787】
特徴F9.前記可動手段は、前記表示領域における表示に応じて所定の画像を遊技者に視認させる演出物(ミラーユニット141)を備えていることを特徴とする特徴F1乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
【0788】
特徴F9によれば、演出物では表示領域における表示に応じて所定の画像を遊技者に視認させる演出が行われるため、演出物への注目度が高められ、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0789】
特徴F10.前記表示手段は前記表示領域を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示領域を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能であり、
前記可動手段は、前記表示領域における画像を反射させる反射面(反射面142a,143a)を有する演出物(ミラーユニット141)を備えており、
前記表示手段及び前記演出物の相対位置には、
前記表示領域において前記第2の方向から視認可能な画像が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となり、さらに前記表示領域において前記第1の方向から視認可能な画像と前記表示領域において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された画像との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となる特別表示用の位置と、
前記反射面における画像の反射が行われなくなる非特別表示用の位置と、
が含まれていることを特徴とする特徴F1乃至F8のいずれか1に記載の遊技機。
【0790】
特徴F10によれば、表示手段及び演出物の相対位置が特別表示用の位置である状況では、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて異なる画像の表示を行うことが可能となる。これにより、同一の表示領域を用いながら画像の表示が行われる領域の大型化が図られる。その一方、表示手段及び演出物の相対位置が非特別表示用の位置である状況では、反射面を通じた画像の視認ができなくなる。よって、画像の表示が行われる領域のサイズの変更が可能となるため、各状態において画像の表示のさせ方に明確な差異が存在することとなり、これら状態の切り換えを通じて遊技への注目度の向上を図ることが可能となる。
【0791】
また、上記特徴F2を備えた構成においては、演出物を振動させる演出を実行させる場合に表示手段は振動しないようにすることが可能となり、これにより両者を同時に振動させる構成に比べて、振動による演出に際して反射面における画像の反射が良好に行われなくなることを抑えることが可能となる。また、上記特徴F3を備えた構成においては、演出物又は表示手段の一方を振動させる演出を実行させる場合に他方を振動しないようにすることが可能となり、これにより両者を同時に振動させる構成に比べて、振動による演出に際して反射面における画像の反射が良好に行われなくなることを抑えることが可能となる。
【0792】
また、上記特徴F4や上記特徴F5を備えた構成においては、表示手段自身を振動させてなくても演出物を振動させながら表示領域において絵柄が振動しているかのような表示を行うことが可能となり、表示手段の故障などを回避しながら、両者において一体的な振動演出を行うことが可能となる。
【0793】
特徴F11.前記表示手段は、前記非特別表示用の位置では、前記表示領域よりも遊技機前側に設けられた窓パネルと前記表示領域が平行又は略平行となる位置に配置され、前記特別表示用の位置では、前記表示領域が前記窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜する位置に配置されるものであり、
前記演出物は、前記非特別表示用の位置では、前記窓パネルを通じて前記所定の位置から視認不可となる位置に配置され、前記特別表示用の位置では、当該反射面の向く方向が前記表示領域の向く方向に対して交差する方向となった状態で当該反射面が前記窓パネルを通じて前記所定の位置から視認可能となる位置に配置されるものであることを特徴とする特徴F10に記載の遊技機。
【0794】
特徴F11によれば、特別表示用の位置では、表示領域が窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜した状態となるため、画像の表示が行われる領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても当該領域の大型化を図ることができ、また仮に当該領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、当該領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、当該領域の大型化を図ることができる。
【0795】
また、表示領域及び反射面のそれぞれにおいて画像の表示が行われる場合、表示領域の向く方向が反射面の向く方向に対して交差する方向となるため、上記拡張された領域と同一の広さの表示領域を有する表示手段を窓パネルに対して遊技機奥側に傾斜させる構成に比べ、画像の表示が行われる領域の拡張を図る上で遊技機前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0796】
また、非特別表示用の位置では表示領域が窓パネルと平行又は略平行となることで、特別表示用の位置と非特別表示用の位置とで表示領域の向きが変更されることとなり、両位置間の構成の差異が明確なものとなる。また、本構成によれば、非特別表示用の位置における表示領域の視認性を高めることが可能となる。
【0797】
特徴F12.遊技機前面部に設けられた窓パネル(窓パネル54)を通じて遊技者に視認可能な視認領域を形成する視認領域形成部(遊技盤23)と、
所定の表示を行う表示領域(表示面29a)を有しているとともに、前記視認領域形成部に形成された開口部(開口部35)を介して前記表示領域が前記窓パネル側に露出されるようにして配置された表示手段(図柄表示装置29)と、
前記表示領域の向きが変更されるように前記表示手段を変位させる表示用駆動手段(表示用駆動モータ121)と、
前記表示領域が特定の方向を向くように前記表示手段が配置されている状況において前記表示領域の周縁と前記開口部の周縁との間の所定空間が前記開口部を介して前記窓パネル側に露出しないように塞ぐシャッタ(シャッタ151)と、
当該シャッタを変位させる可動用駆動手段(共通用駆動モータ161)と、
前記表示手段が振動するように前記表示用駆動手段を駆動制御する表示用振動制御手段(表示CPU182におけるステップS105の処理を実行する機能)と、
前記シャッタが振動するように前記可動用駆動手段を駆動制御する可動用駆動制御手段(第1の実施形態の表示CPU182におけるステップS110の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示用振動制御手段により前記表示手段が振動するように駆動制御されている期間と前記可動用振動制御手段により前記シャッタが振動するように駆動制御されている期間とが重複しないように構成されていることを特徴とする遊技機。
【0798】
特徴F12によれば、表示領域の向きが変更されることにより、表示手段が変位された場合の見た目に明確な差異が生じることとなる。これにより、表示手段が変位された場合に遊技者を表示領域に注目させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。また、シャッタが設けられていることにより、表示領域の向きが変更された場合に表示領域の周縁と開口部の周縁との間に所定の隙間が生じたとしてもそれを塞ぐことが可能となり、見た目上好ましいものとなる。
【0799】
また、演出としてシャッタを振動させることが可能であるとともに、演出として表示手段を振動させることも可能であるため、遊技への注目度が高められる。この場合に、表示手段が振動している期間とシャッタが振動している期間とが重複しないように駆動制御が行われるため、シャッタ又は表示手段の一方を振動させる演出を実行させる場合に他方は振動しないようにすることが可能となり、これによりシャッタと表示領域との重ね合わせ領域と極端に広く確保しなくても、一方を振動させた際にシャッタと表示領域との間の隙間が露出してしまうことを抑えることが可能となる。
【0800】
特徴F13.表示領域(表示面29a)にて所定の表示を行う表示手段(図柄表示装置29)と、
前記表示領域の向きが変更されるように前記表示手段を変位させる表示用駆動手段(表示用駆動モータ121)と、
前記表示領域における表示に応じて所定の画像を遊技者に視認させる演出物(ミラーユニット141)と、
当該演出物を変位させる可動用駆動手段(共通用駆動モータ161)と、
前記演出物が振動するように前記可動用駆動手段を駆動制御する可動用振動制御手段(第5の実施形態の表示CPU182におけるステップS1310の処理を実行する機能)と、
前記表示領域において絵柄が振動しているように表示を行うよう前記表示手段を表示制御する振動用表示制御手段(表示CPU182におけるステップS1311の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0801】
特徴F13によれば、表示領域の向きが変更されることにより、表示手段が変位された場合の見た目に明確な差異が生じることとなる。これにより、表示手段が変位された場合に遊技者を表示領域に注目させることが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。また、演出物では表示領域における表示に応じて所定の画像を遊技者に視認させる演出が行われるため、演出物への注目度が高められ、それに起因して遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0802】
また、演出として演出物を振動させることが可能であるため、遊技への注目度が高められる。この場合に、表示手段では、表示手段自身を振動させなくても表示領域において絵柄が振動しているかのような表示がなされる。これにより、表示手段自身を振動させることを通じた当該表示手段の故障などを回避しながら、両者において一体的な振動演出を行うことが可能となり、遊技への注目度を高めることが可能となる。
【0803】
上記特徴F群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0804】
遊技機の一種として、パチンコ遊技機やスロットマシン等が知られている。これらの遊技機として、液晶表示装置などといった表示面を有する表示装置が搭載されたものが知られている。また、表示装置の周辺に可動部材を設け、遊技内容(例えば図柄の変動表示の内容)に応じて可動部材が動作するようにしているものも知られている。
【0805】
ここで、遊技機においては遊技への注目度を高める必要があり、当該注目度の向上を図るための手法として、演出に意外性を付与する手法が考えられる。しかしながら、当該意外性を付与する上で、表示装置における表示が良好に行われなくなる状況や、可動部材の機能が良好に発揮されない状況などが生じてしまうのは好ましくない。
【0806】
また、上記特徴F1〜F13のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、上記特徴B1〜B15、上記特徴C1〜C16、上記特徴D1〜D20、上記特徴E1〜E11、下記特徴G1〜G10のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0807】
<特徴G群>
特徴G1.表示面(表示面29a)を有し、当該表示面を第1の方向から視認した場合の表示と当該表示面を第2の方向から視認した場合の表示とを異ならせることが可能な表示手段(図柄表示装置29)と、
前記表示面における表示を反射させることが可能な反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)と、
前記表示面において前記第2の方向から視認可能な表示が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となるように前記表示面の向く方向に対して前記反射面の向く方向が交差した状態となり、さらに前記表示面において前記第1の方向から視認可能な表示と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された表示との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となるように前記表示面又は前記反射面の少なくとも一方が遊技機前後方向に傾斜した状態となる特別表示位置にて前記表示手段及び前記反射手段を保持する保持手段(ねじりコイルバネ116、表示用駆動モータ121、共通用駆動モータ161)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0808】
特徴G1によれば、表示手段と反射手段とが保持手段によって特別表示位置にて保持されることで、表示面及び反射面が表示領域として構成され、さらに表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる表示を行うことが可能となる。これにより、表示面のみにおいて表示が行われる構成に比べ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0809】
特に、保持手段により保持される特別表示位置は、表示面又は反射面の少なくとも一方が遊技機前後方向に傾斜した状態となる位置であるため、表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても表示領域の大型化を図ることができ、また仮に表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に表示領域を遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0810】
さらには、保持手段により保持される特別表示位置は、表示面の向く方向に対して反射面の向く方向が交差した状態となる位置であるため、上記表示領域と同一の表示面を有する表示手段を遊技機前後方向に傾斜させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の遊技機前後方向の寸法を小型化することができる。
【0811】
以上より、本構成によれば、表示領域を設けるための空間の拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることが可能となる。
【0812】
なお、「保持手段」による「保持」は、表示手段及び反射手段が特別表示位置にて保たれていればよく、表示手段及び反射手段の両方が外力に対して変位が生じない状態で保たれている構成だけでなく、表示手段及び反射手段の少なくとも一方が外力に対して変位が生じうる状態で保たれている構成も含まれる。これは、以下も同様である。
【0813】
特徴G2.前記特別表示位置は、前記表示面及び前記反射面において相互に近い側が遊技機後側に位置するとともに、相互に遠い側が遊技機前側に位置するように、前記表示面及び前記反射面の両方が遊技機前後方向に傾斜した状態となる位置であることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
【0814】
特徴G2によれば、保持手段により保持される特別表示位置では、表示面及び反射面の両方が遊技機前後方向に傾斜した状態となるため、表示領域を設けるための空間の拡張を抑えながら、表示領域の大型化を良好に行うことができる。すなわち、表示領域を設けるための空間の大きさが同一の場合で比較すると、表示面及び反射面のうちいずれか一方のみを遊技機前後方向に傾斜させる構成に比べ、表示面及び反射面の両方を遊技機前後方向に傾斜させた方が、表示面及び反射面の総面積を広く確保することが可能となる。
【0815】
特徴G3.前記表示面及び前記反射面は共に平面状に形成されており、
前記特別表示位置は、前記表示面に対する前記反射面の角度が直角又は略直角となる位置であることを特徴とする特徴G1又はG2に記載の遊技機。
【0816】
特徴G3によれば、保持手段により保持される特別表示位置では表示面に対する反射面の角度が直角又は略直角となることで、反射面を見た場合における光の経路の関係から、遊技者は反射面において映し出されている表示を表示面と同一平面上で表示されているように視認する。これにより、表示領域における表示を、遊技者に違和感を与えないように良好に行うことができる。
【0817】
特徴G4.前記表示手段は前記表示面において画像を表示させるための画像表示部(液晶表示部91)を有しており、
当該画像表示部において複数の第1画像用領域(下側表示領域97)及び複数の第2画像用領域(上側表示領域96)を設定するとともに、第1画像用領域間に第2画像用領域が配置され且つ第2画像用領域間に第1画像用領域が配置されるように前記画像表示部を表示制御することが可能な表示制御手段(表示制御装置83)を備え、
さらに、前記表示手段は、前記表示面からの光の出射方向を規定することで、前記複数の第1画像用領域に表示される第1画像を前記第1の方向から視認可能とするとともに前記複数の第2画像用領域に表示される第2画像を前記第2の方向から視認可能とする光規定手段(視差バリアパネル94)を備えていることを特徴とする特徴G1乃至G3のいずれか1に記載の遊技機。
【0818】
特徴G4によれば、表示面を第1の方向から視認した場合の画像と当該表示面を第2の方向から視認した場合の画像とを異ならせることが可能となる。
【0819】
特徴G5.前記表示制御手段は、前記表示面において前記第2画像が前記表示面及び前記反射面の並ぶ方向に反転された状態で表示されるように、前記第2画像用領域に対する画像の情報の設定を行う反転用制御手段(VDP183におけるステップS502の処理を実行する機能など)を備えていることを特徴とする特徴G4に記載の遊技機。
【0820】
表示面にて表示されている第2画像は反射面にて反射されることで表示面及び反射面の並ぶ方向に反転した状態となる。これに対して、特徴G5によれば、第2画像用領域に対する画像の情報の設定が、第2画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態で行われるため、反射面に映し出された画像は、本来、遊技者に視認させるべき状態となる。
【0821】
特徴G6.前記保持手段は、前記表示面及び前記反射面の位置を変更させる位置変更手段(表示用駆動モータ121、共通用駆動モータ161)を備えており、当該位置変更手段による変更範囲には、前記特別表示位置が含まれているとともに、前記所定の位置から見た場合に前記第1画像用領域に表示される画像及び前記第2画像用領域に表示される画像の両方が前記表示面においてまとめて視認可能となり且つ前記反射面における画像の反射が行われなくなる非特別表示位置が含まれており、さらにこれら特別表示位置及び非特別表示位置のそれぞれにおいて前記表示手段及び前記反射手段を保持可能なものであり、
前記反転用制御手段は、前記表示手段及び前記反射手段が前記特別表示位置にて保持されている場合、前記表示面において前記第2画像が前記表示面及び前記反射面の並ぶ方向に反転された状態で表示されるように、前記第2画像用領域に対する画像の情報の設定を行い、前記表示手段及び前記反射手段が前記非特別表示位置にて保持されている場合、前記反転させた状態での設定を行わないものであることを特徴とする特徴G5に記載の遊技機。
【0822】
特徴G6によれば、保持手段によって表示手段及び反射手段が保持される位置として、特別表示位置と、非特別表示位置とが設定されていることにより、表示領域のサイズの変更が可能となる。特に、特別表示位置では、第2画像用領域に表示される画像は、所定の位置から見た場合に、反射面に映し出されることで視認可能となる構成であるのに対して、非特別表示位置では、第1画像用領域に表示される画像及び第2画像用領域に表示される画像の両方が、所定の位置から見た場合に、表示面においてまとめて視認可能となる構成であるため、特別表示位置及び非特別表示位置での表示領域のサイズの変更幅を大きく設定することが可能となる。
【0823】
この場合に、特別表示位置では、表示面において第2画像が表示面及び反射面の並ぶ方向に反転された状態で表示されるように第2画像用領域に対する画像の情報の設定が行われることで、反射面に映し出される画像は、本来、遊技者に視認させるべき状態となる。一方、非特別表示位置では、表示面において第2画像が反転されていない状態で表示されるように、第2画像用領域に対する画像の情報の設定が行われることで、表示面に表示される画像は、本来、遊技者に視認させるべき状態となる。これにより、上記のように特別表示位置及び非特別表示位置が設定された構成において、各表示位置における画像の表示を良好に行うことができる。
【0824】
特徴G7.前記画像表示部は、多数の単位画素領域(単位画素領域95)が縦横に並べて構成されており、
前記表示制御手段は、前記画像表示部の縦方向又は横方向の少なくとも一方において、前記第1画像用領域と前記第2画像用領域とが前記単位画素領域毎に交互に配置されるように前記画像表示部を表示制御することが可能であることを特徴とする特徴G4乃至G6のいずれか1に記載の遊技機。
【0825】
特徴G7によれば、第2画像用領域を挟んで隣り合う第1画像用領域間の距離、及び第1画像用領域を挟んで隣り合う第2画像用領域間の距離を単位画素領域分に抑えることが可能となる。これにより、表示面において第1の方向から視認可能な画像と第2の方向から視認可能な画像とを異ならせることを可能とした構成において、各画像を表示面における同一の領域全体に亘ってそれぞれ表示させつつ、各画像の内側に生じるブランクを極力目立たなくすることが可能となる。
【0826】
なお、縦方向及び横方向のいずれにおいても前記第1画像用領域と前記第2画像用領域とが前記単位画素領域毎に交互に配置されるように構成することで、上記各画像の内側に生じるブランクを極力目立たなくするという効果をより高めることができ、縦方向及び横方向のいずれか一方のみにおいて上記各画像用領域が交互に配置される構成に比べ、解像度を擬似的に高めることが可能となる。
【0827】
特徴G8.前記光規定手段は、光を透過させるように形成された透明パネルに対して複数の遮光部を付与することにより形成されていることを特徴とする特徴G4乃至G7のいずれか1に記載の遊技機。
【0828】
特徴G8によれば、光規定手段を比較的簡素な構成により設けることができる。
【0829】
特徴G9.表示面(表示面29a)を有し、少なくとも当該表示面を第1の方向から視認した場合の表示と当該表示面を第2の方向から視認した場合の表示とを異ならせることが可能な表示手段(図柄表示装置29)と、
反射面(反射面142a,143a)を有し、当該反射面の向く方向が前記表示面の向く方向に対して交差した状態となることで、前記第2の方向から視認可能な表示を前記反射面にて反射させて前記第1の方向から視認可能とする反射手段(ミラーユニット141)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
【0830】
特徴G9によれば、表示面及び反射面が表示領域として構成され、さらに表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる表示を行うことが可能となる。これにより、表示面のみにおいて表示が行われる構成に比べ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0831】
また、表示面又は反射面の少なくとも一方が遊技機前後方向に傾斜した状態となるように表示手段及び反射手段を配置することで、表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても表示領域の大型化を図ることができ、また仮に表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に表示領域を遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0832】
さらには、表示面及び反射面により表示領域が構成される場合、表示面の向く方向に対して反射面の向く方向が交差した状態となるため、上記表示領域と同一の表示面を有する表示手段を遊技機前後方向に傾斜させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の遊技機前後方向の寸法を小型化することができる。
【0833】
以上より、本構成によれば、表示領域を設けるための空間の拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることが可能となる。
【0834】
特徴G10.表示面(表示面29a)を有し、当該表示面を第1の方向から視認した場合の表示と当該表示面を第2の方向から視認した場合の表示とを異ならせることが可能な表示手段(図柄表示装置29)と、
前記表示面における表示を反射させることが可能な反射面(反射面142a,143a)を有する反射手段(ミラーユニット141)と、
前記表示面において前記第2の方向から視認可能な表示が前記反射面にて反射されることで前記第1の方向から視認可能となるように前記表示面の向く方向に対して前記反射面の向く方向が交差した状態となり、さらに前記表示面において前記第1の方向から視認可能な表示と前記表示面において前記第2の方向から視認可能であって前記反射面にて反射された表示との両方が遊技機前方の所定の位置から視認可能となるように前記表示面又は前記反射面の少なくとも一方が遊技機前後方向に傾斜した状態となる特別表示位置にて前記表示手段及び前記反射手段を保持する保持手段(ねじりコイルバネ116、表示用駆動モータ121、共通用駆動モータ161)と、
を備え、
前記特別表示位置は、前記表示面に対して前記反射面が上方又は下方に配置されるように前記表示手段及び前記反射手段が前記保持手段により保持される位置であることを特徴とする遊技機。
【0835】
特徴G10によれば、表示手段と反射手段とが保持手段によって特別表示位置にて保持されることで、表示面及び反射面が表示領域として構成され、さらに表示面及び反射面のそれぞれにおいて異なる表示を行うことが可能となる。これにより、表示面のみにおいて表示が行われる構成に比べ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0836】
特に、保持手段により保持される特別表示位置は、表示面又は反射面の少なくとも一方が遊技機前後方向に傾斜した状態となる位置であるため、表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張しなくても表示領域の大型化を図ることができ、また仮に表示領域を設けるための空間を遊技機上下方向や遊技機左右方向へ拡張させるとしても、単に表示領域を遊技機上下方向や遊技機左右方向に拡張させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の上記各方向への拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることができる。
【0837】
さらには、保持手段により保持される特別表示位置は、表示面の向く方向に対して反射面の向く方向が交差した状態となる位置であるため、上記表示領域と同一の表示面を有する表示手段を遊技機前後方向に傾斜させる構成に比べ、表示領域を設けるための空間の遊技機前後方向の寸法を小型化することができる。
【0838】
以上より、本構成によれば、表示領域を設けるための空間の拡張を抑えつつ、表示領域の大型化を図ることが可能となる。
【0839】
さらに、保持手段により保持される特別表示位置は、表示面に対して反射面が上方又は下方に配置される位置であるため、遊技者にとっては、表示面及び反射面から構成される表示領域における表示に対する左右の目の視差による影響が低減される。つまり、右目と左目とでは、表示領域の所定の部位を視認する場合における横方向の視線の角度が異なっている。この場合に、表示面及び反射面が左右に設けられる構成を想定すると、表示領域に対する遊技者の視点の位置によっては、左目と右目との視線の角度の違いにより、視野角が左側に向けて設定された表示を左目で視認し、視野角が右側に向けて設定された画像を右目で視認してしまうことが想定される。これに対して、左目と右目とでは、表示領域の所定の部位を視認する場合における縦方向の視線の角度差は一般的に少ない。したがって、上記のとおり表示面に対して反射面を上方又は下方に配置することで、左目と右目とでそれぞれ異なる表示を視認してしまうといった不都合の発生が抑制され、遊技者にとっては上記表示領域に対する左右の目の視差による影響が低減される。
【0840】
上記特徴G群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
【0841】
遊技機の一種であるパチンコ遊技機では、遊技領域に対して遊技球が発射され、当該遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞されるとそれに伴い所定個数の遊技球が払い出される。また、例えば遊技領域の中央部には液晶表示装置等よりなる図柄表示装置(絵柄表示装置)が設置され、この図柄表示装置により図柄が変動表示される。図柄の変動表示として具体的には、例えば左右方向又は上下方向に並ぶ3つの図柄列が設けられ、各図柄列毎に図柄が変動表示される。この場合、所定入賞口への入賞をトリガとして図柄表示装置による図柄の変動表示が開始され、その後、所定の変動パターンによる変動表示や演出表示を経て図柄の変動表示が停止される。そして、図柄の変動表示が停止された際に予め定められた図柄の組み合わせが停止表示されている場合に、例えば大当たり状態に移行し多量の遊技球が払い出される。
【0842】
当該パチンコ遊技機において近年では、図柄表示装置の表示面が大型化される傾向にある。表示面を大型化することにより、例えば表示画像の迫力が向上され、演出表示の効果が高められると考えられる。また、例えば異常報知などを行う場合に、その表示態様の視認性が高められると考えられる。
【0843】
しかしながら、図柄表示装置の表示面は上記のとおり遊技領域の中央部等に配置されているため、表示面を大型化しようとすると、遊技領域における図柄表示装置の周囲の領域などが狭められてしまう。例えば、遊技領域における遊技球の通過領域が狭められてしまうと、遊技球の流下パターンが制限され好ましくない。
【0844】
そこで、パチンコ遊技機の上下方向又は左右方向のサイズを拡張することで、上記のような不都合を生じさせることなく表示面の大型化を図る構成も考えられる。しかしながら、パチンコ遊技機は遊技ホールなどにおいて既存の島設備に設置されるため、上下方向又は左右方向のサイズを変更するのは好ましくない。
【0845】
なお、以上の問題は、パチンコ遊技機に限定されるものではなく、図柄表示装置を備えた他の遊技機においても同様に発生する問題である。
【0846】
また、上記特徴G1〜G10のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A26、上記特徴B1〜B15、上記特徴C1〜C16、上記特徴D1〜D20、上記特徴E1〜E11、上記特徴F1〜F13のいずれか1にて限定した構成を適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
【0847】
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
【0848】
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
【0849】
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に基づいて前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に基づいて前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
【符号の説明】
【0850】
10…パチンコ機、23…視認領域形成部としての遊技盤、29…図柄表示装置、29a…表示面、35…開口部、54…窓パネル、61…図柄表示ユニット、65…主制御装置、68…音声発光制御装置、83…表示制御装置、84…駆動機構、85…可動物ユニット、86,87…冷却手段としての放熱ファン、91…液晶表示部、94…視差バリアパネル、95…単位画素領域、96…上側表示領域、97…下側表示領域、102…冷却対象としての収容空間、121…表示用駆動モータ、131…支持ベース、134…共通駆動機構、141…第2可動部としてのミラーユニット、142a…第1反射面、143a…第2反射面、151…第1可動部としてのシャッタ、161…共通用駆動モータ、162〜164…共通用ギア、168…透明パネル、171…天井側通気孔、174…底側通気孔、182…表示CPU、183…VDP、203…キャラクタROM、204…ビデオRAM、206…画像処理デバイス、211…キャッシュ領域、212…描画領域、215…単位フレーム用エリア、215a…上側描画フレーム、215b…下側描画フレーム、SC1…描画信号用の信号経路、SC2…転送信号用の信号経路、SC3…非マルチ及びマルチ用の信号経路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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