(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1〜
図3は、実施形態にかかるトイレ装置を表す斜視図である。
図1〜
図3に表したように、トイレ装置2は、便座装置4と、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)6と、を備える。便座装置4は、便器6の上に取り付けられる。便座装置4は、便器6に対して一体的に取り付けてもよいし、便器6に対して着脱可能に取り付けてもよい。便器6は、トイレ装置2に必要に応じて設けられ、省略可能である。なお、
図2及び
図3では、便宜的に、便器6の図示を省略している。
【0017】
便座装置4は、便座10と、便蓋12と、本体部14と、を有する。便蓋12は、便座装置4に必要に応じて設けられ、省略可能である。便座10と便蓋12とは、本体部14に対して回転可能に軸支されている。
【0018】
ここで、本願明細書においては、便座10に座った使用者からみて上方を「上方」とし、便座10に座った使用者からみて下方を「下方」とする。また、開いた状態の便蓋12に背を向けて便座10に座った使用者からみて前方を「前方」とし、後方を「後方」とし、右側を「右側方」とし、左側を「左側方」とする。
【0019】
便器6は、ボウル部6aを有する。ボウル部6aは、下方に凹む凹状である。便器6は、ボウル部6aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。
【0020】
便座装置4の本体部14は、便器6のボウル部6aよりも後方の部分の上に取り付けられる。本体部14は、ケースカバー20を有する。本体部14は、ケースカバー20において、便座10及び便蓋12を回転可能に軸支する。
【0021】
ケースカバー20は、延出部22と、便座軸支部24と、便蓋軸支部26と、を有する。延出部22は、前方に向かうに従って高さが低くなる。延出部22は、前方に向かって連続的に下降傾斜している。また、延出部22は、湾曲凹面28を有する。湾曲凹面28は、延出部22の左右方向の中央部に設けられ、ボウル部6aの開口端の形状に沿って凹状に湾曲している。
【0022】
便座軸支部24は、延出部22の後方に設けられ、便座10を軸支する。便蓋軸支部26は、便座軸支部24の後方に設けられ、便蓋12を軸支する。
【0023】
便座10は、ケースカバー20に回転可能に取り付けられ、閉状態と開状態とに移動する。便座10の閉状態は、便器6の上方において使用者の着座を可能とする状態である(
図1に表した状態)。便座10の開状態は、便器6の上面6uを露呈させる状態である(
図2に表した状態)。
【0024】
便座10は、便座本体30と、一対のヒンジ部31、32と、緩衝部材34と、を有する。便座本体30は、ボウル部6aを露呈させる開口部30aを有する。便座本体30は、閉状態において、ボウル部6aの外縁を囲むように便器6の上に設けられ、開口部30aを介してボウル部6aを露呈させる。これにより、使用者は、便座10に座った状態でボウル部6aに排泄を行うことができる。この例では、貫通孔状の開口部30aが形成された、いわゆるO型の便座本体30を示している。便座本体30は、O型に限ることなく、U字型などでもよい。開口部30aは、貫通孔状に限ることなく、切り欠き状でもよい。使用状態(使用者が着座可能な状態)の便座本体30を上方から見た形状は、環状又はU字状である。
【0025】
ヒンジ部31、32は、便座本体30の後端に設けられている。便座本体30は、ヒンジ部31、32を介してケースカバー20の便座軸支部24に回転可能に軸支される。ヒンジ部31は、便座本体30の後端右端に設けられる。ヒンジ部32は、便座本体30の後端左端に設けられる。便座本体30は、ヒンジ部31、32で便座軸支部24を挟むことにより、ヒンジ部31、32を介してケースカバー20に回転可能に軸支される。
【0026】
緩衝部材34は、便座本体30の下端面30bに設けられる。緩衝部材34には、例えば、ゴムなどの弾性材料が用いられる。緩衝部材34は、例えば、閉状態において便器6の上面6uに当接し、便座本体30を支持する。これにより、便器6や便座本体30の傷や破損などを抑制することができる。緩衝部材34は、例えば、便座本体30の下端面30bに複数設けられる。緩衝部材34の数は、任意の数でよい。緩衝部材34は、1つでもよい。
【0027】
便蓋12は、ケースカバー20の便蓋軸支部26に回転可能に取り付けられ、便座10を覆う閉状態(
図3に表した状態)と、便座10を露呈させる開状態(
図1及び
図2に表した状態)と、に移動する。便蓋12は、便蓋12は、閉状態において便座10及び便器6のボウル部6aを覆う。
【0028】
便蓋12は、蓋本体36と、垂下部38と、を有する。蓋本体36は、閉状態において便座10の上方を覆う。垂下部38は、蓋本体36の外縁から垂下し、閉状態において便座10の側方を覆う。
【0029】
図4は、実施形態にかかるトイレ装置を表すブロック図である。
図4に表したように、便座10は、加熱部40と、温度検知センサ42と、を内蔵する。加熱部40は、便座10の内部に設けられる。加熱部40は、通電に応じて発熱することにより、便座10の着座面(使用者のおしりが接する面)SFを内側から加熱する。加熱部40は、いわゆるヒータである。加熱部40には、例えば、抵抗加熱手段や、電磁誘導によって加熱を行う誘導加熱手段などが用いられる。
【0030】
温度検知センサ42は、例えば、便座10の着座面SFの温度を検知する。着座面SFの温度は、温度検知センサ42によって直接的に検知してもよいし、温度検知センサ42の出力を基に計算によって求めてもよい。
【0031】
本体部14は、機能部50を有する。機能部50は、例えば、制御部52と、着座検知センサ54と、人体検知センサ56と、を有する。機能部50は、ケースカバー20の内部空間に収容される。すなわち、ケースカバー20は、機能部50を覆う。
【0032】
着座検知センサ54は、使用者が便座10に着座する直前において便座10の上方に存在する人体や、便座10に着座した使用者を検知することができる。着座検知センサ54は、便座10に着座した使用者だけではなく、便座10の上方に存在する使用者を検知してもよい。このような着座検知センサ54としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサを用いることができる。着座検知センサ54は、使用者が着座した際の荷重によってON/OFFが行われるスイッチであってもよい。着座検知センサ54は、使用者の着座の検知に応答して、着座の検知を表す信号を制御部52に出力する。
【0033】
人体検知センサ56は、便器6の前方にいる使用者、すなわち便座10から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知する。つまり、人体検知センサ56は、トイレ室に入室して便座10に近づいてきた使用者を検知する。このような人体検知センサ56としては、例えば、赤外線投受光式の測距センサを用いることができる。人体検知センサ56は、人体の検知に応答して、人体の検知を表す信号を制御部52に出力する。
【0034】
制御部52は、着座検知センサ54及び人体検知センサ56と接続されるとともに、便座10の加熱部40及び温度検知センサ42と接続されている。制御部52は、温度検知センサ42からの検知信号に基づいて加熱部40への通電量を制御する。
【0035】
制御部52は、例えば、非使用時には加熱部40への通電を停止または通電量を小さくして便座10の着座面SFを低めの温度に設定し、使用時には加熱部40への通電量を大きくして便座10の着座面SFを急速加熱することにより、着座面SFを適温に昇温させる即暖運転モードを実行する。
【0036】
制御部52は、加熱部40への通電量を抑えた待機状態において、人体検知センサ56の検知結果を基に、使用者の検知を行う。制御部52は、人体検知センサ56によって使用者を検知すると、加熱部40への通電量を大きくし、予め設定された設定温度に便座10の着座面SFの温度を加熱する。
【0037】
この際、人体検知センサ56による使用者の検知から使用者が便座10に着座するまでの時間を統計によって予め求めておく。制御部52は、この時間よりも短い時間で設定温度までの加熱を完了させる。これにより、着座面SFの温度が低い状態のまま使用者が便座10に着座してしまうことを抑制することができる。待機状態の温度から設定温度への急速な加熱を使用者に体感させてしまうことを抑制することができる。
【0038】
制御部52は、例えば、温度検知センサ42の検知結果を基に、着座面SFの温度が設定温度まで上昇したか否かを判定する。制御部52は、設定温度まで上昇したことを確認すると、着座面SFの温度が設定温度に実質的に一定となるように、加熱部40への通電量を制御する。すなわち、制御部52は、着座面SFの温度を設定温度まで上昇させた後、着座面SFの温度を設定温度に保温する制御を行う。これにより、快適な温度の便座10を使用者に提供することができる。
【0039】
また、制御部52は、例えば、着座検知センサ54の検知結果を基に、使用者が便座10から離れたこと検知し、この検知に応答して、着座面SFの温度を設定温度から待機状態の温度に下げる。
【0040】
制御部52は、即暖運転モードに限ることなく、例えば、着座面SFの温度を常に設定温度に保温する保温運転モードを行ってもよい。制御部52は、例えば、即暖運転モードや保温運転モードなどの複数の運転モードを切り替えられるようにしてもよい。
【0041】
このように、機能部50は、例えば、便座10の着座面SFを暖房する暖房便座機能を有する。機能部50は、例えば、便座10に座った使用者の「おしり」などに向けて水(お湯や冷水)を噴出し、使用者の「おしり」などを洗浄する衛生洗浄機能を有してもよい。さらには、便座10に座った使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付けて乾燥させる「温風乾燥機能」や「脱臭機能」や「室内暖房機能」などの各種の機能をさらに有してもよい。機能部50の機能は、上記に限ることなく、トイレ装置2において用いられる任意の機能でよい。
【0042】
図5は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す側面図である。
図5に表したように、便座10の便座本体30は、第1部分61と、第2部分62と、を有する。第1部分61は、閉状態においてケースカバー20よりも前方に位置する。第2部分62は、閉状態において第1部分61から後方に向かって立ち上がり、延出部22の上に重なる。ヒンジ部31、32は、第2部分62の後端に設けられている。これにより、第2部分62は、ケースカバー20に軸支される。なお、
図5では、便宜的に、便器6及び便蓋12の図示を省略している。
【0043】
第2部分62の側面下端62aは、閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行である。便座10及び本体部14を側方から見た状態において、第2部分62の側面下端62aと延出部22の側面上端22aとの間に空く上下方向の隙間SP1は、前後方向に沿って実質的に一定である。ここで、「側面下端62aと側面上端22aとが略平行」とは、例えば、側面下端62aと側面上端22aとが上下方向において対向する領域の全体に亘って、隙間SP1の長さの偏差が、2mm以下の状態である。より好ましくは、隙間SP1の長さの偏差が、1mm以下の状態である。
【0044】
延出部22は、前方に向かって連続して下降傾斜している。第2部分62の側面下端62aは、閉状態において、第2部分62の後端62bから延出部22の前端22fまで、延出部22の側面上端22aと略平行である。
【0045】
また、ヒンジ部32の側面は、四角形状である。ヒンジ部32の側面は、第2部分62の側面と連続する。そして、ヒンジ部32の側面下端32aは、閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行である。なお、「四角形状」には、例えば、四角形の角が丸められたもの、四角形の各辺が僅かに湾曲しているものなども含むものとする。また、ヒンジ部31の構成は、ヒンジ部32の構成と実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。
【0046】
図6は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す側面図である。
図6に表したように、便蓋12は、第1領域71と、第2領域72と、を有する。第1領域71は、閉状態においてケースカバー20よりも前方に位置する。第2領域72は、閉状態において第1領域71から後方に向かって立ち上がり、延出部22の上に重なり、ケースカバー20に軸支される。
【0047】
便蓋12の第2領域72の左右方向の幅は、ケースカバー20の左右方向の幅と実質的に同じである。便蓋12の第2領域72の側面は、閉状態において、ケースカバー20の側面と略連続面を形成する。これにより、便蓋12を閉じた状態のトイレ装置2の意匠性を高めることができる。
【0048】
第2領域72の側面下端72aは、閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行である。第2領域72の側面下端72aは、換言すれば、第2領域72における垂下部38の下端である。便蓋12及び本体部14を側方から見た状態において、第2領域72の側面下端72aと延出部22の側面上端22aとの間に空く上下方向の隙間SP2は、前後方向に沿って実質的に一定である。
【0049】
隙間SP2は、例えば、1mm以上5mm以下である。これにより、例えば、便蓋12の下端が本体部14に当接することを抑制しつつ、便蓋12を閉じた状態のトイレ装置2の意匠性をより高めることができる。
【0050】
第1領域71の垂下部38の下端は、閉状態において、便座本体30よりも下方、かつ緩衝部材34の下端よりも上方に位置する。すなわち、閉状態の便蓋12を側方から見た状態において、垂下部38は、便座本体30の全体を覆う。
【0051】
垂下部38の前端面38aは、閉状態において、下方に向かうに従って後退するように変化する。すなわち、垂下部38の前端面38aは、逆テーパ状に傾斜している。垂下部38の前端面38aは、直線状に傾斜させてもよいし、曲線状に湾曲させてもよい。
【0052】
図7は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図7は、
図3のA1−A2線断面を表す。
図2及び
図7に表したように、延出部22の上端面22uは、前方に向かうに従って高さが低くなるとともに、側方に向かうに従って高さが低くなるように変化する。換言すれば、延出部22の上端面22uは、側方に向かうに従って、緩やかに下降傾斜する。
【0053】
便座本体30の第2部分62の下端面30bは、閉状態において、側方に向かうに従って高さが低くなるように、延出部22の上端面22uに沿って変化する。便座本体30の第2部分62の下端面30bは、閉状態において、側方に向かうに従って、緩やかに下降傾斜する。
【0054】
延出部22の上端面22uは、例えば、凸曲面状である。便座本体30の第2部分62の下端面30bは、例えば、凹曲面状である。第2部分62の下端面30bの所定位置の曲率は、例えば、閉状態において所定位置と対向する位置の延出部22の上端面22uの曲率と略同一である。第2部分62の下端面30bの所定位置の曲率は、例えば、閉状態において所定位置と対向する位置の延出部22の上端面22uの曲率の0.9倍以上1.1倍以下である。換言すれば、前後方向と直交する断面において、第2部分62の下端面30bは、延出部22の上端面22uと略平行である。
【0055】
延出部22の上端面22uは、凸曲面状に限ることなく、例えば、直線状に傾斜させてもよい。同様に、便座本体30の第2部分62の下端面30bは、凹曲面状に限ることなく、例えば、直線状に傾斜させてもよい。
【0056】
図7に表したように、前後方向と直交する断面において、閉状態にある便座10の下端面30bの最下点MLP1は、延出部22の上端面22uの最上点MHPよりも下方に位置する。閉状態にある便座10の下端面30bの最下点MLP1は、側方から見た時に、延出部22に重なる。
【0057】
前後方向と直交する断面において、閉状態にある便蓋12の垂下部38の最下点MLP2は、延出部22の上端面22uの最上点MHPよりも下方に位置する。閉状態にある便蓋12の垂下部38の最下点MLP2は、側方から見た時に、延出部22に重なる。
【0058】
延出部22の上端面22uの左右方向の中央部分の高さの変化率は、延出部22の上端面22uの側端部分の高さの変化率よりも小さい。上端面22uの中央部分は、左右方向に延びる平面状であり、側方に向かうに従って、傾斜が大きくなる。
【0059】
便座本体30の第2部分62の下端面30bの中央部分の高さの変化率は、第2部分62の下端面30bの側端部分の高さの変化率よりも小さい。第2部分62の下端面30bの中央部分は、左右方向に延びる平面状であり、側方に向かうに従って、傾斜が大きくなる。
【0060】
また、
図7に表したように、前後方向と直交する断面において、便座本体30の第2部分62の上端面30u(着座面SF)の中央部分の高さH11は、便座本体30の第2部分62の上端面30uの側端部の高さH12よりも低い。便座本体30の第2部分62の上端面30uは、例えば、凹曲面状である。
【0061】
図8は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図8は、
図7において破線で囲んだ領域B1を拡大して表す。
図8に表したように、便蓋12の垂下部38の内側面38nの下端部は、第2領域72において、下方に向かうに従って外側に広がるように変化する。垂下部38は、内側面38nを外側に向けて傾斜させることにより、下端部をテーパ状に形成する。第2領域72の垂下部38の下端部は、下方に向かうに従って薄くなる。
【0062】
垂下部38の内側面38nは、直線状に傾斜させてもよいし、曲線状に湾曲させてもよい。垂下部38の内側面38nの傾斜角度θは、例えば、10°以上30°以下程度である。傾斜角度θは、上記に限ることなく、任意の角度でよい。
【0063】
図9は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図9は、
図6のC1−C2線断面を表す。
図9に表したように、便蓋12の垂下部38は、第1領域71においては、テーパ形状を有しない。第1領域71における垂下部38は、上端部から下端部まで実質的に同じ厚さである。第1領域71において、垂下部38の内側面38nは、上端部から下端部まで略直線状に延びる。従って、第1領域71における垂下部38の下端の幅W1は、第2領域72における垂下部38の下端の幅W2(
図8参照)よりも広い。
【0064】
なお、上記に限ることなく、第1領域71の垂下部38の下端部にテーパ形状を形成してもよい。第1領域71において、垂下部38の内側面38nの下端部を、下方に向かうに従って外側に広がるように変化させてもよい。すなわち、便蓋12の垂下部38の下端部の全体にテーパ形状を形成してもよい。
【0065】
図10は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図10は、
図1のD1−D2線断面を表す。
図10に表したように、便座軸支部24の上端面24uは、前方に向かうに従って高さが低くなる。便座軸支部24の上端面24uは、前方に向かって連続的に下降傾斜している。
【0066】
便蓋軸支部26の上端面26uは、前方に向かうに従って高さが低くなる。便蓋軸支部26の上端面26uは、例えば、便座軸支部24の上端面24uと略平行である。便座軸支部24の上端面24uの前後方向の長さLG1は、便蓋軸支部26の上端面26uの前後方向の長さLG2よりも長い。
【0067】
図11は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図11は、
図10の便座本体30及び便座軸支部24に関する部分を拡大して表す。
図10及び
図11に表したように、便座軸支部24の上端面24uは、便座本体30の第2部分62の上端面30u(着座面SF)と略連続面を形成する。便座
軸支部24の上端面24uの最前端の左右方向に向かう高さ変化は、第2部分62の上端面30uの最後端の左右方向に向かう高さ変化と略同一である(例えば
図1参照)。換言すれば、便座
軸支部24の上端面24uの最前端は、第2部分62の上端面30uの最後端と略平行である。便座
軸支部24の上端面24uの最前端の左右方向に向かう高さ変化、及び第2部分62の上端面30uの最後端の左右方向に向かう高さ変化は、例えば、略水平である。
【0068】
ここで、「略連続面」とは、例えば、左右方向と直交する断面において、仮想線VLと接線TL1との成す角度α1が5°以下であり、かつ仮想線VLと接線TL2との成す角度α2が5°以下の状態である。仮想線VLは、左右方向と直交する断面において、便座本体30の上端面30uの後端と、便座軸支部24の上端面24uの前端と、を結ぶ仮想的な線である。接線TL1は、左右方向と直交する断面において、便座本体30の上端面30uの後端部に対する接線である。接線TL2は、左右方向と直交する断面において、便座軸支部24の上端面24uの前端部に対する接線である。
【0069】
図12(a)及び
図12(b)は、参考例を表す部分断面図である。
図12(a)に表したように、便座本体30の上端面30uと、便座軸支部24の上端面24uと、の間に大きな段差が形成されている場合には、角度α1、α2の少なくとも一方が5°よりも大きくなる。同様に、
図12(b)に表したように、便座本体30の上端面30uの傾斜角度が、便座軸支部24の上端面24uの傾斜角度と大きく異なる場合にも、角度α1、α2の少なくとも一方が5°よりも大きくなる。また、接線TL1と水平面のなす角度は、18.5°で、接線TL2と水平面のなす角度は、23.5°に設定されている。なお、接線TL2と水平面の角度は、22°から40°の範囲に設定される。
【0070】
このように、仮想線VLと接線TL1との成す角度α1を5°以下とし、かつ仮想線VLと接線TL2との成す角度α2を5°以下とする。これにより、便座本体30の上端面30uと、便座軸支部24の上端面24uと、を略連続した面として認識させることができる。変曲点を中心に、凸方向にそれぞれの角度が設定されて、角度差は10°以下が望ましく、さらには5°以下が望ましい。凸方向であればケースカバー20に接触しにくいため、快適性が保たれる(ヒーターによって温められないため冷たいケースカバー20に触れる可能性が低くなる)。また、凹方向の場合は便座10とケースカバー20の両方に触れ、使用者が気付きやすい。
【0071】
図13は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す断面図である。
図13は、
図3のE1−E2線断面を表す。
図7に関して説明したように、前後方向と直交する断面において、便座本体30の第2部分62の上端面30u(着座面SF)の中央部分の高さH11は、便座本体30の第2部分62の上端面30uの側端部の高さH12よりも低い。
【0072】
一方、
図13に表したように、前後方向と直交する断面において、便座軸支部24の上端面24uの中央部の高さH21は、便座軸支部24の上端面24uの側端部の高さH22よりも高い。便座軸支部24の上端面24uは、例えば、凸曲面状である。
【0073】
このように、便座
軸支部24の上端面24uの中央部は、後方に向かうに従って高くなる変化量が、便座
軸支部24の上端面24uの側端部の後方に向かうに従って高くなる変化量より大きい。そして、第2部分62の上端面30uの中央部は、前方に向かうに従って低くなる変化量が、第2部分62の上端面30uの側端部の前方に向かうに従って低くなる変化量より大きい。
【0074】
図14は、実施形態にかかるトイレ装置の一部を表す平面図である。
図14に表したように、ヒンジ部32の上端面32uは、上面視において、四角形状である。ヒンジ部32の上端面32uは、便座本体30の第2部分62の上端面30u及び便座軸支部24の上端面24uと略連続面を形成する。ヒンジ部32の上端面32uは、例えば、便座本体30の上端面30uと連続する。
【0075】
なお、ヒンジ部32の上端面32uの形状は、四角形状に限ることなく、任意の形状でよい。ヒンジ部31の構成は、ヒンジ部32の構成と実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。「四角形状」及び「略連続面」の定義は、前述と同様とする。
【0076】
以上、説明したように、本実施形態に係るトイレ装置2によれば、第2部分62の側面下端62aを、閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行とすることにより、便座10とケースカバー20との間の隙間が不均一な場合と比べて、意匠性を高めることができる。良好な意匠性のトイレ装置2を提供することができる。また、隙間を略一定とすることにより、不均一な場合と比べて、第2部分62の側面及び延出部22の側面を拭き易くし、清掃性を向上させることもできる。
【0077】
また、延出部22を前方に向かって連続して下降傾斜させ、第2部分62の側面下端62aを、閉状態において、第2部分62の後端から延出部22の前端まで、延出部22の側面上端22aと略平行とすることにより、延出部22の前端と便座10との間に空く隙間を抑制し、トイレ装置2の意匠性をより高めることができる。
【0078】
また、ヒンジ部31、32の側面を四角形状とし、第2部分62の側面と連続させ、かつ閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行とすることにより、ヒンジ部31、32とケースカバー20との間に空く隙間を抑制し、トイレ装置2の意匠性をより高めることができる。
【0079】
また、第2領域72の側面下端72aを、閉状態において、延出部22の側面上端22aと略平行とすることにより、便蓋12を閉じた状態におけるトイレ装置2の意匠性を高めることができる。
【0080】
また、トイレ装置2では、延出部22の上端面22uを、前方に向かうに従って高さが低くなるとともに、側方に向かうに従って高さが低くなるように変化させる。そして、便座本体30の第2部分62の下端面30bを、閉状態において、側方に向かうに従って高さが低くなるように延出部22の上端面22uに沿って変化させる。便座本体30の下端面30bと延出部22の上端面22uとの間に冷たい空気が入ったとしても、冷たい空気は、下方に下がっていく傾向にあるため、便座本体30の下端面30b及び延出部22の上端面22uの傾斜に沿って、外部に排出させ易くすることができる。従って、着座面SFの加熱を行う場合に、着座面SFの温度低下を抑制することができる。着座面SFの温度低下を抑制したトイレ装置2を提供することができる。また、ケースカバー20と便座10とが接触することによる音や傷つきを抑制することもできる。
【0081】
また、延出部22の上端面22uが、側方に向かうに従って緩やかに下降傾斜することにより、上端面22uに段差が有る場合などに比べ、上端面22uを拭き易くすることができる。トイレ装置2の清掃性を向上させることもできる。
【0082】
また、第2部分62の下端面30bの所定位置の曲率を、閉状態において所定位置と対向する位置の延出部22の上端面22uの曲率と略同一とすることにより、便座本体30の下端面30bと延出部22の上端面22uとの間に入り込んだ冷たい空気を、より外部に排出させ易くすることができる。着座面SFの温度低下をより抑制することができる。
【0083】
また、前後方向と直交する断面において、閉状態にある便座10の下端面30bの最下点を、延出部22の上端面22uの最上点よりも下方に位置させることにより、便座本体30の下端面30bと延出部22の上端面22uとの間に、冷たい空気が入り込むことを抑制することができる。着座面SFの温度低下をより抑制することができる。また、本体部14及び便座10を側方から見た際に、隙間が見えなくなり、トイレ装置2の意匠性を高めることもできる。
【0084】
また、延出部22の上端面22uの中央部分の高さの変化率を、延出部22の上端面22uの側端部分の高さの変化率よりも小さくし、便座本体30の第2部分62の下端面30bの中央部分の高さの変化率を、第2部分62の下端面30bの側端部分の高さの変化率よりも小さくする。これにより、便座本体30の下端面30bが側端部分から中央部分まで同じ変化率で変化する場合に比べて、強度が必要な便座10の側面部を補強でき、強度があまりいらない便座10の中央部を薄くすることができる。そのため、着座面SFの温度低下を抑制しつつ、トイレ装置2の大型化を抑制することができる。
【0085】
また、トイレ装置2では、便座軸支部24の上端面24uが、第2部分62の上端面30uと略連続面を形成する。これにより、使用者が便座10に対して深く座った場合にも、使用者に嫌悪感を与えてしまうことを抑制することができる。また、便座軸支部24の上端面24uの部分により、着座面SFが広くなった印象を与え、使用者に安心感を与えることができる。便座軸支部24の上端面24uと、第2部分62の上端面30uとが不連続な場合と比べて、トイレ装置2の意匠性を高めることができる。良好な使い勝手のトイレ装置2を提供することができる。
【0086】
また、第2部分62の上端面30uの中央部を、第2部分62の上端面30uの側端部よりも低くすることにより、第2部分62の上端面30uの形状を、人体の臀部の形状に合わせ、座り心地を向上させることができる。また、便座軸支部24の上端面24uの中央部を、便座軸支部24の上端面24uの側端部よりも高くすることにより、使用者の臀部が便座軸支部24の上端面24uに当たった際に、嫌悪感を抑制しつつ、ケースカバー20の上に乗っていることを使用者に気付かせることができる。嫌悪感を与えてしまうことを抑制しつつ、使用者を便座10の適正な位置に誘導することができる。
【0087】
また、便座軸支部24の上端面24uの前後方向の長さを、便蓋軸支部26の上端面26uの前後方向の長さよりも長くすることにより、使用者が便座10に対して深く座った場合にも、使用者に嫌悪感を与えてしまうことをより抑制することができる。また、ケースカバー20と便座10とをより一体的に見せ、トイレ装置2の意匠性を高めることもできる。
【0088】
また、ヒンジ部31、32の上端面を四角形状とし、第2部分62の上端面30u及び便座軸支部24の上端面24uと略連続面を形成することにより、ケースカバー20と便座10とをより一体的に見せ、トイレ装置2の意匠性をより高めることができる。
【0089】
また、トイレ装置2では、垂下部38の内側面38nの下端部が、下方に向かうに従って外側に広がるように変化する。これにより、垂下部38の下端がケースカバー20に当接した際に、垂下部38の下端が外側に広がり、ケースカバー20に加わる力を外側に逃がすことができる。従って、意匠性の低下を招くことなく、便蓋12の上に使用者が乗った場合などにも、本体部14の傷付きや破損を抑制し、高い信頼性を得ることができる。
【0090】
また、延出部22の上端面22uが、側方に向かうに従って高さが低くなるように変化することにより、垂下部38の下端がケースカバー20に当接した際に、垂下部38の下端をより外側に広げ易くすることができる。本体部14の傷付きや破損をより抑制することができる。
【0091】
また、前後方向と直交する断面において、閉状態にある便蓋12の垂下部38の最下点が、延出部22の上端面22uの最上点よりも下方に位置することにより、本体部14及び便蓋12を側方から見た際に、隙間が見えなくなり、トイレ装置2の意匠性をより高めることができる。
【0092】
また、便蓋12の第1領域71の下端の幅を、第2領域72の下端の幅よりも広くすることにより、便蓋12を手で開閉する際に、第1領域71の下端を持ち易くすることができる。また、第1領域71の下端が便器6などに当接した際に、便器6や便蓋12の傷付きや破損を抑制することができる。
【0093】
また、垂下部38の下端が、閉状態において、便座本体30よりも下方、かつ緩衝部材34の下端よりも上方に位置することにより、側方から見た際の便座本体30の視認を抑制し、トイレ装置2の意匠性を高めることができる。また、意匠性を高めつつ、便蓋12の便器6への当接を抑制することができる。また、便座本体30と便器6の上端との隙間からの空気の流れを抑制することができるので、暖房機能を有した便座10の場合、便座10の保温性を高めることになり、トイレ装置2の省エネになる。
【0094】
また、垂下部38の前端面38aが、閉状態において、下方に向かうに従って後退するように変化することにより、垂下部38の下端を、便座本体30の下方まで延在させた場合にも、垂下部38の前端面38aに手をかかり易くし、便蓋12を手で開閉し易くすることができる。
【0095】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置2などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【解決手段】機能部と、機能部を覆うケースカバーと、を有し、便器の上に取り付けられる本体部と、ケースカバーに回転可能に取り付けられ、便器の上方において使用者の着座を可能とする閉状態と、便器の上面を露呈させる開状態と、に移動する便座と、を備え、ケースカバーは、前方に向かうに従って高さが低くなる延出部と、延出部の後方に設けられ、便座を軸支する便座軸支部と、を有し、便座は、閉状態においてケースカバーよりも前方に位置する第1部分と、閉状態において第1部分から後方に向かって立ち上がり、延出部の上に重なり、便座軸支部に軸支される第2部分と、を有し、便座軸支部の上端面は、前方に向かうに従って高さが低くなり、第2部分の上端面と略連続面を形成することを特徴とするトイレ装置である。