特許第6249076号(P6249076)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249076
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】フェニル誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 205/04 20060101AFI20171211BHJP
   C07D 207/12 20060101ALI20171211BHJP
   C07D 207/16 20060101ALI20171211BHJP
   C07D 211/48 20060101ALI20171211BHJP
   C07D 401/12 20060101ALI20171211BHJP
   C07D 405/12 20060101ALI20171211BHJP
【FI】
   C07D205/04CSP
   C07D207/12
   C07D207/16
   C07D211/48
   C07D401/12
   C07D405/12
【請求項の数】9
【全頁数】68
(21)【出願番号】特願2016-199453(P2016-199453)
(22)【出願日】2016年10月7日
(62)【分割の表示】特願2013-536407(P2013-536407)の分割
【原出願日】2012年9月27日
(65)【公開番号】特開2017-36309(P2017-36309A)
(43)【公開日】2017年2月16日
【審査請求日】2016年11月4日
(31)【優先権主張番号】特願2011-213987(P2011-213987)
(32)【優先日】2011年9月29日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000185983
【氏名又は名称】小野薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087871
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 積
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(72)【発明者】
【氏名】長縄 厚志
(72)【発明者】
【氏名】久須美 健介
(72)【発明者】
【氏名】大槻 和裕
(72)【発明者】
【氏名】関口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】角内 章人
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 恒二
(72)【発明者】
【氏名】山本 寛
(72)【発明者】
【氏名】野中 重幸
【審査官】 早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】 特許第6052180(JP,B2)
【文献】 国際公開第2011/082285(WO,A1)
【文献】 特表2011−524881(JP,A)
【文献】 特表2010−514693(JP,A)
【文献】 特表2009−534440(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第1590378(CN,A)
【文献】 国際公開第2001/098301(WO,A1)
【文献】 国際公開第2004/002531(WO,A1)
【文献】 国際公開第2005/063704(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY/MARPAT(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I−1)
【化1】
[式中、Rは(1)1〜5個のR21で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、(2)1〜5個のR21で置換されていてもよいC2〜8アルケニル基、(3)1〜5個のR21で置換されていてもよいC2〜8アルキニル基、(4)C1〜4アルキル基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4アルコキシ基、およびハロゲン原子からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3〜7の炭素環、または(5)−CONR3132を表し、
21は、(1)ハロゲン原子、(2)−OR22(基中、R22は(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表す。)、(3)−NR2324(基中、R23およびR24はそれぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表す。)、または(4)オキソ基を表し、
31およびR32はそれぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表し、
は(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表し、
およびRはそれぞれ独立して、(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4ハロアルキル基、(4)C1〜4アルコキシ基、(5)水酸基、(6)−L−CONR、(7)−L−SO、または(8)−L−COORを表し、
は(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表し、
Lは(1)結合手、(2)式
【化2】
(ここで、Aは(1)結合手、または(2)酸素原子を表し、R12およびR13はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)水酸基、または(4)NHを表し、または(5)R12およびR13は結合する炭素原子と一緒になってC3〜7の炭素環を形成してもよく、右側の矢印は−CONR、−SO、または−COORに結合するものとする。)で示される基、(3)C2〜4アルケニレン基、(4)−O−C2〜4アルケニレン基、(5)酸素原子、または(6)C1〜4アルキル基で置換されていてもよい窒素原子を表し、
およびRはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4ハロアルキル基、(4)水酸基、(5)−CONR1516、(6)−SONR1516、(7)−COR17、または(8)−SO17を表し、または、RおよびRは結合する窒素原子と一緒になって、水酸基で置換されていてもよい4〜7員の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、
は(1)C1〜4アルキル基、(2)C1〜4ハロアルキル基、または(3)NR1011を表し、
は(1)水素原子、または(2)C1〜8アルキル基を表し、
10およびR11はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)−CONR1516、(4)−SONR1516、(5)−COR17、または(6)−SO17を表し、
ring1およびring2はそれぞれ独立して、5〜7員の環状基を表し、
14は(1)水素原子、または(2)水酸基を表し、
15およびR16はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)5〜7員の環状基を表し、
17は(1)C1〜4アルキル基、または(2)5〜7員の環状基を表し、
およびMはそれぞれ独立して、(1)結合手、(2)−C(O)−、(3)−O−、(4)−S−、(5)−C(O)O−、(6)−CHO−、または(7)−C(O)NH−を表し、
nは1〜2の整数を表し、
mは1〜2の整数を表し、
pは0〜5の整数を表し、
qは0〜5の整数を表し、
rは0〜4の整数を表し、
tは1〜4の整数を表し、
pが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
qが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
rが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
tが2以上のとき、複数のR12およびR13はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物(ただし、2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸を除く。)、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項2】
14が水酸基である請求項1記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項3】
およびMがそれぞれ独立して、(1)−C(O)−、(2)−O−、(3)−S−、(4)−C(O)O−、または(5)−CHO−である請求項1または2記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項4】
およびMが−O−である請求項3記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項5】
一般式(I)
【化3】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される請求項1記載の化合物。
【請求項6】
が(1)1〜5個のR21で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、または(2)C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、ハロゲン原子およびトリフルオロメチル基からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3〜7の炭素環である請求項5記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項7】
が水素原子である請求項5または6記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項8】
ring1およびring2がそれぞれ独立して、(1)ベンゼン、(2)シクロヘキサン、または(3)ピリジン環である請求項5〜7のいずれか一項に記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【請求項9】
(1)4−(2−エチルブチル)−N−{3−[4−(エチルカルバモイル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(2)4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸、(3)4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(5)1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸、(6)2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−アゼチジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(7)4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸、(8)2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、または(9)2−(4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸である請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、その塩、その溶媒和物、またはそのN−オキシド体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(I−1)
【化1】
(式中、すべての記号は後記と同じ意味を表す。)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグ(以下、本発明化合物と略記することがある。)に関する。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴシン−1−リン酸[(2S,3R,4E)−2−アミノ−3−ヒドロキシオクタデカ−4−エニル−1−リン酸;以下S1Pと略することがある。]は細胞内でのスフィンゴ脂質の代謝回転や、細胞外での分泌性スフィンゴシンキナーゼの作用で合成される脂質であり、細胞間情報伝達物質および細胞内二次情報伝達物質として働くことが提唱されている。
【0003】
S1P受容体のうち、S1P(EDG−5/AGR16/H218)受容体に関しては、そのmRNAの発現が心臓、肺、胃、小腸の組織で強く認められること、および心冠状動脈の動脈硬化モデルであるネズミ頚動脈のバルーン障害モデルにおいて、血管内膜細胞でのそのmRNAの発現量が、正常な血管内膜細胞に比べて有意に減少することが報告されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、門脈圧の亢進や喘息等にS1P受容体(特にS1P受容体)が関与していることが報告されている(非特許文献1参照)。他にも、線維症や癌等の発症に関連する結合組織成長因子(Connective Tissue Growth Factor;CTGF)の発現に関与することが知られている(非特許文献2参照)。
【0005】
ところで、本発明の先行技術として、以下の化合物が知られている。
S1P拮抗活性を有する化合物として、一般式(a)
【化2】
(式中、R1a、R2aおよびR3aはC1−8アルキル基等を表し;R4aは水素原子等を表し;R5aおよびR6aは、同一または異なって水素原子、C1−8アルキル基、C1−6アルコキシ基、ハロゲン原子等を表し;Xは−NH−、−O−、−CH−等を表し;Yは−NH−等を表し;Zは−CO−等を表し;Wは−NH−等を表し;環Aはアリール基、ヘテロアリール基等を表す(但し、各基の定義は抜粋した)。)で示されるピラゾピリジン化合物またはその製薬上許容される塩が、S1P受容体に特異的に作用し、線維症治療薬として有用であることが開示されている(特許文献2参照)。
【0006】
また、S1P拮抗活性を有する化合物として、一般式(b)
【化3】
(式中、Aは置換基を有していてもよい環状基を表わし、Xは単結合または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、Yは単結合または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、Zは単結合または主鎖の原子数1〜3のスペーサーを表わし、Bは置換基を有していてもよい環状基を表わす。)で示される、ピペリジン骨格を有する化合物(特許文献3参照)、およびアゼチジン骨格を有する化合物(特許文献4参照)も知られている。
【0007】
一方、2つの環状基が置換するベンゼン骨格を有する化合物としては、例えば、一般式(c)
【化4】
(式中、PおよびPは独立して結合手、またはC1−3アルキルを表し;AはCHまたはNを表し;BはCHまたはNを表し;Rは水素、アミノ、−NR−CO−Z13等を表し;Rは−C(NR17)NH、またはAがCHの場合にはRはアミノC1−7アルキルも表し;R10、R14およびR15は独立して、水素、ハロゲン、C1−7アルキル等を表し;Qは水素またはハロゲンを表し;Rは水素またはC1−7アルキルを表し;Zは5−12員の飽和、部分飽和または芳香族性の環であり、単環または二環でもよい;RおよびR13は独立して、水素、ハロゲン、C1−7アルキル等を表し;RはC1−7アルキル、置換されていてもよいフェニル等を表し;R17は水素、−OH、C1−7アルコキシ等を表す(但し、各基の定義は抜粋した。)。)で示される化合物が、マトリプターゼ阻害剤として知られている(特許文献5参照)。
【0008】
2つの環状基、特にフェノキシ基を特定の置換位置に導入した本発明化合物が、ヒトS1P拮抗活性を顕著に向上させたことに関して、いずれの先行技術文献にも記載も示唆もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−234797号公報
【特許文献2】国際公開第01/98301号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2004/002531号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2005/063704号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2010/133748号パンフレット
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、第320巻、第3号、754−759ページ、2004年
【非特許文献2】モレキュラー・キャンサー・リサーチ(Molecular Cancer Research)、第6巻、第10号、1649−1656ページ、2008年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、特許文献3記載の化合物では不十分であったヒトS1P拮抗活性を向上した化合物を見出し、さらに溶解度を改善した化合物を医薬品として提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、前記課題を解決するため、ヒトS1P拮抗活性を向上させた化合物を見出すべく鋭意検討した結果、驚くべきことに、2つの環状基、特にフェノキシ基を特定の置換位置に導入した化合物が、特許文献3記載の化合物と比較して、顕著にヒトS1P拮抗活性が向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
すなわち、本発明は、
[1] 一般式(I−1)
【化5】
[式中、Rは(1)1〜5個のR21で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、(2)1〜5個のR21で置換されていてもよいC2〜8アルケニル基、(3)1〜5個のR21で置換されていてもよいC2〜8アルキニル基、(4)C1〜4アルキル基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4アルコキシ基、およびハロゲン原子からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3〜7の炭素環、または(5)−CONR3132を表し、
21は、(1)ハロゲン原子、(2)−OR22(基中、R22は(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表す。)、(3)−NR2324(基中、R23およびR24はそれぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表す。)、または(4)オキソ基を表し、
31およびR32はそれぞれ独立して(1)水素原子、または(2)C1〜4アルキル基を表し、
は(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表し、
およびRはそれぞれ独立して、(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4ハロアルキル基、(4)C1〜4アルコキシ基、(5)水酸基、(6)−L−CONR、(7)−L−SO、または(8)−L−COORを表し、
は(1)ハロゲン原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)C1〜4ハロアルキル基を表し、
Lは(1)結合手、(2)式
【化6】
(ここで、Aは(1)結合手、または(2)酸素原子を表し、R12およびR13はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)水酸基、または(4)NHを表し、または(5)R12およびR13は結合する炭素原子と一緒になってC3〜7の炭素環を形成してもよく、右側の矢印は−CONR、−SO、または−COORに結合するものとする。)で示される基、(3)C2〜4アルケニレン基、(4)−O−C2〜4アルケニレン基、(5)酸素原子、または(6)C1〜4アルキル基で置換されていてもよい窒素原子を表し、
およびRはそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)C1〜4ハロアルキル基、(4)水酸基、(5)−CONR1516、(6)−SONR1516、(7)−COR17、または(8)−SO17を表し、または、RおよびRは結合する窒素原子と一緒になって、水酸基で置換されていてもよい4〜7員の含窒素飽和ヘテロ環を形成してもよく、
は(1)C1〜4アルキル基、(2)C1〜4ハロアルキル基、または(3)NR1011を表し、
は(1)水素原子、または(2)C1〜8アルキル基を表し、
10およびR11はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、(3)−CONR1516、(4)−SONR1516、(5)−COR17、または(6)−SO17を表し、
ring1およびring2はそれぞれ独立して、5〜7員の環状基を表し、
14は(1)水素原子、または(2)水酸基を表し、
15およびR16はそれぞれ独立して、(1)水素原子、(2)C1〜4アルキル基、または(3)5〜7員の環状基を表し、
17は(1)C1〜4アルキル基、または(2)5〜7員の環状基を表し、
およびMはそれぞれ独立して、(1)結合手、(2)−C(O)−、(3)−O−、(4)−S−、(5)−C(O)O−、(6)−CHO−、または(7)−C(O)NH−を表し、
nは1〜2の整数を表し、
mは1〜2の整数を表し、
pは0〜5の整数を表し、
qは0〜5の整数を表し、
rは0〜4の整数を表し、
tは1〜4の整数を表し、
pが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
qが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
rが2以上のとき、複数のRは同じでも異なっていてもよく、
tが2以上のとき、複数のR12およびR13はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。]で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグ、
[2] R14が水酸基である前記[1]記載の化合物、
[3] MおよびMがそれぞれ独立して、(1)−C(O)−、(2)−O−、(3)−S−、(4)−C(O)O−、または(5)−CHO−である前記[1]または[2]記載の化合物、
[4] MおよびMが−O−である前記[3]記載の化合物、
[5] 一般式(I)
【化7】
[式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。]で示される前記[1]記載の化合物、
[6] Rが(1)1〜5個のR21で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、または(2)C1〜4アルキル基、C1〜4アルコキシ基、ハロゲン原子およびトリフルオロメチル基からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3〜7の炭素環である前記[5]記載の化合物、
[7] Rが水素原子である前記[5]または[6]記載の化合物、
[8] ring1およびring2がそれぞれ独立して、(1)ベンゼン、(2)シクロヘキサン、または(3)ピリジン環である前記[5]〜[7]のいずれかに記載の化合物、
[9] (1)4−(2−エチルブチル)−N−{3−[4−(エチルカルバモイル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(2)4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸、(3)4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(4)2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(5)1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸、(6)2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−アゼチジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(7)4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸、(8)2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、または(9)2−(4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸である前記[1]〜[8]のいずれかに記載の化合物、
[10] 前記[1]記載の一般式(I−1)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグを含有してなる医薬組成物、
[11] S1P拮抗剤である前記[10]記載の医薬組成物、
[12] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤である前記[10]記載の医薬組成物、
[13] S1P介在性疾患が、血管の収縮に起因する疾患、線維症、呼吸器系疾患、動脈硬化症、末梢動脈閉塞症、網膜症、緑内障、加齢黄斑変性、腎炎、糖尿病、脂質異常症、肝炎、肝硬変、肝不全、神経障害、関節リウマチ、創傷、疼痛、蕁麻疹、全身性エリテマトーデス(SLE)、または癌である前記[12]記載の医薬組成物、
[14] 血管の収縮に起因する疾患が、脳血管攣縮性疾患、心血管攣縮性疾患、冠動脈攣縮性疾患、高血圧、肺高血圧、心筋梗塞、狭心症、不整脈、門脈圧亢進症、静脈瘤、または虚血再灌流障害である前記[13]記載の医薬組成物、
[15] 線維症が、肺線維症、肝線維症、腎線維症、心筋線維症、または皮膚線維症である前記[13]記載の医薬組成物、
[16] 呼吸系疾患が、気管支喘息、急性肺障害、敗血症、または慢性閉塞性肺疾患である前記[13]記載の医薬組成物、
[17] 前記[1]記載の一般式(I−1)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグの有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、S1P介在性疾患の予防および/または治療方法、
[18] S1P介在性疾患の予防および/または治療のための前記[1]記載の一般式(I−1)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグ、および
[19] S1P介在性疾患の予防および/または治療剤を製造するための前記[1]記載の一般式(I−1)で示される化合物、その塩、その溶媒和物、そのN−オキシド体、またはそれらのプロドラッグの使用等に関する。
【発明の効果】
【0014】
本発明化合物は、強力なヒトS1P拮抗活性を有するため、S1P介在性疾患、例えば、血管の収縮に起因する疾患、線維症等の治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明化合物の結晶(実施例A)の粉末X線回折スペクトルチャートを表す。
図2】本発明化合物の結晶(実施例A)の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す。
図3】本発明化合物の結晶(実施例B)の粉末X線回折スペクトルチャートを表す。
図4】本発明化合物の結晶(実施例B)の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す。
図5】本発明化合物の結晶(実施例C)の粉末X線回折スペクトルチャートを表す。
図6】本発明化合物の結晶(実施例C)の示差走査熱量測定(DSC)チャートを表す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
【0017】
本発明において、C1〜8アルキル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC1〜8アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2,3−ジメチルブチル、1−メチルヘキシル、1−エチルペンチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、2−メチル−3−ヘキシル、1,2−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,4−ジメチルペンチル、1−エチル−1−メチルブチル、1−メチル−2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルブチル、1−エチル−3−メチルブチル、1,1−ジメチルペンチル、1,1,3−トリメチルブチル、1,1−ジエチルプロピル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、3−エチルペンチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、2−エチルヘキシル、3−エチルヘキシル、1−プロピルペンチル、2−プロピルペンチル、1,5−ジメチルヘキシル、1−エチル−4−メチルペンチル、1−プロピル−3−メチルブチル、1,1−ジメチルヘキシル、1−エチル−1−メチルペンチル、または1,1−ジエチルブチル基が挙げられる。
【0018】
本発明において、C1〜4アルキル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC1〜4アルキル基が含まれ、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル基が挙げられる。
【0019】
本発明において、C1〜4ハロアルキル基とは、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−フルオロプロピル基、2−クロロプロピル基、3−フルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、4,4,4−トリフルオロブチル基、4−ブロモブチル基が挙げられる。
【0020】
本発明において、C2〜8アルケニル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC2〜8アルケニル基が含まれ、例えば、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、ヘプタジエニル、オクテニル、オクタジエニル、2−メチルプロペン−1−イル、2−エチル−1−ブテン−1−イル、2−メチルブテン−2−イル、または2−メチルペンテン−2−イル基が挙げられる。
本発明において、C2〜4アルケニレン基とは、エテニレン、プロペニレン、またはブテニレン基が挙げられる。
【0021】
本発明において、C2〜8アルキニル基とは、直鎖状または分枝鎖状のC2〜8アルキニル基が含まれ、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘキサジイニル、ヘプチニル、ヘプタジイニル、オクチニル、オクタジイニル、または3,3−ジメチル−1−ブチン−1−イル基が挙げられる。
【0022】
本発明において、C1〜4アルコキシ基とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、またはtert−ブトキシ基が挙げられる。
【0023】
本発明において、C3〜7の炭素環とは、C3〜7の単環式炭素環、その一部または全部が飽和されていてもよい炭素環を意味し、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロブタジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、またはベンゼン環が挙げられる。
【0024】
本発明において、C5〜7の炭素環とは、C5〜7の単環式炭素環、その一部または全部が飽和されていてもよい炭素環を意味し、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、またはベンゼン環が挙げられる。
【0025】
本発明において、4〜7員の含窒素飽和ヘテロ環とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む、一部または全部飽和された4〜7員の単環ヘテロ環のうち、必ず1個以上の窒素原子を含むものをいう。例えば、アゼチジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、またはチオモルホリン環が挙げられる。
【0026】
本発明において、5〜7員の環状基とは、C5〜7の炭素環および5〜7員のヘテロ環を意味する。ここで、C5〜7の炭素環は前記と同じ意味を表し、5〜7員のヘテロ環とは、5〜7員の不飽和ヘテロ環および5〜7員の飽和ヘテロ環を含む。5〜7員のヘテロ環としては、例えば、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、パーヒドロアゼピン、ジヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、パーヒドロジアゼピン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロオキセピン、テトラヒドロオキセピン、パーヒドロオキセピン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチエピン、テトラヒドロチエピン、パーヒドロチエピン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロオキサゼピン、テトラヒドロオキサゼピン、パーヒドロオキサゼピン、ジヒドロオキサジアゼピン、テトラヒドロオキサジアゼピン、パーヒドロオキサジアゼピン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、ジヒドロチアゼピン、テトラヒドロチアゼピン、パーヒドロチアゼピン、ジヒドロチアジアゼピン、テトラヒドロチアジアゼピン、パーヒドロチアジアゼピン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサン、ジチオラン、ジチアン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、アゼピン、ジアゼピン、フラン、ピラン、オキセピン、チオフェン、チオピラン、チエピン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、オキサゼピン、オキサジアゼピン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、チアゼピン、またはチアジアゼピン環が挙げられる。
【0027】
本発明において、Rとしては、1〜5個のR21で置換されていてもよいC1〜8アルキル基、またはC1〜4アルキル基、C1〜4ハロアルキル基、C1〜4アルコキシ基、およびハロゲン原子からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3〜7の炭素環が好ましく、分枝鎖状のC1〜8アルキル基、またはハロゲン原子およびトリフルオロメチル基からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいベンゼン、シクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタン環がより好ましい。ここで、分枝鎖状のC1〜8アルキル基としては、イソプロピル、イソブチル、2−エチルブチル、2−メチルペンチル、または3−メチルペンチル基が好ましい。
【0028】
本発明において、Rとしては、水素原子が好ましい。
本発明において、Rとしては、ハロゲン原子、または−L−COORが好ましい。
本発明において、Rとしては、ハロゲン原子、または−L−COORが好ましい。
本発明において、Rとしては、ハロゲン原子、またはC1〜4アルキル基が好ましい。
【0029】
本発明において、ring1としては、ベンゼン、ピリジン、またはシクロヘキサン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
本発明において、ring2としては、ベンゼン、ピリジン、またはシクロヘキサン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
本発明において、R14としては水酸基が好ましい。
【0030】
本発明において、Mが、−C(O)O−、−CHO−、または−C(O)NH−を表すとき、各基が結合する向きは特に限定されないが、各基の右側の結合手がring1と結合することが好ましい。
本発明において、Mが、−C(O)O−、−CHO−、または−C(O)NH−を表すとき、各基が結合する向きは特に限定されないが、各基の右側の結合手がring2と結合することが好ましい。
【0031】
本発明において、Mとしては−C(O)−、−O−、−S−、−C(O)O−、または−CHO−が好ましく、−O−がより好ましい。
本発明において、Mとしては−C(O)−、−O−、−S−、−C(O)O−、または−CHO−が好ましく、−O−がより好ましい。
【0032】
本発明において、一般式(I−1)で示される化合物のうち、一般式(I)で示される化合物が好ましい。
本発明において、好ましい化合物としては、実施例に記載された化合物が好ましく、(1)4−(2−エチルブチル)−N−{3−[4−(エチルカルバモイル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(2)4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸、(3)4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド、(4)2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(5)1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸、(6)2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−アゼチジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(7)4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸、(8)2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸、(9)2−(4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸がより好ましい。
【0033】
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における幾何異性体(E体、Z体、シス体、トランス体)、不斉炭素原子の存在等による光学異性体(R、S体、α、β配置、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、d、l体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性体による異性体をもすべて包含する。
【0034】
また、本発明における光学異性体は、100%純粋なものだけでなく、50%未満のその他の光学異性体が含まれていてもよい。
【0035】
本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
【化8】
は紙面の向こう側(すなわちα配置)に結合していることを表し、
【化9】
は紙面の手前側(すなわちβ配置)に結合していることを表し、
【化10】
はα配置、β配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表す。
【0036】
一般式(I−1)で示される化合物は、公知の方法で相当する塩に変換される。塩は、水溶性のものが好ましい。適当な塩としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩、酸付加物塩(無機酸塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩等)、有機酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩等)等)等が挙げられる。
【0037】
一般式(I−1)で示される化合物およびその塩は、溶媒和物に変換することもできる。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であることが好ましい。適当な溶媒和物としては、例えば、水、アルコール系の溶媒(例えば、エタノール等)との溶媒和物が挙げられる。
【0038】
一般式(I−1)で示される化合物のN−オキシド体とは、一般式(I−1)で示される化合物の窒素原子が、酸化されたものを表す。また、一般式(I−1)で示される化合物のN―オキシド体は、さらに上記のアルカリ(土類)金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、酸付加物塩となっていてもよい。
【0039】
また、一般式(I−1)で示される化合物のプロドラッグは、生体内において酵素や胃酸等による反応により、一般式(I−1)で示される化合物に変換する化合物をいう。一般式(I−1)で示される化合物のプロドラッグとしては、一般式(I−1)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基がアシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明化合物の水酸基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);一般式(I−1)で示される化合物のカルボキシル基がエステル化、アミド化された化合物(例、一般式(I−1)で示される化合物のカルボキシル基がエチルエステル化、イソプロピルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物など);等が挙げられる。これらの化合物は公知の方法によって製造することができる。また、一般式(I−1)で示される化合物のプロドラッグは水和物および非水和物のいずれであってもよい。また、一般式(I−1)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163〜198頁に記載されているような、生理的条件で一般式(I−1)で示される化合物に変化するものであってもよい。さらに、一般式(I−1)で示される化合物は同位元素(例えば、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、35S、18F、36Cl、123I、125I等)等で標識されていてもよい。
【0040】
[本発明化合物の製造方法]
本発明化合物は、公知の方法、例えば、Comprehensive Organic Transformations : A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc, 1999)に記載された方法、または実施例に示す方法等を適宜改良し、組み合わせて用いることで製造することができる。
【0041】
一般式(I)のうち、Rが水素原子である化合物、すなわち、一般式(I−A)
【化11】
(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表す。)で示される化合物は、下記で示される反応工程式1によって製造することができる。
【化12】
(式中、Tは、カルボニル基を有するアミノ基の保護基(例えば、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基、フェノキシカルボニル基、p−ニトロフェノキシカルボニル基等)を表し、X、XおよびXはそれぞれ独立してハロゲン原子を表し、X、XおよびXは同じでも異なっていてもよく、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)
【0042】
反応工程式1中、反応1は、一般式(A)で示される化合物と、一般式(II)で示される化合物を用いて、エーテル化反応に付すことにより行うことができる。このエーテル化反応は公知であり、例えば有機溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、メチル t−ブチル エーテル等)中、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ金属の水素化物(水素化ナトリウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)、リン酸塩(リン酸カリウム等)、もしくは炭酸塩(炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)またはその水溶液あるいはこれらの混合物の存在下、0〜100℃で反応させることにより行なわれる。
【0043】
反応工程式1中、反応2は、一般式(B)で示される化合物と、一般式(III)で示される化合物を用いて、反応1と同様にエーテル化反応に付すことにより行うことができる。
【0044】
反応工程式1中、反応3は、一般式(C)で示される化合物をニトロ基の還元反応に付すことにより行うことができる。このニトロ基の還元反応は公知であり、例えば以下に示す方法によって行なわれる。
【0045】
(1)例えば溶媒[エーテル系(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(アセトニトリル等)、アミド系(ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等]中、水素化触媒(パラジウム−炭素、パラジウム黒、パラジウム、水酸化パラジウム、二酸化白金、白金−炭素、ニッケル、ラネーニッケル、塩化ルテニウム等)の存在下、酸(塩酸、硫酸、次亜塩素酸、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸等)の存在下または非存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下、ギ酸アンモニウム存在下またはヒドラジン存在下、0〜200℃の温度で行なわれる。
【0046】
(2)例えば水に混和する溶媒(エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン等)中、酸(塩酸、臭化水素酸、塩化アンモニウム、酢酸、ギ酸アンモニウム等)の存在下または非存在下、金属試薬(亜鉛、鉄、スズ、塩化スズ、塩化鉄、サマリウム、インジウム、水素化ホウ素ナトリウム−塩化ニッケル等)を用いて、0〜150℃の温度で行なわれる。
【0047】
反応工程式1中、反応4は公知であり、一般式(D)で示される化合物と、一般式(IV)で示される化合物を用いて、例えば、一般式(IV)で示される化合物を塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、一般式(D)で示される化合物と有機溶媒(クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、0〜40℃の温度で反応させることにより行なわれる。または、一般式(IV)で示される化合物を有機溶媒(酢酸エチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等)中、アルカリ水溶液(炭酸水素ナトリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液等)を用いて、一般式(D)と0〜40℃で反応させることにより行なうこともできる。
【0048】
反応工程式1中、反応5は公知であり、一般式(E)で示される化合物と、一般式(V)で示される化合物を用いて、例えば、一般式(E)で示される化合物を塩基(ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等)の存在下、一般式(V)で示される化合物と有機溶媒(N,N−ジメチルアセトアミド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)中、0℃〜還流温度の温度で反応させることにより行なわれる。
【0049】
反応工程式1中、各一般式で示される化合物に保護基が存在する場合、例えば、RまたはRが保護されている場合には、必要に応じて、脱保護反応を行うことができる。この保護基の脱保護反応は公知であり、以下の方法で行うことができる。例えば、(1)アルカリ加水分解による脱保護反応、(2)酸性条件下における脱保護反応、(3)加水素分解による脱保護反応、(4)シリル基の脱保護反応、(5)金属を用いる脱保護反応、(6)金属錯体を用いる脱保護反応等が挙げられる。
【0050】
これらの方法を具体的に説明すると、
(1)アルカリ加水分解による脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、メタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)中、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等)または炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)あるいはその水溶液もしくはこれらの混合物を用いて、0〜40℃で行なわれる。
【0051】
(2)酸条件下での脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、アニソール等)中、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トシル酸等)、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、2,2,2−トリフルオロエタノールの存在下または非存在下、0〜100℃で行なわれる。
【0052】
(3)加水素分解による脱保護反応は、例えば溶媒(例えば、エーテル系(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等)、アルコール系(例えば、メタノール、エタノール等)、ベンゼン系(例えば、ベンゼン、トルエン等)、ケトン系(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、ニトリル系(例えば、アセトニトリル等)、アミド系(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド等)、水、酢酸エチル、酢酸またはそれらの2以上の混合溶媒等)中、触媒(例えば、パラジウム−炭素、パラジウム黒、水酸化パラジウム−炭素、酸化白金、ラネーニッケル等)の存在下、常圧または加圧下の水素雰囲気下またはギ酸アンモニウム存在下、0〜200℃で行なわれる。
【0053】
(4)シリル基の脱保護反応は、例えば水と混和しうる有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等)中、テトラブチルアンモニウムフルオライドを用いて、0〜40℃で行なわれる。また、例えば、有機酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トシル酸等)、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸等)もしくはこれらの混合物(例えば、臭化水素/酢酸等)中、−10〜100℃で行なわれる。
【0054】
(5)金属を用いる脱保護反応は、例えば酸性溶媒(例えば、酢酸、pH4.2〜7.2の緩衝液またはそれらの溶液とテトラヒドロフラン等の有機溶媒との混合液)中、粉末亜鉛の存在下、必要であれば超音波をかけながら、0〜40℃で行なわれる。
【0055】
(6)金属錯体を用いる脱保護反応は、例えば有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、エタノール等)、水またはそれらの混合溶媒中、トラップ試薬(例えば、水素化トリブチルスズ、トリエチルシラン、ジメドン、モルホリン、ジエチルアミン、ピロリジン等)、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、2−エチルヘキサン酸等)および/または有機酸塩(例えば、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等)の存在下、ホスフィン系試薬(例えば、トリフェニルホスフィン等)の存在下または非存在下、金属錯体(例えば、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)、二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化トリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)等)を用いて、0−40℃で行なわれる。
【0056】
また、上記以外にも、例えばT. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載された方法によって、脱保護反応を行なうことができる。
【0057】
水酸基の保護基としては、例えば、メチル基、トリチル基、メトキシメチル(MOM)基、1−エトキシエチル(EE)基、メトキシエトキシメチル(MEM)基、2−テトラヒドロピラニル(THP)基、トリメチルシリル(TMS)基、トリエチルシリル(TES)基、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)基、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)基、アセチル(Ac)基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル(Troc)基等が挙げられる。
【0058】
アミノ基の保護基としては、例えばベンジルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル(Alloc)基、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)基、トリフルオロアセチル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ベンジル(Bn)基、p−メトキシベンジル基、ベンジルオキシメチル(BOM)基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)基等が挙げられる。
【0059】
水酸基、アミノ基の保護基としては、上記した以外にも容易にかつ選択的に脱離できる基であれば特に限定されない。例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に記載されたものが用いられる。
【0060】
本明細書中の各反応において、出発原料として用いた化合物、例えば、一般式(A)、(II)、(III)、(IV)、または(V)は公知であるか、あるいは公知の方法により容易に製造することができる。
【0061】
本明細書中の各反応において、加熱を伴う反応は、当業者にとって明らかなように、水浴、油浴、砂浴またはマイクロウェーブを用いて行なうことができる。
【0062】
本明細書中の各反応において、適宜、高分子ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール等)に担持させた固相担持試薬を用いてもよい。
【0063】
本明細書中の各反応において、反応生成物は通常の精製手段、例えば、常圧下または減圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂あるいはカラムクロマトグラフィーまたは洗浄、再結晶などの方法により精製することができる。精製は反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了後に行なってもよい。
【0064】
[毒性]
本発明化合物の毒性は十分に低いものであり、医薬品として安全に使用することができる。
【0065】
[医薬品への適用]
本発明化合物は、S1P拮抗活性を有するため、S1P介在性疾患の予防および/または治療剤として有用である。S1P介在性疾患としては、血管の収縮に起因する疾患、線維症、呼吸器系疾患、動脈硬化症、末梢動脈閉塞症、網膜症、緑内障、加齢黄斑変性、腎炎、糖尿病、脂質異常症、肝炎、肝硬変、肝不全、神経障害、関節リウマチ、創傷、疼痛、蕁麻疹、全身性エリテマトーデス(SLE)、癌等が挙げられる。
【0066】
本発明において、血管の収縮に起因する疾患としては、脳血管攣縮性疾患、心血管攣縮性疾患、冠動脈攣縮性疾患、高血圧、肺高血圧、心筋梗塞、狭心症、不整脈、門脈圧亢進症、静脈瘤、虚血再灌流障害等が挙げられる。
【0067】
本発明において、線維症としては、肺線維症、肝線維症、腎線維症、心筋線維症、皮膚線維症等が挙げられる。
本発明において、呼吸器系疾患としては、気管支喘息、急性肺障害、敗血症、慢性閉塞性肺疾患等が挙げられる。
【0068】
本発明化合物は、
1)その化合物の予防および/または治療効果の補完および/または増強、
2)その化合物の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または
3)その化合物の副作用の軽減のために他の薬物と組み合わせて、併用薬として投与してもよい。
【0069】
本発明化合物と他の薬物の併用薬は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、本発明化合物を先に投与し、他の薬物を後に投与してもよいし、他の薬物を先に投与し、本発明化合物を後に投与してもよい。それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。
【0070】
上記併用薬により、予防および/または治療効果を奏する疾患は特に限定されず、本発明化合物の予防および/または治療効果を補完および/または増強する疾患であればよい。
【0071】
本発明化合物の血管の収縮に起因する疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、例えば、カルシウム拮抗薬、血栓溶解薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、エンドセリン拮抗薬、抗酸化薬、ラジカルスカベンジャー、PARP阻害薬、アストロサイト機能改善薬、Rhoキナーゼ阻害薬、アンジオテンシンII拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬、ホスホジエステラーゼ(PDE)4阻害薬、プロスタグランジン類(以下、PGまたはPG類と略記することがある。)、アルドステロン拮抗薬、エンドセリン拮抗薬、プロスタサイクリン製剤、硝酸薬、βブロッカー、または血管拡張薬等が挙げられる。
【0072】
本発明化合物の線維症に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、例えば、ステロイド薬、免疫抑制薬、TGF−β阻害薬、PDE5阻害薬等が挙げられる。
【0073】
本発明化合物の呼吸器系疾患に対する予防および/または治療効果の補完および/または増強のための他の薬物としては、例えば、PDE4阻害薬、ステロイド薬、β作動薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、トロンボキサン合成酵素阻害薬、トロンボキサンA2受容体拮抗薬、メディエーター遊離抑制薬、抗ヒスタミン薬、キサンチン誘導体、抗コリン薬、サイトカイン阻害薬、PG類、フォルスコリン製剤、エラスターゼ阻害薬、メタロプロテアーゼ阻害薬、去痰薬または抗生物質等が挙げられる。
【0074】
カルシウム拮抗薬としては、例えばニフェジピン、塩酸ベニジピン、塩酸ジルチアゼム、塩酸ベラパミル、ニソルジピン、ニトレンジピン、塩酸ベプリジル、ベシル酸アムロジピン、塩酸ロメリジン、塩酸エホニジピン等が挙げられる。
【0075】
血栓溶解薬としては、例えばアルテプラーゼ、ウロキナーゼ、チソキナーゼ、ナサルプラーゼ、ナテプラーゼ、組織プラスミノゲンアクチベーター、パミテプラーゼ、モンテプラーゼ等が挙げられる。
【0076】
トロンボキサン合成酵素阻害薬としては、例えば、塩酸オザグレル、イミトロダストナトリウム等が挙げられる。
ラジカルスカベンジャーとしては、例えばラジカット等が挙げられる。
【0077】
PARP阻害薬としては、例えば3−アミノベンズアミド、1,3,7−トリメチルキサンチン、PD−141076、PD−141703等が挙げられる。
アストロサイト機能改善薬としては、例えばONO−2506等が挙げられる。
【0078】
Rhoキナーゼ阻害薬としては、例えば塩酸ファスジル等が挙げられる。
アンジオテンシンII拮抗薬としては、例えばロサルタン、カンデサルタン、バルサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、テルミサルタン等が挙げられる。
【0079】
アンジオテンシン変換酵素阻害薬としては、例えばアラセプリル、塩酸イミダプリル、塩酸キナプリル、塩酸テモカプリル、塩酸デラプリル、塩酸ベナゼプリル、カプトプリル、トランドラプリル、ペリンドプリルエルブミン、マレイン酸エナラプリル、リシノプリル等が挙げられる。
【0080】
利尿薬としては、例えば、マンニトール、フロセミド、アセタゾラミド、ジクロルフェナミド、メタゾラミド、トリクロルメチアジド、メフルシド、スピロノラクトン、アミノフィリン等が挙げられる。
【0081】
PDE4阻害薬としては、例えば、ロリプラム、シロミラスト、Bay19−8004、NIK−616、ロフルミラスト、シパムフィリン、アチゾラム、SCH−351591、YM−976、V−11294A、PD−168787、ONO−6126、D−4396、IC−485等が挙げられる。
【0082】
プロスタグランジン類(PG)としては、例えばPG受容体アゴニストまたはPG受容体アンタゴニスト等が挙げられる。
PG受容体としては、例えばPGE受容体(EP1、EP2、EP3、EP4)、PGD受容体(DP、CRTH2)、PGF受容体(FP)、PGI受容体(IP)またはトロンボキサン受容体(TP)等が挙げられる。
【0083】
アルドステロン拮抗薬としては、例えば、ドロスピレノン、メルチラポン、カンレノ酸カリウム、カンレノン、エプレレノン、ZK−91587等が挙げられる。
プロスタサイクリン製剤としては、例えば、トレブロスチニルナトリウム、エボブロステノールナトリウム、ベラプロストナトリウム等が挙げられる。
【0084】
硝酸薬としては、例えば、亜硝酸アミル、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド等が挙げられる。
【0085】
βブロッカーとしては、例えば、塩酸アルプレノロール、塩酸ブプラノロール、塩酸ブフェトロール、塩酸コクスプレノロール、アテノロール、フマル酸ビソプロロール、塩酸ベタキソロール、塩酸ベバントロール、酒石酸メトプロロール、塩酸アセブトロール、塩酸セリプロロール、ニプラジロール、塩酸チリソロール、ナドロール、塩酸プロプラノロール、塩酸インデノロール、塩酸カルテオロール、ピンドロール、塩酸ブニトロロール、塩酸ランジオロール、塩酸エスモロール、塩酸アロチノロール、カルベジロール、チモロールマレイン酸塩等が挙げられる。
【0086】
血管拡張薬としては、例えば、塩酸ジルチアゼム、塩酸トリメタジジン、ジピリダモール、塩酸エタノフェン、塩酸ジラゼプ、トラピジル、ニコランジル等が挙げられる。
【0087】
ステロイド薬としては、内服薬または注射剤として、例えば、酢酸コルチゾン、ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コハク酸プレドニゾロンナトリウム、ブチル酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、酢酸ハロプレドン、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロン、酢酸トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、デキサメサゾン、酢酸デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、パルミチン酸デキサメタゾン、酢酸パラメサゾン、ベタメタゾン等が挙げられる。吸入剤のステロイド薬としては、例えば、プロピオン酸ベクロメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、フルニソリド、トリアムシノロン、ST−126P、シクレソニド、デキサメタゾンパロミチオネート、モメタゾンフランカルボネート、プラステロンスルホネート、デフラザコート、メチルプレドニゾロンスレプタネート、メチルプレドニゾロンナトリウムスクシネート等が挙げられる。
【0088】
免疫抑制薬としては、例えば、アザチオプリン、ミゾリビン、メトトレキサート、ミコフェノール酸モフェチル、シクロホスファミド、シクロスポリンA、タクロリムス、シロリムス、エベロリムス、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、オルソクローンOKT3、抗ヒトリンパ球グロブリン、デオキシスパーガリン等が挙げられる。
【0089】
PDE5阻害薬としては、例えば、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、ウデナフィル等が挙げられる。
【0090】
β作動薬としては、例えば、臭化水素酸フェノテロール、硫酸サルブタモール、硫酸テルブタリン、フマル酸フォルモテロール、キシナホ酸サルメテロール、硫酸イソプロテレノール、硫酸オルシプレナリン、硫酸クロルプレナリン、エピネフリン、塩酸トリメトキノール、硫酸ヘキソプレナリンメシル、塩酸プロカテロール、塩酸ツロブテロール、ツロブテロール、塩酸ピルブテロール、塩酸クレンブテロール、塩酸マブテロール、塩酸リトドリン、バンブテロール、塩酸ドペキサミン、酒石酸メルアドリン、AR−C68397、レボサルブタモール、R、R−フォルモテロール、KUR−1246、KUL−7211、AR−C89855、S−1319等が挙げられる。
【0091】
ロイコトリエン受容体拮抗薬としては、例えば、プランルカスト水和物、モンテルカスト、ザフィルルカスト、セラトロダスト等が挙げられる。
トロンボキサンA2受容体拮抗薬としては、例えば、セラトロダスト、ラマトロバン、ドミトロバンカルシウム水和物等が挙げられる。
【0092】
メディエーター遊離抑制薬としては、例えば、トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウム、アンレキサノクス、レピリナスト、イブジラスト、ダザノラスト、ペミロラストカリウム等が挙げられる。
【0093】
抗ヒスタミン薬としては、例えば、フマル酸ケトチフェン、メキタジン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、テルフェナジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、アステミゾール、エバスチン、塩酸セチリジン、ベポタスチン、フェキソフェナジン、ロラタジン、デスロラタジン、塩酸オロパタジン、TAK−427、ZCR−2060、NIP−530、モメタゾンフロエート、ミゾラスチン、BP−294、アンドラスト、オーラノフィン、アクリバスチン等が挙げられる。
【0094】
キサンチン誘導体としては、例えば、アミノフィリン、テオフィリン、ドキソフィリン、シパムフィリン、ジプロフィリン等が挙げられる。
抗コリン薬としては、例えば、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化シメトロピウム、テミベリン、臭化チオトロピウム、レバトロペート等が挙げられる。
【0095】
サイトカイン阻害薬としては、例えばトシル酸スプラタスト等が挙げられる。
エラスターゼ阻害薬としては、例えば、ONO−5046、ONO−6818、MR−889、PBI−1101、EPI−HNE−4、R−665等が挙げられる。
【0096】
去痰薬としては、例えば、アンモニアウイキョウ精、炭酸水素ナトリウム、塩酸ブロムヘキシン、カルボシステイン、塩酸アンブロキソール、塩酸アンブロキゾール徐放剤、メチルシステイン塩酸塩、アセチルシステイン、塩酸L−エチルシステイン、チロキサポール等が挙げられる。
【0097】
抗生物質としては、例えば、セフロキシムナトリウム、メロペネム三水和物、硫酸ネチルマイシン、硫酸シソマイシン、セフチブテン、PA−1806、IB−367、トブラマイシン、PA−1420、ドキソルビシン、硫酸アストロマイシン、塩酸セフェタメトピボキシル等が挙げられる。吸入の抗生剤としては、例えば、PA−1806、IB−367、トブラマイシン、PA−1420、ドキソルビシン、硫酸アストロマイシン、塩酸セフェタメトピボキシル等が挙げられる。
【0098】
また、本発明化合物と組み合わせる併用薬としては、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。
【0099】
本発明化合物は、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。経口剤としては、例えば、内服用液剤(例えば、エリキシル剤、シロップ剤、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤、乳剤)、内服用固形剤(例えば、錠剤(舌下錠、口腔内崩壊錠を含む)、丸剤、カプセル剤(ハードカプセル、ソフトカプセル、ゼラチンカプセル、マイクロカプセルを含む)、散剤、顆粒剤、トローチ剤)等が挙げられる。非経口剤としては、例えば、液剤(例えば、注射剤(皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤、点滴剤等)、点眼剤(例えば、水性点眼剤(水性点眼液、水性懸濁点眼液、粘性点眼液、可溶化点眼液等)、非水性点眼剤(非水性点眼液、非水性懸濁点眼液等))等)、外用剤(例えば、軟膏(眼軟膏等))、点耳剤等が挙げられる。これらの製剤は、速放性製剤、徐放性製剤などの放出制御剤であってもよい。これらの製剤は公知の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0100】
経口剤としての内服用液剤は、例えば、有効成分を一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化されることにより製造される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。
【0101】
経口剤としての内服用固形剤は、例えば、有効成分を賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、デンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)等と混合し、常法に従って製剤化される。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。
【0102】
非経口剤としての外用剤は公知の方法または通常使用されている処方により製造される。例えば、軟膏剤は有効成分を基剤に研和、または溶融させて製造される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選ばれる。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選ばれるもの単独または2種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。
【0103】
非経口剤としての注射剤には溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含される。注射剤は、例えば有効成分を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造される。また無菌の固形剤、例えば凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。
【0104】
本発明化合物、または本発明化合物と他の薬剤の併用剤を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人一人当たり、一回につき、1ngから1000mgの範囲で一日一回から数回経口投与されるか、または成人一人当たり、一回につき、0.1ngから10mgの範囲で一日一回から数回非経口投与されるか、または一日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与される。もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【実施例】
【0105】
以下、実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィーによる分離の箇所およびTLCに示されているカッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示し、割合は体積比を表す。
NMRの箇所に示されているカッコ内は測定に使用した溶媒を示す。
【0106】
本明細書中に用いた化合物名は、一般的にIUPACの規則に準じて命名を行なうコンピュータプログラム、Advanced Chemistry Development社のACD/Name(登録商標)を用いるか、または、IUPAC命名法に準じて命名したものである。
【0107】
実施例1:メチル[4−(ベンジルオキシ)フェニル]酢酸
室温において3Lナスフラスコにメチル(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(202g)、および炭酸カリウム(233g)を加え、N、N−ジメチルアセトアミド(DMA)(1L)に溶解した。室温において塩化ベンジル(117mL)を加え撹拌した。その後60℃に加熱し、16時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液をメチル tert−ブチルエーテル(MTBE)(1.3L)で希釈し、水(3L)を加え、有機層を抽出した。得られた有機層を1N水酸化ナトリウム水溶液で3回洗浄し、続いて水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、下記物性値を有する標題化合物(245g)を得た。
TLC:Rf 0.68 (ヘキサン:酢酸エチル=3:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 3.56 (3H), 3.68 (3H), 5.05 (2H), 6.93 (3H), 7.19 (2H), 7.26 - 7.50 (5H)。
【0108】
実施例2:メチル 2−[4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、1Lの四つ口フラスコに、実施例1で製造した化合物(66.5g)を加え、テトラヒドロフラン(THF)(260mL)に溶解した。−10℃に冷却し、ヨウ化メチル(8.1mL)、および1.53Mのカリウム tert−ブトキシド(85mL)のTHF溶液を、反応溶液の内温を−10℃〜−7.5℃を維持して順々に加えた。この操作を8回繰り返した。その後−10℃で10分間撹拌し、酢酸(50.5mL)をゆっくり滴下した。これを2N水酸化ナトリウム水溶液および飽和重曹水で中和し、酢酸エチル、ヘキサンで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を減圧留去した。そこに活性炭(4g)を加え、室温で30分間撹拌したのち、活性炭をろ過し、溶媒を減圧留去することで、下記物性値を有する標題化合物(73.0g)を得た。
TLC:Rf 0.54 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.55 (6H), 3.64 (3H), 5.05 (2H), 6.93 (2H), 7.26 (2H), 7.30 - 7.48 (5H)。
【0109】
実施例3:メチル 2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、2Lナスフラスコに実施例2で製造した化合物(72.0g)のメタノール(420mL)、および酢酸エチル(150mL)の混合溶液を加えた。アルゴン置換した後、20%パラジウム炭素(7.60g)を加えた。脱気し、水素ガスを封入した。室温で4時間、激しく撹拌した。反応系内をアルゴン置換し、セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧留去した後、酢酸エチル(150mL)、ヘキサン(50mL)で希釈した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去し、灰色がかった白色固体(50g)を得た。酢酸エチル(70mL)を加え固体を加熱、溶解し、ヘキサン(700mL)を加え、室温で撹拌した。析出した固体をろ取、ヘキサン/酢酸エチル(10:1)で洗浄、乾燥して、下記物性値を有する標題化合物(41.1g)を得た。
TLC:Rf 0.27 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.55 (6H), 3.65 (3H), 6.77 (2H), 7.19 (2H)。
【0110】
実施例4:メチル 2−[4−(3−フルオロ−5−ニトロフェノキシ)フェニル]−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、室温において、500mLナスフラスコに実施例3で製造した化合物(41.1g)、リン酸カリウム(81.5g)を加えた。反応系内にDMA(128mL)に溶解した1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン(30.6g)を加え撹拌した。その後70℃に加熱し、6.5時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液をMTBE(150mL)で希釈し、氷水(150mL)を加え撹拌した。さらにMTBE、水を加え有機層を抽出した。水層にMTBE、水を加え有機層を抽出した。有機層を集め、1N水酸化ナトリウム水溶液で2回洗浄し、続いて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。下記物性値を有する標題化合物(66.0g)を得た。
TLC:Rf 0.68 (ヘキサン:酢酸エチル=3:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.62 (6H), 3.69 (3H), 6.91 (2H), 6.96 - 7.08 (4H), 7.40 (2H), 7.65 (1H)。
【0111】
実施例5:メチル 2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロフェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、室温において、500mLナスフラスコに実施例4で製造した化合物(64g)、4−フルオロフェノール(40g)、リン酸カリウム(102g)を加え、DMA(130mL)に溶解し撹拌した。その後100℃に加熱し、10時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液をMTBE(200mL)で希釈し、氷水(400mL)を加え撹拌した。さらにMTBE、1N水酸化ナトリウム水溶液、および水で洗浄した。水層をMTBEで2回抽出した。有機層を集め、1N水酸化ナトリウム水溶液で2回洗浄後、続いて水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣にエタノール(104mL)を加え加熱、溶解した。ヘキサン(520mL)をゆっくり加え、室温で撹拌し固体を析出させた。桐山ロート(#5B−φ95)でろ取、ヘキサン/エタノール(10:1)で洗浄し、得られた残渣を50℃で減圧乾燥した。下記物性値を有する標題化合物(54.8g)を得た。
TLC:Rf 0.57 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.60 (6H), 3.68 (3H), 6.91 (1H), 6.91 (1H), 6.98 - 7.14 (4H), 7.36 (1H), 7.39 (1H), 7.40 (1H), 7.46 (1H)。
【0112】
実施例6:メチル 2−{4−[3−アミノ−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、500mLナスフラスコに実施例5で製造した化合物(53.6g)を加え、メタノール(50mL)、および酢酸エチル(175mL)の混合溶液を加えた。溶解するまで加熱し、アルゴン置換した後、5%パラジウム炭素(10.8g)を加えた。脱気し、水素ガスを封入した。室温で3時間激しく撹拌した。反応系内をアルゴン置換し、セライトでろ過、酢酸エチルで洗浄した。得られたろ液を減圧留去し、下記物性値を有する標題化合物(43.9g)を得た。
TLC:Rf 0.13 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.57 (6H), 3.66 (3H), 3.69 (NH, 2H), 5.97 (1H), 6.02 (2H), 6.96 (2H), 6.99 (2H), 7.01 (2H), 7.28 (2H)。
【0113】
実施例7:メチル 2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(2,2,2−トリクロロエトキシ)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、室温において、500mLナスフラスコに実施例6で製造した化合物(43.9g)に、炭酸水素ナトリウム(18.6g)を加え、酢酸エチル(111mL)に溶解した。0℃に冷却し、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート(15.7mL)を内温が10℃を上回らないように15分間かけてゆっくり滴下した。その後、室温下で60分間撹拌し、薄層クロマトグラフィーで2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマートが消失したことを確認した後、反応溶液に水を加え撹拌した。さらにヘキサンを加え固体を析出させた。桐山ロート(#5B−φ95)でろ取、水およびヘキサン/酢酸エチル(3:1)で洗浄し、得られた残渣を50℃で減圧乾燥した。下記物性値を有する標題化合物(58.5g)を得た。
TLC:Rf 0.45 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 1.58 (6H), 3.66 (3H), 4.77 (2H), 6.36 (1H), 6.73 (1H), 6.78 (br, 1H), 6.82 (br, 1H), 6.93 - 7.10 (6H), 7.31 (2H)。
【0114】
実施例8:メチル 2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパノアート
アルゴン雰囲気下、室温において、500mLナスフラスコに実施例7で製造した化合物(26.6g)をDMA(31mL)に溶解し、4−イソブチル−4−ピペリジノール(9.53g)を加え撹拌した。その後90℃に加熱し、2時間撹拌した。さらに、4−イソブチル−4−ピペリジノール(1.45g)、ジイソプロピルエチルアミン(818μL)を加え、2時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液をMTBEで希釈し、氷水を加え有機層を抽出した。得られた水層をMTBEで抽出した。有機層を集め、1N塩酸水溶液で2回、1N水酸化ナトリウム水溶液で3回、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。下記物性値を有する標題化合物(24.8g)を得た。
TLC:Rf 0.46 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 0.97 (6H), 1.05 (1H), 1.41 (2H), 1.50 - 1.70 (10H), 1.75 - 1.90 (1H), 3.20 - 3.35 (2H), 3.66 (3H), 3.70 - 3.80 (2H), 6.25 - 6.35 (2H), 6.71 (1H), 6.81 (1H), 6.90 - 7.05 (6H), 7.29 (2H)。
【0115】
実施例9:2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
【化13】
室温において、1Lナスフラスコに実施例8で製造した化合物(24.8g)をメタノール(150mL)、およびTHF(150mL)の混合溶液に溶解し撹拌した。その後45℃に加熱し、1N水酸化ナトリウム水溶液(107mL)をゆっくり加えた後45℃で一晩撹拌した。2N水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を加えた。1時間撹拌したのち、溶媒を減圧留去し、さらに1.5時間、45℃で撹拌した。2N水酸化ナトリウム水溶液(12mL)を追加し、45分間、55℃で撹拌した。0℃まで冷却し、氷と5N塩酸水溶液を加え反応系内が酸性(pH=2)となるまで加えた。酢酸エチルで希釈し、抽出した。さらに、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=65:35→44:56→30:70)によって精製し、下記物性値を有する標題化合物(20g)を得た。
TLC:Rf 0.53 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.28 - 7.33 (m, 2H), 6.94 - 7.01 (m, 4H), 6.89 - 6.93 (m, 2H), 6.80 (t, 1H), 6.61 (t, 1H), 6.25 (t, 1H), 3.60 - 3.73 (m, 2H), 3.12 - 3.25 (m, 2H), 1.71 - 1.85 (m, 1H), 1.46 - 1.59 (m, 10H), 1.34 (d, 2H), 0.92 (d, 6H)。
【0116】
実施例9(1)〜9(64)
1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン、実施例3で製造した化合物またはその代わりに相当するフェノール誘導体、4−フルオロフェノールまたはその代わりに相当するフェノール誘導体、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート、および4−イソブチル−4−ピペリジノールまたはその代わりに相当するピペリジン誘導体を用いて、実施例4→実施例5→実施例6→実施例7→実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0117】
実施例9(1):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸
【化14】
TLC:Rf 0.28 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.01 (d, 2H) 7.18 - 6.99 (m, 6H) 6.94 - 6.87 (m, 2H) 6.29 (t, 1H) 3.90 - 3.75 (m, 2H) 3.28 - 3.15 (m, 2H) 1.63 - 1.47 (m, 4H) 1.45 - 1.26 (m, 7H) 0.87 (t, 6H)。
【0118】
実施例9(2):4−[3−({[4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.38 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.63 (s, 1H), 7.95 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.41 (d, 2H), 7.24 (t, 2H), 7.15 - 7.07 (m, 5H), 7.02 (dd, 1H), 6.31 (dd, 1H), 5.18 (s, 1H), 3.98 - 3.94 (m, 2H), 3.17 - 3.10 (m, 2H), 1.83 - 1.76 (m, 2H), 1.57 - 1.53 (m, 2H)。
【0119】
実施例9(3):4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
【化15】
TLC:Rf 0.38 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.63 (s, 1H), 7.95 (d, 2H), 7.48 (dd, 2H), 7.24 (t, 2H), 7.15 - 7.07 (m, 7H), 7.02 (dd, 1H), 6.31 (dd, 1H), 5.13 (s, 1H), 3.98 - 3.93 (m, 2H), 3.18 - 3.10 (m, 2H), 1.84 - 1.77 (m, 2H), 1.59 - 1.54 (m, 2H)。
【0120】
実施例9(4):4−[3−(4−クロロフェノキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.33 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.48 (s, 1H), 8.02 (d, 2H), 7.36 (d, 2H), 7.00 - 7.12 (m, 4H), 6.95 (t, 2H), 6.34 (t, 1H), 3.83 (d, 2H), 3.14 - 3.29 (m, 2H), 1.28 - 1.68 (m, 11H), 0.87 (t, 6H)。
【0121】
実施例9(5):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.33 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.43 (s, 1H), 7.97 - 8.04 (m, 2H), 7.04 (d, 2H), 6.90 - 7.02 (m, 4H), 6.86 - 6.89 (m, 1H), 6.85 (t, 1H), 6.15 - 6.29 (m, 1H), 3.78 - 3.85 (m, 5H), 3.13 - 3.28 (m, 2H), 1.49 - 1.71 (m, 4H), 1.23 - 1.44 (m, 7H), 0.87 (t, 6H)。
【0122】
実施例9(6):4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.37 (ジクロロメタン:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.03 (d, 2H), 7.06 - 7.18 (m, 1H), 7.03 (d, 2H), 6.84 - 6.93 (m, 3H), 6.73 - 6.81 (m, 1H), 6.53 (br. s., 1H), 6.37 - 6.41 (m, 1H), 3.73 - 3.83 (m, 2H), 3.22 - 3.34 (m, 2H), 1.55 - 1.65 (m, 5H), 1.28 - 1.42 (m, 7H), 0.79 - 0.90 (m, 6H)。
【0123】
実施例9(7):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−メチルフェノキシ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.24 (ジクロロメタン:メタノール=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.02 (d, 2H), 7.14 (d, 2H), 7.02 (d, 2H), 6.97 - 6.91 (m, 3H), 6.72 (t, 1H), 6.42 - 6.31 (m, 2H), 3.84 - 3.73 (m, 2H), 3.37 - 3.14 (m, 2H), 2.33 (s, 3H), 1.75 - 1.50 (m, 5H), 1.44 - 1.28 (m, 8H), 0.85 (t, 6H)。
【0124】
実施例9(8):4−{3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−[4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]フェノキシ}安息香酸
TLC:Rf 0.26 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.09 - 7.97 (m, 2H), 7.58 (d, 2H), 7.09 (d, 2H), 7.07 - 7.01 (m, 2H), 6.97 (t, 1H), 6.92 (t, 1H), 6.48 (s, 1H), 6.45 (t, 1H), 3.85 - 3.73 (m, 2H), 3.39 - 3.17 (m, 2H), 1.65 - 1.51 (m, 4H), 1.45 - 1.26 (m, 9H), 0.84 (t, 6H)。
【0125】
実施例9(9):2−クロロ−4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.33 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.60 (d, 1H), 7.08 - 6.80 (m, 8H), 6.25 (t, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.22 (m, 2H), 1.66 - 1.30 (m, 11H), 0.86 (t, 6H)。
【0126】
実施例9(10):4−[3−(シクロヘキシルオキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.38 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.97 - 8.05 (m, 2H), 6.97 - 7.05 (m, 2H), 6.87 (t, 1H), 6.66 (t, 1H), 6.38 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.18 - 4.25 (m, 1H), 3.79 (d, 2H), 3.23 - 3.35 (m, 2H), 1.84 - 2.00 (m, 2H), 1.69 - 1.84 (m, 2H), 1.46 - 1.65 (m, 6H), 1.22 - 1.45 (m, 11H), 0.85 (t, 6H)。
【0127】
実施例9(11):4−[3−(2−クロロフェノキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.25 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.07 - 7.95 (m, 2H), 7.44 (dd, 1H), 7.30 - 7.20 (m, 1H), 7.15 - 7.05 (m, 2H), 7.05 - 6.99 (m, 2H), 6.96 (t, 1H), 6.75 (t, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.34 (t, 1H), 3.85 - 3.72 (m, 2H), 3.38 - 3.14 (m, 2H), 1.65 - 1.57 (m, 4H), 1.45 - 1.24 (m, 8H), 0.84 (t, 6H)。
【0128】
実施例9(12):4−[3−(3−クロロフェノキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.24 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.11 - 7.96 (m, 2H), 7.31 - 7.20 (m, 1H), 7.11 - 7.02 (m, 4H), 6.99 (t, 1H), 6.96 - 6.89 (m, 1H), 6.83 (t, 1H), 6.43 (s, 1H), 6.41 (t, 1H), 3.86 - 3.74 (m, 2H), 3.39 - 3.14 (m, 2H), 1.75 - 1.50 (m, 6H), 1.44 - 1.25 (m, 7H), 0.85 (t, 6H)。
【0129】
実施例9(13):{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.36 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.24 (d, 2H), 7.03 - 6.96 (m, 6H), 6.81 (dd, 1H), 6.65 (dd, 1H), 6.40 (brs, 1H), 6.31 (dd, 1H), 3.76 - 3.72 (m, 2H), 3.62 (s, 2H), 3.28 - 3.20 (m, 2H), 1.60 - 1.58 (m, 4H), 1.39 - 1.33 (m, 8H), 0.84 (t, 6H)。
【0130】
実施例9(14):4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.29 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.01 (d, 2H), 7.19 - 7.06 (m, 1H), 7.06 - 6.69 (m, 6H), 6.51 (br. s., 1H), 6.33 (t, 1H), 3.85 - 3.65 (m, 2H), 3.35 - 3.11 (m, 2H), 1.67 - 1.50 (m, 4H), 1.43 - 1.18 (m, 8H), 0.84 (t, 6 H)。
【0131】
実施例9(15):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−2−ヒドロキシ安息香酸
TLC:Rf 0.16 (ジクロロメタン:メタノール:エタノール=100:10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.48 - 7.62 (m, 1H), 6.91 - 7.10 (m, 5H), 6.77 - 6.87 (m, 1H), 6.67 (t, 1H), 6.57 (br. s., 1H), 6.25 (br. s., 1H), 3.55 - 3.83 (m, 2H), 3.03 - 3.30 (m, 2H), 1.41 - 1.57 (m, 4H), 1.21 - 1.40 (m, 7H), 0.81 (t, 6H)。
【0132】
実施例9(16):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−3−フルオロ安息香酸
TLC:Rf 0.48 (ジクロロメタン:メタノール=8:2);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.46 (s, 1H), 7.77 - 7.86 (m, 2H), 7.00 - 7.20 (m, 5H), 6.83 - 6.91 (m, 2H), 6.25 - 6.30 (m, 1H), 3.82 (d, 2H), 3.14 - 3.28 (m, 2H), 1.20 - 1.67 (m, 11H), 0.86 (t, 6H)。
【0133】
実施例9(17):{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−2−フルオロフェニル}酢酸
TLC:Rf 0.19 (クロロホルム:メタノール=19:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 6.54 - 7.20 (m, 10H), 6.30 (s, 1H), 3.71 (br. s., 2H), 3.56 (br. s., 2H), 3.19 (br. s., 2H), 1.13 - 1.47 (m, 13H), 0.64 - 0.93 (m, 6H)。
【0134】
実施例9(18):4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.22 (ジクロロメタン:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.95 - 8.05 (m, 2H), 6.99 - 7.16 (m, 6H), 6.89 - 6.90 (m, 2H), 6.27 (dd, 1H), 3.77 - 3.82 (m, 2H), 3.18 - 3.28 (m, 2H), 1.76 - 1.93 (m, 1H), 1.46 - 1.65 (m, 4H), 1.38 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0135】
実施例9(19):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロベンゾイル)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.25 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.88 - 7.96 (m, 2H), 7.71 - 7.80 (m, 2H), 7.40 - 7.47 (m, 2H), 7.02 - 7.11 (m, 2H), 6.90 - 6.97 (m, 3H), 3.69 - 3.73 (m, 2H), 3.11 - 3.20 (m, 2H), 1.45 - 1.54 (m, 4H), 1.19 - 1.33 (m, 7H), 0.75 (t, 6H)。
【0136】
実施例9(20):2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.39 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.33 (d, 2H), 6.92 - 7.05 (m, 6H), 6.77 - 6.78 (m, 1H), 6.65 - 6.68 (m, 1H), 6.44 (s, 1H), 6.24 - 6.32 (m, 1H), 3.70 - 3.77 (m, 2H), 3.14 - 3.31 (m, 2H), 1.52 - 1.65 (m, 10H), 1.29 - 1.42 (m, 7H), 0.84 (t, 6H)。
【0137】
実施例9(21):2−クロロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.30 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CDCl3+CD3OD): δ 7.69 (d, 1H), 7.20 - 6.84 (m, 9H), 6.26 (t, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 1.87 (m, 1H), 1.66 - 1.48 (m, 4H), 1.37 (d, 2H), 0.95 (d, 6H)。
【0138】
実施例9(22):4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−2−メチル安息香酸
TLC:Rf 0.33 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.81 (d, 1H), 6.96 - 7.05 (m, 4H), 6.67 - 6.82 (m, 4H), 6.29 (t, 1H), 3.66 - 3.76 (m, 2H), 3.14 - 3.25 (m, 2H), 2.46 (s, 3H), 1.49 - 1.62 (m, 4H), 1.23 - 1.39 (m, 7H), 0.82 (t, 6H)。
【0139】
実施例9(23):4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]−2−メチル安息香酸
TLC:Rf 0.70 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CDCl3+CD3OD):δ 7.81 (d, 1H), 7.18 - 6.78 (m, 8H), 6.24 (t, 1H), 3.80 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 1.84 (m, 1H), 1.68 - 1.48 (m, 4H), 1.40 (d, 2H), 0.95 (d, 6H)。
【0140】
実施例9(24):3−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.20 (ジクロロメタン:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.68 - 7.77 (m, 2H), 6.98 - 7.12 (m, 5H), 6.90 (dd, 1H), 6.73 (dd, 1H), 6.21 (dd, 1H), 3.76 - 3.80 (m, 2H), 3.15 - 3.28 (m, 2H), 1.83 - 1.93 (m, 1H), 1.43 - 1.69 (m, 4H), 1.37 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0141】
実施例9(25):4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]−2−メトキシ安息香酸
TLC:Rf 0.47 (ジクロロメタン:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.87 (d, 1H), 7.03 - 7.13 (m, 4H), 6.88 - 6.94 (m, 2H), 6.76 (d, 1H), 6.58 (dd, 1H), 6.30 (dd, 1H), 3.85 (s, 1H), 3.76 - 3.86 (m, 2H), 3.19 - 3.28 (m, 2H), 1.81 - 1.90 (m, 1H), 1.48 - 1.64 (m, 4H), 1.38 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0142】
実施例9(26):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}プロパン酸
TLC:Rf 0.31 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.24 (d, 2H), 6.96 - 7.05 (m, 4H), 6.92 (d, 2H), 6.82 (t, 1H), 6.60 - 6.66 (m, 1H), 6.27 (t, 1H), 3.54 - 3.75 (m, 3H), 3.11 - 3.26 (m, 2H), 1.70 - 1.88 (m, 1H), 1.48 - 1.60 (m, 4H), 1.44 (d, 3H), 1.36 (d, 2H), 0.94 (d, 6H)。
【0143】
実施例9(27):{2−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.17 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.10 (t, 1H), 6.93 - 7.02 (m, 4H), 6.87 (s, 1H), 6.59 - 6.73 (m, 3H), 6.27 (s, 1H), 3.61 - 3.75 (m, 2H), 3.47 (br. s., 2H), 3.08 - 3.26 (m, 2H), 1.77 (dquin, 1H), 1.38 - 1.59 (m, 4H), 1.32 (d, 2H), 0.91 (d, 6H)。
【0144】
実施例9(28):{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.17 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.38 (s, 1H), 7.27 (d, 2H), 7.01 - 7.12 (m, 4H), 6.94 - 7.00 (m, 2H), 6.81 (dq, 2H), 6.21 (t, 1H), 3.75 - 3.84 (m, 2H), 3.59 (s, 2H), 3.16 - 3.29 (m, 2H), 1.77 - 1.93 (m, 1H), 1.45 - 1.64 (m, 4H), 1.38 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0145】
実施例9(29):2−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.34 (クロロホルム:メタノール=4:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.91 (t, 1H), 7.53 - 7.47 (m, 2H), 7.16 - 6.95 (m, 8H), 6.88 - 6.76 (m, 2H), 6.33 (t, 1H), 4.08 - 3.97 (m, 2H), 3.40 - 3.30 (m, 2H), 2.07 - 1.94 (m, 2H), 1.77 - 1.67 (m, 2H)。
【0146】
実施例9(30):{2−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.41 (クロロホルム:メタノール=4:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.53 - 7.46 (m, 2H), 7.28 (t, 1H), 7.15 - 7.00 (m, 6H), 6.91 - 6.87 (m, 2H), 6.83 - 6.76 (m, 2H), 6.28 (t, 1H), 4.06 - 3.97 (m, 2H), 3.63 (s, 2H), 3.38 - 3.30 (m, 2H), 2.06 - 1.93 (m, 2H), 1.77 - 1.68 (m, 2H)。
【0147】
実施例9(31):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}プロパン酸
TLC:Rf 0.32 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.41 - 7.56 (m, 2H), 7.24 - 7.36 (m, 2H), 6.91 - 7.15 (m, 8H), 6.85 (t, 1H), 6.80 (t, 1H), 6.21 (t, 1H), 4.00 (d, 2H), 3.69 (q, 1H), 3.19 - 3.41 (m, 2H), 1.98 (td, 2H), 1.71 (d, 2H), 1.44 (d, 3H)。
【0148】
実施例9(32):4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.63 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.97 (d, 2H), 7.18 - 7.06 (m, 1H), 7.02 - 6.75 (m, 6H), 6.28 (m, 1H), 3.73 (m, 2H), 3.30 - 3.19 (m, 2H), 1.89 - 1.75 (m, 1H), 1.65 - 1.43 (m, 4H), 1.38 (d, 2H) 1.29 - 1.23 (m, 1H), 0.95 (d, 6H)。
【0149】
実施例9(33):{4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.63 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.22 (d, 2H), 7.10 (td, 1H), 7.00 - 6.79 (m, 5H), 6.60 (t, 1H), 6.27 (t, 1H), 3.70 (m, 2H), 3.52 (s, 2H), 3.28 - 3.13 (m, 2H), 1.90 - 1.73 (m, 1H), 1.64 - 1.47 (m, 4H), 1.37 (d, 2H), 0.95 (d, 6H)。
【0150】
実施例9(34):2−クロロ−4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.68 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.70 (d, 2H), 7.13 (m, 1H), 7.03 - 6.81 (m, 5H), 6.72 (t, 1H), 6.27 (t, 1H), 3.74 (m, 2H), 3.31 - 3.12 (m, 2H), 1.92 - 1.72 (m, 1H), 1.48 - 1.65 (m, 4H), 1.33 - 1.42 (m, 2H), 1.21 - 1.30 (m, 1H), 0.86 - 1.01 (d, 6H)。
【0151】
実施例9(35):{4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]−2−フルオロフェニル}酢酸
TLC:Rf 0.56 (ジクロロメタン:メタノール=8:2);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.16 - 7.33 (m, 2H), 7.11 (ddd, 1H), 6.92 - 7.03 (m, 1H), 6.85 (s, 2H), 6.72 - 6.82 (m, 2H), 6.24 (t, 1H), 3.80 (dt, 2H), 3.62 (s, 2H), 3.16 - 3.29 (m, 2H), 1.77 - 1.95 (m, 1H), 1.43 - 1.67 (m, 4H), 1.38 (d, 2H) 0.97 (d, 6H)。
【0152】
実施例9(36):2−{4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}プロパン酸
TLC:Rf 0.72 (ジクロロメタン:メタノール=8:2);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.31 (d, 2H), 7.19 (td, 1H), 7.06 - 7.15 (m, 1H), 6.91 - 7.02 (m, 3H), 6.81 (t, 1H), 6.78 (t, 1H), 6.18 (t, 1H), 3.74 - 3.84 (m, 2H), 3.69 (q, 1H), 3.16 - 3.29 (m, 2H), 1.75 - 1.94 (m, 1H), 1.48 - 1.64 (m, 4H), 1.45 (d, 3H), 1.38 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0153】
実施例9(37):4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.58 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.98 (d, 1H), 7.18 - 6.98 (m, 6H), 6.88 (d, 2H), 6.25 (m, 1H), 3.90 (m, 2H), 3.11 (m, 2H), 1.66 - 1.40 (m, 7H), 1.22 - 1.10 (m, 2H), 0.86 (t, 6H)。
【0154】
実施例9(38):(2E)−3−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}アクリル酸
TLC:Rf 0.31 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.49 (dd, 1H), 7.37 - 7.45 (m, 2H), 6.89 - 7.01 (m, 6H), 6.75 - 6.81 (m, 2H), 6.21 - 6.33 (m, 2H), 3.61 - 3.73 (m, 2H), 3.09 - 3.23 (m, 2H), 1.68 - 1.82 (m, 1H), 1.41 - 1.59 (m, 4H), 1.31 (dd, 2H), 0.88 (dd, 6H)。
【0155】
実施例9(39):4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.68 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.99 (d, 2H), 7.50 - 7.35 (m, 2H), 7.19 - 6.80 (m, 9H), 6.30 (t, 1H), 3.94 (m, 2H), 3.39 - 3.24 (m, 2H), 1.98 (m, 2H), 1.75 (d, 2H)。
【0156】
実施例9(40):3−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}プロパン酸
TLC:Rf 0.40 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.13 (d, 2H), 6.95 - 7.05 (m, 4H), 6.90 (d, 2H), 6.72 - 6.77 (m, 1H), 6.62 - 6.67 (m, 1H), 6.24 - 6.29 (m, 1H), 3.62 - 3.74 (m, 2H), 3.15 - 3.25 (m, 2H), 2.80 - 2.93 (m, 2H), 2.48 - 2.59 (m, 2H), 1.80 (dquin, 1H), 1.43 - 1.62 (m, 4H), 1.35 (d, 2H), 0.93 (d, 6H)。
【0157】
実施例9(41):{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}酢酸
TLC:Rf 0.58 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.22 (d, 2H), 7.06 - 6.90 (m, 6H), 6.83 (t, 1H), 6.63 (t, 1H), 6.30 (t, 1H), 3.79 (m, 2H), 3.56 (s, 2H), 3.26 - 3.01 (m, 2H), 1.67 - 1.41 (m, 6H), 1.34 - 1.08 (m, 3H), 1.06 - 0.84 (m, 7H)。
【0158】
実施例9(42):2−クロロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.51 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.80 (m, 1H), 7.07 - 6.95 (m, 5H),6.93 - 6.72 (m, 3H), 6.30 (t, 1H) 3.82 (m, 2H) 3.28 - 3.03 (m, 2H), 1.73 - 1.45 (m, 6H), 1.34 - 1.11 (m, 3H), 1.06 - 0.83 (m, 7H)。
【0159】
実施例9(43):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}−2−エチルプロパン酸
TLC:Rf 0.56 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.39 - 7.29 (m, 2H), 7.07 - 6.92 (m, 6H), 6.81 (t, 1H), 6.65 (t, 1H), 6.29 (t, 1H), 3.79 (m, 2H), 3.27 - 3.08 (m, 2H), 1.66 - 1.42 (m, 12H), 1.33 - 1.10 (m, 3H), 1.05 - 0.87 (m, 7H)。
【0160】
実施例9(44):4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.76 (ジクロロメタン:メタノール=3:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.49 (s, 1H), 8.07 - 7.97 (m, 2H), 7.32 - 7.23 (m, 1H), 7.11 - 6.92 (m, 5H), 6.90 - 6.80 (m, 1H), 6.35 (t, 1H), 3.95 - 3.80 (m, 2H), 3.27 - 3.07 (m, 2H), 1.70 - 1.44 (m, 6H), 1.28 - 1.08 (m, 2H), 1.06 - 0.91 (m, 7H)。
【0161】
実施例9(45):2−クロロ−4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]安息香酸
TLC:Rf 0.51 (ジクロロメタン:メタノール=3:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.52 (s, 1H), 7.92 (d, 1H), 7.31 - 7.19 (m, 1H), 7.10 (d, 1H), 7.07 - 6.95 (m, 4H), 6.92 - 6.81 (m, 1H), 6.38 (t, 1H), 4.00 - 3.80 (m, 2H), 3.26 - 3.08 (m, 2H), 1.73 - 1.46 (m, 6H), 1.29 - 1.06 (m, 2H), 1.05 - 0.90 (m, 7H)。
【0162】
実施例9(46):2−{4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.32 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.43 - 7.35 (m, 2H), 7.31 - 7.16 (m, 1H), 7.04 - 6.91 (m, 3H), 6.90 - 6.86 (m, 1H), 6.86 - 6.78 (m, 2H), 6.25 (t, 1H), 3.90 - 3.70 (m, 2H), 3.28 - 3.14 (m, 2H), 1.95 - 1.75 (m, 1H) 1.66 - 1.45 (m, 10H), 1.39 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0163】
実施例9(47):4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]−3−フルオロ安息香酸
TLC:Rf 0.52 (ジクロロメタン:メタノール=3:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.47 (s, 1H), 7.88 - 7.78 (m, 2H), 7.34 - 7.09 (m, 2H), 7.05 - 6.94 (m, 1H), 6.94 - 6.89 (m, 2H), 6.89 - 6.79 (m, 1H), 6.33 (t, 1H), 3.86 - 3.69 (m, 2H), 3.28 - 3.16 (m, 2H), 1.93 - 1.72 (m, 1H), 1.67 - 1.43 (m, 4H), 1.38 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0164】
実施例9(48):{4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]−2−フルオロフェニル}酢酸
TLC:Rf 0.72 (ジクロロメタン:メタノール=3:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.45 (s, 1H), 7.34 - 7.15 (m, 2H), 7.05 - 6.94 (m, 1H), 6.93 - 6.87 (m, 2H), 6.86 - 6.73 (m, 3H), 6.30 (t, 1H), 3.88 - 3.72 (m, 2H), 3.62 (d, 2H), 3.27 - 3.17 (m, 2H), 1.92 - 1.75 (m, 1H), 1.67 - 1.44 (m, 4H), 1.38 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0165】
実施例9(49):2−{4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}プロパン酸
TLC:Rf 0.29 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.42 (s, 1H), 7.36 - 7.29 (m, 2H), 7.29 - 7.17 (m, 1H), 7.05 - 6.90 (m, 3H), 6.89 - 6.78 (m, 3H), 6.25 (t, 1H), 3.87 - 3.76 (m, 2H) 3.71 (q, 1H), 3.28 - 3.14 (m, 2H), 1.96 - 1.76 (m, 1H), 1.66 - 1.50 (m, 4H), 1.45 (d, 3H), 1.39 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0166】
実施例9(50):{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ}酢酸
TLC:Rf 0.29 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.01 - 6.89 (m, 4H), 6.85 - 6.66 (m, 5H), 6.58 (m, 1H), 6.18 (m, 1H), 4.37 - 4.20 (m, 2H), 3.69 (m, 2H), 3.14 (m, 2H), 1.59 - 1.21 (m, 11H), 0.72 - 0.87 (m, 6H)。
【0167】
実施例9(51):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−メチルブチル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.28 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.33 - 7.39 (m, 2H), 6.96 - 7.06 (m, 6H), 6.78 - 6.81 (m, 1H), 6.69 (t, 1H), 6.38 (s, 1H), 6.30 - 6.32 (m, 1H), 3.71 - 3.77 (m, 2H), 3.20 - 3.31 (m, 2H), 1.53 - 1.64 (m, 8H), 1.43 - 1.53 (m, 4H), 1.19 - 1.31 (m, 4H), 0.90 (d, 6H)。
【0168】
実施例9(52):2−(4−{3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)オキシ]−5−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.45 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.29 (d, 2H), 6.97 - 6.84 (m, 3H), 6.63 (m, 1H), 6.41 (m, 1H), 6.27 (m, 1H), 4.43 (m, 1H), 3.80 - 3.63 (m, 2H), 3.32 - 3.13 (m, 2H), 2.10 - 1.71 (m, 7H), 1.21 - 1.53 (m, 18H), 0.90 - 0.75 (t, 6H)。
【0169】
実施例9(53):2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.40 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.33 (d, 2H), 7.16 - 7.03 (m, 3 H), 6.96 (d, 2H), 6.79 - 6.64 (m, 2H), 6.42 (m, 1H), 6.35 - 6.23 (m, 1H), 3.70 (m, 2H), 3.32 - 3.10 (m, 2H), 1.62 - 1.52 (m, 8H), 1.46 - 1.20 (m, 4H), 0.93 - 0.69 (t, 6H)。
【0170】
実施例9(54):2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(2−メチルフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−エチルプロパン酸
TLC:Rf 0.45 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.31 - 7.17 (m, 2H), 7.15 - 6.98 (m, 2H), 6.95 - 6.81 (m, 4H), 6.62 (m, 1H), 6.58 (m, 1H), 6.24 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 3.10 (m, 2H), 2.19 (s, 3H), 1.47 (m, 4H), 1.36 - 1.18 (m, 8H), 0.88 - 0.73 (t, 6H)。
【0171】
実施例9(55):2−{4−[3−{[(4−シクロペンチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.49 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.32 (m, 2H), 7.08 - 6.90 (m, 6H), 6.76 (m, 1H), 6.66 (m, 1H), 6.48 (m, 1H), 6.29 (m, 1H), 3.74 (m, 2H), 3.18 (m, 2H), 2.11 (m, 4H), 1.78 (m, 1H), 1.74 - 1.50 (m, 6H), 1.57 (s, 6H), 1.33 (m, 2H)。
【0172】
実施例9(56):2−{4−[3−{[(4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.33 (クロロホルム:メタノール=19:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 1.00 - 1.30 (m, 6H), 1.49 - 1.71 (m, 11H), 1.76 - 1.86 (m, 4H), 3.10 - 3.22 (m, 2H), 3.84 - 3.96 (m, 2H), 6.19 (t, 1H), 6.78 - 6.84 (m, 2H), 6.95 - 7.12 (m, 6H), 7.35 - 7.41 (m, 2H), 8.36 (brs, 1H)。
【0173】
実施例9(57):2−{3−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェノキシ}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.35 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.21 (t, 1H), 7.04 (d, 4H), 6.82 (t, 1H), 6.71 (d, 1H), 6.69 (d, 1H), 6.50 (t, 1H), 6.46 (t, 1H), 6.33- 6.29 (m, 2H), 3.74 (s, 2H), 3.36 - 3.21 (m, 2H), 2.09 (s, 1H), 1.82 (dt, 1H), 1.63 - 1.55 (m, 10H), 1.40 (d, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0174】
実施例9(58):2−{3−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.41 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.34 - 7.28 (m, 1H), 7.18 - 7.10 (m, 2H), 7.05 - 6.99 (m, 4H), 6.92 (dd, 1H), 6.68 - 6.65 (m, 1H), 6.60 (t, 1H), 6.40 (s, 1H), 6.35 (t, 1H), 3.77 - 3.66 (m, 2H), 3.30 - 3.17 (m, 2H), 1.83 (dt, 1H), 1.62 - 1.55 (m, 10H), 1.40 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0175】
実施例9(59):2−[4−(3−[(4,4−ジフルオロシクロヘキシル)オキシ]−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ)フェニル]−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.38 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.41 - 7.33 (m, 2H), 7.01 - 6.91 (m, 2H), 6.91 - 6.84 (m, 1H), 6.63 (t, 1H), 6.25 (t, 1H), 4.54 - 4.40 (m, 1H), 3.90 - 3.73 (m, 2H), 3.28 - 3.16 (m, 2H), 2.19 - 1.75 (m, 9H), 1.55 (s, 6H), 1.68 - 1.45 (m, 4H), 1.40 (d, 2H), 0.98 (d, 6H)。
【0176】
実施例9(60):2−{3−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.40 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.29 - 7.22 (m, 1H), 7.22 - 7.16 (m, 1H), 7.14 - 6.98 (m, 5H), 6.85 - 6.81 (m, 1 H), 6.75 (t, 1H), 6.17 (t, 1H), 3.86 - 3.71 (m, 2H), 3.29 - 3.15 (m, 2H), 1.95 - 1.73 (m, 1H), 1.55 (s, 6H), 1.64 - 1.45 (m, 4H), 1.39 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0177】
実施例9(61):1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェノキシ}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.31 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.06 - 6.86 (m, 8H), 6.69 (t, 1H), 6.58 (s, 1H), 6.53 (t, 1H), 6.28 (t, 1H), 3.70 (dt, 2H), 3.26 - 3.13 (m, 2H), 1.90 - 1.75 (m, 1H), 1.69 - 1.62 (m, 2H), 1.61 - 1.53 (m, 4H), 1.42 - 1.33 (m, 4H), 0.97 (d, 6H)。
【0178】
実施例9(62):N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[(6−イソプロピル−3−ピリジニル)オキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.53 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.32 (d, 1H), 7.31 - 7.27 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.07 - 6.98 (m, 4H), 6.80 - 6.75 (m, 2H), 6.34 (s, 1H), 6.29 (t, 1H), 3.81 - 3.70 (m, 2H), 3.34 - 3.23 (m, 2H), 3.12 - 2.96 (m, 1H), 1.85 (dt, 1H), 1.64 - 1.59 (m, 4H), 1.42 (d, 2H), 1.30 (d, 6H), 1.07 (s, 1H), 0.98 (d, 6H)。
【0179】
実施例9(63):2−{4−[3−{[(4−シクロペンチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.13 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.37 (s, 1H), 6.99 - 6.89 (m, 4H), 6.83 (s, 4H),6.77 - 6.71 (m, 1H), 6.62 - 6.56 (m, 1H), 6.19 - 6.12 (m, 1H), 3.77 - 3.66 (m, 2H), 3.18 - 3.02 (m, 2H), 1.83 - 1.68 (m, 1H), 1.62 - 1.38 (m, 16H), 1.35 - 1.23 (m, 2H)。
【0180】
実施例9(64):2−{4−[3−{[(4−シクロペンチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−2−フルオロフェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.47 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.30 - 7.21 (m, 1H), 7.08 - 6.97 (m, 4H), 6.84 (t, 1H), 6.81 - 6.65 (m, 3H), 6.50 (s, 1H), 6.34 - 6.31 (m, 1H), 3.85 - 3.74 (m, 2H), 3.30 - 3.17 (m, 2H), 1.93 - 1.79 (m, 1H), 1.73 - 1.49 (m, 16H), 1.42 - 1.31 (m, 2H)。
【0181】
実施例10:1−フルオロ−3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロベンゼン
アルゴン雰囲気下、室温において、500mLナスフラスコに4−フルオロフェノール(18.5g)、1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン(25.0g)をDMA(300mL)に溶解した。反応系内に炭酸セシウム(15.3g)を加え撹拌した。その後50℃に加熱し3時間撹拌、65℃に加熱し1時間撹拌し、さらに85℃に加熱し1時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液を酢酸エチルで希釈、水を加えて有機層を抽出した。水層に酢酸エチルを加え有機層を抽出した。有機層を集め、水、飽和食塩水で洗浄後、溶媒を減圧留去し、下記物性値を有する標題化合物(35.0g)を得た。
TLC:Rf 0.83 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 6.98 (dt, J=9.3, 2.3 Hz, 1H), 7.03 - 7.18 (m, 4H), 7.56 (td, J=2.1, 1.1 Hz, 1H), 7.62 (dt, J=8.1, 2.2 Hz, 1H)。
【0182】
実施例11:1−(4−フルオロフェノキシ)−3−(4−ヨードフェノキシ)−5−ニトロベンゼン
室温において、300mL三つ口フラスコに4−ヨードフェノール(44.4g)を加えた後、DMA(140mL)に溶解した実施例10で製造した化合物(34.9g)と、リン酸カリウム(59.2g)を加え、アルゴン置換した。その後105℃に加熱し、7時間撹拌した。室温まで放冷し、反応溶液を酢酸エチルで希釈、水を加え有機層を抽出した。有機層を水で2回、1N水酸化ナトリウムで2回、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に種結晶(5mg)を加えて減圧し、固体を析出させた。ヘキサン(300mL)を加えて撹拌し、室温で静置し固体を析出させた。桐山ロートでろ取、ヘキサンで洗浄し、得られた残渣を60℃で減圧乾燥し、標題化合物(53.1g)を得た。ろ液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:MTBE=99:1→95:5)により、淡黄色油状物を得た。ヘキサンおよびMTBEの混合溶媒系で再結晶を行い、桐山ロートでろ取、ヘキサンで洗浄し、標題化合物(14.4g)を得た。合計67.5gの下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.31 (ヘキサン:酢酸エチル=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 6.81 - 6.87 (m, 2H), 6.91 (dd, J=2.1 Hz, 1H), 7.02-7.14 (m, 4H), 7.42 - 7.45 (m, 2H), 7.68 - 7.73 (m, 2H)。
【0183】
実施例12:メチル 1−{4−[3−(4−ブロモフェノキシ)−5−ニトロフェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボキシラート
アルゴン雰囲気下、室温において、100mLの三つ口フラスコに亜鉛(87mg)のジメトキシエタン(DME)(1.0mL)溶液に塩化リチウム(37.6mg)、クロロトリメチルシラン(TMSCl)(11.3μL)を順に添加した。75℃に加熱し、メチル 1−ブロモシクロプロパンカルボキシラートを滴下し、75℃でさらに2時間撹拌した(この溶液を1液とする)。アルゴン雰囲気下、室温でN−メチル−2−ピロリドン(NMP)(1.0mL)を加え、さらに脱気およびアルゴン封入した。そこにビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(t−BuP))(23mg)を加え、10分間撹拌後、実施例11で製造した化合物(200mg)を加えた。95℃に加熱し、上記で調整した1液を30分掛けて滴下した。95℃でさらに1.5時間撹拌した。放冷し、反応溶液を酢酸エチルで希釈し、セライトでろ過した。ろ液を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。さらに固体をろ過し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10→80:20→50:50→0:100)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(143mg)を得た。
TLC:Rf 0.42 (ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0184】
実施例13:1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
【化16】
実施例12で製造した化合物(22.4g)、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート、および4−イソブチル−4−ピペリジノールの代わりに4−(2−エチルブチル)−4−ピペリジノールを用いて、実施例6→実施例7→実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(12.0g)を得た。
TLC:Rf 0.32 (クロロホルム:エタノール=20:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.30 - 7.25 (m, 2H), 7.05 - 6.97 (m, 3H), 6.96 - 6.90 (m, 2H), 6.88 (t, 1H), 6.65 (t, 1H), 6.30 (t, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.25 - 3.09 (m, 2H), 1.69 - 1.43 (m, 8H), 1.23 - 1.10 (m, 5H), 1.07 - 0.88 (m, 7H)。
【0185】
実施例13(1)〜実施例13(8)
1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン、4−ヨードフェノールまたはその代わりに相当するフェノール誘導体、4−フルオロフェノールまたはその代わりに相当するフェノール誘導体、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート、メチル 1−ブロモシクロプロパンカルボキシラートまたはその代わりに相当する臭化物および4−イソブチル−4−ピペリジノールまたはその代わりに相当するピペリジン誘導体を用いて、実施例10→実施例11→実施例12→実施例13と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0186】
実施例13(1):1−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.30 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.29 - 7.32 (m, 2H), 7.01 (d, 4H), 6.88 - 6.97 (m, 3H), 6.55 - 6.61 (m, 1H), 6.31 - 6.32 (m, 1H), 3.74 (d, 2H), 3.13 - 3.20 (m, 2H), 1.51 - 1.58 (m, 4H), 1.40 - 1.45 (m, 2H), 1.27 - 1.39 (m, 7H), 0.97 (m, 2H), 0.84 (t, 6H)。
【0187】
実施例13(2):1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.16 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.24 - 7.29 (m, 2H), 6.95 - 7.02 (m, 4H), 6.91 (d, 2H), 6.85 (t, 1H), 6.60 (t, 1H), 6.27 (t, 1H), 3.62 - 3.75 (m, 2H), 3.13 - 3.27 (m, 2H), 1.79 (dquin, 1H), 1.39 - 1.64 (m, 6H), 1.34 (d, 2H), 1.06 - 1.13 (m, 2H), 0.92 (d, 6H)。
【0188】
実施例13(3):1−{4−[3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.47 (酢酸エチル:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.39 - 7.30 (m, 2H), 7.31 - 7.16 (m, 1H), 7.04 - 6.92 (m, 3H), 6.88 (t, 1H), 6.86 - 6.81 (m, 2H), 6.26 (t, 1H), 3.90 - 3.75 (m, 2H), 3.28 - 3.16 (m, 2H), 1.95 - 1.75 (m, 1H), 1.67 - 1.45 (m, 6H), 1.39 (d, 2H), 1.22 - 1.13 (m, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0189】
実施例13(4):1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.38 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.43 - 7.57 (m, 2H), 7.28 - 7.39 (m, 2H), 6.91 - 7.16 (m, 8H), 6.86 (t, 1H), 6.77 - 6.84 (m, 1H), 6.22 (t, 1H), 4.00 (d, 2H), 3.25 - 3.41 (m, 2H), 1.88 - 2.07 (m, 2H), 1.71 (d, 2H), 1.48 - 1.63 (m, 2H), 1.07 - 1.24 (m, 2H)。
【0190】
実施例13(5):1−{4−[3−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.62 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.35 - 7.22 (m, 2H), 7.10 (td, 1H), 6.99 - 6.81 (m, 5H), 6.62 (t, 1H), 6.28 (t, 1H), 3.72 (m, 2H), 3.30 - 3.16 (m, 2H), 1.90 - 1.70 (m, 1H), 1.67 - 1.44 (m, 6H), 1.38 (d, 2H), 1.15 - 1.07 (m, 2H), 0.95 (d, 6H)。
【0191】
実施例13(6):1−{2−フルオロ−4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.32 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.11 - 7.20 (m, 1H), 6.95 - 7.07 (m, 4H), 6.88 (t, 1H), 6.60 - 6.74 (m, 3H), 6.28 (t, 1H), 3.63 - 3.76 (m, 2H), 3.12 - 3.27 (m, 2H), 1.73 - 1.86 (m, 1H), 1.49 - 1.65 (m, 6H), 1.36 (d, 2H), 1.06 - 1.14 (m, 2H), 0.93 (d, 6H)。
【0192】
実施例13(7):1−{4−[3−{[(4−シクロペンチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.15 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.07 - 6.84 (m, 8H), 6.73 (s, 1H), 6.60 - 6.50 (m, 2H), 6.28 (t, 1H), 3.80 - 3.69 (m, 2H), 3.24 - 3.10 (m, 2H), 1.91 - 1.76 (m, 1H), 1.70 - 1.47 (m, 12H), 1.41 - 1.31 (m, 4H)。
【0193】
実施例13(8):1−{3−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェノキシ}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.16 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.26 - 7.21 (m, 1H), 7.07 - 7.01 (m, 4H), 6.77 - 6.64 (m, 4H), 6.48 - 6.43 (m, 1H), 6.40 - 6.33 (m, 1H), 6.33 - 6.24 (m, 1H), 3.79 - 3.66 (m, 2H), 3.35 - 3.20 (m, 2H), 1.82 (dt, 1H), 1.63 - 1.51 (m, 6H), 1.39 (d, 2H), 1.33 - 1.25 (m, 2H), 0.96 (d, 6H)。
【0194】
実施例14:N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
【化17】
1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン、4−ヨードフェノールの代わりに相当するフェノール誘導体、4−フルオロフェノール、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート、および4−イソブチル−4−ピペリジノールの代わりに4−(2−エチルブチル)−4−ピペリジノールを用いて、実施例10→実施例11→実施例6→実施例7→実施例8と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.59 (酢酸エチル);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.74 (d, 2 H), 6.99 - 7.08 (m, 6H), 6.79 (s, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.62 (s, 1H), 6.33 (t, 1H), 3.76 (d, 2H), 3.11 - 3.36 (m, 2H), 1.25 - 1.62 (m, 11H), 1.15 (s, 1H), 0.78 - 0.94 (m, 6H)。
【0195】
実施例14(1)〜14(30)
1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン、4−ヨードフェノールの代わりに相当するフェノール誘導体、4−フルオロフェノールまたはその代わりに相当するフェノール誘導体、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマート、および4−イソブチル−4−ピペリジノールの代わりに相当するピペリジン誘導体を用いて、実施例10→実施例11→実施例6→実施例7→実施例8と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0196】
実施例14(1):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.34 (ジクロロメタン:メタノール=30:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.79 - 7.94 (m, 2H), 6.90 - 7.17 (m, 7H), 6.77 (t, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.29 - 6.39 (m, 1H), 3.77 (d, 2H), 3.18 - 3.38 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 1.19 - 1.66 (m, 11H), 1.06 (s, 1H), 0.75 - 0.92 (m, 6H)。
【0197】
実施例14(2):5−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]−2−ピリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.31 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.30 (d, 1H), 8.14 (d, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.38 (dd, 1H), 7.11 - 6.91 (m, 5H), 6.77 (t, 1H), 6.45 (s, 1H), 6.34 (t, 1H) 5.52 (br. s., 1H), 3.85 - 3.72 (m, 2H), 3.40 - 3.18 (m, 2H), 1.69 - 1.52 (m, 4H), 1.47 - 1.20 (m, 7H), 1.06 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0198】
実施例14(3):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(4−クロロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.41 (ジクロロメタン:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3+CD3OD):δ 7.78 (m, 2H), 7.41 - 7.29 (m, 6H), 7.06-7.01 (m, 4H), 6.88 - 6.82 (m, 2H), 6.33 (t, 1H), 3.94 (m, 2H), 3.33 (m, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.72 (m, 2H)。
【0199】
実施例14(4):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.39 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3+CD3OD):δ 7.78 (m, 2H), 7.45 - 7.40 (m, 4H), 7.06 - 6.85 (m, 7H), 6.89 - 6.84 (m, 2H), 6.33 (t, 1H), 3.94 (m, 2H), 3.33 (m, 2H), 1.95 (m, 2H), 1.72 (m, 2H)。
【0200】
実施例14(5):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[(3−メチル−4−ピリジニル)オキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.45 (酢酸エチル:メタノール=20:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.36 (br. s., 1H), 8.28 (d, 1H), 7.09 - 6.95 (m, 4H), 6.91 (t, 1H), 6.80 (t, 1H), 6.67 (d, 1H), 6.46 (s, 1H), 6.32 (t, 1H) 3.87 - 3.72 (m, 2H), 3.36 - 3.16 (m, 2H), 2.26 (s, 3H) 1.79 - 1.46 (m, 4H), 1.46 - 1.21(m, 7H) 1.11 (br. s., 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0201】
実施例14(6):N−{3−[(2,6−ジメチル−3−ピリジニル)オキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.17 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.16 (d, 1H), 7.09 - 6.92 (m, 5H), 6.72 (t, 1H), 6.63 (t, 1H), 6.35 (s, 1H), 6.20 (t, 1H), 3.83 - 3.70 (m, 2H), 3.35 - 3.17 (m, 2H), 2.51 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 1.67 - 1.55 (m, 4H), 1.44 - 1.27 (m, 7H), 1.04 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0202】
実施例14(7):4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(4−スルファモイルフェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.36 (ヘキサン:酢酸エチル=2:1);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.57 (s, 1H), 7.81 (d, 2H), 7.31 (s, 2H), 7.27 - 7.09 (m, 6H), 7.05 (dd, 1H), 6.99 (dd, 1H), 6.30 (dd, 1H), 4.08 (s, 1H), 3.74 - 3.69 (m, 2H), 3.11 - 3.03 (m, 2H), 1.46 - 1.24 (m, 11H), 0.78 (t, 6H)。
【0203】
実施例14(8):4−(4−ブロモフェニル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(4−スルファモイルフェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.27 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.64 (s, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.41 (d, 2H), 7.32 (s, 2H), 7.27-7.10 (m, 6H), 7.08 (dd, 1H), 7.02 (dd, 1H), 6.32 (dd, 1H), 5.18 (s, 1H), 3.98 - 3.94 (m, 2H), 3.18 - 3.10 (m, 2H), 1.83 - 1.76 (m, 2H), 1.58 - 1.53 (m, 2H)。
【0204】
実施例14(9):4−(4−ブロモフェニル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.35 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.87 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 7.33 (d, 2H), 7.11 (d, 2H), 7.05 - 7.01 (m, 4H), 6.97 (dd, 1H), 6.79 (dd, 1H), 6.50 (brs, 1H), 6.36 (dd, 1H), 3.96 - 3.92 (m, 2H), 3.42 - 3.34 (m, 2H), 3.04 (s, 3H), 2.06 - 1.95 (m, 2H), 1.79 - 1.75 (m, 2H), 1.66 (brs, 1H)。
【0205】
実施例14(10):N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.35 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.87 (d, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 7.11 (d, 2H), 7.07 - 7.01 (m, 4H), 6.97 (dd, 1H), 6.79 (dd, 1H), 6.48 (brs, 1H), 6.37 (dd, 1H), 3.99 - 3.95 (m, 2H), 3.45 - 3.37 (m, 2H), 3.05 (s, 3H), 2.11 - 2.01 (m, 2H), 1.82 - 1.77 (m, 2H), 1.71 (brs, 1H)。
【0206】
実施例14(11):N−[3−(4−カルバモイル−3−メチルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.15 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.40 (d, 1H), 7.09 - 6.95 (m, 4H), 6.86 (d, 1H), 6.83 - 6.77 (m, 2H), 6.73 (t, 1H), 6.54 (s, 1H), 6.32 (t, 1H), 5.95 (br. s., 1H), 5.60 (br. s., 1H), 3.83 - 3.70 (m, 2H), 3.33 - 3.09 (m, 2H), 2.46 (s, 3 H) 1.64 - 1.45 (m, 4H), 1.43 - 1.26 (m, 7H), 1.12 (s, 1H), 0.84 (t, 6H)。
【0207】
実施例14(12):N−[3−(2−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.20 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 8.20 (dd, 1H), 7.48 - 7.37 (m, 2H), 7.21 (t, 1H), 7.08 - 6.96 (m, 4H), 6.93 (d, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.79 (t, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.33 (t, 1H), 5.73 (br. s., 1H), 3.83 - 3.72 (m, 2H), 3.34 - 3.15 (m, 2H), 1.66 - 1.50 (m, 4H), 1.44 - 1.29 (m, 7H), 1.06 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0208】
実施例14(13):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.37 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3+CD3OD):δ 7.74 (m, 2H), 7.10 - 6.84 (m, 6H), 6.84 (m, 1H), 6.79 (m, 1H), 6.69 (m, 1H), 6.33 (t, 1H), 3.81 (m, 2H), 3.19 (m, 2H), 1.80 - 1.40 (m, 5H), 1.20 - 1.08 (m, 4H), 0.94 (t, 6H)。
【0209】
実施例14(14):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.35 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.61 (s, 1H), 7.90 (d, 3H), 7.45 (d, 2H), 7.32 - 7.05 (m, 11H), 7.00 (dd, 1H), 6.27 (dd, 1H), 5.05 (s, 1H), 3.97 - 3.93 (m, 2H), 3.19 - 3.11 (m, 2H), 1.85 - 1.78 (m, 2H), 1.60 - 1.55 (m, 2H)。
【0210】
実施例14(15):N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(4−スルファモイルフェノキシ)フェニル]−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.38 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.87 (d, 2H), 7.44 (d, 2H), 7.41 (d, 2H), 7.09 - 7.01 (m, 6H), 6.94 (dd, 1H), 6.77 (dd, 1H), 6.45 (brs, 1H), 6.36 (dd, 1H), 4.77 (brs, 2H), 3.95 - 3.92 (m, 2H), 3.44 - 3.35 (m, 2H), 2.07 - 1.97 (m, 2H), 1.82 - 1.78 (m, 2H)。
【0211】
実施例14(16):N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.38 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.87 (d, 2H), 7.43 (dd, 2H), 7.12 (d, 2H), 7.09 - 7.01 (m, 6H), 6.98 (dd, 1H), 6.79 (dd, 1H), 6.45 (brs, 1H), 6.36 (dd, 1H), 3.97 - 3.92 (m, 2H), 3.45 - 3.36 (m, 2H), 3.05 (s, 3H), 2.08 - 1.98 (m, 2H), 1.83 - 1.79 (m, 2H)。
【0212】
実施例14(17):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.53 (酢酸エチル);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.87 - 7.71 (m, 2H), 7.40 - 7.30 (m, 1H), 7.23 - 7.13 (m, 2H), 7.09 - 6.91 (m, 7H), 6.86 (t, 1H), 6.81 (t, 1H), 6.42 (s, 1H) 6.36 (t, 1H) 6.20 - 5.40 (m, 2H), 4.02 - 3.91 (m, 2H), 3.47 - 3.33 (m, 2H) 2.12 - 1.92 (m, 2H) 1.85 - 1.75 (m, 2H), 1.60 (s, 1H)。
【0213】
実施例14(18):N−[3−(4−カルバモイル−2−クロロフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.67 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 8.02 (d, 1H), 7.79 (m, 1H), 7.18 - 7.00 (m, 5H), 6.85 (m, 2H), 6.23 (t, 1H), 3.82 (m, 2H), 3.20 (m, 2H), 1.64 - 1.42 (m, 11H), 0.86 (t, 6H)。
【0214】
実施例14(19):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(3,3−ジメチル−1−ブチン−1−イル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.49 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.76 (d, 2H), 6.93 - 7.12 (m, 6H), 6.81 - 6.85 (m, 1H), 6.78 (t, 1H), 6.44 (br. s., 1H), 6.35 (t, 1H), 5.77 (br. s, 2H), 3.63 - 3.84 (m, 2H), 3.27 (ddd, 2H), 2.01 (s, 1H), 1.63 - 1.94 (m, 4H), 1.21 (s, 9H)。
【0215】
実施例14(20):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−4−イソプロピル−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.39 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (DMSO-d6):δ 8.54 (s, 1H), 7.92 (brs, 1H), 7.89 (d, 2H), 7.30 (brs, 1H), 7.23 (t, 2H), 7.13 - 7.04 (m, 4H), 7.02 (dd, 1H), 6.98 (dd, 1H), 6.26 (dd, 1H), 4.00 (s, 1H), 3.84 - 3.80 (m, 2H), 3.04 - 2.95 (m, 2H), 1.49 - 1.27 (m, 5H), 0.81 (d, 6H)。
【0216】
実施例14(21):N−[3−(4−カルバモイル−3−クロロフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.54 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.74 (m, 2H), 7.10 - 6.80 (m, 8H), 6.58 - 6.30 (m, 3H), 5.78 (m, 1H), 3.76 (m, 2H), 3.28 (m, 2H), 1.70 - 1.20 (m, 11H), 1.04 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0217】
実施例14(22):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−シクロヘプチル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.27 (酢酸エチル);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.77 (d, 2H), 6.96 - 7.09 (m, 6H), 6.85 (t, 1H), 6.79 (t, 1H), 6.44 (s, 1H), 6.34 (t, 1H) 6.04 (br. s., 1H), 5.52 (br. s., 1H), 3.73 - 3.87 (m, 2H), 3.22 (td, 2H) 1.16 - 1.88 (m, 17H), 1.07 (s, 1H)。
【0218】
実施例14(23):N−[3−(4−カルバモイルフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチル−1−ブテン−1−イル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.48 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.75 (d, 2H), 6.93 - 7.18 (m, 6H), 6.70 - 6.93 (m, 2H), 6.55 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 5.77 (br. d, 2H), 5.17 (s, 1H), 3.62 (d, 2H) 3.18 - 3.52 (m, 2H), 2.36 (q, 2H), 2.01 (q, 2H), 1.46 - 1.88 (m, 4H), 1.31 - 1.46 (m, 1H), 0.99 (q, 6H)。
【0219】
実施例14(24):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルスルファモイル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.38 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.83 - 7.71 (m, 2H), 7.12 - 6.96 (m, 6H), 6.93 (t, 1H), 6.78 (t, 1H), 6.47 (s, 1H), 6.34 (t, 1H), 4.36 (q, 1H), 3.85 - 3.65 (m, 2H), 3.38 - 3.09 (m, 2H), 2.66 (d, 3H), 1.69 - 1.49 (m, 4H), 1.42 - 1.29 (m, 7H), 1.08 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0220】
実施例14(25):N−{3−[4−(ジメチルスルファモイル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.46 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.77 - 7.66 (m, 2H), 7.12 - 6.98 (m, 6H), 6.95 (t, 1H), 6.79 (t, 1H), 6.41 (s, 1H), 6.34 (t, 1H), 3.85 - 3.70 (m, 2H), 3.36 - 3.19 (m, 2H), 2.70 (s, 6H), 1.68 - 1.50 (m, 4H), 1.44 - 1.28 (m, 7H), 1.04 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0221】
実施例14(26):4−(2−エチルブチル)−N−{3−[2−フルオロ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.60 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.74 (m, 1H), 7.66 (m, 1H), 7.14 (t, 1H), 7.10 - 6.98 (m, 5H), 6.76 (t, 1H), 6.47 (m, 1H), 6.34 (t, 1H), 3.78 (m, 2H), 3.28 (m, 2H), 3.07 (s, 3H), 1.66 - 1.20 (m, 11H), 1.07 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0222】
実施例14(27):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[3−ヒドロキシ−4−(メチルスルホニル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.39 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.58 (d, 1H), 6.89 - 7.07 (m, 5H), 6.82(br. s., 1H), 6.39 - 6.63 (m, 3H), 6.30 (br. s., 1H), 3.78 (d, 2H), 3.18 - 3.36 (m, 2H), 3.03 (br. s., 3H), 1.55 - 1.63 (m, 4H), 1.30 - 1.42 (m, 6H), 0.85 (t, 6H)。
【0223】
実施例14(28):N−[3−(4−カルバモイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.16 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.30 (d, 1H), 7.15 (dd, 1H), 6.93 - 7.08 (m, 5H), 6.80 - 6.83 (m, 1H), 6.49 (t, 1H), 6.42 (s, 1H), 6.26 - 6.31 (m, 1H), 3.71 - 3.80 (m, 2H), 3.18 - 3.33 (m, 2H), 1.54 - 1.61 (m, 4H), 1.29 - 1.43 (m, 7H), 0.85 (t, 6H)。
【0224】
実施例14(29):4−(2−エチルブチル)−N−{3−[4−(エチルスルホニル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.29 (ヘキサン:酢酸エチル=2:3);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.83 (dd, 2H), 7.10 (dd, 2 H), 7.01 - 7.05 (m, 4H), 6.95 - 6.97 (m, 1H), 6.76 - 6.79 (m, 1H), 6.37 (s, 1H), 6.33 - 6.36 (m, 1H), 3.77 (dt, 2H), 3.21 - 3.34 (m, 2H), 3.10 (q, 2H), 1.57 - 1.65 (m, 4H), 1.32 - 1.44 (m, 7H), 1.24 - 1.32 (m, 3H), 1.02 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0225】
実施例14(30):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(メチルカルバモイル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.20 (ヘキサン:酢酸エチル=3:7);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.83 - 7.58 (m, 2H), 7.10 - 6.93 (m, 6H), 6.80 (d, 2H), 6.37 (s, 1H), 6.33 (t, 1H), 6.07 (br. s., 1H), 3.85 - 3.70 (m, 2H), 3.39 - 3.14 (m, 2H), 3.00 (d, 3H), 1.62 - 1.55 (m, 4H), 1.44 - 1.28 (m, 7H), 1.03 (s, 1H), 0.86 (t, 6H)。
【0226】
実施例15:4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)カルバモイル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
【化18】
実施例9(1)で製造した化合物(20mg)をDMF(200μL)に溶解し、O−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ヒドロキシルアミン(4.2mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)(19mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(HOBt)(15mg)を加えて室温で24時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、水を加え、水層をMTBEで抽出した。有機層を合わせて水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水で洗浄後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(19.6mg)を得た。
TLC:Rf 0.42 (ジクロロメタン:メタノール=10:1)。
【0227】
実施例15(1)〜15(7)
実施例9(1)で製造した化合物、およびO−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)ヒドロキシルアミンの代わりに相当するアミン誘導体を用いて、実施例15と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0228】
実施例15(1):4−(2−エチルブチル)−N−{3−[4−(エチルカルバモイル)フェノキシ]−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
【化19】
TLC:Rf 0.39 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.77 - 7.64 (m, 2H), 7.08 - 6.94 (m, 6H), 6.83 - 6.75 (m, 2H), 6.42 (s, 1H), 6.33 (t, 1H), 6.13 - 5.96 (m, 1H), 3.83 - 3.72 (m, 2H), 3.55 - 3.44 (m, 2H), 3.34 - 3.16 (m, 2H), 1.64 - 1.50 (m, 4H), 1.43 - 1.29 (m, 7H) 1.25 (t, 3H), 1.04 (s, 1H) 0.85 (t, 6H)。
【0229】
実施例15(2):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(イソプロピルカルバモイル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.42 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.71 (d, 2H), 7.07 - 6.97 (m, 6H), 6.83 - 6.78 (m, 2H), 6.37 (d, 1H), 6.32 (t, 1H), 5.92 - 5.78 (m, 1H), 4.36 - 4.14 (m, 1H), 3.83 - 3.72 (m, 2H), 3.38 - 3.13 (m, 2H), 1.66 - 1.49 (m, 4H), 1.45 - 1.30 (m, 7H), 1.26 (d, 6H), 1.03 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0230】
実施例15(3):4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(4−モルホリニルカルボニル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.42 (ジクロロメタン:メタノール=1:2);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.45 - 7.34 (m, 2H), 7.08 - 6.97 (m, 6H), 6.83 (t, 1H), 6.74 (t, 1H), 6.39 (s, 1H), 6.33 (t, 1H) 3.89 - 3.49 (m, 10H), 3.34 - 3.17 (m, 2H), 1.62 - 1.52 (m, 4H), 1.45 - 1.27 (m, 7H), 1.05 (s, 1H), 0.85 (t, 6H)。
【0231】
実施例15(4):4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(3−ヒドロキシ−1−アゼチジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.25 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.58 - 7.49 (m, 2H), 7.08 - 6.95 (m, 6H), 6.89 (t, 1H), 6.83 (d, 1H), 6.74 (t, 1H), 6.32 (t, 1H), 4.78 - 4.52 (m, 1H), 4.39 (br. s., 2H), 4.24 - 3.83 (m, 2H), 3.85 - 3.70 (m, 2H), 3.34 - 3.01 (m, 2H), 1.61 (s, 1H), 1.60 - 1.52 (m, 4H), 1.45 - 1.27 (m, 7H), 1.24 (d, 1H), 0.83 (t, 6H)。
【0232】
実施例15(5):4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.23 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.55 - 7.40 (m, 2H), 7.10 - 7.00 (m, 6H), 6.99 - 6.92 (m, 1H), 6.90 - 6.79 (m, 1H), 6.65 (t, 1H), 6.32 (t, 1H), 4.65 - 4.35 (m, 1H), 3.90 - 3.68 (m, 4H), 3.67 - 3.34 (m, 2H), 3.30 - 3.05 (m, 2H), 2.28 - 2.18 (m, 1H), 2.15 - 1.92 (m, 2H), 1.64 - 1.51 (m, 4H), 1.42 - 1.25 (m, 7H), 1.16 (br. s., 1H) 0.84 (t, 6H)。
【0233】
実施例15(6):4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
【化20】
TLC:Rf 0.30 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.39 - 7.31 (m, 2H), 7.06 - 6.96 (m, 6H), 6.93 (t, 1H), 6.79 - 6.70 (m, 1H), 6.65 (t, 1H), 6.32 (t, 1H), 4.40 - 3.90 (m, 3H), 3.85 - 3.70 (m, 2H), 3.41 - 3.07 (m, 4H), 2.10 - 1.80 (m, 2H), 1.80 - 1.70 (m, 1H), 1.66 - 1.45 (m, 6H), 1.43 - 1.24 (m, 7H), 1.17 (br. s., 1H), 0.84 (t, 6H)。
【0234】
実施例15(7):4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(3−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
TLC:Rf 0.35 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.36 (d, 2H), 7.06 - 6.94 (m, 6H), 6.93 - 6.72 (m, 3H), 6.64 (s, 1H), 6.32 (t, 1H), 4.05 - 3.50 (m, 4H), 3.49 - 3.10 (m, 5H), 2.45 - 2.25 (m, 1H), 2.00 - 1.75 (m, 2H), 1.70 - 1.40 (m, 6H), 1.40 - 1.20 (m, 7H), 1.20 (d, 1H), 0.84 (t, 6H)。
【0235】
実施例16:4−(2−エチルブチル)−N−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−[4−(ヒドロキシカルバモイル)フェノキシ]フェニル}−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
【化21】
実施例15で製造した化合物(19mg)を酢酸エチル(0.5mL)に溶解し、塩酸/酢酸エチル溶液(4mol/L、0.1mL)を加えて室温で20分攪拌した。反応液を濃縮後、プレパラティブTLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(5.1mg)を得た。
TLC:Rf 0.23 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.75 (d, 2H), 7.15 - 6.99 (m, 6H), 6.91 (t, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.27 (t, 1H), 3.88 - 3.70 (m, 2H), 3.28 - 3.14 (m, 2H), 1.68 - 1.48 (m, 4H), 1.44 - 1.26 (m, 7H), 0.87 (t, 6H)。
【0236】
実施例17:2−メチル−2−プロパニル−3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−アゼチジンカルボキシラート
アルゴン雰囲気下、100mLの3つ口フラスコに0.6M塩化ランタン・2塩化リチウム(LaCl・2LiCl)のTHF溶液(31.0mL)を加え、0℃に冷却しながら2.0MイソブチルマグネシウムクロリドのTHF溶液(6.9mL)を加えた。0℃で3時間撹拌後、THF(4.0mL)に溶解させた2−メチル−2−プロパニル−3−オキソ−1−アゼチジンカルボキシラート(1.6g)を0℃で加えた。0℃から室温まで15時間かけて撹拌した後、反応液に5%酢酸水溶液(30mL)を加え、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、茶色油状物(3.2g)を得た。カラムクロマトグラフィー(山善社製中圧分取液体クロマトグラフW-prep 2XY (カラム:メインカラム2L、インジェクトカラムL;ヘキサン:酢酸エチル9:1→7:3))で精製し、下記物性値を有する標題化合物(2.0g)を得た。
TLC:Rf 0.53 (ヘキサン:酢酸エチル=2:1)。
【0237】
実施例18:3−イソブチル−3−アゼチジノール
200mLナスフラスコに実施例17で製造した化合物(2.0g)、メタノール(9mL)を加え、0℃で4N塩酸/酢酸エチル溶液(11mL)を加えた。室温で7時間撹拌後、再び0℃にし5N水酸化ナトリウム水溶液(43.5mL)を加え、塩化メチレンで2回抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を減圧留去し、下記物性値を有する標題化合物(973.5mg)を得た。得られた標題化合物は精製することなく,そのまま次の反応に用いた。
TLC:Rf 0.69 (酢酸エチル:メタノール=3:1)。
【0238】
実施例19:2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−アゼチジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
【化22】
実施例18で製造した化合物(64.6mg)、および実施例7で製造した化合物(342.5mg)を用いて、実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(41mg)を得た。
TLC:Rf 0.15 (ジクロロメタン:エタノール=20:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.31 (d, 2H), 6.87 - 7.11 (m, 6H), 6.76 (s, 1H), 6.66 (s, 1H), 6.21 - 6.37 (m, 2H), 3.70 - 4.01 (m, 4H), 2.55 (br. s., 2H), 1.72 - 1.97 (m, 1H), 1.61 (d, 2H), 1.56 (s, 6H), 0.91 (d, 6H)。
【0239】
実施例19(1)〜19(9)
実施例18で製造した化合物の代わりに相当する環状アミン誘導体、および実施例7で製造した化合物を用いて、実施例19と同様の目的の操作に付すことにより、以下の実施例化合物を得た。
【0240】
実施例19(1):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソブチル−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.13 (ジクロロメタン:エタノール=20:1):
1H-NMR (CDCl3):δ 7.29 - 7.39 (m, 2H), 6.89 - 7.07 (m, 6H), 6.84 (t, 1H), 6.71 (t, 1H), 6.30 (t, 1H), 6.20 (s, 1H), 3.39 - 3.66 (m, 3H), 3.26 (d, 1H), 2.52 (br. s., 2H), 1.73 - 2.06 (m, 3H), 1.44 - 1.68 (m, 8H), 0.97 (dd, 6H)。
【0241】
実施例19(2):2−{4−[3−({[(3R,4S)−3−フルオロ−4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.31(ジクロロメタン:エタノール=20:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.29 - 7.43 (m, 2H), 6.90 - 7.10 (m, 6H), 6.77 (t, 1H), 6.65 (t, 1H), 6.43 (s, 1H), 6.31 (t, 1H), 4.20 - 4.48 (m, 1H), 3.94 (ddd, 1H), 3.54 (d, 1H), 3.19 - 3.42 (m, 2H), 1.99 - 2.25 (m, 2H), 1.73 - 1.97 (m, 2H), 1.34 - 1.69 (m, 9H), 0.98 (dd, 6H)。
【0242】
実施例19(3):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(3−ヒドロキシ−3−イソプロピル−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.45 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.42 - 7.34 (m, 2H), 7.14 - 6.94 (m, 6H), 6.93 - 6.90 (m, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.21 (t, 1H), 3.57 (dd, 2H), 3.48 - 3.32 (m, 2H), 2.04 - 1.68 (m, 3H), 1.55 (s, 6H), 0.98 (d, 6H)。
【0243】
実施例19(4):2−{4−[3−{[(3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.47 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.41 - 7.34 (m, 2H), 7.15 - 6.95 (m, 6H), 6.94 - 6.91 (m, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.21 (t, 1H), 3.61 - 3.50 (m, 2H), 3.45 - 3.32 (m, 2H), 2.15 - 1.97 (m, 1H), 1.89 (t, 2H), 1.55 (s, 6H), 1.78 - 1.40 (m, 8H)。
【0244】
実施例19(5):2−{4−[3−{[(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.48 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.41 - 7.35 (m, 2H), 7.13 - 6.94 (m, 6H), 6.93 - 6.90 (m, 1H), 6.87 (t, 1H), 6.21 (t, 1H), 3.60 - 3.50 (m, 2H), 3.47 - 3.32 (m, 2H), 1.98 - 1.61 (m, 7H), 1.55 (s, 6H), 1.49 - 1.09 (m, 6H)。
【0245】
実施例19(6):1−{4−[3−{[(3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.49 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.32 - 7.26 (m, 2H), 7.07 - 6.97 (m, 4H), 6.96 - 6.91 (m, 2H), 6.90 (t, 1H), 6.70 (t, 1H), 6.32 (t, 1H), 6.20 (s, 1H), 3.64 - 3.47 (m, 2H), 3.43 (d, 1H), 3.30 (d, 1H), 2.04 - 1.95 (m, 1H), 1.93 - 1.84 (m, 2H), 1.77 - 1.49 (m, 8H), 1.46 - 1.33 (m, 2H), 1.27 - 1.19 (m, 2H)。
【0246】
実施例19(7):1−{4−[3−{[(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.49 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.31 - 7.26 (m, 2H), 7.06 - 6.97 (m, 4H), 6.96 - 6.91 (m, 2H), 6.90 (t, 1H), 6.70 (t, 1H), 6.32 (t, 1H), 6.21 (s, 1H), 3.64 - 3.50 (m, 2H), 3.46 (d, 1H), 3.27 (d, 1H), 1.99 - 1.55 (m, 9H), 1.47 - 1.31 (m, 2H), 1.30 - 1.07 (m, 6H)。
【0247】
実施例19(8):2−{4−[3−{[(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ}−2−メチルプロパン酸
TLC:Rf 0.28 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.05 - 6.94 (m, 4H), 6.92 - 6.86 (m, 4H), 6.75 (t, 1H), 6.60 (t, 1H), 6.30 - 6.25 (m, 2H), 3.57 - 3.47 (m, 2H), 3.43 (d, 1H), 3.25 (d, 1H), 1.96 - 1.85 (m, 1H), 1.85 - 1.66 (m, 6H), 1.58 (s, 6H), 1.45 - 1.33 (m, 1H), 1.24 - 1.11 (m, 5H)。
【0248】
実施例19(9):1−{4−[3−{[(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェノキシ}シクロプロパンカルボン酸
TLC:Rf 0.28 (ジクロロメタン:メタノール=10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.06- 6.92 (m, 4H), 6.89 - 6.78 (m, 4H), 6.63 - 6.51 (m, 3H), 6.29 (t, 1H), 3.50 - 3.29 (m, 3H), 3.15 (d, 1H), 1.89 - 1.59 (m, 6H), 1.58 - 1.48 (m, 3H), 1.35 - 1.03 (m, 8H)。
【0249】
実施例20:メチル 4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロフェニル]チオ}ベンゾアート
アルゴン雰囲気下、実施例10で製造した化合物(6.01g)をDMA(60mL)に溶解し、炭酸カリウム(7.62g)と4−カルボメトキシベンゼンチオール(2.80g)を加えて、反応混合物を75℃で3時間撹拌した。室温まで冷却し、反応混合物を水に注ぎ、MTBEで抽出し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→4:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(2.28g)を得た。
TLC:Rf 0.59 (ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0250】
実施例21:メチル 4−{[3−アミノ−5−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]チオ}ベンゾアート
実施例20で製造した化合物(1.12g)を酢酸(11.2mL)と水(0.86mL)に溶解し、鉄(777mg)を数回に分けて加え、90℃で1.5時間反応させた。室温まで冷却し、酢酸エチル(30mL)を加えて20分間撹拌した。セライト(商品名)を用いてろ過し、トルエンを加えて減圧濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加えて、水、飽和炭酸水素ナトリウムおよび飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(830mg)を得た。
TLC:Rf 0.17 (ヘキサン:酢酸エチル=4:1)。
【0251】
実施例22:4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェニル]チオ}安息香酸
実施例21で製造した化合物、2,2,2−トリクロロエチル クロロホルマートおよび4−イソブチル−4−ピペリジノールの代わりに4−(4−フルオロフェニル)−4−ピペリジノールを用いて、実施例7→実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(12.0g)を得た。
TLC:Rf 0.52 (クロロホルム:メタノール:エタノール=9:1:0.1);
1H-NMR (CD3OD):δ 1.73, 2.00, 3.32 - 3.44, 4.03, 6.62, 6.95 - 7.18, 7.24 - 7.36, 7.46 - 7.55, 7.86 - 7.99。
【0252】
実施例23:tert−ブチル 4−ヒドロキシ−4−イソブチル−2−メチルピペリジン−1−カルボキシラート
アルゴン雰囲気下、50mLナスフラスコに塩化ランタン塩化リチウム錯体のTHF溶液(15.6mL)を量り取り、0℃に冷却した。この溶液に、塩化イソブチルマグネシウムのTHF溶液(3.5mL)を滴下し、0℃にて3時間撹拌した後、さらにtert−ブチル 2−メチル−4−オキソピペリジン−1−カルボキシラート(1g)のTHF溶液(2.0mL)を滴下した。反応液を0℃で1時間撹拌した後、25℃まで昇温し、塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→3:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(450mg)を得た。
【0253】
TLC:Rf 0.51 (ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
実施例24:2−メチル−4−イソブチル−4−ヒドロキシピペリジン塩酸塩
100mLナスフラスコに実施例23で製造した化合物(440mg)を量り取り、塩化水素(4mol/L)の1,4−ジオキサン溶液(5.0mL)を加えた。反応液を25℃で30分間撹拌した後、濃縮することにより、下記物性値を有する標題化合物(336mg)を得た。
1H-NMR (CD3OD):δ 1.01 (d, 6H), 1.34 (d, 3H), 1.50 - 1.58 (m, 3H), 1.67 - 1.88 (m, 2H), 1.92 - 2.02 (m, 2H), 3.03 (dt, 1H), 3.27 - 3.38 (m, 2H)。
【0254】
実施例25:2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−2−メチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
実施例24で製造した化合物(48mg)および実施例7で製造した化合物(100mg)を用いて、実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(60mg)を得た。
TLC:Rf 0.33 (クロロホルム:メタノール=19:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 0.97 (dd, 6H), 1.36 (t, 2H), 1.38 (d, 3H), 1.47 - 1.75 (m, 10H), 1.77 - 1.89 (m, 1H), 3.36 (dt, 1H), 3.71 - 3.79 (m, 1H), 4.26 - 4.35 (m, 1H), 6.29 (t, 1H), 6.38 (s, 1H), 6.69 (t, 1H), 6.81 (t, 1H), 6.96 - 7.02 (m, 6H), 7.35 (d, 2H)。
【0255】
実施例26:エチル 2−(ベンズヒドリデンアミノ)−2−[4−{3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロ−フェノキシ}フェニル]アセタート
実施例11で製造した化合物(1.0g)にエチル[(ジフェニルメチレン)アミノ]アセタート(652mg)およびリン酸カリウム(1.41g)を加え、トルエン(7.4mL)に懸濁した。反応系内を脱気、アルゴン置換してPd(t−BuP)(23mg)を加え、再度脱気、アルゴン置換した。反応液を100℃で17時間撹拌した後、0℃に冷却し水、1N塩酸を加えてpH7に調整し酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0→9:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(456mg)を得た。
TLC:Rf 0.36 (ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0256】
実施例27:エチル アミノ{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロフェノキシ]フェニル}アセタート
実施例26で製造した化合物(356mg)をエタノール(4mL)、DME(3mL)に溶解し、1N塩酸(1.8mL)を加えて室温で15時間撹拌した。濃縮した反応液を0℃で冷却し、飽和重曹水で中和し酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→60:40)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(253mg)を得た。
TLC:Rf 0.28 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0257】
実施例28:エチル 2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロフェノキシ]フェニル}アセタート
実施例27で製造した化合物(253mg)を酢酸エチル(2.5mL)に溶解し、0℃で炭酸水素ナトリウム(100mg)およびクロロギ酸ベンジル(112mg)を加えた。反応液を室温で13時間撹拌し、水を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0→85:15)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(234mg)を得た。
TLC:Rf 0.32 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。
【0258】
実施例29:エチル 2−{4−[3−アミノ−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)アセタート
実施例28で製造した化合物(253mg)に鉄(166mg)、亜鉛(194mg)、塩化アンモニウム(32mg)、水(0.2mL)およびエタノール(1.5mL)を加えて70℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却して水、酢酸エチルで希釈し、セライトでろ過した。得られたろ液に飽和重曹水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、下記物性値を有する標題化合物(278mg)を得た。
TLC:Rf 0.17 (ヘキサン:酢酸エチル=3:1)。
【0259】
実施例30:アミノ{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}酢酸
実施例29で製造した化合物および4−イソブチル−4−ピペリジノールを用いて、実施例7→実施例8→実施例9→実施例6と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(28.4mg)を得た。
TLC:Rf 0.15 (ジクロロメタン:メタノール:アンモニア水=160:30:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.45 (d, 2H), 7.13 - 6.97 (m, 6H), 6.83 (dt, 2H), 6.20 (t, 1H), 4.50 (s, 1H), 3.80 (d, 2H), 3.29 - 3.16 (m, 2H), 1.92 - 1.80 (m, 1H), 1.67 - 1.45 (m, 4H), 1.39 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0260】
実施例31:ベンジル 3−(ジエチルカルバモイル)−1−ピロリジンカルボキシラート
アルゴン雰囲気下、1−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−3−ピロリジンカルボン酸(500mg)をDMF(5mL)に溶解し、N,N−ジエチルアミン(0.293g)を加え、さらにEDC(769mg)およびHOBt(542mg)を加えて、室温で72時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、1N塩酸、1N水酸化ナトリウム水溶液、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→0:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(556mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.38 - 7.25 (m, 5H), 5.13 (s, 2H), 3.75 - 3.04(m, 8H), 2.20 (m, 2H), 1.20 (t, 3H), 1.11 (t, 3H)。
【0261】
実施例32:N,N−ジエチル−3−ピロリジンカルボキサミド
実施例31で製造した化合物(556mg)をエタノール(10mL)および酢酸エチル(20mL)に溶解し、5%パラジウム炭素(100mg)を加えて水素雰囲気下とし、反応液を室温で8時間撹拌した後、セライトを用いてろ過し、溶媒留去し、下記物性値を有する標題化合物を得た。得られた標題化合物はそれ以上の精製を行わず、次の反応に用いた。
1H-NMR (CDCl3):δ 3.50 - 2.74 (m, 8H), 1.97 (m, 2H), 1.20 (t, 3H), 1.11 (t, 3H)。
【0262】
実施例33:2−{4−[3−({[3−(ジエチルカルバモイル)−1−ピロリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
実施例32で製造した化合物(29.8mg)および実施例7で製造した化合物(100mg)を用いて、実施例8→実施例9と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(59.4g)を得た。
【化23】
TLC:Rf 0.60 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.31 (m, 2H), 7.98 - 6.88 (m, 7H), 6.68 (m, 1H), 6.44 (m, 1H), 6.30 (m, 1H), 3.74 - 3.12 (m, 8H), 2.25 - 2.00 (m, 2H), 1.55 (s, 6H), 1.19 (t, 3H), 1.09 (t, 3H)。
【0263】
実施例33(1):2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[3−(イソプロピルカルバモイル)−1−ピロリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸
実施例7で製造した化合物(100mg)、および実施例32で製造した化合物の代わりに相当するピロリジン誘導体(27.4mg)を用いて、実施例33と同様の目的に操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(63.6mg)を得た。
TLC:Rf 0.54 (クロロホルム:メタノール=9:1);
1H-NMR (CDCl3) :δ 7.31 (m, 2H), 7.04 - 6.80 (m, 7H), 6.68 (m, 1H), 6.48 (m, 1H), 6.30 (m, 1H), 5.64 (d, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.62 - 3.50 (m, 3H), 3.33 (m, 1H), 2.79 (m, 1H), 2.09 (m, 2H), 1.56 (s, 6H), 1.11 (m, 6H)。
【0264】
実施例34:メチル 3,5−ジニトロベンゾアート
3,5−ジニトロベンゾイルクロライドをメタノール(100mL)に溶解し、氷冷下においてジイソプロピルエチルアミン(4.53mL)を加えた。反応液を1時間撹拌した後、溶媒留去した。酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去し、下記物性値を有する標題化合物(4.73g)を得た。
TLC:Rf 0.31 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。
【0265】
実施例35:メチル 3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ニトロベンゾアート
実施例34で製造した化合物(4.73g)をDMF(40mL)に溶解し、4−フルオロフェノール(2.34g)およびリン酸カリウム(5.32g)を加えて80℃で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(4.81g)を得た。
TLC:Rf 0.47 (ヘキサン:酢酸エチル=5:1)。
【0266】
実施例36:メチル 3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}ベンゾアート
実施例35で製造した化合物、および4−イソブチル−4−ピペリジノールを用いて、実施例6→実施例7→実施例8と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物(495mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) :δ 7.40 - 7.20 (m, 7H), 5.13 (s, 2H), 3.94 (m, 2H), 3.22 (m, 2H), 2.46 (m, 1H), 1.83 (m, 2H), 1.57 (m, 6H)。
【0267】
実施例37:3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}安息香酸
実施例36で製造した化合物(495mg)をメタノール(5mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(1.11mL)を加えて45℃で2時間撹拌した。反応液を同量の塩酸で中和後、溶媒留去し、エタノールで希釈、ろ過、脱塩することにより、標題化合物(490mg)を得た。得られた標題化合物はそれ以上の精製を行わず、次の反応に用いた。
【0268】
実施例38:2−(4−{[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}ベンゾイル]オキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸
【化24】
アルゴン雰囲気下、実施例37で製造した化合物(75mg)をDMF(1mL)に溶解し、EDC(55.5mg)、HOBt(39.1mg)、ジイソプロピルエチルアミン(0.05mL)およびベンジル 2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパノアート(56.5mg)を加えて、室温において終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去した。次に、得られた残渣をメタノール(1mL)および酢酸エチル(1mL)に溶解し、5%パラジウム炭素(50mg)を加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応液をセライトを用いてろ過し、溶媒留去した。得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(59.1mg)を得た。
TLC:Rf 0.62 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.58 (m, 2H), 7.32 (m, 3H), 7.18 - 6.90 (m, 6H), 3.79 (m, 2H), 3.24 (m, 2H), 1.80 (m, 1H), 1.70 - 1.45 (m, 4H), 1.52 (s, 6H), 1.37 (d, 2H), 0.95 (d, 6H)。
【0269】
実施例39:4−シクロプロピル−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(ヒドロキシメチル)フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド
アルゴン雰囲気下、実施例35で製造した化合物および4−イソブチル−4−ピペリジノールの代わりに4−シクロプロピル−4−ピペリジノールを用いて、実施例36と同様の操作により得られた、メチル 3−{[(4−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)ベンゾアート(201mg)をTHF(10mL)に溶解し、水素化ジイソブチルアルミニウム(1.407mL、1.0M、トルエン溶液)を加え、0℃で1.5時間撹拌した。反応液に硫酸ナトリウム水溶液を加えて、セライトを用いてろ過し、溶媒留去した。さらに、酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→0:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(161mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3):δ 7.06 (m, 1H), 7.00 - 6.88 (m, 5H), 6.79 (m, 1H), 6.58 (m, 1H), 4.52 (s, 2H), 3.78 (m, 2H), 3.18 (m, 2H), 1.68 - 1.44 (m, 4H), 0.89 (m, 1H), 0.39 - 0.32 (m, 4H)。
【0270】
実施例40:2−(4−{[3−{[(4−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}−5−(4−フルオロフェノキシ)ベンジル]オキシ}フェニル)−2−メチルプロパン酸
アルゴン雰囲気下、実施例39で製造した化合物(153mg)をTHF(12mL)に溶解し、実施例3で製造した化合物(89.2mg)、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(0.114mL)およびトリフェニルホスフィン(110mg)を加えて、室温で終夜撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→0:1)で精製した。さらに、得られた生成物をメタノール(2mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(0.575mL)を加えて、45℃で2時間撹拌した。反応液を同量の塩酸で中和後濃縮し、得られた残渣を薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=5:1)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(99.0mg)を得た。
TLC:Rf 0.58 (クロロホルム:メタノール=5:1);
1H-NMR (CDCl3) :δ 7.30 - 6.70 (m, 10H), 6.67 (m, 1H), 6.51 (s, 1H), 4.96 (s, 2H), 3.80 (m, 2H), 3.24 (m, 2H), 1.70 - 1.48 (m, 4H), 1.56 (s, 6H), 0.93 (m, 1H), 0.44 - 0.32 (m, 4H)。
【0271】
実施例41:N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−ヒドロキシフェニル]−4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジンカルボキサミド
1,3−ジフルオロ−5−ニトロベンゼン、フェニルメタノール、4−フルオロフェノールおよび4−イソブチル−4−ピペリジノールを用いて、実施例4→実施例5→実施例6→実施例7→実施例8と同様の目的の操作に付すことにより、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.52 (ヘキサン:酢酸エチル=1:2)。
【0272】
実施例42:エチル {4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}(オキソ)アセタート
実施例41で製造した化合物(100mg)およびエチル 2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソアセタート(73mg)をDMF(0.7mL)に溶解し、炭酸セシウム(79mg)を加えて60℃で撹拌した。反応開始2時間後に、エチル 2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソアセタート(73mg)を、4時間後にエチル 2−(4−フルオロフェニル)−2−オキソアセタート(73mg)および炭酸セシウム(132mg)をさらに加えて、合計18時間撹拌した。反応液を室温まで放冷し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10→50:50)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(43mg)を得た。
TLC:Rf 0.28 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0273】
実施例43:エチル {4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}(ヒドロキシ)アセタート
実施例42で製造した化合物(43mg)をメタノール(1mL)に溶解し、0℃で撹拌した。反応液に水素化ホウ素ナトリウム(3mg)を加えて15分撹拌し、水を加えて酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=75:25→50:50)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(24mg)を得た。
TLC:Rf 0.12 (ヘキサン:酢酸エチル=1:1)。
【0274】
実施例44:{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}(ヒドロキシ)酢酸
実施例43で製造した化合物(24mg)をメタノール(0.4mL)に溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液(52μL)を加えて35℃で13時間撹拌した。0℃で1N塩酸を加えて中和し、水および酢酸エチルを加えて抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧留去することにより、下記物性値を有する標題化合物(21.6mg)を得た。
TLC:Rf 0.16 (ジクロロメタン:メタノール:酢酸=100:10:1);
1H-NMR (CDCl3):δ 7.38 (d, 2H), 7.03 - 6.90 (m, 6H), 6.78 (s, 1H), 6.64 (s, 1H), 6.27 (t, 1H), 5.08 (s, 1H), 3.67 (d, 2H), 3.30 - 3.18 (m, 2H), 1.77 (td, 1H), 1.63 - 1.46 (m, 4H), 1.34 (d, 2H), 0.92 (d, 6 H)。
【0275】
実施例45:N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−(4−{2−メチル−1−[(メチルスルホニル)アミノ]−1−オキソ−2−プロパニル}フェノキシ)フェニル]−4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジンカルボキサミド
実施例9で製造した化合物(320mg)、メタンスルホンアミド(80mg)、EDC(160mg)、および4−ジメチルアミノピリジン(104mg)をジクロロメタン(12mL)に懸濁し、マイクロウェーブを用いて70℃で2時間加熱した。反応液を減圧留去した後、酢酸エチルに溶解し、1N塩酸で2回、飽和食塩水で1回洗浄した。有機層を溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=16:1)で精製した。得られた残渣をさらにヘキサンおよびt−ブチルメチルエーテルで洗浄し、下記物性値を有する標題化合物(215mg)を得た。
TLC:Rf 0.45 (ジクロロメタン:メタノール=8:1);
1H-NMR (CD3OD):δ 7.32 (d, 2H), 7.16 - 6.97 (m, 6H), 6.85 (t, 1H), 6.79 (t, 1H), 6.21 (t, 1H), 3.88 - 3.72 (m, 2H), 3.27 - 3.15 (m, 5H), 1.98 - 1.76 (m, 1H), 1.54 (s, 6H), 1.66 - 1.47 (m, 4H), 1.39 (d, 2H), 0.97 (d, 6H)。
【0276】
[本発明化合物の結晶の製造方法]
本発明において、実施例化合物の各結晶形は、実施例に記載した方法、またはこれらに準ずる方法によって製造することができる。
【0277】
実施例に記載した各結晶の物性データは、以下の測定条件によって行われた。
[1]粉末X線回折スペクトル
<測定条件>
装置:BRUKER axs製BRUKER D8 DISCOVER with GADDS、
ターゲット:Cu、
フィルター:なし、
電圧:40kV、
電流:40mA、
露光時間:3min。
【0278】
[2]示差走査熱量測定(DSC)
<測定条件>
装置:METTLER TOLEDO製DSC 822e、
試料量:1〜2mg、
試料セル:アルミパン40μL、
窒素ガス流量:40mL/min、
昇温速度:10℃/min(25〜220℃、25〜240℃、25〜250℃)。
【0279】
実施例A:2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{[(4−ヒドロキシ−4−イソブチル−1−ピペリジニル)カルボニル]アミノ}フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸の結晶(A型結晶)
実施例9において、得られた精製物に酢酸エチル(7v/w)を加え、0〜30℃で撹拌した。溶液を一度ろ過した後、トルエン(3v/w)を加え、種晶を播種し、25℃において3時間撹拌した。トルエン(10v/w)を加え、0℃に冷却して1.5時間撹拌した。得られた結晶をろ過してトルエン(2v/w)で洗浄し、標題の結晶を得た。得られた結晶の粉末X線回折スペクトルを図1に、示差走査熱量測定(DSC)チャートを図2にそれぞれ示す。また、粉末X線回折スペクトルにおける回折角2θおよび相対強度を以下の表に示す。
【0280】
粉末X線回折スペクトル:
【表1】
本結晶は、約143℃に吸熱ピークのオンセットを示した。
【0281】
実施例B:2−{4−[3−({[4−(2−エチルブチル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)−5−(4−フルオロフェノキシ)フェノキシ]フェニル}−2−メチルプロパン酸の結晶(A型結晶)
実施例9(20)で製造した化合物に、エタノール(35v/w)と水(10v/w)を加えた。溶液を70℃のオイルバスで加熱し溶解させた。溶液を70℃から25℃まで放冷した後、得られた結晶をろ取し、減圧乾燥し、標題の結晶を得た。得られた結晶を分析し、その粉末X線回折スペクトルを図3に、示差走査熱量測定チャートを図4にそれぞれ示す。また、粉末X線回折スペクトルにおける回折角2θおよび相対強度を以下の表に示す。
【0282】
粉末X線回折スペクトル:
【表2】
本結晶は、約170℃に吸熱ピークのオンセットを示した。
【0283】
実施例C:1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸の結晶(A型結晶)
実施例13で製造した化合物に、エタノールを15μL(15v/w)加えた。溶液を70℃のオイルバスで加熱し、溶解させた。70℃から25℃まで放冷した後、得られた結晶をろ取し、室温にて減圧乾燥し、標題の結晶を得た。得られた結晶を分析し、その粉末X線回折スペクトルを図5に、示差走査熱量測定(DSC)チャートを図6にそれぞれ示す。また、粉末X線回折スペクトルにおける回折角2θおよび相対強度を以下の表に示す。
【0284】
粉末X線回折スペクトル:
【表3】
本結晶は、約182℃に吸熱ピークのオンセットを示した。
【0285】
[実験例]
以下に生物学的実験例および物理学的実験例を示し、これらの実験方法に基づいて、本発明化合物の効果を確認した。
【0286】
生物学的実験例1:細胞内カルシウムイオンの濃度変化をモニターすることによるS1P拮抗活性の評価
ヒトS1P遺伝子を過剰発現させたチャイニーズハムスターオーバリー(CHO)細胞を、10%ウシ胎児血清(FBS)、抗生物質−抗真菌剤およびG418含有のHam’s F12培地で培養した。ラットS1P遺伝子を過剰発現させたCHO細胞は、10%FBS、ペニシリン−ストレプトマイシンおよびブラストサイジンS含有のHam’s F12培地で培養した。培養した細胞をFura2−AM溶液(5μM)[FBS(10%)、HEPES緩衝液(20mM、pH7.2〜7.5)、およびプロベネシド(2.5mM)含有のHam’s F12培地)]中で、37℃、60分間インキュベーションした。HEPES緩衝液(20mM、pH7.2〜7.5)およびプロベネシド(2.5mM)を含むハンクス平衡塩液で2回洗浄し、同液に浸した。蛍光ドラッグスクリーニングシステムにプレートをセットし、30秒間無刺激で細胞内カルシウムイオン濃度を測定した。被験物質(ヒトS1Pの終濃度:0.25nM〜25μM、ラットS1Pの終濃度:0.25nM〜2.5μM)もしくはジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を添加し、その3分後にS1P(終濃度:300nM)を添加して、S1P添加前後の細胞内カルシウムイオン濃度の上昇を3秒間隔で測定した(励起波長:340nmおよび380nm、蛍光波長:540nm)。
【0287】
S1P拮抗活性は、被験物質の代わりにDMSOを添加したウェルでのS1P(終濃度:300nM)によるピーク値をコントロール値(A)とし、被験物質を処置した細胞でのS1P添加後の上昇値(B)と比較し、抑制率(%)として以下の式を用いて算出した。
【数1】
IC50値は、抑制率50%を示す本発明化合物の濃度として算出した。
【0288】
比較化合物として、特許文献3(国際公開第2004/002531号パンフレット)記載の実施例1(64)(以下、比較化合物Aとする。)および実施例1(85)の化合物(以下、比較化合物Bとする。)を用いた。各比較化合物の構造式はそれぞれ以下の通りである。
【0289】
【化25】
【化26】
【0290】
本発明化合物と比較化合物のヒトおよびラットS1P拮抗活性は下記の表4に示す通りであった。
【表4】
【0291】
その結果、本発明化合物は比較化合物に対し、著しくヒトS1P拮抗活性が向上することがわかった。さらに、本発明化合物は、ヒトおよびラットのS1P拮抗活性の種差も改善し、ラットの病態モデルでの有効性をヒトへの外挿性を高める化合物である。
【0292】
物理学的実験例2:溶解度の測定
検量線溶液は、被験物質(10mmol/L、DMSO溶液)をアセトニトリルで希釈し、内部標準物質(ワーファリン)を含むアセトニトリルを添加して0.1、0.4および2μmol/Lに調製した。また、試料溶液は、局法2液(0.2mol/Lのリン酸二水素カリウム試液250mLに、0.2mol/Lの水酸化ナトリウム試液118mLおよび水を加えて1000mLとした溶液を用いた。)495μL(pH6.8)に被験物質(10mmol/L、DMSO溶液)5μLを添加し、室温で5時間攪拌した後、溶液をフィルター付きプレートに移し吸引ろ過してろ液20μLをアセトニトリルで希釈し、内部標準物質を含むアセトニトリルを添加して調製した。検量線溶液および試料溶液の各5μLをLC−MS/MS(Thermo Scientific社製 Discovery Max)に注入し定量した(定量範囲0.1〜2μmol/L)。溶解度は定量値を50倍して算出した。定量範囲外の値が得られた場合の溶解度は、<5μmol/Lまたは100μmol/Lとした。
【0293】
本発明化合物と比較化合物の溶解度は下記の表5に示す通りであった。
【表5】
その結果、本発明化合物は比較化合物よりも溶解度に優れていることがわかった。
【0294】
[製剤例]
製剤例1
以下の各成分を常法により混合した後打錠して、一錠中に10mgの活性成分を含有する錠剤1万錠を得た。
・4−(2−エチルブチル)−N−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−{4−[(4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル)カルボニル]フェノキシ}フェニル]−4−ヒドロキシ−1−ピペリジンカルボキサミド … 100g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤) … 20g
・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) … 10g
・微結晶セルロース … 870g
【0295】
製剤例2
以下の各成分を常法により混合した後、除塵フィルターでろ過し、5mlずつアンプルに充填し、オートクレーブで加熱滅菌して、1アンプル中20mgの活性成分を含有するアンプル1万本を得た。
・1−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)−5−({[4−ヒドロキシ−4−(3−ペンタニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}アミノ)フェノキシ]フェニル}シクロプロパンカルボン酸 … 200g
・マンニトール … 20g
・蒸留水 … 50L
【産業上の利用可能性】
【0296】
本発明化合物は、強力なヒトS1P拮抗活性を有するため、S1P介在性疾患、例えば、血管の収縮に起因する疾患、線維症等の治療に有用である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6