(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0035】
以降、図を参照していくつかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。
【0036】
以降に示す幾つかの実施形態のコイルアンテナは、携帯電話端末(スマートフォンを含む)に代表される電子機器等に設けられ、例えば磁束の放射素子としてHF帯等で使用することのできるコイルアンテナである。また、上記コイルアンテナはインダクタ素子として使用することもできる。そのため、特に説明がない場合、以降に示す幾つかの実施形態はコイルアンテナおよびインダクタ素子の両方についての例示である。
【0037】
以降で示す各実施形態において、「アンテナ装置」とは、磁束を放射するアンテナである。アンテナ装置は、通信相手側のアンテナと磁界結合を用いた近傍界通信のために用いられるアンテナであり、例えばNFC(Near field communication)等の通信に利用される。アンテナ装置は、使用する周波数帯が例えばHF帯であり、特に13.56MHzまたは13.56MHz近傍の周波数で用いられる。アンテナ装置の大きさは使用する周波数における波長λに比べて非常に小さく、使用周波数帯での電磁波の放射特性は悪い。アンテナ装置は、アンテナ装置が備えるコイル導体を引き延ばした長さでλ/10以下である。なお、ここでいう波長とは、アンテナが形成される基材の誘電性や透磁性による波長短縮効果を考慮した実効的な波長のことを指す。
【0038】
《第1の実施形態》
図1(A)は第1の実施形態に係るコイルアンテナ101の外観斜視図であり、
図1(B)はコイルアンテナ101の左側面図である。
図2(A)はコイルアンテナ101の平面図であり、
図2(B)はコイルアンテナ101の正面図であり、
図2(C)はコイルアンテナ101の底面図である。
【0039】
なお、
図2(A)および
図2(C)では、構造を分かりやすくするために、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4をハッチングして図示している。以降の各実施形態における平面図および底面図についても同様である。
【0040】
コイルアンテナ101は、絶縁体10、絶縁体10に形成されるコイル導体(後に詳述する)、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4およびダミー電極N1,N2を備える。
【0041】
絶縁体10は、長手方向が横方向(
図2(A)におけるX方向)に一致した直方体状の積層体である。絶縁体10は、厚さ方向(Z方向)に対向する第1主面VS1および第2主面VS2を有し、縦方向(Y方向)に位置する第1側面VS3および第2側面VS4を有する。
【0042】
図2(A)に示すように、第1主面VS1は、第1辺SL1と第1辺SL1に直交する第2辺SL2とを有する。第1辺SL1はX方向に平行であり、第2辺SL2はY方向に平行である。また、絶縁体10は、
図2(B)に示すように、第1辺SL1および第2辺SL2に直交し、Z方向に平行な第3辺SL3を有する。
【0043】
図2に示すように、絶縁体10の第1側面VS3には第1接続導体31が形成され、絶縁体10の第2側面VS4には第2接続導体41が形成される。第1接続導体31は、厚さ方向(Z方向)に延伸する導体パターンであり、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って20個配列される。第2接続導体41は、厚さ方向(Z方向)に延伸する導体パターンであり、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って19個配列される。第1接続導体31および第2接続導体41は、例えば第1の方向に沿って複数のビア導体を配列したマザー基板を作成した後、円柱状のビア導体が半円柱となるように第1の方向に沿って分離(切断)することによって形成できる。
【0044】
絶縁体10の第1主面VS1には、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2およびダミー電極N1が形成されている。第1パッド電極P1、第2パッド電極は平面形状が四角形の導体パターンであり、絶縁体10の長手方向(X方向)の両端部近傍に配置される。ダミー電極N1は平面形状が四角形の導体パターンであり、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2の間に、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って3個配置される。第1パッド電極P1、第2パッド電極P2およびダミー電極N1は、例えばCuやNi,Auを主成分とした金属膜である。
【0045】
絶縁体10の第2主面VS2には、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4およびダミー電極N2が形成されている。第3パッド電極P3、第4パッド電極P4は平面形状が四角形の導体パターンであり、絶縁体10の長手方向(X方向)の両端部近傍に配置される。ダミー電極N2は平面形状が四角形の導体パターンであり、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4の間に、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って3個配置される。第3パッド電極P3、第4パッド電極P4およびダミー電極N2は、例えばCuやNi,Auを主成分とした金属膜である。
【0046】
これら第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3および第4パッド電極P4は、互いに独立した導体パターンである。本発明のおける「互いに独立」した導体パターンとは、実装時に互いに異なる接点に電気的に接続される導体パターンを言う。例えば直方体状のチップインダクタ等の両端部に5面に亘って形成される端子電極は、実装時に導電性接合材のフィレットの形成によって端子電極の全ての面が一つの接点に電気的に接続されるため、「互いに独立」した導体パターンではない。したがって、本発明における、「互いに独立」した導体パターンと、従来のチップインダクタ等の端子電極とは区別される。なお、このことは以降の実施形態についても同様とする。
【0047】
次に、絶縁体10の構造について説明する。
図3はコイルアンテナ101の各基材層の電極パターン等を示す分解平面図である。
【0048】
絶縁体10は、
図3における(1)〜(6)で示す複数の基材層1a,1b,1c,1d,1eの順に積層して構成される。
図3において、(1)は最上層であり、(5)および(6)は最下層である。なお、
図3において、(6)は(5)の裏面である。
【0049】
基材層1a,1eは直方体形状の非磁性体層であり、基材層1b,1c,1dは直方体状の磁性体層である。基材層1a,1eは例えば非磁性体フェライトであり、基材層1b,1c,1dは例えば磁性体フェライトである。つまり、絶縁体10は、磁性体層である基材層1b,1c,1dを、非磁性体層である基材層1a,1eで挟んだ構成である。
【0050】
(1)基材層1aの一方主面(
図3における表側の面)には、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2およびダミー電極N1が形成されている。第1パッド電極P1、第2パッド電極P2は平面形状が四角形の導体パターンであり、基材層1aの長手方向の両端部近傍に配置される。ダミー電極N1は平面形状が四角形の導体パターンであり、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2の間に、基材層1aの長手方向に沿って3個配置される。つまり、第1パッド電極P1、3個のダミー電極N1および第2パッド電極P2は、
図2に示すように、基材層1aの長手方向に沿って順に配置されている。
【0051】
(2)基材層1bの一方主面(
図3における表側の面)には、第1線状導体11A,11B,11Cが形成されている。第1線状導体11A,11B,11Cは例えば基材層1bの一方主面にめっき法等によってCu膜等の導体膜を形成し、これをフォトリソグラフィによってパターニングして形成される導体パターンである。また、導電性ペーストをスクリーン印刷することによって第1線状導体11A,11B,11Cを形成してもよい。
【0052】
第1線状導体11Aは、平面形状が台形の導体パターンであり、その下底が基材層1bの短手方向の一辺(
図3における基材層1bの下辺)に面し(達し)、上底をなす端部E1を有する。第1線状導体11Aの導体パターンは、基材層1bの短手方向の一辺(
図3における基材層1bの下辺)から他辺(
図3における基材層1bの上辺)に向かって細くなる先細り形状である。第1線状導体11Aは、基材層1bの長手方向の一辺(
図3における基材層1bの左辺)近傍に配置されている。後述のコイル導体の巻回軸AX1方向(X方向)において、コイル導体の最も外側に配置される第1線状導体11Aが先細り形状となっていることにより、コイル導体の巻回数を増やしつつ、コイルアンテナ101の体積の増加を抑えることができる。
【0053】
第1線状導体11B,11Cは、平面形状が平行四辺形の導体パターンであり、基材層1bの短手方向の一辺(
図3における基材層1bの下辺)から他辺(
図3における基材層1bの上辺)に向かって延伸する。第1線状導体11Bは、基材層1bの長手方向に18個配列されている。第1線状導体11Cは、基材層1bの長手方向の他辺(
図3における基材層1bの右辺)近傍に配置されている。つまり、第1線状導体11A、18個の第1線状導体11Bおよび第1線状導体11Cは、
図3に示すように、基材層1bの長手方向に沿って順に配置されている。
【0054】
第1線状導体11Aの一端は、第1接続導体31に接続される。また、第1線状導体11Aは、層間接続導体51を介して第1パッド電極P1に接続される。第1線状導体11B,11Cの一端は第1接続導体31に接続され、第1線状導体11B,11Cの他端は第2接続導体41に接続される。さらに、第1線状導体11Cは、層間接続導体52を介して第2パッド電極P2に接続される。なお、第1接続導体31および第2接続導体41は、絶縁体10の第1側面VS3および第2側面VS4に形成される。
【0055】
図3において、(5)(6)は基材層1eについての構成を示している。
【0056】
(5)基材層1eの一方主面(
図3における表側の面)には、第2線状導体21A,21B,21Cが形成されている。第2線状導体21A,21B,21Cは例えば基材層1eの一方主面にめっき法等によってCu膜等の導体膜を形成し、これをフォトリソグラフィによってパターニングして形成される導体パターンである。また、導電性ペーストをスクリーン印刷することによって第2線状導体21A,21B,21Cを形成してもよい。
【0057】
第2線状導体21A,21Bは、平面形状が平行四辺形の導体パターンであり、基材層1eの短手方向の一辺(
図3における基材層1eの下辺)から他辺(
図3における基材層1eの上辺)に向かって延伸する。第2線状導体21Aは、基材層1eの長手方向の一辺(
図3における基材層1eの左辺)近傍に配置されている。第2線状導体21Bは、基材層1eの長手方向に18個配列されている。
【0058】
第2線状導体21Cは、平面形状が台形の導体パターンであり、その下底が基材層1eの短手方向の一辺(
図3における基材層1eの下辺)に面し(達し)、上底をなす端部E2を有する。第2線状導体21Cの導体パターンは、基材層1eの短手方向の一辺(
図3における基材層1eの下辺)から他辺(
図3における基材層1eの上辺)に向かって細くなる先細り形状である。第2線状導体21Cは、基材層1eの長手方向の他辺(
図3における基材層1eの右辺)近傍に配置されている。後述のコイル導体の巻回軸AX1方向(X方向)において、コイル導体の最も外側に配置される第1線状導体11Aが先細り形状となっていることにより、コイル導体の巻回数を増やしつつ、コイルアンテナ101の体積の増加を抑えることができる。第2線状導体21A、18個の第2線状導体21Bおよび第2線状導体21Cは、
図3に示すように、基材層1eの長手方向に沿って順に配置されている。
【0059】
第2線状導体21A,21Bの一端は第1接続導体31に接続され、第2線状導体21A,21Bの他端は第2接続導体41に接続される。さらに、第2線状導体21Aは、層間接続導体53を介して第3パッド電極P3に接続される。第2線状導体21Cの一端は、基材層1eの短手方向の一方側面(
図3における基材層1bの下側の側面)に形成される第1接続導体31に接続される。また、第2線状導体21Cは、層間接続導体54を介して第4パッド電極P4に接続される。なお、上述した通り、第1接続導体31および第2接続導体41は、絶縁体10の第1側面VS3および第2側面VS4に形成される。
【0060】
(6)基材層1eの他方主面には、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4およびダミー電極N2が形成されている。第3パッド電極P3、第4パッド電極P4は平面形状が四角形の導体パターンであり、基材層1aの長手方向の両端部近傍に配置される。ダミー電極N2は平面形状が四角形の導体パターンであり、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4の間に、基材層1eの長手方向に沿って3個配置される。つまり、第3パッド電極P3、3個のダミー電極N2および第4パッド電極P4は、
図3に示すように、基材層1eの長手方向に沿って順に配置されている。
【0061】
このように、第1線状導体11A〜11C、第1接続導体31、第2線状導体21A〜21Cおよび第2接続導体41によって、約20ターンの矩形ヘリカル状のコイル導体が構成される。すなわち、コイル導体は複数の基材層1a〜1eを積層してなる絶縁体10に形成される。
【0062】
コイルアンテナ101のコイル導体は、
図1に示すように、巻回軸AX1を有する。本実施形態では、コイル導体の巻回軸AX1が絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2に沿うように配置され、絶縁体10の長手方向(X方向)と平行である。
【0063】
なお、本実施形態では、第1線状導体11Aの端部E1が本発明におけるコイル導体の「第1端」に相当し、第2線状導体21Cの端部E2が本発明におけるコイル導体の「第2端」に相当する。すなわち、コイル導体は第1端および第2端を有する。
【0064】
なお、本発明におけるコイル導体の「第1端側」および「第2端側」とは、コイル導体の第1端(端部E1)および第2端(端部E2)の極近傍のみを言うものではない。例えば、コイル導体の第1端(端部E1)から第2端(端部E2)に向かってコイル導体全長の1/3までの部分を「第1端側」と言うものとする。コイル導体の第2端(端部E2)から第1端(端部E1)に向かってコイル導体全長の1/3までの部分を「第2端側」というものとする。すなわち、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3とコイル導体とは、コイル導体の第1端からコイル導体全長の1/3までの部分で接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4とコイル導体とは、コイル導体の第2端からコイル導体全長の1/3までの部分で接続される。
【0065】
図4は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101の回路図である。
【0066】
図4に示すように、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間、第1パッド電極P1と第4パッド電極P4との間、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4との間、第3パッド電極P3と第2パッド電極P2との間に、いずれもコイル導体が形成される。
【0067】
本実施形態に係るコイルアンテナ101は、コイル導体に接続されたパッド電極が、絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2のいずれにも形成される。そのため、第1主面VS1および第2主面VS2のいずれも実装面とすることができ、様々な接続方法に対応可能なコイルアンテナを実現できる。
【0068】
なお、本明細書において「実装面」とは、インダクタ素子またはコイルアンテナが搭載される配線板のランド等に接続されるパッド電極が形成される面を意味する。すなわち、はんだ等の導電性接合材またはワイヤ等が形成または接着されるパッド電極が形成される面を意味する。
【0069】
また、第1パッド電極P1は、層間接続導体51を介して第1線状導体11Aに接続される。すなわち、第1パッド電極P1はコイル導体の第1端側(端部E1近傍)と電気的に接続される。本実施形態では、この層間接続導体51が本発明における「第1接続導体」に相当する。
【0070】
また、第2パッド電極P2は層間接続導体52を介して第1線状導体11Cに接続される。すなわち、第2パッド電極P2はコイル導体の第2端側(端部E2近傍)と電気的に接続される。本実施形態では、この層間接続導体52が本発明における「第2接続導体」に相当する。
【0071】
第3パッド電極P3は層間接続導体53を介して第2線状導体21Aに接続される。すなわち、第3パッド電極P3はコイル導体の第1端側(端部E1近傍)と電気的に接続される。本実施形態では、この層間接続導体53が本発明における「第3接続導体」に相当する。
【0072】
第4パッド電極P4は層間接続導体54を介して第2線状導体21Cに接続される。すなわち、第4パッド電極P4はコイル導体の第2端側(端部E2近傍)と電気的に接続される。本実施形態では、この層間接続導体54が本発明における「第4接続導体」に相当する。
【0073】
図1に示すように、コイルアンテナ101は、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4、層間接続導体51,52,53,54(第1接続導体、第2接続導体、第3接続導体および第4接続導体)は、コイル導体の巻回軸AX1方向(X方向)から視て、コイル導体のコイル開口CPの外側に配置されている。
【0074】
この構成により、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4、層間接続導体51,52,53,54(第1接続導体、第2接続導体、第3接続導体および第4接続導体)が、コイル導体のコイル開口を遮らないので、安定したインダクタンス成分を有するインダクタ素子を実現できる。
【0075】
この構成では、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4、層間接続導体51,52,53,54(第1接続導体、第2接続導体、第3接続導体および第4接続導体)が、コイル開口を通る磁束を妨げないため、通信特性の良いコイルアンテナを実現できる。
【0076】
また、コイルアンテナ101は、第1線状導体11A,11B,11C、第2線状導体21A,21B,21C、第1接続導体31および第2接続導体41が磁性体に埋設されていない。そのため、コイルアンテナ101から生じる磁束の磁路が開磁路のみとなり、コイルアンテナ101から生じる磁束が、絶縁体10の第1主面VS1、第2主面VS2、第1側面VS3および第2側面VS4において絶縁体10の外側に広がる。よって、コイルアンテナ101と通信相手側のコイルアンテナとは磁界結合しやすくなり、コイルアンテナ101と通信相手側のコイルアンテナとの結合係数が上昇し、通信特性が良くなる。すなわち、絶縁体10が磁性体を有する場合において、コイル導体の少なくとも一部が、コイル導体の巻回軸AX1方向から視て、磁性体から露出することにより、コイルアンテナ101を通信相手側のコイルアンテナと磁界結合させやすくできる。
【0077】
次に、コイルアンテナ101の様々な接続方法について、図を参照して説明する。
図5(A)は第1の接続方法によりコイルアンテナ101を実装した断面図であり、
図5(B)は第2の接続方法によりコイルアンテナ101を実装した断面図であり、
図5(C)は第3の接続方法によりコイルアンテナ101を実装した断面図であり、
図5(D)は第4の接続方法によりコイルアンテナ101を実装した断面図である。
図5(A)、
図5(B)、
図5(C)および
図5(D)では、構造を分かりやすくするために、コイル導体の図示を省略している。
【0078】
図5(A)に示す第1の接続方法では、コイルアンテナ101が、配線板2の主面に形成された導体3にはんだ等の導電性接合材を介して接続される。第3パッド電極P3および第4パッド電極P4は、配線板2上に形成された導体3に電気的に接続され、給電回路に導通する。なお、本接続方法では、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4との間に形成されるコイル導体が利用される。配線板2は例えばプリント配線板である。
【0079】
図5(B)に示す第2の接続方法では、コイルアンテナ101が、配線板2の主面に形成された導体3にワイヤ4を介して接続(ワイヤボンディング)される。第1パッド電極P1および第2パッド電極P2は、配線板2上に形成された導体3にワイヤ4を介して電気的に接続(ワイヤボンディング)され、給電回路に導通する。本接続方法では、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間に形成されるコイル導体が利用される。
【0080】
図5(C)に示す第3の接続方法では、第3パッド電極P3が、配線板2上に形成された導体3にはんだ等の導電性接合材を介して接続され、第4パッド電極P4が導体3にワイヤ4を介して接続(ワイヤボンディング)される。つまり、第3パッド電極P3および第2パッド電極P2が、給電回路に導通する。なお、本接続方法では、第3パッド電極P3と第2パッド電極P2との間に形成されるコイル導体が利用される。
【0081】
図5(D)に示す第4の接続方法では、第3パッド電極P3が配線板2上に形成された導体3にはんだ等の導電性接合材を介して接続され、第2パッド電極P2が、配線板5上に形成された導体6にはんだ等の導電性接合材を介して接続される。つまり、第3パッド電極P3および第2パッド電極P2が、給電回路に導通する。配線板2は例えばフレキシブルプリント配線板であり、導体6はフレキシブルプリント基板に形成された導体パターンである。なお、本接続方法でも、第3パッド電極P3と第2パッド電極P2の間に形成されるコイル導体が利用される。
【0082】
なお、上述の接続方法では、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2、第3パッド電極P3および第4パッド電極P4、第3パッド電極P3および第2パッド電極P2が給電回路に導通する例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1パッド電極P1および第4パッド電極P4が給電回路に導通する接続方法でもよい。
【0083】
また、上述の接続方法では、コイルアンテナ101の第2主面(第3パッド電極P3および第4パッド電極P4が形成された面)を実装面とする例を示したが、この構成に限定されるものではない。コイルアンテナ101の第1主面(第1パッド電極P1および第2パッド電極P2が形成された面)を実装面とする構成であってもよい。
【0084】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ101は、
図2(A)および
図2(C)に示すように、Z方向(絶縁体10の第3辺SL3に平行な方向)にコイルアンテナ101を平面視したとき、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、Z方向にコイルアンテナ101を平面視したとき、第3パッド電極P3および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ101は、絶縁体10の中心DCを通るZ軸LZに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0085】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ101は、
図2(B)に示すように、Y方向(第1主面VS1の第2辺SL2に平行な方向)にコイルアンテナ101を平面視したとき、第1パッド電極P1および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、Y方向にコイルアンテナ101を平面視したとき、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ101は、絶縁体10の中心DCを通るY軸LYに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0086】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ101は、
図1(B)示すように、X方向(第1主面VS1の第1辺SL1に平行な方向)にコイルアンテナ101を平面視したとき、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、X方向にコイルアンテナ101を平面視したとき、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ101は、絶縁体10の中心DCを通るX軸LXに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0087】
この構成により、コイルアンテナ101は、絶縁体10の中心DCを通るX軸LX、Y軸LYおよびZ軸LZのいずれに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。そのため、コイルアンテナ101をプリント配線板等に実装する際に、第1主面VS1および第2主面VS2のいずれも実装面として用いることができる。また、実装面ではない面をプリント配線板等に実装することにより、コイルアンテナが給電回路に導通せず、コイルアンテナが機能しなくなるという虞がない。
【0088】
なお、このX軸LXが本発明における「第1軸」に相当し、Y軸LYが本発明における「第2軸」に相当し、Z軸LZが本発明における「第3軸」に相当する。
【0089】
また、この構成により、絶縁体10の第1主面VS1を実装面とした場合の第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間のインダクタンス成分と、絶縁体10の第2主面VS2を実装面とした場合の第3パッド電極P3と第4パッド電極P4との間のインダクタンス成分がほぼ等しくなる。また、絶縁体10の第1主面VS1を実装面とした場合に、実装される配線板に形成されたグランド導体等と第1線状導体11A,11B,11Cとの間に発生する寄生容量等、コイルアンテナ101と外部に配置された部材との相互作用は、第2主面VS2を実装面とした場合に、実装される配線板に形成されたグランド導体等と第2線状導体21A,21B,21Cとの間に発生する寄生容量等、コイルアンテナ101と外部に配置された部材との相互作用と実質的に同じになる。
【0090】
したがって、実装面によってコイルアンテナ101のインピーダンスや放射特性等の電気磁気的特性が大きく変化することがなく、安定した特性を有するコイルアンテナを実現できる。
【0091】
また、本実施形態に係るコイルアンテナ101は、X軸、Y軸およびZ軸のいずれに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。つまり、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極の配置は180°回転対称である。
【0092】
図6は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と面状導体7とを備えるアンテナ装置の断面詳細図である。
【0093】
図6に示すアンテナ装置は、コイルアンテナ101と面状導体7とを備える。コイルアンテナ101の第3パッド電極P3および第4パッド電極P4は、配線板2上に形成された導体3に電気的に接続され、給電回路に導通する。面状導体7は、例えば電子機器内に形成されるグランド導体、シールド部材、バッテリーパック、筐体等の一部または全部である。
【0094】
面状導体7は、
図6に示すように、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2に近接(隣接)する。そのため、面状導体7は、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2と電界を介して容量結合する(
図6中の矢印を参照)。
【0095】
そのため、面状導体7がコイルアンテナ101に対するブースターアンテナとして機能する。したがって、コイルアンテナ101のみの場合と比べ、アンテナとして機能する実質的なコイル開口が大きくなり、磁束を放射(集磁)する範囲および距離が大きくなることで、通信相手側のアンテナコイルと結合し易くなる。このように、大型のアンテナコイルを用いることなく、簡素な構成により、通信特性の良いコイルアンテナを実現できる。
【0096】
なお、本発明における「近接する」とは、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2の極近傍のみを言うものではない。「近接」によって面状導体7が第1パッド電極P1および第2パッド電極P2と電界を介して容量結合し、そのことによって、面状導体7によるブースト効果が認められる範囲をいう。例えば、面状導体7と第1パッド電極P1または第2パッド電極P2との間の距離が、絶縁体10の長手方向(X方向)の長さ以下の場合に、「近接する」と言うものとする。
【0097】
なお、本実施形態では、絶縁体10の長手方向が横方向(X方向)に一致し、短手方向が縦方向(Y方向)に一致した例を示したが、この構成に限定されるものではない。絶縁体10の短手方向が横方向(X方向)に一致し、長手方向が縦方向(Y方向)に一致する構成であってもよい。
【0098】
また、本実施形態では、絶縁体10が直方体状である例を示したが、この構成に限定されるものではない。絶縁体10の立体形状は、例えば立方体、多角柱、円柱、楕円柱等、第1主面VS1および第2主面VS2を有し、コイル導体を形成できる範囲で適宜変更可能である。
【0099】
また、本実施形態では、絶縁体10が磁性体層(基材層1b,1c,1d)を非磁性体層(基材層1a,1e)で挟んだ構成例を示したが、この構成に限定されるものではない。絶縁体10は非磁性体層を設けず、磁性体層のみの積層体であってもよい。
【0100】
本実施形態では、絶縁体10が基材層1a,1b,1c,1d,1eからなる積層体である例を示したが、この構成に限定されるものではない。絶縁体10は、フェライト粉等の磁性体粉を含む樹脂部材等により一体形成された構成であってもよい。
【0101】
なお、本実施形態では、第1接続導体31および第2接続導体41が厚さ方向(Z方向)に延伸する導体パターンである例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1接続導体31および第2接続導体41は、厚さ方向(Z方向)に延伸する複数の層間接続導体で構成してもよく、金属ポストで構成してもよい。層間接続導体は例えば基材層にビアホールを形成し、導電性ペーストを充填してなるビア導体等であり、金属ポストは例えば円柱状のCu製ピンである。
【0102】
また、本実施形態では、コイル導体の巻回軸AX1が絶縁体10の長手方向(X方向)と平行である例を示したが、この構成に限定されるものではない。コイルアンテナは、コイル導体の巻回軸AX1が、絶縁体10の短手方向(Y方向)と平行である構成でもよく、厚さ方向(Z方向)に平行である構成でもよい。
【0103】
なお、コイルアンテナ101が備える絶縁体10が直方体状である場合には、コイル導体の巻回軸AXは、絶縁体10の第1辺SL1、第2辺SL2または第3辺SL3のいずれかと平行であることが好ましい。この構成により、コイルアンテナ101を、コイル導体の巻回軸AXと平行である第1辺SL1、第2辺SL2または第3辺SL3のいずれかに平行な軸回りに180°回転させても、コイル導体の巻回軸AXの方向は変化しないため、コイルアンテナ101の磁束の放射特性は上記回転によっては変化しない。すなわち、コイルアンテナ101の磁束の放射特性は、コイルアンテナ101の実装の向きに依存しない。
【0104】
また、本実施形態では、約20ターンの矩形ヘリカル状のコイル導体が構成される例を示したが、この構成に限定されるものではない。コイル導体のターン数および形状等は必要なインダクタンス成分や絶縁体10の形状等によって適宜変更可能である。
【0105】
なお、上述したように、ダミー電極を絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2に対称形となるように形成することにより、焼成時に発生する残留応力による絶縁体10の反りを効果的に抑制することができる。
【0106】
また、本実施形態では、ダミー電極N1,N2がそれぞれ第1〜第4のパッド電極P1〜P4と同じ形状である例を示したが、この構成に限定されるものではない。ダミー電極は、パッド電極と形状、大きさ等が異なっていてもよい。また、ダミー電極の代わりに製造メーカー名や製造番号、ロット番号を示す記号や文字であってもよい。
【0107】
また、本実施形態では、ダミー電極N1,N2がそれぞれ第1パッド電極P1と第2パッド電極P2の間および第3パッド電極P3と第4パッド電極P4の間に形成される例を示したが、ダミー電極の形成箇所はこれに限られない。例えば、ダミー電極の間にパッド電極が挟まれる構成であってもよいし、片側のパッド電極近傍にのみダミー電極が配置されていてもよい。
【0108】
《第2の実施形態》
図7は第2の実施形態に係るコイルアンテナ102の外観斜視図である。
【0109】
第2の実施形態に係るコイルアンテナ102は、絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2にダミー電極を備えていない点で第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。その他の構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じである。
【0110】
このような構成であっても、コイルアンテナ102の基本的な構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じであり、コイルアンテナ101と同様の作用・効果を奏する。また、本実施形態で示すように、ダミー電極は必須の構成ではない。
【0111】
《第3の実施形態》
図8(A)は第3の実施形態に係るコイルアンテナ103の平面図であり、
図8(B)はコイルアンテナ103の正面図であり、
図8(C)はコイルアンテナ103の底面図である。
【0112】
第3の実施形態に係るコイルアンテナ103は、各パッド電極およびダミー電極N1,N2が絶縁体10の長手方向(X方向)に対して2列に配置されている点で第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。その他の構成は、実質的にコイルアンテナ101と同じである。
【0113】
以下、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる部分について説明する。
【0114】
絶縁体10の第1主面VS1には、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2および8個のダミー電極N1が形成されている。第1パッド電極P1および第2パッド電極P2は、第1主面VS1を視た絶縁体10の第一の角部(
図8における左上の角部)近傍と、第一角部の対角である第二の角部(
図8における右下の角部)近傍に配置される。
【0115】
第1パッド電極P1および4個のダミー電極N1は、
図8(A)に示すように、絶縁体10の第一の角部近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。また、第2パッド電極P2および4個のダミー電極N1は、
図8(A)に示すように、絶縁体10の第二の角部近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。
【0116】
したがって、
図8(A)に示すように、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2および8個のダミー電極N1は、第1主面VS1を視て、2行5列になるように配置される。
【0117】
絶縁体10の第2主面には、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4および8個のダミー電極N2が形成されている。第3パッド電極P3および第4パッド電極P4は、第2主面VS2を視た絶縁体10の第一の角部(
図8における左上の角部)近傍と、第一の角部の対角である第二の角部(
図8における右下の角部)近傍に配置される。
【0118】
第3パッド電極P3および4個のダミー電極N2は、
図8(C)に示すように、絶縁体10の第一の角部近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。また、第4パッド電極P4および4個のダミー電極N2は、
図8(C)に示すように、絶縁体10の第二の角部近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。
【0119】
したがって、
図8(C)に示すように、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4および8個のダミー電極N2は、第2主面VS2を視て、2行5列になるように配置される。
【0120】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ103は、コイル導体に接続されたパッド電極が、絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2のいずれにも形成される。したがって、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同様に、第1主面VS1および第2主面VS2のいずれも実装面とすることができ、様々な接続方法に対応可能なコイルアンテナを実現できる。
【0121】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ103は、
図8(A)および
図8(C)に示すように、Z方向(絶縁体10の第3辺SL3に平行な方向)にコイルアンテナ103を平面視したとき、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、Z方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第3パッド電極P3および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ103は、絶縁体10の中心DCを通るZ軸LZに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0122】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ103は、
図8(B)に示すように、Y方向(第1主面VS1の第2辺SL2に平行な方向)にコイルアンテナ101を平面視したとき、 第1パッド電極P1および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、Y方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ103は、絶縁体10の中心DCを通るY軸LYに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0123】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ103は、X方向(第1主面VS1の第1辺SL1に平行な方向)にコイルアンテナ101を平面視したとき、 第1パッド電極P1および第3パッド電極P3が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。同様に、X方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されている。この構成により、コイルアンテナ103は、絶縁体10の中心DCを通るX軸LXに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0124】
したがって、コイルアンテナ103は、絶縁体10の中心DCを通るX軸LX、Y軸LYおよびZ軸LZのいずれに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。つまり、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極の配置は180°回転対称である。そのため、コイルアンテナ103をプリント配線板等に実装する際に、第1主面VS1および第2主面VS2のいずれも実装面として用いることができる。また、実装面ではない面をプリント配線板等に実装することにより、コイルアンテナが給電回路に導通せず、コイルアンテナが機能しなくなるという虞がない。
【0125】
なお、本実施形態では、パッド電極の配置が180°回転対称、つまり点対称である例を示したが、この構成に限定されるものではない。第10の実施形態で詳述するように、絶縁体の同一主面に配置されたパッド電極が120°回転対称(3回対称)や90°回転対称(4回対称)であってもよい。
【0126】
また、本実施形態に示すように、各パッド電極およびダミー電極N1,N2の配列(n行m列)は適宜変更可能である。
【0127】
本実施形態では、Z方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2とが配列される方向(
図8(A)における軸DX1)は、第1辺SL1に非平行であり、且つ、第2辺SL2に非平行である。しかし、本実施形態では、Z方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されているため、コイルアンテナ103が絶縁体10の中心DCを通るZ軸LZ回りに回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極の位置は回転前と同じになる。
【0128】
同様に、本実施形態では、Z方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4とが配列される方向(
図8(C)における軸DX2)は、第1辺SL1に非平行であり、且つ、第2辺に非平行である。しかし、本実施形態では、Z方向にコイルアンテナ103を平面視したとき、第3パッド電極P3および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCに対して点対称になるように配置されているため、コイルアンテナ103が絶縁体10の中心DCを通るZ軸LZ回りに回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極の位置は回転前と同じになる。
【0129】
つまり、第1主面VS1および第2主面VS2において、各パッド電極およびダミー電極がそれぞれ2行以上2列以上に配列されていても、上述のように各パッド電極を配列することにより、コイルアンテナ103の実装の向きに依存せず、給電回路に導通させることができる。
【0130】
《第4の実施形態》
図9(A)は第4の実施形態に係るコイルアンテナ104の平面図であり、
図9(B)はコイルアンテナ104の正面図であり、
図9(C)はコイルアンテナ104の底面図である。
【0131】
第4の実施形態に係るコイルアンテナ104は、各パッド電極およびダミー電極N1,N2の配置が第3の実施形態に係るコイルアンテナ103と異なる。その他の構成は、実質的にコイルアンテナ103と同じである。
【0132】
以下、第3の実施形態に係るコイルアンテナ103と異なる部分について説明する。
【0133】
第1パッド電極P1および第2パッド電極P2は、絶縁体10の長手方向(X方向)の両端部近傍に配置される。ダミー電極N1は、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2の間に、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って3個配置される。第1パッド電極P1、第2パッド電極P2および3個のダミー電極N1は、絶縁体10の第1主面VS1を視て、絶縁体10の一方の角部(
図9(A)における絶縁体10の左上の角部)近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。また、5個のダミー電極N1は、絶縁体10の他方の角部(
図9(A)における絶縁体10の右下の角部)近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。
【0134】
したがって、
図9(A)に示すように、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2および8個のダミー電極N1は、第1主面VS1を視て、2行5列になるように配置される。
【0135】
第3パッド電極P3および第4パッド電極P4は、絶縁体10の長手方向(X方向)の両端部近傍に配置される。ダミー電極N2は、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4の間に、絶縁体10の長手方向(X方向)に沿って3個配置される。第3パッド電極P3、第4パッド電極P4および3個のダミー電極N2は、絶縁体10の第2主面VS2を視て、絶縁体10の一方の角部(
図9(C)における絶縁体10の左下の角部)近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。また、5個のダミー電極N2は、絶縁体10の他方の角部(
図9(C)における絶縁体10の右下の角部)近傍から長手方向(X方向)に沿って順に配置されている。
【0136】
したがって、
図9(C)に示すように、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4および8個のダミー電極N2は、第2主面VS2を視て、2行5列になるように配置される。
【0137】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ104は、コイル導体に接続されたパッド電極が、絶縁体10の第1主面VS1および第2主面VS2のいずれにも形成される。したがって、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同様に、第1主面VS1および第2主面VS2のいずれも実装面とすることができ、様々な接続方法に対応可能なコイルアンテナを実現できる。
【0138】
また、コイルアンテナ104は、
図9(A)および
図9(C)に示すように、第1パッド電極P1および第4パッド電極P4が、絶縁体10の中心DCを通るY軸LY回りに180°回転対称に配置される。また、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3は、絶縁体10の中心DCを通るY軸LY回りに180°回転対称に配置される。
【0139】
したがって、コイルアンテナ104はY軸LYに対して180°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。
【0140】
《第5の実施形態》
図10(A)は第5の実施形態に係るコイルアンテナ105の平面図であり、
図10(B)はコイルアンテナ105の底面図である。
【0141】
第5の実施形態に係るコイルアンテナ105は、各パッド電極およびダミー電極N1,N2の形状が第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。その他の構成は、実質的にコイルアンテナ101と同じである。
【0142】
以下、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる部分について説明する。
【0143】
第1パッド電極P1、第2パッド電極P2およびダミー電極N1は平面形状が矩形状の導体パターンである。第3パッド電極P3、第4パッド電極P4およびダミー電極N2は平面形状が矩形状の導体パターンである。
【0144】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ105の基本的な構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じであり、コイルアンテナ101と同様の作用・効果を奏する。
【0145】
なお、本実施形態に示すように、各パッド電極の形状、大きさ等は、適宜変更可能である。さらに、電気磁気特性に大きく影響しない限り、各パッド電極は、異なる形状、大きさの混成であってもよい。また、ダミー電極N1,N2の形状、大きさ等についても適宜変更可能である。さらに、ダミー電極N1,N2は異なる形状、大きさの混成であってもよい。
【0146】
《第6の実施形態》
図11(A)は第6の実施形態に係るコイルアンテナ106Aの平面図であり、
図11(B)はコイルアンテナ106Aの底面図である。
図12(A)は第6の実施形態に係るコイルアンテナ106Bの平面図であり、
図12(B)はコイルアンテナ106Bの底面図である。
【0147】
コイルアンテナ106A,106Bは、絶縁体10の第1主面に形成されるダミー電極N1は、第3の実施形態に係るコイルアンテナ103に対し、ダミー電極N1,N2の配列および数量が異なる。その他の構成については、実質的にコイルアンテナ103と同じである。
【0148】
以下、第3の実施形態に係るコイルアンテナ103と異なる部分について説明する。
【0149】
コイルアンテナ106Aは、
図11(A)および
図11(B)に示すように、絶縁体10の第1主面に形成されるダミー電極N1が、第2主面に形成されるダミー電極N2に比べて少ない。
【0150】
コイルアンテナ106Bは、
図12(A)および
図12(B)に示すように、絶縁体10の第2主面に形成されるダミー電極N2が、第1主面に形成されるダミー電極N1に比べて少ない。
【0151】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ106A,106Bの基本的な構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じであり、コイルアンテナ101と同様の作用・効果を奏する。
【0152】
《第7の実施形態》
図13(A)は第7の実施形態に係るコイルアンテナ107Aの回路図であり、
図13(B)はコイルアンテナ107Bの回路図であり、
図13(C)はコイルアンテナ107Cの回路図である。
【0153】
コイルアンテナ107A,107B,107Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続される点で第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。また、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される点でコイルアンテナ101と異なる。その他の構成については、実質的にコイルアンテナ101と同じである。
【0154】
以下、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる部分について説明する。
【0155】
コイルアンテナ107Aは、
図13(A)に示すように、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がコイル導体の第1端(端部E1)に接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4がコイル導体の第2端(端部E2)に接続される。つまり、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0156】
コイルアンテナ107Bは、
図13(B)に示すように、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がコイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4がコイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続される。
図13(B)に示すように、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0157】
コイルアンテナ107Cは、
図13(C)に示すように、第1パッド電極P1がコイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続され、第2パッド電極P2がコイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続される。第3パッド電極P3は、絶縁体10の内部でコイル導体の第1端側と第1パッド電極P1との間から分岐される。つまり、第3パッド電極P3は、絶縁体10の内部で第1パッド電極P1と電気的に接続される。また、第4パッド電極P4は、絶縁体10の内部でコイル導体の第2端側と第2パッド電極P2との間から分岐される。つまり、第4パッド電極P4は、絶縁体10の内部で第2パッド電極P2と電気的に接続される。
【0158】
したがって、コイルアンテナ107Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0159】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ107A,107B,107Cの基本的な構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じであり、コイルアンテナ101と同様の作用・効果を奏する。
【0160】
また、本実施形態に係るコイルアンテナ107A,107B,107Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。そのため、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間のインダクタンス成分が、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4との間のインダクタンス成分に完全に一致する。したがって、様々な接続方法で接続されていても、インダクタンス成分が常に一定であるコイルアンテナを実現できる。
【0161】
また、コイルアンテナ107Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3が、絶縁体10の内部で電気的に接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4が、絶縁体10の内部で電気的に接続される。そのため、コイルアンテナ全体は堅牢である。また、第1パッド電極P1と第3パッド電極P3との接続部が絶縁体10で保護されるので、第1パッド電極P1と第3パッド電極P3との接続部の信頼性が高い。第2パッド電極P2と第4パッド電極P4との接続部が絶縁体10で保護されるので、第2パッド電極P2と第4パッド電極P4との接続部の信頼性が高い。
【0162】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ107Cでは、第3パッド電極P3が絶縁体10の内部でコイル導体の第1端側と第1パッド電極P1との間から分岐され、第4パッド電極P4が絶縁体10の内部で第2パッド電極P2と電気的に接続される例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1パッド電極P1が絶縁体10の内部でコイル導体の第1端側と第3パッド電極P3との間から分岐され、第2パッド電極P2が絶縁体10の内部で第4パッド電極P4と電気的に接続される構成でもあってもよい。
【0163】
《第8の実施形態》
図14は第8の実施形態に係るコイルアンテナ108Aの各基材層の電極パターン等を示す分解平面図である。
図15はコイルアンテナ108Aの回路図である。
図16(A)は第8の実施形態に係るコイルアンテナ108Bの回路図であり、
図14(B)はコイルアンテナ108Cの回路図である。
【0164】
コイルアンテナ108A,108B,108Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3が、絶縁体10の表面で電気的に接続される点で第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。また、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4が、絶縁体10の表面で電気的に接続される点でコイルアンテナ101と異なる。その他の構成については、実質的にコイルアンテナ101と同じである。
【0165】
コイルアンテナ108Aは、絶縁体10の表面に形成される導体パターン55,56を有する。導体パターン55は絶縁体10の第1主面、第2主面および第1側面に亘って形成され、第1パッド電極P1と第3パッド電極P3との間を電気的に接続する。なお、本実施形態では、この導体パターン55が本発明における「第1接続導体」および「第3接続導体」に相当する。
【0166】
導体パターン56は絶縁体10の第1主面、第2主面および第1側面に亘って形成され、第2パッド電極P2と第4パッド電極P4との間を電気的に接続する。なお、本実施形態では、この導体パターン56が本発明における「第2接続導体」および「第4接続導体」に相当する。
【0167】
コイルアンテナ108Aは、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なり、平面形状が台形である第1線状導体を有しておらず、平面形状が台形である第2線状導体を有していない。そのため、コイルアンテナ108Aでは、基材層1eの短手方向の一辺(
図14における基材層1eの下辺)に面した(達した)第2線状導体21Aの下辺に端部E1を有する。
図14に示すように、導体パターン55は端部E1に電気的に接続されるため、第1パッド電極P1および第3パッド電極は第1端部側(端部E1)に接続される。
【0168】
また、基材層1bの短手方向の一辺(
図14における基材層1eの下辺)に面した(達した)第1線状導体11Cの下辺に端部E2を有する。
図14に示すように、導体パターン56は端部E2に電気的に接続されるため、第2パッド電極P2および第4パッド電極は第2端部側(端部E2)に接続される。
【0169】
このような構成により、層間接続導体を介することなく、コイル導体とパッド電極との間を電気的に接続することができる。そのため、基材層1a,1eにビアの形成や導電ペーストの充填が不要となる。
【0170】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ108Aでは、はんだ等の導電性接合材を介して接続する際に導体パターン55,56やコイル導体にまで導電性接合材が濡れ広がる虞があるため、パッド電極にのみ実装用のめっきを形成することが望ましい。
【0171】
また、この構成では、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極P3、第4パッド電極P4、導体パターン55,56(第1接続導体、第2接続導体、第3接続導体および第4接続導体)が、コイル開口を通る磁束を妨げないため、通信特性の良いコイルアンテナを実現できる。
【0172】
コイルアンテナ108Bは、
図16(A)に示すように、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3が絶縁体10の表面に形成される導体パターンにより電気的に接続され、上記導体パターンはコイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続される。また、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4は絶縁体10の表面に形成される導体パターンにより電気的に接続され、上記導体パターンはコイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続される。
【0173】
つまり、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第4パッド電極P4がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0174】
コイルアンテナ108Cは、
図16(B)に示すように、第1パッド電極P1がコイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続され、第2パッド電極P2がコイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続される。第3パッド電極P3は、絶縁体10の表面でコイル導体の第1端側と第1パッド電極P1との間から分岐される。第3パッド電極P3は、絶縁体10の表面に形成される導体パターンを介して、第1パッド電極P1と電気的に接続される。また、第4パッド電極P4は、絶縁体10の表面でコイル導体の第2端側と第2パッド電極P2との間から分岐される。第4パッド電極P4は、絶縁体10の表面に形成される導体パターンを介して第2パッド電極P2と電気的に接続される。
【0175】
したがって、コイルアンテナ108Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0176】
このような構成であっても、本実施形態に係るコイルアンテナ108A,108B,108Cの基本的な構成は、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と同じであり、コイルアンテナ101と同様の作用・効果を奏する。
【0177】
また、本実施形態に係るコイルアンテナ108A,108B,108Cは、第1パッド電極P1および第3パッド電極P3がいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、第2パッド電極P2および第3パッド電極P3がいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。そのため、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間のインダクタンス成分が、第3パッド電極P3と第4パッド電極P4との間のインダクタンス成分に等しい。したがって、様々な接続方法で接続されていても、インダクタンス成分が常に一定であるコイルアンテナを実現できる。
【0178】
なお、本実施形態に係るコイルアンテナ108Cでは、第3パッド電極P3が絶縁体10の表面でコイル導体の第1端側と第1パッド電極P1との間から分岐され、第4パッド電極P4が絶縁体10の表面で第2パッド電極P2と電気的に接続される例を示したが、この構成に限定されるものではない。第1パッド電極P1が絶縁体10の表面でコイル導体の第1端側と第3パッド電極P3との間から分岐され、第2パッド電極P2が絶縁体10の表面で第4パッド電極P4と電気的に接続される構成でもあってもよい。
【0179】
《第9の実施形態》
図17(A)は第9の実施形態に係るコイルアンテナ109Aの回路図であり、
図17(B)はコイルアンテナ109Bの回路図であり、
図17(C)はコイルアンテナ109Cの回路図である。
【0180】
コイルアンテナ109A,109B,109Cは、複数のパッド電極を備える点で第1の実施形態に係るコイルアンテナ101と異なる。その他の構成については、実質的にコイルアンテナ101と同じである。
【0181】
コイルアンテナ109Aは、2個の第1パッド電極P1a,P1bおよび2個の第2パッド電極P2a,P2bを備える。2個の第1パッド電極P1a,P1bはいずれも、コイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続され、第3パッド電極P3はコイル導体の第1端(端部E1)に接続される。2個の第2パッド電極P2a,P2bはいずれも、コイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続され、第4パッド電極P4はコイル導体の第2端(端部E2)に接続される。
【0182】
つまり、2個の第1パッド電極P1a,P1bはいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、2個の第2パッド電極P2a,P2bはいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0183】
この構成により、コイルアンテナ109Aでは、第1パッド電極P1aと第2パッド電極P2aとの間、第1パッド電極P1aと第2パッド電極P2bとの間、第1パッド電極P1bと第2パッド電極P2aとの間、第1パッド電極P1bと第2パッド電極P2bとの間のインダクタンス成分が等しい。したがって、インダクタンス成分が実質的に一定でありながら、様々な接続方法に対応できるコイルアンテナを実現できる。
【0184】
コイルアンテナ109Bは、2個の第3パッド電極P3a,P3bおよび2個の第4パッド電極P4a,P4bを備える。第3パッド電極P3aおよび第1パッド電極P1はコイル導体の第1端側(端部E1近傍)に接続され、第3パッド電極P3bはコイル導体の第1端(端部E1)に接続される。第4パッド電極P4aおよび第2パッド電極P2はコイル導体の第2端側(端部E2近傍)に接続され、第4パッド電極P4bはコイル導体の第2端(端部E2)に接続される。
【0185】
この構成により、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間のインダクタンス成分が、第3パッド電極P3aと第4パッド電極P4aとの間のインダクタンス成分に等しい。したがって、様々な接続方法で接続されていても、インダクタンス成分が常に一定であるコイルアンテナを実現できる。
【0186】
また、この構成では、第1パッド電極P1と第4パッド電極P4bとの間、第2パッド電極P2と第3パッド電極P3bとの間、第3パッド電極P3aと第4パッド電極P4bとの間、第3パッド電極P3bと第4パッド電極P4aとの間、第3パッド電極P3bと第4パッド電極P4bとの間のインダクタンス成分は、第1パッド電極P1と第2パッド電極P2との間、第3パッド電極P3aと第4パッド電極P4aとの間のインダクタンス成分と異なる。
【0187】
したがって、様々な接続方法に対応できるとともにインダクタンス成分を選択可能なコイルアンテナを実現できる。
【0188】
コイルアンテナ109Cは、2個の第1パッド電極P1a,P1b、2個の第2パッド電極P2a,P2b、2個の第3パッド電極P3a,P3bおよび2個の第4パッド電極P4a,P4bを備える。
図17(C)に示すように、第1パッド電極P1a,P1bおよび第3パッド電極P3a,P3bはいずれも、第1端側の異なる位置に電気的に接続される。第2パッド電極P2a,P2bおよび第4パッド電極P4a,P4bはいずれも、第2端側の異なる位置に電気的に接続される。
【0189】
本実施形態で示すように、各パッド電極の数量を変更することにより、さらに様々な接続方法に対応できるとともに、インダクタンス成分を選択の幅をさらに広げたコイルアンテナを実現できる。
【0190】
《第10の実施形態》
図18(A)は第10の実施形態に係るコイルアンテナ110の平面図であり、
図18(B)はコイルアンテナ110の正面図であり、
図18(C)はコイルアンテナ110の底面図である。
図19はコイルアンテナ110の回路図である。
【0191】
コイルアンテナ110は、絶縁体10の第1主面に4個のパッド電極を備え、絶縁体10の第2主面に4個のパッド電極を備える点でコイルアンテナ102と異なる。その他の構成については、実質的にコイルアンテナ102と同じである。
【0192】
コイルアンテナ110は、
図18(A)に示すように、絶縁体10の第1主面に2個の第1パッド電極P1a,P1bおよび2個の第2パッド電極P2a,P2bを備え、絶縁体10の第2主面に2個の第3パッド電極P3a,P3bおよび2個の第4パッド電極P4a,P4bを備える。
【0193】
2個の第1パッド電極P1a,P1bはいずれも、コイル導体の第1端側(端部E1)に接続され、2個の第3パッド電極P3a,P3bはいずれも、コイル導体の第1端側(端部E1)に接続される。2個の第2パッド電極P2a,P2bはいずれも、コイル導体の第2端側(端部E2)に接続され、2個の第4パッド電極P4a,P4bはいずれも、コイル導体の第2端側(端部E2)に接続される。
【0194】
このように、2個の第1パッド電極P1a,P1bおよび2個の第3パッド電極P3a,P3bはいずれも、第1端側の同じ位置に電気的に接続され、2個の第2パッド電極P2a,P2bおよび2個の第4パッド電極P4a,P4bはいずれも、第2端側の同じ位置に電気的に接続される。
【0195】
第1パッド電極P1a,P1bは、第1主面を視た絶縁体10の第一の角部(
図18(A)における絶縁体10の左上の角部)近傍と、第二の角部(
図18(A)における絶縁体10の右下の角部)近傍に配置される。第2パッド電極P2a,P2bは、第1主面を見た絶縁体10の第三の角部(
図18(A)における絶縁体10の右上の角部)近傍と、第四の角部(
図18(A)における絶縁体10の左下の角部)に配置される。
【0196】
言い換えると、絶縁体10の第1主面に形成される第1パッド電極P1a,P1bおよび第2パッド電極P2a,P2bは、隣接するパッド電極の一方がコイル導体の第1端側に接続され、他方がコイル導体の第2端側に接続される構造である。すなわち、絶縁体10の中心DCを通るZ軸回りに180°回転対称に配置されるパッド電極は、コイル導体の同じ端部側に接続されている。なお、隣接するパッド電極同士は、絶縁体10の中心DCを通るZ軸回りに90°回転対称に配置される構造である。
【0197】
次に第3パッド電極P3a,P3bは、第2主面を見た絶縁体10の第一の角部(
図18(C)における絶縁体10の左上の角部)近傍と、第二の角部(
図18(C)における絶縁体10の右下の角部)近傍に配置される。第4パッド電極P4a,P4bは、第2主面を見た絶縁体10の第三の角部(
図18(C)における絶縁体10の右上の角部)近傍と、第四の角部(
図18(C)における絶縁体10の左下の角部)に配置される。
【0198】
言い換えると、絶縁体10の第2主面に形成される第3パッド電極P3a,P3bおよび第4パッド電極P4a,P4bは、隣接するパッド電極の一方がコイル導体の第1端側に接続され、他方がコイル導体の第2端側に接続される構造である。すなわち、絶縁体10の中心DCを通るZ軸回りに180°回転対称に配置されるパッド電極は、コイル導体の同じ端部側に接続されている。なお、隣接するパッド電極同士は、絶縁体10の中心DCを通るZ軸回りに90°回転対称に配置される構造である。
【0199】
この構成により、コイルアンテナ110は、絶縁体10の中心DCを通るZ軸回りに90°回転しても、コイル導体に電気的に接続されるパッド電極が同じ位置となる。つまり、本実施形態に示すように、第1主面を視た第1パッド電極および第2パッド電極(または第2主面を視た第3パッド電極および第4パッド電極)の配置は、絶縁体10の中心DCに対して点対称(180°回転対称)である構成に限定されるものではない。
【0200】
このように、第1主面を視た第1パッド電極および第2パッド電極(または第2主面を視た第3パッド電極および第4パッド電極)の配置は、絶縁体10の中心DCに対して360°/n回点対称(nは2以上の整数)であってもよい。
【0201】
但し、外部に磁束を放射するコイルアンテナ等については、回転対称の回転軸がコイル導体の巻回軸と同一でないと、コイルアンテナ等を回転することによってコイル導体の巻回軸の向きが変化し、コイルアンテナの放射特性が大きく変化する。したがって、コイルアンテナ等では、回転対称の回転軸がコイル導体の巻回軸と同一でない場合、180°回転対称が好ましい。
【0202】
《第11の実施形態》
図20は第11の実施形態に係る電子機器301の外観斜視図である。
図21は配線基板70上に実装したコイルアンテナ101に鎖交する磁束の経路を示す、電子機器301の部分断面図である。
図22は電子機器301の通信回路の回路図である。
【0203】
電子機器301は、例えば携帯電話端末(スマートフォンやフィーチャーフォンを含む)、ウェアラブル端末(スマートウォッチやスマートグラス等)、ノートパソコン、タブレット端末、PDA、カメラ、ゲーム機、玩具、RFIDタグ等やICタグやSD(登録商標)(Secure Digital)カード、SIMカードやICカード等の情報媒体等である。
【0204】
電子機器301は、コイルアンテナ101、内部にグランド導体71を有する配線基板70、筐体81を備える。
【0205】
コイルアンテナ101および配線基板70は筐体81内に収納されており、コイルアンテナ101は配線基板70に実装される。配線基板70は例えばプリント配線基板等である。
【0206】
コイルアンテナ101は、
図20および
図21に示すように、内部にグランド導体71を有する配線基板70の一方主面(
図20における上面)に実装され、かつ、配線基板70の縁端部の近傍に配置されている。グランド導体71は配線基板70の略全面に形成されている。そのため、コイルアンテナ101は、グランド導体71の縁端部の近傍に配置される。
【0207】
この構成により、コイルアンテナ101のコイル導体に電流が流れると、コイル導体の巻回軸方向に向かって磁束φ1が生じる。また、コイルアンテナ101の実装面(
図21における下面)側に向かって回りこむ磁束φ2も生じる。このように、コイルアンテナ101を配線基板70の縁端部の近傍に配置することにより、配線基板70のグランド導体71により磁束が遮られることなく、むしろ配線基板70の下方へ磁束を広げることができる。また、磁束φ2の一部を介してコイルアンテナ101とグランド導体71縁端部は磁界結合し、グランド導体71の縁端部を周回する誘導電流が流れる。よって、グランド導体71が磁束を放射するブースターアンテナとしても機能する。
【0208】
なお、上述の例では、コイルアンテナ101が送信側アンテナである場合において、グランド導体71が磁束を放射する放射体として作用する例を説明したが、コイルアンテナ101が受信側アンテナである場合には、グランド導体71が磁束の集磁体として作用する。すなわち、コイルアンテナ101が受信側アンテナである場合にも同様に作用する。
【0209】
このように、無線通信システムを有しない電子機器であっても、本発明のコイルアンテナ101を備えることにより、HF帯やUHF帯の通信システムに対応した電子機器を構成することができる。したがって、磁界結合による近距離無線通信(Near Field Communication)により、外部の電子機器やその他の外部装置とのデータの送受が可能となる。
【0210】
なお、電子機器301の内部では、通信回路として
図22に示すような回路が構成される。
図22に示すように、RFIC素子61にコイルアンテナ101のコイル導体ANTが接続され、コイル導体にチップキャパシタ62が並列接続される。コイル導体ANTとチップキャパシタ62とRFIC素子61自身が持つ容量成分とでLC共振回路が構成される。チップキャパシタ62のキャパシタンスは上記LC共振回路の共振周波数がRFIDシステムの通信周波数と実質的に等しい周波数(例えば13.56MHz)となるように選定される。
【0211】
《第12の実施形態》
図23(A)は第12の実施形態に係る電子機器302の外観斜視図であり、
図23(B)は第12の実施形態に係るカード型情報媒体201の平面図である。
【0212】
電子機器302の筐体82は長手方向と短手方向とを有する直方体状の筺体であって、表面FF(一方主面)、裏面RF(他方主面)、および、表面FFと裏面RFとを連接する4つの側面を有する。この筐体82は、スライド式端末やクラムシェル型(折り畳み式)端末のように2つの筺体を連接したものであってもよいし、バータイプのものであってもよい。
【0213】
電子機器302の筐体82には、カード型情報媒体201を挿抜するカードスロット63を備えている。
【0214】
カード型情報媒体201の内部には、図示しないRFIC素子およびコイルアンテナ103が設けられている。また、このカード型情報媒体201の
図23(B)における下面には複数の電極が露出している。
【0215】
カード型情報媒体201は、例えばSD(登録商標)(Secure Digital)カード等のメモリーカードやSIM(Subscriber Identity Module)カードのように、端末本体への装着や取り外しが可能な小型のカード型デバイスであって、RFIC素子に接続されたコイルアンテナ101を有する。
【0216】
筐体82内に設けられる配線基板にはスロットケースが取り付けられている。スロットケースは、配線基板との間にカード型情報媒体201が着脱できる空間(スロット)を構成する。
【0217】
このスロットケースが対向する配線基板の面にはカード型情報媒体201の下面に露出した複数の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型情報媒体201をカードスロット63に挿入することにより、スロットケースにカード型情報媒体201が装着され、カード型情報媒体201の電極が配線基板の端子に電気的に接続され、給電回路と導通する。
【0218】
このように、無線通信システムを有しない電子機器であっても、本発明のコイルアンテナ103を備えるカード型情報媒体201を電子機器のカードスロット63に挿入することにより、HF帯やUHF帯の通信システムに対応した電子機器を構成することができる。したがって、磁界結合による近距離無線通信(Near Field Communication)により、外部の電子機器やその他の外部装置とのデータの送受が可能となる。
【0219】
《第13の実施形態》
図24(A)は第13の実施形態に係る電子機器303の外観斜視図であり、
図24(B)は第13の実施形態に係るカード型情報媒体202の平面図である。なお、
図24(A)において、筐体83の図示が省略されている。
図25(A)は配線基板70に対するスロットケース73の取り付け部の斜視図であり、
図25(B)はコイル導体ANTの形状を示す図であり、
図25(C)はスロットケース73とコイル導体ANTとの平面上の関係を示す図である。
【0220】
電子機器303は、カード型情報媒体202、筐体83、配線基板70、スロットケース73を備える。電子機器303の筐体83には、カード型情報媒体202を挿抜するカードスロットを備えている(図示省略)。カード型情報媒体202、配線基板70、スロットケース73は筐体83内に収納されており、スロットケース73は配線基板70に実装される。
【0221】
カード型情報媒体202の内部には、図示しないRFIC素子およびコイルアンテナ101Aが設けられている。コイルアンテナ101Aは、絶縁体10、コイル導体ANT、第1パッド電極P1、第2パッド電極P2、第3パッド電極および第4パッド電極(図示省略)を備える。コイルアンテナ101Aのコイル導体ANTは、第1の実施形態に係るコイルアンテナ101に対して、厚さ方向(
図24(B)におけるZ方向)に平行な巻回軸AX1Aを有する点で異なる。
【0222】
また、このカード型情報媒体202の
図24(B)における下面には複数の電極が露出しており、コイルアンテナ101Aの第3パッド電極および第4パッド電極に接続されている。
【0223】
筐体83内に設けられる配線基板70にはスロットケース73が取り付けられている。このスロットケース73が、本発明におけるカード型情報媒体が着脱可能に構成される「カード装着部」に相当する。スロットケース73は、配線基板70との間にカード型情報媒体202が着脱できる空間(スロット)を構成する。
【0224】
このスロットケース73が対向する配線基板70の面にはカード型情報媒体202の下面に露出した複数の電極が当接して電気的に導通する端子が設けられている。カード型情報媒体202をカードスロットに挿入することにより、スロットケース73にカード型情報媒体202が装着され、カード型情報媒体202の電極が配線基板の端子に電気的に接続され、給電回路と導通する。つまり、第3パッド電極および第4パッド電極は、給電回路に導通する。
【0225】
スロットケース73は、ステンレス等の金属製部材で構成されているか、少なくとも一部が金属製部材で構成されている。スロットケース73の金属部分には、コイル導体ANTのコイル開口と対向する部分に設けられた開口部73A、および、開口部73Aとスロットケース73の外縁とを結ぶスリット部73Sを備えている。
【0226】
図25(B)に示すように、コイル導体ANTは矩形の渦巻き状のコイルであり、コイル導体ANTの両端にRFIC素子61が接続されている。スロットケース73の開口部73Aは、コイル導体ANTのコイル開口と対向する部分に設けられているので、カード型情報媒体202がスロットケース73に装着されて、コイル導体ANTがスロットケース73に近接する。そのため、スロットケース73は、コイル導体と電界、磁界または電磁界を介して結合する。
【0227】
また、スロットケース73は、コイルアンテナ101Aの第1パッド電極P1および第2パッド電極P2と対向する部分に設けられているので、カード型情報媒体202がスロットケース73に装着されて、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2がスロットケース73に近接する。そのため、スロットケース73は、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2と電界を介して結合する。
【0228】
このように、スロットケース73が、第1パッド電極P1および第2パッド電極P2またはコイル導体ANTと電界、磁界または電磁界を介して結合した状態で、
図23(A)中の矢印で示すように、スロットケース73に開口部73Aを周回するように電流が流れる。しかし、スロットケース73には開口部73Aとスロットケース73の外縁とを結ぶスリット部73Sが形成されているので、スロットケース73に渦電流が流れることなく、スリット部73Sを経由してスロットケース73の外縁に沿って電流が流れる。
【0229】
このようにして、スロットケース73がコイルアンテナ101Aに対するブースターアンテナとして機能する。したがって、スロットケース73が磁束の通過を妨げることなく、カード型情報媒体202に備えられたコイルアンテナ101Aと通信相手側のコイルアンテナとを強く結合させることのできる電子機器を実現できる。
【0230】
《第14の実施形態》
図26は、第13の実施形態に係る電子機器の筐体内部の構造を示す平面図である。
【0231】
第14の実施形態に係る電子機器はコイルアンテナ101および共振周波数を持つブースターアンテナ120を備える。
【0232】
上部筐体92の内部にはカメラモジュール93、回路基板94A,94B、バッテリーパック95等が収められている。回路基板94AにはUHF帯アンテナ96A等が実装されている。回路基板94Aおよび回路基板94Bは同軸ケーブル97を介して接続されている。また、回路基板94BにはUHF帯アンテナ96B、通信回路を備えた給電回路65、表面実装部品64、給電回路65に接続されたコイルアンテナ101が実装されている。給電回路65は、コイルアンテナ101のコイル導体を介してブースターアンテナ120と電磁界結合する。表面実装部品64は、例えば共振回路用のチップコンデンサである。
【0233】
下部筐体91の内部にはブースターアンテナ120が貼付されている。ブースターアンテナ120にはカメラ用の孔98が設けられている。このブースターアンテナ120はバッテリーパック130と重ならない位置に配置される。
【0234】
コイルアンテナ101は、ブースターアンテナ120に対する磁束が鎖交するように配置される。すなわち、コイルアンテナ101のコイル導体はブースターアンテナ120のコイルと磁界結合するように配置される。
【0235】
図27はブースターアンテナ120の斜視図である。
図28はブースターアンテナ120の回路図である。
【0236】
ブースターアンテナ120は、絶縁体基材123および絶縁体基材123に形成されるコイルパターン121,122を有する。ブースターアンテナ120は、第1コイルパターン121と第2コイルパターン122はそれぞれ矩形渦巻状にパターン化された導体であり、平面視で同方向に電流が流れる状態で容量結合するようにパターン化される。第1コイルパターン121と第2コイルパターン122の間には容量が形成される。第1コイルパターン121および第2コイルパターン122のインダクタンスと容量のキャパシタンスとでLC共振回路が構成される。このLC共振回路の共振周波数は、このRFIDシステムの通信周波数と実質的に等しい。通信周波数は例えば13.56MHz帯である。
【0237】
本実施形態によれば、ブースターアンテナの大きなコイル開口を利用して通信できるので、通信可能最長距離を拡張できる。
【0238】
《その他の実施形態》
なお、上述の実施形態では、電子機器が直方体状である例を示したが、この構成に限定されるものではない。電子機器の形状は、立方体状、多角形状、円柱状、楕円柱状等、適宜変更可能である。
【0239】
なお、上述の実施形態では、主にNFC等の磁界結合を利用した通信システムにおけるアンテナ装置および電子機器について説明したが、上述の実施形態におけるアンテナ装置および電子機器は、磁界結合を利用した非接触電力伝送システム(電磁誘導方式、磁界共鳴方式)でも同様に用いることができる。上述の実施形態におけるアンテナ装置は、例えばHF帯(特に6.78MHzまたは6.78MHz近傍)の周波数で使用される磁界共鳴方式の非接触電力伝送システムにおける受電装置の受電アンテナ装置や送電装置の送電アンテナ装置として適用できる。アンテナ装置は受電装置に備わった負荷(二次電池等)に電力を供給する給電回路(受電回路)に接続される。この場合でも、アンテナ装置は、受電アンテナ装置や送電アンテナ装置として機能する。アンテナ装置のコイル導体の両端は、使用周波数帯(HF帯、特に6.78MHzまたは6.78MHz近傍)を利用する受電回路や送電回路に接続される。