(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解される。
【0014】
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様のコンポーネントおよび要素には同じ参照番号が付されている。
【0015】
物品の生産者は、不要物品または余剰物品の廃棄物の量を減らすために、例えば、不良な外観、包装の破損または印刷ミスを含む食品のような、商品として販売できないが品質に問題のない物品を、例えば福祉団体に無料で提供したいという要望がある。一方、社会福祉団体などの受給団体側では、余剰な食品が受給できるのであれば、積極的に食品を受給したいという要望がある。
【0016】
発明者たちは、提供される物品を無償で公平に複数の受給団体に割り当てるシステムが存在せず、また、提供される物品の配布先の受給団体を効率的に決定するシステムも存在しない、と認識した。また、発明者たちは、各団体の受給者一人当りの物品の価値が概ね均等になるように、毎回の物品毎の配布先の団体を決定すれば、各団体に概ね公平に物品を配布することができる、と認識した。
【0017】
実施形態の目的は、提供者によって提供される物品をできるだけ公平に各団体に割り当てるように物品の配布先を決定するための処理を実現することである。ここで、物品は、例えば、食料品、家具、玩具、洋服、日用品または雑貨、等であってもよい。
【0018】
次は、実施形態のシステムの概略的な構成(configuration)、および使用されるデータベースについて説明する。
【0019】
図1Aは、実施形態による、ネットワーク5に接続される、サーバ装置10、物品提供者側の情報処理端末30、32、...36、および物品受給団体側の情報処理端末40、42、...46を含むシステムの概略的な構成(configuration)の例を示している。
【0020】
図1Aにおいて、サーバ装置10は、情報処理装置であり、例えば、プロセッサ102、メモリ104、内部バス、およびネットワーク・インタフェース(NW I/F)108、等を含むコンピュータであってもよい。サーバ装置10は、さらに、内部バスに結合された、記憶装置または記憶部16、および記録媒体読み取り用のドライブ106を含んでいる。記憶装置または記憶部16には、例えば、ハードディスク・ドライブ(HDD)および/またはSD(セキュアディジタル)メモリまたはUSBメモリ等のフラッシュ・メモリのような半導体メモリが含まれてもよい。ドライブ106は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体164を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、例えば、OS、データベース管理システム(DBMS)、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。アプリケーション・プログラムには、物品分配仲介用のアプリケーション・プログラムが含まれていてもよい。
【0021】
プロセッサ102は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。メモリ104には、例えば、主記憶装置および半導体メモリ等が含まれる。
【0022】
プロセッサ102は、メモリ104および/または記憶装置16に格納されたそのソフトウェアに従って動作するものであってもよい。そのソフトウェアは、記録媒体164に格納されていて、ドライブ106によって記録媒体164から読み出されてサーバ装置10にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ102は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。サーバ装置10は、ネットワーク・インタフェース108を介してネットワーク5に接続することができる。情報処理端末30〜36および40〜46は、ネットワーク5を介してサーバ装置10に接続することができる。情報処理端末30〜36および40〜46は、プロセッサ、メモリ、等を含む、例えば、デスクトップ型、ノートブック型またはタブレット型のパーソナル・コンピュータのようなコンピュータであっても、または例えばスマートフォンのような携帯電話機であってもよい。
【0023】
図1Bは、記憶装置16に格納される複数のデータベースの例を示している。
図1Bにおいて、記憶装置16は、例えば、受給団体情報データベース(DB)172、受給条件データベース(DB)174および受給実績情報データベース(DB)176を含んでいる。また、記憶装置16は、例えば、提供者情報データベース(DB)180、提供条件データベース(DB)182、提供物品情報データベース(DB)184、およびポイント・データベース(DB)188をさらに含んでいる。また、記憶装置16は、例えば換算式管理データベース(DB)186をさらに含んでいてもよい。
【0024】
図2は、サーバ装置10のプロセッサ102の概略的な構成(configuration)の例を示している。
【0025】
プロセッサ102は、制御部1220、アプリケーション部1224、物品分配仲介部1226、およびその他の処理部1260を含んでいる。また、物品分配仲介部1226は、受給団体情報登録部1232、受給条件登録部1234、提供者情報登録部1236、提供条件登録部1238、および提供物品登録部1240を含んでいる。また、物品分配仲介部1226は、条件マッチング部1242、受給団体確認部1244、提供物品確認部1246、受入登録部1248、提供情報登録部1250、およびポイント計算管理部1252を含んでいる。条件マッチング部1242は、提供条件および/または受給条件等に基づいて受給団体を選択するためのフィルタリング機能と、提供物品の提供条件と受給者の受給条件の間の整合性を判定するマッチング機能とを含んでいてもよい。また、制御部1220は、アプリケーション部1224、物品分配仲介部1226および処理部1260に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
【0026】
プロセッサ102またはその物品分配仲介部1226は、物品の提供者および受給団体に対して物品分配仲介サービスを提供する物品分配仲介システムを実現する。ここで、物品分配仲介サービスは、提供者によって提供される各種の物品を1つ以上の受給団体に分配するために、提供者と受給団体の間を仲介するサービスである。
【0027】
次は、記憶装置16に格納される
図1Bのデータベースについて説明する。
【0028】
図3A〜3Hは、記憶装置16に格納される
図1Bの各データベースの情報レコードのデータ構造とそのデータの例を示している。各
図3A〜3Hの各情報レコードは表の形態であってもよい。
【0029】
図3Aは、サーバ装置10によって生成され受給団体情報データベース172に保存される受給団体情報のレコードのデータ構造とそのデータの例を示している。受給団体情報は、例えば、受給団体ID(識別情報)、受給団体名、受給団体担当者、受給団体連絡先1および2、および受給者人数の各フィールドを含んでいる。受給団体連絡先1および2の情報は、例えば、受給団体の電話番号および電子メールアドレスであってもよい。受給団体名の情報は、例えば、物品の受給を希望する福祉団体名であってもよい。受給者人数の情報は、例えば、特定の受給団体における物品を受給する最終的なまたは末端の受給者の人数であってもよい。
【0030】
図3Bは、サーバ装置10によって生成され受給条件データベース174に保存される受給条件の情報レコードのデータ構造とそのデータの例を示している。受給条件の情報は、例えば、受給団体ID、配送条件1〜4、受取条件1および2、食品衛生管理、および保冷庫有無の各フィールドを含んでいる。配送条件1〜4の情報は、例えば、物品の引き取りが可能であること、配送業者の利用が可能でかつ受給団体が送料を負担すること、配送先が近畿2府4県であること、および配送が即日可能であることを含んでいてもよい。受取条件1および2の情報は、例えば、物品の受入れ対象が食品全般であること、および1日当り最大100食分であることを含んでいてもよい。食品衛生管理の情報は、例えば、管理者が在籍することを含んでいてもよい。保冷庫有無の情報は、例えば、保冷施設が有ることを含んでいてもよい。
【0031】
図3Cは、サーバ装置10によって生成され受給実績情報データベース176に保存される受給実績情報のレコードのデータ構造とそのデータの例を示している。受給実績情報は、例えば、受給団体ID、最終受給団体(順序番号)、受給者人数、提供ID、受給可否、受給条件、受給予定日、受給数量、受給日、フィードバックID、フィードバック・コメント、配布箇所および提供物品価値の各フィールドを含んでいる。最終受給団体の情報は、例えば、物品を最終的に受給した団体名であってもよい。受給者人数の情報は、例えば物品を実際に受給する最終的または末端の受給者人数であってもよい。受給数量の情報は、例えば、実際に受給した物品の数量であってもよい。フィードバック・コメントの情報は、例えば、受給団体の担当者等によって入力されて物品に関する感想等のフィードバックまたは情報提供のためのコメントであってもよい。配布箇所の情報は、例えば、受給団体において物品が実際に配布された施設数であってもよい。提供物品価値の情報は、例えば、提供者によって付与された物品の定価または平均小売価格であってもよい。
【0032】
図3Dは、サーバ装置10によって生成され提供者情報データベース180に保存される提供者情報のレコードのデータ構造とそのデータの例を示している。提供者情報は、例えば、提供者ID、提供者名、提供者担当者、および提供者連絡先1および2の各フィールドを含んでいる。提供者名の情報は、例えば、物品を提供する業者名または会社名であってもよい。提供者連絡先1および2の情報は、例えば、提供者の電話番号および電子メールアドレスであってもよい。
【0033】
図3Eは、サーバ装置10によって生成され提供条件データベース182に保存される提供条件の情報レコードのデータ構造とそのデータの例を示している。提供条件の情報は、例えば、提供者ID、配送条件1〜4、および提供条件1〜3の各フィールドを含んでいる。配送条件1〜4の情報は、例えば、物品の引き取りを希望すること、配送業者の利用は可能であるが提供者は送料を負担しないこと、および配送が即日可能であることを含んでいてもよい。提供条件1〜3の情報は、例えば、配送先が近畿2府4県であること、受給団体の種類がフードバンクであること、および衛生管理者が在籍することを含んでいてもよい。
【0034】
図3Fは、サーバ装置10によって生成され提供物品情報データベース184に保存される提供物品情報のレコードのデータ構造とそのデータの例を示している。提供物品情報は、例えば、提供者ID、提供ID、登録日時、提供物品(順序番号)名、提供物品(順序番号)数量、提供物品(順序番号)期限、提供物品(順序番号)条件1および2、受給状況、受け渡し状況1〜3および提供物品価値の各フィールドを含んでいる。提供物品名の情報は、例えば、提供される物品の商品名であってもよい。提供物品数量の情報は、例えば、提供される物品の数量であってもよい。提供物品期限の情報は、例えば、提供物品の配送期限であってもよい。提供物品条件1および2の情報は、例えば、保冷設備がなくてよいこと、および衛生管理者がいなくてよいことであってもよい。受給状況の情報は、例えば、実際に物品の該当する受給団体が有ること、または受給団体が物品の受入を申請中であることを含んでいてもよい。受け渡し状況1〜3の情報は、例えば、物品の受け渡しが済んでいること、実際の受け渡しの日時、および提供物品の全数量が譲渡済みであることを含んでいてもよい。
【0035】
図3Gは、サーバ装置10によって生成され換算式管理データベース186に保存される換算式管理の情報レコードのデータ構造とそのデータの例を示している。換算式管理の情報は、例えば、次式のような、物品の受給に関する累積的実績、評価または優先度に関するポイントへの換算式P
cのフィールドを含んでいる。
【数1】
【0036】
換算式は、例えば、1つの受給団体に関する過去の各受給時点における受給者の1人当りの受け取った物品の価値と、フィードバック・コメントの数を、ポイントに換算するための式である。受給者1人当りの受け取った物品の価値は、負の値であってもよい。各1回のコメントは、例えば100のような係数が乗じられた正のポイントに換算されてもよい。
【0037】
換算式において、添え字iは、或る期間におけるそれぞれの受給の順序番号i=1〜nを表している。物品の単位価値は、例えば、物品1個当りの価値、物品1パッケージ当りの価値、物品の単位重量(g)当りの価値、または物品の単位体積(cc)当りの価値であってもよい。数量は、例えば、1回の受給における物品の個数、パッケージ数、重量または体積であってもよい。受給者人数は、各受給時点における各受給団体の受給団体情報として登録されたまたは最大または在籍の受給者の人数であってもよい。代替形態として、受給者人数は、受給時での各受給団体における物品を実際に受け取る受給者の人数であってもよい。従って、上式中の総和(Σ)の項で表される受給者1人当りの受給物品の価値の総和は、或る期間における受給回数(n回)分の受給者1人当りの物品の価値の合計を表している。また、物品の単位価値は、例えば、提供者によって指定された価格で表されてもよく、例えば、物品の単位定価、平均の単位小売価格、平均の単位卸売価格、またはその価格に或る係数を乗算したものであってもよい。
【0038】
また、上式において、簡易化のために、物品の単位価値を1として、物品の数量が物品の価値として扱われてもよい。また、上式において、簡易化のために、特定の物品の単位価値と数量の積を、特定の物品の実際の受給者人数に置き換えて、受給者1人当りの受給回数が物品の価値として扱われてもよい。従って、受給者1人当りの受給物品の価値の総和は、各受給団体が受給した物品の数量、受給回数および価格のうちの少なくともいずれかに基づいて算出されればよい。
【0039】
図3Hは、サーバ装置10によって生成されポイント・データベース188に保存されるポイントの情報レコードのデータ構造とそのデータの例を示している。ポイントの情報は、例えば、受給団体IDおよびポイントの各フィールドを含んでいる。各受給団体のポイント(合計)は、各受給団体への次の物品配布の優先度を決定するために用いられてもよい。ポイント・データベース188は、サーバ装置10によって、定期的に、例えば毎日定刻に更新されてもよい。代替形態として、各受給団体のポイントは、提供物品の配送または受給が完了したときに毎回計算されてポイント・データベース188に保存されても、または提供物品の配布先を決定するときに毎回計算されてポイント・データベース188に保存されてもよい。
【0040】
次は、受給団体および提供者に関する情報のサーバ装置10への登録について説明する。
【0041】
図4は、サーバ装置10によって実行される、受給団体および受給条件に関する情報を登録処理するためのフローチャートの例を示している。
【0042】
情報処理端末40〜46は、物品の受給団体の担当者の操作に従って、サーバ装置10に接続して物品の提供者および提供条件に関する情報を登録する。
【0043】
図4のステップ502において、サーバ装置10のプロセッサ102(またはその受給団体情報登録部1232)は、情報処理端末40〜46から、物品の受給団体に関する情報を受信して、記憶装置16の受給団体情報データベース172に格納する。
【0044】
ステップ504において、プロセッサ102(またはその受給条件登録部1234)は、情報処理端末40〜46から受給条件に関する情報を受信して、記憶装置16の受給条件データベース174に格納する。受給団体情報および受給条件の登録処理が完了した後、受給団体の担当者は、提供された物品の受給を申し込むことができるようになる。
【0045】
図5は、サーバ装置10によって実行される、物品の提供者および提供条件に関する情報を登録処理するためのフローチャートの例を示している。
【0046】
情報処理端末30〜36は、物品の提供者の担当者の操作に従って、サーバ装置10に接続して物品の提供者および提供条件に関する情報を登録する。
【0047】
図5のステップ512において、サーバ装置10のプロセッサ102(またはその提供者情報登録部1236)は、情報処理端末30〜36から、物品の提供者に関する情報を受信して、記憶装置16の提供者情報データベース180に格納する。
【0048】
ステップ514において、プロセッサ102(またはその提供条件登録部1238)は、情報処理端末30〜36から提供条件に関する情報を受信して、記憶装置16の提供条件データベース182に格納する。提供者情報および提供条件の登録処理が完了した後、提供者の担当者は、物品の提供を申し込むことができるようになる。
【0049】
次は、サーバ装置10による物品分配仲介のための処理について説明する。
【0050】
図6Aおよび6Bは、サーバ装置10によって実行される、提供者によって提供される物品の配布先を決定する処理のためのフローチャートの例を示している。
【0051】
図6Aのステップ532において、物品の提供者の担当者は、情報処理端末30〜36を操作して、サーバ装置10上のプロセッサ102またはその物品分配仲介部1226によって提供される物品分配仲介システムにアクセスする。物品分配仲介システムへのアクセスのために、例えば提供者IDおよびパスワードを用いた認証が行われてもよい。また、情報処理端末30〜36は、提供者の担当者の操作に従って、物品分配仲介システムの提供物品登録用の画面上で入力された提供物品に関する情報をサーバ装置10に送信する。
【0052】
図8Aは、物品分配仲介システムの提供物品登録のための画面の例を示している。
図8Bは、
図8Aの画面で物品分配仲介システムに登録された提供物品情報の例を示している。
【0053】
図8Aの提供物品登録の画面において、例えば、提供物品名“○○コーヒー350ml”、提供物品数量“10ケース”、提供物品期限“2013年9月8日”、提供物品条件“保冷設備不要”、“衛生管理者必要”および提供物品価値“¥10000”が入力される。一方、サーバ装置10のプロセッサ102(またはその提供物品登録部1240)は、情報処理端末30〜36から提供物品に関する登録情報を受信して提供物品情報データベース184に格納する。それによって、例えば、
図8Bのような提供物品情報が、提供物品情報データベース184に格納される。
【0054】
ステップ534において、プロセッサ102(またはその条件マッチング部1242)は、提供物品情報データベース184に新しく格納された提供物品情報に関して、データベースを参照して、提供物品の提供条件にマッチまたは整合する候補の受給団体を抽出する。提供物品の提供条件は、提供物品情報データベース184および提供条件データベース182に含まれている情報である。即ち、複数の受給団体が提供物品の提供条件でフィルタリングされる。そのデータベースは、例えば、提供物品情報データベース184、提供者情報データベース180、提供条件データベース182、受給団体情報データベース172および受給条件データベース174である。その際、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、提供される物品に関して、例えば、提供者の提供物品情報および提供条件の各項目とマッチまたは整合する項目を含む受給団体情報および受給条件の受給団体を抽出する。それによって、提供物品の提供条件を満たす受給団体が抽出される。但し、この段階では、提供物品は、受給団体によって提示された受給条件の一部の項目を満たしていない可能性がある。例えば、受給団体の受給条件に、提供物品に関して、例えば配送元の地域制限が含まれることがある。
【0055】
ステップ536において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、候補の受給団体の抽出に成功したかどうかを判定する。1つ以上の候補の受給団体の抽出に成功したと判定された場合には、手順はステップ538に進む。候補の受給団体の抽出に失敗したと判定された場合には、手順はステップ540に進む。
【0056】
ステップ538において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、受給条件データベース174を参照して、提供物品に関する情報が候補の各受給団体の受給条件の各項目とマッチまたは整合するかどうかを判定する。即ち、候補の受給団体が、提供物品に関する情報に対する受給団体の受給条件でフィルタリングされて絞り込まれる。そのデータベースは、例えば、提供物品情報データベース184、提供者情報データベース180、受給団体情報データベース172および受給条件データベース174である。提供物品に関する情報が受給条件とマッチすると判定された場合は、手順は
図6Bのステップ552に進む。この場合、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、提供物品に関する情報が受給条件とマッチする候補の受給団体を抽出する。代替形態として、ステップ538の判定は、ステップ534または536に含まれてもよい。提供物品に関する情報が受給条件とマッチしないと判定された場合は、手順はステップ540に進む。
【0057】
ステップ540において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、情報処理端末30〜36からアクセスされると、メッセージを含む画面を情報処理端末30〜36に表示させる。そのメッセージは、提供物品の提供条件とマッチする受給団体がないことを通知し、提供物品の提供条件の緩和を推奨するものである。そのメッセージの存在は、例えば、情報処理端末30〜36に電子メールで通知されても、または提供者の電話番号の電話機に音声アナウンスで通知されてもよい。
【0058】
図9は、提供物品の提供条件とマッチする受給団体がないことを提供者に通知し提供条件の緩和を推奨するメッセージを含む画面の例を示している。
【0059】
情報処理端末30〜36において、例えば
図9のような、提供条件とマッチする受給団体が存在せず提供条件の緩和を推奨する内容のメッセージを含む画面が表示される。
図9の画面上で、提供者の担当者が情報処理端末30〜36を操作してボタン“提供物品条件変更”を押下操作すると、手順はステップ532に戻る。一方、
図9の画面上で、ボタン“提供物品中止”が押下操作されると、提供物品情報データベース184における対応する物品提供情報が削除されてもよく、その後、手順は
図6Aおよび6Bのルーチンを出てもよい(図示せず)。
【0060】
ステップ540の後のステップ532において、例えば
図8Aのような、登録された提供物品情報を含む画面が再び表示されて、提供物品に関する情報の再入力または変更が可能な状態となる。提供者の担当者は、
図8Aのような画面上で、登録された提供物品情報における提供条件を変更または緩和することができる。
【0061】
図10Aは、
図8Aの画面の提供物品情報が変更された後の提供物品登録のための画面の例を示している。
図10Bは、
図10Aの画面で変更登録された提供物品情報の例を示している。
【0062】
図10Aの画面において、提供条件に関して、例えば、提供物品期限が変更前より遅い日付“2013年9月15日”に変更され、提供物品条件2が“衛生管理者不要”に緩和されている。それによって、例えば、
図10Bのような変更された提供物品情報で、提供物品情報データベース184が更新される。更新された提供物品情報に基づいて、再びステップ534、536および538が実行される。
【0063】
図6Bのステップ552において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、ポイント・データベース188を参照して、候補の受給団体を、それぞれのポイントの高さの順を優先度順として並べ替えまたはソートする。その際、ポイント・データベース188に加えて、受給団体情報データベース172、受給条件データベース174および受給実績情報データベース176が参照されてもよい。候補の受給団体のポイントは、処理済みのポイント・データベース188から取り出されてもよい。代替形態として、プロセッサ102の条件マッチング部1242は、ポイント計算管理部1252に、受給実績情報データベース176に基づいて候補の各受給団体のポイントを計算させてもよい。
【0064】
各受給団体のポイントは、或る期間における、各受給団体の受給者1人当りの受給した物品の価値に負の値−1を乗算して符号を反転させた値であってもよい。或る期間は、例えば、現時点から遡った過去12箇月、6箇月または1箇月であってもよい。各受給団体のポイントは、後で説明するように、或る期間における、各受給団体の受給者1人当りの受給した物品の価値に負の値−1を乗算して符号を反転させた値の総和(Σ)と、物品の受給に対する受給団体のコメント数に係数を乗算した積との和であってもよい。このようにして求められた受給団体のポイントの高さを優先順として用いて、提供物品の配布先の候補の受給団体が優先順に並べ替えられまたはソートされる。
【0065】
ステップ553において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、受給条件データベース174を参照して、候補の受給団体のリストにおいて優先度順に提供物品の数量を配布可能な1つ以上の候補の受給団体を選択して決定し、そのリストを作成する。
【0066】
図11Aは、ポイントの高さを優先度順として並べ替えられた候補の受給団体のリストの例を示している。
図11Bは、
図11Aの候補の受給団体のリストの生成のために参照された、各受給団体のポイントの例を示している。
図11Cは、提供者に通知される、候補の受給団体一覧を含む画面の例を示している。
【0067】
ステップ554において、プロセッサ102(またはその受給団体確認部1244)は、提供者の情報処理端末30〜36からアクセスされると、メッセージを含む画面を情報処理端末30〜36に表示させる。そのメッセージは、提供物品の配布先としての候補の受給団体があることを通知するものである。そのメッセージの存在は、例えば、情報処理端末30〜36に電子メールで通知されても、または提供者の電話番号の電話機に音声アナウンスで通知されてもよい。例えば、提供者の担当者は、情報処理端末30〜36を操作して、
図11Cのような候補の受給団体一覧を含む画面を見て候補の受給団体を確認することができる。
図11Cの画面は、例えば、受給団体名、配送条件、受取条件、食品衛生管理、保冷施設有無、等の情報を含んでいる。この場合、提供者の担当者が、情報処理端末30〜36を操作して、確認のために
図11Cの画面上で、ボタン“提供申請”を押下操作すると、提供物品の存在が候補の受給団体に通知される。その際、
図11Cの画面上で、提供者の担当者が、複数の候補の受給団体の中から提供したい受給団体名を選択できるようにしてもよい。
【0068】
図12Aおよび12Bは、それぞれの候補の受給団体に通知される、提供物品一覧を含む画面の例を示している。
図12Cは、
図12Bの画面に関連する受給団体によって受け入れられた提供物品に関して生成された受給実績情報の例を示している。
【0069】
ステップ556において、プロセッサ102(またはその提供物品確認部1246)は、決定された受給団体の情報処理端末40〜46からアクセスされると、提供物品があることを通知するメッセージを含む画面を情報処理端末40〜46に表示させる。そのメッセージの存在は、例えば、情報処理端末40〜46に電子メールで通知されても、または受給団体の電話番号の電話機に音声アナウンスで通知されてもよい。
【0070】
ステップ554において、プロセッサ102(受給団体確認部1244)は、例えば
図11Cの画面上でボタン“提供申請”が押下操作されたとき、候補の受給団体からの回答待ち状態であることを、受給状況として提供物品情報データベース184に記録してもよい。代替形態として、ステップ556において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、メッセージの存在を通知したとき、候補の受給団体からの回答待ち状態であることを表す“受給団体回答待ち”を受給状況として提供物品情報データベース184に記録してもよい。
【0071】
受給団体の担当者は、情報処理端末40〜46を操作して、例えば
図12Aのような提供物品一覧を含む画面を見て、提供物品を受け入れるか(受入れ)または受け取らないか(辞退)を判断することができる。例えば、受給団体の担当者が
図12Aの画面でボタン“辞退”を押下操作した場合、情報処理端末40〜46は、物品を受け取らないことを表す応答をサーバ装置10に送信する。一方、例えば、受給団体の担当者が
図12Aの画面でボタン“受入申請”を押下操作した場合、情報処理端末40〜46は、物品を受け取ることを表す応答をサーバ装置10に送信する。この場合、受給団体の担当者は、
図12Aの画面上で受給予定日等の追加情報を入力してもよい。この場合、応答には、提供物品を受け入れる旨の回答と、受給予定日等の追加情報とが含まれる。
【0072】
ステップ558において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、応答期限内に候補の受給団体から応答があったかどうかを判定する。応答期限は、提供者が設定した提供物品情報における提供物品期限より前の日時に設定される。応答期限内に応答を受信したと判定された場合は、手順はステップ562に進む。応答期限を過ぎても応答を受信しなかったと判定された場合は、手順はステップ560に進む。
【0073】
ステップ562において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、候補の受給団体から受信した応答の内容を確認する。受給団体からの応答は、提供された物品を受け取るか(受入れ)または受け取らないか(辞退)の回答を含んでいる。プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、応答の内容を受給状況として提供物品情報データベース184に記録してもよい。回答が受け取らない旨(辞退)のものである場合、ここで、受給状況として、例えば“受入団体指定前”が記録されてもよい。また、プロセッサ102(または提供物品確認部1246もしくはその受入登録部1248)は、情報処理端末40〜46から受信した受給予定日等を受給実績情報データベース176に格納してもよい。
【0074】
ステップ564において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、候補の受給団体からの応答が、物品を受取る旨のものであるかどうかを判定する。応答が物品を受け取る旨のものであると判定された場合、手順はステップ566に進む。応答が物品を受け取らない旨のものであると判定された場合、手順はステップ560に進む。
【0075】
ステップ560において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、期限内に候補の受給団体から応答を受信しなかったこと、または候補の受給団体が物品の受け取りを辞退したことを受給実績情報データベース176に記録する。その際、受給状況として、ここで、“受入団体指定前”が、提供物品情報データベース184に記録されてもよい。その後、手順はステップ552に戻る。
【0076】
ステップ560および564(NO)の後のステップ552において、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、提供物品があることを先に通知した候補の受給団体を除外して、残りの候補の受給団体を優先度順に再び並べ替えまたはソートする。次いで、プロセッサ102(条件マッチング部1242)は、ポイントに基づいて優先度順に提供物品の残りの数量分の配布先の候補の受給団体を再び決定する。ここで、残りの候補の受給団体がない場合、残りの物品の数量について、手順はステップ540に戻ってもよい。
【0077】
その後、再びステップ554が実行される。さらに、再びステップ556において、プロセッサ102(提供物品確認部1246)は、決定された別の候補の受給団体の情報処理端末40〜46からアクセスされると、メッセージを含む画面を情報処理端末40〜46に表示する。そのメッセージは、提供物品があることを通知するものである。別の受給団体の担当者は、情報処理端末40〜46を操作して、例えば
図12Bの提供物品一覧を含む画面を見て、提供物品を受け入れるかまたは受け取らないかを判断することができる。このようにして、情報処理端末40〜46は、上述したのと同様に、応答をサーバ装置10に送信する。応答が提供物品を受け入れるものである場合、ステップ562において、プロセッサ102(提供物品確認部1246もしくはその受入登録部1248)は、例えば、
図12Cのような受給実績情報を受給実績情報データベース176に格納する。この場合、受給実績情報データベース176において、受給可否として、受入申請中であることが記録されてもよい。
【0078】
ステップ566において、プロセッサ102(受給団体確認部1244)は、情報処理端末30〜36からアクセスされると、提供物品を受け取る受給団体が存在することを通知するメッセージを含む画面を情報処理端末30〜36に表示させる。メッセージは、例えば、受給団体名、物品の数量等の情報を含んでいてもよい。そのメッセージの存在は、例えば、情報処理端末30〜36に電子メールで通知されても、または提供者の電話番号の電話機に音声アナウンスで通知されてもよい。また、プロセッサ102(受給団体確認部1244)は、提供者が物品を配送する場合、提供者の担当者の操作によって情報処理端末30〜36から受信した、配送予定日、等を受給実績情報データベース176に格納してもよい。
【0079】
このようにして、サーバ装置10は、各受給団体の受給者1人当りの配布済みの物品の価値がより少ない受給団体を優先して提供物品の受入先となる受給団体を決定することができる。また、サーバ装置10は、さらに、例えばフィードバック・コメントのような提供物品に関する情報提供の回数のより多い受給団体を優先して提供物品の配送先となる受給団体を決定することができる。
【0080】
次は、物品の配送の完了後に受給団体によって提供者に提供される情報としてのフィードバック・コメントのサーバ装置10への登録と、受給団体へのポイントの付与について説明する。
【0081】
図7は、サーバ装置10によって実行される、受給団体のフィードバック・コメントの記録と、受給団体に付与されるポイントの計算の処理のためのフローチャートの例を示している。
【0082】
図13Aは、受給団体または提供者によって提供物品の受入れまたは配送が完了したことを登録するための画面の例を示している。
図13Bは、物品受入登録によって更新された受給実績情報の例を示している。
図13Cは、物品受入登録によって更新された受給団体のポイントの例を示している。
【0083】
物品の配送または受取が完了した後、受給団体の担当者は、情報処理端末40〜46を操作して、例えば
図13Aのような画面上で、受給した物品に関して物品の受取または配送が完了したことをサーバ装置10に登録する。代替形態として、提供者の担当者が、情報処理端末30〜36を操作して、例えば
図13Aのような画面上で、提供した物品に関して物品の配送または受取が完了したことをサーバ装置10に登録してもよい。情報処理端末40〜46または30〜36は、受給団体または提供者の担当者の操作に従って、サーバ装置10にアクセスして、提供物品の受取りまたは配送が完了したことを登録する。
【0084】
図7のステップ582において、プロセッサ102(受入登録部1248)は、情報処理端末40〜46または30〜36から、物品の受取または配送の完了に関する登録情報を受信して受給実績情報データベース176に格納する。それによって、例えば
図13Bのような、受給実績情報が、受給実績情報データベース176に格納される。
図13Bの受給実績情報は、受給可否の情報として物品が受取済みであること、また実際の受給日を含んでいる。
【0085】
ステップ584において、プロセッサ102(またはそのポイント計算管理部1252)は、受給団体の受給実績情報データベース176に基づいて、ポイントへの換算式に従って、受給団体に付与されるポイントを計算する。ポイントへの換算式は、換算式管理データベース186中に格納されていても、または、プロセッサ102によって実行されるアプリケーション・プログラムまたはポイント計算管理部1252に組み込まれていてもよい。ポイントへの換算式P
cは、例えば次の式であってもよい。
【数2】
【0086】
プロセッサ102(ポイント計算管理部1252)は、算出されたポイントでポイント・データベース188を更新する。この場合、特定の受給団体に対する提供物品の受給実績に応じて、例えば
図13Cのように、受給団体が受給した受給者一人当りの物品の価値の分だけ、低減されたポイントでポイント・データベース188が更新されてもよい。代替形態として、ステップ584が省略されて、ステップ584の計算はステップ588に含まれてもよい。
【0087】
図14Aは、受給団体によって提供物品に関するフィードバック・コメントを入力するための画面の例を示している。
図14Bは、フィードバック・コメントによって更新された受給実績情報の例を示している。
図14Cは、フィードバック・コメントの登録によって更新された受給団体のポイントの例を示している。
【0088】
物品の配送または受取の完了の登録後、受給団体の担当者は、情報処理端末40〜46を操作して、例えば
図14Aの画面上で、受給した物品に関して、提供者に対する提供情報としてフィードバック・コメントを入力してサーバ装置10に送信することができる。情報処理端末40〜46は、受給団体の担当者の操作に従って、サーバ装置10にアクセスして、受給した物品に関するフィードバック・コメントを登録する。
【0089】
ステップ586において、プロセッサ102(またはその提供情報登録部1250)は、情報処理端末40〜46からフィードバック・コメントを受信して、受給実績情報データベース176に記録する。この場合、例えば
図14Bのようなフィードバック・コメントを含む受給実績情報で、受給実績情報データベース176が更新される。プロセッサ102(提供情報登録部1250)は、情報処理端末30〜36からアクセスされたときに、受給実績情報データベース176中のフィードバック・コメントを情報処理端末30〜36に表示させてもよい。そのフィードバック・コメントの存在は、例えば、情報処理端末30〜36に電子メールで通知されても、または提供者の電話番号の電話機に音声アナウンスで通知されてもよい。物品の提供者の担当者は、フィードバック・コメントを評価して情報提供としての有用性に応じて情報処理端末40〜46上でその回のフィードバック・コメントに乗じられる係数を増大させ、増大させた係数を受給実績情報データベース176に記録してもよい。その回のフィードバック・コメントについて、係数が、例えば、100から200に増大されてもよい。
【0090】
ステップ588において、プロセッサ102(ポイント計算管理部1252)は、受給団体の受給実績情報データベース176に基づいて、上述のポイントへの換算式に従って、受給団体に付与されるポイントを計算する。プロセッサ102(ポイント計算管理部1252)は、算出された各受給団体のポイントでポイント・データベース188を更新する。フィードバック・コメントの登録に応じて、例えば
図14Cのような増大されたポイントでポイント・データベース188が更新されてもよい。
【0091】
ポイント・データベース188における各受給団体のポイントは、物品の受入または配送に関する情報が登録される度に、およびフィードバック・コメントが登録される度に、再計算されて更新されてもよく、例えば毎日定時刻のように定期的に更新されてもよい。代替形態として、ポイント・データベース188における各受給団体のポイントは、特定の候補の受給団体が抽出されるときに計算されてもよい。
【0092】
上述のポイントへの換算式は、受給団体について、或る期間における、受給毎の受給者1人当りの受給物品の価値に負の値−1を乗算して符号を反転させた値の総和(Σ)と、コメント数に係数を乗算した積との和で表される。受給物品の合計の価値は、例えば、物品1個当りの価値に受給数を乗じた値、または物品単位量当りの価値に受給数量を乗じた値で表される。従って、ポイントは負、ゼロ(0)または正の値であってもよい。このように、毎回の受給者1人当りの受給物品の合計の価値に−1を乗算して符号を反転させるので、受給団体がより多くの物品を受給するほど、その受給団体のポイントの値がより低くなる傾向が形成できる。また、それによって、受給団体が物品の受給のたびに欠かさずフィードバック・コメントを送るほど、情報提供の貢献度として受給団体のポイントの値がより高くなる傾向が形成できる。
【0093】
代替形態として、上述のポイントへの換算式において、コメント数に乗算される係数は、0以上の任意の値であってよく、上述のように情報提供としての有用性に応じて変更することができる。係数が常にゼロ(0)の場合は、コメント数に応じたポイントの加算がなくなる。
【0094】
また、各受給団体のポイントは、上述のポイントへの換算式(P
c)に、例えば、受給団体による受給者1人当りの提供者の製品の購買ポイント(P
p)に応じた値(αP
p)を加算した値(P
c+αP
p)であってもよい。それによって、受給団体による物品の提供者の製品の購買が促され、受給団体と提供者との間の相互の支援関係が促進される。
【0095】
このようにして、受給した物品の価値に応じて、ポイントが減少し、従って次の物品を受け取る際の優先度が低減される。従って、長い期間にわたって見れば、複数の受給団体の各受給者に対して分配された価値が概ね均等になる。それによって、複数の受給団体の個々の受給者全体に広く物品の恩恵を与えることが可能となり、また提供者の製品の宣伝効果が得られる。また、登録したコメントの数に応じて、ポイントが増大し、従って次の物品を受け取る際の優先度が高くなる。従って、提供者は、フィードバック・コメントを将来の一般消費者向けの製品の製造または開発に反映することができる。
【0096】
実施形態によれば、提供される物品を概ね公平に複数の受給団体に割り当てるシステムが実現でき、また、提供者によって提供される各種の物品の配布先の受給団体が効率的に決定できる。
【0097】
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない、と理解される。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができる、と理解される。
【0098】
以上の実施例を含む実施形態に関して、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)記憶部に記憶された複数の団体に属する受給者の人数と前記複数の団体に配布済みの物品の価値とに基づいて、前記複数の団体の各団体に属する受給者一人当りの配布済みの物品の価値を算出し、
算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値に基づいて、前記複数の団体の中から或る物品の配布先となる団体を決定する
処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム。
(付記2)前記配布先となる団体を決定する処理は、前記複数の団体の中から、前記或る物品の提供条件と受給条件が整合する1つ以上の候補の団体を選択し、前記1つ以上の候補の団体の中から前記配布先となる団体を決定することを含むものであることを特徴とする、付記1に記載のプログラム。
(付記3)前記配布先となる団体を決定する処理は、算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値がより少ない団体を優先して前記配布先となる団体を決定することを含むものであることを特徴とする、付記1または2に記載のプログラム。
(付記4)前記配布先となる団体を決定する処理は、算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値と、前記各団体の前記或る物品に関する情報提供の回数とに基づいて、前記配布先となる団体を決定することを含むものであることを特徴とする、付記1乃至3のいずれかに記載のプログラム。
(付記5)前記配布先となる団体を決定する処理は、算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値に応じた負の値と、前記各団体の前記或る物品に関する情報提供の数に応じた値との合計値が最も多い1つ以上の団体を前記配布先として決定することを含むものであることを特徴とする、付記1乃至4のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)前記物品は食料であることを特徴とする、付記1乃至5のいずれかに記載のプログラム。
(付記7)前記価値は、或る期間において配布された物品の数量、回数および価格のうちの少なくともいずれかに基づいて算出されるものであることを特徴とする、付記1乃至6のいずれかに記載のプログラム。
(付記8)記憶部に記憶された複数の団体に属する受給者の人数と前記複数の団体に配布済みの物品の価値とに基づいて、前記複数の団体の各団体に属する受給者一人当りの配布済みの物品の価値を算出する第1の処理部と、
算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値に基づいて、前記複数の団体の中から或る物品の配布先となる団体を決定するする第2の処理部と、
含む情報処理装置。
(付記9)記憶部に記憶された複数の団体に属する受給者の人数と前記複数の団体に配布済みの物品の価値とに基づいて、前記複数の団体の各団体に属する受給者一人当りの配布済みの物品の価値を算出し、
算出された前記受給者一人当りの配布済みの物品の価値に基づいて、前記複数の団体の中から或る物品の配布先となる団体を決定する
処理を情報処理装置が実行する方法。