(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、色温度の異なる2種類の光源、およびこれら各光源に電力を供給する電源部を備え、電源部で各光源を調光制御し、照明光を可変色するようにした照明器具がある。
【0003】
このような照明器具では、2種類の光源が発する光によって混色される照明光を所定の色再現領域内で可変色することができるが、色再現領域の色温度の高い側と低い側との中間の色温度で光束のピークが生じる。すなわち、2種類の光源をそれぞれ全光点灯させた状態での色温度で光束のピークが生じる。
【0004】
この光束のピークの色温度よりも高い側または低い側に可変色すると、2種類の光源のうちの一方を減光するために、光束が低下していくことになる。
【0005】
照明光を可変色させると、光束が大きく変化してしまうため、明るさの変化に違和感を感じる場合がある。また、照明器具を選定する場合に、光束の値を参考にするが、照明光を可変色させると、光束の値が大きく変化してしまうため、照明器具の選定が難しくなる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、一実施形態を、
図1ないし
図4を参照して説明する。
【0013】
図4に示すように、照明装置10は、光源ユニット11、およびこの光源ユニット11が着脱可能に取り付けられる器具ユニット12を備えている。そして、器具ユニット12が天井等に設置され、この器具ユニット12の下部に光源ユニット11が取り付けられる。
【0014】
そして、光源ユニット11は、長尺状の支持体15、この支持体15の下面に取り付けられる発光モジュール16、この発光モジュール16を覆って支持体15に取り付けられる透光カバー17、および光源ユニット11を器具ユニット12に取り付けるための複数の取付部18等を備えている。
【0015】
図2に示すように、発光モジュール16は、基板24、およびこの基板24の表面に実装された第1の発光素子25および第2の発光素子26を備えている。
【0016】
基板24の表面に第1の配線パターンおよび第2の配線パターンが形成され、これら第1の配線パターンおよび第2の配線パターン上に第1の発光素子25および第2の発光素子26がそれぞれ電気的に接続された状態に実装されている。第1の発光素子25および第2の発光素子26はそれぞれ第1の配線パターンおよび第2の配線パターンによって直列に接続されている。
【0017】
基板24は、長手方向に4分割されており、隣り合う基板24がコネクタ等で電気的に接続されている。発光モジュール16の長手方向の両端には端子部28,29がそれぞれ設けられている。一端側の端子部28には一対の第1の入力端子30の一方および一対の第2の入力端子31の一方がそれぞれ設けられ、他端側の端子部29には一対の第1の入力端子30の他方および一対の第2の入力端子31の他方がそれぞれ設けられている。一対の第1の入力端子30間に第1の発光素子25が電気的に接続され、一対の第2の入力端子31間に第2の発光素子26が電気的に接続されている。
【0018】
一端側の端子部28には一端側の光源接続部32が接続線33によって接続され、他端側の端子部29には他端側の光源接続部34が接続線35によって接続されている。一端側の光源接続部32は3端子構造のリセプタクルハウジングによって構成され、他端側の光源接続部34は4端子構造のリセプタクルハウジングによって構成されている。そして、光源接続部32,34は、接続線33,35によって支持体15の外側に引き出され、器具ユニット12側への接続が可能となっている。
【0019】
第1の発光素子25と第2の発光素子26とは、異なる色温度の光を発するものである。本実施形態では、第1の発光素子25は昼白色の色温度の光を発し、第2の発光素子26は電球色の色温度の光を発する。これら発光素子25,26は、例えばLEDや有機EL等によって構成されている。第1の発光素子25は基板24の幅方向の一側で基板24の長手方向に沿って所定の間隔をあけて実装され、第2の発光素子26は基板24の幅方向の他側で基板24の長手方向に沿って所定の間隔をあけて実装されている。
【0020】
そして、第1の発光素子25が所定の色温度の光を発する第1の光源37であり、第2の発光素子26が第1の光源37とは異なる色温度の光を発する第2の光源38である。
【0021】
次に、
図3および
図4に示すように、器具ユニット12は、長手状の器具本体50を備えるとともに、この器具本体50に配置された電源部としての第1の電源部51および第2の電源部52、電源端子台53および調光端子台54等を備えている。
【0022】
器具本体50には、光源ユニット11の各取付部18を取り付けるための複数の支持部55が取り付けられている。
【0023】
第1の電源部51は第1の光源37である第1の発光素子25に電力を供給し、第2の電源部52は第2の光源38である第2の発光素子26に電力を供給する。第1の電源部51および第2の電源部52の一方の端部には、交流電力を入力する第1の電源端子51aおよび第2の電源端子52aと、調光信号を入力する第1の信号端子51bおよび第2の信号端子52bが配設され、また、他方の端部には、直流電力を出力する第1の出力端子51cおよび第2の出力端子52cが配設されている。各電源部51,52は、電源端子51a,52aから入力される交流電力を整流および平滑し、スイッチング素子のスイッチング動作により所定の直流電力に変換して出力端子51c,52cから出力するコンバータ57,58、およびこのコンバータ57,58のスイッチング素子のオンオフを制御する制御部59,60を有している。そして、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60は、信号端子51b,52bから調光信号を入力し、第1の発光素子25および第2の発光素子26の点灯・消灯および調光を個別に制御することができる。そして、第1の電源部51および第2の電源部52は、器具本体50の長手方向に沿って直線状に並べ、それぞれ電源端子51a,52aを有する一方の端部を互いに対向させるとともに出力端子51c,52cを有する他方の端部を器具本体50の端部側に向けた状態で、器具本体50内に収納されて取り付けられている。
【0024】
また、電源端子台53は器具本体50の一端に配設され、調光端子台54は器具本体50の他端に配設されている。電源端子台53には、交流電力を供給する電源線が電気的に接続される。調光端子台54には、調光信号を出力する調光部からの信号線が電気的に接続される。
【0025】
そして、第1の電源部51の電源端子51aおよび第2の電源部52の電源端子52aと電源端子台53とが第1の給電線66aおよび第2の給電線66bでそれぞれ接続されている。第1の電源部51の信号端子51bおよび第2の電源部52の信号端子52bと調光端子台54とが第1の信号線67aおよび第2の信号線67bでそれぞれ接続されている。
【0026】
第1の電源部51の一対の出力端子51cに接続線68,69がそれぞれ接続され、一方の接続線68が器具本体50の一端側に配置される一端側の器具接続部70に接続され、他方の接続線69が器具本体50の他端側に配置される他端側の器具接続部71に接続されている。第2の電源部52の一対の出力端子52cに接続線72,73がそれぞれ接続され、一方の接続線72が他端側の器具接続部71に接続され、他方の接続線73が一端側の器具接続部70に接続されている。
【0027】
一端側の器具接続部70は3端子構造のプラグハウジングによって構成され、他端側の器具接続部71は4端子構造のプラグハウジングによって構成されている。したがって、一端側の器具接続部70には、一端側の光源接続部32および他端側の光源接続部34のうちの一端側の光源接続部32のみが機械的および電気的に接続可能とし、また、他端側の器具接続部71には、一端側の光源接続部32および他端側の光源接続部34のうちの他端側の光源接続部34のみが機械的および電気的に接続可能としている。そして、一端側の器具接続部70と一端側の光源接続部32とが接続されるとともに他端側の器具接続部71と他端側の光源接続部34とが接続されることにより、第1の電源部51の一対の第1の出力端子51cと発光モジュール16の一対の第1の入力端子30とが電気的に接続され、第2の電源部52の一対の第2の出力端子52cと発光モジュール16の一対の第2の入力端子31とが電気的に接続される。
【0028】
そして、このように構成された照明装置10において、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60は、第1の光源37および第2の光源38にそれぞれ電力を供給して発光させ、第1の光源37が発する光と第2の光源38が発する光とによって混色される照明光を所定の色再現領域内で可変色させ、かつ、色再現領域の光束の上限側が、色温度の高い側および低い側の少なくともいずれか一方に光束のピークを有するとともに、色温度の高い側と低い側との間で光束値が連続するように制御する機能を有している。
【0029】
図1に、色温度6000Kの第1の光源37と色温度2300Kの第2の光源38とを用いた場合において、再現可能な色温度と相対光出力(相対光束)との関係を示す。
【0030】
仮に、第1の光源37および第2の光源38をそれぞれ全光点灯させた場合、再現可能な色温度範囲の中間に相対光出力が最大となるピークP1が生じ、このときの色温度は3500K程度となる。この第1の光源37および第2の光源38をそれぞれ全光点灯させた状態から、可変色させるために、第2の光源38を減光させるように調光すると、相対光出力がピークP1から第2の光源38が消灯して第1の光源37のみの点灯となる色温度6000Kまで大きく低下することになる。同様に、第1の光源37を減光させるように調光すると、相対光出力がピークP1から第1の光源37が消灯して第2の光源38のみの点灯となる色温度2300Kまで大きく低下することになる。したがって、照明光を可変色させると、光束が大きく変化してしまうことになる。
【0031】
本実施形態では、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60により、第1の光源37および第2の光源38の両方を点灯させた状態で、第1の光源37が発する光と第2の光源38が発する光とによって混色される照明光を所定の色再現領域A内で可変色させるように制御する。
【0032】
色再現領域Aの色温度可変範囲は、第1の光源37および第2の光源38の両方が点灯して再現可能な5000Kから2700Kに制御する。
【0033】
色再現領域Aの上限側Uは、第1の光源37および第2の光源38のいずれも全光点灯の調光度よりも低い調光度に制御しており、第1の光源37および第2の光源38を全光点灯させた場合のピークP1より低くなる。そして、色再現領域Aの上限側Uは、色温度の高い側に相対光出力のピークP2を有するとともに、色温度の高い側のピークP2から色温度の低い側に亘って相対光出力(光束値)が連続するように制御する。ピークP2に関しては、色温度5000Kと2700Kとで第1の光源37および第2の光源38に供給する電力が同じワット数である場合、昼光色の第1の光源37の発光効率が電球色の第2の光源38の発光効率よりも高いため、色温度の高い方にピークP2が生じる。また、色再現領域Aの上限側Uの色温度の高い側と低い側との差は20%以内の範囲に制御する。
【0034】
色再現領域Aの下限側Dは、第1の光源37および第2の光源38を減光可能な下限値となる。
【0035】
そして、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60により、第1の光源37および第2の光源38の両方を点灯させた状態で、第1の光源37が発する光と第2の光源38が発する光とによって混色される照明光を色再現領域A内で可変色させるように制御するため、可変色させても相対光出力が大きく変化することがなく、明るさを一定のまま可変色することができる。
【0036】
すなわち、実際には色再現領域Aよりも高い光出力を得ることは可能であるが、あえて色再現領域Aの上限側Uに光出力を制限することにより、可変色させても相対光出力が大きく変化することがなく、明るさを一定のまま可変色することができる。
【0037】
また、色再現領域Aの色温度の高い側に相対光出力のピークP2を有するように制御するため、色再現領域Aの色温度の高い側と低い側とで第1の光源37および第2の光源38に供給する電力が同じワット数で制御できるため、調光制御を容易にできる。
【0038】
また、色再現領域Aの上限側Uの色温度の高い側と低い側との差を20%以内の範囲に制御するため、可変色させても明るさの変化は感じにくくすることができる。色再現領域Aの上限側Uの色温度の高い側と低い側との差が20%よりも大きいと、可変色させると、明るさの変化が感じやすくなる。
【0039】
なお、色再現領域Aの相対光出力のピークは、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60により、色温度の低い側に存在するように制御してもよい。
【0040】
また、色再現領域Aの相対光出力のピークは、第1の電源部51の制御部59および第2の電源部52の制御部60により、色温度の高い側と低い側との両方に存在するように制御してもよい。この場合、色再現領域Aの上限側Uはフラットとなり、可変色させても相対光出力の変化がなく、明るさを一定のまま可変色することができる。このような制御は、色再現領域Aの色温度の高い側と低い側とで第1の光源37および第2の光源38に供給する電力を異ならせることによって可能となっている。
【0041】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。