【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2013年11月6日〜11月9日に東京ビッグサイトで開催された2013年国際ロボット展のホームページ(http://www.nikkan.co.jp/eve/irex/shuten.html)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
走行台車上に単腕もしくは双腕の作業ロボットを搭載して走行移動する1または複数の走行ロボットを所定経路に沿って作業場所間で移動させて複数の作業場所で作業を行う作業システムにおいて、
走行ロボットに受電機器および受圧機器を設けるとともに、
複数の作業場所の少なくとも1つに走行ロボットの走行台車上に搭載された作業ロボットの腕の作動によってその走行ロボットの受電機器および受圧機器に、対応する給電機器および給圧機器を着脱する給電設備および給圧設備を設け、
走行ロボットに、作業場所間の移動中の給電を行うとともに作業場所での移動停止中に給電機器から受電機器を介して充電されるバッテリーを搭載し、
走行ロボットの走行台車上に作業台を設けたことを特徴とする作業システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら従来の作業システムでは、チェーン状のケーブルベア(登録商標)等でロボット駆動用の電源線やエアー配管を台車に接続し、上体型ロボットへの電源やエアー等の供給を行っていることから、台車にその電源線やエアー配管が常に接続されているため、走行装置を持つ走行台車を用いることとしても、長距離の移動や複雑な経路の移動は困難であった。
【0006】
また従来の作業システムでは、作業場所が離れていて作業ロボットの移動距離が長くなると作業ロボットと作業場所との間の相対位置精度が低下し、高い位置精度が要求される精密位置決め作業には位置精度が不足することがあった。
【0007】
それゆえ本発明は、1もしくは複数の走行ロボットで多種多様な作業を、複雑な経路を経る移動を伴って多数の離れた作業場所で行うことができる作業システムを提供することを目的としている。また本発明は、作業場所が離れていても、高い位置決め精度を要求される作業を行うことができる作業システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を有利に解決するためになされたものであり、本発明の作業システムは、走行台車上に単腕もしくは双腕の作業ロボットを搭載して走行移動する1または複数の走行ロボットを所定経路に沿って作業場所間で移動させて複数の作業場所で作業を行う作業システムにおいて、走行ロボットに受電機器
および受圧機器を設けるとともに、複数の作業場所の少なくとも1つに走行ロボットの走行台車上に搭載された作業ロボットの腕の作動によってその走行ロボットの受電機器
および受圧機器に、対応する給電機器
および給圧機器を着脱する給電設備
および給圧設備を設け、走行ロボットに、作業場所間の移動中の給電を行う
とともに作業場所での移動停止中に給電機器から受電機器を介して充電されるバッテリーを搭載し、走行ロボットの走行台車上に作業台を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の作業システムにあっては、走行台車上に単腕もしくは双腕の作業ロボットを搭載して走行移動する1または複数の走行ロボットが、搭載したバッテリーから走行台車に給電されて、所定経路に沿って次の作業場所へ移動し、作業場所に到着
して移動停止するとそのバッテリーからの給電による
、走行ロボットの走行台車上に搭載された作業ロボットの腕の作動によってその走行ロボットの受電機器
および受圧機器に、到着した作業場所の給電設備
および給圧設備の、対応する給電機器
および給圧機器を装着して、その給電機器
および給圧機器から走行ロボットの受電機器
および受圧機器に供給された電力
およびエアー圧や油圧等の圧力を用いて作業ロボットがその作業場所での作業を行
い、また、その給電機器から受電機器に供給された電力で走行ロボットが、搭載したバッテリーへの充電を行い、その作業場所での作業が終了すると、走行ロボットの走行台車上に搭載された作業ロボットの腕の作動によってその走行ロボットの受電機器
および受圧機器から、その作業場所の給電設備
および給圧設備の、対応する給電機器
および給圧機器を離脱させ、その後、走行ロボットが、搭載したバッテリーから走行台車に給電されて、所定経路に沿ってさらに次の作業場所へ移動する。
【0010】
従って、本発明の作業システムによれば、走行台車に電源線やエアー圧配管等の給圧配管を常に接続しておく必要がないので、1もしくは複数の走行ロボットで多種多様な作業を、複雑な経路を経る移動を伴って、多数の離れた作業場所で行うことができる。
そして、走行ロボットの受電機器
および受圧機器と作業場所の給電機器
および給圧機器との着脱を、走行ロボットの走行台車上に搭載された作業ロボットがその腕の作動によって行うことから、その着脱のための装置を走行ロボットに別途に搭載する必要がないので、走行ロボットを簡易に構成することができる。
しかも、走行ロボットの走行台車上に作業台を設けていることから、作業場所で供給される部品や工具等を用いて、走行ロボット自身の作業台上で
作業ロボットがその腕の作動によって組立等の作業を行うことができるので、作業場所が
走行ロボットから離れていても、高い位置決め精度を要求される作業を行うことができる。
【0011】
なお、本発明の作業システムにおいては、走行台車上に搭載された作業ロボットがカメラを有し、各作業場所にその作業ロボットのカメラで撮影可能な作業場所識別表示を設け、走行ロボットが、その走行台車上の作業ロボットのカメラからの作業場所識別表示の画像に基づき現在位置している作業場所を識別するとともに作業場所に対して当該走行ロボットを位置決めするようにしても
よい。
【0012】
このようにすれば、走行ロボットが、次の作業場所へ移動し、作業場所に到着するとカメラからの画像に基づきその作業場所を識別するとともに作業場所に対して当該走行ロボットを位置決めするので、走行ロボットに各作業場所で行う作業をあらかじめ教示しておくことで、走行ロボットが、その走行ロボットの受電機器および/または受圧機器に対する、到着した作業場所の給電設備および/または給圧設備の、対応する給電機器および/または給圧機器の着脱と、到着した作業場所での作業とを自動的に行うことができる。
【0013】
さらに、本発明の作業システムにおいては、走行ロボットが移動する所定経路が、作業場所に隣接する例えばループ状等の作業経路とそこから分岐した例えばバイパス状等の待機経路とを有していてもよい。このようにすれば、待機経路から、作業に応じて必要な台数の走行ロボットを作業経路に供給できるので、効率良く作業を行うことができる。
【0014】
さらに、本発明の作業システムにおいては、走行ロボットに設ける受電機器が通信端末も有し、複数の作業場所の少なくとも1つに設ける給電設備の給電機器が走行ロボットの
走行ロボットの走行台車上に搭載された腕の作動によってその走行ロボットの通信端末に対し着脱される通信端末を有していてもよい。このようにすれば、作業場所と走行ロボットとの間で、作業内容の他、組付ける部品の種類や残り個数等の最新の情報のやり取りを行うことができるので、作業内容を作業場所の状況に応じて適宜に変更することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の作業システムの一実施形態を模式的に示す平面図、
図2は、その実施形態の作業システムを模式的に示す側面図であり、図中、符号1は、この実施形態の作業システムが具える走行ロボットを示す。
【0017】
この走行ロボット1は、制御装置と走行装置とバッテリーとを収容した走行台車2の上に、胴部と頭部とを持つ上体型の作業ロボット3を搭載しており、走行台車2上の作業ロボット3は、その頭部に具えた2台のカメラ(ビデオカメラ)3aからの画像に基づき、対象物に対するロボット3自身の相対位置を3次元的に認識するとともに、その認識した相対位置に基づき、胴部の片側に設けられた単腕または図示のように胴部の両側に設けられた双腕である腕3bを作動させて組立や検査等の作業を行うもので、このような作業ロボットとしては例えば、前記特許文献1に記載の作業ロボットや、本願出願人が市販している作業ロボット(登録商標「NEXTAGE」)を用いることができる。
【0018】
また、走行台車2内の走行装置は例えば、通常のAGV(自走式台車)と同様に、床面F上に張られた案内磁気テープ4による誘導下で、走行台車2内のバッテリーからの給電によりモーターを作動させて車輪を回転させるとともに、磁気センサで案内磁気テープ4の方向を検出して車輪の向きを変えることで、案内磁気テープ4に沿って走行し、案内磁気テープ4の近くの床面F上に張られた図示しない指示磁気テープを検出して、走行台車2の加速・減速及び停止を行うことができる。
【0019】
そしてこの実施形態の作業システムでは、案内磁気テープ4は、長円形のループ状をなす作業経路5と、その作業経路5から分岐したバイパス状をなす待機経路6とを有しており、作業経路5の直線状部分の両側には案内磁気テープ4に沿って作業テーブル7が配置され、それらの作業テーブル7上に作業場所としての合計16箇所の作業ステーションS1〜S16が設けられている。
【0020】
各走行ロボット1は、作業ロボット3の前側に自身用の作業テーブル8を有するとともに、作業ロボット3の左右両側にアタッチメント9を有し、このアタッチメント9は、
図3(a),(b)中右側に示すとともに
図4(b)に示すように、受電機器としての2個の磁気吸着型の2端子雄コネクタ10と、受圧機器としてのセルフシール型の雄カップリング11とを有している。
【0021】
また、各作業ステーションS1〜S16および待機経路6に沿った待機場所は、給電設備および給圧設備としてのスライドボックス12(待機経路6のものは図示を省略する)を具え、このスライドボックス12は、
図3(a),(b)中左側に示すとともに
図4(a)に示すように、2本のガイドレール13で進退移動を案内されるとともに図示しないスプリングで後退方向に常時附勢されており、その前面に、給電機器としての2個の磁気吸着型の2端子雌コネクタ14と、給圧機器としてのセルフシール型の雌カップリング15とを有し、またその上面に、作業ロボット3がそのハンドで位置決めしつつ把持してその腕で引き寄せることができるように2本の把持棒16を有し、さらに、それらの把持棒16の近くに、エアー抜き弁の作動用ボタン17を有している。
【0022】
さらに、各作業ステーションS1〜S16は、パーツフィーダーや電動ドライバー等の組立用機器や、検査用の照明機器、組立や検査の際の部品の位置決め用のスタンド等の図示しない作業用機器を具える他、ステーション番号を表示したステーション番号表示板18を具え、このステーション番号表示板18は各々、作業ステーションS1〜S16毎に異なる相対配置で4つのクロスマーク19を有している。なお、このステーション番号表示板18は、走行ロボット1が作業ロボット3を走行台車2上で横向きにして各作業ステーションS1〜S16に向けた時に作業ロボット3に対し同じ方向(図では斜め右前方)に配置されているので、走行ロボット1は、各作業ステーションS1〜S16のステーション番号表示板18を同じ動作で確実に認識することができる。
【0023】
すなわち、この実施形態の作業システムは以下の構成を具えている。
1)双腕の作業ロボット3は、頭部の2つのカメラ3aにより撮影した対象物と当該作業ロボット3との間の3次元的な相対位置をカメラ測量の原理により求めるビジョンシステムを持つ。
2)走行台車2上に上体型の作業ロボット3を搭載して走行ロボット1を構成する。
3)作業ステーションS1〜S16毎、および待機場所に、電源供給用の2端子雌コネクタ14とエアー圧供給用の雌カップリング15とをワンタッチで装着および離脱できるスライドボックス12を持つ。また走行ロボット1毎に、電源受け取り用の2端子雄コネクタ10とエアー圧受け取り用の雄カップリング11とをワンタッチで装着および離脱できるアタッチメント9を持つ。
4)アタッチメント9に対するスライドボックス12の着脱による、走行台車2への電源やエアー圧の供給の接続・切断は、あらかじめ制御装置にプログラムを与えられた作業ロボット3がその腕3bの作動により実行する。
なお、アタッチメント9に対するスライドボックス12の離脱に先立って作業ロボット3は、その腕3bの作動によりエアー抜き弁の作動用ボタン17を押してエアー圧供給回路内の残圧を抜き、その後にその腕3bの作動によりスライドボックス12を押して、エアー圧供給用の雌カップリング15の分離用リングを後退させて雌カップリング15を雄カップリング11から離脱させるとともに、電源供給用の2端子雌コネクタ14を電源受け取り用の2端子雄コネクタ10から、磁石を引き離して離脱させる。
5)走行台車2にバッテリーを搭載し、作業ステーションS1〜S16毎のスライドボックス12から走行台車2に電源やエアー圧を供給されない時、走行台車2内のバッテリーで走行台車2は案内磁気テープ4に沿って走行でき、作業ロボット3は動作することができる。
6)走行台車2上に、作業ロボット3が作業を行う作業テーブル8を設ける。
【0024】
7)走行台車2の次の作業ステーションへの移動時、安全のため、走行台車2と作業ロボット3とが同時動作を行わないようにするため、作業ロボット3の腕3bの先のハンド(双腕の場合は両ハンド)
で走行台車2上の図示しないインターロック用押し釦を押
して作業ロボット3をインターロック状態とし、作業ロボット3
がこのインターロック状態
のときのみ走行台車2
を走行移動可能として安全を確保する。なお、このインターロック状態は作業ステーションへの到着により解除される。
8)生産ラインの走行経路5がループ状の周回軌道の時、生産ラインに複数台の走行ロボット1を同時に投入する。
9)走行台車2は、通常のAGVと同様に磁気テープ4により誘導され、経路の分岐、加速・減速および停止の動作を行う。
10)作業位置の指示
a)通常は、作業順序に沿った順番に作業ステーションS1〜S16が設けられ、そのステーションS1〜S16の順に作業を行う。
b)作業順序を変更する場合は、作業ステーションS1〜S16のそれぞれで、次の作業ステーションを複数のLEDの点灯状態で指示する信号板(誘導板)やステーション番号表示板18(クロスマーク19の貼付け位置の相違により次の作業ステーションを走行ロボット1に指示する)により行う。
c)または、例えばそれぞれ2個ずつある電源供給用の2端子雌コネクタ14および電源受け取り用の2端子雄コネクタ10のうちの1個ずつを情報伝達用の通信端末に代えることで、作業ステーションもしくは待機位置で、電源やエアー圧の供給回路等とともに作業ステーションまたは待機位置と走行ロボット1との信号線を接続して、電気信号により次の作業ステーション
を指示する。
11)待機場所
走行ロボット1を作業経路5に入れていない時および多数台の走行ロボット1を投入可能なラインで、全台数を投入していない時の、作業していない走行ロボット1を待機させる、待機経路6上の待機場所を設ける。
【0025】
上述した構成により、この実施形態の作業システムは以下の作用・効果を奏する。
1)作業ロボット3を走行台車2に搭載した走行ロボット1で、多数の作業場所を移動して作業を行う時、走行台車2が電源としてバッテリーを持ち、バッテリー電源で、自由に走行ロボット1が移動できるので、多数の作業場所が離れている場合や移動経路が複雑な場合でも自由に作業場所間を移動することができる。
2)作業場所及び待機場所には、電源やエアー圧等の供給回路をワンタッチで接続・切断できるスライドボックス12を備え、走行ロボット1の走行台車2が、作業ステーションおよび待機場所での作業時又は待機時に、走行ロボット1自身が走行台車2のバッテリーを電源として動作し、スライドボックス12を引き寄せてアタッチメント9に接続する。
3)作業ステーションでは、スライドボックス12とアタッチメント9との接続により、電源およびエアー圧を供給し、必要に応じて信号接続をすることで、走行ロボット1はバッテリー電源駆動から、作業ステーションからの外部電源駆動による動作に切り替えて作業ステーションでの作業を行う。なお、作業ステーションおよび待機場所で接続された外部電源は、走行台車2内のバッテリーの充電にも用いられる。
4)走行ロボット1の作業ロボット3と作業対象物との間の高い位置決め精度が必要な作業では、作業ロボット3が作業対象物を把持して作業ステーションから走行台車2上の作業テーブル8に移動させ、作業ロボット3と相対的に同じ座標上で作業対象物を位置決めして作業を行うため、精密部品の組付け等の、高い位置決め精度を求められる作業を行うことができる。
【0026】
5)現在の作業ステーションから次の作業ステーションへの移動指示情報は、信号板(誘導板)やステーション番号表示板18(クロスマーク19の貼付け位置の相違により次の作業ステーションを走行ロボット1に指示する)の指示を走行ロボット1がそのビジョンシステムにより読みとり、次の移動場所の情報を得る。なお、ビジョンシステムを持たない場合は、作業ステーションで、電源回路やエアー圧回路等のユーテリティとともに接続された信号線によって次の作業ステーションの情報を得てもよい。
6)次の作業ステーションへの移動の前に、走行台車2に搭載された作業ロボット3が、作業ステーション
から走行ロボット1に供給されているユーテリティの接続を切り、電源を作業ステーションの外部電源から、走行台車2のバッテリー駆動に切換える。
7)現在の作業ステーションから次の作業ステーションへの移動は、5)で得た次の作業ステーションの情報に基づき走行台車2内の制御装置が走行台車2内の走行装置の作動を制御して行う。
走行ロボット1の作業ロボット3は、走行台車2が移動を開始する前に、その作業ロボット3の腕3bの先のハンド(双腕の場合は両ハンド)を、作業テーブル8上に設置してある図示しないインターロック用押し釦を押
した状態として、作業ロボット
3が
このインターロック状態の
ときのみ走行台車2を動作可能とし、走行台車2と作業ロボット3とが同時動作を行わないようにして安全を確保してから、走行ロボット1の走行台車2が次の作業ステーションへの移動を開始する。
走行台車2は通常の走行台車と同じ方法で移動するため、詳細な説明は省略する。
【0027】
8)次の作業ステーションに到達して走行台車2が停止した際、走行ロボット1と作業ステーションとの間の、走行台車2の停止位置の位置決め精度が、走行台車2上の作業ロボット3の作業領域を外れた時は、走行台車2内の制御装置での制御による走行台車2の微小な前進・後進により位置修正を行う。
また、走行ロボット1の作業ロボット3のビジョンシステムによる信号板(誘導板)やステーション番号表示板18の撮像により作業ステーションと作業ロボット3との間の位置決め誤差を確認し、作業ロボット3自身による
対象物の位置のデータ修正で作業を実行可能な場合は、その停止位置で、その作業ステーションでの作業を実行する。作業の実行ができない場合は作業ロボット3が、停止位置の不良を修正する方向に移動するよう走行台車2の制御装置に微小位置修正信号を出し、停止位置のズレを修正して停止する。
以後、3)に戻り、次の作業ステーションへ移動して順次作業を行い、作業を終了すると、最初の作業ステーションに戻り、作業終了の指令があるまで所定の作業を続行する。
【0028】
以上、本発明の一実施形態を図面に基づき詳細に説明したが、これは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した実施形態を様々に変形し、変更したものが含まれる。例えば、上記実施形態では走行ロボットはループ状の作業経路やバイパス状の待機経路を走行移動するが、移動経路はこれに限られず、必要に応じて直線的な作業経路や待機経路を走行移動してもよい。また、スライドボックス12
は、少なくとも1つの作業ステーションで給電系と給圧系とを両方有していれば、他の作業ステーション
では必要に応じて給電系と給圧系との何れか一方だけを有していて
もよく、給圧系は油圧を供給するものでもよい。
【0029】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は単独で、あるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載された組み合わせに限定させるものではない。さらに、本明細書または図面に例示した技術は、複数の目的を同時に達成するが、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。