(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
側辺ヒンジと正面仰動ヒンジと正面俯動ヒンジと仰動ヒンジと俯動ヒンジとを、任意の角度で固定するフリーストップ型のトルクヒンジで構成したことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
正面灯とサイド灯とが、光を周囲に拡散して照射する拡散照射部と、光を直線的に照射する直光照射部と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載の照明装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような作業現場では時に特定の方向を照らしたい場合が存在する。しかしながら[特許文献1]に記載のバルーン型照明装置は広範囲を照らす用途に限定され、汎用性に乏しいという問題点がある。また、バルーン型照明装置はサイズが大きく、取り扱いや携行性に劣ることに加え、風雨等の悪天候に弱いという問題点がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、小型で携行性に優れ広範囲を照らすことも特定の方向を照らすことも可能な汎用性の高い照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(1)略正三角柱形状の基体部20と、前記基体部20の一側面(前面22)に正面灯ヒンジ部30を介して設置される正面灯40aと、前記側面の左右の側辺にそれぞれ側辺ヒンジ24を介して設置される展開プレート52と、前記展開プレート52にそれぞれサイド灯ヒンジ部60を介して設置されるサイド灯40bと、を備え、
前記正面灯ヒンジ部30は、前記側面の上方に固定された正面仰動ヒンジ32aと、前記正面灯40aの保持プレート42aに固定した正面俯動ヒンジ32bと、前記正面仰動ヒンジ32aと正面俯動ヒンジ32bとを繋ぐ正面俯動アーム32cと、を有し、
前記サイド灯ヒンジ部60は、前記展開プレート52の上部に固定された仰動ヒンジ62aと、前記サイド灯40bの保持プレート42bに固定した俯動ヒンジ62bと、前記仰動ヒンジ62aと俯動ヒンジ62bとを繋ぐ俯動アーム62cと、を有することを特徴とする照明装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)側辺ヒンジ24と正面仰動ヒンジ32aと正面俯動ヒンジ32bと仰動ヒンジ62aと俯動ヒンジ62bとを、任意の角度で固定するフリーストップ型のトルクヒンジで構成したことを特徴とする上記(1)記載の照明装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)正面灯40aとサイド灯40bとが、光を周囲に拡散して照射する拡散照射部46aと、光を直線的に照射する直光照射部46bと、を有することを特徴とする上記(1)または(2)記載の照明装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)支柱を基体部20に着脱可能に設置する支柱ホルダ28をさらに有することを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の照明装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る照明装置は、正面灯、サイド灯が基体部の3つの側面に沿って外側を向いた広域照射位置においては、照明装置の周囲を広範囲に照らすことができる。また、正面灯ヒンジ部及びサイド灯ヒンジの正面俯動アーム、俯動アームを外側に立ち上げた状態で正面灯、サイド灯を下方に回動させることで下方も照らすことができる。
また、本発明に係る照明装置は展開プレートが開いた展開照射位置では正面灯及びサイド灯が全て正面方向に光を照射する。そして、基体部の回転及び正面灯、サイド灯の仰角、俯角の変化により、照明装置を投光器として機能させることができる。
またさらに、正面灯、サイド灯の仰角俯角及び展開プレートの展開角度はそれぞれ独立して変化させることができる。このため、正面灯と左右のサイド灯の方向をそれぞれ独自に設定することができ、応用性、汎用性に優れた照明装置として機能する。
またさらに本発明に係る照明装置は、従来のバルーン型照明装置と比較してサイズが小さく、取り扱い性、携行性に優れている他、風雨にも強く悪天候でも安定して使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る照明装置100の実施の形態について図面に基づいて説明する。ここで、
図1(a)は本発明に係る照明装置100の広域照射時の正面図であり、
図1(b)は上面図である。また、
図2(a)は照明装置100の展開照射時の正面図であり、
図2(b)は上面図である。また、
図3は正面灯及びサイド灯を外した状態を正面側から見た図である。尚、本願の図面においては、電気配線及び電気回路に関する構成の図示を省略する。
【0010】
本発明に係る照明装置100は、略正三角形の上面20a及び下面20bを備えた略正三角柱形状の基体部20と、この基体部20の一側面(以後、前面22とする)に正面灯ヒンジ部30を介して設置される正面灯40aと、前面22の左右の側辺にそれぞれ側辺ヒンジ24を介して設置される展開プレート52と、この展開プレート52にそれぞれサイド灯ヒンジ部60を介して設置されるサイド灯40bと、正面灯40a及びサイド灯40bを保持する保持プレート42a、42bと、を有している。
【0011】
尚、本発明に係る照明装置100は基本的に台座、台車、三脚、工事車両や緊急車両等に設置された支柱に取り付けて使用する。よって、基体部20には支柱を取り付け可能な支柱ホルダ28が設けられる。尚、支柱ホルダ28は基体部20の中心軸と支柱の中心軸とが一致する位置に設けるとともに、支柱を着脱可能及び回転可能に保持するものが好ましい。この構成によれば、照明装置100を取り外して適宜必要な場所の支柱に取り付けて使用することができることに加え、特定の方向に向けて回転させることができ、照明装置100の汎用性をさらに向上させることができる。尚、用いる支柱ホルダ28には特に限定は無く、例えば
図3に示すように、内径が支柱の外径と略同等な管材を下面20bの中心に設けて支柱ホルダ28としても良いし、
図12に示すように下面20bの中心にブラケットを固定して支柱ホルダ28としても良い。
【0012】
また、正面灯40a、サイド灯40bの裏面には、前述のように保持プレート42a、42bが固定して、この保持プレート42a、42bを介して正面灯ヒンジ部30、サイド灯ヒンジ部60がそれぞれ固定する。また、保持プレート42a、42bの下辺には摘み部43aが形成され、ユーザはこの摘み部43aを用いて正面灯40a、サイド灯40bの仰角、俯角を変化させることができる。また、サイド灯40bの保持プレート42bの外側の側辺には展開摘み部43bが形成され、ユーザはこの展開摘み部43bを用いて展開プレート52を回動させることができる。尚、展開摘み部43bは左右の保持プレート42bで設置位置を上下方向でずらし、展開プレート52が閉じた状態で互いに接触しないようにすることが好ましい。
【0013】
また、基体部20は軽量化や電気配線の取り回しの観点から、上面20aと下面20bの頂部をそれぞれ柱部材26、26aで繋ぎ、側面が開口したフレーム構造とすることが好ましい。この場合、前面22の左右の側辺に位置する柱部材26aに側辺ヒンジ24を介して展開プレート52が固定する。そして、展開プレート52は側辺ヒンジ24を軸にして、
図1に示す基体部20側に閉じた広域照射位置と、
図2に示す基体部20の正面側を向くように開いた展開照射位置との間で回動する。尚、展開プレート52は任意の角度で位置が固定するフリーストップ型のトルクヒンジ等を用いることが好ましい。そして、展開プレート52が基体部20側に閉じた広域照射位置においては正面灯40a、サイド灯40bが基体部20の3つの側面に沿って外側を向き、後に説明する
図9(a)の照度分布図に表すように、照明装置100の周囲を360°照らすことができる。また、展開プレート52が正面側を向くように開いた展開照射位置においては、正面灯40a、サイド灯40bが全て正面方向を向き、後に説明する
図10の照度分布図に表すように、正面方向の特定の位置を集中的に照らすことができる。
【0014】
次に、正面灯40aとサイド灯40bの構成を
図4を用いて説明する。本発明を構成する正面灯40a、サイド灯40bは、ケース部44と、このケース部44内に設置された発光手段と、透光性を有し発光手段からの光を外部に照射するランプカバー46と、を有している。尚、正面灯40a、サイド灯40bの電源回路は、車載バッテリ、屋外発電機、商用電源等からの電力供給が可能なように直流交流電源対応のものを用いることが好ましい。また、発光手段としては、省電力と長寿命の観点から高照度LEDを複数配列して構成することが好ましい。また、正面灯40aとサイド灯40bは、発光手段からの光を上下左右方向に拡散して照射する拡散照射部46aと、発光手段からの光を直線的に照射する直光照射部46bと、を有している。尚、この拡散照射部46a、直光照射部46bはランプカバー46の凹凸により形成することが好ましい。
【0015】
ここで、
図5に正面灯40a(もしくは、サイド灯40b)を5m先の垂直壁に向けて照射したときの照度分布図を示す。尚、
図5中の数値は照度(ルクス)である。
図5に示すように、正面灯40a(もしくは、サイド灯40b)の正面方向は直光照射部46bからの光が照射され、照射点の中心から半径約1m以内では100ルクス以上の高照度を示す。また、拡散照射部46aは光を上下左右方向に拡散し、5m先において半径約12mの広範囲を照らすことがわかる。
【0016】
次に、正面灯ヒンジ部30、サイド灯ヒンジ部60の構成を
図6を用いて説明する。先ず、正面灯ヒンジ部30は、基体部20と正面灯40aとを保持プレート42aを介して接続するものであり、
図6(a)に示すように、基体部20の前面22の上方、例えば上面20aの前側に固定された正面仰動ヒンジ32aと、正面灯40aの保持プレート42aに固定した正面俯動ヒンジ32bと、これら正面仰動ヒンジ32aと正面俯動ヒンジ32bとを繋ぐ正面俯動アーム32cと、を有している。尚、正面仰動ヒンジ32aと正面俯動ヒンジ32bとは、任意の角度で位置が固定するフリーストップ型のトルクヒンジ等を用いることが好ましい。また、
図6(a)及び後述の
図7では、正面仰動ヒンジ32aの一端を上面20aの前側に固定するとともに、正面俯動アーム32cを直線の単板で構成し、さらに正面俯動アーム32cの表面側に正面仰動ヒンジ32aの他端と正面俯動ヒンジ32bの一端を固定した例を示している。
【0017】
また、サイド灯ヒンジ部60は、展開プレート52とサイド灯40bとを保持プレート42bを介して接続するものであり、
図6(b)に示すように、展開プレート52の上部に固定された仰動ヒンジ62aと、サイド灯40bの保持プレート42bに固定した俯動ヒンジ62bと、これら仰動ヒンジ62aと俯動ヒンジ62bとを繋ぐ俯動アーム62cと、を有している。尚、仰動ヒンジ62aと俯動ヒンジ62bとは、正面灯ヒンジ部30と同様に任意の角度で位置が固定するフリーストップ型のトルクヒンジ等を用いることが好ましい。また、
図6(b)及び後述の
図8では、仰動ヒンジ62aの一端を展開プレート52の表面に固定するとともに、俯動アーム62cをクランク状に屈曲した板状部材とし、このクランク状の俯動アーム62cの上側の凹部に仰動ヒンジ62aの他端が収まるように固定し、俯動アーム62cの下側の凹部に俯動ヒンジ62bの一端が収まるように固定した例を示している。
【0018】
次に、正面灯ヒンジ部30の動作と正面灯40aの照射方向の関係を
図7を用いて説明する。先ず、
図7(a)に示すように、正面灯ヒンジ部30が折畳状態、即ち上面20aと正面俯動アーム32cとのなす角が90°で正面俯動アーム32cと保持プレート42aとが略平行な場合、正面灯40aは基体部20の前面22と略平行となる。そして、正面灯40aの直光照射部46bは照明装置100の正面の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aの照射光は正面方向に拡散して正面方向の周囲を照らす。
【0019】
また、ユーザが摘み部43aを持ち上げると、
図7(b)に示すように、正面灯40aは保持プレート42a、正面俯動アーム32cとともに正面仰動ヒンジ32aを軸に上方向に回動する。そして、任意の角度で固定する。これにより、正面灯40aは基体部20の前面22に対して所定の仰角で上方を向き、直光照射部46bは照明装置100の正面上方の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aは正面上方の周囲を照らす。尚、
図7(b)では正面灯40aが真上を向いた例を図示している。
【0020】
また、
図7(b)の状態において、正面俯動アーム32cを保持しながら摘み部43aを下げると、
図7(c)に示すように、正面灯40aは正面俯動ヒンジ32bを軸に下方向に回動する。そして、任意の角度で固定する。このとき、正面灯40aは基体部20の前面22に対して所定の俯角で下方を向き、直光照射部46bは照明装置100の正面下方の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aは正面下方の周囲を照らす。
【0021】
次に、サイド灯ヒンジ部60の動作とサイド灯40bの照射方向の関係を
図8を用いて説明する。先ず、
図8(a)に示すように、サイド灯ヒンジ部60が折畳状態、即ち上面20aと俯動アーム62cとが90°の位置にあり、俯動アーム62cと保持プレート42bとが略平行な場合、サイド灯40bは展開プレート52と略平行となる。そして、サイド灯40bの直光照射部46bは展開プレート52の正面方向の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aの照射光は展開プレート52の正面方向に拡散してこの方向の周囲を照らす。
【0022】
また、ユーザがサイド灯40bの摘み部43aを持ち上げると、
図8(b)に示すように、サイド灯40bは保持プレート42b、俯動アーム62cとともに仰動ヒンジ62aを軸に上方向に回動する。そして、任意の角度で固定する。このとき、サイド灯40bは展開プレート52に対して所定の仰角で上方を向き、直光照射部46bは展開プレート52の正面方向上方の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aは展開プレート52の正面方向上方の周囲を照らす。尚、
図8(b)ではサイド灯40bが真上を向いた例を図示している。
【0023】
また、
図8(b)の状態において、俯動アーム62cを保持しながら摘み部43aを下げると、
図8(c)に示すように、サイド灯40bは俯動ヒンジ62bを軸に下方向に回動する。そして、任意の角度で固定する。このとき、サイド灯40bは展開プレート52に対して所定の俯角で下方を向き、直光照射部46bは展開プレート52の正面方向下方の特定の位置を照らすとともに、拡散照射部46aは展開プレート52の正面方向下方の周囲を照らす。
【0024】
そして、
図1に示す広域照射位置では前述のように正面灯40a、サイド灯40bが基体部20の3つの側面に略平行に外側を向き、正面灯40a、サイド灯40bの拡散照射部46aが基体部20の上下左右方向を360°死角なく照らす。ここで、照明装置100を地上から3mに位置に置き、
図1に示した広域照射時の地表面の照度分布図を
図9(a)に示す。また、
図9(b)に、このときの基体部20の頂方向の10m先の垂直壁での照度分布図を示す。尚、
図9中の数値は照度(ルクス)である。
図9(a)から広域照射時の照明装置100は、正面灯40a、サイド灯40bの面方向で約25m、頂方向でも約20m先の地表面を照らすことがわかる。また、
図9(b)から正面灯40aとサイド灯40bとの間に位置する基体部20の頂方向においても10m先で上下約15mを照らし、中央部では8ルクスを示すことがわかる。これらのことから、照明装置100は広域照射時において光を360°全方向に死角無く照射することがわかる。そして、この広域照射位置の状態において、正面灯40a及びサイド灯40bの仰角を変化させることで、正面灯40a、サイド灯40bは照明装置100の上方を照らすことができる。また、正面灯40a及びサイド灯40bの俯角を変化させることで、照明装置100の下方を照らすことができる。
【0025】
また、
図2に示す展開照射位置では正面灯40a及び左右のサイド灯40bが全て正面方向に光を照射する。ここで、照明装置100の展開照射時の30m先の垂直壁の照度分布図を
図10に示す。
図10から展開照射時の照明装置100は30m先で半径約30mの範囲を照らし、特に正面灯40a、サイド灯40bの正面である中央部分では半径約5mの範囲で10ルクス以上の照度を示すことがわかる。これにより、例えば基体部20を支柱に対して回転させることで照射光の水平方向を変化させるとともに、正面灯40a、サイド灯40bの仰角、俯角を変化させることで、照明装置100を投光器として機能させることができる。
【0026】
さらに、正面灯40a、サイド灯40bの仰角俯角及び展開プレート52の展開角度はそれぞれ独立して変化させることができる。このため本発明に係る照明装置100では使用現場や目的に応じて正面灯40aと左右のサイド灯40bの方向をそれぞれ独自に設定することができ、極めて応用性、汎用性に優れた照明装置として機能する。
【0027】
次に、本発明に係る照明装置100に好適な支柱の例を
図11、
図12に示す。ここで、
図11では本発明に好適な支柱80を3本の主脚10aと3本の副脚10bとを備えた三脚(六脚)に適用した例を示している。また、
図12は本発明に好適な支柱80の模式的な断面図を示している。
【0028】
図11、
図12に示す本発明に好適な支柱80は伸縮機構を有しており、内筒82aと、この内筒82aを収容可能な中筒82bと、この中筒82bを収容可能な外筒82cと、を有している。そして、内筒82a、中筒82bが中筒82b、外筒82c内をそれぞれスライド移動することで、支柱80は伸縮する。尚、ここでは支柱80を内筒82a、中筒82b、外筒82cの3本で構成した例を示しているが、支柱80の構成本数には特に限定は無く、少なくとも2本以上で伸縮機構を有していれば良い。
【0029】
また、内筒82a、中筒82bの下端には中筒82b、外筒82c内の気密状態をある程度維持するパッキン部材84が設けられている。また、外筒82cの下端にはユーザの動作等により内部の気密状態を開放するクリックボール等の逆止弁機構86が設けられている。尚、支柱80は内筒82a、中筒82bをスライド移動して目的の長さに伸長した後、周知のロック機構等により本固定することが好ましい。
【0030】
次に、本発明に好適な支柱80の特徴的な構成を説明する。本発明に好適な支柱80は、パッキン部材84の一部に所定の厚みのシリコンスポンジ層88を有している。尚、シリコンスポンジ層88は低硬度のものが好ましく、押込み硬さがタイプE(ショアE)で30〜35程度のものが特に好ましい。この構成によれば、逆止弁機構86が内部の気密状態を開放し且つロック機構を解除した時に、シリコンスポンジ層88が外筒82c、中筒82bの内壁を適度な抵抗で摺動し内筒82a、中筒82bの急激なスライド下降を緩和する。これにより、従来よりも低コストで構造が簡易なダンパ機構を得ることができる。
【0031】
以上のように、本発明に係る照明装置100は、略正三角柱形状の基体部20を有し、それぞれの側面に正面灯40a、サイド灯40bを有している。また、正面灯40a、サイド灯40bは、光を上下左右方向に拡散して照射する拡散照射部46aと、光を直線的に照射する直光照射部46bと、を有している。そして、正面灯40a、サイド灯40bが基体部20の3つの側面に沿って外側を向いた広域照射位置においては、正面灯40a、サイド灯40bの拡散照射部46aが基体部20の上下左右方向を360°死角なく照らす。また、正面灯40a及びサイド灯40bの仰角を変化させることで、照明装置100の上方を照らすことができる。
【0032】
また、照明装置100の正面灯ヒンジ部30及びサイド灯ヒンジ部60は、それぞれ所定の長さの正面俯動アーム32c、俯動アーム62cを有している。そして、正面俯動アーム32c、俯動アーム62cを外側に立ち上げた状態で正面灯40a、サイド灯40bを下方に回動させることで、正面灯40a、サイド灯40bを下に向けることが可能となる。これにより、照明装置100は下方も照らすことができる。
【0033】
また、本発明に係る照明装置100はサイド灯40bが展開プレート52を介して固定され、展開プレート52が開いた展開照射位置では正面灯40a及び左右のサイド灯40bが全て正面方向に光を照射する。そして、基体部20の回転及び正面灯40a、サイド灯40bの仰角、俯角を変化させることで、照明装置100を投光器として機能させることができる。
【0034】
またさらに、正面灯40a、サイド灯40bの仰角俯角及び展開プレート52の展開角度はそれぞれ独立して変化させることができる。これにより、正面灯40aと左右のサイド灯40bの方向をそれぞれ独自に設定することができ、極めて応用性、汎用性に優れた照明装置として機能する。
【0035】
またさらに、本発明に係る照明装置100はコンパクトでサイズが小さく、持ち運びや積載性に優れていることに加え、取り扱いが楽で風雨にも強く悪天候時でも安定して使用することができる。
【0036】
尚、本例で示した照明装置100の各部材の構成、形状等は一例であり、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
【解決手段】この照明装置は、正面灯、サイド灯が基体部の3つの側面に沿って外側を向いた広域照射位置においては、照明装置の周囲を広範囲に照らすことができる。また、この照明装置は展開プレートが開いた展開照射位置では正面灯及びサイド灯が全て正面方向に光を照射する。そして、基体部の回転及び正面灯、サイド灯の仰角、俯角の変化により、照明装置を投光器として機能させることができる。またさらに、正面灯、サイド灯は光の照射方向をそれぞれ独自に設定することができ、応用性、汎用性に優れた照明装置として機能する。