(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6249495
(24)【登録日】2017年12月1日
(45)【発行日】2017年12月20日
(54)【発明の名称】電池システム及び電池セルアセンブリー冷却方法
(51)【国際特許分類】
H01M 10/613 20140101AFI20171211BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20171211BHJP
H01M 10/6551 20140101ALI20171211BHJP
H01M 10/6557 20140101ALI20171211BHJP
H01M 10/6568 20140101ALI20171211BHJP
H01M 10/6569 20140101ALI20171211BHJP
H01M 10/6555 20140101ALI20171211BHJP
【FI】
H01M10/613
H01M10/647
H01M10/6551
H01M10/6557
H01M10/6568
H01M10/6569
H01M10/6555
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-542968(P2015-542968)
(86)(22)【出願日】2013年11月27日
(65)【公表番号】特表2016-502234(P2016-502234A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】KR2013010828
(87)【国際公開番号】WO2014084589
(87)【国際公開日】20140605
【審査請求日】2015年5月15日
(31)【優先権主張番号】13/686,018
(32)【優先日】2012年11月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】サティシュ・ケトカー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・メリマン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ニールソン
(72)【発明者】
【氏名】イゴール・イサイェヴ
【審査官】
坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−252646(JP,A)
【文献】
特開2002−352866(JP,A)
【文献】
特開2011−093338(JP,A)
【文献】
特表2014−504779(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/091459(WO,A2)
【文献】
特開2001−023703(JP,A)
【文献】
特表2013−503432(JP,A)
【文献】
特表2013−500574(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/025222(WO,A2)
【文献】
国際公開第2011/013998(WO,A2)
【文献】
特開2009−009853(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/145830(WO,A2)
【文献】
特開平11−307139(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0003491(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0045410(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0189104(US,A1)
【文献】
特表2013−537999(JP,A)
【文献】
特表2013−541133(JP,A)
【文献】
特開2008−62875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/613
H01M 10/647
H01M 10/6551
H01M 10/6555
H01M 10/6557
H01M 10/6568
H01M 10/6569
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2電池セルと前記第1及び第2電池セルの間に位置する冷却フィン(cooling fin)を有している電池セルアセンブリー(battery cell assembly)であって、前記冷却フィンは流入口(inlet port)、排出口(outlet port)、及び前記流入口と排出口の間に位置する内部流路(internal flow path)を有し、第1及び第2電池セルからの熱エネルギーを受け、内部流路で前記熱エネルギーを用いて2相冷媒(two-phase refrigerant)に変換(transition)するように構成される電池セルアセンブリーと、
前記排出口に流動可能に(fluidly)連結され、気相冷媒(gaseous refrigerant)をコ
ンデンサー(condenser)内にポンピング(pump)するように構成される圧縮機(compressor)と、
前記圧縮機に流動可能に連結され、圧縮機から気相冷媒を受けるように構成され、気相冷媒から熱エネルギーを抽出することで気相冷媒を液体冷媒に変換するように構成されるコンデンサーと、
コンデンサーと冷却フィンの流入口の間に流動可能に連結される膨脹バルブ(expansion valve)であって、前記膨脹バルブは圧縮機からの液体冷媒を受けて液体冷媒の圧力レベルを減らして2相冷媒を得るように構成され、前記2相冷媒は膨脹バルブから冷却フィンの流入口に流れるように形成される膨脹バルブと、
を含み、
前記冷却フィンは概して長方形のプレート(rectangular-shaped plate)及びチューブ(tube)を有し、前記長方形のプレートは第1側部(side)及び第2側部を有し、前記チューブは長方形のプレートの第1側面に連結され、長方形のプレートの少なくとも第1、第2、及び第3外周縁部(peripheral edge portions)上で延在しており、その内部に内部流路を規定し、
前記長方形のアルミニウムプレートの第1、第2、及び第3外周縁部はチューブを受けるように形成されているアーチ形の溝(arcuate-shaped groove)を規定することを特徴とする、電池システム。
【請求項2】
前記長方形のプレートはアルミニウムからなり、前記チューブはアルミニウムからなることを特徴とする、請求項1に記載の電池システム。
【請求項3】
前記長方形のプレートは、第1電池セルの長方形のプレートの側面(side surface)の実質的に全部を覆う大きさになっていることを特徴とする、請求項1に記載の電池システム。
【請求項4】
チューブは、熱エネルギーの少なくとも一部をチューブ内に流動する2相冷媒に伝達するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の電池システム。
【請求項5】
前記電池セルアセンブリーは第1及び第2長方形の環状フレーム部材(rectangular ring-shaped frame members)をさらに含み、前記冷却フィンと第1及び第2電池セルが第1及び第2長方形の環状フレーム部材の間に位置することを特徴とする、請求項1に記載の電池システム。
【請求項6】
電池セルの温度レベルを示す信号を発生する温度センサーと、
前記コンデンサーに近くに位置して前記コンデンサーを冷却するコンデンサーファンと、
前記電池セルを冷却するために前記温度センサーの信号に応じて前記コンデンサーファン及び前記圧縮機の作動を制御するマイクロプロセッサーと、
をさらに備える請求項1から5のいずれか一項に記載の電池システム。
【請求項7】
第1及び第2電池セルと前記第1及び第2電池セルの間に位置する冷却フィンを有し、前記冷却フィンは流入口、排出口、及び前記流入口と排出口の間に位置する内部流路を有するように構成された請求項1から6のいずれか一項に記載の電池システムの電池セルアセンブリーの冷却方法であって、
冷却フィンの流入口内で2相冷媒を受ける過程と、
冷却フィンの対向側に位置する第1及び第2電池セルから冷却フィンを介して熱エネルギーを受け、冷却フィンの内部流路で前記熱エネルギーを用いて2相冷媒を気相冷媒に変換する過程と、
排出口から圧縮機に気相冷媒を伝達(routing)する過程と、
圧縮機によって圧縮機からコンデンサーに気相冷媒をポンピングする過程と、
コンデンサーによって気相冷媒から熱エネルギーを抽出することで、コンデンサーによって受けた気相冷媒を液体冷媒に変換する過程と、
液体冷媒をコンデンサーから膨脹バルブにポンピングし、膨脹バルブによって液体冷媒の圧力を減少させて2相冷媒を得る過程と、
2相冷媒を膨脹バルブから冷却フィンの流入口に伝達する過程と、
を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電池システム及び電池セルアセンブリーの冷却方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電池システムを構成する電池は充放電過程で発熱し、このような熱が除去されずに蓄積される場合には電池が劣化して性能低下が起こり、安全性の側面でも深刻な問題を引き起こすことがある。
これにより、電池システムには必ず冷却が要求されるが、従来の電池システムは所望水準の冷却を果たすことができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の発明者らは、向上した電池システム、及び電池セルを冷却するために電池セルの間に位置し、2相冷媒を気相冷媒に変換する冷却フィンを有する電池セルアセンブリー冷却方法に対する必要性を認識した。
したがって、本発明の発明者らは向上した電池システム及び電池セルアセンブリーの冷却方法に対する必要性を認識した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的な一実施例による電池システムを提供する。前記電池システムは、第1及び第2電池セルと前記第1及び第2電池セルの間に位置する冷却フィン(cooling fin)を有する電池セルアセンブリー(battery cell assembly)を含んでいる。前記冷却フィンは、流入口(inlet port)、排出口(outlet port)、及び前記流入口と排出口の間に位置する内部流路(internal flow path)を有している。前記冷却フィンは、流入口で2相冷媒(two-phase refrigerant)を受けるように構成されている。前記冷却フィンは、第1及び第2電池セルからの熱エネルギーを受け、内部流路で前記熱エネルギーを用いて2相冷媒に変換(transition)するように構成されている。前記電池システムは排出口に流動可能に(fluidly)連結され、気相冷媒(gaseous refrigerant)をコンデンサー(condenser)内にポンピング(pump)するように構成されている圧縮機(compressor)を含んでいる。
前記コンデンサーは、圧縮機に流動可能に連結され、圧縮機から気相冷媒を受けるように構成されている。前記コンデンサーは、気相冷媒から熱エネルギーを抽出することで、気相冷媒を液体冷媒に変換するように構成されている。前記電池システムは、コンデンサーと冷却フィンの流入口の間に流動可能に連結される膨脹バルブ(expansion valve)を含んでいる。前記膨脹バルブは、圧縮機からの液体冷媒を受け、液体冷媒の圧力レベルを減らして2相冷媒を得るように構成されている。前記2相冷媒は膨脹バルブから冷却フィンの流入口に流れるように形成されている。
【0005】
他の例示的な実施例による電池セルアセンブリーの冷却方法を提供する。前記電池セルアセンブリーは、第1及び第2電池セルと前記第1及び第2電池セルの間に位置する冷却フィンを有している。前記冷却フィンは、流入口、排出口、及び前記流入口過排出口の間に位置する内部流路を有している。前記方法は、冷却フィンの流入口内で2相冷媒を受ける過程を含む。前記方法は、冷却フィンの対向側に位置する第1及び第2電池セルから冷却フィンを介して熱エネルギーを受け、冷却フィンの内部流路で前記熱エネルギーを用いて2相冷媒を気相冷媒に変換する過程を含む。前記方法は、排出口から圧縮機に気相冷媒を伝達(routing)する過程を含む。前記方法は、圧縮機によって圧縮機からコンデンサーに気相冷媒をポンピングする過程を含む。前記方法は、コンデンサーによって気相冷媒から熱エネルギーを抽出することで、コンデンサーによって受けた気相冷媒を液体冷媒に変換する過程を含む。前記方法は、液体冷媒をコンデンサーから膨脹バルブにポンピングし、膨脹バルブによって液体冷媒の圧力を減少させることで2相冷媒を得る過程を含む。前記方法は、2相冷媒を膨脹バルブから冷却フィンの流入口に伝達する過程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施例による電池システムの模式図である。
【
図2】
図1の電池システムに使われる電池セルアセンブリーの模式図である。
【
図3】
図2の電池セルアセンブリーの分解図である。
【
図4】
図3の電池セルアセンブリーの部分分解図である。
【
図5】
図4の電池セルアセンブリーに使われる冷却フィンの分解図である。
【
図8】本発明の他の実施例による
図2の電池セルアセンブリーを冷却するための方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1〜
図7を参照すると、本発明の実施例による電力を生産するための電池システム10が示されている。電池システム10は、圧縮機22、コンデンサー23、膨脹バルブ24、電池セルアセンブリー26、導管50、51、52、53、温度センサー60、コンデンサーファン70、及びマイクロプロセッサー80を含んでいる。電池システム10の利点は、以下により詳細に説明するように、電池セルを冷却するために2相冷媒を気相冷媒に変換し、隣接した電池セルの間に位置する冷却フィン140をシステム10が使うことである。
理解のために、“冷媒(refrigerant)”という用語は熱循環過程で液体及びガスの間に可逆的に変換することができる物質に対応する。例示的な冷媒としては、R−11、R−12、R−22、R−134A、R−407C、及びR−410Aを含む。また、“気相冷媒(gaseous refrigerant)”という用語は主に気状の冷媒に対応する。また、“液体冷媒(liquid refrigerant)”という用語は主に液状の冷媒に対応する。また、“2相冷媒(two-phase refrigerant)という用語は一部が液状で、残りが気状である冷媒に対応する。
【0008】
圧縮機22は、マイクロプロセッサー80の制御信号に応じてガス冷媒91を導管51を通じてコンデンサー23にポンピングして圧縮するように構成されている。図示のように、導管51は圧縮機22及びコンデンサー23の間に流動可能に連結されている。
コンデンサー23は、導管51を介して圧縮機22からガス冷媒91を受け、ガス冷媒91から熱エネルギーを抽出することでガス冷媒91を液体冷媒92に転換させるために提供される。図示のように、導管52はコンデンサー23と膨脹バルブ24の間に流動可能に連結されている。液体冷媒92はコンデンサー24から流出した後、導管52を通じて膨脹バルブ24にさらにポンピングされる。
膨脹バルブ24は導管52、53を介してコンデンサー23と電池セルアセンブリー26の間に流動可能に連結されている。膨脹バルブ24はコンデンサー23から液体冷媒92を受け、液体冷媒92の圧力レベルを低めて2相冷媒93を得るように構成されている。2相冷媒93は導管53を介して膨脹バルブ24から電池セルアセンブリー26の導管182に流れることになる。
【0009】
図2〜
図7を参照すると、例示的な一実施例による電池セルアセンブリー26を提供する。電池セルアセンブリー26は長方形の環状フレーム部材(rectangular ring-shaped frame members)120、122、電池セル130、132、及び冷却フィン140を含む。電池セルアセンブリー26の利点は、以下により詳細に説明するように、電池セル130、132を冷却するために液体冷媒92を気相冷媒93に変換し、電池セルの間に隣接して位置する冷却フィン140を電池セルアセンブリー26が使用する点である。
長方形の環状フレーム部材120、122は、電池セル130、132及び冷却フィン140をそれらの間に固定するために一緒に連結されるように構成されている。一実施例において、長方形の環状フレーム部材120、122はプラスチック(plastic)からなっている。しかし、代替実施例において、長方形の環状フレーム部材120、122は当業者に知られた他の素材からなることもできる。
【0010】
電池セル130、132はそれぞれ作動電圧(operational voltage)を発生させるように構成されている。一実施例において、それぞれの電池セル130、132はパウチ型リチウム−イオン電池(pouch-type Lithium-ion battery cells)である。もちろん、当業者に知られた他の形態の電池セルを使うこともできる。また、一実施例において、電池セル130、132は互いに直列で連結されている。
電池セル130は、長方形の環状パウチ150及びパウチ150から延在している電極152、154を含む。電池セル130は、長方形の環状フレーム部材120と冷却フィン140の間に位置する。
電池セル132は、長方形の環状パウチ160、電極160、及び他の電極(図示せず)を含む。電池セル132は、長方形の環状フレーム部材122と冷却フィン140の間に位置する。
【0011】
図2〜
図7を参照すると、冷却フィン140は、電池セル130、132からの熱エネルギーを冷却フィン140を通じて流動する2相冷媒93に伝達し、冷却フィン140内で2相冷媒93を気相冷媒91に変換させて電池セル130、132を冷却するために提供される。冷却フィン140は概して長方形のアルミニウムプレート180及びチューブ112を含む。
長方形のアルミニウムプレート180は、第1側部190及び第2側部192を有している。プレート180は、チューブ182の一部を固定するために、それぞれアーチ形(arcuate-shaped)の第1、第2、第3及び第4外周縁部200、202、204、206(
図5に示されている)を有している。言い替えれば、第1、第2、第3及び第4外周縁部200、202、204、206はチューブ182を収容するように形成されているアーチ形溝209(
図6に示す)を規定する。第1側部190は電池セル130の長方形側面の実質的に全部を覆う大きさである。第2側部192は電池セル132の長方形側面の実質的に全部を覆う大きさである。
【0012】
チューブ182は長方形のアルミニウムプレート180の第1側面190に連結され、プレート180の第1、第2、第3及び第4外周縁部200、202、204、206に連結されており、プレート180の第1、第2、第3及び第4外周縁部200、202、204、206上で延在している。一実施例によれば、前記チューブ182はアルミニウムからなっている。しかし、チューブ182は当業者に知られた他の素材からなることもできる。
図5を参照すれば、チューブ182は流入口220、チューブ部(tube portions)222、224、226、228、230、及び排出口232を含んでいる。流入口220はチューブ部222に連結され、導管23にさらに連結されている。チューブ部222は流入口220及びチューブ部224の間に連結されている。チューブ部226はチューブ部224及びチューブ部228の間に連結されている。チューブ部230はチューブ部228及び排出口232の間に連結されている。排出口232は導管50に連結されている。
【0013】
また、
図5を参照すると、半田付け(brazing)によって、チューブ部222は第4外周縁部206に連結され、チューブ部224は第1外周縁部200に連結されている。半田付けによって、チューブ部226は第2外周縁部202に連結され、チューブ部228は第3外周縁部204に連結されている。また、チューブ部230は第4外周縁部206に半田付けで連結されている。
【0014】
図3〜
図5を参照すると、作動のうち、2相冷媒93は導管53から流入口220に流入する。チューブ部212、224、226、228、213の少なくとも一部を流動する間、2相冷媒93は気相冷媒91に変換されて排出口232から流出する。排出口は導管50に連結されている。特に、電池セル130によって発生した熱エネルギーは長方形のアルミニウムプレート180を介してチューブ182に伝導される。また、電池セル132によって発生した熱エネルギーは長方形のアルミニウムプレート180を介してチューブ182に伝導される。また、チューブ182内の熱エネルギーはチューブ182の内部流路を通じて流動する2相冷媒93に伝導され、2相冷媒93を気相冷媒91に変換させることで電池セル130、132の温度を下げる。
【0015】
図1を参照すると、温度センサー60は、マイクロプロセッサー80によって受ける電池セル130、132の温度レベルを示す信号を発生させるために提供される。
コンデンサーファン70は、マイクロプロセッサー80からの制御信号に応じてコンデンサー23を冷却するために、コンデンサー23を通る空気を送風するために提供される。図示のように、コンデンサーファン70はコンデンサー23に近くに位置している。
マイクロプロセッサー80は電池システム10の作動を制御するために提供される。特に、マイクロプロセッサー80は温度センサー60の信号に応じてコンデンサーファン70及び圧縮機22の作動を制御するための制御信号を発生させるように構成されている。 特に、マイクロプロセッサー80は、電池セル130、132の温度がスレッショルド温度より高い場合、圧縮機22及びコンデンサーファン70を活性化させるための制御信号を発生させるように構成されている。マイクロプロセッサー80は、ソフトウェア命令及び圧縮機22及びコンデンサーファン70を制御するための関連データを記憶する記憶装置81を使う。したがって、マイクロプロセッサー80は、ここで記載するように、圧縮機22及びコンデンサーファン70を制御するようにプログラムされている。
【0016】
図1、
図3、
図5及び
図8を参照して、本発明の他の例による電池セルアセンブリー26を冷却するための方法の流れ図を説明する。
過程300で、使用者は、第1及び第2電池セル130、132と第1及び第2電池セル130、132の間に位置する冷却フィン140を有している電池セルアセンブリー26を提供する。冷却フィン140は、流入口220、排出口232、及び流入口220と排出口232の間に位置する内部流路を有している。
過程302で、使用者は、圧縮機22、コンデンサー23及び膨脹バルブ24を提供する。
過程304で、冷却フィン140の流入口220は膨脹バルブ24から2相冷媒93を受ける。
過程306で、冷却フィン140は、冷却フィン140の対向側に位置する第1及び第2電池セル130、132から熱エネルギーを受け、冷却フィン140の内部流路で熱エネルギーを用いて2相冷媒93を気相冷媒91に変換する。
過程308で、圧縮機22は、冷却フィン140の排出口232から気相冷媒91を受け、圧縮機22からコンデンサー23に気相冷媒91をポンピングする。
過程310で、コンデンサー23は、圧縮機22から気相冷媒91を受け、気相冷媒91から熱エネルギーを抽出することで、気相冷媒91を液体冷媒92に変換する。
過程312で、膨脹バルブ24は、コンデンサー23から液体冷媒92を受け、液体冷媒92の圧力を減少させて液体冷媒92を2相冷媒93に変換する。
過程314で、冷却フィン140の流入口220は、膨脹バルブ24から2相冷媒93を受ける。
【0017】
電池セルアセンブリー26及び電池セル冷却する方法は他の電池システム及び方法に比べて相当な利点を提供する。特に、この電池セルアセンブリー26及び方法は、電池セルを冷却するために2相冷媒を気相冷媒に変換し、電池セルの間に隣接して位置する冷却フィン140を使う技術的効果を提供する。
本発明は制限された数の例示例のみに関して具体的に記述されたが、本発明が前記表現された例示に限定されるものではないという点を認識しなければならない。より正確には、本発明は、変形、変更、置換またはここで表現されたものだけでなく、本発明の意図及び範疇に相応する組合せにいくらでも修正可能である。さらに、本発明の多様な例示が表現されたが、本発明の態様はただ表現された例示の一部のみを含むことができるという点を認識しなければならない。したがって、本発明は前記表現によって限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0018】
以上説明したように、本発明の電池セルアセンブリー及び電池セルを冷却させる方法は他の電池システム及び方法に比べて相当な利点を提供する。特に、電池セルアセンブリー及び方法は、電池セルを冷却するために、2相冷媒を気相冷媒に変換し、電池セルの間に隣接して位置する冷却フィンを使う。
【符号の説明】
【0019】
10 電池システム
22 圧縮機
23 コンデンサー
24 膨脹バルブ
26 電池セルアセンブリー
50、51、52、53 導管
60 温度センサー
70 コンデンサーファン
80 マイクロプロセッサー
140 冷却フィン